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課題・解決手段

(i)構造がA−B−A、(A−B)n、(A−B)nX、または(A−B−A)nXであり、式中、Xがカップリング試薬の残基であり、nが2〜10の間の整数であり、Aがビニル芳香族から成るポリマーであり、Bがアルケンまたはジエンから成るポリマーであり、このポリマーブロックが、Aブロックの少なくとも一部がスルホン化されていることを条件として、水素化することもできる、ブロックコポリマーおよびその混合物と、任意選択で、添加成分としての形態A−Bの二元ブロック共重合体と、(ii)少なくとも1種の接着樹脂とを含む浸透物バリアとしての接着剤

概要

背景

(光)電子的装置は、市場製品においてますます頻繁に使用されている。この(光)電子的装置には、無機電子アセンブリまたは有機電子アセンブリ、例えば有機半導体有機金属半導体、もしくはポリマー半導体が含まれ、またはそれらの組合せも含まれる。所望の用途に応じて、(光)電子的装置は剛性または柔軟に形成され、これに関しては柔軟な装置に対する需要が次第に増している。

既に市販されているか、またはその市場可能性が注目されている(光)電子的用途の例として、ここでは電気泳動もしくはエレクトロクロミックを用いた構成物もしくはディスプレイ表示装置およびディスプレイ装置における有機発光ダイオードもしくはポリマー発光ダイオード(OLEDもしくはPLED)、または照明として挙げればエレクトロルミネセンスランプ発光電気化学セル(LEEC)、有機太陽電池、好ましくは色素太陽電池もしくはポリマー太陽電池、無機太陽電池、好ましくは、とりわけケイ素ゲルマニウム、銅、インジウム、および/もしくはセレンベースとする薄膜太陽電池有機電界効果トランジスタ有機スイッチング素子、有機光増幅器有機レーザダイオード有機センサもしくは無機センサ、またはさらに有機もしくは無機ベースのRFIDトランスポンダを挙げておく。

無機および/または有機の(光)電子機器の分野、とりわけ有機(光)電子機器の分野での(光)電子的装置の十分な耐用期間および機能を実現するための技術的課題は、その中に内包されたコンポーネント浸透物から保護することである。浸透物は、原子イオン、または多くの低分子で有機もしくは無機の化合物、特に水蒸気および酸素であり得る。

無機および/または有機の(光)電子機器の分野での多くの(光)電子的装置は、とりわけ有機原料を使用する場合に、水蒸気からも酸素からも影響を受けやすく、多くの装置に関しては、水蒸気の侵入がより大きな問題と格付けられる。したがって電子的装置の耐用期間中はカプセル封じによる保護が不可欠であり、というのもそうしなければ、使用期間中に絶えず性能が低下していくからである。すなわち、例えば構成要素の酸化により、例えばエレクトロルミネセンスランプ(ELランプ)もしくは有機発光ダイオード(OLED)のような発光装置の場合には光力が、電気泳動ディスプレイ(EPディスプレイ)の場合にはコントラストが、または太陽電池の場合には効率が、非常に短い期間内に著しく低下する可能性がある。

無機および/または有機の(光)電子機器、とりわけ有機の(光)電子機器では、酸素および/または水蒸気のような浸透物に対する浸透バリアとなる柔軟な接着溶液に対する特別な需要がある。したがってこの柔軟な接着溶液は、2つの基材の間の良好な粘着性を実現するだけでなく、これに加え明らかに改善された浸透バリア特性、高い温度安定性、高いせん断強度および剥離強度化学耐性耐老化性、高い透明性、簡単な加工性、ならびに高い柔軟性および曲げ性のような特性を満たすべきである。バリア接着剤に非常に幅広い用途範囲が保証され得るよう、好ましくは高い温度安定性を伴ってのバリア特性の改善もますます必要とされている。この組合せは、例えば(光)電子部品がカプセル封じされており、この(光)電子部品が稼働中に発熱によってであれ、または(光)電子部品が用いられる環境に基づいてであれ、温まり、果ては熱くなる場合に必要である。ソーラーパネルまたはさらに洋上発電所で使用される電子部品を製造するためのバリア接着剤の使用は、接着剤の温度安定性およびバリア特性に特別な課題を課す

できるだけ優れた封止を実現するために特殊なバリア接着剤が使用される。(光)電子部品を封止するための優れた接着剤は、酸素およびとりわけ水蒸気に対する低い浸透性を有しており、基材への十分な粘着性を有しており、かつ基材の表面をうまく流れることができる。基材表面での流動性が低いと、基材表面への濡れ不完全になることにより、また細孔が残ってしまうことにより、界面でのバリア作用を低下させる可能性がある。なぜなら接着剤の特性に関係なく、酸素および水蒸気の側面からの侵入が可能になるからである。接着剤と基材の間の接触が徹底されている場合にのみ、接着剤の特性が、接着剤のバリア作用に対する決定的な要因となる。

バリア作用を特徴づけるには、一般的に酸素透過率OTR(Oxygen Transmission Rate)および水蒸気透過率VTR(Water Vapor Transmission Rate)を提示する。それぞれの透過率は、特定の温度および分圧条件ならびに場合によっては相対湿度のようなさらなる測定条件の下で薄膜を通り抜ける酸素または水蒸気の面積当りおよび時間当りの流量を示す。これらの値が低ければ低いほど、それぞれの材料はカプセル封じにより適している。その際、浸透性の提示は、WVTRまたはOTRに関する値にのみ基づくのではなく、常に、例えば材料の厚さのような浸透の平均経路長についての提示または特定の経路長への標準化も含んでいる。

浸透性Pは、気体および/または液体に対する物体透過性に関する尺度である。低いP値は優れたバリア作用を示す。浸透性Pは、定置した条件下での、特定の浸透経路長、分圧、および温度の場合の、規定の材料および規定の浸透物に関する特異的な値である。浸透性Pは、拡散項Dおよび溶解度項Sの積である。すなわちP=D×S
溶解度項Sは、ここでは浸透物に対するバリア接着剤の親和力を表わしている。水蒸気の場合は、例えば疎水性材料によって低いS値が達成される。拡散項Dは、バリア材料中での浸透物の可動性に関する尺度であり、分子の可動性または自由体積のような特性に直接的に左右される。強架橋された材料または高結晶質の材料ではしばしば比較的低いD値が達成される。しかしながら高結晶質の材料は一般的にあまり透明ではなく、比較的強い架橋は柔軟性を相対的に低くする。浸透性Pは、通常は分子の可動性が増すとともに上昇し、例えば温度が上昇する場合またはガラス転移点を超える場合にも上昇する。

低い溶解度項Sは、優れたバリア特性を達成するにはたいてい不十分である。これに関する古典的な例は、とりわけシロキサンエラストマーである。この材料は極めて疎水性であり(小さな溶解度項)、しかしその自由に回転可能なSi−O結合(大きな拡散項)により、水蒸気および酸素に対するバリア作用は比較的低い。つまり優れたバリア作用のためには、溶解度項Sと拡散項Dの適切なバランスが必要である。

接着剤のバリア作用を高めるための手法は、とりわけ水蒸気および酸素の透過性への影響に関しては、両方のパラメータDおよびSを考慮しなければならない。これらの化学的特性に加え、浸透性への物理的な影響の効果、とりわけ平均浸透経路長および界面特性(接着剤の表面流動挙動、粘着性)も考慮に入れなければならない。理想的なバリア接着剤は、D値およびS値が低く、同時に基材への非常に優れた粘着性を有している。

このため、これまではとりわけエポキシドをベースとする液体接着材料および接着材が使用されてきた(WO98/21287A1(特許文献1)、US4,051,195A(特許文献2)、US4,552,604A(特許文献3))。これらは強架橋により低い拡散項Dを有する。その主な使用分野は、剛性の装置の縁貼付であるが、中程度に柔軟な装置にも使用される。硬化は熱またはUV放射線によって行われる。硬化により収縮が生じるため、硬化の際に接着剤と基材の間にテンションがかかり、さらにこのテンションが層間剥離を引き起こし得るので、面全体の貼付はほとんど不可能である。

これらの液体接着材料の使用には一連の欠点が伴う。低分子成分(VOC−揮発性有機化合物)が、装置のうちの影響を受けやすい電子アセンブリを損傷させる可能性があり、生産中の取扱いを困難にする可能性がある。この接着材料は、装置のそれぞれの個々の構成要素に手間をかけて施さなければならない。正確な位置決めを保証するため、高価なディスペンサおよび固定機構購入する必要がある。加えてこの種の塗布は、高速で連続的なプロセスの妨げとなり、その後に必要なラミネーションテップによっても、低い粘性により、狭い制限範囲内での規定の層厚および貼付幅の達成が困難になる可能性がある。

さらに、このような強架橋される接着材料は、硬化後にはわずかな柔軟性しか示さない。2成分系の使用は可使時間によって制限され、つまりゲル化までの処理時間によって生じていた。

(光)電子的装置が柔軟であろうとするときにはとりわけ、使用される接着剤が剛性および脆性でありすぎないことが重要である。したがってそのような貼付には、特に感圧接着剤および熱活性化接着可能な接着フィルムが適している。この接着剤は、下地の表面をうまく流れるために、ただし同時に高い貼付強度を実現するために、最初はできるだけ軟らかく、しかし後で架橋できることが望ましい。架橋メカニズムとしては、接着剤の化学的ベースに応じて温度硬化および/または放射線硬化を実施することができる。

DE102008060113A1(特許文献4)は、ブチレンブロックコポリマー、とりわけイソブチレンブロックコポリマーをベースとする感圧接着剤を利用して電子的装置を浸透物に対してカプセル封じするための方法およびカプセル封じ方法におけるこのような接着剤の使用を記載している。エラストマーとの組合せには、DACP値およびMMAP値によって特徴づけられた特定の樹脂が好ましい。加えてこの接着剤は、好ましくは透明であり、かつUVブロック特性を示すことができる。バリア特性としては、この接着剤はWVTRが<40g/m2・dでOTRが<5000g/m2・d barであることが好ましい。この方法では、適用の最中および/または後で感圧接着剤を加熱することができる。この感圧接着剤は、例えば放射線化学的に架橋することができる。この感圧接着剤は温度安定性がない。

ポリイソブチレンをベースとする接着剤は、その低い極性により、水蒸気に対する優れたバリア特性を示すが、高い分子量の場合でさえ凝集性が比較的低く、このため温度が上昇すると、しばしば低いせん断強度を示す。低分子成分の割合を任意に減少させることは、粘着性を明らかに低下させ、かつ界面浸透性を上昇させるので不可能である。この接着剤の凝集性が非常に低いゆえに必要な高い割合での機能性樹脂の使用は、他方で接着剤の極性を上昇させ、したがって溶解度項を大きくする。

JP4,475,084B1(特許文献5)は、有機エレクトロルミネセンス素子のための、ブロックコポリマーベースであり得る透明な封止剤を教示している。例として、SISおよびSBSならびに水素化された形態が挙げられている。しかしながら、適用後に架橋可能な成分は挙げられていない。封止剤のバリア特性に関してもあまり論じられていない。この封止層は特別なバリアの役割は担っていないようである。

さらにDE102008047964A1(特許文献6)は、スチレンブロックコポリマー、可能な限り水素化された樹脂、および相応に水素化された樹脂をベースとするバリア接着剤を記載している。

ポリイソブチレンをベースとする感圧接着剤も、水素化されたスチレンブロックコポリマーをベースとする感圧接着剤も重大な欠点を示す。バリア層を備えた2つのフィルム、例えば有機太陽電池に用い得るような例えばSiOxコーティングを有する2つのPETフィルムの間を貼り付ける場合、湿気および熱の中で貯蔵すると強い気泡形成が生じる。フィルムおよび/または接着剤を事前に乾燥させても、この気泡形成を防ぐことはできない。

特に問題なのは、一般的に、(反応性によって成されるべき)機能化のあらゆる種類が、接着剤のベース極性の上昇、したがって望ましくない水蒸気浸透性の上昇を引き起こすということである。

概要

(i)構造がA−B−A、(A−B)n、(A−B)nX、または(A−B−A)nXであり、式中、Xがカップリング試薬の残基であり、nが2〜10の間の整数であり、Aがビニル芳香族から成るポリマーであり、Bがアルケンまたはジエンから成るポリマーであり、このポリマーブロックが、Aブロックの少なくとも一部がスルホン化されていることを条件として、水素化することもできる、ブロックコポリマーおよびその混合物と、任意選択で、添加成分としての形態A−Bの二元ブロック共重合体と、(ii)少なくとも1種の接着樹脂とを含む浸透物バリアとしての接着剤。

