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図面 (20)

課題・解決手段

粘液中での粒子輸送が改善された組成物が提供される。一部の実施形態において、組成物および方法は、ポリマー性担体を全く用いないか、最小限のポリマー性担体を用い粘液浸透性粒子(MPP)を調製することを含む。組成物は、低水溶性を有する医薬品から形成される粒子の表面コーティングを修飾することを含むことができる。このような組成物は、薬物送達造影、および診断での適用を含む広範な範囲の適用のために、身体中の粘液バリア中での医薬品粒子の効率的な輸送を達成するのに使用することができる。

概要

背景

眼、消化管、および女性生殖器系をはじめとする種々の身体侵入箇所に存在する粘液層は、本質的に粘着性であり、病原体アレルゲン、および壊死組織片を効果的に捕捉し、粘液の入れ代わりにより速やかに除去することによって、身体をそれらから保護するのに役立つ。粘液膜を介して治療診断または造影用粒子を効果的に送達するために、粒子は、粘液への粘着および粘液による急速な排除を回避するために、粘液層に容易に浸透できなければならない。いくつかの系統証拠が、従来のナノ粒子粘膜バリアを横断する能力がないことを示唆している。しかし、特殊な表面コーティングで(共有結合または非共有結合により)修飾された(分解性またはそうでない)ポリマー性ナノ粒子は、生理学的に考慮された粘液サンプル中で、それらの粒子が水中に存在する場合とほぼ同じように急速に拡散できることが最近になって立証されている。ポリマーベースにしたこのような粘液浸透性粒子(MPP)は、薬物送達、診断、または造影での適用を可能にするため、種々の治療、造影、または診断用薬剤封入することができる。
それにもかかわらず、ポリマーをベースにしたMPPは、封入されていない医薬品粒子に比較して、いくつかの本質的制約を有する可能性がある。とりわけ、薬物送達での適用を考慮した場合、これらの制約としては、1)薬物装填量が本質的により少ないこと、2)剤形があまり便利でないこと(ポリマー性ナノ粒子の場合、乾燥粉末での貯蔵形態からの再構成が必要とされる可能性があるので)、3)毒性増加の可能性があること、4)化学的および物理的安定性に懸念があること、ならびに5)製造時の複雑性が増加すること、を挙げることができる。したがって、粘液浸透性粒子を含む組成物および方法を改善することは、医薬品の送達にとって有益である。

概要

粘液中での粒子輸送が改善された組成物が提供される。一部の実施形態において、組成物および方法は、ポリマー性担体を全く用いないか、最小限のポリマー性担体を用い粘液浸透性粒子(MPP)を調製することを含む。組成物は、低水溶性を有する医薬品から形成される粒子の表面コーティングを修飾することを含むことができる。このような組成物は、薬物送達、造影、および診断での適用を含む広範な範囲の適用のために、身体中の粘液バリア中での医薬品粒子の効率的な輸送を達成するのに使用することができる。

目的

本明細書に記載の粒子の使用に関する具体例を、後に、対象中の粘膜バリア(例えば、粘液または粘膜)に投与するのに適していることの文脈中で提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複数の被覆された粒子を含む組成物であって、前記被覆された粒子が、固体医薬品またはその塩を含む芯粒子であって、前記医薬品またはその塩がpH範囲の間の任意の箇所で25℃で約1mg/mL以下の水溶性を有し、前記医薬品またはその塩が前記芯粒子の少なくとも約80重量%を構成する、芯粒子;及び前記芯粒子を取り囲む表面改変剤を含むコーティングであって、前記表面改変剤が、親水性ブロック疎水性ブロック−親水性ブロックの配置を含むトリブロックコポリマーを含み、前記疎水性ブロックが少なくとも約2kDaの分子量を有し、前記親水性ブロックが前記トリブロックコポリマーの少なくとも約15重量%を構成し、前記疎水性ブロックが前記芯粒子の表面と会合し、前記親水性ブロックが前記被覆された粒子の表面に存在し、前記被覆された粒子を親水性にし、前記表面改変剤が前記芯粒子の表面上に少なくとも約0.001分子/nm2の密度で存在する、コーティング、を含み、前記被覆された粒子が、粘液中で0.5を超える相対速度を有する、組成物。

請求項2

複数の被覆された粒子を含む組成物を粘液膜に送達することを含む方法であって、前記被覆された粒子が、固体の医薬品またはその塩を含む芯粒子であって、前記医薬品またはその塩がpH範囲の間の任意の箇所で25℃で約1mg/mL以下の水溶性を有し、前記医薬品またはその塩が前記芯粒子の少なくとも約80重量%を構成する芯粒子;及び芯粒子を取り囲む表面改変剤を含むコーティングであって、前記表面改変剤が、親水性ブロック−疎水性ブロック−親水性ブロックの配置を含むトリブロックコポリマーを含み、前記疎水性ブロックが少なくとも約2kDaの分子量を有し、前記親水性ブロックが前記トリブロックコポリマーの少なくとも約15重量%を構成し、前記疎水性ブロックが、芯粒子の表面と会合し、前記親水性ブロックが前記被覆された粒子の表面に存在し、前記被覆された粒子を親水性にし、前記表面改変剤が芯粒子の表面上に少なくとも約0.001分子/nm2の密度で存在する、コーティング、を含み、前記被覆された粒子が、粘液中で0.5を超える相対速度を有する、方法。

請求項3

被覆された粒子を形成する方法であって、芯粒子を、表面改変剤を含む溶液と組み合わせる工程、ここで前記芯粒子は、25℃の溶液中で約1mg/mL以下の溶解性を有し、芯粒子のそれぞれの少なくとも約80重量%を構成する固形の医薬品またはその塩を含む;前記芯粒子を表面改変剤で被覆して、被覆された粒子を形成する工程、ここで前記表面改変剤は、親水性ブロック−疎水性ブロック−親水性ブロックの配置を含むトリブロックコポリマーを含み、前記疎水性ブロックが少なくとも約2kDaの分子量を有し、前記親水性ブロックがトリブロックコポリマーの少なくとも約15重量%を構成し、前記疎水性ブロックが、芯粒子の表面と会合し、前記親水性ブロックが、被覆された粒子の表面に存在し、被覆された粒子を親水性にし、被覆された粒子が、粘液中で0.5を超える相対速度を有する;を含む、方法。

請求項4

表面改変剤が、芯粒子に共有結合で結合している、請求項1に記載の組成物。

請求項5

表面改変剤が、芯粒子に非共有結合吸着している、請求項1に記載の組成物。

請求項6

表面改変剤が、被覆された粒子の表面上に、1平方ナノメートルにつき、少なくとも約0.01分子の密度で存在する、請求項1に記載の組成物。

請求項7

トリブロックコポリマーの親水性ブロックが、トリブロックコポリマーの少なくとも約30重量%を構成する、請求項1に記載の組成物。

請求項8

トリブロックコポリマーの疎水性ブロックが、少なくとも約3kDaの分子量を有する、請求項7に記載の組成物。

請求項9

トリブロックコポリマーが、ポリエチレンオキシド)−ポリ(プロピレンオキシド)−ポリ(エチレンオキシド)またはポリ(エチレングリコール)−ポリ(プロピレンオキシド)−ポリ(エチレングリコール)である、請求項8に記載の組成物。

請求項10

トリブロックコポリマーの親水性ブロックが、ポリ(エチレンオキシド)もしくはポリ(エチレングリコール)、またはこれらの誘導体を含む、請求項7に記載の組成物。

請求項11

ポリ(エチレンオキシド)またはポリ(エチレングリコール)ブロックが、少なくとも約2kDaの分子量を有する、請求項10に記載の組成物。

請求項12

トリブロックコポリマーの疎水性ブロックが、ポリ(プロピレンオキシド)である、請求項1に記載の組成物。

請求項13

ポリ(プロピレンオキシド)ブロックが、少なくとも約3kDaの分子量を有する、請求項12に記載の組成物。

請求項14

表面改変剤が、溶液中に少なくとも約0.1(重量/容積)%の濃度で存在する、請求項1に記載の組成物。

請求項15

芯粒子のそれぞれが、結晶性医薬品またはその塩を含む、請求項1に記載の組成物。

請求項16

芯粒子のそれぞれが、非晶性医薬品またはその塩を含む、請求項1に記載の組成物。

請求項17

芯粒子のそれぞれが、固体医薬品の塩を含む、請求項1に記載の組成物。

請求項18

医薬品が、治療用薬剤または診断用薬剤の少なくとも1種である、請求項1に記載の組成物。

請求項19

医薬品が、小分子、ペプチドペプチド模倣体タンパク質核酸、または脂質の少なくとも1種である、請求項1に記載の組成物。

請求項21

医薬品またはその塩が、25℃で約0.1mg/mL以下の水溶性を有する、請求項1に記載の組成物。

請求項22

医薬品が、芯粒子の少なくとも約85重量%を構成する、請求項1に記載の組成物。

請求項23

芯粒子が、少なくとも約20nmかつ約1μm以下の平均サイズを有する、請求項1に記載の組成物。

請求項24

被覆された粒子が、少なくとも約20nmかつ約1μm以下の平均サイズを有する、請求項1に記載の組成物。

請求項25

被覆された粒子が、ヒト子宮頸粘液中を、1秒の時間尺度で、粒子が水中を拡散する拡散係数の1/500を超える拡散係数で拡散する、請求項1に記載の組成物。

請求項26

被覆された粒子が、粘液中で0.8を超える相対速度を有する、請求項1に記載の組成物。

請求項27

粘液がヒト頸膣部粘液である、請求項1に記載の組成物。

請求項28

請求項1に記載の組成物および1種または複数の薬学上許容される担体添加物、および/または希釈剤を含む医薬組成物

請求項29

請求項1に記載の組成物を含む、粘液膜に吸入、注射、または局所投与するのに適した医薬製剤

技術分野

0001

関連出願
本出願は、米国特許法第119条第(e)項により、参照により本明細書に組み込まれる「Nanocrystals,Compositions,and MethodsThat Aid Particle Transport in Mucus」と題する2012年5月3日に出願の米国特許仮出願第61/642227号に基づく優先権を主張する。

0002

本発明は、一般に、粘液中での粒子輸送を助けるナノ結晶組成物、および方法に関する。

背景技術

0003

眼、消化管、および女性生殖器系をはじめとする種々の身体侵入箇所に存在する粘液層は、本質的に粘着性であり、病原体アレルゲン、および壊死組織片を効果的に捕捉し、粘液の入れ代わりにより速やかに除去することによって、身体をそれらから保護するのに役立つ。粘液膜を介して治療診断または造影用粒子を効果的に送達するために、粒子は、粘液への粘着および粘液による急速な排除を回避するために、粘液層に容易に浸透できなければならない。いくつかの系統証拠が、従来のナノ粒子粘膜バリアを横断する能力がないことを示唆している。しかし、特殊な表面コーティングで(共有結合または非共有結合により)修飾された(分解性またはそうでない)ポリマー性ナノ粒子は、生理学的に考慮された粘液サンプル中で、それらの粒子が水中に存在する場合とほぼ同じように急速に拡散できることが最近になって立証されている。ポリマーベースにしたこのような粘液浸透性粒子(MPP)は、薬物送達、診断、または造影での適用を可能にするため、種々の治療、造影、または診断用薬剤封入することができる。
それにもかかわらず、ポリマーをベースにしたMPPは、封入されていない医薬品粒子に比較して、いくつかの本質的制約を有する可能性がある。とりわけ、薬物送達での適用を考慮した場合、これらの制約としては、1)薬物装填量が本質的により少ないこと、2)剤形があまり便利でないこと(ポリマー性ナノ粒子の場合、乾燥粉末での貯蔵形態からの再構成が必要とされる可能性があるので)、3)毒性増加の可能性があること、4)化学的および物理的安定性に懸念があること、ならびに5)製造時の複雑性が増加すること、を挙げることができる。したがって、粘液浸透性粒子を含む組成物および方法を改善することは、医薬品の送達にとって有益である。

発明が解決しようとする課題

0004

本説明は、一般に、粘液中での粒子輸送を助けるナノ結晶、組成物、および方法に関する。一部の実施形態において、組成物および方法は、ポリマー性担体を全く用いないか、または最小限のポリマー性担体を用いた粘液浸透性粒子(MPP)を含む。本出願の主題は、一部の事例で、相互関係のある製品、特定の問題に対する代替解決策、ならびに/あるいは構造物および組成物の複数の異なる使用を含む。

課題を解決するための手段

0005

一組の実施形態において、被覆された粒子を形成する方法が提供される。方法は、芯粒子を、表面改変剤を含む溶液と組み合わせることを含み、芯粒子は固体の医薬品またはその塩を含み、医薬品またはその塩は、25℃の溶液中で約1mg/mL以下の溶解度を有し、医薬品またはその塩は、それぞれの芯粒子の少なくとも約80重量%を構成する。方法は、また、芯粒子を表面改変剤で被覆して、被覆された粒子を形成することを含み、表面改変剤は、親水性ブロック疎水性ブロック−親水性ブロックの配置を含むトリブロックコポリマーを含み、疎水性ブロックは少なくとも約2kDaの分子量を有し、親水性ブロックはトリブロックコポリマーの少なくとも約15重量%を構成し、疎水性ブロックは芯粒子の表面と会合し、親水性ブロックは、被覆された粒子の表面に存在し、被覆された粒子を親水性にし、被覆された粒子は粘液中で0.5を超える相対速度を有する。

0006

別の一組の実施形態において、複数の被覆された粒子を含む組成物が提供される。被覆された粒子は、固体の医薬品またはその塩を含む芯粒子を備え、医薬品またはその塩は、pH範囲の間の任意の箇所で、25℃で約1mg/mL以下の水溶性を有し、医薬品またはその塩は、芯粒子の少なくとも約80重量%を構成する。被覆された粒子は、また、芯粒子を取り囲む表面改変剤を含むコーティングを備え、表面改変剤は、親水性ブロック−疎水性ブロック−親水性ブロックの配置を含むトリブロックコポリマーを含み、疎水性ブロックは少なくとも約2kDaの分子量を有し、親水性ブロックはトリブロックコポリマーの少なくとも約15重量%を構成し、疎水性ブロックは芯粒子の表面と会合し、親水性ブロックは、被覆された粒子の表面に存在し、被覆された粒子を親水性にし、表面改変剤は、芯粒子の表面上に少なくとも約0.001分子/nm2の密度で存在する。被覆された粒子は、粘液中で0.5を超える相対速度を有する。

0007

別の組の実施形態において、被覆された粒子を形成する方法は、医薬品を準備すること、および水性溶液中で表面改変剤の存在下に塩を形成することによって医薬品を沈降させて医薬品からなる芯粒子を形成することを含み、塩は、塩でない形態の医薬品に比べてより小さな水溶性を有し、塩の水溶性は、pH範囲の間の任意の箇所で、25℃で約1mg/mL以下であり、表面改変剤は、水性溶液中に少なくとも約0.01(重量/容積)%の濃度で存在する。方法は、芯粒子を表面改変剤で被覆して、被覆された粒子を形成することを含み、表面改変剤は、親水性ブロック−疎水性ブロック−親水性ブロックの配置を含むトリブロックコポリマーを含み、疎水性ブロックは少なくとも約2kDaの分子量を有し、親水性ブロックはトリブロックコポリマーの少なくとも約15重量%を構成し、疎水性ブロックは芯粒子の表面と会合し、親水性ブロックは、芯粒子の表面に存在し被覆された粒子を親水性にする。被覆された粒子は、粘液中で0.5を超える相対速度を有する。

0008

別の組の実施形態において、治療方法が提供される。方法は、必要とする患者または対象に、複数の被覆された粒子を含む組成物を投与することを含む。被覆された粒子は、固体の医薬品またはその塩を含む芯粒子を備え、医薬品または塩は、pH範囲の間の任意の箇所で、25℃で約1mg/mL以下の水溶性を有し、医薬品またはその塩は、芯粒子の少なくとも約80重量%を構成する。被覆された粒子は、また、芯粒子を取り囲む表面改変剤を含むコーティングを含み、表面改変剤は、親水性ブロック−疎水性ブロック−親水性ブロックの配置を含むトリブロックコポリマーを含み、疎水性ブロックは少なくとも約2kDaの分子量を有し、親水性ブロックはトリブロックコポリマーの少なくとも約15重量%を構成し、疎水性ブロックは芯粒子の表面と会合し、親水性ブロックは、被覆された粒子の表面に存在し被覆された粒子を親水性にし、表面改変剤は、芯粒子の表面上に少なくとも約0.001分子/nm2の密度で存在する。被覆された粒子は粘液中で0.5を超える相対速度を有する。

0009

本発明のその他の利点および新規な特徴は、添付の図面と一緒にして考慮すると、本発明の種々の非限定的実施形態に関する以下の詳細な説明から明らかになるであろう。本明細書と参照により組み込まれた文献とが矛盾かつ/または相反する開示を含む場合、本明細書が優先するものとする。参照により組み込まれる2つ以上の文献が、互いに矛盾かつ/または相反する開示を含む場合、より最新の有効日を有する文献が優先するものとする。
本発明の非限定的実施形態は、添付の図を例として参照して説明されることになるが、これらの図は概略であり、一定の縮尺で描かれるように意図されていない。図において、例示されたそれぞれの同一またはほぼ同一の成分は通常、単一の数値で表される。明瞭さの目的のため、すべての成分がすべての図の中で標識されているわけではなく、また、当業者が本発明を理解できるようにするために、例示が必要でない場合には、本発明の各実施形態のすべての成分が示されているわけでもない。図では以下の通りである。

