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技術 併用療法

出願人 テトラロジックファーマシューティカルズコーポレーション
発明者 ベグリーシー.グレンベネタトスクリストファーチャンデュリュシュリニヴァース
出願日 2013年8月1日 (6年6ヶ月経過) 出願番号 2015-525575
公開日 2015年8月24日 (4年5ヶ月経過) 公開番号 2015-524441
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 拡大試験 先行試験 複数項 参照文 使用順 アルキリン 凝固遅延剤 分離式
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年8月24日)のものです。
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図面 (12)

課題・解決手段

Smac模倣体およびGM-CSF投与を含む、併用療法

概要

背景

発明の背景
アポトーシスタンパク質阻害剤(IAP)は、カスパーゼ依存性アポトーシスを抑制する、天然細胞内タンパク質である。SmacはDIABLOとしても公知で、IAPに拮抗する、すなわちその活性阻害するよう機能する、もう1つの細胞内タンパク質である。健常細胞においては、SmacおよびIAPは一緒に健常細胞の生存力を維持するよう機能する。しかし、特定の疾患状態、例えば、がんおよび他の増殖性障害においては、IAPは適切に拮抗されず、したがってアポトーシスを防止し、異常な増殖および生存を引き起こす、または悪化させる。

Smac模倣体はIAP拮抗剤としても公知で、Smacの4つのN末端アミノ酸の構造およびIAP拮抗剤活性を模倣する合成小分子である。(Smac模倣体は時にIAP拮抗剤と呼ばれる。)増殖性障害に罹っている動物投与すると、Smac模倣体はIAPに拮抗し、異常に増殖している細胞の間でアポトーシスの増大を引き起こす。増殖性障害の処置において用いるために、様々なSmac模倣体が開発中である。

顆粒球マクロファージコロニー刺激因子GM-CSF)はマクロファージによって発現され、分泌されるサイトカインである。GM-CSFの主な機能は、成熟してマクロファージとなる単球、および顆粒球、すなわち、好中球好塩基球、および好酸球の産生を刺激することにより感染と戦うのを助けることである。出芽酵母(S. cerevisiae)中で作成される組換えGM-CSFは、リューカインなる商品名およびサルグラモスチムなる一般名で薬物製品として販売されている。

概要

Smac模倣体およびGM-CSFの投与を含む、併用療法

目的

キット上に記憶の手助けとなるものを、例えば、錠剤またはカプセル剤の隣の数字の形で提供する

効果

実績

技術文献被引用数
- 件
牽制数
- 件

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請求項1

それを必要としている哺乳動物における増殖性障害処置する方法であって、(i)Smac模倣体の有効量および(ii)GM-CSFの有効量を動物に内部投与する段階を含む、方法。

請求項2

増殖性障害ががんである、請求項1記載の方法。

請求項3

増殖性障害が肉腫膀胱がん卵巣がん乳がん、脳がん、膵臓がん結腸がん、血液がん皮膚がん肺がん、および骨がんからなる群より選択されるがんである、請求項2記載の方法。

請求項4

請求項5

がんが乳がんおよび腎癌から選択される、請求項2記載の方法。

請求項6

GM-CSFが組換えGM-CSFである、請求項1、2、3、4、および5のいずれか一項記載の方法。

請求項7

GM-CSFがサルグラモスチムである、請求項1、2、3、4、および5のいずれか一項記載の方法。

請求項8

Smac模倣体が化合物15またはその薬学的に許容される塩である、前記請求項のいずれか一項記載の方法。

請求項9

GM-CSFおよびSmac模倣体が別々に同時投与される、前記請求項のいずれか一項記載の方法。

請求項10

GM-CSFおよびSmac模倣体が、異なる薬学的用量単位の内部投与によりかつ異なる時点で同時投与される、請求項9記載の方法。

請求項11

細胞においてアポトーシス誘導する方法であって、細胞をSmac模倣体およびGM-CSFと接触させる段階を含む、方法。

請求項12

細胞ががん細胞である、請求項11記載の方法。

請求項13

Smac模倣体およびGM-CSFを、放射線照射化学療法免疫療法光力学療法、およびその組み合わせから選択されるさらなるがん療法と組み合わせて投与する段階をさらに含む、前記請求項のいずれか一項または複数項記載の方法。

請求項14

Smac模倣体の有効量およびGM-CSFの有効量を動物に内部投与する段階を含む、それを必要としている哺乳動物において自己免疫疾患を処置する方法であって、自己免疫疾患が、状態がアポトーシスの異常な調節によって引き起こされる、または悪化するものであり、かつ全身性紅斑性狼蒼乾癬、および特発性血小板減少性紫斑病ウェルホーフ病)から選択される、方法。

請求項15

異常に増殖中の細胞をアポトーシスに対して感作する方法であって、細胞をSmac模倣体およびGM-CSFに接触させる段階を含む、方法。

請求項16

薬学的に許容される担体中にSmac模倣体およびGM-CSFを含む、薬学的組成物

請求項17

薬学的に許容される担体中にSmac模倣体およびGM-CSFを含む、静脈内注入用の装置。

請求項18

増殖性障害に罹っている患者に、GM-CSFと同時投与するためのSmac模倣体。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本出願は、2012年8月1日提出の米国特許仮出願第61/678,360号の恩典を主張し、その全開示は全体が参照により本明細書に組み入れられる。

0002

発明の分野
本発明は、がんを含む増殖性障害処置するための組成物および方法の分野にある。

背景技術

0003

発明の背景
アポトーシスタンパク質阻害剤(IAP)は、カスパーゼ依存性アポトーシスを抑制する、天然細胞内タンパク質である。SmacはDIABLOとしても公知で、IAPに拮抗する、すなわちその活性阻害するよう機能する、もう1つの細胞内タンパク質である。健常細胞においては、SmacおよびIAPは一緒に健常細胞の生存力を維持するよう機能する。しかし、特定の疾患状態、例えば、がんおよび他の増殖性障害においては、IAPは適切に拮抗されず、したがってアポトーシスを防止し、異常な増殖および生存を引き起こす、または悪化させる。

0004

Smac模倣体はIAP拮抗剤としても公知で、Smacの4つのN末端アミノ酸の構造およびIAP拮抗剤活性を模倣する合成小分子である。(Smac模倣体は時にIAP拮抗剤と呼ばれる。)増殖性障害に罹っている動物投与すると、Smac模倣体はIAPに拮抗し、異常に増殖している細胞の間でアポトーシスの増大を引き起こす。増殖性障害の処置において用いるために、様々なSmac模倣体が開発中である。

0005

顆粒球マクロファージコロニー刺激因子GM-CSF)はマクロファージによって発現され、分泌されるサイトカインである。GM-CSFの主な機能は、成熟してマクロファージとなる単球、および顆粒球、すなわち、好中球好塩基球、および好酸球の産生を刺激することにより感染と戦うのを助けることである。出芽酵母(S. cerevisiae)中で作成される組換えGM-CSFは、リューカインなる商品名およびサルグラモスチムなる一般名で薬物製品として販売されている。

0006

アポトーシスタンパク質の阻害剤(IAP)は多様な外因性および内因性細胞アポトーシスシグナルを調節する。8つのヒトIAPのうち、cIAP1、cIAP2およびXIAPは最近、小分子Smac模倣化合物の一次標的として同定されている。内因性Smacと同様、Smac模倣体は一次IAP標的タンパク質の保存されたBIRドメインに結合し、それらの抗アポトーシス機能に拮抗する。Smac模倣体は、インビトロおよびインビボ化学療法薬ならびに生物学的剤(TNFαおよびTRAIL)の細胞毒性を増強することが明らかにされている。いくつかの小分子Smac模倣体ががん治療薬として現在臨床試験中である。本明細書において、本発明者らは、GM-CSF処理したヒト末梢血単核細胞(PBMC)からの培養上清がMDA-MB-231乳がん細胞株(Smac模倣体耐性変異株)をSmac模倣体仲介アポトーシス誘導に対してTNF依存性様式で感作したことを示す。

0007

本発明は、1つの局面において、哺乳動物対象、例えば、ヒト患者における、がんなどの増殖性障害を、Smac模倣体の有効量およびGM-CSFの有効量を対象に内部投与することによって処置する方法である。

0008

関連する例示的態様において、本発明は異常に増殖中の細胞をアポトーシスに対して感作する方法であって、細胞をSmac模倣体およびGM-CSFに接触させる段階を含む方法を含む。そのような方法は、例えば、本明細書の他所に記載のものなどの、他の化学療法剤の活性を強化するためにも用いることができる。

0009

例示的態様において、方法は、N-{1S-[2R-(6,6'-ジフルオロ-3'-{4S-ヒドロキシ-1-[2S-(2S-メチルアミノ-プロピオニルアミノ)-ブチリル]-ピロリジン-2R-イルメチル}-1H,1'H-[2,2']ビインドリル-3-イルメチル)-4S-ヒドロキシ-ピロリジン-1-カルボニル]-プロピル}-2S-メチルアミノ-プロピオンアミド(「化合物15」)またはその薬学的に許容される塩の有効量を、GM-CSFとの組み合わせで、対象に投与する段階を含む。

0010

化合物15は以下の構造を有する:

式中、R5は-CH2CH3である。

0011

化合物15はTL32711として、またビリパント(birinapant)としても公知である。

0012

本発明は、関連する局面において、Smac模倣体およびGM-CSFを含む薬学的組成物を含む。

0013

他の局面において、本発明は、それを必要としている哺乳動物対象、例えば、ヒト、またはコンパニオン動物食用動物、もしくはスポーツ動物において、障害または疾患の症状がアポトーシス促進療法によって改善されうる、がんなどの増殖性障害、または自己免疫疾患を処置する方法であって、Smac模倣体の有効量およびGM-CSFの有効量を対象に内部投与する段階を含む方法を含む。

0014

もう1つの例示的態様において、本発明は、細胞においてアポトーシスを誘導する方法であって、細胞をSmac模倣体およびGM-CSFと接触させる段階を含む方法を含む。この態様において、細胞は、例えば、がん性細胞でありうる。

0015

さらなる例示的態様において、本発明は、Smac模倣体およびGM-CSFに加えて、例えば、放射線照射化学療法免疫療法光力学療法、およびその組み合わせなどの、第二のがん関連療法を投与する段階をさらに含む、前述の方法の任意の1つまたは複数を含む。

0016

さらなる例示的態様において、本発明は、それを必要としている哺乳動物において、例えば、全身性紅斑性狼蒼乾癬、および特発性血小板減少性紫斑病ウェルホーフ病)を含む、状態がアポトーシスの異常な調節によって引き起こされる、または悪化する、自己免疫疾患を処置する方法であって、Smac模倣体およびGM-CSFの有効量を動物に内部投与する段階を含む方法を含む。

