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技術 L−システインおよび該アミノ酸の誘導体の発酵生産方法

出願人 ワッカーケミーアクチエンゲゼルシャフト
発明者 ダスラー,トビアスラインフェルダー,バルフレートウィッヒ,ギュンター
出願日 2013年9月9日 (5年11ヶ月経過) 出願番号 2015-531527
公開日 2015年9月28日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2015-528301
状態 特許登録済
技術分野 微生物による化合物の製造 突然変異または遺伝子工学 酵素・酵素の調製
主要キーワード 製品範囲 経済的効率 ひずめ 元素モリブデン 初期容積 残渣成分 発酵槽容器 中温性微生物
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課題・解決手段

本発明は発酵培地中でのシステイン生産微生物菌株発酵によってL−システインならびにその誘導体であるL−シスチンおよびチアゾリジンの製造ための方法に関する。本発明はL−メチオニン、L−イソロイシンまたはL−スレオニンを、本培養における発酵培地に、各々、0.1〜10g/Lの濃度範囲で添加することを特徴とする。

概要

背景

L−シスチンは、L−システイン二分子酸化によって生成されるジスルフィドである。この反応は可逆的であり、還元によりL−シスチンをL−システインに転化して戻すことができることを意味する。

2−メチルチアゾリジン−2,4−ジカルボン酸チアゾリジン)は、L−システインとピルビン酸縮合生成物であり、完全に化学反応で生成される(US5972663A)。この反応も同様に可逆的である。したがって、チアゾリジンは、例えば高温で酸により分解し、その出発成分に戻ることもある。

アミノ酸であるL−システインは、経済的に重要である。例えば、食品添加物(特にパン菓子製造業における)、化粧品原材料、そして医薬活性成分(特にN−アセチルシステインおよびS−カルボキシメチルシステイン)の生産のための原料としても使用されている。

L−システインは、すべての生物における硫黄代謝において重要な役割を果たし、タンパク質グルタチオンビオチンリポ酸メチオニンおよび他の硫黄含有代謝生成物の合成に使用されている。さらに、L−システインは、補酵素A生合成するための前駆体として役立っている。L−システインの生合成は、細菌、特に腸内細菌(Enterobacteria)で詳細に研究されており、Kredich(1996,Biosynthesis of cysteine, p.514−527.In F.C.Neidhardt, R.Curtiss III,J.L.Ingraham.E.C.C.Lin,K.B.Low,B.Magasanik,W.S.Reznikoff,M.Riley,M.Schaechter,and H.E.Umbarger(ed.), Escherichia Coli and Salmonella:Cellular and molecular biology,2nd.ed. ASMPress,Washington,D.C.)に詳細に記載されている。

L−システイン生合成における中央代謝からの重要な前駆体は、解糖中間体である3−ホスホグリセリン酸である。したがって、L−システインはL−セリンおよびグリシンと共にホスホグリセリン酸類の一部として考えられている。対照的にタンパク質を構成するアミノ酸であるL−メチオニン、L−イソロイシンおよびL−スレオニンは、中央代謝からの共有前駆体がクエン酸回路中間体のオキサロ酢酸であるので、オキサロ酢酸類に属する。炭素供給源、例えばグルコースなどから進めると、物質の流れは同化アミノ酸代謝のこれらの2つの異なった枝を介して概ね互いに独立して進行する。しかしながら、ホスホグリセリン酸類の中間体もしくは最終生成物とオキサロ酢酸類の個別の生合成工程との一定の相互作用が知られている。例えば、ホモセリンデヒドロナーゼI、L−アスパルギン酸セミアルデヒドのL−ホモセリンへの還元を触媒するthrA遺伝子産物は、L−セリンによってのみならず、L−システインによっても阻害され得ることが記載されている(Hamaら、1991,J.Biochem.109,604−8;Datta,1967,Biochemistry 58,635−41)。さらに、同化スレオニンデアミナーゼIlvAはL−システインによって阻害されることが知られている(Harris, 1981,J.Bacteriol. 145,1031−35)。さらに、L−スレオニンに類似しているL−セリンはIlvA遺伝子産物の基質として役立つことができる(Raskoら、1971,Eur. J.Biochem.21,424−27)。

ホスホグリセリン酸類のアミノ酸の発酵生産において、L−イソロイシンを培地に添加し得ることが種々の特許に記載されている(EP1233067、EP1382684)が、L−イソロイシンが種々の可能な添加剤の1つとしてだけ明細書などに引用されている。しかしながら、L−イソロイシンはアミノ酸生産に有益な効果を有するであろうという事実は、まったく示されてもいなければ明らかにもなっていない。

