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技術 N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニルエチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の多形体

出願人 カルビスタ・ファーマシューティカルズ・リミテッド
発明者 ノーザン,ジュリアン・スコットマイキーチク,ジョン
出願日 2013年7月5日 (7年4ヶ月経過) 出願番号 2015-519357
公開日 2015年10月1日 (5年1ヶ月経過) 公開番号 2015-528798
状態 特許登録済
技術分野 ペプチド又は蛋白質 化合物または医薬の治療活性 有機低分子化合物及びその製造 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬
主要キーワード VSデータ データ収集範囲 集束鏡 重水素溶媒 線形速度 履歴現象 サーモグラフ ソーラースリット
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年10月1日)のものです。
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図面 (8)

課題・解決手段

本発明は、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチルベンジルカルバモイル)−2−フェニルエチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩新規多形体、それらを含む医薬組成物及び治療におけるそれらの使用を提供する。

概要

背景

血漿カリクレイン阻害薬は、多くの治療用途、特に、糖尿病性網膜症及び糖尿病性黄斑浮腫に関連した網膜血管透過性処置における治療用途を有している。糖尿病の別の合併症、例えば、脳出血腎症(nepropathy)、心筋症及び神経障害など(これらは、全て、血漿カリクレインに関連している)も、血漿カリクレイン阻害薬の標的であると考えられ得る。

血漿カリクレインは、キニノーゲンからキニン遊離させることができるトリプシン様セリンプロテアーゼである(以下のものを参照されたい:「K.D.Bhoola et al., “Kallikrein−Kinin Cascade”, Encyclopedia of Respiratory Medicine, p483−493」、「J.W.Bryant et al., “Human plasma kallikrein−kinin system:physiological and biochemical parameters” Cardiovascular and haematological agents in medicinal chemistry, 7, p234−250, 2009」、「K.D.Bhoola et al., Pharmacological Rev., 1992, 44, 1」、及び、「D.J.Campbell, “Towardsunderstanding the kallikrein−kinin system:insights from the measurement of kinin peptides”, Brazilian Journal of Medical and Biological Research 2000, 33, 665−677」)。これは、内因性血液凝固カスケードの必須メンバーであるが、このカスケードにおけるその役割は、ブラジキニンの放出又は酵素的切断を伴わない。血漿プレカリクレインは、単一の遺伝子によってコード化されており、そして、肝臓で合成される。これは、肝細胞によって不活性な血漿プレカリクレインとして分泌され、その血漿プレカリクレインは、血漿中を、高分子量キニノーゲンに結合したヘテロ二量体複合体として循環し、活性化されて活性な血漿カリクレインがもたらされる。キニンは、Gタンパク質共役受容体を介して作用する強力な炎症メディエーターであり、そして、キニンの拮抗薬(例えば、ブラジキニン拮抗薬)が、これまでに、多くの種類の疾患を処置するための潜在的な治療用薬剤として研究されてきた(F.Marceau and D.Regoli,Nature Rev.,Drug Discovery, 2004, 3, 845−852)。

キニンは、膵炎病因において極めて重要な役割を果たしており、また、該疾患における浮腫性形態から壊死性形態への進行においても重要であり得る。膵炎の動物モデルにおいて、ブラジキニン拮抗薬による前処置は、浮腫の形成及び続発症(例えば、低血圧症血液量減少(hypovalemia)、血液濃縮及び膵臓組織内における活性化消化酵素蓄積)を予防することが示された(「T.Griesbacher and F. Lembeck F. Br. J. Pharmacol., 1992 107, 356−360」、「T. Griesbacher et al., Br. J. Pharmacol., 1993, 108, 405−411」)。しかしながら、ブラジキニン拮抗薬のさらなる開発は、それらが特異性欠けていること及びそれらの効力によって、制限された。さらに、ブラジキニン拮抗薬が膵臓内においてhK1のレベルを上昇させることが示された(T. Griesbacher et al., Br. J. Pharmacol., 2003, 139, 299−308)。このことは、hK1阻害薬による処置がブラジキニン拮抗薬と比較して著しく有効であり得るということを示している。かくして、hK1を阻害することによるキニン形成の予防は、上記疾患を処置するための実行可能なキニン拮抗薬の代替を代表している。

血漿カリクレインは、多くの種類の炎症性疾患の一因であると考えられている。血漿カリクレインの主な阻害物質は、セルピンC1エステラーゼ阻害物質である。C1エステラーゼ阻害物質における遺伝的欠損を示す患者は、顔面、手、胃腸管及び生殖器断続的な腫脹をもたらす遺伝性血管浮腫HAE)を患う。急性エピソードに際して形成される水疱高レベルの血漿カリクレインを含んでおり、この血漿カリクレインが高分子量のキニノーゲンを切断してブラジキニンを遊離させ、それによって、血管透過性の増大がもたらされる。巨大タンパク質血漿カリクレイン阻害薬による処置は、血管透過性の増大を引き起こすブラジキニンの放出を防止することにより、HAEを有効に処置することが示されている(A. Lehmann “Ecallantide (DX−88), a plasma kallikrein inhibitor for the treatment of hereditary angioedema and the prevention of blood loss in on−pump cardiothoracic surgery” Expert Opin. Biol. Ther. 8, p1187−99)。

血漿カリクレイン−キニン系は、進行した糖尿病性黄斑浮腫を患っている患者に異常に大量に存在している。最近、血漿カリクレインが糖尿病ラットにおける網膜血管機能不全の一因となっているということが公表された(A. Clermont et al. “Plasma kallikrein mediates retinal vascular dysfunction and induces retinal thickening in diabetic rats” Diabetes, 2011, 60, p1590−98)。さらに、血漿カリクレイン阻害薬ASP−440を投与することにより、糖尿病ラットにおいて、網膜血管透過性と網膜血流異常の両方が改善された。従って、血漿カリクレイン阻害薬は、糖尿病性網膜症及び糖尿病性黄斑浮腫と関連している網膜血管透過性を低減させるための処置としての有用性を有するはずである。

合成小分子血漿カリクレイン阻害薬が、これまでに、例えば、Garrett et al.(“Peptide aldehyde….” J. Peptide Res. 52, p62−71 (1998))、T. Griesbacher et al.(“Involvement of tissue kallikrein but not plasma kallikrein in the development of symptoms mediated by endogenous kinins in acute pancreatitus in rats” British Journal of Pharmacology 137, p692−700 (2002))、Evans(“Selective dipeptide inhibitors of kallikrein” WO03/076458)、Szelke et al.(“Kininogenase inhibitors” WO92/04371)、D. M. Evans et al.(Immunolpharmacology, 32, p115−116 (1996))、Szelke et al.(“Kininogen inhibitors” WO95/07921)、Antonsson et al.(“New peptides derivatives” WO94/29335)、J. Sturzbecher et al.(Brazilian J. Med. Biol. Res 27, p1929−34 (1994))、Kettner et al.(US 5,187,157)、N. Teno et al.(Chem. Pharm. Bull. 41, p1079−1090 (1993))、W. B. Young et al.(“Small molecule inhibitors of plasma kallikrein” Bioorg. Med. Chem. Letts. 16, p2034−2036 (2006))、Okada et al.(“Development of potent and selective plasmin and plasma kallikrein inhibitors and studies on the structure−activity relationship” Chem. Pharm. Bull. 48, p1964−72 (2000))、Steinmetzer et al.(“Trypsin−like serine protease inhibitors and their preparation and use” WO08/049595)、Zhang et al.(“Discovery of highly potent small molecule kallikrein inhibitors” Medicinal Chemistry 2, p545−553 (2006))、Sinha et al.(“Inhibitors of plasma kallikrein” WO08/016883)、及び、Brandl et al.(“N−((6−amino−pyridin−3−yl)methyl)−heteroaryl−carboxamides as inhibitors of plasma kallikrein” WO2012/017020)によって記載されている。

