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技術 X線管電圧に基づいた薬剤流体注入プロトコルの判定システム及び方法

出願人 バイエル・ヘルスケア・エルエルシー
発明者 カラフト、ジョン、エフ.ケンパー、コーリー
出願日 2012年5月14日 (8年9ヶ月経過) 出願番号 2015-512609
公開日 2015年8月13日 (5年6ヶ月経過) 公開番号 2015-523112
状態 特許登録済
技術分野 放射線診断機器 注入、注射、留置装置 X線技術
主要キーワード シングルフェーズ 逆解法 診断フェーズ デジタルマイクロプロセッサ 実装ソフトウェア 駆動関数 持続時間値 スキャンウィンドウ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年8月13日)のものです。
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図面 (20)

解決手段

患者撮像用のシステムが提供される。システムは、撮像システムと、注入手順の少なくとも第1フェーズパラメータを判定するためのパラメータ生成器と、を含む。撮像システムは、少なくとも1つのX線管を有するスキャナを含む。パラメータ生成器は、撮像手順において少なくとも1つのX線管に印加される電圧に基づいてパラメータのうちの少なくとも1つを判定するようにプログラムされている。又、注入器システムを制御する方法も提供され、且つ、方法は、注入パラメータを判定するステップであって、その少なくとも1つは、撮像手順においてX線管に印加される電圧に基づいて判定される、ステップのみならず、判定された注入パラメータに少なくとも部分的に基づいて注入器システムを制御するステップをも含む。

概要

背景

以下の情報は、以下に開示されている発明と、この発明が一般に使用される環境と、に関する読者の理解を支援するべく提供されるものである。本明細書において使用されている用語は、そうではない旨が本明細書において明示的に記述されていない限り、任意の特定の狭い解釈に限定されることを意図したものではない。本明細書に記述されている参考文献は、本発明又は本発明の背景の理解を促進することになろう。本明細書において引用されているすべての参考文献の開示内容は、引用により、本明細書に包含される。

例えば、放射線試験用自動注入器に伴う造影剤投与は、通常、臨床医が空の使い捨て注射器特定容積の造影剤によって充填することによって始まる。その他の手順においては、造影剤によって予め充填された注射器が使用されてもよい。次いで、臨床医は、診断画像を実現するべく患者に投与される造影剤の容積流量及び容積を判定する。多くの場合に、静脈又は動脈内への造影剤の投与の後に、操作者によって判定された容積及び流量を有する生理食塩水溶液注入が行われる。現時点において入手可能ないくつかの注入器においては、操作者は、供給するべき容積流量及び容積の複数の別個フェーズプログラムすることができる。例えば、Bayer HealthCareの一事業体であるMEDRAD, INC.から入手可能なSPECTRIS SOLARIS(登録商標)及びSTELLANT(登録商標)注入器は、患者に対して供給される(例えば、造影剤及び/又は生理食塩水などの)容積流量及び容積の最大で6つの別個のペア又はフェーズの入力に対応している。このような注入器と、これらと共に使用される注入器制御プロトコルについては、例えば、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第6,643,537号明細書及び米国特許出願公開第2004/0064041号明細書に開示されており、これらの文献の開示内容は、引用により、本明細書に包含される。このようなフェーズ用の現場における値又はパラメータは、一般に、手順のそれぞれのタイプごとに、且つ、注入/撮像手順を経験するそれぞれの患者ごとに、操作者によって手動で入力されている。或いは、この代わりに、事前手動入力された容積及び流量の値を保存しておくことも可能であり、且つ、後から、コンピュータメモリから呼び出すこともできる。但し、このようなパラメータを判定すると共に特定の患者用の特定の手順のために適合させる方式は、十分なものになってはいない。

この観点において、撮像及びその他の手順における様々な患者ごとの造影剤投薬要件の違いが認識されている。例えば、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第5,840,026号明細書は、注入の前又は最中に導出された患者固有のデータを使用することにより、注入を患者に対してカスタマイズするための装置及び方法を開示しており、この開示内容は、引用により、本明細書に包含される。患者の違いに基づいた医療撮像手順の投薬要件の違いが認識されてはいるが、従来の医療撮像手順は、医療撮像手順において造影剤を注入するための予め設定された投薬量又は標準的な供給プロトコルの使用を継続している。MDCT(又は、MSCT)スキャナを含む最近入手可能なCTスキャナの増大したスキャン速度を仮定した場合には、このような高速スキャナが使用されている世界の地域においては、2フェーズ又はその他のマルチフェーズ注入よりも、シングルフェーズ注入のほうが一般的である。供給のために(シングルフェーズであるか、2フェーズであるか、又はマルチフェーズであるかを問わず)標準的な固定された又は既定のプロトコルを使用すれば、手順が単純化されはするが、同一プロトコルによって同一量の造影剤を異なる患者に対して供給すれば、画像のコントラスト及び品質において非常に異なる結果が生成される可能性がある。更には、最新のMDCTスキャナの導入に伴う臨床診療及びCT文献における未解決の問題は、シングルスライスヘリカルスキャナと共に使用される標準的な造影プロトコルが、MDCT装置を使用した手順に十分に対応することになるかどうかという点にある。例えば、Cademartiri, F. and Luccichenti, G., et al., "Sixteen−row multi−slice computed tomography:basicconcepts, protocols, and enhanced clinical applications." Semin Ultrasound CTMR25(1): 2−16 (2004)を参照されたい。

いくつかの研究においては、動脈造影を改善及び予測するべく、CT血管造影法(CT Angiography:CTA)において注入プロセス定量分析を試みている。例えば、Bae及び共同研究者は、造影剤の振る舞いの薬物動態学的PKモデルを開発し、且つ、最も均一な動脈造影を生成する駆動関数見出すという目的の下に結合微分方程式系を解いている。K. T. Bae, J. P. Heiken, and J. A. Brink, "Aortic and hepatic contrast medium enhancement at CT. Part I. Prediction with a computer model," Radiology, vol. 207, pp. 647−55 (1998)、K. T. Bae, "Peak contrast enhancement in CT andMRangiography: when does it occur and why? Pharmacokinetic study in a porcine model," Radiology, vol. 227, pp. 809−16 (2003)、K. T. Bae et al., "Multiphasic Injection. Method for Uniform Prolonged Vascular Enhancement at CT Angiography: Pharmacokinetic Analysis and Experimental Porcine Method," Radiology, vol. 216, pp. 872−880 (2000)、米国特許第5,583,902号明細書、米国特許第5,687,208号明細書、米国特許第6,055,985号明細書、米国特許第6,470,889号明細書、及び米国特許第6,635,030号明細書を参照されたい。これらの文献の開示内容は、引用により、本明細書に包含される。Bae他によって記述されている簡易コンパートメントモデル微分方程式の組に対する逆解法は、造影剤の流量を指数的に減少させれば、CT撮像手順における最適な/一定の造影が結果的に得られることを示している。但し、PKモデルの逆解法によって演算される注入プロファイルは、大きな変更を伴うことなしには大部分のCT自動注入器によって容易に実現可能ではないプロファイルである。

別の方式においては、Fleischmann及び共同研究者が、心血管生理学及び造影動力学を「ブラックボックス」として取り扱い、且つ、(単位インパルス近似する)造影剤の短いボーラスをシステム強制することにより、そのインパルス応答を判定している。この方法においては、インパルス応答に対してフーリエ変換を実行し、且つ、この伝達関数推定値を操作することにより、予め実施されたものよりも最適な注入軌跡推定値を判定している。D. Fleischmann and K. Hittmair, "Mathematical analysis of arterial enhancement and optimization of bolus geometry for CT angiography using the discrete Fourier transform," J. Comput. Assist Tomogr., vol. 23, pp. 474−84 (1999)を参照されたい。この文献の開示内容は、引用により、本明細書に包含される。

造影剤のシングルフェーズ投与(通常、1つの流量を有する100〜150mLの造影剤)は、不均一な造影曲線を結果的にもたらす。例えば、D. Fleischmann and K. Hittmair, supra; and K. T. Bae, "Peak contrast enhancement in CT andMRangiography: when does it occur and why? Pharmacokinetic study in a porcine model," Radiology, vol. 227, pp. 809−16 (2003)を参照されたい。この開示内容は、引用により、本明細書に包含される。従って、Fleischmann及びHitmairは、大動脈の撮像を最適化するという意図の下に、造影剤の投与を個々の患者に適合された2フェーズ注入に適合させるべく試みる方式を提示している。CT造影剤の提示の制御に伴う基礎的な問題点は、高浸透圧性薬が中央血液区画(central blood compartment)から迅速に拡散するという点にある。更には、造影剤は、造影剤を含まない血液と混合し、且つ、その結果、希釈される。

Fleischmannは、診断スキャンの前に、造影剤の小ボーラス注入(4ml/sを有する16mlの造影剤)を、即ち、試験ボーラス注入を、注入するように規定している。対象の血管にわたって動的造影スキャンを実施している。結果的に得られた処理済みのスキャンデータ試験スキャン)を患者/造影剤系のインパルス応答として解釈している。Fleischmannは、試験スキャンのフーリエ変換を試験注入のフーリエ変換によって除算することにより、患者伝達関数のフーリエ変換を導出している。システムが線形不変(Linear Time Invariant:LTI)システムであると共に望ましい出力時間ドメイン信号が判明している(予め定義された造影レベルにおけるフラットな診断スキャン)と仮定することにより、Fleischmannは、望ましい出力の周波数ドメイン表現を患者伝達関数のものによって除算することにより、入力時間信号を導出している。Fleischmann他の方法は、注入システム限界(例えば、流量限度)の結果として実際には実現不能な入力信号を演算していることから、演算された連続時間信号を切り捨てると共に近似しなければならない。

更には、望ましい時間造影曲線を提供するように自動注入器を制御するべく、患者の安全性を保証するように自動注入器の動作を慎重に制御する必要がある。例えば、注入手順において、特定の流体圧力超過しないことが望ましい。患者に対する潜在的な危険(例えば、血管の損傷)と、注入流体診断及び/又は治療における有用性の潜在的な劣化と、に加えて、過剰な圧力は、機器障害をもたらす可能性がある。使い捨て注射器及びその他の流体経路コンポーネント(しばしば、集合的に「使い捨ての組」と呼称される)は、通常、様々な破裂強度プラスチックから製造されている。注入器によって流体経路内の圧力が使い捨て流体経路要素の破裂強度超に上昇した場合には、流体経路要素に障害が発生することになる。

現在の注入器システムに伴う制御の問題に加えて、この種の多くのシステムは、注入器システムを動作させる方式において利便性及び柔軟性を欠いている。この観点において、医療注入手順の複雑さと、健康管理産業のあらゆる面において多忙を極めている状況に起因し、操作者の時間及びスキルが重要視されている。

概要

患者撮像用のシステムが提供される。システムは、撮像システムと、注入手順の少なくとも第1フェーズのパラメータを判定するためのパラメータ生成器と、を含む。撮像システムは、少なくとも1つのX線管を有するスキャナを含む。パラメータ生成器は、撮像手順において少なくとも1つのX線管に印加される電圧に基づいてパラメータのうちの少なくとも1つを判定するようにプログラムされている。又、注入器システムを制御する方法も提供され、且つ、方法は、注入パラメータを判定するステップであって、その少なくとも1つは、撮像手順においてX線管に印加される電圧に基づいて判定される、ステップのみならず、判定された注入パラメータに少なくとも部分的に基づいて注入器システムを制御するステップをも含む。

目的

従って、フェーズのパラメータは、フェーズの持続時間に対応する時間インスタンスにわたる注入の説明を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

患者撮像用のシステムであって、撮像システムと、注入手順の少なくとも第1フェーズパラメータを判定するためのパラメータ生成器と、を有し、前記撮像システムは、少なくとも1つのX線管を有するスキャナを有し、且つ、前記パラメータ生成器は、撮像手順において前記少なくとも1つのX線管に印加される電圧に基づいて前記パラメータのうちの少なくとも1つを判定するようにプログラムされている、システム。

請求項2

前記スキャナは、CTスキャナである請求項1に記載のシステム。

請求項3

前記CTスキャナは、異なるX線管電圧において動作するようにプログラムされている請求項2に記載のシステム。

請求項4

前記パラメータ生成器は、前記撮像システムとの間における通信自在の接続状態にある請求項1に記載のシステム。

請求項5

前記パラメータ生成器は、前記撮像システムに統合されている請求項1に記載のシステム。

請求項6

注入器システムを更に有する請求項1に記載のシステム。

請求項7

前記注入器システムは、(a)少なくとも1つの加圧メカニズムと、(b)前記少なくとも1つの加圧メカニズムと動作可能に関連付けられた少なくとも1つの流体容器であって、前記流体容器のうちの1つは、造影剤を収容するように適合されており、且つ、前記流体容器のうちの1つは、希釈剤を収容するように適合されている、少なくとも1つの流体容器と、(c)前記少なくとも1つの加圧メカニズムと動作可能に関連付けられたコントローラと、を有する請求項6に記載のシステム。

