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図面 (2)

課題・解決手段

ヒトもしくはヒト化インターロイキン−7(IL−7)遺伝子を含む、遺伝子改変された非ヒト動物。ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子を含む細胞、および非ヒト動物。ヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質発現する齧歯類。ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子生殖細胞系列に含む遺伝子改変されたマウスであって、ここで上記ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子は、内因性マウスIL−7調節配列の制御下にある、マウス。

概要

背景

背景
ヒトIL−7配列を含む無作為に挿入された導入遺伝子を有するトランスジェニックマウスは、当該分野で公知である。しかし、これらトランスジェニックマウスのうちの全てではないにしても大部分は、どのような局面にせよ最適ではない。例えば、ヒトIL−7に対してトランスジェニックの大部分のマウスは、免疫細胞発生(例えば、T細胞発生)の調節異常(dysregulation)におそらく起因する、特定の細胞(T細胞が挙げられる)の異常なレベルおよび/もしくは比を示す。

ヒトIL−7コード配列を含み、ヒトIL−7コード配列が内因性非ヒトIL−7遺伝子座にあり、非ヒト動物が内因性非ヒト調節エレメントの制御下でヒトIL−7を発現する非ヒト動物が、当該分野で未だに必要である。上記非ヒト動物において可能な限り生理学的に関連性のある様式においてヒトIL−7を発現する非ヒト動物が当該分野で未だに必要である。ヒトIL−7を発現し、非ヒト動物に、末梢T細胞において、および/もしくはT細胞サブタイプの比において顕著な異常がない非ヒト動物は、当該分野で必要である。

概要

ヒトもしくはヒト化インターロイキン−7(IL−7)遺伝子を含む、遺伝子改変された非ヒト動物。ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子を含む細胞、、および非ヒト動物。ヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質を発現する齧歯類。ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子生殖細胞系列に含む遺伝子改変されたマウスであって、ここで上記ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子は、内因性マウスIL−7調節配列の制御下にある、マウス。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子を形成するために少なくとも1つの非ヒトIL−7エキソンの少なくとも1つのヒトIL−7エキソンでの置換生殖細胞系列に含む、遺伝子改変された非ヒト動物であって、ここで該置換は、内因性非ヒトIL−7遺伝子座にあり、該ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子は、内因性非ヒト調節エレメントの制御下にある、遺伝子改変された非ヒト動物。

請求項2

齧歯類である、請求項1に記載の遺伝子改変された非ヒト動物。

請求項3

前記齧歯類は、ラットおよびマウスから選択される、請求項2に記載の遺伝子改変された齧歯類。

請求項4

前記ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子は、ヒトエキソン1、ヒトエキソン2、ヒトエキソン3、ヒトエキソン4、ヒトエキソン5、ヒトエキソン6、およびこれらの組み合わせからなる群より選択されるヒトエキソンを含む、請求項2に記載の遺伝子改変された齧歯類。

請求項5

前記ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子は、5つ以下のヒトエキソンを含む、請求項4に記載の遺伝子改変された齧歯類。

請求項6

前記齧歯類は、マウスであり、前記改変された遺伝子座は、マウスエキソン2、3、4、および5の、ヒトIL−7エキソン2、3、4、5、および6を含むヒトゲノムセグメントでの置換を含む、請求項3に記載の遺伝子改変された齧歯類。

請求項7

前記ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子は、ヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質をコードするcDNAを含む、請求項1に記載の遺伝子改変された非ヒト動物。

請求項8

生殖細胞系列に、ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子をコードする核酸配列を含む導入遺伝子を含む、遺伝子改変された非ヒト動物であって、ここで該ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子は、内因性非ヒト調節配列上流および下流に隣接している、遺伝子改変された非ヒト動物。

請求項9

齧歯類である、請求項8に記載の遺伝子改変された非ヒト動物。

請求項10

マウス、ラット、およびハムスターからなる群より選択される、請求項9に記載の齧歯類。

請求項11

前記ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子は、ヒトエキソン1、ヒトエキソン2、ヒトエキソン3、ヒトエキソン4、ヒトエキソン5、ヒトエキソン6、およびこれらの組み合わせからなる群より選択されるヒトエキソンを含む、請求項8に記載の遺伝子改変された非ヒト動物。

請求項12

前記ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子は、少なくとも5つのヒトエキソンを含む、請求項11に記載の遺伝子改変された非ヒト動物。

請求項13

ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子を有する非ヒト動物を作製するための方法であって、該方法は、該非ヒト動物の生殖細胞系列を、内因性非ヒトIL−7調節配列と上流および下流に隣接したヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子を含むように改変する工程を包含する、方法。

請求項14

前記改変は、内因性非ヒトIL−7遺伝子座にある、請求項13に記載の方法。

請求項15

前記非ヒト動物は齧歯類である、請求項13に記載の方法。

請求項16

前記齧歯類は、マウス、ラット、およびハムスターからなる群より選択される、請求項15に記載の方法。

請求項17

同じ属もしくは種の野生型非ヒト動物に関して観察されるものと同じ発現パターンである発現パターンで、ヒトIL−7を発現するように遺伝子改変されている、遺伝子改変された非ヒト動物。

請求項18

前記非ヒト動物において発現されるヒトIL−7のレベルは、対応する野生型マウスにおける非ヒトIL−7のレベルとほぼ同じである、請求項17に記載の遺伝子改変された非ヒト動物。

請求項19

齧歯類である、請求項17に記載の遺伝子改変された非ヒト動物。

請求項20

齧歯類である、請求項18に記載の遺伝子改変された非ヒト動物。

請求項21

非ヒトIL−7エキソン1、ヒトIL−7エキソン2、ヒトIL−7エキソン3、ヒトIL−7エキソン4、ヒトIL−7エキソン5およびヒトIL−7エキソン6を含む、ヒト化IL−7遺伝子座。

請求項22

前記ヒト化IL−7遺伝子座は、前記非ヒトIL−7エキソン1およびヒトIL−7エキソン6に隣接する5’および3’非ヒトIL−7非翻訳領域をさらに含む、請求項21に記載のヒト化IL−7遺伝子座。

請求項23

前記ヒト化IL−7遺伝子座は、非ヒト3’非翻訳領域と連続する、3’ヒト非翻訳領域もしくはその一部を含む、請求項21もしくは22に記載のヒト化IL−7遺伝子座。

請求項24

前記ヒト化IL−7遺伝子座は、5’非ヒトIL−7非翻訳領域、またはその一部を含み、非ヒトIL−7エキソン1は、ヒトIL−7エキソン2と連続している、請求項21〜23のいずれか1項に記載のヒト化IL−7遺伝子座。

請求項25

前記ヒト化IL−7遺伝子座は、図1に示される構造を含む、請求項21〜24のいずれか1項に記載のヒト化IL−7遺伝子座。

請求項26

請求項21〜25のいずれか1項に記載のヒト化IL−7遺伝子座を含む、細胞

請求項27

前記細胞は、胚性幹細胞である、請求項26に記載の細胞。

請求項28

請求項1〜12および17〜20のいずれか1項に記載の非ヒト動物から単離された、細胞もしくは組織

請求項29

前記組織は、胸腺組織、脾臓組織表皮組織、および腸組織からなる群より選択される、請求項28に記載の細胞もしくは組織。

請求項30

前記組織は、胸腺組織である、請求項29に記載の細胞もしくは組織。

技術分野

0001

(分野)
非ヒトIL−7遺伝子配列内因性遺伝子座において、ヒトIL−7遺伝子配列での置換を含む遺伝子改変を含む、非ヒト動物(例えば、哺乳動物、例えば、マウスラット、およびハムスターのような齧歯類)。内因性非ヒト調節配列の制御下にある遺伝子座から、または内因性非ヒト調節配列を含む内因性非ヒトIL−7遺伝子座から、ヒトIL−7もしくはヒト化IL−7を発現する齧歯類および他の非ヒト動物。

背景技術

0002

背景
ヒトIL−7配列を含む無作為に挿入された導入遺伝子を有するトランスジェニックマウスは、当該分野で公知である。しかし、これらトランスジェニックマウスのうちの全てではないにしても大部分は、どのような局面にせよ最適ではない。例えば、ヒトIL−7に対してトランスジェニックの大部分のマウスは、免疫細胞発生(例えば、T細胞発生)の調節異常(dysregulation)におそらく起因する、特定の細胞(T細胞が挙げられる)の異常なレベルおよび/もしくは比を示す。