図面の簡単な説明

0017

図1(a)、(b)、(c)および(d)は、それぞれ、ドナー1、2、3、および4から採取したPBMCのGM-CSFによるエクスビボ処理がTNFαの産生を引き起こすことを示す、実施例1からのデータを含む。
図2(a)、(b)、および(c)は、それぞれ、ドナー1、2、3、および4から採取したPBMCのGM-CSFによるエクスビボ処理がTNFαの産生を引き起こすことを示す、実施例1からの追加のデータを含む。
図3(a)、(b)、および(c)は、それぞれ、ドナー1、3、および4から採取したPBMCからのGM-CSF処理培地がMDA-MB-231細胞をSmac模倣体に対してTNFα依存性様式で感作することを示す、実施例2からのデータを含む。
図4は、GM-CSF+ビリナパントが、GM-CSF単独およびビリナパント単独に比べて、RenCa異種移植マウス生存時間相乗的に増大させたことを示す、実施例4からのデータを含む。

0018

発明の詳細な説明
本発明に従い、Smac模倣体およびGM-CSFを増殖性障害、例えば:様々な良性腫瘍もしくは悪性腫瘍(がん)、良性増殖性腫瘍(例えば、乾癬、良性前立腺肥大、および再狭窄)、または自己免疫疾患(例えば、自己免疫性増殖性糸球体腎炎リンパ球増殖性自己免疫応答)の処置において用いる。

0019

本発明のいくつかの態様は、細胞、特に病的増殖細胞のアポトーシスを誘導することを含む。方法はインビトロまたはインビボで実施しうる。

0020

本発明の方法は、1つまたは複数の追加のIAP拮抗剤を伴うかまたは伴わない、かつ1つまたは複数の化学療法剤を伴うかまたは伴わない、Smac模倣体およびGM-CSFの投与を含みうる。複数の薬剤の投与は同時または逐次でありうる。有用な追加の化学療法剤には、アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、メクロレタミン、クロランブシルメルファラン)、アントラサイクリン(例えば、ダウノルビシンドキソルビシンエピルビシンイダルビシンミトキサントロンバルルビシン)、細胞骨格崩壊剤(例えば、パクリタキセルドセタキセル)、エポチロン(例えば、エポチロンA、エポチロンB、エポチロンD)、トポイソメラーゼIおよびIIの阻害剤(例えば、イリノテカントポテカンエトポシド、テニポシド、タフルポシド)、ヌクレオチド類縁体前駆体類縁体(例えば、アザシチジンアザチオプリンカペシタビンシタラビンドキシフルリジンフルオロウラシルゲムシタビンメルカプトプリンメトトレキサートチオグアニン)、ペプチド抗生物質(例えば、ブレオマイシン)、白金系薬剤(例えば、カルボプラチンシスプラチンオキサリプラチン)、レチノイド(例えば、オールトランスレチノイン酸)、ならびにビンカアルカロイドおよび誘導体(例えば、ビンブラスチンビンクリスチンビンデシンビノレルビン)が含まれるが、それらに限定されるわけではない。いくつかの態様において、化学療法剤には、フルダラビン、ドキソルビシン、パクリタキセル、ドセタキセル、カンプトテシン、エトポシド、トポテカン、イリノテカン、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、アムサクリン、ミトキサントロン、5-フルオロウラシル。またはゲムシタビンが含まれる。併用療法は、I型またはIII型インターフェロン、例えば、インターフェロン-α、インターフェロン-βおよび/またはインターフェロン-λなどの生物学的剤を用いることもできる。

0021

Smac模倣体には、US 7,517,906;US 7,419,975;US 7,589,118;US 7,932,382;US 7,345,081;US 7,244,851;US 7,674,787;US 7,772,177;US 7,989,441;US 8,163,792;US 8,278,293;US20100324083;US20100056467;US20090069294;US20110065726;US20110206690;WO2011098904に開示されているIAP拮抗剤が含まれるが、それらに限定されるわけではない。

0022

その中に開示されている化合物、およびSmac模倣体は一般に下記の構造を有する:
[P1-P2-P3-P4](式I)
または
[P1-P2-P3-P4]-L-[P1'-P2'-P3'-P4'](式II)
式中、P1-P2-P3-およびP1'-P2'-P3'-は、成熟SmacのN-末端Ala-Val-Pro-トリペプチドペプチド代替物、すなわち、ペプチド模倣体に対応し、P4およびP4'は4つめのN-末端アミノ酸、Phe、Tyr、Ile、またはValのアミノ酸代替物に対応し、Lは[P1-P2-P3-P4]を[P1'-P2'-P3'-P4']に共有結合で連結する連結基または結合である。

0023

例えば、限定なしで、Smac模倣体は以下の式IIの化合物類に属してもよい:
P1およびP1'はNHR1-CHR2-C(O)-であり;
P2およびP2'は-NH-CHR3-C(O)-であり;
P3およびP3'は、それぞれの場合に置換されていてもよい、ピロリジン、シクロアルキル縮合したピロリジン、または-N-ヘテロ原子を有するヘテロシクロアルキルに縮合したピロリジンであり、ここでP3/P3'のピロリジンはアミド結合によりP2/P2'に結合しており;
P4およびP4'は-M-Qp-R7である。

0024

可変置換基は、例えば、下記でありうる:
R1:-Hまたは-CH3;
R2:-CH3、-CH2CH3または-CH2OH;
R3:それぞれの場合に置換されていてもよい、C2-6アルキル、C2-6アルコキシ、C3-C6シクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル、またはC6-C8アリールもしくはヘテロアリール
M:-C(O)-などであるが、それらに限定されるわけではない、共有結合、C1-6アルキレン、置換C1-C6アルキレン;
Q:共有結合、C1-6アルキレン、置換C1-C6アルキレン、-O-または-NR8-、
P:0または1;
R7:それぞれの場合に置換されていてもよい、シクロアルキル、シクロアルキルアリール、アルキルアリールアルキルヘテロアリール、アリールまたはヘテロアリール;
R8:-HまたはC1-6アルキル。

0025

Lは[P1-P2-P3-P4]を[P1'-P2'-P3'-P4']に共有結合で連結する連結基または結合である。

0026

「アルキル」(一価)および「アルキレン」(二価)は、単独で、または別の用語(例えば、アルコキシ)の一部として、特に記載がないかぎり、最大12個の炭素原子を有する、分枝または非分枝飽和脂肪族炭化水素基を意味する。特定のアルキル基の例には、メチルエチル、n-プロピル、イソプロピルn-ブチルイソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、2-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピルn-ヘキシル、2-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル、n-ヘプチル、3-ヘプチル、2-メチルヘキシルなどが含まれるが、それらに限定されるわけではない。「低級」なる用語は、アルキル、アルケニルなどを修飾するために用いる場合、分枝または直鎖の1から4個の炭素原子を意味し、したがって、例えば、「低級アルキル」、「C1-C4アルキル」および「炭素原子1から4個のアルキル」なる用語は同義で、メチル、エチル、1-プロピル、イソプロピル、1-ブチル、sec-ブチルまたはt-ブチルを意味するために交換可能に用いられる。アルキレン基の例には、メチレンエチレン、n-プロピレン、n-ブチレンおよび2-メチル-ブチレンが含まれるが、それらに限定されるわけではない。

0027

置換アルキルなる用語は、炭化水素骨格の1つまたは複数(多くの場合4個以下)の炭素原子上の1つまたは複数の水素に置き換わる置換基を有するアルキル部分を意味する。そのような置換基は独立に下記からなる群より選択される:ハロゲン(例えば、I、Br、Cl、またはF、特にフルオロ(F))、ヒドロキシ、アミノシアノ、メルカプト、アルコキシ(C1-C6アルコキシ、または低級(C1-C4)アルコキシ、例えば、アルコキシアルキルを生じるためのメトキシまたはエトキシなど)、アリールオキシ(アリールオキシアルキルを生じるためのフェノキシなど)、ニトロ、オキソ(例えば、カルボニルを形成する)、カルボキシル(実際には1個の炭素原子上のオキソおよびヒドロキシ置換基の組み合わせ)、カルバモイル(1個の炭素原子上のオキソおよびアミノの置換である、NR2C(O)-などのアミノカルボニル)、シクロアルキル(例えば、シクロアルキルアルキル)、アリール(例えばベンジルまたはフェニルエチルなどのアラルキルを生じる)、ヘテロシクリルアルキル(例えば、ヘテロシクロアルキルアルキル)、ヘテロアリール(例えば、ヘテロアリールアルキル)、アルキルスルホニルメチルスルホニルなどの低級アルキルスルホニルを含む)、アリールスルホニルフェニルスルホニルなど)、および-OCF3(ハロゲン置換アルコキシ)。本発明は、特にアルコキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロクリアキルおよびヘテロアリールを含む、これらのアルキル置換基のいくつかは、以下に示すそれらのそれぞれの定義に関連して定義されるとおり、さらに置換されていてもよいことをさらに企図する。加えて、特定のアルキル置換基部分は、1個の炭素原子上のそのような置換の組み合わせから生じる。例えば、エステル部分、例えば、メトキシカルボニル、またはtert-ブトキシカルボニル(Boc)などのアルコキシカルボニルは、そのような置換から生じる。特に、メトキシカルボニルおよびBocはそれぞれ、メチル基(-CH3)上の3個の水素に置き換わる、オキソ(=O)および無置換アルコキシ、例えば、メトキシ(CH3-O)またはtert-ブトキシ((CH3)3C-O-)両方の置換から生じる置換アルキルである。同様に、アミド部分、例えば、ジメチルアミノカルボニルまたはメチルアミノカルボニルなどのアルキルアミノカルボニルは、メチル基(-CH3)上の3個の水素に置き換わるオキソ(=O)およびモノ-無置換アルキルアミノまたはジ無置換アルキルアミノ、例えば、ジメチルアミノ(-N-(CH3)2)またはメチルアミノ(-NH-(CH3))両方の置換から生じる置換アルキルである(同様にジフェニルアミノカルボニルなどのアリールアミノカルボニルはメチル基(-CH3)上のオキソ(=O)およびモノ-無置換アリールフェニル)アミノ両方の置換から生じる置換アルキルである)。例示的置換アルキル基には、シアノメチルニトロメチルヒドロキシメチルなどのヒドロキシアルキルトリチルオキシメチルプロピオニルオキシメチル、アミノメチルなどのアミノアルキルカルボキシメチルカルボキシエチルカルボキシプロピルなどのカルボキシルアルキル、2,3-ジクロロペンチル、3-ヒドロキシ-5-カルボキシヘキシル、アセチル(例えば、アルカノイル、ここでアセチルの場合、エチル基の-CH2部分の2つの水素原子がオキソ(=O)で置き換えられている)、2-アミノプロピルペンタクロロブチル、トリフルオロメチルメトキシエチル、3-ヒドロキシペンチル、4-クロロブチル、1,2-ジメチル-プロピル、ペンタフルオロエチルアルキルオキシカルボニルメチル、アリルオキシカルボニルアミノメチルカルバモイルオキシメチル、メトキシメチルエトキシメチル、t-ブトキシメチル、アセトキシメチルクロロメチルブロモメチルヨードメチル、トリフルオロメチル、6-ヒドロキシヘキシル、2,4-ジクロロ(n-ブチル)、2-アミノ(イソプロピル)、シクロアルキルカルボニル(例えば、シクロプロピルカルボニル)および2-カルバモイルオキシエチルがさらに含まれる。特定の置換アルキルは置換メチル基である。置換メチル基の例には、ヒドロキシメチル、保護ヒドロキシメチル(例えば、テトラヒドロピラニル-オキシメチル)、アセトキシメチル、カルバモイルオキシメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、カルボキシメチル、カルボキシル(メチル上の3個の水素原子が置き換えられており、2個の水素はオキソ(=O)で置き換えられ、他の水素はヒドロキシ(-OH)で置き換えられている)、tert-ブトキシカルボニル(メチル上の3個の水素原子が置き換えられており、2個の水素はオキソ(=O)で置き換えられ、他の水素はtert-ブトキシ(-O-C(CH3)3)で置き換えられている)、ブロモメチルおよびヨードメチルなどの基が含まれる。本明細書および特に特許請求の範囲がアルキルの特定の置換基に言及する場合、その置換基はアルキル上の置換可能な位置の1つまたは複数を潜在的に占有しうる。例えば、アルキルがフルオロ置換基を有すると述べることは、アルキル部分上のモノ-、ジ-およびおそらくはより高度の置換を包含すると考えられる。

