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技術 親水性ポリウレタンフォームの製造方法、及び親水性ポリウレタンフォーム

出願人 イノアックユーエスエーインク堀尾文徳
発明者 堀尾文徳
出願日 2013年4月11日 (6年3ヶ月経過) 出願番号 2015-505893
公開日 2015年5月28日 (4年1ヶ月経過) 公開番号 2015-515528
状態 拒絶査定
技術分野 ポリウレタン,ポリ尿素
主要キーワード 水性反応物 認定試験 比較量 複合フォーム 組成特性 親水性ウレタン 液状界面活性剤 含有組成
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題・解決手段

親水性ポリウレタンフォームの製造方法は、メチレンジフェニルジイソシアネートを用意することと、ポリエーテルポリオールをこのメチレンジフェニルジイソシアネートと混合することと、メチレンジフェニルジイソシアネートとポリエーテルポリオールとにより、親水性ポリウレタンフォームを形成することとを含む。上記親水性ポリウレタンフォームは、エチレンオキシド含有量が、重量比で約30〜100%である。メチレンジフェニルジイソシアネートとポリオールは、単一処理工程で混合される。この親水性ポリウレタンフォームは、約30秒未満の時間で水を吸収する。

概要

背景

従来のポリエーテル系やポリエステル系のポリウレタンフォーム疎水性とされている。すなわち、この種のフォームの吸水(可能であったとしても)速度は高くない。

業者には明らかなように、ポリエーテル系およびポリエステル系のポリウレタンフォームの用途の中には、親水性のフォームを必要とするものがある。ある素材が「親水性」であるとは、その素材が水やその他の流体に対して親和性を有している、ということである。

先行技術において、イソシアネート末端基を有する親水性プレポリマーを水と混ぜて反応させる、二段階式「プレポリマー処理」を介して、親水性ポリウレタンフォームを調製することが知られている。

こういった処理は、米国特許第3,861,993号や第3,889,417号に開示されており、両文献の記載内容は参照により本明細書に組み込まれる。

米国特許第3,861,993号(以下、「’993特許」)には、網状の親水性架橋ポリウレタンフォームを非網状の親水性架橋ポリウレタンフォームと組み合わせて構成した複合フォーム研磨パッドが記載されている(’993特許の要約)。’993特許には、キャッピング後生成物の反応官能性が2より大きくなるように、ポリオキシエチレンポリオールポリイソシアネートキャッピングして、網状の親水性フォームを調製することが開示されている(’993特許の第1欄、62〜65行)。水性成分は、例えば、水、水エマルジョン、または水溶性材料を含有する水溶液である(’993特許の第7欄、58〜60行)。発泡剤と特定の界面活性剤の存在下で発泡反応を起こすことで、フォームの網状化が図れる(’993特許の第4欄、7〜10行)。

米国特許第3,889,417号(以下、’417特許)には、園芸用フォーム構造を調製する方法が記載されている。詳しくは、’417特許には、イソシアネートでキャッピングしたポリオキシエチレンポリオール反応物を大量の水性反応物と反応させることで、親水性ポリウレタンフォームを調製することが開示されている(’427特許の要約)。

これとは別に、水相を有するMDIメチレンジフェニルジイソシアネート)プレポリマーを二段階処理方法で用いることで、ポリウレタンフォームを生成することが知られている。

この二段階処理方法は、米国特許第4,365,025号と第4,384,051号に記載されており、これらの文献は参照により本明細書に組み込まれる。

米国特許第4,365,025号(以下、’025特許)には、プレポリマーを含有するイソシアネートから構成した柔軟性のあるポリウレタンフォームが記載されており、ここでのイソシアネートは、ジフェニルメタンジイソシアネート(「MDI」)とMDIのポリマーフォームとの混合物である(’025特許の要約)。このフォームは、水をプレポリマーと難燃性材料と反応させて生成した、難燃性フォームである(’025特許の要約)。

米国特許第4,384,051号(以下、’051特許)には、MDIを基本材料とした柔軟性を有するポリウレタンフォームが記載されている。このフォームは、水相(界面活性剤)と、2.0を超える官能性を有するイソシアネート生成物を含むMDIおよびポリオキシC2-4アルキレンジオール由来するプレポリマーを含む樹脂相とを混合して生成される(’051特許の要約)。このMDI含有イソシアネート生成物は、MDIと、MDIの誘導体および1モル当たり3種または4種のヒドロキシル同等物を有し、分子量が少なくとも500である高分子ポリ(オキシC2-4アルキレン)ポリオール架橋剤を含有するイソシアネート、との混合物から生成することができる(’051特許の要約)。

