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技術 水素化ホウ素マグネシウム、及びマグネシウム輸送媒体としてのその誘導体

出願人 トヨタモーターエンジニアリングアンドマニュファクチャリングノースアメリカ,インコーポレイティド
発明者 ラナエフ.モフタディ松井雅樹タイラージェイ.カーター
出願日 2013年8月2日 (7年3ヶ月経過) 出願番号 2015-525613
公開日 2015年8月13日 (5年3ヶ月経過) 公開番号 2015-523703
状態 特許登録済
技術分野 二次電池(その他の蓄電池)
主要キーワード 伸張領域 キレート材 水素化ホウ素マグネシウム 電気化学還元 電気化学酸化 電気化学試験 マグネシウムイオン電池 作業電極
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題・解決手段

マグネシウム電池のための電解質は、式MgBaHbXyのマグネシウム塩を含む(ここで、a=2〜12、b=0〜12かつy=0〜8であり、b=0のときに、XがO−アルキルであり、かつb=1〜11のときに、XがO−アルキル又はF)。この電解質はまた、溶媒、溶媒中に溶解しているマグネシウム塩を含む。非プロトン性溶媒及び溶融塩、例えばイオン性液体を含む様々な溶媒を使用することができる。

概要

背景

再充電可能電池、例えばリチウムイオン電池には、多くの商業的な用途が存在する。容量密度は重要な特性であり、比較的大きい容量密度は様々な用途にとって好ましい。

リチウムイオン電池が1つの電荷輸送するのに対して、マグネシウム電池又はマグネシウムイオン電池におけるマグネシウムは、2つの電荷を輸送する。大きい容量密度の電池を開発するためには、改良された電解質材料が非常に有益である。

マグネシウム電池のための現在の電解質は、有機マグネシウム塩及び錯体を用いることがある。これは、これらが、可逆的な電気化学マグネシウム堆積及び脱離を可能にするマグネシウムアノード適合することが知られている唯一の材料であることによる。しかしながらこのような材料は、腐食性であり、電池において使用することが難しいことがある。従来の無機イオン性塩、例えばMg(ClO4)2は、それらの電気化学還元によってイオン遮蔽性層が形成されるので、マグネシウムアノードに適合しないことがあった。

概要

マグネシウム電池のための電解質は、式MgBaHbXyのマグネシウム塩を含む(ここで、a=2〜12、b=0〜12かつy=0〜8であり、b=0のときに、XがO−アルキルであり、かつb=1〜11のときに、XがO−アルキル又はF)。この電解質はまた、溶媒、溶媒中に溶解しているマグネシウム塩を含む。非プロトン性溶媒及び溶融塩、例えばイオン性液体を含む様々な溶媒を使用することができる。

目的

したがって、当該技術分野では、従来技術の問題を解消し、かつ安定な再充電可能マグネシウム電池システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

下記を含有している、マグネシウム電池のための電解質:式MgBaHbXyのマグネシウム塩(ここで、a=2〜12、b=0〜12かつy=0〜8であり、b=0のときに、XがO−アルキルであり、かつb=1〜11のときに、XがO−アルキル又はF);前記マグネシウム塩が溶解している溶媒

請求項2

前記マグネシウム塩が、式MgB2HbXyを有する(ここで、b=0〜8、y=0〜8、かつb+y=8であり、b=0のときに、XがO−アルキルであり、かつb=1〜7のときに、XがO−アルキル又はF)、請求項1に記載の電解質。

