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課題・解決手段

本発明は、酸素含有物質からオレフィンへの転化のための触媒であって、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライト及び1種以上の金属酸化物粒子を含み、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトは1種以上のアルカリ土類金属を含み、1種以上の金属酸化物の粒子はリンを含み、リンは少なくとも一部分が酸化物の形態で存在し、1種以上のアルカリ土類金属はMg、Ca、Sr、Ba及びそれらの2つ以上の組合せからなる群から選択される触媒、その製造及び使用方法、ならびにその触媒を使用して酸素含有物質をオレフィンに転化する方法に関する。

概要

背景

序論
低級炭化水素及びそれらの誘導体を製造するための出発材料となる鉱油埋蔵層の不足が増加していることを考えると、そのような汎用化学物質代替製造方法がますます重要になっている。低級炭化水素及びそれらの誘導体を得るための代替方法において、とりわけ不飽和低級炭化水素などの低級炭化水素及びそれらの誘導体を他の原材料及び/又は化学物質から最高選択性で得るために、特定の触媒が頻繁に使用されている。この文脈では、重要な方法としては、出発化学物質であるメタノールを接触転化に付し、通常炭化水素及びそれらの誘導体、ならびに芳香族化合物の混合物を生じることができる方法が挙げられる。

そのような接触転化の場合は、接触転化において使用される触媒を改良し、また方法様式及びそのパラメータを接触転化において極めて特定の少数生成物が最高の選択性で生成するように改良することが特有の課題である。したがって、これらの方法は特に主としてその方法で得られる生成物に従って命名されている。ここ数十年に、メタノールからオレフィンへの転化を可能にし、それに応じてメタノールからオレフィンを製造する方法(メタノールからオレフィンを製造するMTO方法)とみなされる方法は特別な意義を獲得してきた。このためには、特にメタノールをジメチルエーテル中間体経由でエテンプロペンを主成分とする混合物に転化する触媒及び方法の開発があった。

DD238733 A1は、例えばマグネシウムでドープされたゼオライト、及びそれをメタノールから具体的に炭素数が≧3の範囲である低級オレフィンに転化する方法で使用する方法に関する。McIntoshら、Applied Catalysis、1983年、6巻、307〜314頁には、具体的にZSM−5触媒、それをメタノールからオレフィンを製造する方法で使用する方法、様々な金属及び非金属、例えばマグネシウム又はリンによるそのドーピング、ならびにメタノールの接触転化の収率及び生成物分布に及ぼすその影響が記載されている。

Leeら、Applied Catalysis A、2010年、374巻、18〜25頁は、アルミノホスファート結合剤を含むZSM−5押出物及びメタノールからプロピレンへの方法(MTP方法)におけるその使用方法に関する。Freidingら、Applied Catalysis A、2007年、328巻、210〜218頁には、アルミノホスファート焼結マトリックス中のZSM−5押出物が記載されている。

US 4,049,573は、低級アルコール及びそれらのエーテル、特にメタノール及びジメチルエーテルからC2〜C3オレフィン及び単環式芳香族化合物、特にパラ−キシレンの割合が高い炭化水素混合物に選択的に転化させるための接触方法であって、そこで使用される触媒はホウ素、マグネシウム及び/又はリンでドープされている接触方法に関する。

Goryainovaら、Petroleum Chemistry、2011年、51巻、3号、169〜173頁には、マグネシウム含有ゼオライトを使用する、ジメチルエーテルから低級オレフィンへの接触転化が記載されている。

Ciambelliら、「Acid−base catalysis in the conversion of methanol to olefins over Mg−modified ZSM−5 zeolite」、Successful Design of Catalysts、Elsevier Science Publishers B.V.社、Amsterdam、1988年、239〜246頁では、MTO方法における、特に触媒としてZSM−5ゼオライトと組み合わせたマグネシウムの影響が検討されている。

Okadoら、Applied Catalysis、1988年、41巻、121〜135頁は、ZSM−5触媒を使用した、メタノールからオレフィンを製造する方法に関するものであり、触媒の実用寿命中における様々なアルカリ土類金属触媒失活に対する影響が検討されている。

WO 2012/123556 A1は、第1のリン化合物で修飾されたペンタシル型ゼオライトアルミナ及び酸を混合し、混合物を処理して、造形体を形成し、次いで第2のリン化合物を含浸させることによって作製した触媒に関する。WO 2012/123558 A1には、ペンタシル型であるゼオライトを含有する造形体にリン化合物を含浸させることによって作製した触媒が記載されている。最後に、WO 2012/123557 A1は、最初にリン化合物で修飾され、次いでそのリン化合物を元通りに実質的に取り除いたペンタシル型ゼオライトとアルミナ及び酸を混合し、混合物を処理して、造形体を形成することによって製造された触媒に関する。

低級炭化水素及びそれらの誘導体を製造する方法において様々な触媒の選択性に関連して実現された進歩にもかかわらず、このことは利用可能な生成物の一部分しか対象としていない。したがって、特定の生成物及び生成物混合物、特にそのような方法で得られる様々な鎖長のオレフィンに対して高い選択性を示すことができる新しい方法及び触媒が依然として求められている。このことにかかわりなく、新しい選択性及び/又は改善された選択性を有するだけでなく、そのような方法における特に触媒のコーキングの結果であるいかなる失活に対してもよりよい耐性を有し、既存及び新規の方法の効率の上昇を可能にすることができる新しい触媒及び方法が依然として一般に求められている。

概要

本発明は、酸素含有物質からオレフィンへの転化のための触媒であって、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライト及び1種以上の金属酸化物粒子を含み、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトは1種以上のアルカリ土類金属を含み、1種以上の金属酸化物の粒子はリンを含み、リンは少なくとも一部分が酸化物の形態で存在し、1種以上のアルカリ土類金属はMg、Ca、Sr、Ba及びそれらの2つ以上の組合せからなる群から選択される触媒、その製造及び使用方法、ならびにその触媒を使用して酸素含有物質をオレフィンに転化する方法に関する。

目的

そのような接触転化の場合は、接触転化において使用される触媒を改良し、また方法様式及びそのパラメータを接触転化において極めて特定の少数の生成物が最高の選択性で生成するように改良することが特有の課題である

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

酸素含有物質オレフィン転化するための触媒であって、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライト及び1種以上の金属酸化物粒子を含み、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトは1種以上のアルカリ土類金属を含み、1種以上の金属酸化物の粒子はリンを含み、リンは少なくとも一部分が酸化物の形態で存在し、1種以上のアルカリ土類金属はMg、Ca、Sr、Ba及びそれらの2種以上の組合せからなる群から選択されることを特徴とする触媒。

請求項2

MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトがリンを含み、リンは少なくとも一部分が酸化物の形態で存在する、請求項1に記載の触媒。

請求項3

1種以上のゼオライトがMFI構造タイプである、請求項1又は2に記載の触媒。

請求項4

アルカリ土類金属がMgである、請求項1から3のいずれか一項に記載の触媒。

請求項5

MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトが、1種以上のアルカリ土類金属を、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトの全量に対して、金属として算出して全量で0.1〜20質量%の範囲で含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の触媒。

請求項6

1種以上の金属酸化物が、アルミナチタニアジルコニアアルミニウムチタン混合酸化物、アルミニウム−ジルコニウム混合酸化物、アルミニウム−ランタン混合酸化物、アルミニウム−ジルコニウム−ランタン混合酸化物、チタン−ジルコニウム混合酸化物及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の触媒。

請求項7

触媒中のゼオライト:金属酸化物の質量比が10:90〜95:5の範囲である、請求項1から6のいずれか一項に記載の触媒。

請求項8

MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプのゼオライトの全質量と1種以上の金属酸化物の粒子の全質量との合計に対するリンの全量が、元素として算出して、0.1〜20質量%の範囲である、請求項1から7のいずれか一項に記載の触媒。

請求項9

MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトと1種以上の金属酸化物の粒子との混合物を含む成形体の形態の、請求項1から8のいずれか一項に記載の触媒。

請求項10

請求項9に記載の触媒を製造する方法であって、(i)MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトを用意する工程と、(ii)MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトに、1種以上のアルカリ土類金属を含む溶液を、好ましくはスプレー含浸によって、含浸させる工程と、(iii)(ii)で得られた1種以上の含浸ゼオライトを場合によっては乾燥する工程と、(iv)(ii)又は(iii)で得られた1種以上の含浸ゼオライトを場合によってはか焼する工程と、(v)含浸、任意に乾燥及び/又はか焼した、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライト、1種以上の溶媒、及び1種以上の金属酸化物の粒子及び/又は1種以上の金属酸化物の1種以上の粒子の前駆体化合物を含む混合物を製造する工程と、(vi)(v)で得られた混合物を均質化する工程と、(vii)(vi)で得られた均質化された混合物を押し出す工程と、(viii)(vii)で得られた押出物を任意に乾燥する工程と、(ix)(vii)又は(viii)で得られた押出物を任意にか焼する工程と、(x)任意に乾燥及び/又はか焼した押出物に、リンを含む溶液、好ましくはリン酸、を含浸させる工程と、(xi)(x)で得られた含浸押出物を任意に乾燥する工程と、(xii)(x)又は(xi)で得られた押出物を任意にか焼する工程とを含む方法。

請求項11

請求項9に記載の触媒を製造する方法であって、(i)MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトを用意する工程と、(ii)MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトに、1種以上のアルカリ土類金属を含む溶液を、好ましくはスプレー含浸によって、含浸させる工程と、(iii)(ii)で得られた1種以上の含浸ゼオライトを任意に乾燥する工程と、(iv)(ii)又は(iii)で得られた1種以上の含浸ゼオライトを任意にか焼する工程と、(v.1)含浸、任意に乾燥及び/又はか焼した、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライト、及び1種以上の金属酸化物の粒子及び/又は1種以上の金属酸化物の1種以上の粒子の前駆体化合物を含む混合物を製造する工程と、(v.2)(v.1)で得られた混合物とリンを含む溶液、好ましくはリン酸、を混和する工程と、(v.3)(v.2)で得られた混合物と1種以上の溶媒を混合する工程と、(vi)(v.3)で得られた混合物を均質化する工程と、(vii)(vi)で得られた均質化された混合物を押し出す工程と、(viii)(vii)で得られた押出物を任意に乾燥する工程と、(ix)(vii)又は(viii)で得られた押出物を任意にか焼する工程とを含む方法。

請求項12

(ii)における含浸又は(iii)における乾燥又は(iv)におけるか焼の後に、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上の含浸ゼオライトを5〜1000μmの範囲の粒径D50にする、請求項10又は11に記載の方法。

請求項13

(iii)、(viii)及び/又は(xi)における乾燥が50〜220℃の範囲の温度で行われる、請求項10から12のいずれか一項に記載の方法。

請求項14

(iv)、(ix)及び/又は(xi)におけるか焼が300〜850℃の範囲の温度で行われる、請求項10から13のいずれか一項に記載の方法。

請求項15

(ii)及び/又は(x)又は(v.2)で使用される溶液及び/又は(v)又は(v.3)で製造された混合物が、アルコール、水、2種以上のアルコールの混合物、及び水と1種以上のアルコールとの混合物からなる群から選択される1種以上の溶媒を含む、請求項10から14のいずれか一項に記載の方法。

請求項16

請求項10から15のいずれか一項に記載の方法で得られる、酸素含有物質をオレフィンに転化するための触媒。

請求項17

酸素含有物質をオレフィンに転化する方法であって、(1)1種以上の酸素含有物質を含むガス流を用意する工程と、(2)ガス流を請求項1から9及び16のいずれか一項に記載の触媒と接触させる工程とを含む方法。

請求項18

(1)によるガス流が脂肪族アルコールエーテルカルボニル化合物及びそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される1種以上の酸素含有物質を含む、請求項17に記載の方法。

請求項19

(1)によるガス流中の酸素含有物質の含有量が全容量に対して30〜100容量%の範囲である、請求項17又は18に記載の方法。

請求項20

(1)によるガス流中の含水量が全容量に対して5〜60容量%の範囲である、請求項17から19のいずれか一項に記載の方法。

請求項21

(2)による接触が200〜700℃の範囲の温度で行われる、請求項17から20のいずれか一項に記載の方法。

請求項22

(2)による接触が0.1〜10バールの範囲の圧力で行われる、請求項17から21のいずれか一項に記載の方法。

請求項23

連続法である、請求項17から22のいずれか一項に記載の方法。

請求項24

(2)での接触における空間速度が0.5〜50h−1の範囲である、請求項23に記載の方法。

請求項25

連続法が中断なしに行われている間の触媒の実用寿命が40〜300時間、好ましくは50〜250時間の範囲にある、請求項24に記載の方法。

請求項26

請求項1から9及び16のいずれか一項に記載の触媒を、メタノールからオレフィンを製造する方法(MTO方法)、メタノールからガソリンを製造する方法(MTG方法)、メタノールから炭化水素を製造する方法、メタノールからプロピレンを製造する方法(MTP方法)、メタノールからプロピレン/ブチレンを製造する方法(MT3/4方法)において、芳香族化合物アルキル化のために、或いは流動接触分解方法FCC方法)において、使用する方法。

技術分野

0001

本発明は、酸素含有物質(oxygenates)からオレフィンへの転化のための触媒及びその製造方法に関する。本発明はさらに、酸素含有物質からオレフィンへの転化方法、及び特定の接触方法で本発明による触媒を使用する方法にも関する。

背景技術

0002

序論
低級炭化水素及びそれらの誘導体を製造するための出発材料となる鉱油埋蔵層の不足が増加していることを考えると、そのような汎用化学物質代替製造方法がますます重要になっている。低級炭化水素及びそれらの誘導体を得るための代替方法において、とりわけ不飽和低級炭化水素などの低級炭化水素及びそれらの誘導体を他の原材料及び/又は化学物質から最高選択性で得るために、特定の触媒が頻繁に使用されている。この文脈では、重要な方法としては、出発化学物質であるメタノールを接触転化に付し、通常炭化水素及びそれらの誘導体、ならびに芳香族化合物の混合物を生じることができる方法が挙げられる。

