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技術 非共晶はんだ合金を含む電気伝導性組成物

出願人 オーメットサーキッツインク
発明者 シエラシエラマッツリピーターエイホルコムケニスシーマシューズミカエルシー
出願日 2013年8月8日 (8年2ヶ月経過) 出願番号 2015-526723
公開日 2015年10月15日 (6年0ヶ月経過) 公開番号 2015-530705
状態 特許登録済
技術分野 電線ケーブルの製造(1) 金属質粉又はその懸濁液の製造 粉末冶金 導電材料
主要キーワード 電子部品要素 金属ネットワーク 有機結合剤成分 低融点金属元素 電気アセンブリ PS材 共晶融点 低融点温度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年10月15日)のものです。
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図面 (6)

課題・解決手段

1以上の高融点金属と1以上の低融点金属を含む一時的な液相焼結組成物は、電気用途において電気的および/または熱的パスを形成するために有用で有る事が知られていた。本発明は改良された焼結および金属マトリックス特性のための、非共晶溶融温度合金を含む一時的な液相焼結組成物を提供する。

概要

背景

概要

1以上の高融点金属と1以上の低融点金属を含む一時的な液相焼結組成物は、電気用途において電気的および/または熱的パスを形成するために有用で有る事が知られていた。本発明は改良された焼結および金属マトリックス特性のための、非共晶溶融温度合金を含む一時的な液相焼結組成物を提供する。

目的

この理由のため、これらの組成物は酸化腐食熱膨張および収縮に起因する伝導劣化の機会のほとんど無い良好な電導性を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

a)少なくとも1つの高融点金属(M)を含む、少なくとも1つの第1の粒子、b)低溶融温度合金を含む少なくとも1つの第2の粒子であって、該低溶融温度合金は以下を含む、i)Mと非反応性である第1の金属元素(X)、ii)Mと反応性である第2の金属元素(Y)、およびc)有機ビヒクルを含み、XとYは低溶融温度合金中で非共晶割合で存在し、該低溶融温度合金中のXの割合は、XとYの共晶合金の中のXの割合の重量に基づいて68%未満である、TLPS組成物

請求項2

組成物が1つのタイプの第1の粒子から成る、請求項1記載のTLPS組成物。

請求項3

第1の粒子が1つのタイプの高融点金属から成る、請求項2記載のTLPS組成物。

請求項4

組成物が1つのタイプの第2の粒子から成る、請求項1記載のTLPS組成物。

請求項5

第2の粒子が1つのタイプの低溶融温度合金から成る、請求項4記載のTLPS組成物。

請求項6

XとYの共晶合金の中のXの割合の重量に基づいて、低融点温度合金中のXの割合が65%未満である、請求項1記載のTLPS組成物。

請求項7

XとYの共晶合金の中のXの割合の重量に基づいて、低融点温度合金中のXの割合が55%未満である、請求項6記載のTLPS組成物。

請求項8

XとYの共晶合金の中のXの割合の重量に基づいて、低融点温度合金中のXの割合が45%未満である、請求項6記載のTLPS組成物。

請求項9

組成物がXとYの共晶合金を含んでいない、請求項6記載のTLPS組成物。

請求項10

低溶融温度合金が、XとYの共晶合金の溶融温度より少なくとも5℃高いリキダス温度を有する、請求項1記載のTLPS組成物。

請求項11

リキダス温度は50℃未満でXとYの共晶合金の溶融温度よりも高い、請求項10記載のTLPS組成物。

請求項12

低溶融温度合金の溶解の開始温度がXとYの共晶合金の溶融温度と等しい、請求項1記載のTLPS組成物。

請求項13

Mが銅、銀、金、パラジウムニッケルアルミニウム、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項1記載のTLPS組成物。

請求項14

Mが銅である、請求項13記載のTLPS組成物。

請求項15

Yがスズ、ビスマス亜鉛ガリウムインジウムテルル、水銀、タリウムアンチモンセレニウムポロニウム、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項1記載のTLPS組成物。

請求項16

Yがスズである、請求項15記載のTLPS組成物。

請求項17

Xがビスマス、インジウム、鉛、銀、銅、アンチモン、金、ニッケル、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項1記載のTLPS組成物。

請求項18

Xがビスマスである、請求項17記載のTLPS組成物。

請求項19

低溶融温度合金がXとYだけから成る二元合金である、請求項1記載のTLPS組成物。

請求項20

低溶融温度合金がさらに第3の金属元素(Z)を含む三元合金である、請求項1記載のTLPS組成物。

請求項21

ZがPb、Cu、Ag、Sb、In、Bi、Zn、Ga、Ni、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項20記載のTLPS組成物。

請求項22

ZがCu、Ni、AgおよびPbから成る群から選択される、請求項21記載のTLPS組成物。

請求項23

共晶合金がBi52/Pb30/Sn18である、請求項20記載のTLPS組成物。

請求項24

XとYの共晶合金が、Sn42/Bi58、In52/Sn48、Bi97/Ag3、In97/Ag3、およびSn63/Pb37から成る群から選択された二元合金である、請求項1記載のTLPS組成物。

請求項25

Mが銅、銀、金、およびアルミニウムから成る群から選択され、低溶融温度合金がSn(68−90)/Bi(10−32)、Sn(80−95)/Pb(5−20)、Sn(62−90)/In(10−38)、Bi(30−65)/Ag(35−70)、およびIn(30−65)/Ag(35−70)およびBi52/Pb30/Sn18から成る群から選択される、請求項1記載のTLPS組成物。

請求項26

Mは銅であり、低融点温度合金がSn(70−90)/Bi(10−30)である、請求項1記載のTLPS組成物。

請求項27

少なくとも1つの第1の粒子がコーティングを含む、請求項1記載のTLPS組成物。

請求項28

コーティングが飽和脂肪酸不飽和脂肪酸、金属、金属合金無機金属塩有機金属塩金属アルコキシド、およびトリアゾル類から成る群から選択される、請求項28記載のTLPS組成物。

請求項29

コーティングが亜りん酸塩である、請求項28記載のTLPS組成物。

請求項30

コーティングが飽和脂肪酸である、請求項28記載のTLPS組成物。

請求項31

以下を含む、請求項1のTLPS組成物の製造方法:a)少なくとも1つの微粒子形態での高融点金属M、少なくとも1つの微粒子形態での低溶融温度合金、および有機ビヒクルを提供する:b)組成物の総重量に基づいて以下の割合で前記微粒子と有機ビヒクルを組み合わせる:i)少なくとも1つの微粒子形態での高融点金属Mを約20重量%から約70重量%の間;ii)少なくとも1つの微粒子形態での低溶融温度合金を約20重量%から約70重量%の間;iii)有機ビヒクルを約1重量%から約30重量%の間;それによりTLPS組成物を調製する。

請求項32

少なくとも1つの微粒子形態での低溶融温度合金を提供する工程が、以下を含む、請求項31記載の方法:a)溶融状態の第1の金属元素Xと、非共晶割合で溶融状体の金属元素Yとを混合して合金を形成すること、およびb)工程a)で生成された合金をアトマイズして微粒子を形成すること。

請求項33

以下を含む、電気アセンブリ中で機械的接続電気的接続または電気回路を形成するための方法:a)請求項1のTLPS組成物を電子アセンブリの少なくとも1つの要素に適用すること;およびb)処理温度、T1に要素を加熱して、温度T1において高融点金属Mと反応性の低融点金属Yとでインターメタリックを形成し、それにより電気アセンブリ中で機械的な接続、電気的接続または電気回路を形成すること。

請求項34

要素が、半導体ダイパッケージング要素パッケージされた半導体部品プリント板電子基体スタックされたダイ、回路トレース回路層コレクショングリッドソーラパネル電気的伝導性ピラー、電気的伝導性シリンダ、電気的伝導性カラム、および電気サブシステムから成る群から選択される請求項33記載の方法。

請求項35

TLPS組成物の適用が、ニードルディスペンシング、ステンリングスクリーン印刷インクジェット押出キャスティング、およびスプレーから成る群から選択される少なくとも1つの技術を含む、請求項33記載の方法。

技術分野

0001

この出願は、2012年8月8日に出願された米国仮出願No.61/681,526、および2012年12月31日に出願された米国仮出願No.13/732,308の優先権の利益を主張し、それの全体の開示を本明細書中に参考として援用する。

0002

本発明は金属組成物、その調製方法およびその使用に関する。より詳細には、本発明は非共晶合金を利用する導電性金属組成物に関する。

0003

焼結」は、金属粉末粒子の隣接している表面が加熱で接着されるプロセスを示す。「液相焼結(liquid phase sintering)」は固体粉末粒子液体相共存する焼結の特別な形式を示す。金属がお互いの内部に拡散して、新しい合金および/またはインターメタリック種(intermetallic species)を形成するので、混合物高密度化均質化が起こる。