請求項8

前記パラメータ生成器は、前記撮像システム及び前記注入器システムの前記コントローラのうちの少なくとも1つとの間における通信自在の接続状態にある請求項7に記載のシステム。

請求項9

前記パラメータ生成器は、前記注入器システムに統合されている請求項6に記載のシステム。

請求項10

前記パラメータ生成器は、前記撮像手順において前記少なくとも1つのX線管に印加される前記電圧に基づいて、少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される薬剤流体容積と少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される前記薬剤流体の流量のうちの少なくとも1つを判定するようにプログラムされている請求項1に記載のシステム。

請求項11

前記薬剤流体は、造影剤を有する請求項10に記載のシステム。

請求項12

前記パラメータ生成器は、式V1=weight*X*Yに従って少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される前記薬剤流体の前記容積を判定するようにプログラムされており、V1は、前記薬剤流体の前記容積であり、Xは、患者の体重及びX線管電圧の関数であり、且つ、Yは、前記薬剤流体中における造影剤の濃度の関数である請求項10に記載のシステム。

請求項13

前記パラメータ生成器は、ルックアップテーブルから特定の患者の体重用のXを判定するようにプログラムされており、Xは、患者の体重と、前記撮像手順において前記少なくとも1つのX線管に印加される前記電圧と、の関数として表現される請求項12に記載のシステム。

請求項14

前記パラメータ生成器は、V1を前記第1フェーズの注入持続時間によって除算することにより、前記薬剤流体の少なくとも第1流量を判定するようにプログラムされている請求項12に記載のシステム。

請求項15

前記パラメータ生成器は、操作者によって入力された1つ又は複数の基準に基づいて前記注入持続時間を判定するようにプログラムされている請求項14に記載のシステム。

請求項16

前記1つ又は複数の基準は、前記撮像手順において撮像される身体領域の少なくとも1つの識別情報を含む請求項15に記載のシステム。

請求項17

V1は、前記薬剤流体のみが供給されるフェーズにおいて供給される前記薬剤流体の前記容積であり、且つ、前記パラメータ生成器は、前記薬剤流体と希釈剤の両方が供給される前記注入手順の少なくとも第2フェーズにおいて供給される薬剤流体の容積V2を判定するように更にプログラムされている請求項12に記載のシステム。

請求項18

前記パラメータ生成器は、ベースライン注入プロトコルの容積パラメータを調節することにより、少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される前記薬剤流体の前記容積を判定するようにプログラムされている請求項10に記載のシステム。

請求項19

前記ベースライン注入プロトコルを表すデータは、前記システムのメモリ内に、又は前記システムからアクセス可能な状態で、存在している請求項18に記載のシステム。

請求項20

前記パラメータ生成器は、操作者によって入力された1つ又は複数の基準に基づいて前記ベースライン注入プロトコルを判定するようにプログラムされている請求項18に記載のシステム。

請求項21

前記パラメータ生成器は、管電圧変更係数を前記ベースライン注入プロトコルの前記容積パラメータに適用することにより、少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される前記薬剤流体の前記容積を判定するようにプログラムされている請求項18に記載のシステム。

請求項22

前記パラメータ生成器は、ベースライン注入プロトコルの流量パラメータを調節することにより、少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される前記薬剤流体の前記流量を判定するようにプログラムされている請求項10に記載のシステム。

請求項23

前記ベースライン注入プロトコルを表すデータは、前記システムのメモリ内に、又は前記システムからアクセス可能な状態で、存在している請求項22に記載のシステム。

請求項24

前記パラメータ生成器は、操作者によって入力された1つ又は複数の基準に基づいて前記ベースライン注入プロトコルを判定するようにプログラムされている請求項22に記載のシステム。

請求項25

前記パラメータ生成器は、管電圧変更係数を前記ベースライン注入プロトコルの前記流量パラメータに適用することにより、少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される前記薬剤流体の前記流量を判定するようにプログラムされている請求項22に記載のシステム。

請求項26

少なくとも1つのX線管を有するスキャナを有する撮像システムにおいて使用されるパラメータ生成器であって、前記パラメータ生成器は、撮像手順において前記少なくとも1つのX線管に印加される電圧に基づいて少なくとも1つのパラメータを含む注入手順の少なくとも第1フェーズのパラメータを判定するようにプログラムされている、パラメータ生成器。

請求項27

前記パラメータ生成器は、前記撮像手順において前記少なくとも1つのX線管に印加される前記電圧に基づいて、少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される薬剤流体の容積と少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される前記薬剤流体の流量のうちの少なくとも1つを判定するようにプログラムされている請求項26に記載のパラメータ生成器。

請求項28

前記薬剤流体は、造影剤を有する請求項27に記載のパラメータ生成器。

請求項29

前記パラメータ生成器は、式V1=weight*X*Yに従って少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される前記薬剤流体の前記容積を判定するようにプログラムされており、V1は、前記薬剤流体の前記容積であり、Xは、患者の体重及びX線管電圧の関数であり、且つ、Yは、前記薬剤流体中における造影剤の濃度の関数である請求項27に記載のパラメータ生成器。

請求項30

前記パラメータ生成器は、ルックアップテーブルから特定の患者の体重用のXを判定するようにプログラムされており、Xは、患者の体重と、前記撮像手順において前記少なくとも1つのX線管に印加される前記電圧と、の関数として表現される請求項29に記載のパラメータ生成器。

請求項31

前記パラメータ生成器は、V1を前記第1フェーズの注入持続時間によって除算することにより、前記薬剤流体の少なくとも第1流量を判定するようにプログラムされている請求項29に記載のパラメータ生成器。

請求項32

前記パラメータ生成器は、操作者によって入力された1つ又は複数の基準に基づいて前記注入持続時間を生成するようにプログラムされている請求項31に記載のパラメータ生成器。

請求項33

前記1つ又は複数の基準は、前記撮像手順において撮像される身体領域の少なくとも1つの識別情報を含む請求項32に記載のパラメータ生成器。

請求項34

V1は、前記薬剤流体のみが供給されるフェーズにおいて供給される前記薬剤流体の前記容積であり、且つ、前記パラメータ生成器は、前記薬剤流体と希釈剤の両方が提供される少なくとも第2フェーズにおいて供給される薬剤流体の容積V2を判定するように更にプログラムされている請求項29に記載のパラメータ生成器。

請求項35

前記パラメータ生成器は、ベースライン注入プロトコルの容積パラメータを調節することにより、少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される前記薬剤流体の前記容積を判定するようにプログラムされている請求項27に記載のパラメータ生成器。

請求項36

前記ベースライン注入プロトコルを表すデータは、前記パラメータ生成器のメモリ内に、又は前記パラメータ生成器からアクセス可能な状態で、存在している請求項35に記載のパラメータ生成器。

請求項37

前記パラメータ生成器は、操作者によって入力された1つ又は複数の基準に基づいて前記ベースライン注入プロトコルを判定するようにプログラムされている請求項35に記載のパラメータ生成器。

請求項38

前記パラメータ生成器は、管電圧変更係数を前記ベースライン注入プロトコルの前記容積パラメータに適用することにより、少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される前記薬剤流体の前記容積を判定するようにプログラムされている請求項35に記載のパラメータ生成器。

請求項39

前記パラメータ生成器は、ベースライン注入プロトコルの流量パラメータを調節することにより、少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される前記薬剤流体の前記流量を判定するようにプログラムされている請求項27に記載のパラメータ生成器。

請求項40

前記ベースライン注入プロトコルを表すデータは、前記パラメータ生成器のメモリ内に、又は前記パラメータ生成器からアクセス可能な状態で、存在している請求項39に記載のパラメータ生成器。

請求項41

前記パラメータ生成器は、操作者によって入力された1つ又は複数の基準に基づいて前記ベースライン注入プロトコルを判定するようにプログラムされている請求項39に記載のパラメータ生成器。

請求項42

前記パラメータ生成器は、管電圧変更係数を前記ベースライン注入プロトコルの前記流量パラメータに適用することにより、少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される前記薬剤流体の前記流量を判定するようにプログラムされている請求項39に記載のパラメータ生成器。

請求項43

撮像手順の一部として患者に薬剤流体を供給する注入器システムを制御する方法であって、注入器システムは、少なくとも1つのX線管を有するスキャナを有する撮像システムとの間における動作可能な接続状態にあり、(a)パラメータ生成器を使用することにより、注入手順の少なくとも第1フェーズの注入パラメータを判定するステップであって、前記注入パラメータの少なくとも1つは、前記撮像手順において前記少なくとも1つのX線管に印加される電圧に基づいて判定される、ステップと、(b)前記判定された注入パラメータに少なくとも部分的に基づいて前記注入器システムを制御するステップと、を有する方法。

請求項44

判定される前記注入パラメータは、前記注入手順の少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される前記薬剤流体の容積と前記注入手順の少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される前記薬剤流体の流量のうちの少なくとも1つを含む請求項43に記載の方法。

請求項45

少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される前記薬剤流体の前記容積は、式V1=weight*X*Yに従って判定され、V1は、前記薬剤流体の前記容積であり、Xは、患者の体重及びX線管電圧の関数であり、且つ、Yは、前記薬剤流体中における造影剤の濃度の関数である請求項44に記載の方法。

請求項46

Xは、ルックアップテーブルから特定の患者の体重について判定され、Xは、患者の体重と、前記撮像手順において前記少なくとも1つのX線管に印加される前記電圧と、の関数として表現される請求項45に記載の方法。

請求項47

前記薬剤流体の少なくとも第1流量は、V1を前記第1フェーズの注入持続時間によって除算することにより、判定される請求項45に記載の方法。

請求項48

前記第1フェーズの前記注入持続時間は、グラフィカルユーザーインターフェイスを使用することにより、操作者によって入力される請求項47に記載の方法。

請求項49

前記注入持続時間は、操作者によって入力された1つ又は複数の基準に基づいて前記パラメータ生成器によって判定される請求項47に記載の方法。

請求項50

前記1つ又は複数の基準は、前記撮像手順において撮像される身体領域の少なくとも1つの識別情報を含む請求項49に記載の方法。

請求項51

V1は、前記薬剤流体のみが供給される前記注入手順のフェーズにおいて供給される前記薬剤の前記容積であり、方法は、前記薬剤流体と希釈剤の両方が供給される前記注入手順の少なくとも第2フェーズにおいて供給される薬剤流体の容積V2を判定するステップを更に有する請求項45に記載の方法。

請求項52

少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される前記薬剤流体の前記容積は、ベース注入プロトコルの容積パラメータを調節することにより、判定される請求項44に記載の方法。

請求項53

前記ベースライン注入プロトコルを表すデータは、前記注入器システム、前記撮像システム、及び前記パラメータ生成器のうちの少なくとも1つと関連付けられたメモリから呼び出されるか又はその装置からアクセス可能である請求項52に記載の方法。

請求項54

前記ベースライン注入プロトコルは、操作者によって入力された1つ又は複数の基準に基づいて判定される請求項52に記載の方法。

請求項55

前記注入手順の少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される前記薬剤流体の前記容積は、管電圧変更係数を前記ベースライン注入プロトコルの前記容積パラメータに対して適用することにより、判定される請求項52に記載の方法。

請求項56

少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される前記薬剤流体の前記流量は、ベースライン注入プロトコルの流量パラメータを調節することにより、判定される請求項44に記載の方法。

請求項57

前記ベースライン注入プロトコルを表すデータは、前記注入器システム、前記撮像システム、及び前記パラメータ生成器のうちの少なくとも1つと関連付けられたメモリから呼び出されるか又はその装置からアクセス可能である請求項56に記載の方法。

請求項58

前記ベースライン注入プロトコルは、操作者によって入力された1つ又は複数の基準に基づいて判定される請求項56に記載の方法。

請求項59

少なくとも前記第1フェーズにおいて注入される前記薬剤流体の前記流量は、管電圧変更係数を前記ベースライン注入プロトコルの前記流量パラメータに適用することにより、判定される請求項56に記載の方法。

請求項60

本方法は、前記注入器システムと前記撮像システムのうちの少なくとも1つと関連付けられたグラフィカルユーザーインターフェイス上において前記判定された注入パラメータを入力するステップを更に有する請求項43に記載の方法。

請求項61

少なくとも1つのX線管を有するスキャナを有する撮像システムとの間における動作可能な接続状態にある注入器システムと共に使用される注入プロトコルを生成する方法であって、(a)パラメータ生成器を使用することにより、注入手順の少なくとも第1フェーズの注入パラメータを判定するステップであって、前記注入パラメータの少なくとも1つは、撮像手順において前記少なくとも1つのX線管に印加される電圧に基づいて判定される、ステップ、を有する方法。