0003

そのような接触転化の場合は、接触転化において使用される触媒を改良し、また方法様式及びそのパラメータを接触転化において極めて特定の少数生成物が最高の選択性で生成するように改良することが特有の課題である。したがって、これらの方法は特に主としてその方法で得られる生成物に従って命名されている。ここ数十年に、メタノールからオレフィンへの転化を可能にし、それに応じてメタノールからオレフィンを製造する方法(メタノールからオレフィンを製造するMTO方法)とみなされる方法は特別な意義を獲得してきた。このためには、特にメタノールをジメチルエーテル中間体経由でエテンプロペンを主成分とする混合物に転化する触媒及び方法の開発があった。

0004

DD238733 A1は、例えばマグネシウムでドープされたゼオライト、及びそれをメタノールから具体的に炭素数が≧3の範囲である低級オレフィンに転化する方法で使用する方法に関する。McIntoshら、Applied Catalysis、1983年、6巻、307〜314頁には、具体的にZSM−5触媒、それをメタノールからオレフィンを製造する方法で使用する方法、様々な金属及び非金属、例えばマグネシウム又はリンによるそのドーピング、ならびにメタノールの接触転化の収率及び生成物分布に及ぼすその影響が記載されている。

0005

Leeら、Applied Catalysis A、2010年、374巻、18〜25頁は、アルミノホスファート結合剤を含むZSM−5押出物及びメタノールからプロピレンへの方法(MTP方法)におけるその使用方法に関する。Freidingら、Applied Catalysis A、2007年、328巻、210〜218頁には、アルミノホスファート焼結マトリックス中のZSM−5押出物が記載されている。

0006

US 4,049,573は、低級アルコール及びそれらのエーテル、特にメタノール及びジメチルエーテルからC2〜C3オレフィン及び単環式芳香族化合物、特にパラ−キシレンの割合が高い炭化水素混合物に選択的に転化させるための接触方法であって、そこで使用される触媒はホウ素、マグネシウム及び/又はリンでドープされている接触方法に関する。

0007

Goryainovaら、Petroleum Chemistry、2011年、51巻、3号、169〜173頁には、マグネシウム含有ゼオライトを使用する、ジメチルエーテルから低級オレフィンへの接触転化が記載されている。

0008

Ciambelliら、「Acid−base catalysis in the conversion of methanol to olefins over Mg−modified ZSM−5 zeolite」、Successful Design of Catalysts、Elsevier Science Publishers B.V.社、Amsterdam、1988年、239〜246頁では、MTO方法における、特に触媒としてZSM−5ゼオライトと組み合わせたマグネシウムの影響が検討されている。

0009

Okadoら、Applied Catalysis、1988年、41巻、121〜135頁は、ZSM−5触媒を使用した、メタノールからオレフィンを製造する方法に関するものであり、触媒の実用寿命中における様々なアルカリ土類金属触媒失活に対する影響が検討されている。

0010

WO 2012/123556 A1は、第1のリン化合物で修飾されたペンタシル型ゼオライトアルミナ及び酸を混合し、混合物を処理して、造形体を形成し、次いで第2のリン化合物を含浸させることによって作製した触媒に関する。WO 2012/123558 A1には、ペンタシル型であるゼオライトを含有する造形体にリン化合物を含浸させることによって作製した触媒が記載されている。最後に、WO 2012/123557 A1は、最初にリン化合物で修飾され、次いでそのリン化合物を元通りに実質的に取り除いたペンタシル型ゼオライトとアルミナ及び酸を混合し、混合物を処理して、造形体を形成することによって製造された触媒に関する。

0011

低級炭化水素及びそれらの誘導体を製造する方法において様々な触媒の選択性に関連して実現された進歩にもかかわらず、このことは利用可能な生成物の一部分しか対象としていない。したがって、特定の生成物及び生成物混合物、特にそのような方法で得られる様々な鎖長のオレフィンに対して高い選択性を示すことができる新しい方法及び触媒が依然として求められている。このことにかかわりなく、新しい選択性及び/又は改善された選択性を有するだけでなく、そのような方法における特に触媒のコーキングの結果であるいかなる失活に対してもよりよい耐性を有し、既存及び新規の方法の効率の上昇を可能にすることができる新しい触媒及び方法が依然として一般に求められている。

0012

DD238733
US4,049,573
WO2012/123556
WO2012/123558
WO2012/123557

先行技術

0013

McIntoshら、Applied Catalysis、1983年、6巻、307〜314頁
Leeら、Applied Catalysis A、2010年、374巻、18〜25頁
Freidingら、Applied Catalysis A、2007年、328巻、210〜218頁
Goryainovaら、Petroleum Chemistry、2011年、51巻、3号、169〜173頁
Ciambelliら、「Acid−base catalysis in the conversion of methanol to olefins over Mg−modified ZSM−5 zeolite」、Successful Design of Catalysts、Elsevier Science Publishers B.V.社、Amsterdam、1988年、239〜246頁
Okadoら、Applied Catalysis、1988年、41巻、121〜135頁

発明が解決しようとする課題

0014

したがって、本発明の目的は、特に酸素含有物質からオレフィンへの転化のための触媒の改良であって、特定の方法による生成物に対して新しくて改善された選択性を有する触媒を提供することであった。さらに詳細には、本発明の目的は、C3及びC4オレフィンに対して特異的な選択性を示す、酸素含有物質からオレフィンへの転化のための改良された触媒及び方法を提供することであった。本発明の追加の目的は、酸素含有物質の空間速度及び転化率が同等である触媒の実用寿命を延ばすことができる触媒及び方法を提供することであった。本発明の別の目的は、望ましくない副産物低レベルでしか副生しない改良された触媒、特に反応の望ましくない副産物として副生するメタンエタン及びプロパンなどの軽量ガスを減少、特にメタンを減少させる方法を使用する酸素含有物質からオレフィンへの転化のための改良された触媒及び方法を提供することであった。

0015

したがって、驚くべきことに、1種以上のアルカリ土類金属を含むMFI、MEL及び/又はMWW構造タイプのゼオライトに加えてリンドープ金属酸化物を含有する、酸素含有物質からオレフィンへの転化のための触媒は、C3及びC4オレフィンに対して驚くほど高い選択性を示すだけでなく、予想外なことに実用寿命がかなり改善されていることが明らかになってきた。さらに詳細には、予想外なことに、1種以上のゼオライトへの1種以上のアルカリ土類金属のドーピングと特に結合剤として使用されている金属酸化物へのリンのドーピングとの相乗効果が、触媒を酸素含有物質の転化に使用する方法の場合におけるオレフィン選択性と接触方法で触媒使用時における触媒の失活に対する耐性の著しい改善との両方で実現できることが明らかになってきた。さらに、驚くべきことに、上記の利点以外に、酸素含有物質の転化における望ましくない副産物、特にメタンの量が1種以上のゼオライトへの1種以上のアルカリ土類金属のドーピングと特に結合剤として使用されている金属酸化物へのリンのドーピングとの組合せによって著しくかつ持続的に低減されるという点でも相乗効果が認められることが明らかになった。

課題を解決するための手段

0016

したがって、本発明は、酸素含有物質からオレフィンへの転化のための触媒であって、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライト及び1種以上の金属酸化物の粒子を含み、MFI構造タイプの1種以上のゼオライトは1種以上のアルカリ土類金属を含み、1種以上の金属酸化物の粒子はリンを含み、リンは少なくとも一部分が酸化物の形態で存在し、1種以上のアルカリ土類金属はMg、Ca、Sr、Ba及びそれらの2つ以上の組合せからなる群から選択される触媒に関する。

0017

触媒に存在する1種以上のゼオライトに関しては、本発明によれば、ゼオライトがMFI、MEL及びMWW構造タイプのうちの1種以上のゼオライトであることを条件として、本明細書において使用することができるゼオライトのタイプに関しても又は数に関してもいかなる制限もない。触媒に存在するゼオライトのうちの1つ又は複数がMWW構造タイプである場合、本発明に従って使用することができるMWWゼオライトのタイプ及び/又は数に関してやはりいかなる制限もない。したがって、これらは、例えばMCM−22、[Ga−Si−O]−MWW、[Ti−Si−O]−MWW、ERB−1、ITQ−1、PSH−3、SSZ−25及びそれらの2つ以上の混合物からなるMWW構造タイプのゼオライト群から選択することができ、酸素含有物質からオレフィンへの転化に適したMWW構造タイプ、特にMCM−22及び/又はMCM−36のゼオライトを使用することが好ましい。

0018

同じことが、触媒において本発明に従って使用することができるMEL構造タイプのゼオライトにも同様に当てはまり、これらは、例えばZSM−11、[Si−B−O]−MEL、ホウ素−D(MFI/MEL混晶)、ボラライトD、SSZ−46、シリカライト2、TS−2及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択される。この場合においても、酸素含有物質からオレフィンへの転化に適したMEL構造タイプ、特に[Si−B−O]−MELのゼオライトを使用することが好ましい。

0019

しかし、本発明によれば、特にMFI構造タイプのゼオライトが酸素含有物質からオレフィンへの転化のための本発明の触媒で使用される。本発明のこれらの好ましい実施形態に関しては、使用されるこの構造タイプのゼオライトのタイプ及び/又は数に関して同様にいかなる制限もなく、本発明の触媒で使用されるMFI構造タイプの1種以上のゼオライトは、好ましくはZSM−5、ZBM−10、[As−Si−O]−MFI、[Fe−Si−O]−MFI、[Ga−Si−O]−MFI、AMS−1B、AZ−1、ホウ素−C、ボラライトC、エンシライト、FZ−1、LZ−105、単斜晶系H−ZSM−5、ムティー沸石、NU−4、NU−5、シリカライト、TS−1、TSZ、TSZ−III、TZ−01、USC−4、USI−108、ZBH、ZKQ−1B、ZMQ−TB及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択される。さらに好ましくは、本発明によれば、触媒はMFI構造タイプのゼオライトとしてZSM−5及び/又はZBM−10を含み、特にゼオライトとしてZSM−5を使用することが好ましい。ゼオライト系材料ZBM−10及びその製造方法に関しては、例えばEP 0 007 081 A1及びEP 0 034 727 A2に記載があり、それらの内容は、特に材料の製造方法及びキャラクタリゼーションに関して、これをもって本発明に組み込まれる。

0020

したがって、本発明によれば、1種以上のゼオライトがMFI構造タイプであり、好ましくはZSM−5、ZBM−10、[As−Si−O]−MFI、[Fe−Si−O]−MFI、[Ga−Si−O]−MFI、AMS−1B、AZ−1、ホウ素−C、ボラライトC、エンシライト、FZ−1、LZ−105、単斜晶系H−ZSM−5、ムティーナ沸石、NU−4、NU−5、シリカライト、TS−1、TSZ、TSZ−III、TZ−01、USC−4、USI−108、ZBH、ZKQ−1B、ZMQ−TB及びそれらの2つ以上の混合物からなる群、さらに好ましくはZSM−5、ZBM−10及びそれらの混合物からなる群から選択され、MFI構造タイプのゼオライトが好ましくはZSM−5である、酸素含有物質からオレフィンへの転化のための触媒の実施形態が好ましい。

0021

本発明の好ましい実施形態において、触媒は有意な量の1種以上の非ゼオライト系材料を含まず、特に有意な量の1種以上のアルミノホスファート(AIPO又はAPO)もしくは1種以上のアルミノシリコホスファート(SAPO)を含まない。本発明の文脈において、特定の材料が、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトの全量の100質量%に対して質量%以下、好ましくは0.5質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以下、さらに好ましくは0.001質量%以下、さらに好ましくは0.0005質量%以下、さらに好ましくは0.0001質量%以下の量で触媒に存在する場合、触媒は本質的にこの特定の材料を含まず、又は有意な量のこの特定の材料を含まない。本発明の文脈において特定の材料は、特に特定の元素又は元素の特定の組合せ、特定の物質又は特定の物質混合物、ならびにそれらの2つ以上の組合せ及び/又は混合物も表す。