Dasslerら(2000,Mol.Microbiol.36:1101−1112)には、アミノ酸であるL−メチオニン、L−イソロイシンおよびL−ロイシンをホスホグリセリン酸類のアミノ酸の発酵生産における前培養培地に添加する(各々、0.3g/L)ことが記載されている。しかしながらこれらのアミノ酸は発酵槽本培養培地には添加されていなかった。ここでも前培養培地のアミノ酸補給がシステインまたはアセチルセリンの生産に有益な効果を有するであろうことも何ら示されていない。

髪、剛毛、角、ひずめおよび羽などのケラチン性材料からの抽出、あるいは前駆体の酵素転化による生体内変化によるL−システインの古典的な製法に加えて、L−システインの発酵による製法方法も数年前に開発された。微生物を使用するL−システインの発酵による製造に関する先行技術は、例えばUS6218168B1、US5972663A、US20040038352A1、CA2386539A1、US20090053778A1およびUS20090226984A1に記載されている。
ここで使用されている細菌性ホスト生物は、とりわけ、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属の菌株、ならびに例えばエシェリキアコリ(Escherichia coli)またはパントエアアナナティス(Pantoea ananatis)などの腸内細菌科の代表である。

突然変異および淘汰によって改良されたL−システイン生産菌に到達する古典的な手順に加えて、菌株に対する遺伝子変性も、効果的なL−システインの過生産を達成するために標的にされて行われている。

したがって、L−システインによるフィードバック阻害を低減させたセリン−O−アセチルトランスフェラーゼをコードするcysE対立遺伝子の導入によって、システイン生産を増加させている(US6218168B1;Nakatomiら、1998、Appl.Env.Microbiol.64:1607−1611)。L−システインの直接前駆体であるO−アセチル−L−セリンの生成は、フィードバック耐性のCysE酵素により細胞内でL−システインレベルから実質的にデカップリングされている。

O−アセチル−L−セリンは、L−セリンおよびアセチル−CoAから形成される。したがって、L−システイン製造のための十分な量のL−セリンを提供することは非常に重要である。これはL−セリンによるフィードバック阻害を低減させた3−ホスホグリセリンセリン脱水素酵素をコードするserA対立遺伝子を導入することによって達成することができる。その結果、L−セリンの前駆体である3−ヒドロキシピルビン酸の生成は、細胞のL−セリンレベルから実質的にデカップリングされる。このようなSerA酵素の例は、EP0620853およびUS2005009162A2に記載されている。

さらに、発酵におけるL−システイン収率は、L−システイン分解酵素、例えば、トリプトファナーゼTnaAまたはシスタチオニン−β−リアーゼMalYもしくはMetCをコードする遺伝子を弱体化または破壊することによって増加し得ることが知られている(EP1571223)。

細胞からのL−システインの搬出を増加させることは、さらに培地内生成物の収率を増加させる可能性もある。これはエフラックス遺伝子と呼ばれる過発現によって達成され得る。これらの遺伝子は細胞からのL−システインの搬出を仲介する膜結合型タンパク質をコードする。種々のエフラックス遺伝子はL−システイン搬出に対して記載されている(US5972663A,US20040038352A1)。

L−システインを細胞から発酵培地に搬出することは多くの利点がある:
1)L−システインは、細胞内反平衡から連続的に抽出され、その結果、細胞内のこのアミノ酸のレベルが低く保たれ、そのためL−システインによる敏感な酵素のフィードバック阻害が存在しない:
(1)L−システイン(細胞内) ←→ L−システイン(培地)
2)培地中に分泌されたL−システインは、培養中の培地に導入された酸素存在下でジスルフィドL−システインに酸化される(US5972663A):
(2)2L−システイン+1/2O2 ←→ L−シスチン+H2O
中性pHでの水溶液中におけるL−シスチンの溶解度は、特にL−システインと比較して非常に低いので、ジスルフィドは低濃度でも沈殿し、そして白色沈殿を生成する。
(3)L−シスチン(溶解した) ←→ L−シスチン(沈殿する)
L−シスチンの沈殿のため、培地中に溶解した生成物のレベルは低下し、その結果、(1)および(2)の反応平衡は各々の場合において生成物側にシフトする。
3)アミノ酸は発酵培地から直接得られる場合には、生成物が細胞内に蓄積し、そして最初に細胞消化が進行しなければならない場合よりも、生成物を精製するための技術的な労力は著しく低下する。

本発明の文脈における「総システイン」という用語は、L−システインならびにL−システインから生成される化合物L−シスチンおよびチアゾリジンを組合せており、これらが発酵中に生成し、培養上清および沈殿の中で蓄積する。

L−システイン生産菌の遺伝子組み換えに加えて、発酵方法、すなわち、細胞を培養するタイプおよび仕方を最適化することは、効果的な製造方法の開発にも重要な役割を果たす。

この場合、種々の培養パラメーター、例えば炭素供給源とエネルギー源のタイプと用量、温度、酸素供給量(DE102011075656A1)、pHおよび培地の組成などは、L−システインの発酵生産における製品収量および/または製品範囲に影響を与える場合がある。