0003

ヒトIL−7コード配列を含み、ヒトIL−7コード配列が内因性非ヒトIL−7遺伝子座にあり、非ヒト動物が内因性非ヒト調節エレメントの制御下でヒトIL−7を発現する非ヒト動物が、当該分野で未だに必要である。上記非ヒト動物において可能な限り生理学的に関連性のある様式においてヒトIL−7を発現する非ヒト動物が当該分野で未だに必要である。ヒトIL−7を発現し、非ヒト動物に、末梢T細胞において、および/もしくはT細胞サブタイプの比において顕著な異常がない非ヒト動物は、当該分野で必要である。

課題を解決するための手段

0004

(要旨)
遺伝子改変された非ヒト動物、細胞、組織、および核酸が提供され、これらは、内因性非ヒトIL−7遺伝子座においてヒトIL−7ゲノム配列を含む。上記非ヒト動物は、改変された内因性IL−7遺伝子座の1もしくは複数の内因性非ヒト調節配列によって調節される改変された遺伝子座からヒト化IL−7タンパク質を発現する。種々の実施形態において、上記非ヒト動物は、齧歯類、例えば、マウス、ラット、ハムスターなどである。具体的実施形態において、上記齧歯類は、マウスもしくはラットである。

0005

種々の実施形態および局面において、上記非ヒト動物は、改変された内因性IL−7遺伝子座において上記非ヒト動物の生殖細胞系列の中に改変されたIL−7遺伝子を含み、ここで上記改変された内因性IL−7遺伝子座は、上記内因性IL−7遺伝子のうちの少なくとも一部のヒト化を含む。種々の実施形態において、上記マウスは、上記改変されたIL−7遺伝子座に関してヘテロ接合性であるかもしくはホモ接合性である。一実施形態において、第1の内因性IL−7対立遺伝子欠如および第2の内因性IL−7対立遺伝子のヒト化を含む非ヒト動物が、提供される。種々の実施形態および局面において、上記ヒト化は、1もしくは複数のエキソンおよび/もしくはイントロンのヒト化である。種々の実施形態および局面において、内因性非ヒト5’非翻訳領域および内因性非ヒト3’非翻訳領域のうちの一方もしくは両方が改変された動物の中で保持されている、改変されたIL−7遺伝子座を有する非ヒト動物が提供される。

0006

いくつかの局面において、本発明の非ヒト動物は、配列番号1の中に含まれる5’非翻訳領域を含む。いくつかの局面において、本発明の非ヒト動物は、配列番号2の中に含まれる3’非翻訳領域を含む。いくつかの実施形態において、本発明の非ヒト動物は、配列番号1の中に含まれる5’非翻訳領域および配列番号2の中に含まれる3’非翻訳領域を含む。

0007

いくつかの局面において、本発明の非ヒト動物は、配列番号1である5’非翻訳領域を含む。いくつかの局面において、本発明の非ヒト動物は、配列番号2である3’非翻訳領域を含む。いくつかの局面において、本発明の非ヒト動物は、配列番号1である5’非翻訳領域および配列番号2である3’非翻訳領域を含む。

0008

いくつかの局面において、本発明のヒト化IL−7遺伝子は、ヒトIL−7遺伝子のエキソン2〜6を含む連続配列と少なくとも50%(例えば、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれより高い)同一である配列を有する。いくつかの特定の局面において、本発明のヒトIL−7遺伝子は、配列番号3を含む。いくつかの局面において、本発明のヒト化IL−7遺伝子は、図1に示されるヒト化を示す配列を有する。

0009

一局面において、内因性齧歯類IL−7ゲノム配列の内因性齧歯類IL−7遺伝子座において、ヒトIL−7ゲノム配列での置換を含む遺伝子改変された齧歯類が提供される。

0010

一実施形態において、上記遺伝子改変された齧歯類は、上記ヒトIL−7ゲノム配列の(上記IL−7遺伝子の転写の方向に関して)上流に第1の齧歯類調節配列および上記ヒトIL−7ゲノム配列の下流に第2の齧歯類調節配列を含む。一実施形態において、上記第1の齧歯類調節配列は、齧歯類プロモーターおよび/もしくはエンハンサーを含み、上記第2の齧歯類調節配列は、3’−UTRを含む。

0011

一実施形態において、上記齧歯類はマウスであり、マウスエキソン1およびヒトエキソン2、3、4、5、および6を有する内因性マウスIL−7遺伝子遺伝子座を含む。一実施形態において、上記内因性マウスIL−7遺伝子遺伝子座は、転写の方向に関して、上流から下流へと、マウスエキソン1、第1のマウスイントロンのうちの少なくとも一部、およびヒトエキソン2からヒトエキソン6までを含む連続するヒトゲノムフラグメントを含む。一実施形態において、上記マウスは、(IL−7遺伝子の転写の方向に関して)プロモーターおよび調節領域の上流に完全な内因性マウスIL−7を含む内因性マウスDNAの連続配列をさらに含み、ここで上記連続マウスDNAは、ヒトゲノムフラグメントの上流にあり;ヒトゲノムフラグメントの下流に内因性マウスDNA 3’−UTRの連続配列をさらに含む。

0012

一実施形態において、上記マウスは、配列番号1、配列番号2、およびこれらの組み合わせから選択される配列と少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、もしくは少なくとも99%同一であるマウス配列を含む。具体的実施形態において、上記マウスは、配列番号1および配列番号2から選択されるマウス配列を含む。

0013

一局面において、改変された遺伝子座を形成するために、内因性マウスIL−7ゲノム配列の内因性マウスIL−7遺伝子座において、ヒトIL−7ゲノム配列での置換を含む遺伝子改変されたマウスが提供され、ここで上記ヒトIL−7ゲノム配列は、少なくとも1つのヒトエキソンを含み、上記改変された遺伝子座は、配列番号1、配列番号2、およびこれらの組み合わせの配列から選択されるマウス配列を含む。

0014

一実施形態において、上記置換は、エキソン2から6までを含むヒトゲノムフラグメントを含み、上記ヒトゲノムフラグメントは、マウスエキソン1に連結されて、改変された内因性マウスIL−7遺伝子座を形成し、ここで上記改変されたマウスIL−7遺伝子座は、配列番号1、配列番号2、およびこれらの組み合わせから選択されるマウス配列を含む。

0015

一局面において、齧歯類エキソン1および齧歯類イントロン1のうちの少なくとも一部、ならびにヒトIL−7エキソン2、3、4、5、および6のヒトIL−7遺伝子配列を含むIL−7遺伝子を含む遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類は、齧歯類上流IL−7調節配列、齧歯類IL−7 3’−UTR、およびこれらの組み合わせから選択される配列を含む。

0016

一局面において、配列番号1、配列番号2、およびこれらの組み合わせから選択される配列を含む遺伝子改変されたマウスが提供され;ここで上記マウスは、マウスIL−7タンパク質のエキソン2から5までをコードする内因性配列を欠いており、上記マウスは、内因性マウスIL−7遺伝子座においてヒトIL−7エキソン2、3、4、5、および6をコードする核酸配列を含む。

0017

一局面において、少なくとも1つのヒトIL−7エキソンを発現するように改変されている内因性齧歯類IL−7遺伝子座からヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質を発現する、遺伝子改変された齧歯類が提供される。一実施形態において、上記齧歯類IL−7遺伝子座は、少なくとも2つのヒトIL−7エキソンを含む配列によってコードされるヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質を発現するように改変されている。一実施形態において、上記齧歯類IL−7遺伝子座は、少なくとも3つのヒトIL−7エキソンを含む配列によってコードされるヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質を発現するように改変されている。一実施形態において、上記齧歯類IL−7遺伝子座は、少なくともヒトIL−7エキソン2、3、4、5、および6(すなわち、2から6まで)を含む配列によってコードされるヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質を発現するように改変されている。一実施形態において、上記齧歯類IL−7遺伝子座は、ヒトIL−7タンパク質を発現するように改変されている。いくつかの特定の局面において、上記齧歯類IL−7遺伝子座は、ヒトIL−7タンパク質(その配列は、図1に示されるとおりの遺伝子座によってコードされるタンパク質を示す)を発現するように改変されている。いくつかの特定の局面において、上記齧歯類IL−7遺伝子座は、ヒトIL−7遺伝子のエキソン2〜6によってコードされる配列を含むヒトIL−7タンパク質を発現するように改変されている。いくつかの特定の局面において、上記齧歯類IL−7遺伝子座は、配列番号3に示されるヒトIL−7遺伝子のエキソン2〜6によってコードされる配列を含むヒトIL−7タンパク質を発現するように改変されている。

0018

一局面において、少なくともヒトIL−7エキソン2から6までを、齧歯類IL−7エキソン2から5までの代わりに含むように改変されている内因性齧歯類IL−7遺伝子座からヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供される。