他の注目特許としては、米国特許第5,650,450号と、第6,034,149号と、第7,022,746号があり、これらの献の記載内容は参照により本明細書に組み込まれる。

米国特許第5,650,450号(以下、’450特許)には、イソシアネートでキャッピングした、水等の水性成分を有するMDI系または高分子MDI系プレポリマーと、ポリエーテル部を有するシリコーングリコールコポリマー液状界面活性剤との反応物から形成した親水性ウレタンフォームが記載されている(’450特許の要約)。親水性フォームの表面は、30秒未満で、好ましくは瞬時(1秒未満)に水滴含浸、または、吸収する(’450特許の要約)。

米国特許第6,034,149号(以下、’149特許)には、そのガラス転移温度より高い温度かつ雰囲気圧において圧縮状態にある親水性ポリウレタンフォームが記載されており、このフォームには、圧縮状態を起こすような力は加えられていない(’149特許の要約)。詳しくは、この文献に記載されたフォームは、そのガラス転移温度を超えても、圧縮状態に保たれる(’149特許の第1欄、47〜48行)。このフォームは、圧縮状態にあっても、ウィッキング特性、吸収特性貯留特性を維持する(’149特許の第1欄、49〜51行)。このフォームは、過量のポリイソシアネート(例えば、MDI)を、ポリエーテルポリオールと水と反応させることで調製される(’149特許の第1欄、57〜67行)。

米国特許第7,022,746号(以下、’746特許)には、粘弾性ポリウレタンが記載されている。この粘弾性フォームは、モノマーポリイソシアネート化合物と、特定のポリオール類混合物と、指定添加物群を含む反応系に基づいて生成される(’746特許の要約)。

MDIとは別に、TDI(「トルエンジイソシアネート」)も、ポリウレタンフォームの製造に採用可能である。一般的には、MDIよりもTDIを用いることが多い。しかし、MDIは有害化学物質とは認められておらず、TDIより安全性が高い物質として認知されている。さらに、有害化学物質の範疇外とされるMDIは、医療用途により好適であると考えられている。

MDIとTDIのどちらを用いる場合も、ポリウレタンフォームの製造には、従来、二段階処理方法を用いる。この二段階処理方法では、MDIとTDI、どちらも「プレポリマー」処理段階に供される。当業者には明らかなように、第1段階では、プレポリマーを調製する。第2段階において、ポリウレタンフォームを生成する。

上記従来の方法は、親水性ポリウレタンフォームの調製に適したものであるが、コスト効率が高くより簡潔な親水性ポリウレタンフォームに対するニーズは、依然としてある。加えて、コスト効率が高くより簡潔な親水性ポリウレタンフォーム製造方法に対するニーズも、依然としてある。

概要

親水性ポリウレタンフォームの製造方法は、メチレンジフェニルジイソシアネートを用意することと、ポリエーテルポリオールをこのメチレンジフェニルジイソシアネートと混合することと、メチレンジフェニルジイソシアネートとポリエーテルポリオールとにより、親水性ポリウレタンフォームを形成することとを含む。上記親水性ポリウレタンフォームは、エチレンオキシド含有量が、重量比で約30〜100%である。メチレンジフェニルジイソシアネートとポリオールは、単一処理工程で混合される。この親水性ポリウレタンフォームは、約30秒未満の時間で水を吸収する。

目的

本発明は、親水性ポリウレタンフォーム生成方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

メチレンジフェニルジイソシアネートを用意することと、ポリエーテルポリオールを前記メチレンジフェニルジイソシアネートと混合することと、前記メチレンジフェニルジイソシアネートと前記ポリエーテルポリオールによって親水性ポリウレタンフォームを形成することと、を含む親水性ポリウレタンフォームの製造方法であって、前記親水性ポリウレタンフォームは、エチレンオキシド含有量が、重量比で約30〜100%であり、前記メチレンジフェニルジイソシアネートとポリオールとは単一処理工程で混合され、前記親水性ポリウレタンフォームは、約30秒未満の時間で水を吸収する、親水性ポリウレタンフォームの製造方法。