図面の簡単な説明

0010

一組の実施形態に従いコーティングおよび固形医薬品の芯を有する粘液浸透粒子の略図である。
一組の実施形態に従い、ナノ粉砕により作製され、異なる安定剤/表面改変剤でコーティングした、200nmのカルボキシル化ポリスチレン粒子陰性対照)、200nmのペグ化ポリスチレン粒子(陽性対照)、およびナノ結晶粒子試料)に対する、ヒト頸膣部粘液(CVM)中の集合体の平均速度<Vmean>を示すプロットである。
一組の実施形態に従い、ナノ粉砕により作製され、異なる安定剤/表面改変剤でコーティングしたナノ結晶粒子に対する、CVM中の相対速度<Vmean>relを示すプロットである。
一組の実施形態に従い異なる表面改変剤でコーティングしたナノ結晶粒子の集合体内での、CVM中の軌跡平均速度Vmeanの分布を示すヒストグラムである。
一組の実施形態に従い異なる表面改変剤でコーティングしたナノ結晶粒子の集合体内での、CVM中の軌跡平均速度Vmeanの分布を示すヒストグラムである。
一組の実施形態に従い異なる表面改変剤でコーティングしたナノ結晶粒子の集合体内での、CVM中の軌跡平均速度Vmeanの分布を示すヒストグラムである。
一組の実施形態に従い異なる表面改変剤でコーティングしたナノ結晶粒子の集合体内での、CVM中の軌跡平均速度Vmeanの分布を示すヒストグラムである。
一組の実施形態に従い、異なるPEO−PPO−PEO Pluronic(登録商標)トリブロックコポリマーをコーティングしたCVM中の<Vmean>relを示すプロットであり、PPOブロックおよびPEO重量含有量(%)の分子量に関してマッピングされている。
一組の実施形態に従い、Pluronic(登録商標)F127(MPP)またはドデシル硫酸ナトリウム(CP、陰性対照)のいずれかをコーティングした異なる芯材を有する固体粒子に対して、CVMを介する輸送の質量を示すプロットである。
エタボンロテプレドノール処方薬、Lotemax(登録商標)を投与後、または一組の実施形態に従い、Pluronic(登録商標)F127でコーティングしたエタボン酸ロテプレドノールの粒子の投与後の、ニュージーランド白ウサギ眼瞼結膜図6A)中のエタボン酸ロテプレドノールの薬物レベルを示している。
エタボン酸ロテプレドノールの処方薬、Lotemax(登録商標)を投与後、または一組の実施形態に従い、Pluronic(登録商標)F127でコーティングしたエタボン酸ロテプレドノールの粒子の投与後の、ニュージーランド白ウサギの眼球結膜図6B)中のエタボン酸ロテプレドノールの薬物レベルを示している。
エタボン酸ロテプレドノールの処方薬、Lotemax(登録商標)を投与後、または一組の実施形態に従い、Pluronic(登録商標)F127でコーティングしたエタボン酸ロテプレドノールの粒子の投与後の、ニュージーランド白ウサギの角膜図6C)中のエタボン酸ロテプレドノールの薬物レベルを示している。
一組の実施形態に従い、CUR−1%F127粒子の物理化学的特徴を示す図であり、F127、未加工のクルクミン、およびCUR−1%F127粒子の粉末X線回折粉末−XRD)ダイアグラムを示す図である。
一組の実施形態に従い、CUR−1%F127粒子の物理化学的特徴を示す図であり、CUR−1%F127粒子の代表的な透過型電子顕微鏡TEM)画像を示す図である。
一組の実施形態に従い、CVM中でのCUR−1%F127粒子、200nmカルボキシル化ポリスチレン(PSCOOH)粒子、および200nmPEG化ポリスチレン(PSPEG)粒子の、時間尺度関数としてのアンサンブル平均二乗幾何平均変位を示す図である。
一組の実施形態に従い、ヒト嚢胞性線維症喀痰(CFS)中でのCUR−1%F127粒子、200nmカルボキシル化ポリスチレン(PSCOOH)粒子、および200nmPEG化ポリスチレン(PSPEG)粒子の、時間尺度の関数としてのアンサンブル平均二乗幾何平均変位を示す図である。
一組の実施形態に従い、異なる濃度のF127中で製剤化されたCUR粒子に対する、ヒトCVM中での1秒の時間尺度での幾何アンサンブル有効拡散係数(<Deff>)を示すプロットである。データは、各実験に対してn≧100である少なくとも3つの独立実験のアンサンブル平均を表す。エラーバーは、幾何標準誤差を示す。
一組の実施形態に従い、異なるPluronic(登録商標)を用いて製剤化されたCUR粒子のヒトCVM中での拡散係数を示すプロットであり、Pluronic(登録商標)のポリエチレングリコール)(PEG)セグメントおよびポリ(プロピレンオキシド)(PPO)セグメントの分子量(MW)に関する1秒の時間尺度での<Deff>の分布を示す図である。各データ点は、特定タイプのPluronic(登録商標)を表す。PPOおよびPEGのMWは、製造業者によって提示された分子量に基づいて見積もった。
一組の実施形態に従い、異なるPluronic(登録商標)を用いて製剤化されたCUR粒子のヒトCVM中での拡散係数を示すプロットであり、PEGセグメントのMWの関数として1秒の時間尺度での<Deff>を示す図である。挿入図は、同一プロットを線形尺度の<Deff>で表し、Rは相関係数を表す。データは、各実験に対してn≧100での少なくとも3つの独立実験のアンサンブル平均を意味する。エラーバーは、幾何標準誤差を示す。
一組の実施形態に従い、異なるPluronic(登録商標)を用いて製剤化されたCUR粒子のヒトCVM中での拡散係数を示すプロットであり、PPOセグメントのMWの関数として1秒の時間尺度での<Deff>を示す図である。挿入図は、同一プロットを線形尺度の<Deff>で表し、Rは相関係数を表す。データは、各実験についてn≧100での少なくとも3つの独立実験のアンサンブル平均を意味する。エラーバーは、幾何標準誤差を示す。
一組の実施形態に従い、リン酸緩衝化生食塩水(pH=7.4)中でのCUR−1%F127粒子の累積放出オクタノール抽出で示すプロットである。
一組の実施形態に従い、溶液中の遊離TFVの透析バッグから通常のリン酸緩衝化生理食塩水中への累積放出を、懸濁液中のTFV−Zn粒子のそれと対比して示すプロットである。
一組の実施形態に従い、ヒト様発情期マウスからの扁平化膣組織上での粘液浸透性/F127被覆TFV粒子の分布を示す画像である。膣組織は投与から10分以内に取り出された。
一組の実施形態に従い、ヒト様発情期マウスからの扁平化膣組織上での粘液粘着性/PVA被覆TFV粒子の分布を示す画像である。膣組織は投与から10分以内に取り出された。
発情期マウスのCVM中でのCPおよびMPPの輸送速度を示す図であり、1秒の時間尺度でのアンサンブル平均の1つのSEM内の有効拡散係数を呈示する粒子に対する代表的な軌跡を示す図である。
発情期マウスのCVM中でのCPおよびMPPの輸送速度を示す図であり、時間尺度の関数としてアンサンブル平均二乗幾何平均変位(<MSD>)を示す図である。生体外マウス膣組織(mCVM)上の粒子に対するデータを、生体外ヒトCVM(hCVM)中の同一粒子(S.K.Lai,Y.Y.Wang,K.Hida,R.Cone,J.Hanes, Nanoparticles reveal that human cervicovaginal mucus is riddled with pores larger than viruses.P Natl Acad Sci USA 107,598-603(2010))、および110nm粒子の水中での理論拡散速度(約4μm2/秒)と比較した。
発情期マウスのCVM中でのCPおよびMPPの輸送速度を示す図であり、1秒の時間尺度での個々の粒子の有効拡散係数(Deff)の対数の分布を示す図である。データは、各実験に対してn≧150での3つの独立実験のアンサンブル平均を表す。点線の左に対応する拡散係数の値は、粒子直径未満のMSD値を有する粒子を示す。
発情期マウスのCVM中でのCPおよびMPPの輸送速度を示す図であり、マウスCVMの厚さ100μmの層に時間と共に浸透する能力のある粒子の比率を、実験的に測定される粒子の拡散係数に等しい拡散係数を有する、ランダム拡散を受けている粒子の拡散シミュレーションに関するFickの第2法則に基づいて示した図である。
ゲル製剤、CP製剤、およびMPP製剤からの経膣薬の送達を図解した図である。
IEマウスの膣組織上でのナノ粒子の輸送、すなわち時間尺度の関数としてアンサンブル平均二乗幾何平均変位(<MSD>を示すプロットである。データは、誘導発情期(IE)および自然な周期的発情期マウスの生体外膣組織上のMPPおよびCPについて示される。
IEマウスの膣組織上でのナノ粒子の輸送、すなわち時間尺度の関数としてアンサンブル平均二乗幾何平均変位(<MSD>を示すプロットである。IE組織上の生分解性MPPを生分解性でないMPPと比較した図である。データは、各実験に対して平均でn≧150の粒子、かつ少なくとも130粒子を使用する少なくとも3つの独立実験のアンサンブル平均を表す。データは、平均として、平均の標準誤差(SEM)と共に提供される。
マウスの中での粒子の分布を示す画像を含む図である。発情期およびIEマウスの膣組織の横断凍結切片中での赤色蛍光性の非生分解性および生分解性CPおよびMPPの分布を示す。画像はn≧3のマウスを代表する。
ナノ粒子での膣被覆度定量化を示す画像およびプロットを含む図である。発情期マウスの扁平化膣組織上での赤色蛍光性の非生分解性および生分解性CPおよびMPPの分布を示す。挿入図は、より高倍率での暗領域の画像である。画像はn≧3のマウスに対して計算された平均に相当する。データは平均±SEMである。*P<0.05、スチューデントt検定
ナノ粒子での子宮頸部被覆度を示す画像を含む図である。発情期マウスの子宮頸部組織上での赤色蛍光性の非生分解性および生分解性CPおよびMPPの子宮頸部の分布を示す。挿入図は、より高倍率での暗領域の画像である。画像はn≧3のマウスを代表する。データは平均±SEMである。*P<0.05、スチューデントt検定。
粘液除去の粘液粘着性ナノ粒子に対する効果を示す画像を含む図である。そのままの粘液層(No treatment)を有する、または粘液を洗浄および綿棒処理によって除去した(Mucus removed)マウスの膣組織の横断凍結切片中での赤色蛍光性の非生分解性および生分解性CPの分布を示す。画像はn≧3のマウスを代表する。
IEマウスの膣中での粒子の分布を示す画像を含む図である。IEマウスの膣組織の横断凍結切片中での赤色蛍光性非生分解性CPおよびMPPの分布を示す。画像はn≧3のマウスの代表である。
IEマウスの子宮頸膣管における非生分解性MPPおよびCPの保持を示す画像およびプロットを示す図である。全子宮頸膣管組織におけるCPおよびMPPに関する粒子の蛍光強度と明野画像の重ね合わせを示す。
IEマウスの子宮頸膣管における非生分解性MPPおよびCPの保持を示す画像およびプロットを示す図である。粒子の蛍光の量化に基づく、時間が経過しても残存している粒子の分率を示す図である。データは平均±SEM(n≧7)である。*P<0.05、スチューデントt検定。
発情期マウスの膣における、ゲル形態でまたは生分解性MPP中に封入されて送達されたモデル薬物であるFITCの分布および保持を示す画像を含む図である。蛍光画像は、マウスの扁平化膣組織について24時間後に撮影された。画像はn≧3のマウスを代表する。データは平均±SEMである。*P<0.05、スチューデントt検定。
毎日投与での急性毒性およびサイトカイン濃度を示す画像を含む図である。5%N9、PBS、CP、MPP、BD−CP、およびBD−MPPの膣内投与の24時間後に摘出されたDPマウスの膣組織のヘマトキシリンおよびエオシン(H&E)で染色された断面を示す。尺度バーは、すべての画像にあてはまる。矢印は好中球クラスターを示す。画像はn≧5のマウスを代表する。
毎日投与でのサイトカイン濃度を示すプロットである。7日間毎日経膣治療を施した後の、DPマウスの子宮頸膣部洗浄(CVL)におけるサイトカイン濃度を示す。データは平均±SEMである。*P<0.05、スチューデントt検定。
粘液中のPluronic(登録商標)F127でコーティングしたポリスチレン粒子の相対速度と、粒子表面上のPluronic(登録商標)F127分子の密度との間の関係を示す棒グラフである。

0011

粘液中での粒子輸送を助けるナノ結晶、組成物および方法が提供される。一部の実施形態において、組成物および方法は、ポリマー性担体を全く用いないか、最小限のポリマー性担体を用いた粘液浸透性粒子(MPP)を作製することを含む。組成物および方法は、一部の実施形態において、水/水性溶液に対して低い溶解性を有する医薬品から形成された粒子の表面コーティングを修飾することを含むことができる。このような方法および組成物を使用して、薬物送達、造影および診断での適用を含む広範な範囲の適用のために、身体中の粘液バリア中での医薬品粒子の効率的な輸送を達成することができる。特定の実施形態において、このような粒子を含む医薬組成物は、粘膜バリアを通過する粒子を必要とする投与経路に好適である。

0012

一部の実施形態において、本明細書に記載の粒子は、芯−殻型の配置を有する。芯は、比較的水溶性の低い固形医薬品またはその塩を含むことができる。芯は、また、一部の実施形態において、ゲルまたは液体を含むことができる。後でより詳細に説明するように、一部の実施形態において、表面改変剤は、親水性ブロック−疎水性ブロック−親水性ブロックの配置を備えるトリブロックコポリマーを含むことができる。各親水性および疎水性ブロックの分子量は、粒子に特定の輸送特性、例えば粘液中での輸送の増加を付与するように選択することができる。

0013

これより、粒子の非限定的例を提供する。図1例示的実施形態に示すように、粒子(10)は、芯(16)(粒子の形態でよく、本明細書中で芯粒子と呼ばれる)およびその芯を取り囲むコーティング(20)を含む。一組の実施形態において、芯の実質的部分は、特定の有益かつ/または治療上の効果をもたらすことのできる1種または複数の固形医薬品(例えば、薬物、治療用薬剤、診断用薬剤、造影用薬剤)から構成される。芯は、例えば、医薬品のナノ結晶(すなわち、ナノ結晶性粒子)でよい。芯は、1種または複数の表面改変剤を付着させることのできる表面(24)を含む。例えば、一部の事例で、芯(16)は、内側表面(28)および外側表面(32)を備えるコーティング(20)で取り囲まれる。コーティングは、芯の表面(24)と結び付くことのできるポリマー(例えば、ブロックコポリマー)などの1種または複数の表面改変剤(34)から少なくとも部分的には形成することができる。表面改変剤(34)は、例えば、芯粒子に共有結合で結合されること、芯粒子に非共有結合で結合されること、芯に吸着されること、またはイオン相互作用、疎水性および/または親水性相互作用静電相互作用ファンデルヴァールス相互作用、またはこれらの組合せを介して芯に結合されることによって、芯粒子と会合することができる。一組の実施形態において、表面改変剤またはその一部は、粘液バリア(例えば、粘液または粘膜)中での粒子の輸送を容易にするように選択される。
本明細書に記載の特定の実施形態において、1種または複数の表面改変剤(34)は、粒子のコーティング中に特定の配置で配向される。例えば、表面改変剤が、親水性ブロック−疎水性ブロック−親水性ブロックの配置を有するトリブロックコポリマーなどのトリブロックコポリマーである一部の実施形態では、疎水性ブロック36を、芯の表面に向かって配向し、親水性ブロック38を、芯の表面から離して(例えば、粒子の外に向かって)配向することができる。親水性ブロックは、後でより詳細に説明するように、粘膜バリア中での粒子の輸送を容易にする特性を有することができる。

0014

粒子(10)は、粒子に特異性任意選択で付与することのできる標的指向部分タンパク質核酸、および生物活性剤などの1種または複数の成分(40)を任意選択で含むことができる。例えば、標的指向性の薬剤または分子(例えば、タンパク質、核酸、核酸類似体炭水化物、または小分子)は、存在するなら、粒子を対象の身体中の特定位置に案内するのを助けることができる。位置は、例えば、組織、特定の細胞型、または細胞内区画であり得る。1種または複数の成分(40)は、存在するなら、芯、コーティング、またはその双方と会合することができ、例えば、それらの成分は、芯の表面(24)、コーティングの内側表面(28)、コーティングの外側表面(32)と会合し、かつ/またはコーティング中に包埋されることができる。1種または複数の成分(40)は、共有結合、吸収を介して会合すること、あるいはイオン相互作用、疎水性および/または親水性相互作用、静電相互作用、ファンデルヴァールス相互作用、またはそれらの組合せを介して付着することができる。一部の実施形態において、成分は、当業者に公知の方法を使用して、被覆された粒子の1種または複数の表面改変剤に付着(例えば、共有結合で)できる。
図1に示したまたは本明細書に記載したもの以外の成分および配置が、特定の粒子および組成物に適している可能性があること、および図1に示した成分のすべてが、一部の実施形態において必ず存在するわけではないことを理解されたい。

0015

一組の実施形態において、粒子(10)は、対象中に導入されると、対象中の1種または複数の構成要素、例えば、粘液、細胞、組織、臓器、粒子、体液(例えば、血液)、これらの部分、およびこれらの組合せと相互に作用することができる。一部のこのような実施形態において、粒子(10)のコーティングを、対象からの1種または複数の材料との好ましい相互作用(例えば、輸送、結合、吸着)を可能にする特性を備える表面改変剤またはその他の成分を含むように設計することができる。例えば、コーティングは、対象中での特定の相互作用を促進または低下させるために、特定の親水性、疎水性、表面電荷官能基、結合特異性、および/または密度を有する表面改変剤またはその他の成分を含むことができる。1つの特定の例は、粘液中での粒子の移動を高めるために、粒子と対象の粘液との間の物理的および/または化学的相互作用を低下させるように1種または複数の表面改変剤の特定の親水性、疎水性、表面電荷、官能基、結合特異性、および/または密度を選択することを含む。その他の例を、後でより詳細に説明する。
一部の実施形態において、粒子が、対象中の粘膜バリア(例えば、粘液または粘膜)を横切って成功裡に輸送されると、対象中での粒子間のさらなる相互作用が起こる可能性がある。相互作用は、一部の事例で、コーティングおよび/または芯を介して起こることがあり、例えば、対象の1種または複数の構成要素から粒子(10)への、かつ/または粒子(10)から対象の1種または複数の構成要素への材料(例えば、医薬品、治療薬、タンパク質、ペプチドポリペプチド、核酸、栄養素など)の交換を含むことができる。例えば、芯が、医薬品から形成されるか、医薬品を含む一部の実施形態において、粒子からの医薬品の崩壊、放出および/または輸送は、対象における特定の有益な効果および/または治療効果につながることがある。かくして、本明細書に記載の粒子を、特定の疾患または身体状態の診断、予防、治療または管理のために使用することができる。

0016

本明細書に記載の粒子の使用に関する具体例を、後に、対象中の粘膜バリア(例えば、粘液または粘膜)に投与するのに適していることの文脈中で提供する。本明細書中の多くの実施形態は、この文脈中、および材料の粘膜バリアを横切る輸送を必要とする疾患および状態に対して利益を提供することの文脈中で説明されるが、本発明は、このように限定されるものではなく、本明細書に記載の粒子、組成物、キット、および方法を使用して、その他の疾患または身体状態を予防、治療、または管理することができることを認識されたい。

