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技術 誘導肝細胞を作製するための方法及び組成物

出願人 ジェネンテック,インコーポレイテッド
発明者 シメオノフ,カメンピー.ウッパル,ヒルデシュ
出願日 2013年9月6日 (6年5ヶ月経過) 出願番号 2015-531219
公開日 2015年9月17日 (4年5ヶ月経過) 公開番号 2015-527084
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード コントロール線 ダンバー 二核性 転写回路 ウォルナット クラスタ解析 平均分散 リプログラミング
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題・解決手段

本発明は、非肝細胞リプログラミングすることによる誘導肝細胞の生成に使用するための方法及び組成物に関する。

概要

背景

高橋及び山中は2006年に、4種類のタンパク因子(Oct3/4、Sox2、c-Myc及びKlf4)をコードする遺伝子を、分化したマウス成体線維芽細胞に導入することによって、これらの細胞多能性幹細胞へと誘導された(誘導多能性幹細胞)ことを報告した。(Takahashi and Yamanaka (2006) Cell 126:663-676 を参照。)本原報の後、多能性幹細胞は、ヒト体細胞を同様のヒトタンパク因子(OCT4、SOX2、KLF4及びc-MYC)をコードする遺伝子によって形質転換することによって、又はヒトOCT4及びSOX2因子をコードする遺伝子並びに2種類の他のヒト因子(NANOG及びLIN28)をコードする遺伝子によって形質転換することによって、ヒト細胞中でも誘導された。(Takahashi ら, (2007) Cell 131:861-872 及び Yu ら, (2007) Science 318:1917-1920 をそれぞれ参照; Huangfu ら, (2008) Nature Biotechnology 26:1269-1275 を参照。)報告されたこれらの方法は、レトロウイルス又はレンチウイルスを使用して、リプログラミング因子をコードする遺伝子を形質転換された細胞のゲノム中に組み込んだ。しかし、得られたリプログラミングされた細胞のゲノムは、有害な遺伝的結果を生じる恐れのあるウイルスDNAを含有していた。続いての2、3の研究は、非組み込み型アデノウイルス及びレンチウイルス(Sommer 2009 Stem Cells 27:543-549);一過性発現ベクター(Okita 2008 Science 322;949-953);並びにベクター配列の標的組み込み及び切除(Kaji 2009 Nature 458:771-775; Woltjen 2009 Nature 458:766-770)を使用してこの問題に対処した。しかしこれらの手法は、ウイルス、遺伝子組み込み又はDNAプラスミドベクターをなお包含し、したがって臨床用途に対する多種多様生物学的及び法的障害を示している。複数の研究は、ウイルスフリー及びDNAフリー多能性リプログラミング方法を記載することにより、これに対処している。多能性リプログラミング因子は、組み換えタンパク質、合成mRNA及び合成miRNAとして導入されてきた。(例えば Zhou ら, (2009) Cell Stem Cell 4:381-384; Warren ら, (2010) Cell Stem Cell 7:618-630; 及びMiyoshi ら, (2011) Cell Stem Cell 8:633-638 を参照。)

2つの最近の報告は、定義した転写因子をコードする様々な遺伝子の組合せをマウス線維芽細胞内に導入することによる、最初に多能性中間状態を経ない、マウス線維芽細胞の肝細胞様細胞への直接変換について記載した。(Huang ら, (2011) Nature 475:386-389; 及び Sekiya and Suzuki (2011) Nature 475:390-393 を参照。)これらの報告において、Huangは、(p19Arfの不活性化と共に)Gata4、Hnf1α及びFoxa3の組合せが十分にマウス肝臓変換(hepatic conversion)を誘導することを同定。関谷及び鈴木は、マウス肝臓変換を誘導した、Hnf4αとFoxa1、Foxa2又はFoxa3を含む2種類の転写因子の3種類の特異的な組合せを同定した。上述した最も初期のリプログラミング研究におけるように、Huangら並びに関谷及び鈴木は、レンチウイルス又はレトロウイルス媒介性形質導入を使用して、マウス線維芽細胞中で転写因子を発現させた。しかし上述の研究に記載されているように、多能性へのリプログラミングは多種多様の非組み込み型及び非DNAに基づく方法を使用して証明されてきたが、マウス細胞もヒト細胞も用いず、リプログラミング因子の組み込み型レンチウイルス又はレトロウイルス媒介性送達を用いない、1個の体細胞から別の体細胞への直接変換について記載されたことはない。

線維芽細胞の直接変換は、ニューロン造血細胞心筋細胞及び肝細胞を含むマウス細胞において実現されているが、これらのうち少数がヒト細胞への適用に成功しているのみである。(Vierbuchen ら, (2010) Nature 463:1035-1041; Szabo ら, (2010) Nature 468:521-526; Ieda ら, (2010) 142:375-386; Huang ら, (2011) Nature 475:386-389; Sekiya and Suzuki (2011) Nature 475:390-393; Pang ら, (2011) Nature 476:220-223; 並びに Ieda ら, (2010) Cell 142:375-386 を参照。)最近の報告では、マウス線維芽細胞をマウス肝細胞様細胞へリプログラミングするために必要及び十分である因子及びプロセスの同定に成功したことを記載しているが、同じ方法は、ヒト細胞への適用時に必ずしも成功し得ない。科学文献によって、マウス細胞の分化状態を変化させるのに必要及び十分である因子及びプロセスが、ヒト細胞の分化状態を変化させるのに必要及び十分であるものとは異なり得ることが指摘されている。(例えば Yi ら, (2012) Cell Research 22:616-619; Gonzalez ら, (2011) Nature Reviews Genetics 12:231-242; Pang ら, (2011) Nature 476:220-223; Vierbuchen & Wernig (2011) Nature Biotechnology 29:892-907 を参照。)

いずれのゲノム変化のリスクも伴わない非肝細胞からのヒト誘導肝細胞の生成によって、細胞移植を通じた疾患の治療手段として多大な将来性が提供される。個々の患者から得たヒト非肝細胞から生成したヒト誘導肝細胞によって、免疫拒絶リスクのない、ゆえに免疫抑制手順が不要な、患者に特異的な療法の開発が可能となり得る。さらに、疾患特異的非肝細胞からのヒト誘導肝細胞の生成によって、特異的疾患状態をモデル化及び研究する手段の提供と、これらの疾患の治療に有用な治療薬の開発が可能となる。

したがって、当分野において、ヒト非肝細胞をヒト誘導肝細胞へリプログラミングするために必要及び十分な主要転写因子を同定する要求が存在する。本発明は、ヒト非肝細胞からヒト誘導肝細胞を生成するのに有用な方法及び組成物を提供することによってこの要求を満足する。

概要

本発明は、非肝細胞をリプログラミングすることによる誘導肝細胞の生成に使用するための方法及び組成物に関する。

目的

本発明は、ヒト非肝細胞からヒト誘導肝細胞を生成するのに有用な方法及び組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
- 件
牽制数
- 件

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請求項1

非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法において、非肝細胞を提供する工程、前記非肝細胞を1つ以上のリプログラミング因子発現又は活性を上昇させる又は誘導する薬剤と接触させる工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で前記非肝細胞を培養する工程であって、その結果、前記非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法。

請求項2

非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法において、非肝細胞を提供する工程、前記非肝細胞中に1つ以上のリプログラミング因子をコード又は提供する核酸又はタンパク質調製物を導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で前記非肝細胞を培養する工程であって、その結果、前記非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法。

請求項3

前記1つ以上のリプログラミング因子がCEBPA、GATA6、HHEX、HNF1B、HNF6A、FOXA1、FOXA2、FOXA3、GATA4、HNF1A及びHNF4Aから成る群より選択される、請求項1又は請求項2に記載の方法。

請求項4

前記1つ以上のリプログラミング因子がFOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4から成る群より選択される、請求項1又は請求項2に記載の方法。

請求項5

前記リプログラミング因子がCEBPA、GATA6、HHEX、HNF1B、HNF6A、FOXA1、FOXA2、FOXA3、GATA4、HNF1A及びHNF4Aを含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。

請求項6

前記リプログラミング因子がFOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4を含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。

請求項7

前記リプログラミング因子がFOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aを含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。

請求項8

前記リプログラミング因子がFOXA1、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aを含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。

請求項9

前記リプログラミング因子がFOXA1、FOXA2、HNF1A及びHNF4Aを含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。

請求項10

前記リプログラミング因子がFOXA2、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aを含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。

請求項11

前記リプログラミング因子がFOXA1、HNF1A及びHNF4Aを含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。

請求項12

前記リプログラミング因子がFOXA3、HNF1A及びHNF4Aを含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。

請求項13

前記リプログラミング因子がFOXA2、HNF1A及びHNF4Aを含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。

請求項14

前記リプログラミング因子がFOXA1、FOXA3及びHNF1Aを含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。

請求項15

前記リプログラミング因子がFOXA1、FOXA2及びHNF1Aを含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。

請求項16

前記リプログラミング因子がFOXA2、FOXA3及びHNF1Aを含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。

請求項17

前記核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列、配列番号41の核酸配列及び配列番号43を含む核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項2に記載の方法。

請求項18

前記核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41の核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項2に記載の方法。

請求項19

前記核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41の核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項2に記載の方法。

請求項20

前記核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41の核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項2に記載の方法。

請求項21

前記核酸調製物が配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41の核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項2に記載の方法。

請求項22

前記核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41の核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項2に記載の方法。

請求項23

前記核酸調製物が配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41の核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項2に記載の方法。

請求項24

前記核酸調製物が配列番号35を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41の核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項2に記載の方法。

請求項25

前記核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列及び配列番号39を含む核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項2に記載の方法。

請求項26

前記核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列及び配列番号39を含む核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項2に記載の方法。

請求項27

前記核酸調製物が配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列及び配列番号39を含む核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項2に記載の方法。

請求項28

請求項1又は請求項2に記載の方法によって得た誘導肝細胞を含む細胞集団

請求項29

請求項1又は請求項2に記載の方法によって得た単離誘導肝細胞。

請求項30

核酸調製物を含む組成物において、前記組成物が非肝細胞中に導入されるときに、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングすることができる組成物。

請求項31

前記非肝細胞がヒト非肝細胞であり、前記誘導肝細胞がヒト誘導肝細胞である、請求項30に記載の組成物。

請求項32

前記核酸調製物がCEBPA、GATA6、HHEX、HNF1B、HNF6A、FOXA1、FOXA2、FOXA3、GATA4、HNF1A及びHNF4Aから成る群より選択される1つ以上のリプログラミング因子をコードする核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項33

前記核酸調製物がFOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4から成る群より選択される1つ以上のリプログラミング因子をコードする核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項34

前記核酸調製物がCEBPA、GATA6、HHEX、HNF1B、HNF6A、FOXA1、FOXA2、FOXA3、GATA4、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項35

前記核酸調製物がFOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4をコードする核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項36

前記核酸調製物がFOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項37

前記核酸調製物がFOXA1、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項38

前記核酸調製物がFOXA1、FOXA2、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項39

前記核酸調製物がFOXA2、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項40

前記核酸調製物がFOXA1、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項41

前記核酸調製物がFOXA3、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項42

前記核酸調製物がFOXA2、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項43

前記核酸調製物がFOXA1、FOXA3及びHNF1Aをコードする核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項44

前記核酸調製物がFOXA1、FOXA2及びHNF1Aをコードする核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項45

前記核酸調製物がFOXA2、FOXA3及びHNF1Aをコードする核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項46

前記核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列、配列番号41の核酸配列及び配列番号43を含む核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項47

前記核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41の核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項48

前記核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41の核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項49

前記核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41の核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項50

前記核酸調製物が配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41の核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項51

前記核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41の核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項52

前記核酸調製物が配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41の核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項53

前記核酸調製物が配列番号35を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41の核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項54

前記核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列及び配列番号39を含む核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項55

前記核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列及び配列番号39を含む核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項56

前記核酸調製物が配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列及び配列番号39を含む核酸配列を含む核酸分子を含む、請求項30に記載の組成物。

請求項57

試験化合物スクリーニングする方法であって、請求項1又は請求項2によって得た誘導肝細胞が試験化合物と接触する工程及び前記試験化合物の前記誘導肝細胞に対する効果を決定する工程を含む方法。

技術分野

0001

関連出願
本願は、どちらも参照によりその全体が本明細書に組み入れられる、2013年3月12日に出願された米国仮特許出願第61/777973号及び2012年9月7日に出願された米国仮特許出願第61/698359号の利益を請求する。

0002

配列表
本願は、EFS−Web経由でASCII形式で送信され、その全体が参照により本明細書に組み入れられる配列表を含む。前記ASCIIコピーは、2013年8月15日に作成され、P4968R1-WO_SL.txtと命名され、サイズは48692バイトである。

0003

本発明は、非肝細胞リプログラミングすることによる誘導肝細胞の作製に使用するための方法及び組成物に関する。

背景技術

0004

高橋及び山中は2006年に、4種類のタンパク因子(Oct3/4、Sox2、c-Myc及びKlf4)をコードする遺伝子を、分化したマウス成体線維芽細胞に導入することによって、これらの細胞多能性幹細胞へと誘導された(誘導多能性幹細胞)ことを報告した。(Takahashi and Yamanaka (2006) Cell 126:663-676 を参照。)本原報の後、多能性幹細胞は、ヒト体細胞を同様のヒトタンパク因子(OCT4、SOX2、KLF4及びc-MYC)をコードする遺伝子によって形質転換することによって、又はヒトOCT4及びSOX2因子をコードする遺伝子並びに2種類の他のヒト因子(NANOG及びLIN28)をコードする遺伝子によって形質転換することによって、ヒト細胞中でも誘導された。(Takahashi ら, (2007) Cell 131:861-872 及び Yu ら, (2007) Science 318:1917-1920 をそれぞれ参照; Huangfu ら, (2008) Nature Biotechnology 26:1269-1275 を参照。)報告されたこれらの方法は、レトロウイルス又はレンチウイルスを使用して、リプログラミング因子をコードする遺伝子を形質転換された細胞のゲノム中に組み込んだ。しかし、得られたリプログラミングされた細胞のゲノムは、有害な遺伝的結果を生じる恐れのあるウイルスDNAを含有していた。続いての2、3の研究は、非組み込み型アデノウイルス及びレンチウイルス(Sommer 2009 Stem Cells 27:543-549);一過性発現ベクター(Okita 2008 Science 322;949-953);並びにベクター配列の標的組み込み及び切除(Kaji 2009 Nature 458:771-775; Woltjen 2009 Nature 458:766-770)を使用してこの問題に対処した。しかしこれらの手法は、ウイルス、遺伝子組み込み又はDNAプラスミドベクターをなお包含し、したがって臨床用途に対する多種多様生物学的及び法的障害を示している。複数の研究は、ウイルスフリー及びDNAフリー多能性リプログラミング方法を記載することにより、これに対処している。多能性リプログラミング因子は、組み換えタンパク質、合成mRNA及び合成miRNAとして導入されてきた。(例えば Zhou ら, (2009) Cell Stem Cell 4:381-384; Warren ら, (2010) Cell Stem Cell 7:618-630; 及びMiyoshi ら, (2011) Cell Stem Cell 8:633-638 を参照。)