請求項2

前記エチレンオキシド含有量が、重量比で約50〜100%である、請求項1に記載の親水性ポリウレタンフォームの製造方法。

請求項3

前記エチレンオキシド含有量が、重量比で約70〜100%である、請求項2に記載の親水性ポリウレタンフォームの製造方法。

請求項4

前記エチレンオキシド含有量が、重量比で約80〜100%である、請求項3に記載の親水性ポリウレタンフォームの製造方法。

請求項5

前記エチレンオキシド含有量が、重量比で約90〜100%である、請求項6に記載の親水性ポリウレタンフォームの製造方法。

請求項6

前記時間が約20秒未満である、請求項1に記載の親水性ポリウレタンフォームの製造方法。

請求項7

前記時間が約2秒未満である、請求項6に記載の親水性ポリウレタンフォームの製造方法。

請求項8

前記時間が約1秒未満である、請求項7に記載の親水性ポリウレタンフォームの製造方法。

請求項9

金属触媒を一切使用しない、請求項1に記載の親水性ポリウレタンフォームの製造方法。

請求項10

反応型アミン触媒を、前記メチレンジフェニルジイソシアネートとポリエーテルポリオールとに加えることをさらに含む、請求項1に記載の親水性ポリウレタンフォームの製造方法。

請求項11

メチレンジフェニルジイソシアネートとポリエーテルポリオールとを含む親水性ポリウレタンフォームであって、前記親水性ポリウレタンフォームは、エチレンオキシド含有量が、重量比で約30〜100%であり、前記メチレンジフェニルジイソシアネートとポリオールとは単一処理工程で混合され、前記親水性ポリウレタンフォームは、約30秒未満の時間内に水を吸収する、親水性ポリウレタンフォーム。

請求項12

前記エチレンオキシド含有量が、重量比で約50〜100%である、請求項11に記載の親水性ポリウレタンフォーム。

請求項13

前記エチレンオキシド含有量が、重量比で約70〜100%である、請求項12に記載の親水性ポリウレタンフォーム。

請求項14

前記エチレンオキシド含有量が、重量比で約80〜100%である、請求項13に記載の親水性ポリウレタンフォーム。

請求項15

前記エチレンオキシド含有量が、重量比で約90〜100%である、請求項14に記載の親水性ポリウレタンフォーム。

請求項16

前記時間が約20秒未満である、請求項11に記載の親水性ポリウレタンフォーム。

請求項17

前記時間が約2秒未満である、請求項16に記載の親水性ポリウレタンフォーム。

請求項18

前記時間が約1秒未満である、請求項17に記載の親水性ポリウレタンフォーム。

請求項19

金属触媒を一切使用しない、請求項11に記載の親水性ポリウレタンフォーム。

請求項20

反応型アミン触媒を、前記メチレンジフェニルジイソシアネートとポリエーテルポリオールとに加えることをさらに含む、請求項11に記載の親水性ポリウレタンフォーム。

関連特許出願との相互参照

0001

国際特許出願は、2012年4月13日出願の米国特許出願第61/623,844号の優先権を主張するものであり、該文献の記載内容は参照により本明細書に組み込まれる。

技術分野

0002

本発明は、ポリウレタンフォームに関する。より詳しくは、本発明は、急速な流体吸収特性を示す親水性ポリエーテルポリウレタンフォームに関する。

背景技術

0003

従来のポリエーテル系やポリエステル系のポリウレタンフォームは疎水性とされている。すなわち、この種のフォームの吸水(可能であったとしても)速度は高くない。

0004

業者には明らかなように、ポリエーテル系およびポリエステル系のポリウレタンフォームの用途の中には、親水性のフォームを必要とするものがある。ある素材が「親水性」であるとは、その素材が水やその他の流体に対して親和性を有している、ということである。

0005

先行技術において、イソシアネート末端基を有する親水性プレポリマーを水と混ぜて反応させる、二段階式「プレポリマー処理」を介して、親水性ポリウレタンフォームを調製することが知られている。

0006

こういった処理は、米国特許第3,861,993号や第3,889,417号に開示されており、両文献の記載内容は参照により本明細書に組み込まれる。

0007

米国特許第3,861,993号(以下、「’993特許」)には、網状の親水性架橋ポリウレタンフォームを非網状の親水性架橋ポリウレタンフォームと組み合わせて構成した複合フォーム研磨パッドが記載されている(’993特許の要約)。’993特許には、キャッピング後生成物の反応官能性が2より大きくなるように、ポリオキシエチレンポリオールポリイソシアネートキャッピングして、網状の親水性フォームを調製することが開示されている(’993特許の第1欄、62〜65行)。水性成分は、例えば、水、水エマルジョン、または水溶性材料を含有する水溶液である(’993特許の第7欄、58〜60行)。発泡剤と特定の界面活性剤の存在下で発泡反応を起こすことで、フォームの網状化が図れる(’993特許の第4欄、7〜10行)。