0017

粘液は、眼、鼻、肺、消化管、および女性生殖器系をはじめとする身体中への種々の侵入箇所で、病原体、毒素、および壊死組織片から保護する粘着性の粘弾性ゲルである。多くの合成ナノ粒子は、粘液に対して強粘液粘着性であり、急速に排除される末梢粘液層中に効果的に捕捉され、粘膜全体へのそれら粒子の分布および下にある組織に向かう浸透を大きく制約する。捕捉されたこれらの粒子の滞留時間は、器官に応じて、数秒から数時間の範囲に及ぶ末梢粘液層の入れ代わり速度によって制約される。医薬品(例えば、治療、診断および/または造影用薬剤)を含む粒子の粘液膜を介する有効な送達を確実にするため、このような粒子は、粘液バリア中で容易に拡散し、粘液への付着を回避できなければならない。
ポリマー性ナノ粒子の表面を粘液浸透性コーティングで修飾することによって、粘液への粘着を最小化し、それによって粘液バリアを横切る急速な粒子浸透を可能にすることができる。具体的には、500nm程度のポリマー性ナノ粒子は、共有結合による低分子量PEG(2kDa〜5kDa)の密なコーティングで、または非共有結合による特定のPluronic(登録商標)分子(例えば、P103、P105、F127)で被覆されると、それらのナノ粒子が純水中で移動するとほぼ同様の速さで、および同様の大きさの被覆されていないポリマー性粒子に比べてほぼ100倍より速い速度でヒト粘液に浸透できることが示された。
しかしながら、ポリマーをベースにした粘液浸透性粒子は、一部の実施形態において、1種または複数の固有の制約を有する可能性がある。とりわけ、薬物送達への応用を考慮すると、これらの制約は、次のものの1つまたは複数を含む可能性がある:A)低い薬物封入効率および少ない薬物装填量:製造中に粒子中に封入されるのは、使用された薬物の全量の一般には10%未満であるので、ポリマー性粒子中への薬物封入は、しばしば効率が悪い。さらに、50%を超える薬物装填は、めったに達成されない。B)使用の簡便性:一般に、薬物を装填したポリマー性粒子をベースにした製剤は、早すぎる薬物放出を回避するために乾燥粉末として貯蔵することを典型的には必要とし、したがって、使用時点での再構成または複雑な投与デバイスのいずれかを必要とする。C)生体適合性反復投与に続いて徐々に分解するポリマー性担体の蓄積および長期にわたるそれらの毒性は、ポリマー性薬物担体に対して重大な懸念を呈示する。D)化学的および物理的安定性:ポリマーの分解は、封入された薬物の安定性を危うくする可能性がある。多くの封入工程において、薬物は、溶液相から固体相への移行を経験し、この移行は、出現する固体相の物理的形態(例えば、非晶性結晶性/結晶性多形)に関して十分に制御されない。このことは、物理的および化学的安定性、ならびに放出速度論をはじめとする多様な態様の製剤性能にとっての懸念である。E)製造の複雑さ:薬物を装填されたポリマー性MPPの製造、特に大規模に実現できる可能性は、通常、多数のステップおよび相当の量の毒性有機溶媒を含むかなり複雑な工程である。

0018

本明細書に記載の一部の実施形態において、組成物、および粒子の調製方法、たとえば、特定の組成物、および粘膜バリア中での輸送が増強された粒子を調製するための方法は、前記の懸念の1つまたは複数、あるいは全部に対処する。具体的には、一部の実施形態において、組成物および方法は、ポリマー性担体中への封入を必要としないか、必要としても最小限である。有利には、医薬品(例えば、薬物、造影または診断用薬剤)をポリマー性担体中へ封入する必要性を回避または最小化することによって、薬物装填、使用の簡便性、生体適合性、安定性、および/または製造の複雑性に関するポリマー性MPPの特定の制約に対処することができる。本明細書に記載の方法および組成物は、粘液浸透性粒子技術の臨床的開発を促進する可能性がある。

0019

芯粒子
図1に関して前に説明したように、粒子(10)は芯(16)を含みうる。芯は、有機材料無機材料、ポリマー、またはこれらの組合せなどの任意の適切な材料から形成することができる。一組の実施形態において、芯は固体を含む。固体は、例えば、結晶性もしくは非晶性の固体、例えば、結晶性もしくは非晶性の固形医薬品(例えば、治療用薬剤、診断用薬剤、および/または造影用薬剤)またはその塩でよい。一部の実施形態において、芯中には1種を超える医薬品が存在できる。医薬品の具体例は、後でより詳細に呈示される。

0020

医薬品は、芯中に任意の適切な量で、例えば、芯の少なくとも約1重量%、少なくとも約5重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約85重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、または少なくとも約99重量%の量で存在することができる。一実施形態において、芯は、100重量%の医薬品から形成される。一部の事例で、医薬品は、芯中に、約100重量%以下、約90重量%以下、約80重量%以下、約70重量%以下、約60重量%以下、約50重量%以下、約40重量%以下、約30重量%以下、約20重量%以下、約10重量%以下、約5重量%以下、約2重量%以下、または約1重量%以下で存在することができる。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも約80重量%で約100重量%以下の量で存在する)も可能である。その他の範囲も可能である。
芯粒子が比較的多量(例えば、芯粒子の少なくとも約50重量%)の医薬品を含む実施形態において、芯粒子は、薬剤をポリマー性担体中に封入することによって形成される粒子に比較して、増大した医薬品装填量を一般には有する。薬物装填量がより多いことは、ポリマー性担体を含む粒子の使用に比較して、所望の効果を達成するのに必要とされる粒子の数がより少ないことを意味するので、このことは、薬物送達への応用にとって好都合である。

0021

一部の実施形態において、芯は、比較的水溶性の低い(すなわち、場合によっては1種または複数の緩衝液を含む水への溶解性)、および/または固体材料を表面改変剤で被覆する際の溶液への溶解性が比較的低い固体材料から形成することができる。例えば、固体材料は、25℃で、約5mg/mL以下、約2mg/mL以下、約1mg/mL以下、約0.5mg/mL以下、約0.1mg/mL以下、約0.05mg/mL以下、約0.01mg/mL以下、約1μg/mL以下、約0.1μg/mL以下、約0.01μg/mL以下、約1ng/mL以下、約0.1ng/mL以下、または約0.01ng/mL以下の水溶性(または被覆用溶液への溶解性)を有することができる。一部の実施形態において、固体材料は、少なくとも約1pg/mL、少なくとも約10pg/mL、少なくとも約0.1ng/mL、少なくとも約1ng/mL、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約0.1μg/mL、少なくとも約1μg/mL、少なくとも約5μg/mL、少なくとも約0.01mg/mL、少なくとも約0.05mg/mL、少なくとも約0.1mg/mL、少なくとも約0.5mg/mL、少なくとも約1.0mg/mL、少なくとも約2mg/mLの水溶性(または被覆用溶液への溶解性)を有することができる。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも約10pg/mLかつ約1mg/mL以下の水溶性または被覆用溶液への溶解性)も可能である。その他の範囲も可能である。固体材料は、pH範囲(pH1からpH14まで)の間の任意の箇所で、これらのまたはその他の範囲の水溶性を有することができる。

0022

一部の実施形態において、芯は、米国薬局方の慣行によって分類される溶解性の範囲:例えば、極めて溶けやすい:>1,000mg/mL、溶けやすい:100〜1,000mg/mL、やや溶けやすい:33〜100mg/mL、やや溶けにくい:10〜33mg/mL、溶けにくい:1〜10mg/mL、極めて溶けにくい:0.1〜1mg/mL、およびほとんど溶けない:<0.1mg/mLの1つに包含される材料から形成することができる。
芯は、疎水性または親水性でよいが、本明細書に記載の多くの実施形態において、芯は、実質上疎水性である。「疎水性」および「親水性」には、当業者によって理解されるような当技術分野で通常的な意味が付与され、本明細書中の多くの例で、相対的な用語である。材料の相対的な疎水性および親水性は、測定すべき物質からなる平面上での水滴接触角を、例えば接触角測定器などの装置および押し固めた芯材料の粉末を使用して測定することによって求めることができる。

0023

一部の実施形態において、材料(例えば、粒子の芯を形成する材料)は、少なくとも約20°、少なくとも約30°、少なくとも約40°、少なくとも約50°、少なくとも約60°、少なくとも約70°、少なくとも約80°、少なくとも約90°、少なくとも約100°、少なくとも約110°、少なくとも約120°、または少なくとも約130°の接触角を有する。一部の実施形態において、材料は、約160°以下、約150°以下、約140°以下、約130°以下、約120°以下、約110°以下、約100°以下、約90°以下、約80°以下、または約70°以下の接触角を有する。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも約30°かつ約120°以下の接触角)も可能である。その他の範囲を可能である。

0024

接触角の測定は、種々の技法を使用して行うことができ、ここでは、芯を形成するのに使用される出発材料ペレットと水の玉との間の静止接触角の測定について言及する。芯を形成するのに使用される材料は、微細粉末として受け入れるか、さもなければ乳鉢および乳棒を使用して微細粉末に粉砕した。その上で測定を行うための表面を形成するため、International Crystal Labsからの7mmペレット金型セットを使用して、粉末を押し固めた。金型に材料を詰め、ペレットプレスまたは高圧を使用せず、手で圧力を印加して粉末を押し固めてペレットとした。次いで、ペレットを、試験のため、ペレットの頂面および底面(それぞれ、水が添えられる表面および平行な反対側の表面として定義される)がどんな表面とも接触しないように浮かした。これは、金型セットのカラーからペレットを完全には取り出さないことによって行われた。したがって、ペレットは、側面でカラーに接触し、頂面および底面で接触しない。接触角を測定する場合、水は、ペレットの表面に30秒以上安定な接触角を有する水の球が得られるまで加えられた。水は、水の玉中に、水の玉に追加するのに使用されるピペットまたはシリンジの先端を水の玉に挿入するか接触させることによって追加された。一旦、安定な水の玉が得られたら、画像を撮影し、標準的な手段を使用して接触角を測定した。

0025

芯が無機材料(例えば、造影用薬剤として使用するための)を含む実施形態において、無機材料としては、例えば、金属(例えば、Ag、Au、Pt、Fe、Cr、Co、Ni、Cu、Zn、およびその他の遷移金属)、半導体(例えば、ケイ素ケイ素化合物および合金セレン化カドミウム硫化カドミウム、ヒ化インジウム、およびリン化インジウム)、または絶縁材(例えば、酸化ケイ素などのセラミック)を挙げることができる。無機材料は、芯中に、任意の適切な量で、例えば、少なくとも約1重量%、少なくとも約5重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約75重量%、少なくとも約90重量%、または少なくとも約99重量%の量で存在することができる。一実施形態において、芯は、100重量%の無機材料から形成される。一部の事例で、無機材料は、芯中に、約100重量%以下、約90重量%以下、約80重量%以下、約70重量%以下、約60重量%以下、約50重量%以下、約40重量%以下、約30重量%以下、約20重量%以下、約10重量%以下、約5重量%以下、約2重量%以下、または約1重量%以下の量で存在することができる。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも約1重量%かつ約20重量%以下で存在)も可能である。その他の範囲も可能である。
芯は、一部の事例で、量子ドット炭素ナノチューブ炭素ナノワイヤ、または炭素ナノロッドの形態でありうる。一部の事例で、芯は、生物学的起源でない材料を含むか、材料から形成される。

0026

一部の実施形態において、芯は、合成ポリマーおよび/または天然ポリマーなどの1種または複数の有機材料を含む。合成ポリマーの例には、ポリメタクリレートなどの非分解性ポリマー、およびポリ乳酸ポリグリコール酸およびこれらのコポリマーなどの分解性ポリマーが含まれる。天然ポリマーの例には、ヒアルロン酸キトサン、およびコラーゲンが含まれる。芯の部分に適している可能性のあるポリマーのその他の例には、粒子上のコーティングを形成するのに適した後記のようなものが含まれる。ポリマーは、芯中に、任意の適切な量で、例えば、約100重量%以下、約90重量%以下、約80重量%以下、約70重量%以下、約60重量%以下、約50重量%以下、約40重量%以下、約30重量%以下、約20重量%以下、約10重量%以下、約5重量%以下、約2重量%以下、または約1重量%以下の量で存在することができる。一部の事例で、ポリマーは、芯の少なくとも約1重量%、少なくとも約5重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約75重量%、少なくとも約90重量%、または少なくとも約99重量%の量で存在することができる。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも約1重量%かつ約20重量%以下の量で存在)も可能である。その他の範囲も可能である。一組の実施形態において、芯は、ポリマー成分から形成されるか、ポリマー成分を実質上含まない。

0027

芯は、任意の適切な形状および/または大きさを有することができる。例えば、芯は、実質的には球状、非球状、状、棒形状、ピラミッド状立方体状、円板形状、ワイヤ状、または不規則形状でよい。芯は、例えば、約10μm以下、約5μm以下、約1μm以下、約800nm以下、約700nm以下、約500nm以下、400nm以下、300nm以下、約200nm以下、約100nm以下、約75nm以下、約50nm以下、約40nm以下、約35nm以下、約30nm以下、約25nm以下、約20nm以下、約15nm以下、または約5nm以下の最大または最少断面寸法を有することができる。一部の事例で、芯は、例えば、少なくとも約5nm、少なくとも約20nm、少なくとも約50nm、少なくとも約100nm、少なくとも約200nm、少なくとも約300nm、少なくとも約400nm、少なくとも約500nm、少なくとも約1μm、または少なくとも約5μmの最大または最少断面寸法を有することができる。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも約50nmかつ約500nm以下の最大または最少断面寸法)も可能である。その他の範囲も可能である。一部の実施形態において、本明細書に記載の方法で形成される芯の大きさは、ガウス型分布を有する。特記しない限り、本明細書の粒子/芯の大きさの測定値は、最小断面寸法を指す。
当業者は、粒子の大きさ(例えば、最小または最大断面寸法)を測定するための技法に精通している。適切な技法の例には、(DLS)、透過電子顕微鏡法、走査電子顕微鏡法、電気抵抗計数、およびレーザー回折が含まれる、その他の適切な技法も当業者にとって公知である。粒子の大きさを測定するための多くの方法が知られているが、本明細書に記載の大きさ(例えば、平均粒径、厚さ)は、動的光散乱によって測定された大きさである。

0028

芯粒子および被覆された粒子の形成方法
本明細書に記載の芯粒子は、任意の適切な方法で形成することができる。一部の実施形態では、粉砕工程を利用して固体材料の大きさを縮小して、大きさの範囲がマイクロメートルからナノメートルの粒子を形成する。ジェット粉砕凍結粉砕ボール粉砕、媒体粉砕、および均質化などの乾式および湿式粉砕法は、公知であり、本明細書に記載の方法で使用することができる。一般に、湿式粉砕法では、芯として使用される予定の材料の懸濁液を、賦形剤と一緒に、または賦形剤なしで粉砕媒体と共に混合して、粒径を小さくする。乾式粉砕は、芯として使用される予定の材料を、粉砕媒体と共に、賦形剤と一緒に、または賦形剤なしで混合して、粒径を小さくする方法である。凍結粉砕法では、芯として使用される予定の材料の懸濁液を、粉砕媒体と共に、賦形剤と一緒にまたは賦形剤なしで冷却された温度下で混合する。

0029

一部の実施形態において、本明細書に記載の芯粒子は、固体材料(例えば、医薬品)を1種または複数の安定剤/表面改変剤の存在下でナノ粉砕することによって製造することができる。固体材料の小さな粒子は、粒子の懸濁液を液状溶液中での集成または凝集なしに安定化するために、とりわけ粒子の表面上への1種または複数の安定剤/表面改変剤の存在を必要とする可能性がある。一部のこのような実施形態において、安定剤は、粒子上にコーティングを形成する表面改変剤として作用することができる。

0030

本明細書に記載のように、一部の実施形態において、芯粒子を形成する方法は、ナノ粉砕および粒子上へコーティングを形成することの双方に適した安定剤を選択すること、および粒子を粘液浸透性にすることを含む。例えば、後でより詳細に説明するように、Pluronic(登録商標)F127の存在下でのピレンのナノ粉砕によって製造されたモデル化合物ピレンの200〜500nmのナノ粒子は、ポリマーをベースにし十分に確立されたMPPと同様の速度で生理学的粘液サンプルに浸透できる粒子をもたらすことが立証された。興味深いことに、後でより詳細に説明するように、試験されたほんの少量の安定剤/表面改変剤のみが、ナノ粉砕すること、および粒子上に粒子を粘液浸透性にするコーティングを形成することの双方に適しているとの判定基準適合することが観察された。

0031

湿式粉砕法において、粉砕は、1種または複数の安定剤(例えば、表面改変剤)、粉砕媒体、粉砕される予定の固体(例えば、固形医薬品)、および溶媒を含む分散液(例えば、水性分散液)中で実施することができる。任意の適切な量の安定剤/表面改変剤を、溶媒中に含めることができる。一部の実施形態において、安定剤/表面改変剤は、溶媒中に、重量%または重量対容積%(重量:容積)で、溶媒の少なくとも約0.001%、少なくとも約0.01%、少なくとも約0.1%、少なくとも約0.5%、少なくとも約1%、少なくとも約2%、少なくとも約3%、少なくとも約4%、少なくとも約5%、少なくとも約6%、少なくとも約7%、少なくとも約8%、少なくとも約10%、少なくとも約12%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約40%、少なくとも約60%、または少なくとも約80%の量で存在することができる。一部の事例において、安定剤は、溶媒中に約100%の量で存在することができる(例えば、安定剤/表面改変剤が溶媒である事例で)。他の実施形態において、安定剤は、溶媒中に、溶媒の約100%以下、約80%以下、約60%以下、約40%以下、約20%以下、約15%以下、約12%以下、約10%以下、約8%以下、約7%以下、約6%以下、約5%以下、約4%以下、約3%以下、約2%以下、または約1%以下で存在することができる。上で言及した範囲の組合せ(例えば、溶媒の約5%以下かつ少なくとも約1%)も可能である。その他の範囲も可能である。選択された特定の範囲は、粒子が粘液に浸透する能力に影響を及ぼす可能性のある因子、例えば、粒子表面上の安定剤/表面改変剤からなるコーティングの安定性、粒子上の安定剤/表面改変剤からなるコーティングの平均厚さ、粒子上の安定剤/表面改変剤の配向、粒子上の安定剤/表面改変剤の密度、安定剤:薬物の比率、薬物濃度、形成される粒子の大きさ、および多分散性、ならびに形成される粒子の形態に影響を及ぼす可能性がある。

0032

医薬品(またはその塩)は、溶媒中に任意の適切な量で存在することができる。一部の実施形態において、医薬品(またはその塩)は、重量%または重量対容積%(重量:容積)で、溶媒の少なくとも約0.001%、少なくとも約0.01%、少なくとも約0.1%、少なくとも約0.5%、少なくとも約1%、少なくとも約2%、少なくとも約3%、少なくとも約4%、少なくとも約5%、少なくとも約6%、少なくとも約7%、少なくとも約8%、少なくとも約10%、少なくとも約12%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約40%、少なくとも約60%、または少なくとも約80%の量で存在する。一部の事例で、医薬品(またはその塩)は、溶媒中に溶媒の約100%以下、約90%以下、約80%以下、約60%以下、約40%以下、約20%以下、約15%以下、約12%以下、約10%以下、約8%以下、約7%以下、約6%以下、約5%以下、約4%以下、約3%以下、約2%以下、または約1%以下の量で存在することができる。上で言及した範囲の組合せ(例えば、溶媒の約20%以下かつ少なくとも約1%)も可能である。一部の実施形態において、医薬品は、上記範囲(但し、重量:容積)で存在する。

