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技術 セレブロン関連タンパク質を利用して薬物効能を決定する方法

出願人 セルジーンコーポレイション
発明者 ピーターエイチ.スチャフエルラジェシュチョプラローラコラルマリアイイングリンワングピルグリムジャクソンアントニアロペズ‐ギロナ
出願日 2013年6月28日 (6年7ヶ月経過) 出願番号 2015-520555
公開日 2015年9月24日 (4年4ヶ月経過) 公開番号 2015-528112
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 非揮発性化合物 捕捉条件 事前結合 自動スライド 工学装置 周辺物質 流体形態 アグレッシブ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題・解決手段

癌、炎症性疾患に対する臨床的感度及び薬物治療に対する患者応答バイオマーカーとしての、セレブロン関連タンパク質の使用。

概要

背景

(3背景
(3.1 癌の病理生物学
癌は、主に、ある正常な組織から誘導された異常な細胞の数の増加、これら異常な細胞による隣接組織浸潤、又は悪性細胞所属リンパ節及び遠位部位へのリンパ性若しくは血行性広がり(転移)により特徴づけられる。臨床データ及び分子生物学試験は、癌が小さな新生物発生前の変化で始まる多段階のプロセスであり、それが特定の条件下で新生物形成に進行し得ることを示している。新生物性病変クローン的に発生し、特に新生細胞宿主免疫監視機構を免れる条件下では、浸潤、増殖、転移、及び異質性能力を増加し得る。Roitt, I., Brostoff, J及びKale, D.の文献(Immunology, 17.1-17.12 (第3版, Mosby, St. Louis, Mo., 1993)。

医学文献に詳細に記載される莫大な種類の癌がある。例には、結腸直腸前立腺乳房、脳、血液、及び腸の癌がある。癌の発生率は、人口全体が年をとるにつれ、新しい癌が発生するにつれ、罹患しやすい個体群(例えば、AIDSに感染している人々又は日光過度に曝されている人々)が増えるにつれ、上昇し続けている。しかし、癌の治療選択肢は限られている。例えば、血液癌(例えば、多発性骨髄腫)の症例では、従来の化学療法がうまくいかず、骨髄移植が選択肢でない場合は特に、利用できる治療選択肢はほとんどない。したがって、癌患者の治療に利用できる新しい方法及び組成物が大いに必要とされている。

多くの種類の癌が、血管新生として知られるプロセスである新しい血管の形成に関連している。腫瘍により誘発された血管新生に関与する機構のいくつかは解明されている。これらの機構の最も直接的なものは、腫瘍細胞による血管新生性を有するサイトカイン分泌である。これらのサイトカインの例には、酸性及び塩基性線維芽細胞増殖因子(a,b-FGF)、アンジオゲニン血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、及びTNF-αがある。或いは、腫瘍細胞は、プロテアーゼの産生及びいくつかのサイトカインが貯蔵されている(例えば、b-FGF)細胞外マトリックスのその後の破壊により血管新生ペプチドを放出できる。血管新生は、炎症細胞(特にマクロファージ)の動員及び引き続いた炎症細胞による血管新生サイトカイン(例えば、TNF-α、b-FGF)の放出によっても間接的に誘導され得る。

リンパ腫は、リンパ系に生じる癌を意味する。リンパ腫は、リンパ球-Bリンパ球及びTリンパ球(すなわち、B細胞及びT細胞)の悪性新生物により特徴づけられる。リンパ腫は、一般に、リンパ節又は若しくは腸を含むがこれらに限定されない器官リンパ組織集合体で発生する。リンパ腫は、場合によっては骨髄及び血液に関係し得る。リンパ腫は、体のある部位から他の部分に広がり得る。

種々の形態のリンパ腫の治療が、例えば、引用により全体として本明細書に組み込まれる米国特許第7,468,363号に記載されている。そのようなリンパ腫には、ホジキンリンパ腫非ホジキンリンパ腫、皮膚B細胞リンパ腫、活性化B細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞中心リンパ腫、形質転換性リンパ腫、中間分化型リンパ球性リンパ腫中間型リンパ球性リンパ腫(ILL)、びまん性低分化型リンパ球性リンパ腫(PDL)、中心細胞リンパ腫、びまん性小分割細胞性リンパ腫(DSCCL)、末梢T細胞リンパ腫(PTCL)、皮膚T細胞リンパ腫、及びマントル帯リンパ腫、並びに低悪性度濾胞性リンパ腫があるが、これらに限定されない。

非ホジキンリンパ腫(NHL)は、米国において、男性女性の両方で5番目によくみられる癌であり、2007年には63,190の新しい症例及び18,660の死亡推定された。Jemal Aらの文献(CA Cancer J Clin 2007; 57(1):43-66)。NHLにかかる確率は年齢と共に増加し、高齢者のNHLの発生率は過去10年間に着実に増加しており、米国人口の高齢化傾向に懸念が生じている。同上。Clarke C Aらの文献(Cancer 2002; 94(7):2015-2023)。

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は、非ホジキンリンパ腫のおよそ3分の1を占めている。DLBCL患者には従来の化学療法で治癒する者もいるが、残りは該疾患で死亡する。抗癌剤は、おそらく成熟したT細胞及びB細胞における直接的なアポトーシス誘導により、迅速で持続性のリンパ球枯渇を起こす。K. Stahnkeらの文献(Blood 2001, 98:3066-3073)を参照されたい。リンパ球絶対数(ALC)は、濾胞性非ホジキンリンパ腫における予後因子であることが示されており、最近の結果は、診断時のALCがびまん性大細胞型B細胞リンパ腫における重要な予後因子であることを示唆した。

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は、その遺伝子プロファイリングパターンにより、異なる分子サブタイプ:胚中心B細胞様DLBCL(GCB-DLBCL)、活性化B細胞様DLBCL(ABC-DLBCL)、及び縦隔原発B細胞リンパ腫(PMBL)、又は分類不能型に分類することができる。これらのサブタイプは、生存化学応答性、及びシグナル伝達経路依存性、特に、NF-κB経路の明白な違いによって特徴付けられる。D. Kimらの文献(Journal of Clinical Oncology, 2007 ASCO Annual Meeting Proceedings Part I. Vol 25, No. 18S (June 20 Supplement), 2007: 8082)を参照されたい。Bea Sらの文献(Blood 2005; 106: 3183-90); Ngo V.N.らの文献(Nature 2011; 470: 115-9)を参照されたい。そのような違いは、DLBCLにおけるより効果的でかつサブタイプ特異的な治療戦略の探索を促進している。

白血病は、血液形成組織の悪性新生物を意味する。種々の形態の白血病が、例えば、全体として引用により本明細書に組み込まれている米国特許第7,393,862号及び2002年5月17日に出願された米国仮特許出願60/380,842号に記載されている。動物においてウイルスがいくつかの形態の白血病を起こすと報告されているが、ヒトの白血病の原因は大部分が不明である。メルクマニュアル(The Merck Manual)944-952 (第17版、1999年)。悪性腫瘍への形質転換は、典型的には、その後の増殖及びクローン増殖を伴う2以上のステップを経て単一の細胞で生じる。いくつかの白血病では、特定の染色体転座が、一貫性のある白血病細胞形態及び特別な臨床的特徴を伴って同定されている(例えば、慢性骨髄球性白血病における9番及び22番の転座、並びに急性前骨髄球性白血病における15番及び17番の転座)。急性白血病は、大半が未分化細胞集団であり、慢性白血病は、より成熟した細胞形態である。

急性白血病は、リンパ芽球性(ALL)及び非リンパ芽球性(ANLL)のタイプに分けられる。メルクマニュアル(The Merck Manual)946-949 (第17版、1999年)。それらは、仏-米-英(FAB)分類に従って、又はその種類及び分化度に従って、その形態学的及び細胞化学的外観により、さらに細分化することができる。B細胞及びT細胞抗原並びに骨髄系抗原の特異的モノクローナル抗体の使用は、分類のために最も役に立つ。ALLは、主に、検査所見及び骨髄検査によって確定される小児期疾患である。ANLLは、急性骨髄性(myelogeneous)白血病又は急性骨髄性(myeloid)白血病(AML)としても知られ、全ての年齢層で生じ、成人の中でより一般的な急性白血病であり;それは、通常は、原因因子としての放射線照射と関連した形態である。

慢性白血病は、リンパ球性(CLL)又は骨髄球性(CML)と記載される。メルクマニュアル(The Merck Manual)949-952 (第17版 1999)。CLLは、血液、骨髄、及びリンパ系器官における成熟したリンパ球の出現により特徴づけられる。CLLの顕著な特徴は、持続した絶対的なリンパ球増加(>5,000/μL)及び骨髄におけるリンパ球の増加である。ほとんどのCLL患者は、B細胞の特徴を有するリンパ球のクローン増殖も有する。CLLは、中年又は老年の疾患である。CMLでは、独特な特徴は、血液、骨髄、肝臓脾臓、及び他の器官において、全分化段階顆粒球細胞が優勢であることである。診断時に徴候を示す患者では、全白血球(WBC)数は、通常約200,000/μLであるが、1,000,000/μLに達することもある。CMLは、フィラデルフィア染色体の存在のために比較的診断が容易である。

骨髄間質細胞は、CLL疾患の進行及び化学療法に対する抵抗性を支持することがよく知られている。CLL細胞間質細胞の間の相互作用を妨げることは、CLL化学療法のさらなる目標である。

急性及び慢性の分類に加えて、新生物も、そのような障害を起こす細胞に基づいて、前駆性又は末梢性に分類される。例えば、その開示が引用により完全に本明細書中に組み込まれている、米国特許公開第2008/0051379号を参照されたい。前駆新生物は、ALL及びリンパ芽球性リンパ腫を含み、リンパ球がT細胞かB細胞のいずれかに分化する前にリンパ球に生じる。末梢新生物は、T細胞かB細胞のいずれかに分化したリンパ球に生じるものである。そのような末梢新生物には、B細胞CLL、B細胞前リンパ球性白血病リンパ形質細胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、粘膜関連リンパ系組織型節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節性辺縁帯リンパ腫、脾臓辺縁帯リンパ腫、有毛細胞白血病、形質細胞種、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、及びバーキットリンパ腫があるが、これらに限定されない。CLL症例の95パーセント超において、クローン増殖は、B細胞系統のものである。「癌:腫瘍学原理及び実践(Cancer: Principles & Practice of Oncology)」(第3版)(1989)(1843-1847ページ)を参照されたい。CLL症例の5パーセント未満において、腫瘍細胞は、T細胞表現型を有する。しかしながら、これらの分類にもかかわらず、正常な造血病理学機能障害が、全ての白血病の顕著な特徴である。

多発性骨髄腫(MM)は、骨髄における形質細胞の癌である。通常、形質細胞は抗体を産生し、免疫機能において主要な役割を果たす。しかし、これらの細胞が制御されずに増殖すると、骨痛及び骨折貧血感染症、及び他の合併症を引き起こす。多発性骨髄腫は、2番目によくみられる血液悪性腫瘍であるが、多発性骨髄腫の正確な原因は依然として不明である。多発性骨髄腫は、血液、尿、及び器官中に、M-タンパク質及び他の免疫グロブリン(抗体)、アルブミン、並びにβ-2-ミクログロブリンがあるがこれらに限定されない高レベルのタンパク質を生じさせる。M-タンパク質は、モノクローナルタンパクの略であり、パラプロテインとしても知られるが、骨髄腫形質細胞により産生される特に異常なタンパク質であり、多発性骨髄腫のほとんど全ての患者の血液又は尿の中に見出すことができる。

骨痛を含む骨格の症状は、多発性骨髄腫の最も臨床的に重要な症状の1つである。悪性形質細胞は、カルシウムを骨から浸出させて溶解性病変を引き起こす破骨細胞刺激因子(IL-1、IL-6、及びTNFを含む)を放出する。高カルシウム血症は別な症状である。破骨細胞刺激因子は、サイトカインとも称されるが、アポトーシス、すなわち骨髄腫細胞の死を防ぎ得る。患者の50パーセントは、X線で検出可能な骨髄腫関連骨格病変を診断時に有する。多発性骨髄腫の他の一般的な臨床症状としては、多発性神経障害、貧血、過粘稠、感染症、及び腎不全が挙げられる。

骨髄間質細胞は、多発性骨髄腫の疾患進行及び化学療法に対する抵抗性を支持することがよく知られている。多発性骨髄腫細胞と間質細胞との間の相互作用を妨げることは、多発性骨髄腫化学療法のさらなる目標である。

骨髄異形成症候群(MDS)は、多様な造血幹細胞疾患群である。MDSは、無効な血球産生に起因する、形態及び成熟の障害(骨髄造血不全)を有する細胞性骨髄(cellular marrow)、末梢血血球減少、及び急性白血病に進行する変動リスクとにより特徴づけられる。メルクマニュアル(The Merck Manual)、953(第17版、1999)、及びListらの文献(1990, J Clin. Oncol. 8:1424)を参照されたい。免疫調節化合物を用いたMDSの治療は、その全体が引用により本明細書中に組み込まれている、米国特許公開第2004/0220144号に記載されている。

固形腫瘍は、嚢胞又は液体部分を含み得るが、通常は含まない異常な組織塊である。固形腫瘍は、良性(癌でない)にも悪性(癌)にもなり得る。様々な種類の固形腫瘍が、それらを形成する細胞の種類によって命名されている。固形腫瘍の種類の例には、悪性メラノーマ副腎癌、乳癌腎細胞癌膵臓癌非小細胞肺癌(NSCLC)、及び原発不明癌があるが、これらに限定されない。様々な種類又はステージの固形腫瘍の患者に通常投与される薬物には、セレブレックスエトポシドシクロホスファミドドセタキセル、アペシタビン(apecitabine)、IFNタモキシフェン、IL-2、GM-CSF、又はこれらの組み合わせがあるが、これらに限定されない。

最初の療法の後で完全な寛解を達成する患者は、良好な治癒の見込みを有するが、応答しない又は再発する患者は、その10%未満しか、治癒又は3年より長く続く応答を達成しない。Cerny Tらの文献(Ann Oncol 2002; 13 Suppl 4:211-216)を参照されたい。

リツキシマブは、正常な宿主B細胞を枯渇させることが知られている。M. Akliluらの文献(Annals of Oncology 15: 1109-1114, 2004)を参照されたい。リツキシマブによるB細胞枯渇の長期免疫作用及びリンパ腫患者における再構成B細胞プールの特性は、この療法が広く使用されているにもかかわらず、十分に定義されていない。Jennifer H. Anolikらの文献(Clinical Immunology, 第122巻, 第2号, 2007年2月, 139-145ページ)を参照されたい。

再発性又は難治性の疾患を有する患者に対する手法は、実験的治療とそれに続く幹細胞移植に大きく依存しているが、それは、低パフォーマンスステータス又は高齢の患者には適切でないことがある。したがって、NHL患者を治療するために利用できる新しい方法に対して多大な需要がある。

癌と変化した細胞代謝の間の関連は充分に確立されている。Cairns, R.A.らの文献(Nature Rev., 2011, 11:85-95)を参照されたい。腫瘍細胞の代謝とその関連する遺伝子変化を理解すれば、癌治療の向上した方法を特定し得る。同上。例えば、増加したグルコース代謝による腫瘍細胞の生存及び増殖はPIK3経路に関連しており、それによりPTENなどの腫瘍抑制因子遺伝子における突然変異が腫瘍細胞代謝を活性化する。同上。AKT1(別名、PKB)は、PFKFB3、ENTPD5、mTOR、及びTSC2(別名、ツべリン)との種々の相互作用により腫瘍細胞成長に関連するグルコース代謝を刺激する。同上。

転写因子HIF1及びHIF2は、しばしば腫瘍に関連する低酸素状態に対する細胞応答に大きな役割を果たす。同上。いったん活性化されると、HIF1は、解糖を行う腫瘍細胞の能力を高める。同上。そのため、HIF1の阻害は、腫瘍細胞代謝を減速又は反転させ得る。HIF1の活性化は、PI3K、VHLなどの腫瘍抑制因子タンパク質、コハク酸デヒドロゲナーゼ(SDH)、及びフマル酸ヒドラターゼに関連している。同上。発癌性転写因子MYCも、腫瘍細胞代謝、具体的には解糖に関連している。同上。MYCは、グルタミン代謝経路による細胞増殖も促進する。同上。

AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)は、腫瘍細胞が増殖するために克服しなければならない代謝チェックポイントとして機能する。同上。腫瘍細胞においてAMPKシグナル伝達を抑制する突然変異がいくつか特定されている。Shackelford, D.B.及びShaw, R.J.の文献(Nature Rev. Cancer, 2009, 9: 563-575)を参照されたい。STK11は、AMPKの役割に関連した腫瘍抑制因子遺伝子として特定されている。Cairns, R.A.らの文献(Nature Rev., 2011, 11 :85-95)を参照されたい。

腫瘍抑制因子である転写因子p53も、細胞代謝の制御において重要な役割を有する。同上。腫瘍細胞におけるp53の喪失は、解糖経路に至る腫瘍細胞代謝の変化の重大な寄与因子であり得る。同上。化学療法薬の別な潜在的標的であるOCT1転写因子は、腫瘍細胞代謝の制御においてp53と協同する。同上。

ピルビン酸キナート(kinate)M2(PKM2)は、細胞増殖の支持により癌細胞に代謝上の利益を与える細胞代謝の変化を促進する。同上。例えば、PKM1よりもPKM2を発現する肺癌細胞がそのような利益を有することが見出されている。同上。臨床において、PKM2は、いくつかの癌の種類において過剰発現されることが確認されている。同上。したがって、PKM2は、腫瘍の早期検出のための有用なバイオマーカーになり得る。

イソクエン酸デヒドロゲナーゼIDH1及びIDH2における突然変異は、具体的には膠芽腫及び急性骨髄性白血病における腫瘍形成に関連している。Mardis, E.R.らの文献(N. Engl. J. Med, 2009, 361 : 1058-1066); Parsons, D.W.らの文献(Science, 2008, 321 :1807- 1812)を参照されたい。

癌の発生率は、人口全体が年をとるにつれ、新しい癌が発生するにつれ、罹患しやすい個体群(例えば、AIDSに感染している人々又は日光を過度に曝される人々)が増えるにつれ、上昇し続けている。したがって、リンパ腫、NHL、多発性骨髄腫、AML、白血病、及び固形腫瘍を含むがこれらに限定されない癌の患者の治療に利用できる新しい方法、治療、及び組成物に対して多大な需要がある。

種々の他の疾患及び障害も、望ましくない血管新生に関連しているか、又はそれにより特徴づけられる。例えば、増大した又は制御されない血管新生は、眼内血管新生疾患脈絡膜血管新生疾患、網膜血管新生疾患、ルベオーシス(隅角の血管新生)、ウイルス性疾患遺伝性疾患炎症性疾患アレルギー性疾患線維症関節炎、及び自己免疫疾患を含むがこれらに限定されないいくつかの疾患及び病状に関与している。そのような疾患及び病状の例には、糖尿病性網膜症;未熟児網膜症;角膜移植片拒絶;血管新生緑内障;後水晶体繊維増殖症;及び増殖性硝子体網膜症があるが、これらに限定されない。

したがって、望ましくない血管新生を制御及び/若しくは阻害するか、且つ/又はTNF-αを含む特定のサイトカインの産生を阻害できる化合物は、種々の疾患及び障害の治療及び予防に有用になり得る。

(3.2炎症性疾患)
炎症は、宿主の防御及び免疫媒介性疾患の進行において基本的な役割を果たしている。炎症反応は、損傷(例えば、外傷虚血、及び外来粒子)及び感染(例えば、細菌又はウイルス感染)に応答して、化学伝達物質(例えば、サイトカイン及びプロスタグランジン)及び炎症細胞(例えば、白血球)を含む複雑な事象カスケードにより開始される。炎症反応は、血流の増加、毛細血管透過性の増加、及び食細胞の流入を特徴とする。これらの事象は、損傷又は感染の部位で腫脹発赤熱感(ヒートパターンの変化)、及び化膿を生じさせる。

サイトカイン及びプロスタグランジンは炎症反応を制御し、秩序ある自己定性のカスケードで血液又は罹患組織に放出される。サイトカイン及びプロスタグランジンのこのような放出は、損傷又は感染の領域への血流を増加させ、発赤及び熱感を起こすことがある。これらの化学物質の一部は、組織への流体漏出を起こし、腫脹を生じさせる。この保護プロセスは神経を刺激して疼痛を起こすことがある。これらの変化は、関連する領域で限定された期間起こる場合は、体の利益になるように作用する。