0008

米国特許第3,889,417号(以下、’417特許)には、園芸用フォーム構造を調製する方法が記載されている。詳しくは、’417特許には、イソシアネートでキャッピングしたポリオキシエチレンポリオール反応物を大量の水性反応物と反応させることで、親水性ポリウレタンフォームを調製することが開示されている(’427特許の要約)。

0009

これとは別に、水相を有するMDIメチレンジフェニルジイソシアネート)プレポリマーを二段階処理方法で用いることで、ポリウレタンフォームを生成することが知られている。

0010

この二段階処理方法は、米国特許第4,365,025号と第4,384,051号に記載されており、これらの文献は参照により本明細書に組み込まれる。

0011

米国特許第4,365,025号(以下、’025特許)には、プレポリマーを含有するイソシアネートから構成した柔軟性のあるポリウレタンフォームが記載されており、ここでのイソシアネートは、ジフェニルメタンジイソシアネート(「MDI」)とMDIのポリマーフォームとの混合物である(’025特許の要約)。このフォームは、水をプレポリマーと難燃性材料と反応させて生成した、難燃性フォームである(’025特許の要約)。

0012

米国特許第4,384,051号(以下、’051特許)には、MDIを基本材料とした柔軟性を有するポリウレタンフォームが記載されている。このフォームは、水相(界面活性剤)と、2.0を超える官能性を有するイソシアネート生成物を含むMDIおよびポリオキシC2-4アルキレンジオール由来するプレポリマーを含む樹脂相とを混合して生成される(’051特許の要約)。このMDI含有イソシアネート生成物は、MDIと、MDIの誘導体および1モル当たり3種または4種のヒドロキシル同等物を有し、分子量が少なくとも500である高分子ポリ(オキシC2-4アルキレン)ポリオール架橋剤を含有するイソシアネート、との混合物から生成することができる(’051特許の要約)。

0013

他の注目特許としては、米国特許第5,650,450号と、第6,034,149号と、第7,022,746号があり、これらの献の記載内容は参照により本明細書に組み込まれる。

0014

米国特許第5,650,450号(以下、’450特許)には、イソシアネートでキャッピングした、水等の水性成分を有するMDI系または高分子MDI系プレポリマーと、ポリエーテル部を有するシリコーングリコールコポリマー液状界面活性剤との反応物から形成した親水性ウレタンフォームが記載されている(’450特許の要約)。親水性フォームの表面は、30秒未満で、好ましくは瞬時(1秒未満)に水滴含浸、または、吸収する(’450特許の要約)。

0015

米国特許第6,034,149号(以下、’149特許)には、そのガラス転移温度より高い温度かつ雰囲気圧において圧縮状態にある親水性ポリウレタンフォームが記載されており、このフォームには、圧縮状態を起こすような力は加えられていない(’149特許の要約)。詳しくは、この文献に記載されたフォームは、そのガラス転移温度を超えても、圧縮状態に保たれる(’149特許の第1欄、47〜48行)。このフォームは、圧縮状態にあっても、ウィッキング特性、吸収特性、貯留特性を維持する(’149特許の第1欄、49〜51行)。このフォームは、過量のポリイソシアネート(例えば、MDI)を、ポリエーテルポリオールと水と反応させることで調製される(’149特許の第1欄、57〜67行)。

0016

米国特許第7,022,746号(以下、’746特許)には、粘弾性ポリウレタンが記載されている。この粘弾性フォームは、モノマーポリイソシアネート化合物と、特定のポリオール類混合物と、指定添加物群を含む反応系に基づいて生成される(’746特許の要約)。

0017

MDIとは別に、TDI(「トルエンジイソシアネート」)も、ポリウレタンフォームの製造に採用可能である。一般的には、MDIよりもTDIを用いることが多い。しかし、MDIは有害化学物質とは認められておらず、TDIより安全性が高い物質として認知されている。さらに、有害化学物質の範疇外とされるMDIは、医療用途により好適であると考えられている。

