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技術 ポリエステルコ−ホスホネート

出願人 エフアールエックスポリマーズ、インク.
発明者 カグンバ、ラウィノレベル、マーク-アンドレレンズ、ヤン-プレンジェオング、ヨウミ
出願日 2013年7月1日 (8年2ヶ月経過) 出願番号 2015-520617
公開日 2015年10月1日 (5年11ヶ月経過) 公開番号 2015-528839
状態 特許登録済
技術分野 高分子組成物 ポリエステル、ポリカーボネート 合成繊維
主要キーワード 規定水準 波形模様 放射熱エネルギー 幾何学的形 エポキシ由来 温度抵抗性 テレケリックオリゴマー 耐火性評価
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年10月1日)のものです。
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課題・解決手段

ポリエステル共有的に組み込まれたホスホネートを含むポリエステルコ−ポリホスホネート、及び、このポリエステルコ−ポリホスホネートの製造方法が、本明細書において記載される。ポリエステルコ−ホスホネート、及び、これらの化合物から調製された組成物は、加工特性機械的特性及び耐火性特性の優れた組合せを示す。

概要

背景

一般的に、加工性紡績繊維溶融する能力、及び機械的特性などのその他の特性を損なうことなく、ポリエステル樹脂及び繊維に耐火性を与えることは、極めて困難なことであった。加えて、小分子難燃剤は、ポリエステルから浸出し、環境を汚染する場合があり、その結果、特定の難燃剤が、数ヵ国において禁止されている。従って、未処理のポリエステルと比較して、溶融加工性、強度、弾性率、染色、及び熱硬化特性を損なうことのない環境にやさしい方法で、ポリエステル繊維に耐火性を付与することに対する広く認められている必要性が存在する。

概要

ポリエステルに共有的に組み込まれたホスホネートを含むポリエステルコ−ポリホスホネート、及び、このポリエステルコ−ポリホスホネートの製造方法が、本明細書において記載される。ポリエステルコ−ホスホネート、及び、これらの化合物から調製された組成物は、加工特性、機械的特性及び耐火性特性の優れた組合せを示す。

目的

この技術は、ポリマーの分子量及び分子量分布、即ち、多分散性指数PDI)についての情報を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

少なくとも1つのジオール及び少なくとも1つのジカルボン酸又は少なくとも1つのジエステルを混ぜ合わせて、反応混合物を形成する工程と、前記反応混合物を反応させる工程と、少なくとも1つのホスホネートを前記反応混合物に導入する工程と、を含み、前記ホスホネートは、ポリエステルに組み込まれて、ポリエステルコ−ホスホネートを形成する、ポリエステルコ−ホスホネートを調製する方法。

請求項2

前記方法は、バッチプロセス又は連続プロセスで実行される、請求項1に記載の方法。

請求項3

少なくとも1つのABモノマーを前記反応混合物に加える工程を更に含む、請求項1に記載の方法。

請求項4

触媒を前記反応混合物に導入する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。

請求項5

ホスホネートは、約1重量%〜約80重量%の前記反応混合物を含む、請求項1に記載の方法。

請求項6

前記ホスホネートは、ジアリールアルキルホスホネートである、請求項1に記載の方法。

請求項7

前記ホスホネートは、ジフェニルメチルホスホネートである、請求項1に記載の方法。

請求項8

前記ホスホネートは、オリゴマーホスホネートである、請求項1に記載の方法。

請求項9

前記ホスホネートは、ジフェニルメチルホスホネート及びビスフェノールAから得られるオリゴマーホスホネートである、請求項8に記載の方法。

請求項10

前記ホスホネートは、ポリホスホネートである、請求項1に記載の方法。

請求項11

前記ポリホスホネートは、ジフェニルメチルホスホネート及びビスフェノールAから得られる、請求項10に記載の方法。

請求項12

組み込む工程は、反応させる工程の間に実行される、請求項1に記載の方法。

請求項13

導入する工程は、混ぜ合わせる工程の間又は後に実行される、請求項1に記載の方法。

請求項14

前記ジオールは、1,4−シクロヘキシルジメタノール、1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオールエチレンジオール、及びそれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。

請求項15

前記ジオールは、エチレングリコールである、請求項1に記載の方法。

請求項16

前記ジオールは、4,4’−ジヒドロキシビフェニルハイドロキノンレソルシノールメチルハイドロキノンクロロヒドロキノンアセトキシハイドロキノン、ニトロハイドロキノン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニルプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ケトン、硫化ビス(4−ヒドロキシフェニル)及びビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。

請求項17

前記少なくとも1つのジカルボン酸又は少なくとも1つのジエステルは、アジピン酸テレフタル酸イソフタル酸ナフタレンジカルボン酸、及びそれらの組合せから選択される群から選択される、請求項1に記載の方法。

請求項18

前記少なくとも1つのジカルボン酸又は少なくとも1つのジエステルは、テレフタル酸ジメチルイソフタル酸ジメチルジメチルナフタレート、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。

請求項19

1つ以上の添加物を前記ポリエステルコ−ホスホネートに導入する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。

請求項20

前記1つ以上の添加物を前記ポリエステルコ−ホスホネートに導入する工程は、反応させる工程の間又は後に実行される、請求項19に記載の方法。

請求項21

前記ポリエステルコ−ホスホネートをペレット化する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。

請求項22

前記ポリエステルコ−ホスホネートを繊維に紡糸する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。

請求項23

前記繊維を熱硬化する工程を更に含む、請求項22に記載の方法。

請求項24

前記繊維を布地に織る工程、又は、前記繊維を糸条に撚る工程を更に含む、請求項22に記載の方法。

請求項25

前記ポリエステルコ−ホスホネートと1つ以上のエンジニアリングポリマーを更にブレンドする、請求項1に記載の方法。

請求項26

前記1つ以上のエンジニアリングポリマーはポリエステルを含む、請求項25に記載の方法。

請求項27

前記ブレンドしたポリエステルコ−ホスホネート及び1つ以上のエンジニアリングポリマーを繊維に紡糸する工程を更に含む、請求項25に記載の方法。

請求項28

式Ia、Ib、Ic(式中、Xはそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルケニレン、C2〜20アルキニレン、C5〜20シクロアルキレン、又はC6〜20アリーレンであり、Z1はそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルケニレン、C2〜20アルキニレン、C5〜20シクロアルキレン、又はC6〜20アリーレンであり、Arはそれぞれ、独立して、芳香族基であり、nはそれぞれ、独立して、1〜約100の整数であり、mはそれぞれ、独立して、1〜約20の整数であり、且つ、pはそれぞれ、独立して約1〜約100の整数である)、又はそれらの組合せの、ポリエステルコ−ホスホネート。

請求項29

−O−Ar−O−は、1つ以上の、任意選択置換されていてもよいアリール環を有するジヒドロキシ化合物から得られる、請求項28に記載のポリエステルコ−ホスホネート。

請求項30

は、アジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、ジメチルナフタレート、及びそれらの組合せからなる群から選択される化合物から得られる、請求項28に記載のポリエステルコ−ホスホネート。

請求項31

Z1は、C1〜20アルキレンである、請求項28に記載のポリエステルコ−ホスホネート。

請求項32

−O−Ar−O−は、レソルシノール、ハイドロキノン、4,4’−ビフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、3,3’−ビフェノール、4,4’−ジヒドロキシフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、9,9−ジヒドロキシフェニルフッ素、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5−メチルシクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、硫化4,4’−ジヒドロキシフェニル、1−メチル−1−フェニルビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)フッ素、1,4−ビス[(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピルベンゼン、1,4−ビス[(4−ヒドロキシフェニル)−3,5ジメチルフェニル]−2−プロピル]ベンゼン、4,4’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロイソプロピリデン、1−トリフルオロメチル−1−フェニルビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、及びそれらの組合せからなる群から選択されるビスフェノールから得られる、請求項28に記載のポリエステルコ−ホスホネート。

請求項33

Xは、ナフタレン又はフェニルであり、Z1は、メチレン、エチレン、プロピレンブテン、又はペンテンであり、且つ、Arは、レソルシノール、ハイドロキノン、又はビスフェノールAから得られる、請求項28に記載のポリエステルコ−ホスホネート。

請求項34

式IV(式中、Xはそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルケニレン、C2〜20アルキニレン、C5〜20シクロアルキレン、又はC6〜20アリーレンであり、Z1はそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルケニレン、C2〜20アルキニレン、及びC5〜20シクロアルキレンであり、Z2はそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルケニレン、C2〜20アルキニレン、及びC5〜20シクロアルキレンであり、nはそれぞれ、独立して、1〜約100の整数であり、且つ、mはそれぞれ、独立して、1〜約100の整数である)のポリエステルコ−ホスホネート。

請求項35

は、アジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、ジメチルナフタレート、及びそれらの組合せからなる群から選択される化合物から得られる、請求項34に記載のポリエステルコ−ホスホネート。

請求項36

Z1は、C1〜20アルキレンである、請求項34に記載のポリエステルコ−ホスホネート。

請求項37

Z2は、C1〜20アルキレンである、請求項34に記載のポリエステルコ−ホスホネート。

請求項38

Xは、ナフタレン又はフェニルであり、且つ、Z1及びZ2は、独立して、メチレン、エチレン、プロピレン、ブテン、又はペンテンである、請求項34に記載のポリエステルコ−ホスホネート。

請求項39

式Ia、Ib、Ic(式中、Xはそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルケニレン、C2〜20アルキニレン、C5〜20シクロアルキレン、又はC6〜20アリーレンであり、Z1はそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルケニレン、C2〜20アルキニレン、C5〜20シクロアルキレン、又はC6〜20アリーレンであり、Arはそれぞれ、独立して、芳香族基であり、nはそれぞれ、独立して、1〜約100の整数であり、mはそれぞれ、独立して、1〜約20の整数であり、且つ、pはそれぞれ、独立して、約1〜約100の整数である)、又はそれらの組合せ、並びに、式IVa、IVb(式中、Xはそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルケニレン、C2〜20アルキニレン、C5〜20シクロアルキレン、又はC6〜20アリーレンであり、Z1はそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルケニレン、C2〜20アルキニレン、又はC5〜20シクロアルキレンであり、Z2はそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルケニレン、C2〜20アルキニレン、又はC5〜20シクロアルキレンであり、nはそれぞれ、独立して、1〜約100の整数であり、且つ、mはそれぞれ、独立して、1〜約100の整数である)、又はそれらの組合せのポリエステルコ−ホスホネートからなる群から選択される、少なくとも1つのポリエステルコ−ホスホネートを含む組成物

請求項40

請求項41

1つ以上のエンジニアリングポリマーを更に含む、請求項39に記載の組成物。

請求項42

請求項43

式Ia、Ib、Ic(式中、Xはそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルケニレン、C2〜20アルキニレン、C5〜20シクロアルキレン、又はC6〜20アリーレンであり、Z1はそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルケニレン、C2〜20アルキニレン、C5〜20シクロアルキレン、又はC6〜20アリーレンであり、Arはそれぞれ、独立して、芳香族基であり、nはそれぞれ、独立して、1〜約100の整数であり、mはそれぞれ、独立して、1〜約20の整数であり、且つ、pはそれぞれ、独立して約1〜約100の整数である)、又はそれらの組合せ、並びに、式IVa、IVb(式中、Xはそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルケニレン、C2〜20アルキニレン、C5〜20シクロアルキレン、又はC6〜20アリーレンであり、Z1はそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルケニレン、C2〜20アルキニレン、又はC5〜20シクロアルキレンであり、Z2はそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルケニレン、C2〜20アルキニレン、又はC5〜20シクロアルキレンであり、nはそれぞれ、独立して、1〜約100の整数であり、且つ、mはそれぞれ、独立して、1〜約100の整数である)、又はそれらの組合せのポリエステルコ−ホスホネートからなる群から選択される、少なくとも1つのポリエステルコ−ホスホネートを含む物品

請求項44

タルク、シリカ、粘土、チョップドガラス繊維又は連続ガラス繊維、金属繊維、有機繊維、アラミド繊維、炭素繊維、炭素ナノ繊維、セラミック繊維、界面活性剤、有機結合剤、高分子結合剤、架橋剤、カップリング剤、希釈液、液切れ剤、フッ素化ポリオレフィン、シリコーン、潤滑剤、離型剤、テトラステアリン酸ペンタエリトリトール、核形成剤、帯電防止剤、導電性黒色物、カーボンブラック、黒鉛、グラフェン、酸化グラフェン、カーボンナノチューブ、炭素バッキーボール、有機帯電防止剤、ポリアルキレンエーテル、アルキルスルホン酸、パーフルオロスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム塩、ポリアミド含有ポリマー、触媒、着色剤、インク、染料、抗酸化剤、安定化剤、金属ホスフィナート、メラミンシアヌレート、メラミン誘導体、難燃剤、又はそれらの組合せからなる群から選択される1つ以上の添加物を更に含む、請求項43に記載の物品。

請求項45

1つ以上のエンジニアリングポリマーを更に含む、請求項43に記載の物品。

請求項46

ポリカーボネート、エポキシ誘導ポリマー、ポリエポキシ、ベンゾオキサジン、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(トリメチレンテレフタレート)、及びポリ(ブチレンテレフタレート)、不飽和ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ尿素、ポリウレタン、ポリホスホネート、ポリホスフェート、ポリ(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、ポリイミド、ポリアリーレート、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリエチレン、ポリプロピレン、硫化ポリフェニレン、ポリ(ビニルエステル)、ポリ塩化ビニル、ビスマレイミドポリマー、ポリ無水物、液晶ポリマー、及びセルロースポリマーからなる群から選択される1つ以上のポリマーを更に含む、請求項43に記載の物品。

請求項47

前記物品は、射出成形品ボトル押し出しシートフィルム防水布カヌー液晶ディスプレイホログラムフィルター誘電体膜ワイヤー絶縁物絶縁テープ包装材料保護材料、フィルム、及び鋳造物からなる群から選択される、請求項43に記載の物品。

請求項48

前記物品は、繊維、布地、糸条、織物、及び不織布物から選択される、請求項43に記載の物品。

請求項49

前記物品は、家庭用装飾品である、請求項43に記載の物品。

請求項50

前記物品は、カーペット室内装飾品、布地、衣服ロープ、及びベルトからなる群から選択される、請求項43に記載の物品。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本出願は、2012年6月29日付けで出願された、「Flame Retardant Polyester Compositions Including Oligomeric Phosphonates and Methodsfor Their Preparation」と題する、米国仮特許出願第61/666,005号明細書の優先権を主張するものであり、すべての開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。

背景技術

0002

一般的に、加工性紡績繊維溶融する能力、及び機械的特性などのその他の特性を損なうことなく、ポリエステル樹脂及び繊維に耐火性を与えることは、極めて困難なことであった。加えて、小分子難燃剤は、ポリエステルから浸出し、環境を汚染する場合があり、その結果、特定の難燃剤が、数ヵ国において禁止されている。従って、未処理のポリエステルと比較して、溶融加工性、強度、弾性率、染色、及び熱硬化特性を損なうことのない環境にやさしい方法で、ポリエステル繊維に耐火性を付与することに対する広く認められている必要性が存在する。

発明が解決しようとする課題

0003

難燃性ポリエステルは、ポリエステルに残留する酸性基による劣化に対して、耐性でなければならなく、長期間の寸法安定性を示し、最終的な繊維において良好な染色特性を有し、且つ、良好な機械的特性を示さなければならない。ポリエステルを難燃性にする必須要件は、一部には、高い加工温度、及び、難燃剤の添加に対する溶融粘度などの、ポリエステルの物理的特性への感受性のために、厳密である。例えば、小分子の難燃剤は、ポリエステルの溶融粘度を多くの場合に増加させ、これによって、ポリエステルの溶融加工性を低下させ、溶融紡糸によって繊維を製造することをより難しくする。毒性に対する環境規制、及び、経時での環境への難燃剤の浸出の緩和と組み合わされたこうした困難は、これらの必須要件のすべてを満たすことを非常に難しくしている。