原料およびエネルギーコスト絶えず増加するため、L−システインの生産における生産収量を増加させ、順々にこのやり方で、方法の経済的効率を改善する必要が常にある。

概要

本発明は発酵培地中でのシステイン生産微生物菌株の発酵によってL−システインならびにその誘導体であるL−シスチンおよびチアゾリジンの製造ための方法に関する。本発明はL−メチオニン、L−イソロイシンまたはL−スレオニンを、本培養における発酵培地に、各々、0.1〜10g/Lの濃度範囲で添加することを特徴とする。

目的

本発明の目的は、前培養および発酵槽中の本培養における発酵培地中のシステイン生産微生物菌株の発酵によって、L−システインならびにその誘導体であるL−シスチンおよびチアゾリジンの製造ための改良された方法を提供する

効果

実績

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請求項1

前培養および発酵槽中の本培養における発酵培地中システイン生産微生物菌株発酵によるL−システインならびにその誘導体であるL−シスチンおよびチアゾリジンの製造ための方法であって、L−メチオニン、L−イソロイシンまたはL−スレオニンが、本培養における発酵培地に、各々0.1から10g/Lの濃度範囲で添加されることを特徴とする、方法。

請求項2

L−メチオニン、L−イソロイシンまたはL−スレオニンが、本培養における発酵培地に、各々0.5から5g/Lの濃度範囲で添加されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項3

メチオニンおよびイソロイシン、またはメチオニンおよびスレオニンが、添加されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。

請求項4

メチオニンおよびイソロイシンが、添加されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。

請求項5

微生物菌株として、腸内細菌科の代表が使用されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。

請求項6

微生物菌株が、対応する野生型酵素と比較して、少なくとも2のファクターで、L−システインによるフィードバック阻害が低下している変性されたセリン−O−アセチルトランスフェラーゼを保有しているか、または野生型細胞と比較して、エフラックス遺伝子の過発現により、少なくとも2のファクターで、細胞からのシステイン搬出が増加していることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。

請求項7

微生物菌株が、対応する野生型酵素と比較して、少なくとも2のファクターで、L−システインによるフィードバック阻害が低下しているセリン−O−アセチルトランスフェラーゼを保有しているだけではなく、エフラックス遺伝子の過発現により、野生型細胞と比較して、少なくとも2のファクターで細胞からのL−システイン搬出も増加しており、およびまた、さらに、対応する野生型酵素と比較して、少なくとも2のファクターで、L−セリンによるフィードバック阻害が低下している変性された3−ホスホグリセリン酸脱水素酵素を保有し、ならびに少なくとも1種のL−システイン分解酵素が、野生型細胞と比較して、この酵素活性の最大でも50%のみが細胞中に存在するように弱体化されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。

請求項8

L−システイン製造の場合において、細胞が好気性成長条件下で培養され、発酵中酸素含有量が最大50%飽和で設定されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。

請求項9

炭素供給源は、発酵培地中の炭素供給源含有量製造段階中に10g/Lを超えないようなやり方で添加されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。

技術分野

0001

本発明はL−システインならびに該アミノ酸誘導体であるL−シスチンおよび2−メチルチアゾリジン−2,4−ジカルボン酸発酵生産のための方法に関する。

背景技術

0002

L−シスチンは、L−システイン二分子酸化によって生成されるジスルフィドである。この反応は可逆的であり、還元によりL−シスチンをL−システインに転化して戻すことができることを意味する。

0003

2−メチルチアゾリジン−2,4−ジカルボン酸(チアゾリジン)は、L−システインとピルビン酸縮合生成物であり、完全に化学反応で生成される(US5972663A)。この反応も同様に可逆的である。したがって、チアゾリジンは、例えば高温で酸により分解し、その出発成分に戻ることもある。

0004

アミノ酸であるL−システインは、経済的に重要である。例えば、食品添加物(特にパン菓子製造業における)、化粧品原材料、そして医薬活性成分(特にN−アセチルシステインおよびS−カルボキシメチルシステイン)の生産のための原料としても使用されている。

0005

L−システインは、すべての生物における硫黄代謝において重要な役割を果たし、タンパク質グルタチオンビオチンリポ酸メチオニンおよび他の硫黄含有代謝生成物の合成に使用されている。さらに、L−システインは、補酵素A生合成するための前駆体として役立っている。L−システインの生合成は、細菌、特に腸内細菌(Enterobacteria)で詳細に研究されており、Kredich(1996,Biosynthesis of cysteine, p.514−527.In F.C.Neidhardt, R.Curtiss III,J.L.Ingraham.E.C.C.Lin,K.B.Low,B.Magasanik,W.S.Reznikoff,M.Riley,M.Schaechter,and H.E.Umbarger(ed.), Escherichia Coli and Salmonella:Cellular and molecular biology,2nd.ed. ASMPress,Washington,D.C.)に詳細に記載されている。