0018

MDIとTDIのどちらを用いる場合も、ポリウレタンフォームの製造には、従来、二段階処理方法を用いる。この二段階処理方法では、MDIとTDI、どちらも「プレポリマー」処理段階に供される。当業者には明らかなように、第1段階では、プレポリマーを調製する。第2段階において、ポリウレタンフォームを生成する。

0019

上記従来の方法は、親水性ポリウレタンフォームの調製に適したものであるが、コスト効率が高くより簡潔な親水性ポリウレタンフォームに対するニーズは、依然としてある。加えて、コスト効率が高くより簡潔な親水性ポリウレタンフォーム製造方法に対するニーズも、依然としてある。

先行技術

0020

米国特許第3,861,993号
米国特許第3,889,417号
米国特許第3,861,993号
米国特許第4,365,025号
米国特許第4,384,051号
米国特許第4,365,025号
米国特許第4,384,051号
米国特許第5,650,450号
米国特許第6,034,149号
米国特許第7,022,746号

0021

本発明では、上記先行技術における問題点の1つ以上に対処している。
上述したように、従来の親水性ポリウレタンフォームは、二段階処理方法を用いて製造する。従来の親水性ポリウレタンフォームの製造では、処理段階や工程が1つしかない単一処理方法は採用されない。従来の製造技術では、2つ以上の工程を行う。

0022

本発明では、その一態様において、単一の処理方法で構成した親水性ポリウレタンフォーム製造方法が提供される。

0023

また、本発明では、単発処理で生成したポリウレタンフォームが提供され、このフォームは、他の特徴と共に、急速ウィッキング特性を示す。

0024

一実施形態において、本発明は、親水性ポリウレタンフォーム生成方法を提供する。この方法では、メチレンジフェニルジイソシアネートを用意し、ポリエーテルポリオールをこのメチレンジフェニルジイソシアネートと混合し、メチレンジフェニルジイソシアネートとポリエーテルポリオールにより、親水性ポリウレタンフォームを形成する。上記親水性ポリウレタンフォームは、エチレンオキシド含有量が、重量比で30〜100%である。メチレンジフェニルジイソシアネートとポリオールは、単一処理工程で混合される。この親水性ポリウレタンフォームは、約30秒未満の時間で水を吸収する。

0025

別の実施形態では、エチレンオキシドの含有量が、重量比で50〜100%である。

0026

さらに別の実施形態では、エチレンオキシドの含有量が、重量比で70〜100%である。

0027

また、エチレンオキシドの含有量は、重量比で80〜100%であってもよい。

0028

さらに別の実施形態では、エチレンオキシドの含有量が、重量比で90〜100%である。

0029

水の吸収に要する時間については、約20秒未満とされる。

0030

別の実施形態では、上記吸収時間は約2秒未満とされる。

0031

さらに、上記吸収時間は約1秒未満であってもよい。

0032

別の実施形態では、本方法において、金属触媒を一切使用しない。

0033

本発明の別の実施形態では、さらに、反応型アミン触媒をメチレンジフェニルジイソシアネートとポリオールに加える。

0034

本発明はまた、メチレンジフェニルジイソシアネートとポリエーテルポリオールを含み、エチレンオキシドの含有量が、重量比で約30〜100%である、親水性ポリウレタンフォームを提供する。メチレンジフェニルジイソシアネートとポリオールは、単一処理方法で混合され、この親水性ポリウレタンフォームは、約30秒未満の時間で水を吸収する。

0035

他の各実施形態として、エチレンオキシドの含有量は、重量比で約50〜100%、重量比で約70〜100%、重量比で約80〜100%、または、重量比で90〜100%である。

0036

上記フォームに関して、吸水時間は、約20秒未満、約2秒未満、または約1秒未満である。

0037

上記フォームを、金属触媒を一切使用せずに生成してもよい。

0038

上記フォームは、反応型アミン触媒を、メチレンジフェニルジイソシアネートとポリオールに加えることで、生成してもよい。

0039

本発明のさらに他の有利な特徴は、以下の説明から明らかになるであろう。

図面の簡単な説明

0040

本発明の説明では、添付図面は用いない。

実施例

0041

以降、親水性ポリウレタンフォームの製造方法と、この方法によって製造した親水性ポリウレタンフォームに基づき、本発明を説明する。以下の本発明の説明では、上記方法とフォーム材料の両方または一方の態様に焦点を置くこともあるが、フォーム生成方法および生成したフォームを同等に説明することを趣旨としている。