0004

粉末に関する「一時的な液相焼結(transient liquid phase sintering)」または「TLPS」という用語は、金属の均質化の結果、液体短期間のみ存在し、固体合金および/またはインターメタリックの混合物を形成するプロセスをいう。液相は、周囲の固相に対する非常に高い溶解牲がある。その結果、急速に固体内に拡散して、最終的には固まる。混合物を平衡融解温度より上まで加熱しなくとも、拡散均質化は最終組成物を作成する。

0005

粉末冶金を含むTLPS組成物では、比較的低い融点(LMP)合金と比較的高い融点(HMP)金属が微粒子形態で混合される。それぞれの合金の中の少なくとも1の元素は、受容性HMP金属(receptive HMP metal)中に高度に溶解性であるか、またはそれと反応する。温度がLMP合金の融点に上げられるのに従って、合金粒子溶融状態になる。この遷移状態吸熱事象として示差走査熱量計DSC)で観測される。比較的低融点な合金内の反応性元素は、受容的な高融点金属と反応して新しい合金組成物、および/またはインターメタリックを形成する。DSCにより、発熱事象としてインターメタリック種の形成を観測できる。したがって、典型的なTLPS DSC「シグネチャー(signature)」は、吸熱とその後の発熱である。低融点合金と受容的な高融点金属からの反応性元素の拡散と反応は、どちらかの反応剤が完全に減耗され、処理温度における溶融相がもうなくなるか、または反応系が混合物の冷却により停止されるまで続く。冷却後、次の温度サイクルでは、元のLMP合金の融解温度を超えても、混合物のオリジナル溶融シグネチャーを再生しない。これは典型的な低温過渡的液相焼結金属混合物の「シグネチャー」である。

0006

TLPS技術は、HMP金属粉、LMP金属合金粉、および永久的な接着剤フラックスポリマーシステムを含んでいる有機物−金属の伝導性組成物を製造するのに使用される。例えば、TLPS組成物が使用される時には、TLPS組成物のパターン付けられた析出を作成することによって伝導パスプリント回路に形成するのに使われ、次いで同時に、金属成分を焼結させ、組成物中の接着剤/ポリマー構成要素を比較的低い温度で硬化するために使用される。加熱の間、接着剤−フラックスポリマー金属粉をフラックスし、TLPSが生じることを許容する。加熱の後に、接着剤−フラックスは、得られた金属酸化物化学的に結合し、それらを無害にする。この理由のため、これらの組成物は酸化腐食熱膨張および収縮に起因する伝導劣化の機会のほとんど無い良好な電導性を提供する。

0007

処理されたTLPS組成物のミクロ構造は、それぞれが新たに形成された合金/インターメタリック組成物の1以上の「殻」を有するHMP金属の粒子状物質ネットワークとして現れ、それは次いでオリジナルのLMP合金の非反応性部位によって相互接続される。一般に、金属ネットワーク構造中の空間は硬化した高分子バインダーで満たされる。HMP金属とLMP合金の反応性元素の間の反応は、新たに形成された合金、および/またはインターメタリック種へのHMP金属微粒子の部分的であるかまたは完全な組み込みをもたらすことができる。形成される新しい合金、および/またはインターメタリック種の数と性質は、TLPS組成物中の金属成分の選択、それらの相対的比率粒度分布、および処理温度に依存する。オリジナルのLMP合金の残さ成分の組成も同様にこれらの要素に依存している。

0008

TLPS組成物は、電子部品アセンブリ、平面内回路トレース、異なる面の回路トレース間の内部接続パッケージング要素上の非パッケージ集積回路ダイのアセンブリをはじめとする従来の広範な電気的および/または熱伝導性物質の置き換えとして使用されてきた。これらの用途のそれぞれのために、TLPS組成物が従来の材料より利点を与える具体的な用途特異的な特性がある。特性としては、たとえば析出の容易さ、製造時間または複雑さの低減、結果物中の増加した回路密度、高い電気的および/または熱の伝導率を有する環境面で安定したインターフェイス生産があげられるが、これらに限定されない。

0009

しかしながら、これらの用途のそれぞれでは、TLPS組成物は直接接続されるが、いくつかの例では、異なる熱膨張率(CTE)、および異なる機械特性を有する材料により囲まれる。典型的には、TLPS組成物が隣接している金属回路、および/または電子装置中および組成物それ自体中の電子部品要素と焼結させるのは望ましい。TLPS組成物と隣接しているTLPS−受容的な元素の間の反応は、幾分かの環境干渉からのインターフェイスからの保護を与えるが、それは機械的に隣接している要素と組成物を結合する。この要素は用途に応じて有益であるか不利であることができる。さらに、いくつかの用途では、TLPS材料は、ポリマ成分(例えば、プリント板回路基板)が処理温度と持続時間の上限を決定する環境で使用されるため、LMP合金の選択はポリマーと混和するものに制限される。さらに、そのようなポリマー成分は実質的にTLPS組成物、および他の周囲の要素と異なったCTEを持つことができて、そのようなポリマー成分のガラス転移温度を超える工程の間、CTEにおける大規模な変更に露出できる。長持ちして、信頼できる最終生産物を提供するために、これらの要素を考慮に入れなければならない。

0010

TLPS用途における金属成分における要求は高い。冶金に関する重要な特徴のいくつかは以下を含む。
LMP合金の融点は、組成物の処理が周囲の材料にダメージを与えない程度に十分低くなければならない。
LMP合金とHMP金属は良好な電気的な、および/または熱の導体である種を形成しなければならない。
LMP合金とHMP金属の反応生成物は、ありそう熱暴露範囲内で安定していなければならない。
TLPSプロセスで形成された金属ネットワークは、機械的応力有害作用抵抗力がなければならない。
LMP合金は、接続されるべき回路素子の金属と混和性であり、反応性でなければならない。
LMPとHMP金属の主成分は妥当な価格で容易に利用可能であるべきである。
成分は環境または毒性により制限されるべきでない。

0011

HMP金属のための最適選択は典型的には銅であるが、いくつかの代替え選択肢が特定の用途(例えば、抵抗体)で有用であることができる。1000℃を超える融点を有する銅は、比較的安価で、豊富で、さまざまな粉体形状で容易に利用可能で、回路素子において典型的に使用されている冶金と混和性があり、延性があり、電気的および熱の良好な導体である。また、より多くの高価な、銀、インジウム、金、およびゲルマニウムも、TLPS組成物における使用のための適当なHMP金属である。
また、アルミニウムも想定される。

0012

適当なLMP合金材料の選択は、より挑戦的である。第1の挑戦は処理温度である。電子産業におけるTLPS組成物のための処理温度は、電子物品の生産に使用されるその他の材料が破損されないほど低くなければならない。ポリマ成分を含む電子用途のために、250℃の上限は典型的な最大の許容処理温度である。そして、したがって、一般に、低融点合金はスズ、ビスマス、鉛、ガリウム、インジウム、および亜鉛の合金類に制限される。鉛の合金類は毒性のため除かれる。ガリウムおよびインジウムの合金類は、法外に高価であって、容易に利用可能でない。亜鉛の合金類は一般的な回路材料と混和性がない。しかしながら、スズとビスマスの合金はスズ単独と比較して融点を低下し、特性の最も良い組み合わせを提示できるが、他の成分の添加が特異的特性を獲得するために望ましい場合もある。

発明が解決しようとする課題

0013

ビスマスおよびスズの合金類は上に概説された目的の多くを満たす。しかしながら、また、それらはいくつかの欠点を示す。ビスマス−すず合金は微粒子形態で手費用で容易に利用可能である。ビスマス−すず合金の中のスズ、およびスズが銅と反応するとき形成されたインターメタリックは、皆非常に良い電気および熱の導体である。残りの、元素状のビスマス、およびTLPS反応の間に形成された銅−スズインターメタリックは、すべて次の加熱処理および典型的に行われる試験の温度の範囲外の融点を有する。スズとビスマスは、毒性であるとは考えられず、最終の回路に使用されるすべての一般的に使用される金属と混和性がある。残念ながら、ビスマスおよび銅スズインターメタリックはもろく、そのため機械的応力にさらされると破損しやすい。さらに、元素状ビスマスは、電気の不十分な導体であり熱の非常に不良な導体である。

0014

HMP金属としての銅に関連して使用されるビスマスとスズの合金類は希望される特性の大部分を提供するので、欠点を最小にする方法でこの冶金を使う手段を提供することは有利であるだろう。ビスマスは少なくとも低い電気および熱の伝導率、および脆性の主な欠点の原因である。したがって、電子用途に使用されるTLPS組成物における、ビスマスの割合を最小にするのは、望ましいだろう。

課題を解決するための手段

0015

本発明は少なくとも1つの高融点金属(M)を含む、少なくとも1つの第1の粒子、Mと非反応性である第1の金属元素(X)と、Mと反応性である第2の金属元素(Y)の低溶融温度合金を含む少なくとも1つの第2の粒子、および有機ビヒクルを含むTLPS組成物であって、XとYが低溶融温度合金において非共晶割合で存在しているTLPS組成物を提供する。組成物における低融点温度合金中のXの割合は、XとYの共晶合金中のXの重量割合の68%未満であるが、より少なくたとえば65%、55%、または45%であることができる。