今日まで、小分子合成血漿カリクレイン阻害薬は、医療的使用に対して承認されていない。既知技術分野で記載されている分子は、関連する酵素(例えば、KLK1、トロンビン及び他のセリンプロテアーゼ)と比べて選択性が不充分である、及び、経口での有効性が不充分である、などの制限を欠点として有している。巨大タンパク質血漿カリクレイン阻害薬は、エカランチドに関して報告されている用に、アナフィラキシー反応リスクを呈する。かくして、血漿カリクレインを選択的に阻害し且つアナフィラキシーを誘発せず且つ経口的に利用可能な化合物が依然として求められている。さらに、既知技術分野における分子の大部分は、極性が高いイオン性グアニジン官能性又はアミジン官能性を特長としている。そのような官能性が、消化管透過性を制限し得ること、従って、経口的な有効性を制限し得ることは、よく知られている。

医薬製剤の製造においては、商業的に実施可能な調製方法を達成するために、当該活性化合物都合良く取扱い可能で且つ処理可能な形態にあることが重要である。従って、当該活性化合物の化学的定性及び物理的安定性は、重要な要素である。当該活性化合物及びそれを含む製剤は、相当な期間にわたって、その活性化合物の物理化学的特性(例えば、化学的組成密度吸湿性及び溶解性など)における有意な変化を示すことなく、効果的に貯蔵可能でなければならない。

医薬成分の特定の固体形態を製造することは、その固体特性の多くの面に影響を及ぼすことが可能であり、そして、溶解性、溶解速度、化学的安定性、機械的特性、技術的実現可能性加工性薬物動態学及び生物学的利用能において有利性を提供し得るということは、知られている。これらの一部は、「“Handbook of Pharmaceutical Salts; Properties, Selection and Use”, P. Heinrich Stahl, Camille G. Wermuth (Eds.) (Verlag Helvetica Chimica Acta, Zurich)」に記載されている。固体形態の製造方法は、「“Practical Process Research and Development”, Neal G. Anderson (Academic Press, San Diego)」及び「“Polymorphism: In the Pharmaceutical Industry”, Rolf Hilfiker (Ed) (WileyVCH)」にも記載されている。医薬結晶多形性については、「Byrn (Byrn, S.R., Pfeiffer, R.R., Stowell, J.G., “Solid−State Chemistry of Drugs”,SSCIInc., West Lafayette, Indiana, 1999)」、「Brittain,H.G., “Polymorphism in Pharmaceutical Solids”, Marcel Dekker, Inc., New York, Basel, 1999」又は「Bernstein (Bernstein, J., “Polymorphism in Molecular Crystals”, Oxford University Press, 2002)に記載されている。

概要

本発明は、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチルベンジルカルバモイル)−2−フェニルエチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩新規多形体、それらを含む医薬組成物及び治療におけるそれらの使用を提供する。

目的

本発明は、さらにまた、約5.1、7.8、10.3、10.7、13.0、14.9、16.6、17.9、18.1及び18.6において、特徴的なピーク角度2θで表される)を含むX線粉末回折パターンを有する、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の結晶質形態(形態1)も提供する

効果

実績

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請求項1

N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチルベンジルカルバモイル)−2−フェニルエチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩固体形態であって、少なくとも、約5.1、10.3、10.7、18.1及び18.6において、特徴的なX線粉末回折ピーク(Cu−Kα線角度2θで表される)を示す、固体形態。

請求項2

図1に示されるX線粉末回折パターンと実質的に同一のX線粉末回折パターンを有する、請求項1に記載の固体形態。

請求項3

約3274、3027、2976、2928、1651、1636、1536、1512、1243及び703において、cm−1で表されるピークを有するIRスペクトルを特徴とする。請求項1又は2に記載の固体形態。

請求項4

図2に示されるIRスペクトルと実質的に同一のIRスペクトルを有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体形態。

請求項5

N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の固体形態であって、少なくとも約3.3、5.7、18.6、24.4、25.5において、特徴的なX線粉末回折ピーク(Cu−Kα線、角度2θで表される)を示す、前記固体形態。

請求項6

図5に示されるX線粉末回折パターンと実質的に同一のX線粉末回折パターンを有する、請求項5に記載の固体形態。

請求項7

水和物である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の固体形態。

請求項8

前記水和物が一水和物である、請求項7に記載の固体形態。

請求項9

医薬組成物であって、製薬上許容されるアジュバント希釈剤又は担体一緒に、請求項1〜8のいずれか1項に記載の固体形態又はその溶媒和物を含む、前記医薬組成物。

請求項10

治療において使用するための、請求項1〜8のいずれか1項に記載の固体形態又はその溶媒和物。

請求項11

血漿カリクレインが介在する疾患又は状態の処置において使用するための、請求項1〜8のいずれか1項に記載の固体形態又はその溶媒和物。

請求項12

血漿カリクレインが介在する前記疾患又は症状が、視力障害糖尿病性網膜症糖尿病性黄斑浮腫遺伝性血管浮腫糖尿病膵臓炎脳出血腎症心筋症神経障害炎症性腸疾患関節炎、炎症、敗血症性ショック低血圧、癌、成人呼吸窮迫症候群播種性血管内凝固症候群心肺バイパス手術及び手術後の出血から選択される、請求項11に記載の固体形態。

請求項13

血漿カリクレインが介在する前記疾患又は症状が、糖尿病性網膜症又は糖尿病性黄斑浮腫である、請求項11に記載の固体形態。

請求項14

血漿カリクレインが介在する前記疾患又は症状が、糖尿病性網膜症及び糖尿病性黄斑浮腫に関連した網膜血管透過性であり、並びに、前記固体形態が、患者の眼部位に注射するのに適した形態で、特に、硝子体内注射に適した形態で投与される、請求項11に記載の固体形態。

請求項15

請求項1〜4のいずれか1項に記載の4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩と溶媒若しくは溶媒混合物との混合物から結晶化させることを含む、方法。

請求項16

請求項15に記載の方法であって、溶媒混合物が、アセトニトリルと水又はアセトニトリルとジメチルスルホキシドであり、及び前記混合物が、約75〜80℃の温度に加熱された後に室温まで冷却される、方法。

技術分野

0001

本発明は、血漿カリクレイン阻害薬新規多形体、それらを含む医薬組成物及び治療におけるそれらの使用に関する。

背景技術

0002

血漿カリクレインの阻害薬は、多くの治療用途、特に、糖尿病性網膜症及び糖尿病性黄斑浮腫に関連した網膜血管透過性処置における治療用途を有している。糖尿病の別の合併症、例えば、脳出血腎症(nepropathy)、心筋症及び神経障害など(これらは、全て、血漿カリクレインに関連している)も、血漿カリクレイン阻害薬の標的であると考えられ得る。

0003

血漿カリクレインは、キニノーゲンからキニン遊離させることができるトリプシン様セリンプロテアーゼである(以下のものを参照されたい:「K.D.Bhoola et al., “Kallikrein−Kinin Cascade”, Encyclopedia of Respiratory Medicine, p483−493」、「J.W.Bryant et al., “Human plasma kallikrein−kinin system:physiological and biochemical parameters” Cardiovascular and haematological agents in medicinal chemistry, 7, p234−250, 2009」、「K.D.Bhoola et al., Pharmacological Rev., 1992, 44, 1」、及び、「D.J.Campbell, “Towardsunderstanding the kallikrein−kinin system:insights from the measurement of kinin peptides”, Brazilian Journal of Medical and Biological Research 2000, 33, 665−677」)。これは、内因性血液凝固カスケードの必須メンバーであるが、このカスケードにおけるその役割は、ブラジキニンの放出又は酵素的切断を伴わない。血漿プレカリクレインは、単一の遺伝子によってコード化されており、そして、肝臓で合成される。これは、肝細胞によって不活性な血漿プレカリクレインとして分泌され、その血漿プレカリクレインは、血漿中を、高分子量キニノーゲンに結合したヘテロ二量体複合体として循環し、活性化されて活性な血漿カリクレインがもたらされる。キニンは、Gタンパク質共役受容体を介して作用する強力な炎症メディエーターであり、そして、キニンの拮抗薬(例えば、ブラジキニン拮抗薬)が、これまでに、多くの種類の疾患を処置するための潜在的な治療用薬剤として研究されてきた(F.Marceau and D.Regoli,Nature Rev.,Drug Discovery, 2004, 3, 845−852)。