0042

本発明の親水性ポリウレタンフォームは、少なくとも一実施形態において、連続気泡フォームであることを特徴としている。しかし、本発明は、連続気泡フォーム以外に、独立気泡フォームである場合も含む。さらに、本発明には、連続気泡フォームと独立気泡フォームを合体させたフォームも含まれている。言い換えれば、本発明は、特定の種類のフォーム材料に限定されない。

0043

本発明では、親水性ポリウレタンの製造方法が提供される。本発明のフォームは、他の特性に加えて、「急速ウィッキング」特性とも称される、急速流体吸収特性を示す。

0044

より詳しくは、本発明により、単発形成法を用いてMDI型イソシアネートをEO(エチレンオキシド)含有量が高いポリオールと反応させることで、急速ウィッキングを特徴とする親水性ポリウレタンフォームを製造する方法が提供される。

0045

本発明の一実施形態では、ポリオールのEO含有量は、重量比で約30〜100%である。別の実施形態では、ポリオールのEO含有量は、重量比で約50〜100%である。さらに別の実施形態では、ポリオールのEO含有量は、重量比で約70〜100%である。さらに別の実施形態では、ポリオールのEO含有量は、重量比で約80〜100%である。さらに別の実施形態では、ポリオールのEO含有量は、重量比で約90〜100%である。

0046

本発明の一実施形態では、親水性フォームの表面は、30秒未満で水滴を吸収する。別の実施形態では、親水性フォームの表面は、20秒未満で、好ましくは瞬時に水滴を吸収する。「瞬時」という表現は、約2秒未満の吸水時間のことを指す。さらに詳しくは、「瞬時」または「ほぼ瞬時」という表現は、約1秒以下の吸水時間のことを指す。従って、広義では、本発明には、(1)約30秒未満、(2)約20秒未満、(3)約2秒未満、および、(4)約1秒未満のいずれかの時間内に水滴を吸収する、親水性フォームの実施形態が含まれる。

0047

指摘したように、本発明における親水性フォームの瞬時(または、ほぼ瞬時)吸水特性は、約1秒未満で水を吸収することとされる。1秒未満の吸水時間はすべて、本発明の範囲とされる。

0048

本発明では、単発(または単一工程)処理方法による、親水性ポリウレタンフォームが提供される。詳しくは、本発明では、「プレポリマー」段階を必要としないため、製造方法として、二段階処理方法を採用する必要はない。

0049

明らかに、単一処理方法は、二段階処理方法と比較して、工程を1つ少なくできるため、経済的に有利となる。単発処理工程の他の有利な点は、当業者には明らかであろう。

0050

本発明の方法では、MDIとポリオールは、周囲温度で互いと反応し、詳しくは、上記反応は約70°F(25°C)で起こるとされる。

0051

本発明の範囲から逸脱することなく、上記反応用として周囲温度が考えられているが、これより高い温度または低い温度で反応が起こる場合がある。詳しくは、上記反応は、例えば、周囲温度±30°F(16.7°C)の温度範囲、周囲温度±20°F(11.1°C)の温度範囲、周囲温度±15°F(8.3°C)の温度範囲、周囲温度±10°F(5.6°C)の温度範囲、または、周囲温度±5°F(2.8°C)の温度範囲において起こる。

0052

さらに、本発明のフォームは、アミン触媒等の触媒と、反応型アミン触媒、および/または金属触媒を含む、ポリウレタンフォーム反応により、形成される。

0053

好ましくは、本発明の反応は、金属触媒の非存在下(または金属触媒を排除して)行う。金属は通常消耗しないため、あるいはフォーム構造内に取り込まれないため、金属触媒は得られたフォームの表面に付着する。本発明のフォームは医療目的に用いる可能性があり、特定の金属は、このようなフォームの表面に付着した場合、不純物として不適切と判断されることがある。

0054

また、本発明の反応では、アミン触媒の代わりに、反応型アミン触媒を用いることが考えられる。反応型アミン触媒はイソシアネートと反応するため、フォームを製造した後、このアミン触媒の放出は起こらない。言い換えると、反応型アミン触媒は、フォームの製造後、そのフォーム上(またはフォーム内)に残留物を残すことがない。その結果として、反応型アミン触媒を用いて製造したフォームは、医療用途により好適である。

