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課題・解決手段

本開示は、神経系の障害パントテン酸キナーゼ関連神経変性症など)の処置のためのパントテン酸誘導体、かかる化合物を含む医薬組成物、およびその神経系の障害の処置における使用に関する。本発明は、4’−ホスホパントテネートプロドラッグまたは4’−ホスホパントテネートの代用薬に関する。これらのプロドラッグは、4’−ホスホパントテネートよりも大きな細胞透過性を有する。なんら特定の理論に拘束されることを望まないが、4’−ホスホパントテネートの補充、またはその代用薬の使用により、体内CoAまたはその活性バリアントが合成されることが可能になると考えられる。

概要

背景

背景
パントテン酸キナーゼ関連神経変性症PKAN)は、錐体外路系機能不全(例えば、ジストニア固縮舞踏病アテトーシス)が引き起こされる脳内鉄沈着神経変性症(NBIA)の一形態であり、脳内鉄沈着神経変性症(NBIA)の半数はこれが原因であると考えられている(A.M.GregoryおよびS.J.Hayflick,“Neurodegeneration With Brain Iron Accumulation”,Orphanet Encyclopedia,September 2004)。PKANは、パントテネートビタミンB5)の4’−ホスホパントテネートへの変換を担う酵素パントテン酸キナーゼがないことに起因する遺伝性障害であると考えられている。4’−ホスホパントテネートは、続いて補酵素ACoA)に変換される(以下に示すとおり)(R.Leonardi,Y.−M.Zhang,C.O.Rock,およびS.Jackowski,“Coenzyme A:Back In Action”,Progress in Lipid Research,2005,44,125−153)。

特に、パントテネートは、酵素パントテン酸キナーゼ(PANK)によって4’−ホスホパントテネートに変換され、これは、酵素4’−ホスホパントテノイルシステインシンターゼPPCS)によって4’−ホスホパントテノイルシステインに変換され、続いて、4’−ホスホパントテノイルシステインデカルボキシラーゼPPCDC)によって4’−ホスホパンテチン脱炭酸される。4’−ホスホパンテチンは、次いで、ホスホパンテテインアデニリルトランスフェラーゼ(phosphosphpantethine adenyltransferease)(PPAT)の作用によってアデノシンに付加されてデホスホCoAが生じ、これは、デホスホ−CoAキナーゼ(DPCK)によって最終的に補酵素A(CoA)に変換される。

古典的PKANは、通常、小児期の最初の10〜15年の間に呈示されるが、40に至るまで起こり得る非定型の形態も存在する。PKANは、筋骨格機能の低下をもたらし、生活の質に対して破壊的な影響を有する進行性変性疾患である。

PKANを処置するためのアプローチの一例は、上記酵素の反応生成物、すなわち、4’−ホスホパントテネートの使用であり得る。このアプローチは、文献に記載されているが、この高電荷分子親油性の(lipohilic)細胞膜を透過することはできないと認識されている(C.J.Balibar,M.F.Hollis−Symynkywicz,およびJ.Tao,“Pantethine Rescues Phosphopantothenoylcysteine Synthetase And Phosphopantothenoylcysteine Decarboxylase Deficiency In Escherichia Coli But Not In PseudomonasAeruginosa”,J.Bacteriol.,2011,193,3304−3312)。

概要

本開示は、神経系の障害(パントテン酸キナーゼ関連神経変性症など)の処置のためのパントテン酸誘導体、かかる化合物を含む医薬組成物、およびその神経系の障害の処置における使用に関する。本発明は、4’−ホスホパントテネートのプロドラッグまたは4’−ホスホパントテネートの代用薬に関する。これらのプロドラッグは、4’−ホスホパントテネートよりも大きな細胞透過性を有する。なんら特定の理論に拘束されることを望まないが、4’−ホスホパントテネートの補充、またはその代用薬の使用により、体内でCoAまたはその活性バリアントが合成されることが可能になると考えられる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

式:を有する化合物であって、からなる群より選択される化合物またはその薬学的に許容され得る塩。

請求項2

R、R’およびR”がメチルである、請求項1に記載の化合物。

請求項3

Rがメチルであり、R’がエチルであり、R”がベンジルである、請求項1に記載の化合物。

請求項4

Rがメチルであり、R’とR”がメチルシクロプロピルである、請求項1に記載の化合物。

請求項5

Rが1H−インドール−3イル−メチルであり、R’がベンジルであり、R”がエチルである、請求項1に記載の化合物。

請求項6

請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物および薬学的に許容され得る賦形剤を含む医薬組成物

請求項7

前記医薬組成物が単位投薬形態である、請求項6に記載の医薬組成物。

請求項8

検体におけるパントテン酸キナーゼ、4’−ホスホパントテネートまたは補酵素A欠損と関連している障害処置方法であって、該方法は、該被検体に有効量の請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む、方法。

請求項9

被検体におけるパントテン酸キナーゼ関連神経変性症の処置方法であって、該方法は、該被検体に有効量の請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む、方法。

請求項10

前記被検体が脳内鉄沈着神経変性症に苦しんでいる被検体である、請求項9に記載の方法。

請求項11

被検体のニューロン機能の異常を特徴とする病状関与している細胞または組織の処置方法であって、該方法は、該被検体に有効量の請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む、方法。