0033

溶媒中での安定剤/表面改変剤の医薬品(またはその塩)に対する比率は、変更することもできる。一部の実施形態において、安定剤/表面改変剤の医薬品(またはその塩)に対する比率は、重量比モル比、または重量:容積比で、少なくとも0.001:1、少なくとも0.01:1、少なくとも0.01:1、少なくとも1:1、少なくとも2:1、少なくとも3:1、少なくとも5:1、少なくとも10:1、少なくとも25:1、少なくとも50:1、少なくとも100:1、または少なくとも500:1でよい。一部の事例で、安定剤/表面改変剤の医薬品(またはその塩)に対する比率は、重量比またはモル比で、1000:1以下、500:1以下、100:1以下、75:1以下、50:1以下、25:1以下、10:1以下、5:1以下、3:1以下、2:1以下、1:1以下、または0.1:1以下でよい。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも5:1かつ50:1以下の比率)も可能である。その他の範囲も可能である。

0034

安定剤/表面改変剤は、例えば、ポリマーまたは界面活性剤であり得る。ポリマーの例が、後でより詳細に説明するように、コーティング中で使用するのに適したポリマーである。界面活性剤の非限定的例には、L−α−ホスファチジルコリン(PC)、1,2−ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、オレイン酸トリオレインソルビタンモノオレイン酸ソルビタンモノラウリン酸ソルビタンモノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタンモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン天然レシチンオレイルポリオキシエチレンエーテルステアリルポリオキシエチレンエーテル、ラウリルポリオキシエチレンエーテル、オキシエチレンオキシプロピレンとのブロックコポリマー、合成レシチンジオレインジエチレングリコールオレイン酸テトラヒドロフルフリルオレイン酸エチルミリスチン酸イソプロピルモノオレイン酸グリセリルモノステアリン酸グリセリルモノリシノール酸グリセリルセチルアルコールステアリルアルコールポリエチレングリコール400、セチルピリジニウムクロリド塩化ベンザルコニウムオリーブ油モノラウリン酸グリセリルコーン油綿実油、およびヒマワリ種子油が含まれる。上で言及した化合物誘導体も可能である。上で言及した化合物と本明細書に記載のその他の化合物との組合せも、本発明の粒子中の表面改変剤として使用することができる。本明細書に記載のように、一部の実施形態において、表面改変剤は、安定剤、界面活性剤、および/または乳化剤として作用することができる。一部の実施形態において、表面改変剤は、粘液中での粒子輸送を助けることができる。

0035

一部の実施形態において、粉砕のために使用される安定剤は、粒子表面上に粒子を粘液浸透性にするコーティングを形成するが、他の実施形態では、安定剤を、粒子が形成された後に、1種または複数の他の表面改変剤で取り代えることができる。例えば、一組の方法において、粉砕工程中で第1安定剤/表面改変剤を使用して、芯粒子の表面を被覆することができ、次いで、第1安定剤/表面改変剤の全部または一部を、第2安定剤/表面改変剤で取り代えて、芯粒子の表面の全部または一部を被覆することができる。一部の事例で、第2安定剤/表面改変剤は、第1安定剤/表面改変剤に比べて、粒子をより粘液浸透性にすることができる。一部の実施形態において、多様な表面改変剤を含むコーティングを有する芯粒子を形成することができる。

0036

粉砕には、任意の適切な粉砕媒体を使用することができる。一部の実施形態において、セラミックおよび/またはポリマー性材料および/または金属を使用することができる。適切な材料の例には、酸化ジルコニウム炭化ケイ素、酸化ケイ素、窒化ケイ素ケイ酸ジルコニウム酸化イットリウムガラスアルミナ、α−アルミナ、酸化アルミニウム、ポリスチレン、ポリ(メタクリル酸メチル)、チタン鋼鉄が含まれる。粉砕媒体は、任意の適切な大きさを有することができる。例えば、粉砕媒体は、少なくとも約0.1mm、少なくとも約0.2mm、少なくとも約0.5mm、少なくとも約0.8mm、少なくとも約1mm、少なくとも約2mm、または少なくとも約5mmの平均直径を有することができる。一部の事例で、粉砕媒体は、約5mm以下、約2mm以下、約1mm以下、約0.8mm以下、約0.5mm以下、または約0.2mm以下の平均直径を有することができる。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも約0.5mmかつ約1mm以下の平均直径)も可能である。その他の範囲も可能である。

0037

粉砕には任意の適切な溶媒を使用することができる。溶媒の選択は、数ある因子の中でも、粉砕される固体材料(例えば、医薬品)、使用される安定剤/表面改変剤の個々の種類(例えば、粒子を粘液浸透性にすることのできるもの)、使用される粉砕材料などの因子に依存する可能性がある。適切な溶媒は、固体材料または粉砕材料を実質上溶解しないが、安定剤/表面改変剤を適切な程度まで溶解するものでよい。溶媒の非限定的例としては、医薬用賦形剤、ポリマー、医薬品、塩類保存剤粘度調整剤等張性調整剤風味マスキング剤、酸化防止剤pH調整剤、およびその他の医薬用賦形剤などのその他の成分を任意選択で含んでいてもよい、水、緩衝溶液、その他の水性溶液、アルコール(例えば、エタノールメタノールブタノール)、およびこれらの混合物を挙げることができる。他の実施形態では、有機溶媒を使用することができる。医薬品は、これらのまたはその他の溶媒に対して任意の適切な溶解度を、例えば、水溶性に関して、または被覆用溶液に対する溶解性に関して前記の1種または複数の範囲の溶解度を有することができる。

0038

他の実施形態において、芯粒子は、沈降技法により形成することができる。沈降技法(例えば、ミクロ沈降技法、ナノ沈降技法)は、芯として使用される、溶媒に実質上可溶性である材料(例えば、医薬品)および溶媒を含む第1溶液を形成することを含むことができる。この溶液を、材料が実質上不溶性である別の溶媒を含む第2溶液に添加し、それによって材料を含む複数の粒子を形成することができる。一部の事例で、1種または複数の表面改変剤、界面活性剤、材料、および/または生物活性薬剤は、第1および/または第2溶液中に存在することができる。コーティングは、芯を沈降させる工程中で形成することができる(例えば、沈降および被覆ステップは実質上同時に実施することができる)。他の実施形態では、粒子を、まず沈降技法を使用して形成し、続いて粒子を表面改変剤で被覆する。

0039

一部の実施形態では、沈降技法を使用して、医薬品の塩からなる粒子(例えば、ナノ結晶)を形成することができる。一般に、沈降技法は、芯として使用される予定の材料を溶媒に溶解することを含み、次いで、その溶液を、芯粒子を形成するための賦形剤を含むか、または含まない混和性反溶媒に添加する。この技法は、水性溶液に溶ける医薬品(例えば、比較的高い水溶性を有する医薬品)の粒子を調製するのに有用である可能性がある。一部の実施形態において、1つまたは複数の帯電したまたはイオン化可能な基を有する医薬品は、対イオン(例えば、カチオンまたはアニオン)と相互に作用して、塩錯体を形成することができる。例えば、医薬品テノフォビル(TFV)は、ホスホネート基およびプリン環構造を介して亜鉛カチオンと極めて強力に相互作用する。亜鉛とのこの相互作用は、結晶状態でのTFVの沈降を引き起こし、結晶を、本明細書に記載のコーティングで安定化し、凝集を停止させることができる。
種々の対イオンを使用して、金属(例えば、アルカリ金属アルカリ土類金属、および遷移金属)を含む塩錯体を形成することができる。カチオン性対イオンの非限定的例には、亜鉛、カルシウムアルミニウム、亜鉛、バリウムマグネシウム、および銅が含まれる。アニオン性対イオンの非限定的例には、リン酸イオン炭酸イオン、および脂肪酸が含まれる。対イオンは、例えば、一価二価、または三価でよい。その他の対イオンも当技術分野で公知であり、本明細書に記載の実施形態で使用することができる。

0040

沈降法では、種々の様々な酸を使用することができる。一部の実施形態において、適切な酸としては、デカン酸(deconic acid)、ヘキサン酸粘液酸オクタン酸を挙げることができる。他の実施形態において、適切な酸としては、酢酸アジピン酸L−アスコルビン酸、L−アスパラギン酸カプリン酸(デカン酸)、炭酸クエン酸フマル酸ガラクタル酸、D−グルコヘプトン酸、D−グルコン酸、D−グルクロン酸グルタミン酸グルタル酸グリセロリン酸グリコール酸馬尿酸塩酸、DL−乳酸ラウリン酸マレイン酸、(−)−L−リンゴ酸パルミチン酸リン酸セバシン酸ステアリン酸コハク酸硫酸、(+)−L−酒石酸、またはチオシアン酸を挙げることができる。他の実施形態において、適切な酸としては、アルギン酸ベンゼンスルホン酸安息香酸、(+)−樟脳酸カプリル酸(オクタン酸)、シクラミン酸ドデシル硫酸、エタン−1,2−ジスルホン酸エタンスルホン酸2−ヒドロキシエタンスルホン酸ゲンチシン酸、2−オキソグルタル酸イソ酪酸ラクトビオン酸マロン酸メタンスルホン酸ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸ニコチン酸、オレイン酸、オロチン酸シュウ酸、パモン酸(エンボン酸)、プロピオン酸、(−)−L−ピログルタミン酸、またはp−トルエンスルホン酸を挙げることができる。さらに他の実施形態において、適切な酸としては、2,2−ジクロロ酢酸、4−アセトアミド−安息香酸、(+)−カンファ−10−スルホン酸、カプロン酸(ヘキサン酸)、桂皮酸ギ酸臭化水素酸、DL−マンデル酸硝酸サリチル酸、4−アミノ−サリチル酸、またはウンデシル酸(ウンデカ−10−エン酸)を挙げることができる。1種または複数のこのような酸の混合物も使用することができる。

0041

沈降法では、種々の様々な塩基を使用することができる。一部の実施形態において、適切な塩基としては、アンモニア、L−アルギニン水酸化カルシウムコリン、N−メチルグルカミンリシン水酸化マグネシウム水酸化カリウム、または水酸化ナトリウムが挙げられる。別の実施形態において、適切な塩基としては、ベネタミン、ベンザチン、ベタインデアノールジエチルアミン、2−(ジエチルアミノ)−エタノール、ヒドラビンモルホリン、4−(2−ヒドロキシエチル)−、1−(2−ヒドロキシエチル)−ピロリジン、またはトロメタミンを挙げることができる。他の実施形態において、適切な塩基としては、ジエタノールアミン(2,2’−イミノビス(エタノール))、エタノールアミン2−アミノエタノール)、エチレンジアミン、1H−イミダゾールピペラジントリエタノールアミン(2,2’,2’’−ニトリトリス(エタノール))、または水酸化亜鉛を挙げることができる。1種または複数のこのような塩基の混合物も使用することができる。

0042

沈降には、粉砕に使用できる本明細書に記載の溶媒をはじめとする任意の適切な溶媒を使用することができる。一組の実施形態では、医薬用賦形剤、ポリマー、および医薬品などのその他の成分を任意選択で含んでいてもよい水性溶液(例えば、水、緩衝液、その他の水性溶液)、アルコール(例えば、エタノール、メタノール、ブタノール)、およびこれらの混合物が使用される。

0043

沈降法において、塩は、非塩形態の医薬品に比べて、より低い水溶性(または、塩を含む溶媒への溶解性)を有することができる。塩の水溶性(または溶媒への溶解性)は、25℃で、例えば、約5mg/mL以下、約2mg/mL以下、約1mg/mL以下、約0.5mg/mL以下、約0.1mg/mL以下、約0.05mg/mL以下、または約0.01mg/mL以下、約1μg/mL以下、約0.1μg/mL以下、約0.01μg/mL以下、約1ng/mL以下、約0.1ng/mL以下、または約0.01ng/mL以下でよい。一部の実施形態において、塩は、少なくとも約1pg/mL、少なくとも約10pg/mL、少なくとも約0.1ng/mL、少なくとも約1ng/mL、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約0.1μg/mL、少なくとも約1μg/mL、少なくとも約5μg/mL、少なくとも約0.01mg/mL、少なくとも約0.05mg/mL、少なくとも約0.1mg/mL、少なくとも約0.5mg/mL、少なくとも約1.0mg/mL、少なくとも約2mg/mLの水溶性(または溶媒への溶解性)を有することができる。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも約0.001mg/mLかつ約1mg/mL以下の水溶性(または溶媒への溶解性))も可能である。その他の範囲も可能である。塩は、pH範囲(例えば、pH1〜pH14)の任意の箇所でこれらのまたはその他の範囲の水溶性を有することができる。

0044

一部の実施形態において、沈降のために使用される溶媒は、本明細書に記載の1種または複数の表面改変剤を含み、粒子が溶液から沈降するにつれて、1種または複数の表面改変剤からなるコーティングを粒子の周りに形成することができる。表面改変剤は、溶媒中に任意の適切な濃度で、例えば、水性溶液中に、重量/容積%で、少なくとも約0.001%、少なくとも約0.005%、少なくとも約0.01%、少なくとも約0.05%、少なくとも約0.1%、少なくとも約0.5%、少なくとも約1%、または少なくとも約5%の濃度で存在することができる。一部の事例で、表面改変剤は、溶媒中に、重量/容積%で、約5%以下、約1%以下、約0.5%以下、約0.1%以下、約0.05%以下、約0.01%以下、または約0.005%以下の濃度で存在する。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも約0.01(重量/容積)%かつ約1(重量/容積)%以下の濃度)も可能である。その他の範囲も可能である。
芯粒子の別の典型的な形成方法は、凍結乾燥技法を含む。この技法では、医薬品またはその塩を、表面改変剤を含んでいてもよい水性溶液に溶解することができる。この溶液に対イオンを添加し、溶液を直ちに急速凍結し、凍結乾燥することができる。乾燥粉末を、適切な溶媒(例えば、水などの水性溶液)中で所望の濃度で再構成することができる。

0045

対イオンを、凍結乾燥用溶媒に任意の適切な範囲で添加することができる。一部の事例で、対イオンの医薬品(例えば、塩)に対する比率は、重量比またはモル比で、少なくとも0.1:1、少なくとも1:1、少なくとも2:1、少なくとも3:1、少なくとも5:1、少なくとも10:1、少なくとも25:1、少なくとも50:1、または少なくとも100:1でよい。一部の事例で、対イオンの医薬品(例えば、塩)に対する比率は、重量比またはモル比で、100:1以下、75:1以下、50:1以下、25:1以下、10:1以下、5:1以下、3:1以下、2:1以下、1:1以下、または0.1:1以下でよい。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも5:1かつ50:1以下の比率)も可能である。その他の範囲も可能である。

0046

表面改変剤が凍結乾燥前の溶媒中に存在するなら、表面改変剤は、任意の適切な濃度で、例えば、水性溶液中に重量/容積%で、少なくとも約0.001%、少なくとも約0.005%、少なくとも約0.01%、少なくとも約0.05%、少なくとも約0.1%、少なくとも約0.5%、少なくとも約1%、または少なくとも約5%の濃度で存在することができる。一部の例で、表面改変剤は、溶媒中に、重量/容積%で、約5%以下、約1%以下、約0.5%以下、約0.1%以下、約0.05%以下、約0.01%以下、または約0.005%以下の濃度で存在する。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも約0.01(重量/容積)%かつ約1(重量/容積)%以下の濃度)も可能である。その他の範囲も可能である。
溶媒中に存在する表面改変剤の濃度は、表面改変剤の臨界ミセル濃度CMC)を超えても超えなくてもよく、使用される個々の表面改変剤に依存する。例えば、実施例の部に記載のように、F127のCMCを超える(1%)およびCMC未満(0.08%)の双方のF127濃度を利用して、医薬品テノフォビルの安定なナノ結晶性粒子を被覆することができる。しかし、アシクロビルモノホスフェートのナノ結晶性粒子は、界面活性剤濃度に対してより一層敏感であり、安定なナノ結晶性粒子は、CMC(約0.1%)未満のF127濃度を利用する場合にのみ形成することができた。
他の実施形態において、安定な粒子は、医薬品を含む溶液に過剰な対イオンを添加することによって形成することができる。次いで、沈降物を、遠心などの種々の方法で洗浄することができる。生じたスラリーを超音波で処理することができる。1種または複数の表面改変剤を添加して、生じる粒子を安定化することができる。

0047

医薬品粒子を形成するその他の方法もあり得る。いわゆるトップダウン技法は、例えば、粉砕技法および高圧均質化を含む。高圧均質化では、芯として使用予定の材料の懸濁液を、隙間、弁、または開口部を通して圧力下に押しやって粒径を縮小する。いわゆるボトムアップ技法は、例えば、沈降、乳化(溶媒中に溶解された芯として使用予定の材料を、賦形剤を含むか、または含まない非混和性反溶媒に添加して、芯粒子を形成する)、および噴霧乾燥(芯として使用予定の材料の溶液を気相の反溶媒中に噴霧して芯粒子を形成する)を含む。
本明細書に記載の方法とその他の方法との組合せもあり得る。例えば、一部の実施形態で、まず、医薬品からなる芯を沈降によってまず形成し、次いで、芯の大きさを、粉砕工程でさらに縮小する。

0048

医薬品からなる粒子の形成に続いて、粒子を、粒子と結びつく、かつ/または粒子を被覆することのできる(第2)表面改変剤を含む溶液に任意選択で暴露することができる。医薬品が第1表面改変剤からなるコーティングを既に含む実施形態では、第2表面改変剤の全部または一部を第2安定剤/表面改変剤で取り代えて、粒子表面の全部または一部を被覆することができる。一部の事例で、第2表面改変剤は、第1表面改変剤に比べて、粒子をより粘液浸透性にすることができる。他の実施形態では、多様な表面改変剤を含むコーティング(例えば、単層または複層の状態で)を有する粒子を形成することができる。他の実施形態では、多様なコーティング(例えば、各コーティングは、異なる表面改変剤を任意選択で含む)を有する粒子を形成することができる。一部の事例で、コーティングは、表面改変剤からなる単層の形態で存在する。その他の配置も可能である。
本明細書に記載の方法のいずれにおいても、粒子を、溶液中で表面改変剤と共に少なくとも約1分間、少なくとも約2分間、少なくとも約5分間、少なくとも約10分間、少なくとも約15分間、少なくとも約20分間、少なくとも約30分間、少なくとも約60分間、またはそれ以上インキュベートすることによって、粒子を被覆することができる。一部の事例で、インキュベーションは、約10時間以下、約5時間以下、または約60分以下で行うことができる。上で言及した範囲の組合せ(例えば、60分以下かつ少なくとも2分のインキュベーション時間)も可能である。