0055

当業者には明らかなように、アミン触媒は発泡化を促進し、金属触媒はゼリー化を促進する。

0056

本発明のフォームを金属触媒を用いず形成する場合、親水性ポリウレタンフォーム製造におけるコスト効率の向上が期待される。これは、この材料を付加しなければ、単純にフォームの生成コストは下がるからである。

0057

さらに、本発明のフォームは、一つ以上の医療事情で採用することが想定される。詳しくは、本発明のフォームは、吸収材として創傷手当用具および/または包帯に用いてもよい。このフォームは、例えば、血液等の体液の吸収に用いてもよい。

0058

医療用途に用いるフォームとしては、実用上可能な限り含有する異物が少ない材料が好ましい。金属触媒が存在しないことで、フォーム上(またはフォーム内)に残留して患者外傷と接触する、様々な物質の量が低減する。例えば、金属触媒を用いないため、確実に、金属類のフォームへの混入が起こらない。

0059

本発明では、フォームからの金属触媒の排除を提案しているが、その一方、金属(およびこれらの金属から成る触媒)の中には、医療事情において好適または有益なものもある。例えば、銀と銅は抗菌性(すなわち、抗細菌性抗ウィルス性、および/または抗真菌性)を有することが知られている。従って、銀および/または銅を金属触媒として用いると、結果として、望ましい特性を有するフォームが得られる。

0060

さらに、上述したように、反応型アミン触媒を用いると、得られたフォームに含まれる異物としてのアミン触媒を低減および/または除去することができる。この点もまた、上記指摘したように、医療用途において有益であると考えられる。

0061

当業者には明らかなように、医療用フォームは、米国食品医薬品局FDA)や、その他各国の健康関連機関が定めた細胞毒性試験やこれ以外の各要件クリアする必要がある。アミン触媒と金属触媒の両方または一方を排除することで、認定試験において、対象フォームから抽出され得る材料は少なくなる。その結果として、得られたフォームが、世界中の健康機関が定めた様々な試験の要件を満たす可能性が高まることになる。

0062

金属触媒非含有組成を提案する一方、本発明には、1つ以上の触媒を用いた実施形態が含まれる。例えば、上記で指摘したように、別の一実施形態における製造方法では、さらに、反応型アミン触媒を、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)とポリオールに加える。

0063

以下に示す表1では、本発明によるフォームから選択した3例が記載されており、それぞれ、「例1」、「例2」、「例3」として列記する。これら3種類のフォームの組成特性はそれぞれ、先行技術により生成した1つ以上のフォームの代表例を示す「比較」に隣接した欄に記載されている。これら4種類のフォームの選択特性を表1に示す。

0064

別段の指摘がない限り、表1に示す各値の単位は「部」である。当業者には明らかなように、「部」は各含有物に関する比較量を指す無名数値として示す。

0065

「FE12−70」は、郵便番号77380、テキサスウッドランズ、ウッドロックフォレストドライブ10003を所在地とする、Huntsman社から入手可能なポリエーテルポリオールである。このポリエーテルポリオールは、エチレンオキシド(「EO」)の含有量が100%であり、ヒドロキシル値(OHV)が170である。

0066

「P726」は、郵便番号07932、ニュージャージーフローラパークパークアベニュー100を所在地とする、BASF社から入手可能なポリエーテルポリオールである。P726は、エチレンオキシドの含有量が0%であり、ヒドロキシル値が56である。

0067

「B8244」は、ドイツ、郵便番号45128、エッセン市、レリングハウザーシュトラーセ1−11を所在地とする、Evonik Industries社から入手可能なシリコーン界面活性剤である。

0068

「NE−500」は、ヒドロキシル値を283とする、Airproducts社から入手可能な反応型アミン触媒である。Airproducts社は、郵便番号18195−1501、ペンシルベニアアレンタウン、ハミルトンブルバード7201を所在地とする。

0069

「NE−300」は、ヒドロキシル値を276とする、Airproducts社から入手可能な反応型アミン触媒である。

0070

「T−9」は、Airproducts社から入手可能な錫触媒(すなわち、金属触媒)である。

0071

「S6510」は、Huntsman社から入手可能なMDIである。

0072

「T−80」は、郵便番号15205−9741、ペンシルベニア州ピッツバーグバイエルロード100、第4ビルを所在地とする、バイエル社から入手可能なトルエンジイソシアネートである。