0004

キニンは、膵炎病因において極めて重要な役割を果たしており、また、該疾患における浮腫性形態から壊死性形態への進行においても重要であり得る。膵炎の動物モデルにおいて、ブラジキニン拮抗薬による前処置は、浮腫の形成及び続発症(例えば、低血圧症血液量減少(hypovalemia)、血液濃縮及び膵臓組織内における活性化消化酵素蓄積)を予防することが示された(「T.Griesbacher and F. Lembeck F. Br. J. Pharmacol., 1992 107, 356−360」、「T. Griesbacher et al., Br. J. Pharmacol., 1993, 108, 405−411」)。しかしながら、ブラジキニン拮抗薬のさらなる開発は、それらが特異性欠けていること及びそれらの効力によって、制限された。さらに、ブラジキニン拮抗薬が膵臓内においてhK1のレベルを上昇させることが示された(T. Griesbacher et al., Br. J. Pharmacol., 2003, 139, 299−308)。このことは、hK1阻害薬による処置がブラジキニン拮抗薬と比較して著しく有効であり得るということを示している。かくして、hK1を阻害することによるキニン形成の予防は、上記疾患を処置するための実行可能なキニン拮抗薬の代替を代表している。

0005

血漿カリクレインは、多くの種類の炎症性疾患の一因であると考えられている。血漿カリクレインの主な阻害物質は、セルピンC1エステラーゼ阻害物質である。C1エステラーゼ阻害物質における遺伝的欠損を示す患者は、顔面、手、胃腸管及び生殖器断続的な腫脹をもたらす遺伝性血管浮腫HAE)を患う。急性エピソードに際して形成される水疱高レベルの血漿カリクレインを含んでおり、この血漿カリクレインが高分子量のキニノーゲンを切断してブラジキニンを遊離させ、それによって、血管透過性の増大がもたらされる。巨大タンパク質血漿カリクレイン阻害薬による処置は、血管透過性の増大を引き起こすブラジキニンの放出を防止することにより、HAEを有効に処置することが示されている(A. Lehmann “Ecallantide (DX−88), a plasma kallikrein inhibitor for the treatment of hereditary angioedema and the prevention of blood loss in on−pump cardiothoracic surgery” Expert Opin. Biol. Ther. 8, p1187−99)。

0006

血漿カリクレイン−キニン系は、進行した糖尿病性黄斑浮腫を患っている患者に異常に大量に存在している。最近、血漿カリクレインが糖尿病ラットにおける網膜血管機能不全の一因となっているということが公表された(A. Clermont et al. “Plasma kallikrein mediates retinal vascular dysfunction and induces retinal thickening in diabetic rats” Diabetes, 2011, 60, p1590−98)。さらに、血漿カリクレイン阻害薬ASP−440を投与することにより、糖尿病ラットにおいて、網膜血管透過性と網膜血流異常の両方が改善された。従って、血漿カリクレイン阻害薬は、糖尿病性網膜症及び糖尿病性黄斑浮腫と関連している網膜血管透過性を低減させるための処置としての有用性を有するはずである。

0007

合成小分子血漿カリクレイン阻害薬が、これまでに、例えば、Garrett et al.(“Peptide aldehyde….” J. Peptide Res. 52, p62−71 (1998))、T. Griesbacher et al.(“Involvement of tissue kallikrein but not plasma kallikrein in the development of symptoms mediated by endogenous kinins in acute pancreatitus in rats” British Journal of Pharmacology 137, p692−700 (2002))、Evans(“Selective dipeptide inhibitors of kallikrein” WO03/076458)、Szelke et al.(“Kininogenase inhibitors” WO92/04371)、D. M. Evans et al.(Immunolpharmacology, 32, p115−116 (1996))、Szelke et al.(“Kininogen inhibitors” WO95/07921)、Antonsson et al.(“New peptides derivatives” WO94/29335)、J. Sturzbecher et al.(Brazilian J. Med. Biol. Res 27, p1929−34 (1994))、Kettner et al.(US 5,187,157)、N. Teno et al.(Chem. Pharm. Bull. 41, p1079−1090 (1993))、W. B. Young et al.(“Small molecule inhibitors of plasma kallikrein” Bioorg. Med. Chem. Letts. 16, p2034−2036 (2006))、Okada et al.(“Development of potent and selective plasmin and plasma kallikrein inhibitors and studies on the structure−activity relationship” Chem. Pharm. Bull. 48, p1964−72 (2000))、Steinmetzer et al.(“Trypsin−like serine protease inhibitors and their preparation and use” WO08/049595)、Zhang et al.(“Discovery of highly potent small molecule kallikrein inhibitors” Medicinal Chemistry 2, p545−553 (2006))、Sinha et al.(“Inhibitors of plasma kallikrein” WO08/016883)、及び、Brandl et al.(“N−((6−amino−pyridin−3−yl)methyl)−heteroaryl−carboxamides as inhibitors of plasma kallikrein” WO2012/017020)によって記載されている。

0008

今日まで、小分子合成血漿カリクレイン阻害薬は、医療的使用に対して承認されていない。既知技術分野で記載されている分子は、関連する酵素(例えば、KLK1、トロンビン及び他のセリンプロテアーゼ)と比べて選択性が不充分である、及び、経口での有効性が不充分である、などの制限を欠点として有している。巨大タンパク質血漿カリクレイン阻害薬は、エカランチドに関して報告されている用に、アナフィラキシー反応リスクを呈する。かくして、血漿カリクレインを選択的に阻害し且つアナフィラキシーを誘発せず且つ経口的に利用可能な化合物が依然として求められている。さらに、既知技術分野における分子の大部分は、極性が高いイオン性グアニジン官能性又はアミジン官能性を特長としている。そのような官能性が、消化管透過性を制限し得ること、従って、経口的な有効性を制限し得ることは、よく知られている。

0009

医薬製剤の製造においては、商業的に実施可能な調製方法を達成するために、当該活性化合物都合良く取扱い可能で且つ処理可能な形態にあることが重要である。従って、当該活性化合物の化学的定性及び物理的安定性は、重要な要素である。当該活性化合物及びそれを含む製剤は、相当な期間にわたって、その活性化合物の物理化学的特性(例えば、化学的組成密度吸湿性及び溶解性など)における有意な変化を示すことなく、効果的に貯蔵可能でなければならない。

0010

医薬成分の特定の固体形態を製造することは、その固体特性の多くの面に影響を及ぼすことが可能であり、そして、溶解性、溶解速度、化学的安定性、機械的特性、技術的実現可能性加工性薬物動態学及び生物学的利用能において有利性を提供し得るということは、知られている。これらの一部は、「“Handbook of Pharmaceutical Salts; Properties, Selection and Use”, P. Heinrich Stahl, Camille G. Wermuth (Eds.) (Verlag Helvetica Chimica Acta, Zurich)」に記載されている。固体形態の製造方法は、「“Practical Process Research and Development”, Neal G. Anderson (Academic Press, San Diego)」及び「“Polymorphism: In the Pharmaceutical Industry”, Rolf Hilfiker (Ed) (WileyVCH)」にも記載されている。医薬結晶多形性については、「Byrn (Byrn, S.R., Pfeiffer, R.R., Stowell, J.G., “Solid−State Chemistry of Drugs”,SSCIInc., West Lafayette, Indiana, 1999)」、「Brittain,H.G., “Polymorphism in Pharmaceutical Solids”, Marcel Dekker, Inc., New York, Basel, 1999」又は「Bernstein (Bernstein, J., “Polymorphism in Molecular Crystals”, Oxford University Press, 2002)に記載されている。