0049

粒子のコーティング
図1に図示した実施形態で示すように、芯(16)を、1種または複数の表面改変剤を含むコーティング(20)で取り囲むことができる。一部の実施形態において、コーティングは、芯の表面上に配置される1種または複数の表面改変剤、またはその他の分子で形成される。コーティングおよび表面改変剤の個々の化学的構成および/または成分は、粒子に特定の機能性、例えば、粘膜バリア中での増強された輸送を付与するように選択することができる。
芯を取り囲むコーティングは、芯を完全に取り囲むような実施形態もあり得るが、必ずしも完全に取り囲む必要はないことを理解されたい。例えば、コーティングは、芯の表面積の少なくとも約10%、少なくとも約30%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約99%を取り囲むことができる。一部の事例で、コーティングは、芯を実質的に取り囲む。他の事例で、コーティングは、芯を完全に取り囲む。他の実施形態において、コーティングは、芯の表面積の約100%以下、約90%以下、約80%以下、約70%以下、約60%以下、または約50%以下を取り囲む。上で言及した範囲の組合せ(例えば、芯の表面積の80%を超えかつ100%未満を取り囲む)も可能である。

0050

コーティングの成分を、一部の事例では、芯の表面の全域に均一に、他の事例では非均一に分布させることができる。例えば、コーティングは、一部の事例において、材料を全く含まない部分(例えば、孔)を含むことができる。所望なら、コーティング中へのまたはコーティングからの特定の分子および成分の浸透および/または輸送を可能にするが、コーティング中へのまたはコーティングからのその他の分子または成分の浸透および/または輸送を防止するように、コーティングを設計することができる。特定の分子がコーティング中におよび/またはコーティングを横切って浸透および/または輸送される能力は、例えば、コーティングを形成する表面改変剤の充填密度、およびコーティングを形成する成分の化学的および物理的特性に依存する可能性がある。本明細書に記載のように、コーティングは、1つの材料層を、または一部の実施形態では複数の材料層を含むことができる。単一種の表面改変剤、または複数種の表面改変剤が存在できる。

0051

粒子のコーティングは、任意の適切な厚さを有することができる。例えば、コーティングは、少なくとも約1nm、少なくとも約5nm、少なくとも約10nm、少なくとも約30nm、少なくとも約50nm、少なくとも約100nm、少なくとも約200nm、少なくとも約500nm、少なくとも約1μm、または少なくとも約5μmの平均厚さを有することができる。一部の事例で、コーティングの平均厚さは、約5μm以下、約1μm以下、約500nm以下、約200nm以下、約100nm以下、約50nm以下、約30nm以下、約10nm以下、または約5nm以下である。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも約1nmかつ約100nm以下の平均厚さ)も可能である。その他の範囲も可能である。複数のコーティングを有する粒子の場合、各コーティング層は、上記の厚さの1つを有することができる。
一部の実施形態において、本明細書に記載の組成物および方法は、芯表面に対する表面改変部分の共有結合での連結を必要としないで、芯粒子を親水性表面改変部分で被覆することを可能にすることができる。一部のこのような実施形態では、疎水性表面を有する芯を、本明細書に記載のポリマーで被覆し、それによって、芯自体の特性を実質上改変することなしに、芯表面上に複数の表面改変部分を存在させることができる。例えば、表面改変剤を、芯粒子の外側表面に吸着させることができる。しかし、他の実施形態において、表面改変剤は、共有結合で芯粒子に連結される。

0052

表面改変剤が芯の表面上に吸着される特定の実施形態において、表面改変剤は、溶液中の表面改変剤の他の分子と、任意選択でその他の成分(例えば、組成物/製剤中の)と共に平衡状態で存在することができる。一部の事例で、吸着された表面改変剤は、芯の表面上に本明細書に記載の密度で存在することができる。表面改変剤は溶液中の他の成分と平衡状態で存在するので、密度は、平均密度でよい。

0053

本明細書に記載の粒子のコーティングおよび/または表面改変剤は、例えば、疎水性材料親水性材料、および/または両親媒性材料などの任意の適切な材料を含むことができる。特定の実施形態において、ポリマーは合成ポリマー(すなわち、天然では産生されないポリマー)を含む。他の実施形態において、ポリマーは天然ポリマー(例えば、タンパク質、多糖ゴム)である。特定の実施形態において、ポリマーは表面活性を有するポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは非イオン性ポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは非イオン性ブロックコポリマーである。一部の実施形態において、ポリマーは、ジブロックコポリマー、トリブロックコポリマーでよく、例えば、その1つのブロックは疎水性ポリマーであり、別のブロックは親水性ポリマーである。ポリマーは、帯電性、または非帯電性でよい。

0054

一部の実施形態において、本明細書に記載の粒子は、比較的親水性のブロックおよび比較的疎水性のブロックを有するブロックコポリマーを含むコーティングを備える。一部の事例で、親水性ブロックは、実質上、粒子の外側表面に存在することができる。例えば、親水性ブロックは、コーティングの外側表面の大部分を形成することができ、粒子を含む水性溶液中で粒子を安定化するのを助けることができる。実質上、コーティングの内部および/または芯粒子の表面に存在して、例えば、コーティングが芯へ付着するのを容易にすることができる。一部の事例で、コーティングは、トリブロックコポリマーを含む表面改変剤を含み、ここで、トリブロックコポリマーは、親水性ブロック−疎水性ブロック−親水性ブロックの配置を含む。
トリブロックコポリマーの親水性ブロックおよび疎水性ブロックの分子量は、芯の粘液粘着性を低減し、かつトリブロックコポリマーと芯との十分な会合を確実にするようにそれぞれ選択することができる。本明細書に記載のように、トリブロックコポリマーの疎水性ブロックの分子量は、トリブロックコポリマーと芯との十分な会合が起こり、それによってトリブロックコポリマーが芯に粘着したままである確率を高めるように選択することができる。驚くべきことに、特定の実施形態において、トリブロックコポリマーの疎水性ブロックの分子量があまりにも小さい(例えば、約2kDa以下)と、疎水性芯とトリブロックコポリマーとの間の十分な粘着が見込めず、そのため、このような疎水性ブロックを有する粒子は、十分に低減された粘液粘着性を呈示しない可能性のあることがわかった。

0055

特定の実施形態において、トリブロックコポリマーの疎水性ブロック(例えば、トリブロックコポリマーPEG−PPO−PEGのPPOブロック、ここで、PEGブロックはPEOブロックと互換できる)の分子量は、少なくとも約2kDa、少なくとも約3kDa、少なくとも約4kDa、少なくとも約5kDa、少なくとも約6kDa、少なくとも約10kDa、少なくとも約20kDa、または少なくとも約50kDaである。一部の実施形態において、疎水性のブロックの分子量は、約100kDa以下、約80kDa以下、約50kDa以下、約20kDa以下、約15kDa以下、約13kDa以下、約12kDa以下、約10kDa以下、約8kDa以下、または約6kDa以下である。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも約3kDaかつ約15kDa以下)も可能である。その他の範囲も可能である。

0056

また、特定の実施形態において、粒子が十分に低減された粘液粘着を呈示するためには、十分な量の親水性ブロック(ポリマーの全重量の関数として)が必要とされることがわかった。例えば、特定の実施形態において、トリブロックコポリマーの少なくとも約15重量%(例えば、少なくとも約20重量%、少なくとも約25重量%、または少なくとも約30重量%)を構成する親水性ブロックは、粒子を粘液浸透性にし、一方、粘液粘着性は、親水性ブロックの重量比率がこの限界未満である粒子で一般的に観察された。一部の実施形態において、トリブロックコポリマーの親水性のブロックは、トリブロックコポリマーの少なくとも約15重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約25重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約35重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約45重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約55重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約65重量%、または少なくとも約70重量%を構成する。一部の実施形態において、トリブロックコポリマーの親水性のブロックは、トリブロックコポリマーの約90重量%以下、約80重量%以下、約60重量%以下、約50重量%以下、または約40重量%以下を構成する。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも約30重量%かつ約80重量%以下)も可能である。その他の範囲も可能である。

0057

一部の実施形態において、親水性のブロック(例えば、トリブロックコポリマーPEG−PPO−PEGのPEG(またはPEO)ブロック、ここで、PEGブロックはPEOブロックと互換できる)の分子量は、少なくとも約0.05kDa、少なくとも約0.1kDa、少なくとも約0.2kDa、少なくとも約0.3kDa、少なくとも約0.4kDa、少なくとも約0.5kDa、少なくとも約1kDa、少なくとも約2kDa、少なくとも約3kDa、少なくとも約4kDa、少なくとも約5kDa、少なくとも約6kDa、少なくとも約8kDa、少なくとも約10kDa、少なくとも約20kDa、または少なくとも約50kDaであり得る。特定の実施形態において、親水性のブロックの分子量は、約100kDa以下、約80kDa以下、約50kDa以下、約20kDa以下、約15kDa以下、約10kDa以下、約9kDa以下、約8kDa以下、約7kDa以下、約6kDa以下、約5kDa以下、約3kDa以下、約2kDa以下、または約1kDa以下であり得る。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも約0.1kDaかつ約3kDa以下)も可能である。その他の範囲も可能である。2つの親水性ブロックが疎水性ブロックの両側に位置する実施形態において、2つの親水性ブロックの分子量は、実質上同一であるか、異なってもよい。

0058

特定の実施形態において、表面改変剤のポリマーはポリエーテル部分を含む。特定の実施形態において、ポリマーはポリアルキルエーテル部分を含む。特定の実施形態において、ポリマーは、ポリエチレングリコールである尾部を含む。特定の実施形態において、ポリマーは、ポリプロピレングリコールである中心部分を含む。特定の実施形態において、ポリマーは、中心部分としてポリブチレングリコールを含む。特定の実施形態において、ポリマーは、中心部分としてポリペンチレングリコールを含む。特定の実施形態において、ポリマーは、中心部分としてポリヘキシレングリコールを含む。特定の実施形態において、ポリマーは、本明細書に記載のポリマーの1種からなるトリブロックコポリマーである。本明細書中で開示されるように、PEGのいかなる列挙も、ポリエチレンオキシド(PEO)で置き換えることができ、PEOのいかなる列挙もPEGで置き換えることができる。

0059

特定の実施形態において、ポリマーは、ポリアルキルエーテル(例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール)および別のポリマーからなるトリブロックコポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは、ポリアルキルエーテルおよび別のポリアルキルエーテルからなるトリブロックコポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは、ポリエチレングリコールおよび別のポリアルキルエーテルからなるトリブロックコポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは、ポリプロピレングリコールおよび別のポリアルキルエーテルからなるトリブロックコポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは、ポリアルキルエーテルの少なくとも1種の単位を含むトリブロックコポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは、2種の異なるポリアルキルエーテルからなるトリブロックコポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは、ポリエチレングリコール単位を含むトリブロックコポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは、ポリプロピレングリコール単位を含むトリブロックコポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは、両側に2つのより親水性の単位が位置するより疎水性の単位からなるトリブロックコポリマーである。特定の実施形態において、親水性単位は、同一種のポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは、両側に2つのより親水性の単位が位置するポリプロピレングリコール単位を含む。特定の実施形態において、ポリマーは、より疎水性の単位が両側に位置する2つのポリエチレングリコール単位を含む。特定の実施形態において、ポリマーは、2つのポリエチレングリコール単位が両側に位置するポリプロピレングリコール単位を有するトリブロックコポリマーである。中心ブロックの両側に位置する2つのブロックの分子量は、実質上同一であるか、異なりうる。

0060

特定の実施形態において、ポリマーは、式:



を有し、式中、nは、2〜1140(両端を含む)の整数であり、mは、2〜1730(両端を含む)の整数である。特定の実施形態において、nは、10〜170(両端を含む)の整数である。特定の実施形態において、mは、5〜70(両端を含む)の整数である。特定の実施形態において、nは、少なくともmの2倍、mの3倍、またはmの4倍である。

0061

特定の実施形態において、コーティングは、ポリ(エチレングリコール)−ポリ(プロピレンオキシド)−ポリ(エチレングリコール)のトリブロックコポリマー(以後、「PEG−PPO−PEGトリブロックコポリマー」)を含む表面改変剤を含む。本明細書に記載のように、一部の実施形態では、PEGブロックをPEOブロックで相互に交換することができる。PEG−PPO−PEGトリブロックコポリマーのPEG(またはPEO)およびPPO部分の分子量は、本明細書に記載のように、粒子の粘液粘着を低減するように選択することができる。理論に拘するものではないが、PEG−PPO−PEGトリブロックコポリマーを含むコーティングを有する粒子は、少なくとも部分的には粒子表面上に複数のPEG(またはPEO)部分が露呈されているので、対照粒子に比較して粘液粘着を低減することができる。PPO部分は、芯表面に粘着することができ(例えば、芯表面が疎水性である場合)、そのため芯とトリブロックコポリマーとの間の強力な会合を可能にする。一部の事例で、PEG−PPO−PEGトリブロックコポリマーは、非共有結合性相互作用を介して芯と会合する。比較が目的の場合、対照粒子は、例えば、被覆された粒子と類似の大きさのカルボキシレート修飾ポリスチレン粒子でよい。

0062

特定の実施形態において、表面改変剤としては、商品名Pluronic(登録商標)を有するポロキサマーを含むポリマーが挙げられる。本明細書に記載の実施形態で有用である可能性のあるPluronic(登録商標)ポリマーとしては、限定はされないが、F127、F38、F108、F68、F77、F87、F88、F98、L101、L121、L31、L35、L43、L44、L61、L62、L64、L81、L92、N3、P103、P104、P105、P123、P65、P84およびP85が挙げられる。

0063

特定のPluronic(登録商標)分子の分子量の例を表1に示す。

0064

その他の範囲も、可能であり、本明細書に記載の特定の実施形態において有用である可能性があるが、一部の実施形態において、PEG−PPO−PEGトリブロックコポリマーの疎水性ブロックは、前記分子量の1つ(例えば、少なくとも約3kDaかつ約15kDa以下)を有し、親水性ブロックは、合わせて、ポリマーに対して前記範囲の1つの重量パーセント(例えば、少なくとも約15重量%、少なくとも約20重量%少なくとも約25重量%、または少なくとも約30重量%、かつ約80重量%以下)を有する。これらの基準内に包含される特定のPluronic(登録商標)ポリマーとしては、例えば、F127、F108、P105およびP103が挙げられる。驚くべきことに、例中でより詳細に説明するように、これらの特定のPluronic(登録商標)ポリマーは、この基準内に包含されないその他の被試験Pluronic(登録商標)ポリマーを超えて、粒子を粘液浸透性にすることが見出された。さらに、粒子を粘液浸透性にしなかったその他の薬剤としては、ポリビニルピロリドン(PVP/Kollidon)ポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールのグラフトコポリマー(Kollicoat IR)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(Methocel)などの特定のポリマー;Tween20、Tween80、ソルトールHS15、Triton X100、チロキサポールクレモホールRH40などのオリゴマー;Span20、Span80、オクチルグルコシドセチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)などの小分子が挙げられる。

0065

本明細書中の説明の多くは、親水性ブロック−疎水性ブロック−親水性ブロックの配置(例えば、PEG−PPO−PEGトリブロックコポリマー)を含むコーティングに関係するが、コーティングは、この配置に限定されるものではないこと、およびその他の配置および材料もあり得ることを認識されたい。例えば、粒子は単一のコーティングを含むが、他の実施形態において、粒子は、1つを超えるコーティング(例えば、少なくとも2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれ以上のコーティング)を含むことができ、各コーティングは、必ずしも、粘液浸透性材料から形成される、または粘液浸透性材料を含む必要はない。一部の事例で、中間コーティング(すなわち、芯表面と外側コーティングとの間のコーティング)は、芯表面への外側コーティングの付着を容易にするポリマーを含むことができる。多くの実施形態において、粒子の外側コーティングは、粘液中での粒子の輸送を容易にする材料を含むポリマーを含む。

0066

かくして、コーティング(例えば、内側コーティング、中間コーティング、および/または外側コーティング)は、任意の適切なポリマーを含むことができる。一部の事例で、ポリマーは、生体適合性および/または生分解性でよい。一部の事例で、ポリマー性材料は、1種を超えるポリマー(例えば、少なくとも2、3、4、5種またはそれ以上のポリマー)を含むことができる。一部の事例で、ポリマーは、ランダムコポリマーまたは本明細書に記載のようなブロックコポリマー(例えば、ジブロックコポリマー、トリブロックコポリマー)でよい。

0067

適切なポリマーの非限定的例としては、ポリアミンポリエーテルポリアミドポリエステル、ポリカーバメートポリウレアポリカーボネート、ポリスチレン、ポリイミドポリスルホンポリウレタンポリアセチレンポリエチレンポリエチレンイミンポリイソシアネートポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリロニトリル、およびポリアリレートを挙げることができる。具体的なポリマーの非限定的例には、ポリ(カプロラクトン)(PCL)、エチレン酢酸ビニルポリマー(EVA)、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(L−乳酸)(PLLA)、ポリ(グリコール酸)(PGA)、ポリ(乳酸−co−グリコール酸)(PLGA)、ポリ(L−乳酸−co−グリコール酸)(PLLGA)、ポリ(D,L−ラクチド)(PDLA)、ポリ(L−ラクチド)(PLLA)、ポリ(D,L−ラクチド−co−カプロラクトン)、ポリ(D,L−ラクチド−co−カプロラクトン−co−グリコリド)、ポリ(D,L−ラクチド−co−PEO−co−D,L−ラクチド)、ポリ(D,L−ラクチド−co−PPO−co−D,L−ラクチド)、ポリアルキルシアノアクリレート、ポリウレタン、ポリ−L−リシン(PLL)、ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)、ポリ(エチレングリコール)、ポリ−L−グルタミン酸、ポリ(ヒドロキシ酸)、ポリアンヒドリドポリオルトエステル、ポリ(エステルアミド)、ポリアミド、ポリ(エステルエーテル)、ポリカーボネート、ポリアルキレン(ポリエチレンおよびポリプロピレンなど)、ポリアルキレングリコール(ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリアルキレンオキシド(PEO)など)、ポリアルキレンテレフタレート(ポリ(エチレンテレフタレート)など)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルエーテルポリビニルエステル(ポリ(酢酸ビニル)など)、ポリビニルハライド(ポリ(塩化ビニル)(PVC)など)、ポリビニルピロリドン、ポリシロキサン、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン、誘導体化されたセルロースアルキルセルロースヒドロキシアルキルセルロースセルロースエーテルセルロースエステルニトロセルロースヒドロキシプロピルセルロースカルボキシメチルセルロースなど)、アクリル酸のポリマー(ポリ(メチル(メタアクリレート)(PMMA)、ポリ(エチル(メタ)アクリレート)、ポリ(ブチル(メタ)アクリレート)、ポリ(イソブチル(メタ)アクリレート)、ポリ(ヘキシル(メタ)アクリレート)、ポリ(イソデシル(メタ)アクリレート)、ポリ(ラウリル(メタ)アクリレート)、ポリ(フェニル(メタ)アクリレート)、ポリ(メチルアクリレート)、ポリ(イソプロピルアクリレート)、ポリ(イソブチルアクリレート)、ポリ(オクタデシルアクリレート)など)(本明細書中では、一緒にして「ポリアクリル酸」と呼ばれる)、およびこれらのコポリマーおよび混合物、ポリジオキサノンおよびそのコポリマー、ポリヒドロキシアルカン酸エステル、ポリプロピレンフマレートポリオキシメチレン、ポロキサマー、ポリ(オルト)エステル、ポリ(酪酸)、ポリ(吉草酸)、ポリ(ラクチド−co−カプロラクトン)、およびトリメチレンカーボネート、ポリビニルピロリドンを挙げることができる。