請求項62

本方法は、前記パラメータ生成器において、スキャン対象の身体の領域を識別する情報を受け取るステップであって、前記注入パラメータの少なくとも1つは、前記スキャン対象の身体の領域に基づいて判定される、ステップを更に有する請求項61に記載の方法。

請求項63

前記パラメータ生成器において、患者の体重に関する情報を受け取るステップであって、前記注入パラメータの少なくとも1つは、前記患者の前記体重に基づいて判定される、ステップを更に有する請求項61に記載の方法。

技術分野

0001

関連出願
本出願は、2007年3月27日付けで出願された米国特許第7,925,330号明細書、2008年3月27日付けで出願された米国特許出願公開第2007/0213662号明細書、2007年3月27日付けで出願された米国特許出願公開第2007/0255135号明細書、2007年3月22日付けで出願された米国特許出願公開第2008/0097197号明細書、2009年6月12日付けで出願された米国特許出願公開第2010/0030073号明細書、2009年6月15日付けで出願された米国特許出願公開第2010/0113887号明細書、2010年1月15日付けで出願された米国特許出願公開第2010/0204572号明細書、2005年11月23日付けで出願された国際特許出願公開第2006/058280号パンフレットPCT国際特許出願第PCT/US05/042891号)、及び2005年11月16日付けで出願された国際特許願公開第2006/055813号パンフレット(PCT国際特許出願第PCT/US2005/041913号)において開示及び/又は特許請求されている主題に関係しうる主題を含み、これらの特許文献の開示内容は、引用により、本明細書に包含されると共にその一部を構成する。

0002

本発明は、流体供給用の装置、システム、及び方法に関し、且つ、更に詳しくは、診断及び/又は治療を理由とする医療注入手順における、患者に対する薬剤流体の供給のための、且つ、特に、患者に対する造影剤の供給のための、装置、システム、及び方法に関する。

背景技術

0003

以下の情報は、以下に開示されている発明と、この発明が一般に使用される環境と、に関する読者の理解を支援するべく提供されるものである。本明細書において使用されている用語は、そうではない旨が本明細書において明示的に記述されていない限り、任意の特定の狭い解釈に限定されることを意図したものではない。本明細書に記述されている参考文献は、本発明又は本発明の背景の理解を促進することになろう。本明細書において引用されているすべての参考文献の開示内容は、引用により、本明細書に包含される。

0004

例えば、放射線試験用自動注入器に伴う造影剤の投与は、通常、臨床医が空の使い捨て注射器特定容積の造影剤によって充填することによって始まる。その他の手順においては、造影剤によって予め充填された注射器が使用されてもよい。次いで、臨床医は、診断画像を実現するべく患者に投与される造影剤の容積流量及び容積を判定する。多くの場合に、静脈又は動脈内への造影剤の投与の後に、操作者によって判定された容積及び流量を有する生理食塩水溶液注入が行われる。現時点において入手可能ないくつかの注入器においては、操作者は、供給するべき容積流量及び容積の複数の別個フェーズプログラムすることができる。例えば、Bayer HealthCareの一事業体であるMEDRAD, INC.から入手可能なSPECTRIS SOLARIS(登録商標)及びSTELLANT(登録商標)注入器は、患者に対して供給される(例えば、造影剤及び/又は生理食塩水などの)容積流量及び容積の最大で6つの別個のペア又はフェーズの入力に対応している。このような注入器と、これらと共に使用される注入器制御プロトコルについては、例えば、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第6,643,537号明細書及び米国特許出願公開第2004/0064041号明細書に開示されており、これらの文献の開示内容は、引用により、本明細書に包含される。このようなフェーズ用の現場における値又はパラメータは、一般に、手順のそれぞれのタイプごとに、且つ、注入/撮像手順を経験するそれぞれの患者ごとに、操作者によって手動で入力されている。或いは、この代わりに、事前手動入力された容積及び流量の値を保存しておくことも可能であり、且つ、後から、コンピュータメモリから呼び出すこともできる。但し、このようなパラメータを判定すると共に特定の患者用の特定の手順のために適合させる方式は、十分なものになってはいない。

0005

この観点において、撮像及びその他の手順における様々な患者ごとの造影剤投薬要件の違いが認識されている。例えば、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第5,840,026号明細書は、注入の前又は最中に導出された患者固有のデータを使用することにより、注入を患者に対してカスタマイズするための装置及び方法を開示しており、この開示内容は、引用により、本明細書に包含される。患者の違いに基づいた医療撮像手順の投薬要件の違いが認識されてはいるが、従来の医療撮像手順は、医療撮像手順において造影剤を注入するための予め設定された投薬量又は標準的な供給プロトコルの使用を継続している。MDCT(又は、MSCT)スキャナを含む最近入手可能なCTスキャナの増大したスキャン速度を仮定した場合には、このような高速スキャナが使用されている世界の地域においては、2フェーズ又はその他のマルチフェーズ注入よりも、シングルフェーズ注入のほうが一般的である。供給のために(シングルフェーズであるか、2フェーズであるか、又はマルチフェーズであるかを問わず)標準的な固定された又は既定のプロトコルを使用すれば、手順が単純化されはするが、同一プロトコルによって同一量の造影剤を異なる患者に対して供給すれば、画像のコントラスト及び品質において非常に異なる結果が生成される可能性がある。更には、最新のMDCTスキャナの導入に伴う臨床診療及びCT文献における未解決の問題は、シングルスライスヘリカルスキャナと共に使用される標準的な造影プロトコルが、MDCT装置を使用した手順に十分に対応することになるかどうかという点にある。例えば、Cademartiri, F. and Luccichenti, G., et al., "Sixteen−row multi−slice computed tomography:basicconcepts, protocols, and enhanced clinical applications." Semin Ultrasound CTMR25(1): 2−16 (2004)を参照されたい。

0006

いくつかの研究においては、動脈造影を改善及び予測するべく、CT血管造影法(CT Angiography:CTA)において注入プロセス定量分析を試みている。例えば、Bae及び共同研究者は、造影剤の振る舞いの薬物動態学的PKモデルを開発し、且つ、最も均一な動脈造影を生成する駆動関数見出すという目的の下に結合微分方程式系を解いている。K. T. Bae, J. P. Heiken, and J. A. Brink, "Aortic and hepatic contrast medium enhancement at CT. Part I. Prediction with a computer model," Radiology, vol. 207, pp. 647−55 (1998)、K. T. Bae, "Peak contrast enhancement in CT andMRangiography: when does it occur and why? Pharmacokinetic study in a porcine model," Radiology, vol. 227, pp. 809−16 (2003)、K. T. Bae et al., "Multiphasic Injection. Method for Uniform Prolonged Vascular Enhancement at CT Angiography: Pharmacokinetic Analysis and Experimental Porcine Method," Radiology, vol. 216, pp. 872−880 (2000)、米国特許第5,583,902号明細書、米国特許第5,687,208号明細書、米国特許第6,055,985号明細書、米国特許第6,470,889号明細書、及び米国特許第6,635,030号明細書を参照されたい。これらの文献の開示内容は、引用により、本明細書に包含される。Bae他によって記述されている簡易コンパートメントモデル微分方程式の組に対する逆解法は、造影剤の流量を指数的に減少させれば、CT撮像手順における最適な/一定の造影が結果的に得られることを示している。但し、PKモデルの逆解法によって演算される注入プロファイルは、大きな変更を伴うことなしには大部分のCT自動注入器によって容易に実現可能ではないプロファイルである。

0007

別の方式においては、Fleischmann及び共同研究者が、心血管生理学及び造影動力学を「ブラックボックス」として取り扱い、且つ、(単位インパルス近似する)造影剤の短いボーラスをシステムに強制することにより、そのインパルス応答を判定している。この方法においては、インパルス応答に対してフーリエ変換を実行し、且つ、この伝達関数推定値を操作することにより、予め実施されたものよりも最適な注入軌跡推定値を判定している。D. Fleischmann and K. Hittmair, "Mathematical analysis of arterial enhancement and optimization of bolus geometry for CT angiography using the discrete Fourier transform," J. Comput. Assist Tomogr., vol. 23, pp. 474−84 (1999)を参照されたい。この文献の開示内容は、引用により、本明細書に包含される。

0008

造影剤のシングルフェーズ投与(通常、1つの流量を有する100〜150mLの造影剤)は、不均一な造影曲線を結果的にもたらす。例えば、D. Fleischmann and K. Hittmair, supra; and K. T. Bae, "Peak contrast enhancement in CT andMRangiography: when does it occur and why? Pharmacokinetic study in a porcine model," Radiology, vol. 227, pp. 809−16 (2003)を参照されたい。この開示内容は、引用により、本明細書に包含される。従って、Fleischmann及びHitmairは、大動脈の撮像を最適化するという意図の下に、造影剤の投与を個々の患者に適合された2フェーズ注入に適合させるべく試みる方式を提示している。CT造影剤の提示の制御に伴う基礎的な問題点は、高浸透圧性薬が中央血液区画(central blood compartment)から迅速に拡散するという点にある。更には、造影剤は、造影剤を含まない血液と混合し、且つ、その結果、希釈される。

0009

Fleischmannは、診断スキャンの前に、造影剤の小ボーラス注入(4ml/sを有する16mlの造影剤)を、即ち、試験ボーラス注入を、注入するように規定している。対象の血管にわたって動的造影スキャンを実施している。結果的に得られた処理済みのスキャンデータ試験スキャン)を患者/造影剤系のインパルス応答として解釈している。Fleischmannは、試験スキャンのフーリエ変換を試験注入のフーリエ変換によって除算することにより、患者伝達関数のフーリエ変換を導出している。システムが線形不変(Linear Time Invariant:LTI)システムであると共に望ましい出力時間ドメイン信号が判明している(予め定義された造影レベルにおけるフラットな診断スキャン)と仮定することにより、Fleischmannは、望ましい出力の周波数ドメイン表現を患者伝達関数のものによって除算することにより、入力時間信号を導出している。Fleischmann他の方法は、注入システム限界(例えば、流量限度)の結果として実際には実現不能な入力信号を演算していることから、演算された連続時間信号を切り捨てると共に近似しなければならない。

0010

更には、望ましい時間造影曲線を提供するように自動注入器を制御するべく、患者の安全性を保証するように自動注入器の動作を慎重に制御する必要がある。例えば、注入手順において、特定の流体圧力超過しないことが望ましい。患者に対する潜在的な危険(例えば、血管の損傷)と、注入流体の診断及び/又は治療における有用性の潜在的な劣化と、に加えて、過剰な圧力は、機器障害をもたらす可能性がある。使い捨て注射器及びその他の流体経路コンポーネント(しばしば、集合的に「使い捨ての組」と呼称される)は、通常、様々な破裂強度プラスチックから製造されている。注入器によって流体経路内の圧力が使い捨て流体経路要素の破裂強度超に上昇した場合には、流体経路要素に障害が発生することになる。

0011

現在の注入器システムに伴う制御の問題に加えて、この種の多くのシステムは、注入器システムを動作させる方式において利便性及び柔軟性を欠いている。この観点において、医療注入手順の複雑さと、健康管理産業のあらゆる面において多忙を極めている状況に起因し、操作者の時間及びスキルが重要視されている。

発明が解決しようとする課題

0012

例えば、望ましい時間造影曲線を提供すると共に患者の安全性を確保するべく、流体供給システムの制御において進展が図られているが、患者に対する流体供給用の改善された装置、システム、及び方法の開発が依然として望ましい。

課題を解決するための手段

0013

本発明の一態様においては、撮像システムと、注入手順の少なくとも第1フェーズのパラメータを判定するためのパラメータ生成器と、を含む患者の撮像用のシステムが提供され、撮像システムは、少なくとも1つのX線管を有するスキャナを有し、且つ、パラメータ生成器は、撮像手順において少なくとも1つのX線管に印加される電圧に基づいてパラメータのうちの少なくとも1つを判定するようにプログラムされている。スキャナは、CTスキャナであってもよく、CTスキャナは、様々なX線管電圧において動作するようにプログラムされてもよい。

0014

特定の実施形態においては、システムのパラメータ生成器は、撮像システムとの間における通信自在の接続状態にあってもよい。特定の実施形態においては、パラメータ生成器を撮像システムに統合することができる。

0015

いくつかの非限定的な実施形態においては、システムは、注入器システムを更に含むことが可能であり、且つ、注入器システムは、少なくとも1つの加圧メカニズムと、少なくとも1つの加圧メカニズムと動作可能に関連付けられた少なくとも1つの流体容器であって、流体容器のうちの1つは、造影剤を収容するように適合されており、且つ、流体容器のうちの1つは、希釈剤を収容するように適合されている、少なくとも1つの流体容器と、少なくとも1つの加圧メカニズムと動作可能に関連付けられたコントローラと、を含むことができる。