0022

本発明の文脈においてアルミノホスファート(AIPO及びAPO)は一般にすべての結晶性アルミノホスファート相を包含する。アルミノホスファート(AIPO及びAPO)の好ましい定義によれば、これらは材料であるAIPO−20及びその組成物変形体、AIPO−5、AIPO−21、AIPO−H3、AIPO−17及びそれらの組成物変形体、AIPO−12−TAMU、AIPO−11、AIPO−22、AIPO−8、AIPO−C、AIPO−25、AIPO−16、AIPO−31、AIPO−8、AIPO−H2、AIPO−31、AIPO−34、AIPO−D、AIPO−18、AIPO−EN3、AIPO−53(A)、AIPO−41、AIPO−52、AIPO4−ポルサイト、AIPO−24、AIPO−C、AIPO−33、AIPO−17及びそれらの組成物変形体、AIPO−20及びその組成物変形体、AIPO−H2、AIPO−14、AIPO−54、AIPO−53(B)、AIPO−40、AIPO−35、AIPO−CJB1(さらなるホスファート基が場合によっては存在している)、AIPO−40、AIPO−36、MnAPO−11、MAPO−43、CoAPO−5、MAPO−36、MgAPO−50、ZAPO−M1、GaPO−DAB−2、CrAPO−5、CoAPO−50、MAPO−39、CoAPO−44、GaPO−34、MeAPO−47、GaPO−DAB−2、CoAPO−47、MeAPO−47、GaPO−14、CoAPO−50、CFSAPO−1A、GeAPO−11、CoAPO−5、MAPO−5(ここでM=Mg、Mn)、VAPO−5、ZnAPO−5、FAPO−5、MnAPO−41、CoAPO−40、ZnAPO−40、MAPO−46、MnAPO−50、CoAPO−H3、ZnAPO−39、MAPO−31(ここでM=Zn、Mg、Mn、Co、Cr、Cu、Cd)、ZnAPO−36、ZnAPO−35、FAPO−H1、MnAPO−14、ZnAPO−50、APO−CJ3、FAPO−36、MAPO−31(ここでM=Mn、Ni、Zn)、VAPO−31、MAPO−5(ここでM=Cd、Cu、Mo、V/Mo、Zr)及びCoAPO−CJ40を包含する。アルミノホスファート(AIPO及びAPO)の好ましい定義によれば、これらはアルミニウム、リン及び酸素からなるすべての結晶性アルミノホスファート相、特に材料であるAIPO−5、AIPO−21、AIPO−H3、AIPO−17及びそれらの組成物変形体、AIPO−12−TAMU、AIPO−11、AIPO−22、AIPO−8、AIPO−C、AIPO−25、AIPO−16、AIPO−31、AIPO−8、AIPO−H2、AIPO−31、AIPO−34、AIPO−D、AIPO−18、AIPO−EN3、AIPO−53(A)、AIPO−41、AIPO−52、AIPO4−ポルサイト、AIPO−24、AIPO−C、AIPO−33、AIPO−17及びそれらの組成物変形体、AIPO−20及びその組成物変形体、AIPO−H2、AIPO−14、AIPO−54、AIPO−53(B)、AIPO−40、AIPO−35、AIPO−CJB1(さらなるホスファート基が場合によっては存在している)、AIPO−40及びAIPO−36を包含する。

0023

本発明の文脈においてアルミノシリコホスファート(SAPO)としては、一般に結晶性アルミノシリコホスファート相、特にSAPO材料であるSAPO−11、SAPO−47、SAPO−40、SAPO−43、SAPO−5、SAPO−31、SAPO−34、SAPO−37、SAPO−35、SAPO−42、SAPO−56、SAPO−18、SAPO−41、SAPO−39及びCFSAPO−1Aが挙げられる。

0024

本発明によれば、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトは、Mg、Ca、Sr、Ba及びそれらの2つ以上の組合せからなる群から選択される1種以上のアルカリ土類金属を含む。一般に、本発明によれば、1種以上のゼオライトに存在するアルカリ土類金属のタイプ及び/又は数に関してもあるいはアルカリ土類金属が1種以上のゼオライトに存在する様式に関しても、1種以上のゼオライトが、マグネシウム、カルシウムストロンチウムバリウム及びそれらの2つ以上の組合せからなる群から選択された1種以上のアルカリ土類金属を含むことを条件として、いかなる制限もない。しかし、本発明によれば、1種以上のアルカリ土類金属は、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム及びそれらの2つ以上の組合せからなる群から選択されることが好ましく、本発明の触媒の特に好ましい実施形態において、アルカリ土類金属はマグネシウムである。本発明の好ましい代替実施形態において、触媒はカルシウム及び/又はストロンチウムを含まず、あるいは有意な量のカルシウム及び/又はストロンチウムを含まない。

0025

したがって、本発明によれば、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトに存在するアルカリ土類金属がMg、Ca、Sr及びそれらの2つ以上の組合せからなる群から選択され、アルカリ土類金属がより好ましくはMgである、酸素含有物質からオレフィンへの転化のための触媒の実施形態が好ましい。

0026

1種以上のアルカリ土類金属が触媒中の1種以上のゼオライトに存在する様式に関して、これらの1種以上のアルカリ土類金属は原則的には1種以上のゼオライトのミクロ孔に存在することができ、かつ/又は特に少なくとも一部分がゼオライト骨格の元素、好ましくはゼオライト骨格の構成要素のケイ素及び/もしくはアルミニウム、より好ましくはアルミニウムの同形置換ゼオライト系骨格の構成要素として存在することができる。1種以上のアルカリ土類金属が1種以上のゼオライトのミクロ孔に存在することに関して、これらの1種以上のアルカリ土類金属は、それらの中に別個化合物、例えば塩及び/もしくは酸化物として、ならびに/又はゼオライト骨格に対する正の対イオンとして存在することができる。本発明によれば、例えば1種以上のアルカリ土類金属の存在下における1種以上のゼオライトの生成の過程において起こり得るように、かつ/又はすでに生成されたゼオライトにおける1種以上のアルカリ土類金属とのイオン交換の実行によってもたらされるように、1種以上のアルカリ土類金属は少なくとも一部分が1種以上のゼオライトの細孔、好ましくはミクロ孔に存在し、さらに好ましくは1種以上のアルカリ土類金属は少なくとも一部分がそこにゼオライト骨格の対イオンとして存在する。

0027

1種以上のアルカリ土類金属の量に関しては、すでに上記に示すように、本発明によれば1種以上のゼオライトに存在する量に関して特定の制限はない。したがって、考え得る任意の量の1種以上のアルカリ土類金属が1種以上のゼオライトに、例えば1種以上のゼオライトの全量に対して1種以上のアルカリ土類金属の全量0.1〜20質量%で存在することが原則的には可能である。しかし、本発明によれば、1種以上のアルカリ土類金属は全量が1種以上のゼオライトの全量100質量%に対して0.5〜15質量%、さらに好ましくは1〜10質量%、さらに好ましくは2〜7質量%、さらに好ましくは3〜5質量%、さらに好ましくは3.5〜4.5質量%の範囲で存在することが好ましい。本発明の特に好ましい実施形態において、1種以上のアルカリ土類金属は全量が3.8〜4.2質量%の範囲で1種以上のゼオライトに存在する。1種以上のゼオライト中のアルカリ土類金属に関する上記の質量百分率すべてについて、これらは金属としての1種以上のアルカリ土類金属に由来して算出されている。

0028

したがって、本発明によれば、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトが、1種以上のアルカリ土類金属を、いずれの場合にもMFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトの全量に対して、金属として算出して全量が0.1〜20質量%、好ましくは0.5〜15質量%、さらに好ましくは1〜10質量%、さらに好ましくは2〜7質量%、さらに好ましくは3〜5質量%、さらに好ましくは3.5〜4.5質量%、さらに好ましくは3.8〜4.2質量%の範囲で含む、酸素含有物質からオレフィンへの転化のための触媒の実施形態が好ましい。本発明の触媒の代替として好ましい実施形態において、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトは1種以上のアルカリ土類金属をいずれの場合にもMFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトの全量に対して、金属として算出して全量が0.1〜10質量%、さらに好ましくは0.5〜5質量%、さらに好ましくは0.8〜3質量%、さらに好ましくは1〜2.5質量%、さらに好ましくは1.2〜2.2質量%、さらに好ましくは1.6〜2.0質量%の範囲を含む。

0029

本発明によれば、酸素含有物質からオレフィンへの転化のための触媒は、特に本出願に記載される特定の好ましい実施形態によれば、上記のゼオライトに加えて1種以上の金属酸化物の粒子をさらに含む。本発明によれば、触媒で使用することができる金属酸化物のタイプに関しても又は触媒に存在することができる異なる金属酸化物の数に関してもいかなる制限もない。しかし、本発明によれば、好ましくはBET表面積の大きい不活性材料、特に支持体物質として触媒材で一般に使用される金属酸化物が好ましい。本発明によれば、材料の表面積に関する数値は好ましくはそのBET(ブルナウアー−エメットテラー)表面積基準であり、これは好ましくは77Kでの窒素吸収によるDIN 66131に従って決定される。

0030

本発明において使用することができる金属酸化物に関してはいかなる制限もない。したがって、適切な任意の金属酸化物化合物及び2つ以上の金属酸化物化合物の混合物を使用することが原則的には可能である。酸素含有物質からオレフィンへの転化方法において熱的に安定であり、好ましくは結合剤として機能する金属酸化物を使用することが好ましい。したがって、触媒で使用される1種以上の金属酸化物は、好ましくはアルミナ、チタニアジルコニア、アルミニウム−チタン混合酸化物、アルミニウム−ジルコニウム混合酸化物、アルミニウム−ランタン混合酸化物、アルミニウム−ジルコニウム−ランタン混合酸化物、チタン−ジルコニウム混合酸化物及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択される。さらに好ましくは、本発明によれば、1種以上の金属酸化物はアルミナ、アルミニウム−チタン混合酸化物、アルミニウム−ジルコニウム混合酸化物、アルミニウム−ランタン混合酸化物、アルミニウム−ジルコニウム−ランタン混合酸化物及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択される。本発明によれば、触媒中で粒子の金属酸化物アルミナを使用することが特に好ましい。

0031

本発明によれば、金属酸化物は少なくとも一部分が非晶形であることがさらに好ましい。金属酸化物が少なくとも一部分は結晶形で使用されている本発明の特定の実施形態において、金属酸化物に存在するリンは、金属酸化物の結晶構造の一部分としては金属酸化物に存在せず、したがって金属酸化物の結晶性を少なくとも一部分は必要とするはずである結晶構造の元素又は一部分を成さないことが好ましい。さらに詳細には、本発明によれば、驚くべきことに、特に本発明による1種以上のアルカリ土類金属を含むゼオライトと組み合わせて、酸素含有物質からオレフィンへの転化方法において結合剤である金属酸化物にリンを適用すると、触媒上でのコークスの形成が有効に抑制され、その結果実寿命をかなり引き延ばすことができるだけでなく、予想外なことに望ましくない副産物、特にメタンの生成が著しくかつ持続的に低減されることが明らかになった。

0032

したがって、本発明によれば、1種以上の金属酸化物がアルミナ、チタニア、ジルコニア、アルミニウム−チタン混合酸化物、アルミニウム−ジルコニウム混合酸化物、アルミニウム−ランタン混合酸化物、アルミニウム−ジルコニウム−ランタン混合酸化物、チタン−ジルコニウム混合酸化物及びそれらの2つ以上の混合物からなる群、好ましくはアルミナ、アルミニウム−チタン混合酸化物、アルミニウム−ジルコニウム混合酸化物、アルミニウム−ランタン混合酸化物、アルミニウム−ジルコニウム−ランタン混合酸化物及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択され、より好ましくはアルミナである、酸素含有物質からオレフィンへの転化のための触媒の実施形態が好ましい。

0033

本発明によれば、1種以上の金属酸化物、特に本出願に記載される特定の好ましい実施形態による1種以上の金属酸化物の粒子はリンを含む。リンが1種以上の金属酸化物の粒子に存在する形態に関しては、本発明によれば、リンの少なくとも一部分が酸化物の形態をとることを条件としていかなる特定の制限もない。本発明によれば、リンが酸素と共に存在する場合、すなわちリンの少なくとも一部分が少なくとも一部分は酸素を含む化合物に存在する場合、リンは酸化物の形態をとり、特にリンの少なくとも一部分が酸素に共有結合している。本発明によれば、少なくとも一部分が酸化物の形態をとるリンは、リンの酸化物及び/又はリンの酸化物誘導体を含むことが好ましい。本発明によるリンの酸化物としては、特に三酸化リン、四酸化二リン、五酸化リン及びそれらの2つ以上の混合物が挙げられる。さらに、本発明によれば、リン、特に酸化物の形態をとるリンは少なくとも一部分が非晶形であることが好ましく、本質的に非晶形で存在することがさらに好ましい。本発明によれば、リン、特に酸化物の形態をとるリンは、触媒に結晶形で存在するリン、特に酸化物の形態をとるリンの割合が、リンを元素として算出して、1種以上の金属酸化物の粒子の全量100質量% に対して1質量%以下、好ましくは0.5質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以下、さらに好ましくは0.001質量%以下、さらに好ましくは0.0005質量%以下、さらに好ましくは0.0001質量%以下の量である場合、本質的に非晶形である。

0034

少なくとも一部分が酸化物の形態をとるリンが触媒の1種以上の金属酸化物に存在する様式に関しては、本発明によれば、それが存在する様式に関しても又は1つもしくは複数の金属酸化物に存在するリンの量に関してもいかなる特定の制限もない。リンが存在する様式に関して、したがってリンを原則的には1つもしくは複数の金属酸化物に元素及び/又は1つもしくは複数の独立した化合物として適用し、かつ/又は1つもしくは複数の金属酸化物に例えば1つもしくは複数の金属酸化物のドーパントの形態で組み込むことができ、これには、特にリン及び1種以上の金属酸化物が少なくとも一部分は混合酸化物及び/又は固溶体を形成する実施形態が含まれる。本発明によれば、リンは好ましくは、一部分が1種以上の酸化物及び/又は酸化物誘導体の形態で粒子の1種以上の金属酸化物に適用され、リンの1種以上の酸化物及び/又は酸化物誘導体はさらに好ましくは、リンの1つもしくは複数の酸及び/又はそれらの塩のうちの1つもしくは複数による1種以上の金属酸化物の処理に由来するものである。リンの1種以上の酸は好ましくは、ホスフィン酸ホスホン酸リン酸ペルオキソリン酸、次ジホスホン酸、ジホスホン酸、次二リン酸、二リン酸、ペルオキソ二リン酸及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択される1種以上の酸を指す。さらに好ましくは、1種以上のリン酸は、ホスホン酸、リン酸、ジホスホン酸、二リン酸及びそれらの2つ以上の混合物からなる群、さらに好ましくはリン酸、二リン酸及びそれらの混合物からなる群から選択され、本発明の特に好ましい実施形態において、1種以上の金属酸化物に存在するリンは少なくとも一部分が、リン酸及び/又は1つもしくは複数のリン酸塩による1種以上の金属酸化物の処理に由来するものである。