請求項3

前記マグネシウム塩が、式MgBaHbを有する(ここで、a=2〜12かつb=8〜12)、請求項1に記載の電解質。

請求項4

前記マグネシウム塩が、式MgBaHbを有する(ここで、a=11〜12かつb=11〜12)、請求項1に記載の電解質。

請求項5

前記溶媒が、非プロトン性溶媒である、請求項1に記載の電解質。

請求項6

前記非プロトン性溶媒が、テトラヒドロフラン(THF)及びジメトキシエタンDME)から選択される、請求項5に記載の電解質。

請求項7

前記溶媒がイオン性液体である、請求項1に記載の電解質。

請求項8

前記マグネシウム塩が、0.01〜4Mのモル濃度を有する、請求項1に記載の電解質。

請求項9

キレート剤を更に含有している、請求項1に記載の電解質。

請求項10

前記キレート剤がモノグリムを含む、請求項9に記載の電解質。

請求項11

酸性カチオン添加剤を更に含有している、請求項1に記載の電解質。

請求項12

前記酸性カチオン添加剤が、水素化ホウ素リチウム水素化ホウ素ナトリウム、及び水素化ホウ素カリウムからなる選択される、請求項11に記載の電解質。

請求項13

前記マグネシウム塩が、MgB12H12を含む、請求項4に記載の電解質。

請求項14

前記マグネシウム塩が、MgB11H11を含む、請求項4に記載の電解質。

請求項15

前記マグネシウム塩が、MgB12H12及びMgB11H11の混合物を含む、請求項4に記載の電解質。

請求項16

下記を有し、かつマグネシウムカチオンが、アノードカソードの間で、可逆的に脱離及び堆積する、マグネシウム電池:金属マグネシウム含有アノード;溶媒に溶解している式MgBaHbXyのマグネシウム塩を含有している電解質(a=2〜12、b=0〜12かつy=0〜8であり、b=0のときに、XがO−アルキルであり、かつb=1〜11のときに、XがO−アルキル又はF)、カソード。

請求項17

前記マグネシウム塩が、式MgB2HbXyである(ここで、b=0〜8、y=0〜8、かつb+y=8であり、b=0のときに、XがO−アルキルであり、かつb=1〜7のときに、XがO−アルキル又はF)、請求項16に記載のマグネシウム電池。

請求項18

前記マグネシウム塩が、式MgBaHbを有する(ここで、a=2〜12、かつb=8〜12)、請求項16に記載のマグネシウム電池。

請求項19

前記マグネシウム塩が、式MgBaHbを有する(ここで、a=11〜12かつb=11〜12)、請求項16に記載のマグネシウム電池。

請求項20

前記溶媒が、非プロトン性溶媒である、請求項16に記載のマグネシウム電池。

請求項21

前記非プロトン性溶媒が、テトラヒドロフラン(THF)及びジメトキシエタン(DME)から選択される、請求項20に記載のマグネシウム電池。

請求項22

前記溶媒が、イオン性液体である、請求項16に記載のマグネシウム電池。

請求項23

前記マグネシウム塩が、0.01〜4Mのモル濃度を有する、請求項16に記載のマグネシウム電池。

請求項24

キレート剤を更に有する、請求項16に記載のマグネシウム電池。

請求項25

前記キレート剤がモノグリムを含む、請求項24に記載のマグネシウム電池。

請求項26

酸性カチオン添加剤を更に有する、請求項16に記載のマグネシウム電池。

請求項27

前記酸性カチオン添加剤が、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、及び水素化ホウ素カリウムから選択される、請求項26に記載のマグネシウム電池。

請求項28

下記の工程を含む、マグネシウム電池のための電解質材料生成方法ボラン材料を提供すること、水素化ホウ素マグネシウム材料を提供すること、前記ボランと前記水素化ホウ素マグネシウム材料とを組み合わせて、組み合わされた混合物を生成すること、前記組み合わされた混合物に非プロトン性溶媒を加えて、組み合わされた溶媒混合物を生成すること、前記組み合わされた溶媒混合物を還流条件で加熱すること、前記非プロトン性溶媒を除去して、電解質材料を生成すること。

請求項29

前記電解質材料をろ過し、そしてその後で、加熱されているDMF中に前記電解質材料を溶解させることを含む、請求項28に記載の方法。

請求項30

前記ボラン材料が、デカボラン(B10H14)を含む、請求項28に記載の方法。

請求項31

前記水素化ホウ素マグネシウム材料が、Mg(BH4)2を含む、請求項28に記載の方法。

請求項32

前記非プロトン性溶媒が、ジグリム(C6H14O3)を含む、請求項28に記載の方法。

技術分野

0001

本願は、2013年8月1日に出願の米国出願第13/956,933号、2013年3月15日に出願の米国出願第13/839,003号、2012年12月19日に出願の米国出願第13/720,522号、及び2012年8月2日に出願の米国仮出願第61/678,672号の優先権を主張するものであり、これらの出願の内容をここで参照して本願明細書の記載に含める。

0002

本発明は、電解質、より特にマグネシウム電池のための電解質に関する。

背景技術

0003

再充電可能電池、例えばリチウムイオン電池には、多くの商業的な用途が存在する。容量密度は重要な特性であり、比較的大きい容量密度は様々な用途にとって好ましい。

0004

リチウムイオン電池が1つの電荷輸送するのに対して、マグネシウム電池又はマグネシウムイオン電池におけるマグネシウムは、2つの電荷を輸送する。大きい容量密度の電池を開発するためには、改良された電解質材料が非常に有益である。

