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技術 触媒システム

出願人 エスシージーケミカルズカンパニー,リミテッド
発明者 オー’ハラ,ダーモット
出願日 2013年9月27日 (5年11ヶ月経過) 出願番号 2015-534438
公開日 2015年10月15日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2015-530456
状態 特許登録済
技術分野 重合触媒 付加重合用遷移金属・有機金属複合触媒 触媒
主要キーワード 熱重量分析曲線 カーボンフィルム 変性層 加熱プロファイル カーボンテープ FTIR分光計 レース状 ナノコンポジット材料
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年10月15日)のものです。
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図面 (10)

課題・解決手段

本発明は、層状複水酸化物LDH)を含む触媒担持体を調製するためのプロセスであって、a)式:[Mz+1−xM’y+x(OH)2]a+(Xn−)a/r・bH2O (1)[式中、MおよびM’は金属カチオンであり、z=1または2、y=3または4、xは0.1から1、好ましくはx<1、より好ましくはx=0.1〜0.9、bは0から10、Xはアニオン、rは1から3、nはアニオン上の電荷であり、およびaはx、yおよびzによって決まり、好ましくはa=z(1−x)+xy−2である]の水湿層状複水酸化物を提供する工程と、b)層状複水酸化物を水湿状態で維持する工程と、c)水湿層状複水酸化物を少なくとも1つの溶媒と接触させる工程であって、溶媒が水と混和し、かつ好ましくは3.8から9の範囲の溶媒極性(P’)を有するものである工程と、そしてd)材料を熱的に処理して触媒担持体を製造する工程とを含むプロセス、固体触媒を製造するためのプロセス、重合触媒、ならびにオレフィン重合触媒重合プロセスにおける使用に関する。

概要

背景

層状複水酸化物LDH)は、2種類の金属カチオンを含み、層状構造を有する、化合物の一クラスである。LDHは、「Structure and Bonding」Vol 119(2005)「Layered Double Hydroxides」(X Duan and D.G.Evans編)に概説されている。ヒドロタルサイトは、おそらく最も周知のLDHの例であるが、長年にわたって研究されてきた。LDHは、アニオンを構造の層間にインターカレートすることができる。国際公開第99/24139号パンフレットには、芳香族アニオンおよび脂肪族アニオンを含むアニオンを分離するためのLDHの使用が開示されている。

LDHには、様々な用途、例えば、触媒作用、分離技術、光学医学、およびナノコンポジット材料工学において利用法がある。

概要

本発明は、層状複水酸化物(LDH)を含む触媒担持体を調製するためのプロセスであって、a)式:[Mz+1−xM’y+x(OH)2]a+(Xn−)a/r・bH2O (1)[式中、MおよびM’は金属カチオンであり、z=1または2、y=3または4、xは0.1から1、好ましくはx<1、より好ましくはx=0.1〜0.9、bは0から10、Xはアニオン、rは1から3、nはアニオン上の電荷であり、およびaはx、yおよびzによって決まり、好ましくはa=z(1−x)+xy−2である]の水湿層状複水酸化物を提供する工程と、b)層状複水酸化物を水湿状態で維持する工程と、c)水湿層状複水酸化物を少なくとも1つの溶媒と接触させる工程であって、溶媒が水と混和し、かつ好ましくは3.8から9の範囲の溶媒極性(P’)を有するものである工程と、そしてd)材料を熱的に処理して触媒担持体を製造する工程とを含むプロセス、固体触媒を製造するためのプロセス、重合触媒、ならびにオレフィン重合触媒重合プロセスにおける使用に関する。

目的

本発明の目的は、先行技術の欠点を克服する担持体を有する、特に、より大きな表面積および、より大きな細孔容積、および/または低い粒子密度を有する担持重合触媒を提供し、ならびに、その調製のためのプロセス、重合プロセスにおけるその使用、ならびにこのような触媒担持体を調製するためのプロセスを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

層状複水酸化物LDH)を含む触媒担持体を調製するためのプロセスであって、a)式:[Mz+1−xM’y+x(OH)2]a+(Xn−)a/r・bH2O(1)[式中、MおよびM’は金属カチオンであり、z=1または2、y=3または4、xは0.1から1、好ましくはx<1、より好ましくはx=0.1〜0.9、bは0から10、Xはアニオン、rは1から3、nは前記アニオン上の電荷であり、そしてaはx、yおよびzによって決まり、好ましくはa=z(1−x)+xy−2である]の水湿層状複水酸化物を提供する工程と、b)前記層状複水酸化物を水湿状態で維持する工程と、c)前記水湿層状複水酸化物を少なくとも1つの溶媒と接触させる工程であって、前記溶媒が水と混和し、そして好ましくは3.8から9の範囲の溶媒極性(P’)を有するものである工程と、d)工程c)で得られる前記材料を熱的に処理して触媒担持体を製造する工程とを含む、プロセス。

請求項2

請求項1に記載のプロセスであって、Mが、Mg、Zn、Fe、Ca、あるいはこれらの2つまたはそれ以上の混合物である、プロセス。

請求項3

請求項1から2のいずれか一項に記載のプロセスであって、M’が、Al、Ga、Fe、またはAlおよびFeの混合物である、プロセス。

請求項4

請求項1から3のいずれか一項に記載のプロセスであって、zが2であり、そしてMがCa、MgまたはZnである、プロセス。

請求項5

請求項1から4のいずれか一項に記載のプロセスであって、M’がAlである、プロセス。

請求項6

請求項1から5のいずれか一項に記載のプロセスであって、Mが、Zn、MgまたはAlであり、そしてM’がAlである、プロセス。

請求項7

請求項1から6のいずれか一項に記載のプロセスであって、Xが、ハライド無機オキシアニオン有機アニオン界面活性剤アニオン性界面活性剤アニオン性発色団および/またはアニオン性UV吸収剤から選択される、プロセス。

請求項8

請求項1から7のいずれか一項に記載のプロセスであって、前記少なくとも1つの溶媒が、有機溶媒、好ましくは無水の、そして好ましくはアセトンアセトニトリルジメチルホルムアミドジメチルスルホキシドジオキサンエタノールメタノールn−プロパノール2−プロパノールテトラヒドロフラン、あるいはこれらの2つまたはそれ以上の混合物から選択される、プロセス。

請求項9

請求項1から8のいずれか一項に記載のプロセスであって、前記熱処理が、範囲110℃から1000℃の温度での、好ましくは所定の時間、所定の圧力での、場合により不活性ガス流下、または減圧下での加熱を含む、プロセス。

請求項10

請求項9に記載のプロセスであって、前記所定の圧力が1x10−1から1x10−3mbarの範囲である、プロセス。

請求項11

固体触媒を製造するためのプロセスであって、請求項1から10のいずれか一項に記載のプロセスにより調製される触媒担持体を提供する工程、および前記触媒担持体を活性剤と接触させる工程を含む、プロセス。