0005

2つの最近の報告は、定義した転写因子をコードする様々な遺伝子の組合せをマウス線維芽細胞内に導入することによる、最初に多能性中間状態を経ない、マウス線維芽細胞の肝細胞様細胞への直接変換について記載した。(Huang ら, (2011) Nature 475:386-389; 及び Sekiya and Suzuki (2011) Nature 475:390-393 を参照。)これらの報告において、Huangは、(p19Arfの不活性化と共に)Gata4、Hnf1α及びFoxa3の組合せが十分にマウス肝臓変換(hepatic conversion)を誘導することを同定。関谷及び鈴木は、マウス肝臓変換を誘導した、Hnf4αとFoxa1、Foxa2又はFoxa3を含む2種類の転写因子の3種類の特異的な組合せを同定した。上述した最も初期のリプログラミング研究におけるように、Huangら並びに関谷及び鈴木は、レンチウイルス又はレトロウイルス媒介性形質導入を使用して、マウス線維芽細胞中で転写因子を発現させた。しかし上述の研究に記載されているように、多能性へのリプログラミングは多種多様の非組み込み型及び非DNAに基づく方法を使用して証明されてきたが、マウス細胞もヒト細胞も用いず、リプログラミング因子の組み込み型レンチウイルス又はレトロウイルス媒介性送達を用いない、1個の体細胞から別の体細胞への直接変換について記載されたことはない。

0006

線維芽細胞の直接変換は、ニューロン造血細胞心筋細胞及び肝細胞を含むマウス細胞において実現されているが、これらのうち少数がヒト細胞への適用に成功しているのみである。(Vierbuchen ら, (2010) Nature 463:1035-1041; Szabo ら, (2010) Nature 468:521-526; Ieda ら, (2010) 142:375-386; Huang ら, (2011) Nature 475:386-389; Sekiya and Suzuki (2011) Nature 475:390-393; Pang ら, (2011) Nature 476:220-223; 並びに Ieda ら, (2010) Cell 142:375-386 を参照。)最近の報告では、マウス線維芽細胞をマウス肝細胞様細胞へリプログラミングするために必要及び十分である因子及びプロセスの同定に成功したことを記載しているが、同じ方法は、ヒト細胞への適用時に必ずしも成功し得ない。科学文献によって、マウス細胞の分化状態を変化させるのに必要及び十分である因子及びプロセスが、ヒト細胞の分化状態を変化させるのに必要及び十分であるものとは異なり得ることが指摘されている。(例えば Yi ら, (2012) Cell Research 22:616-619; Gonzalez ら, (2011) Nature Reviews Genetics 12:231-242; Pang ら, (2011) Nature 476:220-223; Vierbuchen & Wernig (2011) Nature Biotechnology 29:892-907 を参照。)

0007

いずれのゲノム変化のリスクも伴わない非肝細胞からのヒト誘導肝細胞の生成によって、細胞移植を通じた疾患の治療手段として多大な将来性が提供される。個々の患者から得たヒト非肝細胞から生成したヒト誘導肝細胞によって、免疫拒絶リスクのない、ゆえに免疫抑制手順が不要な、患者に特異的な療法の開発が可能となり得る。さらに、疾患特異的非肝細胞からのヒト誘導肝細胞の生成によって、特異的疾患状態をモデル化及び研究する手段の提供と、これらの疾患の治療に有用な治療薬の開発が可能となる。

0008

したがって、当分野において、ヒト非肝細胞をヒト誘導肝細胞へリプログラミングするために必要及び十分な主要転写因子を同定する要求が存在する。本発明は、ヒト非肝細胞からヒト誘導肝細胞を生成するのに有用な方法及び組成物を提供することによってこの要求を満足する。

0009

本発明は、一部は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法及び組成物、誘導肝細胞の集団、誘導肝細胞を含む組成物並びにその使用を提供する。幾つかの実施態様において、非肝細胞は非肝体細胞である。他の実施態様において、本明細書で提供する組成物及び方法は、ヒト非肝細胞をリプログラミングすることによって、ヒト誘導肝細胞を作製するのに有用である。

0010

本明細書で提供する方法及び組成物は、開始細胞又は開始細胞集団(例えば非肝細胞又は非肝細胞集団)を高い効率で誘導肝細胞又は誘導肝細胞の集団へリプログラミングするために有用である。幾つかの実施態様において、開始細胞又は開始細胞集団は、ヒト非肝細胞又はヒト非肝細胞集団(例えばヒト由来の非肝細胞)であり、得られた誘導肝細胞は、ヒト誘導肝細胞又はヒト誘導肝細胞の集団である。

0011

本発明者らは、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4(並びにその各種の組合せ)を、ヒト非肝細胞のヒト誘導肝細胞へのリプログラミングを可能にする主要リプログラミング因子として同定した。本発明者らは、CEBPA、GATA6、HHEX、HNF1B、HNF6A、FOXA1、FOXA2、FOXA3、GATA4、HNF1A及びHNF4Aも、ヒト非肝細胞のヒト誘導肝細胞へのリプログラミングを可能にする主要リプログラミング因子として同定した。

0012

幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、非肝細胞を1つ以上のリプログラミング因子の発現又は活性を上昇させる又は誘導する作用剤と接触させる工程並びに非肝細胞をリプログラミングするために好適な条件下にて非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。幾つかの実施態様において、作用剤は、以下の因子:FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4の1つ以上の発現又は活性を上昇させる又は誘導する。他の実施態様において、作用剤は、以下の因子:FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4の1つ以上をコードする核酸である。他の実施態様において、作用剤は、以下の因子:FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4の1つ以上である。また他の実施態様において、作用剤は、以下の因子:CEBPA、GATA6、HHEX、HNF1B、HNF6A、FOXA1、FOXA2、FOXA3、GATA4、HNF1A及びHNF4Aの1つ以上の発現又は活性を上昇させる又は誘導する。また他の実施態様において、作用剤は、以下の因子:CEBPA、GATA6、HHEX、HNF1B、HNF6A、FOXA1、FOXA2、FOXA3、GATA4、HNF1A及びHNF4Aの1つ以上をコードする核酸である。更なる実施態様において、作用剤は、以下の因子:CEBPA、GATA6、HHEX、HNF1B、HNF6A、FOXA1、FOXA2、FOXA3、GATA4、HNF1A及びHNF4Aの1つ以上である。幾つかの実施態様において、核酸は、リプログラミング因子を発現できる核酸である。幾つかの実施態様において、核酸はRNA又はmRNAである。

0013

幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、1つ以上のリプログラミング因子をコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程及び非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、1つ以上のリプログラミング因子をコードする核酸の混合物(例えば異なる核酸分子の混合物を含む核酸調製物)である。

0014

幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、1つ以上のリプログラミング因子を発現できる核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程及び非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、1つ以上のリプログラミング因子をコードして、前記1つ以上のリプログラミング因子を発現できる核酸の混合物(例えば異なる核酸分子の混合物を含む核酸調製物)である。

0015

幾つかの実施態様において、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物は、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4をコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物は、CEBPA、GATA6、HHEX、HNF1B、HNF6A、FOXA1、FOXA2、FOXA3、GATA4、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物は、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物は、FOXA1、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子、FOXA1、FOXA2、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子又はFOXA2、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物は、FOXA1、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物は、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物は、FOXA2、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物は、FOXA1、FOXA3及びHNF1Aをコードする核酸分子、FOXA1、FOXA2及びHNF1Aをコードする核酸分子又はFOXA2、FOXA3及びHNF1Aをコードする核酸分子を含む。ある実施態様において、リプログラミング因子をコードする核酸分子は、RNA分子又はmRNA分子である。

0016

幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列、配列番号41を含む核酸配列及び配列番号43を含む核酸配列を含む核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びリプログラミングに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、配列番号33を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、配列番号33を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、配列番号35を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、配列番号33を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列及び配列番号39を含む核酸配列を含む核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列及び配列番号39を含む核酸配列を含む核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列及び配列番号39を含む核酸配列を含む核酸分子を含む。

0017

幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号34を含むアミノ酸配列、配列番号36を含むアミノ酸配列、配列番号38を含むアミノ酸配列、配列番号40を含むアミノ酸配列、配列番号42を含むアミノ酸配列及び配列番号44を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、配列番号34を含むアミノ酸配列、配列番号36を含むアミノ酸配列、配列番号38を含むアミノ酸配列、配列番号40を含むアミノ酸配列及び配列番号42を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、配列番号34を含むアミノ酸配列、配列番号38を含むアミノ酸配列、配列番号40を含むアミノ酸配列及び配列番号42を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、配列番号34を含むアミノ酸配列、配列番号36を含むアミノ酸配列、配列番号40を含むアミノ酸配列及び配列番号42を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、配列番号36を含むアミノ酸配列、配列番号38を含むアミノ酸配列、配列番号40を含むアミノ酸配列及び配列番号42を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、配列番号34を含むアミノ酸配列、配列番号40を含むアミノ酸配列及び配列番号42を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、配列番号38を含むアミノ酸配列、配列番号40を含むアミノ酸配列及び配列番号42を含むアミノ酸配列を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、配列番号36を含むアミノ酸配列、配列番号40を含むアミノ酸配列及び配列番号42を含むアミノ酸配列を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、配列番号34を含むアミノ酸配列、配列番号38を含むアミノ酸配列及び配列番号40を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、配列番号34を含むアミノ酸配列、配列番号36を含むアミノ酸配列及び配列番号40を含むアミノ酸配列を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、配列番号36を含むアミノ酸配列、配列番号38を含むアミノ酸配列及び配列番号40を含むアミノ酸配列を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む。

0018

幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、1つ以上のリプログラミング因子を含むタンパク質調製物を非肝細胞中に導入する工程、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。幾つかの実施態様において、タンパク質調製物は、1つ以上のリプログラミング因子タンパク質又はポリペプチドの混合物である。幾つかの実施態様において、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するのに使用する(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに使用する)タンパク質調製物は、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4を含む。幾つかの実施態様において、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するのに使用する(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに使用する)タンパク質調製物は、CEBPA、GATA6、HHEX、HNF1B、HNF6A、FOXA1、FOXA2、FOXA3、GATA4、HNF1A及びHNF4Aを含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aを含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、FOXA1、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aを含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、FOXA1、FOXA2、HNF1A及びHNF4Aを含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、FOXA2、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aを含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、FOXA1、HNF1A及びHNF4Aを含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aを含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、FOXA2、HNF1A及びHNF4Aを含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、FOXA1、FOXA3及びHNF1Aを含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、FOXA1、FOXA2及びHNF1Aを含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、FOXA2、FOXA3及びHNF1Aを含む。

0019

本発明は、本明細書に記載する方法及び組成物のいずれを使用しても得られる誘導肝細胞の集団も提供する。幾つかの実施態様において、本発明が提供する誘導肝細胞の集団は、誘導肝細胞の均一集団である。 幾つかの態様において、本発明が提供する誘導肝細胞の均一集団は、細胞集団の有意な(significant)部分が誘導肝細胞を含む細胞の集団であって、例えば集団中の細胞の約50%超、約55%超、約60%超、約65%超、約70%超、約75%超、約80%超、約85%超、約90%超、約91%超、約92%超、約93%超、約94%超、約95%超、約96%超、約97%超、約98%又は約99%超が本発明の方法及び組成物によって作製された誘導肝細胞である、細胞の集団である。

0020

他の態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸組成物も提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、ヒト非肝細胞をヒト誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物がFOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4をコードする核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物がCEBPA、GATA6、HHEX、HNF1B、HNF6A、FOXA1、FOXA2、FOXA3、GATA4、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、核酸調製物を含む組成物は、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物を含む組成物は、FOXA1、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物を含む組成物は、FOXA1、FOXA2、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物を含む組成物は、FOXA2、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物を含む組成物は、FOXA1、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物を含む組成物は、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物を含む組成物は、FOXA2、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物を含む組成物は、FOXA1、FOXA3及びHNF1Aをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物を含む組成物は、FOXA1、FOXA2及びHNF1Aをコードする核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物を含む組成物は、FOXA2、FOXA3及びHNF1Aをコードする核酸分子を含む。ある実施態様において、リプログラミング因子をコードする核酸分子は、RNA分子又はmRNA分子である。

0021

幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列、配列番号41の核酸配列及び配列番号43を含む核酸配列を含む核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、核酸調製物を含む組成物は、配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物を含む組成物は、配列番号33を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物を含む組成物は、配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物を含む組成物は、配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物を含む組成物は、配列番号33を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物を含む組成物は、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物を含む組成物は、配列番号35を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物を含む組成物は、配列番号33を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列及び配列番号39を含む核酸配列を含む核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物を含む組成物は、配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列及び配列番号39を含む核酸配列を含む核酸分子を含む。幾つかの実施態様において、核酸調製物を含む組成物は、配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列及び配列番号39を含む核酸配列を含む核酸分子を含む。

0022

本明細書で提供する方法の各種の態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。本明細書で提供する方法の幾つかの態様において、非肝細胞は幹細胞ではない。本明細書で提供する方法の他の態様において、非肝細胞は多能性細胞ではない。本明細書で提供する方法のなお他の態様において、非肝細胞は、ヒト体細胞を含む体細胞である。

0023

各種の態様において、本発明の方法によって得た誘導肝細胞は、アルブミンα-フェトプロテイン、α1-アンチ-トリプシンサイトケラチン18及びデルタ-ライク1を含む肝細胞遺伝子を発現する。

0024

本発明は、本発明の方法によって作製された誘導肝細胞を含む細胞組成物も提供する。幾つかの実施態様において、誘導肝細胞の各種の組成物、例えば、肝細胞以外の細胞を実質的に含まない細胞培養物又は細胞集団が本発明によって提供される。さらに組成物、例えば肝細胞が濃縮、単離又は精製された細胞培養物又は細胞集団が提供される。

0025

本発明が提供する誘導肝細胞の組成物は、誘導肝細胞の均一集団を含んでいてよい。 幾つかの態様において、本発明は、誘導肝細胞を含む組成物であって、誘導肝細胞の均一集団を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、誘導肝細胞の組成物であって、組成物中の細胞のパーセンテージが約1%、約5%、約10%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%又は約99%の誘導肝細胞を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、誘導肝細胞を含む組成物中の細胞のパーセンテージは100%である。

0026

本発明は、各種の研究及び治療用途で有用な誘導肝細胞又は誘導肝細胞の集団を提供する。幾つかの実施態様において、本発明の誘導肝細胞は、各種のヒト疾患及び障害のモデルとして使用される。他の実施態様において、本発明の誘導肝細胞は、肝炎及び他の肝臓疾患研究のモデルとして使用される。本発明は、各種の変性肝臓疾患又は肝機能遺伝性若しくは後天性不全を治療するのに有用な誘導肝細胞を提供する。 例えば、本発明は、本明細書で開示する方法によって得た誘導肝細胞の集団を患者に投与することによって、細胞に基づく療法をそれが必要な患者に提供するための方法を提供する。ある実施態様において、必要とする患者は、肝臓疾患又は肝臓障害、例えば肝線維症肝硬変肝不全、肝炎、肝臓癌等を有する。

0027

本発明は、本明細書に記載する方法によって得た誘導肝細胞を使用して、薬物候補を毒性(例えば肝毒性)についてスクリーニングするための方法も提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、誘導肝細胞の集団を薬物候補と接触させて、誘導肝細胞を毒性又は肝毒性について監視し、薬物候補が毒性であるか否かを同定することによって、薬物候補を毒性又は肝毒性についてスクリーニングする方法を提供する。

0028

本発明は、リプログラミング細胞培養培地であって、DMEM/F12+グルタマクス培地、10%ウシ胎仔血清(FBS)、1%インスリン-トランスフェリン-セレン、1%MEM非必須アミノ酸、5mMHEPES緩衝液、20ng/mlヒト肝細胞増殖因子HGF)、20ng/ml上皮増殖因子(EGF)、20ng/ml線維芽細胞増殖因子2(FGF2)、200ng/mL B18R及び0.1μMデキサメタゾンを含むリプログラミング細胞培養培地を更に提供する。本方法の各種の態様において、非肝細胞は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で培養され、細胞培養培地は上記リプログラミング培地である。