腫瘍壊死因子α(TNF-α)は、免疫促進物質に応答して主に単核貪食細胞により放出されるサイトカインである。TNF-αは、分化、動員、増殖、及びタンパク質分解などのほとんどの細胞プロセスを増強することができる。低レベルでは、TNF-αは、病原体、腫瘍、及び組織損傷に対する防御を付与する。しかし、TNF-αは、多くの疾患においても役割を有する。動物又はヒトに投与されると、TNF-αは、炎症、発熱心血管作用、出血凝固、並びに急性感染及びショック状態の間に見られるものと類似の急性期反応を起こし得るか、又は悪化させる。増大された又は制御されないTNF-α産生は、いくつかの疾患及び病状、例えば、固形腫瘍及び血液腫瘍などの癌;鬱血性心不全などの心臓病;並びにウイルス性疾患、遺伝性疾患、炎症性疾患、アレルギー性疾患、及び自己免疫疾患に関与している。

アデノシン3',5'-環状一リン酸(cAMP)も、限定はされないが喘息及び炎症、並びに他の病態などの多くの疾患及び病態で役割を果たしている(Lowe及びChengの文献(Drugs of the Future, 17(9), 799-807, 1992))。炎症性白血球中のcAMPの上昇が、それらの活性化及びその後のTNF-α及びNF-κBを含む炎症メディエーターの放出を阻害することが示されている。cAMPのレベル増加は、気道平滑筋緩和も起こす。

炎症応答における体液性免疫要素と細胞免疫要素との間の均衡のとれた微妙な相互作用により、有害な因子の排除及び損傷組織修復の開始が可能となる。この均衡のとれた微妙な相互作用が壊されると、炎症反応は、正常な組織に多大な損傷を起こし、反応を開始した元の障害よりも有害になり得る。これらの制御されない炎症反応の場合、組織の損傷及び器官の機能不全を防ぐために、臨床的介入が必要である。乾癬関節リウマチ変形性関節症乾癬性関節炎クローン病、喘息、アレルギー、又は炎症性腸疾患などの疾患は、慢性の炎症という特徴を有する。関節炎、関連する関節炎状態(例えば、変形性関節症、関節リウマチ、及び乾癬性関節炎)、炎症性腸疾患(例えば、クローン病及び潰瘍性大腸炎)、敗血症、乾癬、アトピー性皮膚炎接触性皮膚炎、及び慢性閉塞性肺疾患慢性炎症肺疾患などの炎症性疾患も、よく起こり問題のある病気である。増大した、又は制御されないTNF-α産生は、炎症反応において中心的役割を果たし、それらの拮抗剤を投与すると、炎症性疾患の動物モデルにおいて慢性及び急性の反応が遮断される。

関節炎は、身体の関節への損傷を伴う一群疾病を意味し得る全身性自己免疫疾患である。100を超える様々な形態の関節炎がある。最もよくみられる形態は変形性関節症(変性性関節疾患)であり、他の関節炎形態は、関節リウマチ、乾癬性関節炎、及び狼瘡及び痛風などの関連する自己免疫疾患である。関節リウマチは、関節の慢性炎症により特徴づけられる。滑膜組織滑液のどちらも、サイトカイン産生をもたらす炎症細胞に侵される。関節を浸潤するT細胞及び単球は、1型及び2型免疫応答マーカーの活性化増大を示す。

乾癬性関節炎は、皮膚と、関節と、靭帯、及び筋膜挿入部位とを冒す慢性炎症性関節炎病態である。Gladmanの文献(Current Opinion in Rheumatology, 「乾癬性関節炎における最新概念(Current concepts in psoriatic arthritis)」、2002, 14:361-366)及びRuddyらの文献(「リウマチ学(Rheumatology)」, 第2巻, 71章, 1071ページ, 第6版, 2001)。乾癬性関節炎は、通常乾癬に付随する。同上。乾癬患者のおよそ7%が乾癬性関節炎にかかる。メルクマニュアル(The Merck Manual)、448 (第17版, 1999)。乾癬性関節炎は、種々の臨床パターンで現れ得る。乾癬性関節炎には5つの一般的なパターンがある:遠位指骨間関節の関節炎、破壊性関節炎、関節リウマチと区別できない対称性多発性関節炎非対称性少関節炎、及び脊椎関節症。Ruddyらの文献(1073ページ)。乾癬は、患者の60〜80%において乾癬性関節炎の発症に先立って現れる。時として、関節炎と乾癬は同時に現れる。皮膚発疹より関節症先行することもある。

乾癬は、皮膚に現れる慢性全身性自己免疫疾患である。5つのタイプの乾癬がある:性乾癬滴状乾癬逆位乾癬、膿疱性乾癬、及び乾癬性紅皮症。最もよくみられる形態、尋常性乾癬は、表皮の上部第一層に現れる赤色及び白色の落屑として通常見られる。しかし、皮膚症状が全くない患者もいる。尋常性乾癬において、皮膚はこれらの部位で急速に蓄積し、銀白色の外観を呈す。及びの皮膚ではプラークが頻発するが、頭皮及び足の裏、並びに生殖器を含む、あらゆる部分を冒し得る。湿疹とは対照的に、乾癬は、関節の外側に見られることが多い。該疾患は、小さな局部的な斑から完全に全身を覆うものまで様々な重症度の慢性の再発性病態である。手の爪及び足指の爪は冒されることが多く(乾癬性爪ジストロフィー)、単発症状として見られることがある。乾癬は関節の炎症も起こすことがあり、乾癬性関節炎として知られている。乾癬において、1つの仮説は、T細胞が活性になり、真皮に移動して、サイトカイン、とりわけTNF-αの放出を引き起こし、それにより炎症及びケラチン生成細胞の急速な増殖が起こるというものである。

(3.3セレブロン
セレブロン(CRBN)は、植物からヒトまで保存されている442-アミノ酸タンパク質である。ヒトでは、CRBN遺伝子は、常染色体劣性症候群精神遅滞(ARNSMR)の候補遺伝子として特定されてきた。Higgins, J.J.らの文献(Neurology, 2004, 63 :1927-1931)を参照されたい。CRBNは、最初に、ラットの脳においてカルシウム活性化カリウムチャネルタンパク質(SLO1)と相互作用するRGSを含有する新規のタンパク質として特性化され、後に、AMPK7及びDDB1と共に網膜において電位依存型クロライドチャネル(CIC-2)と相互作用することが示された。Jo, S.らの文献(J. Neurochem, 2005, 94: 1212-1224);Hohberger B.らの文献(FEBSLett, 2009, 583:633-637); Angers S.らの文献(Nature, 2006, 443:590-593)を参照されたい。DDB1は、最初、損傷DNA結合タンパク質2(DDB2)と会合するヌクレオチド除去修復タンパク質として特定された。その活性欠損は、色素性乾皮症相補群E(XPE)を有する患者において修復欠損を引き起こす。DDB1は、ユビキチン化、及びその後の標的タンパク質プロテアソーム分解を媒介する多くの異なるDCX(DDB1-CUL4-X-ボックス)E3ユビキチン-タンパク質リガーゼ複合体の構成要素として機能するようにも見える。CRBNは、大脳皮質の疾患に対する治療剤の開発の標的としても特定されている。WO2010/137547A1号を参照されたい。

セレブロンは、先天的欠損症を起こすサリドマイドに結合する主要な分子標的として最近特定された。Ito, T.らの文献(Science, 2010, 327: 1345-1350)を参照されたい。DDB1は、CRBNと相互作用することがわかっており、そのためサリドマイドと間接的に関連づけられた。さらに、サリドマイドは、インビトロでCRBNの自己ユビキチン化を阻害することができ、サリドマイドがE3ユビキチン-リガーゼ阻害剤であることが示唆される。同上。重要なことに、この活性は、野生型細胞ではサリドマイドにより阻害されたが、サリドマイド結合を妨げる突然変異したCRBN結合部位を持つ細胞では阻害されなかった。同上。サリドマイド結合部位は、CRBN中の高度に保存されたC-末端104アミノ酸領域位置付けられた。同上。CRBN中の個別の点突然変異体、Y384AとW386Aはどちらもサリドマイド結合を欠損しており、二重点突然変異体最低のサリドマイド結合活性を有する。同上。CRBNとサリドマイドの催奇形作用の間の関連は、ゼブラフィッシュ及びニワトリ胚の動物モデルで確認された。同上。

CRBN、CRBN E3ユビキチン-リガーゼ複合体、又はCRBNの1つ以上の基質への結合が、サリドマイド及び他の薬物の有益な効果に必要であるかどうかは、まだ立証されていない。サリドマイド及び他の薬物標的との相互作用を理解すれば、効能及び/又は毒性の分子機構の定義が可能となり、向上した効能及び毒性プロファイルを有する薬物がもたらされ得る。

(3.4化合物)
異常なTNF-α産生と関連する疾患を治療するために安全かつ効果的に使用することができる化合物を提供する目的で多くの研究が実施されている。例えば、Marriott, J.B.らの文献(Expert Opin. Biol. Ther., 2001, 1(4):1-8); G.W. Mullerらの文献(J Med Chem., 1996, 39(17): 3238-3240);及びG.W. Mullerらの文献(Bioorg & Med Chem Lett., 1998, 8: 2669-2674)を参照されたい。いくつかの研究は、LPS刺激されたPBMCによるTNF-α産生を強力に阻害する能力について選択された化合物群に集中している。L.G. Corralらの文献(Ann. Rheum. Dis., 1999, 58:(Suppl I)1107-1113)。これらの化合物は、TNF-αの強力な阻害だけでなく、LPS誘導性の単球IL1β及びIL12産生の顕著な阻害も示す。LPS誘導性IL6も、部分的だが、そのような化合物によって阻害される。これらの化合物は、LPS誘導性IL10の強力な刺激因子である。同上。

本明細書に提供される方法のための化合物には、どちらもG.W. Mullerらに付与された米国特許第6,281,230号及び同第6,316,471号に記載された置換2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フタルイミド及び置換2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドールがあるが、これらに限定されない。本明細書に開示されるさらに他の具体的な化合物は、それぞれが引用により本明細書に組み込まれている米国特許第6,395,754号、同第6,555,554号、同第7,091,353号、米国特許公開第2004/0029832号、及び国際公開WO98/54170号に開示されているイソインドール-イミドクラスに属する。

サリドマイド、レナリドミド、及びポマリドミドは、多発性骨髄腫、リンパ腫、及び他の血液学的疾患、例えば骨髄異形成症候群の患者に顕著な応答を示した。Galustian Cらの文献(Expert Opin Pharmacother., 2009, 10: 125-133)を参照されたい。これらの薬物は、抗血管新生特性、炎症促進性サイトカインの調節、T細胞の共刺激NK細胞毒性の増大、直接的な抗腫瘍効果、及び幹細胞分化の調節を含む、幅広い活性を示す。

例えば、サリドマイド及びレナリドミドは、新規に診断された患者、化学療法又は移植成功しなかった進行疾患の患者、及び再発性又は難治性多発性骨髄腫の患者において、多発性骨髄腫の治療の重要な選択肢として浮上してきた。デキサメタゾンと組み合わせたレナリドミドは、少なくとも1つの事前療法を受けた多発性骨髄腫患者の治療に対して承認されている。ポマリドミドをデキサメタゾンと組み合わせて投与することもできる。その開示が完全として本明細書中に組み込まれている、米国特許公開第2004/0029832A1号には、多発性骨髄腫の治療が開示されている。

本明細書に提供される別な化合物は、以下の構造を有する3-(5-アミノ-2-メチル-4-オキソ-4H-キナゾリン-3-イル)-ピペリジン-2,6-ジオン(「化合物A」)又はそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物水和物、共結晶クラスレート、若しくは多形体である:



化合物Aは、本明細書に提供される実施例に記載される方法に従って、又はその開示が全体として引用により本明細書に組み込まれる米国特許第7,635,700号に記載の通りに調製できる。該化合物は、本明細書の教示に基づいて当業者に明らかである他の方法に従っても合成できる。特定の実施態様において、化合物Aは、引用により全体として本明細書に組み込まれる2011年3月11日に出願された米国仮特許出願第61/451,806号に記載の結晶形態である。いくつかの実施態様において、化合物Aの塩酸塩が本明細書に提供される方法で使用される。化合物Aを利用して癌及び他の疾患を治療、予防、及び/又は管理する方法は、引用により全体として本明細書に組み込まれる、2011年3月11日に出願された米国仮特許出願第61/451,995号に記載されている。

特定の実施態様において、3-(4-((4-(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンが本明細書に提供される。一実施態様において、3-(4-((4-(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンの(S)立体異性体(「化合物B」)が本明細書に提供される。ラセミの3-(4-((4-(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン、他の4'-アリールメトキシイソインドリン化合物、及びそれらの製造方法は、引用により全体として本明細書に組み込まれる米国特許公開第2011/0196150号に報告されている。化合物Bは以下の構造を有する:



免疫調節化合物の効果を評価する従来の方法は、生細胞アッセイ又は長い臨床的エンドポイントを必要とする。これらの細胞試験は煩わしく、種々の刺激物質(例えば、リポ多糖又は抗CD3抗体)の使用が必要であることが多い。サイトカイン産生などの間接的なエンドポイントが評価されるが、それは多数の経路により影響を受け得る。さらに、これらの化合物の臨床的な効能は、患者の応答という点でしか測定できず、それには通常最低でも数か月の治療が必要であるため、正しく予測することはできない。従来の方法の欠陥を考慮すると、免疫調節化合物の薬力学活性を検出、定量化、及び特性化するための効率が良く、感度がよく、正確な方法を開発する必要がある。

概要

癌、炎症性疾患に対する臨床的感度及び薬物治療に対する患者の応答のバイオマーカーとしての、セレブロン関連タンパク質の使用。

目的

(3.4化合物)
異常なTNF-α産生と関連する疾患を治療するために安全かつ効果的に使用することができる化合物を提供する

効果

実績

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請求項1

化合物免疫調節性であるか否かを決定する方法であって、(a)第1の細胞を該化合物と接触させること;(b)工程(a)の該第1の細胞から第1の試料を得ること;(c)該第1の試料中のCRBN関連タンパク質のレベルを決定すること;及び(d)工程(c)の該CRBN関連タンパク質のレベルを基準試料から得られた同じタンパク質のレベルと比較することを含み、該基準と比較したレベルの変化が免疫調節化合物としての該化合物の効能を示す、前記方法。

請求項2

工程(a)における前記接触がインビトロである、請求項1記載の方法。

請求項3

工程(a)における前記接触がインビボである、請求項1記載の方法。

請求項4

前記第1の細胞が、末梢血単核細胞B細胞、T細胞、単球、又は顆粒球である、請求項1〜3のいずれか一項記載の方法。

請求項5

前記基準が、前記化合物と接触していない第2の細胞を使用して調製され、該第2の細胞が前記第1の細胞と同じ種類である、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。

請求項6

疾患又は障害治療する際の化合物の効能を評価する方法であって、(a)該疾患又は障害を有する対象に化合物を投与すること;(b)該対象から第1の試料を得ること;(c)該第1の試料中のCRBN関連タンパク質のレベルを決定すること;及び(d)工程(c)の該CRBN関連タンパク質のレベルを、基準試料から得られた同じタンパク質のレベルと比較することを含み、該基準と比較したレベルの変化が、該疾患又は障害を治療する際の該化合物の効能を示す、前記方法。

請求項7

前記第1の試料が、腫瘍生検材料、節の生検材料、又は骨髄脾臓肝臓、脳、若しくは乳房からの生検材料から得られる、請求項6記載の方法。

請求項8

前記基準が、前記化合物の前記対象への投与の前に、該対象から得られる第2の試料を使用して調製され、該第2の試料が前記第1の試料と同じ源由来である、請求項6又は7記載の方法。

請求項9

前記基準が、前記疾患又は障害を有さない健康な対象から得られる第2の試料を使用して調製され、該第2の試料が前記第1の試料と同じ源由来である、請求項6又は7記載の方法。

請求項10

前記疾患又は障害が癌又は炎症性疾患である、請求項6〜9のいずれか一項記載の方法。

請求項11

前記疾患又は障害が、多発性骨髄腫慢性リンパ性白血病非ホジキンリンパ腫マントル細胞リンパ腫全身性エリテマトーデスシェーグレン症候群、又は全身性強皮症である、請求項6〜9のいずれか一項記載の方法。

請求項12

工程(c)が、(i)工程(b)の前記第1の試料内の前記タンパク質を、免疫特異的にCRBN関連タンパク質に結合する第1の抗体と接触させること;(ii)該第1の抗体に結合した該タンパク質を、免疫特異的に該CRBN関連タンパク質に結合する第2の抗体であって、該第1の抗体とは異なる該CRBN関連タンパク質上のエピトープに免疫特異的に結合する、検出可能な標識を有する前記第2の抗体と接触させること;(iii)該タンパク質に結合した第2の抗体の存在を検出すること;及び(iv)該第2の抗体中の検出可能な標識の量に基づいて、該CRBN関連タンパク質の量を決定することを含む、請求項1〜11のいずれか一項記載の方法。

請求項13

工程(c)が、(i)前記第1の試料内のRNAを、該RNAに特異的に結合する配列を含むプライマーと接触させて、該RNAに相補的な配列を有する第1のDNA分子を生じさせること;(ii)該CRBN関連タンパク質をコードする遺伝子のセグメントに相当するDNAを増幅させること;及び(iii)該増幅されたDNAの量に基づいて、該CRBN関連タンパク質のRNAレベルを決定することを含む、請求項1〜11のいずれか一項記載の方法。

請求項14

前記化合物が、前記基準と比較した前記CRBN関連タンパク質のレベルを低下させる、請求項1〜13のいずれか一項記載の方法。

請求項15

前記化合物が、サリドマイドレナリドミド、ポマリドミド、3-(5-アミノ-2-メチル-4-オキソ-4H-キナゾリン-3-イル)-ピペリジン-2,6-ジオン、又は3-(4-((4-(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン、その立体異性体、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物水和物、共結晶クラスレート、若しくは多形体である、請求項1〜14のいずれか一項記載の方法。

請求項16

前記CRBN関連タンパク質が、DDB1、PABPC1、HNRNPR、RPL19、SYNCRIP、H2AFX、HSPA8、ALDOA、HIST1H2AA、HSPA1A、XRCC6、RPL12、RPL18A、RPL4、HNRNPA2B1、HNRNPC、RPS2、SEC24C、RPL9、USP15、SEC24A、CTPS、ABCE1、EEF1A1、IPO5、CPSF6、KCNAB2、C7ORF42、SMC4、GNB3、H2AFZ、HIST1H1C、HIST1H1D、HIST1H1E、ACTB、CSNK2A1、CRBN、DDX21、DHX9、DNAJC1、G3BP1、HSPA1B、IGF2BP2、RPL10A、RPL13A、RPL14、RPL15、RPL21、RPL3、RPL30、RPL7、RPL7A、RPLP1、RPLP2、MYH10、ILF3、NCL、RPS13、RPS16、RPS19、RPS6、SND1、EIF2S2、HNRNPH2、UBB、EEF1G、TBL1XR1、NACA、EIF4A1、FASN、PPAT、G3BP2、TUBA1A、UBAP2L、MCM2、UAP1、TUBA1C、EIF2S1、EIF3J、PRKDC、MCM7、RPL11、TUBA1B、STAT3、PTRH2、PABPC4、PTPRC、MACF1、UBE2O、DUT、GNB2L1、NUP88、H2AFJ、SEC23B、PDXK、ACLY、ARID1A、GBE1、HSPA9、DDX17、FUBP1、FBXO21、EWSR1、IFI16、YWHAE、UBA52、COPS6、GNAS、UBE2Q1、FERMT3、NAP1L2、TPD52、VAPA、EEF1AL3、DDIT4、NEDD8、HIST1H1A、HIST1H1B、PCM1、IKZF1、又はIKZF3である、請求項1〜15のいずれか一項記載の方法。

請求項17

前記CRBN関連タンパク質がIKZF3(Aiolos)である、請求項1〜16のいずれか一項記載の方法。

請求項18

前記IKZF3が58kDaのタンパク質分子量を有する、請求項17記載の方法。

請求項19

前記IKZF3が42kDaのタンパク質分子量を有する、請求項17記載の方法。

請求項20

前記CRBN関連タンパク質がIKZF1(Ikaros)である、請求項1〜16のいずれか一項記載の方法。

技術分野

0001

(1優先権の主張)
2012年6月29日及び2012年9月4日にそれぞれ出願された、どちらも「セレブロン関連タンパク質を利用して薬物効能を決定する方法(Methodsfor Determining Drug Efficacy Using Cereblon-Associated Proteins)」という名称の米国仮特許出願第61/666,703号及び第61/696,752号に基づく優先権が本明細書において主張される。上述の出願は、引用によりその全体として本明細書に組み込まれる。

0002

(2 分野)
免疫調節化合物の効能を決定する方法が本明細書に与えられる。セレブロン関連タンパク質(cereblon-associated proteins)を、癌及び炎症性疾患に対する臨床的感度並びに薬物に対する患者応答バイオマーカーとして使用する方法も本明細書に提供される。該方法を実施するためのキットがさらに与えられる。