0016

組成物は単独のタイプの第1の粒子(すなわち、1つの高融点金属Mだけを含む)か、または2つ以上のタイプ(例えば、異なる高融点金属を含むか、または異なるサイズ、形状の粒子を含む)を含んでいる。

0017

同様に、組成物は単独のタイプの第2の粒子または複数のタイプ(異なる合金組成添加元素コーティング、サイズ、形状、および同様のものを含むことができる)の第2の粒子を含むことができる。しかしながら、本発明のある特定の態様では、組成物はXとYの共晶合金を含んでいない。

0018

低溶融温度合金はXとYの共晶合金の溶融温度よりも少なくとも5℃高い液化温度を有し、いくつかの例では、液化温度はXとYの共晶合金の溶融温度よりも50℃以下で高い。低溶融温度合金の溶融の開始は、典型的にはXとYの共晶合金の溶融温度と等しい。

0019

高融点金属Mは、たとえば銅、銀、金、パラジウムニッケル、アルミニウムまたはそれらの組み合わせであり、典型的には銅である。

0020

例えば、低融点金属Yは、スズ、ビスマス、亜鉛、ガリウム、インジウム、テルル、水銀、タリウムアンチモンセレニウムポロニウムまたはそれらの組み合わせであり、典型的にはスズである。

0021

促進元素(facilitator element)Xは、たとえばビスマス、インジウム、鉛、銀、銅、アンチモン、金、ニッケルまたはそれらの組み合わせであり、典型的にはビスマスである。

0022

低溶融温度、非共晶合金は、XおよびYだけから成る二元合金であることができる。二元合金の共晶合金はSn42/Bi58、Sn48/In52、Ag3/Bi97、Ag3/In97、およびSn63/Pb37であることができる。例示の2元合金の共晶合金としては以下があげられる:Sn(68−90)/Bi(10−32)、Sn(80−95)/Pb(5−20)、Sn(62−90)/In(10−38)、Bi(30−65)/Ag(35−70)、およびIn(30−65)/Ag(35−70)、およびBi52/Pb30/Sn18。

0023

いくつかの実施態様では、Mは銅、銀またはアルミニウムである。低融点温度合金はSn(68−90)/Bi(10−32)、Sn(80−95)/Pb(5−20)、Sn(62−90)/In(10−38)、Bi(30−65)/Ag(35−70)、およびIn(30−65)/Ag(35−70)、およびBi52/Pb30/Sn18から成る群から選択される。他の実施態様では、Mは銅であり、低融点温度合金はSn(70−90)/Bi(10−30)である。

0024

本発明の他の態様では、低溶融温度非共晶合金は、たとえばBi52/Pb30/Sn18などの第3の金属元素(Z)を含む三元合金である。例えば、ZはPb、Cu、Ag、Sb、In、Bi、Zn、Ga、Niまたはそれらの組み合わせであることができ、存在する場合には、最も頻繁にはCu、Ni、AgまたはPbである。

0025

本発明のある特定の実施態様では、本発明のTLPS組成物の粒子は、コーティング、たとえば飽和脂肪酸不飽和脂肪酸、金属、金属合金、無機金属塩有機金属塩金属アルコキシド、およびトリアゾル類などを含むことができる。

0026

また、本発明は以下で本明細書に開示されたTLPS組成物を調製するための、以下を含む方法を提供する:
a)微粒子形態での高融点金属M、微粒子形態での低溶融温度合金、および有機ビヒクルを提供する:
b)組成物の総重量に基づいて以下の割合で粒前記微子と有機ビヒクルを組み合わせる:
i)少なくとも1つの、微粒子形態での高融点金属Mを約20重量%から約70重量%の間;
ii)少なくとも1つの、微粒子形態での低溶融温度合金を約20重量%から約70重量%の間;
iii)有機ビヒクルを約1重量%から約30重量%の間;
それによりTLPS組成物を調製する。

0027

低溶融温度合金を微粒子形態で提供することが、合金を微粒子形態で調製するために必要な場合があり、これは第1の金属元素Xを溶融状態で、溶融状態における第2の金属元素Yと非共晶割合で混合することにより合金を形成し、合金を微粉砕して微粒子を形成することにより達成される。

0028

本発明はさらに、電気機器アセンブリにおいて、本明細書に記載されたTLPS組成物を電気機器アセンブリの少なくとも1つの要素に適用し、処理温度T1に要素を加熱し、高融点金属Mが、反応性の低融点金属Yとインターメタリック種を形成させるようにすることによって、機械的な接続、導電接続または導電回路を形成する方法を提供する。
接続される要素としては、半導体ダイス、パッケージング要素、パッケージされた半導体部品プリント回路板、電子基体スタックされたダイ、回路トレース、回路層コレクショングリッドソーラパネル電気的伝導性ピラー、電気的伝導性シリンダ、電気的伝導性カラム、および電気サブシステムがあげられるが、これらに限定されない。TLPS組成物の適用は、当技術分野で知られている任意の適切な方法で行うことができ、たとえばニードルディスペンシング、ステンリングスクリーン印刷インクジェット押出キャスティング、およびスプレーがあげられる。

図面の簡単な説明

0029

図1は、共晶のスズビスマスの粒子状物質の典型的な溶融シグネチャーを示すDSCスキャンを示している。共晶合金溶解物独特の鋭いただ一つのピークに留意のこと。

0030

図2図1のDSCスキャンと同じ条件で処理された、スズおよびビスマスの非共晶合金組成物の粒子状物質のDSCスキャンを示す。溶融が現れる温度領域が有意に広くなることと、二個以上の融解ピーク示唆に留意のこと。

0031

図3は、銅と、一般的なスズ−銀−銅合金ブレンドされた共晶のスズビスマス合金を含むTLPS組成物のDSCスキャンを示す。共晶溶融の開始が観測され、次いでスズと銅の間の発熱反応が続いて、インターメタリックを形成する焼結反応が見られる。

0032

図4は、単一の非共晶合金の組成物の形でスズを銅に供給したことを除いて、図3と同じ組成物のDSCスキャンを示す。焼結発熱量が非常に大きく、共晶合金の点で溶融開始がほとんど見られない点に留意のこと。スズが銅と反応するとき、明白であるのは、ダイナミックな合金組成の有効な融解温度の低下から得られる反応の波である。

0033

図5はスズおよびビスマスの2元状態図である。

実施例

0034

上述の一般的な説明および以下の詳細な説明は両方とも例示かつ説明のためであり、特許請求される本発明を制限するものではないことが理解されるべきである。

0035

本明細書に使用されたセクションの見出しは、方式的な目的だけのためにあって、説明した内容を限定するものとは解釈されない。

0036

定義
本明細書において使用される時、“または”は特記の無い限り「および/または」を意味する。さらに、「含む」、「包含する」などの用語の使用は、「含む」ものとして理解されて、制限的に使用されない。明細書および特許請求の範囲においては、それが使用される文脈に応じて、あるものの単数形は複数形も含むものとする。たとえば“a”または“an”は、それが使用される文脈に応じて、1またはそれ以上を意味する。すなわち、「金属」は、少なくとも1つの金属、2つの金属、または複数の金属を意味する場合がある。

0037

「約」または「ほぼ」という本明細書に使用される用語は、“約”または「ほぼ」が付された数が、示された数字プラスマイナス1−10%を含むことを意味する。例えば、約50は、45−55または状況に依存して49−51を意味できる。本明細書では、「45−55」などの数字の整数値の範囲は、特定の範囲内のそれぞれの整数を含む。例えば、「45−55パーセント」は、割合が45%、46%から55%である場合があることなどを意味する。本明細書に記載された範囲内が、たとえば「1.2%から10.5%」のように小数点を含む場合、その範囲は特定の範囲内で示した中で最も小さい増分のそれぞれの少数値について言及する。例えば、「1.2%から10.5%」の場合には、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、であることができ、10.5%を含む。また「1.20%から10.50%」は、1.20%、1.21%、1.22%、1.23%であることができ、10.50%を含む。

0038

本明細書において使用される時、用語「実質的に」は、大きい範囲または程度をいう。例えば、「実質的にすべて」は、典型的には、少なくとも約90%、しばしばには少なくとも約95%、しばしばには少なくとも99%と、よりしばしばには少なくとも約99.9%をいう。