請求項12

請求項11に記載のプロセスであって、前記触媒担持体を前記活性剤と接触させる前、接触させると同時に、または接触させた後に、前記触媒担持体を少なくとも1つの金属−有機遷移金属化合物と接触させる工程をさらに含む、プロセス。

請求項13

重合触媒であって、a)請求項1に記載のプロセスにより調製される触媒担持体と、b)少なくとも1つの金属−有機化合物とを含む、重合触媒。

請求項14

請求項13に記載の触媒であって、活性剤をさらに含む、触媒。

請求項15

請求項14に記載の触媒であって、前記活性剤がアルキルアルミニウム活性剤を含む、触媒。

請求項16

請求項13から15のいずれか一項に記載の触媒であって、前記金属−有機化合物が、遷移金属化合物、好ましくはチタンジルコニウムハフニウム、鉄、ニッケルおよび/またはコバルト化合物を含む、触媒。

請求項17

オレフィン重合触媒である、請求項13から16のいずれか一項に記載の触媒。

請求項18

式(II)の1つまたはそれ以上の金属化合物をさらに含む、請求項13から17のいずれか一項に記載の触媒。M3(R1)w(R2)s(R3)tII[式中、M3は、アルカリ金属アルカリ土類金属、または周期表の第13族の金属であり、R1は、水素、C1−C10−アルキル、C6−C15−アリールアルキルアリールまたはアリールアルキルであって、それぞれ、前記アルキル部に1から10個の炭素原子、および前記アリール部に6から20個の炭素原子を有し、R2およびR3は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン擬ハロゲン(pseudohalogen)、C1−C10−アルキル、C6−C15−アリール、アルキルアリール、アリールアルキルまたはアルコキシから選択され、それぞれ、前記アルキルラジカルに1から10個の炭素原子、および前記アリールラジカルに6から20個の炭素原子を有し、wは、1から3の整数であり、そして、sおよびtは、0から2の整数であり、合計w+s+tがM3の原子価に対応する。]

請求項19

重合プロセス、好ましくはオレフィン重合プロセスにおける、請求項13から18のいずれか一項に記載のオレフィン重合触媒の使用。

技術分野

0001

本発明は、層状複水酸化物を含む触媒担持体を製造するためのプロセス、およびこのような層状複水酸化物を取り込んだ重合触媒、好ましくはオレフィン重合触媒に関する。また本発明は、このような触媒を用いる重合プロセス、好ましくはオレフィン重合プロセスに関する。

背景技術

0002

層状複水酸化物(LDH)は、2種類の金属カチオンを含み、層状構造を有する、化合物の一クラスである。LDHは、「Structure and Bonding」Vol 119(2005)「Layered Double Hydroxides」(X Duan and D.G.Evans編)に概説されている。ヒドロタルサイトは、おそらく最も周知のLDHの例であるが、長年にわたって研究されてきた。LDHは、アニオンを構造の層間にインターカレートすることができる。国際公開第99/24139号パンフレットには、芳香族アニオンおよび脂肪族アニオンを含むアニオンを分離するためのLDHの使用が開示されている。

0003

LDHには、様々な用途、例えば、触媒作用、分離技術、光学医学、およびナノコンポジット材料工学において利用法がある。

0004

国際公開第99/24139号パンフレット
米国特許第7094724号明細書

先行技術

0005

Structure and Bonding; Vol 119 (2005), Layered Double Hydroxides (ed. X Duan and D.G.Evans)

発明が解決しようとする課題

0006

米国特許第7094724号明細書では、少なくとも1つの焼成ヒドロタルサイトを含む触媒固形物が開示されている。表面積および細孔容積は、少なくとも部分的に粒子凝集による可能性があり、まだ改善することができる。さらに、熱処理温度、例えば、焼成のためのもの、例えば、通常、400〜800℃の温度で焼成されるシリカの使用のためのものは幾分高い。

実施例

0007

本発明の目的は、先行技術の欠点を克服する担持体を有する、特に、より大きな表面積および、より大きな細孔容積、および/または低い粒子密度を有する担持重合触媒を提供し、ならびに、その調製のためのプロセス、重合プロセスにおけるその使用、ならびにこのような触媒担持体を調製するためのプロセスを提供することである。

0008

したがって、本発明は、第1の態様において、層状複水酸化物(LDH)を含む触媒担持体を調製するためのプロセスを提供し、プロセスは、
a.式:
[Mz+1−xM’y+x(OH)2]a+(Xn−)a/r・bH2O (1)
[式中、MおよびM’は金属カチオンであり、z=1または2、y=3または4、xは0.1から1、好ましくはx<1、より好ましくはx=0.1〜0.9、bは0から10、Xはアニオン、rは1から3、nはアニオン上の電荷であり、およびaはx、yおよびzによって決まり、好ましくはa=z(1−x)+xy−2である]の水湿層状複水酸化物(water-wet layered double hydroxide)を提供する工程と、
b.層状複水酸化物を水湿状態で維持する工程と、
c.水湿層状複水酸化物を少なくとも1つの溶媒と接触させる工程であって、溶媒が水と混和し、かつ好ましくは3.8から9の範囲の溶媒極性(P’)を有し、それによって層状複水酸化物を含む材料を製造する工程と、
d.工程c)で得られる材料を熱的に処理して触媒担持体を製造する工程とを含む。

0009

このプロセスは非常に有利であり、その理由は、このように簡単なプロセスであるにも関わらず、このプロセスは、驚いたことに、非常に効果的な触媒担持体として機能する、非常に多孔質で、かつ高分散し、好ましくは低い粒子密度を有する触媒担持体をもたらすためである。例えば、従来の合成Zn2AlボラートLDHでは、その比表面積(N2)と総細孔容積はそれぞれ、わずか13m2/gと0.08cc/gである。

0010

しかし、本発明者らは、本発明により変性させたLDHは、(熱処理前であっても)比表面積と総細孔容積がそれぞれ、301m2/gと2.15cc/gに増大することを見つけた。さらに、変性LDHは、約5μmの非常に均一な粒径を有する。本発明のこの方法は、あらゆるLDHに適用することができる。加えてこの方法は、簡単であり、かつ、商業生産のために容易にスケールアップすることができる。

0011

さらに、好ましい実施形態において、約150℃の熱処理温度を利用し、容易で省エネルギーかつ費用効果の高いプロセスを用いて調製される触媒担持体が得られる。

0012

有利には、材料が引き続き熱的に(約150℃で)処理され、次いで、例えば、アルキルアルミニウム試薬化学的に変性される場合、これらの材料は、金属−有機触媒前駆体のための優れた担持体である。特に、これらの材料は、オレフィン重合のためのメタロセンおよびその他の触媒前駆体固定化(または担持)するために用いることができる。