0016

特定の実施形態においては、パラメータ生成器は、撮像システムと注入器システムのコントローラのうちの少なくとも1つとの間における通信自在の接続状態にあってもよく、且つ、特定の実施形態においては、パラメータ生成器を注入器システムに統合することができる。

0017

いくつかの非限定的な実施形態においては、パラメータ生成器は、撮像手順において少なくとも1つのX線管に印加される電圧に基づいて、少なくとも第1フェーズにおいて注入される薬剤流体の容積と少なくとも第1フェーズにおいて注入される薬剤流体の流量のうちの少なくとも1つを判定するように、プログラムすることができる。薬剤流体は、造影剤を含んでもよい。

0018

特定の非限定的な実施形態においては、パラメータ生成器は、式V1=weight*X*Yに従って、少なくとも第1フェーズにおいて注入される薬剤流体の容積を判定するようにプログラムされることが可能であり、ここで、V1は、薬剤流体の容積であり、Xは、患者の体重及びX線管電圧の関数であり、且つ、Yは、薬剤流体中における造影剤の濃度の関数である。パラメータ生成器は、ルックアップテーブルから特定の患者の体重についてXを判定するようにプログラムされてもよく、ここで、Xは、患者の体重と、撮像手順において少なくとも1つのX線管に印加される電圧と、の関数として表される。

0019

いくつかの非限定的な実施形態においては、パラメータ生成器は、V1を第1フェーズの注入持続時間によって除算することにより、薬剤流体の少なくとも第1流量を判定するようにプログラムすることができる。パラメータ生成器は、操作者によって入力された1つ又は複数の基準に基づいて注入持続時間を判定するようにプログラムされてもよく、基準は、撮像手順において撮像される身体領域の少なくとも1つの識別情報を含むことができる。

0020

特定の非限定的な実施形態においては、パラメータ生成器は、薬剤流体と希釈剤の両方が供給される注入手順の少なくとも第2フェーズにおいて供給される薬剤流体の容積V2を判定するように更にプログラムすることができる。

0021

いくつかの非限定的な実施形態においては、パラメータ生成器は、ベースライン注入プロトコルの容積パラメータを調節することにより、少なくとも第1フェーズにおいて注入される薬剤流体の容積を判定するようにプログラムすることができる。ベースライン注入プロトコルを表すデータは、システムのメモリ内に、又はシステムからアクセス可能な状態で、存在可能である。又、パラメータ生成器は、操作者によって入力された1つ又は複数の基準に基づいてベースライン注入プロトコルを判定するようにプログラムすることもできる。特定の実施形態においては、パラメータ生成器は、管電圧変更係数をベースライン注入プロトコルの容積パラメータに対して適用することにより、少なくとも第1フェーズにおいて注入される薬剤流体の容積を判定するようにプログラムすることができる。

0022

いくつかの非限定的な実施形態においては、パラメータ生成器は、ベースライン注入プロトコルの流量パラメータを調節することにより、少なくとも第1フェーズにおいて注入される薬剤流体の流量を判定するようにプログラムすることができる。ベースライン注入プロトコルを表すデータは、システムのメモリ内に、又はシステムからアクセス可能な状態で、存在可能である。又、パラメータ生成器は、操作者によって入力された1つ又は複数の基準に基づいてベースライン注入プロトコルを判定するようにプログラムすることもできる。特定の実施形態においては、パラメータ生成器は、管電圧変更係数をベースライン注入プロトコルの流量パラメータに対して適用することにより、少なくとも第1フェーズにおいて注入される薬剤流体の流量を判定するようにプログラムすることができる。

0023

別の態様においては、少なくとも1つのX線管を有するスキャナを有する撮像システムと共に使用されるパラメータ生成器が提供され、パラメータ生成器は、撮像手順において少なくとも1つのX線管に印加される電圧に基づいて少なくとも1つのパラメータを含む注入手順の少なくとも第1フェーズのパラメータを判定するようにプログラムされている。

0024

別の非限定的な実施形態においては、撮像手順の一部として患者に薬剤流体を供給するために注入器システムを制御する方法が提供され、注入器システムは、少なくとも1つのX線管を有するスキャナを有する撮像システムとの間における動作可能な接続状態にある。方法のステップは、パラメータ生成器を使用し、注入手順の少なくとも第1フェーズの注入パラメータを判定するステップであって、注入パラメータの少なくとも1つは、撮像手順において少なくとも1つのX線管に印加される電圧に基づいて判定されるステップと、判定された注入パラメータに少なくとも部分的に基づいて注入器システムを制御するステップと、を含む。

0025

方法のいくつかの非限定的な実施形態においては、判定される注入パラメータは、注入手順の少なくとも第1フェーズにおいて注入される薬剤流体の容積と注入手順の少なくとも第1フェーズにおいて注入される薬剤流体の流量のうちの少なくとも1つを含む。少なくとも第1フェーズにおいて注入される薬剤流体の容積は、式V1=weight*X*Yに従って判定されることが可能であり、ここで、V1は、薬剤流体の容積であり、Xは、患者の体重及びX線管電圧の関数であり、且つ、Yは、薬剤流体中における造影剤の濃度の関数である。特定の実施形態においては、Xは、ルックアップテーブルから特定の患者の体重について判定され、ここで、Xは、患者の体重と、撮像手順において少なくとも1つのX線管に印加される電圧と、の関数として表される。

0026

方法の特定の非限定的な実施形態においては、V1を第1フェーズの注入持続時間によって除算することにより、薬剤流体の少なくとも第1流量が判定される。第1フェーズの注入持続時間は、グラフィカルユーザーインターフェイスを使用することにより、操作者によって入力することができる。又、注入持続時間は、操作者によって入力された1つ又は複数の基準に基づいてパラメータ生成器によって判定することもできる。

0027

方法のいくつかの非限定的な実施形態においては、少なくとも第1フェーズにおいて注入される薬剤流体の容積は、ベースライン注入プロトコルの容積パラメータを調節することにより、判定される。ベースライン注入プロトコルを表すデータは、注入システム、撮像システム、及びパラメータ生成器の少なくとも1つと関連付けられたメモリから呼び出すことも可能であり、或いは、その装置によってアクセス可能な状態にあってもよい。又、ベースライン注入プロトコルは、操作者によって入力された1つ又は複数の基準に基づいて判定されてもよい。注入手順の少なくとも第1フェーズにおいて注入される薬剤流体の容積は、管電圧変更係数をベースライン注入プロトコルの容積パラメータに適用することにより、判定することができる。

0028

方法の特定の非限定的な実施形態においては、少なくとも第1フェーズにおいて注入される薬剤流体は、ベースライン注入プロトコルの流量パラメータを調節することにより、判定される。ベースライン注入プロトコルを表すデータは、注入器システム、撮像システム、及びパラメータ生成器のうちの少なくとも1つと関連付けられたメモリから呼び出すことも可能であり、或いは、その装置によってアクセス可能な状態にあってもよい。ベースライン注入プロトコルは、操作者によって入力された1つ又は複数の基準に基づいて判定することができる。少なくとも第1フェーズにおいて注入される薬剤流体の流量は、管電圧変更係数をベースライン注入プロトコルの流量パラメータに適用することにより、判定することができる。

0029

方法のいくつかの非限定的な実施形態においては、方法は、注入器システムと撮像システムのうちの少なくとも1つと関連付けられたグラフィカルユーザーインターフェイス上において、判定済みの注入パラメータを入力するステップを更に含むことができる。

0030

別の態様においては、少なくとも1つのX線管を有するスキャナを有する撮像システムとの間における動作可能な接続状態にある注入器システムと共に使用される注入プロトコルを生成する方法が提供され、方法は、パラメータ生成器を使用し、注入手順の少なくとも第1フェーズの注入パラメータを判定するステップを含み、注入パラメータの少なくとも1つは、撮像手順において少なくとも1つのX線管に印加される電圧に基づいて判定される。

0031

本発明については、その属性及び付随する利点と共に、添付図面との関連において以下の詳細な説明を参照することにより、十分に認識及び理解することができるであろう。

図面の簡単な説明

0032

こちらも図1に示されている2注射器注入器のための複数フェーズ用のパラメータを記述する際に使用されるマルチフェーズグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)の一実施形態を示す。
操作者が撮像のための対象の血管領域を選択することができるグラフィカルインターフェイスの一実施形態を示す。
操作者が特定の撮像手順に関係する変数を入力することができるグラフィカルインターフェイスの一実施形態を示す。
演算された注入プロトコルを操作者に提示するグラフィカルインターフェイスの一実施形態を示す。
右心区画内のシミュレーションヒストグラムを示す。
パラメータ生成システムの一実施形態を使用して生成された造影剤供給プロトコルに従って異なる体重値及び管電圧値について模擬患者に対して供給される合計造影剤物質を示す。
パラメータ生成システムの一実施形態を使用して生成された造影剤供給プロトコルに従って異なる体重値及び管電圧値について模擬患者に供給される造影剤物質の平均流量を示す。
パラメータ生成システムの一実施形態を使用して生成された造影剤供給プロトコルに従って異なる体重値及び管電圧値について模擬患者において実現された平均右心臓(RH)造影値を示す。
患者サンプリングの患者の体重の分布を示す。
図9の患者サンプリングの患者の身長の分布を示す。
図9の患者サンプリングの患者の年齢の分布を示す。
パラメータ生成システムの一実施形態を使用することにより、異なる管電圧において生成された造影剤供給プロトコルによる図9の患者サンプリングの異なる患者の体重における平均流量を示す。
パラメータ生成システムの一実施形態を使用することにより、異なる管電圧において生成された造影剤供給プロトコルによる図9の患者サンプリングの異なる患者の体重において供給される平均合計造影剤容積を示す。
パラメータ生成システムの一実施形態を使用することにより、異なる管電圧値において生成された造影剤供給プロトコルに従って異なるスキャン持続時間における図9の患者サンプリングにおける平均造影値を示す。
パラメータ生成システムの一実施形態を使用することにより、異なる管電圧値において生成された造影剤供給プロトコルに従って図9の患者サンプリングの異なるスキャン持続時間において供給された造影剤容積の平均流量を示す。
パラメータ生成システムの一実施形態を使用することにより、異なる管電圧値において生成された造影剤供給プロトコルによる異なる注入持続時間における図9の患者サンプリングにおける平均造影値を示す。
操作者が撮像のための対象の血管領域及びベースラインプロトコルを選択することができるグラフィカルインターフェイスの一実施形態を示す。
操作者が撮像のための対象の血管領域及びベースラインプロトコルを選択することができるグラフィカルインターフェイスの別の実施形態を示す。
操作者が管電圧値を選択することができるグラフィカルインターフェイスの一実施形態を示す。
注入手順のその他の変形と共に、操作者が管電圧値を選択することができるグラフィカルインターフェイスの一実施形態を示す。
パラメータ生成システムの一実施形態と共に使用されるグラフィカルインターフェイスの別の一部分を示す。
パラメータ生成システムの一実施形態と共に使用されるグラフィカルインターフェイスの別の一部分を示す。
演算された注入プロトコルを操作者に対して提示するグラフィカルインターフェイスの一実施形態を示す。
演算された注入プロトコルを操作者に対して提示するグラフィカルインターフェイスの別の実施形態を示す。
本発明の様々な実施形態において例示されている方法の例を示す。
本発明の様々な実施形態において例示されている方法の例を示す。
本発明の様々な実施形態において例示されている方法の例を示す。

実施例

0033

注入手順との関係において本明細書において使用されている「プロトコル」という用語は、注入手順において患者に供給される流体の量を規定する流量、注入される容積、注入持続時間などのようなパラメータのグループを意味している。このようなパラメータは、注入手順の最中において変化することができる。本明細書において使用されている「フェーズ」という用語は、一般に、注入手順の合計持続時間を下回りうる期間(又は、フェーズ持続時間)において患者に供給される流体の量を規定するパラメータのグループを意味している。従って、フェーズのパラメータは、フェーズの持続時間に対応する時間インスタンスにわたる注入の説明を提供する。特定の注入手順用の注入プロトコルは、例えば、単一フェーズ(1つのフェーズ)、2フェーズ(2つのフェーズ)、又はマルチフェーズ(複数のフェーズであるが、通常は、2つを上回る数のフェーズ)として記述することができる。又、マルチフェーズ注入は、パラメータが注入手順の少なくとも一部分にわたって連続的に変化しうる注入をも含む。