背景技術

0003

(3背景
(3.1 癌の病理生物学
癌は、主に、ある正常な組織から誘導された異常な細胞の数の増加、これら異常な細胞による隣接組織浸潤、又は悪性細胞所属リンパ節及び遠位部位へのリンパ性若しくは血行性広がり(転移)により特徴づけられる。臨床データ及び分子生物学試験は、癌が小さな新生物発生前の変化で始まる多段階のプロセスであり、それが特定の条件下で新生物形成に進行し得ることを示している。新生物性病変クローン的に発生し、特に新生細胞宿主免疫監視機構を免れる条件下では、浸潤、増殖、転移、及び異質性能力を増加し得る。Roitt, I., Brostoff, J及びKale, D.の文献(Immunology, 17.1-17.12 (第3版, Mosby, St. Louis, Mo., 1993)。

0004

医学文献に詳細に記載される莫大な種類の癌がある。例には、結腸直腸前立腺乳房、脳、血液、及び腸の癌がある。癌の発生率は、人口全体が年をとるにつれ、新しい癌が発生するにつれ、罹患しやすい個体群(例えば、AIDSに感染している人々又は日光過度に曝されている人々)が増えるにつれ、上昇し続けている。しかし、癌の治療選択肢は限られている。例えば、血液癌(例えば、多発性骨髄腫)の症例では、従来の化学療法がうまくいかず、骨髄移植が選択肢でない場合は特に、利用できる治療選択肢はほとんどない。したがって、癌患者の治療に利用できる新しい方法及び組成物が大いに必要とされている。

0005

多くの種類の癌が、血管新生として知られるプロセスである新しい血管の形成に関連している。腫瘍により誘発された血管新生に関与する機構のいくつかは解明されている。これらの機構の最も直接的なものは、腫瘍細胞による血管新生性を有するサイトカイン分泌である。これらのサイトカインの例には、酸性及び塩基性線維芽細胞増殖因子(a,b-FGF)、アンジオゲニン血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、及びTNF-αがある。或いは、腫瘍細胞は、プロテアーゼの産生及びいくつかのサイトカインが貯蔵されている(例えば、b-FGF)細胞外マトリックスのその後の破壊により血管新生ペプチドを放出できる。血管新生は、炎症細胞(特にマクロファージ)の動員及び引き続いた炎症細胞による血管新生サイトカイン(例えば、TNF-α、b-FGF)の放出によっても間接的に誘導され得る。

0006

リンパ腫は、リンパ系に生じる癌を意味する。リンパ腫は、リンパ球-Bリンパ球及びTリンパ球(すなわち、B細胞及びT細胞)の悪性新生物により特徴づけられる。リンパ腫は、一般に、リンパ節又は若しくは腸を含むがこれらに限定されない器官リンパ組織集合体で発生する。リンパ腫は、場合によっては骨髄及び血液に関係し得る。リンパ腫は、体のある部位から他の部分に広がり得る。

0007

種々の形態のリンパ腫の治療が、例えば、引用により全体として本明細書に組み込まれる米国特許第7,468,363号に記載されている。そのようなリンパ腫には、ホジキンリンパ腫非ホジキンリンパ腫、皮膚B細胞リンパ腫、活性化B細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞中心リンパ腫、形質転換性リンパ腫、中間分化型リンパ球性リンパ腫中間型リンパ球性リンパ腫(ILL)、びまん性低分化型リンパ球性リンパ腫(PDL)、中心細胞リンパ腫、びまん性小分割細胞性リンパ腫(DSCCL)、末梢T細胞リンパ腫(PTCL)、皮膚T細胞リンパ腫、及びマントル帯リンパ腫、並びに低悪性度濾胞性リンパ腫があるが、これらに限定されない。

0008

非ホジキンリンパ腫(NHL)は、米国において、男性女性の両方で5番目によくみられる癌であり、2007年には63,190の新しい症例及び18,660の死亡推定された。Jemal Aらの文献(CA Cancer J Clin 2007; 57(1):43-66)。NHLにかかる確率は年齢と共に増加し、高齢者のNHLの発生率は過去10年間に着実に増加しており、米国人口の高齢化傾向に懸念が生じている。同上。Clarke C Aらの文献(Cancer 2002; 94(7):2015-2023)。

0009

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は、非ホジキンリンパ腫のおよそ3分の1を占めている。DLBCL患者には従来の化学療法で治癒する者もいるが、残りは該疾患で死亡する。抗癌剤は、おそらく成熟したT細胞及びB細胞における直接的なアポトーシス誘導により、迅速で持続性のリンパ球枯渇を起こす。K. Stahnkeらの文献(Blood 2001, 98:3066-3073)を参照されたい。リンパ球絶対数(ALC)は、濾胞性非ホジキンリンパ腫における予後因子であることが示されており、最近の結果は、診断時のALCがびまん性大細胞型B細胞リンパ腫における重要な予後因子であることを示唆した。

0010

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は、その遺伝子プロファイリングパターンにより、異なる分子サブタイプ:胚中心B細胞様DLBCL(GCB-DLBCL)、活性化B細胞様DLBCL(ABC-DLBCL)、及び縦隔原発B細胞リンパ腫(PMBL)、又は分類不能型に分類することができる。これらのサブタイプは、生存化学応答性、及びシグナル伝達経路依存性、特に、NF-κB経路の明白な違いによって特徴付けられる。D. Kimらの文献(Journal of Clinical Oncology, 2007 ASCO Annual Meeting Proceedings Part I. Vol 25, No. 18S (June 20 Supplement), 2007: 8082)を参照されたい。Bea Sらの文献(Blood 2005; 106: 3183-90); Ngo V.N.らの文献(Nature 2011; 470: 115-9)を参照されたい。そのような違いは、DLBCLにおけるより効果的でかつサブタイプ特異的な治療戦略の探索を促進している。

0011

白血病は、血液形成組織の悪性新生物を意味する。種々の形態の白血病が、例えば、全体として引用により本明細書に組み込まれている米国特許第7,393,862号及び2002年5月17日に出願された米国仮特許出願60/380,842号に記載されている。動物においてウイルスがいくつかの形態の白血病を起こすと報告されているが、ヒトの白血病の原因は大部分が不明である。メルクマニュアル(The Merck Manual)944-952 (第17版、1999年)。悪性腫瘍への形質転換は、典型的には、その後の増殖及びクローン増殖を伴う2以上のステップを経て単一の細胞で生じる。いくつかの白血病では、特定の染色体転座が、一貫性のある白血病細胞形態及び特別な臨床的特徴を伴って同定されている(例えば、慢性骨髄球性白血病における9番及び22番の転座、並びに急性前骨髄球性白血病における15番及び17番の転座)。急性白血病は、大半が未分化細胞集団であり、慢性白血病は、より成熟した細胞形態である。

0012

急性白血病は、リンパ芽球性(ALL)及び非リンパ芽球性(ANLL)のタイプに分けられる。メルクマニュアル(The Merck Manual)946-949 (第17版、1999年)。それらは、仏-米-英(FAB)分類に従って、又はその種類及び分化度に従って、その形態学的及び細胞化学的外観により、さらに細分化することができる。B細胞及びT細胞抗原並びに骨髄系抗原の特異的モノクローナル抗体の使用は、分類のために最も役に立つ。ALLは、主に、検査所見及び骨髄検査によって確定される小児期疾患である。ANLLは、急性骨髄性(myelogeneous)白血病又は急性骨髄性(myeloid)白血病(AML)としても知られ、全ての年齢層で生じ、成人の中でより一般的な急性白血病であり;それは、通常は、原因因子としての放射線照射と関連した形態である。

0013

慢性白血病は、リンパ球性(CLL)又は骨髄球性(CML)と記載される。メルクマニュアル(The Merck Manual)949-952 (第17版 1999)。CLLは、血液、骨髄、及びリンパ系器官における成熟したリンパ球の出現により特徴づけられる。CLLの顕著な特徴は、持続した絶対的なリンパ球増加(>5,000/μL)及び骨髄におけるリンパ球の増加である。ほとんどのCLL患者は、B細胞の特徴を有するリンパ球のクローン増殖も有する。CLLは、中年又は老年の疾患である。CMLでは、独特な特徴は、血液、骨髄、肝臓脾臓、及び他の器官において、全分化段階顆粒球細胞が優勢であることである。診断時に徴候を示す患者では、全白血球(WBC)数は、通常約200,000/μLであるが、1,000,000/μLに達することもある。CMLは、フィラデルフィア染色体の存在のために比較的診断が容易である。

0014

骨髄間質細胞は、CLL疾患の進行及び化学療法に対する抵抗性を支持することがよく知られている。CLL細胞間質細胞の間の相互作用を妨げることは、CLL化学療法のさらなる目標である。

0015

急性及び慢性の分類に加えて、新生物も、そのような障害を起こす細胞に基づいて、前駆性又は末梢性に分類される。例えば、その開示が引用により完全に本明細書中に組み込まれている、米国特許公開第2008/0051379号を参照されたい。前駆新生物は、ALL及びリンパ芽球性リンパ腫を含み、リンパ球がT細胞かB細胞のいずれかに分化する前にリンパ球に生じる。末梢新生物は、T細胞かB細胞のいずれかに分化したリンパ球に生じるものである。そのような末梢新生物には、B細胞CLL、B細胞前リンパ球性白血病リンパ形質細胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、粘膜関連リンパ系組織型節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節性辺縁帯リンパ腫、脾臓辺縁帯リンパ腫、有毛細胞白血病、形質細胞種、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、及びバーキットリンパ腫があるが、これらに限定されない。CLL症例の95パーセント超において、クローン増殖は、B細胞系統のものである。「癌:腫瘍学原理及び実践(Cancer: Principles & Practice of Oncology)」(第3版)(1989)(1843-1847ページ)を参照されたい。CLL症例の5パーセント未満において、腫瘍細胞は、T細胞表現型を有する。しかしながら、これらの分類にもかかわらず、正常な造血病理学機能障害が、全ての白血病の顕著な特徴である。

0016

多発性骨髄腫(MM)は、骨髄における形質細胞の癌である。通常、形質細胞は抗体を産生し、免疫機能において主要な役割を果たす。しかし、これらの細胞が制御されずに増殖すると、骨痛及び骨折貧血感染症、及び他の合併症を引き起こす。多発性骨髄腫は、2番目によくみられる血液悪性腫瘍であるが、多発性骨髄腫の正確な原因は依然として不明である。多発性骨髄腫は、血液、尿、及び器官中に、M-タンパク質及び他の免疫グロブリン(抗体)、アルブミン、並びにβ-2-ミクログロブリンがあるがこれらに限定されない高レベルのタンパク質を生じさせる。M-タンパク質は、モノクローナルタンパクの略であり、パラプロテインとしても知られるが、骨髄腫形質細胞により産生される特に異常なタンパク質であり、多発性骨髄腫のほとんど全ての患者の血液又は尿の中に見出すことができる。

0017

骨痛を含む骨格の症状は、多発性骨髄腫の最も臨床的に重要な症状の1つである。悪性形質細胞は、カルシウムを骨から浸出させて溶解性病変を引き起こす破骨細胞刺激因子(IL-1、IL-6、及びTNFを含む)を放出する。高カルシウム血症は別な症状である。破骨細胞刺激因子は、サイトカインとも称されるが、アポトーシス、すなわち骨髄腫細胞の死を防ぎ得る。患者の50パーセントは、X線で検出可能な骨髄腫関連骨格病変を診断時に有する。多発性骨髄腫の他の一般的な臨床症状としては、多発性神経障害、貧血、過粘稠、感染症、及び腎不全が挙げられる。

0018

骨髄間質細胞は、多発性骨髄腫の疾患進行及び化学療法に対する抵抗性を支持することがよく知られている。多発性骨髄腫細胞と間質細胞との間の相互作用を妨げることは、多発性骨髄腫化学療法のさらなる目標である。

0019

骨髄異形成症候群(MDS)は、多様な造血幹細胞疾患群である。MDSは、無効な血球産生に起因する、形態及び成熟の障害(骨髄造血不全)を有する細胞性骨髄(cellular marrow)、末梢血血球減少、及び急性白血病に進行する変動リスクとにより特徴づけられる。メルクマニュアル(The Merck Manual)、953(第17版、1999)、及びListらの文献(1990, J Clin. Oncol. 8:1424)を参照されたい。免疫調節化合物を用いたMDSの治療は、その全体が引用により本明細書中に組み込まれている、米国特許公開第2004/0220144号に記載されている。

0020

固形腫瘍は、嚢胞又は液体部分を含み得るが、通常は含まない異常な組織塊である。固形腫瘍は、良性(癌でない)にも悪性(癌)にもなり得る。様々な種類の固形腫瘍が、それらを形成する細胞の種類によって命名されている。固形腫瘍の種類の例には、悪性メラノーマ副腎癌、乳癌腎細胞癌膵臓癌非小細胞肺癌(NSCLC)、及び原発不明癌があるが、これらに限定されない。様々な種類又はステージの固形腫瘍の患者に通常投与される薬物には、セレブレックスエトポシドシクロホスファミドドセタキセル、アペシタビン(apecitabine)、IFNタモキシフェン、IL-2、GM-CSF、又はこれらの組み合わせがあるが、これらに限定されない。

0021

最初の療法の後で完全な寛解を達成する患者は、良好な治癒の見込みを有するが、応答しない又は再発する患者は、その10%未満しか、治癒又は3年より長く続く応答を達成しない。Cerny Tらの文献(Ann Oncol 2002; 13 Suppl 4:211-216)を参照されたい。

0022

リツキシマブは、正常な宿主B細胞を枯渇させることが知られている。M. Akliluらの文献(Annals of Oncology 15: 1109-1114, 2004)を参照されたい。リツキシマブによるB細胞枯渇の長期免疫作用及びリンパ腫患者における再構成B細胞プールの特性は、この療法が広く使用されているにもかかわらず、十分に定義されていない。Jennifer H. Anolikらの文献(Clinical Immunology, 第122巻, 第2号, 2007年2月, 139-145ページ)を参照されたい。

0023

再発性又は難治性の疾患を有する患者に対する手法は、実験的治療とそれに続く幹細胞移植に大きく依存しているが、それは、低パフォーマンスステータス又は高齢の患者には適切でないことがある。したがって、NHL患者を治療するために利用できる新しい方法に対して多大な需要がある。

0024

癌と変化した細胞代謝の間の関連は充分に確立されている。Cairns, R.A.らの文献(Nature Rev., 2011, 11:85-95)を参照されたい。腫瘍細胞の代謝とその関連する遺伝子変化を理解すれば、癌治療の向上した方法を特定し得る。同上。例えば、増加したグルコース代謝による腫瘍細胞の生存及び増殖はPIK3経路に関連しており、それによりPTENなどの腫瘍抑制因子遺伝子における突然変異が腫瘍細胞代謝を活性化する。同上。AKT1(別名、PKB)は、PFKFB3、ENTPD5、mTOR、及びTSC2(別名、ツべリン)との種々の相互作用により腫瘍細胞成長に関連するグルコース代謝を刺激する。同上。

0025

転写因子HIF1及びHIF2は、しばしば腫瘍に関連する低酸素状態に対する細胞応答に大きな役割を果たす。同上。いったん活性化されると、HIF1は、解糖を行う腫瘍細胞の能力を高める。同上。そのため、HIF1の阻害は、腫瘍細胞代謝を減速又は反転させ得る。HIF1の活性化は、PI3K、VHLなどの腫瘍抑制因子タンパク質、コハク酸デヒドロゲナーゼ(SDH)、及びフマル酸ヒドラターゼに関連している。同上。発癌性転写因子MYCも、腫瘍細胞代謝、具体的には解糖に関連している。同上。MYCは、グルタミン代謝経路による細胞増殖も促進する。同上。

0026

AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)は、腫瘍細胞が増殖するために克服しなければならない代謝チェックポイントとして機能する。同上。腫瘍細胞においてAMPKシグナル伝達を抑制する突然変異がいくつか特定されている。Shackelford, D.B.及びShaw, R.J.の文献(Nature Rev. Cancer, 2009, 9: 563-575)を参照されたい。STK11は、AMPKの役割に関連した腫瘍抑制因子遺伝子として特定されている。Cairns, R.A.らの文献(Nature Rev., 2011, 11 :85-95)を参照されたい。

0027

腫瘍抑制因子である転写因子p53も、細胞代謝の制御において重要な役割を有する。同上。腫瘍細胞におけるp53の喪失は、解糖経路に至る腫瘍細胞代謝の変化の重大な寄与因子であり得る。同上。化学療法薬の別な潜在的標的であるOCT1転写因子は、腫瘍細胞代謝の制御においてp53と協同する。同上。

0028

ピルビン酸キナート(kinate)M2(PKM2)は、細胞増殖の支持により癌細胞に代謝上の利益を与える細胞代謝の変化を促進する。同上。例えば、PKM1よりもPKM2を発現する肺癌細胞がそのような利益を有することが見出されている。同上。臨床において、PKM2は、いくつかの癌の種類において過剰発現されることが確認されている。同上。したがって、PKM2は、腫瘍の早期検出のための有用なバイオマーカーになり得る。

0029

イソクエン酸デヒドロゲナーゼIDH1及びIDH2における突然変異は、具体的には膠芽腫及び急性骨髄性白血病における腫瘍形成に関連している。Mardis, E.R.らの文献(N. Engl. J. Med, 2009, 361 : 1058-1066); Parsons, D.W.らの文献(Science, 2008, 321 :1807- 1812)を参照されたい。

0030

癌の発生率は、人口全体が年をとるにつれ、新しい癌が発生するにつれ、罹患しやすい個体群(例えば、AIDSに感染している人々又は日光を過度に曝される人々)が増えるにつれ、上昇し続けている。したがって、リンパ腫、NHL、多発性骨髄腫、AML、白血病、及び固形腫瘍を含むがこれらに限定されない癌の患者の治療に利用できる新しい方法、治療、及び組成物に対して多大な需要がある。

0031

種々の他の疾患及び障害も、望ましくない血管新生に関連しているか、又はそれにより特徴づけられる。例えば、増大した又は制御されない血管新生は、眼内血管新生疾患脈絡膜血管新生疾患、網膜血管新生疾患、ルベオーシス(隅角の血管新生)、ウイルス性疾患遺伝性疾患、炎症性疾患、アレルギー性疾患線維症関節炎、及び自己免疫疾患を含むがこれらに限定されないいくつかの疾患及び病状に関与している。そのような疾患及び病状の例には、糖尿病性網膜症;未熟児網膜症;角膜移植片拒絶;血管新生緑内障;後水晶体繊維増殖症;及び増殖性硝子体網膜症があるが、これらに限定されない。

0032

したがって、望ましくない血管新生を制御及び/若しくは阻害するか、且つ/又はTNF-αを含む特定のサイトカインの産生を阻害できる化合物は、種々の疾患及び障害の治療及び予防に有用になり得る。

0033

(3.2炎症性疾患)
炎症は、宿主の防御及び免疫媒介性疾患の進行において基本的な役割を果たしている。炎症反応は、損傷(例えば、外傷虚血、及び外来粒子)及び感染(例えば、細菌又はウイルス感染)に応答して、化学伝達物質(例えば、サイトカイン及びプロスタグランジン)及び炎症細胞(例えば、白血球)を含む複雑な事象カスケードにより開始される。炎症反応は、血流の増加、毛細血管透過性の増加、及び食細胞の流入を特徴とする。これらの事象は、損傷又は感染の部位で腫脹発赤熱感(ヒートパターンの変化)、及び化膿を生じさせる。

0034

サイトカイン及びプロスタグランジンは炎症反応を制御し、秩序ある自己定性のカスケードで血液又は罹患組織に放出される。サイトカイン及びプロスタグランジンのこのような放出は、損傷又は感染の領域への血流を増加させ、発赤及び熱感を起こすことがある。これらの化学物質の一部は、組織への流体漏出を起こし、腫脹を生じさせる。この保護プロセスは神経を刺激して疼痛を起こすことがある。これらの変化は、関連する領域で限定された期間起こる場合は、体の利益になるように作用する。

0035

腫瘍壊死因子α(TNF-α)は、免疫促進物質に応答して主に単核貪食細胞により放出されるサイトカインである。TNF-αは、分化、動員、増殖、及びタンパク質分解などのほとんどの細胞プロセスを増強することができる。低レベルでは、TNF-αは、病原体、腫瘍、及び組織損傷に対する防御を付与する。しかし、TNF-αは、多くの疾患においても役割を有する。動物又はヒトに投与されると、TNF-αは、炎症、発熱心血管作用、出血凝固、並びに急性感染及びショック状態の間に見られるものと類似の急性期反応を起こし得るか、又は悪化させる。増大された又は制御されないTNF-α産生は、いくつかの疾患及び病状、例えば、固形腫瘍及び血液腫瘍などの癌;鬱血性心不全などの心臓病;並びにウイルス性疾患、遺伝性疾患、炎症性疾患、アレルギー性疾患、及び自己免疫疾患に関与している。