目的

無機および/または有機の(光)電子機器の分野、とりわけ有機(光)電子機器の分野での(光)電子的装置の十分な耐用期間および機能を実現するための技術的課題は、その中に内包されたコンポーネントを浸透物から保護することである

効果

実績

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請求項1

(i)構造がA−B−A、(A−B)n、(A−B)nX、または(A−B−A)nXであり、式中、Xがカップリング試薬の残基であり、nが2〜10の間の整数であり、Aがビニル芳香族から成るポリマーブロックであり、Bがアルケンまたはジエンから成るポリマーブロックであり、Aブロックの一部がスルホン化されている、ブロックコポリマーおよびその混合物と、任意選択で、添加成分としての形態A−Bの二元ブロック共重合体、(ii)少なくとも1種の接着樹脂を含むことを特徴とする、とりわけ浸透物バリアとしての接着剤

請求項2

Bが、アルケンまたはジエンから成る水素化されたポリマーブロックであることを特徴とする、請求項1に記載の接着剤。

請求項3

ブロックコポリマーの一部がスルホン化コポリマーとして存在し、かつスルホン化されたAブロックを有しており、Aブロックの芳香族が、スルホン化コポリマーのAブロックのモノマー単位全体に対し、モノマー単位1モル当り0.5モル%以上、とりわけ0.5以上〜20モル%、とりわけ0.5以上〜15モル%スルホン化されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の接着剤。

請求項4

(iii)置換可能な錯化剤を有する少なくとも1種の金属錯体をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の接着剤。

請求項5

添加成分が、形態A−Bの二元ブロック共重合体として、ビニル芳香族から成るポリマーブロックA’およびアルケンまたはジエンから成るポリマーブロックB’を有するコポリマーであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の接着剤。

請求項6

(i)Aブロックがそれぞれ独立して40℃超のTgを、およびBブロックがそれぞれ独立して0℃未満のTgを有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つに記載の接着剤。

請求項7

Bブロックが、独立して、エチレンプロピレン、1,3−ジエンから、とりわけブタジエンおよび/またはイソプレンから選択されたモノマーから成るホモポリマーまたはコポリマーであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一つに記載の接着剤。

請求項8

Bブロックが、少なくとも部分的に水素化されており、とりわけ実質的に完全に水素化されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一つに記載の接着剤。

請求項9

Aブロックが、独立して、少なくとも1種のビニル芳香族、例えばスチレンスチレン誘導体、および/またはα−メチルスチレンから選択されたモノマーから成るホモポリマーまたはコポリマーであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一つに記載の接着剤。

請求項10

置換可能な錯化剤を有する金属錯体が、式Iの金属キレートに対応しており、(R1O)nM(XR2Y)m(I)式中、Mは、元素周期表の第2主族、第3主族、第4主族、および第5主族の金属、ならびに遷移金属から選択された金属であり、とりわけMはアルミニウム、スズ、チタンジルコニウムハフニウムバナジウムニオブクロムマンガン、鉄、コバルト、およびセリウムから選択されており、特に好ましくはMはアルミニウムまたはチタンであり、R1は、とりわけ1〜12個のC原子を有するアルキル基またはアリール基、例えばメチルエチルブチルイソプロピル、またはベンジルであり、nは、0以上の整数、とりわけ0、1、2、3、または4であり、キレート配位子(XR2Y)におけるXおよびYは、独立して、酸素または窒素であり、前記酸素または窒素は任意選択でR2に二重結合で結合されており、R2は、XとYを結合しているアルキレン基であり、直鎖状または分枝状であり、かつ任意選択でアルキレン基においてヘテロ原子、とりわけ酸素、窒素、または硫黄を有しており、mは、整数であり、ただし少なくとも1であり、とりわけ1、2、または3から選択された数であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一つに記載の接着剤。

請求項11

金属キレートにおけるキレート配位子は、トリエタノールアミン、2,4−ペンタンジオン、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、または乳酸から選択された化合物の少なくとも1種の反応から形成されることを特徴とする、請求項10に記載の接着剤。

請求項12

接着剤の全組成物において、(ii)少なくとも1種の接着樹脂、とりわけ、好ましくは実質的に完全に水素化された炭化水素樹脂および/またはエポキシ樹脂を10〜70質量%、(iii)置換可能な錯化剤を有する少なくとも1種の金属錯体、任意選択で(iv)可塑剤を最大20質量%、(v)充填剤添加剤光開始剤、促進剤、および/または硬化剤を0.0〜20質量%、(vi)反応性樹脂を最大60質量%、とりわけ5〜40質量%、(i)ブロックコポリマーおよび/または前記ブロックコポリマーを含む混合物を足して100質量%になるだけ、好ましくは25以上〜80質量%含むことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一つに記載の接着剤。

請求項13

(i)コポリマーにおけるAブロックのビニル芳香族の質量%での割合が、接着剤の全組成物に対して少なくとも20〜85質量%、好ましくは20〜80質量%、特に好ましくは30以上〜65質量%以下の間であることを特徴とする請求項8〜12のいずれか一つに記載の接着剤。

請求項14

(i)スルホン化コポリマーにおけるスルホン酸基と、式Iの(iii)金属錯体における配位子(XR2Y)、とりわけアセチルアセトナート配位子とのモル比が、1:3〜3:1、とりわけ1:2〜2:1の範囲内であり、好ましくはプラスマイナス0.5、とりわけ0.2の変動幅でおよそ1:1であることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一つに記載の接着剤。

請求項15

AFT値が、150℃以上、とりわけ180℃以上、特に好ましくは200℃以上、最大では好ましくは少なくとも250℃であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一つに記載の接着剤。

請求項16

接着樹脂として、少なくとも1種の水素化された樹脂、とりわけ水素化された炭化水素樹脂を含有することを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一つに記載の接着剤。

請求項17

反応性樹脂、とりわけエポキシ樹脂、アクリラート、および/またはメタクリラートを含有しており、任意選択で、少なくとも1種の反応性樹脂と共に少なくとも1種の光開始剤を含有しており、とりわけ光開始剤が350nm未満のUV光を吸収することを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一つに記載の接着剤。

請求項18

キレート架橋された接着剤のWVTRが100g/m2・d以下、好ましくは95g/m2・d以下、好ましくは80g/m2・d以下、特に好ましくは20g/m2・d以下であり、かつ/またはキレート架橋された接着剤のOTRが7000g/m2・d・bar以下、とりわけ3000g/m2・d・bar以下であることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一つに記載の接着剤。

請求項19

感圧接着剤または溶融型接着剤であることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか一つに記載の接着剤。

請求項20

(i)構造がA−B−A、(A−B)n、(A−B)nX、または(A−B−A)nXであり、式中、Xがカップリング試薬の残基であり、nが2〜10の間の整数であり、Aがビニル芳香族から成るポリマーブロックであり、Bがアルケンまたはジエンから成るポリマーブロックであり、前記ポリマーブロックが、Aブロックの少なくとも一部がスルホン化されていることを条件として、とりわけ水素化されている、ブロックコポリマーおよびその混合物と、任意選択で、添加成分としての形態A−Bの二元ブロック共重合体と、(ii)少なくとも1種の接着樹脂とを混合することによる、とりわけ浸透物に対するカプセル封じのための接着剤の製造方法。

請求項21

追加的に、(iii)置換可能な錯化剤を有する少なくとも1種の金属錯体、および任意選択で(ii)接着樹脂としての実質的に完全に水素化された炭化水素樹脂、(iv)可塑剤、および任意選択で(v)充填剤、添加剤、促進剤、光開始剤、および/または任意選択で(vi)反応性樹脂が、とりわけ少なくとも1種の光開始剤と共に添加されることを特徴とする、請求項20に記載の接着剤の製造方法。

請求項22

請求項20または21に記載の方法に基づいて入手可能な接着剤。

請求項23

とりわけ、要素に接着剤を塗布する前、最中、または後に接着剤および/または要素を加熱することにより、接着剤を塗布前に部分架橋するかまたは塗布後に部分もしくは最終架橋することを特徴とする、とりわけ請求項1〜19または22のいずれか一つに記載の接着剤および請求項20または21に記載の製造方法による生成物の使用。

請求項24

接着剤が、塗布前に熱によって部分架橋され、かつ塗布後に熱および/またはUV光によって最終架橋されることを特徴とする、請求項23に記載の使用。

請求項25

とりわけ請求項1〜19もしくは22のいずれか一つに記載の接着剤および請求項20もしくは21に記載のプロセス生成物、または前記接着剤によって形成された片面もしくは両面が接着性接着テープの使用であって、バリア層を形成するための接着複合体として、好ましくは、とりわけSAFT値が180℃以上の温度安定なバリア層を形成するための接着テープとして、浸透物の拡散を回避するため、電子的装置をカプセル封じするため、光電子的装置をカプセル封じするためのバリア剤としての使用。

請求項26

面状粘着剤が、接着剤の平面要素および接着テープから選択されており、前記接着テープが、支持体と、支持体の少なくとも片面に施された接着剤とを有しており、平面状粘着剤の接着剤が実質的に乾燥している、請求項1〜19、22のいずれか一つに記載の接着剤および請求項20または21に記載の製造方法による生成物を含む平面状粘着剤。

技術分野

0001

本発明は、(i)構造がA−B−A、(A−B)n、(A−B)nX、または(A−B−A)nXであり、式中、Xがカップリング試薬の残基であり、nが2〜10の間の整数であり、Aがビニル芳香族から成るポリマーブロックであり、Bがアルケンまたはジエンから成るポリマーブロックであり、このポリマーブロックも、Aブロックの少なくとも一部がスルホン化されていることを条件として、水素化され得る、ブロックコポリマーおよびその混合物と、任意選択で、添加成分としての形態A−Bの二元ブロック共重合体と、(ii)少なくとも1種の接着樹脂と、任意選択で、(iii)置換可能な錯化剤を有する少なくとも1種の金属錯体とを含む接着剤、とりわけ温度安定な接着剤に関する。

背景技術

0002

(光)電子的装置は、市場製品においてますます頻繁に使用されている。この(光)電子的装置には、無機電子アセンブリまたは有機電子アセンブリ、例えば有機半導体有機金属半導体、もしくはポリマー半導体が含まれ、またはそれらの組合せも含まれる。所望の用途に応じて、(光)電子的装置は剛性または柔軟に形成され、これに関しては柔軟な装置に対する需要が次第に増している。

0003

既に市販されているか、またはその市場可能性が注目されている(光)電子的用途の例として、ここでは電気泳動もしくはエレクトロクロミックを用いた構成物もしくはディスプレイ表示装置およびディスプレイ装置における有機発光ダイオードもしくはポリマー発光ダイオード(OLEDもしくはPLED)、または照明として挙げればエレクトロルミネセンスランプ発光電気化学セル(LEEC)、有機太陽電池、好ましくは色素太陽電池もしくはポリマー太陽電池、無機太陽電池、好ましくは、とりわけケイ素ゲルマニウム、銅、インジウム、および/もしくはセレンベースとする薄膜太陽電池有機電界効果トランジスタ有機スイッチング素子、有機光増幅器有機レーザダイオード有機センサもしくは無機センサ、またはさらに有機もしくは無機ベースのRFIDトランスポンダを挙げておく。

0004

無機および/または有機の(光)電子機器の分野、とりわけ有機(光)電子機器の分野での(光)電子的装置の十分な耐用期間および機能を実現するための技術的課題は、その中に内包されたコンポーネント浸透物から保護することである。浸透物は、原子イオン、または多くの低分子で有機もしくは無機の化合物、特に水蒸気および酸素であり得る。

0005

無機および/または有機の(光)電子機器の分野での多くの(光)電子的装置は、とりわけ有機原料を使用する場合に、水蒸気からも酸素からも影響を受けやすく、多くの装置に関しては、水蒸気の侵入がより大きな問題と格付けられる。したがって電子的装置の耐用期間中はカプセル封じによる保護が不可欠であり、というのもそうしなければ、使用期間中に絶えず性能が低下していくからである。すなわち、例えば構成要素の酸化により、例えばエレクトロルミネセンスランプ(ELランプ)もしくは有機発光ダイオード(OLED)のような発光装置の場合には光力が、電気泳動ディスプレイ(EPディスプレイ)の場合にはコントラストが、または太陽電池の場合には効率が、非常に短い期間内に著しく低下する可能性がある。