0035

本発明による好ましい別の実施形態において、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトは同様にリンを含む。リンが1種以上のゼオライトに存在する形態に関しては、1種以上の金属酸化物に存在するリン、特に酸化物の形態で存在するリンの一部分に関して本出願に記載されるのと同じことが当てはまる。リンが1種以上のゼオライトに存在する様式に関しては、本発明によれば、リンは好ましくはゼオライト骨格の細孔、特にそのミクロ孔にゼオライト骨格に対して独立したリンを含む化合物及び/又は対イオンとして存在し、より好ましくは少なくとも一部分が独立した化合物としてゼオライト骨格の細孔に存在する。

0036

したがって、本発明によれば、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトがリンを含み、リンが少なくとも一部分は酸化物の形態をとる、酸素含有物質からオレフィンへの転化のための触媒の実施形態が好ましい。

0037

一方でMFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトと他方で1種以上の金属酸化物の粒子とが本発明による触媒に存在する比に関して、原則的には特定の制限がなく、比は本出願に記載される特定の好ましい使用方法、特に酸素含有物質からオレフィンへの転化のための使用方法に従った触媒の本発明の好ましい使用方法の少なくとも1つにおける触媒の使用方法に適した比に相当することが好ましい。したがって、本発明、特に本発明の特定の好ましい実施形態による触媒中のゼオライトと金属酸化物の質量比は10:90〜95:5の範囲であり得る。しかし、本発明によれば、ゼオライト:金属酸化物の質量比は好ましくは20:80〜90:10の範囲、さらに好ましくは40:60〜80:20の範囲、さらに好ましくは50:50〜70:30の範囲である。本発明の特に好ましい実施形態において、ゼオライト:金属酸化物の質量比は55:45〜65:45の範囲である。本発明の文脈において、ゼオライト:金属酸化物の質量比は、特に複数のゼオライトの1つ又はすべての全質量と複数の金属酸化物の1つ又はすべての粒子の全質量との質量比を示す。

0038

したがって、本発明によれば、触媒中のゼオライト:金属酸化物の質量比が10:90〜95:5の範囲、好ましくは20:80〜90:10の範囲、さらに好ましくは40:60〜80:20の範囲、さらに好ましくは50:50〜70:30の範囲、さらに好ましくは55:45〜65:45の範囲である、酸素含有物質からオレフィンへの転化のための触媒の実施形態が好ましい。

0039

本発明による触媒に存在することができるリンの量に関して、原則的にはいかなる制限もなく、したがって考え得る限りのリン含有量が触媒に存在することができ、これらは、触媒が特に酸素含有物質からオレフィンへの転化のための本出願に記載される特定の又は好ましい触媒的使用方法のうちの少なくとも1つで使用され得るように選択されることが好ましい。したがって、本発明による触媒中のリンの全量は例えば0.1〜20質量%の範囲であり得る。リンの全量は、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプのゼオライトの全質量と1種以上の金属酸化物の粒子の全質量との合計に対して、リンは元素として算出される。しかし、本発明によれば、触媒中のリンの全量は好ましくは0.5〜15質量%、さらに好ましくは1〜10質量%、さらに好ましくは2〜7質量%、さらに好ましくは2.5〜5質量%、さらに好ましくは3.5〜4.5質量%、さらに好ましくは3.3〜4.2質量%、さらに好ましくは3.5〜4質量%の範囲である。本発明の特に好ましい実施形態において、触媒中のリンの全量はゼオライトの全質量と1種以上の金属酸化物の粒子の全質量との合計に対して3.7〜3.9質量%の範囲であり、リンは元素として算出される。

0040

したがって、本発明によれば、リンの全量がMFI、MEL及び/又はMWW構造タイプのゼオライトの全質量と1種以上の金属酸化物の粒子の全質量との合計に対して、元素として算出して、0.1〜20質量%、好ましくは0.5〜15質量%、さらに好ましくは1〜10質量%、さらに好ましくは2〜7質量%、さらに好ましくは2.5〜5質量%、さらに好ましくは3〜4.5質量%、さらに好ましくは3.3〜4.2質量%、さらに好ましくは3.5〜4質量%、さらに好ましくは3.7〜3.9質量%の範囲である、酸素含有物質からオレフィンへの転化のための触媒の実施形態が好ましい。

0041

本発明による触媒が存在する形態に関しては、同様にいかなる制限もなく、したがって1種以上のゼオライト及びそれらに存在する1種以上の金属酸化物の粒子を利用可能で適切な任意の様式で原則的には組み合わせて、触媒を得ることができ、形態は、触媒が特に酸素含有物質をオレフィンに転化する触媒の使用方法のための本出願に記載される特定の又は好ましい使用方法の1つにおいて少なくとも適切となるように選択されることが好ましい。この文脈では、触媒は好ましくは、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトと1種以上の金属酸化物の粒子との混合物、好ましくは本出願に記載される特定の又は好ましい実施形態の1つによる1種以上のゼオライトと1種以上の金属酸化物の粒子との混合物を含む造形体の形態をとる。本発明の特に好ましい実施形態において、造形体は押出物である。

0042

したがって、本発明によれば、触媒、特に本発明の特定の好ましい実施形態の1つによる触媒がMFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトと1種以上の金属酸化物の粒子との混合物を含む造形体の形態をとる、酸素含有物質からオレフィンへの転化のための触媒の実施形態が好ましい。

0043

本発明による触媒は本発明、特に本出願に記載される本発明の特定の又は好ましい実施形態の1つによるMFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライト及び1種以上の金属酸化物の粒子を含むことを条件として、適切な任意の様式で製造することができる。本発明、特に1種以上のゼオライト及び/又は1種以上の金属酸化物の粒子に関して本出願に記載される特定の又は好ましい実施形態の1つによるMFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトと1種以上の金属酸化物の粒子との混合物を含む造形体の形態の触媒を製造することが好ましい。

0044

したがって、本発明はまた、本発明による触媒、特にその特定の又は好ましい実施形態の1つによる触媒を製造する方法であって、
(i)MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトを用意する工程と、
(ii)MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトに、1種以上のアルカリ土類金属を含む溶液を好ましくはスプレー含浸によって含浸させる工程と、
(iii)(ii)で得られた1種以上の含浸ゼオライトを場合によっては乾燥する工程と、
(iv)(ii)又は(iii)で得られた1種以上の含浸ゼオライトを場合によってはか焼する工程と、
(v)含浸させ、場合によっては乾燥し、かつ/又はか焼した、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライト、1種以上の溶媒、ならびに1つもしくは複数の金属酸化物の粒子及び/又は1つもしくは複数の金属酸化物の1つもしくは複数の粒子の前駆体化合物を含む混合物を製造する工程と、
(vi)(v)で得られた混合物を均質化する工程と、
(vii)(vi)で得られた均質化された混合物を押し出す工程と、
(viii)(vii)で得られた押出物を場合によっては乾燥する工程と、
(ix)(vii)又は(viii)で得られた押出物を場合によってはか焼する工程と、
(x)場合によっては乾燥し、かつ/又はか焼した押出物に、リンを含む溶液、好ましくはリン酸を含浸させる工程と、
(xi)(x)で得られた含浸押出物を場合によっては乾燥する工程と、
(xii)(x)又は(xi)で得られた押出物を場合によってはか焼する工程と
を含む方法にも関する。

0045

さらに、本発明はあるいは、本発明による触媒、さらに詳細にはその特定の又は好ましい実施形態の1つによる触媒を製造する方法であって、
(i)MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトを用意する工程と、
(ii)MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトに、1種以上のアルカリ土類金属を含む溶液を好ましくはスプレー含浸によって含浸させる工程と、
(iii)(ii)で得られた1種以上の含浸ゼオライトを場合によっては乾燥する工程と、
(iv)(ii)又は(iii)で得られた1種以上の含浸ゼオライトを場合によってはか焼する工程と、
(v.1)含浸させ、場合によっては乾燥し、かつ/又はか焼した、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライト、ならびに1つもしくは複数の金属酸化物の粒子及び/又は1つもしくは複数の金属酸化物の1つもしくは複数の粒子の前駆体化合物を含む混合物を製造する工程と、
(v.2)(v.1)で得られた混合物とリンを含む溶液、好ましくはリンの1種以上の酸、より好ましくはリン酸を混和する工程と、
(v.3)(v.2)で得られた混合物と1種以上の溶媒を混合する工程と、
(vi)(v.3)で得られた混合物を均質化する工程と、
(vii)(vi)で得られた均質化された混合物を押し出す工程と、
(viii)(vii)で得られた押出物を場合によっては乾燥する工程と、
(ix)(vii)又は(viii)で得られた押出物を場合によってはか焼する工程と
を含む方法に関する。

0046

したがって、本発明による触媒を製造する本発明による方法において、金属酸化物を含む押出物を生成し、その後それにリンを含む溶液を含浸させることによって、リンを1種以上の金属酸化物に導入することが原則的には可能である。本発明による触媒を製造する代替方法において、リンは、特に1種以上の金属酸化物又はそれらの前駆体化合物を混和することによって早ければ押出物の生成時に導入することができる。前者の方法に比べて、この代替方法は、本発明による触媒を(vii)において押出物として直接得ることができるという利点を有するが、前者の方法における本発明の触媒はリンを含む溶液を含浸させる追加の工程(x)の後まで得られない。

0047

MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトが工程(i)で用意される形態に関しては、特にそれらの中に存在することができる別の元素又は化合物に関して原則的にはいかなる制限もない。したがって、1種以上のゼオライトのミクロ孔に存在することができるイオン及び化合物、特にミクロ孔に存在する、ことによると負に帯電しているゼオライト骨格に対する対イオンに関して、一般にいかなる制限もない。したがって、1種以上のゼオライトはゼオライト骨格のことによると負電荷が1種以上の異なる陽イオン元素及び/又は化合物で補償される形態をとることができ、これは好ましくは、H+、NH4+、Li+、Na+、K+及びそれらの2つ以上の組合せからなる群、さらに好ましくはH+、Na+、K+及びそれらの2つ以上の組合せからなる群から選択される1種以上の陽イオン元素及び/又は化合物によって少なくとも一部分が行われる。本発明の特に好ましい実施形態において、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトは負に帯電したゼオライト骨格に対する対イオンとしてH+及び/又はNa+、好ましくはH+を場合によっては含み、これは、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトが本発明による方法の工程(i)においてそれぞれそのH型で用意されることがより好ましいことを意味する。

0048

工程(i)のMFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトがそれぞれ少なくとも一部分はそのH型で用意される本発明の特に好ましい実施形態において、これらを対応するイオン交換によって所望のH型に変換することができる。(i)における用意のための1種以上のゼオライトがH型に場合によっては変換される触媒を製造する方法の好ましい実施形態において、これが行われる様式に関して原則的には特定の制限はなく、1種以上のゼオライトの変換は好ましくはイオン交換で行われる。MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトのH型への変換が工程(i)における用意のための1種以上のイオン交換工程にわたって行われる、触媒を製造する方法の好ましい実施形態に関しては、これが行われる様式に関してゼオライト骨格に対する対イオンの少なくとも一部をH+イオンに交換できることを条件として、特定の制限はやはりない。イオン交換のために好ましい実施形態において、1種以上のゼオライトをプロトン付加揮発性塩基の溶液、好ましくはプロトン付加揮発性アミンの溶液、より好ましくはアンモニウム塩溶液、あるいは酸、好ましくは酸水溶液、好ましくは鉱酸水溶液と接触させる。使用されることが好ましいアンモニウム塩に関しては、1種以上のゼオライトに存在する対イオンの少なくとも一部とアンモニウムとの交換を実施できることを条件として、一般制限がない。例えば、このためにNH4NO3、NH4Cl、(NH4)2SO4及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択される1種以上のアンモニウム塩を使用することが可能である。同じことが、イオン交換のために使用することができる酸、特に鉱酸に関して1種以上のゼオライトに存在する対イオンの少なくとも一部とH+との交換を実施できることを条件として、同様に当てはまる。したがって、例えば鉱酸HNO3、HCl、H2SO4の溶液、さらにはそれらの2つ以上の混合物もイオン交換に使用することが可能である。好ましいイオン交換に使用されるプロトン付加揮発性塩基の溶液又は酸の溶液の濃度に関しては、ゼオライト骨格の対イオンの少なくとも一部を交換することができ、1種以上の酸を使用する場合は溶液のpHがゼオライト骨格の著しい溶解につながらないことを条件として、いかなる特定の制限もない。したがって、例えば濃度1〜50質量%の塩又は酸の溶液を使用することが可能であり、イオン交換には濃度5〜30質量%、より好ましくは10〜25質量%を使用することが好ましい。同じことが塩溶液又は酸溶液とイオン交換した1種以上のゼオライトとの質量比に関して同様に当てはまる。したがって、イオン交換に使用される溶液と1種以上のゼオライトとの質量比は例えば1〜20の範囲とすることができ、好ましくは2〜10の範囲、さらに好ましくは4〜7の範囲である。

0049

したがって、特に好ましい実施形態において、イオン交換は工程(i)における1種以上のゼオライトの用意より前に行われる。プロトン付加揮発性塩基、好ましくはプロトン付加揮発性アミン、より好ましくはアンモニウムを用いたイオン交換工程が行われる本発明による方法で使用される触媒の製造の特に好ましい実施形態において、イオン交換及び場合による洗浄工程の後及び/又は場合による乾燥工程の後に、イオン交換したゼオライトから揮発性塩基、より好ましくはアンモニアを完全に除去するためにさらにか焼工程を行うことがさらに好ましい。

0050

本発明による方法の工程(ii)及び(ix)における含浸の様式に関して、含浸は適切な任意の方法、例えば浸漬、スプレー含浸及び/又はキャピラリー含浸による含浸によって行うことができる。しかし、本発明による方法の特に好ましい実施形態において、工程(ii)における含浸はスプレー含浸によって実現される。