課題を解決するための手段

0004

本発明の様々な実施形態は、ポリエステルコ−ホスホネート、及びポリエステルコ−ホスホネートを含むポリマーブレンドに関する。いくつかの実施形態においては、ポリエステルコ−ホスホネートは、式Ia、Ib、Ic



(式中、Xはそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルケニレン、C2〜20アルキニレン、C5〜20シクロアルキレン、又はC6〜20アリーレンであり、Z1はそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルケニレン、C2〜20アルキニレン、C5〜20シクロアルキレン、又はC6〜20アリーレンであり、Arはそれぞれ、独立して、芳香族基であり、nはそれぞれ、独立して、1〜約100の整数であり、mはそれぞれ、独立して、1〜約20の整数であり、且つ、pはそれぞれ、独立して、約1〜約100の整数である)、又はそれらの組合せであることができる。

0005

特定の実施形態においては、−O−Ar−O−は、1つ以上の、人選択で置換されていてもよいアリール環を有するジヒドロキシ化合物から得られてもよく、且つ、いくつかの実施形態においては、−O−Ar−O−は、レソルシノールハイドロキノン、4,4’−ビフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニルプロパン、3,3’−ビフェノール、4,4’−ジヒドロキシフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、9,9−ジヒドロキシフェニルフッ素、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5−メチルシクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン硫化4,4’−ジヒドロキシフェニル、1−メチル−1−フェニルビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)フッ素、1,4−ビス[(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピルベンゼン、1,4−ビス[(4−ヒドロキシフェニル)−3,5ジメチルフェニル]−2−プロピル]ベンゼン、4,4’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロイソプロピリデン、1−トリフルオロメチル−1−フェニルビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、及びそれらの組合せからなる群から選択されるビスフェノールから得られてもよい。特定の実施形態においては、



は、アジピン酸テレフタル酸イソフタル酸ナフタレンジカルボン酸テレフタル酸ジメチルイソフタル酸ジメチル、ジメチルナフタレート、及びそれらの組合せからなる群から選択される化合物から得られてもよい。いくつかの実施形態においては、Z1は、C1〜20アルキレンであることができる。特定の実施形態においては、Xは、ナフタレン又はフェニルであることができ、Z1は、メチレンエチレンプロピレンブテン、又はペンテンであることができ、且つ、Arは、レソルシノール、ハイドロキノン、又はビスフェノールAから得られてもよい。

0006

その他の実施形態においては、ポリエステルコ−ホスホネートは、式IVa及びIVb



(式中、Xはそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルケニレン、C2〜20アルキニレン、C5〜20シクロアルキレン、又はC6〜20アリーレンであり、Z1はそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルケニレン、C2〜20アルキニレン、及びC5〜20シクロアルキレンであり、Z2はそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルケニレン、C2〜20アルキニレン、及びC5〜20シクロアルキレンであり、nはそれぞれ、独立して、1〜約100の整数であり、且つ、mはそれぞれ、独立して、1〜約100の整数である)であることができる。

0007

いくつかの実施形態においては、



は、アジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、ジメチルナフタレート、及びそれらの組合せからなる群から選択される化合物から得られてもよい。特定の実施形態においては、Z1は、C1〜20アルキレンであることができ、且つ、特定の実施形態においては、Z2は、C1〜20アルキレンである。いくつかの実施形態においては、Xは、ナフタレン又はフェニルであることができ、且つ、Z1及びZ2は、独立して、メチレン、エチレン、プロピレン、ブテン、又はペンテンであることができる。

0008

特定の実施形態は、前述の通り、少なくとも1つの式Ia、Ib、Icのポリエステルコ−ホスホネート、又はそれらの組合せ、及び/又は、前述の通り、少なくとも1つの式IVa、IVbのポリエステルコ−ホスホネート、又はそれらの組合せを含む組成物に関する。いくつかの実施形態においては、このような組成物は、これらに限定されるものではないが、タルクシリカ粘土チョップドガラス繊維又は連続ガラス繊維金属繊維有機繊維アラミド繊維炭素繊維炭素ナノ繊維セラミック繊維界面活性剤有機結合剤高分子結合剤架橋剤、カップリング剤希釈液液切れ剤、フッ素化ポリオレフィンシリコーン潤滑剤、離型剤テトラステアリン酸ペンタエリトリトール核形成剤帯電防止剤導電性黒色物カーボンブラック黒鉛グラフェン酸化グラフェンカーボンナノチューブ炭素バッキーボール有機帯電防止剤ポリアルキレンエーテルアルキルスルホン酸パーフルオロスルホン酸パーフルオロブタンスルホン酸カリウム塩ポリアミド含有ポリマー触媒着色剤インク染料抗酸化剤安定化剤金属ホスフィナートメラミンシアヌレートメラミン誘導体、難燃剤、又はそれらの組合せなどの、1つ以上の添加物を更に含むことができる。特定の実施形態においては、組成物は、1つ以上のエンジニアリングポリマーを含むことができ、且つ、様々な実施形態においては、1つ以上のポリマーは、これらに限定されるものではないが、ポリカーボネートエポキシ誘導ポリマーポリエポキシベンゾオキサジンポリアクリレートポリアクリロニトリル、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート)、ポリ(トリメチレンテレフタレート)、及びポリ(ブチレンテレフタレート)、不飽和ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレンポリ尿素ポリウレタンポリホスホネートポリホスフェート、ポリ(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、ポリイミドポリアリーレート、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリエチレンポリプロピレン、硫化ポリフェニレン、ポリ(ビニルエステル)、ポリ塩化ビニルビスマレイミドポリマー、ポリ無水物液晶ポリマー、及びセルロースポリマーを含むことができる。

0009

更なる実施形態は、前述の通り、少なくとも1つの式Ia、Ib、Icのポリエステルコ−ホスホネート、又はそれらの組合せ、及び/又は、前述の通り、少なくとも1つの式IVa、IVbのポリエステルコ−ホスホネート、又はそれらの組合せを含む製品に関する。いくつかの実施形態においては、このような組成物は、これらに限定されるものではないが、タルク、シリカ、粘土、チョップドガラス繊維又は連続ガラス繊維、金属繊維、有機繊維、アラミド繊維、炭素繊維、炭素ナノ繊維、セラミック繊維、界面活性剤、有機結合剤、高分子結合剤、架橋剤、カップリング剤、希釈液、液切れ剤、フッ素化ポリオレフィン、シリコーン、潤滑剤、離型剤、テトラステアリン酸ペンタエリトリトール、核形成剤、帯電防止剤、導電性黒色物、カーボンブラック、黒鉛、グラフェン、酸化グラフェン、カーボンナノチューブ、炭素バッキーボール、有機帯電防止剤、ポリアルキレンエーテル、アルキルスルホン酸、パーフルオロスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム塩、ポリアミド含有ポリマー、触媒、着色剤、インク、染料、抗酸化剤、安定化剤、金属ホスフィナート、メラミンシアヌレート、メラミン誘導体、難燃剤、又はそれらの組合せなどの、1つ以上の添加物を更に含むことができる。特定の実施形態においては、組成物は、1つ以上のエンジニアリングポリマーを含むことができ、且つ、様々な実施形態においては、1つ以上のエンジニアリングポリマーは、これらに限定されるものではないが、ポリカーボネート、エポキシ誘導ポリマー、ポリエポキシ、ベンゾオキサジン、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(トリメチレンテレフタレート)、及びポリ(ブチレンテレフタレート)、不飽和ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ尿素、ポリウレタン、ポリホスホネート、ポリホスフェート、ポリ(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、ポリイミド、ポリアリーレート、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリエチレン、ポリプロピレン、硫化ポリフェニレン、ポリ(ビニルエステル)、ポリ塩化ビニル、ビスマレイミドポリマー、ポリ無水物、液晶ポリマー、及びセルロースポリマーを含むことができる。

0010

前述のポリエステルコ−ホスホネートを含む製品の種類は制限されることはなく、且つ、特定の実施形態においては、物品は、例えば、射出成形品ボトル押し出しシートフィルム防水布カヌー液晶ディスプレイホログラムフィルター誘電体膜ワイヤー絶縁物絶縁テープ包装材料保護材料、フィルム、及び鋳造物から選択されることができる。いくつかの実施形態においては、物品は、繊維、布地糸条織物、及び不織布物から選択されることができる。特定の実施形態においては、物品は、家庭用装飾品であることができる。いくつかの実施形態においては、物品は、カーペット室内装飾品、布地、衣類ロープ、及びベルトであることができる。

0011

更なる実施形態は、少なくとも1つのジオール及び少なくとも1つのジカルボン酸又は少なくとも1つのジエステルを混ぜ合わせて、反応混合物を形成する工程と、反応混合物を反応させる工程と、少なくとも1つのホスホネートを反応混合物に導入する工程と、を含み、この場合に、ホスホネートは、ポリエステルに組み込まれて、ポリエステルコ−ホスホネートを形成する、ポリエステルコ−ホスホネートを調製する方法に関する。いくつかの実施形態においては、この方法は、バッチプロセス又は連続プロセスであることができる。特定の実施形態においては、この方法は、少なくとも1つのABモノマーを反応混合物に加える工程を更に含むことができる。様々な実施形態においては、この方法は、触媒を反応混合物に導入する工程を更に含むことができる。いくつかの実施形態においては、ホスホネートは、約1重量%〜約80重量%の反応混合物であることができる。特定の実施形態においては、ホスホネートは、ジアリールアルキルホスホネートであることができ、且つ、特定の実施形態においては、ホスホネートは、ジフェニルメチルホスホネートであることができる。いくつかの実施形態においては、ホスホネートは、オリゴマーホスホネートであることができ、且つ、特定の実施形態においては、ホスホネートは、ジフェニルメチルホスホネート及びビスフェノールAから得られるオリゴマーホスホネートであることができる。特定の実施形態においては、ホスホネートは、ポリホスホネートであることができ、且つ、いくつかの実施形態においては、ポリホスホネートは、ジフェニルメチルホスホネート及びビスフェノールAから得られてもよい。特定の実施形態においては、組み込む工程は、反応させる工程の間に実行されることができ、且つ、いくつかの実施形態においては、導入する工程は、混ぜ合わせる工程の間又は後に実行されることができる。いくつかの実施形態においては、ジオールは、1,4−シクロヘキシルジメタノール、1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、エチレンジオール、及びそれらの組合せからなる群から選択されることができ、且つ、特定の実施形態においては、ジオールは、エチレングリコールであることができる。その他の実施形態においては、ジオールは、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、レソルシノール、メチルハイドロキノンクロロヒドロキノンアセトキシハイドロキノン、ニトロハイドロキノン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ケトン、硫化ビス(4−ヒドロキシフェニル)、及びビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンからなる群から選択されることができる。いくつかの実施形態においては、少なくとも1つのジカルボン酸又は少なくとも1つのジエステルは、アジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、及びそれらの組合せから選択される群から選択されることができる。特定の実施形態においては、少なくとも1つのジカルボン酸又は少なくとも1つのジエステルは、テレフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、ジメチルナフタレート、及びそれらの組合せからなる群から選択されることができる。

0012

いくつかの実施形態においては、この方法は、1つ以上の添加物をポリエステルコ−ホスホネートに導入する工程を更に含むことができ、且つ、様々な実施形態においては、1つ以上の添加物をポリエステルコ−ホスホネートに導入する工程は、反応させる工程の間又は後に実行されることができる。いくつかの実施形態においては、この方法は、ポリエステルコ−ホスホネートをペレット化する工程を更に含むことができる。その他の実施形態においては、この方法は、ポリエステルコ−ホスホネートを繊維に紡糸する工程を更に含むことができ、且つ、特定の実施形態においては、こうした方法は、繊維を熱硬化する工程を含むことができる。いくつかの実施形態においては、繊維又は熱硬化した繊維は、繊維を布地に織る工程、又は、繊維を糸条に撚る工程に供されることができる。いくつかの実施形態の方法は、例えば、ポリカーボネート、エポキシ誘導ポリマー、ポリエポキシ、ベンゾオキサジン、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(トリメチレンテレフタレート)、及びポリ(ブチレンテレフタレート)、不飽和ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ尿素、ポリウレタン、ポリホスホネート、ポリホスフェート、ポリ(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、ポリイミド、ポリアリーレート、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリエチレン、ポリプロピレン、硫化ポリフェニレン、ポリ(ビニルエステル)、ポリ塩化ビニル、ビスマレイミドポリマー、ポリ無水物、液晶ポリマー、及びセルロースポリマーなどのエンジニアリングポリマーと、ポリエステルコ−ホスホネートをブレンドする工程を含むことができ、且つ、いくつかの実施形態においては、エンジニアリングポリマーは、ポリエステルであることができる。いくつかの実施形態においては、この方法は、これらに限定されるものではないが、タルク、シリカ、粘土、チョップドガラス繊維又は連続ガラス繊維、金属繊維、有機繊維、アラミド繊維、炭素繊維、炭素ナノ繊維、セラミック繊維、界面活性剤、有機結合剤、高分子結合剤、架橋剤、カップリング剤、希釈液、液切れ剤、フッ素化ポリオレフィン、シリコーン、潤滑剤、離型剤、テトラステアリン酸ペンタエリトリトール、核形成剤、帯電防止剤、導電性黒色物、カーボンブラック、黒鉛、グラフェン、酸化グラフェン、カーボンナノチューブ、炭素バッキーボール、有機帯電防止剤、ポリアルキレンエーテル、アルキルスルホン酸、パーフルオロスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム塩、ポリアミド含有ポリマー、触媒、着色剤、インク、染料、抗酸化剤、安定化剤、金属ホスフィナート、メラミンシアヌレート、メラミン誘導体、難燃剤、又はそれらの組合せなどの、1つ以上の添加物と、ポリエステルコ−ホスホネートを混合する工程を更に含むことができる。特に、実施形態、この方法は、ポリマーブレンド、又は添加物含有ポリエステルコ−ホスホネート、又は添加物を含有するブレンドを、紡糸又は撚ることにより、それぞれ繊維又は糸条を形成する工程を含むことができる。

0013

本発明の組成物及び方法を記載する前に、本発明は記載した特定のプロセス、組成物、又は方法に限定されず、それらは変化し得ることを理解されたい。記載の中で使用した用語は、特定の形態又は実施形態を記載する目的のためだけのものであり、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される本発明の範囲を限定する意図はないことも又理解されたい。特に定義しない限り、本明細書において使用するすべての技術的及び科学的用語は、当業者が通常理解するのと同じ意味を有する。本明細書に記載したものと類似する又は同等のあらゆる方法及び材料を、本発明の実施形態の実施又は試験の中で使用することが可能であるにも関わらず、好ましい方法、装置、及び材料はここに記載するものである。本明細書において言及するすべての刊行物は、参照によってその全体が組み込まれる。本明細書のなにものも、本発明が先行発明によるそれら開示に先行する権利がないという承認として解釈されるべきではない。本発明の前述の要約は、それぞれの例示の実施形態又は本発明のすべての可能な実現態様を記載することを意図するものではない。以下に続く詳細な説明は、具体的に、これらの実施形態を例証する。

0014

又、本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明確にそうではないと述べていない限り、複数への参照を含むことに留意されなければならない。従って、例えば、「燃焼チャンバー」への参照は、「1つ以上の燃焼チャンバー」及び当業者にとって周知であるそれらの均等物等への参照である。