0006

無機および/または有機の(光)電子機器、とりわけ有機の(光)電子機器では、酸素および/または水蒸気のような浸透物に対する浸透バリアとなる柔軟な接着溶液に対する特別な需要がある。したがってこの柔軟な接着溶液は、2つの基材の間の良好な粘着性を実現するだけでなく、これに加え明らかに改善された浸透バリア特性、高い温度安定性、高いせん断強度および剥離強度化学耐性耐老化性、高い透明性、簡単な加工性、ならびに高い柔軟性および曲げ性のような特性を満たすべきである。バリア接着剤に非常に幅広い用途範囲が保証され得るよう、好ましくは高い温度安定性を伴ってのバリア特性の改善もますます必要とされている。この組合せは、例えば(光)電子部品がカプセル封じされており、この(光)電子部品が稼働中に発熱によってであれ、または(光)電子部品が用いられる環境に基づいてであれ、温まり、果ては熱くなる場合に必要である。ソーラーパネルまたはさらに洋上発電所で使用される電子部品を製造するためのバリア接着剤の使用は、接着剤の温度安定性およびバリア特性に特別な課題を課す

0007

できるだけ優れた封止を実現するために特殊なバリア接着剤が使用される。(光)電子部品を封止するための優れた接着剤は、酸素およびとりわけ水蒸気に対する低い浸透性を有しており、基材への十分な粘着性を有しており、かつ基材の表面をうまく流れることができる。基材表面での流動性が低いと、基材表面への濡れ不完全になることにより、また細孔が残ってしまうことにより、界面でのバリア作用を低下させる可能性がある。なぜなら接着剤の特性に関係なく、酸素および水蒸気の側面からの侵入が可能になるからである。接着剤と基材の間の接触が徹底されている場合にのみ、接着剤の特性が、接着剤のバリア作用に対する決定的な要因となる。

0008

バリア作用を特徴づけるには、一般的に酸素透過率OTR(Oxygen Transmission Rate)および水蒸気透過率VTR(Water Vapor Transmission Rate)を提示する。それぞれの透過率は、特定の温度および分圧条件ならびに場合によっては相対湿度のようなさらなる測定条件の下で薄膜を通り抜ける酸素または水蒸気の面積当りおよび時間当りの流量を示す。これらの値が低ければ低いほど、それぞれの材料はカプセル封じにより適している。その際、浸透性の提示は、WVTRまたはOTRに関する値にのみ基づくのではなく、常に、例えば材料の厚さのような浸透の平均経路長についての提示または特定の経路長への標準化も含んでいる。

0009

浸透性Pは、気体および/または液体に対する物体透過性に関する尺度である。低いP値は優れたバリア作用を示す。浸透性Pは、定置した条件下での、特定の浸透経路長、分圧、および温度の場合の、規定の材料および規定の浸透物に関する特異的な値である。浸透性Pは、拡散項Dおよび溶解度項Sの積である。すなわちP=D×S
溶解度項Sは、ここでは浸透物に対するバリア接着剤の親和力を表わしている。水蒸気の場合は、例えば疎水性材料によって低いS値が達成される。拡散項Dは、バリア材料中での浸透物の可動性に関する尺度であり、分子の可動性または自由体積のような特性に直接的に左右される。強架橋された材料または高結晶質の材料ではしばしば比較的低いD値が達成される。しかしながら高結晶質の材料は一般的にあまり透明ではなく、比較的強い架橋は柔軟性を相対的に低くする。浸透性Pは、通常は分子の可動性が増すとともに上昇し、例えば温度が上昇する場合またはガラス転移点を超える場合にも上昇する。

0010

低い溶解度項Sは、優れたバリア特性を達成するにはたいてい不十分である。これに関する古典的な例は、とりわけシロキサンエラストマーである。この材料は極めて疎水性であり(小さな溶解度項)、しかしその自由に回転可能なSi−O結合(大きな拡散項)により、水蒸気および酸素に対するバリア作用は比較的低い。つまり優れたバリア作用のためには、溶解度項Sと拡散項Dの適切なバランスが必要である。

0011

接着剤のバリア作用を高めるための手法は、とりわけ水蒸気および酸素の透過性への影響に関しては、両方のパラメータDおよびSを考慮しなければならない。これらの化学的特性に加え、浸透性への物理的な影響の効果、とりわけ平均浸透経路長および界面特性(接着剤の表面流動挙動、粘着性)も考慮に入れなければならない。理想的なバリア接着剤は、D値およびS値が低く、同時に基材への非常に優れた粘着性を有している。

0012

このため、これまではとりわけエポキシドをベースとする液体接着材料および接着材が使用されてきた(WO98/21287A1(特許文献1)、US4,051,195A(特許文献2)、US4,552,604A(特許文献3))。これらは強架橋により低い拡散項Dを有する。その主な使用分野は、剛性の装置の縁貼付であるが、中程度に柔軟な装置にも使用される。硬化は熱またはUV放射線によって行われる。硬化により収縮が生じるため、硬化の際に接着剤と基材の間にテンションがかかり、さらにこのテンションが層間剥離を引き起こし得るので、面全体の貼付はほとんど不可能である。

0013

これらの液体接着材料の使用には一連の欠点が伴う。低分子成分(VOC−揮発性有機化合物)が、装置のうちの影響を受けやすい電子アセンブリを損傷させる可能性があり、生産中の取扱いを困難にする可能性がある。この接着材料は、装置のそれぞれの個々の構成要素に手間をかけて施さなければならない。正確な位置決めを保証するため、高価なディスペンサおよび固定機構購入する必要がある。加えてこの種の塗布は、高速で連続的なプロセスの妨げとなり、その後に必要なラミネーションテップによっても、低い粘性により、狭い制限範囲内での規定の層厚および貼付幅の達成が困難になる可能性がある。

0014

さらに、このような強架橋される接着材料は、硬化後にはわずかな柔軟性しか示さない。2成分系の使用は可使時間によって制限され、つまりゲル化までの処理時間によって生じていた。

0015

(光)電子的装置が柔軟であろうとするときにはとりわけ、使用される接着剤が剛性および脆性でありすぎないことが重要である。したがってそのような貼付には、特に感圧接着剤および熱活性化接着可能な接着フィルムが適している。この接着剤は、下地の表面をうまく流れるために、ただし同時に高い貼付強度を実現するために、最初はできるだけ軟らかく、しかし後で架橋できることが望ましい。架橋メカニズムとしては、接着剤の化学的ベースに応じて温度硬化および/または放射線硬化を実施することができる。

0016

DE102008060113A1(特許文献4)は、ブチレンブロックコポリマー、とりわけイソブチレンブロックコポリマーをベースとする感圧接着剤を利用して電子的装置を浸透物に対してカプセル封じするための方法およびカプセル封じ方法におけるこのような接着剤の使用を記載している。エラストマーとの組合せには、DACP値およびMMAP値によって特徴づけられた特定の樹脂が好ましい。加えてこの接着剤は、好ましくは透明であり、かつUVブロック特性を示すことができる。バリア特性としては、この接着剤はWVTRが<40g/m2・dでOTRが<5000g/m2・d barであることが好ましい。この方法では、適用の最中および/または後で感圧接着剤を加熱することができる。この感圧接着剤は、例えば放射線化学的に架橋することができる。この感圧接着剤は温度安定性がない。

0017

ポリイソブチレンをベースとする接着剤は、その低い極性により、水蒸気に対する優れたバリア特性を示すが、高い分子量の場合でさえ凝集性が比較的低く、このため温度が上昇すると、しばしば低いせん断強度を示す。低分子成分の割合を任意に減少させることは、粘着性を明らかに低下させ、かつ界面浸透性を上昇させるので不可能である。この接着剤の凝集性が非常に低いゆえに必要な高い割合での機能性樹脂の使用は、他方で接着剤の極性を上昇させ、したがって溶解度項を大きくする。

0018

JP4,475,084B1(特許文献5)は、有機エレクトロルミネセンス素子のための、ブロックコポリマーベースであり得る透明な封止剤を教示している。例として、SISおよびSBSならびに水素化された形態が挙げられている。しかしながら、適用後に架橋可能な成分は挙げられていない。封止剤のバリア特性に関してもあまり論じられていない。この封止層は特別なバリアの役割は担っていないようである。

0019

さらにDE102008047964A1(特許文献6)は、スチレンブロックコポリマー、可能な限り水素化された樹脂、および相応に水素化された樹脂をベースとするバリア接着剤を記載している。

0020

ポリイソブチレンをベースとする感圧接着剤も、水素化されたスチレンブロックコポリマーをベースとする感圧接着剤も重大な欠点を示す。バリア層を備えた2つのフィルム、例えば有機太陽電池に用い得るような例えばSiOxコーティングを有する2つのPETフィルムの間を貼り付ける場合、湿気および熱の中で貯蔵すると強い気泡形成が生じる。フィルムおよび/または接着剤を事前に乾燥させても、この気泡形成を防ぐことはできない。

0021

特に問題なのは、一般的に、(反応性によって成されるべき)機能化のあらゆる種類が、接着剤のベース極性の上昇、したがって望ましくない水蒸気浸透性の上昇を引き起こすということである。

先行技術

0022

WO98/21287A1
US4,051,195A
US4,552,604A
DE102008060113A1
JP4,475,084B1
DE102008047964A1
EP1743928A1
US6,908,722B1
US4,231,951A
US4,256,828A
US4,058,401A
US4,138,255A
US2010/063221A1
US2007/0135552A1
WO02/026908A1
US3,642,953A

発明が解決しようとする課題

0023

本発明の課題は、浸透物に対する顕著なバリア特性を示し、これに加えて温度安定な接着剤を提供することである。とりわけ、この接着剤は広い温度範囲にわたって水蒸気および酸素に対する顕著なバリア特性を有するべきである。したがって例えばソーラーモジュール用の無機もしくは有機の光電池の分野または有機発光ダイオード(OLED)の分野でのような、影響を受けやすい機能層への酸素および水蒸気の有害な影響を、有害な物質に対する優れたバリア作用によって阻止することができ、機能要素の様々な部品を継続的に相互に結合することができ、高い温度で優れた性能を有しており、貼付プロセスにおいて取り扱いやすく、加えて柔軟できれいな加工を可能にし、それにもかかわらずメーカーで簡単に加工できる接着剤を開発することも課題である。

課題を解決するための手段

0024

この課題は、請求項1でより詳しく特徴づけているような接着剤によって解決される。従属請求項には本発明の有利な実施形態が記載されている。さらにこの課題は本発明による方法に基づいて得られる接着剤によって、およびこの接着剤を製造するための本発明による方法自体によって解決される。さらにこの課題は本発明による接着剤の、請求項に挙げた使用によって解決される。

0025

本発明に基づく少なくとも部分的にスルホン化された接着剤により、浸透物に対する顕著なバリア特性を実現することができ、同時にこの接着剤が顕著な温度安定性を有することは、前述の理由から意外であった。

0026

本発明の対象は、
(i)構造がA−B−A、(A−B)n、(A−B)nX、または(A−B−A)nXであり、式中、Xがカップリング試薬の残基であり、nが2〜10の間の整数であり、とりわけnはそれぞれ独立して2、3、4、5、6、7、8、9、または10であり、Aがビニル芳香族から成るポリマーブロック(Aブロック)であり、Bがアルケンまたはジエンから成るポリマーブロックであり、好ましくはこのポリマーブロックBは少なくとも部分的に、好ましくは完全に水素化されており、かつAブロックの少なくとも一部がスルホン化されている、ブロックコポリマーおよびその混合物と、任意選択で、添加成分としての形態A−Bの二元ブロック共重合体、とりわけ、独立して、ビニル芳香族から成るポリマーブロックA’およびアルケンまたはジエンから成るポリマーブロックB’を有するコポリマーと、
(ii)少なくとも1種の接着樹脂と、任意選択で
(iii)置換可能な錯化剤を有する少なくとも1種の金属錯体と
を含む、浸透物バリアとしての、とりわけ温度安定な浸透物バリアとしての、接着剤および感圧接着剤および溶融型接着剤である。

0027

本発明による接着剤は、優れた加工性およびコーティング性を有し、好ましくはスルホン化されたビニル芳香族系ブロックコポリマーをベースとする架橋可能な接着剤、とりわけ配位架橋可能な接着剤であることが好ましい。さらに本発明による接着剤は、付着性および凝集性に関する優れた生成物特性を特徴とし、かつ高温でなお浸透物に対する顕著なバリア特性を示す。高い温度安定性は、架橋により調整することができ、同時に熱および湿気のあるところでの貯蔵中の気泡形成を確実に阻止することができる。

0028

浸透物に対する本発明によるバリア特性を調整するため、ブロックコポリマーをある程度の度合いでスルホン化することが目指され、このブロックコポリマーはスルホン化コポリマーと呼ばれる。好ましい接着剤は、前述の芳香族総含有率に対するスルホン化された芳香族の規定の含有率を特徴とする。