0013

重合触媒を得るために極めて重要なことは、
a)上述の変性層複水酸化物を合成し、
b)結晶のLDH構造を保持するために、好ましくは100〜200℃で、このように調製した変性LDHを熱的に処理し、
c)熱的に処理したLDHを、活性剤、好ましくはアルキルアルミニウム活性剤、最も好ましくはメチルアルミノキサンMAO)で変性させ、
d)オレフィンを重合または共重合することができる錯体、例えば、メタロセンまたはその他の錯体を担持することである。

0014

調製される触媒担持体は、固定化触媒前駆体を調製するために、粉末の分散(低い粒子密度)、表面積/細孔容積、熱特性、および炭化水素溶媒中で担持体を効果的に分散させる能力に関して特有の特徴を有する。

0015

触媒担持体の調製において、表面結合水は溶媒によって置き換えられるため、担持体の粒子は疎水性になる。次いで、低温熱処理は、溶媒の脱着により表面を活性化(熱重量分析にて確かめることができる)し、触媒固定化のために非常に特有で反応性の表面を残す。

0016

また、溶媒洗浄プロセスおよびLDHの熱活性化も表面の化学的性質改変し、触媒作用に対して有益な効果、例えば、著しく大量の金属触媒を固定する能力を与える。

0017

本発明の触媒担持体を調製するために、熱処理は非常に重要である。熱活性化は、好ましくは100℃より上、最も好ましくは125〜200℃の間で行う。熱活性化後、担持体は依然として結晶のLDHのままであり、これは、XRDにより示すことができる。

0018

驚いたことに、本発明者らは、本発明により製造された担持体は、オレフィン重合を含む重合に対して、例えば、エチレン重合に対して、また、エチレンヘキセン共重合に対しても、アルキルアルミニウム活性剤、および好ましくはスカベンジャーおよび/または共触媒の存在下で、非常に活性がある触媒を担持するために用いることができることを見つけた。しかし、本発明により調製される触媒担持体は、あらゆるタイプの担持触媒重合に用いることができる。好ましくは、本発明により調製される触媒は、スラリー重合において、例えば、ヘキサンを溶媒として用いながら利用することができる。オレフィンのための工業的なスラリー重合は、当分野において周知である。

0019

さらに驚いたことに、かつ有利に、担持体は、単に不活性な担持体としてだけでなく、触媒系の活性のある成分としても働くように見受けられる。金属カチオン(すなわち、例えば、M2+およびM’3+イオン)の本性、およびインターカレートしたアニオンの両方が、オレフィン重合における全体的な触媒性能に影響を及ぼし、必要なプロセスに従って特性が調整されるようになる。

0020

また、担持体中のLDHの形態も、例えば、球形のポリマー粒子の製造を可能にすることを含めて、ポリマーの形態に影響を与える。

0021

本発明の触媒担持体は、所与の金属触媒に対して、重合活性、ポリマーの形態、およびポリマーの重量分布に影響を与えうる。

0022

水湿LDHは、溶媒と接触する前に乾燥すべきではなく、好ましくは、LDH粒子の水スラリーである。

0023

溶媒極性(P’)は、SnyderおよびKirklandによって報告された実験的な溶解度データ(Snyder, L.R.; Kirkland, J.J. 「Introduction to modern liquid chromatography」 2nd ed.; John Wiley and Sons: New York, 1979; pp 248-250)に基づいて定義されており、以下の実施例の項の表に記載の通りである。

0024

好ましくは、工程aにおいて、上述の通り、式(1)の水湿層状複水酸化物を含む物質が提供されてもよい。

0025

最も好ましい実施形態において、少なくとも1つの溶媒は水ではない。

0026

Mは、単一の金属カチオン、または異なる金属カチオンの混合物、例えば、MgFeZn/AlLDHの場合は、Mg、Zn、Feでもよい。好ましいMは、Mg、Zn、Fe、Ca、またはこれらのうちの2つ以上の混合物である。

0027

M’は、単一の金属カチオン、または異なる金属カチオンの混合物、例えば、Al、Ga、Feでもよい。好ましくは、M’はAlである。好ましいyの値は3である。

0028

好ましくは、zは2であり、MはCaまたはMgまたはZnまたはFeである。

0029

好ましくは、MはZn、MgまたはCaであり、M’はAlである。

0030

好ましいxの値は0.2から0.5、好ましくは0.22から0.4、より好ましくは0.23から0.35である。

0031

全体として、当業者には明らかな通り、式(1)によるLDHは中性でなければならず、したがって、aの値は、正の電荷の数およびアニオンの電荷によって決まる。

0032

LDH中のアニオンは、任意の適切な有機または無機アニオンでもよく、例えば、ハライド(例えば、クロライド)、無機オキシアニオン(例えば、XmOn(OH)pq−;m=1〜5;n=2〜10;p=0〜4、q=1〜5;X=B、C、N、S、P:例えば、ボラート、ニトラート、ホスファートスルファート)、および/またはアニオン性界面活性剤(例えば、ナトリウムドデシルスルファート(sodium dodecyl sulfate)、脂肪酸塩またはナトリウムステアラート(sodium stearate))でもよい。

0033

好ましくは、LDHの粒子は、1nmから200ミクロン、より好ましくは2nmから30ミクロン、最も好ましくは2nm〜20ミクロンの範囲のサイズを有する。

0034

一般に、任意の適した有機溶媒、好ましくは無水のものを用いることができるが、好ましい溶媒は、アセトンアセトニトリルジメチルホルムアミドジメチルスルホキシドジオキサンエタノールメタノールn−プロパノールイソプロパノール2−プロパノールまたはテトラヒドロフランのうちの1つまたはそれ以上から選択される。好ましい溶媒はアセトンである。他の好ましい溶媒は、アルカノール、例えば、メタノールまたはエタノールである。

0035

有機溶媒の役割は、表面結合水を水湿LDH粒子から取り除くことである。溶媒が乾燥しているほど、より多くの水が除去されるため、LDHの分散が改善される。より好ましくは、有機溶媒は、2重量パーセント未満の水を含む。

0036

好ましくは、本発明のプロセスにより変性され、担持体中で用いられる層状複水酸化物は、155m2/gから850m2/g、好ましくは170m2/gから700m2/g、より好ましくは250m2/gから650m2/gの範囲の比表面積(N2)を有する。好ましくは、変性層状複水酸化物は、0.1cm3/gより大きいBET細孔容積(N2)を有する。好ましくは、変性層状複水酸化物は、0.1cm3/gから4cm3/g、好ましくは0.5cm3/gから3.5cm3/g、より好ましくは1から3cm3/gの範囲のBET細孔容積(N2)を有する。