0015

「任意の」又は「任意選択で」とは、続いて記載される事象又は状況が生じる場合がある又は生じない場合があること、並びに、この記載が、事象が生じる場合及び生じない場合を含むことを意味する。

0016

「実質的にない」とは、いくつかの実施形態においては、続いて記載される事象は、多くともその期間の約10%未満で生じることができる、又は、続いて記載される成分は、多くとも全組成物の約10%未満であることができること、且つ、その他の実施形態においては、多くとも約5%未満、且つ、更にその他の実施形態においては、多くとも約1%未満であることができることを意味する。

0017

脂肪族ジオール」という用語は、少なくとも2つの関連するヒドロキシル置換を有する、任意の脂肪族化合物又は主に脂肪族である化合物を包含することを意味する。脂肪族ジオールは、ヒドロキシル末端基を有するテレケリックエステルオリゴマー又はヒドロキシル末端基を有する任意のテレケリックオリゴマー、1,4−シクロヘキシルジメタノール、1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、及びエチレンジオールなどのジオールモノマーを含むことができる。ジオール官能性は、トリメチルシリル基の形態で保護されることができる。

0018

芳香族ジオール」という用語は、少なくとも2つの関連するヒドロキシル置換を有する、任意の芳香族化合物又は主に芳香族である化合物を包含することを意味する。特定の実施形態においては、芳香族ジオールは、2つ以上のフェノール性ヒドロキシル基を有することができる。芳香族ジオールの例としては、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、レソルシノール、メチルハイドロキノン、クロロヒドロキノン、アセトキシハイドロキノン、ニトロハイドロキノン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ケトン、硫化ビス(4−ヒドロキシフェニル)及びビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、フェノールフタレイン、4,4’−チオジフェノール、4,4’−スルホニルジフェノール、4,4−ジヒドロキシジフェニルエーテル、又は3,3,5−トリメチルシクロヘキシルジフェノールが挙げられるが、これらに限定されるものではない。いくつかの実施形態においては、単一の芳香族ジオールを使用することができ、且つ、その他の実施形態においては、こうした芳香族ジオールの様々な組合せを、ポリエステルに組み込むことができる。特定の実施形態においては、芳香族ジオールは、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ハイドロキノン、レソルシノール、2,6−ジヒドロキシナフタレン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチル−シクロヘキサン(TMCビスフェノール)、及びビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンであることができ、使用されることができる。更なる実施形態においては、ジオール官能性は、トリメチルシリル基の形態であることができる。

0019

ポリエステルは、ABモノマーを使用して合成可能である。「ABモノマー」という用語は、ポリエステルを形成するために反応することができる任意の二官能基モノマーを包含することを意味する。例としては、ヒドロキシル基又は保護されたヒドロキシル基、及びカルボン酸エステル酸ハロゲン化物、又はその他のカルボン酸誘導体基のそれぞれのうちの少なくとも1つを有する、ヒドロキシカルボン酸、又はそれらの誘導体(即ち、酸ハロゲン化物、エステル、無水物)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。例としては、パラ−ヒドロキシ安息香酸メタ−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−4−ナフトール酸、4−ヒドロキシ−4’−カルボキシジフェニルエーテル、2,6−ジクロロ−パラ−ヒドロキシ安息香酸、2−ジクロロ−パラ−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ジフルオロ−パラ−ヒドロキシ安息香酸、及び4−ヒドロキシ−4’−ビフェニルカルボン酸を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。芳香族及び脂肪族ジオールと同様に、これらの化合物は、個々において、又は、2つ以上の異なる芳香族ヒドロキシカルボン酸との組合せにおいて、使用されることができる。特定の実施形態においては、芳香族ヒドロキシカルボン酸は、パラ−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、又はそれらの組合せであることができる。更なるABモノマーとしては、カプロラクトンなどの環式ラクトンラクチドなどのラクチド類を挙げることができる。ABモノマーは、単独で、互いに組み合わせて使用可能であり、又は、ポリエステル合成のためのその他のモノマーと組み合わせて使用可能である。

0020

「ジカルボン酸」という用語は、少なくとも2つの関連するカルボン酸置換又は無水物、エステル、酸ハロゲン化物等などのカルボン酸基の誘導体を有する、任意の芳香族化合物又は脂肪族化合物を包含することを意味する。例としては、アジピン酸、ジメチルテレフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、及びナフタレンジカルボン酸、又はそれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。誘導体としては、テレフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、及びジメチルナフタレートを挙げることができる。

0021

「アルキル」又は「アルキル基」という用語は、これらに限定されるものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルn−ブチルイソブチル、t−ブチルオクチル、デシルテトラデシルヘキサデシルエイコシル、テトラコシル等などの、1〜20の炭素原子分岐型又は非分岐型の炭化水素又は基を意味する。「シクロアルキル」又は「シクロアルキル基」は、炭素のすべて又は一部が、これらに限定されるものではないが、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル等などの環において配列した、分岐型又は非分岐型の炭化水素である。「低級アルキル」という用語は、1〜10の炭素原子のアルキル基を含む。

0022

アリール」又は「アリール基」という用語は、少なくとも1つの環が事実上芳香族である1つ以上の縮合環からなる一価芳香族炭化水素基を意味する。アリールとしては、フェニル、ナフチル、ビフェニル環系等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。アリール基は、非置換であることができ、又は、これらに限定されるものではないが、アルキル、アルケニルハロゲン化物ベンジル、アルキル又は芳香族エーテル、ニトロ、シアノ等、及びそれらの組合せを含む、様々な置換基で置換されることができる。

0023

「置換基」は、化合物における水素を置き換える分子の基を意味し、トリフルオロメチル、ニトロ、シアノ、C1〜C20アルキル、芳香族又はアリール、ハロゲン化物(F、Cl、Br、I)、C1〜C20アルキルエーテル、C1〜C20アルキルエステルハロゲン化ベンジルベンジルエーテル、芳香族又はアリールエーテル、ヒドロキシ、アルコキシアミノアルキルアミノ(−NHR’)、ジアルキルアミノ(−NR’R’’)、又はジアリールアルキルホスホネートの形成を阻害することのないその他の基を含むことができるが、これらに限定されるものではない。

0024

本明細書において定義されるように、「アリールオール」又は「アリールオール基」は、アリール環上において、ヒドロキシル、OHの置換基を有するアリール基である。アリールオールの非限定的な例は、フェノール、ナフトール等である。幅広い種類のアリールオ−ルが、本発明の実施形態において使用されることができ、これらは市販されている。

0025

アルカノール」又は「アルカノール基」という用語は、少なくとも1つのヒドロキシル基の置換基を有する1〜20以上の炭素原子からなるアルキルを含む化合物を意味する。アルカノールの例としては、メタノールエタノール1−プロパノール及び2−プロパノール、1,1−ジメチルエタノール、ヘキサノールオクタノール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。アルカノール基は、前述のように、置換基によって任意選択で置換されることができる。

0026

アルケノール」又は「アルケノール基」という用語は、少なくとも1つのヒドロキシル基の置換基を有する2〜20以上の炭素原子からなるアルケンを含む化合物を意味する。ヒドロキシルは、いずれかのアイソメリック配置(シス又はトランス)に配列されることができる。アルケノールは、前述のように、1つ以上の置換基によって更に置換されることができ、本発明のいくつかの実施形態においては、アルケノールの代わりに使用されることができる。アルケノールは、当業者に周知であり、且つ、多数の市販品が容易に入手できる。

0027

本明細書において使用される場合、「約」という用語は、使用される数値のプラス又はマイナス10%を意味する。従って、約50%とは、45%〜55%の範囲を意味する。

0028

本明細書において使用される場合、「難燃性の」、「耐炎性の」、「耐火性の」、又は「耐火性」という用語は、組成物が限界酸素指数(LOI)27以上を示すことを意味する。又、「難燃性の」、「耐炎性の」、「耐火性の」、又は「耐火性」は、繊維製品組成物の火炎参照基準ASTMD6413−99、火炎持続性試験NF P 92−504、及び、耐炎性の繊維及び繊維製品の同様の基準を意味することができる。耐火性は、UL試験サブジェクト94)に従い、燃焼後の時間を測定することによって試験することも可能である。この試験では、10個の試験片で得られた結果に基づき、試験された材料にUL−94 V−0、UL−94 V−1、及びUL−94 V−2の分類が与えられる。簡潔に、これらのUL−94−V分類それぞれの基準は以下の通りである。

0029

UL−94 V−0点火炎除去後の平均燃焼及び/又は赤熱時間は、10秒を超えることはなく、且つ、試験片は、吸収性脱脂綿点火する滴下物を放出することはない。

0030

UL−94 V−1:点火炎除去後の平均燃焼及び/又は赤熱時間は、30秒を超えることはなく、且つ、試験片は、吸収性脱脂綿に点火する滴下物を放出することはない。

0031

UL−94 V−2:点火炎除去後の平均燃焼及び/又は赤熱時間は、30秒を超えることはなく、且つ、試験片は、火炎粒子を放出し、吸収性脱脂綿に点火する。

0032

又、耐火性は、燃焼後の時間を測定することによって、試験されることができる。これらの試験法は、規定水準放射熱エネルギー曝露したときの材料の表面可燃性を測定及び比較する検体検査手順を提供し、曝露したときの材料の表面可燃性を測定する。この試験は、可能な限り、評価される材料又は集合体を代表するわずかな試験片を用いて実施される。火炎が表面を移動する速度は、材料、試験中の製品又は集合体の物理的及び熱的特性、試験片の取り付け方法及び方向、火又は熱曝露の種類及び度合い、空気の利用、並びに周辺の囲いの特性に依存する。異なる試験条件代用するか、最終使用の条件が変更となった場合、この試験によって測定した燃焼試験反応の特性変化予測することは必ずしも可能ではない。従って、この手順で説明された燃焼試験の曝露条件のみで、結果が有効となる。ポリエステルを難燃性にする最新の方法は、臭素化された化合物、又は、アルミニウム及び/若しくはリン含有化合物などの添加物を使用するものである。ポリエステルとともに添加物を使用すると、そこから生じる繊維の加工特性及び/又は機械的性能に対して悪影響を及ぼす。更に、これらの化合物の一部は有毒であり、時間とともに環境に浸出する可能性があるため、その使用はあまり望ましくない。一部の国では、環境への懸念から、特定の臭素化添加物及びアルミニウム及び/又はリン含有添加物の使用が段階的に廃止されている。

0033

本明細書において使用される場合、「靱性」という用語は、圧力を加えられる又は衝撃を加えられる場合に、材料が、破壊又は破砕に対して耐性であることを示すことを意味する。材料の靱性を決定するために、様々な標準化された試験が利用可能である。一般的に、靱性は、フィルム又は成形された試験片を使用して定性的に決定される。

0034

本明細書において使用される場合、「せん断時の低粘度」、「せん断減粘性」という、又は類似の句は、材料が、溶融し、特定の種類のミキサーに見られるものなどの、せん断力に供される場合、又は、ダイ又は類似のオリフィスを有する本体を通して、溶融物が圧力を加えられる場合、粘度が減少することを示すことを意味する。せん断減粘性の挙動は、材料のブレンドに委ねられる場合がある。せん断減粘性は、せん断減粘性指数(STI)などの標準化された方法を使用して測定可能である。STIは、1分間当たりの回転数(rpm)の低いせん断における粘度の、1分間当たりの回転数の高いせん断における粘度に対する比を表し、一般的に、低い回転速度の約10倍である。例えば、低いせん断は、1rpmであることができ、且つ、高いせん断は、10rpmであることができる。STI値がより高いほど、材料はより高いせん断減粘性を示す。

0035

「繊維」という用語は、ポリマー組成物から任意の周知の方法によって作製される、任意の直径及び形状の、モノフィラメント又はマルチフィラメントの連続した又は切断されたストランドを意味する。

0036

「数平均分子量」は、相対粘度(ηrel)及び/又はゲル浸透クロマトグラフ法(GPC)によって求めることができる。特に明記しない限り、列挙される値は、ポリスチレンの標準に対して表される。相対粘度(ηrel)はポリマーの分子量を示す測定値であり、一般的に、溶媒既知の量のポリマーを溶解し、この溶液と純溶媒が一定温度で毛細管(即ち、粘度計)を移動するのにかかる時間を比較することにより測定する。又、低い相対粘度が低分子量ポリマーを示すことは周知である。高分子量の高い相対粘度のポリマーと比較して、低分子量は、強度及び靱性などの機械的特性を劣化させる場合がある。従って、ポリマーの相対粘度を減少させることは、同一の組成を有するより高い相対粘度のポリマーと比較して、例えば、不十分な強度及び靱性などの、機械的特性の低減をもたらすと予想されるであろう。

0037

GPCは、サイズによってポリマーを分離するクロマトグラフ法一種である。この技術は、ポリマーの分子量及び分子量分布、即ち、多分散性指数PDI)についての情報を提供する。

0038

本発明の実施形態は、ポリエステルに共有的に組み込まれた少なくとも1つのホスホネートを有するポリエステルを含む難燃性ポリエステル組成物に関する。このような化合物は、本明細書において「ポリエステルコ−ホスホネート」と一般的に称するとする。いくつかの実施形態においては、ホスホネートモノマーから得られる部位は、ポリエステルにランダムに組み込まれ、「ランダムポリエステルコ−ホスホネート」を生成することができる。その他の実施形態においては、ホスホネートモノマーから得られる1つ以上の部位は、オリゴマーの又はポリマーのホスホネート成分を共有結合する、オリゴマーの又はポリマーのポリエステル成分の間に組み込まれることができる。このような実施形態においては、ホスホネートモノマーから得られる連続する部位の数は、「ホスホネートが結合したポリエステルコ−ホスホネート」を生成するために、例えば、1〜約5などと、小さくてもよく、又は、その他の実施形態においては、ホスホネートモノマーから得られる連続する部位の数は、「ブロックポリエステルコ−ホスホネート」を生成するために、例えば、約5〜約20又は約5〜約10などと、5を超えてもよい。ホスホネートモノマーから得られる連続する部位を含む実施形態においては、ホスホネート部位は、例えば、直鎖型又は分岐型の脂肪族ジオール、直鎖型又は分岐型の脂肪族ポリオール、又は脂環式のジオール若しくはポリオールなどから得られる脂肪族部位によって互いに結合されることができる。このような直鎖型又は分岐型の脂肪族ジオール、直鎖型又は分岐型の脂肪族ポリオール、又は脂環式のジオール若しくはポリオールは、より十分に以下に記載される。その他の実施形態においては、ホスホネートモノマーから得られる連続する部位は、例えば、ビスフェノールなどの、芳香族ジオール又はポリオールによって、互いに結合されることができる。このような芳香族ジオール又はポリオールは、より十分に以下に記載される。

0039

その他の実施形態は、ポリエステル及びオリゴマーホスホネートを含む組成物に関する。このような実施形態においては、前述のように、オリゴマーホスホネートは、ポリエステル、即ち、ブロックポリエステルコ−ホスホネートに共有的に組み込まれることができる、又は、その他の実施形態においては、オリゴマーホスホネートは、混合物のポリエステル成分と混合されて、別々のオリゴマーホスホネートとポリエステル成分の混合物を生成することができる。更にその他の実施形態においては、オリゴマーホスホネートの一部は、ブロックポリエステルコ−ホスホネートとして、ポリエステルに組み込まれることができ、且つ、オリゴマーホスホネートの別の一部は、オリゴマーホスホネート及びブロックポリエステルコ−ホスホネートの混合物を生成するように、ブロックポリエステルコ−ホスホネートから分離されることができる。更にその他の実施形態においては、オリゴマーホスホネートは、ランダムポリエステルコ−ホスホネート、ホスホネートが結合したポリエステルコ−ホスホネート、又はランダムポリエステルコ−ホスホネート、ホスホネートが結合したポリエステルコ−ホスホネート、及びブロックポリエステルコ−ホスホネートの組合せと混合可能である。