請求項12

前記病状が、ジストニア錐体外路への影響、嚥下困難四肢固縮および/または硬直舞踏病アテトーシス振せん痴呆痙縮筋力低下ならびに発作から選択される、請求項11に記載の方法。

請求項13

酵素パントテンキナーゼと関連している遺伝子の誤調節によって引き起こされる神経細胞機能不全を特徴とする病状に関与している細胞または組織の処置方法であって、該方法は、該被検体に有効量の請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む、方法。

請求項14

被検体における前記酵素パントテンキナーゼと関連している遺伝子の誤調節によって引き起こされる神経細胞機能不全を特徴とする病状の処置方法であって、該方法は、該被検体に有効量の請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む、方法。

請求項15

前記酵素パントテンキナーゼと関連している遺伝子の発現の誤調節によって引き起こされる神経細胞機能不全を特徴とする病状に関与している細胞または組織の処置方法であって、該方法は、該被検体に有効量の請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む、方法。

請求項16

被検体における前記酵素パントテンキナーゼと関連している遺伝子の発現の誤調節によって引き起こされる神経細胞機能不全を特徴とする病状の処置方法であって、該方法は、該被検体に有効量の請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む、方法。

請求項17

鉄の過剰沈着を有する神経細胞を有する被検体の処置方法であって、該方法は、該被検体に有効量の請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む、方法。

請求項18

前記被検体が小児である、請求項8〜17のいずれか1項に記載の方法。

請求項19

前記小児が10〜15である、請求項18に記載の方法。

請求項20

前記被検体が成人である、請求項8〜17のいずれか1項に記載の方法。

請求項21

請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物の調製方法であって、該方法は、(a)パントテン酸の両方のヒドロキシル基を保護する工程;(b)保護された該パントテン酸の酸部分をエステル化して、式:(式中、各Pgは、独立して保護基を表し、R”は請求項1〜5のいずれか1項に規定したとおりである)の化合物を形成する工程;(c)該ヒドロキシル基を脱保護する工程;(d)脱保護された該化合物を、式:(式中、Lは脱離基(例えば、ハロゲン)であり、RおよびR’は請求項1〜5のいずれか1項に規定したとおりである)の化合物でリン酸化する工程;ならびに(e)任意選択で、工程(d)で形成された化合物の塩を形成する工程を含む、方法。

請求項22

請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物の調製方法であって、該方法は、(a)パントテン酸を式R”OHのアルコールでエステル化して、式:(式中、R”は請求項1〜5のいずれか1項に規定したとおりである)の化合物を形成する工程;(b)エステル化された該化合物を、式:(式中、Lは脱離基(例えば、ハロゲン)であり、RおよびR’は請求項1〜5のいずれか1項に規定したとおりである)の化合物でリン酸化する工程;ならびに(c)任意選択で、工程(b)で形成された化合物の塩を形成する工程を含む、方法。

請求項23

工程(a)が、パントテン酸をフィッシャーのエステル化条件に供する工程を含む、請求項22に記載の方法。

技術分野

0001

本出願は、2012年4月27日に出願された米国仮特許出願第61//639,602号明細書の利益を主張し、その全体の内容が本明細書により参考として援用される。

0002

(発明の分野)
本発明は、神経系の障害パントテン酸キナーゼ関連神経変性症など)の処置のためのパントテン酸誘導体、かかる化合物を含む医薬組成物、およびその神経系の障害の処置における使用に関する。

背景技術

0003

背景
パントテン酸キナーゼ関連神経変性症(PKAN)は、錐体外路系機能不全(例えば、ジストニア固縮舞踏病アテトーシス)が引き起こされる脳内鉄沈着神経変性症(NBIA)の一形態であり、脳内鉄沈着神経変性症(NBIA)の半数はこれが原因であると考えられている(A.M.GregoryおよびS.J.Hayflick,“Neurodegeneration With Brain Iron Accumulation”,Orphanet Encyclopedia,September 2004)。PKANは、パントテネートビタミンB5)の4’−ホスホパントテネートへの変換を担う酵素パントテン酸キナーゼがないことに起因する遺伝性障害であると考えられている。4’−ホスホパントテネートは、続いて補酵素ACoA)に変換される(以下に示すとおり)(R.Leonardi,Y.−M.Zhang,C.O.Rock,およびS.Jackowski,“Coenzyme A:Back In Action”,Progress in Lipid Research,2005,44,125−153)。

0004

0005

特に、パントテネートは、酵素パントテン酸キナーゼ(PANK)によって4’−ホスホパントテネートに変換され、これは、酵素4’−ホスホパントテノイルシステインシンターゼPPCS)によって4’−ホスホパントテノイルシステインに変換され、続いて、4’−ホスホパントテノイルシステインデカルボキシラーゼPPCDC)によって4’−ホスホパンテチン脱炭酸される。4’−ホスホパンテチンは、次いで、ホスホパンテテインアデニリルトランスフェラーゼ(phosphosphpantethine adenyltransferease)(PPAT)の作用によってアデノシンに付加されてデホスホCoAが生じ、これは、デホスホ−CoAキナーゼ(DPCK)によって最終的に補酵素A(CoA)に変換される。