0034

いくつかの実施形態においては、注入器システム(図1に示されているデュアル注射器注入器システム100、並びに、例えば、米国特許第6,643,537号明細書及び米国特許出願公開第2004/0064041号明細書に開示されているものなど)は、本明細書に詳述されている概念実装するべく使用されもよく、且つ、通常は、患者に対して独立的に(例えば、同時に、互いに異なる容積流量割合において同時に、或いは、順番に、即ち、互いの後で(即ち、A、次いで、B、或いは、B、次いで、A))第1流体及び/又は第2流体(例えば、造影剤、生理食塩水/希釈剤など)を導入するように動作可能な(注射器などの、しばしば、本明細書において供給源「A」及び供給源「B」と呼称される)2つの流体供給源を含む。

0035

図1の実施形態においては、供給源Aは、駆動部材110Aなどの加圧メカニズムとの間における動作可能な接続状態にあり、且つ、供給源Bは、駆動部材110Bなどの加圧メカニズムとの間における動作可能な接続状態にある。供給源A及び供給源Bは、それぞれ、例えば、流体容器であってもよい。注入器システム100は、それぞれ、供給源Aからの流体A(例えば、造影剤)の注入及び供給源Bからの流体B(例えば、生理食塩水/希釈剤)の注入を制御するべく駆動部材110A及び110Bの動作を制御するように動作可能である、注入器システム100及び駆動部材110A及び110Bとの間における動作可能な接続状態にある、コントローラ200を含む。コントローラ200は、例えば、ディスプレイ210を有するユーザーインターフェイスを含むことができる。又、コントローラ200は、メモリ230との間における動作可能な接続状態にある(例えば、当技術分野において既知デジタルマイクロプロセッサなどの)プロセッサ220を含むこともできる。システムは、撮像システム300を更に含むことができる。撮像システム300は、例えば、CT(Computed Tomography)システム又は別の断層撮像システムであってもよい。注入器システム100は、撮像システム300との間における通信自在の接続状態にあってもよく、且つ、注入器システム100及び撮像システム300のコンポーネントの1つ、複数、又はすべてを単一の装置に統合することができる。

0036

撮像システム300の一例は、CTシステムである。CTシステムは、通常、X線を利用し、減衰原理を利用して画像を生成するスキャナを含む。減衰は、組織、骨、及び身体のその他の物質などの媒体を通過するのに伴うX線などの流束の強度の漸進的な損失尺度を表している。CTシステムは、一般に、通常は、1つ又は複数のX線管であるX線源と、造影剤によって充填されうる身体構造を含む身体をX線が通過した後に減衰したX線をキャプチャするべくX線源の反対側に配置された1つ又は複数のX線センサと、を含む。

0037

ヨードに基づいた造影剤を使用したX線撮像法との関係において、ヨウ化造影物質によって充填された身体構造を通過するX線光子の減衰及び吸収は、X線源(例えば、X線管)に印加された電圧が減少するのに伴って増大する。減衰の増大は、特に、ヨードのKシェル吸収ピークに接近するのに伴う相対的に低いX線励起エネルギーにおける光−電気吸収の優位性に起因するものと考えられる。次表(表1)は、当技術分野において認知されているX線管電圧と減衰対造影剤濃度比(k係数とも呼称される)の間の関係を反映している(Takanami, et al. 2008を参照されたい)。

0038

0039

減衰対造影剤濃度比は、それ以外のもののすべてが等しい状態においては、X線管に印加されている電圧に基づいて変化することから、異なるX線管電圧において同一の造影剤濃度を使用して実行された2つのスキャンは、異なる画像を生成することになる。具体的には、CTシステムによって生成される結果的に得られる画像内において、減衰の増大は、相対的に明るい混濁形成(opacification)と、造影剤によって充填された構造と包囲組織の間における相対的に大きな画像コントラストと、を生成する。混濁形成は、管電圧が減少するのに伴って増大しうることから、相対的に低い管電圧を使用することにより、対象のテリトリ内において十分なコントラストの混濁形成を実現するために必要とされる造影剤の容積を低減することができる。同様に、混濁形成は、管電圧が増大するのに伴って減少しうることから、相対的に高い管電圧がスキャニング手順において使用されている場合には、十分なコントラストの混濁形成と、十分な撮像と、を実現するには、相対的に大きな容積の造影剤が必要となろう。

0040

本開示は、撮像手順において印加される管電圧に少なくとも部分的に基づいた、実行される撮像手順のタイプについて有効であると既定されているフェーズパラメータを生成する方法、システム、及びアルゴリズムを提供する。管電圧を考慮したフェーズパラメータの適合は、造影剤の節約をもたらすのみならず、HU/(mgI.mL−1)比率が相対的に小さい場合に、相対的に高い管電圧における理想に及ばない造影結果を回避するのにも有用であることが判明している。このようなフェーズパラメータは、(例えば、人工知能法、統計的手段、適応型学習法などを利用することによる)時間に伴う患者データ収集による、数学的モデル化による、管電圧値の変動を考慮するためのベースライン又は既知のプロトコルの変更による、或いは、その他の方法による、などを含む様々な方法によって確立することができる。

0041

特定の非限定的な実施形態においては、上述の注入フェーズパラメータは、造影剤濃度(例えば、CT手順の場合におけるヨード濃度)、患者パラメータ(例えば、体重、身長、性別、年齢、心拍出量など)、実行されるスキャンのタイプ、血管内アクセスのために患者に挿入されるカテーテルのタイプ、及び撮像スキャンを実行する際に印加される電圧(例えば、CTスキャンにおいて、1つ又は複数のX線管に印加されている電圧)を限定を伴うことなしに含む対象の1つ又は複数のパラメータに基づいて、本明細書に記述されている方法を実装するべくその上部にインストールされたソフトウェアを有するコンピュータであってもよいフェーズプログラミングメカニズム又はパラメータ生成器内において入力される。パラメータ生成器は、通常、撮像システム300と注入器システム100のうちの少なくとも1つとの間における通信自在の接続状態にある。又、パラメータ生成器は、メモリとの間における動作可能な接続状態にあるプロセッサ(例えば、当技術分野において既知のデジタルマイクロプロセッサ)を含むことができる。いくつかの非限定的な実施形態においては、パラメータ生成器を撮像システム300及び/又は注入システム100に統合することができる。

0042

フェーズプログラミングメカニズムは、例えば、「プロトコルウィザード又は生成モード」、「ヘルパモード」、又は「操作者支援モード」に入ることにより、操作者が注入システムを制御できるようにすることができる。操作者が操作者支援モードに入ることを選択したら、操作者には、フェーズパラメータを入力する際に使用される情報を入力するためのメカニズム又はモードを提供するグラフィカルユーザーインターフェイスを提示することができる。操作者支援モードにおいては、プロトコルパラメータは、一般に、グラフィカルユーザーインターフェイスを通じて操作者によって入力されると共にパラメータ生成器において受け取られた情報に応答して、自動的に入力される。グラフィカルユーザーインターフェイスは、適切な注入プロトコル及びフェーズパラメータを判定する際に、その回答が、フェーズプログラミングメカニズムと関連付けられたソフトウェアを支援しうる手順に関する、患者に関する、又はこれらの両方に関する、質問などの一連選択肢を操作者に対して提示することができる。

0043

例として、操作者が画像の対象の領域を選択するように要求されると共に本明細書に記述されているワークフロー準拠しているグラフィカルユーザーインターフェイスの一実施形態が図2に示されている。例えば、操作者は、例えば、タッチスクリーン又はマウスによって制御されたカーソルを使用してユーザーインターフェイス上に表されている身体のイラスト上において対象の領域を強調表示することにより、対象の領域を選択することが可能であり、或いは、プルダウンメニューなどのメニューから対象の領域を選択することもできる。対象の領域の階層的なグループ分けを提供することができる。

0044

撮像対象の領域を選択した際に、操作者は、異なる利用可能な予め設定されたプロトコルのなかから選択するように要求されてもよく、これらのプロトコルのそれぞれは、図2に示されているように、且つ、図2においては、選択されたプロトコルの「詳細」として呼称されているように、造影剤濃度、試験注入又はトランジットボーラスが使用されるかどうか、最大流量、圧力に対する制限、注入持続時間、スキャン持続時間などのような関連する予め設定されたパラメータを有してもよい。図2に示されている「詳細」は、例示を目的としたものに過ぎず、限定を目的としたものではない。予め設定されたプロトコルパラメータは、システムの上述のコンポーネントのうちの1つ又は複数のコンポーネントと関連付けられたメモリ内やネットワーク上においてアクセス可能であるデータベース内などのシステム上のメモリ内に保存されてもよく、且つ、特定のプロトコルが選択された際に呼び出されてもよい。これらの予め設定された値は、操作者又は特定のプロトコルについての操作者の好みを反映するべく操作者と関連する人物により、システムメモリに入力されていてもよい。又、これらの値は、プログラミングの際にシステムに予め読み込まれていてもよく、且つ、業界において一般に使用されている値を反映していてもよい。「最大流量」及び「圧力限度」などの予め設定されたパラメータは、患者のための安全上の懸念から設定されたパラメータであってもよい。その他のものは、システムの特定の注入器又はスキャナハードウェア能力に基づいて設定されてもよい。いくつかの実施形態においては、操作者による新しい値の直接的な入力によるか又は予め設定された値と矛盾したパラメータを必要とするプロトコルの生成によるなどにより、予め設定された値を無効にすることができる。予め設定された値が、生成されたプロトコルと矛盾している場合には、操作者に、このような現象の発生に関する通知が提供されてもよく、且つ、生成されたプロトコルを調節及び/又は認可するための機会が付与されてもよい。

0045

プロトコルが選択されたら、(例えば、患者の体重、身長、性別などのような患者の生理学的変数、或いは、造影剤濃度、管電圧、スキャン持続時間などのような手順の変数などの)その他の変数の値を入力するように、操作者に要求することができるが、操作者に情報を要求する又は操作者が情報を入力する全般的順序は、限定を目的としたものではないことを理解されたい。図3は、例示用のグラフィカルユーザーインターフェイスを示しており、この場合には、「患者の体重」、「濃度」、及び「管電圧」という変数が、選択されるか又は入力される。このグラフィカルユーザーインターフェイスの実施形態又は実装形態の一例は、操作者が患者の体重をポンド又はキログラムを単位として入力するキーパッドをグラフィカルユーザーインターフェイス上に提供するというものである。別の実施形態においては、操作者は、軽い、中間の、及び重い範囲から体重範囲を選択している。同様に、管電圧をキーパッドを使用して入力することも可能であり、或いは、いくつかの予め設定された値から選択することもできる。又、このような変数は、システムと関連付けられた1つ又は複数の検知装置によって計測することも可能であると共に/又は、ネットワーク上においてアクセス可能な病院データベース内に維持されている場合には、患者レコードから電子的又はデジタル的に読み取ることもできる。例えば、システムは、患者レコードに基づいて患者の体重を自動的に入力するか又は関連付けられた撮像システムのスキャナの能力又は現在の設定に基づいて管電圧を自動的に入力するように、構成することができる。又、これらの変数のうちの1つ又は複数の変数は、図2において選択された予め設定されたプロトコルなどの以前のステップにおいて選択された1つ又は複数の基準に基づいて自動的に入力されてもよい。次いで、この自動的に入力された値は、変更が加えられない限り、且つ、変更が加えられる時点まで、既定値として機能することができる。又、操作者が試験注入又はタイミング注入の実行を所望しているかどうかについて、操作者に問い合わせてもよい。

0046

システム内におけるグラフィカルユーザーインターフェイスの場所は、限定を目的としたものではない。注入器システム上のインターフェイスに加えて、又はその代わりに、撮像システム又はスキャナ上のグラフィカルユーザーインターフェイス上において、且つ/又は、撮像システム又はスキャナ上のデータベースから、選択が実行されてもよい。インターフェイス又はスキャナ上に存在しているデータベースを介して選択が実行された場合には、そのデータを注入器に送信することができる。更には、インターフェイスは、単独でスキャナ/撮像システム上に存在することもできる。この場合には、最終的なプロトコルを注入システムに送信することができる。同様に、インターフェイス又はデータベースは、注入器及びスキャナとは別個の装置又はシステム上に存在することもできる。例えば、プロトコルなどのデータをそのシステムから注入器に送信することができる。本明細書において使用されてもよい通信インターフェイスについては、米国特許第6,970,735号明細書に開示されており、この内容は、引用により、本明細書に包含される。又、1つ又は複数の撮像システムは、中央制御場所を有するネットワークを介して接続することも可能であり、この場合には、ネットワーク接続された撮像システムの制御を表示及び/又は実現するべく、1つ又は複数のコンピュータインターフェイスが存在することができる。例えば、複数の撮像システムを制御センタ内に配置された1つの共通コンピュータ又はコンピュータの組に接続することが可能であり、この場合に、操作者は、撮像システムのうちの1つ又は複数の撮像システム上において使用されているプロトコルを監視及び調節することができる。特定の事例において使用される特定の注入プロトコルを規定することを所望するレントゲン技師は、このようなインターフェイスからのプロトコルを調節するべくこのようなネットワークを利用することができる。