0051

(v)又は(v.3)で用意された混合物の固形物濃度に関しては、本発明によれば、工程(vi)による混合物の均質化及び(vi)で得られた均質化された混合物の(vii)における押出が可能であることを条件として、いかなる特定の制限もない。したがって、(v)又は(v.3)で用意された混合物の固形物濃度は、例えば60〜90質量%の範囲とすることができ、本発明による固形物濃度は好ましくは65〜85質量%の範囲であり、さらに好ましくは70〜80質量%の範囲である。触媒を製造する本発明による方法の特に好ましい実施形態において、(v)又は(v.3)で用意された混合物の固形物濃度は73〜77質量%の範囲である。

0052

本発明によれば、工程(vi)における均質化に関してもいかなる特定の制限もなく、したがって工程(v)又は(v.3)で製造された混合物の均質な混合物を得るために考え得る任意の手順を選択することが可能であり、そのためには撹拌混練アジテーション振動、又はそれらの2つ以上の組合せからなる群から選択される、例えば1種以上のプロセスを使用することが可能である。本発明によれば、工程(v)又は(v.3)で製造された混合物を好ましくは工程(vi)における撹拌及び/又は混練によって均質化し、工程(vi)における混練による均質化が特に好ましい。

0053

触媒を製造する本発明による方法の特に好ましい実施形態において、工程(v)における混合物の製造では、含浸させ、場合によっては乾燥し、かつ/又はか焼した、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライト、ならびに1つもしくは複数の金属酸化物の粒子及び/又は1つもしくは複数の金属酸化物の1つもしくは複数の粒子の前駆体化合物を含む第1の混合物を最初に製造し、これを1種以上の溶媒を添加する前に解膠助剤で処理することが好ましく、解膠は酸処理によって行われることが好ましい。酸処理に使用される酸に関しては、本発明によれば、酸処理に使用される酸の量又はタイプに関していかなる特定の制限もなく、これはいずれの場合にも、第1の混合物の成分が単にエッチングされるだけで、1種以上のゼオライト及び1種以上の金属酸化物の粒子及び/又は前駆体化合物がそれによってわずかにしか攻撃されないように、さらに詳細には触媒としての作用がそれによって実質的には制限されないように選択される。したがって、本発明によれば、このために弱酸、特に短鎖カルボン酸、好ましくは(C1〜C4)−カルボン酸、さらに好ましくは(C1〜C3)−カルボン酸、さらに好ましくは酢酸及び/又はギ酸を使用することが好ましく、好ましい酸処理には特にギ酸が使用される。

0054

しかし、(v.1)で得られた混合物を(v.2)においてリンの1種以上の酸と混和する本発明による方法の代替において、この工程によって解膠が行われることが好ましい。酸処理に使用されるリンの酸(1つ又は複数)に関しては、本発明によれば、酸処理に使用されるリンの酸(1つ又は複数)の量又はタイプに関して特定の制限がなく、これらは、第1の混合物の成分が単にエッチングされるだけで、1種以上のゼオライト及び1種以上の金属酸化物の粒子及び/又は前駆体化合物がそれによってわずかにしか攻撃されないように、さらに詳細には触媒としての作用がその結果として実質的には制限されないように選択される。したがって、本発明によれば、リンの適切な任意の酸、さらにはリンの適切な任意の2つ以上の酸の混合物を使用することが原則的には可能である。本発明による方法の代替の特定の実施形態において、ホスフィン酸、ホスホン酸、リン酸、ペルオキソリン酸、次ジホスホン酸、ジホスホン酸、次二リン酸、二リン酸、ペルオキソ二リン酸及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択されるリンの1種以上の酸が(v.2)で使用される。さらに好ましくは、ホスホン酸、リン酸、ジホスホン酸、二リン酸及びそれらの2つ以上の混合物からなる群、さらに好ましくはリン酸、二リン酸及びそれらの混合物からなる群から選択されるリンの1種以上の酸が使用され、(v.1)で得られた混合物を(v.2)においてリンの1種以上の酸と混和する本発明による方法の代替の特に好ましい実施形態において、リン酸はこのために使用される。

0055

触媒を製造する本発明による方法のさらに好ましい実施形態において、粘度添加剤、好ましくは可塑助剤を(v)又は(v.3)における混合物の製造に使用する。本発明による方法の好ましい実施形態で使用することができる粘度添加剤、特に可塑助剤に関しては、特に工程(vii)における均質化された混合物の押出に適した、(v)又は(v.3)で得られた混合物、特に(vi)で得られた均質化された混合物の粘度を確立するために、それらが所望の様式で混合物の粘度に影響を及ぼすのに適していることを条件として、特定の制限はない。特に(viii)における場合による乾燥工程及び/又は工程(ix)における場合によるか焼工程によって、押出物から少なくとも一部分、好ましくは実質的に残渣なしに除去することができる粘度添加剤、特に本発明による可塑助剤を使用することが特に好ましく、さらに工程(viii)及び/又は(ix)で押出物から揮発し、かつ/又は押出物の加熱が好ましい場合に工程(viii)で熱分解の結果分解し、かつ/又は工程(ix)で高温熱分解の結果分解して、揮発性化合物を生じ、特に同様に押出物から流出することができるガスを生じる可塑助剤を使用することが好ましい。したがって、好ましい実施形態によれば、原則的には可塑助剤として適切な任意の物質又は適切な任意の物質混合物を使用することが可能であり、触媒を製造する本発明による方法の特定の好ましい実施形態によれば、押出物から少なくとも一部分、好ましくは実質的に残渣なしに除去することができる可塑助剤を使用することが好ましい。したがって、使用される可塑助剤は好ましくは有機物質又は物質混合物、特に有機ポリマー、さらに好ましくはデンプン誘導体である。

0056

(v)又は(v.3)で得られた混合物、特に(vi)で得られた均質化された混合物の粘度に関しては、粘度が工程(vii)で押出物を得るのに適していることを条件として、本発明によれば原則的には特定の制限はない。したがって、(v)又は(v.3)で得られた混合物、特に(vi)で得られた均質化された混合物の粘度は、0.1×104〜4×104N/m2、好ましくは0.5×104〜3×104N/m2、さらに好ましくは1×104〜2.5×104N/m2、さらに好ましくは1.3×104〜2×104N/m2、さらに好ましくは1.5×104〜1.8×104N/m2、さらに好ましくは1.55×104〜1.7×104N/m2、さらに好ましくは1.6×104〜1.65×104N/m2の範囲とすることができる。本発明によれば、粘度は好ましくはカードメーター、より好ましくは「カードメーターMAX ME−500」(飛機器社製)で測定された粘度に関する。

0057

工程(x)における場合によっては乾燥し、かつ/又はか焼した押出物の含浸又は(v.1)で得られた混合物の工程(v.2)におけるリンを含む溶液との混和に関しては、本発明によれば、この目的に使用することができるリンを含む溶液に関して、含浸によって工程(xi)もしくは(viii)における場合による乾燥及び/又は工程(xii)もしくは(ix)における場合によるか焼の後に1種以上の金属酸化物の粒子に存在するリンの少なくとも一部分が酸化物の形態をとることを条件として、いかなる特定の制限もない。したがって、原則的にはこのために適切な任意のリンを含む溶液を使用することが可能である。本発明によれば、例えばリン及び酸素を含有する塩及び/又は酸を使用することが可能であり、溶解度は本発明による方法の特に工程(x)又は(v.2)で使用される本発明による特定の好ましい溶媒を特に基準とする。したがって、ホスフィナートホスホナート、ホスファート、ペルオキソホスファート、ハイポジホスホナート、ジホスホナート、ハイポジホスファート、ジホスファート、ペルオキソジホスファート及びそれらの2つ以上の混合物の溶液をいずれの場合にも塩及び/又は酸として使用することが可能である。

0058

しかし、本発明によれば、ホスホン酸塩、リン酸塩、ジホスホン酸塩二リン酸塩及びそれらの2つ以上の混合物の群から選択される塩に由来するリン及び酸素を含む塩及び/又は酸の溶液、特に水溶液を使用することが好ましく、特に好ましくはホスホン酸、リン酸、ジホスホン酸、二リン酸及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択されるリンの1種以上の酸を好ましくは水溶液として含むリンを含む溶液が工程(x)又は(v.2)で使用される。工程(x)における場合によっては乾燥し、かつ/もしくはか焼した押出物の含浸又は(v.1)で得られた混合物の本発明による方法の工程(v.2)における混和のためにリン酸溶液、好ましくはリン酸水溶液を使用することが特に好ましい。

0059

特に本発明の特定の好ましい実施形態によるリンを含む溶液に関しては、溶液に存在するリンの濃度に関して、場合によっては乾燥し、かつ/又はか焼した押出物の適切な含浸を工程(x)で実現することができ、又はその濃度が(v.1)で得られた混合物を工程(v.2)で混和するのに適していることを条件として、原則的にはいかなる制限もない。したがって、リン及び酸素を含有する塩及び/又は酸が使用される本発明の好ましい実施形態において、例えば使用される溶液、好ましくは使用される水溶液の0.1〜90質量%の範囲である溶液中のリン及び酸素を含有する塩及び/又は酸の全濃度を使用することが可能である。しかし、本発明によれば、0.5〜70質量%、さらに好ましくは1〜50質量%、さらに好ましくは5〜40質量%、さらに好ましくは10〜35質量%、さらに好ましくは15〜30質量%、よりさらに好ましくは18〜25質量%の範囲である本発明の特定の好ましい実施形態によるリン及び酸素を含有する塩及び/又は酸の濃度を使用することが好ましい。本発明による方法の特に好ましい実施形態において、本発明による方法の工程(x)における好ましいリン及び酸素を含有する塩及び/又は酸の濃度は使用される溶液の全質量に対して19〜22質量%の範囲である。(v.1)で得られた混合物を(v.2)においてリンを含む溶液、好ましくはリンの1種以上の酸、さらに好ましくはリン酸と混和する本発明による方法の代替において、使用される溶液、好ましくは使用される水溶液の5〜99質量%の範囲である溶液中のリン及び酸素を含有する塩及び/又は酸の全濃度を使用するのが好ましい。しかし、本発明によれば、10〜98質量%、さらに好ましくは30〜95質量%、さらに好ましくは50〜92質量%、さらに好ましくは60〜90質量%、さらに好ましくは70〜89質量%、よりさらに好ましくは80〜88質量%の範囲である本発明の特定の好ましい実施形態によるリン及び酸素を含有する塩及び/又は酸の濃度を使用するのが好ましい。本発明による方法の特に好ましい実施形態において、本発明による方法の工程(x)における好ましいリン及び酸素を含有する塩及び/又は酸の濃度は使用される溶液の全質量に対して83〜87質量%の範囲である。

0060

(v.1)で得られた混合物を(v.2)においてリンを含む溶液と混和する本発明による方法の代替の特定の実施形態において、(vii)、(viii)及び/又は(ix)で同様に得られた、場合によっては乾燥し、かつ/又はか焼した押出物にその後の工程(x)において本発明による方法又はその特定の好ましい実施形態におけるリンを含む溶液を含浸させる。本発明による方法に従って、本発明による方法の代替のこれらの実施形態において、(x)で得られた含浸押出物を本発明による方法又はその特定の好ましい実施形態におけるさらなる工程(xi)で場合によっては乾燥し、本発明による方法又はその特定の好ましい実施形態におけるさらなる工程(xii)で場合によってはか焼する。したがって、記載される実施形態における製造には、(v.2)及び(x)におけるリンの1種以上の金属酸化物及び/又はそれらの前駆体化合物への二重の導入が含まれる。しかし、(vii)、(viii)及び/又は(ix)で得られた押出物へのリン又はリン含有化合物の含浸が行われない、本発明の触媒を製造する本発明による方法の代替の実施形態が特に好ましい。したがって、本発明の触媒を製造する特に効率的な方法が提供される。

0061

本発明の触媒を製造する本発明による方法、特に本出願に記載される特定の好ましい実施形態においては、工程(i)で用意されるMFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトの特性、特に粒径及び/又は形態に関して、原則的にはいかなる制限もない。しかし、工程(i)で用意されるゼオライトの粒径次第で、1種以上のゼオライトを好ましい粒径にするために、1種以上の工程が本発明による方法において、好ましくは工程(ii)における含浸の後又は工程(iii)における場合による乾燥の後又は工程(iv)における場合によるか焼の後に場合によっては行われる。この文脈では、1種以上のゼオライトの粒径に関しては、粒径が本発明、特に本発明の特定の好ましい実施形態による方法における別の工程の実行に適していることを条件として最初は特定の制限がなく、粒径は、さらに詳細には押出体のサイズ及び/又は形状に応じて、特に工程(vii)における押出の実行に適しているべきである。したがって、本発明による方法の特定の実施形態において、含浸させ、場合によっては乾燥し、かつ/又はか焼した、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトを5〜1000μmの範囲の粒径D50にするために、1種以上の工程が工程(ii)における含浸の後又は工程(iii)における場合による乾燥の後又は工程(iv)における場合によるか焼の後に行われる。本発明による方法のさらに好ましい実施形態において、1種以上のゼオライトは、上記の工程の1種以上の後に1種以上の工程で10〜750μm、さらに好ましくは30〜500μm、さらに好ましくは50〜300μm、さらに好ましくは70〜200μm、よりさらに好ましくは80〜150μmの範囲の粒径D50にする。本発明による方法のさらに別の好ましい実施形態において、1種以上の含浸させ、場合によっては乾燥し、かつ/又はか焼したゼオライトは、工程(ii)における含浸の後又は工程(iii)における乾燥の後又は工程(iv)におけるか焼の後に、1種以上の工程で90〜120μmの範囲の粒径D50にする。本発明によれば、1種以上のゼオライトを特定の又は好ましい粒径D50にする工程数及び様式に関してはいかなる制限もなく、したがってこのために適切であればいずれの方法でも使用することが原則的には可能である。しかし、本発明によれば、1種以上のゼオライトを工程(ii)ならびに場合による工程(iii)及び(iv)の1種以上の後に1種以上の粉砕工程にかけることが好ましい。