0029

他の態様において、本発明は、非肝細胞の誘導肝細胞へのリプログラミングを促進する因子を同定するための方法を提供する。

図面の簡単な説明

0030

各種の量のGFP又は核GFPをコードするmRNAをトランスフェクションしたヒト新生児包皮線維芽細胞における緑色蛍光タンパク質(GFP)及び核GFP(NLS GFP)の発現及び細胞局在化を表すデータを示す。
FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A、HNF1A及びGATA4をコードするmRNAの混合物を毎日、9日間にわたってトランスフェクションしたヒト新生児包皮線維芽細胞において、リプログラミング因子発現が維持されていることを表すデータを示す。
FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A、HNF1A及びGATA4をコードするmRNAの混合物をトランスフェクションしたヒト新生児包皮線維芽細胞における、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A、HNF1A及びGATA4のタンパク質発現及び核局在化を表すデータを示す。
FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A、HNF1A及びGATA4をコードするmRNAの混合物をトランスフェクションしたヒト新生児包皮線維芽細胞における、アルブミン及びα-フェトプロテイン(AFP遺伝子発現の誘導を表すデータを示す。
FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A、HNF1A及びGATA4をコードするmRNAの混合物をトランスフェクションしたヒト新生児包皮線維芽細胞における、α-フェトプロテイン(AFP)発現及び細胞質局在化相関するFOXA2タンパク質発現及び核局在化を表すデータを示す。
FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4をコードするmRNAの混合物をトランスフェクションしたヒト新生児包皮線維芽細胞における、アルブミンタンパク質発現及び適正な細胞質局在化を表すデータを示す。
FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4をコードするmRNAの混合物をトランスフェクションしたヒト新生児包皮線維芽細胞における、アルファ1-アンチ-トリプシン(A1AT)、サイトケラチン18(CK18)及びデルタ-ライク1タンパク質(DLK1)遺伝子発現の誘導を表すデータを示す。
FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4をコードするmRNAの混合物をトランスフェクションしたヒト新生児包皮線維芽細胞における、二核形成を表すデータを示す。
FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4をコードするmRNAの混合物をトランスフェクションしたヒト新生児包皮線維芽細胞における、脂質滴を表すデータを示す。
FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A、HNF1A及びGATA4をコードするmRNAの混合物をトランスフェクションしたヒト胎児肺線維芽細胞における、アルブミン及びα-フェトプロテイン(AFP)遺伝子発現の誘導を表すデータを示す。
FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4をコードするmRNAの各種混合物をトランスフェクションしたヒト新生児包皮線維芽細胞における、アルブミン及びα-フェトプロテイン(AFP)遺伝子発現の誘導を表すデータを示す。
FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A及びHNF4AをコードするmRNAの各種混合物をトランスフェクションしたヒト新生児包皮線維芽細胞における、アルブミン及びα-フェトプロテイン(AFP)遺伝子発現の誘導を表すデータを示す。
FOXA1、FOXA3、HNF1A及びHNF4AをコードするmRNAの各種混合物をトランスフェクションしたヒト新生児包皮線維芽細胞における、アルブミン及びα-フェトプロテイン(AFP)遺伝子発現の誘導を表すデータを示す。
HNF1AをコードするmRNA及びFOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A又はGATA4をコードするmRNAをトランスフェクションしたヒト新生児包皮線維芽細胞における、アルブミン及びα-フェトプロテイン(AFP)遺伝子発現の誘導を表すデータを示す。
ヒトFOXA1の核酸配列(配列番号33)を示す。
ヒトFOXA1のアミノ酸配列(配列番号34)を示す。
ヒトFOXA2の核酸配列(配列番号35)を示す。
ヒトFOXA2のアミノ酸配列(配列番号36)を示す。
ヒトFOXA3の核酸配列(配列番号37)を示す。
ヒトFOXA3のアミノ酸配列(配列番号38)を示す。
ヒトHNF1Aの核酸配列(配列番号39)を示す。
ヒトHNF1Aのアミノ酸配列(配列番号40)を示す。
ヒトHNF4Aの核酸配列(配列番号41)を示す。
ヒトHNF4Aのアミノ酸配列(配列番号42)を示す。
ヒトGATA4の核酸配列(配列番号43)を示す。
ヒトGATA4のアミノ酸配列(配列番号44)を示す。
C/EBPα、FOXA1、FOXA2、FOXA3、GATA4、GATA6、HHEX、HNF1A、HNF1B、HNF4A及びHNF6AをコードするmRNAの混合物をトランスフェクションしたヒト胎児肺線維芽細胞における、アルブミン及びα-フェトプロテイン(AFP)遺伝子発現の誘導を表すデータを示す。
C/EBPα、FOXA1、FOXA2、FOXA3、GATA4、GATA6、HHEX、HNF1A、HNF1B、HNF4A及びHNF6AをコードするmRNAの混合物(11TF)又はFOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4をコードするmRNAの混合物(6TF)をトランスフェクションしたヒト胎児肺線維芽細胞における、アルブミン及びα-フェトプロテイン(AFP)遺伝子発現の誘導を表すデータを示す。
初代肝細胞で認められたものと比較した、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4をコードするmRNAの混合物をトランスフェクションしたヒト新生児包皮線維芽細胞(図29A)及びヒト胎児肺線維芽細胞(図29B)における、各種の肝細胞遺伝子の発現レベルを表すデータを示す。
FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4をコードするmRNAの混合物をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞における、各種の細胞表面マーカーの発現レベルを表すデータを示す。
C/EBPα、FOXA1、FOXA2、FOXA3、GATA4、GATA6、HHEX、HNF1A、HNF1B、HNF4A及びHNF6AをコードするmRNAの混合物(11TF)又はFOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4をコードするmRNAの混合物(6TF)をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞における、アルブミン遺伝子発現に対する各種濃度のデキサメタゾンの効果を表すデータを示す。
FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4をコードする各種の転写因子が、ヒト線維芽細胞においてFOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4をコードする転写因子の発現を誘導する能力を表すデータを示す。
ヒト肝細胞で認められたものと比較した、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4をコードする転写因子の各種組合せをトランスフェクションしたヒト線維芽細胞の遺伝子クラスタ解析を表すデータを示す。
初代肝細胞で認められたものと比較した、6TF mRNA混合物をそれぞれトランフェクションしたヒト胎児線維芽細胞及びヒト胚性幹細胞における、33の肝細胞遺伝子の遺伝子発現レベルを表すデータを示す。
RNAシーケンシングによる6TF mRNA混合物、11TF mRNA混合物及びビヒクルコントロールをトランスフェクションしたヒト胎児線維芽細胞のlog2比としてそれぞれプロットした、グローバル遺伝子トランスクリプトーム発現類似性及びグローバルスモールRNA発現類似性の比較を表すデータを示す。
ビヒクル処置コントロール細胞に対する、6TF mRNA混合物をトランスフェクションしたヒト胎児肝細胞における上位25の上方制御遺伝子のlog2比を表すデータを示す(赤、肝臓関連遺伝子;青、他の内胚葉遺伝子;緑、ヒストン遺伝子)。
PKM log2としてプロットした、ビヒクル処置コントロール細胞で認められたものと比較した、6TF mRNA混合物をトランスフェクションしたヒト胎児線維芽細胞におけるヒストンの上方制御を表すデータを示す。
6TF mRNA混合物をトランスフェクションしたヒト胎児線維芽細胞の、コントロールの2倍を超えて上方制御又は下方制御されている組織特異的遺伝子のlog2比を表すデータを示す。

0031

本発明はとりわけ、非肝細胞の誘導肝細胞への効率的なリプログラミングに有用な方法及び組成物、誘導肝細胞の集団、誘導肝細胞を含む組成物並びにその使用を提供する。本明細書に記載する方法及び組成物は、開始細胞集団(例えば非肝細胞集団)を誘導肝細胞の集団へ高い効率でリプログラミングするのに有用である。本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用なリプログラミング因子をコードする核酸を含む組成物も含む。本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用なリプログラミング因子ポリペプチドを含む組成物を更に含む。各種の態様において、非肝細胞はヒト由来であり、誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0032

本明細書に記載する誘導肝細胞の集団への言及は、単離した誘導肝細胞の集団を検討及び包含することが理解される。

0033

一般的方法
本発明の実施では、別途指摘しない限り、当業者に公知であり、当業者が利用できる細胞生物学細胞培養分子生物学組み換え技術を含む)、微生物学生化学及び免疫学の従来の技術を用いる。このような技術は、文献、例えば Molecular Cloning: A laboratory Manual, third edition (Sambrook ら, 2001) Cold Spring Harbor Press; Oligonucleotide Synthesis (P.Herdewijn, 編, 2004); Animal Cell Culture (R.I.Freshney, 編, 1987); Methodsin Enzymology (Academic Press, Inc.); Current Protocols in Molecular Biology (F.M.Ausubel ら, 編, 1987);PCR: The Polymerase Chain Reaction (Mullis ら, 編, 1994); Current Protocols in Immunology (J.E.Coligan ら, 編, 1991); 及び Short Protocols in Molecular Biology (Wiley and Sons, 1999) に記載されている。

0034

別途定義しない限り、本明細書で使用する全ての技術及び科学用語は、本発明が属する分野の当業者が普通に理解するのと同じ意味を有する。

0035

定義
「非肝細胞」という用語は、非肝細胞由来の、又は非肝細胞分化状態若しくは系統の細胞を含む。非肝細胞は、体細胞を含んでよい。非肝細胞の非制限的な例としては、線維芽細胞、骨髄細胞臍帯血細胞内皮細胞(例えばヒト臍静脈内皮細胞)、ケラチノサイトメサンギウム細胞胚性幹細胞などが挙げられる。

0036

「誘導肝細胞」という用語は、実験操作によって非肝細胞から生じる又は得られる肝細胞(hepatocyte)(例えば肝細胞(hepatocyte cell))を含む。誘導肝細胞は、肝細胞系統の細胞を示すマーカー、例えばアルブミン、α-フェトプロテイン、α1-アンチトリプシン等を発現する。誘導肝細胞は、機能性未熟肝細胞、肝細胞前駆体又は成熟肝細胞を含む機能性肝細胞の特徴、例えば二核形成、中性脂質滴、グリコーゲン蓄積及び例えばアルブミン、α-フェトプロテイン、アルファ-1-アンチ-トリプシン、サイトケラチン18、デルタ-ライク1(DLK1)、CD133、N-カドヘリンNCAD)などの発現を有してよい。

0037

「リプログラミング」という用語は、細胞の分化状態を異なる分化状態へ変更するプロセスを示す。リプログラミングは、最終分化細胞(例えば最終分化体細胞)の分化状態を異なる分化状態へ変更するプロセスも示す。

0038

「体細胞」という用語は、生物におけるあらゆる種類の細胞を生じさせられるわけではない生物のいずれの細胞も、即ち多能性ではない細胞を含む。即ち体細胞は、十分に分化された細胞であり、体の3種類の胚葉全てを、即ち外胚葉中胚葉及び内胚葉を自然に生成するわけではない。

0039

「導入すること」という用語は、本明細書で使用する場合、これに限定されるわけではないが、本明細書に記載する導入手段によることを含めて、作用剤、タンパク質、ポリペプチド又は核酸を生体細胞中に持ち込むプロセスを示す。

0040

「接触させること」という用語は、本明細書で使用する場合、これに限定されるわけではないが、本明細書に記載する接触手段によることを含めて、作用剤、タンパク質、ポリペプチド又は核酸を生体細胞と接触させるプロセスを示す。

0041

「リプログラミング因子」という用語は、本明細書で使用する場合、単独で又は他の因子若しくは条件と組合せて使用される場合、リプログラミング因子が導入又は発現される細胞の分化の状態に変化を引き起こす、タンパク質、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、核酸又は他の生体分子を示す。本発明の幾つかの実施態様において、リプログラミング因子は核酸(例えばmRNA)によってコードされるタンパク質又はポリペプチドであり、このためリプログラミング因子をコードする核酸は細胞中に導入されて、リプログラミング因子をコードする核酸が導入されなかった細胞と比べて変化した分化状態を呈する細胞を生成する。ある例において、リプログラミング因子は転写因子である。

0042

「非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で」非肝細胞を培養することへの言及は、標的細胞(即ち誘導肝細胞)及び開始細胞種(例えば新生児線維芽細胞、胎児線維芽細胞、ケラチノマイシン間葉幹細胞造血幹細胞など)の増殖及び健康状態支援する増殖条件を示す。

0043

医薬的製剤」という用語は、その中に含有されている活性成分生物活性を有効にするような形態であり、該製剤が投与される対象に対して許容されないほど毒性である追加の構成成分を含有しない調製物を示す。

0044

本明細書で使用する場合、「治療」(及びその文法的変形、例えば「治療する」又は「治療すること」)は、治療されている個体の自然経過を変更することを試みる臨床的介入を示し、予防的に又は臨床病理学の経過中のどちらかで行うことができる。治療の所望の効果としては、これに限定されるわけではないが、疾患の発症又は再発の防止、症状の軽減、疾患の任意の直接又は間接病理学帰結の低減、転移の防止、疾患進行速度の低下、疾患状態緩和又は一時的緩和及び鎮静又は予後改善が挙げられる。

0045

本明細書で使用する場合、「有効量」は、本明細書に記載する方法のいずれかの目標(例えば所望の目標)を達成するのに有効な量を示す。

0046

本明細書で使用する場合、「a」、「an」及び「the」の単数形は、別途指摘しない限り、複数照応を含む。

0047

「約」値又はパラメータへの言及は、本明細書において、当技術分野の当業者がただちにわかる其々の値の通常の誤差範囲を示す。「約」値又はパラメータへの言及は、本明細書において、その値又はパラメータ自体を対象とする態様を含む(及び記載する)。例えば「約X」を示す記載は、「X」の記載を含む。

0048

誘導肝細胞を作製する方法
本発明は、非肝細胞の誘導肝細胞への効率的なリプログラミングの方法、本方法によって作製された誘導肝細胞の集団、本方法によって作製された誘導肝細胞を含む組成物及びその使用を提供する。本明細書に記載する方法及び組成物は、開始細胞又は開始細胞集団(例えば非肝細胞又は非肝細胞集団)を高い効率で誘導肝細胞又は誘導肝細胞の集団へリプログラミングするために有用である。幾つかの実施態様において、開始細胞又は開始細胞集団は、ヒト非肝細胞又はヒト非肝細胞集団(例えばヒト由来の非肝細胞)であり、得られた誘導肝細胞は、ヒト誘導肝細胞又はヒト誘導肝細胞の集団である。

0049

本発明の方法は、例えば線維芽細胞、間葉細胞、ケラチノサイト、造血細胞等を含む各種の種類の非肝細胞の開始細胞集団を使用して実施できる。非肝細胞は、新生児、胎児及び胚性非肝細胞を含む成人又は非成人由来であることができる。本方法に有用な開始細胞としては、初代胚性細胞胎児細胞、新生児細胞、体細胞、血液細胞(例えば造血細胞)、非成人細胞並びに成人組織臍帯組織胎盤組織骨髄及び他の細胞源に由来する細胞も挙げられる。ある実施態様において、非肝細胞の開始細胞又は開始細胞集団は、ヒト由来(即ちヒト非肝細胞)のものであり、本発明によりそれから作製された誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0050