0028

置換アルキレンなる用語は、炭化水素骨格の1つまたは複数(多くの場合4個以下)の炭素原子上の1つまたは複数の水素に置き換わる置換基を有するアルキレン部分を意味し、ここでアルキレンはアルキルについて上に示した基で同様に置換されている。

0029

アルコキシは-O-アルキルである。置換アルコキシは-O-置換アルキルであり、ここでアルコキシはアルキルについて上に示した基で同様に置換されている。1つの置換アルコキシはエトキシ(例えば、--O-CH2-CH3)の2個の水素がオキソ、(=O)で置き換えられて-O-C(O)-CH3を生じるアセトキシであり;もう1つはアルコキシの1個の水素がアリールで置き換えられている、ベンジルオキシなどのアラルコキシであり、もう1つはメトキシ(例えば、-O-CH3)の2個の水素がオキソ、(=O)で置き換えられ、他の水素がアミノ(例えば、-NH2、-NHRまたは-NRR)で置き換えられて、例えば、-O-C(O)-NH2を生じるカルバメートである。低級アルコキシは-O-低級アルキルである。

0030

「アルケニル」(一価)および「アルケニレン」(二価)は、単独で、または別の用語の一部として、特に記載がないかぎり、直鎖または分枝でありえ、かつ少なくとも2個、最大12個の炭素原子を有する、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合、典型的には1または2つの炭素-炭素二重結合を含む不飽和炭化水素基を意味する。代表的アルケニル基には、例として、ビニルアリル、イソプロペニルブタ-2-エニル、n-ペンタ-2-エニル、およびn-ヘキサ-2-エニルが含まれる。

0031

置換アルケニルおよび置換アルケニレンなる用語は、炭化水素骨格の1つまたは複数(多くの場合4個以下)の炭素原子上の1つまたは複数の水素に置き換わる置換基を有するアルケニルおよびアルケニレン部分を意味する。そのような置換基は独立に下記からなる群より選択される:ハロ(例えば、I、Br、Cl、F)、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、アルコキシ(C1-C6アルコキシなど)、アリールオキシ(フェノキシなど)、ニトロ、メルカプト、カルボキシル、オキソ、カルバモイル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、アリールスルホニルおよび-OCF3。

0032

アルキニル」は、特に記載がないかぎり、直鎖または分枝でありえ、かつ少なくとも2個、最大12個の炭素原子を有する、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合、典型的には1つの炭素-炭素三重結合を含む一価不飽和炭化水素基を意味する。代表的アルキニル基には、例として、エチニルプロパルギル、およびブタ-2-イニルが含まれる。

0033

「シクロアルキル」は、単独で、または別の用語の一部として、特に記載がないかぎり、シクロプロピルシクロブチルシクロペンチルおよびシクロヘキシルなどの3〜8個の炭素原子を有する、飽和または部分不飽和環脂肪族炭化水素基炭素環基)を意味し、1,2,3,4-テトラドナフタニル(1,2,3,4-テトラヒドナフタレン-1-イル、および1,2,3,4-テトラヒドナフタレン-2-イル)、インダニル(インダン-1イル、およびインダン-2-イル)、イソインデニル(イソインデン-1-イル、イソインデン-2-イル、およびイソインデン-3-イル)およびインデニル(インデン-1-イル、インデン-2-イルおよびインデン-3-イル)などの縮合シクロアルキルを含む多環式をさらに含む。低級シクロアルキルは3から6個の炭素原子を有し、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルを含む。

0034

置換シクロアルキルなる用語は、炭化水素骨格の1つまたは複数(多くの場合4個以下)の炭素原子上の1つまたは複数の水素に置き換わる置換基を有するシクロアルキル部分を意味する。そのような置換基は独立に下記からなる群より選択される:ハロ(例えば、I、Br、Cl、F)、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、アルコキシ(C1-C6アルコキシなど)、置換アルコキシ、アリールオキシ(フェノキシなど)、ニトロ、メルカプト、カルボキシル、オキソ、カルバモイル、アルキル、トリフルオロメチルなどの置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、アリールスルホニルおよび-OCF3。本明細書および特に特許請求の範囲がシクロアルキルの特定の置換基に言及する場合、その置換基はシクロアルキル上の置換可能な位置の1つまたは複数を潜在的に占有しうる。例えば、シクロアルキルがフルオロ置換基を有すると述べることは、シクロアルキル部分上のモノ-、ジ-およびより高度の置換を包含すると考えられる。シクロアルキルの例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロナフチルおよびインダニルが含まれる。

0035

「アリール」は、単独で、または別の用語の一部として用いる場合、縮合しているかどうかにかかわらず、示された数の炭素原子、または数が示されていない場合は6個から最大14個の炭素原子を有する、芳香族炭素環基を意味する。特定のアリール基には、フェニル、ナフチル、ビフェニルフェナントレニルナフタセニル、インドリルなどが含まれる(例えば、Lang's Handbook of Chemistry (Dean, J. A., ed) 13th ed. Table 7-2 [1985]参照)。

0036

置換アリールなる用語は、芳香族炭化水素核の1つまたは複数(通常は6個以下)の炭素原子上の1つまたは複数の水素に置き換わる置換基を有するアリール部分を意味する。そのような置換基は独立に下記からなる群より選択される:ハロ(例えば、I、Br、Cl、F)、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、アルコキシ(C1-C6アルコキシおよび特に低級アルコキシなど)、置換アルコキシ、アリールオキシ(フェノキシなど)、ニトロ、メルカプト、カルボキシル、カルバモイル、アルキル、置換アルキル(トリフルオロメチルなど)、アリール、-OCF3、アルキルスルホニル(低級アルキルスルホニルを含む)、アリールスルホニル、ヘテロシクリルおよびヘテロアリール。そのような置換フェニルの例には、2-クロロフェニル、2-ブロモフェニル、4-クロロフェニル、2,6-ジクロロフェニル、2,5-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、3-クロロフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、3,4-ジブロモフェニル、3-クロロ-4-フルオロフェニル、2-フルオロフェニル;3-フルオロフェニル、4-フルオロフェニルなどのモノもしくはジ(ハロ)フェニル基、4-ヒドロキシフェニル、3-ヒドロキシフェニル、2,4-ジヒドロキシフェニル、その保護ヒドロキシ誘導体などのモノもしくはジ(ヒドロキシ)フェニル基;3-もしくは4-ニトロフェニルなどのニトロフェニル基シアノフェニル基、例えば、4-シアノフェニル;4-メチルフェニル、2,4-ジメチルフェニル、2-メチルフェニル、4-(イソプロピル)フェニル、4-エチルフェニル、3-(n-プロピル)フェニルなどのモノもしくはジ(低級アルキル)フェニル基;モノもしくはジ(アルコキシ)フェニル基、例えば、3,4-ジメトキシフェニル、3-メトキシ-4-ベンジルオキシフェニル、3-メトキシ-4-(1-クロロメチル)ベンジルオキシ-フェニル、3-エトキシフェニル、4-(イソプロポキシ)フェニル、4-(t-ブトキシ)フェニル、3-エトキシ-4-メトキシフェニル;3-もしくは4-トリフルオロメチルフェニル;4-カルボキシフェニルなどのモノもしくはジカルボキシフェニルもしくは(保護カルボキシ)フェニル基;3-(保護ヒドロキシメチル)フェニルもしくは3,4-ジ(ヒドロキシメチル)フェニルなどのモノもしくはジ(ヒドロキシメチル)フェニルもしくは(保護ヒドロキシメチル)フェニル;2-(アミノメチル)フェニルもしくは2,4-(保護アミノメチル)フェニルなどのモノもしくはジ(アミノメチル)フェニルもしくは(保護アミノメチル)フェニル;または3-(N-メチルスルホニルアミノ)フェニルなどのモノもしくはジ(N-(メチルスルホニルアミノ))フェニルが含まれるが、それらに限定されるわけではない。同様に、ジ置換フェニル基、例えば、3-メチル-4-ヒドロキシフェニル、3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル、2-メトキシ-4-ブロモフェニル、4-エチル-2-ヒドロキシフェニル、3-ヒドロキシ-4-ニトロフェニル、2-ヒドロキシ-4-クロロフェニル、ならびに置換基が異なるトリ置換フェニル基、例えば、3-メトキシ-4-ベンジルオキシ-6-メチルスルホニルアミノ、3-メトキシ-4-ベンジルオキシ-6-フェニルスルホニルアミノ、および3-メトキシ-4-ベンジルオキシ-5-メチル-6-フェニルスルホニルアミノなどの置換基が異なるテトラ置換フェニル基などにおける置換基は同じまたは異なることができる。特定の置換フェニル基は2-クロロフェニル、2-アミノフェニル、2-ブロモフェニル、3-メトキシフェニル、3-エトキシ-フェニル、4-ベンジルオキシフェニル、4-メトキシフェニル、3-エトキシ-4-ベンジルオキシフェニル、3,4-ジエトキシフェニル、3-メトキシ-4-ベンジルオキシフェニル、3-メトキシ-4-(1-クロロメチル)ベンジルオキシ-フェニル、3-メトキシ-4-(1-クロロメチル)ベンジルオキシ-6-メチルスルホニルアミノフェニル基である。本明細書および特に特許請求の範囲がアリールの特定の置換基に言及する場合、その置換基はアリール上の置換可能な位置の1つまたは複数を潜在的に占有しうる。例えば、アリールがフルオロ置換基を有すると述べることは、アリール部分上のモノ-、ジ-、トリ、テトラおよびより高度の置換を包含すると考えられる。縮合アリール環も、置換アルキル基と同じ様式で、本明細書において規定される置換基、例えば、1、2または3つの置換基で置換されていてもよい。アリールおよび置換アルキルなる用語は、芳香環が飽和または部分不飽和脂肪環に縮合している部分を含まない。