0011

国際公開第2003/076458号
国際公開第92/04371号
国際公開第95/07921号
国際公開第94/29335号
米国特許第5,187,157号明細書
国際公開第2008/049595号
国際公開第2008/016883号
国際公開第2012/017020号

先行技術

0012

Encyclopedia of Respiratory Medicine, p483−493
Cardiovascular and haematological agents in medicinal chemistry, 7, p234−250, 2009
Pharmacological Rev., 1992, 44, 1
Brazilian Journal of Medical and Biological Research 2000, 33, 665−677
Nature Rev.,Drug Discovery, 2004, 3, 845−852
Br. J. Pharmacol., 1992 107, 356−360
Br. J. Pharmacol., 1993, 108, 405−411
Br. J. Pharmacol., 2003, 139, 299−308
Expert Opin. Biol. Ther. 8, p1187−99
Diabetes, 2011, 60, p1590−98
J. Peptide Res. 52, p62−71 (1998)
British Journal of Pharmacology 137, p692−700 (2002)
Immunolpharmacology, 32, p115−116 (1996)
Brazilian J. Med. Biol. Res 27, p1929−34 (1994)
Chem. Pharm. Bull. 41, p1079−1090 (1993)
Bioorg. Med. Chem. Letts. 16, p2034−2036 (2006)
Chem. Pharm. Bull. 48, p1964−72 (2000)
Medicinal Chemistry 2, p545−553 (2006)
Handbook of Pharmaceutical Salts; Properties, Selection and Use, P. Heinrich Stahl, Camille G. Wermuth (Eds.) (Verlag Helvetica Chimica Acta, Zurich)
Practical Process Research and Development, Neal G. Anderson (Academic Press, San Diego)
Polymorphism: In the Pharmaceutical Industry, Rolf Hilfiker (Ed) (WileyVCH)
Byrn (Byrn, S.R., Pfeiffer, R.R., Stowell, J.G., Solid−State Chemistry of Drugs,SSCIInc., West Lafayette, Indiana, 1999)
Brittain,H.G., Polymorphism in Pharmaceutical Solids, Marcel Dekker, Inc., New York, Basel, 1999
Bernstein (Bernstein, J., Polymorphism in Molecular Crystals, Oxford University Press, 2002)

発明が解決しようとする課題

0013

本出願人は血漿カリクレインの阻害薬である一連の新規ベンジルアミン誘導体を開発した。それらは、WO2013/005045(PCT/GB2012/051588)の中に開示されている。これらの化合物は、血漿カリクレインに対して良好な選択性を示し、そして、視力障害、糖尿病性網膜症、黄斑浮腫、遺伝性血管浮腫、糖尿病、膵臓炎(pancreatitus)、脳出血、腎症、心筋症、神経障害、炎症性腸疾患(inflammaotory bowel disease)、関節炎、炎症、敗血症性ショック低血圧、癌、成人呼吸窮迫症候群播種性血管内凝固症候群心肺バイパス手術及び手術後の出血(bleeding from post−operative surgery)の処置において潜在的に有用である。そのような1種類のベンジルアミン誘導体は、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチルベンジルカルバモイル)−2−フェニルエチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミドである。N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミドを調製する最初の試みでは、非晶質固体が生成された。しかしながら、本出願人は、該化合物の塩酸塩の安定な新規結晶質形態(これは、本明細書中においては、「形態1」及び「形態2」と称される)を開発した。該新規固体形態は、それらを開発に適したものとする有利な物理化学的特性を有している。

0014

例えば、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の「形態1」の重量蒸気吸着(Gravimetric Vapour Sorption)(GVS)データ(図4)は、水和が可逆的である(即ち、有意な履歴現象が存在しない)ことを示している。さらに、これらのデータは、標準状態相対湿度20%〜80%)のもとでは含水量が比較的漸次的にしか増加しないことを示している。これは、サンプルの湿潤に起因する可能性があり、有意な吸湿性を有さないことと調和する。

0015

製薬的な開発のために該結晶質形態が適していることのさらなる証拠は、以下の安定性データによって与えられる。N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の形態1をポリプロピレン製容器の中の二重ポリエチレンバッグの中に詰め、40℃、相対湿度75%で6ヶ月間貯蔵した。
・ XRPDディフラクトグラムに変化はなかった。
・含水量(Karl Fischer試験方法を使用)は、最初、調製(これは、乾燥操作を含んでいた)後、直ぐに上昇したが、安定化して、1ヶ月後には約2.5%−2.8%(w/w)の範囲になり、そして、その後は、この範囲内にとどまった。これらのデータは、GVSデータと一致しており、有意な吸湿性を有さないことをさらに実証している。
・ 有意な化学的分解はなかった。純度HPLC)は、99.8面積%のままであった。

課題を解決するための手段

0016

かくして、本発明の1態様によれば、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の結晶質多形体が提供される。本出願においては、これらの多形体は、「形態1」及び「形態2」と称され得る。

0017

化学名「N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド」は、図Aにおいて表されている構造を意味する。

0018

図A

0019

本発明は、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の結晶質形態の溶媒和物(例えば、水和物)を包含する。

0020

N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の2種類の結晶質多形体は、今日までに単離され、特徴付けされた。それらは、本明細書中においては、「形態1」及び「形態2」と称されている。

図面の簡単な説明

0021

N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の形態1のX線粉末回折パターンを示す図である。
N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の形態1のIRスペクトルを示す図である。
N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の形態1のDSCサーモグラフを示す図である。
N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の形態1の重量蒸気吸着等温線(吸着、脱着及び吸着)を示す図である。
N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の形態2のX線粉末回折パターンを示す図である。
N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の形態2のDSCサーモグラフを示す図である。
Sprague DawleyラットにおけるCA−I刺激PVに対するN−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩(「被験化合物」と称されている)とCH−3457(陽性対照;血漿カリクレイン阻害薬)の阻害効果を示す図である。
4.2μg/mL(210ng/眼)のIVT投与後におけるN−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩(「被験化合物」と称されている)の眼組織内濃度を示す図である。

0022

該結晶質形態の好ましい態様は、形態1である。本発明の好ましい態様においては、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の結晶質形態は、水和物、特に、一水和物又は半水和物である。

0023

本明細書中においては、X線粉末回折ピーク(これは、角度2θで表されている)は、Cu−Kα線を用いて測定する。

0024

本発明は、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の結晶質形態(形態1)を提供し、これは少なくとも以下の、約:
(1) 5.1、10.3、10.7、18.1、及び、18.6;又は、
(2) 5.1、10.3、10.7、14.9、17.9、18.1、及び、18.6;又は、
(3) 5.1、7.8、10.3、10.7、14.9、16.6、17.9、18.1、及び、18.6;
において、特徴的なX線粉末回折ピーク(Cu−Kα線、角度2θで表される)を示す。

0025

これに関連して、用語「約(approximately)」は、角度2θの測定において±0.2(角度2θで表される)の不確定さが存在していることを意味している。

0026

本発明は、さらにまた、約5.1、7.8、10.3、10.7、13.0、14.9、16.6、17.9、18.1及び18.6において、特徴的なピーク(角度2θで表される)を含むX線粉末回折パターンを有する、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の結晶質形態(形態1)も提供する。

0027

本発明は、さらにまた、少なくとも以下の、約:
(1) 17.32、8.61、8.23、4.89、及び、4.76;又は、
(2) 17.32、8.61、8.23、5.96、4.97、4.89、及び、4.76;又は、
(3) 17.32、11.28、8.61、8.23、5.96、5.34、4.97、4.89、及び、4.76;
の特徴的なd−間隔値(Å)を示すX線粉末回折パターンを有する、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の結晶質形態(形態1)も提供する。

0028

これに関連して、用語「約(approximately)」は、d−間隔値(Å)の測定において±0.2(Åで表される)の不確定さが存在していることを意味している。

0029

図1は、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の形態1のX線粉末回折パターンを示している。本発明は、さらにまた、図1において示されているX線粉末回折パターンと実質的に同一のX線粉末回折パターンを有するN−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の結晶質形態(形態1)も提供する。