0040

いくつかの実施形態においては、オリゴマーホスホネートは、共有結合によってポリエステルの主鎖に組み込まれて、ブロックポリエステルコ−ホスホネートを生成する。こうした組成物は、ポリエステルと難燃性のオリゴマーホスホネートの混合物ではない。これらのポリエステルコ−ホスホネートは、優れた難燃性、良好な機械的特性、優れた溶融紡糸性、及びオリゴマーホスホネートの浸出がないことを示す。

0041

単純化のために、本開示の全体に渡り、「オリゴマーホスホネート」、「ホスホネートオリゴマー」等の用語は、直鎖型、例えば、オリゴマー当たり1〜約5の分岐などの比較的少数の分岐を示す分岐型、又は、例えば、5を超えるなどの比較的大きい数の分岐を示す超分岐型を含む、以下に記載の、任意のオリゴマーホスホネート、オリゴマーランダムコポリ(ホスホネートカーボネート)、又はオリゴマーブロックコポリ(ホスホネートカーボネート)を意味するものとして解釈されるべきである。個々の種類のオリゴマーが、特定の例示的な実施形態において例示されることができる一方で、本明細書において記載される任意のオリゴマーホスホネートを、オリゴマーホスホネートの使用を記載する任意の実施形態において使用することができる。

0042

特定の実施形態においては、ブロックポリエステルコ−ホスホネートは、一般式Ia、Ib、又はIc



(式中、Xはそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルキレニレン、C2〜20アルキニレン、C5〜20シクロアルキレン、又はC6〜20アリーレンであり、Z1はそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルキレニレン、C2〜20アルキニレン、C5〜20シクロアルキレン、又はC6〜20アリーレンであり、Rはそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルキレニレン、C2〜20アルキニレン、C5〜20シクロアルキレン、又はC6〜20アリーレンであり、Arはそれぞれ、独立して、例えば、フェニレンビフェニレン、プロパン−2,2−ジイルベンジレン、ナフタレン等などの、芳香族基であり、且つ、−O−Ar−O−はそれぞれ、独立して、1つ以上の置換されていてもよいアリール環を有するジヒドロキシ化合物から得られてもよく、且つ、n、m、及びpはそれぞれ、独立して、1〜約100、1〜約80、1〜約50、1〜約20、1〜約10、又は2〜約5の整数、又はこれらの範囲の間の任意の整数である)であることができる。特定の実施形態においては、式Iの



部分は、アジピン酸、ジメチルテレフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等、又はそれらの誘導体、又はそれらの組合せから得られてもよい。特定の実施形態においては、Xは、ナフタレン、フェニレン、ビフェニレン、プロパン−2,2−ジイルジベンジレンなどの芳香族基であることができ、且つ、いくつかの実施形態においては、Xは、例えば、テレフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、ジメチルナフタレート等、及びそれらの組合せから得られてもよい。従って、Xは、例えば、ナフタレン、フェニルであることができ、その両方は、環上のいかなる位置においても置換されることができる。いくつかの実施形態においては、Z1は、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレンペンチレン等などの、C1〜20アルキレン又はシクロアルキレンであることができ、且つ、特定の実施形態においては、Z1は、これらに限定されるものではないが、1,4−シクロヘキシルジメタノール、1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、エチレンジオール、エチレングリコール等、及びそれらの組合せなどの、脂肪族ジオールから得られてもよい。いくつかの実施形態においては、Rはメチルであることができ、且つ、その他の実施形態においては、Rは置換又は非置換アリーレンであることができる。

0043

それらが個別のブロックとして現れることなく、コポリマー延伸することは困難であることから、これらの構造は、ランダム又はブロックであることができる、又は、1つのポリマー若しくは小分子によって結合されたオリゴマー(例えば、エステル)若しくはその他の材料種のオリゴマー(例えば、ホスホネート)の個別のブロックを含む場合がある、コポリマーを表すことを意味する。

0044

いくつかの実施形態においては、−O−Ar−O−は、ビスフェノールから得られてもよい。こうしたビスフェノールとしては、44,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、レソルシノール、メチルハイドロキノン、クロロヒドロキノン、アセトキシハイドロキノン、ニトロハイドロキノン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ケトン、硫化ビス(4−ヒドロキシフェニル)及びビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、フェノールフタレイン、4,4’−チオジフェノール、4,4’−スルホニルジフェノール、4,4−ジヒドロキシジフェニルエーテル、又は3,3,5−トリメチルシクロヘキシルジフェノール、及びそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されるものではない。特定の実施形態においては、オリゴマーホスホネートは、レソルシノール、ハイドロキノン、又はビスフェノールAから得られる部位を含むことができる。

0045

いくつかの実施形態においては、オリゴマーホスホネート又はその部分は、式II



(式中、Arは、芳香族基であり、且つ、−O−Ar−O−は、ビスフェノールから得られ、Rは、C1〜20アルキレン、C2〜20アルキレニレン、C2〜20アルキニレン、C5〜20シクロアルキレン、又はC6〜20アリーレンであり、且つ、nは、1〜約10の整数である)の部位を含むことができる。このような実施形態においては、−O−Ar−O−は、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、レソルシノール、メチルハイドロキノン、クロロヒドロキノン、アセトキシハイドロキノン、ニトロハイドロキノン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ケトン、硫化ビス(4−ヒドロキシフェニル)及びビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、フェノールフタレイン、4,4’−チオジフェノール、4,4’−スルホニルジフェノール、4,4−ジヒドロキシジフェニルエーテル、又は3,3,5−トリメチルシクロヘキシルジフェノール、又はそれらの組合せから得られてもよい。従って、いくつかの実施形態においては、式Ia、Ib、Ic、及びIIにおけるArは、レソルシノール、ハイドロキノン、又はビスフェノールAなどのビスフェノールから得られ、ブロックポリエステルコ−ホスホネートを生成することができ、これは、一般式III



(式中、X、Z1、n、及びmは、前述の通りである)であることができる。

0046

いくつかの実施形態においては、ポリエステルコ−ホスホネートは、一般式IVa及びIVb



(式中、Xはそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルキレニレン、C2〜20アルキニレン、C5〜20シクロアルキレン、又はC6〜20アリーレンであり、Z1及びZ2はそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルキレニレン、C2〜20アルキニレン、C5〜20シクロアルキレン、又はC6〜20アリーレンであり、Rはそれぞれ、独立して、C1〜20アルキレン、C2〜20アルキレニレン、C2〜20アルキニレン、C5〜20シクロアルキレン、又はC6〜20アリーレンであり、且つ、nは、1〜約100、1〜約80、1〜約50、1〜約20、1〜約10、又は2〜約5の整数、又はこれらの範囲の間の任意の整数である)であることができる。特定の実施形態においては、式IIIの



部分は、アジピン酸、ジメチルテレフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等、又はそれらの誘導体、又はそれらの組合せから得られてもよい。特定の実施形態においては、Xは、芳香族基であることができ、且つ、いくつかの実施形態においては、Xは、例えば、テレフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、ジメチルナフタレート等、及びそれらの組合せから得られてもよい。従って、Xは、例えば、ナフタレン、フェニルであることができ、その両方は、環上のいかなる位置においても置換されることができる。いくつかの実施形態においては、Z1及びZ2はそれぞれ、独立して、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン等などの、C1〜20アルキレン又はシクロアルキレンであることができ、且つ、特定の実施形態においては、Z1及びZ2は、独立して、これらに限定されるものではないが、1,4−シクロヘキシルジメタノール、1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、エチレンジオール、エチレングリコール等、及びそれらの組合せなどの、脂肪族ジオールから得られてもよい。いくつかの実施形態においては、Rはメチルであることができ、且つ、その他の実施形態においては、Rは置換又は非置換アリーレンであることができる。

0047

一般式Ia、Ib、Ic、IVa、及びIVbのポリエステルコ−ホスホネートは、ランダムポリエステルコ−ホスホネート、ブロックポリエステルコ−ホスホネート、及びホスホネートが結合したポリエステルコ−ホスホネートを包含することができる。様々な実施形態においては、1種類のポリエステルコ−ホスホネートの部分は、別の種類のポリエステルコ−ホスホネートの特性を示すことができる。例えば、ブロックポリエステルコ−ホスホネートの部分は、ポリエステル又はホスホネートブロックが、ポリエステルコ−ホスホネートにおけるその他のブロックより短い、ランダムポリエステルコ−ホスホネートの特性を示すことができる。このようなポリマーは、本発明によって包含される。いくつかの実施形態においては、個別の、明確に定められたブロックが、最終的なコポリマーに存在しないように、式Ia、Ib、Ic、IVa、及びIVbにおけるように例示された化合物は、エステル交換の間、ランダム化されることができる。例えば、ポリマーの又はオリゴマーのエステルが出発材料であり、且つ、ホスホネートオリゴマーが、反応の間、加えられる場合、ポリエステル又はオリゴエステルにおけるエステル結合は、エステル交換を受ける場合があり、エステル主鎖の一部の化学構造における変化をもたらし、従って、「ブロック」は、もはや均一ではなくなるであろう。

0048

式Ia、Ib、Ic、IVa、及びIVbのポリエステルコ−ホスホネートを含む、前述の実施形態のポリマーは、いかなる末端基も有することができる。例えば、様々な実施形態においては、ポリエステルコ−ホスホネートは、−OH、フェノール、フェニル、エステル、リン酸エステルカルボキシル等などの末端基を有することができる。いくつかの実施形態においては、末端基はそれぞれ、同一又は異なることができ、且つ、ポリエステルコ−ホスホネートが分岐した実施形態においては、それぞれの分岐の末端基は、同一又は異なることができる。例えば、いくつかの実施形態においては、ポリエステルコ−ホスホネートの末端基の実質的にすべては、−OHであることができる。その他の実施形態においては、末端基の第1の部分は−OHであることができ、且つ、末端基の第2の部分はカルボキシル又はフェノールであることができる。

0049

ポリエステルコ−ホスホネートは、いかなる量のリンも含むことができる。例えば、様々な実施形態のポリエステルコ−ホスホネートは、分子ポリエステルコ−ホスホネート全体に基づいて、約0.1%〜約20%のリン含有量を有することができ、且つ、リン含有量は、ポリエステルコ−ホスホネートの種類、ホスホネート含有モノマーから得られる部位のサイズ及び数等に応じて、変動することになる。特定の実施形態においては、ポリエステルコ−ホスホネートの総分子量に基づくリン含有量は、約0.5%〜約15%、約1%〜約10%、約1.5%〜約8%、約2%〜約5%、又は、これらの範囲によって包含される任意の個々の量又は濃度範囲であることができる。とりわけ、様々な実施形態のポリエステルコ−ホスホネートのリン含有量は、比較的少量のホスホネート含有モノマーを組み込むことによって、実質的に増加することができる。例えば、ジフェニルメチルホスホネートなどの、ホスホネート源、及び、例えば、エチレングリコールなどのジオールから得られるホスホネートブロックは、「脂肪族ホスホネート」部位と称され、繰り返し部位を生成し、約25%のリン含有量を有し、一方、ジフェニルメチルホスホネートなどの、ホスホネート源、及び、ビスフェノールAなどのビスフェノールから得られるホスホネートブロックは、「芳香族ホスホネート」部位と称され、約10%のリン含有量を有する。従って、等しいリン含有量を有するポリエステルを実現するために、ホスホネートの半量未満が、脂肪族ホスホネート部位を提供することによって、組み込まれることができる。

0050

理論に束縛されることを望むものではないが、より高いリン含有量、しかし、より少ないホスホネート由来の部位を有するポリエステルコ−ホスホネートは、ホスホネート部位を有さないポリエステルと比較して、同様な物理的特性を提供するポリエステルの全体構造を最小限に分断させる一方で、リン含有量が増加した結果として、良好な難燃性を与えることができる。例えば、いくつかの実施形態においては、ポリエステルコ−ホスホネートは、約1重量%〜約50重量%のホスホネートを含むことができ、且つ、その他の実施形態においては、ポリエステルコ−ホスホネートは、約2重量%〜約40重量%、約5重量%〜約30重量%、約10重量%〜約20重量%、又は、これらの範囲によって包含される任意の個々の量又は濃度範囲であることができる。このような実施形態においては、ポリエステルコ−ホスホネートの実質的にすべての残りの部分は、ポリエステルエステル成分であることができる。例えば、約1重量%のホスホネートを有するポリエステルコ−ホスホネートは、約99重量%のポリエステル成分を有することができ、且つ、約50重量%のホスホネートを有するポリエステルコ−ホスホネートは、約50重量%のポリエステル成分を有することができる。

0051

特定の実施形態においては、オリゴマーホスホネートのすべて(即ち、100%)は、ポリエステルコ−ホスホネートに共有的に組み込まれることができる。その他の実施形態においては、ポリエステルコ−ホスホネートと化学的に反応し、ポリエステルコ−ホスホネートに共有的に組み込まれるオリゴマーホスホネートの量は、約5重量%〜約100%、約20重量%〜約98重量%、約50重量%〜約95重量%、約65重量%〜約90重量%、又は、これらの範囲によって包含される任意の個々の量又は濃度範囲であることができる。その他の実施形態においては、ポリエステルコ−ホスホネートにおける一部のオリゴマーホスホネートは、ポリエステルコ−ホスホネートに共有的に組み込まれない場合があり、解離した又は遊離したオリゴマーホスホネートとして組成物に留まることができる。いくつかの実施形態においては、オリゴマーホスホネートの約100%は、ポリエステルから解離されることができ、且つ、その他の実施形態においては、約5重量%〜約100%、約20重量%〜約98重量%、約50重量%〜約95重量%、約65重量%〜約90重量%、又は、これらの範囲によって包含される任意の個々の量又は濃度範囲は、本発明の組成物におけるポリエステルから解離されることができる。特定の実施形態においては、解離したオリゴマーホスホネートの量は、例えば、約1重量%未満、約0.5重量%〜約15重量%、約1重量%〜約10重量%、約2重量%〜約5重量%、又は、これらの範囲によって包含される任意の個々の量又は濃度範囲などの、少量であることができる。

0052

いくつかの実施形態においては、ブロックポリエステルコ−ホスホネートに組み込まれたオリゴマーホスホネートは、カーボネート成分を含むことができる。いくつかの実施形態においては、カーボネート成分は、オリゴマーホスホネート内にランダムに配列されることができ、これは、カーボネートモノマーから得られる部位は、「ランダムオリゴマーコ−ホスホネート」として本明細書において称される、ホスホネートモノマーから得られる部位の中でランダムに分散されることを意味する。特定の実施形態においては、ランダムオリゴマーコ−ホスホネートは、エステル交換成分の総量、即ち、全ジアリールアルキルホスホネート及び全ジフェニルカーボネートに基づいて、少なくとも20モルパーセント高純度のジアリールアルキルホスホネート又は置換されていてもよいジアリールアルキルホスホネートを含むことができる。こうしたランダムオリゴマーコ−ホスホネートは、当技術分野において周知のいかなるランダムオリゴマーコ−ホスホネートであることができ、例えば、米国特許第8,389,664号明細書に記載のランダムコポリ(ホスホネートカーボネート)が挙げられ、その全体が、参照により本明細書に組み込まれる。その他の実施形態においては、カーボネート成分は、ブロックに配列されることができ、これは、連続するカーボネート部位セグメントが、「ブロックオリゴマーコ−ホスホネート」として本明細書において称される、連続するホスホネート由来の部位のセグメントの中で分布されることを意味し、且つ、特定の実施形態においては、ブロックオリゴマーホスホネートのホスホネート及びカーボネートのセグメントはそれぞれ、同様なサイズを有することができる。このような実施形態のブロックオリゴマーコ−ホスホネートは、通常、単一のガラス転移温度(Tg)を有することができる。実施形態において有用なブロックオリゴマーコ−ホスホネートは、当技術分野において周知のいかなるブロックオリゴマーコ−ホスホネートであることができる。例えば、ブロックオリゴマーコ−ホスホネートは、米国特許第7,645,850号明細書に記載のものであることができ、その全体が、参照により本明細書に組み込まれる。