0068

ポリマーの分子量は、様々でよい。一部の実施形態において、分子量は、少なくとも約0.5kDa、少なくとも約1kDa、少なくとも約2kDa、少なくとも約3kDa、少なくとも約4kDa、少なくとも約5kDa、少なくとも約6kDa、少なくとも約8kDa、少なくとも約10kDa、少なくとも約12kDa、少なくとも約15kDa、少なくとも約20kDa、少なくとも約30kDa、少なくとも約40kDa、または少なくとも約50kDaでよい。一部の実施形態において、分子量は、約50kDa以下、約40kDa以下、約30kDa以下、約20kDa以下、約12kDa以下、約10kDa以下、約8kDa以下、約6kDa以下、約5kDa以下、または約4kDa以下でよい。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも約2kDaかつ約15kDa以下の分子量)も可能である。その他の範囲も可能である。分子量は、光散乱、ゲル浸透クロマトグラフィーなどの任意の公知の技法を使用して測定することができる。その他の方法も当技術分野で公知である。

0069

特定の実施形態において、ポリマーは生体適合性である、すなわち、ポリマーは、生存対象中に挿入または注入された場合に、有害な応答を典型的には誘導せず;例えば、それは、重大な炎症、および/または免疫系による、例えば、T細胞介在性応答を介する、ポリマーの急性拒絶を含まない。もちろん、「生体適合性」は、相対的な用語であり、生体組織と高度に適合性であるポリマーについてさえ、若干程度の免疫応答予想されることが認識されるであろう。しかし、本明細書中で使用する場合、「生体適合性」は、免疫系の少なくとも一部による材料の急性拒絶に関連し、すなわち、対象中に埋め込まれた非生体適合性材料は、免疫系による材料の拒絶を十分に制御できないほど重症で、かつしばしば材料を対象から除去しなければならないほどの程度である対象における免疫応答を誘導する。生体適合性を測定するための1つの簡単な試験は、ポリマーをインビトロで細胞に暴露することであり:生体適合性ポリマーは、中度の濃度、例えば約50μg/106細胞の濃度で有意な細胞死を典型的にはもたらさないポリマーである。例えば、生体適合性ポリマーは、繊維芽細胞または上皮細胞などの細胞に暴露された場合に、このような細胞によって貪食、さもなければ取り込まれた場合でさえ、細胞死を引き起こす可能性は約20%未満である。一部の実施形態において、物質は、それをインビトロで細胞に添加することによってもたらされる細胞死が20%以下であり、かつそれらをインビボで投与することが、望ましくない炎症またはその他のこのような有害作用を誘導しないなら、「生体適合性」である。

0070

特定の実施形態において、生体適合性ポリマーは、生分解性でよく、すなわち、ポリマーは、体内でまたは細胞に導入された場合などの生理学的環境内で、化学的および/または生物学的に(例えば、細胞機構によってまたは加水分解によって)分解することができる。例えば、ポリマーは、水(例えば、対象内の)への暴露で自発的に加水分解するものでよく、かつ/またはポリマーは、熱(例えば約37℃の温度)への暴露で分解することができる。ポリマーの分解は、使用されるポリマーまたはコポリマーに応じて、様々な速度で起こり得る。例えば、ポリマーの半減期(ポリマーの50%がモノマーおよび/またはその他の非ポリマー性部分に分解される時間)は、ポリマーに応じて、数日、数週間、数か月、または数年の桁でよい。ポリマーは、例えば、酵素活性または細胞機構によって、一部の事例では、例えばリソチーム(例えば、比較的低いpHを有する)への暴露を介して、生物学的に分解される可能性がある。一部の事例で、ポリマーは、モノマー、および/または細胞が細胞に対する重大な毒性効果なしに再使用または処理できる(すなわち、成分を細胞にインビトロで添加した場合に、死滅する細胞は約20%未満である)その他の非ポリマー性部分に分解される可能性がある。例えば、ポリラクチドは加水分解されて乳酸を形成し、ポリグリコリドは加水分解されてグリコール酸を形成する可能性がある、等々。
生分解性ポリマーの例には、限定はされないが、ポリ(エチレングリコール)−ポリ(プロピレンオキシド)−ポリ(エチレングリコール)トリブロックコポリマー、ポリ(ラクチド)(またはポリ(乳酸))、ポリ(グリコリド)、(またはポリ(グリコール酸))、ポリ(オルトエステル)、ポリ(カプロラクトン)、ポリリシン、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(ウレタン)、ポリ(アンヒドリド)、ポリ(エステル)、ポリ(炭酸トリメチレン)、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(ウレタン)、ポリ(β−アミノエステル)など、およびこれらのおよび/またはその他のポリマーのコポリマーまたは誘導体、例えば、ポリ(ラクチド−co−グリコリド)(PLGA)が含まれる。

0071

特定の実施形態において、ポリマーは、所望の適用で許容される期間内で生分解性であればよい。インビボ療法などの特定の実施形態において、このような分解は、通常、温度が25〜37℃でpHが6〜8の生理学的溶液への暴露で、約5年、1年、6か月、3か月、1か月、15日、5日、3日以下、またはさらには1日未満(例えば、1〜4時間、4〜8時間、4〜24時間、1〜24時間)の期間で起こる。他の実施形態において、ポリマーは、所望の適用に応じて、約1時間〜数週間の期間で分解する。
本明細書に記載のコーティングおよび粒子は、ポリマーを含むことができるが、一部の実施形態において、本明細書に記載の粒子は、ポリマーでなく(例えば、非ポリマー)かつ医薬品でない疎水性材料を含む。例えば、一部の実施形態において、粒子の全部または一部を、不動態化層で被覆することができる。非ポリマー性材料の非限定的例としては、特定の金属、ワックス、および有機材料(例えば、有機シラン、過フッ化またはフッ化有機材料)を挙げることができる。

0072

粘膜粘着性が低減された粒子
本明細書に記載のように、一部の実施形態において、方法は、その粘膜粘着性を低減することが望まれる粒子などの材料を突き止めることを含む。粘液中での拡散性の増加を必要とする材料は、例えば、疎水性であり、多くの水素結合供与体または受容体を有し、かつ/または高度に帯電性である可能性がある。一部の事例では、材料として、結晶性または非晶性の固体材料を挙げることができる。芯として役立つ可能性のある材料は、本明細書に記載の適切なポリマーで被覆されていてもよく、それによって表面上に複数の表面改変部分を伴う粒子を形成し、粘液粘着性の低減をもたらすことができる。低減された粘液粘着性を有すると記載される本明細書中の粒子は、別法として、粘液中での輸送を増加させること、粘液中で移動性があるか、または粘液浸透性(すなわち、粘液浸透性粒子)であることとして特徴付けられ、粒子は、(陰性)対照粒子に比べて、より速く粘液中で輸送されることを意味する。(陰性)対照粒子は、粘液粘着性であることが知られている粒子、例えば、本明細書に記載のコーティングで被覆されていない非修飾粒子または芯、例えば200nmのカルボキシル化ポリスチレン粒子でよい。

0073

特定の実施形態において、本発明の方法は、修飾された物質からなる医薬組成物または製剤を、例えば、対象の粘液または粘膜表面に送達(例えば、局所送達)するために構成された製剤の状態で調製することを含む。表面改変部分を有する医薬組成物は、例えば、粘液粘着性が低減されているため、対象の粘膜表面に送達することができ、対象中の粘膜バリアを通過することができ、かつ/または粘膜表面での粒子の滞留延長し、かつ/または均一な分布を増加させることができる。当業者にとって公知であるように、粘液は、ほとんどの外来粒子を捕捉する粘弾性のある粘着性物質である。捕捉された粒子は、下にある上皮に到達することができず、かつ/または粘液排除機構によって急速に排除される。粒子が下にある上皮に到達するため、および/または粒子が粘膜組織中に長く滞留するためには、粒子は、粘液分泌液に急速に浸透し、かつ/または粘液排除機構を回避しなければならない。粒子が粘液に実質的に粘着しないなら、粒子は、ムチン繊維間の間隙流体中に拡散し、下にある上皮に到達することができ、かつ/または粘液排除機構によって排除されない。したがって、粘液粘着性材料(例えば、疎水性である医薬品)を粒子の粘液粘着性を低減するための材料で修飾することは、下にある上皮への粒子の効率的な送達および/または粘膜表面での粒子の長い滞留を可能にすることができる。

0074

さらに、一部の実施形態において、粘液粘着性が低減された本明細書に記載の粒子は、より粘液粘着性である粒子に比較して、組織表面での粒子のより良好な分布を促進し、かつ/または組織表面での存在を延長する。例えば、一部の事例で、胃腸管などの管腔空間は、粘液で被覆された表面で取り囲まれている。このような空間に送達された粘液粘着性粒子は、身体の自然な排除機構によって、管腔空間および粘液で被覆された表面から典型的には除去される。粘液粘着性が低減された本明細書に記載の粒子は、粘液粘着性粒子に比較して、管腔空間に比較的より長期間留まることができる。この長い存在が、粒子の排除を防止または低減することができ、かつ/または組織表面上への粒子のより良好な分布を可能にすることができる。長い存在は、また、管腔空間中での粒子輸送に影響を及ぼすことができ、例えば、粒子は、粘液層中に分布することができ、かつ下にある上皮に到達することができる。

0075

特定の実施形態において、本明細書に記載のポリマーで被覆された材料(例えば、芯)は、対象中の粘液または粘膜バリアを通過し、かつ/または粘膜表面で粒子の長い滞留を呈示し、かつ/または粒子の均一な分布を増大させることができ、例えば、このような物質は、(陰性)対照粒子に比較して、対象の身体からより徐々に(少なくとも2倍、5倍、10倍、さらには少なくとも20倍より徐々に)排除される。(陰性)対照粒子は、粘液粘着性であることが知られている粒子、例えば、本明細書に記載のコーティングで被覆されていない非修飾粒子または芯、例えば、200nmのカルボキシル化ポリスチレン粒子でよい。
特定の実施形態において、本明細書に記載の粒子は、次の通り定義される特定の相対速度<Vmean>relを有する:




式中、<Vmean>は、全平均軌跡平均速度であり、Vmeanは、その軌跡にわたって平均化された個々の粒子の速度であり、サンプルは、注目の粒子であり、陰性対照は、200nmのカルボキシル化ポリスチレン粒子であり、陽性対照は、2kDa〜5kDaのPEGで密にPEG化された200nmのポリスチレン粒子である。

0076

相対速度は、多様な粒子追跡技法によって測定することができる。例えば、CCDカメラ具備した蛍光顕微鏡を使用して、各サンプル内のいくつかの領域から100Xの倍率下に、粒子、すなわちサンプル、陰性対照、および陽性対照のそれぞれの種類について、66.7msの時間分解能で15の動画(15コマ/秒)を記録することができる。サンプル、陰性および陽性対照は、軌跡を観察するための蛍光性粒子でよい。別法として、非蛍光性粒子を、蛍光性分子蛍光性タグを付けた表面薬剤、または蛍光性タグを付けたポリマーで被覆することができる。最新の画像処理ソフトウェア(例えば、Image ProまたはMetaMorph)を使用して、多様な粒子の少なくとも3.335秒の時間尺度にわたる個々の軌跡(50コマ)を測定することができる。

0077

一部の実施形態において、本明細書に記載の粒子は、粘液中で、約0.3以上、約0.4以上、約0.5以上、約0.6以上、約0.7以上、約0.8以上、約0.9以上、約1.0以上、約1.1以上、約1.2以上、約1.3以上、約1.4以上、約1.5以上、約1.6以上、約1.7以上、約1.8以上、約1.9以上または約2.0以上の相対速度を有する。一部の実施形態において、本明細書に記載の粒子は、粘液中で、約10.0以下、約8.0以下、約6.0以下、約4.0以下、約3.0以下、約2.0以下、約1.9以下、約1.8以下、約1.7以下、約1.6以下、約1.5以下、約1.4以下、約1.3以下、約1.2以下、約1.1以下、約1.0以下、約0.9以下、約0.8以下、または約1.7以下の相対速度を有する。上で言及した範囲の組合せ(例えば、約0.5以上かつ約6.0以下の相対速度)も可能である。その他の範囲も可能である。粘液は、例えば、ヒト頸膣粘液でよい。

0078

特定の実施形態において、本明細書に記載の粒子は、粘液または粘膜バリア中で、対照粒子または対応粒子(例えば、非修飾であるおよび/または本明細書に記載のコーティングで被覆されていない対応粒子)に比べて、より大きな速度または拡散率で拡散することができる。一部の事例で、本明細書に記載の粒子は、粘液または粘膜バリアを、対照粒子または対応粒子に比べて、少なくとも約10倍、20倍、30倍、50倍、100倍、200倍、500倍、1000倍、2000倍、5000倍、10000倍、またはそれ以上である速度または拡散率で通過することができる。一部の事例で、本明細書に記載の粒子は、粘液または粘膜バリアを、対照粒子または対応粒子に比べて、約10000倍以下、約5000倍以下、約2000倍以下、約1000倍以下、約500倍以下、約200倍以下、約100倍以下、約50倍以下、約30倍以下、約20倍以下、または約10倍以下である速度または拡散率で通過することができる。上で言及した範囲の組合せ(例えば、対照粒子または対応粒子に比べて少なくとも約10倍かつ約1000倍以下)も可能である。その他の範囲も可能である。

0079

本明細書に記載の比較の目的に関して、対応粒子は、試験粒子とほぼ同一の大きさ、形状、および/または密度であるが、試験粒子を粘液中で移動性にするコーティングを欠いている。一部の事例で、測定は、約1秒、約0.5秒、約2秒、約5秒、または約10秒の時間尺度をベースにする。当業者は、二乗幾何平均変位および速度または拡散率を測定する方法を承知であろう。
さらに、本明細書に記載の粒子は、対応粒子または対照粒子に比べて、少なくとも約10倍、20倍、30倍、50倍、100倍、200倍、500倍、1000倍、2000倍、5000倍、10000倍、またはそれ以上である二乗幾何平均変位で、粘液または粘膜バリアを通過できる。一部の事例で、本明細書に記載の粒子は、対照粒子または対応粒子に比べて、約10000倍以下、約5000倍以下、約2000倍以下、約1000倍以下、約500倍以下、約200倍以下、約100倍以下、約50倍以下、約30倍以下、約20倍以下、または約10倍以下である二乗幾何平均変位で粘液または粘膜バリアを通過することができる。上で言及した範囲の組合せ(例えば、対照粒子または対応粒子に比べて、少なくとも約10倍かつ約1000倍以下)も可能である。その他の範囲も可能である。

0080

一部の実施形態において、本明細書に記載の粒子は、前記粒子が水中を拡散できる速度または拡散率にほぼ等しい速度で粘膜バリア中を拡散する。一部の事例で、本明細書に記載の粒子は、粒子が同一条件下で水中を拡散する拡散率の約1/2以下、約1/4以下、約1/8以下、約1/16以下、約1/32以下、約1/50以下、約1/100以下、約1/200以下、約1/300以下、約1/400以下、約1/500以下、約1/600以下、約1/700以下、約1/800以下、約1/900以下、約1/1000以下、約1/2000以下、約1/5000以下、約1/10,000以下である速度または拡散率で、粘膜バリアを通過することができる。一部の事例で、本明細書に記載の粒子は、粒子が同一条件下で水中を拡散する拡散率の約1/10,000以上、約1/5000以上、約1/2000以上、約1/1000以上、約1/900以上、約1/800以上、約1/700以上、約1/600以上、約1/500以上、約1/400以上、約1/300以上、約1/200以上、約1/100以上、約1/50以上、約1/32以上、約1/16以上、約1/8以上、約1/4以上、または約1/2以上である速度または拡散率で、粘膜バリアを通過することができる。上で言及した範囲の組合せ(例えば、粒子が同一条件下で水中を拡散する拡散率の約1/5000以上かつ1/500未満)も可能である。その他の範囲も可能である。測定は、約1秒、約0.5秒、約2秒、約5秒、または約10秒の時間尺度をベースにすることができる。

0081

個々の実施形態において、本明細書に記載の粒子は、粒子が水中を拡散する拡散率の約1/500以下である拡散率で、ヒト頸膣粘液中を拡散することができる。一部の事例で、測定は、約1秒、約0.5秒、約2秒、約5秒、または約10秒の時間尺度をベースにすることができる。
特定の実施形態において、本発明は、ヒト頸膣粘液などの粘液中を、特定の絶対拡散率で移動する粒子を提供する。例えば、本明細書に記載の粒子は、少なくとも約1×10-4μm/秒、2×10-4μm/秒、5×10-4μm/秒、1×10-3μm/秒、2×10-3μm/秒、5×10-3μm/秒、1×10-2μm/秒、2×10-2μm/秒、4×10-2μm/秒、5×10-2μm/秒、6×10-2μm/秒、8×10-2μm/秒、1×10-1μm/秒、2×10-1μm/秒、5×10-1μm/秒、1μm/秒、または2μm/秒の拡散率で移動できる。一部の事例で、粒子は、約2μm/秒以下、約1μm/秒以下、約5×10-1μm/秒以下、約2×10-1μm/秒以下、約1×10-1μm/秒以下、約8×10-2μm/秒以下、約6×10-2μm/秒以下、約5×10-2μm/秒以下、約4×10-2μm/秒以下、約2×10-2μm/秒以下、約1×10-2μm/秒以下、約5×10-3μm/秒以下、約2×10-3μm/秒以下、約1×10-3μm/秒以下、約5×10-4μm/秒以下、約2×10-4μm/秒以下、または約1×10-4μm/秒以下の拡散率で移動できる。上で言及した範囲の組合せ(例えば、約2×10-4μm/秒以上かつ約1×10-1μm/秒以下)も可能である。その他の範囲も可能である。一部の事例で、測定は、約1秒、約0.5秒、約2秒、約5秒、または約10秒の時間尺度をベースにしている。