本発明者らは、ヒト非肝細胞をヒト誘導肝細胞へリプログラミングするのに十分である主要リプログラミング因子を同定している。ヒト非肝細胞をヒト誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な、同定されたリプログラミング因子としては、肝細胞核因子3-アルファ(HNF3A)としても公知のフォークヘッドボックスタンパク質A1(FOXA1);肝細胞核因子3-ベータ(HNF3B)又は転写因子3B(TCF3B)としても公知である、フォークヘッドボックスタンパク質A2(FOXA2);肝細胞核因子3-ガンマ(HNF3G)又は転写因子3G(TCF3G)としても公知である、フォークヘッドボックスタンパク質A3(FOXA3);肝細胞核因子1ホームボックスA(HNF1A);核受容体サブファミリー2、グループA、メンバー1(NR2A1)としても公知の肝細胞核因子4アルファ(HNF4A);及び転写因子GATA結合タンパク質4(GATA4)が挙げられる。 ヒト非肝細胞をヒト誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な、他の同定されたリプログラミング因子としては、CEBPA、GATA6、HHEX、HNF1B及びHNF6Aが挙げられる。本発明は、リプログラミング因子の各種の組合せがヒト非肝細胞をヒト誘導肝細胞へリプログラミングするために重要であることを開示している。

0051

幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、1つ以上のリプログラミング因子をコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程及び非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。幾つかの実施態様において、核酸調製物は、1つ以上のリプログラミング因子をコードする核酸の混合物(例えば核酸分子の混合物を含む核酸調製物)である。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0052

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATAをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0053

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列、配列番号41を含む核酸配列及び配列番号43を含む核酸配列を含む核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びにリプログラミングに好適な条件下で非肝細胞を培養して、肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0054

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号34を含むアミノ酸配列、配列番号36を含むアミノ酸配列、配列番号38を含むアミノ酸配列、配列番号40を含むアミノ酸配列、配列番号42を含むアミノ酸配列及び配列番号44を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0055

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0056

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0057

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号34を含むアミノ酸配列、配列番号36を含むアミノ酸配列、配列番号38を含むアミノ酸配列、配列番号40を含むアミノ酸配列及び配列番号42を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0058

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、FOXA1、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0059

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号34を含むアミノ酸配列、配列番号38を含むアミノ酸配列、配列番号40を含むアミノ酸配列及び配列番号42を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0060

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号33を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0061

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、FOXA1、FOXA2、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0062

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号34を含むアミノ酸配列、配列番号36を含むアミノ酸配列、配列番号40を含むアミノ酸配列及び配列番号42を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0063

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0064

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、FOXA2、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0065

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号36を含むアミノ酸配列、配列番号38を含むアミノ酸配列、配列番号40を含むアミノ酸配列及び配列番号42を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0066

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0067

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、FOXA1、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0068

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号34を含むアミノ酸配列、配列番号40を含むアミノ酸配列及び配列番号42を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0069

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号33を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0070

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0071

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号38を含むアミノ酸配列、配列番号40を含むアミノ酸配列及び配列番号42を含むアミノ酸配列を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0072

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0073

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、FOXA2、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0074

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号36を含むアミノ酸配列、配列番号40を含むアミノ酸配列及び配列番号42を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0075

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号35を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0076

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、FOXA1、FOXA3及びHNF1Aをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0077

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号34を含むアミノ酸配列、配列番号38を含むアミノ酸配列及び配列番号40を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0078

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号33を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列及び配列番号39を含む核酸配列を含む核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0079

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、FOXA1、FOXA2及びHNF1Aをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0080

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号34を含むアミノ酸配列、配列番号36を含むアミノ酸配列及び配列番号40を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0081

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列及び配列番号39を含む核酸配列を含む核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0082

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、FOXA2、FOXA3及びHNF1Aをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0083

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号36を含むアミノ酸配列、配列番号38を含むアミノ酸配列及び配列番号40を含むアミノ酸配列をコードするポリペプチドをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0084

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列及び配列番号39を含む核酸配列を含む核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0085

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、CEBPA、GATA6、HHEX、HNF1B、HNF6A、FOXA1、FOXA2、FOXA3、GATA4、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程並びに非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。特定の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0086

他の実施態様において、本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための方法(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法)であって、非肝細胞を提供する工程、1つ以上のリプログラミング因子を含むタンパク質調製物を非肝細胞中に導入する工程、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに好適な条件下で非肝細胞を培養して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する工程を含む方法を提供する。幾つかの実施態様において、タンパク質調製物は、1つ以上のリプログラミング因子タンパク質又はポリペプチドの混合物である。

0087

幾つかの実施態様において、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するのに使用する(例えば非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに使用する)タンパク質調製物は、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4を含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、CEBPA、GATA6、HHEX、HNF1B、HNF6A、FOXA1、FOXA2、FOXA3、GATA4、HNF1A及びHNF4Aを含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A及びHNF4を含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、FOXA1、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aを含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、FOXA1、FOXA2、HNF1A及びHNF4Aを含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、FOXA2、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aを含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、FOXA1、HNF1A及びHNF4Aを含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aを含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、FOXA2、HNF1A及びHNF4Aを含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、FOXA1、FOXA3及びHNF1Aを含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、FOXA1、FOXA2及びHNF1Aを含む。他の実施態様において、タンパク質調製物は、FOXA2、FOXA3及びHNF1Aを含む。特定の実施態様において、タンパク質調製物は非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用であり、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、得られた誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0088

幾つかの態様において、本明細書に記載する方法において有用なリプログラミング因子は、1、2、3、4、5又は6つのリプログラミング因子を含んでよく、リプログラミング因子は、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4から成る群より選択される。他の態様において、リプログラミング因子は、CEBPA、GATA6、HHEX、HNF1B、HNF6A、FOXA1、FOXA2、FOXA3、GATA4、HNF1A及びHNF4Aから成る群より選択される。

0089

幾つかの実施態様において、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するのに有用なリプログラミング因子は、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4を含む。幾つかの実施態様において、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するのに有用なリプログラミング因子は、CEBPA、GATA6、HHEX、HNF1B、HNF6A、FOXA1、FOXA2、FOXA3、GATA4、HNF1A及びHNF4Aを含む。幾つかの実施態様において、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するのに有用なリプログラミング因子は、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aを含む。幾つかの実施態様において、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するのに有用なリプログラミング因子は、FOXA1、FOXA3、HNF1A及びHNF4A;FOXA1、FOXA2、HNF1A及びHNF4A;又はFOXA2、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aを含む。幾つかの実施態様において、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するのに有用なリプログラミング因子は、FOXA1、HNF1A及びHNF4Aを含む。幾つかの実施態様において、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するのに有用なリプログラミング因子は、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aを含む。幾つかの実施態様において、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するのに有用なリプログラミング因子は、FOXA2、HNF1A及びHNF4Aを含む。幾つかの実施態様において、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するのに有用なリプログラミング因子は、FOXA1、FOXA3及びHNF1Aを含む。幾つかの実施態様において、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するのに有用なリプログラミング因子は、FOXA1、FOXA2及びHNF1Aを含む。幾つかの実施態様において、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するのに有用なリプログラミング因子は、FOXA2、FOXA3及びHNF1Aを含む。各種の実施態様において、非肝細胞はヒト非肝細胞であり、誘導肝細胞はヒト誘導肝細胞である。

0090

ある実施態様において、本方法で使用するためのリプログラミング因子をコードする核酸分子は、mRNA分子である。幾つかの実施態様において、リプログラミング因子をコードするmRNAは、精製mRNAである。幾つかの実施態様において、mRNAは、リプログラミング因子をコードするテンプレートDNAからインビトロ転写によって作製される。他の実施態様において、本方法で使用するためのリプログラミング因子をコードする核酸分子は、DNA分子である。幾つかの実施態様において、リプログラミング因子をコードするDNAは、ゲノムDNAである。他の実施態様において、リプログラミング因子をコードするDNAは、cDNAである。他の実施態様において、本発明で使用するためのリプログラミング因子をコードする核酸は、プラスミド、ベクター、ウイルス等に含有されている。

0091

非肝細胞から誘導肝細胞を作製するための本方法は、インビトロの方法又は手順に限定されない。本発明は、非肝細胞から誘導肝細胞を作製するためのインビボ方法も提供する。このようなインビボ方法としては、(これに限定されるわけではないが)インビボ投与のために及び1つ以上のリプログラミング因子をコードするmRNA分子(例えばインビトロ転写mRNA分子)のインビボ送達のために、1つ以上のリプログラミング因子をコードする核酸を導入するレトロウイルスに基づく手段を使用することが挙げられる。(例えば Qian ら, (2012) Nature 485:593-598 及び Song ら, (2012) Nature 485:599-604 を参照。)非肝細胞から誘導肝細胞をインビボで作製するためのこのような方法は、内因性線維芽細胞又は星細胞を誘導肝細胞へとリプログラミングすることによる、各種の疾患及び障害、例えば線維性又は硬変肝疾患の治療に適用してよい。

0092

幾つかの実施態様において、本発明の方法、核酸又は核酸調製物を非肝細胞中に導入する工程は、トランスフェクション剤(例えばTRANSITmRNAトランスフェクション試薬)を用いて核酸を細胞中に送達することを含む。しかし、本発明は、核酸又は核酸調製物が非肝細胞中に導入される手段の性質によっても限定されず、本発明は利用するトランスフェクション方法の性質によっても限定されない。インビトロ又はインビボで細胞中に核酸分子を送達又は導入することができる、公知である又は将来同定されるいずれのトランスフェクション方法も、このような細胞が単離細胞又は真核生物組織若しくは器官を含む細胞を含むか否かに関わらず、培養又は生命維持培地中で細胞中に核酸を送達する方法、又はインビボで生物、例えばヒトの細胞中に核酸を送達する方法を含めて、本明細書で検討される。有用なトランスフェクション試薬としては、脂質(例えばリポソームミセル等)、ナノ粒子又はナノチューブカチオン性化合物(例えばポリエチレンイミン、即ちPEI)等が挙げられる。(例えば電気穿孔法によって)細胞中に核酸を送達するための電流の使用又は細胞中に核酸を送達するためのバイオリスティック法(例えば「遺伝子銃」若しくはバイオリスティック粒子送達系)を含む、他のトランスフェクション方法を使用することができる。

0093

本発明は、非肝細胞中に核酸調製物を導入することによって、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするための方法であって、核酸調製物がリプログラミング因子をコードする核酸分子を含む方法を提供する。本方法のある態様において、リプログラミング因子をコードする核酸分子の非肝細胞中への導入は、各種の間隔、頻度及び期間で行うことができる。例えば、核酸分子は、非肝細胞中に少なくとも1日1回、少なくとも2日に1回、少なくとも3日に1回、少なくとも4日に1回、少なくとも5日に1回、少なくとも6日に1回、少なくとも7日に1回、少なくとも8日に1回、少なくとも9日に1回等の頻度で導入することができる。核酸分子の非肝細胞中への導入は、これらの頻度のいずれにおいても、例えば1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間などの誘導肝細胞を作製するのに十分な期間にわたって行うことができる。誘導肝細胞を効果的に作製するために転写因子調製物をコードする核酸を非肝細胞中に導入する頻度及び期間は、当業者がただちに決定することができる。

0094

本発明は、非肝細胞中へ導入(例えばトランスフェクション)したmRNAの量と相関する、非肝細胞におけるリプログラミング因子の発現も示し、個々のmRNAによってコードされたリプログラミング因子の発現の程度が用量依存方式で調整できることを表している。誘導肝細胞を効果的に作製するために非肝細胞をリプログラミングするのに使用する1つ以上の転写因子をコードする核酸(例えばmRNA)の量は、当業者がただちに決定し、調整することができる。非肝細胞を誘導肝細胞へ効果的にリプログラミングするために必要な核酸の量は、細胞種、細胞の数、細胞の培養条件等に基づいて変化することがある。誘導肝細胞を効果的に作製するために非肝細胞中に導入する核酸(例えばmRNA)の量を実験的に決定することは、十分に当業者の技能の範囲内である。本発明の方法は、誘導肝細胞を作製するために非肝細胞中に導入する核酸のいずれの特定の量の使用にも限定されない。

0095

本方法は、先に記載された方法に勝る、細胞をリプログラミングするための各種の利点を提供する。本発明のある態様において、誘導肝細胞を作製するためのmRNAの非肝細胞中への導入により、例えばDNA、プラスミド、ベクター、ウイルス等を非肝細胞中に導入することを超える各種の利点が提供される。本発明によって提供される方法の1つの利点は、核酸の非肝細胞中への導入によって、細胞のゲノム中への核酸の組み込みが生じないことである。本方法の別の利点は、核酸が細胞中に導入される直後に核酸(例えばmRNA)の翻訳が起こり、ゆえにコードされた生成物の発現及び出現が迅速であるということである。本方法の別の利点は、核酸(例えばmRNA)から発現されたリプログラミング因子タンパク質の量を、より多くの又はより少ない核酸を細胞に送達することによって調整できるということである。本方法のまた別の利点は、核酸の細胞への反復送達によって免疫応答が誘導されないことである。本方法の別の利点は、非肝細胞中に導入されたmRNA分子が細胞の核に入るという必要がないことであり、より迅速で効率的なリプログラミングが提供されることである。

0096

本発明の一実施態様により、非肝細胞の集団中への核酸分子の導入は、細胞の遺伝子修飾なしに、例えば細胞のゲノム中への核酸組み込みなしに行われる。本文脈における遺伝子修飾の欠如又は遺伝子修飾がないことは、誘導肝細胞のゲノムに安定的に導入されているが、出発非肝細胞には見出されない非相同核酸配列(例えば転写因子をコードする核酸配列)が存在しないことを意味すると理解される。非相同とは、問題の核酸が細胞又はその祖先遺伝子組み換え又は操作を使用して導入されていることを意味する。非相同核酸は通常、その種の細胞に存在しなくてよく、又は細胞の内在性遺伝子への追加(例えば内在性コピーが不活性化又は発現抑制されている、リプログラミング因子の追加コピー)であってよいが、それぞれの場合において、非相同核酸はヒトの介入によって導入される。

0097

本発明は、本明細書で同定された1つ以上のリプログラミング因子の発現又は活性を調節する方法及び/又は作用剤を使用して、非肝細胞から誘導肝細胞を作製する方法も提供する。 1つ以上のリプログラミング因子の発現又は活性の調節は、直接活性化(例えば本明細書で同定される1つ以上のリプログラミング因子の発現又は活性の直接活性化)又は間接活性化(例えば本明細書で同定される1つ以上のリプログラミング因子の発現又は活性の間接活性化)によることが可能であり、直接活性化又は間接活性化によって非肝細胞から誘導肝細胞が作製される。

0098

本明細書に記載するリプログラミング因子の1つ以上の発現又は活性を誘導、活性化又は上昇する(即ちFOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4の1つ以上の発現又は活性を誘導、活性化又は上昇する)直接又は間接活性化は、本明細書で使用する場合、作用剤又は作用剤の組合せによって行うことができる。このような直接又は間接活性化は、非肝細胞をFOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4の1つ以上の発現又は活性を誘導、活性化又は上昇する1つ以上の作用剤と接触させることにより行うことができる。このような作用剤は、リプログラミング因子の発現又は活性を調節するいずれの作用剤も、例えば小分子、増殖因子及び他の作用剤を含むことができる。

0099

最近の報告は、小分子ケンパウロンがマウス線維芽細胞をリプログラミングして多能性細胞を誘導するのに有効であり、本質的にリプログラミング因子Klf4にとって代わるものであることを示している。(Lyssiotis ら, (2009) PNAS 106:8912-8917 を参照。)この報告は、細胞をある分化状態から別の分化状態に効果的にリプログラミングする、非転写因子作用剤を同定できることを指摘している。本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へ直接又は間接的にリプログラミングできる1つ以上の作用剤を同定するための方法を提供する。これらの方法のそれぞれについて、非肝細胞の開始細胞培養物又は細胞集団を1つ以上の候補作用剤と接触させて、(例えば誘導肝細胞を示す遺伝子若しくはタンパク質発現、活性又は表現型変化を検出、測定又は定量することによって)細胞又は細胞集団の誘導肝細胞へのリプログラミングを監視する。1つ以上の候補作用剤が非肝細胞の誘導肝細胞への直接又は間接リプログラミング(又は分化)に作用できるか否かを測定するための別の方法は、以前に記載されている。 (例えば国際公開第2007/127454号を参照。)