0053

ランダムオリゴマーコ−ホスホネート及びブロックオリゴマーコ−ホスホネートのホスホネート及びカーボネートの含有量は、各実施形態の間で変動してもよく、且つ、各実施形態は、ホスホネート及び/又はカーボネートの含有量、又はホスホネート及び/又はカーボネートの含有量の範囲によって、制限されることはない。例えば、いくつかの実施形態においては、ランダムオリゴマーコ−ホスホネート及びブロックオリゴマーコ−ホスホネートは、全コポリ(ホスホネートカーボネート)の約1重量%〜約20重量%のリン含有量を有することができ、且つ、その他の実施形態においては、ランダムオリゴマーコ−ホスホネート及びブロックオリゴマーコ−ホスホネートのリン含有量は、約2重量%〜約15重量%、約2重量%〜約10重量%、約5重量%〜約8重量%、又は、これらの範囲によって包含される任意の個々の量又は濃度範囲であることできる。

0054

ランダムオリゴマーコ−ホスホネート及びブロックオリゴマーコ−ホスホネートは、約1.03〜約1.35超の溶液粘度(ηrel)を有することができ、且つ、約28℃〜約107℃のTgを有することができる。特定の実施形態においては、ランダムオリゴマーコ−ホスホネートは、約1.10〜約1.40の相対粘度を有することができる。いくつかの実施形態においては、ランダムオリゴマーコ−ホスホネート及びブロックオリゴマーコ−ホスホネートは、分岐型又は直鎖型であることができ、且つ、約50モル%までの分岐剤によって調製可能である。その他の実施形態においては、ランダムオリゴマーコ−ホスホネート及びブロックオリゴマーコ−ホスホネートは、約2,000g/モル〜約35,000g/モルの分子量(Mn)を有することができる。

0055

様々な実施形態のランダムオリゴマーコ−ホスホネート及びブロックオリゴマーコ−ホスホネートは、高分子量及び狭い分子量分布(即ち、低い多分散)の両方を示す。例えば、いくつかの実施形態においては、ランダムオリゴマーコ−ホスホネート及びブロックオリゴマーコ−ホスホネートは、ηrel又はGPCによって決定される、約10,000g/モル〜約100,000g/モルの重量平均分子量(Mw)を有することができ、且つ、その他の実施形態においては、ランダムオリゴマーコ−ホスホネート及びブロックオリゴマーコ−ホスホネートは、ηrel又はGPCによって決定される、約12,000〜約80,000g/モルのMwを有することができる。こうしたランダムオリゴマーコ−ホスホネート及びブロックオリゴマーコ−ホスホネートの狭い分子量分布(即ち、Mw/Mn)は、いくつかの実施形態においては、約2〜約7、且つ、その他の実施形態においては、約2〜約5であることができる。

0056

理論に束縛されることを望むものではないが、ランダムオリゴマーコ−ホスホネートの調製に、高純度ジアリールアルキルホスホネート又は置換されていてもよいジアリールアルキルホスホネート、及び特定の実施形態においては、高純度ジフェニルメチルホスホネート(DPP)を利用すると、従来技術のその他のランダムコポリマーよりも特性が改善される可能性がある。本明細書において使用される場合、「高純度」とは、ジアリールアルキルホスホネート又は置換されていてもよいジアリールアルキルホスホネートは、約0.15重量%未満、約0.10重量%未満、且つ、特定の実施形態においては、約0.05重量%未満の、全酸性成分を含むことを示すことを意味する。このような酸性成分は当技術分野で周知であり、これらに限定されるものではないが、リン酸ホスホン酸メチルホスホン酸、及びメチルホスホン酸モノフェニルエステルを含むことができる。いくつかの実施形態においては、ランダムコポリ(ホスホネートカーボネート)は、実質的に酸性成分の混入物を含まない場合があり、且つ、その他の実施形態においては、ランダムコポリ(ホスホネートカーボネート)は、例えば、約0.15重量%未満、約0.10重量%未満、特定の実施形態においては、約0.05重量%未満の全酸性成分を含むことができる。

0057

高純度ジアリールアルキルホスホネート又は置換されていてもよいジアリールアルキルホスホネートから調製されたこうしたランダムオリゴマーコ−ホスホネートは、高分子量及び狭い分子量分布を示すことができ、結果として、これによって、優れた特性の組合せが生じることができる。例えば、こうしたランダムオリゴマーコ−ホスホネートは、一般的に、靱性で、極めて難燃性であり、優れた加水分解安定性を示す。更に、ランダムオリゴマーコ−ホスホネートは、例えば、良好な熱的及び機械的特性を含む、優れた加工特性の組合せを示す。

0058

ブロックオリゴマーコ−ホスホネートは、市販である、又は、注文により合成された分岐型又は直鎖型のポリカーボネートである、カーボネート成分を含むことができる。市販のポリカーボネートの非限定的な例は、Lexan(General Electric Company)、Makrolon(Bayer AG)、Apec(Bayer AG)、Hiloy(ComAlloy)、Calibre(Dow Chemical Co.)、Lupilonx(Mitsubishi)、Naxell(MRC Polymers)、Edgetek(PolyOne)、Trirex(Kasei)、及びPanlite(Teijin Chemicals)の商標名で入手可能であるものであることができる。ブロックオリゴマーコ−ホスホネートのカーボネート成分として使用される注文によるポリカーボネートは、当技術分野において周知のいかなる方法によっても調製されることができる。例えば、エステル交換触媒を用いて、且つ、分岐型のポリカーボネートの場合には、分岐剤を用いて、又は、分岐剤を伴い又は伴わずにホスゲン及び任意のビスフェノールを使用する界面重縮合プロセスによって、注文によるポリカーボネートは、ジフェニルカーボネート及び任意の周知のビスフェノールから合成されることができる。様々なビスフェノールが、こうした反応において使用可能であり、且つ、複素環式構造を含有するものを含む、容易に入手可能であり、且つ、当業者に周知である既知のビスフェノールの集合体は、Robert J.Cotter,Gordon and Breach Science Publishers S.A.,Switzerland 1995による「Engineering Plastics:A Handbook of Polyarylethers」に見ることができる。例えば、ビスフェノールとしては、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、レソルシノール、メチルハイドロキノン、クロロヒドロキノン、アセトキシハイドロキノン、ニトロハイドロキノン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ケトン、硫化ビス(4−ヒドロキシフェニル)及びビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、フェノールフタレイン、4,4’−チオジフェノール、4,4’−スルホニルジフェノール、4,4−ジヒドロキシジフェニルエーテル、又は3,3,5−トリメチルシクロヘキシルジフェノール、及びそれらの組合せを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。いくつかの実施形態においては、カーボネート成分は、少なくとも約1.2、又は、約1.02〜約1.2の相対粘度(ηrel)を有することができる。

0059

本発明のポリエステルコ−ポリホスホネートのポリエステル成分は、いかなるポリエステルからも得られてもよく、且つ、ポリエステル成分は、芳香族ポリエステル脂肪族ポリエステル、芳香族及び脂肪族コ−ポリエステル、半芳香族ポリエステル、及びそれらの組合せであることができる。特定の実施形態においては、ポリエステルは、これらに限定されるものではないが、ポリグリコリド又はポリグリコール酸PGA)、ポリ乳酸PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、アジピン酸ポリエチレン(PEA)、ポリヒドロキシアルカン酸PHA)、ポリヒドロキシ酪酸PHB)、ポリ(3−ヒドロキシブチラート−コ−3−ヒドロキシ吉草酸)(PHBV)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレートPTT)、ポリエチレンテレフタレートグリコール改質(PETG)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、Vectran等、及びそれらの組合せなどの、周知のポリエステルであることができる。具体的に説明されていない、その他のポリエステル及びコポリエステル、ヒドロキシル、エステル、又はカルボン酸、又はそれらの誘導体の末端基を有するテレケリックエステルオリゴマーも、これらの実施形態によって包含され、且つ、前述の様々なホスホネート成分と組み合わされて、本発明のポリエステルコ−ポリホスホネートを生成することができる。

0060

前述の様々な実施形態のポリエステルコ−ポリホスホネートは、いかなる方法によっても調製可能であり、且つ、このような方法は、連続的又は非連続的であることができる。様々な実施形態においては、ポリエステルコ−ポリホスホネートのポリエステル部分は、反応を推進し、且つ、高分子量のポリエステルコ−ポリホスホネートを生成する触媒を多くの場合利用する、エステル交換及び重縮合プロセスによって調製可能である。こうした方法は、通常、1つ以上のジカルボン酸モノマーを1つ以上のジオールモノマーと混ぜ合わせる工程と、触媒をこのポリエステル反応混合物に加える工程と、を含むことができる。1つ以上のジカルボン酸モノマーは、前述のジカルボン酸モノマーのいずれかであることができ、且つ、1つ以上のジオールモノマーは前述の脂肪族の又は芳香族のジオールモノマーのいずれかであることができる。特定の実施形態においては、この方法は、ジカルボン酸モノマーを改質して、ジメチルエステルモノマーを生成する工程を含むことができる。ジカルボン酸モノマーを、例えば、メタノールなどのアルコール含有試薬と混ぜ合わせることによって、このような改質工程は、実行されることができる。その他の実施形態においては、市販のジメチルエステルは、ジカルボン酸成分の代わりに、又は、それと組み合わせて、反応混合物に組み込まれることができる。理論に束縛されることを望むものではないが、ジメチルエステルモノマーを利用すると、重合が生じる際、縮合の間、水の生成によって生じるポリマー鎖の加水分解を低減することによって、重合の改善が可能になることができる。

0061

重合が継続する際、ホスホネートモノマーは、エステル交換及び重縮合プロセスの間、反応混合物に加えることができ、ホスホネートモノマーがポリエステルに組み込まれることができる。このような実施例においては、ビスフェノールなどのホスホネートモノマーは、ジオールモノマー、又は−OH末端基を有するポリエステル鎖末端と反応することができ、ホスホネートモノマーは成長するポリエステルに共有的に付加される。次いで、ホスホネートモノマーは、別のジオールモノマーと反応することができ、又は、ホスホネートモノマーを伴うジオールモノマーは、ジカルボン酸又はジメチルエステルモノマーと反応することができ、共有結合によってホスホネートをポリエステルに組み込む。

0062

その他の実施形態においては、反応性末端基を有する、オリゴマーホスホネート、ランダムオリゴマーコ−ホスホネート、又はブロックオリゴマーコ−ホスホネート、又はそれらの組合せは、重合の際、ポリエステル反応混合物に組み込まれることができる。オリゴマーホスホネート、ランダムオリゴマーコ−ホスホネート、又はブロックオリゴマーコ−ホスホネートは、エステル交換又は重縮合の際、これらの混合物のその他の成分と反応し、ポリエステルに組み込まれることができ、ポリエステルコ−ホスホネートを生成し、ポリエステル及びポリエステルから生成した任意の生成物に難燃性を付与する。

0063

様々な実施形態においては、ポリエステル合成は、以下のプロセスのいずれか一つを含むことができる。

0064

エステル交換方法においては、ジオール又はアルコール末端オリゴマー、及び二酸、又はエステルモノマー又は酸末端又はエステル末端オリゴマーを、溶融物において加熱し凝縮して、副生成物である水又はアルコールとともにエステル結合を形成する。これは、ABモノマーを使用しても実施可能である。通常、触媒が使用され、触媒の例としては、これに限定されるものではないが、三酸化アンチモンが挙げられる。

0065

重縮合は、ジオール、及びジカルボン酸、又はそれらの誘導体を反応容器に入れ、混合物を加熱して溶融することを伴う。ポリマーの形成が起こる場合、反応から生じた水又はアルコールは、共沸蒸留によって継続して除去されなければならない。ハロゲン化アシル方法においては、ジカルボン酸は、二酸塩化物の形態であり、且つ、重縮合は、多くの場合、塩化水素の放出を伴い溶媒中で実施される。シリル方法においては、ジオールは、ジ(トリメチルシリルエーテル)の形態であり、且つ、ジカルボン酸は、二酸塩化物の形態であり、且つ、重縮合は、多くの場合、塩化トリメチルシリルの放出を伴い溶媒中で実施される。

0066

又、ポリエステルは、開環重合によって合成可能である。例えば、脂肪族ポリエステルは、アニオン的に、カチオン的に、又は有機金属的に触媒される、非常に穏やかな条件にて、ラクトンから調製可能である。又、環状無水物を用いるエポキシドの共重合のためのいくつかの触媒方法は、多数の飽和及び不飽和両方の機能化したポリエステルを提供することが示されている。様々な実施形態は、周知のポリエステル合成方法すべてを包含する。

0067

ポリエステルコ−ポリホスホネートのポリエステル部分は、多種多様なモノマーの組合せを使用して合成可能である。例えば、ポリエステル部分は、1つ以上のジオール及び1つ以上のジカルボン酸又はそれらの誘導体から調製可能であり、且つ、特定の実施形態においては、ポリエステル部分は、4−ヒドロキシ安息香酸又はカプロラクトンなどのABモノマーを使用して調製可能である。その他の実施形態においては、ポリエステル部分は、1つ以上のジオール、1つ以上のジカルボン酸、又はそれらの誘導体、及びABモノマーの組合せから調製可能である。

0068

モノマーは、いかなる順序においても、反応混合物に提供されることができ、且つ、モノマーのいかなる比も使用して、ポリエステルコ−ポリホスホネートのポリエステル部分を作成可能である。例えば、いくつかの実施形態においては、ポリエステルコ−ホスホネートを調製する方法は、少なくとも1つのジオール、少なくとも1つのジカルボン酸、ジエステル、又はそれらの誘導体、及び少なくとも1つのホスホネート又はオリゴマーホスホネートを混ぜ合わせて反応混合物を生成する工程を含むことができる。その他の実施形態においては、こうした方法は、少なくとも1つのABモノマー、少なくとも1つのジオール、少なくとも1つのジカルボン酸、又はそれらの誘導体、及び少なくとも1つのオリゴマーホスホネートを混ぜ合わせて反応混合物を生成する工程を含むことができる。更にその他の実施形態においては、ポリエステルコ−ホスホネートを調製する方法は、エステル交換条件にて、少なくとも1つのABモノマーをオリゴマーホスホネートと混ぜ合わせる工程を含むことができる。こうした実施形態においては、ジオール及びジカルボン酸、ジエステル、又はそれらの誘導体は、芳香族、脂肪族、又はそれらの組合せであることができ、且つ、臭素、フッ素、シリコン等、及びそれらの組合せなどの非炭素原子を含むことができる。特定の実施形態においては、前述の反応混合物は、例えば、三酸化アンチモンなどの触媒を更に含むことができる。