0029

ブロックコポリマー(以下では、このブロックコポリマーをスルホン化コポリマーとも言う)のAブロックの一部が、スルホン化されたAブロックとして存在することが好ましく、これに関してはAブロックの芳香族が、スルホン化コポリマーのAブロックのモノマー単位全体に対し、モノマー単位1モル当り0.5モル%以上、とりわけ0.5以上〜50モル%の間、好ましくは0.5以上〜20モル%スルホン化されている。本発明によればスルホン化コポリマーは、Aブロックの芳香族がスルホン化コポリマーのAブロックのモノマー単位全体に対し、モノマー単位1モル当り0.5以上〜15モル%の間でスルホン化されているスルホン化されたAブロックを有しており、とりわけ、(i)スルホン化コポリマーを含むコポリマーは、スチレンのようなビニル芳香族の重合体から成るAブロック(硬質ブロック)を含んでおり、このAブロックは、Aブロックのビニル芳香族全体の1モル当り0.5〜13モル%、好ましくは1〜10モル%、好ましくは1〜8モル%、特に好ましくは3〜6モル%スルホン化されており、一般的にすべての値はプラスマイナス2モル%、好ましくはプラス/マイナス1モル%変動する可能性がある。

0030

本発明の接着剤のポリマーは、構造がA−B−A、(A−B)n、(A−B)nX、または(A−B−A)nXであり、式中、Xがカップリング試薬の残基であり、nが2〜10の間の整数であり、Aがビニル芳香族から成るポリマーブロックであり、Bがアルケンまたはジエンから成るポリマーブロック(成分B)であり、このポリマーブロックが、Aブロックの少なくとも一部がスルホン化されていることを条件として、水素化することもできる、ブロックコポリマーおよびその混合物であり、任意選択で、添加成分としての形態A−Bの二元ブロック共重合体である。

0031

二元ブロック共重合体、三元ブロック共重合体、ならびにマルチブロックコポリマーおよび星型ブロックコポリマーを製造するための通常のカップリング試薬は当業者に公知である。限定的に挙げるなら、例示的に2−ビニルピリジン、1,4−ジ(ブロモメチルベンゼンジクロロジメチルシラン、または1,2−ビストリクロロシリルエタンが挙げられるが、カップリング試薬はこれに制限されない。カップリング後には、これらのカップリング試薬から残基としてのXが残る。

0032

任意選択で、とりわけ形態A−Bの添加成分として、好ましくは独立してA’ブロック(硬質ブロック)およびB’ブロックを有する非スルホン化ブロックコポリマーも使用することができ、例えばA’−B’としての非スルホン化ブロックコポリマーであり、この場合のA’はスチレンのようなビニル芳香族から成るポリマーブロックである。B’ブロックは、好ましくは、水素化された直鎖状分枝状、または環状のアルケンおよび/またはジエンのポリマーブロックであり、アルケンまたはジエンとしての2〜8個のC原子を有することが好ましい。

0033

意外にも、低いスルホン化、好ましくは0.5モル%以上のスルホン化で既に、浸透物に対するバリア作用の改善を実現することができる。顕著なバリア作用は、スルホン化ポリマーを含む未架橋の乾燥した接着剤で既に観察される。必要であれば、追加的に金属錯体により架橋することができるが、これはバリア作用のために必ずしも必要ではない。優れたバリア特性は、それぞれ好ましくはスルホン化コポリマーのAブロックのモノマー単位全体に対し、1〜15モル%、好ましくは2〜10モル%の範囲内の値で既に実現される。追加的に架橋させれば、バリア作用をさらに上昇させることができる。架橋により、浸透物の拡散がとりわけ良好に阻止されると同時に、追加的に架橋した場合は接着剤を極性にしすぎることなく、接着剤の優れた温度安定性がもたらされる。極性の接着剤の欠点は、水分子水素結合を形成することであり、したがってこの接着剤は、水に対する十分なバリア特性を有さない。スルホン化はAブロックの芳香族だけで行われるのが好ましい。

0034

Tgが明らかに相違する軟質成分硬質成分を有するブロックコポリマーは、一般的に室温でドメイン構造を形成し、このドメイン構造が接着剤の耐浸透特性に寄与する。スチレンブロックおよびジエン/イソブチレンブチレンエチレンプロピレンブロック非修飾ブロックコポリマーは、たいていは85℃または100℃までしかせん断定性ではなく、この温度範囲内でドメイン構造が解消し始める。熱的に安定で、同時に耐浸透性の接着剤に関する臨界点は、その前に接着剤が良好に表面流動するようにできるだけ加工後に、極性をあまり上昇させすぎることなく架橋を上昇させるときである。

0035

原理的には、ブロックコポリマーの硬質ブロックおよび/または軟質ブロックで修飾を行うことができる。しかしながら軟質ブロックでの修飾は、接着剤の流動挙動に悪影響を及ぼすことが分かった。このように修飾された接着剤はしばしば硬くなりすぎ、多くの下地で十分に接着しない。

0036

さらに本発明により、ブロックコポリマーの硬質ブロック、好ましくは芳香族を修飾、とりわけスルホン化することが、ビニル芳香族のようなアルケン官能化された芳香族に対し、未架橋状態での優れた表面流動を可能にし、かつ浸透物に対する顕著なバリア特性を高い温度でも可能にすることが発見された。このスルホン化に基づき、架橋なしで既に、非修飾ブロックコポリマーに比べて少し改善されたせん断特性を観察することができる。その後の、スルホン酸基またはエステルのようなスルホン酸誘導体の、金属、好ましくはアルミニウムキレートアルミニウムとの配位架橋による架橋は、架橋後の接着剤のせん断特性をさらに明らかに改善させる。影響を受けやすい用途での金属による望ましくない汚染を避けるため、後の用途に応じ、金属キレートにおける金属が選択される。

0037

好ましくは(i)ブロックコポリマーは、スルホン化されたAブロックおよび(スルホン化されていない)Bブロックを有する接着剤におけるスルホン化コポリマーと、とりわけ場合によってはトリブロックコポリマーまたは形態A−Bの添加成分としての非スルホン化コポリマーとを含んでおり、この形態A−Bの添加成分は、独立してA’ブロックおよびB’ブロックを有するブロックコポリマーであることが好ましい。とりわけ、接着剤は架橋されスルホン化されたAブロックを有するブロックコポリマーを含んでおり、特に好ましくは、接着剤はとりわけ一般式Iの金属キレートに基づく金属を介して配位架橋されている。

0038

接着剤の成分選択により、ならびに非極性のビニル芳香族系ブロックコポリマーのスルホン化にもかかわらず低い極性とその結果として生じる拡散係数の低い溶解度項(S)により、水蒸気および酸素のような浸透物の低い通過性が達成される。

0039

本発明の対象はさらに、ブロックのTg(DSCにより決定可能)が異なっており、個々の相が互いに不溶性であることによりドメインの形成が可能な接着剤である。ブロックコポリマー内でこのドメインが形成されることにより、室温での非常に優れた凝集性および同時に改善されたバリア特性を達成することができる。したがって好ましいのは、コポリマー(i)においてAブロックがそれぞれ独立して(AおよびA’)40℃超のTgを、およびBブロックがそれぞれ独立して(B、B’)0℃未満のTgを有する場合である。Aブロックはスルホン化前に既に40℃超のTgを有することが好ましい。

0040

特に好ましい接着剤のWVTRは100g/m2・d以下である。好ましくは、キレート架橋された接着剤のWVTRは100g/m2・d以下、好ましくは95g/m2・d以下、好ましくは80g/m2・d以下、特に好ましくは50g/m2・d以下、同様に特に好ましくは40g/m2・d、30g/m2・d、20g/m2・d以下、もしくは10g/m2・d以下であり、かつ/またはキレート架橋された接着剤のOTRは7000g/m2・d・bar以下、とりわけ3000g/m2・d・bar以下、好ましくは1000g/m2・d・bar以下、特に好ましくは500g/m2・d・bar以下である。

0041

好ましい接着剤はさらに、コポリマーにおいて、Aブロックが、独立して、ビニル芳香族、例えばスチレン、またはスチレン誘導体、および/もしくはα−メチルスチレン、および/もしくはα−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、p−メトキシスチレン、および/もしくはtert.−ブチルスチレンから形成されたホモポリマーまたはコポリマーであることを特徴とする。

0042

本発明の対象はさらに、接着剤の全体組成物において、(ii)少なくとも1種の接着樹脂、とりわけ炭化水素樹脂から選択された接着樹脂、好ましくは少なくとも部分的に水素化された炭化水素樹脂を10〜70質量%、好ましくは20〜70質量%、好ましくは20〜65質量%、特に好ましくは20〜55質量%、同様に特に好ましくは20〜40質量%、とりわけ、部分的または完全に水素化されたC5またはC9樹脂のからの炭化水素樹脂を好ましくは30以上〜55質量%と、(iii)とりわけ式Iの置換可能な錯化剤を有する少なくとも1種の金属錯体と、任意選択で(iv)可塑剤を最大20質量%、とりわけ5〜15質量%と、(v)充填剤添加剤光開始剤、促進剤、および/または硬化剤を0.0〜20質量%、とりわけ0.0〜10.0質量%、好ましくはそれぞれ0.0〜5質量%と、(vi)架橋剤としての反応性樹脂を最大60質量%、とりわけ5〜40質量%と、(i)ブロックコポリマーおよび/またはこのブロックコポリマーを含む混合物を足して100質量%になるだけ含んでおり、好ましくはコポリマーが接着剤の25以上〜80質量%、好ましくは25〜60質量%、特に好ましくは30〜60質量%、好ましくは30〜50質量%で存在している接着剤である。これに関して好ましいのは、Aブロックおよびポリマー性のBブロックがそれぞれドメインとして存在している場合である。

0043

好ましい代替策によれば接着樹脂として、炭化水素樹脂が、合わせて20〜70質量%、好ましくは20〜65質量%、特に好ましくは20〜55質量%で、有利には架橋剤としての反応性樹脂に対して2:1〜1:2、好ましくはプラス/マイナス0.5の変動で約1:1の質量比で用いられる。

0044

接着剤としては、主としてビニル芳香族、好ましくはスチレンの重合により形成されたAポリマーブロックと、主としてアルケンまたは1,3−ジエン、例えばエチレン、プロピレンブタジエン、イソブチレン、およびイソプレンの、またはブタジエンおよびイソプレンから成るコポリマーの重合により形成されたBブロックとを有するブロックコポリマーをベースとする接着剤を使用することが好ましい。これに関し生成物は、ジエンブロックにおいて部分的または完全に水素化されていてもよい。特に好ましいのは、ポリスチレンと、少なくとも部分的に水素化されたポリブタジエンとのブロックコポリマー、またはポリスチレンとポリイソブチレンから成るブロックコポリマーである。

0045

AブロックおよびBブロックから生じるブロックコポリマーは、同じまたは異なるBブロックおよび同じまたは異なるAブロックを有することができる。放射状の形態のブロックコポリマーならびに星型および直鎖状のマルチブロックコポリマー、例えばトリブロックポリマーまたはより多元ブロックポリマーを用いてもよい。さらなる成分として、A−B二元ブロック共重合体(ジブロックコポリマー)を存在させることができる。前述のポリマーのすべては、単独でまたは相互に混合して用いることができる。

0046

Aブロックとしての好ましいポリスチレンブロックの代わりに、ビニル芳香族として、ガラス転移温度が75℃超で、ビニル芳香族のほかの誘導体、例えば芳香族を含有しているホモポリマーおよびコポリマー(好ましくはC8〜C12芳香族)をベースとするポリマーブロック、例えばα−メチルスチレン含有の芳香族系ブロックも使用することができる。

0047

有利な一実施形態では、ブロックコポリマーが、ポリビニル芳香族(Aブロック)を10質量%〜35質量%の割合で含んでいる。これは、スルホン化コポリマーにも、それとは独立して非スルホン化コポリマーにも当てはまる

0048

これに関し、用いられたブロックコポリマーの少なくとも一部は、ビニル芳香族部分で、とりわけスルホン酸またはスルホン酸誘導体、好ましくはエステルによってスルホン化されている。これに関し、芳香族のスルホン化は様々なやり方で実現することができる。例えば、濃硫酸による直接的なスルホン化、または塩化スルフリルによるクロロスルホン化とこれに続くクロロスルホン酸鹸化が可能である。非常に簡単かつ洗練されているのは、現場で製造したアセチル硫酸またはイソプロピル硫酸と反応させることである。