0100

肝細胞の集団
本発明は、本明細書に記載する方法及び組成物のいずれを使用しても得られる誘導肝細胞の集団も提供する。ある実施態様において、本発明によって提供される誘導肝細胞の集団は、誘導肝細胞の相同集団である。 幾つかの態様において、本発明によって提供される誘導肝細胞の相同集団は、細胞集団の有意な部分が誘導肝細胞を含む細胞の集団である。本明細書で使用する場合、有意な部分とは、集団における細胞の約50%超、約55%超、約60%超、約65%超、約70%超、約75%超、約80%超、約85%超、約90%超、約91%超、約92%超、約93%超、約94%超、約95%超、約96%超、約97%超、約98%超又は約99%超が誘導肝細胞である、細胞の集団を示す。

0101

幾つかの例において、非肝細胞及び誘導肝細胞の両方を含む細胞の集団から誘導肝細胞を濃縮することが望ましいことがある。本発明の誘導肝細胞は、非肝細胞及び誘導肝細胞の両方の混合物から、当分野で周知の細胞を濃縮するための各種技法及び方法によって濃縮することができる。例えば細胞選別法、例えば蛍光活性化細胞選別(FACS)を使用して、誘導肝細胞を効率的に濃縮することができる。

0102

いずれか1つ以上の肝細胞マーカーの存在を使用して、非肝細胞の集団から本発明の方法によって得た誘導肝細胞又は誘導肝細胞の集団を識別、同定及び濃縮することができる。肝細胞マーカーは、これに限定されるわけではないが、免疫組織化学フローサイトメトリ蛍光イメージング、PCR、ウェスタンブロット、ノザンブロット等を含む、当分野で公知であり利用可能な標準方法を使用して検出することができる。例えば各種の肝細胞マーカーは、誘導肝細胞で発現されるが、非肝細胞では発現されない細胞表面マーカー又は肝細胞系統の細胞に特異的な細胞表面マーカーであることができる。細胞表面肝細胞マーカーとしては、例えばE-カドヘリン、DLK1、CD133等が挙げられる。肝細胞マーカーは当業者に周知である。(例えばhttp://www.stembook.org/node/512を参照。) 肝細胞マーカーは、細胞の培養の異なる時点にて又はリプログラミング因子(又はリプログラミング因子をコードする核酸)の非肝細胞への導入後に、例えば1回以上のトランスフェクションの1日後、2日後、3日後、4日後、5日後、6日後、7日後、8日後、9日後、10日後若しくはそれ以上後に測定できる。

0103

本発明のある実施態様に関して、誘導肝細胞は、各種の研究及び治療用途で使用するために濃縮、単離又は精製できる。例えば本発明の誘導肝細胞は、本発明の誘導肝細胞を含む細胞集団を、誘導肝細胞の中又は表面で発現されるが、非肝細胞の中又は表面では実質的に発現されないマーカーと結合又はそうでなければ相互作用する試薬と接触させること及び試薬に結合された細胞を試薬に結合されていない細胞から分離することによって、濃縮、単離又は精製することができる。誘導肝細胞の濃縮、単離又は精製の幾つかの実施態様において、マーカーは、誘導肝細胞の中又は表面で発現されるが、非肝細胞の中又は表面では実質的に発現されないいずれのマーカーでも可能である。このようなマーカーは、これに限定されるわけではないが、アルブミン、α-フェトプロテイン、アルファ-1-アンチトリプシン、サイトケラチン18、DLK1、CD133、N-カドヘリン(NCAD)などが挙げられる。

0104

本明細書に記載する方法を使用して得たいずれの誘導肝細胞の集団も、誘導肝細胞の細胞バンクの形態で極低温保存することができる。このような細胞バンクは、続いての治療的又は実験的使用のために解凍することができる。本発明の誘導肝細胞の細胞バンクは、当業者に公知であり利用可能な方法を使用して、極低温貯蔵のために調製して、極低温貯蔵することができる。

0105

核酸組成物
本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸組成物も提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、ヒト非肝細胞をヒト誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物がFOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A、HNF4A及びGATA4をコードする核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物がCEBPA、GATA6、HHEX、HNF1B、HNF6A、FOXA1、FOXA2、FOXA3、GATA4、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物がFOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物がFOXA1、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む;又は核酸調製物がFOXA1、FOXA2、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む;又は核酸調製物がFOXA2、FOXA3、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物がFOXA1、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物がFOXA3、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物がFOXA2、HNF1A及びHNF4Aをコードする核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物がFOXA1、FOXA3及びHNF1Aをコードする核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物がFOXA1、FOXA2及びHNF1Aをコードする核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物がFOXA2、FOXA3及びHNF1Aをコードする核酸分子を含む組成物を提供する。各種の実施態様において、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸分子は、RNA分子、mRNA分子、DNA分子、cDNA分子等である。特定の実施態様において、上で同定されたリプログラミング因子をコードする核酸分子は、精製された又は実質的に精製された核酸分子である。他の特定の実施態様において、核酸分子は、修飾ヌクレオチド又は修飾ヌクレオシド、例えば修飾ヌクレオシドを使用して転写されたmRNA分子、例えばメチル-CTP及びシュード-UTPを含む。修飾RNA分子を調製するための方法は、以前に記載されている。(例えば、その内容の全体が参照により本明細書に組み入れられている、国際公開第2011/071931号及び第2007/024708号並びに米国特許出願第2009/0286852号を参照。)

0106

幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列、配列番号41の核酸配列及び配列番号43を含む核酸配列を含む核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物が配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物が配列番号37を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物が配列番号35を含む核酸配列、配列番号39を含む核酸配列及び配列番号41を含む核酸配列を含む核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列及び配列番号39を含む核酸配列を含む核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物が配列番号33を含む核酸配列、配列番号35を含む核酸配列及び配列番号39を含む核酸配列を含む核酸分子を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸調製物を含む組成物であって、核酸調製物が配列番号35を含む核酸配列、配列番号37を含む核酸配列及び配列番号39を含む核酸配列を含む核酸分子を含む組成物を提供する。各種の実施態様において、非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするのに有用な核酸は、リプログラミング因子をコードする、DNA分子又はmRNA分子、好ましくは精製DNA分子又は精製mRNA分子である。

0107

誘導肝細胞のキャラクタリゼーション及び同定
本発明の誘導肝細胞は、2、3の基準に従ってキャラクタリゼーション及び同定できる。これらの基準としては、これに限定されるわけではないが、発現された肝細胞マーカーの検出又は定量、酵素活性、肝細胞機能、肝細胞の形態的特徴のキャラクタリゼーションなどが挙げられる。幾つかの態様において、誘導肝細胞へリプログラミングされる非肝細胞は、誘導肝細胞の同定に使用することができる、肝細胞特異的転写調節因子、例えば肝細胞特異的遺伝子プロモータを含むレポーター遺伝子を含有していてよい。

0108

ある態様において、本発明の誘導肝細胞は、臓器源から得た初代肝細胞に見られるような、肝細胞に特有の形態的特徴を有する。肝細胞に特有の形態的特徴は、当業者によってただちに認識され、以下のいずれか又は全てを含んでよい:多角形細胞形状、二核性表現型分泌タンパク質の合成のための粗面小胞体の存在、比較的豊富な又は広範囲小胞、脂質滴、細胞内タンパク質選別のためのゴルジ-小胞体-リソソーム複合体の存在、ペルオキシソーム及びグリコーゲン貯蔵顆粒の存在、比較的豊富なミトコンドリア並びに細胞間密着結合を形成して胆汁小管スペースを生成する機能。単一の細胞に存在するこれらの形態的特徴の1つ以上は、肝細胞系統の1つである細胞と一致している。本発明の誘導肝細胞は、肝細胞に特有のこれらの形態的特徴のいずれか1つ以上を有することができ、ゆえにこれらの形態的特徴のいずれか1つ以上によってキャラクタリゼーション又は同定することができる。

0109

他の態様において、本発明の誘導肝細胞は、肝細胞に特有の各種の表現型マーカーの発現又は誘導に従ってキャラクタリゼーション又は同定することができる。肝細胞に特有であり、誘導肝細胞の同定に有用な表現型マーカーの非制限的な例としては、例えばアルブミン、α-フェトプロテイン、アルファ-1-アンチ-トリプシン、サイトケラチン18及びDLK1が挙げられる。肝細胞に特有の表現型マーカーの他の例としては、トリプトファン2,3-ジオキシゲナーゼ(Tdo2)、トランスフェリン、E-カドヘリン、密着結合タンパク質(Tjp1)、アシアロ糖タンパク質受容体アポE、アルギナーゼ1、アポAI、アポAII、アポB、アポCIII、アポCII、アルドラーゼ(alsolase)B、アルコールデヒドロゲナーゼ1、カタラーゼグルコース-6-ホスファターゼ、γ-グルタミルトランスペプチダーゼ尿素の生成、トリグリセリドの合成、チトクロムp450活性などが挙げられる。本発明の誘導肝細胞は、肝細胞に特有のこれらの表現型マーカーのいずれか1つ以上を有することができ、ゆえにこれらの表現型マーカーのいずれか1つ以上の発現又は活性に基づいてキャラクタリゼーション又は同定することができる。

0110

幾つかの実施態様において、あるマーカーの発現は、マーカーの存在若しくは活性を、又は幾つかの例においてはマーカーの非存在を検出することによって測定される。肝細胞に特有のマーカーの発現は、細胞培養物又は細胞集団の1つ又は複数の細胞内での、細胞表面での又は細胞によって分泌されたマーカーの存在を検出することによって測定することができる。検出は定量的又は定性的であることができる。タンパク質発現は、いずれの好適な免疫学的手段、例えばフローサイトメトリ、免疫組織化学、ウェスタンブロット分析酵素結合免疫吸着法ELISA)等によって測定できる。

0111

肝細胞マーカーの遺伝子発現は、PCR(定量的PCR、リアルタイムPCR等を含む)、ノザンブロット分析インサイチューハイブリダイゼーション等によって測定できる。このような技法を行うための方法は当業者に周知であり、利用可能である。当分野で公知の他の方法も、肝細胞マーカー遺伝子発現を定量するために使用することができる。例えばマーカー遺伝子産物の発現は、興味のあるマーカー遺伝子産物に特異的な抗体を使用することによって検出することができる。核酸ハイブリダイゼーション又は増幅技法を使用して、肝細胞の1つ以上のマーカーの発現の存在、非存在及び/又はレベルを検出することができる。核酸ハイブリダイゼーション技法としては、例えばノザンブロット、スロットブロット、リボヌクレアーゼプロテクション、インサイチューハイブリダイゼーション等が挙げられる。核酸増幅技法としては、PCR、リアルタイムPCR、定量的PCR等が挙げられる。特異的核酸の検出及び定量のための技法は当業者に周知であり、例えばAusubel等に記載されている。(例えば国際公開第2007/127454号を参照)
ある態様において、肝細胞に特有のマーカー遺伝子の発現並びに非肝細胞(例えば線維芽細胞、ケラチノサイト等)に特有のマーカー遺伝子の有意な発現の欠如が測定される。

0112

誘導肝細胞を含む組成物
本発明は、本発明の方法によって作製された誘導肝細胞を含む細胞組成物を提供する。幾つかの実施態様において、誘導肝細胞の各種の組成物、例えば、肝細胞以外の細胞を実質的に含まない、細胞培養物又は細胞集団が本発明によって提供される。さらに、組成物、例えば誘導肝細胞が濃縮、単離又は精製された細胞培養物又は細胞集団が提供される。

0113

本発明が提供する誘導肝細胞の組成物は、誘導肝細胞の均一集団を含んでいてよい。 幾つかの態様において、本発明は、誘導肝細胞を含む組成物であって、誘導肝細胞の均一集団を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明は、誘導肝細胞の組成物であって、組成物中の細胞のパーセンテージが約1%、約5%、約10%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%又は約99%の誘導肝細胞を含む組成物を提供する。幾つかの実施態様において、誘導肝細胞を含む組成物中の細胞のパーセンテージは、100%誘導肝細胞である。

0114

誘導肝細胞を使用する方法
本発明は、各種の研究及び治療用途で有用な誘導肝細胞又は誘導肝細胞の集団を提供する。このような用途としては、インビボでの誘導肝細胞の移植又はインプランテーション;インビトロでの細胞傷害性化合物発癌物質突然変異原、増殖/調節因子薬学的化合物等のスクリーニング;各種の肝臓疾患及び肝臓感染症機構解明;生物活性産物の作製等が挙げられる。例えば、本発明の誘導肝細胞は、細胞及び組織分化の更なる研究に使用できる。本明細書に記載する誘導肝細胞は、新薬及び治療候補を試験するための毒性アッセイに使用することもできる。その上、本発明の誘導肝細胞は、再生医療及び治療用途に使用することができる。

0115

本発明の誘導肝細胞は、本明細書に記載するような、誘導肝細胞の各種の特徴に影響を及ぼし得る、各種の因子(例えば溶媒、治療薬、ペプチド及びポリヌクレオチド)又は環境条件(例えば培養条件又は操作)をスクリーニングするために使用できる。

0116

幾つかの態様において、本発明の各種のスクリーニング用途は、薬物研究における薬学的化合物又は作用剤の試験に関連している。(例えば Castell ら, In vitro Methodsin Pharmaceutical Research, Academic Press, 1997; 及び米国特許第5030015号を参照。)ある態様において、本発明の誘導肝細胞は、肝細胞細胞株又は初代肝細胞に対して以前に行われたような、標準薬物スクリーニング及び毒性アッセイに有用である。候補薬学的化合物又は作用剤の活性の評価は一般に、誘導肝細胞を候補化合物と組合せること、(未処置細胞又は不活性化合物若しくは不活性作用剤によって処置した細胞と比較して)化合物又は作用剤に起因する細胞の形態、マーカー表現型又は代謝活性のいずれの変化も測定すること、次いで、化合物又は作用剤の効果を観察された変化と相関させることを含む。スクリーニングが行われ得るのは、化合物若しくは作用剤が肝細胞に対して薬理学的効果を有するように設計されているため、又は化合物若しくは作用剤が、他の箇所に対して効果を有するように設計(例えば非肝細胞に対して効果を有するように設計)されて、ゆえに意図しない肝細胞副作用を有することがあるためである。考えられる薬物間相互作用の効果を検出するために、(同時に又は連続してのどちらかで、誘導肝細胞と組合せることによって)2つ以上の化合物又は作用剤(例えば2つ以上の薬物)を組合せて試験することができる。

0117

幾つかの態様において、本発明の誘導肝細胞は、潜在的な細胞傷害性又は肝臓傷害性に関して化合物をスクリーニングするのに有用である。(Castell ら, (1997) 上掲を参照。)細胞傷害性又は肝臓傷害性は、細胞生存性生存、形態並びに酵素及び他の因子の培養培地中への漏出に対する化合物の効果によって、又は化合物の肝細胞機能に対する効果(糖新生尿素形成血漿タンパク質合成等に対する効果)を測定することによって測定できる。

0118

細胞傷害性又は肝臓傷害性を評価する他の方法としては、アルブミン、コレステロール及びリポタンパク質の合成及び分泌に対する化合物の効果の測定;抱合胆汁酸及びビリルビン輸送尿素生成;チトクロムp450レベル及び活性;グルタチオンレベル;a-グルタチオンs-トランスフェラーゼの放出;ATPADP及びAMP代謝;細胞内K+及びCa2+濃度;核マトリクスタンパク質又はオリゴヌクレオソームの放出;並びにアポトーシスの誘導が挙げられる。DNA合成又は構造に対する化合物の効果は、DNA合成又は修復を測定することによって測定できる。