0062

したがって、本発明によれば、(ii)における含浸、(iii)における乾燥又は(iv)におけるか焼の後、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上の含浸ゼオライトを、好ましくは粉砕により、5〜1000μm、さらに好ましくは10〜750μm、さらに好ましくは30〜500μm、さらに好ましくは50〜300μm、さらに好ましくは70〜200μm、さらに好ましくは80〜150μm、さらにより好ましくは90〜120μmの範囲の粒径D50にする、本発明による触媒、特にその特定の又は好ましい実施形態の1つによる触媒を製造する方法の実施形態が好ましい。

0063

本発明によれば、本発明による方法において、乾燥工程は工程(iii)、(viii)及び/又は(xi)のうちの1つ又は複数に従って行われる。これらの工程の1つ又は複数で場合による乾燥を実現する方式に関しては原則的にはいかなる制限もなく、したがって乾燥を適切な任意の温度及び適切な任意の雰囲気で行うことができる。したがって、場合による乾燥は保護ガス雰囲気下又は空気中で行うことができ、場合による乾燥を空気中で行うことが好ましい。乾燥が行われる温度に関しては、例えば50〜220℃の範囲の温度を選択することが可能である。本発明によれば、工程(iii)、(viii)及び/又は(xi)のうちの1つ又は複数による場合による乾燥は70〜180℃、さらに好ましくは80〜150℃、さらに好ましくは90〜130℃、さらに好ましくは100〜125℃の範囲の温度で行われる。本発明による方法の特に好ましい実施形態において、工程(iii)、(viii)及び/又は(xi)による乾燥は110〜120℃の範囲の温度で行われる。特に本発明による方法の特定の好ましい実施形態における1種以上の場合による乾燥工程の時間に関しては、さらなるプロセス工程に適した乾燥を例えば1〜50時間の乾燥工程の後に実現できることを条件として特定の制限はない。本発明による方法の特定の実施形態において、場合による乾燥は5〜40時間、さらに好ましくは8〜30時間、さらに好ましくは10〜25時間、さらに好ましくは12〜20時間、さらに一層好ましくは14〜18時間行われる。

0064

したがって、本発明によれば、(iii)、(viii)及び/又は(xi)における乾燥が50〜220℃、好ましくは70〜180℃、さらに好ましくは80〜150℃、さらに好ましくは90〜130℃、さらに好ましくは100〜125℃、さらに好ましくは110〜120℃の範囲の温度で行われる、本発明による触媒、特にその特定の又は好ましい実施形態の1つによる触媒を製造する方法の実施形態が好ましい。

0065

本発明による場合によるか焼工程に関しては、場合による乾燥工程に関してと同じことが原則的には当てはまり、したがって本発明の特定の好ましい実施形態によるか焼が行われる温度に関しても又は雰囲気に関しても、最終的にはか焼の時間に関しても、か焼の生成物が本発明による方法のさらなる工程において処理されて、本発明による触媒をもたらすのに適した中間体であることを条件としていかなる特定の制限もない。したがって、例えば場合による工程(iv)、(ix)及び/又は(xii)のうちの1つ又は複数における場合によるか焼の温度に関して、300〜850℃の範囲の温度を選択することができ、350〜750℃、さらに好ましくは400〜700℃、さらに好ましくは450〜650℃、さらにより好ましくは480〜600℃の範囲の温度を選択することが好ましい。本発明のさらに別の好ましい実施形態において、場合による工程(iv)、(ix)及び/又は(xii)のうちの1つ又は複数におけるか焼は500〜550℃の温度で行われる。本発明による方法の上記の工程の1つ又は複数による場合によるか焼が行われる雰囲気に関しては、不活性雰囲気でも、空気でもよく、場合による工程(iv)、(ix)及び/又は(xii)のうちの1つ又は複数における場合によるか焼は空気中で行われることが好ましい。最後に、場合による工程(iv)、(ix)及び/又は(xii)におけるか焼工程の時間に関しても、か焼の生成物が特に触媒、特に本出願の特定の又は好ましい実施形態の1つによる触媒を製造するための本発明による方法において場合による工程(iv)及び/又は(ix)による中間体としてさらなる使用に適していることを条件としていかなる制限もない。したがって、(iv)、(ix)及び/又は(xii)における場合によるか焼工程の1つ又は複数によるか焼の時間は例えば0.5〜20時間とすることができ、1〜15時間、さらに好ましくは2〜10時間、さらに好ましくは3〜7時間が好ましく、4〜5時間が特に好ましい。

0066

したがって、本発明によれば、(iv)、(ix)及び/又は(xii)におけるか焼が300〜850℃、好ましくは350〜750℃、さらに好ましくは400〜700℃、さらに好ましくは450〜650℃、さらに好ましくは480〜600℃、さらに好ましくは500〜550℃の範囲の温度で行われる、本発明による触媒、特にその特定の又は好ましい実施形態の1つによる触媒を製造する方法の実施形態が好ましい。

0067

本発明による方法の工程(ii)及び(x)において、MFI、MEL及び/又はMWW構造タイプの1種以上のゼオライトに、最初に1種以上のアルカリ土類金属を含む溶液を含浸させ、あるいは場合によっては乾燥し、かつ/又はか焼した押出物に、リンを含む溶液を含浸させる。本発明によれば、工程(ii)に関しても又は工程(x)に関しても、この目的に使用される溶媒のタイプ及び/又は数に関していかなる制限もない。したがって、工程(ii)及び(x)において適切であればいずれの溶媒でも又は溶媒混合物でも使用することが原則的には可能である。ただし、その溶媒又は溶媒混合物が、工程(ii)及び(x)に定義された材料の対応する含浸を特に本発明の特定の好ましい実施形態に従ってもたらすのに適していることを条件とする。これは、工程(v)又は(v.3)に定義された混合物を製造する工程(v)又は(v.3)で使用される1種以上の溶媒についても同様に当てはまる。ただし、この目的に使用される1種以上の溶媒が工程(vi)における均質化及び工程(vii)における押出を可能にするのに適していることを条件とする。例えば、工程(ii)、(x)及び/もしくは(v)又は(v.3)のうちの1つ又は複数においてアルコール、水、2つ以上のアルコールの混合物、及び水と1種以上のアルコールとの混合物からなる群から選択される1種以上の溶媒を使用することが可能である。本発明の好ましい実施形態において、(ii)、(x)及び/もしくは(v)又は(v.3)で使用される1種以上の溶媒は、(C1〜C6)−アルコール、水、2つ以上の(C1〜C6)−アルコールの混合物、及び水と1種以上の(C1〜C6)−アルコールとの混合物からなる群から選択され、さらに好ましくは(C1〜C4)−アルコール、水、2つ以上の(C1〜C4)−アルコールの混合物、及び水と1種以上の(C1〜C4)−アルコールとの混合物からなる群から選択される。さらに好ましい実施形態において、工程(ii)、(x)及び/もしくは(v)又は(v.3)における1種以上の溶媒はメタノール、エタノールn−プロパノールイソプロパノール、水、及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択され、さらに好ましくはメタノール、エタノール、水、及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択され、さらにより好ましくは溶媒は水であり、好ましくは蒸留水である。

0068

したがって、本発明によれば、(ii)及び/もしくは(x)又は(v.2)で使用される溶液及び/もしくは(v)又は(v.3)で製造された混合物が、アルコール、水、2つ以上のアルコールの混合物、及び水と1種以上のアルコールとの混合物からなる群から、好ましくは(C1〜C6)アルコール、水、2つ以上の(C1〜C6)アルコールの混合物、及び水と1種以上の(C1〜C6)アルコールとの混合物からなる群から、さらに好ましくは(C1〜C4)アルコール、水、2つ以上の(C1〜C4)アルコールの混合物、及び水と1種以上の(C1〜C4)アルコールとの混合物からなる群から、さらに好ましくはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、水及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から、さらに好ましくはメタノール、エタノール、水及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択される1種以上の溶媒を含み、さらに好ましくは溶媒が水であり、好ましくは蒸留水である、本発明による触媒、特にその特定の又は好ましい実施形態の1つによる触媒を製造する方法の実施形態が好ましい。

0069

本出願に記載される本発明、特にその特定の好ましい実施形態による酸素含有物質からオレフィンへの転化のための触媒のほかに、本発明は同様に、本発明による製造方法で得られる酸素含有物質からオレフィンへの転化のための触媒に関し、すなわちこの方法で製造する必要が必ずしもない、例えば本発明による製造方法で得ることができる触媒自体を含む。したがって、さらに詳細には、本発明は酸素含有物質からオレフィンへの転化のための触媒であって、本発明、特に本出願に記載されるその特定の好ましい実施形態による方法で製造することができるが、このために適切な別法で製造することができる又は製造された触媒に関する。

0070

したがって、本発明によれば、触媒、特に本発明の特定の又は好ましい実施形態の1つによる触媒が触媒を製造する本発明による方法、好ましくは本発明による方法の特定の又は好ましい実施形態の1つで得られる、酸素含有物質からオレフィンへの転化のための触媒の実施形態が好ましい。

0071

酸素含有物質からオレフィンへの転化のための触媒及びそのような触媒を製造する方法のほかに、本発明はまた、酸素含有物質をオレフィンに転化する方法にも関する。さらに詳細には、本発明はそのような方法であって、
(1)1種以上の酸素含有物質を含むガス流を用意する工程と、
(2)ガス流と本発明による触媒を接触させる工程と
を含む方法に関する。

0072

酸素含有物質をオレフィンに転化する本発明による方法で使用することができる触媒に関しては、例えば本発明による方法でも得られる本発明による触媒であることを条件とし、また少なくとも1つの酸素含有物質から少なくとも1つのオレフィンへの転化に適していることを条件として、原則的にはいかなる制限もない。これは、特に本発明の特定の好ましい実施形態による本発明の触媒の実施形態について当てはまる。

0073

同じことが、(1)によるガス流に存在する1種以上の酸素含有物質(単数又は複数)にも同様に当てはまり、したがって(1)によるガス流に存在する1種以上の酸素含有物質が(2)に従って接触すると、本発明、特にその特定の好ましい実施形態による触媒の1つによって少なくとも1つのオレフィンに転化できることを条件として、本発明による方法においては原則的にはこの点でいかなる制限もない。しかし、本発明によれば、(1)によるガス流に存在する1種以上の酸素含有物質が脂肪族アルコール、エーテル、カルボニル化合物及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択されると好ましい。さらに好ましくは、1種以上の酸素含有物質は(C1〜C6)−アルコール、ジ(C1〜C3)アルキルエーテル、(C1〜C6)−アルデヒド、(C2〜C6)−ケトン及びそれらの2つ以上の混合物からなる群、さらに好ましくは(C1〜C4)−アルコール、ジ(C1〜C2)アルキルエーテル、(C1〜C4)−アルデヒド、(C2〜C4)−ケトン及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択される。本発明のさらに別の好ましい実施形態において、(1)によるガス流は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルエチルメチルエーテルジイソプロピルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ホルムアルデヒドジメチルケトン及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択される1種以上の酸素含有物質を含み、1種以上の酸素含有物質はメタノール、エタノール、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチルメチルエーテル及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択されることがさらに好ましい。酸素含有物質からオレフィンへ転化するための本発明による方法の特に好ましい実施形態において、(1)によるガス流はメタノール及び/又はジメチルエーテルを1種以上の酸素含有物質として含み、ジメチルエーテルは(1)によるガス流に存在する酸素含有物質であることがより好ましい。

0074

したがって、本発明によれば、(1)によるガス流が、脂肪族アルコール、エーテル、カルボニル化合物及びそれらの2つ以上の混合物からなる群、好ましくは(C1〜C6)アルコール、ジ(C1〜C3)アルキルエーテル、(C1〜C6)アルデヒド、(C2〜C6)ケトン及びそれらの2つ以上の混合物からなる群、さらに好ましくは(C1〜C4)アルコール、ジ(C1〜C2)アルキルエーテル、(C1〜C4)アルデヒド、(C2〜C4)ケトン及びそれらの2つ以上の混合物からなる群、さらに好ましくはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ホルムアルデヒド、ジメチルケトン及びそれらの2つ以上の混合物からなる群、さらに好ましくはメタノール、エタノール、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチルメチルエーテル及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択される1種以上の酸素含有物質を含み、ガス流がさらに好ましくはメタノール及び/又はジメチルエーテルを含み、より好ましくはジメチルエーテルを含む、酸素含有物質をオレフィンに転化する方法の実施形態が好ましい。

0075

一方、酸素含有物質をオレフィンに転化する本発明による方法における(1)によるガス流中の酸素含有物質含有量に関しては、本発明によれば(2)においてガス流が本発明による触媒と接触すると少なくとも1つの酸素含有物質を少なくとも1つのオレフィンに転化できることを条件としてこの点でもいかなる制限もない。好ましい実施形態において、(1)によるガス流中の酸素含有物質の含有量は全容量に対して30〜100容量%の範囲であり、含有量は、特に200〜700℃の範囲の温度及び圧力101.3kPa、好ましくは250〜650℃、さらに好ましくは300〜600℃、さらに好ましくは350〜560℃、さらに好ましくは400〜540℃、さらに好ましくは430〜520℃の範囲の温度、さらに好ましくは450〜500℃の範囲及び圧力101.3kPaにおけるガス流に対するものである。本発明によれば、(1)によるガス流中の酸素含有物質の含有量は30〜99容量%、さらに好ましくは30〜95容量%、さらに好ましくは30〜90容量%、さらに好ましくは30〜80容量%、さらに好ましくは30〜70容量%、さらに好ましくは30〜60容量%、さらに好ましくは30〜50容量%の範囲であることがさらに好ましい。酸素含有物質をオレフィンに転化する本発明による方法の特に好ましい実施形態において、(1)によるガス流中の酸素含有物質の含有量は30〜45容量%の範囲である。