0005

マグネシウム電池のための現在の電解質は、有機マグネシウム塩及び錯体を用いることがある。これは、これらが、可逆的な電気化学マグネシウム堆積及び脱離を可能にするマグネシウムアノード適合することが知られている唯一の材料であることによる。しかしながらこのような材料は、腐食性であり、電池において使用することが難しいことがある。従来の無機イオン性塩、例えばMg(ClO4)2は、それらの電気化学還元によってイオン遮蔽性層が形成されるので、マグネシウムアノードに適合しないことがあった。

発明が解決しようとする課題

0006

したがって、当該技術分野では、従来技術の問題を解消し、かつ安定な再充電可能マグネシウム電池システムを提供する改良された電解質が望まれている。更に、当該技術分野では、塩素を含有しないイオン性塩中において可逆的なマグネシウムの堆積及び脱離を可能にする電解質が望まれている。また、当該技術分野では、増加した電流密度及び大きいクーロン効率を有する改良された電池が望まれている。

課題を解決するための手段

0007

1つの態様では、マグネシウム電池のための電解質を開示する。この電解質としては、式MgBaHbXyのマグネシウム塩を挙げることができる(ここで、a=2〜12、b=0〜12、y=0〜8であり、b=0のとき、XはO−アルキルであり、b=1〜11のとき、XはO−アルキル又はFである)。更に、X=Fのとき、y=0〜6であり、X=O−アルキルのとき、y=0〜8である。電解質はまた、マグネシウム塩が溶解している溶媒も含む。非プロトン性溶媒及び溶融塩、例えばイオン性液体を含む様々な溶媒を使用することができる。

0008

1つの他の態様では、マグネシウム電池のための電解質を開示する。この電解質は、式MgB2HbXyのマグネシウム塩を含む(ここで、b=0〜8、y=0〜8、b+y=8であり、b=0のとき、XはO−アルキルであり、b=1〜7のとき、XはO−アルキル又はFである)。電解質はまた、マグネシウム塩が溶解している溶媒も含む。非プロトン性溶媒及び溶融塩、例えばイオン性液体を含む様々な溶媒を使用することができる。

0009

さらなる態様では、マグネシウム電池のための電解質を開示する。この電解質は、式MgBaHbのマグネシウム塩を含む(ここで、a=2〜12、かつb=8〜12である)。電解質はまた、マグネシウム塩が溶解している溶媒も含む。非プロトン性溶媒及び溶融塩、例えばイオン性液体を含む様々な溶媒を使用することができる。

0010

さらなる態様では、金属マグネシウム含有アノードを有するマグネシウム電池を開示する。この電池はまた、式MgBaHbXyのマグネシウム塩を含有している電解質を有する(ここで、a=2〜12、b=0〜12、かつy=0〜8であり、b=0のときにXがO−アルキルであり、かつb=1〜11のときに、XがO−アルキル又はFである)。更に、X=Fのときに、y=0〜6であり、X=O−アルキルのときに、y=0〜8である。電解質はまた、マグネシウム塩が溶解している溶媒も含む。電池はまた、アノードと分離されているカソードを有する。マグネシウムカチオンは、アノードとカソードの間で、可逆的に脱離及び堆積する。

0011

1つの他の態様では、金属マグネシウム含有アノードを有するマグネシウム電池を開示する。この電池はまた、式MgB2HbXyのマグネシウム塩を含有している電解質を有する(ここで、b=0〜8、y=0〜8、b+y=8であり、b=0のときに、XがO−アルキルであり、b=1〜7のときに、XがO−アルキル又はFである)。電解質はまた、マグネシウム塩が溶解している溶媒も含む。電池はまた、アノードと分離されているカソードを有する。マグネシウムカチオンは、アノードとカソードの間で、可逆的に脱離及び堆積する。

0012

更に他の1つの態様では、金属マグネシウム含有アノードを有するマグネシウム電池を開示する。この電池はまた、式MgBaHbのマグネシウム塩を含有している電解質を有する(ここで、a=2〜12、かつb=8〜12である)。電解質はまた、マグネシウム塩が溶解している溶媒も含む。電池はまた、アノードと分離されているカソードを有する。マグネシウムカチオンは、アノードとカソードの間で、可逆的に脱離及び堆積する。