0006

L−システイン生合成における中央代謝からの重要な前駆体は、解糖中間体である3−ホスホグリセリン酸である。したがって、L−システインはL−セリンおよびグリシンと共にホスホグリセリン酸類の一部として考えられている。対照的にタンパク質を構成するアミノ酸であるL−メチオニン、L−イソロイシンおよびL−スレオニンは、中央代謝からの共有前駆体がクエン酸回路中間体のオキサロ酢酸であるので、オキサロ酢酸類に属する。炭素供給源、例えばグルコースなどから進めると、物質の流れは同化アミノ酸代謝のこれらの2つの異なった枝を介して概ね互いに独立して進行する。しかしながら、ホスホグリセリン酸類の中間体もしくは最終生成物とオキサロ酢酸類の個別の生合成工程との一定の相互作用が知られている。例えば、ホモセリンデヒドロナーゼI、L−アスパルギン酸セミアルデヒドのL−ホモセリンへの還元を触媒するthrA遺伝子産物は、L−セリンによってのみならず、L−システインによっても阻害され得ることが記載されている(Hamaら、1991,J.Biochem.109,604−8;Datta,1967,Biochemistry 58,635−41)。さらに、同化スレオニンデアミナーゼIlvAはL−システインによって阻害されることが知られている(Harris, 1981,J.Bacteriol. 145,1031−35)。さらに、L−スレオニンに類似しているL−セリンはIlvA遺伝子産物の基質として役立つことができる(Raskoら、1971,Eur. J.Biochem.21,424−27)。

0007

ホスホグリセリン酸類のアミノ酸の発酵生産において、L−イソロイシンを培地に添加し得ることが種々の特許に記載されている(EP1233067、EP1382684)が、L−イソロイシンが種々の可能な添加剤の1つとしてだけ明細書などに引用されている。しかしながら、L−イソロイシンはアミノ酸生産に有益な効果を有するであろうという事実は、まったく示されてもいなければ明らかにもなっていない。

0008

Dasslerら(2000,Mol.Microbiol.36:1101−1112)には、アミノ酸であるL−メチオニン、L−イソロイシンおよびL−ロイシンをホスホグリセリン酸類のアミノ酸の発酵生産における前培養培地に添加する(各々、0.3g/L)ことが記載されている。しかしながらこれらのアミノ酸は発酵槽本培養培地には添加されていなかった。ここでも前培養培地のアミノ酸補給がシステインまたはアセチルセリンの生産に有益な効果を有するであろうことも何ら示されていない。

0009

髪、剛毛、角、ひずめおよび羽などのケラチン性材料からの抽出、あるいは前駆体の酵素転化による生体内変化によるL−システインの古典的な製法に加えて、L−システインの発酵による製法方法も数年前に開発された。微生物を使用するL−システインの発酵による製造に関する先行技術は、例えばUS6218168B1、US5972663A、US20040038352A1、CA2386539A1、US20090053778A1およびUS20090226984A1に記載されている。
ここで使用されている細菌性ホスト生物は、とりわけ、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属の菌株、ならびに例えばエシェリキアコリ(Escherichia coli)またはパントエアアナナティス(Pantoea ananatis)などの腸内細菌科の代表である。

0010

突然変異および淘汰によって改良されたL−システイン生産菌に到達する古典的な手順に加えて、菌株に対する遺伝子変性も、効果的なL−システインの過生産を達成するために標的にされて行われている。

0011

したがって、L−システインによるフィードバック阻害を低減させたセリン−O−アセチルトランスフェラーゼをコードするcysE対立遺伝子の導入によって、システイン生産を増加させている(US6218168B1;Nakatomiら、1998、Appl.Env.Microbiol.64:1607−1611)。L−システインの直接前駆体であるO−アセチル−L−セリンの生成は、フィードバック耐性のCysE酵素により細胞内でL−システインレベルから実質的にデカップリングされている。

0012

O−アセチル−L−セリンは、L−セリンおよびアセチル−CoAから形成される。したがって、L−システイン製造のための十分な量のL−セリンを提供することは非常に重要である。これはL−セリンによるフィードバック阻害を低減させた3−ホスホグリセリンセリン脱水素酵素をコードするserA対立遺伝子を導入することによって達成することができる。その結果、L−セリンの前駆体である3−ヒドロキシピルビン酸の生成は、細胞のL−セリンレベルから実質的にデカップリングされる。このようなSerA酵素の例は、EP0620853およびUS2005009162A2に記載されている。

0013

さらに、発酵におけるL−システイン収率は、L−システイン分解酵素、例えば、トリプトファナーゼTnaAまたはシスタチオニン−β−リアーゼMalYもしくはMetCをコードする遺伝子を弱体化または破壊することによって増加し得ることが知られている(EP1571223)。