0006

古典的PKANは、通常、小児期の最初の10〜15年の間に呈示されるが、40に至るまで起こり得る非定型の形態も存在する。PKANは、筋骨格機能の低下をもたらし、生活の質に対して破壊的な影響を有する進行性変性疾患である。

0007

PKANを処置するためのアプローチの一例は、上記酵素の反応生成物、すなわち、4’−ホスホパントテネートの使用であり得る。このアプローチは、文献に記載されているが、この高電荷分子親油性の(lipohilic)細胞膜を透過することはできないと認識されている(C.J.Balibar,M.F.Hollis−Symynkywicz,およびJ.Tao,“Pantethine Rescues Phosphopantothenoylcysteine Synthetase And Phosphopantothenoylcysteine Decarboxylase Deficiency In Escherichia Coli But Not In PseudomonasAeruginosa”,J.Bacteriol.,2011,193,3304−3312)。

先行技術

0008

A.M.GregoryおよびS.J.Hayflick,“Neurodegeneration With Brain Iron Accumulation”,Orphanet Encyclopedia,September 2004
R.Leonardi,Y.−M.Zhang,C.O.Rock,およびS.Jackowski,“Coenzyme A:Back In Action”,Progress in Lipid Research,2005,44,125−153
C.J.Balibar,M.F.Hollis−Symynkywicz,およびJ.Tao,“Pantethine Rescues Phosphopantothenoylcysteine Synthetase And Phosphopantothenoylcysteine Decarboxylase Deficiency In Escherichia Coli But Not In PseudomonasAeruginosa”,J.Bacteriol.,2011,193,3304−3312

課題を解決するための手段

0009

(発明の概要
本発明は、4’−ホスホパントテネートのプロドラッグまたは4’−ホスホパントテネートの代用薬に関する。これらのプロドラッグは、4’−ホスホパントテネートよりも大きな細胞透過性を有する。なんら特定の理論に拘束されることを望まないが、4’−ホスホパントテネートの補充、またはその代用薬の使用により、体内でCoAまたはその活性バリアントが合成されることが可能になると考えられる。したがって、これらのプロドラッグは、4’−ホスホパントテネートおよび/またはCoAの欠損に起因する障害の処置に有用である。

0010

本発明の一実施形態は、4’−ホスホパントテネートのプロドラッグ(3−{[(2R)−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−4−(ホスホノオキシブタノイルアミノプロパン酸)である。このプロドラッグは、4’−ホスホパントテネートに結合している1つまたは1つより多くのプロドラッグ部分を有するものであり得る。好ましくは、これらのプロドラッグ部分により上記化合物の電荷が低減され、それにより、その細胞透過性が向上する。一実施形態において、1つまたは1つより多くのプロドラッグ部分は、4’−ホスホパントテネートのカルボキシル基および/またはホスホノ基に結合している。好ましい一実施形態では、上記プロドラッグは、カルボキシル基に結合しているプロドラッグ部分を1つ、およびホスホノ基に結合しているプロドラッグ部分を2つ有するものである。より好ましい一実施形態では、ホスホノ部分の一方のヒドロキシル基水素がプロドラッグ部分で置き換えられており、上記ホスホノ部分の他方のヒドロキシル基がアミノ基で置き換えられている(例えば、アミノ酸,そのアミノ基によってリン原子に結合される)。

0011

一実施形態において、本発明は、生理学的pH(例えば約7.3〜約7.5のpH、例えば約7.3〜約7.4のpH、例えば約7.4のpHまたは約7.365のpH)でイオンを形成しない4’−ホスホパントテネートのプロドラッグまたは本発明の他の化合物に関する。

0012

別の実施形態において、本発明は、約7のpKa値を有する4’−ホスホパントテネートのプロドラッグまたは本発明の他の化合物に関する。

0013

本発明の別の実施形態は、式:

0014

0015

を有する化合物であって、式中、
Xは、ヒドロキシ、ハロゲン、−OR6、または−SR6(式中、R6は、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、もしくはC2〜C6アルキニル、例えば、メチルエチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチルである)であり;
Qは、カルボン酸(−COOH)、スルフィン酸(−SOOH)、スルホン酸(SOOOH)、またはそのエステル(すなわち、−COOR1、−SOOR1、−SOOOR1)であり;
R1は、置換または非置換のC1〜C6アルキル、置換または非置換のC2〜C6アルケニル、置換または非置換のC2〜C6アルキニル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルキル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルケニル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルキル(C1〜C6アルキル)、置換または非置換のC3〜C8シクロアルケニル(C1〜C6アルキル)、置換または非置換のアリール、置換または非置換のアリールアルキル、置換または非置換のヘテロシクリル、置換または非置換のヘテロアリール、置換および非置換のヘテロシクリルアルキル、ならびに置換および非置換のヘテロアリールアルキルから選択され;
(a)Zは、ホスホネート(−CH2P(O)OR2)、ホスフェート(−OP(O)OR3R4)、チオホスホネート(−CH2P(S)OR2)、チオホスフェート(−OP(S)OR3R4)、