0082

本明細書に記載の移動度(例えば、相対速度、拡散率)の多くは、ヒト頸膣粘液中で測定できるが、それらの移動度は、その他の種類の粘液中でも同様に測定できることを理解されたい。

0083

特定の実施形態において、本明細書に記載の粒子は、表面改変部分を所定の密度で含む。表面改変部分は、例えば、粒子を含む溶媒に暴露される表面改変剤の一部でよい。例として、PEG部分は、表面改変剤PEG−PPO−PEGの表面改変部分であり得る。一部の事例で、表面改変部分および/または表面改変剤は、nm2当たりの単位または分子数で、少なくとも約0.001、少なくとも約0.002、少なくとも約0.005、少なくとも約0.01、少なくとも約0.02、少なくとも約0.05、少なくとも約0.1、少なくとも約0.2、少なくとも約0.5、少なくとも約1、少なくとも約2、少なくとも約5、少なくとも約10、少なくとも約20、少なくとも約50、少なくとも約100個、またはそれ以上の密度で存在する。一部の事例で、表面改変部分および/または表面改変剤は、nm2当たりの単位または分子数で、約100以下、約50以下、約20以下、約10以下、約5以下、約2以下、約1以下、約0.5以下、約0.2以下、約0.1以下、約0.05以下、約0.02以下、または約0.01以下の密度で存在する。上で言及した範囲の組合せ(例えば、nm2当たりの単位または分子数で少なくとも約0.01かつ約1以下)も可能である。その他の範囲も可能である。一部の実施形態において、上記の密度値は、表面改変剤が溶液中で他の成分と平衡状態で存在する場合の平均密度でよい。

0084

当業者は、表面改変部分の平均密度を定量化または推定する方法を承知しているであろう(例えば、そのそれぞれが、参照により本明細書に組み込まれる、S.J. Budijono et al., Colloidsand Surfaces A: Physicochem. Eng. Aspects 360(2020)105-110、およびJoshi, et al., Anal. Chim. Acta 104 (1979)153-160を参照されたい)。例えば、本明細書に記載のように、表面改変部分の平均密度は、HPLC定量およびDLS分析を使用して測定することができる。表面密度の測定が課題となる粒子の懸濁液を、まずDLSを使用して大きさで分類する:少量を適切な濃度(例えば、約100μg/mL)まで希釈し、z平均直径を粒径の代表測定値と見なす。次いで、残りの懸濁液を2つのアリコートに分割する。HPLCを使用して、第1アリコートを、芯材量の全濃度について、および表面改変部分の全濃度についてアッセイする。再度HPLCを使用して、第2アリコートを、遊離または非拘束の表面改変部分の濃度についてアッセイする。第2アリコートから遊離または非拘束の表面改変部分のみを得るため、粒子、それゆえ任意の拘束された表面改変部分を、超遠心によって除去する。表面改変部分の全濃度から非拘束の表面改変部分の濃度を差し引くことによって、拘束された表面改変部分の濃度を求めることができる。芯材料の全濃度も、第1アリコートから求めたので、芯材料と表面改変部分との間の質量比率を求めることができる。表面改変部分の分子量を利用して、芯材料の質量に対する表面改変部分の数を計算することができる。この数を表面密度の測定に転用するために、芯材料の質量当たりの表面積を計算する必要がある。粒子の体積は、芯材料の質量当たりの表面積の計算を可能にするDLSから得られる直径を有する球のそれとして近似される。この方式で、表面積当たりの表面改変部分の数を求めることができる。この方法は、本明細書に記載の密度値を測定するのに使用された。

0085

密度は、また、電子顕微鏡法、光散乱、または表面相互作用の測定などの方法により芯材料の表面積を量化または見積もること、次いで、液体クロマトグラフィーまたは質量分光法などの方法により粘着された表面改変剤を定量することによって測定することができる。(参照により本明細書に組み込まれる、例えば、Wang et al., Angew Chem Int Ed Engl,2008,47(50),9726-9を参照されたい)。

0086

特定の実施形態において、本明細書に記載の粒子は、粒子のゼータ電位に影響を及ぼす表面改変部分および/または表面改変剤を含む。被覆された粒子のゼータ電位は、例えば、少なくとも約−100mV、少なくとも約−75mV、少なくとも約−50mV、少なくとも約−40mV、少なくとも約−30mV、少なくとも約−20mV、少なくとも約−10mV、少なくとも約−5mV、少なくとも約5mV、少なくとも約10mV、少なくとも約20mV、少なくとも約30mV、少なくとも約40mV、少なくとも約50mV、少なくとも約75mV、または少なくとも約100mVでよい。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも約−50mVかつ約50mV以下のゼータ電位)も可能である。その他の範囲も可能である。

0087

本明細書に記載の被覆された粒子は、任意の適切な形状および/または大きさを有することができる。一部の実施形態において、被覆された粒子は、芯の形状に実質上類似した形状を有する。一部の事例で、本明細書に記載の被覆された粒子は、ナノ粒子でよい、すなわち、粒子は、約1μm以下の特徴的な寸法を有し、粒子の特徴的な寸法は、粒子と同一の体積を有する完全球の直径である。他の実施形態において、より大きな大きさもあり得る(例えば、約1〜10μm)。複数の粒子は、一部の実施形態において、平均サイズで特徴づけることもできる(例えば、複数の粒子についての平均最大断面寸法、または平均最小断面寸法)。複数の粒子は、例えば、約10μm以下、約5μm以下、約1μm以下、約800nm以下、約700nm以下、約500nm以下、400nm以下、300nm以下、約200nm以下、約100nm以下、約75nm以下、約50nm以下、約40nm以下、約35nm以下、約30nm以下、約25nm以下、約20nm以下、約15nm以下、または約5nm以下の平均サイズを有することができる。一部の事例で、複数の粒子は、例えば、少なくとも約5nm、少なくとも約20nm、少なくとも約50nm、少なくとも約100nm、少なくとも約200nm、少なくとも約300nm、少なくとも約400nm、少なくとも約500nm、少なくとも約1μm、または少なくとも約5μmの平均サイズを有することができる。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも約50nmかつ約500n以下の平均サイズ)も可能である。その他の範囲も可能である。一部の実施形態において、本明細書に記載の方法で形成される芯の大きさは、ガウス型分布を有する。

0088

医薬品
一部の実施形態において、被覆された粒子は、少なくとも1種の医薬品を含む。医薬品は、粒子の芯中に、および/または粒子のコーティング中に存在することができる(例えば、芯および/またはコーティングの全体に分散されて)。一部の事例で、医薬品は、粒子の表面上に(例えば、コーティングの外側表面上、コーティングの内側表面、芯の表面上に)配置することができる。医薬品は、一般に公知である技法(例えば、コーティング、吸着、共有結合、またはその他の方法)を使用して、粒子内に含められ、かつ/または粒子の一部に配置されることができる。一部の事例で、医薬品は、粒子を被覆する前または間に、粒子の芯中に存在することができる。一部の事例で、医薬品は、本明細書に記載のように、粒子の芯を形成する際に存在する。
医薬品の非限定的例には、造影用薬剤、診断用薬剤、治療用薬剤、検出可能な標識を有する薬剤、核酸、核酸類似体、小分子、ペプチド模倣体、タンパク質、ペプチド、脂質、ワクチンウイルスベクターウイルス、および界面活性剤が含まれる。

0089

一部の実施形態において、本明細書に記載の粒子中に含められる医薬品は、標的とされる予定の粘膜組織中で治療、診断、または造影効果を有する。粘膜組織の非限定的例には、口腔(例えば、口内および食道膜および扁桃表面を含む)、眼、消化管(例えば、小腸大腸結腸直腸を含む)、鼻、呼吸器(例えば、鼻、咽頭気管および気管支の膜)、および生殖器(例えば、膣、頸管および尿道の膜)の組織が含まれる。

0090

任意の適切な数の医薬品が、本明細書に記載の粒子中に存在することができる。例えば、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、またはそれ以上であるが、一般には10種未満の医薬品が、本明細書に記載の粒子中に存在することができる。

0091

粘液粘着性である多くの薬物が、当技術分野で公知であり、本明細書に記載の粒子中で医薬品として使用することができる(例えば、Khanvilkar K, Donovan MD, Flanagen DR, Drug transfer through mucus, Advanced Drug Delivery Reviews 48 (2001) 173-193;BhatPG, Flanagan DR, Donovan MD. Drug diffusion through cystic fibrotic mucus: steady-state permeation, rheologic properties, and glycoprotein morphology, J Pharm Sci, 1996 Jun;85(6):624-30を参照されたい)。医薬品のさらなる非限定的例には、造影および診断用薬剤(放射線不透過剤標識化抗体標識化核酸プローブ、着色または蛍光色素などの色素、等々)、ならびに補助薬放射線増感剤トランスフェクション増強剤走化性薬剤および走化性誘引剤細胞粘着および/または細胞移動性を調節するペプチド、細胞浸透化剤、ワクチン増強剤、多剤耐性抑制剤および/または流出ポンプ阻害剤、等々)が含まれる。

0092

医薬品のさらなる非限定的例には、アロキシプリンアウラフィンアザプロパゾン、ベノリレート、ジフルニサルエトドラクフェンブフェンフェノプロフェンカルシウム(calcim)、フルルビプロフェンフロセミドイブプロフェンインドメタシンケトプロフェン、エタボン酸ロテプレドノール、メクロフェナム酸メフェナム酸ナブメトンナプロキセンオキシフェンブタゾンフェニルブタゾンピロキシカムスリンダクアルベンダゾールヒドロキシナフトエ酸ベフェニウム、カンベンダゾールジクロロフェンイベルメクチンメベンダゾールオキサムニキン、オクスフェンダゾール、エンボン酸オキサンテルプラジカンテル、エンボン酸ピランテルチアベンダゾールアミオダロンHCl、ジソピラミド酢酸フレカイニド硫酸キニジンが含まれる。抗菌剤:ベネタミンペニシリンシノキサシンシプロフロキサシンHCl、クラリスロマイシンクロファジミンクロキサシリンデメクロサイクリンドキシサイクリンエリスロマイシンエチオナミドイミペネムナリジクス酸ニトロフラントインリファンピシンスピラマイシンスルファベンズアミドスルファドキシンスルファメラジンスルフアセトアミド、スルファジアジン、スルファフラゾール、スルファメトキサゾールスルファピリジンテトラサイクリントリメトプリムジクマロールジピリダモール、ニクマロンフェニンジオンアモキサピンマプロチリンHCl、ミアンセリンHCl、ノルトリプチリンHCl、トラゾドンHCl、マレイン酸トリミプラミンアセトヘキサミドクロルプロパミドグリベンクラミドグリクラジドグリピジドトラザミドトルブタミド、ベクラミド、カルバマゼピンクロナゼパムエトトインメトインメススキシミド、メチルフェノバルビトンオクスカルバゼピンパラメタジオンフェナセミド、フェノバルビトン、フェニトインフェンスキシミド、プリミドンスルチアムバルプロ酸アンホテリシン、硝酸ブトコナゾールクロトリマゾール、硝酸エコナゾールフルコナゾールフルシトシングリセオフルビンイトラコナゾールケトコナゾールミコナゾールナタマイシンナイスタチン、硝酸スルコナゾールテルビナフィンHCl、テルコナゾールチオコナゾールウンデセン酸アロプリノールプロベネシド、スルフィン−ピラゾンアムロジピンベニジピン、ダロジピン、ジリタゼムHCl、ジアゾキシドフェロジピン酢酸グアナベンズイスラジピンミノキシジルニカルジピンHCl、ニフェジピンニモジピンフェノキシベンズアミンHCl、プラゾシンHCl、レセルピンテラゾシンHCl、アモジアキンクロロキンクロルログアニルHCl、ハロファントリンHCl、メフロキンHCl、ログアニルHCl、プリメタミン、硫酸キニンメシル酸ジヒドロエルゴタミン酒石酸エルゴタミン、マレイン酸メチセルギド、マレイン酸ピゾチフェンコハク酸スマトリプタンアトロピンベンズヘキソールHCl、ビペリデンエトプロパジンHCl、ヒオスシアミン、メペンゾレートブロミドオキシフェンシルシミンHCl、トロピカミドアミノグルテチミドアムサクリンアザチオプリンブスルファンクロランブシルシクロスポリンダカルバジンエストラムスチンエトポシドロムスチンメルファランメルカプトプリンメトトレキサートマイトマイシンミトタンミトザントロンプロカルバジンHCl、クエン酸タモキシフェンテストラクトン、ベンズニダゾール、クリオキノール、デコキネート、ジヨードヒドロキシキノリンフロ酸ジロキサニド、ジニトルミド、フルゾリドンメトロニダゾールニモラゾール、ニトロフラゾン、オルニダゾール、チニダゾールカルビマゾールプロピルチオウラシルアルプラゾラムアミロバルビトン、バルビトン、ベンタゼパムブロマゼパムブロムペリドールブロチゾラムブトバルビトン、カルブロマールクロルジアゼポキシド、クロルメチアゾールクロルプロマジンクロバザムクロチアゼパムクロザピンジアゼパムドロペリドールエチナメート、フルナニゾン、フルニトラゼパム、フルオプロマジン、デカン酸フルペンチキソル、デカン酸フルフェナジンフルラゼパムハロペリドールロラゼパムロルメタゼパムメダゼパムメプロバメートメタカロンミダゾラムニトラゼパムオキサゼパムペントバルビトンペルフェナジンピモジドプロクロルペラジンスルピリドテマゼパムチオリダジントリアゾラムゾピクロンアセブトロールアルプレノロールアテノロールラベタロールメトプロロールナドロールオクスプレノロールピンドロールプロプラノロールアムリノンジギトキシンジゴキシンエノキシモンラナトシドC、メジゴキシン、ベクロメタゾンベタメタゾンブデソニド酢酸コルチゾン、デゾキシメタゾン、デキサメタゾン酢酸フルドロコルチゾンフルニソリド、フルコルトロン、プロピオン酸フルチカゾンヒドロコルチゾンメチルプレドニゾロンプレドニゾロンプレドニゾントリアムシノロンアセタゾラミドアミロリドベンドロフルアジド、ブメタニドクロロチアジドクロルサリドンエタクリン酸フルセミドメトラゾンスピロノラクトントリアムテレンメシル酸ブロモクリプチン、マレイン酸リスリドビサコジルシメチジンシサプリドジフェノキシレートHCl、ドンペリドンファモチジンロペラミドメサラジンニザチジンオメプラゾールオンダンセルトンHCl、ラニチジンHCl、スルファサラジンアクリバスチン、アステミゾールシンナリジン、シクリジン、シプロヘプタジエン(cyproheptadie)HCl、ジメンヒドリネートフルナリジンHCl、ロラタジン、メクロジンHCl、オキサトミドテルフェナジンベザフィブレートクロフィブレートフェノフィブレートゲムフィブロジルプロブコール硝酸アミル三硝酸グリセリル二硝酸イソソルビド一硝酸イソソルビド四硝酸ペンタエリスリトールβ−カロテンビタミンAビタミンB2、ビタミンDビタミンEビタミンKコデイン、デキストロプロピオキシフェン、ジアモルフィン、ジヒドロコデインメプタジノールメタドンモルフィンナルブフィンペンタゾシンクエン酸クロミフェンダナゾールエチニルエストラジオール酢酸メドロキシプロゲステロンメストラノールメチルテストステロンノルエチステロンノルゲストレルエストラジオール結合型エストロゲン(oestrogens)、プロゲステロンスタノゾロールスチルベストロール(stibestrol)、テストステロンチボロン、アンフェンタミン、デクアンフェタミン、デクスフェンフルラミンフェンフルラミン、およびマジンドールが含まれる。

0093

用途および医薬組成物
本明細書に記載の粒子は、任意の適切な適用分野で採用することができる。一部の事例で、粒子は、医薬組成物(例えば、本明細書に記載のような)、例えば、医薬品(例えば、薬物、治療用薬剤、診断用薬剤、造影用薬剤)を粘液または粘膜表面を通って、またはそれらに送達するのに使用される医薬組成物の一部である。医薬組成物は、少なくとも1種の本明細書に記載の粒子、および1種または複数の薬学上許容される賦形剤または担体を含むことができる。組成物は、対象の状態を治療、予防、および/または診断する際に使用することができ、方法は、対象に医薬組成物を投与することを含む。本明細書に記載の物品および方法によって治療される予定の対象または患者は、霊長類哺乳動物、および脊椎動物など、ヒトまたは非ヒト動物を意味することができる。

0094

対象を治療することに関連する方法は、疾患、障害および/または状態にかかりやすい可能性はあるが、それらを有するとは診断されなかった対象における疾患、障害または状態の発症を予防すること;疾患、障害または状態を抑制すること、例えば、その進行を遅らせること;ならびに疾患、障害または状態を軽減すること、例えば、疾患、障害および/または状態の退縮をもたらすことを含むことができる。疾患または状態を治療することは、たとえ根底にある病態生理学に影響を及ぼさなくても、個々の疾患または状態の少なくとも1種の症状を改善すること(例えば、このような薬剤が疼痛の原因を治療することはないにしても鎮痛薬を投与することによって対象の疼痛を治療するような)を含む。
一部の実施形態において、本明細書に記載の医薬組成物は、例えば低減された粘液粘着性のため、対象中の粘膜表面に送達され、対象中の粘膜バリア(例えば、粘液)を通過することができ、かつ/または粘膜表面で粒子の長い滞留および/または均一分布の増加を呈示することができる。粘膜組織の非限定的例には、口腔(例えば、頬側および食道の膜、ならびに扁桃表面を含む)、眼、消化管(例えば、胃、小腸、大腸、結腸、直腸を含む)、鼻腔、呼吸器(例えば、鼻腔、咽頭、気管および気管支の膜を含む)、生殖器(例えば、膣、頸管および尿道の膜を含む)が含まれる。

0095

本明細書に記載され、かつ本明細書に記載の物品および方法により使用するための医薬組成物は、薬学上許容される賦形剤または担体を含むことができる。薬学上許容される賦形剤または薬学上許容される担体としては、任意の適切な種類の非毒性で不活性な固体、半固体または液体状充填剤希釈剤封入用材料または製剤用補助剤を挙げることができる。薬学上許容される担体として役立つことのできる材料の若干の例が、糖(ラクトースグルコースおよびスクロースなど)、デンプンコーンスターチおよび馬鈴薯デンプンなど)、セルロースおよびその誘導体(カルボキシメチルセルロースナトリウムエチルセルロースおよび酢酸セルロースなど)、粉末トラガカントゴム麦芽ゼラチンタルクカカオバターおよび坐薬用ワックスなどの賦形剤、油(ピーナツ油、綿実油、ベニバナ油ゴマ油、オリーブ油、コーン油およびダイズ油など)、グリコールプロピレングリコールなど)、エステル(オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなど)、寒天、界面活性剤(Tween80など)、緩衝剤(水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなど)、アルギン酸、パイロジェン含水等張生理食塩水、Ringer溶液、エチルアルコールリン酸緩衝溶液であり、その他の非毒性で適合性のある滑沢剤ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムなど)、着色剤放出剤被覆剤甘味剤風味剤および芳香剤、保存剤および酸化防止剤も、製剤業者の判断により組成物中に存在することができる。当業者に認識されているように、賦形剤は、後で説明するような投与経路、送達される医薬品、薬剤送達タイムコース、等々に基づいて選択することができる。