0030

図2は、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の形態1のIRスペクトルを示している。本発明は、さらにまた、約3274、3027、2976、2928、1651、1636、1536、1512、1243及び703においてcm−1で表される特徴的なピークを有する、IRスペクトルによって特徴付けられる、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の結晶質形態(形態1)も提供する。

0031

これに関連して、用語「約(approximately)」は、該cm−1値が、例えば最大で±1cm−1まで、変動し得ることを意味している。本発明は、さらにまた、図2において示されているIRスペクトルと実質的に同一のIRスペクトルを有するN−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の結晶質形態(形態1)も提供する。

0032

本発明は、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の結晶質形態(形態2)も提供し、これは少なくとも以下の、約:
(1) 3.3、5.7、18.6、24.4、25.5;又は、
(2) 3.3、5.7、6.7、18.6、24.4、25.5;又は、
(3) 3.3、5.7、6.7、8.3、11.0、18.6、24.4、25.5;
において、特徴的なX線粉末回折ピーク(Cu−Kα線、角度2θで表される)を示す。

0033

本発明は、さらにまた、約3.3、4.7、5.7、6.0、6.7、8.3、11.0、18.6、24.4、25.5において、特徴的なピーク(角度2θで表される)を含むX線粉末回折パターンを有する、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の結晶質形態(形態2)も提供する。

0034

本発明は、さらにまた、少なくとも以下の、約:
(1) 26.72、15.52、4.77、3.65、3.49;又は、
(2) 26.72、15.52、13.26、4.77、3.65、3.49;又は、
(3) 26.72、15.52、13.26、10.66、8.04、4.77、3.65、3.49;
の特徴的なd−間隔値(Å)を示すX線粉末回折パターンを有する、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の結晶質形態(形態2)も提供する。

0035

図5は、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の形態2のX線粉末回折パターンを示している。本発明は、さらにまた、図5において示されているX線粉末回折パターンと実質的に同一のX線粉末回折パターンを有するN−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の結晶質形態(形態2)も提供する。

0036

本発明の結晶質形態は、非溶媒和形態と溶媒和形態の両方で存在することができる。用語「溶媒和物」は、本明細書中においては、本発明の化合物と特定量の1種類以上の製薬上許容される溶媒(例えば、エタノール)を含む分子複合体記述するために使用される。用語「水和物」は、該溶媒が水である場合に使用される。

0037

本発明は、さらにまた、本発明の形態1を調製する方法も包含し、ここで、該調製方法は、該結晶質形態を溶媒又は溶媒混合物の中のN−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の溶液から結晶化させることを含む。本発明の1態様においては、該溶媒混合物は、アセトニトリルと水である。別の態様においては、該溶媒混合物は、アセトニトリルとジメチルスルホキシドである。別の態様においては、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩を溶媒又は溶媒の混合物(例えば、アセトニトリルと水、又は、アセトニトリルとジメチルスルホキシド)に添加し、及び、その組み合わされた混合物(化合物プラス溶媒(1種類又は複数種類))を約70〜85℃の温度まで加熱した後、室温まで冷却する。あるいは、この態様において、該組み合わされた混合物を75〜80℃の温度まで加熱した後、室温まで冷却する。あるいは、この態様において、該組み合わされた混合物を約75℃、76℃、77℃、78℃、79℃又は80℃の温度まで加熱した後、室温まで冷却する。あるいは、この態様において、該組み合わされた混合物を約77℃の温度まで加熱した後、室温まで冷却する。

0038

代替的に、該結晶質形態は、固体非晶質形態温度サイクリング(例えば、245℃以下での示差走査熱量測定による当該サンプルの加熱/冷却サイクリング))に付すことによって、得ることができる。

0039

本発明の調製方法は、本発明の結晶質形態の結晶種を添加することも含み得る。

0040

1態様において、本発明は、本発明による調製方法で製造された場合の本発明の結晶質形態を提供する。

0041

先に記載したように、本発明の結晶質形態は、多くの治療用途、特に、血漿カリクレインが介在している疾患又は症状の処置における治療用途を有している。

0042

従って、本発明は、治療において使用するための、本明細書中で定義されているN−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の結晶質形態を提供する。好ましい実施形態では、該結晶質形態は、形態1である。

0043

本発明は、さらにまた、血漿カリクレインが介在する疾患又は症状を処置するための医薬の製造における、本明細書中で定義されているN−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の結晶質形態の使用も提供する。好ましい実施形態では、該結晶質形態は、形態1である。

0044

本発明は、さらにまた、血漿カリクレインが介在する疾患又は症状を処置する方法において使用するための本明細書中で定義されているN−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の結晶質形態も提供する。好ましい実施形態では、該結晶質形態は、形態1である。

0045

本発明は、さらにまた、血漿カリクレインが介在する疾患又は症状を処置する方法も提供し、ここで、該方法は、そのような処置を必要とする哺乳動物に治療有効量の本明細書中で定義されているN−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の結晶質形態を投与することを含む。好ましい実施形態では、該結晶質形態は、形態1である。

0046

1態様において、血漿カリクレインが介在する該疾患又は症状は、視力障害、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、遺伝性血管浮腫、糖尿病、膵臓炎(pancreatitus)、脳出血、腎症、心筋症、神経障害、炎症性腸疾患(inflammaotory bowel disease)、関節炎、炎症、敗血症性ショック、低血圧、癌、成人呼吸窮迫症候群、播種性血管内凝固症候群、心肺バイパス手術及び手術後の出血(bleeding from post−operative surgery)から選択される。

0047

1態様においては、血漿カリクレインが介在する疾患又は症状は、糖尿病性網膜症又は糖尿病性黄斑浮腫に関連した網膜血管透過性である。

0048

本発明に関連して、本明細書中において「処置(treatment)」について言及されている場合、それは、特に異なって示されていない限り、治療的処置対症療法及び予防的処置に対する言及を包含する。用語「治療(therapy)」、「治療的な(therapeutic)」及び「治療的に(therapeutically)」は、同様に解釈されるべきである。

0049

本発明の結晶質形態は、単独で投与し得るか、又は、1種類以上の別の薬物と組合せて投与し得る。一般に、それは、1種類以上の製薬上許容される賦形剤と合わせられた製剤として投与される。用語「賦形剤(excipient)」は、本明細書中においては、機能的特性(即ち、薬物放出速度制御)及び/又は非機能的特性(即ち、加工助剤又は希釈剤)を当該製剤に付与し得る、本発明の化合物(1種類又は複数種類)以外の成分について記述するために使用される。賦形剤の選択は、特定の投与方法、溶解性及び安定性に対する賦形剤の効果並びに投与形態の種類などの要因に大きく依存する。

0050

別の態様において、本発明の化合物は、網膜のレーザー治療と組み合わせて投与することができる。糖尿病性黄斑浮腫を治療するための、レーザー療法とVEGF阻害薬硝子体内注射との組合せは知られている(Elman M, Aiello L, Beck R, et al. “Randomized trial evaluating ranibizumab plus prompt or deferred laser or triamcinolone plus prompt laser for diabetic macular edema” .Ophthalmology. 27 April 2010)。

0051

本発明の結晶質形態を送達するのに適した医薬組成物及びそれらの調製方法については、当業者は容易に理解することができる。そのような組成物及びそれらの調製方法は、例えば、「Remington’s Pharmaceutical Sciences, 19th Edition (Mack Publishing Company, 1995)」の中に見いだすことができる。

0052

ヒト患者に投与する場合、本発明の結晶質形態の総1日用量は、典型的には、0.01mg〜1000mgの範囲、又は、0.1mg〜250mgの範囲、又は、1mg〜50mgの範囲であるが、もちろん、投与方法に依存する。硝子体内注射によって投与する場合、さらに低い、眼1つ当たり0.0001mg(0.1μg)〜0.2mg(200μg)の用量、又は、眼1つ当たり0.0005mg(0.5μg)〜0.05mg(50μg)の用量が想定される。