0069

ホスホネートモノマー又はオリゴマーホスホネートは、モノマー、エステルオリゴマー、又はポリエステルのエステル交換のいかなる段階の間にも、組み込まれることができ、且つ、ポリエステルの物理的特性を妨げることなく良好な難燃性を提供するために、十分な量のオリゴマーホスホネートが、ポリエステルに組み込まれることができる場合、オリゴマーホスホネートの導入がなされる必要がある。例えば、いくつかの実施形態においては、ホスホネートモノマー又はオリゴマーホスホネートは、様々な成分の重合が可能である条件にて、少なくとも1つのジオール、少なくとも1つのジカルボン酸、ジエステル、又はそれらの誘導体、及び任意選択でABモノマーと混ぜ合わせることができる。いくつかの実施形態においては、ホスホネートモノマー又はオリゴマーホスホネートは、エステル交換の開始前に、反応混合物に導入されることができ、且つ、その他の実施形態においては、エステル交換が開始し、且つ、ポリエステルモノマーの重合が開始した後に、ホスホネートモノマー又はオリゴマーホスホネートは、反応混合物に導入されることができる。例えば、いくつかの実施形態においては、少なくとも1つのジオール、少なくとも1つのジカルボン酸、又はそれらの誘導体、及び、任意選択でABモノマー、又はそれらの組合せのエステル交換が、1%〜約75%完了した後に、ホスホネートモノマー又はオリゴマーホスホネートは、反応混合物に導入されることができる。特定の実施形態においては、オリゴマーホスホネートのホスホネートモノマーが反応混合物に加えられる前に、少なくとも1つのジオール、少なくとも1つのジカルボン酸、ジエステル、又はそれらの誘導体、任意選択でABモノマーのエステル交換が開始し、ポリエステル成分のエステル交換が、約1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、又は75%完了するまで、ポリエステルのエステル交換が実行されることができる。

0070

当技術分野において周知のいかなる方法によっても、反応させる工程は実行可能である。いくつかの実施形態においては、反応させる工程は、溶融物において実行可能であり、且つ、その他の実施形態においては、反応させる工程は、高温にて溶媒を使用して実行可能である。特定の実施形態においては、反応させる工程は、低圧又は高圧にて、且つ、窒素又はアルゴンなどの不活性雰囲気ガスにて実行されることができる。特定の実施形態においては、エステル交換は約130℃〜約180℃の温度で実行可能であり、且つ、その他の実施形態においては、反応は、140℃〜160℃の温度で実行可能である。特定の実施形態においては、エステル交換は、1気圧を超える又は下回る圧力にて実行可能であり、且つ、いくつかの実施形態においては、エステル交換は、揮発性の副生成物の除去を可能にするために、真空にて実行されることができる。

0071

いくつかの実施形態においては、この方法は、酸化又は望ましくない副反応を防止するために、不活性雰囲気にて実行されることができる。不活性雰囲気は真空(酸素の除外)であることができ、又は、窒素又はアルゴンなどの不活性ガスは、反応容器に導入されることができる。

0072

適切なポリエステルを生成するのに必要ないかなる時間の間も、エステル交換は実行可能である。例えば、いくつかの実施形態においては、エステル交換は、約15分〜約20時間、実行可能であり、且つ、その他の実施形態においては、エステル交換は、約30分〜約5時間、又は、これらの範囲によって包含される任意の個々の量又は濃度範囲で、実行可能である。特定の実施形態においては、エステル交換は、これらに限定されるものではないが、30分、1時間、1.5時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、15時間、又は20時間以上などの期間の間、実行可能である。

0073

いくつかの実施形態においては、エステル交換は、触媒の存在下にて実行可能であり、且つ、触媒は、酸性塩基性、又は中性であることができる。触媒の例としては、これらに限定されるものではないが、N,N−ジメチルアミノピリジン及び1−メチルイミダゾールなどの2つ以上の窒素原子を含む複素環式有機系化合物、及び、三酸化アンチモンなどの無機酸化物が挙げられる。

0074

前記に示したように、様々な実施形態の方法が、いくつかの工程において実行可能である。例えば、いくつかの実施形態においては、この方法は、少なくとも1つのジオール、少なくとも1つのジカルボン酸又はジエステル、及び任意選択で少なくとも1つのABモノマー又はそれらの組合せ、及びホスホネートモノマー又はオリゴマーホスホネートを混ぜ合わせて反応混合物を形成する工程と、混合物成分を反応させてポリエステルコ−ホスホネートを形成する工程と、を含むことができる。その他の実施形態においては、この方法は、少なくとも1つのジオール、少なくとも1つのジカルボン酸又はジエステル、及び任意選択で少なくとも1つのABモノマー又はそれらの組合せを混ぜ合わせて反応混合物を形成する工程と、ポリエステル反応混合物のエステル交換を開始する工程と、エステル交換が生じる際、ホスホネートモノマー又はオリゴマーホスホネートをポリエステル反応混合物に導入して第2の反応混合物を生成する工程と、を含むことができる。更にその他の実施形態においては、この方法は、少なくとも1つのジオール、少なくとも1つのジカルボン酸又はジエステル、及び任意選択で少なくとも1つのABモノマー又はそれらの組合せを混ぜ合わせてポリエステル反応混合物を形成する工程と、ポリエステル反応混合物を反応させる工程と、オリゴマーエステルが形成した場合、ポリエステル反応混合物を反応させる工程を停止させる工程と、ホスホネートモノマー又はオリゴマーホスホネートを、オリゴマーエステルを含む反応混合物に導入する工程と、ホスホネートモノマー又はオリゴマーホスホネート及びオリゴマーエステルを反応させてポリエステルコ−ホスホネートを生成する工程と、を含むことができる。

0075

エステル交換の際、反応混合物に含まれる、又は、反応に導入される、ホスホネートモノマー又はオリゴマーホスホネートの量は、各実施形態の間で変動してもよく、且つ、十分な難燃性を提供するいかなる量も使用することができる。例えば、いくつかの実施形態においては、含まれるホスホネートモノマー又はオリゴマーホスホネートの量は、全反応混合物に基づいて、約0.25重量%〜80重量%であることができる。その他の実施形態においては、ホスホネートモノマー又はオリゴマーホスホネートの量は、約1重量%〜約30重量%であることができ、且つ、更にその他の実施形態においては、ホスホネートモノマー又はオリゴマーホスホネートの量は、約2重量%〜約25重量%であることができる。当然ながら、本明細書において記載される方法の際に含まれるホスホネートモノマー又はオリゴマーホスホネートの量は、これらの例示的な範囲の間のいかなる量でもあることができる。例えば、この方法の際に含まれるホスホネートモノマー又はオリゴマーホスホネートの量は、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約5重量%、約7重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、又は約50重量%であることができる。エステルモノマー及びオリゴマーと化学的に反応したホスホネートモノマー又はオリゴマーホスホネートの量は、約5%〜約100%の範囲であることができる。いくつかの実施形態においては、ポリエステル及びホスホネートモノマー又はホスホネートオリゴマーの組成物は、化学的に反応した及び化学的に反応しないホスホネートモノマー又はホスホネートオリゴマーをともに含むことができる。

0076

特定の実施形態においては、オリゴマーポリエステルは、ホスホネートオリゴマーホスホネートと混ぜ合わせることができ、且つ、これらのオリゴマー成分のエステル交換又は縮合を実行して、ポリエステルコ−ポリホスホネートを生成することができる。このような実施形態においては、オリゴマーポリエステルは、これらに限定されるものではないが、酸、エステル、ヒドロキシル、又はカーボネートなどの、反応性末端基を有することができ、且つ、オリゴマーホスホネートは、エステル(ホスホネート)、酸(ホスホン酸)、及び/又はヒドロキシルの末端基(即ち、ヒドロキシル末端)を含むことができる。当技術分野において周知のいかなるオリゴマーホスホネート又はオリゴマーコ−ホスホネートも、本発明のポリエステルコ−ポリホスホネートの合成において使用可能である。例えば、前述の構造特性を有するオリゴマーホスホネートのいずれかが、実施形態のポリエステルコ−ポリホスホネートの合成において使用可能である。特定の実施形態においては、オリゴマーホスホネート及びオリゴマーコ−ホスホネートは、米国特許第6,861,499号明細書、米国特許第7,645,850明細書,米国特許第7,816,486明細書、及び米国特許第8,389,664明細書に記載の構造を有するものであることができ、その全体が、参照により本明細書に組み込まれる。様々な実施形態においては、オリゴマーホスホネートは、ジアリールアルキルホスホネート、ジアリールアリールホスホネート、又はそれらの組合せ、及び二価フェノール、ビスフェノールなどの芳香族ジヒドロキシ化合物、又はそれらの組合せから得られてもよい。こうしたオリゴマーホスホネートは、直鎖型、分岐型、超分岐型、又はそれらの組合せであることができる。こうしたオリゴマーホスホネート及びコ−ホスホネートは、エステル(ホスホネート)、酸(ホスホン酸)、及び/又はヒドロキシルの末端基(即ち、ヒドロキシル末端)を含むことができ、記載されるエステル交換又は重縮合反応の際、直接ポリエステルに組み込まれることができる。

0077

いくつかの実施形態においては、オリゴマーホスホネートの総量の約60%〜100%は、2つ以上の反応性末端基を有し、且つ、その他の実施形態においては、オリゴマーホスホネートの総量の約75%〜約99%は、2つ以上の反応性末端基を有する。いくつかの実施形態においては、反応性末端基は、酸、エステル、ヒドロキシル、又はカーボネートであることができ、且つ、特定の実施形態においては、全オリゴマーホスホネートの約80%〜約100%は、2つ以上の酸、エステル、ヒドロキシル、又はカーボネート、又はこれらの2つの任意の組合せの末端基を有することができる。特定の実施形態においては、オリゴマーホスホネートは、エステル、カーボネート、又は、エステル及びカーボネートの組合せの末端基を有することができる。

0078

オリゴマーホスホネートは、直鎖型オリゴマーホスホネート、分岐型オリゴマーホスホネート、超分岐型オリゴマーホスホネート、又はそれらの組合せを含むことができる。これらのオリゴマーホスホネートは、ポリスチレン(PS)標準に対して測定される、約500g/モル〜約5000g/モルの数平均分子量を有することができ、又は、いくつかの実施形態においては、オリゴマーホスホネートは、約1500g/モル〜約3000g/モルの数平均分子量を有することができる。特定の実施形態においては、オリゴマーホスホネートの数平均分子量は、約1,000g/モル〜約10,000g/モルの範囲であることができ、且つ、いくつかの実施形態においては、数平均分子量は、ポリスチレン(PS)標準に対して測定される、約2,000g/モル〜約6,000g/モルの範囲であることができる。

0079

前述の実施形態の方法によって調製されるポリエステルコ−ポリホスホネートのポリエステル部分は、いかなる分子量も有することができ、且つ、特定の実施形態においては、約10,000g/モル〜約50,000g/モル、又は約20,000g/モル〜約35,000g/モル、又は、これらの範囲によって包含される任意の個々の分子量又は範囲であることができる。

0080

いくつかの実施形態においては、本発明の方法によって調製されるポリエステルコ−ホスホネートは、これらに限定されるものではないが、ポリ(ブチレンテレフタレート)(PBT)、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリエチレンテレフタレートグリコール−改質(PETG)、ポリ(トリメチレンテレフタレート)(PTT)、及び、例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリ(トリメチレンナフタレート)、ポリブチレンナフタレートなどのポリアルキレンナフタレート、ポリカプロラクトン、ポリ(アジピン酸ブチレン)、ポリ(アジピン酸エチレン)、ポリ(セバシン酸ヘキサメチレン)、ポリ乳酸、ポリグリコリド、並びに、4−ヒドロキシ安息香酸及び6−ヒドロキシナフタレン−2−カルボキシル酸グリコール酸等から調製されるものなどの液晶ポリエステルを含む、脂肪族又は芳香族熱可塑性ポリエステルを、重合時、提供することを意図するモノマーを含むことができる。

0081

本明細書において記載される方法は、主鎖、即ち、ポリエステルコ−ホスホネートに組み込まれるホスホネートを有する、飽和及び不飽和ポリエステルをもたらす。これらの方法によって生成する前述のポリエステルコ−ホスホネートは、未処理のポリエステルと比較して、許容できる溶融加工特性を示す熱可塑性ポリエステルであり、繊維に紡糸可能であり、且つ、一般的に、その他の重要な、安全性、環境、製造、及び民生用の要件を損なわずに、様々な消費財に要求されるUL又は同様の標準耐火性評価を満たす。

0082

又、前述の方法は、それぞれの材料に対して許容できる異なる乾燥温度を含む、オリゴマーホスホネート及びポリホスホネートなどの低融点の難燃剤を有するオリゴマーエステル又はポリエステルを溶融混合して押し出すことに関連する特定の問題を解決する。例えば、温度が高くなるにつれて、軟化焼結、又は溶融を生じさせる可能性があることから、ポリエステルは、120℃以上の温度での乾燥を必要とする一方で、オリゴマーホスホネート又はポリホスホネートは、約80℃でのみ乾燥させることができる。この2つを混合する際、ポリエステルの温度が高くなるにつれて、オリゴマーホスホネートは、軟化、焼結、及び溶融を開始し、これは、押し出し機を詰まらせ、これによりプロセスを停止させる凝集をもたらす。このことは、難燃性ポリエステルの生産において重大な問題である。ホスホネート基が、ポリエステルに化学的に組み込まれることから、本明細書において開示される組成物をもたらす方法は、この問題を解決する。これらのポリエステルコ−ホスホネートは、通常のPETと比較して高い溶融温度を有し、且つ、結果として、溶融押し出しプロセス供給段階又は最初の混合段階の際に、焼結又は凝集することはないであろう。或いは、本発明のポリエステルコ−ホスホネートは、独立型材料として繊維を紡糸するために直接使用することができ、且つ、繊維及び結果として得られる繊維製品を難燃性にするのに十分なリン含有量を有することができる。

0083

前述の組成物の別の利点は、ポリエステルに組み込まれるホスホネートモノマー又はオリゴマーホスホネートの量に応じて、リン含有量が変動可能であることである。Trivera(登録商標)CS及びToyoboHEIM(登録商標)などの市販材料は、それぞれ、ホスフィン誘導体及びホスファフェナントレン誘導体として組み込まれたリンで、特定のポリエステル化学によって、事前に、予め処方されている。これらの2つの製品の場合、モノマーのモル質量が大きい時、耐炎性仕様を満たすのに必要なリン含有量の要件を実現することができない場合がある。このように、これらの2つの市販材料は、ポリエステルコ−ホスホネート及びこれらのポリエステルコ−ホスホネートを生成する方法が提供する用途の広さを欠いている。

0084

更なる実施形態においては、各方法は、生成したポリエステルコ−ホスホネートに更なる添加物を組み込む工程を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態においては、繊維又は難燃性ポリエステルコ−ホスホネートによって示される1つ以上の特性を改善するために、更なる添加物が、エステル交換の後に組み込まれることができる。このような更なる添加物の非限定的な例としては、耐火性添加物、充填剤、染料、抗酸化剤、顔料、液切れ剤、湿潤剤、潤滑剤、及びポリエステルとともに通常使用されるその他の添加物が挙げられる。いくつかの実施形態においては、添加物は、使用目的に応じて異なることができ、例えば、繊維は、フィルムと比較して、異なる組合せの添加物を有することができる。特定の実施形態においては、ポリエステル繊維又は難燃性ポリエステルは、染料及び/又は顔料を含むことができる。いくつかの実施形態においては、これらに限定されるものではないが、金属水酸化物、メラミンシアヌレートなどの窒素含有難燃剤ホスフィン酸塩有機ホスフェート、その他のホスホネート、有機スルホン酸塩、過フッ素化スルホン塩酸シロキサン等などの、更なる耐火性添加物を含むことができる。いくつかの実施形態においては、ポリマー組成物は、例えば、タルク、シリカ、粘土、チョップドガラス繊維又は連続ガラス繊維、金属繊維、有機繊維、アラミド繊維、炭素繊維、炭素ナノ繊維、セラミック繊維、界面活性剤、有機結合剤、高分子結合剤、架橋剤、カップリング剤、希釈液、液切れ剤、フッ素化ポリオレフィン、シリコーン、潤滑剤、離型剤、テトラステアリン酸ペンタエリトリトール、核形成剤、帯電防止剤、導電性黒色物、カーボンブラック、黒鉛、グラフェン、酸化グラフェン、カーボンナノチューブ、炭素バッキーボール、有機帯電防止剤、ポリアルキレンエーテル、アルキルスルホン酸、パーフルオロスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム塩、ポリアミド含有ポリマー、触媒、着色剤、インク、染料、抗酸化剤、安定化剤、金属ホスフィナート、メラミンシアヌレート、メラミン誘導体、難燃剤、又はそれらの組合せなどの充填剤を更に含むことができる。