0076

したがって、本発明によれば、(1)によるガス流中の酸素含有物質の含有量が全容量に対して30〜100容量%、好ましくは30〜99容量%、さらに好ましくは30〜95容量%、さらに好ましくは30〜90容量%、さらに好ましくは30〜80容量%、さらに好ましくは30〜70容量%、さらに好ましくは30〜60容量%、さらに好ましくは30〜50容量%、さらに好ましくは30〜45容量%の範囲である、酸素含有物質をオレフィンに転化する方法の実施形態が好ましい。

0077

本発明による方法における(1)によるガス流中の他の成分に関しては、ガス流が本発明による触媒と接触すると工程(2)における酸素含有物質の少なくとも1つから少なくとも1つのオレフィンへの転化に総合的に適していることを条件として、原則的にはいかなる制限もない。さらに、例えば(1)によるガス流中の1種以上の酸素含有物質のほかに、1種以上の不活性ガス、例えば1種以上の希ガス、窒素、一酸化炭素二酸化炭素、水及びそれらの2つ以上の混合物もその中に存在してよい。本発明の特定の実施形態において、本発明による方法の(1)によるガス流は1種以上の酸素含有物質に加えて水を含む。

0078

(1)によるガス流中に1種以上の酸素含有物質に加えて水が存在する好ましい実施形態に関しては、ガス流の接触の工程(2)におけるガス流中の少なくとも1つの酸素含有物質から少なくとも1つのオレフィンへの転化が本発明による触媒を用いて行うことができることを条件として、その中に存在することができる含水量に関して原則的には制限はない。しかし、これらの好ましい実施形態において、ガス流の含水量は全容量に対して5〜60容量%の範囲であることが好ましく、含水量はより好ましくは10〜55容量%、さらに好ましくは20〜50容量%、さらに好ましくは30〜45容量%の範囲である。

0079

したがって、本発明によれば、水が好ましくは(1)によるガス流に全容量に対して5〜60容量%、好ましくは10〜55容量%、さらに好ましくは20〜50容量%、さらに好ましくは30〜45容量%の範囲で存在する、酸素含有物質をオレフィンに転化する方法の実施形態が好ましい。

0080

酸素含有物質をオレフィンに転化する本発明による方法の特に好ましい実施形態において、(1)で用意されたガス流は予備反応、好ましくは1種以上のアルコールから1種以上のエーテルへの転化、特にメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール及びそれらの2つ以上の混合物からなる群、さらに好ましくはメタノール、エタノール、n−プロパノール及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択される1種以上のアルコールからの転化に由来し、より好ましくはメタノール及び/又はエタノールの予備反応に由来し、さらに好ましくはメタノールは1種以上のジ(C1〜C2)アルキルエーテル、好ましくはジメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチルメチルエーテル及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択される1種以上のジ(C1〜C2)アルキルエーテルに少なくとも部分転化される。例えば、(1)で用意されたガス流は、特に好ましい実施形態においてメタノールからジメチルエーテルへの転化の予備反応に由来する。

0081

(1)で用意されたガス流が1種以上のアルコールの予備反応に由来する本発明による方法の特に好ましい実施形態において、1種以上のアルコールの転化の反応、したがって反応生成物に関して原則的にはいかなる特定の制限もない。ただし、この転化によって、1種以上の酸素含有物質を含むガス流がもたらされ、(2)において本発明による触媒と接触すると酸素含有物質の少なくとも1つから少なくとも1つのオレフィンへの転化を可能にすることを条件とする。これらの特定の実施形態において、予備反応が少なくとも1つのアルコールから少なくとも1つのエーテル、特に少なくとも1つのジアルキルエーテルへの転化を導き、より好ましくは脱水反応であり、1種以上のジアルキルエーテルに対する副産物として水が得られることがさらに好ましい。(1)で用意されたガス流が予備反応に由来する本発明の特定の好ましい実施形態において、予備反応に由来するそのようなガス流が直接にワークアップなしで本発明による方法に工程(1)で供給されることが本発明による方法において特に好ましい。

0082

酸素含有物質をオレフィンに転化する本発明による方法の工程(2)においてガス流と本発明による触媒を接触させる様式に関して、少なくとも1つの酸素含有物質から少なくとも1つのオレフィンへの転化を実行できることを条件として、原則的にはいかなる制限もない。これは、例えば接触(2)が行われる温度に当てはまる。したがって、例えば本発明による方法の工程(2)における接触は200〜700℃の範囲の温度で行うことができ、250〜650℃、さらに好ましくは300〜600℃、さらに好ましくは350〜560℃、さらに好ましくは400〜540℃、さらに好ましくは430〜520℃の範囲の温度を選択することが好ましい。本発明の特に好ましい実施形態において、本発明による方法の(2)による接触は450〜500℃の範囲の温度で行われる。

0083

したがって、本発明によれば、(2)による接触が200〜700℃、好ましくは250〜650℃、さらに好ましくは300〜600℃、さらに好ましくは350〜560℃、さらに好ましくは400〜540℃、さらに好ましくは430〜520℃、さらに好ましくは450〜500℃の範囲の温度で行われる、酸素含有物質をオレフィンに転化する方法の実施形態が好ましい。

0084

同じことが、本発明による方法の工程(2)においてガス流を本発明による触媒と接触させる圧力にも同様に当てはまる。したがって、接触を任意所望の圧力で原則的には行うことができる。ただし、この圧力が、ガス流と触媒の接触による少なくとも1つの酸素含有物質から少なくとも1つのオレフィンへの転化を可能にすることを条件とする。したがって、例えば工程(2)での接触における圧力は0.1〜10バールの範囲とすることができ、本出願による圧力は、接触における圧力1バールがしたがって標準圧力1.03kPaに対応するように絶対圧力を示す。本発明によれば、工程(2)における接触は好ましくは0.3〜7バール、さらに好ましくは0.5〜5バール、さらに好ましくは0.7〜3バール、さらに好ましくは0.8〜2.5バール、さらに好ましくは0.9〜2.2バールの圧力で行われる。酸素含有物質をオレフィンに転化する本発明による方法の特に好ましい実施形態において、工程(2)における接触は圧力1〜2バールで行われる。

0085

したがって、本発明によれば、(2)による接触が0.1〜10バール、好ましくは0.3〜7バール、さらに好ましくは0.5〜5バール、さらに好ましくは0.7〜3バール、さらに好ましくは0.8〜2.5バール、さらに好ましくは0.9〜2.2バール、さらに好ましくは1〜2バールの範囲の圧力で行われる、酸素含有物質をオレフィンに転化する方法の実施形態が好ましい。

0086

さらに、酸素含有物質をオレフィンに転化する本発明による方法の実行の様式に関しては特定の制限はなく、したがって連続法又は非連続法を使用することが可能であり、非連続法は例えばバッチ方法の形で実行することができる。しかし本発明によれば、酸素含有物質の転化のための本発明による方法を連続法で実施することが好ましい。したがって、本発明によれば、方法が連続法である酸素含有物質をオレフィンに転化する方法の実施形態が好ましい。

0087

連続法のこれらの好ましい実施形態に関しては、酸素含有物質からオレフィンへの転化を行うことができることを条件として、選択された空間速度に関していかなる制限もない。したがって、例えば0.5〜50h−1の範囲である、工程(2)での接触における空間速度(WHSV質量空間速度は酸素含有物質反応物質流(kg/時)と反応器中のゼオライトの量(kg)の比として算出される)を選択することが可能であり、1〜30h−1、さらに好ましくは2〜20h−1、さらに好ましくは3〜15h−1、さらに好ましくは4〜10h−1の空間速度を選択することが好ましい。酸素含有物質を転化する本発明による方法の特に好ましい実施形態において、工程(2)におけるガス流の接触のための空間速度として5〜7h−1の範囲が選択される。

0088

酸素含有物質をオレフィンに転化する本発明による方法の特定の実施形態による好ましい空間速度に関して、これらは好ましくは特定の範囲内の酸素含有物質の転化率に関連して確立される。したがって、本発明による方法の特定の好ましい実施形態による空間速度は、例えば50〜99.9%の範囲の酸素含有物質の転化率で確立することができる。しかし、本発明によれば、特定の好ましい実施形態による空間速度は好ましくは70〜99.5%、さらに好ましくは90〜99%、さらに好ましくは95〜98.5%、さらに好ましくは96〜98%、さらに好ましくは96.5〜97.5%の範囲の酸素含有物質の転化率で確立される。しかし、本発明によれば、本発明による方法の工程(2)におけるガス流の接触の過程における空間速度は96.5〜99.9%又はそれ以上の酸素含有物質の完全転化率、さらに好ましくは97.5〜99.9%又はそれ以上、さらに好ましくは98〜99.9%又はそれ以上、さらに好ましくは99〜99.9%又はそれ以上、さらに好ましくは99.5〜99.9%又はそれ以上の酸素含有物質の転化率で確立される。

0089

したがって、本発明によれば、(2)による接触の過程における空間速度が0.5〜50h−1、好ましくは1〜30h−1、さらに好ましくは2〜20h−1、さらに好ましくは3〜15h−1、さらに好ましくは4〜10h−1、さらに好ましくは5〜7h−1の範囲である、酸素含有物質をオレフィンに転化する方法の実施形態が好ましい。

0090

以上に説明し、本出願の実施例に示すように、特に本発明による方法の特定の好ましい実施形態に関して本出願に記載される酸素含有物質を転化する方法における本発明の触媒で特に長い実用寿命を実現することが可能である。したがって、驚くべきことに、本発明による触媒を使用する方法は先行技術による触媒を使用する方法に比べて少なくともこの触媒バッチを使用する方法に関して、触媒の再生のために方法を中断しなければならなくなる前に触媒の実用寿命をかなり延ばすことができることが明らかになってきた。したがって、本発明によれば、本出願に記載するように酸素含有物質をオレフィンに転化する方法を特定の又は好ましい空間速度の1つで実行するのに長い実用寿命を選択することは特に好ましい。

0091

したがって、40〜300時間、さらに好ましくは50〜250時間、さらに好ましくは70〜200時間、さらに好ましくは90〜150時間、さらに好ましくは100〜130時間、さらに好ましくは110〜115時間の範囲の実用寿命が好ましい。さらに詳細には、したがって、本発明による方法が行われる特定の好ましい空間速度に基づいて、例えば0.5〜50h−1の範囲の空間速度で40〜300時間の実用寿命が好ましい。1〜30h−1の範囲の空間速度で50〜250時間の実用寿命がさらに好ましく、2〜20h−1の範囲の空間速度で70〜200時間の実用寿命がさらに好ましく、3〜15h−1の範囲の空間速度で90〜150時間の実用寿命がさらに好ましく、4〜10h−1の範囲の空間速度で100〜130時間の実用寿命がさらに好ましい。本発明による方法の特に好ましい実施形態において、連続法が中断なしに行われる触媒の実用寿命として空間速度5〜7h−1で110〜115時間の範囲が選択される。本発明による方法において選択される特定の好ましい空間速度に関してすでに上述したように、選択された実用寿命、特に特定の空間速度と組み合わせた選択された実用寿命に関する特定の好ましい実施形態は、触媒の同時完全転化率に関し、本発明による方法の(1)によるガス流に存在する1種以上の酸素含有物質の転化に関して特に96.5〜99.9%又はそれ以上、好ましくは97.5〜99.9%又はそれ以上、さらに好ましくは98〜99.9%又はそれ以上、さらに好ましくは99〜99.9%又はそれ以上、さらに好ましくは99.5〜99.9%又はそれ以上の範囲の転化率に関する。

0092

したがって、本発明によれば、連続法が中断なしに行われる、触媒の実用寿命が40〜300時間、好ましくは50〜250時間、さらに好ましくは70〜200時間、さらに好ましくは90〜150時間、さらに好ましくは100〜130時間、さらに好ましくは110〜115時間の範囲である、酸素含有物質をオレフィンに転化する方法の実施形態がさらに好ましい。

0093

本発明はさらに、上記の本発明の触媒を使用する方法、特に本出願に記載される特定の好ましい実施形態による本発明の触媒を使用する方法にも関する。本発明によれば、本発明の触媒を使用する方法に関して原則的にはいかなる制限もなく、したがってその触媒は酸素含有物質からオレフィンへの転化のために、又は触媒が化学転化に対して対応する触媒作用を示す考え得る任意の接触方法で使用することができる。しかし、本発明によれば、本発明の触媒は、好ましくはメタノールからオレフィンを製造する方法(MTO方法)、さらに好ましくはメタノールからガソリンを製造する方法(MTG方法)、メタノールから炭化水素を製造する方法、メタノールからプロピレンを製造する方法(MTP方法)、メタノールからプロピレン/ブチレンを製造する方法(MT3/4方法)、及び芳香族化合物のアルキル化、又は流動接触分解方法FCC方法)で使用される。しかし、本発明によれば、本発明の触媒は、より好ましくはメタノールからオレフィンを製造する方法(MTO方法)、特に本発明による酸素含有物質をオレフィンに転化する特定の又は好ましい方法の1つにおける酸素含有物質をオレフィンに転化する方法で使用される。