0014

細胞からのL−システインの搬出を増加させることは、さらに培地内生成物の収率を増加させる可能性もある。これはエフラックス遺伝子と呼ばれる過発現によって達成され得る。これらの遺伝子は細胞からのL−システインの搬出を仲介する膜結合型タンパク質をコードする。種々のエフラックス遺伝子はL−システイン搬出に対して記載されている(US5972663A,US20040038352A1)。

0015

L−システインを細胞から発酵培地に搬出することは多くの利点がある:
1)L−システインは、細胞内反平衡から連続的に抽出され、その結果、細胞内のこのアミノ酸のレベルが低く保たれ、そのためL−システインによる敏感な酵素のフィードバック阻害が存在しない:
(1)L−システイン(細胞内) ←→ L−システイン(培地)
2)培地中に分泌されたL−システインは、培養中の培地に導入された酸素存在下でジスルフィドL−システインに酸化される(US5972663A):
(2)2L−システイン+1/2O2 ←→ L−シスチン+H2O
中性pHでの水溶液中におけるL−シスチンの溶解度は、特にL−システインと比較して非常に低いので、ジスルフィドは低濃度でも沈殿し、そして白色沈殿を生成する。
(3)L−シスチン(溶解した) ←→ L−シスチン(沈殿する)
L−シスチンの沈殿のため、培地中に溶解した生成物のレベルは低下し、その結果、(1)および(2)の反応平衡は各々の場合において生成物側にシフトする。
3)アミノ酸は発酵培地から直接得られる場合には、生成物が細胞内に蓄積し、そして最初に細胞消化が進行しなければならない場合よりも、生成物を精製するための技術的な労力は著しく低下する。

0016

本発明の文脈における「総システイン」という用語は、L−システインならびにL−システインから生成される化合物L−シスチンおよびチアゾリジンを組合せており、これらが発酵中に生成し、培養上清および沈殿の中で蓄積する。

0017

L−システイン生産菌の遺伝子組み換えに加えて、発酵方法、すなわち、細胞を培養するタイプおよび仕方を最適化することは、効果的な製造方法の開発にも重要な役割を果たす。

0018

この場合、種々の培養パラメーター、例えば炭素供給源とエネルギー源のタイプと用量、温度、酸素供給量(DE102011075656A1)、pHおよび培地の組成などは、L−システインの発酵生産における製品収量および/または製品範囲に影響を与える場合がある。

0019

原料およびエネルギーコスト絶えず増加するため、L−システインの生産における生産収量を増加させ、順々にこのやり方で、方法の経済的効率を改善する必要が常にある。

0020

米国特許第5972663号明細書
欧州特許第1233067号明細書
欧州特許第1382684号明細書
米国特許第6218168号明細書
米国特許第5972663号明細書
米国特許出願公開第2004/0038352号明細書
カナダ特許第2386539号明細書
米国特許第20090053778号明細書
米国特許第20090226984号明細書
欧州特許第0620853号明細書
米国特許出願公開第2005/009162号明細書
欧州特許第1571223号明細書
米国特許第5972663号明細書
独国特許出願公開第102011075656号明細書

先行技術

0021

Kredich(1996、Biosynthesis of cysteine, p.514−527.In F.C.Neidhardt, R.Curtiss III,J.L.Ingraham.E.C.C.Lin,K.B.Magasanik,W.S.Reznikoff,M.Riley,M.Schaechter,and H.E.Umbarger(ed.)
Escherichia Coli and Salmonella:Cellular and molecular biology,2nd.ed. ASMPress,Washington,D.C.
Hamaら、1991,J.Biochem.109,604−8.
Datta,1967,Biochemistry 58,635−41.
Harris, 1981,J.Bacteriol. 145,1031−35.
Raskoら、1971,Eur. J.Biochem.21,424−27.
Dasslerら、2000,Mol.Microbiol.36:1101−1112.
Nakatomiら、1998,Appl.Env.Microbiol.64:1607−1611.

発明が解決しようとする課題

0022

本発明の目的は、前培養および発酵槽中の本培養における発酵培地中のシステイン生産微生物菌株の発酵によって、L−システインならびにその誘導体であるL−シスチンおよびチアゾリジンの製造ための改良された方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0023

本目的は、L−メチオニン、L−イソロイシンまたはL−スレオニンを本培養中の発酵培地に、各々、0.1から10g/Lの濃度範囲で添加することを特徴とする方法によって達成される。

0024

生産方法における種々の化学物質の効果に関して、それらをスクリーニングすると、アミノ酸であるL−メチオニン、L−イソロイシンまたはL−スレオニンで本培養中の発酵培地に補給することによって、驚くべきことに総システイン収量が増加し得ることが見出された。これは、発酵によるシステイン生産方法に習慣的に使用されている細菌の菌種が前記アミノ酸に対して原栄養性であるのでさらに驚くべきことである。