0049

さらなる好ましい一形態では、ブロックコポリマーにおけるAブロックの割合が、ブロックコポリマーの総質量に対して少なくとも20質量%である。代替的な好ましい一実施形態では、コポリマー、好ましくはブロックコポリマー、例えばビニル芳香族系ブロックコポリマーの割合は、(感圧接着剤全体に対し、合計で少なくとも20質量%、好ましくは少なくとも30質量%、さらに好ましくは少なくとも35質量%である。ビニル芳香族系ブロックコポリマーの割合が少なすぎると、感圧接着剤の凝集性が比較的低くなる。接着剤全体に対するビニル芳香族系ブロックコポリマーの最大割合は、合計で最大80質量%、好ましくは最大65質量%、とりわけ好ましくは最大60質量%である。ビニル芳香族系ブロックコポリマーの割合が高すぎるとそれはそれで、接着剤の粘着性が低くなりすぎる。

0050

本発明の好ましい一実施形態によれば、1種または複数のコポリマーは、モル質量Mw(質量平均)が300,000g/mol以下、好ましくは200,000g/mol以下、特に好ましくは130,000g/mol未満のブロックコポリマーである。これに関し、より小さな分子量はブロックコポリマーのより優れた加工性に基づいて好ましい。

0051

有利な一変形形態では、ブロックコポリマーは2つの末端にある硬質ブロックおよび1つの中央部にある軟質ブロックから構成されたトリブロックコポリマーである。トリブロックコポリマーおよびジブロックコポリマーから成る混合物もよく適している。非常に好ましいのは、ポリスチレン・ブロック・ポリイソブチレン・ブロック・ポリスチレン型のブロックコポリマーが用いられることである。このような系は、Kaneka社から名称SIBStarで、およびBASF社から名称Oppanol IBSで発表された。そのほかの有利に使用可能な系はEP1743928A1(特許文献7)に記載されている。水素化されたビニル芳香族系ブロックコポリマーは、市場では例えばKraton社の名称Kratonとしてスチレン・エチレン/ブチレン・スチレンブロックコポリマーが、またはKuraray社の名称Septonとしてスチレン・エチレン/プロピレン・スチレンブロックコポリマーが知られている。

0052

コポリマーでのBブロックが、少なくとも1つのコモノマー種としてのイソブチレンまたはブチレンの部分を含むことにより、非極性の接着剤が生じ、この接着剤が、とりわけ水蒸気に対して低い体積バリア特性を示すことが有利である。

0053

接着剤は、室温で既にある程度の初期粘着性を示し、圧力だけで貼り付けることができる感圧接着剤であっても、室温では初期粘着性を示さないかまたはごくわずかしか示さず、貼付のために加熱しなければならない溶融型接着剤であってもよい。

0054

本発明による接着剤は、硬質ブロックのキレート架橋により、非常に優れたせん断接着破壊温度値(SAFT)を示す。すなわち本発明による接着剤に関しては、架橋および硬質ブロックの割合に応じ、SAFT値は150℃以上、とりわけ180℃以上、好ましくは200℃以上、特に好ましくは210℃以上に達し得る。

0055

本発明による接着剤を製造するための好ましいBブロックは、ポリマー性のBブロックから選択されており、このBブロックは、独立して、2〜8個のC原子を有するモノマー性のアルケンから成るホモポリマーまたはコポリマーであり、このモノマーは、好ましくはエチレン、プロピレン、1,3−ジエンから、特に好ましくはブタジエン、イソブテン、および/またはイソプレンから選択されている。その際、本発明に基づく成果のために特に好ましいのは、B’ブロックが、少なくとも部分的に水素化されており、とりわけ実質的に完全に水素化されている場合である。Bブロックの好ましくは完全な水素化はBブロックのスルホン化を阻止し、これにより透明性に優れた接着剤を製造することができる。Bブロックの非極性コモノマーとしては、例えば(部分)水素化されたポリブタジエン、(部分)水素化されたポリイソプレン、および/またはポリオレフィンが適している。

0056

置換可能な錯化剤を有する少なくとも1種の金属錯体として、好ましくは金属錯体として式Iの金属キレートが使用され、
(R1O)nM(XR2Y)m (I)
・式中、Mは、周期表の第2主族、第3主族、第4主族、および第5主族の金属ならびに遷移金属から選択される金属であり、とりわけMはアルミニウム、スズ、チタンジルコニウムハフニウムバナジウムニオブクロムマンガン、鉄、コバルト、およびセリウムから選択され、特に好ましくはMはアルミニウムまたはチタンであり、
・R1は、とりわけ1〜12個のC原子を有するアルキル基またはアリール基、例えばメチルエチル、ブチル、イソプロピル、またはベンジルであり、
・nは、0以上の整数、とりわけ0、1、2、3、または4であり、好ましくはnは0または1であり、
キレート配位子(XR2Y)におけるXおよびYは、独立して、酸素または窒素であり、この酸素または窒素は任意選択でR2に二重結合で結合されており、好ましいキレート配位子はジオン、例えば2,4−ペンタンジオンであり、
・R2は、XとYを結合しているアルキレン基、とりわけ二官能性アルキレン基であり、直鎖状または分枝状であり、かつ任意選択でアルキレン基においてヘテロ原子、とりわけ酸素、窒素、または硫黄を有しており、
・mは、整数であり、ただし少なくとも1であり、とりわけ1、2、または3から選択された数である。好ましい金属キレートでは、Mはアルミニウム、チタン、およびジルコンから選択されており、その際nは0、1、2、または3であり、mは1、2、3、または4である。

0057

好ましいキレート配位子は、以下の化合物、すなわちトリエタノールアミン、2,4−ペンタンジオン、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、または乳酸の反応から生じたキレート配位子である。特に好ましい架橋剤は、アルミニウムアセチルアセトナートおよびチタニルアセチルアセトナートであり、例えばトリス(アセチルアセトナト)アルミニウム、ビス(アセチルアセトナト)チタン(IV)オキシド、ビス(ペンタン−2,4−ジオナト)チタン(IV)オキシドである。

0058

これに関し、最適な架橋を達成するには、スルホン酸基/スルホン酸誘導体基アセチルアセトナート基との比率がほぼ当量に選択されるのが望ましく、その際、架橋剤が少し過剰なことが良いと分かった。ただしスルホン酸基またはスルホン酸誘導体基とアセチルアセトナート基との比率は様々に変化させることができ、これに関しては、十分な架橋のため、両方の基のどちらも5倍超のモル過剰では存在しないことが望ましい。本発明の対象は、好ましくは、(i)スルホン化コポリマーにおけるスルホン酸基と、式Iの(iii)金属錯体における配位子(XR2Y)、とりわけアセチルアセトナート配位子とのモル比が、限界値を含めて1:5〜5:1の範囲内であり、特に1:3〜3:1、とりわけ1:2〜2:1の範囲内であり、好ましくはプラス/マイナス0.5、とりわけ0.2の変動幅でおよそ1:1である接着剤である。

0059

さらに好ましい形態では、付着性を所望通りに上昇させるため、感圧接着剤が少なくとも1種のビニル芳香族系ブロックコポリマーのほかに少なくとも1種の接着樹脂を含んでいる。この接着樹脂は、ブロックコポリマーのエラストマーブロック適合することが望ましい。

0060

感圧接着剤においては、接着樹脂(接着性付与剤)として、例えば、ロジンおよびロジン誘導体をベースとする、部分的または完全に水素化された樹脂、ジシクロペンタジエンの水素化された重合体、C5、C5/C9、またはC9モノマー流をベースとする、部分的、選択的、または完全に水素化された炭化水素樹脂、好ましくは純粋なC8〜C9の芳香族の水素化された重合体を用いることができる。前述の接着樹脂は、単独で用いても混合して用いてもよい。これに関しては、室温で固体の樹脂も液体の樹脂も使用することができる。高い耐老化性およびUV安定性を保証するため、少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%の水素化度で水素化された樹脂が好ましい。

0061

有利なのは、この接着樹脂の接着樹脂軟化温度が25℃超、とりわけ60℃以上、さらに好ましくは75℃以上の場合である。それだけでなく、接着樹脂軟化温度が20℃未満の少なくとも1種の接着樹脂を補充的に用いる場合が有利である。これにより、必要に応じて一方では接着技術的な挙動を微調整することができ、しかし他方では貼付下地の表面での流動挙動も微調整することができる。

0062

さらに、DACP値(ジアセトンアルコール曇り点)が30℃超でMMAP値(混合メチルシクロヘキサンアニリン点)が50℃超の、とりわけDACP値が37℃超でMMAP値が60℃超の非極性樹脂が好ましい。DACP値およびMMAP値は、それぞれ特定の溶剤中での溶解度を示す。この範囲を選択することにより、とりわけ水蒸気に対して特に高い浸透バリアが達成される。

0063

本発明による接着剤は、既に述べた成分のほかに、追加的に架橋剤としての反応性樹脂もさらに含むことができ、この反応性樹脂は、例えばエポキシ樹脂または低分子のアクリラート化合物もしくはメタクリラート化合物でもよく、この反応性樹脂は熱的または光化学的に架橋することができる。光化学的架橋のため、380nm未満のUV光を吸収する少なくとも1種の光開始剤が含有される。

0064

一般的には、1分子につき複数のエポキシ基を有するモノマー化合物オリゴマー化合物もエポキシ樹脂と理解される。これは、グリシドエステルまたはエピクロロヒドリンと、ビスフェノールAまたはビスフェノールFまたはそれら両方から成る混合物との反応生成物でもよい。エピクロロヒドリンと、フェノールおよびホルムアルデヒドからの反応生成物との反応によって得られたノボラック型エポキシ樹脂を用いてもよい。エポキシ樹脂用希釈剤として用いられる複数のエポキシ末端基を有するモノマー化合物も使用することができる。弾性的に修飾されたエポキシ樹脂または例えばエポキシ化スチレンブロックコポリマーのようなエポキシ修飾されたエラストマー、例えばDaicel社のEpofriendを用いてもよい。

0065

エポキシ樹脂の例は、Ciba GeigyのAralditeTM6010、CY−281TM、ECNTM1273、ECNTM1280、MY720、RD−2、Dow ChemicalsのDERTM331、732、736、DENTM432、Shell ChemicalsのEponTM812、825、826、828、830など、同様にShell ChemicalsのHPTTM1071、1079、Bakelite AGのBakeliteTMEPR161、166、172、191、194などである。

0066

市販の脂肪族エポキシ樹脂は、例えばUnion Carbide CorpのERL−4206、4221、4201、4289、または0400のようなビニルシクロヘキサンジオキシドである。

0067

弾性化されたエポキシ樹脂は、Hycarの名称でNoveon社から入手可能である。

0068

エポキシ希釈剤、すなわち複数のエポキシ基を有するモノマー化合物は、例えばBakelite AGのBakeliteTM EPD KR、EPD Z8、EPD HD、EPD WFなどであり、またはUCCP社のPolypoxTM R9、R12、R15、R19、R20などである。

0069

このエポキシ樹脂は、熱でもUV光でも架橋することができる。熱による架橋の際は、一般的に硬化剤および促進剤が用いられる。この硬化剤は、アミンまたは無水物をベースとして生成することができる。促進剤は、例えば、第三級アミンまたは例えばトリフェニルホスフィンのような修飾されたホスフィンの郡に由来し得る。

0070

接着剤は一般的に、可能なUV架橋の前に適用され、かつスルホン化コポリマーに関して未架橋でまたは部分架橋して、例えば転写テープまたは接着テープとして顧客に納入され、その後、顧客のところで引き続きUV架橋が行われる。このように架橋された接着剤はその架橋特性に基づき、デュアルコア架橋されているとも言われる。

0071

エポキシ樹脂は、芳香族またはとりわけ脂肪族もしくは脂環式性質をもつことができる。使用可能なエポキシ樹脂は、単官能性、二官能性、三官能性、四官能性、またはより多官能性ポリ官能性に形成することができ、この官能度は環状エーテル基に関連している。

0072

例とえば、これに制限されないが3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシラート(EEC)および誘導体、ジシクロペンタジエンジオキシドおよび誘導体、3−エチル−3−オキセタンメタノールおよび誘導体、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステルおよび誘導体、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルおよび誘導体、1,2−エタンジグリシジルエーテルおよび誘導体、1,3−プロパンジグリシジルエーテルおよび誘導体、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルおよび誘導体、より高級の1,n−アルカンジグリシジルエーテルおよび誘導体、ビス[(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル]アジパートおよび誘導体、ビニルシクロヘキシルジオキシドおよび誘導体、1,4−シクロヘキサンジメタノール−ビス−(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシラート)および誘導体、4,5−エポキシテトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステルおよび誘導体、ビス[1−エチル(3−オキセタニル)メチル)エーテルおよび誘導体、ペンタエリトリトールテトラグリシジルエーテルおよび誘導体、ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル(DGEBA)、水素化ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、ビスフェノール−F−ジグリシジルエーテル、水素化ビスフェノール−F−ジグリシジルエーテル、エポキシフェノールノボラック、水素化エポキシフェノールノボラック、エポキシクレゾールノボラック、水素化エポキシクレゾールノボラックである。