0073

上記の3例では、明らかに、本発明のフォーム製造に使用可能な特定の含有物が列記されているが、これら含有物は、本発明の実施に必須ではない。化学成分や含有物は、本発明の範囲から逸脱することなく、好適な提供元から入手可能である。

0074

表1から明らかなように、EO含有量が重量比で90%または100%のフォームは、約1秒以下の急速吸収を発揮する。1秒という時間は正確な計測によるものではなく、上記のように、1秒より短い時間も含んでいる。これは、つまり、EO含有量が重量比で少なくとも90%の場合、吸収時間が極端に短い(すなわち、1秒以下)フォームが得られることを示す。

0075

EO含有量が重量比で30%を上回ると、水の吸収時間は20秒未満になる。20秒以下の吸収時間は急速吸収の範囲にあると考えられ、本発明のフォームには、EO含有量が重量比で30〜100%とするフォームが含まれる。別の実施形態では、EO含有量は、重量比で約50〜100%である。さらに別の実施形態では、EO含有量は、重量比で約70〜100%である。さらに別の実施形態では、EO含有量は、重量比で約80〜100%である。最後に、すでに指摘したように、本発明では、EO含有量は、重量比で約90〜100%であってもよい。

0076

表1に示すように、本発明のフォームは、その密度が約2.8〜2.9pcf(立方フィート当たりの重量(ポンド))である(0.045〜0.046g/cm3)。本発明のフォームは、その密度が上記範囲を上回る、または、下回ってもよく、その場合も本発明の範囲を逸脱することはない。詳しくは、上記フォームは、その密度が、約2.6〜3.0pcf(0.042〜0.048g/cm3)、または、約2.5〜3.1pcf(0.040〜0.050g/cm3)であってもよく、この場合も、本発明の範囲内にとどまる。

0077

さらに、表1に示すように、本発明のフォームを形成する混合物に添加する界面活性剤の含有量は、約0.5〜1.0部の範囲内であってもよく、0.5〜0.7部である場合に、極めて良好な結果をもたらす。上記以外の各実施形態では、界面活性剤の含有量は、より広い数値範囲である、約0.4〜0.8部、約0.3〜0.9部、約0.2〜1.0部、または、約0.1〜1.1部に設定してもよく、その場合も本発明の範囲を逸脱するものではない。

0078

フォームを形成する混合物に添加する反応型アミン触媒に関しては、本発明では、表1に示すように、約0.5〜0.6部の含有量とされる。表1で報告されている反応型アミン触媒は、市販の反応型アミン触媒であるNE500とNE300の2つを組み合わせたものである。本発明の別の実施形態では、反応型アミン触媒の含有量は、より広い数値範囲内である、約0.3〜0.8部、または、約0.4〜0.7部に設定してもよい。表に示すように、上記数値が0.5部と0.6部であると、本発明によるフォームのウィッキング特性に望ましい結果が得られる。

0079

本発明によるフォームを形成する混合物に添加する水分に関して、表1では、3.5部の添加で、望ましい特性を有するフォームを得ている。しかし、水分は、表1に挙げた添加量通りではないこともあり、その場合も本発明の範囲を逸脱することはない。例えば、本発明のフォームは、各成分を組み合わせ、そこに水を約3.0〜4.0部、または、約2.5〜4.5部、または、約2.0〜5.0部の範囲で加えて構成してもよい。

0080

本発明のフォームが得られる混合物のMDI含有量(表1でS6510で表す)は、表1に示すように、約66.5〜76.5部の範囲とされる。本発明のフォームは、MDI含有量を75.0〜77.0部、吸水時間を1秒以下として製造するが、本発明の範囲を逸脱することなく、混合物中のMDI量をこれより大きくすることができる。例えば、広義でのMDI含有量は、約60.0〜85.0部の範囲とされてもよい。MDI含有量の具体的な数値範囲は、例えば、約73.0〜79.0部、71.0〜81.0部、約69.0〜83.0部、または、67.0〜85.0部である。

0081

表1に示すように、本発明のフォームの吸水時間は、約20秒未満とされる。好ましくは、吸水時間は約30秒未満である。より好ましくは、上述したように、吸水時間は約1秒以下である

0082

以上、本発明を1つ以上の実施形態により説明したが、当業者にとって明らかな変形例や均等物はすべて、本発明に含まれる。言い換えれば、本発明は、本明細書に記述した実施形態に限定されない。

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