0016

0017

であり;
R2、R3、およびR4は、独立して、置換または非置換のC1〜C6アルキル、置換または非置換のC2〜C6アルケニル、置換または非置換のC2〜C6アルキニル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルキル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルケニル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルキル(C1〜C6アルキル)、置換または非置換のC3〜C8シクロアルケニル(C1〜C6アルキル)、置換または非置換のアリール、置換または非置換のアリールアルキル、置換または非置換のヘテロシクリル、置換または非置換のヘテロアリール、置換および非置換のヘテロシクリルアルキル、ならびに置換および非置換のヘテロアリールアルキルから選択され;
R5は、置換または非置換のC1〜C6アルキル(例えば、非置換のC1〜C6アルキル)、置換または非置換のC2〜C6アルケニル、置換または非置換のC2〜C6アルキニル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルキル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルケニル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルキル(C1〜C6アルキル)、置換または非置換のC3〜C8シクロアルケニル(C1〜C6アルキル)、置換または非置換のアリール、置換または非置換のアリールアルキル、置換または非置換のヘテロシクリル、置換または非置換のヘテロアリール、置換および非置換のヘテロシクリルアルキル、ならびに置換および非置換のヘテロアリールアルキルから選択され;
Yは、式

0018

0019

天然または非天然アミノ酸エステルであり;
R7は、置換または非置換のC1〜C6アルキル(例えば、非置換のC1〜C6アルキル)、置換または非置換のC2〜C6アルケニル、置換または非置換のC2〜C6アルキニル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルキル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルケニル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルキル(C1〜C6アルキル)、置換または非置換のC3〜C8シクロアルケニル(C1〜C6アルキル)、置換または非置換のアリール、置換または非置換のアリールアルキル、置換または非置換のヘテロシクリル、置換または非置換のヘテロアリール、置換および非置換のヘテロシクリルアルキル、ならびに置換および非置換のヘテロアリールアルキルから選択され;
R8およびR9は、独立して、水素、アミノ酸側鎖、C1〜C6アルキル、置換または非置換のC2〜C6アルケニル、置換または非置換のC2〜C6アルキニル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルキル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルケニル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルキル(C1〜C6アルキル)、置換または非置換のC3〜C8シクロアルケニル(C1〜C6アルキル)、置換または非置換のアリール、置換または非置換のアリールアルキル、置換または非置換のヘテロシクリル、置換または非置換のヘテロアリール、置換および非置換のヘテロシクリルアルキル、ならびに置換および非置換のヘテロアリールアルキルから選択される;
ただし、R8とR9がともに水素であることはないものとする、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩である。

0020

好ましい一実施形態では、R8とR9の規定におけるアミノ酸側鎖が天然アミノ酸(例えば、L−アミノ酸)のものである。式Fにおいて、R8とR9は表示の炭素に、上記炭素がRまたはSの絶対配置(DまたはLの相対配置)を有するように結合され得る。より好ましい一実施形態では、R8とR9のうち一方が水素であり、他方がアミノ酸側鎖(好ましくは、天然のL−アミノ酸、例えばタンパク質構成アミノ酸のアミノ酸側鎖)である。

0021

別の実施形態は、式:

0022

0023

を有する化合物であって、式中、
Rは、アミノ酸側鎖であり;
R’は、C1〜C6アルキル置換または非置換のC1〜C6アルキル(例えば、非置換のC1〜C6アルキル)、置換または非置換のC2〜C6アルケニル、置換または非置換のC2〜C6アルキニル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルキル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルケニル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルキル(C1〜C6アルキル)、置換または非置換のC3〜C8シクロアルケニル(C1〜C6アルキル)、置換または非置換のアリール、置換または非置換のアリールアルキル、置換または非置換のヘテロシクリル、置換または非置換のヘテロアリール、置換および非置換のヘテロシクリルアルキル、ならびに置換および非置換のヘテロアリールアルキルから選択され;
R”は、置換または非置換のC1〜C6アルキル、置換または非置換のC2〜C6アルケニル、置換または非置換のC2〜C6アルキニル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルキル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルケニル、置換または非置換のC3〜C8シクロアルキル(C1〜C6アルキル)、置換または非置換のC3〜C8シクロアルケニル(C1〜C6アルキル)、置換または非置換のアリール、置換または非置換のアリールアルキル、置換または非置換のヘテロシクリル、置換または非置換のヘテロアリール、置換および非置換のヘテロシクリルアルキル、ならびに置換および非置換のヘテロアリールアルキルから選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩である。

0024

好ましい一実施形態では、Rの規定におけるアミノ酸側鎖が天然アミノ酸(例えば、天然のL−アミノ酸)のものである。Rは表示の炭素に、上記炭素がRまたはSの絶対配置(DまたはLの相対配置)を有するように結合され得る。より好ましい一実施形態では、Rはタンパク質構成アミノ酸の側鎖である。好ましい一実施形態では、R基立体化学は、上記分子が下記の立体化学:

0025

0026

を有するようなものである。

0027

式Gの化合物の一実施形態では、R’がC1〜C6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル)、ベンジルシクロヘキシル、およびメチルシクロプロピルである。