0073

UV架橋のために、接着剤配合物は任意選択で、反応性樹脂のカチオン硬化のための少なくとも1種の光開始剤をさらに含有している。カチオンUV硬化のための開始剤の中では、とりわけスルホニウムベース、ヨードニウムベース、およびメタロセンベースの系を用いることができる。

0074

スルホニウムベースのカチオンの例としては、US6,908,722B1(特許文献8)(とりわけ第10欄〜第21欄)の実施形態を参照されたい。上記のカチオンに対する対イオンとして用いられるアニオンの例としては、テトラフルオロボラートテトラフェニルボラートヘキサフルオロホスファート過塩素酸塩テトラクロロフェラート、ヘキサフルオロアルセナート、ヘキサフルオロアンチモナートペンタフルオロヒドロキシアンチモナート、ヘキサクロロアンチモナート、テトラキスペンタフルオロフェニルボラート、テトラキス(ペンタフルオロメチルフェニル)ボラート、ビ(トリフルオロメチルスルホニルアミド、およびトリス(トリフルオロメチルスルホニル)メチドを挙げておく。さらに、とりわけヨードニウムベースの開始剤のためには、アニオンとして塩化物臭化物、またはヨウ化物も考えられるが、塩素および臭素を実質的に含まない開始剤が好ましい。

0075

より具体的には、使用可能な系に属するのは、幾つかだけ列挙するなら、本発明はこれに限定されないが、スルホニウム塩(例えばUS4,231,951A(特許文献9)、US4,256,828A(特許文献10)、US4,058,401A(特許文献11)、US4,138,255A(特許文献12)、およびUS2010/063221A1(特許文献13)を参照)、例えばトリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセナートである。市販の光開始剤の例は、Union Carbide社のCyracure UVI−6990、Cyracure UVI−6992、Cyracure UVI−6974、およびCyracure UVI−6976、ならびにさらなる適切な光開始剤である。当業者には、同様に本発明に従って使用可能なさらなる系が知られている。光開始剤は、組み合わせずに、または2種以上の光開始剤の組合せとして用いられる。

0076

有利なのは、350nm未満および有利には250nm超で吸収を示す光開始剤である。350nm超、例えば紫色の光の領域内で吸収する開始剤を用いてもよい。スルホニウムベースの光開始剤は、有利なUV吸収特性を有するので、特に好ましく用いられる。

0077

感圧接着剤は、適用後、例えば電子的装置への適用後に初めて、部分または最終架橋されることが好ましい。

0078

上で詳述したように本発明による接着剤は、放射線化学的な架橋および場合によっては熱的な架橋のための、アクリラートまたはメタクリラートをベースとする少なくとも1種の反応性樹脂をさらに含有することができる。このアクリラートまたはメタクリラートをベースとする反応性樹脂とはなかでも、とりわけモノマー、ポリマー、またはその混合物としての、芳香族またはとりわけ脂肪族もしくは脂環式のアクリラートまたはメタクリラートである。

0079

適切な反応性樹脂は、少なくとも1個の(メタ)アクリラート官能基、好ましくは少なくとも2個の(メタ)アクリラート官能基を担持している。少なくとも1個の(メタ)アクリラート官能基を有するさらなる化合物、好ましくはより高い(メタ)アクリラート官能度のさらなる化合物を用いることは、本発明の意味において可能である。

0080

架橋剤として低分子のアクリラートを使用する場合は光開始剤が添加され、この光開始剤は、光を照射した際に、後に架橋のためにアクリラートを導くラジカルを生成する。接着剤配合物は、この反応性樹脂のラジカル硬化のための少なくとも1種の光開始剤をさらに含有している。有利なのは、350nm未満および有利には250nm超で吸収を示す光開始剤である。350nm超、例えば紫色の光の領域内で吸収する開始剤を用いてもよい。ラジカル硬化のための光開始剤の代表物は、I型光開始剤、つまりいわゆるα開裂剤、例えばベンゾイン誘導体およびアセトフェノン誘導体、ベンジルケタール、またはアシルホスフィンオキシドであり、II型光開始剤、つまりいわゆる水素引き抜き剤、例えばベンゾフェノン誘導体ならびに幾つかのキノンジケトン、およびチオキサントンである。ラジカル反応の開始にはさらにトリアジン誘導体を使用することができる。

0081

接着剤には、老化防止剤オゾン劣化防止剤酸化防止剤光安定剤など)のような通常の混和剤を添加することができる。

0082

さらなる添加剤として、典型的に利用可能なのは、
・可塑剤、例えば軟化油、または例えば低分子ポリブテンのような低分子液体ポリマー
一次酸化防止剤、例えば立体障害性フェノール
二次酸化防止剤、例えば亜リン酸塩またはチオエーテル
・プロセス安定化剤、例えばCラジカルスカベンジャー
・光安定剤、例えばUV吸収剤または立体障害性アミン
加工助剤
末端ブロック強化樹脂、ならびに
・場合によっては、好ましくはエラストマー性質のさらなるポリマーであり、相応に利用可能なエラストマーに含まれるのは、なかでも、純粋な炭化水素、例えば天然のまたは合成により生成されたポリイソプレンまたはポリブタジエンのような不飽和ポリジエンをベースとするエラストマー、化学的に実質的に飽和のエラストマー、例えば飽和のエチレン・プロピレンコポリマーα−オレフィンコポリマー、ポリイソブチレン、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、ならびに化学的に官能化された炭化水素、例えばハロゲン含有の、アクリラート含有の、アリルエーテル含有の、またはビニルエーテル含有のポリオレフィンである。

0083

本発明の一実施形態では、感圧接着剤が充填剤も含んでおり、例示的に、ただし制限としてではなく挙げるなら、金属酸化物金属水酸化物炭酸塩、窒化物ハロゲン化物炭化物であり、またはアルミニウム、ケイ素、ジルコニウム、チタン、スズ、亜鉛、鉄、もしくはアルカリ土類)金属から選択された金属の酸化物化合物水酸化物化合物ハロゲン化物化合物の混合物である。これは実質的にアルミナであり、例えば酸化アルミニウムベーマイトバイヤライトギブサイトダイアスポア、およびその類似物である。とりわけ適しているのは、層状ケイ酸塩、例えばベントナイトモンモリロナイトヒドロタルサイトヘクトライトカオリナイト、ベーマイト、雲母バーミキュライト、またはその混合物である。しかしカーボンブラックまたは炭素のさらなる修飾体、例えばカーボンナノチューブも使用することができる。

0084

好ましいのは、非極性の表面または架橋可能な表面分子を有する修飾された充填剤として用いられるナノスケールのおよび/または透明な充填剤を、感圧接着剤の充填剤として使用することである。ここで充填剤をナノスケールと呼ぶのは、少なくとも1つの次元の最大の長さが約100nm、好ましくは約10nm〜とりわけ0.001nmの場合である。特に好ましいのは、接着剤中で透明で、小板状結晶構造および高いアスペクト比を有するこのような充填剤を均質分布で使用することである。小板状の結晶構造および100をはるかに超えるアスペクト比を有する充填剤は、一般的に厚さが数nmしかなく、しかし結晶の長さまたは幅は最大数μmであり得る。このような充填剤はナノ粒子とも呼ばれる。さらに、寸法が小さい充填剤の粒子状の形態は、感圧接着剤の透明な設計に特に有利である。

0085

接着材料マトリクス中に前述の充填剤によりラビリンス状の構造が形成されることで、例えば酸素および水蒸気の拡散経路は、酸素および水蒸気が接着材料層を通り抜ける浸透が減少するように延長される。結合剤マトリクス中でのこの充填剤の分散を改善するため、この充填剤の表面を有機化合物により修飾することができる。このような充填剤の使用自体は、例えばUS2007/0135552A1(特許文献14)およびWO02/026908A1(特許文献15)から知られている。

0086

本発明のさらなる有利な一実施形態では、酸素および/または水蒸気と特別なやり方で相互作用し得る充填剤も用いられる。この場合、(光)電子的装置に侵入する酸素または水蒸気は、この充填剤に化学的または物理的に結合する。この充填剤は、「ゲッター」、「スカベンジャー」、「乾燥剤」、または「吸収剤」とも呼ばれる。例は、塩化コバルト塩化カルシウム臭化カルシウム塩化リチウム塩化亜鉛臭化亜鉛二酸化ケイ素シリカゲル)、酸化アルミニウム(活性アルミニウム)、硫酸カルシウム硫酸銅亜ジチオン酸ナトリウム炭酸ナトリウム炭酸マグネシウム二酸化チタン、ベントナイト、モンモリロナイト、珪藻土ゼオライト、ならびにアルカリ(土類)金属の酸化物、例えば酸化バリウム酸化カルシウム酸化鉄、および酸化マグネシウムであり、またはカーボンナノチューブもである。さらに、例えばポリオレフィンコポリマーポリアミドコポリマーPETコポリエステルのような有機の吸収剤、またはハイブリッドポリマーをベースとし、たいていは例えばコバルトのような触媒と組み合わせて使用されるさらなる吸収剤も用いることができる。そのほかの有機の吸収剤は、例えば弱架橋されたポリアクリル酸アスコルビン酸塩グルコース没食子酸、または不飽和の脂肪および油である。

0087

充填剤のバリア作用の有効性をできるだけ良好に実現するため、充填剤の割合は少なすぎないことが望ましい。割合は、好ましくは少なくとも5質量%、さらに好ましくは少なくとも10質量%、とりわけ好ましくは少なくとも15質量%である。充填剤は典型的には、接着剤の接着力を強く下げすぎることのない、またはそのほかの特性を低下させることのない、できるだけ高い割合で用いられる。さらに充填剤は、分布ができるだけ細かく、かつ表面積ができるだけ大きいことが有利である。これは、より高い効率およびより高い担持能力を可能にし、とりわけナノスケールの充填剤によって達成される。

0088

本発明の好ましい一実施形態によれば、充填剤の割合は、接着特性への影響をできるだけ小さく保つために30質量%の値を超えない。

0089

充填剤は必ずしも必要ではなく、接着剤は、充填剤を単独でまたは任意の組合せで添加しなくも機能する。

0090

接着材料の分野において、感圧接着剤は、とりわけその永久接着性および柔軟性を特徴とする。永久感圧接着性を有する材料は、どの時点でも、付着特性凝集特性の適切な組合せを有していなければならない。優れた粘着特性のためには、付着特性と凝集特性の最適なバランスが存在するように感圧接着剤を調整することが重要である。

0091

接着剤は、感圧接着剤、つまり室温の乾燥状態で永久に接着性のままおよび接着能力をもったままの粘弾性剤であることが好ましい。接着は、ほぼすべての基剤で、軽い接触圧により迅速に生じる。

0092

本発明の対象はさらに、硬化または架橋後に、気泡試験で50/cm2以下、好ましくは40/cm2以下、好ましくは200/cm2以下、特に好ましくは10/cm2以下の値を出す接着剤である。

0093

接着剤は、貼り付けるべき基材に適用した後に初めて部分または最終架橋されるのが好ましい。

0094

さらに好ましいのは、特定の実施形態で可視光スペクトル(約400nm〜800nmの波長領域)において透明な接着剤を使用することである。所望の透明性は、とりわけ無色の接着樹脂を使用することで、ならびに(ミクロ相分離した系、例えば軟質ブロックを有するブロックコポリマーおよびグラフトコポリマーにおける)コポリマーと接着樹脂との、さらに反応性樹脂との相溶性を調整することで、実現することができる。このために反応性樹脂は、脂肪族および脂環式の系から選択されるのが有利である。この「透明性」とは、光の可視領域内での接着剤の平均透過率が少なくとも75%、好ましくは90%超であることを意味しており、この考察は、無補正の、つまり界面反射損失を除外しない透過率に関するものである。接着剤は、5.0%未満、好ましくは2.5%未満のヘイズを示すことが好ましい。