0037

好ましくは、プロセスは、2より大きく、好ましくは2.5より大きく、より好ましくは2.5から200の範囲の解凝集比(de-aggregation ratio)を有する材料を(例えば、熱処理工程の前に)生じる。解凝集比は、本発明の材料のBET表面積を、比較例と比較した比である。

0038

このような比較は、水湿LDHが単に乾燥され、水混和性溶媒で処理されていない同一のLDH合成に基づいている。解凝集比は、粒子密度の減少率%と密接に関係している。

0039

好ましくは、プロセスは、0.8g/cm3未満、好ましくは0.5g/cm3未満、より好ましくは0.4g/cm3未満の見掛け密度を有する触媒担持体を生じる。見掛け密度は、以下の手順によって求められてもよい。自由に流動する粉末のLDHを2mLの使い捨てピペットチップ充填し、手作業で2分間たたいて固形物をできるだけ密に詰めた。詰める前後でピペットチップの重量を測定し、LDHの質量を求めた。次いで、LDHの見掛け密度を以下の式を用いて計算した。
見掛け密度=LDH重量(g)/LDH体積(2ml)

0040

触媒担持体は、好ましくは0.1〜0.25g/mlのゆるみかさ密度を有する。ゆるみかさ密度(loose bulk density)は、次の手順により求めた。自由に流動する粉末を、固形物添加漏斗(solid addition funnel)を用いてメスシリンダー(10mL)に注いだ。粉末を含むメスシリンダーを一度たたいて体積を測定した。ゆるみかさ密度は、式(1)を用いて求めた。
ゆるみかさ密度=m/V0 (1)
式中、mはメスシリンダー内の粉末の質量、V0は、一度たたいた後のメスシリンダー内の粉末の体積である。

0041

好ましくは、熱処理工程は、温度範囲20℃から1000℃にあり、好ましくは所定の時間、所定の圧力での加熱プロファイルを含む。好ましい温度範囲は20℃から250℃、より好ましくは20℃から150℃;150℃から400℃;および400℃から1000℃、より好ましくは500℃から600℃である。さらにより好ましくは、温度範囲は125〜200℃である。

0042

好ましい所定の圧力は、範囲1x10−1から1x10−3mbarにあり、好ましくは、およそ1x10−2mbarである。

0043

好ましくは、熱処理のための所定の時間は1〜10時間の範囲にあり、より好ましくは6時間である。

0044

触媒担持体中に用いられる層状複水酸化物(LDH)は、水混和性有機LDH(AMO−LDH)と呼ぶことができる。本発明の触媒担持体に用いられるAMO−LDHは、同時係属中の英国特許第1217348号明細書、および本英国出願に基づくPCT出願(いずれも参照により本明細書に組み込まれる)にさらに詳細に説明されている特性および性質を有する。また、以下も参照されたい。

0045

第2の態様において、活性化触媒担持体(固体触媒)を製造するためのプロセスが提供され、プロセスは、第1の態様にあるような触媒担持体を提供する工程、および担持体を活性剤と接触させる工程を含む。

0046

好ましくは、第2の態様において、プロセスはさらに、担持体を活性剤と接触させる前、接触させると同時に、または接触させた後に、担持体を少なくとも1つの金属−有機化合物と接触させる工程を含む。

0047

したがって、第3の態様において、本発明は、a)本発明により調製される触媒担持体、およびb)少なくとも1つの金属−有機化合物を含む重合触媒を提供する。

0048

好ましくは、触媒はさらに、活性剤、より好ましくはアルキルアルミニウム活性剤を含む。好ましい活性剤は、トリアルキルアルミニウム(例えば、トリイソブチルアルミニウムトリエチルアルミニウム)および/またはメチルアルミノキサン(MAO)を含む。

0049

好ましくは、金属−有機化合物は、遷移金属化合物、より好ましくはチタンジルコニウムハフニウム、鉄、ニッケルおよび/またはコバルト化合物を含む。

0050

好ましい実施形態において、触媒は、エテンおよびアルファ−オレフィン単独重合または共重合、例えば、エテン/ヘキセン共重合に適している。

0051

したがって、第4の態様において、第3の態様の触媒を用いるオレフィン重合プロセスが提供される。

0052

さらに好ましい実施形態は、従属請求項から理解することができる。

0053

また、請求項1に記載の触媒担持体、および触媒固体上に重合された、直鎖のC2−C10−1−アルケンを含む予備重合触媒であって、ここで、触媒固体、およびその上に重合されたアルケンが1:0.1から1:200の質量比で存在するものが用いられることも可能である。

0054

本発明の主題の別の利点および特徴は、次の図面と共に、以下の詳細な説明から理解することができる。

図面の簡単な説明

0055

以下のX線ディフラクトグラムである。 a)MAO変性Mg0.75Al0.25(OH)2(CO3)0.125・1.36H2O・0.17(アセトン)上に担持された(EBI)ZrCl2(触媒担持LDH/MAO) b)MAO変性Mg0.75Al0.25(OH)2(CO3)0.125・1.36H2O・0.17(アセトン)(LDH/MAO) c)熱的に処理されたMAO変性Mg0.75Al0.25(OH)2(CO3)0.125・1.36H2O・0.17(アセトン)_(LDH/MAO) d)Mg0.75Al0.25(OH)2(CO3)0.125・1.36H2O・0.17(アセトン)(AMO−LDH) なお、図中の「Angle」は「角度」である。

0056

以下のX線ディフラクトグラムである。 a)空気に暴露され、熱的に処理されたZn0.67Al0.33(OH)2(CO3)0.125・0.51(H2O)・0.07(アセトン) b)熱的に処理されたZn0.67Al0.33(OH)2(CO3)0.125・0.51(H2O)・0.07(アセトン)LDHc)ZnAl−CO3 Zn0.67Al0.33(OH)2(CO3)0.125・0.51(H2O)・0.07(アセトン)_LDH なお、図中の「Angle」は「角度」である。

0057

以下のLDHの赤外スペクトルである。 a)Ca0.67Al0.33(OH)2(NO3)0.125・0.52(H2O)・0.16(アセトン)LDH b)Mg0.75Al0.25(OH)2(NO3)0.25・0.38(H2O)・0.12(アセトン)LDH c)Mg0.75Al0.25(OH)2(Cl)0.25・0.48(H2O)・0.04(アセトン)LDH d)Mg0.75Al0.25(OH)2(CO3)0.125・1.36H2O・0.17(アセトン)LDH e)Mg0.75Ga0.25(OH)2(CO3)0.125・0.59(H2O)・0.12(アセトン)LDH f)Mg0.75Al0.25(OH)2(SO4)0.125・0.55(H2O)・0.13(アセトン)LDH なお、図中の「Wavenumber」は「波数」である。