0037

複素環式基」、「複素環式」、「複素環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクロアルキル」または「ヘテロシクロ」は単独で、および複合基における部分として用いられる場合、交換可能に用いられ、示された数の原子、または数が具体的に示されていない場合は5個から約14個の原子を有する、任意の単環式二環式、または三環式、飽和または不飽和、非芳香族ヘテロ原子含有環系を意味し、ここで環原子は炭素および少なくとも1つのヘテロ原子、通常は4個以下のヘテロ原子(すなわち、窒素硫黄または酸素)である。前述の複素環のいずれかが芳香環(すなわちアリール(例えば、ベンゼン)またはヘテロアリール環)に縮合している任意の二環式基も定義に含まれる。特定の態様において、基は1から4個のヘテロ原子を組み込む。典型的には、5員環は0から1つの二重結合を有し、6または7員環は0から2つの二重結合を有し、窒素または硫黄ヘテロ原子は任意に酸化されていてもよく(例えば、SO、SO2)、任意の窒素ヘテロ原子は任意に4級化されていてもよい。特定の無置換非芳香族複素環には、モルホリニルモルホリノ)、ピロリジニルオキシラニルインドリニル、2,3-ジヒドロインドリル、イソインドリニル、2,3-ジヒドロイソインドリル、テトラヒドロキノリニルテトラヒドロイソキノリニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、2,3-ジヒドロフラニル、2H-ピラニル、テトラヒドロピラニル、アジリジニル、アゼチジニル、1-メチル-2-ピロリル、ピペラジニルおよびピペリジニルが含まれる。

0038

置換ヘテロシクロなる用語は、ヘテロシクロ骨格の1つまたは複数(通常は6個以下)の原子上の1つまたは複数の水素に置き換わる置換基を有するヘテロシクロ部分を意味する。そのような置換基は独立に下記からなる群より選択される:ハロ(例えば、I、Br、Cl、F)、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、アルコキシ(C1-C6アルコキシなど)、置換アルコキシ、アリールオキシ(フェノキシなど)、ニトロ、カルボキシル、オキソ、カルバモイル、アルキル、置換アルキル(トリフルオロメチルなど)、-OCF3、アリール、置換アリール、アルキルスルホニル(低級アルキルスルホニルを含む)、およびアリールスルホニル。本明細書および特に特許請求の範囲がヘテロシクロアルキルの特定の置換基に言及する場合、その置換基はヘテロシクロアルルキル上の置換可能な位置の1つまたは複数を潜在的に占有しうる。例えば、ヘテロシクロアルキルがフルオロ置換基を有すると述べることは、ヘテロシクロアルキル部分上のモノ-、ジ-、トリ、テトラおよびより高度の置換を包含すると考えられる。

0039

「ヘテロアリール」は、単独で、および複合基における部分として用いられる場合、示された数の原子を有するか、または数が具体的に示されていない場合、少なくとも1つの環は5、6または7員環で、原子の総数は5個から約14個であり、かつ窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される1個から4個のヘテロ原子を含む、任意の単環式、二環式、または三環式芳香環系を意味する(Lang's Handbook of Chemistry、上記)。前述のヘテロアリール環のいずれかがベンゼン環に縮合している任意の二環式基も定義に含まれる。以下の環系は「ヘテロアリール」なる用語によって示されるヘテロアリール基の例である:チエニル(またはチオフェニルと呼ぶ)、フリルイミダゾリルピラゾリルチアゾリルイソチアゾリルオキサゾリルイソキサゾリルトリアゾリルチアジアゾリル、オキサジアゾリルテトラゾリルチアトリアゾリル、オキサトリアゾリル、ピリジルピリミジニル(例えば、ピリミジン-2-イル)、ピラジニルピリダジニル、チアジニル、オキサジニル、トリアジニル、チアジアジニル、オキサジアジニル、ジチアジニル、ジオキサジニル、オキサチアジニル、テトラジニル、チアトリアジニル、オキサトリアジニル、ジチアジアジニル、イミダゾリニル、ジヒドロピリミジル、テトラヒドロピリミジル、テトラゾロ[1,5-b]ピリダジニルおよびプリニル、ならびにベンゾ縮合誘導体、例えば、ベンゾキサゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾイミダゾリル、インドリル、インダゾリル、インドリジニル、インドリル、ナフチリジンピリドピリミジン、フタラジニル、キノリルイソキノリルおよびキナゾリニル

0040

置換ヘテロアリールなる用語は、ヘテロアリール骨格の1つまたは複数(通常は6個以下)の原子上の1つまたは複数の水素に置き換わる置換基を有するヘテロアリール部分(上で特定したものなど)を意味する。そのような置換基は独立に下記からなる群より選択される:ハロ(例えば、I、Br、Cl、F)、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、アルコキシ(C1-C6アルコキシなど)、アリールオキシ(フェノキシなど)、ニトロ、メルカプト、カルボキシル、カルバモイル、アルキル、置換アルキル(トリフルオロメチルなど)、-OCF3、アリール、置換アリール、アルキルスルホニル(低級アルキルスルホニルを含む)、およびアリールスルホニル。本明細書および特に特許請求の範囲がヘテロアリールの特定の置換基に言及する場合、その置換基はアヘテロアリール上の置換可能な位置の1つまたは複数を潜在的に占有しうる。例えば、ヘテロアリールがフルオロ置換基を有すると述べることは、ヘテロアリール部分上のモノ-、ジ-、トリ、テトラおよびより高度の置換を包含すると考えられる。

0041

特定の「ヘテロアリール」(「置換ヘテロアリール」を含む)には下記が含まれる;1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、1,3-チアゾル-2-イル、4-(カルボキシメチル)-5-メチル-1,3-チアゾル-2-イル、1,2,4-チアジアゾル-5-イル、3-メチル-1,2,4-チアジアゾル-5-イル、1,3,4-トリアゾル-5-イル、2-メチル-1,3,4-トリアゾル-5-イル、2-ヒドロキシ-1,3,4-トリアゾル-5-イル、2-カルボキシ-4-メチル-1,3,4-トリアゾル-5-イル、1,3-オキサゾル-2-イル、1,3,4-オキサジアゾル-5-イル、2-メチル-1,3,4-オキサジアゾル-5-イル、2-(ヒドロキシメチル)-1,3,4-オキサジアゾル-5-イル、1,2,4-オキサジアゾル-5-イル、1,3,4-チアジアゾル-5-イル、2-チオール-1,3,4-チアジアゾル-5-イル、2-(メチルチオ)-1,3,4-チアジアゾル-5-イル、2-アミノ-1,3,4-チアジアゾル-5-イル、1H-テトラゾル-5-イル、1-メチル-1H-テトラゾル-5-イル、1-(1-(ジメチルアミノ)エタ-2-イル)-1H-テトラゾル-5-イル、1-(カルボキシメチル)-1H-テトラゾル-5-イル、1-(メチルスルホン酸)-1H-テトラゾル-5-イル、2-メチル-1H-テトラゾル-5-イル、1,2,3-トリアゾル-5-イル、1-メチル-1,2,3-トリアゾル-5-イル、2-メチル-1,2,3-トリアゾル-5-イル、4-メチル-1,2,3-トリアゾル-5-イル、ピリド-2-イルN-オキシド、6-メトキシ-2-(n-オキシド)-ピリダズ-3-イル、6-ヒドロキシピリダズ-3-イル、1-メチルピリド-2-イル、1-メチルピリド-4-イル、2-ヒドロキシピリミド-4-イル、1,4,5,6-テトラヒドロ-5,6-ジオキソ-4-メチル-as-トリアジン-3-イル、1,4,5,6-テトラヒドロ-4-(ホルミルメチル)-5,6-ジオキソ-as-トリアジン-3-イル、2,5-ジヒドロ-5-オキソ-6-ヒドロキシ-asトリアジン-3-イル、2,5-ジヒドロ-5-オキソ-6-ヒドロキシ-as-トリアジン-3-イル、2,5-ジヒドロ-5-オキソ-6-ヒドロキシ-2-メチル-asトリアジン-3-イル、2,5-ジヒドロ-5-オキソ-6-ヒドロキシ-2-メチル-as-トリアジン-3-イル、2,5-ジヒドロ-5-オキソ-6-メトキシ-2-メチル-as-トリアジン-3-イル、2,5-ジヒドロ-5-オキソ-as-トリアジン-3-イル、2,5-ジヒドロ-5-オキソ-2-メチル-as-トリアジン-3-イル、2,5-ジヒドロ-5-オキソ-2,6-ジメチル-as-トリアジン-3-イル、テトラゾロ[1.5-b]ピリダジン-6-イル、8-アミノテトラゾロ[1,5-b]-ピリダジン-6-イル、キノル-2-イル、キノル-3-イル、キノル-4-イル、キノル-5-イル、キノル-6-イル、キノル-8-イル、2-メチル-キノル-4-イル、6-フルオロ-キノル-4-イル、2-メチル,8-フルオロ-キノル-4-イル、イソキノル-5-イル、イソキノル-8-イル、イソキノル-1-イル、およびキナゾリン-4-イル。「ヘテロアリール」の別の基には下記が含まれる:5-メチル-2-フェニル-2H-ピラゾル-3-イル、4-(カルボキシメチル)-5-メチル-1,3-チアゾル-2-イル、1,3,4-トリアゾル-5-イル、2-メチル-1,3,4-トリアゾル-5-イル、1H-テトラゾル-5-イル、1-メチル-1H-テトラゾル-5-イル、1-(1-(ジメチルアミノ)エタ-2-イル)-1H-テトラゾル-5-イル、1-(カルボキシメチル)-1H-テトラゾル-5-イル、1-(メチルスルホン酸)-1H-テトラゾル-5-イル、1,2,3-トリアゾル-5-イル、1,4,5,6-テトラヒドロ-5,6-ジオキソ-4-メチル-as-トリアジン-3-イル、1,4,5,6-テトラヒドロ-4-(2-ホルミルメチル)-5,6-ジオキソ-as-トリアジン-3-イル、2,5-ジヒドロ-5-オキソ-6-ヒドロキシ-2-メチル-as-トリアジン-3-イル、2,5-ジヒドロ-5-オキソ-6-ヒドロキシ-2-メチル-as-トリアジン-3-イル、テトラゾロ[1,5-b]ピリダジン-6-イル、および8-アミノテトラゾロ[1,5-b]ピリダジン-6-イル。