0039

「合金」という用語は、二個以上の金属を含む混合物をいい、任意に追加の非金属を含むことができる。ここで合金中の元素は互いに融合するか、または溶融した時に互いに溶解しあう。本明細書で合金組成を示すために使用される記法は、フォワードスラッシュ(「/」)によって分離されたIUPACシンボルを使用することで二個以上要素を記載する。合金中の要素の割合は、合金中の要素の重量パーセントに対応する添字で示される。例えば、Sn/Biはスズ(Sn)とビスマス(Bi)の合金を表し、これらの2つの要素の割合は任意である。Sn60/Bi40は、60重量%のスズと40重量%のビスマスを含むスズとビスマスの特異的合金を表す。合金中の要素の重量パーセントの範囲が与えられた場合、範囲は、要素が示された範囲の中の任意の量で存在できることを示す。例えば、Sn(70−90)/Bi(10−30)は、70重量パーセントから90重量パーセントのすず、10重量パーセントから30重量パーセントのビスマスを含む合金を言う。したがって、Sn(70−90)/Bi(10−30)の範囲内に包含された合金類は、それらに限定されるものではないが以下を含む:Sn70/Bi30、Sn71/Bi29、Sn72/Bi28、Sn73/Bi27、Sn74/Bi26、Sn75/Bi25、Sn76/Bi24、Sn77/Bi23、Sn78/Bi22、Sn79/Bi21、Sn80/Bi20、Sn81/Bi19、Sn82/Bi18、Sn83/Bi17、Sn84/Bi16、Sn85/Bi15、Sn86/Bi14、Sn87/Bi13、Sn88/Bi12、Sn89/Bi11、およびSn90/Bi10。さらに、Sn(70−90)/Bi(10−30)は、SnとBiの具体的な割合がSn70/Bi30からSn90/Bi10までの合金を表し、Snは70から90重量パーセントまで変化でき、Biは逆に30重量パーセントから10重量パーセントまで変化できる。

0040

本明細書に使用される「フラックス」は、物質、しばしば酸または塩基であり、特に金属の融合を促進し、特には金属酸化物を除去し、その形成を防止する。

0041

本明細書に使用される用語「溶融温度」または「融点」は、固体が大気圧で液体になる温度(点)をいう。

0042

本明細書に使用される「高い溶融温度の金属」、「高融点金属」または「HMP金属」という用語は、約400℃に等しいかまたはより高い溶融温度を持っている金属を示す。HMP金属としては、Cu、Ag、Pd、Au、Al、Ni、Be、Rh、Co、Fe、Mo、およびPtがあげられる。典型的には、本発明で使用されるHMP金属はCu、Ag、Pd、Au、Al、NiまたはPtであり、最も頻繁にはHMP金属はCuまたはAgのどちらかである。

0043

本明細書に使用される「低い溶融温度の金属」、「低融点金属」または「LMP金属」という用語は、約400℃より低い溶融温度を持っている金属を示す。例示のLMP金属としては、Sn、Bi、Zn、Ga、In、Te、Hg、Tl、Sb、Se、Po、Pb、Cd、およびこれらの金属の合金中のPoがあげられる。典型的に、本発明の組成物に使用されるLMP金属は、Sn、Bi、Pb、Ga、InまたはZnである、そして、最も頻繁にはLMPは非共晶合金の中のSnである。

0044

ソリダス(solidus)」という用語は、それ以下の温度では対象の物質が完全に固体(結晶化する)である温度を言う。ソリダスは、物質の溶融が始まる温度を定量化するが、完全に溶融することを要しない。すなわち、ソリダスは必ずしも融点であるというわけではない。この区別において、ソリダスはリキダス(liquidus)と対照することができ、それは、結晶が溶融状態の物質と共存できる最高温度を特定する。リキダス温度(liquidus temperature)を超えると、物質は均質になり、平衡状態において液体である。リキダス温度の下では、ますます多くの結晶が形成される。ソリダスとリキダス温度は、すべての場合で並びもしないし、重なりもしない。ギャップがソリダスとリキダス温度の間に存在しているなら、それは「フリージングレンジ(freezing range)」または「マッシュレンジ(mush range)」と呼ばれ、そのギャップの中では、物質は固相と液相の混合物から成る。例えば図5を参照。

0045

「共晶(eutectic)」という用語は、構成要素が融点ができるだけ低くなる割合で存在し、構成成分が同時に溶融する混合物または合金をいう。従って、共晶合金または混合物はただ一つの温度で固形化する。共晶混合物の中では、ソリダスとリキダス温度は同じである。すなわち、混合物は完全に1つの温度(共晶点)で溶ける。例えば図1を参照。当業者は2つの金属の特異的組み合わせについて、典型的には共晶である割合はただ1つであることが理解されるだろう。

0046

「非共晶」という用語は共晶の特性を持っていない混合物または合金をいう。従って非共晶合金が固まるとき、構成要素は異なった温度で固まり、組成物全体としては融解範囲を示す。例えば図2を参照。

0047

「示差走査熱量計」(「DSC」)という用語は、サンプルと参照の温度を増加させるのに必要である熱量の相違を温度の関数として測定する熱分析の方法を示す。DSCは、非共晶合金粒子の融解挙動と、共晶対非共晶合金で配合されたTLPSペーストの反応シグネチャーを調査するのに使用される。

0048

「焼結」という用語は、金属粉末粒子の隣接している表面が加熱で接着されるプロセスを示す。「液相焼結」は固体粉末粒子が液体相と共存する焼結の形式を示す。金属がお互いの内部に拡散して、新しい合金および/またはインターメタリックを形成するので、混合物の高密度化と均質化が起こる。

0049

粉末に関する「一時的な液相焼結」または「TLPS」では、金属の均質化の結果、液体が短期間の間にのみ存在し、固体合金および/またはインターメタリックの混合物が形成される。液相は、周囲の固相に対する非常に高い溶解牲がある。その結果、急速に固体内に拡散して、最終的には固まる。HMP金属をソリダス温度より上まで加熱しなくとも、拡散均質化は最終組成物を作成する。

0050

はんだ」は、被工作物より低い融点を有し、金属部分を互いに結合させるのに使用される溶融可能な合金である。はんだは、繰り返された熱/冷サイクルにより実質的に変化しない融解挙動を有する。はんだは共晶または非共晶合金を含んでいるが、ジョイントがすぐに固まるので、共晶合金は結合用途のために好まれる。TLPSは、TLPS組成物中にHMP金属が存在する点ではんだと異なっている。HMP金属はTLPS低融点温度合金中の反応性LMP金属と相互作用し、特異的量論割合で結晶性のインターメタリックを形成する。これはオリジナルのTLPS組成物よりはるかに高い溶融温度を有する。したがって、一般に、TLPS組成物は元の処理温度で再び溶解しない。インターメタリックは接合表面(例えば、銅パッド)におけるはんだと要素の間、およびはんだ内で形成されることができるが、それらはハンダ接合のわずかな割合(<5%)だけを示す。したがって、適用されたはんだは実質的に最初の適用の際と同じ条件の下で再び溶解できる。

0051

熱膨張係数」または”CTE”は、物質の熱力学特性について説明する用語である。CTEは材料の長さ寸法の変化と温度の変化に関連する。本明細書において使用される時、「α1CTE」または「α1」はTgの前のCTEを示し、「α2CTE」はTgの後のCTEをいう。

0052

TLPS組成物に関して使用される「処理温度」または”T1”は、2つの反応金属(例えば、CuとSn)がインターメタリックを形成する温度を示す。

0053

用語「インターメタリック」または「インターメタリック種」は、ある比率で2以上の金属元素で構成される固体物質であり、その構成金属とは明確に異なる構造を有するものをいう。

0054

上記のように、所定の処理温度でHMP金属Mと反応性金属元素Yの間の完全な反応を促進するのに必要な、促進元素Xの最少量を含むTLPS組成物を提供する必要性が存在する。本発明は、低融点温度(LMP)合金において反応性金属元素のより高い割合をTLPS組成物に配合し、より多量の促進元素Yを含むものより強くて、電気的に伝導性である後処理製品を得ることにより上記の目標が達成されるという観察に基づいている。例えば米国特許番号8,221,518、シアラー他を参照。その全体の内容は本明細書に参考として援用される。

0055

標準の過渡的液相焼結粉末冶金では、比較的低い融点(LMP)金属合金と比較的高い融点(HMP)金属が微粒子形状で混ぜられる。LMP合金の中の少なくとも1つの元素はHMP金属と反応性である。温度が処理温度に上げられるのに従って、LMP合金粒子タイプは溶融状態になる。次にLMP合金中の反応性元素が受容的なHMP金属と反応してインターメタリックを形成し、残りのLMP合金成分は新しい合金組成物を形成する。LMP合金と受容的なHMP金属からの反応性元素の拡散と反応は、どちらかの反応剤が完全に減耗され、処理温度における溶融相がもうなくなるか、または反応系が混合物の冷却により停止されるまで続く。