0058

以下の様々なAMO−LDH成分を持つLDH/MAO上に担持された[(EBI)ZrCl2]の赤外スペクトルである。 a)Ca0.67Al0.33(OH)2(NO3)0.125・0.52(H2O)・0.16(アセトン)LDH b)Mg0.75Al0.25(OH)2(NO3)0.25・0.38(H2O)・0.12(アセトン)LDH c)Mg0.75Al0.25(OH)2(Cl)0.25・0.48(H2O)・0.04(アセトン)LDH d)Mg0.75Al0.25(OH)2(CO3)0.125・1.36H2O・0.17(アセトン)LDH e)Mg0.75Ga0.25(OH)2(CO3)0.125・0.59(H2O)・0.12(アセトン)LDH f)Mg0.75Al0.25(OH)2(SO4)0.125・0.55(H2O)・0.13(アセトン)LDH なお、図中の「Wavenumber」は「波数」である。

0059

以下のSEM像である。 a)Mg0.75Ga0.25(OH)2(CO3)0.125・0.59(H2O)・0.12(アセトン)LDHb)熱的に処理されたMg0.75Ga0.25(OH)2(CO3)0.125・0.59(H2O)・0.12(アセトン)LDH c)Mg0.75Ga0.25(OH)2(CO3)0.125・0.59(H2O)・0.12(アセトン)LDH/MAO担持体d)[(EBI)ZrCl2]担持Mg0.75Ga0.25(OH)2(CO3)0.125・0.59(H2O)・0.12(アセトン)LDH/MAO触媒

0060

10mgの触媒、1barのエチレン、MAO:(EBI)ZrCl2=2000当量:1当量、a)60℃およびb)80℃の温度で15分の条件下で、MAO変性Ca0.67Al0.33(OH)2(NO3)0.125・0.52(H2O)・0.16(アセトン)(触媒−LDH/MAO)上に担持された[(EBI)ZrCl2]を用いたポリエチレン分子量分布である。

0061

10mgの触媒、1barのエチレン、Al:Zr=2000:1、60℃、15分、ヘキサン(25ml)の条件下で、異なる共触媒:a)MAOおよびb)TIBAを用い、(EBI)ZrCl2担持MAO変性Ca0.67Al0.33(OH)2(NO3)0.125・0.52(H2O)・0.16(アセトン)LDH/MAO触媒を用いたポリエチレンのSEM像である。

0062

以下の様々なLDH成分を用いて(EBI)ZrCl2担持LDH/MAO触媒から得られたポリエチレンの熱重量分析曲線である(室温から600℃までの加熱速度は10℃/分): (a)Ca0.67Al0.33(OH)2(NO3)0.125・0.52(H2O)・0.16(アセトン)LDH) (b)Mg0.75Al0.25(OH)2(NO3)0.25・0.38(H2O)・0.12(アセトン)LDH (c)Mg0.75Al0.25(OH)2(Cl)0.25・0.48(H2O)・0.04(アセトン)LDH (d)Mg0.75Al0.25(OH)2(SO4)0.125・0.55(H2O)・0.13(アセトン)LDH (e)Mg0.75Al0.25(OH)2(CO3)0.125・1.36H2O・0.17(アセトン)LDH (f)Mg0.75Al0.25(OH)2(B4O5(OH)4)0.125・0.53(H2O)・0.21(アセトン)LDH (g)Mg0.75Ga0.25(OH)2(CO3)0.125・0.59(H2O)・0.12(アセトン)LDH(10mgの触媒、1barのエチレン、Al(MAO):(EBI)ZrCl2=2000:1当量、60℃、15分、25mlのヘキサンの条件下)。 なお、図中の「Mass」は「質量」、「Temperature」は「温度」である。

0063

異なる1−ヘキセン含有量((a)0M、(b)0.05M、(c)0.10M、(d)0.20M)で、10mgの触媒、1barのエチレン、MAO:(EBI)ZrCl2=2000:1当量、60℃、15分、25mlのヘキサンの条件下で、MAO変性Mg0.75Al0.25(OH)2(SO4)0.125・0.55(H2O)・0.13(アセトン)LDH/MAO触媒上に担持された(EBI)ZrCl2を用いた、ポリエチレン(a)および(b)およびポリ(エチレン−コ−ヘキセン)(c)および(c)の熱重量分析(TGA)曲線である。なお、図中の「Mass」は「質量」、「Temperature」は「温度」である。

0064

本発明を以下の実施例により、さらに説明する。

0065

1.LDHの合成
いくつかのサンプルのLDHについて、表面積および細孔容積および解凝集係数(deaggregation factor)の結果を下表1に示す。LDHを定義している1列目において、アニオンの後の末尾の桁は、合成溶液のpHである。例えば、表1の1行目において、Mg3Al−CO3−10は、合成溶液がpH=10であったことを意味する。

0066

LDHのいくつかのサンプルのBET表面積(N2)を、本発明のプロセスの生成物の解凝集係数と共に表1に示す。サンプルの見掛け密度を表1aに示す。

0067

0068

1AMO−LDH−S(AMO=水性変性有機;S=溶媒)は、下記式のLDHであり、
[Mz+1−xM’y+x(OH)2]a+(Xn−)a/r・bH2O・c(AMO−溶媒) (1)
式中、MおよびM’は金属カチオンであり、z=1または2、y=3または4、0<x<1、b=0〜10、c=0〜10、好ましくは0<c<10、Xはアニオン、nはアニオンの電荷、rは1から3、およびa=z(1−x)+xy−2である。AMO−溶媒(A=アセトン、M=メタノール)
2C−LDHは、下記式のLDHであり、
[Mz+1−xM’y+x(OH)2]a+(Xn−)a/r・bH2O (2)
式中、MおよびM’は金属カチオンであり、z=1または2、y=3または4、0<x<1、b=0〜10、Xはアニオン、nはアニオン上の電荷であり、rは1から3、およびa=z(1−x)+xy−2である。
3解凝集係数は、水洗浄サンプルに対するアセトン洗浄サンプルのBET表面積の比と定義される。