0042

Lは1つのモノマー[P1-P2-P3-P4]を、他のモノマー[P1'-P2'-P3'-P4']に共有結合で連結する連結基または結合である。一般に、-L-は、P2をP2'の位置に、例えば、R3で、またはP4をP4'に、例えば、M、G、Q、もしくはR7で、またはP2をP2'に、およびP4をP4'にいずれも連結する。Lは、したがって、一重もしくは二重共有結合、または1〜約100個の原子、典型的には1〜約30個の原子の、分枝もしくは非分枝、置換もしくは無置換の近接鎖、例えば、-O-、-NH-、および-S-から選択される1〜4個のヘテロ原子を任意に有する2〜20個の原子の、置換されていてもよいアルキレン、アルケニレン、アルキリン、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、アルキルアリールアルキル鎖でありうる。Lの実例は、一重もしくは二重共有結合、C1-12アルキレン、置換C1-12アルキレン、C1-12アルケニレン、置換C1-12アルケニレン、C1-12アルキニレン、置換C1-12アルキニレン、Xn-フェニル-Yn、またはXn-(フェニル)2-Ynであり、ここでXおよびYは独立にC1-6アルキレン、置換C1-6アルキレン、C1-6アルケニレン、置換C1-6アルケニレン、C1-6アルキニレン、置換C1-6アルキニレン、またはS(O)2である。

0043

例示的P3/P3'基には、下記が含まれるが、それらに限定されるわけではない:

;式中、R6は-H、C1-6アルキル、置換C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、置換C1-6アルコキシ、C1-6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであり;
R4、R5、およびR12は独立に、-H、-OH、C1-6アルキル、C1-6ヘテロアルキル、C1-6アルコキシ、アリールオキシ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、C1-6アルキルアリール、もしくはヘテロアリール、またはC1-6アルキルヘテロアリールであり、これらはR4が-Hまたは-OHである場合をのぞいて、それぞれの場合に置換されていてもよい。

0044

前述のとおり、特定の例示的態様において、本発明の実施において用いるSmac模倣体は二価である。

0045

化合物15、すなわち、ビリナパントは、特定のSmac模倣体の例である。他の実例は下記である:

0046

特定の例示的態様において、選択したSmac模倣体は、XIAP仲介性カスパーゼ-3抑制を解除し、および/またはTRAF2に結合していないcIAP-1(TRAF2非結合、例えば、「細胞質内」cIAP-1または「遊離」cIAP-1)ならびにTRAF2に結合しているcIAP1を分解し、および/またはTRAF2に結合しているcIAP-2を分解するが、TRAF2に結合していないcIAP-2は分解せず、もしくはTRAF2に結合しているcIAP-2の分解に比べてTRAF2に結合していないcIAP-2を弱く分解する。

0047

本明細書において用いられる「GM-CSF」なる用語は、ヒト由来GM-CSFならびに組換えGM-CSFを含む。米国FDAによって承認された処方情報によれば、「リューカイン」は、分子質量19,500、16,800および15,500ダルトンの3つの主要分子種によって特徴付けられる、127アミノ酸の糖タンパク質である。リューカインのアミノ酸配列は、23位のロイシンの置換によって天然ヒトGM-CSFとは異なり、炭水化物部分天然タンパク質とは異なりうる。そのような異質性および配列変異体は、当然のことながら、「GM-CSF」なる用語に含まれ、疑義を避けるために、サルグラモスチン(sargramostin)(例えば、リューカイン サルグラモスチム)は本発明の併用療法および組成物中での使用が企図される。

0048

本発明のいくつかの態様において、Smac模倣体およびGM-CSFを、単独または1つもしくは複数の他の活性薬学的成分との組み合わせで含む、薬学的組成物をヒトまたは獣医学的対象に投与する。薬学的組成物は、典型的には、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤、例えば、担体または希釈剤を含み、全身、皮下、局所、または経口経路を含む経路により、通常の様式で投与することができる。投与は、ボーラスまたは注入のいずれかで、静脈内注射によるものでもよいが、特に、皮下または経口経路を含む、他の投与経路が除外されることはない。静脈内製剤は、例えば、滅菌0.05Mクエン酸緩衝化PBS(pH5)中、1mg/mLから最大5mg/mLまでのSmac模倣体、例えば、具体的には化合物15を含むことができる。製剤は即時放出または持続放出によるものでもよい。具体的な投与様式および製剤は、指示および投与中の特定の化合物を含む他の因子に依存することになる。投与する化合物の量は、治療的に有効な量、すなわち、処置中の疾患に比べて重篤有害作用なしに、疾患症状を改善する、すなわち、がんの進行を遅くする、または退縮を引き起こす量である。言い換えると、有効用量は、例えば、1週間以上、例えば、3週間オン/1週間オフの複数の経過でありうる、治療の経過中に、増殖性障害の処置、すなわち、疾患進行の速度低下、疾患進行の停止、または退縮もしくは緩解を引き起こす用量である。

0049

「薬学的組成物」なる語句は、医学的使用における投与に適した組成物を意味する。

0050

投与する用量は、処置中の対象の特徴、例えば、処置する特定の患者年齢、体重、健康、現行の処置があればそのタイプ、および処置中の具体的疾患または障害に依存することになる。処置の頻度は、当業者(例えば、臨床家)であれば容易に決定することができる。

0051

Smac模倣体を本発明のGM-CSFとの組み合わせで投与する場合、その用量は、単独で、または別の追加の化学療法剤と共に投与する場合と同じであると予想される。例えば、化合物15を、例えば、約1〜約120分、例えば、約30分かけての注入により投与する、例えば、処置1日あたり0.1〜80mg/m2患者体表面積(BSA)、例えば、2〜80、2〜65、5〜65、10〜65、20〜65、30〜65、30もしくは>30〜80、30もしくは>30〜65、30もしくは>30〜60、30もしくは>30〜55、または30もしくは>30〜50mg/m2の用量での注入により、静脈内投与することができる。用量は、ほとんどの場合、5mg/m2を超えることになる。例えば、用量は5もしくは>5〜80または5もしくは>5〜60mg/m2の範囲でありうる。現行の臨床試験は約5mg/m2〜約50mg/m2、具体的には5.6〜47mg/m2を用いる。1週間に63mg/m2/3週間オン/1週間オフを投与した2名の患者で、化合物15は十分に耐容されなかった。

0052

BSAを算出するための異なる式があることが理解されよう。最も一般に用いられるのはモステラーの式(Mosteller RD. ''Simplified calculation of body-surface area''. N Eng J Med 317:1098 (1987))およびデュボアの式(Du Bois & Du Bois, Arch Intern Med 17:863 (1916))である。本明細書において挙げる用量は、そのような異なる方法は、例えば、用いる小数位の数によって、わずかに異なるBSA計算値を生じうるにもかかわらず、任意のそのような認められた方法に従って算出したBSAにあてはまることが意図される。BSA計算値を妥当許容誤差を有する小数点以下1桁に丸めること、例えば、1.6m2(+/-0.1)または1.9m2(+/-0.1)で一般に十分である。本発明の目的のために、BSAは、例えば、適切な集団平均を用いて推定することもできる。

0053

本明細書においてmg/m2BSAとして記される用量は、当然のことながら、mg/kg体重に変換することができる。したがって、例えば、所与の患者が1.6m2のBSAおよび77kgの体重を有すると仮定すると、40mg/m2の用量は64mg、すなわち約0.8mg/kgの用量に等しい。さらなる例として、成人の平均BSA 1.7m2および成人の平均体重70kgを用いて、40mg/m2の用量は68mg、すなわちやはり約0.8mg/kgの用量に等しい。同様に、そのような平均BSAおよび体重の人で、>30〜60mg/m2の用量範囲は>0.7mg/kg〜約1.5mg/kgの用量範囲に等しい。

0054

Smac模倣化合物は典型的に、特に化合物15も、患者において長い半減期を有し、したがって1日に1回よりも低い頻度で投与することができる。一般に、化合物15は1週間に1、2または3回で、1から4週間(またはそれ以上)投与することができる。いくつかの場合に、処置期間の後に休止期間があってもよい。適切な休止期間には、1週間が含まれるが、それらに限定されるわけではない。そのような1、2、3または4週間の「オン」および1週間の「オフ」の処置サイクルを、化合物15が有効性を示し、耐容されるかぎり、続けることができる。「オン」週間は連続週間、すなわち、薬物処置を連続2週間、薬物処置を連続3週間、および薬物処置を連続4週間(またはそれ以上)であることが理解されるべきである。

0055

化合物15のすべての例示的投与計画は、1回の約30分注入/週を1〜4週間、例えば、週に1回を連続2または3週間と、続いて1週間のオフである。具体的な例示的投与計画には、以下の処置サイクルの1つに従い、1週間に薬物の、例えば、静脈内注入による投与1回が含まれるが、それらに限定されるわけではない:
1) 例えば、化学療法剤との組み合わせで、2週間オン/1週間オフ;
2) 例えば、急性骨髄性白血病(AML)の患者において、1週間オン/1週間オフ;
3) 例えば、AMLの患者において、2週間オン/1週間オフ;
4) 例えば、AMLの患者において、3週間オン/1週間オフ;
5) 連続(すなわち、休止期間なし)。

0056

化合物15の例示的投与計画は、1回の30分注入/週を2〜4週間、例えば、週に1回を連続2または3週間と、続いて1週間のオフである。そのような2、3または4週間のオンおよび1週間のオフの処置サイクルを、化合物15が有効性を示し、耐容されるかぎり、続けることができる。