0025

L−システインおよび本培養中のこのアミノ酸の上記誘導体の発酵生産において、L−メチオニン、L−イソロイシンまたはL−スレオニンを供給する有益な効果は今日まで記述されなかったし、また明らかにされてもいない。これらのアミノ酸のいずれもがシステイン生合成における代謝前駆体ではないので、発酵システイン生産方法における収量がこれらのアミノ酸を添加することによって増加し得るという事実は原理的に驚くべきことである。

0026

L−メチオニン、L−イソロイシンまたはL−スレオニンを、本培養中の発酵培地に、好ましくは0.5〜5g/L、特に好ましくは0.5〜3g/Lの濃度範囲で各々添加する。

0027

この場合に、メチオニンとイソロイシンの組合せ、メチオニンとスレオニンの組合せは単一のアミノ酸のみより好ましい供給である。この場合、特に好ましいのはメチオニンとイソロイシンの組合せである。アミノ酸の組合せを添加する場合には、個々のアミノ酸で挙げたものと同一の濃度範囲が好ましい。

0028

対応するアミノ酸により培地に補給することは、本培養を培養する開始時においてバッチ添加として進めることもできる。あるいは発酵中に最初に連続的にアミノ酸を培地に添加することができる。

0029

本培養(生産培養)中のシステイン生産は、バイオリアクター、好ましくは少なくとも5m3の容積、好ましくは少なくとも20m3の容積、特に好ましくは少なくとも50m3の容積を有する攪拌タンク発酵槽の、当業者に公知の発酵方法による原理で進行する。システイン生産細胞の培養を通常複数の段階で実行する。保存培養から進めると、細胞は少なくとも一つの前培養で最初に成長し、最終的に本培養を最後の前培養で接種する。この場合、一般的には、実験室スケールの発酵槽を介する振盪フラスコから工業スケールのバイオリアクターまで連続的なスケールアップが進む。

0030

本発明の方法のための微生物として、先行技術に記載されているすべてのシステイン生産菌株を使用することができる。そのような菌株は、例えばUS6218168B1、US5972663A、US20040038352A1、CA2386539A1、US20090053778またはEP2138585に開示されている。

0031

微生物菌株として、腸内細菌科の代表が好ましく、特に好ましくはエシェリキア(Escherichia)とパントエア(Pantoea)属の代表、特に非常に好ましくはE.coliとP.ananatis種の菌株である。

0032

これらの微生物菌株のうちで、対応する野生型酵素と比較して、少なくとも2のファクターで、L−システインによるフィードバック阻害が低下している変性されたセリン−O−アセチルトランスフェラーゼを保有しているか、または野生型細胞と比較して、エフラックス遺伝子の過発現により、少なくとも2のファクターで細胞からのシステイン搬出が増加している微生物菌株が好ましい。特に好ましい微生物菌株は、対応する野生型酵素と比較して、少なくとも2のファクターで、L−システインによるフィードバック阻害が低下しているセリン−O−アセチルトランスフェラーゼを保有しているだけではなく、野生型細胞と比較して、エフラックス遺伝子の過発現により、少なくとも2のファクターで細胞からのシステイン搬出も増加している。そのような菌株は、例えばUS6218168B1およびUS5972663Aから公知である。特に非常に好ましい菌株は、さらに変性された3−ホスホグリセリン酸脱水素酵素を保有する菌株であり、対応する野生型酵素と比較して、少なくとも2のファクターでL−セリンによるフィードバック阻害が低下しており(US2005009162A2)、ならびに野生型細胞と比較して、この酵素活性の最大でも50%のみが細胞中に存在するように、少なくとも1種のL−システイン分解酵素が弱体化している。

0033

セリン−O−アセチルトランスフェラーゼの好ましい変形体は、対応する野生型酵素と比較して、少なくとも5のファクターで、特に好ましくは少なくとも10のファクターで、特に非常に好ましくは少なくとも50のファクターで、L−システインによるフィードバック阻害が低下している。

0034

エフラックス遺伝子は、好ましくはE.coliのydeD(US5972663A参照)、yfiK(US20040038352A1参照)、cydDC(WO2004113373参照)、bcr(US2005221453参照)およびemrAB(US2005221453参照)の群または他の微生物からの対応する同族体遺伝子から生じる。同族体遺伝子は、前記遺伝子の配列が対応するE.Coli遺伝子のDNA配列に少なくとも80%一致することを意味する。

0035

エフラックス遺伝子の過発現は、野生型細胞と比較して、好ましくは少なくとも5のファクターで、特に好ましくは少なくとも10のファクターで、特に非常に好ましくは少なくとも20のファクターで、細胞からのシステイン搬出増加につながる。

0036

3−ホスホグリセリン酸脱水素酵素の好ましい変形体は、対応する野生型酵素と比較して、少なくとも5のファクターで、特に好ましくは少なくとも10のファクターで、特に非常に好ましくは少なくとも50のファクターで、L−セリンによるフィードバック阻害が低下している。