0069

0070

1AMO−LDH−Sは、下記式のLDHであり、
[Mz+1−xM’y+x(OH)2]a+(Xn−)a/r・bH2O・c(AMO−溶媒) (1)
式中、MおよびM’は金属カチオンであり、z=1または2、y=3または4、0<x<1、b=0〜10、c=0〜10、好ましくは0<c<10、Xはアニオン、nはアニオンの電荷、rは1から3、およびa=z(1−x)+xy−2である。AMO−溶媒(A=アセトン、M=メタノール)
2C−LDHは、下記式のLDHであり、
[Mz+1−xM’y+x(OH)2]a+(Xn−)a/r・bH2O (2)
式中、MおよびM’は金属カチオンであり、z=1または2、y=3または4、0<x<1、b=0〜10、Xはアニオン、nはアニオンの電荷、rは1から3、およびa=z(1−x)+xy−2である。
3見掛け密度は、(手作業で2分間たたいた後の)LDH粉末の単位体積当たりの重量であり、この重量は、個々のLDH粒子の単位体積当たりの重量と異なっていてもよい。

0071

方法:見掛け密度は、以下の手順により求めてもよい。自由に流動する粉末のLDHを2mLの使い捨てピペットチップに充填し、手作業で2分間たたいて固形物をできるだけ密に詰めた。詰める前後でピペットチップの重量を測定し、LDHの質量を求めた。次いで、LDHの見掛け密度を以下の式を用いて計算した。
見掛け密度=LDH重量(g)/LDH体積(2ml)

0072

この点に関して、LDHは、以下で説明するように調製したが、表1および表1aの結果については、熱処理工程なしで調製していることに留意しなければならない。

0073

2.担持触媒の合成
2.1層状複水酸化物(AMO−LDH)の合成
M2+:M’3+のモル比が3.0のM2+およびM’3+塩の混合物を脱イオン水に溶解し、そのM2+の濃度は0.75mol/Lであった。アニオン源水溶液をXn−/M’3+のモル比2.0で調製し、そのpHをNaOH水溶液により10に設定した。M2+/M’3+溶液を、アニオン溶液に室温で窒素流下、一定のpHを維持しながら滴下した。添加後、生じるスラリーを室温で一晩、激しく撹拌した。得られたLDHをまず濾過して、pH=7になるまでH2Oで洗浄した。次いで、さらに水湿LDHスラリーをアセトン中に再分散させた。約1〜2時間撹拌後、サンプルを濾過してアセトンで洗浄した:[M2+1−xM’3+x(OH)2]a+(Xn−)a/r・bH2O・c(アセトン)(AMO−LDH)。

0074

0075

2.1.2LDHの熱処理
合成LDHを150℃で6時間、1x10−2mbar下で熱的に処理し、次いで、窒素雰囲気下に保った。

0076

2.1.3MAO活性化AMO−LDH(LDH/MAO担持体)の合成
熱的に処理されたLDHの重量を測定し、トルエン中でスラリーにした。MAO:LDHの重量比が0.4のメチルアルミノキサン(MAO)をトルエン溶液中で調製し、焼成LDHスラリーに加えた。生じたスラリーを80℃で2時間、時々かき混ぜて加熱した。次いで、生成物を濾過してトルエンで洗浄し、動的真空下で乾燥してLDH/MAO担持体を与えた。

0077

2.1.4 (EBI)ZrCl2担持LDH/MAO触媒の合成
LDH/MAO担持体の重量を測定し、トルエン中でスラリーにした。エチレンビス(1−インデニルジルコニウムジクロリド[(EBI)ZrCl2]の溶液をトルエン中で、LDH/MAO担持体:触媒の重量比0.01で調製し、LDH/MAOスラリーに加えた。生じたスラリーを80℃で2時間、時々かき混ぜて、溶液が無色になるまで加熱した。次いで、生成物を濾過し、動的真空下で乾燥してジルコニウム担持LDH/MAO触媒を与えた。

0078

また、LDH/MAOと(EBI)ZrCl2の両方を同じフラスコ内で混合して、トルエンを後から加えることも可能である。

0079

2.2エチレンの重合
(EBI)ZrCl2担持LDH/MAO触媒およびMAOの重量を所望の比で測定し、一緒シュレンクフラスコ内に入れた。ヘキサンを混合物に加えた。エチレンガスを供給して重合を目標温度で開始した。所望の時間の後、イソプロパノール/トルエン溶液を加えることにより反応を停止した。ポリマーを速やかに濾過し、トルエンならびにペンタンで洗浄した。ポリマーを真空オーブン内で55℃で乾燥し、回収した。

0080

2.3エチレンおよび1−ヘキセンの共重合
(EBI)ZrCl2担持LDH/MAO触媒およびMAOの重量を所望の比で測定し、一緒にシュレンクフラスコ内に入れた。ヘキサンを混合物に加えた。エチレンガス流下、1−ヘキセンをすぐに混合物に加え、共重合を目標温度で開始した。所望の時間の後、イソプロパノール/トルエン溶液を加えることにより反応を停止した。ポリマーを速やかに濾過し、トルエンならびにペンタンで洗浄した。ポリマーを真空オーブン内で55℃で乾燥し、回収した。

0081

3.分析データ
3.1.0キャラクタリゼーション
X線回折(XRD)−XRDパターンは、PANalytical X’Pert Pro測定器でCuKa線を用いて反射モードで記録した。加速電圧は40kVに設定し、電流40mA(λ=1.542Å)、0.01°/sで1°から70°まで、スリットサイズは1/4度とした。

0082

フーリエ変換赤外分光(FT−IR)−FT−IRスペクトルは、Bio−RadFTS6000FTIR分光計にDuraSamplIR II diamondアクセサリーを備え、減衰全反射ATR)モードで400〜4000cm−1の範囲で記録した。100スキャン分解能4cm−1で収集した。範囲2500〜1667cm−1の強い吸収は、DuraSamplIR II diamond表面によるものであった。

0083

透過型電子顕微鏡法TEM)−TEM分析は、JEOL 2100顕微鏡で加速電圧400kVで実施した。サンプルをエタノール中に超音波処理で分散し、次いで、レース状カーボンフィルム被覆した銅のTEMグリッド上にキャストした。

0084

走査型電子顕微鏡法(SEM)およびエネルギー分散型X線分光法(EDS)−SEM分析およびSEM−EDS分析は、JEOL JSM6100走査顕微鏡で加速電圧20kVで実施した。粉末サンプルをSEMのステージに貼り付けたカーボンテープ上に広げた。観察前に、帯電を防ぎ、画質を向上させるために、サンプルを薄い白金層スパッタコーティングした。

0085

BET比表面積−BET比表面積は、Quantachrome Autosorb−6B表面積・孔径分析装置により得られる77KでのN2吸着および脱着等温線から測定した。各測定の前に、LDHサンプルを一晩、110℃でまず脱泡した。

0086

熱重量分析(TGA)−LDHの熱安定性は、TGA(Netzsch)分析により調査し、この分析は、加熱速度10℃/分、空気流量50mL/分で25から700℃で行った。