0036

アデノシン3',5'-環状一リン酸(cAMP)も、限定はされないが喘息及び炎症、並びに他の病態などの多くの疾患及び病態で役割を果たしている(Lowe及びChengの文献(Drugs of the Future, 17(9), 799-807, 1992))。炎症性白血球中のcAMPの上昇が、それらの活性化及びその後のTNF-α及びNF-κBを含む炎症メディエーターの放出を阻害することが示されている。cAMPのレベル増加は、気道平滑筋緩和も起こす。

0037

炎症応答における体液性免疫要素と細胞免疫要素との間の均衡のとれた微妙な相互作用により、有害な因子の排除及び損傷組織修復の開始が可能となる。この均衡のとれた微妙な相互作用が壊されると、炎症反応は、正常な組織に多大な損傷を起こし、反応を開始した元の障害よりも有害になり得る。これらの制御されない炎症反応の場合、組織の損傷及び器官の機能不全を防ぐために、臨床的介入が必要である。乾癬関節リウマチ変形性関節症乾癬性関節炎クローン病、喘息、アレルギー、又は炎症性腸疾患などの疾患は、慢性の炎症という特徴を有する。関節炎、関連する関節炎状態(例えば、変形性関節症、関節リウマチ、及び乾癬性関節炎)、炎症性腸疾患(例えば、クローン病及び潰瘍性大腸炎)、敗血症、乾癬、アトピー性皮膚炎接触性皮膚炎、及び慢性閉塞性肺疾患慢性炎症肺疾患などの炎症性疾患も、よく起こり問題のある病気である。増大した、又は制御されないTNF-α産生は、炎症反応において中心的役割を果たし、それらの拮抗剤を投与すると、炎症性疾患の動物モデルにおいて慢性及び急性の反応が遮断される。

0038

関節炎は、身体の関節への損傷を伴う一群疾病を意味し得る全身性自己免疫疾患である。100を超える様々な形態の関節炎がある。最もよくみられる形態は変形性関節症(変性性関節疾患)であり、他の関節炎形態は、関節リウマチ、乾癬性関節炎、及び狼瘡及び痛風などの関連する自己免疫疾患である。関節リウマチは、関節の慢性炎症により特徴づけられる。滑膜組織滑液のどちらも、サイトカイン産生をもたらす炎症細胞に侵される。関節を浸潤するT細胞及び単球は、1型及び2型免疫応答マーカーの活性化増大を示す。

0039

乾癬性関節炎は、皮膚と、関節と、靭帯、及び筋膜挿入部位とを冒す慢性炎症性関節炎病態である。Gladmanの文献(Current Opinion in Rheumatology, 「乾癬性関節炎における最新概念(Current concepts in psoriatic arthritis)」、2002, 14:361-366)及びRuddyらの文献(「リウマチ学(Rheumatology)」, 第2巻, 71章, 1071ページ, 第6版, 2001)。乾癬性関節炎は、通常乾癬に付随する。同上。乾癬患者のおよそ7%が乾癬性関節炎にかかる。メルクマニュアル(The Merck Manual)、448 (第17版, 1999)。乾癬性関節炎は、種々の臨床パターンで現れ得る。乾癬性関節炎には5つの一般的なパターンがある:遠位指骨間関節の関節炎、破壊性関節炎、関節リウマチと区別できない対称性多発性関節炎非対称性少関節炎、及び脊椎関節症。Ruddyらの文献(1073ページ)。乾癬は、患者の60〜80%において乾癬性関節炎の発症に先立って現れる。時として、関節炎と乾癬は同時に現れる。皮膚発疹より関節症先行することもある。

0040

乾癬は、皮膚に現れる慢性全身性自己免疫疾患である。5つのタイプの乾癬がある:性乾癬滴状乾癬逆位乾癬、膿疱性乾癬、及び乾癬性紅皮症。最もよくみられる形態、尋常性乾癬は、表皮の上部第一層に現れる赤色及び白色の落屑として通常見られる。しかし、皮膚症状が全くない患者もいる。尋常性乾癬において、皮膚はこれらの部位で急速に蓄積し、銀白色の外観を呈す。及びの皮膚ではプラークが頻発するが、頭皮及び足の裏、並びに生殖器を含む、あらゆる部分を冒し得る。湿疹とは対照的に、乾癬は、関節の外側に見られることが多い。該疾患は、小さな局部的な斑から完全に全身を覆うものまで様々な重症度の慢性の再発性病態である。手の爪及び足指の爪は冒されることが多く(乾癬性爪ジストロフィー)、単発症状として見られることがある。乾癬は関節の炎症も起こすことがあり、乾癬性関節炎として知られている。乾癬において、1つの仮説は、T細胞が活性になり、真皮に移動して、サイトカイン、とりわけTNF-αの放出を引き起こし、それにより炎症及びケラチン生成細胞の急速な増殖が起こるというものである。

0041

(3.3セレブロン)
セレブロン(CRBN)は、植物からヒトまで保存されている442-アミノ酸タンパク質である。ヒトでは、CRBN遺伝子は、常染色体劣性症候群精神遅滞(ARNSMR)の候補遺伝子として特定されてきた。Higgins, J.J.らの文献(Neurology, 2004, 63 :1927-1931)を参照されたい。CRBNは、最初に、ラットの脳においてカルシウム活性化カリウムチャネルタンパク質(SLO1)と相互作用するRGSを含有する新規のタンパク質として特性化され、後に、AMPK7及びDDB1と共に網膜において電位依存型クロライドチャネル(CIC-2)と相互作用することが示された。Jo, S.らの文献(J. Neurochem, 2005, 94: 1212-1224);Hohberger B.らの文献(FEBSLett, 2009, 583:633-637); Angers S.らの文献(Nature, 2006, 443:590-593)を参照されたい。DDB1は、最初、損傷DNA結合タンパク質2(DDB2)と会合するヌクレオチド除去修復タンパク質として特定された。その活性欠損は、色素性乾皮症相補群E(XPE)を有する患者において修復欠損を引き起こす。DDB1は、ユビキチン化、及びその後の標的タンパク質プロテアソーム分解を媒介する多くの異なるDCX(DDB1-CUL4-X-ボックス)E3ユビキチン-タンパク質リガーゼ複合体の構成要素として機能するようにも見える。CRBNは、大脳皮質の疾患に対する治療剤の開発の標的としても特定されている。WO2010/137547A1号を参照されたい。

0042

セレブロンは、先天的欠損症を起こすサリドマイドに結合する主要な分子標的として最近特定された。Ito, T.らの文献(Science, 2010, 327: 1345-1350)を参照されたい。DDB1は、CRBNと相互作用することがわかっており、そのためサリドマイドと間接的に関連づけられた。さらに、サリドマイドは、インビトロでCRBNの自己ユビキチン化を阻害することができ、サリドマイドがE3ユビキチン-リガーゼ阻害剤であることが示唆される。同上。重要なことに、この活性は、野生型細胞ではサリドマイドにより阻害されたが、サリドマイド結合を妨げる突然変異したCRBN結合部位を持つ細胞では阻害されなかった。同上。サリドマイド結合部位は、CRBN中の高度に保存されたC-末端104アミノ酸領域位置付けられた。同上。CRBN中の個別の点突然変異体、Y384AとW386Aはどちらもサリドマイド結合を欠損しており、二重点突然変異体最低のサリドマイド結合活性を有する。同上。CRBNとサリドマイドの催奇形作用の間の関連は、ゼブラフィッシュ及びニワトリ胚の動物モデルで確認された。同上。

0043

CRBN、CRBN E3ユビキチン-リガーゼ複合体、又はCRBNの1つ以上の基質への結合が、サリドマイド及び他の薬物の有益な効果に必要であるかどうかは、まだ立証されていない。サリドマイド及び他の薬物標的との相互作用を理解すれば、効能及び/又は毒性の分子機構の定義が可能となり、向上した効能及び毒性プロファイルを有する薬物がもたらされ得る。

0044

(3.4化合物)
異常なTNF-α産生と関連する疾患を治療するために安全かつ効果的に使用することができる化合物を提供する目的で多くの研究が実施されている。例えば、Marriott, J.B.らの文献(Expert Opin. Biol. Ther., 2001, 1(4):1-8); G.W. Mullerらの文献(J Med Chem., 1996, 39(17): 3238-3240);及びG.W. Mullerらの文献(Bioorg & Med Chem Lett., 1998, 8: 2669-2674)を参照されたい。いくつかの研究は、LPS刺激されたPBMCによるTNF-α産生を強力に阻害する能力について選択された化合物群に集中している。L.G. Corralらの文献(Ann. Rheum. Dis., 1999, 58:(Suppl I)1107-1113)。これらの化合物は、TNF-αの強力な阻害だけでなく、LPS誘導性の単球IL1β及びIL12産生の顕著な阻害も示す。LPS誘導性IL6も、部分的だが、そのような化合物によって阻害される。これらの化合物は、LPS誘導性IL10の強力な刺激因子である。同上。

0045

本明細書に提供される方法のための化合物には、どちらもG.W. Mullerらに付与された米国特許第6,281,230号及び同第6,316,471号に記載された置換2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フタルイミド及び置換2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドールがあるが、これらに限定されない。本明細書に開示されるさらに他の具体的な化合物は、それぞれが引用により本明細書に組み込まれている米国特許第6,395,754号、同第6,555,554号、同第7,091,353号、米国特許公開第2004/0029832号、及び国際公開WO98/54170号に開示されているイソインドール-イミドクラスに属する。

0046

サリドマイド、レナリドミド、及びポマリドミドは、多発性骨髄腫、リンパ腫、及び他の血液学的疾患、例えば骨髄異形成症候群の患者に顕著な応答を示した。Galustian Cらの文献(Expert Opin Pharmacother., 2009, 10: 125-133)を参照されたい。これらの薬物は、抗血管新生特性、炎症促進性サイトカインの調節、T細胞の共刺激NK細胞毒性の増大、直接的な抗腫瘍効果、及び幹細胞分化の調節を含む、幅広い活性を示す。

0047

例えば、サリドマイド及びレナリドミドは、新規に診断された患者、化学療法又は移植成功しなかった進行疾患の患者、及び再発性又は難治性多発性骨髄腫の患者において、多発性骨髄腫の治療の重要な選択肢として浮上してきた。デキサメタゾンと組み合わせたレナリドミドは、少なくとも1つの事前療法を受けた多発性骨髄腫患者の治療に対して承認されている。ポマリドミドをデキサメタゾンと組み合わせて投与することもできる。その開示が完全として本明細書中に組み込まれている、米国特許公開第2004/0029832A1号には、多発性骨髄腫の治療が開示されている。

0048

本明細書に提供される別な化合物は、以下の構造を有する3-(5-アミノ-2-メチル-4-オキソ-4H-キナゾリン-3-イル)-ピペリジン-2,6-ジオン(「化合物A」)又はそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物水和物、共結晶クラスレート、若しくは多形体である:



0049

化合物Aは、本明細書に提供される実施例に記載される方法に従って、又はその開示が全体として引用により本明細書に組み込まれる米国特許第7,635,700号に記載の通りに調製できる。該化合物は、本明細書の教示に基づいて当業者に明らかである他の方法に従っても合成できる。特定の実施態様において、化合物Aは、引用により全体として本明細書に組み込まれる2011年3月11日に出願された米国仮特許出願第61/451,806号に記載の結晶形態である。いくつかの実施態様において、化合物Aの塩酸塩が本明細書に提供される方法で使用される。化合物Aを利用して癌及び他の疾患を治療、予防、及び/又は管理する方法は、引用により全体として本明細書に組み込まれる、2011年3月11日に出願された米国仮特許出願第61/451,995号に記載されている。

0050

特定の実施態様において、3-(4-((4-(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンが本明細書に提供される。一実施態様において、3-(4-((4-(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンの(S)立体異性体(「化合物B」)が本明細書に提供される。ラセミの3-(4-((4-(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン、他の4'-アリールメトキシイソインドリン化合物、及びそれらの製造方法は、引用により全体として本明細書に組み込まれる米国特許公開第2011/0196150号に報告されている。化合物Bは以下の構造を有する:



0051

免疫調節化合物の効果を評価する従来の方法は、生細胞アッセイ又は長い臨床的エンドポイントを必要とする。これらの細胞試験は煩わしく、種々の刺激物質(例えば、リポ多糖又は抗CD3抗体)の使用が必要であることが多い。サイトカイン産生などの間接的なエンドポイントが評価されるが、それは多数の経路により影響を受け得る。さらに、これらの化合物の臨床的な効能は、患者の応答という点でしか測定できず、それには通常最低でも数か月の治療が必要であるため、正しく予測することはできない。従来の方法の欠陥を考慮すると、免疫調節化合物の薬力学活性を検出、定量化、及び特性化するための効率が良く、感度がよく、正確な方法を開発する必要がある。

0052

(4 発明の概要
一実施態様において、化合物が免疫調節性であるか否かを決定する方法であって、(a)第1の細胞を該化合物と接触させること;(b)工程(a)の該第1の細胞から第1の試料を得ること;(c)該第1の試料中のCRBN関連タンパク質のレベルを決定すること;及び(d)工程(c)のCRBN関連タンパク質のレベルを基準試料から得られた同じタンパク質のレベルと比較することを含む方法であって、基準と比較したレベルの変化が免疫調節化合物としての該化合物の効能を示す方法が本明細書に提供される。特定の実施態様において、工程(a)における接触はインビトロで実施される。他の実施態様において、工程(a)における接触はインビボで実施される。一実施態様において、細胞は、該化合物と、例えば、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、若しくは55分、又は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、若しくは24時間、又は2若しくは 3日以上の期間、接触させられる。いくつかの実施態様において、細胞は、末梢血単核細胞、B細胞、T細胞、単球、又は顆粒球である。他の実施態様において、細胞は、腫瘍細胞又は癌細胞、例えば、リンパ腫、骨髄腫、又は白血病である。一実施態様において、腫瘍又は癌細胞は細胞系から得られる。

0053

特定の実施態様において、工程(c)は、(i)工程(b)の第1の試料内のタンパク質を、免疫特異的にCRBN関連タンパク質に結合する第1の抗体と接触させること;(ii)第1の抗体に結合した該タンパク質を、免疫特異的にCRBN関連タンパク質に結合する第2の抗体であって、該第1の抗体とは異なるCRBN関連タンパク質上のエピトープに免疫特異的に結合する、検出可能な標識を有する第2の抗体と接触させること;(iii)該タンパク質に結合した第2の抗体の存在を検出すること;及び(iv)第2の抗体中の検出可能な標識の量に基づいて、CRBN関連タンパク質の量を決定することを含む。

0054

特定の実施態様において、工程(c)は、(i)第1の試料内のRNAを、該RNAに特異的に結合する配列を含むプライマーと接触させて、該RNAに相補的な配列を有する第1のDNA分子を生じさせること;(ii)CRBN関連タンパク質をコードする遺伝子のセグメントに相当するDNAを増幅させること;及び(iii)該増幅されたDNAの量に基づいて、CRBN関連タンパク質のRNAレベルを決定することを含む。

0055

特定の実施態様において、基準と比較したCRBN関連タンパク質のレベル(例えば、タンパク質又はRNAレベル)が低下する場合、該化合物は免疫調節性である。特定の実施態様において、基準と比較したCRBN関連タンパク質のレベル(例えば、タンパク質又はRNAレベル)が上昇する場合、該化合物は免疫調節性である。一実施態様において、基準は、該化合物と接触していない第2の細胞を使用して調製されるが、その場合、該第2の細胞は該第1の細胞と同じ種類である。

0056

別な実施態様において、疾患又は障害を治療する際の化合物の効能を評価する方法であって、(a)該疾患又は障害を有する対象に化合物を投与すること;(b)該対象から第1の試料を得ること;(c)該第1の試料中のCRBN関連タンパク質のレベルを決定すること;及び(d)工程(c)のCRBN関連タンパク質のレベルを、基準試料から得られた同じタンパク質のレベルと比較することを含む方法であって、基準と比較したレベルの変化が、該疾患又は障害を治療する際の該化合物の効能を示す方法が本明細書に提供される。特定の実施態様において、該疾患又は障害は、癌(例えば、以下の5.2.3節に記載される固形腫瘍又は血液癌)、又は全身性エリテマトーデスシェーグレン症候群全身性強皮症などの炎症性疾患、他の炎症性疾患若しくは自己免疫疾患、又は上記2.2節で記載された炎症性疾患である。特定の実施態様において、該疾患又は障害は、多発性骨髄腫、慢性リンパ性白血病、非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、又は全身性強皮症である。いくつかの実施態様において、試料は、腫瘍生検材料、節の生検材料、又は骨髄、脾臓、肝臓、脳、若しくは乳房からの生検材料から得られる。

0057

特定の実施態様において、工程(c)は、(i)工程(b)から得た第1の試料内のタンパク質を、免疫特異的にCRBN関連タンパク質に結合する第1の抗体と接触させる工程;(ii)第1の抗体に結合したタンパク質を、免疫特異的にCRBN関連タンパク質に結合する第2の抗体であって、該第1の抗体とは異なるCRBN関連タンパク質上のエピトープに免疫特異的に結合する、検出可能な標識を有する第2の抗体に接触させる工程;(iii)該タンパク質に結合した第2の抗体の存在を検出すること;及び(iv)第2の抗体中の検出可能な標識の量に基づいて、CRBN関連タンパク質の量を決定することを含む。

0058

特定の実施態様において、工程(c)は、(i)第1の試料内のRNAを、該RNAに特異的に結合する配列を含むプライマーと接触させて、該RNAに相補的な配列を有する第1のDNA分子を生じさせること;(ii)CRBN関連タンパク質をコードする遺伝子のセグメントに相当するDNAを増幅させること;及び(iii)該増幅されたDNAの量に基づいて、CRBN関連タンパク質のRNAレベルを決定することを含む。

0059

特定の実施態様において、基準と比較したCRBN関連タンパク質のレベル(例えば、タンパク質又はRNAレベル)が低下する場合、該化合物は該疾患又は障害を治療する際に恐らく有効だろう。特定の実施態様において、基準と比較したCRBN関連タンパク質のレベル(例えば、タンパク質又はRNAレベル)が上昇する場合、該化合物は該疾患又は障害を治療する際に恐らく有効だろう。一実施態様において、基準は、対象に該化合物を投与する前に該対象から得られた第2の試料を使用して調製されるが、その場合、該第2の試料は第1の試料と同じ源から得られる。別な実施態様において、基準は、該疾患又は障害を有さない健康な対象から得られた第2の試料を使用して調製されるが、その場合、該第2の試料は第1の試料と同じ源から得られる。

0060

本明細書に提供される方法の種々の実施態様において、該化合物は、以下の5.3節に与えられる化合物である。本明細書に提供される方法の種々の実施態様において、免疫調節化合物は、サリドマイド、レナリドミド、ポマリドミド、3-(5-アミノ-2-メチル-4-オキソ-4H-キナゾリン-3-イル)-ピペリジン-2,6-ジオン、又は3-(4-((4-(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン、その立体異性体、若しくはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、共結晶、クラスレート、若しくは多形体である。一実施態様において、該化合物は、基準と比較して CRBN関連タンパク質のレベル(例えば、タンパク質又はRNAレベル)を低下させる。別な実施態様において、該化合物は、基準と比較して CRBN関連タンパク質のレベル(例えば、タンパク質又はRNAレベル)を上昇させる。