0013

他の1つの他の態様では、マグネシウム電池のための電解質を開示する。この電解質は、式MgBaHbのマグネシウム塩を開示している(ここで、a=11〜12かつb=11〜12である)。電解質はまた、マグネシウム塩が溶解している溶媒も含む。非プロトン性溶媒及び溶融塩、例えばイオン性液体を含む様々な溶媒を使用することができる。

0014

1つの他の態様では、金属マグネシウム含有アノードを有するマグネシウム電池を開示する。この電池はまた、式MgBaHbのマグネシウム塩を含有している電解質を有する(ここで、a=11〜12かつb=11〜12である)。電解質はまた、マグネシウム塩が溶解している溶媒も含む。電池はまた、アノードと分離されているカソードを有する。マグネシウムカチオンは、アノードとカソードの間で、可逆的に脱離及び堆積する。

0015

更に他の1つの態様では、下記の工程を含む、マグネシウム電池のための電解質材料を生成する方法を開示する:ボラン材料を提供すること、水素化ホウ素マグネシウム材料を提供すること、ボランと水素化ホウ素マグネシウム材料を組み合わせて、組み合わされた混合物を生成すること、非プロトン性溶媒を組み合わされた混合物に加えて、組み合わされた溶媒混合物を生成すること、環流条件で組み合わされた溶媒混合物を加熱すること、そして非プロトン性溶媒を除去して、電解質材料を生成すること。

図面の簡単な説明

0016

図1は、0.5MのMg(BH4)2/THFについての図であり、この図は、(a)サイクリックボルタンメトリー(8サイクル)(差し込み図は堆積/脱離電荷バランス(3回目のサイクルを示している)、(b)白金作業電極へのマグネシウムの定電流堆積のあとのXRD結果、(c)0.5MのMg(BH4)2/THFと比較される0.1MのMg(BH4)2/DMEについてのサイクリック・ボルタンメトリー(差し込み図はMg(BH4)2/DMEについての堆積/脱離電荷バランスを示している)を示している。
図2は、THF及びDME中のMg(BH4)2の(a)IRスペクトル、(b)11B−NMR、及び(c)1H−NMRの図である。
図3は、DME中のLiBH4(0.6M)/Mg(BH4)2(0.18M)の(a)サイクリック・ボルタンメトリー(差し込み図は堆積/脱離の電荷バランスを示している)、(b)白金ディスクへのマグネシウムの定電流堆積の後のXRD結果、(c)IRスペクトル(|はMg(BH4)2/DME)の最大バンドを示している)の図である。
図4は、DME中の3.3:1のモル比のLiBH4/Mg(BH4)2についてのマグネシウムアノード/シェブレル(Chevrel)相カソードでの充電放電プロファイルの図である。
図5Aは、式MgBaHbの化合物のNMRスキャンである(ここで、a=11〜12かつb=11〜12)。
図5Bは、式MgBaHbの化合物のNMRスキャンである(ここで、a=11〜12かつb=11〜12)。
図6は、式MgBaHbの化合物に対する電圧関数としての、電流密度のプロットである(ここで、a=11〜12かつb=11〜12)。

0017

マグネシウム電池のための新規な電解質を開示する。この新規な電解質は、ハロゲンを含有しない無機塩中において、電気化学的に可逆なマグネシウムの堆積及び脱離を可能にする。

0018

1つの態様では、マグネシウム電池のための電解質を開示する。この電解質は、式MgBaHbXyのマグネシウム塩を含有している(ここで、a=2〜12、b=0〜12、かつy=0〜8であり、b=0のときに、XがO−アルキルであり、b=1〜11のときに、XがO−アルキル又はFである)。更に、X=Fのときに、y=0〜6であり、かつX=O−アルキルのときに、y=0〜8である。電解質の例としては、マグネシウム塩、例えばMgBH4、MgB11H11、MgB12H12、MgB2H8、MgB2H2F6、MgB2H4F4、MgB2H6F2、MgB2O−アルキル8、MgB2H2O−アルキル6、MgB2H4O−アルキル4、MgB2H6O−アルキル2、MgBHF3、MgBH2F2、MgBH3F、及びMgBO−アルキルを挙げることができる。電解質はまた、マグネシウム塩が溶解している溶媒も含有している。非プロトン性溶媒及び溶融塩、例えばイオン性液体を含む様々な溶媒を使用できる。非プロトン性溶媒としては例えば、溶媒、例えばテトラヒドロフラン(THF)、及びジメトキシエタン(DME)を挙げることができる。非プロトン性溶媒の他の例としては、下記のものを挙げることができる:ジオキサントリエチルアミンジイソプロピルエーテルジメチルエーテル、t−ブチルメチルエーテルMTBE)、1,2−ジメトキシエタン(グリム)、2−メトキシエチルエーテルジグリム)、テトラグリム、及びポリエチレングリコールジメチルエーテル。他の1つの態様では、マグネシウム塩、0.01〜4Mのモル濃度を有する。