0087

見掛け密度は、以下の手順を用いて求めた。自由に流動する粉末のLDHを2mLの使い捨てピペットチップに充填し、手作業で2分間たたいて固形物をできるだけ密に詰めた。詰める前後でピペットチップの重量を測定し、LDHの質量を求めた。次いで、LDHの見掛け密度を以下の式を用いて計算した。
見掛け密度=LDH重量(g)/LDH体積(2ml)

0088

3.1.1X線粉末回折
熱的に処理されたLDHのX線粉末回折パターンは、150℃で6時間焼成した後のサンプルにおいて、表面/中間層の溶媒および水の損失による、より小さな底面間隔を明らかにし(表3)、これは、TGAの結果と一致した。二価のアニオンがインターカレートしたLDHは、一価のアニオンがインターカレートしたLDH(0.5Å)よりも大きな層収縮(1.3Å)を示した。1つの可能性は、層間の収縮を困難にする、カチオンの層を安定化する一価のアニオンのより高い密度であった。さらに、LDHは、周囲の雰囲気に暴露された後に、再水和および再構築した可能性がある(図1)。ただし、熱処理後に分解したZn0.67Al0.33(OH)2(CO3)0.125・0.51(H2O)・0.07(アセトン)LDHを除く(図2)。

0089

0090

3.1.2熱重量分析
TGAの結果は、すべてのLDHが最高180℃まで熱的に安定(結晶質)であることを示唆した。Ca0.67Al0.33(OH)2(NO3)0.125・0.52(H2O)・0.16(アセトン)LDHは、表面のアセトン、表面/中間層の水の脱離、脱ヒドロキシル化、およびアニオン除去に対応した、複数の工程の重量減少を示した。150℃での等温加熱は、約80℃で始まる複数工程の重量減少の現象を生じたが、これは、すべてのLDHについて、表面/中間層の溶媒および水の損失に起因すると考えられた。

0091

3.1.3赤外分光
すべてのLDHのIR分光分析は、2つの主要で特徴的なピークを示した。i)層の二重の水酸化物ならびに中間層の水の−OH伸張に関連する、3,400〜3,680cm−1で最大となる広いバンド、およびii)NO3−およびCO32−イオンの伸張モードに関連する約1,350cm−1での強いピーク(1,100cm−1にSO42−)(図3)。

0092

すべての触媒のIRスペクトルは、メチルアルミノキサン(MAO)の3つの注目すべき特徴的なピークを3,090、3,020および2,950cm−1に示し、また、中間層の水の−OH屈曲の1,650cm−1でのピークの減少を示した。また、結果は、触媒の層状構造内でのヒドロキシル基およびアニオンの残存を確認するものであった(図4)。

0093

3.1.4走査電子顕微鏡
SEM像は、凝集による合成LDHの広いサイズ分布を明らかにした。ただし、Mg0.75Al0.25(OH)2(SO4)0.125・0.55(H2O)・0.13(アセトン)およびCa0.67Al0.33(OH)2(NO3)0.125・0.52(H2O)・0.16(アセトン)を除く。Mg0.75Ga0.25(OH)2(CO3)0.125・0.59(H2O)・0.12(アセトン)LDHが、最大〜400μmの最も大きな粒径を示し、その後にそれぞれ、Mg0.75Al0.25(OH)2(Cl)0.25・0.48(H2O)・0.04(アセトン)(〜200μm)、Mg0.75Al0.25(OH)2(NO3)0.25・0.38(H2O)・0.12(アセトン)(〜50μm)、Mg0.75Al0.25(OH)2(CO3)0.125・0.55(H2O)・0.13(アセトン)(〜10μm)、Ca0.67Al0.33(OH)2(NO3)0.125・0.52(H2O)・0.16(アセトン)(〜5μm)、およびMg0.75Al0.25(OH)2(SO4)0.125・0.55(H2O)・0.13(アセトン)(〜1μm)が続いた。

0094

しかし、150℃、6時間の熱処理は、粒径の分散度を改善した。さらに、MAOおよび(EBI)ZrCl2錯体との反応は、熱的に処理されたLDHの形態を変えなかった(図5)。

0095

3.2エチレンの重合
3.2.1 (EBI)ZrCl2担持MAO変性Ca0.67Al0.33(OH)2(NO3)0.125・0.52(H2O)・0.16(アセトン)(LDH/MAO触媒)を用いた条件付きの検討
検討したエチレン重合の様々な条件を表4に示す。最適な温度は60℃であるように見受けられた。この点からの温度の上昇は、大幅には触媒活性を変化させなかったが、分子量分布は双形になった(図6)。触媒は、時間および触媒の含有量に関わらず、平均活性を維持した。それでも、メチルアルミノキサン(MAO)含有量のAl:Zrモル比の4000までの増加は、重合を向上させた。

0096

表4.1barのエチレンおよび25mlのヘキサンの条件下で、(EBI)ZrCl2担持MAO変性Ca0.67Al0.33(OH)2(NO3)0.125・0.52(H2O)・0.16(アセトン)(LDH/MAO触媒)を用いたエチレンの重合

0097

共触媒として、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)は、ポリマーの形態を改善したが、MAOと比較して触媒性能は改善しなかった(図7)。TIBAとは異なり、トリエチルアルミニウム(TEA)は、触媒活性を半分に低減させた。MAOのポリマー構造は、凝集につながる劣ったポリマーの形態の原因である可能性がある。TIBAおよびTEAの共触媒はいずれも、MAOよりも広い多分散指数を持ち、より低分子量のポリエチレンを生成した。MAOが好ましい。

0098

エチレンの圧力の増加は、一定の重合の速度で、ポリマーの収率を2倍にした(表5)。

0099

表5.10mgの触媒、MAO:(EBI)ZrCl2=2000当量:1、60°C、15分、ヘキサン(25ml)の条件下で、変化させたエチレンの圧力で[(EBI)ZrCl2]担持MAO変性Mg0.75Ga0.25(OH)2(CO3)0.125・0.59(H2O)・0.12(アセトン)(LDH/MAO)触媒を用いたエチレンの重合

0100

3.2.2 (EBI)ZrCl2担持LDH/MAO触媒の検討
触媒担持体の層状構造内での二価のカチオン間での比較のために、Ca2+は、Mg2+よりも高い活性を示した。一方、3価のカチオン(Al3+およびGa3+)については、差が観察されなかった(表5)。

0101

(EBI)ZrCl2担持触媒中の成分として、MgAlLDHにインターカレートした様々なアニオンを、エチレン重合において検討した。結果を考えると、二価のアニオンは、一価のアニオンよりも高活性の触媒のようであった。これは、層間の混み合った一価のアニオンに起因して、モノマー活性部位配位する空間が小さくなっている可能性がある(ただし、これに拘束されることは本意ではない)。