0019

一局面において、ヒト化内因性齧歯類IL−7コード領域を含むヒト化内因性齧歯類IL−7遺伝子座からヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記ヒト化内因性齧歯類IL−7遺伝子座は、野生型齧歯類IL−7コード領域の上流にある野生型齧歯類に存在する内因性齧歯類調節エレメント、および上記野生型齧歯類IL−7コード領域の下流にある内因性齧歯類調節エレメントの全てを含む。

0020

一局面において、ヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質をコードする核酸配列の上流および下流に齧歯類調節領域を含むヒト化齧歯類IL−7遺伝子座からヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記ヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質は、野生型齧歯類において齧歯類IL−7タンパク質の発現パターンとほぼ同じ発現パターンで発現される。一実施形態において、上記ヒトもしくはヒト化IL−7の血清発現のレベルは、野生型齧歯類における齧歯類IL−7タンパク質の血清発現のレベルとほぼ同じである。

0021

一局面において、ヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類のリンパ球集団は、年齢を合わせた野生型マウスにおけるB細胞の集団と数がほぼ同じであるそのB細胞集団によって特徴付けられる。一実施形態において、上記改変された齧歯類は、年齢を合わせた野生型マウスにおける成熟B細胞の集団と数がほぼ同じである成熟B細胞の集団によって特徴付けられる。一実施形態において、上記ヒト化IL−7タンパク質は、ヒトIL−7タンパク質と同一である。一実施形態において、上記ヒト化IL−7タンパク質は、ヒトIL−7遺伝子のうちの少なくともエキソン2から6までによってコードされるヒト配列を含む。

0022

一局面において、ヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類のリンパ球集団は、年齢を合わせた野生型マウスにおけるT細胞の集団と数がほぼ同じであるT細胞の集団によって特徴付けられる。一実施形態において、上記改変された齧歯類は、年齢を合わせた野生型マウスにおける成熟T細胞の集団と数がほぼ同じである成熟T細胞の集団を示す。一実施形態において、上記改変された齧歯類は、年齢を合わせた野生型マウスにおける末梢T細胞の集団と数がほぼ同じである末梢T細胞の集団を示す。一実施形態において、上記ヒト化IL−7タンパク質は、ヒトIL−7タンパク質と同一である。一実施形態において、上記ヒト化IL−7タンパク質は、ヒトIL−7遺伝子のうちの少なくともエキソン2から6までによってコードされるヒト配列を含む。

0023

一局面において、ヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類のリンパ球集団は、年齢を合わせた野生型マウスのT細胞集団におけるCD4:CD8比とほぼ同じであるCD4:CD8比を示すT細胞集団によって特徴付けられる。一実施形態において、上記ヒト化IL−7タンパク質は、ヒトIL−7タンパク質と同一である。一実施形態において、上記ヒト化IL−7タンパク質は、ヒトIL−7遺伝子のうちの少なくともエキソン2から6までによってコードされるヒト配列を含む。

0024

一局面において、ヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類は、慢性大腸炎を発生させる傾向の欠如;大腸粘膜リンパ球におけるIL−7の過剰発現の欠如;大腸粘膜リンパ球におけるIL−7の通常の、もしくは野生型の発現;重篤皮膚炎の欠如;単核細胞の広範に及ぶ皮膚浸潤によって特徴付けられる皮膚炎がない;年齢を合わせた野生型マウスにおけるCD4:CD8比とほぼ同じであるそのT細胞集団におけるCD4:CD8比を示す;野性型マウスにおけるマウスIL−7の発現パターンとほぼ同じであるヒトIL−7の発現パターンを示す;およびこれらの組み合わせから選択される特徴を含む。

0025

一局面において、ヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類は、慢性大腸炎を発生させる傾向がない。

0026

一局面において、ヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類は、大腸粘膜リンパ球においてIL−7の過剰発現を示さない。

0027

一局面において、ヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類は、単核細胞の広範な皮膚浸潤によって特徴付けられる皮膚炎を示さない。

0028

一局面において、ヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類は、皮膚へのリンパ球増殖を示さない。

0029

一局面において、ヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類は、年齢を合わせた野生型マウスより高い頻度でB細胞および/もしくはT細胞リンパ球を示さない。

0030

一局面において、ヒト化IL−7タンパク質もしくはヒトIL−7タンパク質を発現する遺伝子改変されたマウスが提供され、ここで上記マウスは、野生型マウスが大腸炎、慢性大腸炎、重篤な皮膚炎、単核細胞による真皮の病的なおよび/もしくは広範な浸潤、真皮のリンパ球増殖、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、成熟B細胞および/もしくはT細胞の数の減少、末梢B細胞および/もしくはT細胞の数の減少、CD4+ T細胞の異常な数、CD8+ T細胞の異常な数、ならびにこれらの組み合わせから選択される病態を発生させるほどの傾向にない。

0031

いくつかの局面において、ヒトIL−7タンパク質を発現する遺伝子改変されたマウスが提供され、上記ヒトIL−7タンパク質の配列は、マウスIL−7遺伝子配列の、ヒトIL−7遺伝子配列での置換を示し、ここで上記ヒトIL−7遺伝子配列は、ヒトIL−7遺伝子のエキソン2〜6を含む。いくつかの特定の局面において、上記置換は、マウスIL−7遺伝子のエキソン2〜5を含む配列の置換である。いくつかの特定の局面において、ヒトIL−7遺伝子は、配列番号3を含む。いくつかの特定の局面において、上記ヒトIL−7タンパク質の発現は、マウス調節エレメントの制御下にある。

0032

いくつかの局面において、マウスIL−7タンパク質を検出可能に発現しない遺伝子改変されたマウスが提供される。いくつかの特定の局面において、本明細書で記載されるとおりのマウスのゲノムは、マウスIL−7遺伝子の全体もしくは一部の欠失を含む。いくつかの特定の局面において、本明細書で記載されるとおりのマウスのゲノムは、エキソン2〜5に対応する内因性IL−7遺伝子配列の欠失を含む。

0033

一局面において、生殖細胞系列において、ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子を形成するために、少なくとも1つの非ヒトIL−7エキソンの、少なくとも1つのヒトIL−7エキソンでの置換を含む遺伝子改変された非ヒト動物が提供され、ここで上記置換は、内因性非ヒトIL−7遺伝子座にあり、ここで上記ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子は、内因性非ヒト調節エレメントの制御下にある。

0034

一実施形態において、上記遺伝子改変された非ヒト動物は、齧歯類である。一実施形態において、上記齧歯類は、ラットおよびマウスから選択される。

0035

一実施形態において、上記ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子は、ヒトエキソン1、ヒトエキソン2、ヒトエキソン3、ヒトエキソン4、ヒトエキソン5、ヒトエキソン6、およびこれらの組み合わせからなる群より選択されるヒトエキソンを含む。一実施形態において、上記ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子は、5つ以下のヒトエキソンを含む。

0036

一実施形態において、上記遺伝子改変された非ヒト動物は、マウスである齧歯類であり、上記改変された遺伝子座は、マウスエキソン2、3、4、および5の、ヒトIL−7エキソン2、3、4、5、および6を含むヒトゲノムセグメントでの置換を含む。

0037

一実施形態において、上記ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子は、ヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質をコードするcDNAを含む。

0038

一局面において、生殖細胞系列に、ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子をコードする核酸配列を含む導入遺伝子を含む遺伝子改変された非ヒト動物が提供され、ここで上記ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子は、内因性非ヒト調節配列と上流および下流で隣接する。

0039

一実施形態において、上記遺伝子改変された非ヒト動物は、齧歯類である。一実施形態において、上記齧歯類は、マウス、ラット、およびハムスターからなる群より選択される。

0040

一実施形態において、上記遺伝子改変された非ヒト動物は、ヒトエキソン1、ヒトエキソン2、ヒトエキソン3、ヒトエキソン4、ヒトエキソン5、ヒトエキソン6、およびこれらの組み合わせからなる群より選択されるヒトエキソンを含む。一実施形態において、上記ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子は、少なくとも5つのヒトエキソンを含む。

0041

一局面において、非ヒトエキソン1、ヒトエキソン2、ヒトエキソン3、ヒトエキソン4、ヒトエキソン5およびヒトエキソン6を含むヒト化IL−7遺伝子座が提供される。いくつかの特定の局面において、上記ヒト化IL−7遺伝子座は、非ヒトエキソン1およびヒトエキソン6に隣接する5’および3’の非ヒト非翻訳領域をさらに含む。いくつかの特定の実施形態において、上記ヒト化IL−7遺伝子座は、非ヒト3’非翻訳領域と連続する、3’ヒト非翻訳領域もしくはその一部を含む。いくつかの特定の局面において、上記ヒト化IL−7遺伝子座は、5’非ヒト非翻訳領域もしくはその一部、およびヒトエキソン2と連続する非ヒトエキソン1を含む。いくつかの特定の局面において、ヒト化IL−7遺伝子座は、図1に示される構造を含む。