0028

式Gの化合物の一実施形態では、R”がC1〜C6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル)、ベンジル、シクロヘキシル、およびメチルシクロプロピルである。

0029

別の実施形態は、式:

0030

0031

を有する化合物であって、式中、
Rは、アミノ酸側鎖であり;
Xは、ハロゲン(例えば、F)であり;
nは、0、1、2、3、4または5(例えば、0、1または2)であり;
R’は、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8シクロアルケニル、C3〜C8シクロアルキル(C1〜C6アルキル)、C3〜C8シクロアルケニル(C1〜C6アルキル)、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロシクリルアルキルおよびヘテロアリールアルキル(これらは各々、1個または1個より多くのハロゲン(例えば、フッ素)で任意選択的に置換されている)から選択され;
R”は、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8シクロアルケニル、C3〜C8シクロアルキル(C1〜C6アルキル)、C3〜C8シクロアルケニル(C1〜C6アルキル)、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロシクリルアルキルおよびヘテロアリールアルキル(これらは各々、1個または1個より多くのハロゲン(例えば、フッ素)で任意選択的に置換されている)から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩である。

0032

好ましい一実施形態では、nが0である。別の好ましい実施形態では、nが1である。

0033

好ましい一実施形態では、Rの規定におけるアミノ酸側鎖が天然アミノ酸(例えば、天然のL−アミノ酸)のものである。Rは表示の炭素に、上記炭素がRまたはSの絶対配置(DまたはLの相対配置)を有するように結合され得る。より好ましい一実施形態では、Rはタンパク質構成アミノ酸の側鎖である。好ましい一実施形態では、R基の立体化学は、上記分子が下記の立体化学:

0034

0035

を有するようなものである。

0036

式Hの化合物の一実施形態では、R’がC1〜C6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、もしくはt−ブチル)、ベンジル、シクロヘキシル、またはメチルシクロプロピル(これらは各々、1個または1個より多くのハロゲン(例えば、フッ素)で任意選択的に置換されている)である。

0037

式Hの化合物の一実施形態では、R”がC1〜C6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、もしくはt−ブチル)、ベンジル、シクロヘキシル、またはメチルシクロプロピル(これらは各々、1個または1個より多くのハロゲン(例えば、フッ素)で任意選択的に置換されている)である。

0038

本発明の好ましい化合物としては、式:

0039

0040

を有するものであって、式中、

0041

0042

(表中、Bnはベンジルであり、Cyはシクロヘキシルであり、Etはエチルであり、hexはヘキシルであり、iBuはイソブチルであり、iPrはイソプロピルであり、Meはメチルであり、MeCyPrはメチルシクロプロピル(すなわち、−CH2−シクロプロピル)であり、MeIndoleは(1H−インドール−3−イル)メチル)である)
であるものまたはその薬学的に許容され得る塩が挙げられる。一実施形態では、上記の化合物が下記の立体化学:

0043

0044

を有するものである。

0045

また別の実施形態は、本発明の化合物および薬学的に許容され得る賦形剤を含む医薬組成物である。一実施形態において、医薬組成物は、神経系の障害を処置するのに有効な量の上記化合物を含むものである。医薬組成物は、錠剤またはカプセル剤などの単位投薬形態であり得る。

0046

また別の実施形態は、被検体のパントテン酸キナーゼ、4’−ホスホパントテネートまたは補酵素Aの欠損と関連している障害の処置方法である。上記方法は、被検体に有効量の本発明の化合物を投与することを含むものである。

0047

また別の実施形態は、被検体のパントテン酸キナーゼ関連神経変性症の処置方法である。上記方法は、被検体に有効量の本発明の化合物を投与することを含むものである。被検体は脳内鉄沈着神経変性症に苦しんでいる被検体であり得る。

0048

また別の実施形態は、被検体のパーキンソン病の処置方法である。上記方法は、被検体に有効量の本発明の化合物を投与することを含むものである。

0049

また別の実施形態は、被検体のニューロン機能の異常を特徴とする病状関与している細胞または組織の処置方法である。上記方法は、被検体に有効量の本発明の化合物を投与することを含むものである。病状は、ジストニア、錐体外路への影響、嚥下困難四肢の固縮および/または硬直、舞踏病アテトーシス、振せん痴呆痙縮筋力低下ならびに発作から選択され得る。

0050

また別の実施形態は、酵素パントテン(pantothene)キナーゼと関連している遺伝子の誤調節によって引き起こされる神経細胞機能不全を特徴とする病状に関与している細胞または組織の処置方法である。上記方法は、被検体に有効量の本発明の化合物を投与することを含むものである。

0051

また別の実施形態は、被検体の酵素パントテンキナーゼと関連している遺伝子の誤調節によって引き起こされる神経細胞機能不全を特徴とする病状の処置方法である。上記方法は、被検体に有効量の本発明の化合物を投与することを含むものである。

0052

また別の実施形態は、酵素パントテンキナーゼと関連している遺伝子の発現の誤調節によって引き起こされる神経細胞機能不全を特徴とする病状に関与している細胞または組織の処置方法である。上記方法は、被検体に有効量の本発明の化合物を投与することを含むものである。