0096

本明細書に記載の粒子を含む医薬組成物は、当技術分野で公知の任意の経路を経て対象に投与することができる。これらの経路としては、限定はされないが、経口、下、経鼻、皮内、皮下、筋内、経直腸、経膣、静脈内、動脈内、槽内、腹腔内、硝子体内、眼周囲、局所(散剤クリーム剤軟膏剤、または点滴剤として)、頬側、および吸入投与が挙げられる。一部の実施形態において、本明細書に記載の組成物は、注射剤(静脈内、筋内または皮下)、点滴輸液調合物、または坐剤のように非経口で投与することができる。当業者に認識されているように、所望の生物学的効果を達成するための投与経路および有効投与量は、投与される薬剤、標的器官、投与される調合物、投与のタイムコース、治療される疾患、意図した用途、等々によって決めることができる。
例として、粒子を、経鼻スプレーとして製剤化される予定の医薬組成物中に、医薬組成物が鼻腔粘液層を横切って送達されるように含めることができる。別の例として、粒子を、吸入剤として製剤化される予定の医薬組成物中に、医薬組成物が肺粘液層を横切って送達されるように含めることができる。別の例として、組成物を経口で投与する予定なら、組成物を、錠剤カプセル剤顆粒剤、散剤、またはシロップ剤として製剤化することができる。同様に、粒子を、眼、消化管、鼻腔、呼吸器、直腸、尿道および/または膣組織を経て送達する予定の医薬組成物中に含めることができる。

0097

眼粘液膜経路によって適用するため、対象組成物を、点眼薬または眼用軟膏として製剤化することができる。これらの製剤は、従来の手段で調製することができ、所望なら、対象組成物を、緩衝またはpH調整剤、張性調節剤、粘度調整剤、懸濁安定化剤、保存剤、およびその他の医薬用賦形剤などの、任意の従来の添加物と混合することができる。さらに、特定の実施形態において、本明細書に記載の対象組成物を、凍結乾燥するか、または噴霧乾燥などの別の適切な乾燥技法にかけることができる。
一部の実施形態において、吸入薬またはエアロゾル製剤の状態で投与できる本明細書に記載の粒子は、吸入療法で有用な補助薬、診断用薬剤、造影用薬剤、または治療用薬剤などの1種または複数の医薬品を含む。粒子状薬剤の粒径は、エアロゾル製剤の投与により、実質上すべての薬剤の肺中への吸入を可能にするようでなければならず、例えば、約20μm以下、例えば、約1〜約10μm、例えば、約1〜約5μmでよいが、その他の範囲もあり得る。薬剤の粒径は、従来の手段で、例えば粉砕またはミクロ化によって縮小することができる。別法として、粒子状薬剤を、懸濁液の霧化により肺へ投与することができる。最終的なエアロゾル製剤は、製剤の総重量に対して重量/重量%で、例えば、0.005〜90%、0.005〜50%、0.005〜10%、約0.005〜5%、または0.01〜1.0%の薬剤を含むことができる。その他の範囲も可能である。

0098

本明細書に記載の製剤は、成層圏のオゾンの分解を誘発する可能性のある成分を含まないことが望ましいが、必須ではない。とりわけ、一部の実施形態において、CCl3F、CCl2F2、およびCF3CCl3などのクロロフルオロカーボンを含まないか、本質的にそれらから構成されることはない噴射剤が、選択される。

0099

エアロゾルは、噴射剤を含むことができる。噴射剤は、噴射剤よりもより高い極性および/またはより高い沸点を有する補助薬を含んでいてもよい。使用できる極性補助薬としては、(例えば、C2-6)脂肪族アルコールおよびポリオール、例えば、エタノール、イソプロパノールおよびプロピレングリコール、好ましくはエタノールが挙げられる。一般に、ほんの少量(例えば、0.05〜3.0重量/重量%)極性補助薬が、分散液の安定性を改善するに必要とされる可能性があり、5重量/重量%の過剰量で使用すると、薬剤を溶解してしまう傾向があり得る。本明細書に記載の実施形態による製剤は、約1重量/重量%未満、例えば、約0.1重量/重量%の極性補助薬を含むことができる。しかし、本明細書に記載の製剤は、極性補助薬、特にエタノールを実質上含まなくてもよい。適切な揮発性補助薬としては、プロパン、n−ブタンイソブタンペンタンおよびイソペンタンなどの飽和炭化水素、ならびにジメチルエーテルなどのアルキルエーテルが挙げられる。一般に、噴射剤の50重量/重量%までの揮発性補助薬、例えば、1〜30重量/重量%の揮発性飽和C1−C6炭化水素を含むことができる。任意選択で、本発明によるエアロゾル製剤は、さらに、1種または複数の界面活性剤を含むことができる。界面活性剤は、吸入による投与に生理学上許容されることがある。この範疇に含まれる界面活性剤としては、例えば、L−α−ホスファチジルコリン(PC)、1,2−ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、オレイン酸、トリオレイン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、天然レシチン、オレイルポリオキシエチレンエーテル、ステアリルポリオキシエチレンエーテル、ラウリルポリオキシエチレンエーテル、オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロックコポリマー、合成レシチン、ジオレイン酸ジエチレングリコール、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、モノオレイン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、モノリシノール酸グリセリル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ポリエチレングリコール400、セチルピリジニウムクロリド、塩化ベンザルコニウム、オリーブ油、モノラウリン酸グリセリル、コーン油、綿実油、およびヒマワリ種子油が含まれる。

0100

本明細書に記載の製剤は、適切な容器中の選択された噴射剤および/または噴射助剤中に、例えば、超音波処理の助けを借りて、粒子を分散させることによって調製することができる。粒子を、噴射助剤中に懸濁し、適切な容器中に充填することができる。次いで、容器のバルブを所定の位置に取り付け、噴射剤を加圧し、バルブを通して従来の方式で充填することにより導入する。かくして、粒子を、液化された噴射剤中に懸濁または溶解し、定量バルブを備え作動装置に適合した容器中に密閉する。このような定用量吸入器は、当技術分野で周知である。計量バルブは、10〜500μL、好ましくは25〜150μLを計量して供給することができる。特定の実施形態において、分散は、粒子(乾燥粉末として留まる)のための乾燥粉末吸入器(例えば、回転吸入器)を使用して達成することができる。他の実施形態では、ナノ球水性流体中に懸濁させ、肺中でエアロゾル化される予定の微細小滴に霧化することができる。
粒子の分解をもたらす可能性のある剪断に薬剤を暴露することを最小化するので、音波式ネブライザーを使用することもできる。通常、水性エアロゾルは、粒子の水性溶液または懸濁液を薬学上許容される従来の担体および安定剤/表面改変剤と一緒にして製剤化することによって調製される。担体および安定剤/表面改変剤は、個々の組成物の要件により相違するが、典型的には、非イオン性界面活性剤(Tween、Pluronic(登録商標)、またはポリエチレングリコール)、血清アルブミンのような無害なタンパク質、ソルビタンエステル、オレイン酸、レシチン、グリシンなどのアミノ酸、緩衝剤、塩類、糖、または糖アルコールが挙げられる。エアロゾルは、一般に、等張溶液から調製される。

0101

経口投与用液状剤形としては、薬学上許容されるエマルジョンマイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシルが挙げられる。活性成分(すなわち、ミクロ粒子、ナノ粒子、リポソームミセルポリヌクレオチド脂質複合体)に加えて、液状剤形は、当技術分野で一般的に使用される不活性希釈剤、例えば、水またはその他の溶媒;可溶化剤および乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール炭酸エチル酢酸エチルベンジルアルコール安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールジメチルホルムアミド、油(とりわけ、綿実油、落花生油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロールテトラヒドロフルフリルアルコール、ソルビタンのポリエチレングリコールと脂肪酸とのエステル、およびこれらの組合せを含むことができる。不活性希釈剤の他にも、経口組成物は、湿潤化剤、乳化および懸濁剤、甘味剤、風味剤、ならびに芳香剤などの補助薬を含むこともできる。

0102

注射可能な調合物、例えば、注射可能な滅菌水性または油性懸濁液は、適切な分散または湿潤化剤および懸濁剤を使用し、公知の技術により製剤化することができる。注射可能な滅菌調合物は、また、非経口で許容される非毒性の希釈剤または溶媒中の溶液注射可能な溶液、懸濁液、または乳液、例えば1,3−ブタンジオール中溶液でよい。採用できる許容される媒体および溶媒としては、数ある中でも、水、リンガー溶液、米国薬局方溶液、および等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌した不揮発性油が、溶媒または懸濁媒体として通常的に採用される。この目的の場合、合成のモノまたはジグリセリドをはじめとする任意の刺激の強くない不揮発性油を採用することができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸が、注射可能物質の調合物中で使用される。特定の実施形態において、粒子は、1(重量/容積)%のカルボキシメチルセルロースナトリウムおよび0.1(容積/容積)%のTween80を含む担体流体中に懸濁される。

0103

注射可能な製剤を、例えば、細菌保持性フィルターを通す濾過によって、あるいは使用前に滅菌水またはその他の注射可能な滅菌媒体中に溶解または分散させることのできる滅菌固体組成物の形態中に滅菌剤を組み込むことによって、滅菌することができる。
経直腸または経膣投与のための組成物は、外界温度で固体であるが、体温で液体であり、それゆえ直腸腔または膣腔中で融解し粒子を放出する、カカオバター、ポリエチレングリコール、または坐剤用ワックスなどの適切な非刺激性賦形剤または担体と粒子を混合することによって調製できる坐剤でよい。

0104

経口投与用の固形剤形としては、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、および顆粒剤が挙げられる。このような固形剤形において、粒子は、少なくとも1種の不活性で薬学上許容される賦形剤または担体、例えば、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カリウムと、および/またはa)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸などの充填剤または増量剤、b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、およびアラビアゴムなどの結合剤、c)グリセロールなどの保湿剤、d)寒天、炭酸カルシウム馬鈴薯またはタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなど野嶋溶解遅延剤、f)第四級アンモニウム化合物などの吸収加速剤、g)例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤化剤、h)カオリンおよびベントナイトクレーなどの吸収剤、およびi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびこれらの混合物などの滑沢剤と混合される。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合、剤形は、緩衝剤を含むこともできる。

0105

類似タイプ固形組成物を、ラクトースまたは乳糖、および高分子量ポリエチレングリコールのような賦形剤を使用する軟質および硬質充填ゼラチンカプセル剤中の充填剤として採用することもできる。
固形剤形の錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤は、医薬製剤の技術分野で周知の腸溶性コーティングおよびその他のコーティングなどのコーティングおよび殻を備えて調製することができる。それらは、任意選択で不透明化剤を含むことができ、かつ腸管特定部分で活性成分のみを、またはそれらを優先的に遅延方式で放出する組成を有することもできる。使用できる包埋用組成物の例が、ポリマー性物質およびワックスである。
類似タイプの固形組成物を、ラクトースまたは乳糖、および高分子量ポリエチレングリコールのような賦形剤を使用する軟質および硬質充填ゼラチンカプセル剤中の充填剤として採用することもできる。
本発明の医薬組成物の局所または経皮投与のための剤形としては、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤ゲル剤、散剤、溶液剤、噴霧剤、吸入剤、または貼付剤が挙げられる。粒子は、滅菌条件下で、薬学上許容される担体、および必要なら任意の必要とされる保存剤または緩衝剤と混合される。眼用製剤点耳剤、および点眼剤も、本発明の範囲内で考えられる。

0106

軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、およびゲル剤は、本明細書に記載の粒子に加えて、動物性および植物性脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカントゴム、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーンベントナイト、ケイ酸、タルク、および酸化亜鉛、またはこれらの混合物などの賦形剤を含むことができる。
散剤および噴霧剤は、本明細書に記載の粒子に加えて、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、およびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物などの賦形剤を含むことができる。噴霧剤は、さらに、クロロフルオロ炭化水素などの通例的噴射剤を含むことができる。
経皮貼付剤は、身体への化合物の制御送達を提供する付加的利点を有する。このような剤形は、適当な媒体中にミクロ粒子またはナノ粒子を溶解または分散させることによって調製することができる。吸収増強剤を使用して、皮膚を横切る化合物の流れを増大させることができる。速度は、速度調製膜を準備することによって、あるいは粒子をポリマーマトリックスまたはゲル中に分散させることによって調節することができる。

0107

医薬品を含む本明細書に記載の粒子を、送達すべき対象に、診断、予防または治療処置の一部として、治療有効量の組み込まれた医薬品を対象に送達するのに十分な量で、投与することができる。一般に、医薬品または成分の有効量は、所望の生物学的応答を誘発するのに必要な量を指す。粒子中の医薬品の所望濃度は、限定はされないが、薬物の吸収、不活化、および排泄速度、ならびに対象組成物からの化合物の送達速度、所望の生物学的最終目標、送達されるべき薬剤、標的組織などをはじめとする多くの因子に依存する。投与値は、また、軽減されるべき状態の重症度によって変わることに留意されたい。さらに、任意の特定の対象に対して、個体の必要性および組成物の投与を管理または監督する者の専門的判断により、具体的な投与レジメンを長期にわたって調節すべきであることを理解されたい。典型的には、投与は、当業者に公知の技法を使用して決定される。

0108

医薬品は、組成物および/または製剤中に、任意の適切な量で、例えば、組成物および/または製剤の少なくとも約0.01重量%、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約1重量%、少なくとも約5重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%で存在することができる。一部の事例で、医薬品は、組成物および/または製剤中に、約30重量%以下、約20重量%以下、約10重量%以下、約5重量%以下、約2重量%以下、または約1重量%以下で存在することができる。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも約0.1重量%かつ約10重量%以下の量で存在)も可能である。その他の範囲も可能である。特定の実施形態において、医薬品は、組成物および/または製剤の約0.1〜2重量%で存在する。特定の実施形態において、医薬品は、組成物および/または製剤の約2〜20重量%で存在する。特定の実施形態において、医薬品は、組成物および/または製剤の約0.2重量%で存在する。特定の実施形態において、医薬品は、組成物および/または製剤の約0.4重量%で存在する。特定の実施形態において、医薬品は、組成物および/または製剤の約1重量%で存在する。特定の実施形態において、医薬品は、組成物および/または製剤の約2重量%で存在する。特定の実施形態において、医薬品は、組成物および/または製剤の約5重量%で存在する。特定の実施形態において、医薬品は、組成物および/または製剤の約10重量%で存在する。
対象に投与すべき医薬品の濃度および/または量は、いずれも、当業者が容易に決めることができる。また、既知の方法を、局所組織中での濃度、粒子からの拡散速度、ならびに治療用製剤の投与の前および後の局所血流をアッセイするために利用可能である。

0109

本明細書に記載の組成物および/または製剤は、任意の適切な容量オスマル濃度を有することができる。一部の実施形態において、本明細書に記載の組成物および/または製剤は、少なくとも約0mOsm/L、少なくと約5mOsm/L、少なくとも約25mOsm/L、少なくとも約50mOsm/L、少なくとも約75mOsm/L、少なくとも約100mOsm/L、少なくとも約150mOsm/L、少なくとも約200mOsm/L、少なくとも約250mOsm/L、または少なくとも約310mOsm/Lの容量オスマル濃度を有することができる。特定の実施形態において、本明細書に記載の組成物および/または製剤は、約310mOsm/L以下、約250mOsm/L以下、約200mOsm/L以下、約150mOsm/L以下、約100mOsm/L以下、約75mOsm/L以下、約50mOsm/L以下、約25mOsm/L以下、または約5mOsm/L以下の容量オスマル濃度を有することができる。上で言及した範囲の組合せ(例えば、少なくとも約0mOsm/Lかつ約50mOsm/L以下の容量オスマル濃度)も可能である。その他の範囲も可能である。組成物および/または製剤の容量オスマル濃度は、例えば、組成物および/または製剤の溶媒中に存在する塩の濃度を変更することによって変えることができる。

0110

一組の実施形態において、組成物および/または製剤は、1種または複数のキレート化剤を含む。本発明で使用されるキレート化剤は、金属イオンと反応して1つまたは複数の結合を介して錯体を形成する能力を有する化学化合物を指す。1つまたは複数の結合は、典型的には、イオン結合または配位結合である。キレート化剤は、無機または有機化合物でよい。特定の化学反応(例えば、酸化反応)を触媒する能力のある金属イオンは、その金属イオンがキレート化剤に結合されて錯体を形成すると、その触媒活性喪失することがある。したがって、キレート化剤は、それが金属イオンに結合されると、保存性を示す可能性がある。ホスホン酸アミノカルボン酸ヒドロキシカルボン酸、ポリアミン、アミノアルコール、およびポリマー性キレート化剤などの、保存性を有する任意の適切なキレート化剤を使用することができる。キレート化剤の具体例には、限定はされないが、エチレンジアミン四酢酸EDTA)、ニトリロ三酢酸NTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸HEDTA)、テトラホウ酸塩トリエチルアミンジアミン、ならびにこれらの塩および誘導体が含まれる。特定の実施形態において、キレート化剤はEDTAである。特定の実施形態において、キレート化剤はEDTAの塩である。特定の実施形態において、キレート化剤はEDTA二ナトリウムである。

0111

キレート化剤は、本明細書に記載の被覆された粒子を含む組成物および/または製剤中に、適切な濃度で存在することができる。特定の実施形態において、キレート化剤の濃度は、約0.0003重量%以上、約0.001重量%以上、約0.003重量%以上、約0.01重量%以上、約0.03重量%以上、約0.05重量%以上、約0.1重量%以上、約0.3重量%以上、約1重量%以上、または約3重量%以上である。特定の実施形態において、キレート化剤の濃度は、約3重量%以下、約1重量%以下、約0.3重量%以下、約0.1重量%以下、約0.05重量%以下、約0.03重量%以下、約0.01重量%以下、約0.003重量%以下、約0.001重量%以下、または約0.0003重量%以下である。上で言及された範囲の組合せ(例えば、約0.01重量%以上かつ約0.3重量%以下の濃度)も可能である。その他の範囲も可能である。特定の実施形態において、キレート化剤の濃度は約0.001〜0.1重量%である。特定の実施形態において、キレート化剤の濃度は約0.005重量%である。特定の実施形態において、キレート化剤の濃度は約0.01重量%である。特定の実施形態において、キレート化剤の濃度は約0.05重量%である。特定の実施形態において、キレート化剤の濃度は約0.1重量%である。

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