0056

発明者は以前に、元素状の、または非常に富化された形態での過剰の反応性LMP金属とLMP合金を混合すると、TLPSの間にインターメタリックに変換されるHMPとLMP金属の両方の量が改良されることを示した。米国特許番号8,221,518を参照。本発明は過剰の反応性LMP金属が別々の粒子ではなく、LMP合金自体内に存在している組成物へこれらの観測を拡張している。発明者は、過剰の反応性LMP金属を単一の合金粒子に組み入れると、TLPS反応が自動触媒されることを観測した。LMP金属のソリダスが過剰であるので、反応性LMP金属はHMP金属と反応し、インターメタリックを形成し始める。したがって、LMP金属の組成はTLPS反応の間ダイナミックであり、溶融相における反応性LMP金属を減耗するのにつれて共晶組成になってゆく。LMP合金組成が共晶のものに近づくに従って、LMP合金はより流体となり、利用可能なHMP金属とより効果的に反応する。いったん開始すると、TLPS反応はLMP金属合金の動的な組成のため自動触媒される。特に、TLPS組成物中にLMP金属の高率を含んでいる非共晶合金を使用することの適性は、本明細書の実施例によって示される。
非共晶合金

0057

非共晶合金
共晶組成と実質的に異なった合金類の使用には、はんだ結合における好ましくない結果がある。非共晶合金の広い溶融範囲は、接合されるべき部分がより長い時間固定されることを必要とし、鋭い融点を有する共晶合金はんだについて必要とされる時間よりも長いサイクル時間を要する。より長い滞留時間はより厚いインターメタリック層をもたらし、これは回路パッドとのラメラ界面に沿ってクラッキングを生ずる可能性を大きくする。さらに、非共晶はんだはしばしば共晶はんだほどには濡れ性が大きくない。得られた結合の外観つやが無く、それは輝いている共晶ジョイントよりも、自動化された目視検査を難しくする。これらの理由により、共晶割合と実質的に異なった組成を有する合金類は、はんだ結合に好ましくないと見なされている。

0058

しかしながら、TLPS組成物では、これらの特性は有害でなく、事実、非共晶はんだ合金類はいくつかの予期していなかった利益を与える。比較的長いサイクルタイムは、TLPSの材料が揮発性有機物成分に起因する気泡を最小にして、一体化されたポリマー接着剤を硬化するのを許容するために一般的である。したがって、非共晶合金が固まるために必要とするより長いプロセスサイクルは、より良質の複合材料接合を与える。また、非共晶合金の広い溶融範囲は、広い凝固範囲を意味する。過剰な量の合金がTLPS組成物に取り入れられ、処理の後に未反応の合金が残っているようにされる場合には、この残りの合金は、インターメタリックネットワークを崩壊させずに繰り返し溶融し、再固形化することができる。その結果、非共晶合金の広い凝固範囲は、金属マトリックスが、電子部品で典型的に使用されるポリマ成分のガラス転移温度範囲でCTEのミスマッチを吸収することを許容する。ぬれ挙動ははんだほどTLPS組成物では重要ではない。なぜならはんだ付けで形成された実質的にラメラ界面ではなく、TLPSの間に個別粒子およびスポット接続が形成されるからである。有利なことには、より貧弱な濡れは、TLPS組成物が希望の接触領域を超えて広がることを防止し、その結果ショートを防止する。処理される時、TLPS材料は導電性接着材と同様の外観を有し、輝いているジョイントは、これらの材料のための産業では期待されず、必要ともされない。

0059

実質的に非共晶合金の組成物の使用は、例えばビスマスのような組成物で最小にされるべきである、有害な特性を有する物質と低処理温度促進元素の使用を許容する。シアラーらの米国特許番号8,221,518によって教示されるように、特に小さなサイズでは、単独のタイプの非共晶合金粒子の使用は有害な要素を最小にするために合金類を混合する戦略として望ましい。単独粒子の中で希望の組成物を得ることは、金属ネットワークを相互接続するのに各粒子について必要とされる拡散の範囲を制限し、比較的少ない数の粒子でのジオメトリーで、より良くて、より均質な焼結を促進する。最も有利には、インターメタリックを作成するために、HMP金属との反応で非共晶合金から反応性元素(例えば、スズ)が減耗されるのにつれて、残りの溶融温度は低下し、流動性とぬれ挙動の両方が合金要素が共晶割合になるまで改良される。TLPS組成物の発明は、以前に説明したTLPS組成物より優れた性能において選択的に有利な特性をもたらす。

0060

低融点温度非共晶合金を含むTLPS組成物
本発明は低融点温度非共晶合金XYと組み合わされた、反応性高融点性(HMP)金属Mを含むTLPS組成物を提供する。有利なことには、本発明のTLPS組成物は改良された特性、たとえば250℃未満の温度で処理した後の信頼性や均質性を有する。非共晶合金XYは、Mと非反応性である、少なくとも1つの促進金属元素X、およびMと反応性である少なくとも1つの低融点(LMP)の金属元素Yを含んでいる。合金組成物XYでは、XおよびYの共晶合金の中のこれらの要素の割合と比較して、Xに対してより多い量でYは存在する。本発明の非共晶割合では、合金XYは共晶溶融温度で溶融開始を示すが、少なくとも5℃だけ、共晶の融解範囲よりも広い溶融範囲を有する。シアラーらの米国特許番号8,221,518(’518特許)では、反応性金属Yの富化された形態の粒子状物質が、LMP合金XYの粒子状物質と混合され、組成物中のXの量を効果的に減少させた。反応性金属Yの富化された粒子が、Yの富化された粒子のソリダス温度より下でTLPS反応に組み入れられた。なぜなら、Yが富化された粒子は溶融状態の粒子XYに可溶性であるからである。Yが富化された粒子状物質をTLPS反応に参加させるために、LMP合金XYの溶融状態の粒子状物質は流動し、Yが富化された粒子状物質を濡らさなければならず、また周囲のHMP金属微粒子と相互作用しなければならない。’518特許に記載された組成物では、HMP金属微粒子はLMP合金XYによるYが富化された粒子状物質のぬれを潜在的に妨害する。妨害は物理的に粒子状物質をブロックし、およびMとのTLPS反応で反応性金属Yが消耗されるのにつれてLMP合金XYの流れを低下することによる。合金XY中のYの割合がMとのTLPS反応で低下するのに従って、Xの割合は共晶組成を超え、そして溶融流動は減少するだろう。Yが富化された非共晶合金XYの単独のタイプのLMP粒子の使用は、(粒子が’518特許でする増加するY−含有粒子のように)促進元素Xのどんな有害な特性も最小にする。また、YとMの間の反応のための短い拡散経路を促進し、その結果、合金XYのためのリキダス温度と等しいかそれよりも高い処理温度ではなく、共晶融点の近傍で組成物が完全に反応することを可能にする。

0061

ある特定の実施態様では、同じ要素の共晶合金と比べて、合金XYはXの減少している割合を持っている。TLPSの間、反応性元素YはHMP金属Mとインターメタリックを形成し、利用可能なLMP合金からTLPS処理を通してYを消費する。本発明に関する重要な特色は、YがLMP合金から消耗されるにつれて、非共晶合金XYの組成が変化し、共晶により類似してゆき、反応性元素YがMと反応するのに従って、付随的に、溶解温度領域は共晶融点に向かって減少する。合金の加工温度と溶解温度領域の相違が増えるのに従って、合金はより流体になる。さらに、ダイナミックな組成が共晶により類似するに応じて、合金のぬれ挙動は向上する。これらの属性の両方が、反応を起こしていない金属元素Mを濡らすために残りの流体合金が固形化したインターメタリックのネットワークに浸透するので、より良い金属ネットワークの発現を促進する。

0062

ソリダス、リキダス、他の溶融特性と合金組成との関係は、図5に示されたスズおよびビスマスの合金類についての相図を参照することにより、より理解されるであろう。約20重量パーセントよりも多いビスマスを含む合金組成物は、共晶Sn42/Bi58合金(点線の矢)の溶融温度で溶融を開始するが、より高い温度が完全に溶融状態になるために必要とされる−すなわち、高いリキダス温度を持っている。リキダス温度と共晶融解温度の相違は、合金(実線の矢)のマッシュレンジ(mush range)として知られている。また図5に示された相図に見られるように、ビスマスの比率が約20重量パーセントから58重量パーセント(共晶点)に増加するにつれて、合金のリキダス温度が低下して、マッシュレンジが、より小さくなる。この特性は図4(以下で議論する)のDSCスキャンで明らかであり、スズと銅の間の反応がダイナミックな合金組成におけるビスマスの割合を効果的に増加させ、溶解の波と連続した焼結をもたらす。他の一般的な合金系の相図はmetallurgy.nist.gov/phase/solder/solder.htmlのワールドワイドウエブで見られる。

0063

ある特定の実施態様では、本発明は高融点金属Mを含む第1の粒子、および低溶融温度合金XYを含む第2の粒子を含み、YはMと反応性である金属元素であり、XはMと反応しないキャリアであるかまたは促進金属元素であり、全てが有機ビヒクル中に懸濁されたTLPS組成物を提供する。この実施態様において合金のXとY構成要素は非共晶割合で存在し、低融点温度合金中のXの割合は、XとYの共晶合金中のXの割合の68重量%未満である。ある特定の態様では、第1の粒子タイプは、1種以上の追加の高融点金属を含み、および/またはHMP金属微粒子の混合物を含むことができる。同様に、第2の粒子タイプは均質であるか、または1種以上の追加合金類Y、またはMと反応性である他のLMP金属を含むことができる。