0042

一局面において、非ヒトIL−7調節配列に作動可能に連結されたヒトIL−7遺伝子のヒトエキソン2〜6を含むヒト化IL−7遺伝子座が提供される。いくつかの特定の局面において、本発明のヒト化IL−7遺伝子座は、非ヒトIL−7エキソン1を含む。いくつかの特定の局面において、本発明のヒト化IL−7遺伝子座は、非ヒトIL−7エキソン1および非ヒトIL−7イントロン1を含む。いくつかの特定の実施形態において、本発明のヒト化IL−7遺伝子座は、非ヒトIL−7 3’非翻訳領域もしくはとその一部と連続する3’ヒトIL−7非翻訳領域もしくはその一部を含む。いくつかの特定の局面において、本発明のヒト化IL−7遺伝子座は、5’非ヒト非翻訳領域もしくはその一部、およびヒトIL−7エキソン2と連続する非ヒトエキソン1を含む。

0043

一局面において、実質的にヒトであるIL−7タンパク質をコードする配列を含むヒト化IL−7遺伝子座が提供される。いくつかの特定の局面において、本発明のヒト化IL−7遺伝子座は、配列番号3と少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%同一である配列を含む。いくつかの特定の局面において、本発明のヒト化IL−7遺伝子座は、配列番号3を含む。いくつかの特定の局面において、本発明のIL−7タンパク質は、配列番号3と少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%同一である配列によってコードされる。いくつかの特定の局面において、本発明のIL−7タンパク質は、配列番号3によってコードされる。

0044

一局面において、ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子を有する非ヒト動物を作製するための方法が提供され、上記方法は、内因性非ヒトIL−7調節配列と上流および下流で隣接するヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子を含むように上記非ヒト動物の生殖細胞系列を改変する工程を包含する。

0045

上記方法の一実施形態において、上記改変は、内因性非ヒトIL−7遺伝子座にある。

0046

上記方法の一実施形態において、上記非ヒト動物は、齧歯類である。一実施形態において、上記齧歯類は、マウス、ラット、およびハムスターからなる群より選択される。

0047

一局面において、同じ属および種の野生型非ヒト動物について観察されるのと同じ発現パターンである発現パターンにおいてヒトIL−7を発現するように遺伝子改変されている、遺伝子改変された非ヒト動物が提供される。一実施形態において、上記非ヒト動物は、齧歯類である。具体的実施形態において、上記齧歯類は、マウスおよびラットから選択される。

0048

一実施形態において、上記非ヒト動物において発現されるヒトIL−7のレベルは、対応する野生型マウスにおける非ヒトIL−7のレベルとほぼ同じである。一実施形態において、上記非ヒト動物は、齧歯類である。具体的実施形態において、上記齧歯類は、マウスおよびラットから選択される。

0049

一局面において、転写の方向に関して、5’から3’へと、マウスIL−7 5’非コード配列に相同な核酸配列、ヒトIL−7タンパク質をコードするが上記ヒトIL−7タンパク質をコードする配列の上流にも下流にもヒト調節配列を含まないヒトゲノムフラグメント、およびマウスIL−7 3’非コード配列に相同な核酸配列を含むDNA構築物が提供される。

0050

一局面において、転写の方向に関して、5’から3’へと、マウスIL−7エキソン1配列に相同な領域を含む核酸配列、ヒトIL−7タンパク質をコードするが上記ヒトIL−7タンパク質をコードする配列の上流にも下流にもヒト調節配列を含まないヒトゲノムフラグメント、およびマウスIL−7 3’非コード配列に相同な核酸配列を含むDNA構築物が提供される。

0051

一局面において、遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類は、本明細書で記載されるとおりのDNA構築物を含む。

0052

一局面において、ヒトIL−7タンパク質を発現する齧歯類もしくは齧歯類細胞を作製するための本明細書で記載されるとおりのDNA構築物の使用が提供される。いくつかの特定の局面において、上記齧歯類もしくは齧歯類細胞は、齧歯類IL−7タンパク質を検出可能に発現しない。

0053

一局面において、遺伝子改変された齧歯類細胞が提供され、ここで上記齧歯類細胞は、齧歯類IL−7をコードする遺伝子配列の内因性齧歯類IL−7遺伝子座の、ヒトIL−7をコードするヒトゲノム配列での置換を含む。いくつかの特定の局面において、上記置換は、本明細書で記載されるとおりのDNA構築物で行われる。いくつかの特定の局面において、上記齧歯類細胞は、ラット細胞である。いくつかの特定の局面において、上記齧歯類細胞は、マウス細胞である。

0054

一実施形態において、上記ヒトゲノム配列は、ヒトIL−7エキソン2からヒトIL−7エキソン6までにわたる連続するヒト核酸配列を含む。

0055

一実施形態において、上記遺伝子改変された齧歯類は、内因性齧歯類IL−7遺伝子座においてマウスIL−7プロモーターを含む。

0056

一実施形態において、上記細胞は、多能性細胞人工多能性細胞、全能性細胞ES細胞、および卵細胞から選択される。

0057

一実施形態において、上記細胞は、ヒトIL−7を分泌する。一実施形態において、ヒトIL−7を分泌する上記細胞は、上皮細胞(例えば、腸上皮細胞)、肝細胞ケラチノサイト樹状細胞、および濾胞樹状細胞から選択される。一実施形態において、上記齧歯類細胞は、骨髄樹状細胞である。一実施形態において、ヒトIL−7を分泌する上記細胞は、胸腺間質細胞であり;具体的実施形態において、上記胸腺間質細胞は、皮質上皮細胞である。

0058

一局面において、齧歯類が提供され、ここで上記胚は、内因性齧歯類IL−7遺伝子座における、内因性齧歯類IL−7コード核酸配列の、ヒトIL−7をコードする核酸配列での置換を含む少なくとも1つの齧歯類ドナー細胞(例えば、ES細胞、多能性細胞、全能性細胞など)を含む。一実施形態において、上記ドナー細胞は、マウスES細胞であり、上記胚は、プレ桑実胚(pre−morula)、桑実胚、もしくは胚盤胞である宿主マウス胚である。

0059

一局面において、内因性齧歯類IL−7遺伝子座においてヒト化IL−7遺伝子を含む齧歯類組織が提供され、ここで上記齧歯類組織は、胸腺組織、脾臓組織表皮組織、および腸組織から選択される。

0060

一局面において、ヒトIL−7をコードするDNA配列を含む遺伝子改変されたマウスが提供され、ここで上記マウスは、マウスIL−7を発現せず、野生型マウスのT細胞集団とほぼ同じサイズであるT細胞集団を示す。

0061

一実施形態において、上記マウスは、野生型マウスの末梢T細胞集団とほぼ同じサイズである末梢T細胞集団を示す。

0062

一実施形態において、上記T細胞集団は、マウスT細胞集団である。

0063

一実施形態において、上記マウスは、野生型マウスほどプロB細胞もしくはプレB細胞を含むB細胞腫瘍を発生させる傾向が高くない。

0064

一実施形態において、上記マウスは、野生型マウスほどリンパ系腫瘍を発生させる傾向が高くない。

0065

一実施形態において、上記マウスは、既知のリンパ球増殖の原因因子非存在下でリンパ球増殖障害を示さない。

0066

一実施形態において、上記マウスは、皮膚層におけるT細胞の病的浸潤を示さない。一実施形態において、上記マウスは、脱毛症の症状を示さない。

0067

一実施形態において、上記遺伝子改変されたマウスのT細胞の大部分は、年齢を合わせた野生型マウスにおけるものとほぼ同じサイズ分布にある。具体的実施形態において、上記遺伝子改変されたマウスは、T細胞の拡大を示さない。

0068

一局面において、内因性の改変された齧歯類IL−7遺伝子座からヒト化もしくはヒトIL−7タンパク質を発現する齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類におけるヒトIL−7の血清濃度は、生理学的に正常である。