0053

該総1日用量は、単回投与又は分割投与で投与することができ、そして、医師の裁量によって、本明細書中に記載されている典型的な範囲の外も可能である。これらの用量は、約60kg〜70kgの体重を有する平均的なヒト被検者に基づいている。医師は、体重がこの範囲の外にある被検者(例えば、幼児及び高齢者)に対する用量を容易に決定することができる。

0054

従って、本発明は、上記で定義されているN−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の結晶質固体形態及び製薬上許容される担体、希釈剤又は賦形剤を含む医薬組成物を提供する。好ましい実施形態では、該結晶質固体形態は、形態1である。

0055

該医薬組成物は、例えば、点眼剤クリーム剤、溶液剤、懸濁液剤ヘプタフルオロアルカン(HFAエーロゾル剤及び乾燥粉末製剤などの形態で、局所的に(例えば、眼に、皮膚に、又は、及び/若しくは気道に)投与し得る;又は、例えば、錠剤カプセル剤シロップ剤散剤又は顆粒剤の形態で経口投与することによって、全身的に投与し得る;又は、溶液剤又は懸濁液剤の形態で非経口投与することによって投与し得る;又は、皮下投与によって投与し得る;又は、坐剤の形態で直腸内投与することによって投与し得る;又は、経皮的に投与し得る。

0056

本発明の1実施形態では、該活性成分は、経口的に投与される。経口投与は、嚥下(これによって、該化合物は、胃腸管内に入る)、及び/又は、口腔投与、投与若しくは舌下投与(これによって、該化合物は、口から直接血流内に入る)を包含し得る。

0057

経口投与に適した製剤としては、以下のものなどがある:固体プラグ製剤(solid plugs)、固体微粒子製剤(solid microparticulates)、半固体製剤及び液体製剤(これは、多相系又は分散系を包含する)、例えば、錠剤;マルチ粒子若しくはナノ粒子液体エマルション又は粉末を含む軟カプセル剤又は硬カプセル剤ロゼンジ剤(これは、液体が充填されているものを包含する);咀嚼剤(chews);ゲル剤高速分散性投与形態フィルム剤;オビュール剤(ovules);スプレー剤;及び、口腔内粘膜付着性パッチ剤

0058

経口投与に適した製剤は、該結晶質形態を即時放出性様式又は徐放性様式で送達するように設計することもでき、その際、その放出プロフィールは、遅延型パルス型、制御型、持続型若しくは遅延且つ持続型であることが可能であるか、又は、当該結晶質形態の治療効果を最適化するように改変することが可能である。化合物を徐放性様式で送達する方法は当技術分野では知られており、そして、そのような方法としては、当該化合物と一緒に製剤してその化合物の放出を制御することが可能な低速放出ポリマーなどがある。

0059

徐放性ポリマーの例としては、当該化合物を拡散によって又は拡散とポリマー浸食の組合せによって放出させるために使用され得る分解性ポリマー及び非分解性ポリマーなどがある。徐放性ポリマーの例としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロースヒドロキシプロピルセルロースメチルセルロースエチルセルロースカルボキシメチルセルロースナトリウムポリビニルアルコールポリビニルピロリドンキサンタンガムポリメタクリレートポリエチレンオキシド及びポリエチレングリコールなどを挙げることができる。

0060

液体(これは、多相系及び分散系を包含する)製剤としては、エマルション剤、懸濁液剤、溶液剤、シロップ剤及びエリキシル剤などがある。そのような製剤は、軟カプセル剤又は硬カプセル剤(例えば、ゼラチン製又はヒドロキシプロピルメチルセルロース製)の中の充填剤として提供されることができ、そして、典型的には、担体(例えば、水、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセルロース又は適切な油)並びに1種類以上の乳化剤及び/又は懸濁化剤を含む。液体製剤は、さらにまた、例えばサシェ剤から、固体を再構成することによって調製することもできる。

0061

本発明の結晶質形態は、速溶解性、速崩壊製投与形態の中で、例えば、「Liang and Chen, Expert Opinion in Therapeutic Patents, 2001, 11(6), 981−986」に記載されている速溶解性、速崩壊製投与形態の中で、使用することもできる。

0062

錠剤の製剤については、「Pharmaceutical Dosage Forms: Tablets, Vol.1, by H. Lieberman and L. Lachman (Marcel Dekker, New York, 1980)」の中で論じられている。

0063

本発明について、以下の非限定的な実施例によって例証する。該実施例の中では、以下の図が供されている。

0064

一般的な実験に関する詳細
1HNMRスペクトルは、Brucker Avance III(400MHz)分光計で、重水素溶媒に関して室温で記録した。

0065

分子イオンLCMSを用いて得たが、そのLCMSは、Chromolith Speedrod RP−18eカラム(50×4.6mm)を使用し、11分間にわたる0.1%HCO2H/H2Oの中への10%から90%までの0.1%HCO2H/MeCNの直線勾配流速1.5mL/分で実施した。データは、Thermofinnigan Surveyor LCシステムに連結した、エレクトロスプレーイオン化によるThermofinnigan Surveyor MSQ質量分析計を用いて収集した。

0066

化学名は、ISIS drawパッケージ(MDL Information Systems製)の一部として提供されたAutonomソフトウェアを用いて作成した。

0067

全ての溶媒及び市販試薬は、受け取ったままの状態で使用した。

0068

赤外スペクトルは、標準的な吸光度の構成に設定されたシステムを使用して、臭化カリウムを用いて調製されたサンプルを用いて測定し、4000cm−1から400cm−1まで走査した。

0069

X線粉末回折パターンは、Cu−Kα線(45kV、40mA)、θ−θゴニオメーター集束鏡発散スリット(1/2”)、入射ビーム発散ビームの両方におけるソーラースリット(4mm)及びPIXcel検出器を使用するPANalytical回折計で収集した。データ収集に使用したソフトウェアは、「X’Pert Data Collector, version 2.2f」であり、データは、「X’Pert Data Viewer, version 1.2d」を用いて提供された。

0070

XRPDパターンは、PANalytical X’Pert PROを使用する周囲条件下でのトランスミッションフォイルサンプルステージ(transmission foil sample stage)(ポリイミド−Kapton、厚さ12.7μmのフィルム)によって、周囲条件下で得た。データ収集範囲は、連続走査速度0.202004°s−1で、2.994−35°2θであった。

0071

DSCデータは、45の位置のサンプルホルダーを備えたPerkinElmer Pyris 4000 DSCで収集した。その機器は、認定インジウムを用いて、エネルギーと温度の校正に関して校合した。所定量(0.5−3.0mg)のサンプルをアルミニウムピンホールパン(pin holed aluminium pan)の中に置き、そして、20℃×分−1で30℃から350℃まで加熱するか、又は、指示されている実験として変更した。全サンプルに対して、60mL×分−1での乾燥窒素パージを維持した。当該機器の制御、データ収集及び解析は、Pyris Software v9.0.1.0203を用いて実施した。

0072

N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩(形態1)

0073

方法
A. {(S)−1−[4−(tert−ブトキシカルボニルアミノメチル)−ベンジルカルバモイル]−2−フェニル−エチル}−カルバミン酸ベンジルエステル
(S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−フェニル−プロピオン酸2,5−ジオキソピロリジン−1−イルエステル(4.25g、10.72mmol)をCH2Cl2(100mL)に溶解させた。この溶液を0℃まで冷却した。1−(N−Boc−アミノメチル)−4−(アミノメチル)ベンゼン(2.79g、11.79mmol)を添加した後、トリエチルアミン(3.25g、32.16mmol)を添加した。0℃〜室温で18時間経過した後、反応混合物クロロホルム(100mL)で希釈し、NaHCO3(1×30mL)、水(1×30mL)、ブライン(1×30mL)で洗浄し、脱水し(Na2SO4)、減圧下で蒸発させて、黄色の油状物を得た。その残渣を石油エーテル(60−80℃)とEtOAcを用いて摩砕して、白色の固体〔これは、{(S)−1−[4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ−メチル)−ベンジルカルバモイル]−2−フェニル−エチル}−カルバミン酸ベンジルエステル(3.88g、7.49mmol、70%)であると確認された〕を得た。
[M+H]+=518.28、540.32(M+Na)。