0119

本発明の誘導肝細胞は、薬物試験及び開発方法のためのツールとしても使用できる。例えば、細胞を使用して、開発が検討されている薬物候補(例えば治療薬候補)によって引き起こされる遺伝子発現パターンの変化を評価することができる。潜在的薬物からの遺伝子発現パターンの変化を、肝臓に影響を及ぼすことが公知のコントロール薬物によって生じる変化と比較することができる。これにより化合物及び薬物の肝臓に対する効果を、薬物開発プロセスよりも早期に、動物を使用せずにスクリーニングすることが可能となるため、時間と費用が削減される。幾つかの実施態様において、本発明の誘導肝細胞は、米国特許第7282366号に記載されている方式のような、高スループット薬物スクリーニングで使用される。

0120

本発明の誘導肝細胞は、興味のある各種の化合物又は組成物、例えば化学薬学的、化粧用殺生物性若しくは生物学的化合物食品添加物若しくは組成物又は他の生物学的作用剤の毒性を評価するためにも使用できる。誘導肝細胞の使用は、生物の肝臓に存在する細胞種により極めて似ているので、このような毒性のアッセイにおいて好ましいことがある。例えば、特定の化合物又は組成物は、細胞の生存能力又は細胞代謝若しくは機能の1つ以上の側面に対して有害な影響を示す場合、毒性である又は毒性らしいと見なされる。インビトロでの細胞の生存能力は、比色アッセイ、例えばMTT(又はMTT誘導体)アッセイ若しくはLDH漏出アッセイを含む、当分野で公知の技法を使用して、又は蛍光ベースアッセイ、例えばLive/Deadアッセイ、CyQuant細胞増殖アッセイ若しくはアポトーシスのアッセイを使用して測定してよい。他の有用なアッセイとしては、本明細書に記載するように、細胞代謝、タンパク質発現及び分泌、機能などの特定の側面を測定するアッセイが挙げられる。

0121

幾つかの実施態様において、本発明の誘導肝細胞は、各種のヒト疾患及び障害のモデルとして使用することができる。多くの態様において、本発明の誘導肝細胞は、ヒト疾患の細胞ベースのインビトロモデルを提供して、各種の実験及び研究目的に使用することができる。本使用のある態様において、これらの方法で使用するための非肝細胞は、疾患又は障害を有する個体から得られる。例えば、幾つかのヒトの障害、例えばある肝臓障害は、単一遺伝子性又は多遺伝子性ベースを有し、本明細書で提供する方法を使用して、このような障害を有する個体から得た非肝細胞を誘導肝細胞へリプログラミングすることができる。本使用の他の態様において、これらの方法で使用するための非肝細胞は、各種の個体から得ることができ、広範な遺伝的多様性の誘導肝細胞の作製が可能となり、ゆえに多数の様々なドナーから得た細胞におけるヒト疾患のモデル化が可能となる。このような使用は、細胞源の多様性が限定されている(例えば初代肝細胞、細胞株、多能性細胞から誘導した肝細胞)ヒト疾患をモデル化する現行の方法を超える利点を提供する。

0122

このような治療アプローチに対する利点は、肝臓生検を得る必要がないことである。患者に由来して、疾患関連細胞種に分化された誘導多能性幹細胞の使用について記載され、本発明はこのような疾患モデル化用途への本明細書で提供する誘導肝細胞の使用について検討する。(例えば Grskovic ら, (2011) Nature Reviews Drug Discovery 10:915-929; Rashid ら, (2010) J Clinical Investigation 120:3127-3136 を参照。)

0123

他の実施態様において、本発明の誘導肝細胞は、肝炎及び他の肝臓疾患研究のモデルとして使用することができる。このようなモデルは、治療薬、例えば抗ウイルス治療薬などの開発に有用であり得る。本発明の誘導肝細胞は、研究用途のための肝細胞の不断の供給源となる。肝炎ウイルス感染誘導肝細胞をインビトロで培養することが可能であり、研究者らは疾患の進行及びウイルスの生活環を研究することができる。ウイルス感染誘導肝細胞を使用して、ウイルスの生活環を停止させる、ウイルスを死滅させる、又は誘導肝細胞からウイルスを根絶する薬学的作用剤及び化合物をスクリーニングすることもできる;このようなスクリーニングは、各種の薬学的作用剤又は化合物の細胞傷害性に関する情報も提供することができる。

0124

他の実施態様において、本発明の誘導肝細胞を、自己細胞に基づく療法のための誘導肝細胞を生成することによる遺伝子修復に使用できる。(例えば Yusa ら, (2011) Nature 478:391-394 を参照。)

0125

本発明が提供する非肝細胞の集団に由来する誘導肝細胞は、例えば吸収、分布、代謝、排出及び毒性研究並びに治療的肝臓再生を含む、多種多様の研究及び臨床用途に利点を見出すことができる。本発明は、各種の変性肝臓疾患又は肝機能の遺伝性若しくは後天性不全を治療するために使用できる誘導肝細胞の集団を提供する。肝臓は薬物(例えば小分子薬物)のクリアランス及び代謝を制御するため、本発明によって提供される誘導肝細胞を使用して、候補薬物及び治療薬の肝臓細胞に対するインビボ効果を評価及び/又はモデル化することができる。

0126

他の実施態様において、本発明の誘導肝細胞をバイオマーカー同定に使用することができる。このような使用としては、肝臓傷害性又は効力予測するための公知のバイオマーカーの使用、肝臓傷害性又は効力を予測するための新規バイオマーカーの同定並びに誘導肝細胞によるバイオマーカー発現の同定及び相関による各種治療に応答する、又は応答しそうな患者又は患者の群(例えば個体の下位集団)を同定するための、各種の臨床研究におけるこのような新規バイオマーカーの利用が挙げられ、ここでは1つ以上のバイオマーカーが、処置に対して個体が陰性応答又は陽性応答を示すかを明確にできる。本使用の各種の態様において、誘導肝細胞は、治療が検討される患者に由来する非肝細胞から作製される。

0127

細胞に基づく療法
本発明の誘導肝細胞又は誘導肝細胞の集団は、各種の治療方法、例えば損傷若しくは機能不全肝組織又は肝疾患を有する患者の治療に使用することができる。

0128

本発明の誘導肝細胞又は誘導肝細胞の集団は、損傷若しくは機能不全肝組織の治療に使用するための医薬の製造にも使用できる。損傷若しくは機能不全肝組織又は肝疾患を有する個体は、肝炎、肝線維症、肝硬変、肝細胞癌、非アルコール性脂質肝疾患、薬物性肝障害、アルコール性肝疾患、自己免疫性肝疾患又は遺伝性代謝肝障害、例えばα1-アンチトリプシン欠損症糖原病家族性高コレステロール血症等を有することがある。本発明は本明細書で、これらの肝障害の治療のための誘導肝細胞の使用を検討する。

0129

治療的肝臓再生のための誘導肝細胞の使用は、肝障害の治療のためのドナー肝臓(即ち肝移植)又はドナー肝臓から得た細胞を利用する現在の細胞療法手順を大幅に上回る改善を提供する。本発明は、このような治療のために開発することができる誘導肝細胞源を提供する。患者から得た非肝細胞から作製した誘導肝細胞を使用する1つの利点は、レシピエントによる免疫性拒絶の排除である。

0130

幾つかの実施態様において、本発明は、損傷若しくは機能不全肝組織又は肝臓病の治療のための方法であって、その必要がある患者に本明細書に記載する方法によって得た誘導肝細胞の集団を投与して、患者における損傷若しくは機能不全肝組織又は肝臓病の治療を提供することを含む方法を提供する。誘導肝細胞の集団は、その必要がある患者に、移植、輸液又はそうでなければ患者の肝臓中への投与によって投与してよい。

0131

以下は、本発明の方法及び組成物の実施例である。上で提供した一般的説明を考慮して、各種の他の実施態様を実施してよいことが理解される。

0132

方法及び物質
細胞培養
BJ線維芽細胞(ヒト初代包皮線維芽細胞、Stemgent、ケンブリッジマサチューセッツ州)及びMRC-5線維芽細胞(ヒト胎児肺線維芽細胞、ATCCカタログ番号CCL-171)を、10% HyClone FBS(Thermo Scientific、ウォルサム、マサチューセッツ州)、1%インスリン-トランスフェリン-セレン(Invitrogen、カールスバッドカリフォルニア州)、1%MEM非必須アミノ酸(Invitrogen)及び5mMHEPES緩衝液を含有するDMEM/F12+グルタマックス培地(Invitrogen)中で培養した。2日間の増殖の後、次のリプログラミング実験のために、線維芽細胞を0.5%トリプシン-EDTA(Invitrogen)によって解離させて、コラーゲン-Iコート組織培養プレート(BD Biosciences、サンノゼ、カリフォルニア州)上で1000細胞/cm2にて平板培養した。リプログラミング実験では、細胞培養培地に20ng/mlヒト肝細胞増殖因子(HGF)、20ng/ml表皮増殖因子(EGF)、20ng/ml線維芽細胞増殖因子2(FGF2)(Peprotech、ロッキーヒルニュージャージー州)、200ng/mL B18R(eBioscience、サンディエゴ、カリフォルニア州)及び0.1μMデキサメタゾン(Sigma)を添加した。全ての細胞培養を、抗生物質を含まない培養培地で行った。

0133

インビトロ転写(IVT)のためのDNAテンプレート構築
インビトロ転写反応に使用するためのDNAテンプレート構築は、以前に記載されているPCR増幅及びDNAリゲーション法の変更を使用して行った。(Warrenら(2010) Cell Stem Cell 7:618-630 を参照。)プライマースプリント及びUTRを含むオリゴヌクレオチドは、Genentechオリゴヌクレオチド合成コア施設にて合成した。オリゴヌクレオチド合成時に、フォワードORFプライマーは3’リン酸化され、3’UTRは5’リン酸化されて、リゲーション効率を最大化した。

0134

FOXA1、FOXA2、FOXA3、Hnf4α、Hnf1α及びGata4をコードするDNAのオープンリーディングフレーム(ORF)PCR増幅は、各ヒトORFを含有するDNAプラスミド(Origene、ロックビルメリーランド州)からテンプレート作成した。各ORF PCR増幅に使用するオリゴヌクレオチドプライマーの配列を下の表1に示す。

0135

ORFPCR増幅の後、未翻訳領域(UTR)を含有するオリゴヌクレオチドは次に、増幅産物を所望の一本鎖DNA末端を共に結合するスプリントオリゴヌクレオチドへのアニーリングを介して、ORFPCR増幅産物の上鎖にDNAリガーゼアンプリガーゼ)によって結合させた。DNAリゲーションに使用するスプリントオリゴヌクレオチドの配列を以下の表2に示す。

0136

使用した5’-UTR及び3’-UTRの配列は、以下の通りであった:(Warrant ら, (2010) Cell Stem Cell 7:618-630 を参照。)
5’-UTR: TTGGACCCTCGTACAGAAGCTAATACGACTCACTATAGGGAAATAAGAGAGAAAAGAAGAGTAAGAAGAAATATAAGAGCCACCATG(配列番号29);
3’-UTR: GCTGCCTTCTGCGGGGCTTGCCTTCTGGCCATGCCCTTCTTCTCTCCCTTGCACCTGTACCTCTTGGTCTTTGAATAAAGCCTGAGTAGGAAGTGAGGGTCTAGAACTAGTGTCGACGC(配列番号30)。

0137

上の方法を使用して得たリゲーション産物を次に、上のリゲーション産物を増幅し、同時にポリA+テールを付加する、フォワード及びリバーステーリング・オリゴヌクレオチドプライマーを使用してPCR増幅した。使用したフォワード及びリバース・テーリング・プライマー配列を下の表3に示す。

0138

NLS-GFP(核局在化配列(NLS)を含有するように操作された緑色蛍光タンパク質(GFP))用のORFPCR増幅は、pturboGFPプラスミド(Axxora経由でEvrogen、リッチモンド、バージニア州)からテンプレート作成した。NLS-GFPの核局在化配列は、上の表2、配列番号27に示すように、GFPのN末端に修飾フォワードプライマーを使用して付加した。

0139

中間ORFPCR増幅産物及びリゲーション産物は、QIAquickPCR精製カラム(Qiagen、バレンシア、カリフォルニア州)を使用して精製した。最終テンプレートPCR増幅産物を1.2%アガロースSYBR E-ジェル(Invitrogen)上で分離した。正しい長さのバンドゲルから切除して、QIAquickゲル抽出カラム及びQIAquick PCR精製カラム(Qiagen)を連続使用して精製した。単離及び精製したテンプレートを次に、後述するような修飾mRNAの合成に使用した。

0140

mRNA合成
EGAscript T7キット(Ambion、オースチン、テキサス州)を使用してインビトロ転写(IVT)によってmRNAを合成し、1.5μg DNAテンプレートを各40μlの反応に使用した。免疫原性が低下して、安定性が向上したmRNA分子を合成するために、前述したように、修飾リボヌクレオシド混合物をIVT反応で使用した(Warrenら(2010) 上掲)。IVT反応混合物中のリボヌクレオシド最終濃度は以下の通りであった:7.5mMATP、7.5mMシュード-UTP、7.5mMメチル-CTP、1.5mMGTP及び6mM ARCA。シュード-UTP、メチル-CTP及びARCAは、TriLink BioTechnologies(サンディエゴ、カリフォルニア州)より入手した。ATP及びGTPは、Affymetrix(サンタクララ、カリフォルニア州)より入手した。

0141

インビトロ転写反応は、30℃にて14−16時間又は37℃にて3−6時間進行させて、続いてDNアーゼによって製造者によって記載されたように処理した。このように得られたmRNAは、少なくとも120AsのポリA+テール(配列番号66)(T120-ヒールド(heeled)プライマーを使用して組み込み;表3、配列番号32を参照;配列番号65として開示された「T120」))及び5’アンチリバースキャップ類似体(ARCA)を含有して、リボソーム開始複合体の補充を補助した。少なくとも120As(配列番号66)のポリA+テール及びARCAはどちらも、得られたmRNAをエンドヌクレアーゼ及びトランスフェクション後の細胞への分解から保護する。RNAを精製し、ホスファターゼで処理して残留5’ホスフェートを除去して、次に再精製する。MEGAclearキット(Ambion)を全てのIVTmRNA精製に使用した。RNAの長さ及び純度は、RNA6000ピコキットをAgilent2100バイオアナライザ(Agilent Technologies、サンタクララ、カリフォルニア州)で使用して評価した。RNA濃度は、ナノドロップ(Thermo Scientific)で測定し、ヌクレアーゼフリー水(Ambion))を添加して、200ng/μlのストック濃度に調整した。GFPコードmRNAを非核性GFPトランスフェクション(Maxcyte、ゲティスバーグ、メリーランド州)に使用した。

0142

RNAトランスフェクション
TransIT-mRNA(Mirus Bio、マディソンウィスコンシン州)カチオン性脂質試薬を、mRNAの細胞中へのトランスフェクションに使用した。トランスフェクションの前に、mRNAをOpti-MEM低血清培地(Invitrogen)で20倍に希釈して、ブースト試薬をRNA 1マイクログラムに付き2μl添加して、その後、TransIT-mRNA試薬をRNA 1マイクログラムに付きTransIT-mRNA試薬2μlの割合で添加した。得られたRNA-脂質複合体を室温にて3分間インキュベートして、次に細胞へ送達した。細胞培地をmRNAの細胞中へのトランスフェクションの直前交換した。