0069

一局面において、生理学的に正常な濃度で上記齧歯類の血清中にヒト化IL−7遺伝子を発現するヒト化齧歯類が提供される。

0070

一実施形態において、上記齧歯類は、マウスおよびラットから選択される。

0071

一実施形態において、ヒトIL−7の生理学的に正常な血清濃度は、10ピコグラム/mL未満である。一実施形態において、ヒトIL−7の生理学的に正常な血清濃度は、5ピコグラム/mL未満である。一実施形態において、上記齧歯類におけるヒトIL−7の生理学的に正常な血清濃度は、約2ピコグラム/mL〜約4ピコグラム/mLである。一実施形態において、上記齧歯類血清におけるヒトIL−7の生理学的に正常な血清濃度は、約2.4ピコグラム/mL〜約3.2ピコグラム/mLである。

0072

一局面において、ヒトIL−7タンパク質を作製するための方法が提供され、上記方法は、上記非ヒト動物の生殖細胞系列に、ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子を内因性非ヒト調節エレメントの制御下で挿入する工程、上記非ヒト動物に上記ヒトもしくはヒト化IL−7を作らせる工程、および上記非ヒト動物(例えば、哺乳動物、例えば、齧歯類(例えば、マウスもしくはラットもしくはハムスター))から、ヒトもしくはヒト化IL−7を単離する工程を包含する。

0073

一局面において、ヒトIL−7タンパク質を作製するための方法が提供され、上記方法は、本明細書で記載されるとおりの非ヒト動物(例えば、哺乳動物、例えば、齧歯類(例えば、マウスもしくはラットもしくはハムスター))から単離する工程を包含する。

0074

一局面において、ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子を生殖細胞系列に含む非ヒト動物を作製するための方法が提供され、上記方法は、上記非ヒト動物の生殖細胞系列に、ヒトもしくはヒト化IL−7コード核酸配列もしくはそのフラグメントを挿入する工程であって、ここで上記ヒトもしくはヒト化IL−7コード核酸配列またはそのフラグメントは、内因性非ヒト調節エレメントの調節制御下にある、工程を包含する。一実施形態において、上記ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子は、内因性非ヒトIL−7遺伝子座(すなわち、内因性非ヒトIL−7遺伝子座における上流および下流の非ヒト調節エレメントの間に挿入され、ここで上記ヒトもしくはヒト化IL−7コード核酸配列は、上記野生型の既存の非ヒトIL−7コード配列と全体的もしくは部分的に置き換わっている)にある。一実施形態において、上記非ヒト動物は、哺乳動物、例えば、齧歯類である。一実施形態において、上記齧歯類は、マウス、ラット、およびハムスターから選択される。

0075

一局面において、ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子を含む非ヒト動物を作製するための方法が提供され、上記方法は、ヒトIL−7遺伝子のエキソン2〜6を含むDNA構築物を、非ヒト細胞の内因性非ヒトIL−7遺伝子の中に挿入する工程を包含する。

0076

一局面において、非ヒト動物から、ヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質に曝されたT細胞を単離するための方法が提供され、上記方法は、本明細書で記載されるとおりの非ヒト動物からT細胞を単離する工程を包含する。一実施形態において、上記非ヒト動物は、マウスもしくはラットである。一実施形態において、上記T細胞は、非ヒトT細胞、例えば、齧歯類T細胞、例えば、マウスもしくはラットのT細胞である。一実施形態において、上記T細胞は、胸腺にあるT細胞および末梢T細胞から選択される。

0077

一局面において、ヒトIL−7のアンタゴニストである薬剤を同定するための方法が提供され、上記方法は、本明細書で記載されるとおりの遺伝子改変された齧歯類にある薬剤を投与する工程、上記齧歯類におけるヒトIL−7媒介性機能に対する上記薬剤の効果を決定する工程、および上記薬剤が上記遺伝子改変された齧歯類におけるヒトIL−7の機能に拮抗する場合、上記薬剤をIL−7アンタゴニストとして同定する工程を包含する。

0078

一局面において、ヒトIL−7のアンタゴニストである薬剤を同定するための、本明細書で記載されるとおりの遺伝子改変された齧歯類の使用が提供され、上記使用は、上記遺伝子改変された齧歯類にある薬剤を投与し、上記齧歯類におけるヒトIL−7媒介性機能に対する上記薬剤の効果を決定し、そして上記薬剤が上記遺伝子改変された齧歯類におけるヒトIL−7の機能に拮抗する場合、上記薬剤をIL−7アンタゴニストとして同定することを含む。

0079

一実施形態において、上記薬剤は、IL−7に結合する免疫グロブリン可変ドメインを含む。一実施形態において、上記薬剤は、ヒトIL−7に特異的に結合するが、齧歯類IL−7には結合しない。一実施形態において、上記薬剤は抗体である。

0080

一局面において、ある薬剤がIL−7媒介性末梢T細胞集団を減少させるか否かを決定するための方法が提供され、上記方法は、本明細書で記載されるとおりの遺伝子改変された齧歯類に、IL−7アンタゴニストを一定期間にわたって投与する工程、上記齧歯類の末梢T細胞集団数を、投与後1もしくは複数の期間にわたって測定する工程、および上記IL−7アンタゴニストが上記末梢T細胞集団を減少させるか否かを決定する工程を包含する。

0081

一局面において、ある薬剤がIL−7媒介性末梢T細胞集団を減少させるか否かを決定するための、本明細書で記載されるとおりの遺伝子改変された齧歯類の使用が提供され、上記使用は、上記遺伝子改変された齧歯類にIL−7アンタゴニストを一定期間にわたって投与し、上記齧歯類の末梢T細胞集団数を、投与後の1もしくは複数の期間で測定し、上記IL−7アンタゴニストが上記末梢T細胞集団を減少させるか否かを決定することを含む。

0082

一局面において、上記遺伝子改変された非ヒト動物は、ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子に関してヘテロ接合性である。一実施形態において、上記非ヒト動物は、内因性IL−7タンパク質を発現できない。具体的実施形態において、上記非ヒト動物は、両方の内因性IL−7対立遺伝子のノックアウトを含む。

0083

上記および以下の局面および実施形態の各々は、別段述べられなければ、そしてそうでないことが文脈から別段明らかにならなければ、一緒に使用されてもよい。

図面の簡単な説明

0084

図1は、野生型マウスIL7遺伝子遺伝子座(上)およびヒト化内因性マウスIL−7遺伝子座(下)の模式図を示す(正確な縮尺ではない)。白抜きの記号は、ヒト配列を示す;塗りつぶしの記号は、マウス配列を示す;陰付きのものは、非翻訳領域を示す;点描付きの領域は、他の配列を示す。

0085

図2は、75% C57B6および25% 129/SvJ(75/25 WT)という遺伝子的バックグラウンドを有する野生型マウスおよび本明細書で記載されるとおりのヒト化内因性IL−7遺伝子座に関してヘテロ接合性のマウス(5148 Het)の血清中のヒトIL−7濃度を示す。

0086

(詳細な説明)
種々の実施形態において、本明細書で記載される遺伝子改変を含む非ヒト動物が、記載される。上記遺伝子改変された非ヒト動物は、マウス、ラット、ウサギブタウシ(例えば、雌牛、雄水牛)、シカヒツジヤギニワトリネコイヌフェレット霊長類(例えば、マーモセットアカゲザル)からなる群より選択され得る。適切な遺伝子改変可能なES細胞が、容易に入手できない非ヒト動物に関しては、遺伝子改変を含む非ヒト動物を作製するために、他の方法が使用される。このような方法としては、例えば、非ES細胞ゲノム(例えば、線維芽細胞もしくは人工多能性細胞)を改変すること、および改変されたゲノムを適切な細胞(例えば、卵母細胞)に移入するために核移植を使用すること、および上記改変された細胞(例えば、改変された卵母細胞)を適切な条件下で非ヒト動物の中で懐胎させて、胚を形成することが挙げられる。

0087

一局面において、上記非ヒト動物は、哺乳動物である。一局面において、上記非ヒト動物は、例えば、トビネズミ上科(superfamily Dipodoidea)もしくはネズミ上科(superfamily Muroidea)の小型哺乳動物である。一実施形態において、上記遺伝子改変された動物は、齧歯類である。一実施形態において、上記齧歯類は、マウス、ラット、およびハムスターから選択される。一実施形態において、上記齧歯類は、ネズミ上科から選択される。一実施形態において、上記遺伝子改変された動物は、カンガルーハムスター科(Calomyscidae)(例えば、マウス様ハムスター)、キヌゲネズミ(Cricetidae)(例えば、ハムスター、新世界ラットおよびマウス(New World rat and mice)、ハタネズミ)、ネズミ科(Muridae)(本来の(true)マウスおよびラット、アレチネズミトゲマウス、タテガミネズミ)、アシナガマウス科(Nesomyidae)(キノボリネズミ(climbing mice)、イワマウス(rock mice)、有尾ラット(with−tailed rat),マダガスカルラットおよびマウス(Malagasy rat and mice))、トゲヤマネ科(Platacanthomyidae)(例えば、トゲヤマネ)、およびネクラネズミ科(Spalacidae)(例えば、デバネズミ(mole rates)、タケネズミ、およびモグラネズミ)から選択される科に由来する。具体的実施形態において、上記遺伝子改変された齧歯類は、本来のマウスもしくはラット(ネズミ科)、アレチネズミ、トゲマウス、およびタテガミネズミから選択される。一実施形態において、上記遺伝子改変されたマウスは、ネズミ科のメンバーに由来する。一実施形態において、上記動物は、齧歯類である。具体的実施形態において、上記齧歯類は、マウスおよびラットから選択される。一実施形態において、上記非ヒト動物は、マウスである。