0019

電解質は更に、キレート剤を含有することができる。グリム及びクラウンエーテルを含む様々なキレート剤を使用することができる。キレート剤を含有させて、上記の電解質を有する電池の電流を増加させ、かつ過電圧を低下させることができる。

0020

電解質は更に、酸性カチオン添加剤を含有することができ、これは電流密度を増加させ、かつ大きいクーロン効率を提供する。酸性カチオン添加剤の例としては、水素化ホウ素リチウム水素化ホウ素ナトリウム、及び水素化ホウ素カリウムを挙げることができる。酸性カチオン添加剤は、MgBaHbXyの量の5倍までの量で存在していてよい。

0021

他の1つの態様では、新規な電解質は、式MgB2HbXyのマグネシウム塩を含有していてよい(ここで、b=0〜8、y=0〜8、かつb+y=8であり、b=0のときに、XがO−アルキルであり、かつb=1〜7のときに、XがO−アルキル又はFである)。マグネシウム塩は溶媒に溶解している。非プロトン性溶媒及び溶融塩、例えばイオン性液体を包含する様々な溶媒を使用することができる。非プロトン性溶媒としては、溶媒、例えばテトラヒドロフラン(THF)及びジメトキシエタン(DME)を挙げることができる。非プロトン性溶媒の他の例としては、下記のものを挙げることができる:ジオキサン、トリメチルアミン、ジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル(MTBE)、1,2−ジメトキシエタン(グリム)、2−メトキシエチルエーテル(ジグリム)、テトラグリム、及びポリエチレングリコールジメチルエーテル。

0022

1つの態様では、マグネシウム塩は、0.01〜4Mのモル濃度を有することができる。

0023

電解質は更に、キレート剤を含有することができる。グリム及びクラウンエーテルを含む様々なキレート剤を使用することができる。キレート材を含有させて、電解質を有する電池の電流を増加させ、かつ過電圧を小さくすることができる。

0024

電解質は更に、電流密度を増加させかつ大きいクーロン効率を提供する酸性カチオン添加剤を含有することができる。酸性カチオン添加剤の例としては、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、及び水素化ホウ素カリウムを挙げることができる。酸性カチオン添加剤は、MgB2HbXyの5倍までの量で存在していてもよい。

0025

他の1つの態様では、新規な電解質は、式MgBaHbのマグネシウム塩を含有していてよい(ここで、a=2〜12、かつb=8〜12)。マグネシウム塩は、溶媒に溶解している。非プロトン性溶媒及び溶融塩、例えばイオン性液体を含む様々な楊梅を使用することができる。非プロトン性溶媒としては、溶媒、例えばテトラヒドロフラン(THF)及びジメトキシエタン(DME)、並びに上記の溶媒を挙げることができる。1つの態様では、マグネシウム塩は、0.01〜4Mのモル濃度を有することができる。

0026

電解質は更に、キレート剤を含有していてもよい。モノグリムを含む様々なキレート剤を使用することができる。キレート材を含有させて、電解質を有する電池の電流を増加させ、かつ過電圧を小さくすることができる。

0027

電解質は更に、電流密度を増加させかつ大きいクーロン効率を提供する酸性カチオン添加剤を含有することができる。酸性カチオン添加剤の例としては、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、及び水素化ホウ素カリウムを挙げることができる。酸性カチオン添加剤は、MgBaHbの5倍までの量で存在していてもよい。

0028

更なる態様では、カソード、金属マグネシウム含有アノード、式MgBaHbXyの電解質を有するマグネシウム電池を開示する(ここで、a=2〜12、b=0〜12かつy=0〜8であり、b=0のときに、XがO−アルキルであり、かつb=1〜11のときに、XがO−アルキル又はFである)。電解質は、上記のように、キレート剤及び酸性カチオン添加剤を含有していてもよい。