0061

本明細書に提供される方法の種々の実施態様において、CRBN関連タンパク質は、DNA損傷結合タンパク質1(DDB1);ポリアデニル酸結合タンパク質1(PABPC1);ヘテロリボヌクレオタンパク質R(HNRNPR);リボソームタンパク質L19(RPL19);シナプトタグミン結合性細胞質RNA相互作用性タンパク質(SYNCRIP);H2AヒストンファミリーメンバーX(H2AFX);70kDa熱ショックタンパク質8(HSPA8);アルドラーゼA、フルクトース-ビスリン酸(ALDOA);ヒストンクラスター1、H2aa(HIST1H2AA);70kDa熱ショックタンパク質1A(HSPA1A);X線修復クロス捕捉タンパク質6(XRCC6);リボソームタンパク質L12(RPL12);リボソームタンパク質18A(RPL18A);リボソームタンパク質L4(RPL4);ヘテロ核リボヌクレオタンパク質A2/B1(HNRNPA2B1);ヘテロ核リボヌクレオタンパク質C(HNRNPC);リボソームタンパク質S2(RPS2);SEC24ファミリーメンバーC(SEC24C);リボソームタンパク質L9(RPL9);ユビキチン特異的ペプチダーゼ15(USP15);SEC24ファミリー、メンバーA(SEC24A);CTPシンターゼ(CTPS);ATP結合カセットサブファミリーE(OABP)メンバー1(ABCE1);真核生物翻訳伸長因子1α1(EEF1A1);インポーチン5(IPO5);切断・ポリアデニル化特異的因子6(CPSF6);カリウム電位開口型チャネルβメンバー2(KCNAB2);染色体7オープンリーディングフレーム42(C7ORF42);染色体構造維持4(SMC4);グアニンヌクレオチド結合タンパク質(Gタンパク質)、βポリペプチド3(GNB3);H2Aヒストンファミリー、メンバーZ(H2AFZ);ヒストンクラスター1、H1c(HIST1H1C);ヒストンクラスター1、H1d(HIST1H1D);ヒストンクラスター1、H1e(HIST1H1E);アクチン、β(ACTB);カゼインキナーゼ2、α1ポリペプチド(CSNK2A1);セレブロン(CRBN);DEAD(Asp-Glu-Ala-Asp)ボックスポリペプチド21(DDX21);DEAH(Asp-Glu-Ala-His)ボックスポリペプチド9(DHX9);DnaJ(Hsp40)ホモログ、サブファミリーC、メンバー1(DNAJC1);GTPアーゼ活性化タンパク質(SH3ドメイン)結合タンパク質1(G3BP1);70kDa熱ショックタンパク質1B(HSPA1B);インスリン様成長因子2mRNA結合タンパク質2(IGF2BP2);リボソームタンパク質L10a(RPL10A);リボソームタンパク質L13a(RPL13A);リボソームタンパク質L14(RPL14);リボソームタンパク質L15(RPL15);リボソームタンパク質L21(RPL21);RPL3;リボソームタンパク質L30(RPL30);リボソームタンパク質L7(RPL7);リボソームタンパク質L7a(RPL7A);リボソームタンパク質、ラージ、P1(RPLP1);リボソームタンパク質、ラージ、P2(RPLP2);ミオシン重鎖10、非筋(MYH10);インターロイキンエンハンサー結合因子3、90kDa(ILF3);ヌクレオリン(NCL);リボソームタンパク質S13(RPS13);リボソームタンパク質S16(RPS16);リボソームタンパク質S19(RPS19);リボソームタンパク質S6(RPS6);ブドウ球菌ヌクレアーゼ及びチューダードメイン含有(staphylococcal nuclease and tudor domain containing)1(SND1);真核生物翻訳開始因子2、サブユニット2β、38kDa(EIF2S2);ヘテロ核リボヌクレオタンパク質H2(H')(HNRNPH2);ユビキチンB(UBB);真核生物翻訳伸長因子1γ(EEF1G);トランスデューシン(ベータ)-様1X-連結型受容体1(TBL1XR1);新生ポリペプチド結合複合体αサブユニット(NACA);真核生物翻訳開始因子4A、アイソフォーム1(EIF4A1);脂肪酸シンターゼ(FASN);ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼ(PPAT);GTPアーゼ活性化タンパク質(SH3ドメイン)結合タンパク質2(G3BP2);チューブリン、α1a(TUBA1A);ユビキチン結合タンパク質2様 (UBAP2L);ミニ染色体維持複合体成分2 (MCM2);UDP-N-アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ1 (UAP1);チューブリン、α1c(TUBA1C);真核生物翻訳開始因子2、サブユニット1α、35kDa(EIF2S1);真核生物翻訳開始因子3、サブユニットJ(EIF3J);プロテインキナーゼ、DNA活性化触媒ポリペプチド(DNA-activated, catalytic polypeptide)(PRKDC);ミニ染色体維持複合体成分7(MCM7);リボソームタンパク質L11(RPL11);チューブリン、α1b(TUBA1B);シグナル伝達兼転写活性化因子3(STAT3);ペプチジル-tRNAヒドロラーゼ2(PTRH2);ポリ(A)結合タンパク質、細胞質4(PABPC4);プロテインチロシンホスファターゼ、受容体C型(PTPRC);微小管アクチン架橋因子1(MACF1);ユビキチン結合酵素E2O(UBE2O);デオキシウリジントリホスファターゼ(DUT);グアニンヌクレオチド結合タンパク質(Gタンパク質)、βポリペプチド2-様1(GNB2L1);ヌクレオポリン88kDa(NUP88);H2Aヒストンファミリー、メンバーJ(H2AFJ);Sec23ホモログB(S.セレビシエ(S.cerevisiae))(SEC23B);ピリドキサール(ピリドキシンビタミンB6)キナーゼ(PDXK);ATPクエン酸リアーゼ(ACLY);ATリッチインターラクティブドメイン1A(SWI-様)(ARID1A);グルカン(1,4-α-)、分枝酵素1(GBE1);70kDa熱ショックタンパク質9(モルタリン)(HSPA9);DEAD(Asp-Glu-Ala-Asp)ボックスポリペプチド17(DDX17);超上流要素(far upstream element)(FUSE)結合タンパク質1(FUBP1);Fボックスタンパク質21(FBXO21);ユーイング肉腫ブレークポイント領域(breakpoint region)1(EWSR1);インターフェロン、γ-誘導タンパク質16(IFI16);チロシン3-モノオキシゲナーゼ/トリプトファン5-モノオキシゲナーゼ活性化タンパク質、イプシロンポリペプチド(YWHAE);ユビキチンA-52残基リボソームタンパク質融合産物1(UBA52);COP9恒常光形態形成ホモログサブユニット6(シロイヌナズナ(Arabidopsis))(COPS6);GNAS複合座(GNAS);ユビキチン結合酵素E2Qファミリーメンバー1(UBE2Q1);フェルミチン(fermitin)ファミリーメンバー3(FERMT3);ヌクレオソーム集合タンパク質1-様2(NAP1L2);腫瘍タンパク質D52(TPD52);VAMP(小胞結合膜タンパク質)-結合タンパク質A、33kDa(VAPA);真核生物翻訳伸長因子1α-様3(EEF1AL3);DNA損傷誘導性転写4(DDIT4);発現し、発生的に下方制御される神経前駆細胞(neural precursor cell expressed, developmentally down-regulated)8(NEDD8);ヒストンクラスター1、H1a(HIST1H1A);ヒストンクラスター1、H1b(HIST1H1B);中心小体周辺物質1(PCM1)イカスジンクフィンガータンパク質1(IKZF1、Ikaros)、又はイカロスジンクフィンガータンパク質3(IKZF3、Aiolos)である。

0062

本明細書に提供される方法の一実施態様において、CRBN関連タンパク質は、IKZF3(「Aiolos」としても知られる)である。本明細書に提供される方法の別な実施態様において、CRBN関連タンパク質は、58kDaの分子量を有するIKZF3である。本明細書に提供される方法の別な実施態様において、CRBN関連タンパク質は、42kDaの分子量を有するIKZF3である。別な実施態様において、本明細書に提供される化合物は、Aiolos発現(例えば、タンパク質又は遺伝子の発現)を下方制御する。別な実施態様において、該化合物はポマリドミドであり、Aiolos発現(例えば、タンパク質又は遺伝子の発現)が下方制御される。別な実施態様において、該化合物はレナリドミドであり、Aiolos発現(例えば、タンパク質又は遺伝子の発現)が下方制御される。別な実施態様において、該化合物は3-(5-アミノ-2-メチル-4-オキソ-4H-キナゾリン-3-イル)-ピペリジン-2,6-ジオンであり、Aiolos発現(例えば、タンパク質又は遺伝子の発現)が下方制御される。別な実施態様において、該化合物は、3-(4-((4-(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンであり、Aiolos発現(例えば、タンパク質又は遺伝子の発現)が下方制御される。別な実施態様において、該化合物は、3-(4-((4-(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンの(S)立体異性体であり、Aiolos発現(例えば、タンパク質又は遺伝子の発現)が下方制御される。

0063

本明細書に提供される方法の別な実施態様において、CRBN関連タンパク質はIKZF1(「Ikaros」としても知られる)である。別な実施態様において、本明細書に提供される化合物は、Ikaros発現(例えば、タンパク質又は遺伝子の発現)を下方制御する。別な実施態様において、該化合物はポマリドミドであり、Ikaros発現(例えば、タンパク質又は遺伝子の発現)が下方制御される。別な実施態様において、該化合物はレナリドミドであり、Ikaros発現(例えば、タンパク質又は遺伝子の発現)が下方制御される。別な実施態様において、該化合物は3-(5-アミノ-2-メチル-4-オキソ-4H-キナゾリン-3-イル)-ピペリジン-2,6-ジオンであり、Ikaros発現(例えば、タンパク質又は遺伝子の発現)が下方制御される。別な実施態様において、該化合物は3-(4-((4-(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンであり、Ikaros発現(例えば、タンパク質又は遺伝子の発現)が下方制御される。別な実施態様において、該化合物は、3-(4-((4-(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンの(S)立体異性体であり、Ikaros発現(例えば、タンパク質又は遺伝子の発現)が下方制御される。

0064

別な実施態様において、本明細書に提供される方法を実施するためのキットが本明細書に提供される。

図面の簡単な説明

0065

(5 図面の簡単な説明)
図1は、リンパ球(左のパネル)、顆粒球(上部パネル)、及び単球(右のパネル)集団中のAiolos発現の阻害における化合物Bの作用を、DMSO対照のパーセンテージとして、n=3で示す。

0066

図2は、CD20+B細胞中のAiolos発現を有意に阻害する化合物Bを、DMSO対照のパーセンテージとして、n=3で示す。

0067

図3は、CD3+T細胞中のAiolos発現を有意に阻害する化合物Bを、DMSO対照のパーセンテージとして、n=3で示す。

0068

図4は、化合物B非ヒト霊長類投与計画試験におけるPDサンプリングを示す。

0069

図5は、サルT依存性抗体応答(TDAR)投与スケジュール設定試験における化合物Bを示す。上部パネルは、種々の治療、ビヒクル、1日1回、隔日、2回/週、及び4日投薬3日投薬なしの力価を示す。下部概略図は、投与スケジュール設定を示す。

0070

図6は、カニクイザル試験における処置群1〜4を示す。

0071

図7は、ヒト全血におけるAiolosウェスタンブロッティングを示す。全血試料を、化合物又はDMSOで250nMで18時間処理し、次いで、PBMC調製及びIBに供した。

0072

図8は、サルPBMCにおけるAiolosウェスタンブロッティングを示す。モーリシャスサルPBMCを、DMSO又は化合物Bで2nM及び200nMで処理した。左のパネルは0時間での処理であり、右のパネルは18時間での処理である。

0073

図9は、カニクイザル試験、第1群、ビヒクル対照におけるAiolosウェスタンブロッティングを示す。

0074

図10は、カニクイザル試験、第1群、ビヒクル対照における、Aiolos 58kD発現(左のパネル)及び42kD発現(右のパネル)のグラフ表示を示す。

0075

図11は、カニクイザル試験、第2群、化合物Bの1日1回投薬におけるAiolosウェスタンブロッティングを示す。化合物Bは、数匹のサルにおいてAiolos 58kDを減少させ、Aiolos 42kDを増加させた。

0076

図12は、カニクイザル試験、第2群、化合物Bの1日1回投薬における、Aiolos 58kD発現(左のパネル)及び42kD発現(右のパネル)のグラフ表示を示す。

0077

図13は、カニクイザル試験、第3群、化合物Bの隔日投薬におけるAiolosウェスタンブロッティングを示す。化合物Bは、数匹のサルにおいてAiolos 58kDを減少させ、Aiolos 42kDを増加させた。

0078

図14は、カニクイザル試験、第3群、化合物Bの隔日投薬における、Aiolos 58kD発現(左のパネル)及び42kD発現(右のパネル)のグラフ表示を示す。

0079

図15は、カニクイザル試験、第4群、化合物Bの4日/週投薬における、Aiolosウェスタンブロッティングを示す。化合物Bは、数匹のサルにおいてAiolos 58kDを減少させ、Aiolos 42kDを増加させた。

0080

図16は、カニクイザル試験、第4群、化合物Bの4日/週投薬における、Aiolos 58kD発現(左のパネル)及び42kD発現(右のパネル)のグラフ表示を示す。

0081

図17は、サリドマイドの免疫調節性誘導体(IMiD化合物)がT細胞における分解により転写因子Aiolosを制御することを示す。化合物Aは、臨床的に重要な濃度で、濃度依存的にAiolosタンパク質発現を阻害する。

0082

図18は、Aiolosタンパク質に対するIMiDの差示的な作用を示す。該作用は、骨髄腫細胞における化合物の抗増殖活性相関しているようである。ポマリドミド、化合物A、及び化合物Bは、骨髄腫細胞でのAiolosタンパク質阻害においてレナリドミドよりも高い効力を有する。

0083

図19は、IMiDによるAiolosの制御を示す。該制御は、低CRBN発現を有する細胞系において妨げられている。左のパネルは、4時間でのポマリドミドによる用量反応を示す。右のパネルは、5日後の細胞増殖を示す(n=3-7)。

0084

図20は、CRBNタンパク質の喪失がレナリドミド及びポマリドミドによるAiolosの下方制御を防止することを示す。ラナリドミド(lanalidomide)又はポマリドミドによるAiolos発現の減少にはCRBNタンパク質が必要である。

0085

図21は、Aiolosノックダウンが、p21発現を誘発し、IRF4を減少させ、S期にある細胞数を減少させるIMiD治療に類似であることを示す。Aiolosは、U266細胞でのIRF4発現及び細胞周期進行に必要である。

0086

図22は、IMiDが、健康なドナーのB細胞及びCLL中のAiolosタンパク質レベルに影響を与えることを示す。Aiolos発現は、健康なドナーからのB細胞より、B-CLL細胞において高い。IMiD処理は、B-CLL患者細胞中でAiolosを阻害する。

0087

図23は、IMiDが、MCL(Rec-1)及びDLBCLリンパ腫(U2932、OCI-LY19)細胞系でAiolosタンパク質発現を阻害することを示す。

0088

図24は、Aiolosのノックダウンがp21発現を誘発することを示す。

0089

図25は、炎症性乳癌細胞系AU565及びヒト癌腫細胞系ZR 75-1における内因性Aiolosのレベルに対する化合物Aの作用を示す。

0090

図26は、AU565細胞中のAiolosのレベルに対する化合物Aの作用及び抗flag抗体及び抗myc抗体を使用する検出パターンを示す。

0091

図27は、化合物AによるAiolosの阻害の時間経過及びMF-132によるそのような阻害の救済を示す。

0092

図28は、トリプルネガティブ(「TN」;EP-/PR-/Her2-)細胞と比較した、Her2+細胞中のaiolsのレベルに対する化合物Aの作用を示す。

0093

図29は、OCI-Ly10異種移植片リンパ腫におけるレナリドミドによるAiolos発現の阻害を示す。

0094

図30は、OCI-Ly10異種移植片リンパ腫における化合物AによるAiolos発現の阻害を示す。

0095

図31は、OCI-Ly10異種移植片リンパ腫における化合物AのR異性体によるAiolos発現の阻害を示す。

0096

図32は、OCI-Ly10異種移植片リンパ腫における化合物AのS異性体によるAiolos発現の阻害を示す。

0097

図33Aは、化合物A又は化合物Bによる全血の処理後1.5時間でのリンパ球中のAiolos発現の阻害に関するFACS分析結果を示す。

0098

図33Bは、化合物A又は化合物Bによる全血の処理後1.5時間でのT細胞及びB細胞中のAiolos発現の阻害を示す。

0099

図34Aは、化合物A又は化合物Bによる全血の処理後5時間でのリンパ球中のAiolos発現の阻害に関するFACS分析結果を示す。

0100

図34Bは、化合物A又は化合物Bによる全血の処理後5時間でのT細胞及びB細胞中のAiolos発現の阻害を示す。

0101

図35Aは、化合物A又は化合物Bによる処理後1.5時間での全血から調製した生存可能凍結した(viably frozen)PMBCにおけるAiolos発現の阻害に関するFACS分析結果を示す。

0102

図35Bは、化合物A又は化合物Bによる処理後1.5時間での全血から調製した生存可能に凍結したT細胞及びB細胞におけるAiolos発現の阻害を示す。

0103

図36Aは、化合物A又は化合物Bによる処理後5時間での全血から調製した生存可能に凍結したPMBCにおけるAiolos発現の阻害に関するFACS分析結果を示す。

0104

図36Bは、化合物A又は化合物Bによる処理後5時間での全血から調製した生存可能に凍結したT細胞及びB細胞におけるAiolos発現の阻害を示す。

0105

図37は、ポマリドミド、レナリドミド、化合物A、及び化合物Bによる処理後6時間でのAiolos及びIkaros発現の阻害を示す。

0106

図38は、多発性骨髄腫細胞における、レナリドミド及びポマリドミドによるリジン203を含むAiolosペプチドの検出増強を示す。

0107

図39Aは、多発性骨髄腫細胞、T細胞、及びB細胞における、濃度依存的及びプロテアソーム依存的な、レナリドミド及びポマリドミドによるAiolos及びIkarosの分解を示す。

0108

図39Bは、多発性骨髄腫細胞における、濃度依存的な、レナリドミド及びポマリドミドによるAiolosの分解を示す。

0109

図39Cは、多発性骨髄腫細胞における、濃度依存的及びプロテアソーム依存的な、レナリドミド及びポマリドミドによるIkarosの分解を示す。

0110

図40は、レナリドミド及びポマリドミドが、MM細胞、T細胞、及びB細胞において、薬物処理の時間内に、時間依存的にAiolos及びIkarosを破壊することを示す。

0111

図41は、レナリドミド及びポマリドミドが、シクロヘキシミド、及びタンパク質合成の阻害剤の存在下でAiolosの破壊を誘導することを示す。

0112

図42Aは、レナリドミド及びポマリドミドによるAiolos及びIkarosの分解がCRBN依存的であることを示す。

0113

図42Bは、siCRBNがCRBN遺伝子発現を低下させることを示す。

0114

図43Aは、AiolosがT細胞においてIL-2の負の調節因子であることを示す。

0115

図43Bは、Aiolosのサイレンシングがレナリドミド治療によく似ていることを示す。

0116

図43Cは、siAiolosがAiolosレベルを低下させることを示す。

0117

図43Dは、Aiolosのサイレンシングがポマリドミド治療によく似ていることを示す。

0118

図44Aは、マウスのH929 MM細胞に対するレナリドミドの抗腫瘍活性を示す。

0119

図44Bは、免疫組織化学により測定して、レナリドミドが、マウスのH929 MM細胞においてAiolos及びIkarosの分解を誘発することを示す。

0120

図44Cは、レナリドミドによるインビボ抗腫瘍活性が、Aiolos及びIkarosの分解に相関していることを示す。

0121

図45は、多発性骨髄腫細胞におけるAiolos及びIkarosの分解が、本明細書に提供される化合物に独特であることを示す。

0122

図46は、マウスのOCI-Ly10リンパ腫腫瘍におけるIkaros及びAiolosに対する化合物Aのインビボ作用を示す。

0123

図47Aは、Aiolos阻害が、癌患者において、時間及び投与量により、T細胞中の化合物A曝露に相関していることを示す。

0124

図47Bは、Aiolos阻害が、癌患者において、時間及び投与量により、B細胞中の化合物A曝露に相関していることを示す。

0125

図48Aは、免疫調節化合物が、T細胞においてIkarosの発現に影響することを示す。

0126

図48Bは、化合物Aが、T細胞においてAiolosの発現に影響することを示す。

0127

図49は、化合物Aが、ジャーカット細胞において内因性Aiolosと過剰発現されたAiolosの両方を分解することを示す。多数のリジンのユビキチン化が、化合物Aが媒介するAiolos分解には必要であり、IMiD-誘発性Aiolos分解がAiolosユビキチン化によるものであることを証明する。化合物AによるIkarosタンパク質分解は、ジャーカット細胞においてAiolos非依存性である。

0128

図50Aは、初代ヒトT細胞のAiolosウェスタンブロッティングを示す。ゲルは、6時間での初代T細胞中のAiolos分解に対するIMiD化合物の比較を示す。

0129

図50Bは、6時間での初代T細胞中のAiolos分解に対する、本明細書に提供される化合物の定量化比較を示す。

0130

図50Cは、初代ヒトT細胞のAiolosウェスタンブロッティングを示す。ゲルは、24時間での初代T細胞中のAiolos分解に対する、本明細書に提供される化合物の比較を示す。