0064

したがって、本発明のある特定の態様では、TLPS組成物は1種以上の高融点金属Mを含む1種以上の第1の粒子;1種以上の第2の粒子であって、Mと非反応性である第1の金属元素(または複数の金属元素)Xと、Mと反応性である少なくとも1種の第2の金属元素(または複数の金属元素)Yとの、1種以上の低溶融温度合金XY、ここで合金中の金属元素Xと非共晶割合でYは存在している;および、有機ビヒクルを含む。より詳細には、非共晶合金中のXの割合は、XとYの共晶合金中のXの割合の68重量%未満である。

0065

ある特定の実施態様では、低融点温度の非共晶合金のリキダス温度は、共晶合金よりも5℃以上高く、たとえばXとYの共晶融点よりも、少なくとも10℃、少なくとも15℃、少なくとも20℃、少なくとも25℃、少なくとも30℃、少なくとも35℃、少なくとも40℃、少なくとも45℃、またはより大きく、XとYの共晶合金の融点よりも高い。本発明のいくつかの実施態様では、低融点温度合金のリキダス温度は、XとYの共晶合金の溶融温度よりも50℃未満で高い。したがって、ある特定の態様では、低融点温度合金のリキダス温度は、共晶合金の溶融温度よりも5℃から50℃の間で高い。典型的な実施態様では、低融点温度非共晶合金のリキダス温度は、処理温度T1より、少なくとも約5℃、10℃、20℃、30℃、40℃、50℃以上低い。

0066

典型的に、低溶融温度非共晶合金XYの溶融の開始は、XとYの共晶合金の融点またはその近傍で起こる。したがって、ある特定の実施態様では、低溶融温度非共晶合金は、約5℃から約50℃の溶融温度範囲を有する。たとえば、XとYの共晶合金がSn42/Bi58(融点138℃)である場合、本発明のTLPS組成物中に存在する非共晶合金は、約138℃周辺で溶融を開始し、約142℃から約188℃の間のリキダス温度を有するだろう。

0067

本発明の実施では、少なくとも1つの高融点金属M、および少なくとも1つの合金XYが選択され、過渡的液相焼結反応の製品は意図している用途のための特性の最適組合せを有するようにされる。Mの選択のために想定できる主要な特性は、熱安定抵抗、延性、高い電気的および熱的の伝導性、周囲の材料と同様な熱膨張係数などの特性を包含する。

0068

有利なことには、金属元素Yは低溶融温度合金XY中に、XとYの共晶合金の中のYの量を超えて存在している。その結果、Mと反応して安定したインターメタリックを形成するためのより大きい量のYを提供する。これらのYMインターメタリックが形成されるとき、合金中のYは消費され、その結果、共晶割合に向かって未反応の合金を導く。

0069

低温合金中のXに対するYの過剰は、最終的に得られる焼結製品中の低い量の残留キャリアXをもたらす。典型的には、本発明のTLPS組成物はXとYの共晶混合物または合金と比較して、低融点温度合金中において過剰、または増加する割合のYを有している。したがって、本発明はXとYの共晶合金に対して、低温合金中のXの量の低減を提供する。本発明のある特定の態様では、低融点温度合金のXの割合は、XとYの共晶合金中のXの重量割合の、68%未満、65%未満、60%未満、55%未満、50%未満、または45%未満である。

0070

高融点金属
少なくとも1つのHMP金属は典型的に銅であるが、用途により望まれれば、他の金属も想定され、たとえば銅の腐食液溶液に抵抗力が必要な場合、抵抗を形成する場合、アルミニウムに接着させる場合、コネクタなどのより硬い摩耗表面を提供する場合、および同様の場合などがあげられる。また、銅と組み合わせた追加HMP金属の使用も、最適の特性のTLPS反応生成物を得るために想定される。例えば、いくつかの用途では処理された組成物の機械的強度が電導性ほど重要でないか、または熱伝導性は延性より重要であるかもしれない。別のものを犠牲にして1つの特性を最適化することがしばしば必要であるので、個々の成分を当技術分野で周知の要素の特性にしたがって、意図している用途における最適性能を与えるように選択できる。銀、金、パラジウム、ニッケル、およびアルミニウムは本発明の組成物および方法において、単独または銅との組み合わせを含む様々な組み合わせにおける使用のために特に想定される。

0071

低融点金属
反応性の低融点金属元素Yは、たとえばSn、Bi、Zn、Ga、In、Te、Hg、Tl、Sb、Se、Po、およびそれらの組み合わせであることができる。典型的には、Yは、Sn、Bi、Ga、Inまたはそれの組み合わせである。最も頻繁にはYはSnである。本発明のある特定の実施態様では、低融点温度合金の反応性金属YはSnであり、HMP金属Mは、CuまたはAgである。

0072

促進金属元素
促進金属元素Xは、たとえばBi、In、Pb、Ag、Cu、Sb、Au、Niまたはそれの組み合わせであり、頻繁にはBiである。ある特定の態様では、反応性のLMP金属YはSnであり、促進金属XはBiである。

0073

本発明の1つの実施態様では、単独粒子タイプ中に、反応性金属元素Yのすべてが促進非反応性金属元素と組み合わされる。この実施態様を実施する際、単独XY粒子タイプが高融点金属Mの粒子と混合され、他の金属粒子を除外する。したがってこの実施態様では、TLPS組成物は、HMP金属Mを含む第1の粒子タイプ、低融点温度非共晶合金XYから成る第2の粒子、および有機ビヒクルから成る。

0074

本発明の別の実施態様では、第2の粒子タイプ(例えば、XY)は、追加反応性金属要素YでさらにTLPSシステムを富化するために、金属元素Yの別の粒子状ソースと混和される。この実施態様では、その結果、TLPS組成物はHMPMを含む第1の粒子タイプ、低融点温度非共晶合金XYを含む第2の粒子タイプ、元素状または合金としてYを含む第3の粒子タイプ、および有機ビヒクルを含む。

0075

金属添加物
本発明の更なる実施態様では、有益な金属添加物Aは、先に記載された主要な金属または合金粉末成分と、添加剤の元素または合金粉末と混合することを介して、TLPS冶金内に組み入れられる。そのような金属添加物は本発明の冶金に添加され、添加剤の金属粉は処理温度で溶融状態であるか、または溶融相で可溶性である。銀は、例えば、増加する拡散、および銅−スズ−ビスマス冶金への機械的および電気的な利益を提供できて、元素粉末として、または非共晶合金の三元成分として容易にこれらの要素のTLPS組成物に組み入れることができる。別の例として、組成物の1重量パーセント未満を構成する割合で組み込まれる時、NiとCeの両方が、実質的にSnのはんだ合金の延性を改良することが示された。そのような実施態様では、例えば、TLPS組成物はHMPMを含む第1の粒子タイプ、低融点温度非共晶合金XYを含む第2の粒子タイプ、および有機ビヒクルを含み、またはTLPS組成物はHMP Mを含む第1の粒子タイプ、低融点温度非共晶合金XYを含む第2の粒子タイプ、金属添加物Aを含む第3の粒子タイプ、および有機ビヒクルを含む。

0076

三元合金
本発明のある特定の態様では、低溶融温度非共晶合金は、任意に追加の低融点温度金属、金属合金および/または金属添加物と混合された二元合金である。本発明の他の態様では、低融点温度非共晶合金は、追加金属元素Zを含む三元合金である。金属元素Zは低融点温度非共晶合金に、例えば、XとYの割合を操作するか、非共晶合金の溶融温度を変更するか、または先に説明した金属添加物によって与えられる利益を付与するために含まれることができ、すべて単独粒子の中にある。Zは処理温度においてMと反応性であるか、または非反応性であることができる。さらに、ZはYまたはYとMの両方とインターメタリックを形成するように選択される。本発明のそのような態様では、TLPS組成物はHMPMを含む第1の粒子タイプ、低融点温度非共晶合金XYZを含む第2の粒子タイプ、および有機ビヒクルを含む。2元の低融点温度、非共晶合金XYを含む本明細書に記載された発明のどんな実施態様においても、三元低融点温度非共晶合金XYZで二元合金XYを置換することができる。例えば、本発明のTLPS組成物はHMP Mを含む第1の粒子タイプ、低融点温度非共晶合金XYZを含む第2の粒子タイプ、および有機ビヒクルを含むことができる。または、HMP Mを含む第1の粒子タイプ、低融点温度非共晶合金XYを含む第2の粒子タイプ、金属添加物Aを含む第3の粒子タイプ、および有機ビヒクルを含むことができる。