0143

免疫染色
細胞を4%ホルムアルデヒド中で15分間固定して、PBSで5分間、3回洗浄した。細胞を次に、0.3%トリトンX-100(Sigma)を含有する5%ヤギ血清(Cell Signaling、ダンバース(Dansvers)、マサチューセッツ州)又は5%ロバ血清(Sigma、セントルイス、ミズーリ州)中で室温にて1時間ブロックした。細胞を1%BSA(Sigma)及び0.3% トリトンX-100中で、一次抗体によって室温にて2時間、二次抗体によって室温にて1時間インキュベートした。細胞を一次抗体インキュベート後に、PBSで5分間、3回洗浄した。

0144

免疫染色に使用した抗体は次の通りである:Foxa1(Abcam、ケンブリッジ、マサチューセッツ州)、Foxa2(Cell Signaling)及びFoxa3(Santa Cruz Biotech、サンタクルーズ、カリフォルニア州)一次抗体を1:50希釈比で使用した。Hnf4α(セルシグナリング)、Hnf1α(BD Biosciences)及びアルブミン(Abnova、ウォルナット、カリフォルニア州)一次抗体を1:100希釈比で使用した。Gata4(BD Biosciences)及びα-フェトプロテイン(AFP)(Sigma)一次抗体を1:200希釈比で使用した。抗マウスIgG抗ウサギIgG及び抗ヤギIgGアレクサフルオル488及び555二次抗体(Invitrogen)は、1:1000希釈比で使用した。HCS LipidTOX中性脂肪染色試薬(Invitrogen)を製造者の指示通りに脂質滴染色に使用した。ヘキスト33342(Hoechst 33342、Invitrogen)を核染色に1μg/mlで使用した。画像は、IX81倒立顕微鏡(Olympus、センターバレーペンシルベニア州)を使用して取り込んだ。

0145

qPCR
定量的PCR(qPCR)は次のように行った。Cells-to-Ctキット(Ambion)を製造者の説明書に従ってRNA抽出に使用し、この22.5μlをqPCR反応物50μlへ引き継いだ。実施例8に記載する実験では、miRNeasy Miniキット(Qiagen)を使用して、RNAを細胞培養ウェルから直接単離した。各サンプルからRNA 1μgをCells-to-Ctキット(Ambion)からのqPCR反応物50μl中で使用した。qPCR反応の前に、RNAサンプルを各製造者の説明書に従って、DNアーゼで処理した。qPCRでは、各qPCR 4μlを、タックマンユニバーサルマスターミックス、UNGなし(Applied Biosystems、フォスターシティ、カリフォルニア州)を含む反応物20μl中で使用した。使用したプライマー/プローブは、以下のような20xタックマン遺伝子発現アッセイ(Applied Biosystems)であった:ABCB1(Hs01067802_m1)、ABCB11(Hs00184824_m1)、ABCG2(Hs01053790_m1)、AFM(Hs00265717_m1)、AFP(α-フェトプロテイン;Hs01040601_m1)、ALB(アルブミン;Hs00910225_m1)、ALB(アルブミン;Hs00609411_m)、B2M(Hs00984230_m1)、CD106(Hs01003372_m1)、CD13(Hs00174265_m1)、CD133(Hs01009250_m1)、CD26(Hs00175210_m1)、CD29(Hs00559595_m1)、CD36(Hs00169627_m1)、CD44(Hs01075861_m1)、CD73(Hs00159686_m1)、CD9(Hs00233521_m1)、CD90(Hs00174816_m1)、CDH2(Hs00983056_m1)、CXCR4(Hs00237052_m1)、CYP1A2(Hs00167927_m1)、CYP2C19(Hs00426380_m1)、CYP2C8(Hs02383390_s1)、CYP2C9(Hs00426397_m1)、CYP2D6(Hs00164385_m1)、CYP2E1(Hs00559368_m1)、CYP3A4(Hs00256159_m1)、CYP3A7(Hs00426361_m1)、CYP7A1(Hs00167982_m1)、DES(Hs00157258_m1)、DLK1(Hs00171584_m1)、EGFR(Hs00193306_m1)、FABP1(Hs00155026_m1)、FGFR4(Hs00242558_m1)、FOXA1(Hs04187555_m1)、FOXA2(Hs00232764_m1)、FOXA3(Hs00270130_m1)、GAPDH(Hs03929097_g1)、GATA4(Hs00171403_m1)、GPC3(Hs00170471_m1)、GSTA1(Hs00275575_m1)、HNF1A(Hs00167041_m1)、HNF4A(Hs00230853_m1)、ICAM1(Hs00164932_m1)、IGF2(Hs01005970_m1)、IL6R(Hs00794121_m1)、KRT15(Hs00267035_m1)、KRT18(サイトケラチン-18、ck18;Hs01941416_g1)、KRT19(Hs00761767_s1)、KRT8(Hs01630795_s1)、MET(Hs00179845_m1)、NNMT(Hs00196287_m1)、OSMR(Hs00384276_m1)、RPL19(Hs02338565_gH)、SERPINA1(アルファ1-アンチ-トリプシン;Hs01097800_m1)、SERPINA3(Hs00153674_m1)、SLCO1B3(Hs00251986_m1)、SLCO2B1(Hs00200670_m1)、TTR(Hs00174914_m1)及びUGT2B4(Hs02383831_s1)。

0146

RPL19(Hs02338565_gH)を内因性コントロールアッセイに使用した。ViiA7リアルタイムPCRシステム(Applied Biosystems)を使用してqPCRを実施及び分析した。サンプル中で遺伝子発現が検出できなかった場合、人為的なサイクル閾値41を適用して比較できるようにした。

0147

リプログラミング実験
リプログラミング実験は一般に、以下のように行った。初期リプログラミング実験は、以下の6つの転写因子をコードする6つの異なるmRNAを含有するmRNAプールを使用した:FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A、HNF1A及びGATA4。本明細書では、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A、HNF1A及びGATA4をコードするmRNAを含有する、この6転写因子プールを6TFと呼ぶ。これらの研究で使用した6TF mRNA混合物は、mRNA分子を1:1:1:1:1:1のモル比で含有していた。別途記載しない限り、6ウェルプレートに付きmRNAおよそ1200ngの総用量を培養細胞中に1日1回、毎日同時刻に、表示した日数にわたってトランスフェクションした。(下の表4を参照。)

0148

転写因子混合物の各種組合せを使用する実験では、転写因子をコードする個々のmRNAの最終的な量は(最終総mRNA含有量ではないが)、実施例11及び14において一定のままであった。最終総mRNA含有量は(個々の因子の最終量ではないが)、実施例12及び13において一定のままであった。低減及び添加実験に使用したmRNAプールの毎日のトランスフェクションに使用した正確な転写因子の組成並びにmRNAの量を、以下の実施例で示す。(下の表5、6、7及び8を参照。)

0149

実施例1:タンパク質発現は、mRNAのトランスフェクション用量に相関する
初期実験を行って、mRNAの各種のトランスフェクション用量の、ヒト線維芽細胞中へのトランスフェクション後のそれぞれのタンパク質発現及び局在化に対する効果を調べた。各種の量の緑色蛍光タンパク質(GFP)又は核局在化GFP(NLS−GFP)をコードするIVTmRNA(およそ80ng、200ng、500ng及び1000ng、上記のように調製)を、上記のように24ウェル組織培養プレート中で増殖させたBJ線維芽細胞中にトランスフェクションした。細胞は記載した量のRNAを1回でトランスフェクションして、更に24時間培養した。GFPの発現は、上記の方法を使用して測定した。

0150

図1に示すように、GFP(図1細胞質GFPと表示)又は核局在化配列を含有するGFP(NLS-GFP、図1で核GFPと表示)をコードするmRNAをトランスフェクションしたヒト線維芽細胞のGFPの発現は、トランスフェクションしたmRNAの量と相関したタンパク質発現の用量反応を示した。さらに、核局在化配列のGFP mRNAのN末端への付加により、発現GFPタンパク質の適正な核局在化が生じた。これらの結果により、個々のmRNAによってコードされた転写因子の発現度は、用量依存性方式で調整できることが示された。

0151

実施例2:線維芽細胞への6転写因子mRNA混合物の毎日のトランスフェクション後の転写因子発現
ヒト線維芽細胞中へのmRNAトランスフェクション後に転写因子発現が維持される程度を調べるために、以下の試験を行った。mRNA混合物は、1:1:1:1:1:1のモル比で上記のようにインビトロで転写された(FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A、HNF1A及びGATA4をコードする)6つの転写因子(6TF)mRNAをプールすることによって調製した。この6TF mRNA混合物(およそ1200ngの総mRNA/トランスフェクション/6ウェル培養プレートを含有する)を、上記のように6ウェル培養プレートで9日間培養したBJ線維芽細胞中に1日1回トランスフェクションした。(6TF mRNA混合物中の各mRNAの量を示す、下の表4を参照。)9日後、上記の方法を使用して、各転写因子の発現をqPCRによって測定し、非トランスフェクションBJ線維芽細胞(例えば脂質のみのコントロールトランスフェクション細胞)中での各転写因子の発現と比較した。

0152

図2に示すように、各種のリプログラミング因子をコードする転写因子mRNAのレベルの上昇は、等モル量の各転写因子mRNAを含有する6TF mRNA混合物を1日1回トランスフェクションした細胞中で維持された。これらの結果は、(上記のように)6TF mRNA混合物が培養されたヒトBJ線維芽細胞に常に送達されることを示した。細胞生存性の消失並びに維持されたmRNAの送達及び暴露に対する免疫原性は、これらの実験の9日間の期間にわたって認められなかった(データは示さず)。

0153

実施例3:転写因子は6転写因子mRNA混合物をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞中の核に局在化する
6TF mRNA混合物をトランスフェクションした細胞内での転写因子の細胞局在化を調べるために、以下の試験を行った。BJ線維芽細胞には、上記のように、6TF mRNA混合物を1回トランスフェクションした。24時間後、各転写因子の細胞局在化及び定量的タンパク質発現を、上記の方法を使用して免疫染色によって測定した。図3は、6TF mRNA混合物のBJ線維芽細胞中へのトランスフェクション後の、GATA4、HNF1A、HNF4A、FOXA3、FOXA2及びFOXA1の免疫染色を示す。図3に示すように、GATA4、HNF1A、HNF4A、FOXA3、FOXA2及びFOXA1タンパク質発現が検出され、トランスフェクションした細胞の核に局在化していた。同様の局在化結果が、1日1回、5日間にわたってトランスフェクションした細胞で得られた。これらの結果は、転写因子が発現されて、トランスフェクションした細胞の核に局在化していることを示した。

0154

実施例4:6転写因子mRNA混合物をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞中でのアルブミン及びα-フェトプロテインの誘導
アルブミン(ALB)及びα-フェトプロテイン(AFP)は、ほぼ専ら肝細胞系統の細胞で発現される遺伝子である。非肝細胞における(例えばヒト線維芽細胞における)アルブミン又はα-フェトプロテイン発現の誘導はゆえに、このような細胞が誘導肝細胞表現型を発生する又は誘導肝細胞表現型にリプログラミングされることを示す尺度として使用できる。アルブミン及びα-フェトプロテイン遺伝子発現の誘導に対するヒト線維芽細胞の6TF mRNAトランスフェクションの効果を調べるために、以下の試験を行った。BJ線維芽細胞には、上記のように、6TF mRNA混合物を毎日1回トランスフェクションした。5日及び9日後に、細胞中のアルブミン及びα-フェトプロテインの遺伝子発現レベルを上記のような方法を使用してqPCRによって測定した。

0155

9日間のトランスフェクション実験の結果を図4に示し、図4は生物学的に2組の(iHep1及びiHep2と示した2つの別個組織培養ウェルからの)アルブミン及びα-フェトプロテイン遺伝子発現の変化を示している。図4に示すこれらの結果は、アルブミン及びα-フェトプロテインの遺伝子発現の、非トランスフェクションコントロール細胞で認められた、遺伝子発現に対する倍数増加として示し、コントロール細胞ではα-フェトプロテインは全く検出されず、人為的なサイクル閾値が適用された。(図4では、コントロール細胞をFibと示す。)
図4に示すように、アルブミン及びα-フェトプロテインの遺伝子発現レベルは、非トランスフェクションコントロール線維芽細胞におけるこれらの遺伝子の発現レベルと比較して、6TFmRNA混合物をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞で顕著に誘導された。アルブミン及びα-フェトプロテイン遺伝子発現はそれぞれ、非トランスフェクションコントロール細胞において非常に低い又は検出できなかった。これらの結果は、非肝細胞(例えばヒト線維芽細胞)へのFOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A、HNF1A及びGATA4をコードするmRNAを含有するmRNA混合物のトランスフェクションが、ヒト線維芽細胞における肝細胞特異的遺伝子(例えばアルブミン及びα-フェトプロテイン)の発現を誘導するのに十分であることを示した。これらの結果は、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A、HNF1A及びGATA4をコードするmRNAを含有する6TF mRNA混合物が、非肝細胞ヒト線維芽細胞において肝細胞特異的遺伝子の発現を誘導することが可能であり、ゆえにヒト線維芽細胞の誘導肝細胞へのリプログラミングが可能である少なくとも1つのリプログラミング因子又はリプログラミング因子の組合せを含有することも示した。

0156

同様の結果が、6TFmRNA混合物を1日1回、5日間にわたってトランスフェクションした細胞において認められた(データは示さず)。

0157

実施例5:トランスフェクションしたヒト線維芽細胞におけるアルブミン及びα-フェトプロテインの誘導がリプログラミング因子の発現と相関する
リプログラミング因子の発現と肝細胞特異的遺伝子発現の誘導との間の相関を調べるために、以下の試験を行った。BJ線維芽細胞には、上記のように、6TFmRNA混合物を毎日1回トランスフェクションした。6日後、トランスフェクションした細胞を、FOXA2及びα-フェトプロテインの発現について、上記のように免疫染色を使用して評価した。

0158

図5は、6日間にわたって6TFmRNA混合物をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞におけるFOXA2及びα-フェトプロテイン(AFP)の免疫染色を示す。図5に示すように、トランスフェクションした細胞の大半がFOXA2タンパク質の核発現を示した。細胞のFOXA2陽性集団では、α-フェトプロテインの細胞質発現を示す細胞の集団が存在した。ビヒクルをトランスフェクションした線維芽細胞は、FOXA2又はα-フェトプロテイン発現を示さなかった。これらの結果は、6TF mRNAトランスフェクション後のα-フェトプロテインの誘導が、トランスフェクションした細胞の他と異なる集団と関連付けられ、FOXA2の発現と相関することを示し、α-フェトプロテインの誘導が真のリプログラミング事象に特異的であることを示唆した。

0159

図6は、5日間にわたって6TFmRNA混合物をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞におけるアルブミンの免疫染色結果を示す。図6に示すように、アルブミンの細胞質発現を示した細胞の集団が存在した。ビヒクルをトランスフェクションした線維芽細胞は、アルブミン発現を示さなかった。5日間にわたる1日1回の6TF mRNA混合物のトランスフェクション後のヒト線維芽細胞において誘導されたアルブミン発現は、ヒト線維芽細胞の誘導肝細胞への迅速なリプログラミングを示している。

0160

まとめると、これらの結果は、認められたα-フェトプロテイン及びアルブミン発現の誘導は、全体としての基本的な上方制御によるものではなく、むしろ誘導肝細胞の他と異なる集団によるものであることを示唆している。α-フェトプロテイン及びアルブミンタンパク質発現を他と異なる細胞においてこのようなレベルで発生させるために、別個の細胞集団は、活性化された内因性肝細胞特異的転写回路を有する必要があり、真の安定したリプログラミング事象が線維芽細胞のエピゲノムにおいて発生し、肝細胞特異的プロモータ及び転写調節要素、例えばα-フェトプロテイン及びアルブミンの発現に関連付けられているものの活性化につながることを示していた。