0131

図50Dは、24時間での初代T細胞中のAiolos分解に対する、本明細書に提供される化合物の定量化比較を示す。

0132

図51Aは、健康なボランティアにおける、種々の投与量の化合物Bに反応したB細胞中のAiolosの減少を示す。

0133

図51Bは、健康なボランティアにおける、種々の投与量の化合物Bに反応したT細胞中のAiolosの減少を示す。

0134

図52は、B細胞において化合物BがIkaros及びAiolosタンパク質レベルを低下させることを示す。

0135

図53Aは、SSc及びSLEにおけるセレブロンの過剰発現を示す。

0136

図53B〜Eは、SSc及びSLEにおけるIkarosの過剰発現を示す。

0137

図53Fは、SSc及びSLEにおけるHeliosの過剰発現を示す。

0138

図53Gは、SSc及びSLEにおけるAiolosの過剰発現を示す。

0139

図54は、種々の投与量の化合物Bにより処置された32匹のサルから得たPBMC試料のIkarosレベルを示す。

0140

図55Aは、雄及び雌のサルのPBMCにおけるIkarosレベルに対する化合物Bの作用を示す。

0141

図55Bは、雌のサルのPBMCにおけるIkarosレベルに対する化合物Bの作用を示す。

0142

図55Cは、雄のサルのPBMCにおけるIkarosレベルに対する化合物Bの作用を示す。

0143

図56Aは、CLL細胞における主要な増殖及び生存タンパク質のウェスタンブロットを利用して、本明細書に提供される化合物による処理の作用を示す。

0144

図56Bは、CLL細胞における主要な増殖及び生存タンパク質の定量化により、本明細書に提供される化合物による処理の作用を示す。

0145

図56Cは、3名の異なるB-CLL患者共培養試料における、ポマリドミド、レナリドミド、化合物A、及び化合物BによるAiolosの用量依存性阻害を示す。

0146

図57Aは、DMSO、ポマリドミド、レナリドミド、化合物A、又は化合物Bにより処理された対照細胞及びCRBNノックダウンB-CLL細胞中のAiolosの定量化を示す。

0147

図57Bは、DMSO、ポマリドミド、レナリドミド、化合物A、又は化合物Bにより処理された対照細胞及びCRBNノックダウンB-CLL細胞中のAiolosタンパク質のフローサイトメトリー測定の定量化を示す。

0148

図57Cは、DMSO、ポマリドミド、レナリドミド、化合物A、又は化合物Bにより処理された対照細胞及びCRBNノックダウンB-CLL細胞において検出されたIkarosアイソフォームの定量化を示す。

0149

(6 発明の詳細な説明)
(6.1 定義)
本明細書では、特記されない限り、「治療する(treat)」、「治療する(treating)」、及び「治療」という用語は、患者が特定の癌に罹患している間に行なわれる行為であって、癌の重症度を軽減するか、又は癌の進行を遅延化若しくは緩徐化する行為を意味する。

0150

化合物による治療に関して言及される場合の「感受性」及び「感受性のある」という用語は、腫瘍又は治療中の疾患の進行を軽減又は減少させる際の該化合物の有効性の程度を指す相対的な用語である。例えば、化合物と関連した細胞又は腫瘍の治療に関して使用される場合の「感受性の増加」という用語は、腫瘍治療の有効性の少なくとも5%、又はそれを上回る増加を意味する。

0151

本明細書では、用語「免疫調節化合物」又は「免疫調節薬」は、一般的に、何らかの方法で免疫応答を変えることができる分子又は薬剤を意味する。免疫調節化合物の非限定的な例には、以下の5.3節で開示されているものがある。

0152

本明細書では、特記されない限り、化合物の「治療上有効な量」という用語は、癌の治療若しくは管理において治療的利益をもたらすか、又は癌の存在と関連する1つ以上の症状を遅延若しくは最低限にするのに十分な量である。化合物の治療上有効な量は、癌の治療又は管理における治療的利益をもたらす、単独の又は他の療法と組み合わせた、治療剤の量を意味する。「治療上有効な量」という用語は、療法全体を改善するか、癌の症状若しくは原因を軽減若しくは回避するか、又は別の治療剤の治療効能を増強する量を包含することができる。

0153

本明細書では、「効果的な患者腫瘍応答」は、患者にとっての治療的利益の増加を意味する。「効果的な患者腫瘍応答」は、例えば、腫瘍の進行速度の5%、10%、25%、50%、又は100%の減少であり得る。「効果的な患者腫瘍応答」は、例えば、癌の身体症状の5%、10%、25%、50%、又は100%の減少であり得る。「効果的な患者腫瘍応答」は、例えば、任意の好適な手段、例えば、遺伝子発現、細胞数、アッセイ結果などによって測定される、患者の応答の5%、10%、25%、50%、100%、200%、又はそれを上回る増加であり得る。

0154

「可能性」という用語は、通常、事象の確率の増加を意味する。患者腫瘍応答の有効性に関して使用される場合の「可能性」という用語は、通常、腫瘍進行又は腫瘍細胞成長の速度が減少する確率の増加を企図している。患者腫瘍応答の有効性に関して使用される場合の「可能性」という用語は、通常、腫瘍の治療の進展の増大の証拠となり得る、mRNA又はタンパク質発現などの、指標の増大も意味し得る。

0155

「予測する」という用語は、通常、事前に決定するか又は言及することを意味する。癌治療の有効性を「予測する」ために使用される場合、例えば、「予測する」という用語は、癌治療の転帰の可能性を、治療が始まる前に、又は治療期間が実質的に進む前に、最初に決定することができることを意味する。

0156

本明細書での用語「モニターする」は、一般的に、活性の監視監督、調節、観察、追跡、又は調査を指す。例えば、「化合物の有効性をモニターする」という用語は、患者における又は腫瘍細胞培養物における癌治療の有効性を追跡することを意味する。同様に、「モニタリング」は、個々に、又は臨床試験において、患者コンプライアンスとの関連において使用される場合、患者が実際に被験薬物を処方された通りに服用していることを追跡又は確認することを指す。モニタリングは、例えば、mRNA又はタンパク質バイオマーカーの発現を追跡することによって実施できる。

0157

癌又は癌関連疾患の改善は、完全寛解又は部分寛解として特徴付けることができる。「完全寛解」は、何らかの過去の異常なX線検査、骨髄、及び脳脊髄液(CSF)、又は異常な単クローン性タンパク質の測定値の正常化を伴う、臨床的に検出可能な疾患がないことを意味する。「部分寛解」は、新たな病巣非存在下の、全ての測定可能腫瘍組織量(すなわち、対象に存在する悪性細胞の数、又は腫瘍塊測定体積若しくは異常な単クローン性タンパク質の量)の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、又は90%の減少を意味する。「治療」という用語は、完全寛解と部分寛解の両方を企図する。

0158

「腫瘍」は、本明細書では、悪性か良性かを問わず、全ての新生物性細胞成長及び増殖、並びに全ての前癌性及び癌性の細胞及び組織を意味する。「新生物性」は、本明細書では、悪性か良性かを問わず、異常な組織成長をもたらす、全ての形態の調節不全又は制御されていない細胞成長を意味する。そのため、「新生細胞」は、調節不全又は制御されていない細胞成長を有する悪性細胞及び良性細胞を含む。

0159

本明細書では、用語「セレブロン関連タンパク質」又は「CRBN関連タンパク質」は、直接又は間接的にCRBNと相互作用又は結合するタンパク質を意味する。特定の実施態様において、「セレブロン関連タンパク質」又は「CRBN関連タンパク質」は、CRBNの基質、例えば、CRBNを含むE3ユビキチンリガーゼ複合体のタンパク質基質、又はその下流基質である。一実施態様において、本明細書に提供されるCRBN関連タンパク質は、「Aiolos」としても知られるIKZF3又は「Ikaros」としても知られるIKZF1などのCRBNの基質である。特定の実施態様において、「セレブロン関連タンパク質」又は「CRBN関連タンパク質」はCRBNの結合タンパク質である。

0160

「調節する」は、本明細書では、活性又は機能の増強又は減弱など、分子の活性又は生物学的機能の制御を意味する。

0161

用語「癌」及び「癌性」は、典型的には制御されない細胞成長により特徴づけられる、哺乳動物生理学的状態を意味するか、又は該状態を言い表す。癌の例には、血液性腫瘍(例えば、多発性骨髄腫、リンパ腫、及び白血病)、及び固形腫瘍があるが、これらに限定されない。

0162

用語「難治性又は抵抗性」は、患者が、集中治療の後でさえ、残存する癌細胞(例えば、白血病又はリンパ腫細胞)をそのリンパ系、血液、及び/又は造血組織(例えば、骨髄)に有する状況を意味する。

0163

本明細書では、本明細書で互換的に使用される用語「ポリペプチド」及び「タンパク質」は、ペプチド結合により連結した3つ以上のアミノ酸が連続して並ぶアミノ酸のポリマーを意味する。用語「ポリペプチド」は、タンパク質、タンパク質断片、タンパク質アナログオリゴペプチドなどを含む。本明細書での用語ポリペプチドは、ペプチドも意味し得る。ポリペプチドを構成するアミノ酸は、天然由来でも、合成されたものでもよい。ポリペプチドは、生体試料から精製できる。

0164

用語「抗体」は最も広い意味で本明細書において使用され、完全に組み立てられた抗体、抗原に特異的に結合する能力を保持する抗体断片(例えば、Fab、F(ab')2、Fv、及び他の断片)、単鎖抗体ダイアボディ抗体キメラハイブリッド抗体二重特異性抗体ヒト化抗体などに及ぶ。用語「抗体」は、ポリクローナル抗体とモノクローナル抗体の両方に及ぶ。用語「抗体」及び「免疫グロブリン」又は「Ig」は、本明細書において互換的に使用できる。用語「CRBN抗原に免疫特異的に結合する抗体」、「CRBNエピトープに免疫特異的に結合する抗体」、「CRBN抗体」、「抗CRBN抗体」、及び類似の用語は本明細書において互換的に使用され、CRBNポリペプチド、例えばCRBN抗原又はエピトープ(例えば、



又はペプチド65-76ヒトCRBN(配列番号:12))に特異的に結合する抗体及びその断片を意味する。CRBNポリペプチドに特異的に結合する、修飾抗体(すなわち修飾されたIgG(例えば、IgG1)定常ドメインを含む抗体)及び未修飾抗体(すなわち修飾されたIgG(例えば、IgG1)定常ドメインを含まない抗体)をどちらも含む抗体。CRBN抗原に免疫特異的に結合する抗体又はその断片は、関連抗原と交差反応性であることがある。特定の実施態様において、CRBN抗原に免疫特異的に結合する抗体又はその断片は、他の抗原と交差反応しない。CRBN抗原に免疫特異的に結合する抗体又はその断片は、例えば、免疫アッセイ、BIAcore、又は当業者に公知である他の技術により同定できる。抗体又はその断片は、ラジオイムノアッセイ(RIA)及び酵素結合免疫吸着法(ELISA)などの実験技術を利用して決定して、どの交差反応性抗原に対してよりも高い親和性でCRBN抗原に結合する場合に、CRBN抗原に特異的に結合する。典型的には、特異的又は選択的な反応は、バックグラウンドシグナル又はノイズの少なくとも2倍、より典型的にはバックグラウンドの10倍以上である。抗体の特異性に関する議論には、例えば、Paul編の文献(1989, 「基礎免疫学(Fundamental Immunology)」、第2版、Raven Press, New York、332-336ページ)を参照されたい。

0165

本明細書に提供される抗体には、合成抗体、モノクローナル抗体、遺伝子組み換えにより産生された抗体、多重特異性抗体(二重特異性抗体を含む)、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、細胞内発現抗体、単鎖Fv(scFv)(例えば、単一特異性、二重特異性などを含む)、ラクダ化抗体、Fab断片、F(ab'')断片、ジスルフィド連結Fv(sdFv)、抗イディオタイプ(抗Id)抗体、及び上記のいずれかのエピトープ結合断片があるが、これらに限定されない。とりわけ、本明細書に提供される抗体は、免疫グロブリン分子及び免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な部分、すなわちCRBN抗原に免疫特異的に結合する抗原結合部位(例えば、抗CRBN抗体の1つ以上の相補性決定領域(CDR))を含む抗原結合ドメイン又は分子を含む。本明細書に提供される抗体は、免疫グロブリン分子のどのようなタイプでも(例えば、IgG、IgEIgMIgDIgA、及びIgY)、どのようなクラスでも(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、及びIgA2)、どのようなサブクラスでも(例えば、IgG2a及びIgG2b)でもよい。いくつかの実施態様において、抗CRBN抗体は、完全ヒトモノクローナルCRBN抗体などの完全ヒトである。特定の実施態様において、本明細書に提供される抗体は、IgG抗体、又はそのクラス(例えば、ヒトIgG1又はIgG4)又はサブクラスである。

0166

用語「抗原結合ドメイン」、「抗原結合領域」、「抗原結合断片」という用語、及び類似の用語は、抗原と相互作用し、結合因子に、該抗原に対するその特異性及び親和性を付与するアミノ酸残基を含む抗体の部分(例えば、CDR)を意味する。抗原結合領域は、齧歯類(例えば、ウサギ、ラット、又はハムスター)及びヒトなどの任意の動物種から誘導できる。いくつかの実施態様において、抗原結合領域は、ヒト由来のものである。

0167

抗体の「定常領域」又は「定常ドメイン」という用語は、抗体の抗原への結合に直接関与しないが、種々のエフェクター機能、例えばFc受容体との相互作用を示す、軽鎖及び重鎖のカルボキシ末端部分を意味する。該用語は、免疫グロブリンのもう一方の部分、抗原結合部位を含む可変領域より保存されたアミノ酸配列を有する免疫グロブリン分子の部分を意味する。定常ドメインは、重鎖のCH1、CH2、及びCH3ドメイン並びに軽鎖のCLドメインを含む。

0168

本明細書での用語「エピトープ」は、抗体の1つ以上の抗原結合領域に結合可能であり、哺乳動物(例えば、ヒト)などの動物において抗原性又は免疫原性活性を有し、免疫応答を惹起することが可能である、CRBNポリペプチド又はCRBNポリペプチド断片など抗原の表面上の局所領域を意味する。免疫原性活性を有するエピトープは、動物において抗体応答を惹起するポリペプチドの一部である。抗原性活性を有するエピトープは、当分野に周知である方法により、例えば、本明細書に記載される免疫アッセイにより決定される、抗体が免疫特異的に結合するポリペプチドの一部である。抗原性エピトープは、必ずしも免疫原性である必要はない。エピトープは、通常、アミノ酸又は糖側鎖などの分子の化学的に活性な表面群からなり、特定の三次元構造特性並びに特定の電荷特性を有する。エピトープに寄与するポリペプチドの領域は、該ポリペプチドの連続的アミノ酸であってよく、或いは、エピトープは、該ポリペプチドの2つ以上の非連続的領域から生じるものでよい。エピトープは、抗原の三次元表面特性であっても、そうでなくてもよい。本明細書に提供されるCRBNの例示的なエピトープは、



又はCRBNのペプチド65-60(配列番号:13)である。

0169

用語「完全ヒト抗体」又は「ヒト抗体」は本明細書において互換的に使用され、ヒト可変領域及び、いくつかの実施態様において、ヒト定常領域を含む抗体を意味する。具体的な実施態様において、該用語は、ヒト由来の可変領域及び定常領域を含む抗体を意味する。「完全ヒト」抗CRBN抗体は、特定の実施態様において、CRBNポリペプチドに結合し、ヒト生殖細胞系免疫グロブリン核酸配列天然体細胞変異体である核酸配列によりコードされる抗体も包含し得る。具体的な実施態様において、本明細書に提供される抗CRBN抗体は、完全ヒト抗体である。用語「完全ヒト抗体」は、Kabatらの文献(「免疫学的に関心のあるタンパク質の配列(Sequences of Proteins of Immunological Interest)」, 第5版、U.S. Department of Health and Human Services, NIH Publication No.91-3242, 1991)に記載されている、ヒト生殖細胞系免疫グロブリン配列に対応する可変領域及び定常領域を有する抗体を含む。完全ヒト抗体を産生する例示的な方法は、例えば、本明細書の実施例に与えられるが、当分野に公知である任意の方法を利用できる。

0170

組換え型ヒト抗体」というは、組換え手段によって調製、発現、作製、又は単離されたヒト抗体、例えば、宿主細胞内にトランスフェクトされた組換え発現ベクターを用いて発現された抗体、組換えコンビナトリアルヒト抗体ライブラリーから単離された抗体、ヒト免疫グロブリン遺伝子について遺伝子導入及び/若しくは染色体導入された動物(例えば、マウス若しくはウシ)から単離された抗体(例えば、Taylor, L. D.らの文献((1992) Nucl. AcidsRes. 20:6287-6295)参照)、又はヒト免疫グロブリン遺伝子配列の他のDNA配列へのスプライシングを伴う任意の他の手段によって調製、発現、作製、若しくは単離された抗体を含む。そのような組換え型ヒト抗体は、ヒト生殖細胞系免疫グロブリン配列から誘導された可変領域及び定常領域を有し得る。Kabatらの文献((1991)「免疫学的に関心のあるタンパク質の配列(Sequences of Proteins of Immunological Interest)」, 第5版、U.S. Department of Health and Human Services, NIH Publication No.91-3242)を参照されたい。しかし、特定の実施態様において、そのような組換え型ヒト抗体は、インビトロ突然変異誘発(又は、ヒトIg配列に関して遺伝子導入された動物が利用される場合、インビボ体細胞性突然変異誘発)を起こしやすく、そのため、組換え型抗体のVH及びVL領域のアミノ酸配列は、ヒト生殖細胞系VH及びVL配列から誘導されて、該配列に関連するが、インビボでヒト抗体生殖細胞系レパートリーに天然には存在し得ることがない配列である。

0171

抗体に関連して使用される場合の用語「重鎖」は、重鎖定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、アルファ(α)、デルタ(δ)、イプシロン(ε)、ガンマ(γ)、及びミュー(μ)と呼ばれる5つの別な種類を意味する。重鎖のこれらの別な種類は周知であり、それぞれ、IgGの4つのサブクラス、すなわちIgG1、IgG1、IgG3、及びIgG4を含む、IgA、IgD、IgE、IgG、及びIgMの5つのクラスの抗体を生み出す。 いくつかの実施態様において、重鎖はヒト重鎖である。

0172

用語「カバット付番」及び類似の用語は当分野において認められており、抗体の重鎖及び軽鎖可変領域又はその抗原結合部分において、他のアミノ酸残基よりもより可変である(すなわち超可変)であるアミノ酸残基に番号付けをするシステムを意味する。Kabatらの文献((1971) Ann. any Acad. Sci. 190:382-391)及びKabatらの文献((1991)「免疫学的に関心のあるタンパク質の配列(Sequences of Proteins of Immunological Interest)」, 第5版、U.S. Department of Health and Human Services, NIH Publication No.91-3242)。重鎖可変領域に関して、超可変領域は、典型的には、CDR1ではアミノ酸位置31から35、CDR2ではアミノ酸位置50から65、及びCDR3ではアミノ酸位置95から102にわたる。軽鎖可変領域に関しては、超可変領域は、典型的には、CDR1ではアミノ酸位置24から34、CDR2ではアミノ酸位置50から56、及びCDR3ではアミノ酸位置89から97にわたる。他の付番方式は、当業者により容易に理解されるだろう。

0173

用語「軽鎖」は、抗体に関連して使用される場合、定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、カッパ(κ)又はラムダ(λ)と呼ばれる2つの異なる種類を意味する。軽鎖アミノ酸配列は当分野に周知である。特定の実施態様において、軽鎖はヒト軽鎖である。

0174

用語「モノクローナル抗体」は、均質又は実質的に均質な抗体の集団から得られた抗体を意味し、各モノクローナル抗体は、典型的には、抗原上の単一のエピトープを認識する。いくつかの実施態様において、本明細書での「モノクローナル抗体」は、単一のハイブリドーマ又は他の細胞により産生された抗体であって、例えば、ELISA又は当分野において公知であるか、若しくは本明細書に提供される実施例にある他の抗原結合若しくは競合結合アッセイにより決定されて、免疫特異的にCRBNエピトープにのみ結合する抗体である。用語「モノクローナル」は、抗体を製造するどの特定の方法にも限定されない。例えば、本明細書に提供されるモノクローナル抗体は、Kohlerらの文献(Nature, 256:495 (1975))に記載されるハイブリドーマ法により製造でき、又は、例えば本明細書に記載される技術を利用してファージライブラリーから単離できる。クローン細胞系及びそれにより発現されるモノクローナル抗体の調製のための他の方法は、当分野に周知である。例えば、「分子生物学のショートプロトコル(Short Protocols in Molecular Biology)」, (2002) 第5版, Ausubelら編、John Wiley and Sons, New Yorkの第11章を参照されたい。他のモノクローナル抗体を産生する他の例示的な方法は、本明細書の実施例に与えられている。

0175

本明細書での「ポリクローナル抗体」は、多くのエピトープを有するタンパク質に対する免疫原性応答において生じた抗体集団を意味し、そのため、該タンパク質内の同じエピトープ又は異なるエピトープに対する種々の異なる抗体を含む。ポリクローナル抗体の産生方法は当分野に公知である。例えば、「分子生物学のショートプロトコル(Short Protocols in Molecular Biology)」, (2002) 第5版, Ausubelら編、John Wiley and Sons, New Yorkの第11章を参照されたい。