0057

代替投与計画において、化合物15を週に1回、週に2回、または週に3回、休止期間なしで、すなわち、連続で、化合物15が有効性を示し、耐容されるかぎり投与する。

0058

化合物15を併用療法において用いる場合、用量は、例えば、約5〜約50mg/m2、または約5〜約40mg/m2を週に1回、3週間オン/1週間オフまたは週に1回連続でありうる。併用療法における化合物15の例示的投与計画は、約5〜約35mg/m2を週に1回、3週間オン/1週間オフまたは週に1回連続である。

0059

化合物15への耐容性が低い患者において、より低い用量をより高頻度で投与することもできる。例えば、AML患者において、化合物15を単剤療法において約15〜約20mg/m2、例えば、17mg/m2を週に2回(例えば、月曜日と木曜日、木曜日と金曜日など)または17mg/m2を週に3回(例えば、月曜日、水曜日、金曜日)、3週間オン/1週間オフまたは連続で投与することができるが、3回/週の投与は臨床ではまだ試験していない。

0060

化合物15などのSmac模倣体を漸増用量プロトコルによって投与することもできる。漸増用量プロトコルは、薬物を最初は標的用量よりも低い用量で投与し、その後の投与では、標的用量に達するまで、徐々に高い用量で投与するものである。初期用量は、有害事象を引き起こす見込みがなく、治療量以下でありうる用量である。標的用量は、臨床試験を通じて、安全かつ有効な用量であると判定されている用量である。用量増大は典型的には、3回以上の投与で用量を漸増的に増やすことにより実施する。

0061

GM-CSFは静脈内投与することもできるが、米国において皮下および静脈内投与が承認されている。注射用のリューカイン液体剤形は、1ml溶液中500ugのサルグラモスチムを2.8×106IU/mlの濃度で、1.1%ベンジルアルコールと共に含む。リューカインは、1mlの水で再構成するための、250ugのサルグラモスチムを含むバイアル中の凍結乾燥剤形でも入手可能である。本発明のSmac模倣体との組み合わせで投与する場合のGM-CSFの用量は、それを単独または別の追加の化学療法剤と共に投与する場合と同じであると予想される。例えば、GM-CSF、特にリューライン(Leuline) サルグラモスチムの推奨用量は、典型的には、静脈投与で250mcg/m2/日である。それを投与する期間は処置の特定の状況に依存する。GM-CSFの推奨用量、頻度および投与経路はリューカイン サルグラモスチムの処方情報に記載されている。

0062

したがって、一般に、本発明に従い、GM-CSFおよびSmac模倣体はそれぞれ、各薬剤の単剤療法としての使用に対して承認された投与計画に従って投与することができる。

0063

実際に、Smac模倣体およびGM-CSFを1つの用量単位、例えば、静脈内投与用の滅菌液剤中に組み合わせることが可能であるが、各薬剤を、異なる投与計画に従って別々の用量単位を投与することを含む、例えば、別々の薬学的用量単位を用いて別々に投与することが好ましいこともある。

0064

用いる薬学的組成物は前述の化合物(GM-CSFおよびSmac模倣体)、またはその薬学的に許容される塩もしくは他の形の治療上有効な量を、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤と共に含む。「薬学的組成物」なる語句は、医学的または獣医学的使用における投与に適した組成物を意味する。特定の患者に対する適当な剤形、用量、および投与経路の決定は、薬学的および医学的分野の当業者のレベルの範囲内であることが理解されるべきである。

0065

非経口投与に適した組成物は、本発明の化合物(GM-CSFおよびSmac模倣体)または組成物の滅菌水性製剤を都合よく含み、これは好ましくは受容者の血液と等張である。この水性製剤は、適当な分散または湿潤剤乳化および懸濁化剤を用い、公知の方法に従って製剤してもよい。様々な抗菌および抗真菌剤、例えば、パラベンクロロブタノールフェノール、およびソルビン酸も含んでいてもよい。滅菌注射製剤は非毒性の非経口で許容される希釈剤または溶媒中、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液としての滅菌注射液剤または懸濁剤であってもよい。用いうる許容される媒体および溶媒には水、リンゲル液、および等張塩化ナトリウム溶液がある。加えて、滅菌固定油が溶媒または懸濁媒として通常用いられる。この目的のために、合成モノまたはジグリセリドを含む任意の無刺激性固定油を用いてもよい。加えて、オレイン酸などの脂肪酸注射剤の製剤において用いてもよい。注射用薬学的剤形の長期吸収は、吸収を遅らせる物質、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンの使用により可能となる。皮下、静脈内、筋肉内などの投与に適した担体製剤は、Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co., Easton, PAにおいて見いだすことができる。

0066

静脈内単位用量剤形の薬学的組成物は、1つのバイアルまたはシリンジの内容を一度に投与するように、それぞれ有効量または有効量の好都合な部分を含む、例えば、バイアルもしくはあらかじめ充填されたシリンジ、または注入バッグもしくは装置を構成してもよい。

0067

累積有効用量、例えば、腫瘍の静止または退縮を生じるのに有効な累積用量を達成することが必要な場合、投与を、1日に最大約4回を一定期間繰り返すことができる。投与計画は、処置が有効であるかぎり、例えば、疾患が進行するか、または薬物療法が耐容されなくなるまでの、3週間オンおよび1週間オフのサイクルで、例えば、1日1回もしくは週に2回の静脈内注射、または、例えば、週に1回の注射でありうる。各注射で投与する有効用量は、有効かつ耐容される量である。

0068

有効用量は、例えば、1週間以上、例えば、3週間オン/1週間オフの複数の経過でありうる、治療の経過中に、増殖性障害の処置、すなわち、疾患進行の速度低下、疾患進行の停止、または退縮もしくは緩解を引き起こす用量である。

0069

経口投与用固形剤形には、カプセル剤錠剤丸剤散剤、および顆粒剤が含まれる。そのような固形剤形において、化合物(GM-CSFおよびSmac模倣体)を(a)例えば、デンプンラクトーススクロースグルコースマンニトール、およびケイ酸のような充填剤または増量剤、(b)例えば、カルボキシメチルセルロースアルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、およびアラビアゴムのような結合剤、(c)例えば、グリセロールのような湿潤剤(humectant)、(d)例えば、寒天炭酸カルシウムバレイショまたはタピオカデンプン、アルギン酸、特定の複合ケイ酸塩、および炭酸ナトリウムのような崩壊剤、(e)例えば、パラフィンのような溶液凝固遅延剤、(f)例えば、四級アンモニウム化合物のような吸収促進剤、(g)例えば、セチルアルコール、およびモノステアリン酸グリセロールのような湿潤剤(wetting agent)、(h)例えば、カオリンおよびベントナイトのような吸着剤、ならびに(i)例えば、タルクステアリン酸カルシウムステアリン酸マグネシウム固形ポリエチレングリコールラウリル硫酸ナトリウム、またはその混合物のような滑沢剤などの少なくとも1つの不活性な薬学的に許容される賦形剤と混合する。カプセル剤、錠剤,および丸剤の場合、剤形は緩衝化剤を含んでいてもよい。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤などの固形剤形は、当技術分野において周知の腸溶コーティングおよびその他などのコーティングおよびシェルと共に調製することができる。固形剤形は乳白剤を含んでいてもよく、遅延様式で腸管の特定の部分で1つまたは複数の活性化合物を放出するような組成物であることもできる。用いることのできる包埋組成物の例は、ポリマー物質およびワックスである。活性化合物は、適当な場合には、1つまたは複数の前述の賦形剤を含むマイクロカプセル化型でありうる。そのような固形剤形は一般に1重量%から95重量%の活性化合物を含んでいてもよい。特定の態様において、活性化合物は5重量%から70重量%の範囲である。

0070

本発明の一つの局面は、別々に投与してもよい薬学的活性物質の組み合わせによる疾患/状態の治療を企図するため、本発明はさらに、別々の薬学的組成物をキットの形で組み合わせることに関する。キットは2つの別々の薬学的組成物を含む:一方の組成物は本発明の方法で用いられるSmac模倣体を含有し、かつ第二の組成物はGM-CSF薬学的物質を含有する。キットは、分かれた瓶または分かれた箔パケットなどの別々の組成物を含むための容器を含む。容器のさらなる例には、シリンジ、例えば、あらかじめ充填されたシリンジ、箱および袋が含まれる。典型的には、キットは、別々の成分の使用についての指示書を含む。キットの形は、別々の成分が好ましくは異なる剤形(例えば、経口および非経口)で投与されるか、異なる投与間隔で投与される場合、または処方する医師もしくは獣医師により組み合わせの個々の成分の滴定が望まれる場合に、特に有利である。

0071

そのようなキットの例は、いわゆるブリスターパックである。ブリスターパックは包装産業において周知であり、薬学的単位剤形(錠剤、カプセル剤など)の包装に広く用いられている。ブリスターパックは一般に、好ましくは透明のプラスチック材料の箔で覆われた比較的固い材料のシートからなる。包装処理中、プラスチック箔くぼみが形成される。くぼみは、包装する錠剤またはカプセル剤のサイズと形状を有する。次に、錠剤またはカプセル剤をくぼみに置き、比較的固い材料のシートを、くぼみが形成された方向と反対の箔面でプラスチック箔に対して密封する。結果として、錠剤またはカプセル剤が、プラスチック箔とシートの間のくぼみに密封される。好ましくは、シートの強度は、手でくぼみに圧力をかけ、それによりシートのくぼみの場所に開口が形成されることで、ブリスターパックから錠剤またはカプセル剤を取り出すことができるようなものである。次いで、錠剤またはカプセル剤をこの開口から取り出すことができる。

0072

キット上に記憶の手助けとなるものを、例えば、錠剤またはカプセル剤の隣の数字の形で提供することが望ましいこともあり、ここで数字はそのように指定された錠剤またはカプセル剤を摂取すべき治療計画の日と対応している。そのような記憶の手助けになるものの別の例は、例えば、次のように「第1週、月曜日、火曜日、・・・など・・・第二週、月曜日、火曜日、・・・」などの、カード上に印刷されたカレンダーである。記憶の手助けとなるものの他の変形例は容易に明白であろう。「1日用量」は所与の日に服用する単一の錠剤もしくはカプセル剤またはいくつかの丸剤もしくはカプセル剤でありうる。また、本発明の物質の1日用量は1つの錠剤またはカプセル剤からなり、一方、第二の物質の1日用量はいくつかの錠剤またはカプセル剤からなることもでき、その逆でもよい。記憶の手助けとなるものは、この多様性を反映し、活性物質の正しい投与を支援すべきである。

0073

本発明のもう一つの特定の態様において、1日用量をそれらの意図される使用順に一度に1つ投薬するように設計されたディスペンサーが提供される。好ましくは、ディスペンサーは、治療計画の服薬遵守をさらに促進するように、記憶の手助けとなるものを備えている。そのような記憶の手助けとなるものの例は、投薬された1日用量の数を示す機械的計数器である。そのような記憶の手助けとなるもののもう一つの例は、例えば、最後に1日用量を服用した日を読み出す、および/または次の用量を服用すべき時を思い出させる、液晶読み出し、または音声により思い出させるシグナルと結び付けた電池マイクロチップメモリーである。