0077

例示の非共晶合金システム
スズとビスマスの合金類は標準のプリント回路基板および半導体パッケージング用のTLPS組成物に特に適しているが、さまざまな低融点金属Yと促進金属元素Xを含む非共晶合金組成物は、特にニッチ用途における珍しい処理や使用が想定される。本発明の組成物における使用のために想定されたいくつかの例示の非共晶合金が、以下の表1に記載される。また、比較のために、表1は想定されたそれぞれの非共晶合金のための同じ要素の共晶合金を記載する。

0078

0079

粒子サイズ、形状および比率
高融点金属Mおよび非共晶合金XYは、粒子状物質(例えば、粉末)として組成物に取り入れられる。粒子状物質は、球体不規則形状フレークスポンジ状、ロッド、および当業者に知られている他の形態であることができる。HMP金属Mの粒子状物質は、実質的に元素であることができ、または他の元素との合金であることができ、コーティングとして非金属または他のコア粒子堆積されることができ、または自身が別の元素、無機被覆または有機被膜でコーティングされることができる。同様に、低融点合金XYは排他的金属元素X、および反応性のLMP金属元素Yから成る二元合金であることができ、または他の成分と合金化でき、コーティングとして非金属または他のコア粒子に堆積することができ、または自身が別の元素、無機被覆または有機被膜でコーティングされることができる。

0080

HMP金属Mの粉末などの粒子、および非共晶低溶融温度の合金XYは、典型的には約0.1ミクロンから約100ミクロンの呼び直径を有する。典型的には粒子は約1ミクロンから約50ミクロン、最も頻繁には約1ミクロンから約20ミクロンである。第1および第2の粒子は、ほぼ同じ大きさと形状であることができ、または異なる大きさおよび/または形状であることができる。いくつかの実施態様では、第1および第2の粒子のどちらかまたは両方が実質的に一定のサイズである。他の実施態様では、二以上のサイズの粒子がTLPS組成物中に存在し、約1nmから約100ミクロン、約10nmから約100ミクロン、約100nmから約75ミクロン、約10ミクロンから約50ミクロン、および約1ミクロンから約20ミクロンにわたる粒子および粒子混合物を含むことができる。いくつかの例では、一般に厳しいい分けを通して達成された粒度分布の厳重な管理が、本発明のTLPS組成物をディスペンシングおよびインクジェットのような適用方法に適するようにするのに使用される。

0081

一般に、約1:10から約10:1の重量割合で、HMP金属Mと低融点温度非共晶合金XYが配合物に提供される。本発明によるある特定の組成物では、割合は約5:1から約1:5である。他の配合では、割合は、約3:1から約1:3、または約2:1から約1:2である。ある特定の態様では、M対XYの割合は、約1:1.5から約1.5:1または約1:1である。

0082

本発明の実施態様による例示のTLPS組成物の成分を以下の表2に示す。

0083

0084

したがって、本発明はまた、粒子状の少なくとも1つの高融点金属M、粒子状の少なくとも1つの低溶融温度合金、および有機ビヒクルを提供することによる、本明細書に記載されたTLPS組成物の調製方法を提供する。
組成物の総重量に基づいて以下の割合で粒子状物質と有機ビヒクルが組み合わされる:
i)約20重量%から約80重量%のM;
ii)約20重量%から約80重量%の低溶融温度合金;および
iii)約1重量%から約30重量%の有機ビヒクル。
本発明のTLPS組成物のために想定された非共晶合金の多くが市販されている。しかしながら、最適の非共晶合金組成物を特定の用途に得るためにカスタム合金を調製することが必要である場合がある。市販されていない非共晶合金は、当技術分野で知られている方法で調製することができる。次にたとえば、溶融状態において希望の非共晶割合で、金属元素Xと金属元素Yとを混合して非共晶合金を形成することができ、得られた合金は微粒子とするためアトマイズすることができる。

0085

粒子被覆
コーティングは第1および第2の粒子のどちらかまたは両方に存在することができ、それぞれMとXYを含む。使用のために想定されたコーティングは、金属、無機被覆、有機被膜、および有機金属系コーティングを含む。例えば、コーティングされた粒子の調製は、本発明のTLPS組成物に追加の金属元素を取り入れるために使用されることができ、処理された金属マトリックスの特性を変更するため、酸化から粒子状物質を保護するため、有機成分との時期尚早な反応から金属または酸化物を防止するため、マトリクスへの粒子状物質の分散を容易にするため、懸濁状態で粒子状物質を維持するため、組成物に潤滑性を付与するため、および粒子状物質の凝集を防ぐため、および同様のために使用されることができる。コーティングの存在とタイプの特定の選択はTLPS組成物の想定された用途に依存し、析出の方法、および有機ビヒクルの化学は、当業者の知識の中にある。金属(たとえばスズや銀など)、自己アセンブリング亜りん酸塩単分子層などのリン含有部位飽和および不飽和脂肪酸、無機および有機の金属塩金属アルコラートトリアゾール類、およびポリアニリンは、本発明における有用なコーティングの特定の構成要素としてすべて想定されている。

0086

有機ビヒクル
TLPS組成物のための有機ビヒクルは、単に金属粒子のためのキャリアであることができ、適用が容易となるように混合物を一緒に保持して、様々な粒子をお互いに極めて接近して保持するのに役立つ。より典型的には、有機ビヒクルはフラックス活性を提供し、特にHMP金属が非貴金属である場合に提供する。またフラックスが処理の間に除去される機会がない場合に、適用の間にフラックスを自己イナート化するためのメカニズムを提供する。有機ビヒクルは、さらにTLPS組成物が所望に応じて処理の前に賦形されるのを許容する熱可塑性プラスチック材料を含むことができて、処理の間、反応して相互侵入マトリクスを金属ネットワークと共に形成するために、重合体前駆体および/または他の化合物溶媒を含むことができる。

0087

本発明組成物の有機ビヒクルは、金属試薬を反応に利用できるようにし、溶媒が有機反応するように環境からそれらを保護するのに役立つ。いくつかの要素が有機反応(例えば、極性プロトン性または非プロトン性、水との混和性など)のために適切な溶媒の選択を決定する。同様に、本発明の組成物における有機ビヒクルは適切な属性のために選択される。有機ビヒクルの最も重要な属性は、試薬を反応に利用可能にするように、金属試薬の表面から金属酸化物を取り除かなければならないということである。金属酸化物の除去は「フラクシング(fluxing)」と呼ばれ、有機酸強塩基を始めとする当業者に知られているさまざまな化学種により達成できる。有機ビヒクルの他の属性は用途の特異性に基づいて選択される。例えば、本発明の金属組成はんだペースト交換として使われる用途では、処理の間、揮発するように全体の有機ビヒクルを配合することができる。金属組成が非金属の表面で接着性のコーティングで使われる用途では、付着性のために有機ビヒクルを選択できる。したがって、フラクシングへの必要性は別として、有機ビヒクルは、当技術分野で周知のさまざまな有機成分を含むことができる。

0088

用途での具体的な堆積、処理、付着または他の性能特性を満たすという要件にしたがって、当業者は有機ビヒクルの成分を選択できる。いくつかの実施態様では、フラックスと樹脂の組み合わせを有機ビヒクルが含むことができる。当業者はこれらの目的に一般的に使用される製品から、フラックスと樹脂の両方を選択できる。非限定的な例として、樹脂としてエポキシ材料を使用できる。

0089

一般に、有機ビヒクルはTLPS組成物の約1−30重量パーセント(wt%)、典型的には約5−25重量%、しばしば約10−20重量%、および最も頻繁には約10重量%を構成する。

0090

本発明のTLPS組成物の用途
本発明のTLPS組成物から形成された冶金学的なネットワークは、電気的構造の中で電気的、熱的、および機械的に要素を接続するのに有用である。本発明の組成物を使用できる例示の用途は、半導体ダイのパッケージング要素への接続;パッケージされた半導体部品のプリント基板への接続;他の個々の構成要素の電子基体への接続;積み重ねられたダイの間の接続形成;回路回路の形成;電子基板ホール充填;プリント基板および/または半導体パッケージ内の回路層の相互接続;ソーラパネルのための収集グリッドの形成;電気的導電ピラー、シリンダまたはカラムの形成;インタポーザ構造を通して電気的に相互接続する電気サブシステムの形成などを含んでいる。

0091

本発明のTLPS組成物は、様々なテクニックを使用することで適用される。この技法としては、ニードルディスペンシング、ステンシリング、スクリーン印刷、インクジェット、押出、キャスティング、スプレー、および当業者に知られている他の方法があげられるがこれには限定されない。一度適用されると、本発明の組成物はオーブンホットプレートラミネーションプロセスまたは他の利用できる手段により熱処理される。当業者は典型的にはんだの処理に使われるか、または本明細書に記載されたTLPS組成物を処理するのに適当な充填用有機接着剤である追加の方法に気がつくだろう。具体的な熱プロセス条件は用途、TLPS組成物、および有機結合剤成分に依存している。