0095

感圧接着剤の製造および加工は、溶液分散系、および融体の状態で行うことができる。好ましくは、製造および加工は溶液または融体の状態で行われる。特に好ましいのは、溶液の状態での接着剤の製造である。この場合、感圧接着剤の成分は、適切な溶剤、例えばトルエン、またはベンジンおよびアセトンから成る混合物中に溶解され、一般に知られている方法によって支持体上に施される。溶融物の加工では、これがノズルまたはカレンダ機による塗布方法でもよい。溶液状態での方法に関しては、幾つかだけ挙げるなら、ドクターブレードナイフ加圧ローラ、またはノズルを用いたコーティングが知られている。

0096

本発明の対象はさらに、本発明による接着剤を含む平面状粘着剤であり、この平面状粘着剤は、接着剤の平面要素から選択され、とりわけ転写式接着テープとして、好ましくは少なくとも平面要素を部分的に覆う層を備えた接着剤の平面要素の形態を取り、この接着剤は実質的に乾燥している。さらに、平面状粘着剤、とりわけ接着剤の平面要素は接着テープでもよく、この接着テープは、支持体、とりわけ平面状支持体を備えており、かつ支持体の少なくとも片面に接着剤が施されており、この接着剤は実質的に乾燥している。挙げた接着テープは、片面または両面が接着性の接着テープでもよい。一般的に転写式接着テープは、比較的簡単な製造、貯蔵、および加工のために剥離紙を備えている。特に有利なのは、本発明による接着剤が、片面または両面で接着性の接着テープにおいて使用できることである。この提供方法は、接着剤の特に簡単かつ均一な適用を可能にする。

0097

これに関し「接着テープ」という一般的な表現には、片面または両面に(感圧)接着剤を有する支持材料が含まれている。この支持材料に含まれるのは、すべての平面状形成物、例えば二次元に広がったフィルムまたはフィルム切片、延ばされた長さおよび限られた幅を有するテープ、テープ切片ダイカット(例えば(光)電子アセンブリの縁取りまたは境界の形状で)、多層構成物、およびその類似物である。これに関しては、多用な用途のために非常に様々な支持体、例えばフィルムを、接着剤と組み合わせることができる。さらに「接着テープ」という表現は、いわゆる「転写式接着テープ」、つまり支持体のない接着テープも含んでいる。転写式接着テープの場合、接着剤はむしろ適用前に、柔軟なライナーの間に施されており、このライナーは剥離層を備えており、かつ/または抗付着特性を有している。適用するには必然的に、最初に一方のライナーを取り外し、接着剤を適用し、その後で第2のライナーを取り外す。このように接着剤を直接的に、(光)電子的装置における2つの表面を結合するために使用することができる。

0098

ただし2つのライナーではなく、両面を剥離性に加工した1つだけのライナーを備えて作られる接着テープも可能である。この接着テープシートはその上面が、両面を剥離性に加工したライナーの片面で覆われており、接着テープシートの下面は、両面を剥離性に加工したライナーの背面で、とりわけ巻き付けたものまたはロールでの隣の巻きによって覆われている。

0099

接着テープの支持材料として、ここでは好ましくはポリマーフィルムフィルム複合体、または有機および/もしくは無機の層を備えたフィルムもしくはフィルム複合体が用いられる。このようなフィルム/フィルム複合体は、フィルム製造のために使用されるすべての一般的なプラスチックから成ることができ、例示的に、ただし制限することなく挙げるなら、ポリエチレンポリプロピレン、とりわけ一軸もしくは二軸延伸によって生成された配向ポリプロピレン(OPP)、環状オレフィンコポリマー(COC)、ポリ塩化ビニルPVC)、ポリエステル、とりわけポリエチレンテレフタラート(PET)およびポリエチレンナフタラート(PEN)、エチレンビニルアルコールEVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリカルボナート(PC)、ポリアミド(PA)、ポリエーテルスルホン(PES)、またはポリイミド(PI)である。

0100

これに加え、支持体を有機または無機のコーティングまたは層と組み合わせることができる。これは、例えば塗装印刷蒸着スパッタリング共押出成形、またはラミネート加工のような通常の方法によって行うことができる。これに関して例示的に、ただし制限としてではなく挙げるなら、例えば、ケイ素およびアルミニウムの酸化物もしくは窒化物、酸化インジウムスズ(ITO)、またはゾルゲルコーティングである。

0101

特に好ましいのは、このフィルム/フィルム複合体、とりわけポリマーフィルムが、酸素および水蒸気に対する浸透バリアを備えており、この浸透バリアが、包装分野のための要件を凌駕していることである(WVTR<10−1g/(m2d)、OTR<10−1cm3/(m2d bar))。加えてこのフィルム/フィルム複合体は、好ましい形態では透明に形成することができ、これにより、このような接着用品の構造全体も透明に形成される。「透明性」とはここでも、光の可視領域内での平均透過率が少なくとも75%、好ましくは90%超であることを意味している。

0102

両面(自己)接着性の接着テープでは、上および下の層として、同じもしくは異なる種類および/または同じもしくは異なる層厚の本発明による接着剤を使用することができる。この場合の支持体は、片面または両面を従来技術に対応して前処理することができ、これにより、例えば接着剤の定着が改善される。片面または両面に機能層を備えてもよく、この機能層は、例えば遮断層として機能することができる。感圧接着剤層は、任意選択で剥離紙または剥離フィルムによって覆うことができる。その代わりに接着剤層を、両面で剥離性の1つのライナーで覆うだけでもよい。

0103

さらに、接着剤および場合によってはこの接着剤で形成された接着テープは、この接着剤または接着テープを電子的装置のカプセル封じすべき領域の上および/または周りに適用することにより、浸透物に対する電子的装置のカプセル封じにとりわけよく適する。

0104

ここでは、挙げた感圧接着剤による完全な封入だけをカプセル封じと呼ぶのではなく、(光)電子的装置のカプセル封じすべき領域に感圧接着剤を部分的に適用すること、例えば電子アセンブリの片面カバーまたは縁取りでもカプセル封じと呼ぶ。

0105

原理的には、接着テープを使って2種類のカプセル封じを実施することができる。接着テープを予め型抜きし、カプセル封じすべき領域の周りにだけ貼り付けるか、または接着テープを、カプセル封じすべき領域を全面的に覆って接着させる。第2の形態の利点は、より簡単な取扱いおよびしばしばより良好な保護である。

0106

接着剤は好ましくは感圧接着剤なので、事前固定を行わなくてよいから、適用は特に簡単である。感圧接着剤は柔軟できれいな加工を可能にする。

0107

つまりほかの感圧接着剤と比較した本発明の利点は、酸素に対する、およびとりわけ水蒸気に対する非常に優れたバリア特性と、これと同時に、優れた凝集特性を伴う様々な基材への良好な界面粘着性との組合せである。

0108

この接着剤の加工に関する特別な利点は、感圧接着剤がその適用の前、最中、または後に加熱される場合にある。これにより感圧接着剤は、さらに良好に表面を流れることができ、したがって基材と感圧接着剤の界面での浸透をさらに減少させることができる。その際、表面流動を相応に促進するには、温度が好ましくは30℃超、さらに好ましくは50℃超であることが望ましい。本発明によれば、接着剤の乾燥ならびに前および最終架橋のための温度は100℃超であることができ、120℃超であることもできる。

0109

本発明の対象はさらに、(i)構造がA−B−A、(A−B)n、(A−B)nX、または(A−B−A)nXであり、式中、Xがカップリング試薬の残基であり、nが2〜10の間の整数であり、Aがビニル芳香族から成るポリマーブロックであり、Bがアルケンまたはジエンから成るポリマーブロックであり、このポリマーブロックが、Aブロックの少なくとも一部がスルホン化されていることを条件として、水素化することもできる、ブロックコポリマーおよびその混合物と、任意選択で、添加成分としての形態A−Bの二元ブロック共重合体、とりわけ、独立して、ビニル芳香族から成るポリマーブロックA’およびアルケンまたはジエンから成るポリマーブロックB’を有するコポリマーと、
(ii)少なくとも1種の接着樹脂と、任意選択で
(iii)置換可能な錯化剤を有する少なくとも1種の金属錯体とを混ぜ合わせることによる、接着剤の製造方法、ならびにこの方法に基づいて入手可能な接着剤、とりわけ浸透物バリアとしての接着剤である。

0110

方法の好ましい一変形形態では、ブロックコポリマーが、ビニル芳香族に由来するAブロックと、2〜8個のC原子を有する直鎖状または分枝状のアルケンまたはジエンのようなアルケンまたはジエンに由来するBブロックとを有しており、Bブロックは少なくとも部分的に、好ましくは完全に水素化されており、かつAブロックの芳香族は部分的にスルホン化されている。ポリマーが完全に水素化されたと見なされるのは、二重結合の含有率が、用いられたモノマーのモル%に対して5モル%未満の場合である。

0111

本発明の対象はさらに、とりわけ、要素に接着剤を塗布する前、最中、または後に接着剤および/または要素を加熱することにより、接着剤を塗布前に部分架橋するかまたは塗布後に部分もしくは最終架橋する、本発明による接着剤および前述の方法のプロセス生成物の使用である。本発明による追加的にエポキシ樹脂を含む接着剤は、適用の後または前に熱によって部分架橋することができ、かつ適用後に熱および/またはUV光によって最終架橋できることが好ましい。

0112

これに加え、接着剤またはこの接着剤によって形成された片面もしくは両面が接着性の接着テープの使用、とりわけ、バリア層を形成するための接着複合体としての、好ましくは、とりわけSAFT値が180℃以上、とりわけ200℃以上の温度安定なバリア層を形成するための接着テープとしての、浸透物の拡散を回避するための、電子的装置をカプセル封じするための、光電子的装置をカプセル封じするためのバリア剤としての、接着テープの使用も本発明の対象である。

0113

以下に、本発明のさらなる詳細、目標、特徴、および利点を、好ましい例示的実施形態を示した複数の図に基づいてより詳しく説明する。

図面の簡単な説明

0114

第1の(光)電子アセンブリの概略図である。
第2の(光)電子アセンブリの概略図である。
第3の(光)電子アセンブリの概略図である。

実施例

0115

図1は、(光)電子アセンブリ1の第1の形態を示している。このアセンブリ1は基剤2を備えており、この基剤上に電子構造物3が配置されている。基剤2自体は浸透物のためのバリアとして形成されており、したがって電子構造物3のカプセルの一部を成している。電子構造物3の上側には、バリアとして形成されたさらなるカバー4が、ここでは空間的にも電子構造物から離隔して配置されている。

0116

感圧接着剤5は、電子構造物3を側面の側でもカプセル封じするため、かつ同時にその他の点ではカバー4を電子アセンブリ1と結合するため、電子構造物3の横で周囲を取り囲むように基剤2上に設けられている。他の実施形態では、カプセル封じは純粋な感圧接着剤5によってではなく、少なくとも1種の本発明による感圧接着剤を含む接着テープ5によって行われる。感圧接着剤5はカバー4と基剤2を結合する。加えて感圧接着剤5は相応に厚い形態により、カバー4を電子構造物3から離隔することを可能にする。

0117

感圧接着剤5は、上で一般的な形態において説明したような、また以下に例示的実施形態においてより詳しく説明するような、本発明による感圧接着剤をベースとする感圧接着剤である。感圧接着剤5は、ここでは基剤2とカバー4を結合する機能を担うだけでなく、加えて浸透物に対するバリア層にもなっており、こうして電子構造物2を、水蒸気および酸素のような浸透物に対して側面からもカプセル封じしている。

0118

さらに感圧接着剤5は、ここでは両面接着テープから成るダイカットの形態で提供されている。このようなダイカットは特に簡単な適用を可能にする。

0119

図2は、(光)電子アセンブリ1の代替的な一形態を示している。ここでも、基剤2上に配置されており、かつ基剤2によって下からカプセル封じされている電子構造物3が示されている。この場合は電子構造物の上および側面で、感圧接着剤5が面全体に配置されている。このために、電子構造物3は感圧接着剤5によって上から完全にカプセル封じされる。その後、感圧接着剤5上にカバー4を施す。このカバー4は前出の形態とは異なり、必ずしも高いバリア要件を満たさなくてもよい。なぜならバリアは感圧接着剤によって既に提供されているからである。カバー4は、例えば機械的な保護機能を担えるにすぎないが、さらに浸透バリアとして設けることもできる。

0120

図3は、(光)電子アセンブリ1のさらなる代替的な一形態を示している。前出の形態とは異なり、この場合は2つの感圧接着剤5a、5bが設けられており、これらの感圧接着剤は、ここでは同一に形成されている。第1の感圧接着剤5aは、基剤2上で面全体に配置されている。感圧接着剤5a上に電子構造物3が設けられており、この電子構造物は感圧接着剤5aによって固定されている。その後、感圧接着剤5aおよび電子構造物3から成る複合体を、さらなる感圧接着剤5bにより全面的に覆い隠し、したがって電子構造物3は、すべての側から感圧接着剤5a、bによってカプセル封じされている。感圧接着剤5bの上にはここでもカバー4が設けられている。