0088

種々の実施形態において、上記非ヒト動物は、C57BL/A、C57BL/An、C57BL/GrFa、C57BL/KaLwN、C57BL/6、C57BL/6J、C57BL/6ByJ、C57BL/6NJ、C57BL/10、C57BL/10ScSn、C57BL/10Cr、およびC57BL/Olaから選択されるC57BL系統のマウスである齧歯類である。別の実施形態において、上記マウスは、129P1、129P2、129P3、129X1、129S1(例えば、129S1/SV、129S1/SvIm)、129S2、129S4、129S5、129S9/SvEvH、129S6(129/SvEvTac)、129S7、129S8、129T1、129T2(例えば、Festing et al. (1999) Revised nomenclature for strain 129 mice, Mammalian Genome 10:836を参照のこと。Auerbach et al (2000) Establishment and Chimera Analysis of 129/SvEv− and C57BL/6−Derived Mouse Embryonic Stem Cell Linesもまた参照のこと)である系統からなる群より選択される129系統である。具体的実施形態において、上記遺伝子改変されたマウスは、前述の129系統および前述のC57BL/6系統とを交配したもの(mix)である。別の具体的実施形態において、上記マウスは、前述の129系統を交配したもの、もしくは前述のBL/6系統を交配したものである。具体的実施形態において、上記交配したもののうちの129系統は、129S6(129/SvEvTac)系統である。別の実施形態において、上記マウスは、BALB系統(例えば、BALB/c系統)である。一実施形態において、上記マウスは、BALB系統と別の前述の系統とを交配したものである。

0089

一実施形態において、上記非ヒト動物は、ラットである。一実施形態において、上記ラットは、ウィスターラットLEA系統、スプラーグドーリー系統、フィッシャー系統、F344、F6、およびダークアグーチ(Dark Agouti)から選択される。一実施形態において、上記ラット系統は、ウィスター、LEA、スプラーグドーリー、フィッシャー、F344、F6、およびダークアグーチからなる群より選択される2つ以上系統を交配したものである。

0090

非ヒトIL−7遺伝子配列の、ヒトIL−7遺伝子配列での置換を含む遺伝子改変された非ヒト動物が提供される。内因性齧歯類IL−7遺伝子座において、IL−7遺伝子のヒト化を含む齧歯類が提供される。内因性IL−7遺伝子座において、内因性IL−7遺伝子もしくはそのフラグメント(例えば、1もしくは複数のエキソンを含むフラグメント)の、ヒト化IL−7遺伝子もしくはそのフラグメント(例えば、1もしくは複数のエキソンを含むフラグメント)での置換を含む齧歯類(例えば、マウス)を作製するための方法。ヒト化遺伝子を含む細胞、組織、およびマウスが提供され、内因性非ヒトIL−7遺伝子座からヒトIL−7を発現する細胞、組織およびマウスもまた提供される。本発明のヒト化IL−7遺伝子の例示的な隣接ゲノム配列は、配列番号1(5’隣接配列)および配列番号2(3’隣接配列)に提供される。本発明の例示的ヒトIL−7遺伝子は、配列番号3に提供される。

0091

IL−7は、未成熟のB細胞およびT細胞の発生に必須であり、ある程度までは、成熟T細胞に必須なサイトカインである;IL−7ノックアウトマウスは、成熟したB細胞およびT細胞の重篤な欠乏を示す(von Freeden−Jeffry U. et al. (1995) Lymphopenia in interleukin (IL)−7 gene−deleted mice identifies IL−7 as a nonredundant cytokine, J. Exp. Med. 181 : 1519−1526)。上記欠乏は、プロB細胞とプレB細胞との間の遮断、およびT細胞および成熟B細胞の抑制された集団を生じるT細胞増殖における遮断(T細胞分化における遮断よりむしろ;IL−7KOマウスにおけるT細胞型の比は、ほぼ正常である)に明らかに起因している(同文献)。IL−7は、胸腺および腸における上皮細胞によって、ケラチノサイト、肝臓および樹状細胞において産生されるが、通常のリンパ球によっては産生されない(例えば、Fry T.J. and Mackall, C.L. (2002) Interleukin−7: from bench to clinic, Blood 99(11):3892−3904で総説されている)。

0092

簡潔に言うと、IL−7は、T細胞数を増大させ、T細胞機能を高める(例えば、Morrissey, J.J. (1991) Administration of IL−7 to normal mice stimulates B−lymphopoiesis and peripheral lymphadenopathy, J. Immunol. 147:561−568; Faltynek, C.R. et al. (1992) Administration of human recombinant IL−7 to normal and irradiated mice increases the numbers of lymphocytes and some immature cells of the myeloid lineage, J. Immunol. 149: 1276−1282; Risdon, G.J. et al. (1994) Proliferative and cytotoxic responses of human cord blood T lymphocytes following allegenic stimulation, Cell. Immunol. 154: 14−24を参照のこと)。T細胞の機能増強は、短期間のIL−7曝露によって達成され得るのに対して、T細胞数の増大は、より長期間の曝露で達成される増殖効果を反映する(Geiselhart, L.A. et al. (2001) IL−7 Administration Alters the CD4:CD8 Ratio Increases T Cell Numbers, and Increases T Cell Function in the Absence of Activation, J. Immunol. 166:3019−3027;Tan J.T. et al. (2001) IL−7 is critical for homeostatic proliferation and survival of naive T cells, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 98(15):8732−8737もまた参照のこと)。

0093

IL−7は、初期および後期両方のT細胞調節に必要である。IL−7は、T細胞によって発現されず、よって上記T細胞は、末梢にある非胸腺細胞によって放出され、末梢T細胞増殖および維持を担うと考えられるIL−7に遭遇せねばならない(例えば、Guimond, M (2005) Cytokine Signals in T−Cell Homeostasis, J. Immunother. 28(4):289−294に総説されている)。IL−7枯渇は、激しく損なわれたT細胞発生およびナイーブT細胞の生存を生じる。IL−7はまた、成熟T細胞の生存に必須なようである;IL−7欠損マウスへの養子移入(adoptive transfer)を介して獲得した成熟T細胞は、アポトーシスに入ってしまう(ここで上記マウスは、IL−7遺伝子を欠く)が、IL−7を発現し、IL−7R遺伝子を欠いているマウスにおいてはそうでない(Schluns, K.S. et al. (2000) Interleukin−7 mediates the homeostasis of naive and memory CD8 T cells in vivo, Nat. Immunol. 1(5):426−432. Loss of IL−7 function results in a SCID−like phenotype in mice (Puel, A. and Leonard, W.J. (2000) Mutations in the gene for the IL−7 receptor result in T(−)B(+)NK(+) severe combined immunodeficiency disease, Curr. Opin. Immunol. 12:468−473)。このことは、T細胞減退(T cell atrophy)および細胞死(IL−7刺激の非存在下での不十分な解糖によっておそらく媒介される増殖率の低下によって引き起こされる)におそらく起因する(Jacobs, S.R. et al. (2010) IL−7 Is Essential for Homeostatic Control of T Cell Metabolism In Vivo, J. Immunol. 184:3461−3469)。