0074

B. {4−[((S)−2−アミノ−3−フェニル−プロピオニルアミノ)−メチル]−ベンジル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
{(S)−1−[4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ−メチル)−ベンジルカルバモイル]−2−フェニル−エチル}−カルバミン酸ベンジルエステル(3.66g、7.08mmol)をメタノール(200mL)に溶解させた。この溶液を、10%Pd/C(500mg)上で、大気圧下及び室温で1時間水素化し、その後、触媒セライトを通して濾去した。その残渣をメタノール(30mL)で洗浄し、その濾液を合して減圧下で蒸発させて、白色の固体〔これは、{4−[((S)−2−アミノ−3−フェニル−プロピオニルアミノ)−メチル]−ベンジル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2.627g、6.85mmol、97%)であると確認された〕を得た。
[M+H]+=384.37。

0075

C. (R)−2−アミノ−3−(4−エトキシ−フェニル)−プロピオン酸
(R)−2−ブトキシカルボニルアミノ−3−(4−エトキシ−フェニル)−プロピオン酸(4.0g、12.93mmol)をジオキサン(150mL)の中の4M HClに溶解させた。室温で1時間経過した後、溶媒を減圧下で除去して、白色の固体〔これは、(R)−2−アミノ−3−(4−エトキシ−フェニル)−プロピオン酸塩酸塩(3.18g、12.9mmol、100%)であると確認された〕を得た。
[M+H]+=210.18。

0076

D. (R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(4−エトキシ−フェニル)−プロピオン酸
水酸化ナトリウム(1.14g、28.38mmol)を水(100mL)に溶解させた溶液に、(R)−2−アミノ−3−(4−エトキシ−フェニル)−プロピオン酸塩酸塩(3.17g、12.9mmol)を溶解させた。ジオキサン(100mL)の中のクロロギ酸ベンジル(2.64g、15.48mmol)を添加した。その反応混合物を室温で18時間撹拌し、その後、ジオキサンを減圧下で除去した。その水性残渣をジエチルエーテル(1×100mL)で洗浄し、1M HClで酸性化してpH2とし、クロロホルム(2×200mL)で抽出した。その抽出物を合して、水(1×50mL)、ブライン(1×50mL)で洗浄し、脱水し(Na2SO4)、減圧下で蒸発させて、白色の固体〔これは、(R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(4−エトキシ−フェニル)−プロピオン酸(4.0g、11.65mmol、90%)であると確認された〕を得た。
[M+H]+=344.20。

0077

E. [(R)−1−{(S)−1−[4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ−メチル)−ベンジルカルバモイル]−2−フェニル−エチルカルバモイル}−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−カルバミン酸ベンジルエステル
{4−[((S)−2−アミノ−3−フェニル−プロピオニルアミノ)−メチル]−ベンジル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2.63g、6.86mmol)をCH2Cl2(100mL)とDMF(5mL)に溶解させた。この溶液を0℃まで冷却した。(R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(4−エトキシ−フェニル)−プロピオン酸(2.59g、7.54mmol)を添加した後、HOBt(1.11g、8.23mmol)及びトリエチルアミン(2.08g,20.57mmol)を添加した。次いで、水溶性カルボジイミド(1.45g、7.54mmol)を添加した。0℃〜室温で18時間経過した後、反応混合物をクロロホルム(200mL)で希釈し、NaHCO3(1×50mL)、水(1×50mL)、ブライン(1×50mL)で洗浄し、脱水し(Na2SO4)、減圧下で蒸発させて、黄色の油状物を得た。その残渣を酢酸エチル及び石油エーテル(60−80℃)を用いて磨砕して、白色の固体〔これは、[(R)−1−{(S)−1−[4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ−メチル)−ベンジルカルバモイル]−2−フェニル−エチルカルバモイル}−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−カルバミン酸ベンジルエステル(3.55g、5.01mmol、73%)であると確認された〕を得た。
[M+H]+=709.34。

0078

F. [4−({(S)−2−[(R)−2−アミノ−3−(4−エトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−フェニル−プロピオニルアミノ}−メチル)−ベンジル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
[(R)−1−{(S)−1−[4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ−メチル)−ベンジルカルバモイル]−2−フェニル−エチルカルバモイル}−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−カルバミン酸ベンジルエステル(3.55g、5.00mmol)をメタノール(200mL)に溶解させた。この溶液を10%Pd/C(500mg)上で、大気圧下及び室温で1時間水素化し、その後、触媒をセライトを通して濾去しした。残渣をメタノール(30mL)で洗浄し、その濾液を合してを減圧下で蒸発させて、白色の固体〔これは、[4−({(S)−2−[(R)−2−アミノ−3−(4−エトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−フェニル−プロピオニルアミノ}−メチル)−ベンジル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2.8g、4.87mmol、97%)であると確認された〕を得た。
[M+H]+=575.37

0079

G. [4−({(S)−2−[(R)−2−ベンゾイルアミノ−3−(4−エトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−フェニル−プロピオニルアミノ}−メチル)−ベンジル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
[4−({(S)−2−[(R)−2−アミノ−3−(4−エトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−フェニル−プロピオニルアミノ}−メチル)−ベンジル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(3.45g、5.99mmol)をジクロロメタン(150mL)に溶解させた。塩化ベンゾイル(1.01g、7.19mmol)を添加した後、トリエチルアミン(1.82g、17.98mmol)を添加した。その反応混合物を室温で5時間撹拌し、CHCl3(150mL)で希釈し、その溶液を0.3M KHSO4(1×50mL)、飽和NaHCO3(1×50mL)、水(1×50mL)、ブライン(1×50mL)で洗浄し、脱水し(Na2SO4)、減圧下で蒸発させた。その残渣を石油エーテル(60−80℃)及びEtOAcを用いて磨砕して、白色の固体〔これは、[4−({(S)−2−[(R)−2−ベンゾイルアミノ−3−(4−エトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−フェニル−プロピオニルアミノ}−メチル)−ベンジル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(3.06g、4.51mmol、75%)であると確認された〕を得た。
[M+H]+=679.34。

0080

H. N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩(形態1)
[4−({(S)−2−[(R)−2−ベンゾイルアミノ−3−(4−エトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−フェニル−プロピオニルアミノ}−メチル)−ベンジル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(10.0g、14.7mmol)を、室温で、塩化水素/酢酸エチル(3.7M、250mL)の中で撹拌した。2時間結果した後、その今後異物濾過し、酢酸エチル(2×50mL)で洗浄し、脱水して、固体(7.9g)を得た。その固体の一部(0.106g)をアセトニトリル(2.1mL)と水(0.32mL)の混合物の中に懸濁させ、撹拌し、77℃まで加熱した。溶解したことが観察されるまで、その混合物に追加の水のアリコート(0.05mL)を連続して添加した。次いで、その撹拌下にある混合物を室温まで一晩冷却した。生じた固体を濾過することで単離し、減圧下で40℃で乾燥させて、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩(形態1)(0.067g、3.41mmol、81%)を得た。
[M+H]+=579.34;
1H NMR:(CD3OD),1.40(3H,t,J=6.9Hz),2.91−2.99(3H,m),3.14−3.19(1H,m),4.02(2H,q,J=6.9Hz),4.08(2H,s),4.41(1H,d,J=15.5Hz),4.51(1H,d,J=15.5Hz),4.66−4.69(2H,m),6.82(2H,d,J=8.4Hz),7.10(2H,d,J=8.2Hz),7.18−7.20(2H,m),7.25−7.38(7H,m),7.44−7.59(3H,m),7.72(2H,d,J=7.8Hz)。

0081

N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩(形態1)のXRPDディフラクトグラムは、図1に示されている。

0082

0083

赤外分光法
形態1のIRスペクトルは、約3274、3027、2976、2928、1651、1636、1536、1512、1243及び703cm−1の波長に、ピークを含む。そのスペクトルは、図2に示されている。