0037

L−システイン分解酵素は、好ましくはトリプトファナーゼ(TnaA)およびシスタチオニン−β−リアーゼ(MalY、MetC)の群に由来する。

0038

野生型菌株と比較して、酵素活性の最大で10%のみが細胞内に依然として存在する程度に、これらの酵素の少なくとも一種が弱体化する微生物菌株が特に好ましい。特に非常に好ましくは、これらの酵素の少なくとも一種が完全に不活性化されている菌株である。

0039

L−システイン製造の場合において、好気性成長条件下、ここで本培養の発酵中の酸素含有量は最大50%飽和で設定して細胞を培養する。培地の酸素飽和はこの場合ガス供給および攪拌速度を介して自動的に調整される。

0040

炭素供給源として、好ましくは糖、糖アルコール有機酸または糖含有植物加水分解物を使用する。特に好ましくは、炭素供給源としてグルコース、フルクトースラクトースグリセロールまたはこれら2以上の化合物を含む混合物を本発明による方法に使用する。

0041

本発明による発酵方法の製造段階は、L−システイン、L−シスチンまたはチアゾリジンが本培養のブロス培養中で初めて検出された時点から開始し、培養の終了まで続く。典型的には、この製造段階は生産発酵槽の接種後およそ8〜10時間から開始する。

0042

好ましくは、発酵槽中の炭素供給源含有量が製造段階中に10g/Lを超えないようなやり方で、炭素供給源を本培養に添加する。好ましくは最大濃度が2g/L、特に好ましくは0.5g/L、特に非常に好ましくは0.1g/Lである。

0043

本発明の方法におけるN供給源として、好ましくはアンモニアアンモニウム塩またはタンパク質加水分解物を使用する。アンモニアがpHを一定に保つための補正手段として使用する場合、このN供給源を発酵中に定期的に供給する。

0044

さらに培地添加剤として、元素リン塩素ナトリウムマグネシウム窒素カリウムカルシウム、鉄の塩および元素モリブデンホウ素、コバルトマンガン亜鉛およびニッケルの微量の塩(例:μM濃度で)を添加することができる。

0045

さらに、有機酸(例:酢酸塩クエン酸塩)およびビタミン(例:B1、B6)を培地に添加することができる。

0046

複合栄養供給源として、例えば酵母抽出物コーンスティープ液、大豆粉または麦芽抽出物を使用することができる。

0047

中温性微生物、例えばE.ColiまたはP.ananatisなどのための培養温度は、好ましくは15〜45℃、特に好ましくは30〜37℃である。

0048

発酵中の発酵培地のpHは、5.5から7.5の範囲が好ましく、特に好ましくは6.5〜7.5のpH、非常に好ましくは7.0のpHである。

0049

発酵中に、L−システインおよびL−システイン誘導体の製造のためには、硫黄源を供給しなければならない。好ましくは、ここでは硫酸塩またはチオ硫酸塩を使用する。

0050

本方法で発酵した微生物は、初期成長段階の後のバッチ方法または流加バッチ方法で、8時間から150時間の間、高い効率で培養培地内にL−システインおよびL−システインから誘導される化合物を分泌する。

0051

発酵後、沈殿物として存在するL−シスチンを、例えばデカンターを用いて培養ブロス残渣成分から公知の方法を用いて分離することができる。

0052

粗生成物のさらなる精製のため、以下の工程を行うことができる。
−粗生成物を無機酸で溶解する。
粗生成物溶液遠心分離または濾過によって分離する。
溶液を脱色する。
沈殿結晶

0053

L−シスチンのL−システインへの還元は、例えばEP0235908に記載されるように電気化学的工程を介して進めることができる。

0054

下記の例は本発明をさらに説明するのに役立つ。

0055

[実施例1]
システイン生産菌株の生成
野生型菌種E.Coli W3110(ATCC27325)およびP.ananatis(ATCC 11530)を、各々、プラスミドpACYC184/cysEX−GAPDH−ORF306(US5972663Aの実施例2に開示されている)を使用して、US5972663Aに記載されている電気穿孔法によって形質転換した。複製起点およびテトラサイクリン耐性遺伝子に加えて、プラスミドpACYC184/cysEX−GAPDH−ORF306は、L−システインによるフィードバック阻害が低下しているセリン−O−アセチルトランスフェラーゼおよびエフラックス遺伝子ydeD(ORF306)をコードするcysEX対立遺伝子をさらに含み、その発現が構成するGAPDHプロモーターによって制御される。

0056

プラスミドを有する細胞を、テトラサイクリン15mg/Lを含むLB寒天板上で選択した。

0057

QIAprep Spinプラスミドキット(Qiagen GmbH)によってプラスミド単離を繰返し、制限分析の後、所望の形質転換体、すなわちプラスミドpACYC184/cysEX−GAPDH−ORF306を取り入れた細胞を単離し、実施例2および3に記載する培養において使用した。