0176

用語「セレブロン」又は「CRBN」及び類似の用語は、任意のCRBN、例えばヒトCRBNタンパク質(例えば、それぞれが引用により全体として本明細書に組み込まれているヒトCRBNアイソフォーム1、GenBank受託番号NP_057386(配列番号:12);又はヒトCRBNアイソフォーム2、GenBank受託番号NP_001166953(配列番号:13))のアミノ酸配列を含むポリペプチド(「ポリペプチド」、「ペプチド」、及び「タンパク質」は本明細書において互換的に使用される)、並びに関連するポリペプチドを、そのSNP変異体を含めて意味する。関連するCRBNポリペプチドには、対立遺伝子変異体(例えば、SNP変異体);スプライス変異体;断片;誘導体;置換、欠失、及び挿入変異体;融合ポリペプチド;及び種間ホモログがあり、これらは、特定の実施態様において、CRBN活性を保持し、且つ/又は抗CRBN免疫応答を発生させるのに充分である。

0177

用語「CRBN抗原」は、抗体が免疫特異的に結合するCRBNポリペプチドの部分を意味する。CRBN抗原は、抗体が免疫特異的に結合するCRBNポリペプチド又はその断片のアナログ若しくは誘導体も意味する。免疫応答を惹起することが可能なCRBN抗原の表面上の局所領域は、CRBN「エピトープ」である。エピトープに寄与するCRBNポリペプチドの領域は、該ポリペプチドの連続的なアミノ酸であってよく、又は、エピトープは、ポリペプチドの2つ以上の不連続領域から生じるものであってもよい。エピトープは、抗原の三次元表面特性であっても、そうでなくもよい。特定の実施態様において、CRBNエピトープは、



又はヒトCRBNのペプチド65-76(配列番号:12)である。

0178

用語「可変領域」又は「可変ドメイン」は、抗体間で配列が大幅に異なり、各特定の抗体のその特定の抗原に対する結合及び特異性に使用される軽鎖及び重鎖の一部、典型的には 重鎖のアミノ末端の約120から130アミノ酸、及び軽鎖の約 100から110アミノ酸を意味する。配列の可変性が相補性(complimentarily)決定領域(CDR)と呼ばれるこれらの領域に集中している一方、可変領域においてより高度に保存されている領域はフレームワーク領域(FR)と呼ばれる。軽鎖及び重鎖のCDRは、主に、抗体の抗原との相互作用を担っている。本明細書で使用されるアミノ酸位置の付番は、Kabatらの文献((1991)「免疫学的に関心のあるタンパク質の配列(Sequences of Proteins of Immunological Interest)」, 第5版、U.S. Department of Health and Human Services, NIH Publication No.91-3242)にあるEUインデックスに従う。いくつかの実施態様において、可変領域は、ヒト可変領域である。

0179

本明細書での用語「発現された」又は「発現」は、遺伝子からの転写により、該遺伝子の2つの核酸鎖の一方のある領域に少なくとも部分的に相補的であるRNA核酸分子が生じることを意味する。本明細書での用語「発現された」又は「発現」は、RNA分子からの翻訳により、タンパク質、ポリペプチド、又はその一部が生じることも意味する。

0180

上方制御される」mRNAは、一般に、ある処置又は条件で増加する。「下方制御される」mRNAは、一般に、ある処置又は条件に応答したmRNAの発現レベルの低下を意味する。状況によっては、mRNAレベルは、ある処置又は条件で変わらないままのことがある。

0181

患者試料由来のmRNAは、薬物で処理されると、非処理の対照に比べて「上方制御され」得る。この上方制御は、例えば、比較対照mRNAレベルの約5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、90%、100%、200%、300%、500%、1,000%、5,000%、又はそれより多い増加であり得る。

0182

或いは、mRNAは、特定の化合物又は他の薬剤の投与に応答して、「下方制御され」得る、すなわち、より低レベルで発現され得る。下方制御されるmRNAは、例えば、比較対照mRNAレベルの約99%、95%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、1%、又はそれより低いレベルで存在し得る。

0183

同様に、患者試料由来のポリペプチド又はタンパク質バイオマーカーレベルは、薬物により処理されると、未処理の対照に比べて、増加し得る。この増加は、比較対照タンパク質レベルの約5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、90%、100%、200%、300%、500%、1,000%、5,000%、又はそれより多くなり得る。

0184

或いは、タンパク質バイオマーカーのレベルは、特定の化合物又は他の薬剤の投与に応答して、減少し得る。この減少は、例えば、比較対照タンパク質レベルの約99%、95%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、1%、又はそれより低いレベルで存在し得る。

0185

本明細書での「決定する」、「測定する」、「評価する(evaluating)」、「評価する(assessing)」、及び「検定する」という用語は、一般的に、任意の形態の測定を意味し、ある要素が存在するか否かを決定することを含む。これらの用語は、定量的決定及び/又は定性的決定の両方を含む。評価する(Assessing)は、相対的なものであっても、絶対的なものであってもよい。「の存在を評価すること(Assessing the presence of)」は、存在する何らかのものの量を決定すること、並びにそれが存在するか存在しないかを決定することを含み得る。

0186

用語「核酸」及び「ポリヌクレオチド」は、ヌクレオチド、例えば、デオキシリボヌクレオチド若しくはリボヌクレオチド、又は合成された化合物で構成された任意の長さのポリマーを表すように本明細書において互換的に使用され、それは、2つの天然の核酸のものと同様に配列特異的に天然の核酸とハイブリダイズでき、例えば、ワトソン-クリック塩基対形成相互作用に関与できる。本明細書では、ポリヌクレオチド配列と関連して、用語「塩基(bases)」(又は「塩基」(base))は、「ヌクレオチド(nucleotides)」(又は「ヌクレオチド」(nucleotide))、すなわちポリヌクレオチドのモノマーサブユニット同義である。用語「ヌクレオシド」及び「ヌクレオチド」は、公知のプリン及びピリミジン塩基だけでなく、修飾された他の複素環塩基も含有する部分を含むものとする。そのような修飾には、メチル化されたプリン若しくはピリミジンアシル化されたプリン若しくはピリミジン、アルキル化されたリボース、又は他の複素環が含まれる。さらに、「ヌクレオシド」及び「ヌクレオチド」という用語は、従来のリボース及びデオキシリボース糖だけでなく、他の糖も同様に含有する部分を含む。修飾されたヌクレオシド又はヌクレオチドは、例えば、ヒドロキシル基の1つ又は複数が、ハロゲン原子若しくは脂肪族基と置換されているか、又はエーテルアミンなどとして官能化されている、糖部分上の修飾も含む。「アナログ」は、類似構造を有するミメティクス、誘導体、又は他の同類語として文献において認識される構造特徴を有する分子を意味し、例えば、非天然ヌクレオチドを組み込んだポリヌクレオチド、2'-修飾ヌクレオシドなどのヌクレオチドミメティクス、ペプチド核酸オリゴマーヌクレオシドホスホネート、及び保護基又は連結部分などの付加置換基を有する任意のポリヌクレオチドを含む。

0187

用語「相補的な」は、ポリヌクレオチドの配列に基づくポリヌクレオチド間の特異的結合を指す。本明細書では、第1のポリヌクレオチドと第2のポリヌクレオチドは、それらがストリンジェントな条件下のハイブリダイゼーションアッセイで互いに結合する場合、例えば、それらがハイブリダイゼーションアッセイで所定のレベル又は検出可能なレベルのシグナルを生じさせる場合、相補的である。ポリヌクレオチドの部分は、それらが、例えば、AがT(又はU)と対合し、GがCと対合するという従来の塩基対合則に従う場合、互いに相補的であるが、ミスマッチ配列挿入配列、又は欠失配列の(例えば、約3塩基未満の)小領域が存在していてもよい。

0188

2つの核酸配列の状況における「配列同一性」又は「同一性」は、特定の比較域にわたり最大に一致するように整列させたときに同じである2つの配列中の残基を意味し、付加、欠失、及び置換を考慮に入れることができる。

0189

ポリヌクレオチドとの関連におけるその様々な文法的形態の「実質的同一性」又は「相同な」という用語は、一般的に、ポリヌクレオチドが、参照配列と比較して、所望の同一性、例えば、少なくとも60%の同一性、好ましくは少なくとも70%の配列同一性、より好ましくは少なくとも80%、さらにより好ましくは少なくとも90%、及びなおさらにより好ましくは少なくとも95%を有する配列を含むことを意味する。ヌクレオチド配列が実質的に同一であることの別の指標は、2つの分子がストリンジェントな条件下で互いにハイブリダイズするかどうかである。

0190

用語「単離された」及び「精製された」は、物質(mRNA、抗体、又はタンパク質など)が、該物質が存在する試料の相当な部分を構成する、すなわち、該物質が、その自然な又は単離されていない状態で通常見出されるよりも多いような、該物質の単離を指す。典型的には、該試料の相当な部分は、例えば、該試料の1%超、2%超、5%超、10%超、20%超、50%超、又はそれよりも多く、通常、最大約90%〜100%を構成する。例えば、単離されたmRNAの試料は、典型的には、全mRNAの少なくとも約1%を含み得る。ポリヌクレオチドを精製するための技術は当分野において周知であり、例えば、ゲル電気泳動イオン交換クロマトグラフィー親和性クロマトグラフィーフローソーティング、及び密度による沈降がある。

0191

本明細書での用語「試料」は、必ずしも流体形態とは限らないが典型的には流体形態である、対象とする1つ以上の成分を含有する材料又は材料の混合物に関する。

0192

本明細書での「生体試料」は、インビボ又はインサイチュで得られるか、触れられるか、又は収集される、生物学的組織又は流体由来の試料を含む、生物学的対象から得られる試料を意味する。生体試料には、前癌細胞若しくは前癌組織又は癌細胞若しくは癌組織を含む生物学的対象の領域に由来する試料が含まれる。そのような試料は、哺乳動物から単離される器官、組織、画分、及び細胞であり得るが、これらに限定されない。例示的な生体試料には、細胞溶解物細胞培養物細胞株、組織、口腔組織胃腸組織、器官、細胞小器官生物学的流体血液試料尿試料皮膚試料などがあるが、これらに限定されない。好ましい生体試料には、全血、部分精製血液、PBMC、組織生検などがあるが、これらに限定されない。

0193

本明細書での用語「捕捉剤」は、均一混合物由来のmRNA又はタンパク質に結合し、それらを濃縮することを可能にするのに十分な相互作用により、該mRNA又はタンパク質に結合する薬剤を指す。

0194

本明細書での用語「プローブ」は、特定の標的mRNAバイオマーカー配列に対する捕捉剤を指す。したがって、プローブセットの各プローブは、それぞれの標的mRNAバイオマーカーを有する。プローブ/標的mRNA二重鎖は、プローブをその標的mRNAバイオマーカーにハイブリダイズさせることによって形成される構造である。

0195

「核酸」又は「オリゴヌクレオチドプローブ」という用語は、1種類以上の化学結合によって、通常、相補的な塩基対合によって、通常、水素結合形成によって、本明細書に提供されるmRNAバイオマーカーなどの、相補的配列標的核酸と結合することができる核酸を意味する。本明細書では、プローブは、天然塩基(例えば、A、G、C若しくはT)、又は修飾塩基(7-デアザグアノシンイノシンなど)を含み得る。さらに、プローブの塩基は、ハイブリダイゼーションを妨げない限り、ホスホジエステル結合以外の結合によって接続されていてもよい。プローブが、ハイブリダイゼーション条件ストリンジェンシーに応じて、プローブ配列との完全な相補性を欠く標的配列に結合し得ることが当業者によって理解されるであろう。プローブは、同位体、例えば、発色団発光団(lumiphore)、色素原で直接的に標識されているか、又はストレプトアビジン複合体が後に結合し得るビオチンで間接的に標識されていることが好ましい。プローブの有無について検定することにより、対象とする標的mRNAバイオマーカーの有無を検出することができる。

0196

用語「ストリンジェントなアッセイ条件」は、アッセイで所望の特異性レベルを提供するのに十分な相補性の核酸、例えば、プローブ及び標的mRNAの結合対を生じさせるのには適合するが、通常、所望の特異性を提供するのに十分でない相補性の結合メンバー間の結合対の形成には適合しない条件を指す。ストリンジェントなアッセイ条件という用語は、通常、ハイブリダイゼーション条件と洗浄条件組合せを意味する。

0197

核酸に関する「標識」又は「検出可能な部分」は、核酸と連結させたときに、該核酸を、例えば、分光学的、光化学的、生化学的、免疫化学的、又は化学的手段によって検出可能にする組成物を指す。例示的な標識には、放射性同位体磁気ビーズ金属ビーズコロイド粒子蛍光色素酵素、ビオチン、ジゴキシゲニンハプテンなどがあるが、これらに限定されない。「標識された核酸又はオリゴヌクレオチドプローブ」は、通常、核酸又はプローブの存在を、該核酸又はプローブに結合した標識の存在を検出することによって検出することができるように、リンカー若しくは化学結合を介して共有結合的に、又はイオン結合ファンデルワールス力静電引力疎水性相互作用、若しくは水素結合を介して非共有結合的に、標識に結合している核酸又はオリゴヌクレオチドプローブである。

0198

本明細書での「ポリメラーゼ連鎖反応」又は「PCR」という用語は、通常、例えば、Mullisに付与された米国特許第4,683,195号に記載されているような、少量の核酸、RNA、及び/又はDNAが増幅される手順を指す。通常、オリゴヌクレオチドプライマーを設計することができ;これらのプライマーが、増幅すべき鋳型の反対の鎖と配列が同一であるか又は類似するものとなるように、対象とする領域の両端又はそれを越える部分からの配列情報利用可能である必要がある。2つのプライマーの5'末端のヌクレオチドは、増幅された材料の端と一致していてもよい。PCRを用いて、特定のRNA配列、全ゲノムDNA由来の特定のDNA配列、及び全細胞RNA、バクテリオファージ、又はプラスミド配列から転写されるcDNAなどを増幅させることができる。一般に、Mullisらの文献(Cold Spring Harbor Symp. Quant. Biol., 51: 263(1987)); Erlich編の文献(「PCR技術(PCR Technology)」(Stockton Press, NY,1989))を参照されたい。

0199

PCR法に関して本明細書で使用される「サイクル数」又は「CT」という用語は、蛍光レベル所与設定閾値レベルを超えるPCRサイクル数を指す。CT測定値を用いて、例えば、元の試料中のmRNAのレベルを概算することができる。CT測定値は、1つの核酸のCTを別の核酸のCTから差し引く場合に、「dCT」又は「CTの差」スコアの観点から使用されることが多い。

0200

本明細書では、特記されない限り、「光学的に純粋な」という用語は、化合物の1つの光学異性体を含み、且つその化合物の他の異性体を実質的に含まない組成物を意味する。例えば、1つのキラル中心を有する化合物の光学的に純粋な組成物は、該化合物の反対のエナンチオマーを実質的に含まない。2つのキラル中心を有する化合物の光学的に純粋な組成物は、該化合物の他のジアステレオマーを実質的に含まない。典型的な光学的に純粋な化合物は、約80重量%を超える該化合物の1つのエナンチオマー及び約20重量%未満の該化合物の他のエナンチオマー、より好ましくは、約90重量%を超える該化合物の1つのエナンチオマー及び約10重量%未満の該化合物の他のエナンチオマー、さらにより好ましくは、約95重量%を超える該化合物の1つのエナンチオマー及び約5重量%未満の該化合物の他のエナンチオマー、より好ましくは、約97重量%を超える該化合物の1つのエナンチオマー及び約3重量%未満の該化合物の他のエナンチオマー、及び最も好ましくは、約99重量%を超える該化合物の1つのエナンチオマー及び約1重量%未満の該化合物の他のエナンチオマーを含む。

0201

本明細書では、特記されない限り、用語「医薬として許容し得る塩」は、該用語が指す化合物の無毒の酸及び塩基付加塩を包含する。許容し得る無毒の酸付加塩は、当分野で公知の有機及び無機の酸又は塩基から誘導されるものを含み、これには、例えば、塩化水素酸臭化水素酸、リン酸、硫酸メタンスルホン酸酢酸酒石酸乳酸コハク酸クエン酸リンゴ酸マレイン酸ソルビン酸アコニット酸サリチル酸フタル酸エンボル酸(embolic acid)、エナント酸などが含まれる。

0202

性質が酸性である化合物は、様々な医薬として許容し得る塩基と塩を形成することが可能である。そのような酸性化合物の医薬として許容し得る塩基付加塩を調製するために使用できる塩基は、無毒の塩基付加塩を形成するもの、すなわち、薬理学的に許容し得る陽イオン、例えば、限定されないが、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩を含む塩、及び特に、カルシウム塩マグネシウム塩ナトリウム塩、又はカリウム塩である。好適な有機塩基としては、N,N-ジベンジルエチレンジアミンクロプロカインコリンジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルマイン(N-メチルグルカミン)、リジン、及びプロカインが挙げられるが、これらに限定されない。

0203

本明細書では、特記されない限り、用語「溶媒和物」は、非共有結合的分子間力によって結合した化学量論的又は非化学量論的量の溶媒をさらに含む、本明細書に提供される化合物又はその塩を意味する。溶媒が水である場合、溶媒和物は、水和物である。

0204

本明細書では、特記されない限り、用語「立体異性体的に純粋」は、化合物の1つの立体異性体を含み、且つその化合物の他の立体異性体を実質的に含まない組成物を意味する。例えば、1つのキラル中心を有する化合物の立体異性体的に純粋な組成物は、該化合物の反対のエナンチオマーを実質的に含まない。2つのキラル中心を有する化合物の立体異性体的に純粋な組成物は、該化合物の他のジアステレオマーを実質的に含まない。典型的な立体異性体的に純粋な化合物は、約80重量%を超える該化合物の1つの立体異性体及び約20重量%未満の該化合物の他の立体異性体、より好ましくは、約90重量%を超える該化合物の1つの立体異性体及び約10重量%未満の該化合物の他の立体異性体、さらにより好ましくは、約95重量%を超える該化合物の1つの立体異性体及び約5重量%未満の該化合物の他の立体異性体、及び最も好ましくは、約97重量%を超える該化合物の1つの立体異性体及び約3重量%未満の該化合物の他の立体異性体を含む。本明細書では、特記されない限り、「立体異性体的に濃縮された」という用語は、約60重量%を超える化合物の1つの立体異性体、好ましくは、約70重量%を超える、より好ましくは、約80重量%を超える化合物の1つの立体異性体を含む組成物を意味する。本明細書では、特記されない限り、「エナンチオマー的に純粋な」という用語は、1つのキラル中心を有する化合物の立体異性体的に純粋な組成物を意味する。同様に、「立体異性体的に濃縮された」という用語は、1つのキラル中心を有する化合物の立体異性体的に濃縮された組成物を意味する。

0205

本明細書では、特記されない限り、用語「共結晶」は、結晶格子中に2以上の化合物を含有する結晶性形態を意味する。共結晶は、結晶格子中で非イオン性相互作用によって結合した2以上の非揮発性化合物結晶性分子錯体を含む。本明細書では、共結晶は、結晶性分子錯体が治療化合物及び1以上の追加の非揮発性化合物(本明細書では、対分子と呼ばれる)を含有する医薬共結晶を含む。医薬共結晶中の対分子は、典型的には、無毒な医薬として許容し得る分子、例えば、食品添加物防腐剤医薬賦形剤、又は他のAPIなどである。いくつかの実施態様において、医薬共結晶は、薬品の特定の物理化学的特性(例えば、溶解性、溶出速度バイオアベイラビリティ、及び/又は安定性)を、活性医薬成分(API)の化学構造完全性を損なわずに強化する。例えば、Jonesらの文献(「医薬共結晶:物理的特性強化の新たなアプローチ:(Pharmaceutical Cocrystals: An Emerging Approach to Physical Property Enhancement)」,MRS Bulletin, 2006, 31, 875-879); Traskの文献(「知的財産としての医薬共結晶の概説(An Overview of Pharmaceutical Cocrystals as Intellectual Property)」, Molecular Pharmaceutics, 2007, 4(3), 301-309); Schultheiss及びNewmanの文献(「医薬共結晶及びその物理化学的特性(Pharmaceutical Cocrystals and Their Physicochemical Properties)」, Crystal Growth & Design, 2009, 9(6), 2950-2967); Shan及びZaworotkoの文献(「医薬科学における共結晶の役割(The Role of Cocrystals in Pharmaceutical Science)」, Drug Discovery Today, 2008, 13(9/10), 440-446);及びVishweshwarらの文献(「医薬共結晶(Pharmaceutical Co-Crystals)」, J. Pharm. Sci., 2006, 95(3), 499-516)を参照されたい。

0206

生物学的マーカー又は「バイオマーカー」は、その検出が、例えば、癌の存在などの、特定の生物学的状態を示す物質である。いくつかの実施態様において、バイオマーカーを個々に決定することも、いくつかのバイオマーカーを同時に測定することもできる。