0053

また別の実施形態は、被検体の酵素パントテンキナーゼと関連している遺伝子の発現の誤調節によって引き起こされる神経細胞機能不全を特徴とする病状の処置方法である。上記方法は、被検体に有効量の本発明の化合物を投与することを含むものである。

0054

また別の実施形態は、鉄の過剰沈着を有する神経細胞を有する被検体の処置方法である。上記方法は、被検体に有効量の本発明の化合物を投与することを含むものである。

0055

前述の方法において、被検体は小児(例えば、10〜15歳)または成人であり得る。

0056

また別の実施形態は、
(a)パントテン酸の両方のヒドロキシル基を保護する工程;
(b)保護された上記パントテン酸の酸部分をエステル化して、式:

0057

0058

(式中、各Pgは、独立して保護基を表し、R”は、式GまたはHに関して上記に規定したとおりである)
の化合物を形成する工程;
(c)上記ヒドロキシル基を脱保護する工程;
(d)脱保護された上記化合物を、式:

0059

0060

(式中、Lは脱離基(例えば、クロロなどのハロゲン)であり、RおよびR’は、式GまたはHに関して上記に規定したとおりである)
の化合物でリン酸化する工程;
(e)任意選択で、工程(d)で形成された化合物の塩を形成する工程
による式GまたはHの化合物の調製方法である。

0061

また別の実施形態は、
(a)パントテン酸を式R”OHのアルコールでエステル化して、式:

0062

0063

(式中、R”は、式GまたはHに関して上記に規定したとおりである)
の化合物を形成する工程;
(b)エステル化された上記化合物を、式:

0064

0065

(式中、Lは脱離基(例えば、ハロゲン)であり、RおよびR’は、式GまたはHに関して上記に規定したとおりである)
の化合物でリン酸化する工程;
(c)任意選択で、工程(b)で形成された化合物の塩を形成する工程
による式GまたはHの化合物の調製方法である。
工程(a)のエステル化は、パントテン酸をフィッシャーのエステル化条件に供することにより行なわれ得る。

図面の簡単な説明

0066

図1は、実施例2、5、7および12の化合物での処理後、質量分析によって測定したときのヒトHEK 293T細胞内のアセチルCoAベルを示す棒グラフである。
図2は、未処置Pank1+/+マウス(WT)、未処置Pank1−/−ノックアウトマウス(pank1KO)および実施例2の化合物の投与後のPANKノックアウトマウス(Pank KO+実施例2)におけるmBBrCoAレベルを示す棒グラフである。

0067

(発明の詳細な説明)
(定義)
本明細書で用いる場合、特定の対象物は以下の定義の意味を有するものであり得る。

0068

本明細書および特許請求の範囲で用いる場合、「a」、「an」、および「the」に関する単数形は、本文中にそうでないことを明示していない限り、複数への言及を包含している。例えば、用語「細胞(a cell)」は、その混合物を含む複数の細胞を包含している。同様に、本明細書に記載の医薬の調製の処理のための「化合物(a compound)」の使用は、本文中にそうでないことを明示していない限り、かかる処置または調製のための1種類以上の本発明の化合物の使用を想定している。

0069

本明細書で用いる場合、用語「〜を含む」は、組成物および方法が記載の要素を含むものであるが、他を排除しないことを意図している。したがって、本質的に本明細書において規定した要素からなる組成物では、単離および精製方法由来する微量の混入物および薬学的に許容され得る担体、例えば、リン酸緩衝生理食塩水保存料などは排除されない。「〜からなる」は、本発明の組成物の投与のための他の成分の微量範囲を超える要素および実質的なプロセス工程を排除することを意味するものとする。各移行によって規定される実施形態は本発明の範囲内である。

0070

用語「アルキル」は、炭素原子水素原子のみからなり、不飽和が含まれていない直鎖または分枝鎖炭化水素鎖原子団をいう。特に指定のない限り、用語「アルキル」は、1〜8個の炭素原子(例えば、1〜6個の炭素原子、または1〜4個の炭素原子)を有し、分子の残部に単結合によって結合される基をいう。アルキル基の例としては、限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、s−ブチル、n−ペンチル、およびs−ペンチルが挙げられる。

0071

用語「アルケニル」は、炭素−炭素二重結合を含む脂肪族炭化水素基をいい、これは直鎖または分岐もしくは分岐鎖であり得る(or branched or branched chain)。特に指定のない限り、用語「アルケニル」は、2〜約10個の炭素原子を有する基、例えば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル(アリル)、イソ−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、および2−ブテニルをいう。

0072

用語「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する直鎖または分枝鎖のヒドロカルビル原子団をいう。特に指定のない限り、用語「アルキニル」は、2〜約12個までの範囲の炭素原子(例えば、2〜10 2〜10個の炭素原子)を有する基、例えば、エチニルプロピニル、およびブチニルをいう。

0073

用語「シクロアルキル」は、約3〜12個の炭素原子の非芳香族単環式または多環式の環系、例えば、シクロプロピル、シクロブチルシクロペンチル、およびシクロヘキシルを表す。

0074

用語「シクロアルキルアルキル」は、約3〜8個までの範囲の炭素原子を含み、アルキル基に直接結合しており、上記アルキル基が、さらに上記アルキル基内のいずれかの炭素で主構造に結合して安定な構造の創出がもたらされている環式の環含有原子団、例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルエチル、およびシクロペンチルエチルをいう。