0094

上記ヒトIL−7遺伝子は、33kbを超えて伸びる6つのエキソンを含み、第8染色体上の8q12−13に位置する。マウスIL−7は、5つのエキソン(ヒトエキソン5に対応するものは、マウスにはない)を含み、ヒト遺伝子に対して約80%相同であり;ヒトおよびマウス遺伝子の非コード配列の分析から、転写および遺伝子発現の調節を担う認識可能な調節モチーフが不十分であることが明らかになった(Lupton, S.D. et al. (1990) Characterization of the Human and Murine IL−7 Genes, J. Immunol. 144(9):3592−3601)。このことは、IL−7発現の調節が複雑であり得ることを示唆している。しかし、hIL−7遺伝子座においてレポーター遺伝子を含むマウスBACフラグメントは、マウスでのIL−7の発現パターンを首尾よく確認するために、マウスで発現された(例えば、Avles, N.L. et al. (2009) Characterization of the thymic IL−7 niche in vivo, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 106(5): 1512−1517; Mazzucchelli, R.I. (2009) Visualization and Identification of IL−7 Producing Cells in Reporter Mice,PLoS ONE 4(11):e7637; Repas, J.F. et al. (2009) IL7−hCD25 and IL7−Cre BAC transgenic mouse lines: new tools for analysis of IL−7 expressing cells, Genesis 47:281−287を参照のこと)。少なくとも1例において、IL−7エキソンの、レポーターでのBACベースの置換は、野生型マウスのIL−7発現を忠実に反復するということを期待して、43kb IL−7遺伝子座全体、ならびに5’隣接配列のうちの96kbおよび3’隣接配列のうちの17kbを要した(Repass, J.F. et al.(2009))。いずれの場合にも、推定IL−7調節エレメントによって駆動されるレポーター発現に関する種々の研究からのデータは、互いに幾分か、および初期の観察と異なっている。このことは、IL−7調節がこれらレポーターマウスにおいて忠実には反復されなかった可能性があるという推論裏付けている(IL−7レポータートランスジェニックマウスは、Kim, G.Y. et al. (2011) Seeing Is Believing: Illuminating the Source In Vivo Interleukin−7, Immune Network 11(1): 1−10において総説されている)。ヒトIL−7は、マウス細胞に対して機能的であるが、マウスIL−7は、ヒト細胞に対しては機能的でない。

0095

異常に調節されたかもしくは不十分に調節されたヒトIL−7を発現するトランスジェニックマウスは、病態もしくは症候群の数々を示す。(リンパ系区画における発現を標的化するために)マウスIg重鎖エンハンサー、κ軽鎖エンハンサー、および軽鎖プロモーターの制御下にあるマウスIL−7cDNAに対してトランスジェニックなマウスは、B細胞前駆体の有意に増強された数、ならびに胸腺および末梢T細胞における胸腺細胞の全てのサブセットの発現全体を示す(Samaridis, J. et al. (1991) Development of lymphocytes in interleukin 7−transgenic mice, Eur. J. Immunol. 21 :453−460)。

0096

SRαプロモーターの制御下にあるマウスcDNAからIL−7を発現するトランスジェニックマウスは、ヒトの慢性大腸炎を組織病理学的摸倣する慢性大腸炎を含む数々の病態を発生させ、大腸粘膜リンパ球(しかし大腸上皮細胞ではない)におけるIL−7の少なくとも一過性の過剰発現および大腸粘膜の杯細胞粘液中の明らかなその蓄積によって特徴付けられる(Watanabe, M. et al. (1998) Interleukin 7 Transgenic Mice Develop Chronic Colitis with Decreased Interleukin 7 Protein Accumulation in the Colonic Mucosa, J. Exp Med. 187(3):389−402; Takebe, Y. et al. (1988) sR alpha promoter: an efficient and versatile mammalian cDNA expression system composed of the simian virus 40 early promoter and the R−U5 segment of human T−cell leukemia virus type 1 long terminal repeat, Mol. Cell Biol. 8(1):466−472)。トランスジェニックマウスにおける同じプロモーターによって駆動されるマウスIL−7の構成的発現はまた、著しい奇形および単核細胞(大部分がTCRγ∂細胞である)の広範な皮膚浸潤によって特徴付けられる重篤な皮膚炎を発生させる(Uehira, M. et al. The development of dermatitis infiltrated by γ∂ T cells in IL−7 transgenic mice, Intl. Immunol. 5(12): 1619−1627)。マウス重鎖プロモーターおよびエンハンサーによって駆動されるマウスIL−7 cDNAを発現するトランスジェニックマウスはまた、皮膚炎および真皮へのリンパ球増殖、しかし報告によれば、TCRαβ細胞およびThy−1、CD3、およびCD5を発現するが、CD4およびCD8を欠いている細胞(CD4+/CD8+胸腺細胞は、これらトランスジェニックマウスには実質的にない)の増殖を示した;これらマウスはまた、これらマウスで観察された長期のリンパ球増殖とおそらく関連するB細胞リンパ腫およびT細胞リンパ腫を発生させた(Rich, B.E. et al. (1993) Cutaneous lymphoproliferation and lymphomas in interleukin 7 transgenic mice, J. Exp. Med. 177:305−316を参照のこと)。

0097

IL−7遺伝子の調節異常は、種々の病的状態と関連する。MHCクラスII Eαプロモーターの制御下でトランスジェニックマウスIL−7を発現するマウスは、リンパ系腫瘍に非常に罹りやすい(例えば、Fisher, A.G. et al. (1995) Lymphoproliferative disorders in IL−7 transgenic mice: expansion of immature B cells which retain macrophage potential, Int. Immunol. 7(3):414−423を参照のこと;Ceredig, R. et al. (1999) Effect of deregulated IL−7 transgene expression on B lymphocyte development in mice expressing mutated pre−B cell receptors, Eur. J. Immunol. 29(9):2797−2807もまた参照のこと)。T細胞サイズはまた、上記トランスジェニックマウスにおいてより大きく、ポリクローナルT細胞増殖が観察される(主に、CD8+、これらマウスにおいて調節が乱されていることを示す)(Mertsching, E. et al. IL−7 transgenic mice: analysis of the role of IL−7 in the differentiation of thymocytes in vivo and in vitro, Intl. Immunol. 7(3):401−414)。上記MHCクラスII Eαプロモーターを介してmIL−7を(約25〜50倍)過剰発現する他のトランスジェニックマウスは、非常に健康にみえ(B細胞腫瘍の低い発生率がなければ)、多数のCD8+細胞(これらは、CD44hiおよびCD122hiでもある)によって特徴付けられる野生型マウスよりT細胞数の10〜20倍の増大を示す(Kieper W.C. et al. (2002) Overexpression of Interleukin (IL)−7 Leadsto IL− 15 −independent Generation of Memory Phenotype CD8+ T Cells, J. Exp. Med. 195(12): 1533−1539)。

0098

上記MHCクラスII Eαプロモーターの制御下にあるcDNAからマウスIL−7を構成的に発現するマウスは、IL−7応答性初期B細胞を選択的に増殖させ、プロB細胞およびプレB細胞を含むよい腫瘍源である。ヒトK14プロモーターによって駆動されるIL−7を発現するマウスは、脱毛症に似た皮膚のT細胞浸潤を生じるリンパ球増殖応答を発生させる。

0099

IL−7Rに対してトランスジェニックなマウスは、おそらく、トランスジェニックマウスにおける多数の二重陽性胸腺細胞によるIL−7の欠乏に起因して、胸腺において二重陰性(CD4− CD8−)前駆細胞のかなりの低下を示す。このことは、IL−7レベルが通常の胸腺細胞発生を促進するために繊細に制御されねばならないことを示唆する(例えば、Malek, T.R. (2004) IL−7: a limited resource during thymopoiesis, Blood, 104(13):2842を参照のこと)。

0100

ヒトIL−7のクローニング程度に早く、ヒトIL−7は、マウスプレB細胞の増殖を誘導し得ることが公知であった(Goodwin, R.G. et al. (1989) Human interleukin 7: Molecular cloning and growth factor activity on human and murine B−lineage lines, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:302−306)。特定の慢性リンパ性白血病細胞において発現されるものの、マウスに移植された腫瘍細胞におけるマウスIL−7の発現は、炎症および腫瘍原性の低下を誘導する。しかし逆説的なことには、IL−7に対してトランスジェニックなマウスは、リンパ腫に罹りやすい(Foss, H.−D. et al. (1995) Frequent Expression of IL−7 Gene Transcripts in Tumor Cells of Classical Hodgkin’s Disease, Am. J. Pathol. 146(1):33−39において総説されている)。従って、生理学的に関連する様式で、内因性マウスIL−7遺伝子座からヒトIL−7(しかしマウスIL−7ではない)を発現するマウス(特に、ヒトもしくはマウス腫瘍、例えば、リンパ系腫瘍を含むマウスに限定されない)を得ることは、望ましい。