0121

したがってこの形態では、基剤2もカバー4も必ずしもバリア特性を有さなくてよい。しかしそれにもかかわらず、基剤およびカバーを、電子構造物3に対する浸透物の浸透をさらに制限するために設けることができる。

0122

とりわけ図2図3に関し、ここでは概略的に示されていることを指摘しておく。図からはとりわけ、感圧接着剤5がここでは、また好ましくは、それぞれ均等な層厚で塗布されていることが明白ではない。すなわち電子構造物への移行部では、図でそう見えるように鋭い角が形成されているのではなく、移行部は緩やかに湾曲しており、もっと言えば、気体で満たされていないかまたは満たされた小さな領域が残っている可能性がある。ただし場合によっては、とりわけ真空下または昇圧下で適用が実施される場合に、下地への適合を行うこともできる。さらに感圧接着剤を局所的に異なる強さで圧迫し、これにより、フロープロセスによってエッジ構造部での高さの差をある程度ならすことができる。示した寸法も原寸に比例しているのではなく、むしろ分かりやすい図示だけを目的としたものである。とりわけ電子構造物自体は、一般的に比較的平たく形成されている(しばしば1μm厚未満)。

0123

図示したすべての例示的実施形態では、感圧接着剤5の適用は感圧接着テープの形態で行われる。これに関しては原理的に、支持体を備えた両面感圧接着テープまたは転写式接着テープでもよい。ここでは転写式接着テープとしての形態が選択されている。

0124

転写式接着テープとしてかまたは平面状形成物上にコーティングされて存在している感圧接着剤の厚さは、好ましくは約1μm〜約150μmの間、さらに好ましくは約5μm〜約75μmの間、特に好ましくは約12μm〜50μmの間である。50μm〜150μmの間の大きな層厚は、基剤への粘着性の改善および/または(光)電子構成物内での緩衝作用が達成されるべき場合に用いられる。ただしこの場合は、浸透断面積が増えるという欠点がある。1μm〜12μmの間の小さな層厚は、浸透断面積、したがって横からの浸透および(光)電子構成物の全体厚を減少させる。ただし、基剤からの粘着性が低下する。特に好ましい厚さ範囲には、接着剤の薄い厚みと、それに基づいて生じる、横からの浸透を減らす小さな浸透断面積と、十分にくっつく結合を作るための十分に厚い接着剤層との間の優れた妥協点がある。最適な厚さは、(光)電子構成物、最終用途、感圧接着剤の実施形態の種類、および場合によっては平面状基剤に左右される。

0125

両面接着テープに関しては、バリア接着剤に関しても、個々の感圧接着剤層の厚さが好ましくは約1μm〜約150μmの間、さらに好ましくは約5μm〜約75μmの間、特に好ましくは約12μm〜50μmの間であることが適用される。両面接着テープでは、本発明によるバリア接着剤と共にさらなるバリア接着剤を使用する場合、その厚さは150μm超である場合も有利となり得る。

0126

以下に、本発明を幾つかの例によってより詳しく説明するが、これにより本発明を制限する意図はない。

0127

試験法
ガラス転移点(Tg)−ポリマーおよびコポリマーのガラス転移点(Tg)の決定は、DIN53765で説明されているように示差走査熱量測定を用いて実施することができる。このために、アルミニウム製るつぼ試料7mgを正確に量り入れ、続いて測定機器機器:DSC204 F1、Netzsch社)に装入する。参照として空のるつぼが使われる。その後、加熱速度10K/minの2本の加熱曲線が記録される。Tgは、第2の加熱曲線から確定される。評価は機器のソフトウェアを用いて行われる。

0128

接着力−接着力の決定は以下のように実施した。すなわち規定の被接着下地としてガラスプレートフロートガラス)を使用した。調査すべき貼付可能な平面要素を幅20mmおよび長さ約25cmに裁断し、把持部を設け、その直後に、それぞれ選択された被接着下地上に、4kgのスチールローラにより10m/minの送りで5回押し付けた。その後すぐに、先ほど貼り付けた平面要素を引張試験機(Zwick社)により、180°の角度で、室温で、300mm/minで被接着下地から剥ぎ取り、このために要した力を測定した。測定値(単位はN/cm)は、3回の個別の測定からの平均値として出された。この試験は未架橋のサンプルに対して行った。

0129

せん断接着破壊温度(SAFT)−SAFTの決定は以下のように実施した。すなわち規定の被接着下地として、研磨されたスチール面を使用した。調査すべき貼付可能な平面要素を幅10mmおよび長さ約5cmに裁断し、その直後に、面積10×13mmのそれぞれ選択された被接着下地上に、2kgのスチールローラにより10m/minの送りで3回押し付けた。その後すぐに、先ほど貼り付けた平面要素に180°の角度で0.5Nの負荷をかけ、9℃/minの昇温速度で操作した。その際、試料が1mmの滑り距離を進んだ時の温度を測定した。測定値(単位は℃)は、2回の個別の測定からの平均値として出される。

0130

酸素に対する浸透性(OTR)および水蒸気に対する浸透性(WVTR)−酸素に対する浸透性(OTR)および水蒸気に対する浸透性(WVTR)の決定は、DIN53380第3部またはASTMF−1249に基づいて行われる。このために、層厚50μmの感圧接着剤を浸透可能な膜上に施す。酸素透過性は、23℃および相対湿度50%で、測定機器Mocon OX−Tran 2/21を用いて測定される。水蒸気透過性は、37.5℃および相対湿度90%で決定される。

0131

透過率−接着剤の透過率はVISスペクトルにより決定した。VISスペクトルの記録は、Kontron社のUVIKON923で実施した。測定したスペクトルの波長領域には、1nmの解像度で、800nm〜400nmの間の全波長が含まれている。参照として、全波長領域にわたってブランクチャネルの測定を実施した。結果の提示に関しては、上記の領域内の透過率測定の平均値を求めた。界面反射損失の補正は行わない。(T%:反射値で補正した透過率)
分子量−平均分子量Mw(質量平均)の決定は、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)によって行われる。溶離液として、トリフルオロ酢酸0.1体積%含有のTHFを用いる。測定は25℃で行われる。プレカラムとして、PSS−SDV、5μm、103Å、ID8.0mm×50mmを使用する。分離のため、カラムPSS−SDV、5μm、103Å、105Å、および106Å、それぞれID8.0mm×300mmを用いた。試料濃度は4g/lであり、貫流量は1分当り1.0mlである。PS標準に対して測定される。

0132

曲げ試験−柔軟性を決定するため、層厚50μmの接着剤を、2つの23μmPET支持体の間にコーティングし、180°の曲げで、曲げ半径1mmについて試験した。試験は、層の破損または剥離が生じなければ合格である。

0133

気泡試験−接着フィルムを、無機のバリア層を備えた厚さ25μmのPETバリアフィルム(ASTMF−1249およびDIN 53380第3部および上述の条件に準じてWVTR@38℃/相対湿度90%=8×10−2g/m2・dおよびOTR@23℃/相対湿度50%=6×10−2cm3/m2・d・bar)に貼り付け、室温(23℃)でゴムローラを上で転がす。続いて接着剤の第2の面に同じフィルムを気泡なく貼り付け、同様にローラを転がして押し付ける。24時間の養生期間の後、準備したサンプルを85℃および相対湿度85%で20時間貯蔵する。複合体内で気泡が発生するかどうか、またいつ発生するかを調査し、1cm2当りの気泡数および気泡の平均サイズを決定する。最初の気泡が出現するまでの時間を記録する。

0134


スルホン化の一般的な生成例
以下に、可能なスルホン化方法に関する一般的な例を示す。

0135

a)塩化メチレン(500ml)中SIBS(50g)の10%(w/v)溶液を作製する。この溶液を撹拌し、窒素雰囲気中で還流しながら約40℃に加熱する。スルホン化剤としてのアセチル硫酸を塩化メチレン中で作製する。このために塩化メチレン150mlを氷浴内に準備する。次に、所望のスルホン化度に対応して無水酢酸を付与する。無水酢酸は、濃硫酸に対して1.5:1モルの比率で過剰に加える。続いて、撹拌しながら滴下漏斗により濃硫酸を徐々に添加する。その後、この混合物を約10分間均質化する。このとき呈色が生じてはならない。その後、このアセチル硫酸溶液の方を滴下漏斗に詰め替え、10〜30分間かけて温かいポリマー溶液に徐々に滴下する。約5時間後、メタノール100mlを徐々に添加することで反応を終わらせる。その後、反応したポリマー溶液を脱イオン水中で析出沈殿させる。沈殿物を水で複数回洗浄し、続いて50℃の真空炉内で24時間乾燥させる。

0136

b)US3,642,953A(特許文献16)から下記の方法が推測される。すなわちブロックの平均分子量が10,000−127,000−10,000のブロックポリマーとしてのSIBS(14.3g)を乾燥ジエチルエーテル中に溶解し(1,000g)、フィルタリングし、それから0℃に冷却した。このポリマー溶液に、乾燥ジエチルエーテル100g中に加えたクロロスルホン酸8.8gから成る混合物を徐々に加えた。反応温度は0℃〜5℃で30分間維持された。このとき溶液からポリマーが析出沈殿し、塩化水素が発生する。反応時間が終わったら混合物を室温へと加熱し、生成物からエーテルをデカンテーションし、析出沈殿した生成物をエーテルで3回洗浄した。挙げた両方の方法は、場合によっては改変が加えられるが、原理的にはすべての本発明によるスルホン化に使用可能である。非スルホン化コポリマーとの混合物中で、前述の方法に基づいて入手可能なスルホン化コポリマーを含むコポリマーも本発明の対象である。

0137

サンプルの作製−例1〜例3の感圧接着剤は溶液の状態で作製した。このために、個々の成分を、THF/トルエン/メタノール80/10/10中に溶解し(固形分40%)、未処理の23μmのPETフィルム上にコーティングし、120℃で15分間乾燥させ、こうして単位面積当りの質量が50g/m2の接着剤層ができた。

0138

例1:塩化メチレン(500ml)中SIBSSibstar 103T(50g)の10%(w/v)溶液を作製する。この溶液を撹拌し、窒素雰囲気中で還流しながら約40℃に加熱する。スルホン化剤としてのアセチル硫酸を塩化メチレン中で作製する。このために塩化メチレン150mlを氷浴内に準備する。次に、相応に無水酢酸2.57gを付与する。無水酢酸は、濃硫酸に対して過剰に加える。続いて、撹拌しながら滴下漏斗により濃硫酸1.41gを徐々に添加する。その後、この混合物を約10分間均質化する。このとき呈色が生じてはならない。その後、このアセチル硫酸溶液を10〜30分間かけて温かいポリマー溶液に徐々に滴下する。約5時間後、メタノール100mlを徐々に添加することで反応を終わらせる。その後、反応したポリマー溶液を冷たいメタノール中で析出沈殿させる。沈殿物をメタノールおよび水で複数回洗浄し、続いて80℃の真空炉内で24時間乾燥させる。こうして作製したポリマーのスルホン酸割合は、約7モル%である。

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上の表で分かるように、スルホン化された接着剤の極性下地に対する粘着性および温度せん断強度は上昇している。測定は210℃で終了した。なぜならそれが温度調節ユニット最大値だからである。これとは違い未架橋の系は、スチレンブロックコポリマーには典型的な100℃〜120℃の間の温度不良を示し、この温度不良は、スチレンドメインの軟化によって生じている。この接着剤の場合、非極性の特性が優勢であり、これによりスチールへの接着力が少し悪くなっている。認識できるように、すべての例で、すべての下地への十分な接着力を達成することができ、かつ両方の例1、2、および3で、昇温時の非常に優れた安定性を達成することができた。

0147

しかも、ここで明らかなように、最初の2つの例の瞬間接着テープ遮断作用は、比較例V1およびV2より少し改善されており、光の可視領域内での透過率は類似している。一点目は当業者にとって意外である。なぜなら機能化により接着剤の極性は上昇しており、したがって少なくともWVTRは、非極性の比較接着剤より高いはずだからである。これに加え、架橋された接着剤では、湿度温度貯蔵(60℃/相対湿度95%)で気泡が発生する傾向が、明らかに低下している。

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例6および比較例4の値は、コンベアベルトステム水銀灯、80mJ/cm2、10m/min、160W/cmを用いたUV硬化後に記録されている。

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