0058

[実施例2]
種々のアミノ酸の供給によるシステイン製造
前培養1:
15mg/Lのテトラサイクリンを含むLB培地20mLに、三角フラスコ(100mL)中で、それぞれの菌株(E.Coli W3110 pACYC184/cysEX−GAPDH−ORF306またはP.ananatis pACYC184/cysEX−GAPDH−ORF306)を接種し、そして振盪機(150rpm、30℃)で7時間培養した。

0059

前培養2:
次いで、前培養1をSM1培地(12g/L K2HPO4、3g/L KH2PO4、5g/L (NH4)2SO4、0.3g/L MgSO4・7H2O、0.015g/L CaCl2・2H2O、0.002g/L FeSO4・7H2O、1g/Lクエン酸ナトリウム・2H2O、0.1g/L NaCl、1mL/Lの微量の元素溶液(0.15g/L Na2MoO4・2H2O、2.5g/L H3BO3、0.7g/L CoCl2・6H2O、0.25g/L CuSO4・5H2O、1.6g/L MnCl2・4H2O、0.3g/L、ZnSO4・7H2Oからなる))100mLに完全に移し、5g/Lのグルコース、5mg/LのビタミンB1および15mg/Lのテトラサイクリンを補給した。培養物を三角フラスコ(1L)中において30℃、17時間、150rpmで振盪した。この培養後、600nm(OD600)での光学密度は3と5の間であった。

0060

本培養:
Sartorius StedimからのBIOSTATBタイプの発酵槽で発酵を行った。全容積2Lを有する培養容器を使用した。発酵培地(900mL)は、グルコース(15g/L)、トリプトン(Difco)(10g/L)、酵母抽出物(Difco)(5g/L)、(NH4)2SO4(5g/L)、KH2PO4(1.5g/L)、NaCl(0.5g/L)、MgSO4・7H2O(0.3g/L)、CaCl2・2H2O(0.015g/L)、FeSO4・7H2O(0.075g/L)、クエン酸ナトリウム・2H2O(1g/L)および微量元素溶液(1mL)(上記参照)、ビタミンB1(0.005g/L)およびテトラサイクリン(15mg/L)を含む。種々の実験設定では、さらにアミノ酸であるL−メチオニン、L−イソロイシンまたはL−スレオニンを、個々にまたは種々の濃度で組み合せるかのいずれかで培地に添加した(表1参照)。

0061

25%NH4OH溶液をポンプ注入して発酵槽のpHを開始時に7.0に調整した。発酵中のpHは25%NH4OHを使って自動補正により7.0に維持した。接種のために、前培養2(100mL)を発酵槽容器ポンプで供給した。したがって、初期容積は約1Lであった。培養物を開始時に400rpmで攪拌し、そして無菌フイルターを経由して無菌の圧縮空気を2vvmで通気し殺菌した。これらの初期条件下で、酸素プローブを接種前に100%飽和に校正しておいた。発酵中のO2飽和に対する目標値を50%に調整した。O2飽和が目標値よりも下に低下した後、調整カスケードを開始し、O2飽和を目標値まで戻した。この場合、まずガス導入を連続的に増加させ(最大で5vvmまで)、次いで攪拌速度を連続的に増加させた(最大で1500rpmまで)。

0062

発酵を30℃の温度で行った。2時間の発酵後、無菌の60%チオ硫酸ナトリウム・5H2O原液の形態で硫黄源を1.5mL/時間の速度で供給した。発酵槽中のグルコース含有量初期の15g/Lからおよそ2g/Lまで低下したとき、直ぐに56%グルコース溶液を連続的に添加した。次いで、供給速度を、発酵槽中のグルコース濃度が2g/Lを超えないように調整した。グルコースを、YSI(Yellow Springs, Ohio、USA)からグルコース分析器を用いて決定した。

0063

発酵時間は48時間だった。次いで、サンプルを抽出し、培養液上清(主に、L−システインおよびチアゾリジン)および沈殿物(L−シスチン)における、L−システインおよびL−システインに由来する誘導体の含有量を、各々、互いに別々に分けて決定した(表1参照)。この目的には、Gaitondeの比色分析計を各々使用した(Gaitonde,M.K.(1967),Biochem.J.104、627−633)。ここで、強い酸性反応条件下での試験がL−システイン、L−システインとビルビン酸の縮合生成物、2−メチルチアゾリジン−2,4−ジカルボン酸(チアゾリジン)を識別しない事実(EP0885962A1に記載されている)を考慮する必要がある。L−シスチンは2つのL−システイン分子の酸化によって生成し、pH8.0の希釈溶液中でジチオトレイトールでの還元による試験では同様にL−システインとして検出される。沈殿物中にあるL−シスチンを最初に8%塩酸中に溶解させてから、同様に定量することができた。

0064

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