0207

いくつかの実施態様において、「バイオマーカー」は、疾患のリスク若しくは進行、又は所与の治療に対する疾患の感受性と相関し得るmRNA発現のレベルの変化を示す。いくつかの実施態様において、バイオマーカーは、mRNA又はcDNAなどの核酸である。

0208

追加の実施態様において、「バイオマーカー」は、疾患のリスク、治療に対する感受性、又は進行と相関し得る、ポリペプチド又はタンパク質発現のレベルの変化を示す。いくつかの実施態様において、バイオマーカーは、ポリペプチド若しくはタンパク質、又はこれらの断片であり得る。特定のタンパク質の相対的レベルは、当分野で公知の方法によって決定することができる。例えば、抗体ベースの方法、例えば、イムノブロット、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、又は他の方法を利用することができる。

0209

図示された構造とその構造に与えられている名前矛盾がある場合、図示された構造により重きが置かれることになることに留意すべきである。さらに、構造又は構造の一部の立体化学が、例えば、太線又は破線で示されていない場合、該構造又は該構造の一部は、その全ての立体異性体を包含するものと解釈すべきである。

0210

本発明に提供される実施態様の実施は、特記されない限り、分子生物学、微生物学
及び免疫学の従来技術を利用し、該技術は、当業者の能力の範囲内である。そのような技術は、文献において十分に説明されている。参照用の特に好適なテキストの例としては、以下のものが挙げられる:Sambrookらの文献((1989)「分子クローニング;実験マニュアル(Molecular Cloning; A Laboratory Manual)」(第2版)); D.N Glover編の文献((1985)「DNAクローニング(DNA Cloning)」, I巻及びII巻); M.J. Gait編の文献((1984)「オリゴヌクレオチド合成(Oligonucleotide Synthesis)」); B.D. Hames及びSJ. Higgins編の文献((1984)「核酸ハイブリダイゼーション(Nucleic Acid Hybridization)」); B.D. Hames及びS.J. Higgins編の文献((1984)「転写及び翻訳(Transcription and Translation)」);R.I. Freshney編の文献((1986)「動物細胞培養;固定化細胞及び酵素(Animal Cell Culture; Immobilized Cells and Enzymes)」(IRL Press, 1986));「細胞の免疫化学法及び分子生物学(Immunochemical Methodsin Cell and Molecular Biology)」(Academic Press, London); Scopesの文献(1987)(「タンパク質精製:原理及び実践(Protein Purification: Principles and Practice)」(第2版; Springer Verlag, N.Y.));並びにD.M. Weir及びC. C. Blackwell編の文献((1986)「実験免疫学のハンドブック(Handbook of Experimental Immunology)」, I巻〜IV巻)。

0211

(6.2化合物の効能を評価する方法)
一実施態様において、化合物が免疫調節性であるか否かを決定する方法であって、(a)第1の細胞を該化合物と接触させること;(b)工程(a)の該第1の細胞から第1の試料を得ること;(c)該第1の試料中のCRBN関連タンパク質のレベルを決定すること;及び(d)工程(c)のCRBN関連タンパク質のレベルを基準試料から得られた同じタンパク質のレベルと比較することを含む方法であって、基準と比較したレベルの変化が免疫調節化合物としての該化合物の効能を示す方法が本明細書に提供される。特定の実施態様において、工程(a)における接触はインビトロで実施される。他の実施態様において、工程(a)における接触はインビボで実施される。一実施態様において、細胞は、該化合物と、例えば、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、若しくは55分、又は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、若しくは24時間、又は2若しくは3日以上の期間、接触させられる。いくつかの実施態様において、細胞は、末梢血単核細胞、B細胞、T細胞、単球、又は顆粒球である。他の実施態様において、細胞は、腫瘍細胞又は癌細胞、例えば、リンパ腫、骨髄腫、又は白血病である。一実施態様において、腫瘍又は癌細胞は細胞系から得られる。

0212

特定の実施態様において、工程(c)は、(i)工程(b)の第1の試料内のタンパク質を、免疫特異的にCRBN関連タンパク質に結合する第1の抗体と接触させること;(ii)第1の抗体に結合した該タンパク質を、免疫特異的にCRBN関連タンパク質に結合する第2の抗体であって、該第1の抗体とは異なるCRBN関連タンパク質上のエピトープに免疫特異的に結合する、検出可能な標識を有する第2の抗体と接触させること;(iii)該タンパク質に結合した第2の抗体の存在を検出すること;及び(iv)第2の抗体中の検出可能な標識の量に基づいて、CRBN関連タンパク質の量を決定することを含む。

0213

特定の実施態様において、工程(c)は、(i)第1の試料内のRNAを、該RNAに特異的に結合する配列を含むプライマーと接触させて、該RNAに相補的な配列を有する第1のDNA分子を生じさせること;(ii)CRBN関連タンパク質をコードする遺伝子のセグメントに相当するDNAを増幅させること;及び(iii)該増幅されたDNAの量に基づいて、CRBN関連タンパク質のRNAレベルを決定することを含む。

0214

特定の実施態様において、基準と比較したCRBN関連タンパク質のレベル(例えば、タンパク質又はRNAレベル)が低下する場合、該化合物は免疫調節性である。特定の実施態様において、基準と比較したCRBN関連タンパク質のレベル(例えば、タンパク質又はRNAレベル)が上昇する場合、該化合物は免疫調節性である。一実施態様において、基準は、該化合物と接触していない第2の細胞を使用して調製されるが、その場合、該第2の細胞は該第1の細胞と同じ種類である。

0215

別な実施態様において、疾患又は障害を治療する際の化合物の効能を評価する方法であって、(a)該疾患又は障害を有する対象に化合物を投与すること;(b)該対象から第1の試料を得ること;(c)該第1の試料中のCRBN関連タンパク質のレベルを決定すること;及び(d)工程(c)のCRBN関連タンパク質のレベルを、基準試料から得られた同じタンパク質のレベルと比較することを含む方法であって、基準と比較したレベルの変化が、該疾患又は障害を治療する際の該化合物の効能を示す方法が本明細書に提供される。特定の実施態様において、該疾患又は障害は、癌(例えば、以下の5.2.3節に記載される固形腫瘍又は血液癌)又は全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、全身性強皮症などの炎症性疾患、他の炎症性疾患若しくは自己免疫疾患、又は上記2.2節で記載された炎症性疾患である。特定の実施態様において、該疾患又は障害は、多発性骨髄腫、慢性リンパ性白血病、非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、又は全身性強皮症である。いくつかの実施態様において、試料は、腫瘍生検材料、節の生検材料、又は骨髄、脾臓、肝臓、脳、若しくは乳房からの生検材料から得られる。

0216

特定の実施態様において、工程(c)は、(i)工程(b)から得た第1の試料内のタンパク質を、免疫特異的にCRBN関連タンパク質に結合する第1の抗体と接触させる工程;(ii)第1の抗体に結合したタンパク質を、免疫特異的にCRBN関連タンパク質に結合する第2の抗体であって、該第1の抗体とは異なるCRBN関連タンパク質上のエピトープに免疫特異的に結合する、検出可能な標識を有する第2の抗体に接触させる工程;(iii)該タンパク質に結合した第2の抗体の存在を検出すること;及び(iv)第2の抗体中の検出可能な標識の量に基づいて、CRBN関連タンパク質の量を決定することを含む。

0217

特定の実施態様において、工程(c)は、(i)第1の試料内のRNAを、該RNAに特異的に結合する配列を含むプライマーと接触させて、該RNAに相補的な配列を有する第1のDNA分子を生じさせること;(ii)CRBN関連タンパク質をコードする遺伝子のセグメントに相当するDNAを増幅させること;及び(iii)該増幅されたDNAの量に基づいて、CRBN関連タンパク質のRNAレベルを決定することを含む。

0218

特定の実施態様において、基準と比較したCRBN関連タンパク質のレベル(例えば、タンパク質又はRNAレベル)が低下する場合、該化合物は該疾患又は障害を治療する際に恐らく有効だろう。特定の実施態様において、基準と比較したCRBN関連タンパク質のレベル(例えば、タンパク質又はRNAレベル)が上昇する場合、該化合物は該疾患又は障害を治療する際に恐らく有効だろう。一実施態様において、基準は、対象に該化合物を投与する前に該対象から得られた第2の試料を使用して調製されるが、その場合、該第2の試料は第1の試料と同じ源から得られる。別な実施態様において、基準は、該疾患又は障害を有さない健康な対象から得られた第2の試料を使用して調製されるが、その場合、該第2の試料は第1の試料と同じ源から得られる。

0219

本明細書に提供される方法の種々の実施態様において、該化合物は、以下の5.3節に与えられる化合物である。本明細書に提供される方法の種々の実施態様において、免疫調節化合物は、サリドマイド、レナリドミド、ポマリドミド、3-(5-アミノ-2-メチル-4-オキソ-4H-キナゾリン-3-イル)-ピペリジン-2,6-ジオン、又は3-(4-((4-(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン、その立体異性体、若しくはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、共結晶、クラスレート、若しくは多形体である。一実施態様において、該化合物は、基準と比較してCRBN関連タンパク質のレベル(例えば、タンパク質又はRNAレベル)を低下させる。別な実施態様において、該化合物は、基準と比較してCRBN関連タンパク質のレベル(例えば、タンパク質又はRNAレベル)を上昇させる。

0220

本明細書に提供される方法は、本明細書に提供される化合物などの特定の薬物の抗増殖活性にCRBNが関連しているという発見に一部基づいている。CRBN又はCRBN関連タンパク質を、本明細書に提供される化合物による疾病治療の有効性又は進行を示すバイオマーカーとして利用できる。そのため、特定の実施態様において、本明細書に提供される方法は、対象が免疫調節化合物(例えば、以下の5.3節に与えられる化合物)の治療を受ける前、その間、又はその後に、対象の疾患又は障害を特性化するのに有用である。

0221

特定の理論には拘束されないが、CRBN結合は、本明細書に提供される化合物などの特定の化合物の抗増殖活性又は他の活性に寄与し、必要ですらあり得る。特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物は、CRBN又は1種以上のCRBN関連タンパク質を標的とする。一実施態様において、本明細書に提供される化合物は、CRBN-DDB1及び/又はCRBN E3ユビキチン-リガーゼ複合体に直接結合する。CRBNにおける突然変異は、本明細書に提供される化合物に対する耐性に関連し得る。

0222

例えば、CRBNのレベルは、ポマリドミド抵抗性細胞系DF15R及びレナリドミド抵抗性細胞、H929 R10-1、H929 R10-2、H929 R10-3、H929 R10-4、及びMM1/Rにおいて、匹敵する親系統に比べて著しく低かった。さらに、レナリドミドに対する獲得耐性を有する骨髄腫系統の1つのCRBN遺伝子に興味深い突然変異が見出されたが、親系統においてCRBN遺伝子は野生型であった。この変異は、CRBNのDDB1結合ドメインに位置した。したがって、特定の実施態様において、癌細胞、例えば、骨髄腫細胞、又は癌を有する患者の、本明細書に提供される化合物による療法に対する感受性はCRBN発現に関連する。

0223

再発性又は難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)において、活性型B細胞様(ABC)サブタイプにおいて、胚中心B細胞様サブタイプより高い応答が見られた。本明細書に提供される通り、DLBCL細胞系を利用して、レナリドミド治療が、インビトロでABC-DLBCL細胞の増殖を優先的に抑制し、ヒト腫瘍異種移植片モデルにおいて、非ABC-DLBCL細胞に対する作用を最低にしながら腫瘍成長を遅延させることが示された。この殺腫瘍作用は、ABC-DLBCL細胞の顕著な特徴であるインターフェロン調節因子4(IRF4)の下方制御に関連していた。

0224

レナリドミドによるIRF4阻害は、B細胞受容体(BCR)依存性NF-κB活性化の下方制御を起こした。IRF4特異的siRNAは、レナリドミドがNF-κB活性化を低下させる効果を模倣したが、IRF4過剰発現はNF-κB活性化を増強し、レナリドミドに対する耐性を付与した。さらに、レナリドミド誘導性のIRF4下方制御にはCRBNの発現が必要であった。特定の理論には拘束されないが、これらのデータは、レナリドミドが、IRF4発現及びBCR-NF-κBシグナル伝達経路をCRBN依存的な方法で遮断することにより、DLBCL細胞、優先的にはABC-DLBCL細胞に対する直接的な抗腫瘍性活性を有し得ることを示している。

0225

CRBNタンパク質が、DDB1とのその相互作用を介してCul4-E3-リガーゼ複合体の基質受容体として機能することが提案されている。本明細書に提供される通り、インビボのユビキチン化が多発性骨髄腫細胞における薬物応答と関連するか否かが検討されてきた。H929細胞において、本明細書に提供される化合物は、30分処理の後、K48関連の全ポリユビキチン化を低下させるが、K-63関連ユビキチン化は減少させない。現在、二十数種のタンパク質が、Cul4-DDB1リガーゼ2により分解されると報告されている。いくつかの研究は、コアヒストン、DNA修復タンパク質、細胞周期調節因子、及び重要なシグナル伝達経路分子のCul4/DDB1依存性ユビキチン化を示した。mTORC1シグナル伝達には、プロテアソーム機能及びCUL4-DDB1ユビキチンE3リガーゼの関与が必要である。CST Ubiscan技術を利用して、短時間(1〜4時間)の処理の後で本明細書に提供される化合物により顕著に調節される162の独特なユビキチン-ペプチドが同定された。対応するタンパク質は、ヌクレアソーム(nucleasome)及びクロマチン機能、タンパク質-DNAアセンブリ、及びヒストンH2Aに関与する。本明細書に提供される化合物の作用様式における初期の修飾の関連性及びCRBNとCUL4/DDB1活性との関係が検討されている。

0226

特定の実施態様において、本明細書に提供される方法は、免疫調節化合物(例えば、以下の5.3節に与えられる化合物)による治療に対する臨床的感度及び患者の応答を評価するのに有用である。一実施態様において、本明細書に提供される免疫調節化合物は、CRBN又は1種以上のCRBN関連タンパク質を制御する(例えば、下方制御、又は減少させる)。別な実施態様において、本明細書に提供される免疫調節化合物は、CRBN-DDB1に直接結合する。

0227

本明細書に提供される方法の種々の実施態様において、該CRBN関連タンパク質は、DDB1、DDB2、GSK3B、CUL4A、CUL4B、XBP-1、FAS1、RANBP6、DUS3L、PHGDH、AMPK、IRF4、又はNFκBである。本明細書に提供される方法の種々の実施態様において、該CRBN関連タンパク質は、DDB1、PABPC1、HNRNPR、RPL19、SYNCRIP、H2AFX、HSPA8、ALDOA、HIST1H2AA、HSPA1A、XRCC6、RPL12、RPL18A、RPL4、HNRNPA2B1、HNRNPC、RPS2、SEC24C、RPL9、USP15、SEC24A、CTPS、ABCE1、EEF1A1、IPO5、CPSF6、KCNAB2、C7ORF42、SMC4、GNB3、H2AFZ、HIST1H1C、HIST1H1D、HIST1H1E、ACTB、CSNK2A1、CRBN、DDX21、DHX9、DNAJC1、G3BP1、HSPA1B、IGF2BP2、RPL10A、RPL13A、RPL14、RPL15、RPL21、RPL3、RPL30、RPL7、RPL7A、RPLP1、RPLP2、MYH10、ILF3、NCL、RPS13、RPS16、RPS19、RPS6、SND1、EIF2S2、HNRNPH2、UBB、EEF1G、TBL1XR1、NACA、EIF4A1、FASN、PPAT、G3BP2、TUBA1A、UBAP2L、MCM2、UAP1、TUBA1C、EIF2S1、EIF3J、PRKDC、MCM7、RPL11、TUBA1B、STAT3、PTRH2、PABPC4、PTPRC、MACF1、UBE2O、DUT、GNB2L1、NUP88、H2AFJ、SEC23B、PDXK、ACLY、ARID1A、GBE1、HSPA9、DDX17、FUBP1、FBXO21、EWSR1、IFI16、YWHAE、UBA52、COPS6、GNAS、UBE2Q1、FERMT3、NAP1L2、TPD52、VAPA、EEF1AL3、DDIT4、NEDD8、HIST1H1A、HIST1H1B、PCM1、イカロスジンクフィンガータンパク質1(IKZF1)、又はイカロスジンクフィンガータンパク質3(IKZF3)である。

0228

本明細書に提供される方法の一実施態様において、該CRBN関連タンパク質はIKZF3(「Aiolos」としても知られる)である。本明細書に提供される方法の一実施態様において、該CRBN関連タンパク質は、58kDaのタンパク質分子量を有するIKZF3である。本明細書に提供される方法の一実施態様において、該CRBN関連タンパク質は、42kDaのタンパク質分子量を有するIKZF3である。別な実施態様において、本明細書に提供される免疫調節化合物は、IKZF3(Aiolos)発現(例えば、タンパク質発現)を下方制御する。別な実施態様において、本明細書に提供される免疫調節化合物は、IL-2発現を下方制御する。別な実施態様において、本明細書に提供されるIMiDは、Aiolos発現(例えば、タンパク質又は遺伝子発現)を下方制御する。別な実施態様において、ポマリドミドはAiolos発現(例えば、タンパク質又は遺伝子発現)を下方制御する、別な実施態様において、レナリドミドはAiolos発現(例えば、タンパク質又は遺伝子発現)を下方制御する。

0229

IKZF3は、「Aiolos」としても知られ、ジンクフィンガータンパク質のIkarosファミリーのメンバーである。IKZF3は、リンパ球発生(例えば、Bリンパ球の増殖及び分化)の制御に関与する造血特異的転写因子である。IKZF3のDNA結合ドメインは、GGGAのコアモチーフを認識する。IKZF3は、クロマチン再構成に関与し、Belファミリーメンバーを制御し、T細胞中のHDAC、mSin3、Mi-2に結合し、転写抑制因子として作用することが示された。Aiolos-Foxp3相互作用は、ヒトT細胞中のIL-2発現をサイレンシングすることが示された。

0230

本明細書に提供される方法の一実施態様において、該CRBN関連タンパク質はIKZF1(「Ikaros」としても知られる)である。別な実施態様において、本明細書に提供される化合物はIkaros発現(例えば、タンパク質又は遺伝子発現)を下方制御する。別な実施態様において、該化合物はポマリドミドであり、Ikaros発現(例えば、タンパク質又は遺伝子発現)は下方制御される。別な実施態様において、該化合物はレナリドミドであり、Ikaros発現(例えば、タンパク質又は遺伝子発現)は下方制御される。別な実施態様において、該化合物は、3-(5-アミノ-2-メチル-4-オキソ-4H-キナゾリン-3-イル)-ピペリジン-2,6-ジオンであり、Ikaros発現(例えば、タンパク質又は遺伝子発現)は下方制御される。別な実施態様において、該化合物は、3-(4-((4-(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンであり、Ikaros発現(例えば、タンパク質又は遺伝子発現)は下方制御される。別な実施態様において、該化合物は、3-(4-((4-(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンの(S)立体異性体であり、Ikaros発現(例えば、タンパク質又は遺伝子発現)は下方制御される。

0231

一実施態様において、化合物が免疫調節性であるか否かを決定する方法であって、(a)第1の細胞を該化合物と接触させること;(b)工程(a)の該第1の細胞から第1の試料を得ること;(c)該第1の試料中のAiolosのレベルを決定すること;及び(d)工程(c)のAiolosのレベルを基準試料から得たAiolosのレベルと比較することを含む方法であって、基準と比較したレベルの変化が免疫調節化合物としての該化合物の効能を示す方法が本明細書に提供される。特定の実施態様において、工程(a)における接触はインビトロで実施される。他の実施態様において、工程(a)における接触はインビボで実施される。一実施態様において、細胞は、該化合物と、例えば、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、若しくは55分、又は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、若しくは24時間、又は2若しくは3日以上の期間、接触させられる。いくつかの実施態様において、細胞は、末梢血単核細胞、B細胞、T細胞、単球、又は顆粒球である。他の実施態様において、細胞は、腫瘍細胞又は癌細胞リンパ腫、例えば、骨髄腫、又は白血病である。一実施態様において、腫瘍又は癌細胞は細胞系から得られる。

0232

特定の実施態様において、工程(c)は、(i)工程(b)の第1の試料内のタンパク質を、免疫特異的にAiolosに結合する第1の抗体と接触させること;(ii)第1の抗体に結合した該タンパク質を、免疫特異的にAiolosに結合する第2の抗体であって、該第1の抗体とは異なるAiolos上のエピトープに免疫特異的に結合する、検出可能な標識を有する第2の抗体と接触させること;(iii)該タンパク質に結合した第2の抗体の存在を検出すること;及び(iv)第2の抗体中の検出可能な標識の量に基づいて、Aiolosの量を決定することを含む。

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