0161

実施例6:6転写因子mRNA混合物をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞のα1-アンチ-トリプシン、サイトケラチン18、デルタライク1遺伝子発現の誘導
アルファ1-アンチ-トリプシン(A1AT)は、肝細胞にてほぼ専ら発現するプロテアーゼ阻害剤である。A1ATは、胚性幹細胞(ESC)肝細胞分化における成熟機能肝細胞のマーカーとして使用されている。サイトケラチン18(CK18)は、他の組織と比較して肝臓において高度に発現する細胞骨格構成タンパク質である。デルタ-ライク1(DLK1)は、発現が胎児肝臓に高度に特異的である細胞表面タンパク質であり、肝幹細胞のマーカーであることが示されている。加えて、DLK1及びCK18は、誘導肝細胞の濃縮の表面マーカーとして有用であり得る。非肝細胞におけるA1AT、CK18及びDLK1発現の誘導はゆえに、非肝細胞が誘導肝細胞表現型を発生する又は誘導肝細胞表現型にリプログラミングされることを示す尺度として使用できる。

0162

A1AT、CK18及びDLK1の遺伝子発現の誘導又は増加に対するヒト線維芽細胞の6TFmRNAトランスフェクションの効果を調べるために、以下の試験を行った。BJ線維芽細胞には、上記のように、6TF mRNA混合物を毎日1回トランスフェクションした。9日後、細胞におけるA1AT、CK18及びDLK1の遺伝子発現レベルを、qPCRを使用して上記のように測定した。図7に示すように、A1AT、CK18及びDLK1の遺伝子発現レベルは、非肝細胞コントロール細胞で認められたものと比較して、6TF mRNA混合物をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞において上昇した。具体的には、非トランスフェクションコントロール線維芽細胞のそれぞれの遺伝子発現レベルに対して、A1AT遺伝子発現レベルはおよそ5倍に上昇し、一方、CK18及びDLK1遺伝子発現レベルはおよそ3倍に上昇した。 これらの結果は、ヒト線維芽細胞への(FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A、HNF1A及びGATA4をコードするmRNAを含む)6転写因子mRNAの混合物のトランスフェクションによって、主要な肝細胞機能(A1AT)、構成(CK18)及び表面マーカー(DLK11)遺伝子をを含む、線維芽細胞の表現型変化が生じたことを示していた。

0163

これらの結果は、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A、HNF1A及びGATA4をコードするmRNAを含有する6TF mRNA混合物が、非肝細胞ヒト線維芽細胞において肝細胞特異的遺伝子の発現を誘導することが可能であり、ゆえにヒト線維芽細胞の誘導肝細胞へのリプログラミングが可能である少なくとも1つのリプログラミング因子又はリプログラミング因子の組合せを含有することも示した。

0164

実施例7:6転写因子mRNA混合物をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞中での肝細胞形態の誘導
多核形成は、肝細胞、巨核球及び筋肉細胞を含むわずかな哺乳動物細胞種のみで認められている。巨核球及び筋肉細胞はどちらも単一の細胞内に存在する2を超える核を有することが多いが、二核形成(即ち、単一の細胞に存在する2個の核)は、肝細胞の他と異なる形態的特徴である。対照的に、線維芽細胞は、非常に特異的な条件(例えば細胞質分割がサイトカラシンBによって妨げられる場合)下でなければ二核形成されない。

0165

6TFmRNA混合物をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞における形態変化及び多核形成の発生を調べるために、以下の実験を行った。BJ線維芽細胞には、上記のように、6TF mRNA混合物を毎日1回トランスフェクションした。9日後、トランスフェクションした細胞の細胞形態の変化を調べた。図8に示すように、BJ線維芽細胞は、6TF mRNA混合物の該細胞へのトランスフェクション後に肝細胞様形態を示した。具体的には、トランスフェクションした線維芽細胞は、線維芽細胞ではなく肝細胞の、他と異なる形態的特徴である、二核形成を示した(即ち細胞が二核形成化された)。

0166

加えて、6TFmRNA混合物をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞は、線維芽細胞ではなく、肝細胞によく見られる形態的特徴である広範囲の小胞を示した。これらの形態変化は、トランスフェクションしたヒト線維芽細胞が誘導肝細胞表現型にリプログラミングされたことを示唆した。まとめると、これらの結果は、ヒト線維芽細胞への(FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A、HNF1A及びGATA4をコードする)6転写因子mRNAの混合物のトランスフェクションによって、線維芽細胞において形態及び表現型の変化、具体的には二核形成及び広範囲の小胞形成が行われた線維芽細胞が生じることを示した。

0167

これらの結果はFOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A、HNF1A及びGATA4をコードするmRNAを含有する6TF mRNA混合物が、非肝細胞ヒト線維芽細胞において肝細胞特異的な形態及び表現型の変化を誘導することが可能であり、ゆえにヒト線維芽細胞の誘導肝細胞への直接リプログラミングが可能である少なくとも1つのリプログラミング因子又はリプログラミング因子の組合せを含有することも示した。

0168

実施例8:6転写因子mRNA混合物をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞における脂質滴の形成
脂質滴は、中性脂質を貯蔵するための細胞器官である。脂質滴中への中性脂質の貯蔵は、成熟肝細胞の機能的特徴であり、線維芽細胞の機能的特徴ではない。6TF mRNA混合物をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞における脂質滴の外観を確認するために、以下の実験を行った。BJ線維芽細胞には、上記のように、6TF mRNA混合物を毎日1回トランスフェクションした。6日後、脂質滴の存在についてトランスフェクションした細胞を染色した。

0169

図9は、高い中性脂質含有量を有する他と異なる細胞が、6TFmRNA混合物をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞中で脂質滴として出現することを示す。 脂質滴は、非トランスフェクションヒト線維芽細胞(ビヒクルコントロール)では認められなかった。これらの結果は、ヒト線維芽細胞への6TF mRNA混合物のトランスフェクションによって、線維芽細胞の誘導肝細胞機能的表現型へのリプログラミングが生じることを示した。これらの結果は、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A、HNF1A及びGATA4をコードするmRNAを含有する6TF mRNA混合物が、非肝細胞ヒト線維芽細胞において肝細胞機能的表現型を誘導することが可能であり、ゆえに体細胞の誘導肝細胞への直接リプログラミングが可能である少なくとも1つのリプログラミング因子又はリプログラミング因子の組合せを含有することも示した。

0170

実施例9:6転写因子mRNA混合物をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞におけるアルブミン及びα-フェトプロテインの誘導
ヒト胎児肺線維芽細胞の6TF mRNAトランスフェクションの、アルブミン及びAFP遺伝子発現の誘導に対する効果を調べるために、以下の試験を行った。MRC-5線維芽細胞に6TFmRNA混合物を1日1回、7日間にわたってトランスフェクションした。下の表5は、6TF mRNA混合物が含有する各mRNAの量をngで示す。7日後、細胞におけるアルブミン及びAFPの遺伝子発現レベルを、上記のような方法を使用してqPCRによって測定した。

0171

これらの実験結果を、アルブミン及びAFP遺伝子発現の変化を示している図10に示す。図10の結果は、アルブミン及びAFPの遺伝子発現の、非トランスフェクションコントロール細胞(図10で胎児Fibと示されたコントロール細胞)にて認められた遺伝子発現に対する倍数増加として示されている。

0172

図10に示すようにアルブミン及びAFPの遺伝子発現レベルは、非トランスフェクションコントロール線維芽細胞におけるこれらの遺伝子の発現レベルと比較して、6TFmRNA混合物をトランスフェクションしたヒト胎児肺線維芽細胞で誘導された。BJ線維芽細胞で認められるように(上の実施例4を参照)、アルブミン及びAFP遺伝子発現は、非トランスフェクションコントロールMRC-5線維芽細胞において非常に低い又は検出できなかった。まとめると、これらの結果は、非肝細胞(例えばヒト胎児肺線維芽細胞及びヒト包皮線維芽細胞)へのFOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A、HNF1A及びGATA4をコードするmRNAを含有するmRNA混合物のトランスフェクションが、各種のヒト線維芽細胞において肝細胞特異的遺伝子(例えばアルブミン及びAFP)の発現を誘導するのに十分であることを示した。これらの結果は、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A、HNF1A及びGATA4をコードするmRNAを含有する6TF mRNA混合物が、非肝細胞ヒト線維芽細胞において肝細胞特異的遺伝子の発現を誘導することが可能であり、ゆえにヒト線維芽細胞の誘導肝細胞へのリプログラミングが可能である少なくとも1つのリプログラミング因子又はリプログラミング因子の組合せを含有することも示した。

0173

実施例10:HNF1Aは、ヒト線維芽細胞を誘導肝細胞へリプログラミングするために必要な因子である
ヒト線維芽細胞の誘導肝細胞へのリプログラミングに必要な又はリプログラミングに関連付けられた転写因子を更に調査するために、以下の一連の低減実験を行った。6TFmRNA混合物(6TF mRNA混合物は、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A、HNF1A及びGATA4をコードするmRNAを含有する)の1つの転写因子が各最終5転写因子(5TF)mRNA混合物中に含まれていない、各種の転写因子mRNA混合物を調製した。この一連の実験で使用した5TF mRNA混合物は、FOXA1を除いた(6TF-FOXA1)、FOXA2を除いた(6TF-FOXA2)、FOXA3を除いた(6TF-FOXA3)、HNF4Aを除いた(6TF-HNF4A)、HNF1Aを除いた(6TF-HNF1A)又はGATA4を除いた(6TF-GATA4)6TF混合物を含んでいた。各5TF mRNA混合物及び各mRNA混合物に含有されたmRNAのngでの量のリストについては、下の表6を参照。

0174

BJ線維芽細胞に、6TFmRNA混合物(6TF mRNAカクテル組成について上の表6を参照)又は5TF mRNA混合物それぞれ(上記され、表6に示す)を、上記のように1日1回、5連続日にわたってトランスフェクションした。5日後、細胞におけるアルブミン及びAFPの遺伝子発現レベルを、上記のような方法を使用してqPCRによって測定した。データは、(表6を参照、1つの転写因子をコードするmRNAが各mRNA混合物に含まれていない)各mRNA混合物をトランスフェクションした細胞で測定したアルブミン又はAFP遺伝子発現レベルの倍数変化として、完全な6TF mRNA混合物をトランスフェクションした細胞で測定したものと比較して示す。

0175

図11A及び11Bに示すように、mRNA混合物をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞6TF-FOXA1、6TF-FOXA2、6TF-FOXA3、6TF-HNF4α又は6TF-GATA4は、完全な6TF mRNA混合物をトランスフェクションした細胞で認められるレベルに匹敵する又はより高いアルブミン及びAFP遺伝子発現レベルを示した。

0176

図11A及び11Bも、6TF-HNF1AmRNA混合物をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞が、完全6TF mRNA混合物をトランスフェクションした細胞におけるこれらの遺伝子の発現レベルと比較して、アルブミン及びAFPのより低い遺伝子発現レベルを示すことを示している。このデータは、HNF1Aがヒト線維芽細胞の誘導肝細胞へのリプログラミングに必要な転写因子であることを示唆している。

0177

これらの結果は、マウス線維芽細胞の誘導肝細胞へのリプログラミングについて以前報告されたものと異なり、ヒト線維芽細胞の誘導肝細胞へのリプログラミングに関連付けられた機構並びに該リプログラミングに必要及び十分な因子は、マウス線維芽細胞の誘導肝細胞へのリプログラミングに関連付けられたものとは異なることを示している。(Huang ら, (2011) Nature 475:386-389; 及び Sekiya and Suzuki (2011) Nature 475:390-393を参照。) Huangは、(p19Arfの不活性化と共に)Gata4、Hnf1α及びFoxa3の組合せが十分にマウス肝臓変換を誘導することを同定した。関谷及び鈴木は、マウス肝臓変換を誘導した、Hnf4αとFoxa1、Foxa2又はFoxa3を含む2種類の転写因子の3種類の特異的な組合せを同定した。

0178

実施例11:各種の転写因子mRNA混合物をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞におけるアルブミン及びAFP遺伝子発現
ヒト線維芽細胞の誘導肝細胞へのリプログラミングに必要な又はリプログラミングに関連付けられた転写因子を更に調査するために、追加の低減実験を以下のように行った。6TF-GATA4 mRNA混合物(FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF4A及びHNF1AをコードするmRNAを含有する5TF mRNA混合物)の1つの転写因子が最終4転写因子(4TF)mRNA混合物のそれぞれに含まれていない、各種の転写因子mRNA混合物を調製した。この一連の実験で使用した4TF mRNA混合物は、FOXA1を除いた(5TF-FOXA1)、FOXA2を除いた(5TF-FOXA2)、FOXA3を除いた(5TF-FOXA3)、HNF4αを除いた(5TF-HNF4α)又はHNF1αを除いた(5TF-HNF1α)5TF mRNA混合物を含んでいた。下の表7は、各4TF mRNA混合物の構成成分及び各mRNA混合物に含有されたmRNAのngでの量のリストを示す。

0179

これらの実験において、12ウェル組織培養プレートで培養したBJ線維芽細胞をトランスフェクションに使用して、12ウェル組織培養プレート当たりのトランスフェクションしたmRNAの総量はおよそ500ngであった。BJ線維芽細胞に、表7に示す6TF mRNA混合物、6TF-GATA4 mRNA混合物又は4TF mRNA混合物のそれぞれを上記のように1日1回、5連続日にわたってトランスフェクションした。5日後、トランスフェクションした細胞及びコントロール細胞におけるアルブミン及びAFPの遺伝子発現レベルを、上記のような方法を使用してqPCRによって測定した。データは、各mRNA混合物をトランスフェクションした細胞で測定したアルブミン又はAFP遺伝子発現レベルの倍数変化として、FOXA1、FOXA2、FOXA3、HNF1A及びHNF4AをコードするmRNAを含有しているが、GATA4をコードするmRNAを含有しない6TF-GATA4 mRNA混合物をトランスフェクションした細胞(図12A及び12Bで5TFと示す)で測定したものと比較して示す。

0180

図12A及び12Bに示すように、アルブミン又はAFP遺伝子発現の誘導度は、6TFmRNA混合物をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞において、6TF-GATA4 mRNA混合物をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞で認められたものと比較して同程度であった。これらの結果は、Gata4がヒト線維芽細胞の誘導肝細胞へのリプログラミングに関連付けられた重要なリプログラミング因子でないかもしれないことを示唆した。

0181

図12A及び12Bに示す結果は、上の実施例10に記載した実験データと一致して、HNF1Aがヒト線維芽細胞の誘導肝細胞へのリプログラミングに必要な因子であること示した。具体的には、5TF-HNF1Aをトランスフェクションしたヒト線維芽細胞は、他の4TFmRNA混合物のいずれか(即ち5TF-FOXA1、5TF-FOXA2、5TF-FOXA3、5TF-HNF4A又は5TF-HNF1A)をトランスフェクションしたヒト線維芽細胞で認められたものと比較して、アルブミン及びAFPの両方でより低い遺伝子発現レベルを示した。加えて、アルブミン及びAFP遺伝子発現レベルも、他のmRNA混合物をトランスフェクションした細胞と比較して、5TF-HNF4Aをトランスフェクションしたヒト線維芽細胞で低かった。このデータは、少なくともGATA4の非存在下では、HNF4Aがヒト線維芽細胞の誘導肝細胞へのリプログラミングに必要な因子であることを示唆した。

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