0102

表6.MAO変性AMO−LDH(LDH/MAO)触媒上に担持された(EBI)ZrCl2を用いたエチレンの重合:10mgの触媒、1barのエチレン、MAO:(EBI)ZrCl2=2000:1当量、60°C、15分、25mlのヘキサン

0103

(EBI)ZrCl2担持LDH/MAO触媒は、3.08から3.47の範囲の多分散指数を示した。触媒のうち、Mg0.75Al0.25(OH)2(CO3)0.125・1.76H2O・0.45(アセトン)、Mg0.75Ga0.25(OH)2(CO3)0.125・0.59(H2O)・0.12(アセトン)およびMg0.75Al0.25(OH)2(SO4)0.125・0.55(H2O)・0.13(アセトン)LDH/MAO担持触媒は、触媒性能、およびポリマーの分子量(270,964〜286,980)の両方において高くなったが、一方、Ca0.67Al0.33(OH)2(NO3)0.125・0.52(H2O)・0.16(アセトン)LDH/MAO触媒から得られたポリエチレンは、最も低い分子量(195,404)を示した。

0104

大部分の触媒から得られたポリエチレンは、約300℃で熱的に分解し始めた(図8)。

0105

3.3エチレンおよび1−ヘキセンの共重合
コモノマー、1−ヘキセンの添加は、重合の速度を改善した(表7)。増加させた1−ヘキセン含有量では、コポリマーは、より低分子量でさらに半透明になった。多分散指数は、1−ヘキセン濃度0.10Mで最も低かった。しかし、モノマー含有量は、ポリマーの熱特性に著しい影響を与えなかった(図9)。

0106

表7.MAO変性Mg0.75Al0.25(OH)2(SO4)0.125・0.55(H2O)・0.13(アセトン)(LDH/MAO)触媒上に担持された(EBI)ZrCl2を用いたエチレンおよび1−ヘキセンの共重合:10mgの触媒、1barのエチレン、Al(MAO):(EBI)ZrCl2=2000:1当量、60°C、15分、25mlのヘキサン

0107

3.4 他の遷移金属化合物
本発明により調製される触媒担持体は、エチレンおよび他のアルファ−オレフィンの重合のための公知の他の遷移金属化合物を担持するために等しく利用されてもよい。当分野において、金属モノインデニルおよびジ(インデニル)、金属モノおよびジ(シクロペンタジエニル)、金属アンサ架橋(ansa-bridged)シクロペンタジエニルおよびインデニル、金属(幾何拘束型)、金属(ホスフィンイミド)、金属(ペルメチルペンタレン)、金属(ジイミン)触媒、および、いわゆる金属ビスフェノキシイミン)(現在、FIとして公知の)触媒の系統に属する遷移金属化合物触媒試験した。選択した実施例を表8に整理した。

0108

表8.MAO変性Mg0.75Al0.25(OH)2(CO3)0.125・1.76H2O・0.45(アセトン)(AMO−LDH触媒)上に担持された異なる金属錯体を用いたエチレンの重合

0109

EBI=C2H4(インデニル)2;
2—Me,4—PhSBI=(Me)2Si{(2−Me,4−Ph−インデニル)};
CpnBu=C5H4(nBu);
2,6—Me—PhDI=2,6−(PhMe)2C6H3−N=C(Me)−C(Me)=N−2,6−(PhMe)2C6H3;
CpMe4=C5Me4H;
Cp*=C5Me5;
MesPDI=2,6−(1,3,5−Me−C6H3N=CMe)2C5H3N).Mg0.75Al0.25(OH)2(CO3)0.125・1.76H2O・0.45(アセトン)、
10mgの触媒、2bar、1時間、[TIBA]0/[M]0=1000、ヘキサン(50ml)。

0110

用いた金属錯体の化学構造を以下に示す。

0111

0112

3.5LDHの変形形態

0113

表9.AMO−LDH/[錯体]触媒を用いたエチレンの重合(10mgの触媒、2bar、1時間、60°C、[TIBA]0/[M]0=1000、ヘキサン(50ml)の条件下)

0114

(EBI*)ZrCl2=エチレンビス(1−ペルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド
(MesPDI)FeCl2={2,6−(1,3,5−Me−C6H3N=CMe)2C5H3N)}FeCl2

0115

予想された通り、鉄錯体を用いるとき、すべての結果は、ジルコニウム錯体を用いたときよりも高くなる。驚いたことに、MAO変性Mg0.75Al0.25(OH)2(Cl)0.25・0.48(H2O)・0.04(アセトン)上に担持された(EBI*)ZrCl2は、MAO変性Mg0.75Al0.25(OH)2(CO3)0.125・1.76H2O・0.45(アセトン)LDH上に担持された(EBI*)ZrCl2よりもはるかに活性があった(それぞれ、0.093および0.081kgPE/gCAT/h)(表9)。

0116

3.6 AMO−LDHと従来の市販のLDHとの比較
異なるMAO変性LDHの触媒特性を調査した。水混和性有機LDH(AMO−LDH)、従来のLDH(公知の共沈法により合成)および市販グレードのLDH(PURAL MG 62、SASOL、旧Condea)を用いた。結果を表10に整理した。

0117

表10 異なるタイプのLDH/MAO担持体上に担持された金属錯体を用いたエチレンの重合(10mgの触媒、2bar、1時間、60°C、[TIBA]0/[錯体]0=1000、ヘキサン(50ml)の条件下)

0118

PURAL MG 62は、SASOL(旧Condea)から供給されている市販グレードのLDH。

0119

3.7 AMO−LDHに対する熱処理の変形形態

0120

表11.錯体−担持MAO変性Mg0.75Al0.25(OH)2(CO3)0.125・1.76H2O・0.45(アセトン)を用いたエチレンの重合における変形形態。MAO変性の前に、LDHを異なる温度の範囲で熱的に処理した。

0121

触媒作用条件:10mgの触媒、2bar、1時間、60°C、[TIBA]0/[錯体]0=1000、ヘキサン(50ml)。

0122

表11は、(EBI)ZrCl2担持MAO変性Mg0.75Al0.25(OH)2(CO3)0.125・1.76H2O・0.45(アセトン)[AMO−LDH/MAO/[(EBI)ZrCl2]を用いるとき、125〜150℃の範囲での熱処理、最も好ましくは150℃の熱処理が、最も高い生産性をもたらしたことを示している。また、MAO変性Mg0.75Al0.25(OH)2(CO3)0.125・1.76H2O・0.45(アセトン)上に担持された(MesPDI)FeCl2の使用も、150℃が最良の熱処理温度であったことを示した。

0123

上述の説明、特許請求の範囲、および添付の図面において開示されている特徴は、個別でも、または任意の組み合わせでも、本発明をその多様な形態で実現するために重要でありうる。

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