0047

実行された選択に基づいて、本発明を実装するソフトウェアは、操作者の検討のために、注入プロトコルを演算し、この注入プロトコルには、フェーズ用の流量及び容積などのパラメータが含まれており、これらのパラメータには、存在する場合に、試験注入が含まれている。このような操作者の検討のための注入プロトコルを表示するグラフィカルユーザーインターフェイスの一例が図4に示されている。

0048

特定の非限定的な実施形態においては、注入プロトコルのパラメータの演算は、特定の管電圧又はその範囲における患者用のヨードの投薬量を、即ち、合計容積を判定するべく使用される様々な重み係数(ヨードmg/体重kg)を使用して実行されている。一般に、ヨードのプラズマ濃度と血管内におけるHounsfield Unitを単位とする造影(又は、CT数)の間には、線形の関係が存在している。体重は、患者をスキャンする前に容易に得られ、且つ、像製剤の事前充填容積を演算する実際的な手段として機能する。事前充填容積を演算するという要件は、例えば、米国特許第6,901,283号明細書、米国特許第6,731,971号明細書、米国特許第6,442,418号明細書、米国特許第6,306,117号明細書、米国特許第6,149,627号明細書、米国特許第5,885,216号明細書、米国特許第5,843,037号明細書、及び米国特許第5,806,519号明細書、米国特許出願公開第2006/0211989号明細書(米国特許出願第11/072,999号明細書)、及び国際特許出願公開第2006/096388号パンフレット(PCT国際特許出願第PCT/US2006/007030号パンフレット)に記述されているように、例えば、造影剤及び洗浄流体又は希釈剤(例えば、生理食塩水)のバルク容器を使用した連続流システムを使用することにより、除去することができる。これらの特許文献の内容は、引用により、本明細書に包含される。

0049

いくつかの実施形態においては、プロセスソフトウェアは、患者の体重範囲を、例えば、7つの範囲に区分し(例えば、<40kg、40〜59kg、60〜74kg、75〜94kg、95〜109kg、110〜125kg、>125kg)、且つ、管電圧を、それぞれの体重範囲ごとに、例えば、4つの値(80kVp、100kVp、120kVp、及び140kVp)に区分している。重み係数が、それぞれの体重範囲/管電圧の組合せと関連付けられる。重み係数は、患者の体重及び管電圧に依存していると共に、これらに伴って変化し、例示用の重み係数が、以下の表2に表示されている。

0050

0051

表2に表示されている重み係数は、多目的最適化ルーチン(Gembickiの重み付けされた目的達成法(Gembicki, F. W., "Vector Optimization for Control with Performance and Parameter Sensitivity Indices," Case Western Reserve University (1974))を体重範囲のそれぞれを表す模擬患者に適用することにより、導出されたものである。このプロセスは、本出願の譲受人に譲渡された米国特許出願公開第2010/0113887号明細書に概説されており、この内容は、引用により、そのすべてが本明細書に包含される。

0052

類似の多目的最適化を実行することにより、80、100、及び140kVpの管電圧について区分化された体重範囲の同一の組における重み係数を判定した。このそれぞれに、造影剤の容積及び流量を可能な限り低く維持しつつ、右心臓内において少なくとも325HUの造影値を達成するべく、目標を設定した。この目標を充足する最大確率を提供するように、重み係数値を算出した。又、重み係数の判定においては、その他のパラメータも考慮した。例えば、重み係数の最適値は、一般に、スキャン持続時間が増大するのに伴って増大する。これは、主には、スキャンウィンドウの全体における造影ターゲットの充足を保証するには、相対的に大量の造影剤が必要とされるからである。更には、相対的に長いスキャン持続時間は、通常、相対的に小さな流量を意味しており、この結果、造影が低下する可能性があり、且つ、従って、補償するための更なる造影剤の容積を必要とする可能性がある。但し、算出された重み係数は、すべてのスキャン持続時間値に対応することができる。

0053

それぞれの体重ビンごとに、50人の模擬患者について、体重、身長、年齢、及び性別をランダムに生成した。シミュレーションの際に、以下のように、造影剤投薬プロトコルパラメータを変化させた。
造影剤濃度:320及び370mgI/mL
スキャン持続時間:4、10、16、及び20秒
最小注入持続時間:12秒
最大流量:7mL/s
注射器容量:194mL
デュアルフロー:ON及びOFF

0054

スキャンウィンドウにおいて、右心臓区画造影を平均造影として算出した。20mLの造影剤と40mLの生理食塩水の試験ボーラスを使用し、スキャンウィンドウ用の適切タイミングを判定した。最小注入持続時間を変化させてはおらず、その理由は、通常、心臓撮像用の注入を実行する際には、最小注入持続時間が12秒に設定されるからである。プロトコルの生成において容積及び流量調節のすべての可能な状態をシミュレートするようにスキャン持続時間値が選択されている限り、最小注入持続時間値を変化させることは、一般に、不要である。

0055

模擬患者のそれぞれごとに、Bae. K. T. Bae, J. P. Heiken, and J. A. Brink, "Aortic and hepatic contrast medium enhancement at CT. Part I. Prediction with a computer model," Radiology, vol. 207, pp. 647−55 (1998)、K. T. Bae, "Peak contrast enhancement in CT andMRangiography: when does it occur and why? Pharmacokinetic study in a porcine model," Radiology, vol. 227, pp. 809− 16 (2003)、K. T. Bae et al., "Multiphasic Injection: Method for Uniform Prolonged Vascular Enhancement at CT Angiography: Pharmacokinetic Analysis and Experimental Porcine Method," Radiology, vol. 216, pp. 872−880 (2000)、米国特許第5,583,902号明細書、米国特許第5,687,208号明細書、米国特許第6,055,985号明細書、米国特許第6,470,889号明細書、及び米国特許第6,635,030号明細書に記述されているPKモデルに従って、上述のパラメータのすべての可能な組合せのシミュレーションを実施した。

0056

可能な最良の重み係数値を選択する際に、それぞれの用途ごとに、造影基準の組を規定した。例えば、肺血管造影の場合には、設定された目標は、可能な最小限の造影剤及び最小流量を使用しつつ、少なくとも325HUの造影を実現するというものであった。以下の式に従って、費用関数を生成した。
Cost=0.7×|ERH−325|+0.2×(R−5)+0.1×VcD (1)
R:流量(mL/s)
VcD:造影剤の診断用容積(mL)
ERH:スキャンウィンドウ(HU)における右心臓内の平均造影

0057

更には、右心臓造影が275HU未満に低下するケースの数を制限することが望ましいものと考えた。従って、それぞれの体重ビンごとに、受け入れ可能な値であると理解されるものに基づいた任意に選択された費用関数ターゲットである47.5という費用関数ターゲットを充足するすべてのケース用の重み係数値の統計的分布を右心臓内の造影が275HU未満である重み係数値の分布及び流量が6mL/sを超過している費用関数ターゲットを充足しない場合の別の分布と比較した。

0058

それぞれの分布のヒストグラムを演算し、且つ、高造影分布と低造影分布の間の正の最大差が観察される地点は、造影基準が大部分の時間において充足されると共に右心臓内の造影が非常に限られた数のケースにおいてのみ300HU未満に低下する値を表していることから、これを最良の可能な重み係数値であると見なした。図5は、100kVpの管電圧及び40〜59kgの体重ビンのヒストグラム分布の一例を示している。

0059

図5に示されているヒストグラムから、患者の体重範囲/管電圧の組合せについて、0.39gI/kgの重み係数を最適であると見なした。シミュレーションによれば、この値において、1%未満の低造影のケースが発生している。累積分布関数は、0.4gI/kg以上の重み係数の場合には、低造影又は高流量のケースが発生しないことを示すことになろう。従って、正の最大差の地点を選択することにより、2つの分布曲線の間のオーバーラップがほとんど存在しなくなることも保証されることになる。

0060

上述のシミュレーションを使用することにより、患者又は注入プロトコルパラメータが造影結果に影響を及ぼす可能性が高いかどうかを、或いは、換言すれば、所与のタイプの患者又は特定の注入プロトコルについて規定されている造影ターゲットを実現する可能性が高いかどうかを判定した。例えば、患者の年齢の影響を分析するべく、325HUというターゲットを充足する模擬患者の平均年齢を模擬患者の母集団全体の平均年齢と比較した。管電圧のそれぞれの値ごとに、且つ、すべての体重ビンにわたって、これを実行した。その結果が次の表3に示されている。

0061

0062

表3の結果は、造影ターゲットが充足される場合の患者の平均年齢は、統計的に有意な方式により、患者全体の母集団の平均年齢から異なっていることを示しており、これにより、相対的に高齢の患者に向かうわずかな傾きを実証している。これを解釈する確度の高い説明は、一般に、相対的に高齢の患者は、相対的に小さな心拍出量値を示す傾向を有しており、これが、相対的に大きな造影ピークに結び付くというものである。

0063

又、同様の方法により、模擬患者の身長をも評価しており、且つ、その評価結果が次の表4に示されている。

0064

0065

表4に示されている結果から、造影ターゲットが充足されているグループと患者全体の母集団の間の身長の差は、有意ではないことが明らかである。この差は、統計的有意性を実現するが、物理的な観点において、実際的な意味を有してはいない。

0066

又、スキャン持続時間の影響も計測しており、これは、4つのスキャン持続時間値のそれぞれごとに得られたターゲットを正常に充足するスキャンの百分率をそれぞれの管電圧ごとに算出することにより、観察した。この評価の結果は、表5に示されている。

0067

0068

表5において、成功のケースが発生する割合は、4及び10秒というスキャン持続時間においては、管電圧の増大に伴って増大する傾向を有しているが、16及び20秒のスキャン持続時間の場合には、減少している。この理由は、恐らくは、少なくとも部分的に、相対的に長いスキャン持続時間の場合には、相対的に長いスキャンウィンドウと相対的に低速の造影剤注入レートの両方に起因し、平均造影が相対的に小さいからであろう。管電圧の増大に伴って、造影ターゲットを実現するために必要とされる造影剤の量も、同様に増大する。この結果、プロトコルによって算出される造影剤の量が注射器容量を超過し、これにより、スキャンウィンドウ内に予想を下回る造影プラトーが生じる可能性がある。この現象が生じた際には、相対的に短いスキャン持続時間ウィンドウが、造影ターゲットを充足させる可能性が高く、その理由は、最大造影の期間においてのみ、スキャンが発生することになるからである。

0069

コントラスト濃度及び性別の影響も評価しており、且つ、その評価結果が次の表6及び表7に示されている。

0070

0071

0072

表6のデータから、試験された造影剤濃度の両方が類似の成功結果の百分率に結び付いていることから、造影剤濃度は、成功の発生に対して特段の影響を有してはいないようである。同様に、表7から、性別も、造影ターゲットの実現の成功には、なんらの特段の影響も、有していないようである。

0073

上述のシミュレーションを使用して次の表8の重み係数を生成した。

0074

0075

更には、非現実的な注入プロトコルを生成しないことを保証するべく、表8の重み係数を検証した。これを実行するために、流量及び造影剤容積の使用法統計的分析を実行することにより、これらの重み係数を使用して米国特許出願公開第2010/0113887号明細書に概説されている手順に従って生成された注入プロトコルが適切であることを検証した。この分析の結果が図6図8に示されており、且つ、以下、これについて説明する。

0076

図6は、供給される造影剤の合計容積の観点において、表8の重み係数値と共に算出された造影剤の容積が、非現実的なプロトコルを生成しないことを示している。図示のように、平均容積は、予想どおり、管電圧及び体重ビンに伴って増大した。80kVpにおいて算出された造影剤の最小容量は、29.2mLであり、140kVpにおいて算出された造影剤の最大容積は、161mLであった。これは、表8の重み係数を使用して米国特許出願公開第2010/0113887号明細書のプロトコルアルゴリズムによって算出された容積の範囲である。

0077

又、図7においては、表8の重み係数を使用するアルゴリズムによって算出される流量も、電圧及び体重ビンと共に増大している。算出された値は、すべて現実的であり、且つ、すべて、臨床環境において、注入プロトコルにおいて使用される能力を有している。流量限度に起因し、80kVpにおけるサンプリングにおいて使用される最低レートは、2mL/s及び140kVpにおいて使用される最高レートは、7mL/sであった。