図面の簡単な説明

0094

実施例3によるMTO試験における実施例1による触媒のメタノール転化、ならびにそれぞれのエチレン、プロピレン、C4オレフィン、C4パラフィン及びメタン選択性を実行時間の関数として示す図である。横軸は実用寿命(単位:時間)を表し、左側縦軸はエチレン(測定点:「◆」)、プロピレン(測定点:「黒三角」)、C4オレフィン(測定点:「□」)、芳香族化合物(測定点:「●」)、及びメタン(測定点:「黒四角」)の選択性(%)を表し、右側縦軸はメタノール又はジメチルエーテル転化率(%)を表し、グラフ実線で示す。
実施例3によるMTO試験における実施例1による触媒のメタノール転化、ならびにそれぞれのエチレン、プロピレン、C4オレフィン、C4パラフィン及びメタン選択性を実行時間の関数として示す図である。横軸は実用寿命(単位:時間)を表し、左側縦軸はエチレン(測定点:「◆」)、プロピレン(測定点:「黒三角」)、C4オレフィン(測定点:「□」)、芳香族化合物(測定点:「●」)、及びメタン(測定点:「黒四角」)の選択性(%)を表し、右側縦軸はメタノール又はジメチルエーテル転化率(%)を表し、グラフに実線で示す。
1.54060Åの波長で測定した、実施例1に由来する押出物のX線ディフラクトグラムセクションを示す図である。横軸は反射角「2θ」(°2θ)を表し、縦軸は測定強度無次元単位「カウント数」)を表す。比較のために、ZSM−5の線スペクトル及びリン酸アルミニウム(AIPO4)の線スペクトルをディフラクトグラムに含め、リン酸アルミニウムの線を「*」で印す。さらに詳細には、X線ディフラクトグラムからAIPO4が試料に存在しないことを推論することができる。

0095

実施例
比較例1
ZSM−5を含む押出物の製造
Si/Al=50のH−ZSM−5(Zeochem社のZEO−cat PZ2−100 H)150gを擬ベーム石(Pural SB;Sasol社)130gと混合し、ギ酸3.9gを混合し、混練機中にて水135gで処理して、均質な材料を得た。か焼した押出物のゼオライト/結合剤の比が60:40に対応するように出発質量を選択した。押出成形プレスを用いて、この混練材料を約90〜130バールで2.5mmのダイに通した。引き続いて、押出物を乾燥棚中にて120℃で16時間乾燥し、(加熱時間4時間後)マッフル炉中にて500℃で4時間か焼した。その後、押出物をふるい分け機中にて2つの鋼球(直径約2cm、258g/球)で処理して、1.6〜2.0mmの小片を得た。

0096

得られた小片のBET表面積は351m2/gであった。

0097

元素分析
Si:25.9g/100g
Al:19.7g/100g

0098

比較例2
ZSM−5を含むリン処理押出物の製造
リン含浸より前に、比較例1に由来するH−ZSM−5/Al2O3小片の吸水能をH2O 1ml/押出物2gであると決定した。したがって、85%リン酸3.1gの溶液に蒸留水を加えて全液量を10mlにした。リン酸の量は、か焼後に、元素として算出して4質量%のリンが押出物に存在するように算出した。比較例1に由来する小片20gを磁製皿に入れ、ヘラを使って希リン酸で均質化する。均質化された混合物を真空乾燥棚中、80℃で8時間乾燥し、次いで(加熱時間4時間後)マッフル炉中、空気下にて500℃で4時間か焼した。

0099

得られたリン含浸小片のBET表面積は283m2/gであった。

0100

元素分析:
Si:22.8g/100g
Al:17.6g/100g
P:3.7g/100g

0101

比較例3
Mg−ZSM−5を含む押出物の製造
Si/Al=50のH−ZSM−5(Zeochem社のZEO−cat PZ2−100 H)粉末硝酸マグネシウム溶液をスプレー含浸した。このスプレー含浸の過程において、シェル含浸(比較例2)とは異なり、吸水90%になるまで吹付けを行った。量したMgの量は、か焼後の粉末が4質量%のMgを含むほどであった。含浸には、ゼオライト粉末58.7gを丸底フラスコに導入し、ロータリーエバポレーターに取り付けた。加熱しながら、水に硝酸マグネシウム43.9gを溶解し、蒸留水を加えて全液量を54mlにした。得られた硝酸マグネシウム溶液を滴下漏斗に導入し、回転させながら、100l/時間のN2を流したガラススプレーノズルを通して粉末に徐々にスプレーした。この間に、均一な分布を実現するために一定時間ごとにフラスコを取り外し、手で振盪した。硝酸マグネシウム溶液の添加が終了すると、粉末をさらに10分間回転させた。引き続いて、粉末を石英ロータリー球体フラスコ中にて120℃で16時間乾燥し、加熱時間4時間の後、次いで粉末を空気(20l/時)下に500℃で4時間か焼し、か焼した粉末を続いて、分析ミルを用いて小さいサイズに粉砕し、メッシュサイズ1mmの篩過した。

0102

得られたマグネシウム含浸ゼオライトのBET表面積はBET303m2/gであった。

0103

元素分析:
Mg:3.7g/100g
スプレー含浸で製造したMg−ZSM−5粉末を結合剤である擬ベーム石(Pural SB;Sasol社)でさらに処理して、押出物を得た。か焼した押出物のゼオライト/結合剤の比が60:40に対応するように出発質量を選択した。このために、ゼオライト58.7g及び擬ベーム石(Pural SB;Sasol社)50.7gを秤量し、混合し、希ギ酸(水20ml中ギ酸1.5g)と混和し、水38mlで処理して、均質な材料を得た。均質化された混合物の粘度はカードメーター(「Curd Meter max ME−500」(株式会社アイテックテクエンジニアリング製)で測定して、1.633×104N/m2であった。押出成形プレスを用いて、混練材料を約110バールで2.5mmのダイを通過させた。引き続いて、得られた押出物を乾燥棚中にて120℃で16時間乾燥し、(加熱時間4時間後)マッフル炉中にて500℃で4時間か焼し、か焼した押出物を2つの鋼球(直径約2cm、258g/球)を備えたふるい分け機で処理して、1.6〜2mmの小片を得た。

0104

得られた小片のBET表面積は291m2/gであった。

0105

元素分析:
Si:24.5g/100g
Al:19.0g/100g
Mg:2.3g/100g
Na:0.04g/100g

0106

Mg−ZSM−5を含むリン処理押出物の製造
比較例2の製造方法によれば、比較例3に由来するMg−ZSM−5/Al2O3小片10gにリン酸水溶液(85% H3PO4 1.6gにH2Oを加えて5mlとしたもの)を含浸させ、乾燥し、か焼した。

0107

得られたリン含浸小片のBET表面積は189m2/gであった。

0108

元素分析:
Si:22.0g/100g
Al:17.8g/100g
Mg:2.1g/100g
Na:0.03g/100g
P:3.8g/100g

0109

押出物におけるリンの分布を分析電子顕微鏡法(EDXS)で分析した。これによって、驚くべきことに、結合剤におけるリン濃度は約9質量%であり、一方ではわずかに約1質量%のリン濃度がゼオライト系材料において測定されたことが明らかになった。したがって、驚くべきことに、本発明に従って製造された押出物は、バインダーマトリックスとゼオライト系材料の両方においてリンの分布が均一になるものと予想される方式で押出物に含浸させるとしても、そこに存在するゼオライト系材料よりバインダーマトリックスにおいてはるかに高いリン濃度を有することが明らかになった。

0110

押出物も粉末X線回折法で分析した。図3は、X線ディフラクトグラムにさらに含まれているZSM−5の線スペクトルとの比較によって示されるように、MFI構造タイプであるゼオライト系材料ZSM−5の反射はっきりと明らかである、押出物の試料のX線ディフラクトグラムのセクションを示す。一方、ディフラクトグラムからAIPO4が試料に存在しないことをはっきりと推論することができる(図3において「*」で印を付けた線を参照のこと)。したがって、さらに詳細には、リン酸アルミニウムが、製造方法においてリン含浸アルミナ結合剤のか焼の過程に形成しないことが明らかになった。

0111

Mg−ZSM−5及びリン酸を含む押出物の製造
比較例3によりスプレー含浸で生成したMg−ZSM−5粉末を結合剤である擬ベーム石(Pural SB;Sasol社)でさらに処理して、押出物を得た。か焼した押出物のゼオライト/結合剤の比が60:40に対応するように出発質量を選択した。このために、ゼオライト115g及び擬ベーム石(Pural SB;Sasol社)105gを秤量し、混合し、リン酸(85%;Sigma−Aldrich社)15.2gと混和し、Walocel 5.75g及び水130mlで処理して、均質な材料を得た。押出成形プレスを用いて、混練材料を約60バールで2.5mmのダイに通した。引き続いて、これらの押出物を乾燥棚中にて120℃で16時間乾燥し、マッフル炉中にて500℃で4時間か焼し(加熱時間4時間)、2つの鋼球(直径約2cm、258g/球)を備えたふるい分け機で処理して、1.6〜2mmの小片を得た。

0112

得られた小片のBET表面積は265m2/gであった。

0113

元素分析:
Si:22.9g/100g
Al:19.9g/100g
Mg:2.1g/100g
P:1.8g/100g

0114

メタノールからプロピレン/ブチレンへの方法(MT3/4方法)における比較試験
比較例1〜3及び実施例1及び2で製造された触媒(いずれの場合にも2g)を炭化ケイ素(いずれの場合にも23g)と混合し、連続運転電気加熱管型反応器に入れた。試験反応器の上流では、メタノール蒸気が生成して、75容量%のメタノール及び25容量%のN2を含むガス流が得られ、アルミナ小片34mlを投入した予備反応器によって275℃及び(絶対)圧力1〜2バールでジメチルエーテルに転化した。次いで、ジメチルエーテルを含む流を管型反応器に通し、その中において450〜500℃の温度、メタノール基準で6h−1のWHSV(=質量空間速度)、及び(絶対)圧力1〜2バールで転化させ、反応パラメータは実行時間全体にわたって維持した。管型反応器の下流では、ガス状の生成物混合物をオンラインクロマトグラフィーで分析した。

0115

MT3/4方法で比較例1〜3ならびに実施例1及び2による触媒の選択性について得られた結果を表1に示し、これらは、メタノールの転化が97%以上であった触媒の実行時間における平均選択性を再現している。比較例3及び実施例1のオンラインクロマトグラフィー分析の結果をそれぞれ図1及び2に示す。

0116

0117

表1の値から推論することができるように、驚くべきことに、リンを含む金属酸化物とアルカリ土類金属を含むゼオライトの組合せの特定の使用方法によって、触媒の実用寿命が驚くほど長くなり、そのため97%を超えるメタノールの転化率を維持できることが明らかになった。比較例1及び2に由来するリンを含む触媒と含まない触媒の比較が示すように、比較例2に由来するリンを含む触媒の実用寿命は比較例1に由来するリンを含まない触媒に比べて実質的に短くなるが、実施例1及び2による本発明の触媒においては、実施例1及び2に由来する本発明の触媒の結果とリンを使用しないで製造された比較例3に由来する触媒の比較によって明らかなように、リンの使用は見込みにまったく反して、触媒の実用寿命における実質的な改善につながる。さらに、驚くべきことに、本発明の触媒はアルカリ土類金属を含まず、かつ/又はリンを含まない比較例に比べて、C3及びC4オレフィンであるプロピレン及びブチレンに対する選択性の増加をもたらすことも明らかになってきた。実施例1及び2に由来する本発明による触媒の上記の驚くべき効果のため、この触媒がMT3/4方法における望ましくない副産物、特にメタンも著しく低減させることはなおさら予想外であった。この驚くべき効果は、特に図1及び2における比較例3及び実施例1のオンラインクロマトグラフィー分析の結果を比較することによってはっきりと明らかである。したがって、図1における比較例3の副産物であるメタンの発生プロファイルにおける増加は実行時間の増加と共に絶え間なく大幅であることが明らかであるが、実施例1に由来する触媒の実行時間全体にわたるメタン形成の増加はそれと比較して極めて弱い(図2を参照のこと)。

0118

さらに、驚くべきことに、製造にはゼオライト及び結合剤の押出のためにリン酸の形態のリンを導入することが必要である、実施例2による本発明の触媒は実施例1による触媒に比べて、実用寿命において著しい増加を示し、C3及びC4オレフィンに対する選択性においてさらに改善を示すことが明らかになった。これらのさらなる改善は、実施例1のように完成した押出物にリンを含む溶液をさらに含浸させることがない簡易方法で触媒が製造されるという点でなおさら有利である。したがって、実施例2に記載の方法によって、高効率な触媒だけでなく、特に効率的な製造も提供される。

0119

本発明によるアルカリ土類金属及びリンのドーピングの予想外の相乗作用によってもたらすことができるこれらの予想外の効果に基づいて、したがって、実施例3によるMT3/4方法における試験結果によって明らかにされたように実用寿命を大幅に延ばすことができるだけでなく、C3及びC4オレフィンに対する選択性の増加も示し、特に副産物、特にメタンの形成を著しく低減させることもできる、酸素含有物質からオレフィンへの転化のための触媒が提供される。

実施例

0120

引用先行技術文献
-DD238733 A1
-McIntosh et al. in Applied Catalysis 1983, 6, p. 307-314
-Lee et al. in Applied Catalysis A, 2010, 374, p. 18-25
-Freiding et al. in Applied Catalysis A, 2007, 328, p. 210-218
-US 4,049,573
-Goryainova et al. in Petroleum Chemistry 2011, vol. 51, no. 3, p. 169-173
-Ciambelli et al. "Acid-base catalysis in the conversion of methanol to olefins over Mg-modified ZSM-5 zeolite", Successful Design of Catalysts, Elsevier Science Publishers B.V., Amsterdam, 1988, p. 239-246
-Okado et al. in Applied Catalysis 1988, 41, p. 121-135
-WO 2012/123556 A1
-WO 2012/123557 A1
-WO 2012/123558 A1

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