0074

もう1つの局面において、本発明は、薬学的に許容される担体中にSmac模倣体およびGM-CSFを含む、静脈内注入用の装置を含む。そのような装置は、例えば、静脈内チューブまたは静脈内注射もしくは注入用の針を備え、区画を同時または逐次につなぐための統合コネクターを有する、二区画バイアルでありうる。

0075

経口投与のための液体剤形には、薬学的に許容される乳剤液剤、懸濁剤、シロップ剤、およびエリキシル剤が含まれる。化合物または組成物に加えて、液体剤形は、例えば、エチルアルコールイソプロピルアルコール炭酸エチル酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジルプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコールジメチルホルムアミド、油、特に綿実油落花生油トウモロコシ胚芽油オリーブ油ヒマシ油およびゴマ油、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールならびにソルビタン脂肪酸エステル、またはこれらの物質の混合物のような、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤などの当技術分野において一般に用いられる不活性希釈剤を含んでいてもよい。そのような不活性希釈剤の他に、組成物は、湿潤剤、乳化および懸濁化剤、甘味剤着香剤、および香料などの補助剤を含むこともできる。

0076

本発明の方法で用いられる化合物および組成物は、徐放性遅延放出または持続放出送達系を含む、様々な送達系から利益を受けることもある。そのような選択肢は、化合物および組成物を以下に詳細に記載する他の治療プロトコルと共に用いる場合に特に有益でありうる。

0077

多くの種類の制御放出送達系利用可能であり、当業者には公知である。それらには、ポリ(ラクチド-グリコリド)、コポリオキサレートポリカプロラクトンポリエステルアミドポリオルトエステルポリヒドロキシ酪酸、およびポリ酸無水物などのポリマー基礎とする系が含まれる。薬物を含む前述のポリマーのマイクロカプセルは、例えば、米国特許第5,075,109号に記載されている。送達系は以下の非ポリマー系も含む:コレステロールコレステロールエステルおよび脂肪酸などのステロールまたはモノ-ジ-およびトリグリセリドなどの中性脂肪を含む脂質;ヒドロゲル放出系シラスチック系;ペプチド系ワックスコーティング;通常の結合剤および賦形剤を用いる圧縮錠;部分融合インプラントなど。具体例には、(a)活性化合物が米国特許第4,452,775号、第4,667,014号、第4,748,034号および第5,239,660号に記載のものなどのマトリックス内の形で含まれる侵食系、および(b)活性成分が米国特許第3,832,253号、および第3,854,480号に記載のものなどのポリマーから制御された速度で浸透する拡散系が含まれるが、それらに限定されるわけではない。加えて、ポンプベースハードウェア送達系を用いることができ、そのいくつかはインプラント用に改変されている。

0078

長期持続放出インプラントの使用が望ましいこともある。本明細書において用いられる長期放出とは、インプラントを治療的レベルの活性化合物を少なくとも30日間、好ましくは60日間放出送達よう構築および調整することを意味する。長期持続放出インプラントは当業者には周知で、前述の放出系のいくつかが含まれる。

0079

本発明の方法で用いられる化合物および本発明の方法で用いられる化合物を含む薬学的組成物は、がん、自己免疫疾患またはアポトーシスの欠陥が関係するとされる別の障害を患っている対象に投与することができる。そのような治療に関連して、疾患の性質に応じて、本発明の方法に関連して用いられる化合物および組成物を用い、患者を予防的、急性的、または慢性的に治療することができる。典型的には、これらの方法それぞれにおける宿主または対象はヒトであるが、他の哺乳動物も本発明から利益を受けることもある。

0080

US 7,244,851に記載されるとおり、IAPアンタゴニストを、アポトーシスを起こすことができない全てのがんの種類の治療に用いることができる。したがって、本発明の方法で用いられる化合物を、癌、カポジ肉腫を含む肉腫、赤芽細胞腫神経膠芽腫髄膜腫星状腫黒色腫および筋芽細胞腫を含むが、それらに限定されるわけではない、多くの種類の固形腫瘍の治療に対する治療アプローチを提供するために用いることができる。白血病などの非固形腫瘍がんの治療または予防も、本発明によって企図される。適応症には、脳がん、皮膚がん膀胱がん卵巣がん乳がん胃がん膵臓がん結腸がん、血液がん肺がんおよび骨がんが含まれうるが、それらに限定されるわけではない。そのようながんの種類の例には、神経芽細胞腫直腸癌結腸癌家族性腺腫性ポリポーシス癌および遺伝性非ポリポーシス結腸直腸がんなどの腸癌;食道癌口唇癌、喉頭癌、下咽頭癌舌癌唾液腺癌、胃癌腺癌髄様甲状腺癌乳頭状甲状腺癌腎癌腎実質癌、卵巣癌子宮頸癌子宮体癌子宮内膜癌絨毛膜癌膵臓癌前立腺癌精巣癌、乳癌泌尿器癌、黒色腫;神経膠芽腫、星状腫、髄膜腫、髄芽腫および末梢神経外胚葉腫瘍などの脳腫瘍ホジキンリンパ腫非ホジキンリンパ腫バーキットリンパ腫急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病CML)、成人T細胞白血病リンパ腫肝細胞癌胆嚢癌気管支癌小細胞肺癌非小細胞肺癌多発骨髄腫基底細胞癌奇形腫網膜芽細胞腫脈絡膜黒色腫、精上皮腫横紋筋肉腫頭蓋咽頭腫骨肉腫軟骨肉腫筋肉腫脂肪肉腫線維肉腫ユーイング肉腫ならびに形質細胞腫が含まれる。

0081

本発明者らは、本発明の方法での使用に適したIAPアンタゴニストは、cIAP1およびcIAP2が過剰発現されるヒト悪性病変を含むがそれに限定されない、ヒト悪性病変(例えば、肺がん、Dai et al, Hu. Molec. Genetics, 2003 v 12 pp791-801参照;白血病(複数の参照文献)、および他のがん(Tamm et al, Clin Cancer Res, 2000, v 6, 1796-1803)を治療するために活性であろうと考えている。本発明者らは、本発明の方法での使用に適したIAPアンタゴニストは、生存促進の役割を果たしているTNFαなどの炎症性サイトカインにより駆動されうる障害(例えば、胃がんに対してと同様、卵巣癌において生存因子として作用するTNFαについて詳細に規定された役割がある(Kulbe, et al, Cancer Res 2007, 67, 585-592参照)においても活性であろうと予想している。

0082

腫瘍において見られるアポトーシス欠陥に加えて、アポトーシス耐性による免疫系の自己反応性細胞を排除する能力の欠陥は、自己免疫疾患の病因において重要な役割を果すと考えられる。自己免疫疾患は、免疫系の細胞がそれ自体の器官および分子に対して抗体を産生するか、または組織直接攻撃して後者の破壊をもたらすことで特徴づけられる。これらの自己反応性細胞がアポトーシスを起こすことができないと、疾患の症状発現が起こる。アポトーシス調節の欠陥は、全身性エリテマトーデスまたは関節リウマチなどの自己免疫疾患において確認されている。

0083

そのような自己免疫疾患の例には、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、シャー症候群、CREST症候群(石灰沈着症レイノー症候群食道運動障害毛細血管拡張症)、皮膚筋炎脈管炎ヴェグナー病)およびシェーグレン症候群などの膠原病グッドパスチャー症候群急速進行性糸球体腎炎および膜性増殖性II型糸球体腎炎などの腎疾患;I型糖尿病、自己免疫性多腺性内分泌障害-カンジダ症-外胚葉性ジストロフィー(APECED)、自己免疫性副甲状腺機能亢進症悪性貧血性腺不全特発性アジソン病甲状腺亢進症橋本甲状腺炎および原発性粘液水腫などの内分泌疾患;尋常性天疱瘡水疱性類天疱瘡妊娠性疱疹表皮水疱症および重症多形紅斑などの皮膚疾患原発性胆汁性肝硬変、自己免疫性胆管炎、自己免疫性1型肝炎、自己免疫性2型肝炎、原発性硬化性胆管炎などの肝疾患多発性硬化症重症筋無力症筋無力ランバート・イートン症候群、後天性神経性強直ギランバレー症候群ミュラーフィッシャー症候群)、スティフマン症候群小脳変性症運動失調眼球クローヌス感覚性ニューロパシーおよびアカラシアなどの神経疾患自己免疫性溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病(ウェルホーフ病)などの血液疾患;AIDS、マラリアおよびシャーガス病などの自己免疫反応を伴う感染性疾患が含まれる。

0084

本発明は、他の治療アプローチと併せて、例えば生物学的剤もしくは化学療法剤とまたは化学放射線と併用して、実施されうる。前述のように、本発明の態様は、がんに罹っている患者の、化合物15のようなSmac模倣物に加えて、生物学的剤または化学療法剤の同時または併用投与による治療法も含む。そのような生物学的剤または化学療法剤には、"Modern Pharmacology with Clinical Applications", Sixth Edition, Craig & Stizel, Chpt. 56, pg 639-656 (2004)に記載されている化学療法剤が含まれるが、それらに限定されるわけではない。化学療法剤は、アルキル化剤、代謝拮抗物質抗腫瘍性抗生物質タキサンなどの植物由来生成物酵素ホルモン剤、シスプラチンなどの多種多様な薬剤、モノクローナル抗体グルココルチコイド有糸分裂阻害剤トポイソメラーゼI阻害剤トポイソメラーゼII阻害剤、インターフェロンなどの免疫調節剤細胞増殖因子、サイトカイン、および非ステロイド性抗炎症化合物(NSAID)、細胞増殖因子およびキナーゼ阻害剤でありうるが、それらに限定されるわけではない。化学療法剤についての他の適当な分類には、有糸分裂阻害剤および抗エストロゲン剤が含まれる。