0078

又、表8の重み係数を使用することにより、スキャンウィンドウにわたる平均右心臓造影も算出しており、且つ、その結果が図8に表示されている。大部分の体重ビンにおいて、管電圧が80kVp又は100kVpのいずれかに設定された際に、325HUの造影ターゲットが容易に充足された。120kVp及び140kVp設定の場合には、しばしば、造影ターゲットが満足されなかったが、その理由は、部分的に、これらの値の場合には、注射器容量が制限要因となる可能性があり、且つ、これにより、注入プロトコルが切り捨てられる可能性があるからである。更には、120kVpにおいては、肺血管造影用途のための流量及び容積を制限するという目的で、重み係数をオリジナルの重み係数以下に設定した。

0079

又、UPMC及びMuensterにおける臨床試験からの患者データを使用することにより、表8の重み係数の臨床試験を実施した。この試験においては、105人の患者が存在しており、その概要統計が次の表9に提示されている。

0080

0081

サンプリングは、63人の男性患者と、42人の女性患者と、を含んでいた。図9図10、及び図11は、それぞれ、サンプリングの体重、身長、及び年齢の分布を表している。

0082

表8の重み係数を使用することにより、この患者データに対して上述のシミュレーションを実行した。それぞれの患者の体重ごとに、それぞれの管電圧について、米国特許出願公開第2010/0113887号明細書に概説されているプロトコル算出プロセスに従って、注入プロトコルを算出し、且つ、それぞれの管電圧値ごとに、それぞれの注入プロトコルの平均流量を患者の体重に対してプロットした。その結果が図12に示されている。これらの結果において、流量は、管電圧値の増大に伴って増大したが、流量の平均値は、最大管電圧設定の場合にも、6mL/sよりも下位に留まった。従って、算出された注入プロトコルにおいて得られた流量は、予想された範囲内のものであった。

0083

又、同様に、診断フェーズ及びデュアルフローフェーズにおけるものを含む注入プロトコルにおいて使用された合計造影剤容積も、それぞれの患者ごとに算出すると共に体重に対してプロットしており、その結果が図13に示されている。図13においては、平均容積が、すべての注入プロトコルにおいて100mL未満に留まっている。但し、特に、相対的に重い患者の場合には、容積が100mLを超過するケースが存在していた。

0084

図14は、患者のサンプリングにおける右心臓造影値に対するスキャン持続時間の影響を反映している。図14は、16及び20秒というスキャン持続時間の場合には、4及び10秒というスキャン持続時間の場合よりも、造影値が小さいことを示している。これは、少なくとも部分的に、造影値がスキャンウィンドウ内における平均造影値として算出されており、この結果、相対的に長いスキャンウィンドウが相対的に小さな平均造影値を有するようになっているという事実に起因していると考えられる。更には、図15に示されているように、相対的に短いスキャン持続時間は、通常、相対的に大きな流量を結果的にもたらし、これにより、造影値の増大に寄与することになる。但し、スキャン持続時間が、試験された4秒という最小注入持続時間よりも短い場合には、診断フェーズの造影剤容積が低減されることになり、これは、10秒というスキャン持続時間の場合よりも、4秒というスキャン持続時間の場合に、造影が低下する傾向が存在していることの理由を説明している。又、図14において、造影は、16秒を上回るスキャン持続時間の場合には、300HU未満に低下する傾向を有していた。

0085

図16は、平均造影値に対する最小注入持続時間の影響を示している。具体的には、図16にプロットされている患者のサンプリングの場合には、右心臓内の平均造影は、120kVp及び140kVpの管電圧値の場合に、300HU未満に低下しているが、プログラムされたスキャン持続時間とは無関係に、相対的に小さな管電圧値の場合には、この閾値超に留まっている。

0086

重み係数を使用することにより、体重に基づいたアルゴリズムに従って、システムにより、患者用の注入プロトコルを判定することができる。このような注入フェーズにおいて注入される造影剤などの薬剤流体の容積を判定する体重に基づいたアルゴリズムの一実施形態は、以下の等式によって表される。
V1=患者の体重*X*Y (2)
V1:フェーズにおいて供給される薬剤流体の容積
X:重み係数
Y:薬剤流体中における造影剤の濃度

0087

特定のフェーズにおいて供給される合計容積が判明したら、システムは、次式に従って特定のフェーズ用の適切な流量を判定することができる。
流量=V1/注入持続時間 (3)

0088

注入持続時間は、様々な方法によって判定することができる。例えば、撮像手順(例えば、撮像対象の身体の領域)及び/又は患者(例えば、患者の体重)に関する1つ又は複数の基準に基づいて、システムが注入持続時間を判定することが可能であり、上述のように、これは、操作者によって直接的に入力された値であってもよく、或いは、これは、予め設定されたパラメータを表すこともできる。

0089

更なるフェーズのパラメータを同様に判定することができる。例えば、システムは、薬剤流体のみが供給される第1フェーズ及び薬剤流体と生理食塩水などの希釈剤の両方が供給される第2の希釈フェーズ用のパラメータを判定することができる。

0090

上述のアルゴリズム及び重み係数に基づいて注入プロトコルのパラメータを生成するように、実装ソフトウェアをプログラムすることが可能であり、重み係数は、部分的に、X線管電圧に基づいている。生成されたら、操作者による検討のために、グラフィカルユーザーインターフェイスにおいて、これらのパラメータに入力することができる。上述のように、図4は、検討のために注入プロトコルを操作者に対して提示する能力を有するグラフィカルユーザーインターフェイスの一実施形態を表している。様々な実施形態において、システムは、上述のものなどのように患者の体重や管電圧などに関する情報を使用して重み係数を算出するアルゴリズム的方式により、重み係数を判定することができる。或いは、この代わりに、又はこれに加えて、重み係数は、システム上に読み込まれる又はネットワーク上においてシステムからアクセス可能であるルックアップテーブルデータファイル内などのメモリ内に予め存在しており、これにより、必要時に重み係数の呼出しを可能とすることもできる。例えば、表8は、ルックアップテーブル内において入手可能な状態にすることができる重み係数に関する例示用の情報を示している。

0091

その他の非限定的な実施形態においては、適切な注入プロトコルパラメータの判定は、特定のスキャン(又は、そのフェーズ)においてX線管に印加される電圧とベースラインプロトコルのパラメータの判定において使用又は仮定された管電圧の間の差を考慮するように管電圧変更係数を使用してベースライン注入プロトコルのプロトコルパラメータを変更又は調節することにより、実現することができる。

0092

本開示を目的として、ベースライン注入プロトコルは、臨床文献において確立された、例えば、人工知能法、統計手段、適応型学習法などを利用することによって時間に伴う患者データの収集を通じて確立された、或いは、数学的モデル化を通じて確立された、プロトコルを含む。例えば、これらのプロトコルは、例えば、CT手順の場合におけるヨード濃度などの造影剤濃度、例えば、体重、身長、性別、年齢、心拍出量などのような患者パラメータ、実行されるスキャンのタイプ、血管内アクセスのために患者に挿入されるカテーテルのタイプ、及び/又はその他の患者固有のデータに依存することになろう。いくつかの非限定的な例においては、ベースラインプロトコルは、上述の重み係数を使用したプロトコルの生成に類似した重み係数を使用することにより、生成されているか、又は生成することができる。このようなプロトコルのみならず、このようなプロトコルを生成する方法及びシステムについては、本発明の譲受人に譲渡された米国仮特許出願第60/628,201号明細書の利益を主張する2005年11月16日付で出願された「MODELING OFPHARMACEUTICAL PROPAGATION」という名称の国際特許出願第PCT/US05/41913号パンフレット、及び本発明の譲受人に譲渡された米国仮特許出願第60/877,779号明細書及び米国仮特許出願第60/976,002号明細書の利益を主張する2007年12月21日付けで出願された「PATIENT−BASED PARAMETERGENERATION SYSTEMS FORMEDICAL INJECTION PROCEDURES」という名称の国際特許出願第PCT/US07/26194号パンフレットに記述されており、これらの文献の開示内容は、引用により、本明細書に包含される。

0093

本明細書において使用されているベースライン注入プロトコルは、システム上のメモリ内に保存されてもよく、ネットワーク上においてシステムからアクセス可能な状態にあってもよく、或いは、1つ又は複数の入力された値に応答してシステムによって判定されてもよい。例えば、特定の管電圧において、スキャン領域、体重、造影剤濃度などの特定の組合せにおける最適な投薬パラメータを提供するものとそれぞれが判明している一連のベースライン注入プロトコルがメモリ内に保存されてもよい。この結果、システムは、生成するべき注入プロトコルに関する十分な情報が判明したら、メモリから、注入プロトコルを生成する際に使用される適切なベースラインプロトコルに関する情報を呼び出すことができる。例えば、操作者が、スキャン領域/体重/造影剤濃度の組合せを新しい注入手順について選択した際に、システムは、同一の又は類似の領域/体重/造影剤濃度の組合せについて生成されたベースラインプロトコルを呼び出すことができる。或いは、この代わりに、システムは、上述の値(例えば、患者固有の且つ手順固有のパラメータ)を含む操作者によって入力された1つ又は複数の患者固有の又は手順固有の基準に基づいて、ベースライン注入プロトコルを演算することができるソフトウェアを含んでもよい。

0094

ベースライン注入プロトコルは、一般に、特定の管電圧における最適な造影剤投薬パラメータを反映しており、本明細書においては、この管電圧をベースライン管電圧と呼称する。最も一般的なベースライン管電圧は、120kVpである。ベースライン注入プロトコルと関連付けられたベースライン管電圧は、ベースライン注入プロトコルに関するその他の情報と共に保存可能であるが、いくつかの非限定的な実施形態においては、特定のベースライン注入プロトコル用のベースライン管電圧を入力するように操作者に要求してもよく、或いは、ベースライン管電圧が120kVpであるものと仮定してもよい。電圧と減衰の間の関係に起因し、そのプロコルを使用する際にベースライン管電圧以外の管電圧が印加されている場合には、ベースライン注入プロトコルは、最適な造影剤投薬パラメータを提供しない場合がある。従って、新しい管電圧値において更に最適な造影剤投薬を実現するべく、ベースラインプロトコルパラメータを変更又は調節することができる。注入器の操作者には、変更済みのパラメータが容易に判明しないことから、本明細書に記述されているパラメータ生成システムは、対象の管電圧用の更に最適な注入パラメータを判定するためにベースライン注入プロトコルとの関連において使用するべき管電圧変更係数を提供することにより、操作者のタスクを容易にしている。

0095

いくつかの非限定的な実施形態においては、ベースラインプロトコルのパラメータの調節又は変更によるものなどのように、ベースライン注入プロトコルのパラメータのうちの1つ又は複数のパラメータに対して管電圧変更係数を適用するステップを使用することにより、スキャンにおいて使用される特定の管電圧用に適合された新しい注入プロトコルを生成してもよい。

0096

非限定的な一実施形態においては、管電圧変更係数は、減衰対造影剤濃度比(k係数)と管電圧の間の関係の分析から判定されている。k係数と管電圧の間の関係は、臨床文献の検討を通じて確立することが可能であり、且つ、当技術分野において認知されている関係が、上述の表1に示されている。或いは、この代わりに、又はこれに加えて、k係数と管電圧の間の関係は、スキャナにおいて較正試験を実行することにより、判定することもできる。

0097

このような一較正試験は、いくつかのガラス瓶を準備するステップを伴っており、ガラス瓶のそれぞれは、通常、mgI/mLを単位とする既知のヨード濃度の混合物を収容している。次いで、ガラス瓶は、80、100、120、及び140kVpなどの異なる管電圧においてスキャンされ、且つ、それぞれの管電圧におけるそれぞれのガラス瓶ごとの減衰値が記録される。試験される管電圧は、少なくとも、通常は120kVpであるベースラインプロトコルの判定の際に使用されたベースライン管電圧のみならず、スキャナと共に使用されてもよい任意のその他の管電圧をも含む必要があり、その理由については、以下において明らかとなろう。試験される管電圧のそれぞれごとに、ガラス瓶濃度が、記録された減衰値に対してプロットされ、且つ、最良適合線がそれぞれの管電圧ごとに設けられる。それぞれの管電圧ごとに、最良適合線の傾きは、その特定の管電圧における個別のk係数をHU/mgI/mLを単位として表している。この較正試験に従って判定される代表的なk係数値は、一般に、表1において報告されている当技術分野において認知された値に対応することになろう。

0098

異なる管電圧ごとの管電圧変更係数は、特定の管電圧とベースライン管電圧の間におけるk係数の相対的な増減を算出することにより、k係数と、ベースライン管電圧に関する情報と、に基づいて判定することができる。例えば、ベースライン管電圧が、25HU/mgI/mLのk係数を有する場合には、41HU/mgI/mLのk係数を有する管電圧に対応する管電圧変更係数は、(25−41)/41として、即ち、−39%として、算出されることになろう。