0075

用語「アリール」は、6〜20個までの範囲の炭素原子を有する単環式または多環式の芳香族原子団、例えば、フェニルナフチルテトラヒドロナフチル(tetrahydronapthyl)、インビル、およびビフェニルをいう。

0076

用語「アリールアルキル」は、上記に定義したアルキル基に直接結合している上記に定義したアリール基、例えば、−CH2C6H5、および−C2H5C6H5をいう。

0077

用語「ヘテロシクリル」は、炭素原子と窒素リン酸素およびイオウから選択される少なくとも1個のヘテロ原子とからなる3〜15員環の非芳香族原子団をいう。複素環式環原子団は単環式、二環式三環式または四環式の環系であり得、縮合橋絡またはスピロ環系が包含され得、複素環式の環原子団内の窒素、リン、炭素、酸素またはイオウ原子は、種々の酸化状態に任意選択的に酸化されていてもよい。また、窒素原子は、任意選択的に第4級化されていてもよい。

0078

用語「ヘテロシクリルアルキル」は、上記に定義したアルキル基に直接結合している上記に定義したヘテロシクリル基をいう。

0079

用語「ヘテロアリール」は、N、OおよびSから選択される1個または1個より多くのヘテロ原子を環内原子として有する任意選択的に置換されている5〜14員の芳香族環をいう。ヘテロアリールは単環式、二環式または三環式の環系であり得る。かかるヘテロアリール環原子団の例としては、限定されないが、オキサゾリルチアゾリルイミダゾリルピロリル、フラニルピリジニルピリミジニルピラジニルベンゾフラニル、インドリルベンゾチアゾリルベンゾオキサゾリルカルバゾリルキノリルおよびイソキノリルが挙げられる。

0080

用語「ヘテロアリールアルキル」は、上記に定義したアルキル基に直接結合している上記に定義したヘテロアリール基、例えば、−CH2C6H4N、および−C2H5C6H4Nをいう。

0081

用語「ハロゲン」にはF、Cl、BrおよびIが包含される。

0082

用語「アミノ酸側鎖」は、式H2N−CH(R)−COOHのαアミノ酸の側鎖Rをいう。例えば、アラニンの側鎖はメチルであり、グリシンの側鎖は水素であり、バリンの側鎖はイソ−プロピルであり、トリプトファンの側鎖は(1H−インドール−3−イル)メチルである。本発明の化合物における好適なアミノ酸側鎖としては、天然アミノ酸、例えばタンパク質構成アミノ酸のものが挙げられる。天然アミノ酸の非限定的な例としては、標準アミノ酸またはタンパク質構成アミノ酸が挙げられ、限定されないが、アラニン、アルギニンアスパラギンアスパラギン酸、システイン、グルタミン酸グルタミン、グリシン、ヒスチジンイソロイシンロイシンリシンメチオニンフェニルアラニンプロリンピロリシンセレノシステインセリントレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンが挙げられる。

0083

用語「置換されている」は、特に指定のない限り、以下の置換基:水素、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシルシアノ、ニトロ、オキソ(=O)、チオ(=S)、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、−COORx、−C(O)Rx、−C(S)Rx、−C(O)NRxRy、−C(O)ONRxRy、−NRyRz、−NRxCONRyRz、−N(Rx)SORy、−N(Rx)SO2Ry、−(=N−N(Rx)Ry)、−NRxC(O)ORy、−NRxRy、−NRxC(O)Ry−、−NRxC(S)Ry −NRxC(S)NRyRz、−SONRxRy−、−SO2NRxRy−、−ORx、−ORxC(O)NRyRz、−ORxC(O)ORy−、−OC(O)Rx、−OC(O)NRxRy、−RxNRyC(O)Rz、−RxORy、−RxC(O)ORy、−RxC(O)NRyRz、−RxC(O)Rx、−RxOC(O)Ry、−SRx、−SORx、−SO2Rx、および−ONO2のいずれか1つまたは任意の組合せでの置換をいい、ここで、上記の各基のRx、RyおよびRzは、水素原子、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アミノ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルであり得るか、あるいはRx、RyおよびRzのうちのいずれか2つが連接されて飽和または不飽和の3〜10員環を形成していてもよく、上記環は任意選択でヘテロ原子を含むものであり得、上記ヘテロ原子は同じであっても異なっていてもよく、O、NHまたはSから選択される。一実施形態では、置換されているという用語は、1個または1個より多くのハロゲン(例えば、フッ素)での置換を示す。

0084

用語「被検体」は、哺乳動物、例えば、飼育ペット(例えば、イヌもしくはネコ)、またはヒトをいう。好ましくは、被検体はヒトである。

0085

語句「有効量」は、疾患の処置のために被検体または患者に投与した場合、上記疾患に対するかかる処置がもたらされる充分な量をいう。

0086

「処置」または「処置する」は、(1)疾患が起こっているか、またはその病状または総体的症状を示している被検体または患者における上記疾患の抑止(例えば、上記病状および/または総体的症状のさらなる進展の停止)、(2)疾患が起こっているか、またはその病状または総体的症状を示している被検体または患者における上記疾患の改善(例えば、上記病状および/または総体的症状の逆転)、および/または(3)疾患が起こっているか、またはその病状または総体的症状を示している被検体または患者における上記疾患のなんらかの測定可能な低減の奏功を包含している。