0085

適当な生物学的剤および化学療法剤の具体例には、カルボプラチン、シスプラチン、カルムスチン(BCNU)、5-フルオロウラシル(5-FU)、シタラビン(Ara-C)、ゲムシタビン、メトトレキサート、ダウノルビシン、ドキソルビシン、デキサメタゾン、イリノテカン、トポテカン、エトポシド、パクリタキセル、ドセタキセル、ビンクリスチン、タモキシフェン、TNFa、TRAILおよびTNFスーパーファミリー分子の他の(すなわち、TRAILおよびTNFα以外の)メンバー、インターフェロン(そのアルファおよびベータ型の両方)、サリドマイドレナリドマイドなどのサリドマイド誘導体、メルファラン、ならびにPARP阻害剤が含まれるが、それらに限定されるわけではない。適当な化学療法剤の他の具体例には、シクロホスファミドなどのナイトロジェンマスタード、アルキルスルホネートニトロソウレアエチレンイミントリアゼン葉酸アンタゴニストプリン類縁体ピリミジン類縁体、アントラサイクリン、ブレオマイシン、マイトマイシンダクチノマイシンプリカマイシン、ビンカアルカロイド、エピポフィトキシン、タキサン、グルココルチコイド、L-アスパラギナーゼエストロゲンアンドロゲンプロゲスチン黄体形成ホルモン酢酸オクトレオチドヒドロキシウレアプロカルバジンミトタンヘキサメチルメラミン、カルボプラチン、ミトキサントロン、モノクローナル抗体、レバミゾール、インターフェロン、インターロイキンフィルグラスチムおよびサルグラモスチムが含まれる。

0086

非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)は、結腸直腸細胞においてアポトーシスを誘導することが示されている。NSAIDは、ミトコンドリアからのSMACの放出を介してアポトーシスを誘導するようである(PNAS, November 30, 2004, vol. 101:16897-16902)。したがって、本発明の方法で用いられる化合物および組成物と組み合わせてのNSAIDの使用は、いずれかの個別の薬物の活性を超えてそれぞれの薬剤の活性を増加させうる。

0087

本発明は、TRAIL、またはTRAIL受容体に結合し活性化する他の化学剤もしくは生物学的剤の同時投与により実施されうる。多くのがん細胞の種類がTRAIL誘導性アポトーシスに感受性であるが、ほとんどの正常細胞はTRAILのこの作用に耐性であると思われるという知見により、TRAILは最近、かなりの注目を受けている。TRAIL耐性細胞は、受容体の喪失おとり受容体の存在、またはDISC形成中にチモーゲンカスパーゼ-8結合と競合するFLIPの過剰発現を含む、様々な異なるメカニズムによって生じうる。TRAIL耐性において、本発明の方法で用いられる化合物または組成物は、TRAILに対する腫瘍細胞の感受性を高めて細胞死の増大に導き、この臨床上の相関は、TRAIL耐性腫瘍におけるアポトーシス活性増大、臨床応答改善、応答期間延長、および最終的に、患者の生存率向上であることが予想される。これを支持するものとして、インビトロでのアンチセンス治療によるXIAPレベルの低下が、TRAILに対する耐性黒色腫細胞および腎癌細胞の感作を引き起こすことが示されている(Chawla-Sarkar, et al., 2004)。本発明の方法で用いられるSmac模倣物化合物はIAPに結合し、それらのカスパーゼとの相互作用を阻害し、ここでTRAIL-誘導性アポトーシスを増強する。

0088

本発明の実施において用いる薬剤の組み合わせは、分離式灌流などの、局所適用することもできる。本発明の方法において用いる化合物は、例えば、クリーム剤ゲル剤ローション剤、もしくは軟膏として、またはレザバーもしくはマトリックス型パッチで、または能動的経皮送達系で、塗布することもできる。

0089

以下の実施例は、US 8283372なる特許として発行されている、公開された米国特許出願US20110003877に記載のとおりに、実質的に調製した化合物15を用いて実施した。

0090

実施例1-PBMCのGM-CSFによるエクスビボ処理はTNFαの産生を引き起こす
末梢血単核細胞(PBMC)の単離と培養:
末梢血単核細胞(PBMC)を2名の健常男性ドナーから、BD Vacutainer(登録商標)CPT細胞調製チューブ(Becton, Dickinson and Company、Franklin Lakes NJ 07417、REF 362753)を用い、製造者のプロトコルに従って単離した。単離後、単核細胞層をCPTチューブから取り出し、滅菌した15mL遠沈管に移した。細胞を、10%ウシ胎仔血清(FBS)を含むダルベッコ改変イーグル培地DMEM)10mLを細胞に加えることによって洗浄し、チューブを数回反転させて混合し、細胞を1500RPMで10分間の遠沈によりペレットとした。遠沈後、培地を除去し、細胞を10%FBSを含むDMEMに1×106細胞/mLの濃度に再懸濁した。次に細胞を6穴皿に1×106細胞/mL、2mL/ウェルで播種した。37℃/5%CO2で2時間のインキュベーション後、ヒト組換えGM-CSF(R&D Systems、Minneapolis MN 55413、Catalog # #215-GM)を細胞に表示の濃度で加えた。37℃/5%CO2で終夜のインキュベーション後、培地を滅菌した15mL遠沈官に回収し、細胞を1500RPMで10分間の遠沈により除去した。培地を新しい滅菌チューブに移し、-80℃で使用まで凍結した。

0091

GM-CSF処理したPBMCの培養上清におけるTNFα濃度の測定:
培養上清中のTNFα濃度を、ELISA(BD OptEIATNFキットII)により製造者の推奨に従って測定した。吸光度値をGraphPad Prism線形回帰分析を用いて分析し、pg/mL TNFαとして報告した。

0092

結果
実験から得たデータを図1(a)および(b)に示し、PBMCのGM-CSFによる処理はTNFαの発現および分泌の増大を引き起こすことを示している。

0093

拡大試験
先行試験の第一の拡大において、実質的に同じ実験を、2名の追加のドナー、ドナー3および4からのPBMCで実施した。この第一の拡大試験において、細胞をGM-CSF、GM-CSF+1.0uMビリナパントで処理した。この追加実験からのデータを図1(c)および(d)に示し、PBMCのGM-CSFによる処理はTNFαの発現および分泌の増大を引き起こすことをさらに示している。

0094

この第一の拡大試験において、TRAILはELISAによって検出不可能であった。

0095

第二の拡大試験において、実質的に同じ実験を、ドナー1、3および4からの新しいPBMC培養上清で続いて実施した。この追加実験からのデータを図2(a)、(b)、および(c)に示し、PBMCのGM-CSFによる処理はTNFαの発現および分泌の増大を引き起こすことをさらに示している。

0096

実施例2-GM-CSF処理した培地はMDA-MB-231細胞を化合物-15に対してTNFα依存性様式で感作する
MDA-MB-231細胞(ヒト乳がん)を96穴プレートに10,000細胞/ウェルの密度で播種し、終夜接着させた。翌日、未処理のドナー1のPBMC培養物または1ng/ml GM-CSF処理したドナー1のPBMC培養物からの培養上清を、MDA-MB-231細胞に、1μM化合物15、1μM化合物15+TNFα中和抗体(R&D Systems #MAB610、10μg/mL)、1μM化合物15+TRAIL中和抗体(R&D Systems #374-DRおよび631-T2、各100ng/ml)または1μM化合物15+TNFαおよびTRAIL両方の中和抗体存在下または非存在下で加えた。すべての抗体を化合物15非存在下で対照として試験した。MDA-MB-231細胞の生存度を、37℃/5%CO2で24時間のインキュベーション後に、MTT(3-(4,5-ジメチルチアゾル-2-イル)-2,5-ジフェニルテトラゾリウム臭化物検定により、実質的にHansen, M. B., Nielsen, S. E., and Berg, K. (1989) J. Immunol. Methods119, 203-210に記載のとおりに測定した。

0097

結果
本実験から得たデータを図3(a)に示す。データは、実施例1の細胞培養物から得た上清による、MDA-MB-231 Smac模倣体耐性変異体の化合物15に対する感作が、Smac模倣体誘導性アポトーシスを引き起こすことを示している。すべての場合に相乗作用はTNFα抗体によって遮断された。これらの結果は、この腫瘍株におけるアポトーシス細胞死の相乗的誘導のメカニズムは、GM-CSF処理に応答してのPBMCによるTNFαの産生によることを示している。

0098

拡大試験:
拡大試験において、抗TNFαおよび抗TRAIL抗体の組み合わせによる処理を除く、実質的に同じ実験を、2人の追加のドナー、ドナー3および4からの培養上清で実施した。この追加実験からのデータを図3(b)および(c)に示し、この腫瘍株におけるアポトーシス細胞死の相乗的誘導のメカニズムは、GM-CSF処理に応答してのPBMCによるTNFαの産生によることをさらに示している。

0099

実施例3-TNFαはビリナパント耐性細胞を感作するが、GM-CSF単独では感作しない
マウス腎癌(RenCa)細胞を96穴プレートに10,000細胞/ウェルの密度で播種し、終夜接着させた。翌日、ビリナパント単独または様々な濃度のTNFα(R&D systems)(0.000001〜100ng/mL)またはマウスGM-CSF(R&D Systems)(0.001〜10ng/mL)との組み合わせを加えた。24時間のインキュベーション後、生存度をMTT検定により評価した。

0100

結果
RenCa細胞の生存度は、TNFαの濃度に直接関連して低下したが、GM-CSFの添加による影響はなく、GM-CSF感作はTNFα依存性であるとの結論に対するさらなる支持を追加した。

0101

実施例4-GM-CSF+ビリナパントは生存を相乗的に増大させる
40匹の雌BALB/cマウス(処置群ごとに10匹)に、それぞれの側腹部に1×105のRenCa細胞を接種した。続いて、マウスをビリナパント、mGM-CSF、ビリナパントおよびmGM-CSF、または媒体対照により、各週1日1回×5で連続4週間処置した。ビリナパントの各用量は15mg/Kg IPで、mGM-CSFの各用量は10mg IPであった。

0102

結果
結果を図4に示す。矢印はビリナパントおよびmGM-CSF投与を示す。GM-CSF+ビリナパントは、GM-CSFおよびビリナパント単独に比べて生存時間を相乗的に延長した。マウスの50%は対照で約28日;mGM-CSFで約30日;ビリナパントで約40日、およびビリナパント+mGM-CSFで約85日生存した。

0103

合わせて考えると、実施例1〜4からのデータは、Smac模倣体およびGM-CSFの両方を用いての併用療法が、異常に増殖している細胞をアポトーシスにより死滅するよう誘導するか、またはそのような細胞を、さらなるアポトーシス誘導剤に接触すると、アポトーシスにより死滅するよう感作するための、有用なアプローチを提供することを示している。したがって、これらのデータは、そのような併用療法が固形および血液悪性病変の処置において有用でありうることを示している。

実施例

0104

本明細書において記載する実施例および態様は、例示のためにすぎず、当業者にはそれを考慮しての様々な改変または変更が示唆され、本出願の精神および範囲内ならびに添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれることが理解される。本明細書において引用するすべての特許および参照文献は、詳細に示すがごとく、参照により本明細書に組み入れられる。

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