0099

次の表10は、表1からのk係数を使用することにより、ベースライン管電圧が120kVpであると仮定した場合の異なる管電圧ごとの管電圧変更係数を示している。

0100

0101

画像のその他の側面、特に、ノイズが管電圧の変更に伴って変化することから、算出された管電圧変更係数の操作者の裁量における更なる調節が適切であろう。従って、操作者は、80kVpにおける39%の減少の代わりに、例えば、30%の減少のみの使用を選択する場合がある。較正実験結果に基づいて、既定の演算値がソフトウェアによって示唆されるが、操作者は、自身の選択により、示唆された値を変更することができよう。

0102

管電圧変更係数が判明したら、操作者は、ベースライン注入プロトコルのいずれのパラメータを変更係数に基づいて調節するべきかを決定してもよい。例えば、操作者は、一定の注入持続時間を維持するべく、管電圧変更係数に基づいて、合計容積及び流量パラメータの両方を調節するべきであると決定してもよく、或いは、一定の流量を維持すると共に注入持続時間を減少させるべく、合計容積のみを減少させてもよい。通常、造影剤の流量が変更された場合には、診断造影剤フェーズ、生理食塩水開存性チェック、及び生理食塩水洗浄の間における一貫性を維持するべく、任意の生理食塩水フェーズの流量も、同一量だけ、調節される。或いは、この代わりに、管電圧変更係数に従って、通常は、容積と流量を調節するべく、ベースライン注入プロトコルの1つ又は複数のパラメータを自動的に選択するようにソフトウェアを設定してもよい。

0103

又、パラメータ生成器は、適用する適切な管電圧変更係数を判定するべく、新しい注入手順の一部として印加される管電圧を認知していなければならないか又はこれを識別可能でなければならない。例えば、管電圧の値は、操作者がパラメータ生成器に直接的に入力することも可能であり、或いは、パラメータ生成器がスキャナ又はシステムのその他のコンポーネントから管電圧に関する情報を受け取ることも可能であり、この場合に、管電圧は、コンポーネントの特定の設定又は能力に起因して、或いは、操作者が管電圧値をコンポーネントに入力しているために、コンポーネントに判明している。判明したら、管電圧変更係数をベースラインプロトコルパラメータに適用することにより、注入プロトコルを生成することができる。例えば、ベースラインプロトコルの容積及び流量を変更する場合には、新しい容積及び流量パラメータの生成は、管電圧変更係数によってベースラインプロトコルの容積及び流量パラメータを増減するステップを伴っている。注入プロトコルの生成は、メモリからベースラインプロトコルを呼び出すと共に/又は生成し、ベースライン管電圧及び印加される意図された管電圧を含む選択されたベースラインプロトコルの詳細に基づいて管電圧変更係数を判定し、且つ、管電圧変更係数によってベースラインプロトコルパラメータを調節することにより、システムのソフトウェアによって実現することができる。

0104

管電圧変更係数を使用したプロトコルパラメータの調節により、管電圧の変化にも拘らず類似の造影特性を維持するべく、ベースラインプロトコルを変更することができる。例えば、所与の容積及び流量が、120kVpにおいてスキャンされた対象の所与の領域内において300HUの造影を提供する場合には、その領域内のヨード濃度は、表1のk係数から、12mgI/mL(300HU÷25HU/mgI/ml)であるものと算出することができる。100kVpにおいて対象の同一の領域をスキャンするために同一の容積及び流量を使用した場合には(且つ、従って、その領域内における同一のヨード濃度を仮定した場合には)、表1のk係数を使用することにより、372HU(31HU/mgI/mL*12mgI/mL)の造影が提供されるものと予想されることになろう。100kVpにおいて300HUを維持するには、9.7mgI/mLのヨード濃度を得るべく、容積及び/又は流量を19%という管電圧変更係数だけ減少させることができる。

0105

上述の実施形態と同様に、管電圧変更係数に基づいてフェーズパラメータを入力するのに必要な情報を入力するためのメカニズム又はモードを提供するグラフィカルユーザーインターフェイスを操作者に対して提示することができる。

0106

例えば、操作者が対象の身体の領域を選択すると共に図17図19図21、及び図23を参照して説明したワークフローに準拠しているグラフィカルユーザーインターフェイスの一実施形態が図17に示されている。例えば、操作者は、例えば、タッチスクリーン又はマウスによって制御されたカーソルを使用することにより、ユーザーインターフェイス上に表示された身体のイラスト上において対象の領域を強調表示することにより、対象の領域を選択することが可能であり、或いは、プルダウンメニューなどのメニューから対象の領域を選択することができる。対象の領域の階層的グループ分けを提供することができる。図18は、操作者が対象の領域を選択することができるグラフィカルユーザーインターフェイスの別の実施形態を示しており、且つ、図18図20図22、及び図24を参照し、代替ワークフローについて本明細書において説明する。

0107

撮像対象の身体の領域を選択した際に、関連付けられた予め設定されたパラメータをそれぞれが有してもよい利用可能な異なるベースラインプロトコルのなかから選択するように操作者に対して要求してもよい。例えば、図17は、選択の際に、こちらも図17に示されている合計診断造影剤容積及び合計診断生理食塩水容積と共に、それぞれのフェーズ用の既定の流量及び容積を表示することができる「頭部プロトコル1」というラベルが付与された単一のプロトコル選択肢を提示するユーザーインターフェイスを示している。図18は、ベースラインプロトコルを選択することができる複数のベースラインプロトコルを提示するユーザーインターフェイスを示している。選択されたベースラインプロトコルは、注入圧力又は流量限度、ヨード濃度、スキャン持続時間、試験ボーラスが実行されるかどうかなどのような関連付けられた追加パラメータを有してもよく、これらは、表示されてもよく、又は表示されなくてもよく、且つ、調節可能であってもよく、又はそうでなくてもよい。図18は、選択された特定のベースラインプロトコルに関する更なる詳細が操作者に対して表示される一例を表している。又、上述の管電圧変更係数の使用によるものなどのように、特定のプロトコルを管電圧変更規則に基づいて調節することができることを示すインジケータを予め設定されたプロトコルと関連付けてもよい。図17及び図18の例示用のインターフェイスは、「頭部プロトコル1」及び「ボーラス追跡を伴う心臓病患者」プロトコルと関連付けられた「kVp」アイコンにより、これを表している。その他の利用可能なプロトコルは、図18の「A医師の心臓病患者」プロトコルなどのように、関連付けられた管電圧変更選択肢を有していなくてもよい。

0108

撮像対象の領域及びベースラインプロトコルの選択に続いて、使用する管電圧の値を入力するように操作者に対して要求することができる。図19は、「管電圧」を選択又は入力することができるグラフィカルインターフェイスの一例を示している。この例においては、いくつかの予め設定された値のなかから管電圧を選択することができるが、管電圧は、キーパッド又はこれに類似したものを使用することによって入力することもできる。又、管電圧値は、関連するスキャナの能力又は設定に基づいて自動的に入力されてもよい。図20は、様々な選択肢のなかから「管電圧」を選択することができるインターフェイスの別の例を示している。図20の実施形態において、「患者の体重」及び「濃度」は、操作者による選択のために利用可能な更なるパラメータである。図19及び図20に示されている特定のパラメータは、限定を意図したものではなく、且つ、上記の説明と一貫性を有する操作者による選択のために、その他のパラメータも想定される。

0109

管電圧、ベースラインプロトコルの選択、及び/又は患者の体重及びヨード濃度などのその他の入力に続いて、パラメータ生成器の実装ソフトウェアは、管電圧変更係数の判定によるなどにより、ベースラインプロトコルの適切な変更を判定することができる。次いで、選択されたパラメータについて操作者に通知するインターフェイスを操作者に対して提示することが可能であり、且つ、選択された管電圧値の結果として、関連する調節を実施することができる。このような1つのインターフェイスの一例が図21に示されており、これは、100kVpの管電圧値が選択されていると共に、「注意」の欄において、選択された管電圧値がベースライン造影剤容積からの19%の造影剤容積の減少と関連付けられていることを操作者に対して確認している。図22は、選択された患者の体重、ヨード濃度、及び管電圧値について、且つ、19%の造影剤容積の減少がベースライン値から選択された特定の管電圧と関連付けられていることについて、操作者に通知するインターフェイスの一例を同様に示している。

0110

実施された管電圧の選択結果に基づいて、実装ソフトウェアは、管電圧変更係数を使用して注入プロトコルを演算する。次いで、検討のために、フェーズ(存在する場合には、試験注入を含む)用の流量及び容積などのプロトコルパラメータを操作者に対して提示することができる。このような演算された注入プロトコルを表示するインターフェイスの一例が図23に示されている。この種の別の例が図24に示されている。

0111

演算されたプロトコルの検討が完了したら、操作者は、注入プロセスを開始することが可能であり、注入プロセスは、生成されたプロトコルの詳細に従って実行されることになる。

0112

図25は、管電圧の変更を伴う実施形態と関連する方法の一例を示している。チャート左手側は、標準プロトコルに適用されるこの方法の一例を示している。ステップ1は、図17と一貫性を有する標準プロトコルの操作者による選択を表している。ステップ2は、図19に示されている管電圧のリストからの管電圧の選択を表している。ステップ3は、ステップ2において選択された特定の管電圧に応じたパラメータに対する変更係数の適用を示している。このステップは、図21のグラフィカルユーザーインターフェイスとの関連において示されたものに対応している。ステップ4は、図23に示されているように、変更済みのプロトコルの表示を表している。同様に、チャートの右手側のステップ1〜4は、Bayer HealthCareの一事業体であるMEDRAD, INC.社から入手可能なP3T(登録商標) Technology製品のうちの1つ又は複数を使用して取得可能なタイプの予め設定されたプロトコルに対する管電圧の変更の適用を示している。これらのステップは、それぞれ、図18図20図22、及び図24の図に準拠している。

0113

図26は、管電圧パラメータが本発明のアルゴリズムに直接的に統合されている実施形態の基礎をなす方法の一例を示している。ステップ2は、例えば、P3T(登録商標) Cardiac製品又はP3T(登録商標) PA製品において実施されたアルゴリズムへの、それぞれ、心臓及び脈管構造の撮像のための適切な管電圧値などのパラメータの入力を示している。この方法から得られる調節済みの投薬係数を実施することにより、ステップ3において、結果的に得られるプロトコルが生成されており、且つ、次いで、ステップ4において表示されている。

0114

図27は、プロトコルの算出が、スキャナから取得された少なくともいくつかの入力と共に実行される実施形態の基礎をなす方法の一例を示している。ステップ1は、初期プロトコルをスキャナから選択してもよいことを示しており、スキャナは、ステップ2において、管電圧を含む入力済み入力値更新している。ステップ3において、入力値が読み取られた後に、プロトコル計算器は、チャートの左手側のステップ4a及び4bによって表されている規則に基づいた変更を利用することにより、或いは、右手側のステップ4によって表されている投薬係数を利用することにより、結果的に得られるプロトコルを判定している。ステップ5及び6は、それぞれ、結果的に得られたプロトコルを(例えば、表示のために)スキャナに伝達し、且つ、そのプロトコルを注入器に戻す動作を表している。

0115

上述の代表的な実施形態は、主にはCT撮像の環境において説明されている。但し、本明細書に記述されている装置、システム、及び方法は、薬剤の注入に対する幅広適用性を有する。例えば、上述のシステム、装置、及び方法は、CT以外の断層撮像手順のための造影剤の注入との関連において有用であろう。

0116

一般に、上述のパラメータ生成システムの実施形態は、撮像手順において印加される管電圧に関する情報を含む操作者が入手可能な情報を使用することにより、初期プロトコルのパラメータを判定している。初期プロトコルは、例えば、1つ又は複数の注射器の事前充填を可能にするべく供給される1つ又は複数の流体の容積に関する情報を提供する。生成されたプロトコルのパラメータは、心血管システムの特性に基づいて調節されてもよい。本開示のパラメータ生成システムは、初期の造影剤のみの注入フェーズと後続の混合物のフェーズを含む注入との関連において記述されている。当業者には理解されるように、本パラメータ生成システムは、1つの、2つの、又は更に多くの数のフェーズを包含可能な注入プロトコルを介して、洗浄流体からなる希釈剤の注入を伴う又は伴わない様々な薬剤の注入に対して適用可能である。

0117

上述の実施形態及び/又は例との関連において、本発明について詳細に説明したが、これらの詳細は、限定ではなく、例示を目的としており、且つ、当業者は、本発明を逸脱することなしに、変形を実施することが可能であることを理解されたい。本発明の範囲は、以上の説明によってではなく、添付の請求項によって示されている。請求項の均等性の意味及び範囲に含まれるすべての変更及び変形が請求項の範囲に含まれる。

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