0029

更なる態様では、カソード、金属マグネシウム含有アノード、式MgB2HbXyの電解質を有するマグネシウム電池を開示する(ここで、b=0〜8、y=0〜8、かつb+y=8であり、b=0のときに、XがO−アルキルであり、かつb=1〜7のときに、XがO−アルキル又はFである)。電解質は、上記のように、キレート剤及び酸性カチオン添加剤を含有していてもよい。

0030

更なる態様では、金属マグネシウム含有アノード、式MgBaHbの電解質、及びカソードを有するマグネシウム電池を開示する(ここで、a=2〜12、かつb=8〜12)。電解質は、上記のように、キレート剤及び酸性カチオン添加剤を含有していてもよい。

0031

アノードとしては、金属マグネシウムアノードを挙げることができる。カソードとしては、アノードよりも高い電極電位電気化学反応を示す様々な材料を挙げることができる。カソード材料の例としては、遷移金属酸化物硫化物フッ素化物塩素化物、又は硫黄、及びシェブレル相材料、例えばMo6S8を挙げることができる。電池は、アノードとカソードの間で可逆的に脱離及び堆積するマグネシウムカチオンを有する。

0032

1つの態様では、式MgBaHbのマグネシウム−ホウ素に基づく化合物を使用して、電気化学酸化に対する改良された安定性を提供し、それによって電解質を高電圧カソード、例えばMnO2と共に使用できるようにしてもよい(ここで、a=11〜12かつb=11〜12)。1つの他の態様では、式MgBaHbを有する複数の化合物の混合物を使用することができる(ここで、a=11〜12かつb=11〜12)。

0033

MgB12H12を合成しようとした従来技術は、水性媒体中で行われており、結果として、この化合物に強く配位した水を有するMgB12H12・H2Oをもたらしていた。H2Oを除去する試みは、従来技術で概略を示されているように、問題があった。例えば、文献Chen、X.; Lingam、H.K.; Huang、Z.; Yisgedu、T.; Zhao、J.−C.; Shore、S.G. Thermal Decomposition Behavior of Hydrated Magnesium Dodecahydrododecaborates. J. Phys. Chern. Lett. 2010,1、201〜204は、この化合物からH2Oを除去することの困難性を報告している。

0034

マグネシウム電池の電解質としての使用のためには、式MgBaHyの化合物はH2O又は水を含有していてはならない(ここで、a=11〜12かつy=11〜12)。1つの態様では、水を含有していないMgB12H12を、非プロトン性溶媒中において合成することができ、これは、式MgBaHyの水を含有していない化合物の生成をもたらす(ここで、a=11〜12かつy=11〜12)。

0035

水素化ホウ素マグネシウム(Mg(BH4)2、95%)、水素化ホウ素リチウム(LiBH4、90%)、無水テトラヒドロフラン(THF)、及びジメトキシエタン(DME)をSigma−Aldrich社から購入した。様々な成分を混合して、特定のモル比の電解質溶液を調製した。マグネシウムワイヤリボンを参照/対電極として有する3電極セルを使用して、サイクリック・ボルタンメトリー試験を行った。電気化学試験は、O2及びH2O量が0.1ppm未満に維持されているアルゴン充填グローブボックスにおいて行った。

0036

THF中のMg(BH4)2
Mgの堆積及び脱離を、エーテル溶媒中のMg(BH4)2に関して行った。図1aは、0.5MのMg(BH4)2/THFに関して、行ったサイクリック・ボルタンメトリーの結果を示している。ここで、図1aの差し込み図で示されているように、−0.6V/0.2Vの開始で可逆的な還元酸化プロセスが起こっており、これは、可逆的なマグネシウムの堆積及び脱離を示している。図1bで示しているように、上記の溶液からの定電流還元の後の堆積生成物のx線回折(XRD)結果は、堆積した生成物が六方晶系のマグネシウムであることを示している。六方晶系のマグネシウムの堆積は、マグネシウム金属に対する電解質Mg(BH4)2の適合性を示している。白金電極ステンレス電極、及びガラス状カーボン電極上で測定される電気化学酸化安定性は、それぞれ、1.7V、2.2V及び2.3Vであった。これらの結果は、Mg(BH4)2がTHF中において電気化学的に活性であり、それによってこの電解質を利用するイオン伝導及び可逆的なマグネシウムの堆積及び脱離が生じていることを示している。