0085

このような添加物は、いかなる周知の方法も使用して組み込まれることができる。例えば、いくつかの実施形態においては、本発明の方法は、前述のように調製されるポリエステルコ−ホスホネートに1つ以上の更なる添加物を混ぜ合わせる工程を含むことができる。その他の実施形態においては、1つ以上の添加物は、添加物を最初の反応混合物、又は、エステル交換の際の反応混合物に組み込むことによって、本発明の方法によって調製されるポリエステルコ−ホスホネートに含まれることができる。前述のように調製されるポリエステルコ−ホスホネートに組み込まれる添加物の種類によって、添加物が組み込まれる方法が決定されることができる。当業者は、各添加物を組み込む最良の方法を決定することができる。

0086

その他の実施形態は、少なくとも1つのポリエステルコ−ホスホネート及び少なくとも1つのポリマー又は第2のオリゴマー又はモノマーを含む、ポリエステルコ−ホスホネート組成物に関する。オリゴマーホスホネート及びポリマー又は第2のオリゴマー又はモノマーを含むこうした組成物は、本明細書において、「ポリマー組成物」と称される。少なくとも1つのポリマー又は第2のオリゴマー又はモノマーは、いかなる汎用品又はエンジニアリングプラスチックでもあることができ、且つ、このようなポリマー組成物は、構成ポリマー及びオリゴマーをブレンドする、混合する、又は混ぜ合わせることによって生成可能である。本明細書において使用される場合、「エンジニアリングプラスチック」は、熱可塑性物質及び熱硬化性樹脂をともに含み、且つ、これらに限定されるものではないが、ポリカーボネート、エポキシ由来ポリマー、ポリエポキシ(例えば、1つ以上のエポキシモノマー又はオリゴマーと、単官能又は多官能フェノールアミンベンゾオキサジノン、無水物、又はそれらの組合せなどの1つ以上の鎖延長剤又は硬化剤との反応により得られたポリマー)、ベンゾオキサジン、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(トリメチレンテレフタレート)、及びポリ(ブチレンテレフタレート)などのポリエステル、不飽和ポリエステル、ポリアミド、高衝撃強度ポリスチレンを含むポリスチレン、ポリ尿素、ポリウレタン、ポリホスホネート、ポリホスフェート、ポリ(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、ポリイミド、ポリアリーレート、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリエチレン、ポリプロピレン、硫化ポリフェニレン、ポリ(ビニルエステル)、ポリ塩化ビニル、ビスマレイミドポリマー、ポリ無水物、液晶ポリマー、セルロースポリマー、又はそれらの任意の組合せを含むことができる。従って、ポリマー又は第2のオリゴマーは、1つ以上のポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエポキシ、ポリ(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、ポリイミド、ポリアリーレート、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリエチレン、ポリプロピレン、硫化ポリフェニレン、ポリ(ビニルエステル)、ポリ塩化ビニル、ビスマレイミドポリマー、ポリ無水物、液晶ポリマー、ポリエーテルポリフェニレンオキシド、セルロースポリマー、ベンゾオキサジノン、加水分解に安定なポリホスホネート等、及びこれらの組合せを含む、又は部分的に含むことができる。いくつかの実施形態においては、ポリマー又は第2のオリゴマー又はモノマーは、実施形態のポリエステルコ−ホスホネートの末端基と化学的に反応することができる官能基を含むことができ、且つ、ポリエステルコ−ホスホネートが主にヒドロキシル又はエポキシ又はビニルの末端を含むことができる特定の実施形態においては、ポリマー又は第2のオリゴマーは、ヒドロキシル又はエポキシ又はビニルの末端基と反応することができる官能基を含むことができる。

0087

いくつかの実施形態の方法は、前述のように調製されるポリエステルコ−ホスホネートを繊維に紡糸する工程を更に含むことができる。紡糸プロセスは、実施形態において変動することができ、且つ、溶融紡糸、ゲル紡糸溶液紡糸、又はその他の周知の紡糸技術を含むことができる。いくつかの実施形態においては、紡糸は、ポリエステルコ−ホスホネートの調製の後に直接実行されることができる。従って、この方法は、例えば、反応混合物を反応させ、その後、例えば、溶融紡糸する、又は、ポリエステルコ−ホスホネートを1つ以上の添加物と混ぜ合わせ、その後、例えば、溶融紡糸する工程を含むことができる。その他の実施形態においては、本発明の方法によって生成するポリエステルコ−ホスホネートは、ペレット化され、しばらくの間保存されることができる。次いで、ペレット化されたポリエステルコ−ホスホネートは、前述と同一の紡糸技術の一つを使用して、溶融され繊維に紡糸されることができる。

0088

本発明のポリエステルコ−ホスホネートが繊維に紡糸可能である特定の実施形態においては、材料の溶液粘度を変更して、繊維の紡糸の際、材料の加工性を改善することができる。特に、繊維の紡糸の際のポリエステルコ−ホスホネートの溶液粘度は、約0.04dL/g〜約3.0dL/g、約0.1dL/g〜約2.5dL/g、又は約0.5dL/g〜約2.0dL/g、又はこれらの範囲の中の任意の値であることができる。いくつかの実施形態においては、溶液粘度は最終用途によって決定されることができる。例えば、繊維製品グレードの繊維は、溶液粘度が約0.04dL/g〜約0.70dL/gのポリエステルコ−ホスホネートから調製することができ、且つ、タイヤコードなど産業用途用の繊維は、溶液粘度が約0.7dL/g〜約1.0dL/gであることができる。モノフィラメント繊維は、溶液粘度が約1.0dL/g〜約2.0dL/gのポリマー組成物から調製することができる。

0089

特定の実施形態においては、ポリマー繊維調製方法は、紡績繊維の熱硬化工程を含むことができる。本明細書において使用される場合、「熱硬化」という用語は、蒸気雰囲気下又は乾熱環境下のいずれかにおける繊維の熱処理を意味する。熱硬化により、繊維、糸条、又は布地に寸法安定性が与えられ、容積が大きくなる、しわができにくくなる、及び/又は温度抵抗性が提供されるなど、その他の望ましい特性が提供されることができる。

0090

更にその他の実施形態においては、この方法は、溶融混合材料ローラー圧縮してフィルムを作成する工程、フィルムをスピンキャスティングする工程、又はポリエステルコ−ホスホネートをブロー成形してフィルムにする工程を含むことができる。

0091

本発明の繊維は、織り製品及び不織布製品に使用されることができる。例えば、様々な実施形態のポリマー組成物を、耐火性基準を満たす必要のある、衣服、カーペット、床仕上げ材かつらなどの織り製品、及び消費財に使用される不織布製品に使用することができる。より具体的には、例示的な実施形態は、シャツズボンジャケット帽子ベッドシーツ毛布布張りをした家具包装材等などの、衣料及び家庭用家具に使用されるポリエステルの繊維、より糸、又は糸条から織る又は編む布地を含む。本発明のポリマー組成物から調製される不織布繊維は、、毛布、キルト掛け布団、及び室内装飾品の詰め物におけるクッション及び断熱材、ビル建築における壁、及び屋根を包んで絶縁するために使用されるものなどのシート材料、包装材等などのその他の用途で、使用することができる。その他の実施形態は、例えば、高エネルギー吸収を示すタイヤ補強コンベヤーベルトの布地、安全ベルトコーティングした布地、及びプラスチックの補強、並びに包装材に使用される、産業用ポリエステル繊維、糸条、及びロープを含む。

0092

様々な実施形態の繊維は、いかなる厚さ又は直径も有することができ、且つ、繊維の直径は使用目的によって様々であることができる。例えば、繊維が衣服用の繊維製品に使用される実施形態においては、繊維の直径は、カーペット又は室内装飾品で使用される繊維よりも短くてもよく、カーペット又は室内装飾品の繊維は、産業用糸条及びロープに使用される繊維よりも直径が短くてもよい。いくつかの実施形態においては、繊維の直径は、約2.0μm〜約250μm、約5μm〜約100μm、約10μm〜約50μm、又は約12μm〜約25μmであることができる。その他の実施形態において、繊維の密度は、約0.9デニール〜約2500デニール、約2デニール〜約2000デニール、又は10デニール〜約1500デニール、又はこれらの範囲の中の任意の範囲であることができる。「デニール」は繊維製品分野で周知の線密度の単位であり、本明細書においては線材料9000メートルグラム重量として定義される。又、繊維の直径は、例えば、円形長方形波形模様、ランダムに粗い部分、又は特定の用途におけるそれらの使用を強化するその他の形状などの、いかなる幾何学的形状も有することができる。

0093

本発明のいくつかの実施形態は、前述のように調製されたポリマー組成物を組み込んだその他の製品に関する。例えば、特定の実施形態は、これらに限定されるものではないが、成形品、「プラスチック」ボトル、フィルム及び押し出しシート、防水シート、カヌー、液晶ディスプレイ、ホログラム、フィルター、誘電体膜、ワイヤー用絶縁物、絶縁テープ、包装材料、保護材料、及び前述のポリマー組成物を含むその他のフィルム、成形品、及びその他の物品などの製品に関する。その他の実施形態においては、本発明のポリマー組成物を含む繊維を繊維強化複合材料に組み込むことができ、これには前述のポリマー組成物と適合する基質材料が含まれる。このような繊維強化複合材料は、前述の物品のいずれかに組み込むことができる。更にその他の実施形態においては、本明細書において記載されるポリマー組成物を木材塗装に組み込むことができ、これは液体又はゲルとして木材製品に応用することができる。

0094

様々な実施形態の方法は、当業者によって通常使用されるものに適合し、且つ、例えば、撹拌槽溶融反応器、薄膜蒸発器流下膜式蒸発器、撹拌槽型カスケード、押し出し機、混練機簡易円板反応器(simple disc reactors)、高粘度物質用円板反応器、及びそれらの組合せにおいて実行されることができる。個々の反応蒸発器ステージに適した装置、器具、及び反応器は、プロセスの経過に依存し、これらに限定されるものではないが、選択した温度及び圧力で必要な滞留時間を提供する、熱交換器フラッシュ装置分離器カラム、蒸発器、攪拌容器、反応器、及びその他の市販の装置を含むことができる。選択した装置は必要な熱注入が可能である必要があり、連続的に溶融粘度を上昇させるのに適するように設計されている必要がある。ポンプパイプラインバルブ等、及びそれらの組合せを介して様々な装置を互いに接続することができる。滞留時間の不必要な延長を回避するため、すべての施設間のパイプラインは、好ましくはできる限り短く、パイプカーブ数は可能な限り少なくする。ポリエステル組成物の、フィルム又は繊維などの特定の材料形態へのその後の変換は、この目的のために設計された製造装置を利用する様々な技術によって実施可能である。これは、溶融処理溶液処理、又は両方の組合せを含むことができる。

0095

ポリマー組成物、ポリマー繊維、製品、及び本明細書において記載された上記品目は、従来の臭素化又はリン含有難燃剤を含む繊維組成物と比較して、優れた耐炎性、及び加工特性、機械的特性、熱硬化特性、及び染色力を含む優れた特性の組合せを示す。ホスホネート部位は、ポリエステルコ−ホスホネート内で、化学的に結合されることから、浸出することはなく、且つ、一般的に環境への懸念は生じることはない。従って、熱可塑性ポリエステルコ−ホスホネートを含む、本明細書において記載されたポリマー組成物は、フィルム及び繊維を含むポリエステルの形態について明記された加工及び性能要件をすべて満たし、又、環境及び毒性の検討課題を克服する。更に、これらの難燃性材料を含む配合物は、高品質繊維に紡糸され、被験物に織られ、耐炎性が検討された。

0096

いくつかの実施形態においては、本発明のホスホネートは、重合に適切な条件において、前述のものなどのポリエステルを生成するように選択された成分からなるプレポリマーの混合物と組み合わされることができる。例えば、様々な実施形態においては、前述のものなどのホスホネートモノマー又はオリゴマーホスホネートは、ポリエステルを生成する1つ以上のモノマーを含むプレポリマーの混合物と組み合わされることができ、且つ、この混合物は、粘性のポリマーが形成するまで、加熱及び混合されることができ、又は、その他の実施形態においては、重合触媒は、混合物に提供されることができ、且つ、混合は、高分子量のポリマーが形成されるまで、継続することができる。

0097

いくつかの実施形態においては、本明細書において記載されるポリマー組成物は、これらに限定されるものではないが、チョップドガラス繊維又は連続ガラス繊維、金属繊維、アラミド繊維、炭素繊維、セラミック繊維、界面活性剤、有機結合剤、高分子結合剤、架橋剤、希釈液、カップリング剤、難燃剤、フッ素化ポリオレフィンなどの液切れ剤、シリコーン、及び潤滑剤、テトラステアリン酸ペンタエリトリトールなどの離型剤、核形成剤、導電性黒色物などの帯電防止剤、カーボンブラック、黒鉛、グラフェン、酸化グラフェン、カーボンナノチューブ、炭素バッキーボール、及びポリアルキレンエーテルなどの有機帯電防止剤、アルキルスルホン酸、パーフルオロスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム塩、及びポリアミド含有ポリマー、触媒、着色剤、インク、染料、抗酸化剤、安定化剤等、及びそれらの任意の組合せなどの、更なる成分の充填剤、繊維を更に含むことができる。このような実施形態においては、1つ以上の更なる成分又は添加物は、全組成物に基づいて、約0.001重量%〜約1重量%、約0.005重量%〜約0.9重量%、約0.005重量%〜約0.8重量%、約0.04重量%〜約0.8重量%、且つ、特定の実施形態においては、約0.04重量%〜約0.6重量%を構成することができる。例えば、難燃性添加物、ホスホネート、メラミンメラミン塩、及びメラミンシアヌレート、及びアルミニウム三水和物などの、特定の添加物は、例えば、約1重量%〜約30重量%、約5重量%〜約25重量%、又は約10重量%〜約20重量%、又はこれらの例示的な範囲の中の任意の範囲などの、より高い濃度で供給されることができる。その他の実施形態においては、ガラス繊維又はその他の充填剤などの更なる成分が、70体積%までのはるかに高濃度で提供されることができる。例えば、いくつかの実施形態においては、ポリエステルコ−ホスホネート組成物は、約70体積%までのガラス繊維を含むことができ、且つ、その他の実施形態においては、ポリマー組成物は、約5体積%〜約70体積%、約10体積%〜約60体積%、又は約20体積%〜約50体積%のガラス繊維を含むことができる。

0098

ホスホネート及びポリエステル又は前駆体モノマー及び/又は更なる成分又は添加物を含むポリマー組成物は、任意の順序において、従来の方法によって調製可能である。例えば、いくつかの実施形態においては、それぞれの成分を周知の方法で混合し、内部混練機、押し出し機、又は2軸装置などの通常の凝集装置において、約200℃〜約400℃の温度で溶融混合及び/又は溶融押し出しに供することができる。同様に、モノフィラメント又はマルチフィラメント繊維を生成するために、溶融紡糸プロセスに供されることができる。個々の成分の混合は、およそ室温(約20℃)又はそれ以上の温度で、連続的又は同時に行うことができる。例えば、いくつかの実施形態においては、ポリエステル及び/又はすべての更なる成分又は添加物を、混ぜ合わせることによって、ポリエステルコ−ホスホネートに導入することができる。その他の実施形態においては、個々の成分を調整プロセスの異なる段階で、ホスホネートを含む溶融物に別々に導入することができる。従って、例えば、混合の間又は終わりに、ポリエステルの形成の前又は間に、又は、ホスホネートを混合して溶融物にする前又は後に、添加物を導入することができる。