0101

生理学的に関連する様式でヒトIL−7を発現するマウスはまた、マウスにおけるヒト固形腫瘍異種移植片モデルで、推定治療剤(ヒトIL−7およびそのアナログが挙げられる)の抗腫瘍特性を評価するために有用である。例えば、SCIDマウスにHT29ヒト結腸腺癌を移植し、種々の条件(例えば、天然T細胞の除去およびヒトT細胞の添加;組換えヒトIL−7の添加など)下で試験した(Murphy, W.J. et al. (1993) Antitumor Effects of Interleukin−7 and Adoptive Immunotherapy on Human Colon Carcinoma Xenografts, J. Clin. Invest. 92: 1918−1924を参照のこと)。その研究から、ヒトIL−7は、ヒトT細胞とともに投与した場合に、ヒトIL−7の非存在下より有意に長い生存を生じることが見いだされた(同文献)。

0102

従って、ヒトIL−7を発現するマウス、特に、異種移植片(例えば、ヒト腫瘍)を支え得るマウス(例えば、免疫不全マウス)は、具体的かつ十分に確立された有用性を有する。IL−7シグナル伝達は、インビトロおよびインビボでヒトT細胞急性リンパ芽球性白血病(T−ALL)の発生および生存に必要であることが示された(Touw, I. et al. (1990) Interleukin−7 is a growth factor of precursor B and T acute lymphoblastic leukemia. Blood 75, 2097−2101)。T−ALLは、予後不良の侵襲性血液癌である;T−ALL細胞の増殖および生存を駆動する機構の理解は、インビボでの患者由来腫瘍の増殖を支え得る異種移植片モデルがないことに起因して、比較的不十分なままである。従って、ヒトIL−7を発現する免疫不全動物が、このようなT細胞関連悪性腫瘍に対する薬学的組成物を試験するために、例えば、ヒトIL−7を発現し、移植されたT細胞由来腫瘍(ここで上記腫瘍は、発生および生存にIL−7シグナル伝達を要する)を有するマウスでのIL−7媒介性シグナル伝達を標的とする、薬学的組成物の効力を試験するために、非常に貴重なインビボシステムとして役立ち得る。

0103

(実施例1.マウスIL−7遺伝子座のヒト化)
マウスES細胞を、内因性マウスIL−7遺伝子座において、マウスIL−7調節エレメントの制御下で、VELOCIGENE(登録商標遺伝子工学技術を使用して、マウスIL−7遺伝子配列をヒトIL−7遺伝子配列で置換するように改変して、図1に示されるとおりのヒト化遺伝子座を産生した。

0104

標的化構築物標準的細菌相同組換え(BHR)技術を使用して、BHRを行って、マウスIL−7遺伝子座に標的化するためのヒトIL−7遺伝子を含む大きな標的化ベクターLTVEC)を構築する(例えば、Valenzuela et al. (2003) High−throughput engineering of the mouse genome coupled with high−resolution expression analysis, Nature Biotech. 21(6):652−659を参照のこと)。直鎖状のフラグメントを、PCR生成した相同性ボックスをクローニングしたカセットライゲーションして生成し、続いて、ライゲーション産物ゲルでの単離および標的細菌人工染色体(BAC)を有するBHRコンピテント細菌へとエレクトロポレーションを行う。マウスBAC bMQ−271g18を、マウス配列の供給源として使用する;ヒトBAC RP11−625K1をヒト配列の供給源として使用する。選択工程の後、正確に組換えられたクローンを、新たな接合部にわたるPCRおよび制限分析によって同定する。相同性アームおよびヒトIL−7遺伝子配列を含む大きな標的化ベクター(LTVEC)を作製した。マウスES細胞を、上記LTVEC構築物でエレクトロポレーションし、選択培地で増殖させ、ドナーES細胞として使用して、ヒト化IL−7マウスを作製した。

0105

上記マウスIL−7遺伝子(マウスGene ID: 96561 ; Ref Seq transcript:NM_008371.4)は、エキソン2から5までを欠失させ(欠失座標NCIM37:ch3:7604650−7573021 ;マイナス鎖)、それをヒトIL−7(Entrez Gene ID: 6023; Ref Seq transcript NM_000880.3)エキソン2から6までで置換する(置換座標 GRCh37Lch*:79711168−79644608;マイナス鎖)ことによって改変される。ヒトゲノムIL−7配列は、配列番号3(NC#166E2F2)で提供される。マウスゲノムIL−7遺伝子座は公知であり、アクセッション番号NC0000696(本明細書によって参考として援用される)の下で41,351nt配列として報告されている;上記マウスIL−7ゲノム遺伝子座の関連する5’配列および3’配列は、配列番号1(5’隣接)および配列番号2(3’隣接)に提供される。

0106

上記ヒト化IL−7遺伝子を含むLTVECは、NotI部位で上流に隣接した48kb上流マウス標的化アーム、およびNotI部位で下流に隣接した77kb下流マウス標的化アームを有した。上記LTVECを、エレクトロポレーションのためにNotIで直鎖状にした。

0107

上記LTVECの構築後に、LTVECのヌクレオチド配列をマウス/ヒト5’接合部にわたって得た。これは、5’(マウス)から3’(ヒト)へと、以下の配列を含んだ(マウス/ヒト接合部ヌクレオチドは、括弧内):



0108

上記ヒト挿入物および上記カセットの5’末端の接合部(図1を参照のこと)にわたるLTVECのヌクレオチド配列を決定したところ、5’から3’へと、ヒト配列/制限部位/loxp/ヒト配列を有するカセット配列/括弧内の制限部位接合部ヌクレオチドを有する以下の配列を含んだ:



0109

上記カセットの末端とマウス配列の始まりとの接合部にわたるLTVECのヌクレオチド配列を決定したところ、5’から3’へと、カセット配列/制限部位/括弧内の接合部ヌクレオチドを有するマウス配列を有する以下の配列を含んだ:



0110

ES細胞のエレクトロポレーション後に、天然の対立遺伝子喪失アッセイ(loss ofnative allele assay)(例えば、Valenzuela et al. (2003)を参照のこと)を行って、上記標的化に起因する内因性IL−7配列の喪失を検出する。プライマー対フラグメントサイズ、およびTAQMANTMプローブは、表1に示されるとおりである。CIプローブは、nt9,635〜9,664でマウスIL−7ゲノム配列(NC0000696)に結合する;C2プローブは、nt39,793〜39,825でマウスIL−7ゲノム配列(NC0000696)に結合する。対立遺伝子アッセイの獲得のために、C3プローブは、nt29,214〜29,242でヒトIL−7ゲノム配列(NC#166E2F2)に結合する。

0111

(実施例2.ヒト化IL−7マウス)
ヒト化IL−7マウスの生成。 ヒト化IL−7遺伝子座を含むドナーマウスES細胞を、VELOCIMOUSE(登録商標)法(Poueymirou et al. (2007) F0 generation mice fully derived from gene−targeted embronic stem cells allowing immediate phenotypic analyses, Nat Biotechnol 25:91−99)によって、初期段階のマウス胚に導入する。ドナーES細胞に完全に由来する4個のF0マウスを得た。これは、内因性マウスIL−7遺伝子座のヒト化に関してヘテロ接合性であった。F0マウスを、上記ヒト化に関してホモ接合性になるように交配する。ホモ接合性マウスを、ホモ接合性を確認するために遺伝子型決定する。全てのマウス研究は、Regeneron’s Institutional Animal Care and Use Committee(IACUC)が監督および承認した。

実施例

0112

(実施例3.マウスにおけるヒトIL−7の発現)
上記IL−7遺伝子に関してヒト化したマウスおよびそれらの非ヒト化同腹仔コントロールから採血し、ヒトIL−7の血清濃度を、QuantikineHS Human IL−7 Immunoassayキット(R&D Systems, Inc製)を使用して測定した。Microsoft Excelを使用してデータを分析し、Prism統計分析ソフトウェアを使用してプロットした。上記ヒト化IL−7遺伝子座に関してヘテロ接合性のマウス(MAID 5148 hetと称した)は、生理学的に関連する濃度で血清中にヒトIL−7を発現した。これは、二重ノックアウトマウスにおいてレンチウイルス形質導入したヒトIL−7を有するトランスジェニックヒトIL−7マウスとは対照的である。このマウスは、非生理学的でかつ潜在的に非常に有害な高レベルの血清中のヒトIL−7(10〜100pg/mL)を示す(O’Connell, R.M. et al. (2010) Lentiviral Vector Delivery of Human Interleukin−7 (hIL−7) to Human Immune System (HIS) Mice ExpandsT Lymphocyte Populations,PLoS ONE 5(8):e12009)。対照的に、ヒト化内因性IL−7遺伝子座に関してヘテロ接合性のマウスは、血清中約2.4〜約3.2pg/mLを示した(図2)。これは、IL−7の正常なもしくは生理学的に適切なレベルを示す。

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