0037

DME中のMg(BH4)2
エーテル溶媒に加えて、他の1つの溶媒として、THFよりも高い沸点を有するジメトキシエタン(DME)を利用した。0.1MのMg(BH4)2/DMEに関するサイクリック・ボルタンメトリーの結果を図1cに示している。この図で示されているように、Mg(BH4)2/THFと比較して電気化学性能が改良されている。また、この図で示されているように、THF中での−0.6V/0.2Vに対して、−0.34V/0.03Vの堆積/脱離開始で、10倍の電流密度の増加及び過電圧の減少が得られた。更に、DME溶媒に基づく電解質は、THF中の40%に対して、67%の比較的大きいクーロン効率を示した。これらの発見は、THFと比較してDME中におけるMg(BH4)2の溶解度が比較的低いにもかかわらず、DME中において比較的高い濃度及び移動度のマグネシウム電気活性種の存在を示している。

0038

図2に示されているIR及びNMR分析は、0.5MのMg(BH4)2/THF及び0.1MのMg(BH4)2/DMEに関して行って、マグネシウム電気活性種を特徴付けた。IRにおけるB−H伸張領域(2000〜2500cm−1)は、2つの強く分離された振動を示している(Mg(BH4)2/THF:2379cm−1、2176cm−1、及びMg(BH4)2/DME:2372cm−1、2175cm−1)。DME中の0.1M及びTHF中の0.5Mのスペクトルは同様であった。スペクトルは、THF及びジエチルエーテルからのMg(BH4)2溶質に関して、共有結合水素化ホウ素物と同様であった。ここで、BH4−中の2つの水素原子は1つの金属原子に対して架橋して結合していた(μ21結合)。したがって、比較的大きい及び小さいB−H周波数での結合をそれぞれ、末端のB−Ht及び架橋B−Hb振動に割り当てた。2304cm−1及び2240cm−1のバンド及びショルダーをそれぞれ、非対称B−Ht及びB−Hb振動に割り当てた。Mg(BH4)2は、接触イオン対Mg(μ21−H2−BH2)2として存在しており、これが、部分的に式(1)に示すように、Mg(μ21−H2−BH2)+及びBH4−に解離していると考えられる。1つの態様では、B−Hピークは、重複していると考えられ、すべての種を識別することは不可能である。

0039

Mg(μ21−H2−BH2)2
←→ Mg(μ21−H2−BH2)+ + BH4− (1)
ここで、Mg(μ21−H2−BH2)+は更に、下記のように分けることができる:
Mg(μ21−H2−BH2)+
←→ Mg2+ + BH4− (2)

0040

Mg(BH4)2/DMEに関して、THFで存在する主な特徴は維持されているが、νB−Ht強度が比較的弱くなるのに伴って、νB−Htの拡張及び小さい値へのシフトが観察された。νB−Htの拡張は、THF中と比較して、いくらかの種の比較的明確な存在を示唆しており、バンドの最大値のシフトは、比較的イオン的なB−H結合を示している。νB−Htシフトは、安定化された共有水素化ホウ素物中のような強化されたBH4−イオン性から生じるものと同様である。更に、νB−Ht強度の相対的な低下は、遊離BH4−アニオンの比較的明確な存在を示している。DME中のBH4−に関するNMR結果は、図2b及び2cで示されているように、THF中でのそれと比較して、比較的大きいB−H結合イオン性に対応して、11B−NMRにおける5重線の中心位置によって示されるような約0.5ppmの増加したホウ素遮蔽、及び1H−NMRにおける4重線によって示されるような約0.01ppmのわずかに減少したプロトン遮蔽を示している。これらの結果は、反応(1)及び(2)に関して、DME中における促進された解離及びイオン対中のMg2+とBH4−との間の比較的弱い相互作用証拠である。したがって、DMEの誘電率(7.2)が、THFの誘電率(7.4)と比較してわずかに小さいという事実にも関わらず、1分子当たり2つの酸素部位の存在によるそのキレート性が、促進された解離及びそれによる改良された電気化学特性をもたらした。