0084

示差走査熱量測定(DSC)
形態1に関するDSCデータは、図3に示されている。

0085

重量蒸気吸着
IGAsorp Systems Software V6.50.48によって制御されているHiden Isochema水分吸着分析計モデルIGAsorp)を用いて、吸着等温線を得た。サンプルは、計器制御によって一定の温度(25℃)に維持した。湿度は、乾燥窒素流と湿潤窒素流を混合させることによって制御した(総流量250mL×分−1)。その計器は、校正された3種類のRotronic塩溶液(10−50−88%)を測定することによって、相対湿気含有量に関して校合した。微量天秤(精度 +/−0.005mg)によって、サンプルの重量変化を湿度の関数としてモニターした。確定された量のサンプルを、周囲条件下で、風袋重量が量られているメッシュステンレス鋼バスケットの中に置いた。全実験サイクルは、一定温度(25℃)のもとで、10%RHインターバルで、0〜90%範囲にわたる3回の走査(吸着、脱着及び吸着)で構成された(各湿度レベルに対して60分)。

0086

形態1に関するGVSデータは、図4に示されている。

0087

N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩(形態2)

0088

方法
[4−({(S)−2−[(R)−2−ベンゾイルアミノ−3−(4−エトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−フェニル−プロピオニルアミノ}−メチル)−ベンジル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(5.0g)を、窒素雰囲気下、酢酸エチル(15mL)に懸濁させた。乾燥塩水素を酢酸エチルに溶解させた溶液(3.7M、60mL)をその懸濁液に装入し、その混合物を室温で撹拌した。合計で2時間撹拌した後、得られた懸濁液を濾過し、酢酸エチル(2×25mL)で洗浄した。その固体を、減圧下、40℃で60時間乾燥させて、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩をオフホワイト色の固体(4.14g、収率91%)として得た。アリコート(6mg)をアルミニウム製ピンホールパン(pin holed aluminium pan)の中に入れて密閉した。そのパンを、1分間当たり20℃で30℃から256℃までの熱サイクルを用いて加熱し、次いで、冷却して30℃まで戻した(1分間当たり50℃)。そのサイクルの間、サンプルへの60mL/分の窒素流量を維持した。DSCパンから白色の固体(6mg)を単離して、N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩(形態2)を得た。

0089

N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩(形態2)のXRPDディフラクトグラムは、図5に示されている。

0090

形態2に関するDSCデータは、図6に示されている。

0091

生物学的活性
本発明の結晶質形態の、血漿カリクレインを阻害する能力は、以下の生物学的アッセイを用いて測定することができる。

0092

血漿カリクレインに対するKiの測定
インビトロにおける血漿カリクレイン阻害活性を、標準的な公表されている方法(例えば、以下のものを参照されたい:「Johansen et al., Int. J. Tiss. Reac. 1986, 8, 185」、「Shori et al., Biochem. Pharmacol., 1992, 43, 1209」、「Sturzebecher et al., Biol. Chem. Hoppe−Seyler, 1992, 373, 1025」)を用いて測定した。ヒト血漿カリクレイン(Protogen)を、37℃で、蛍光発生基質「H−DPro−Phe−Arg−AFC」及び種々の濃度の被験化合物と一緒にインキュベートした。410nmにおける吸光度(optical absorbance)の変化を測定することにより残留酵素活性(初期反応速度)を決定し、被験化合物に関するKi値を求めた。

0093

このアッセイにおいて試験した場合、形態1は、0.010μMのKi(ヒトPkal)を示した。

0094

該結晶質形態は、以下の生物学的アッセイを用いて、関連する酵素KLK1に対する阻害活性に関してスクリーニングすることもできる。

0095

KLK1に対するIC50の測定
インビトロでにおけるKLK1阻害活性を、標準的な公表されている方法(例えば、以下のものを参照されたい:「Johansen et al., Int. J. Tiss. Reac. 1986, 8, 185」、「Shori et al., Biochem. Pharmacol., 1992, 43, 1209」、「Sturzebecher et al., Biol. Chem. Hoppe−Seyler, 1992, 373, 1025)を用いて測定した。ヒトKLK1(Callbiochem)を、37℃で、蛍光発生基質「H−DVal−Leu−Arg−AFC」及び種々の濃度の被験化合物と一緒にインキュベートした。410nmにおける吸光度(optical absorbance)の変化を測定することにより残留酵素活性(初期反応速度)を決定し、被験化合物に関するIC50値を求めた。

0096

このアッセイにおいて試験した場合、形態1は、>10μMのIC50(ヒトKLK1)を示した。

0097

該結晶質形態は、以下の生物学的アッセイを用いて、関連する酵素プラスミン、トロンビン、トリプシン、第Xa因子及び第XIIa因子に対する阻害活性に関してスクリーニングすることもできる。

0098

酵素選択性の決定
ヒトセリンプロテアーゼ酵素プラスミン、トロンビン、トリプシン、第Xa因子及び第XIIa因子を、適切な蛍光発生基質を用いて、酵素活性に関してアッセイした。プロテアーゼ活性は、基質から放出される蛍光の蓄積を5分間にわたってモニタリングすることにより測定した。1分間当たりの蛍光増大の線形速度を、活性パーセント(%)として表した。各基質の切断に対するKmを、ミカエリスメンテン式の標準的な変換によって求めた。化合物の阻害薬アッセイは、基質のKm濃度で実施し、阻害されていない酵素活性(100%)の50%阻害(IC50)をもたらす阻害薬の濃度として、活性を計算した。

0099

N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩をこれらのアッセイにおいて試験した場合、以下のデータが得られた。

0100

0101

カルボニックアンヒドラーゼIによって誘発させた網膜血管透過性モデル
N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の活性は、ラットにおけるこのインビボモデルを用いて確立させた。ラットに対して、リン酸緩衝生理食塩水PBS)、CH−3457(血漿カリクレイン阻害薬陽性対照)(10μM)又はN−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩(「被験化合物」)(1μM)の硝子体内注射(5μL)を、時間0において実施した。30分間経過した後、PBS又はCA−I(200ng/眼)の2回目の硝子体内注射(5μL)を行なった。15分間経過した後、10%フルオレセインナトリウム注入し、そして、最初のIVT注射の75分後に、硝子体蛍光光度分析によって、網膜血管透過性(RVP)を測定した。N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩(「被験化合物」)に関するデータは、図7に示されている。この図において、下側の点線は、PBS/PBS後の基底RVPを示しており、上側の点線は、最大刺激を示している。1μMのN−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩単独の硝子体内注射では、PBS単独と比べて、基底RVPに対して効果はなかった(3.29±0.21 対 3.64±0.48)。N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の硝子体内注射は、RVP(CA−I注射によって刺激された)を53±21%低減させた。

0102

薬物動態学
N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の薬物動態学的研究を実施して、有色(ダッチベルテッドウサギにおける単回IVT投与後の眼及び全身の薬物動態について評価した。1種類の用量レベル当たり6匹のウサギに対して、4.2μg/mLのN−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の製剤(リン酸緩衝生理食塩水中)の50μL(眼1つ当たり210ng)の単回の両側IVT注射を行なった。各時間点(IVT投与の4時間後、8時間後、24時間後、48時間後、96時間後、及び、168時間後)において、1匹のウサギを安楽死させ、硝子体、網膜/脈絡膜及び房水の中のN−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の眼組織濃度を測定した。逐次、血液試料生存ウサギにおいて採取した。

実施例

0103

眼組織濃度データは、図8に示されている。この図において、各眼組織濃度に対する実線は、各ウサギの左眼右眼平均値である。N−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩(「被験化合物」)の眼組織濃度における減少は、7日間にわたって最小であった。IVT投与後のN−[(R)−1−[(S)−1−(4−アミノメチル−ベンジルカルバモイル)−2−フェニル−エチルカルバモイル]−2−(4−エトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド塩酸塩の血漿濃度は、すべての時間点において、1ng/mL未満であった。

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