0092

本発明は電気機器アセンブリ中で機械的な接続、電気的な接続、電気的回路、および同様のものを形成するための方法であって、本明細書に記載された任意のTLPS組成物を電気機器アセンブリの少なくとも1つの要素に適用する工程、処理温度、T1(高融点金属Mが温度T1において反応性の低融点金属Yとインターメタリックを形成する)に要素を加熱して、電気機器アセンブリに導電接続または回路を形成することを含む方法を提供する。電子部品組立てにおける要素は上記の任意のものであることができる。TLPS組成物はニードルディスペンシング、ステンシリング、スクリーン印刷、インクジェット、押出、キャスティング、スプレーなどの任意の利用可能な方法により適用することができる。

0093

実施例
実施例1
半導体ダイを電気的、熱的、機械的にリードフレームに取り付ける目的で、TLPS配合物を調製した。合金の組成は、ジョイントの機械的強度への効果を決定するために変えられた。TLPS配合物における、成分の具体的割合が以下の表3に示される:

0094

0095

ダウコーニング登録商標
2 PC−2506(ジアリールヨードニウム−SbF6、固体の塩)、ポリセット社。
オルトジアリルビスフェノールA:トリエタノールアミン塩(1:2モル比)。
4 ハンツマン Tactix 756(登録商標):4−ヒドロキシブチルアセテートグリシジルエーテル、(5.5:2 w/w)。
5 4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル。
サルトマー(Sartomer) SR833S(アクリレートエステルトリシクロデカンジメタノールジアクリレート)、サルトマー社、エクストンペンシルニア

0096

表3に記載された配合物は、3mm×3mmの金バックの半導体ダイを銀メッキされた銅のリードフレームに取り付けるために調製された。配合物はステンシル印刷によりリードフレーム上に35マイクロメートルのコーティングとして堆積された。ダイはコーティングの上に置かれ、アセンブリは、窒素中で45分間で25℃から205℃まで昇温し、次いで90分間205℃に保持することにより処理された。せん断ツールが、サンプル部分上のダイを移動するのに使用された。ダイを取り外すのに必要な力は、接着の尺度としてそれぞれのサンプルについて記録された。

0097

表4に示されたダイせん断の結果に見られるように、共晶よりもスズの割合が高ければ高いほど、ダイとリードフレームの間の結合強度は高くなる。このより高い強度はTLPS組成物における銅とスズの間の、より完全な焼結を暗示していると信じられている。

0098

0099

実施例2
2つのTLPSペーストが多層プリント基板の回路の層の内部接続のために、マイクロビアホールで使用するために配合された。それぞれのペーストでは、HMP金属(Cu)は40重量%、有機ビヒクル(実施例1に記載されている)が10重量%であり、合金は残りの50重量%を構成した。第1のペーストにおいて、使用された低融点温度合金は、2つの共晶合金粉末の混合物であった:Sn58/Bi42とSn96.5/Ag3/Cu0.5を、SnとBiの合計比率が4:1となるように混合した。第2のペーストでは、使用された低融点温度合金は、80重量パーセントのSnおよび20重量パーセントのBi(Sn:Bi=4:1)を含むただ一つの非共晶合金粉末であった。2つの共晶合金の融点はそれぞれ138℃と217℃であった。それぞれのこれらのペーストの10セント硬貨のサイズのサンプルが、多層基板を処理するのに使用されるのと同じ条件でラミネーションプレスで処理された。ラミネーションプレスは183℃に設定され、Sn80/Bi20の溶融温度範囲内は138−205℃である。処理されたTLPSペーストの2つのサンプルが、示差走査熱量計(DSC)で分析され、反応の相対的な完了度合いを決定した。DSC装置内の温度は、はんだリフローサイクルシミュレートするために260℃まで上げられ、次に室温に戻され、次いで再び400℃へ上げられた。第1と第2の熱サイクルの間の融解挙動における相違の程度は、ラミネーションプロセスの間の反応の完全性を示している。結果は図3と4に示され、以下の表5にまとめられる。

0100

0101

サンプル2は明確に、サンプル1よりもラミネーションサイクルの後に完全に反応したことを示している。これは、多層回路基板電気的性質が、構成要素アセンブリなどの引き続く熱への曝露により変化しないことを保証するために重要である。

0102

実施例3
2つのTLPSペーストの配合物が銅粉末40重量%、有機的フラクシングバインダー10重量%(すなわち、有機ビヒクル;実施例1を参照)、および合金粉末の50重量%で調製された。第1のペースト中では、合金粉末は共晶Sn42/Bi58であった。第2のペーストの中では、合金粉末は非共晶Sn80/Bi20であった。2つのペーストが、50ミクロンの厚さのポリイミドテープガイドとして、かみそりの刃をスクリード(screed)として使用し、ガラススライド上にブレードした。両方のスライドを、オーブンで30分間95℃で乾燥し、バインダー中の溶媒を蒸発させ、次に、スライドを2分間220℃で、気相リフローユニット(vapor phase reflow unit)中で処理した。テープをスライドから取り除き、1/2インチ幅のストリップを残した。カリパスを使用して、2インチの長さを画定し、輪郭の画定された領域の抵抗を4ポイントデジタルオームメーターによって測定した。サンプル1の抵抗は0.97オームであり、サンプル2の抵抗は0.07オームであった。合金の割合としてのBiの低減は明確にTLPSペーストの電気的性質における実質的な改善を与える。

0103

実施例4
2つの導電性フィルムがTLPSワニス組成物から調製された。組成物は銅粉末45重量%、フラックス、熱硬化性樹脂、および熱可塑性樹脂を含む有機バインダー10重量%(すなわち、有機ビヒクル;実施例1を参照)、および合金粉末45重量%から調製された。このようにして形成されたペーストは溶媒で希釈され、ワニス均一性を達成し、キャリアフィルムにコーティングされた。次いで溶媒は高温で除去され、乾燥フィルムを作成した。フィルムサンプル1では、合金粉末は75%のSn42/Bi58と25%のSn96.5/Ag3/Cu0.5の混合物であった。フィルムサンプル2では、合金粉末は単一の非共晶タイプSn80/Bi20であった。それぞれの導電性フィルムのストリップは切られ、フィルムの小さいセクションが金属化ダイとリードフレームの間に配置された。ストリップとダイとの構造物は205℃で窒素環境で処理された。次に、ストリップの電気抵抗が測定され、ダイ構造物は、ダイせん断強度を決定するために260℃で剪断された。結果は以下の表6に示すとおりのものであった。

0104

0105

TLPS導電性フィルムでは、熱可塑性樹脂が物理的に合金と高融点金属の間の反応を妨害すると信じられている。非共晶合金の使用は、個々の銅と合金粒子の間により短い拡散距離を提供し、実質的にTLPS反応の範囲を改良する。これは電気抵抗率およびダイせん断強度の顕著な改善で証明される。

0106

実施例5
TLPSペースト配合物は、実施例3に記載されているようにして、銅粉末40重量%、有機フラクシングバインダー10重量%(実施例1を参照、上掲)、および表7に示された非共晶合金50重量%で調製された。

0107

ペーストが、50ミクロンの厚さのポリイミドテープをガイドとして、かみそりの刃をスクリードとして使用し、ガラススライド上にブレードした。スライドを、オーブンで30分間95℃で乾燥し、バインダー中の溶媒を蒸発させ、次に、スライドを2分間220℃で、気相リフローユニット中で処理した。テープをスライドから取り除き、1/2インチ幅のストリップを残した。カリパスを使用して、2インチの長さを画定し、輪郭の画定された領域の抵抗を4ポイントデジタルオームメーターによって測定した。表7にそれぞれのサンプルの抵抗を示す。合金の割合としてのBiの低減はTLPSペーストの電気的性質における実質的な改善を与える。

0108

0109

実施例6
TLPSペーストの配合物は、実施例3で記載されているようにして、高融点金属M40重量%(銅、銀またはアルミニウム)、有機フラクシングバインダー10重量%(実施例1を参照、上掲)、および表8に示された非共晶合金50重量%で調製された。

0110

ペーストを、50ミクロンの厚さのポリイミドテープをガイドとして、かみそりの刃をスクリードとして使用し、ガラススライド上にブレードした。スライドを、オーブンで30分間95℃で乾燥し、バインダー中の溶媒を蒸発させ、次に、スライドを2分間220℃で、気相リフローユニット中で処理した。テープをスライドから取り除き、1/2インチ幅のストリップを残した。カリパスを使用して、2インチの長さを画定し、輪郭の画定された領域の抵抗を4ポイントデジタルオームメーターによって測定した。表8にそれぞれのサンプルの抵抗を示す。合金の割合として促進金属元素Xの低減が、TLPSペーストの電気的性質における実質的な改善を与えるか、または組成物のコスト削減(例えば、InをSnに置き替えることによる)するのに有用である。

0111

0112

上記の非限定的な例は、発明を例証することのみを意図する。発明者は、さまざまなTLPSの冶金学的な組成物において、独自に本発明の様々な実施態様を独立にまたは結合して使うことができるものと想定する。

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