0041

DME中のMg(BH4)2及びLiBH4
上記のように、電解質は、酸性カチオン添加剤を含有していてもよい。1つの態様では、酸性カチオン添加剤は、下記の特性を有する:(1)Mg(BH4)2と比較して減少した安定正、(2)非反応性、(3)ハロゲン非含有性、及び(4)DME中での溶解性。これらの性質を有する1つのそのような材料は、LiBH4である。LiBH4とMg(BH4)2の様々なモル比を用いて、DME中において、マグネシウム堆積及び脱離を行った。図3aに示すように、サイクリック・ボルタンメトリーデータを、3.3:1のLiBH4とMg(BH4)2とのモル比で得た。電解質中にLiBH4材料を含有することによって、電流密度が2桁増加した。これは、酸化ピーク電流Jpが26mA・cm−2であることによって示されている。更に、電解質は、94%までの比較的大きいクーロン効率を有していた。

0042

図3bでは、定電流堆積の後のLiの存在なし及びLiBH4/DME溶液の電気化学活性なしでの、マグネシウムに関する堆積及び脱離電流を示している。図3cにおいて比較的小さいνB−Ht値及び比較的大きいνB−Hb値として示されているように、促進されたBH4−イオン性が得られた。促進された性能は、酸性カチオン添加剤が、比較的小さい値に表れるLiBH4/DMEに関するB−H結合で示されるように、Mg(BH4)2の解離を増加させることを示している。

0043

マグネシウムアノードを有するマグネシウム電池、シェブレル相カソード、並びにDME中のMg(BH4)2及びLiBH4
3.3:1のモル比のLiBH4及びMg(BH4)2に関する電解質を用いて、マグネシウム電池を試験した。試験電池のカソードは、シェブレル相であるMo6S8を有するカソード活性材料を有していた。試験電池のためのアノードは、金属マグネシウムアノードを有していた。図4を参照すると、試験電池は、128.8mA・g−1の速度で、可逆的なサイクル容量を示した。図で示されているように、充電及び放電曲線は、マグネシウムイオンに関して可逆的なサイクルを示す。

0044

MgBaHyの合成(ここで、a=11〜12かつy=11〜12)
5.0g(0.0409mol)のデカボラン(B10H14)及び2.43g(0.0450mol、1.1当量)の水素化ホウ素マグネシウム(Mg(BH4)2)の混合物を、アルゴン充填グローブボックス内の100mlのシュレンクフラスコ内に用意した。このフラスコをグローブボックスから、窒素シュレンク管に移動させ、そして還流凝縮器に取り付けた。これに、カニューレ輸送で、50mlのジグリム(C6H14O3)を加えた。溶媒を追加すると、激しいガスの発生が開始し、黄色の均一な溶液が生成した。ガスの発生が停止したときに、シリコーン油浴を使用して、混合物をゆっくりと加熱して還流させた。混合物の温度が上昇するのに従って、激しいガスの発生が再び始まり、これを約1時間にわたって維持する。混合物を5日間にわたって還流させ、その後で室温まで冷却した。冷却の後で、真空下で溶媒を除去して、明るい黄色の個体を得た。この段階で得られた粗生成物は、最小量の高温の(120℃)のDMFに溶解させて純化することができる。得られる溶液を室温まで冷却すると、無色の沈殿物が観察され、これをろ過によって分離する。

0045

上記のようにして得られた生成物を、NMRスキャンを使用して分析した。図5に示しているように、NMR結果は、MgB12H12の合成の成功を確認している。この図で示されているように、合成されたままの生成物は、粗生成物及びろ過した生成物の両方において、B11H11及びB12H12の11B核磁気共鳴を示す。

0046

合成した生成物に電気化学試験を行った。電気化学試験の方法は、3電極セルを使用して得たサイクリック・ボルタンメトリーを含んでいた。ここで、この3電極セルでは、作業電極が白金であり、対電極及び参照電極がマグネシウムであった。電気化学試験のデータのプロットを、電圧の関数としての電流密度のプロットとして図6に示している。図6で示されているように、合成された生成物は、電気化学的な還元(マグネシウムに対して−2V超)及び酸化(マグネシウムに対して3V超)の両方に対して安定であった。合成された化合物は、合成された化合物を電解質として用いるマグネシウム電池を、自動車用途のような多くの用途での使用のための十分なエネルギー密度を達成するのに必要な高い電圧での操作することを可能にする。

実施例

0047

本発明は、上記の例示的な実施例に限定されるものではない。上記の例は、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。そのなかでの変更、構成要素の他の組合せ、及び他の用途を当業者は当然に考慮する。

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