0099

本発明による化合物の添加形態に制限はない。例えば、オリゴマーホスホネート、ポリエステル及び/又は更なる成分又は添加物は、粉末などの固体として、溶液における濃縮物又は液体におけるスラリーとして加えることができる。産業の実施形態においては、例えば、オリゴマーホスホネートを毎時200〜1000kgの処理量で、側方押し出し機を操作することができる。

0100

ポリエステルコ−ホスホネート組成物は、一般的に、自己消火性であり、火炎から取り出すと燃焼を止め、消炎燃焼で溶融により生成したいかなる滴下物もほぼ即座に鎮火し、いかなる周辺材料にも火が容易に伝わることはない。更に、これらのポリマー組成物は、火炎を当てた場合、目立った煙を発生させることはない。これらのポリマー組成物は、繊維の調製に特に適する。

0101

本発明は、特定の好ましい実施形態を参照して非常に詳細に記載されているが、その他の形態も可能である。従って、添付の特許請求の範囲の主旨と範囲は、本明細書内に含まれた記載と好ましい形態に限定されることはない。本発明の様々な態様が、以下に示す非限定的な実施例を参照して例示される。

0102

材料
ヒドロキシル末端ホスホネート(FRX Polymers(登録商標),Inc.によって製造されたNofia(登録商標)OL1001)を、無水酢酸によって滴定し、78mgKOH/gの酸価であった。ポリスチレン較正曲線に基づくゲル浸透クロマトグラフ法によって、Nofia(登録商標)OL1001の840g/モルの数平均分子量(Mn)及び1,780g/モルの重量平均分子量(Mw)を得た。フェノキシ末端ホスホネート(FRX Polymers(登録商標),Inc.より得られたNofia(登録商標)OL3000)を滴定し、22mgKOH/gの酸価であった。Mnは1,800g/モルであり、且つ、Mwは5,700g/モルであった。ジフェニルメチルホスホネート(DPP)を、トリフェニル亜リン酸及びヨードメタンの混合物を240℃まで加熱し、次いで、トリメチル亜リン酸を3.5時間に渡ってゆっくりと加えることによって調製した。反応サンプルのアリコートガスクロマトグラフィーが出発材料のいずれも存在しないことを示すまで、反応混合物を240〜260℃に維持した。

0103

Sigma−Aldrichのテレフタル酸ジメチル、テレフタル酸、アジピン酸、三酸化アンチモン、及び酢酸亜鉛を、入手したままの状態で使用した。エチレングリコールは、VWR Internationalより購入し、更なる精製を行わずに使用した。

0104

方法
HPLC留出物におけるすべての化合物を、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)によって決定した。移動相アセトニトリルであった。

0105

DSC:ガラス転移温度(Tg)を、示差走査熱量測定(DSC)を使用して測定した。材料を、10℃/分の速度で260℃まで加熱した。10分間、この温度でサンプルを維持した後、サンプルの温度を、10℃/分の速度で−30℃まで低下させた。1/2Cp方法に基づいて、第2の加熱サイクル(10℃/分で350℃まで)の際にTgを決定した。

0106

ICP−OES:リンの%を、誘導結合プラズマ発光分析法(ICP−OES)を使用して決定した。

0107

比較例1
ポリエチレンテレフタレートの合成
メカニカルスターラー中空ガラス凝縮器で満たされた蒸留塔、及び、制御バルブ付きの真空アダプターを備えた500mLの3首の丸底フラスコを、0.5時間、窒素で洗い流した。77.67gのジメチルテレフタレート(0.4モル)及び59.59gのエチレングリコール(0.96モル)、及び0.03gの酢酸亜鉛水和物(Zn(O2CCH3)2・2H2O、0.14ミリモル)を、フラスコの中に入れ、反応器を油浴に入れ、150分間撹拌しながら190℃まで加熱した。理論量のメタノールが生成しカラムを介して収集した。0.03gの三酸化アンチモン(Sb2O3、0.22ミリモル)を反応器に加え、240分間撹拌しながら280℃まで加熱した。圧力を180分に渡って4mmHgまで徐々に低下させ、更に60分間、完全な真空(0.3mmHg)を維持した。留出物を、氷浴にて冷却されたフラスコに収集した。生成物を、白色固体(102g)として単離した。DSCのTgは79℃であり、且つ、Tmは256℃であった。

0108

実施例1
ポリ(エチレンテレフタレート−コ−メチルホスホネート)の合成
比較例1と同一のものを備えた500mLの3首の丸底フラスコを、0.5時間、窒素で洗い流した。77.67gのジメチルテレフタレート(0.4モル)及び59.59gのエチレングリコール(0.96モル)、及び0.03gの酢酸亜鉛水和物(Zn(O2CCH3)2・2H2O、0.14ミリモル)を、フラスコの中に入れ、反応器を油浴に入れ、150分間撹拌しながら190℃まで加熱した。25.6gのメタノールが生成しカラムを介して収集した。99.28gのジフェニルメチルホスホネート(0.4モル)及び2.6mgの水酸化ナトリウム(NaOH、0.065ミリモル)を2.6mLの水に溶かしたものを反応器に加え、撹拌しながら265℃に維持した。圧力を240分に渡って4mmHgまで徐々に低下させ、油浴の温度を最後の60分間で300℃まで徐々に上昇させた。留出物を、氷浴にて冷却されたフラスコに収集した。高分子量まで構築し、且つ、未反応のジフェニルメチルホスホネートを除去する目的で、更に150分間、完全な真空(0.3mmHg)に置いた。反応混合物の粘度は、実質的に増加した。反応の終わりに高粘性の塊が生成し、冷却すると、最終生産物が、淡い黄色の固体(150g)として単離された。分析によるリンの%は、4.0重量%であった。DSCのTgは43℃であり、且つ、Tmは202℃であった。留出物のHPLC分析では、0.48モルのフェノール、0.575モルのエチレングリコール、及びわずかな痕跡量のジフェニルメチルホスホネートの存在を示した。

0109

実施例2
ポリ(エチレンテレフタレート−コ−メチルホスホネート)の合成
比較例1と同一のものを備えた500mLの3首の丸底フラスコを、0.5時間、窒素で洗い流した。77.67gのジメチルテレフタレート(0.4モル)及び59.59gのエチレングリコール(0.96モル)、及び0.03gの酢酸亜鉛水和物(Zn(O2CCH3)2・2H2O、0.14ミリモル)を、フラスコの中に入れ、反応器を油浴に入れ、150分間撹拌しながら190℃まで加熱した。25.6gのメタノールが生成しカラムを介して収集した。99.28gのジフェニルメチルホスホネート(0.4モル)及び2.6mgの水酸化ナトリウム(NaOH、0.065ミリモル)を2.6mLの水に溶かしたものを反応器に加え、撹拌しながら265℃に維持した。圧力を240分に渡って4mmHgまで徐々に低下させ、油浴の温度を最後の60分間で280℃まで徐々に上昇させた。留出物を、氷浴にて冷却されたフラスコに収集した。高分子量まで構築し、且つ、未反応のジフェニルメチルホスホネートを除去する目的で、更に150分間、完全な真空(0.3mmHg)に置いた。反応混合物の粘度は、実質的に増加した。反応の終わりに高粘性の塊が生成し、冷却すると、最終生産物が、淡い黄色の固体(135g)として単離された。分析によるリンの%は、5.0重量%であった。DSCのTgは17℃であり、且つ、Tmは192℃であった。留出物のHPLC分析では、0.59モルのフェノール、0.53モルのエチレングリコール、及びわずかな痕跡量のジフェニルメチルホスホネートの存在を示した。

0110

実施例3
ポリ(エチレンテレフタレート−コ−メチルホスホネート)の合成
比較例1と同一のものを備えた500mLの3首の丸底フラスコを、0.5時間、窒素で洗い流した。77.67gのジメチルテレフタレート(0.4モル)及び59.59gのエチレングリコール(0.96モル)、及び0.03gの酢酸亜鉛水和物(Zn(O2CCH3)2・2H2O、0.14ミリモル)を、フラスコの中に入れ、反応器を油浴に入れ、150分間撹拌しながら190℃まで加熱した。25.6gのメタノールが生成しカラムを介して収集した。4.96gのジフェニルメチルホスホネート(0.02モル)及び2.6mgの水酸化ナトリウム(NaOH、0.065ミリモル)を2.6mLの水に溶かしたものを反応器に加え、撹拌しながら265℃に維持した。圧力を360分に渡って4mmHgまで徐々に低下させ、留出物を、氷浴にて冷却されたフラスコに収集した。高分子量まで構築し、且つ、未反応のジフェニルメチルホスホネートを除去する目的で、更に150分間、完全な真空(0.3mmHg)に置いた。留出物を、氷浴にて冷却されたフラスコに収集した。反応混合物の粘度は、実質的に増加した。反応の終わりに高粘性の塊が生成し、冷却すると、最終生産物が、白色の固体(85g)として単離された。分析によるリンの%は、0.1重量%であった。DSCのTgは77℃であり、且つ、Tmは251℃であった。留出物のHPLC分析では、0.003モルのフェノール、及び0.57モルのエチレングリコールの存在を示した。

0111

実施例4
ポリ(エチレンテレフタレート−コ−オリゴマーホスホネート)の合成
比較例1と同一のものを備えた500mLの3首の丸底フラスコを、0.5時間、窒素で洗い流した。77.67gのジメチルテレフタレート(0.4モル)及び59.59gのエチレングリコール(0.96モル)、及び0.03gの酢酸亜鉛水和物(Zn(O2CCH3)2・2H2O、0.14ミリモル)を、フラスコの中に入れ、反応器を油浴に入れ、150分間撹拌しながら190℃まで加熱した。メタノールが生成しカラムを介して収集した。0.03gの三酸化アンチモン(Sb2O3、0.22ミリモル)を反応器に加え、温度を280℃まで上昇させ、60分間撹拌しながら圧力を200mmHgまで低下させた。残留のエチレングリコールは、直ちに収集され、次いで、自己縮合から形成されたエチレングリコールは、ゆっくりと留去を開始した。圧力を解放し、14.4gのNofia(登録商標)OL1001(0.01モル)を反応器に加えた。圧力を、280℃を維持しながら、150分に渡って4mmHgまで徐々に低下させた。留出物を、氷浴にて冷却されたフラスコに収集した。反応混合物の粘度は、実質的に増加した。反応の終わりに高粘性の塊が生成し、冷却すると、最終生産物が、淡い黄色の固体(115g)として単離された。分析によるリンの%は、0.8重量%であった。DSCのTgは54℃であり、且つ、Tmは230℃であった。HPLC分析では、留出物は、エチレングリコールであることを示した。

0112

実施例5
ポリ(エチレンテレフタレート−コ−オリゴマーホスホネート)の合成
比較例1と同一のものを備えた500mLの3首の丸底フラスコを、0.5時間、窒素で洗い流した。77.67gのジメチルテレフタレート(0.4モル)及び59.59gのエチレングリコール(0.96モル)、及び0.03gの酢酸亜鉛水和物(Zn(O2CCH3)2・2H2O、0.14ミリモル)を、フラスコの中に入れ、反応器を油浴に入れ、150分間撹拌しながら190℃まで加熱した。理論量のメタノールが生成しカラムを介して収集した。14gのNofia(登録商標)OL3000(0.005モル)及び0.03gの三酸化アンチモン(Sb2O3、0.22ミリモル)を反応器に加え、撹拌しながら280℃に維持した。圧力を300分に渡って4mmHgまで徐々に低下させ、更に120分間、完全な真空(0.3mmHg)を維持した。留出物を、氷浴にて冷却されたフラスコに収集した。反応混合物の粘度は、実質的に増加した。反応の終わりに高粘性の塊が生成し、冷却すると、最終生産物が、淡い黄色の固体(102g)として単離された。分析によるリンの%は、0.2重量%であった。DSCのTgは64℃であり、且つ、Tmは206℃であった。HPLC分析では、留出物は、エチレングリコールであることを示した。

0113

実施例6
PETの比較例1と比較して、実施例1〜5の結晶化度における変化を確認するために、DSCから得られた融解熱のデータを用い、以下の表1に示した。

0114

0115

実施例7
PET、PBT、及びNofia(登録商標)HM1100ブレンドのDSC測定
実施例1〜5におけるサンプルは、実際のポリエステルコ−ホスホネートであり、ポリエステル及びポリホスホネートの物理的なブレンドではないことを確認するために、Nofia(登録商標)HM1100とのPET(又はPBT)のブレンドのTg及びTmが、DSCを実施することによって得られた。結果を表2に示す。

0116

0117

表2のすべてのサンプルでは、実施例1〜5に対して報告されたような単一のTgではなく、ブレンドにおける個々の成分の2つ又は3つのガラス転移温度を示している。

0118

実施例8
難燃性試験
比較例1及び実施例1〜5における合成した生成物を、圧縮成形によって成形し、0.8mmの厚さを有する試験片を形成した。上端垂直方向に固定した試験片を、その下端への標準的な火炎の10秒間の接炎によって燃焼させた。火が消えるまで試験片が燃焼するのに必要な時間を測定した(第1の火炎時間、T1)。その直後、試験片を、標準的な火炎の10秒間の接炎によって再度燃焼させた。火が消えるまで試験片が燃焼するのに必要な時間を測定した(第2の火炎時間、T2)。4つの試験片について測定を繰り返した。すべての試験片の結果を表3に示す。

0119

0120

表3の結果は、0.8mmの棒に成形される場合の十分に高いリンの%におけるポリエステルコ−ホスホネートの難燃性を裏付けている。別の厚さにおいてUL94 V0評価を得るためには、別の最小のリンの%が必要とされる場合がある。又、その他の難燃性(FR)試験、又は、成形された棒とは別の形状における物品を使用することは、別のリンの%濃度を必要とする場合があり、且つ、組成物は、それぞれの別々の用途のために最適化される必要があるであろう。

0121

実施例9
焼結試験
可塑性ペレット焼結挙動は、乾燥用の温度に影響を及ぼす。可塑性材料が、高すぎる温度で乾燥される場合、ペレットは、凝集(焼結)を開始する場合がある。こうした凝集は、押し出し機への供給ラインを塞ぐ、又は、押し出し機の供給口を塞ぐ場合があることから、望ましくない。材料の焼結挙動は、ガラスジャーにペレットのサンプルを充填し、次いで、真空オーブンの中央にジャーを置くことによって試験した。加熱を、ポリホスホネートNofia(登録商標)HM1100の推奨される乾燥温度である、80℃で開始し、温度を、125℃、135℃、145℃、及び155℃に上げた。それぞれの温度において2時間後、ジャーを開けて上下逆さにした。焼結挙動を、どれくらいのペレットがジャーの底から自由に落ちるかを観察することによって確認した。NOFIA HM1100をこの試験にかける場合、材料は、95℃で凝集(焼結)を開始するであろう。各実施例の結果を表4に示す。

0122

実施例

0123

これらのデータでは、NOFIA HM1100よりはるかに高い焼結温度を示し、且つ、その結果、通常のPETを乾燥させるためにも使用される温度で乾燥可能であるポリエステルコ−ホスホネートを調製することは可能であることが示された。これは、より冷たいペレットの温度が増加し、これらのペレットの焼結をもたらすことになるという危険を伴う、ペレットの2つの流れ(熱いPET、及びより冷たいポリホスホネート−エステル)をともに加える問題を解決することになる。更に、同一の乾燥装置において、通常のPETとともに本発明のポリエステルコ−ホスホネートを乾燥させることができる可能性がある。

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