0087

医薬製剤および投与経路
本発明の化合物は、さまざまな経路によって、経口ならびに注射(例えば、皮下、静脈内および腹腔内)によって投与され得る。

0088

上記化合物は、固形または液状の投薬形態の形態で経口投与され得る。どちらにおいても、上記化合物を、酸や上記化合物を失活させ得る他の天然条件の作用から保護するための物質コーティングしてもよい。上記化合物は、水性液剤液状分散剤、(摂食可能(ingestible))錠剤、バッカル錠トローチ剤、カプセル剤、エリキシル剤懸濁剤シロップ剤、およびウェハスとして製剤化され得る。経口投薬形態には、当上記技術分野で公知の賦形剤、例えば、結合剤崩壊剤フレーバー剤酸化防止剤、および保存料が含まれ得る。液状投薬形態には、希釈剤、例えば、生理食塩水または水性バッファーが含まれ得る。

0089

また、上記化合物は注射によって投与され得る。注射に適した製剤としては、滅菌水性液剤水溶性の場合)または分散剤、および滅菌注射用液剤または分散剤の即時調製用滅菌粉末剤が挙げられ得る。上記組成物は、滅菌されたものであってもよく、易注射針通過性(syringability)が存在する程度に流動性であってもよい。上記組成物は、製造および保存条件下で安定であり得、微生物(細菌および真菌など)の汚染作用から保護されたものであり得る。担体は、例えば、水、エタノールポリオール(例えば、グリセロールプロピレングリコール、および液状ポリエチレングリコール)、その適当な混合物、ならびに植物油を含む溶媒または分散媒であり得る。適正な流動性は、例えば、コーティング(レシチンなど)の使用、分散剤の場合は必要とされる粒径の維持、および界面活性剤の使用によって維持され得る。微生物の作用の防御は、種々の抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベンクロロブタノールフェノール、およびアスコルビン酸によってなされ得る。多くの場合、等張剤、例えば、糖類、塩化ナトリウム、または多価アルコールマンニトールおよびソルビトールなど)を上記組成物中に含めることが好ましい。注射用組成物の長期吸収は、上記組成物中に、吸収を遅延させる薬剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウムまたはゼラチンを含めることによってもたらされ得る。

0090

滅菌注射用液剤は、必要とされる量の治療用化合物を適切な溶媒中に、必要に応じて、上記に挙げた成分のうちの1種類または組合せとともに組み込んだ後、濾過滅菌することによって調製され得る。一般的に、分散剤は、治療用化合物を、ベース分散媒および上記に挙げたもので必要とされる他の成分を含む滅菌担体中に組み込むことにより調製される。滅菌注射用液剤の調製用の滅菌粉末剤の場合、その調製方法には真空乾燥および凍結乾燥が含まれ、それにより、活性成分(すなわち、治療用化合物)+任意のさらなる所望の成分の粉末が先の滅菌濾過液剤から得られる。

0091

被検体に投与される化合物の実際の投薬量は、身体的および生理学的要素、例えば、年齢性別、体重、病状の重症度処置対象の疾患の型、以前または現在の治療的介入、被検体の特発症ならびに投与経路によって決定され得る。これらの要素は当業者によって決定され得る。典型的には投与を担う実行者が、個々の被検体に対して、組成物中の活性成分(1種類または複数種)の濃度および適切な用量(1回分または複数回分)を決定する。

0092

一実施形態において、ヒト被検体には約0.01mg/kg〜約100mg/kgの日用量が投与される。

0093

上記化合物の単回用量または反復用量が想定される。反復用量の送達のための所望の時間間隔は、当業者により常套的な範囲内の実験手法を用いて決定され得る。一例として、被検体には、およそ12時間間隔にて1日2回用量で投与され得る。一部の実施形態では、上記化合物は1日1回投与される。

0094

上記化合物をルーチンスケジュールで投与してもよい。本明細書で用いる場合、ルーチンスケジュールとは、予め決められた指定期間をいう。ルーチンスケジュールは、スケジュールが予め決められたものである限り、長さが同一である期間を含むものであっても、長さが異なる期間を含むものであってもよい。例えば、ルーチンスケジュールは、1日2回、毎日、2日毎、3日毎、4日毎、5日毎、6日毎、毎週ベース、毎月ベースまたはその間の任意の設定日数もしくは週数での投与を伴うものであり得る。あるいはまた、予め決められたルーチンスケジュールは、第1週目は1日2回ベースで、その後、数ヶ月間は毎日ベースでの投与を伴うものであり得る。他の実施形態において、本発明により、上記薬剤(1種類または複数種)が経口摂取され得ること、およびそのタイミングが食物摂取依存性である、または依存性でないことがもたらされる。したがって、例えば、上記薬剤は、被検体が食事を済ませたか、これからかに関係なく、毎朝および/または毎晩摂取することができる。

0095

併用療法
単独療法薬として使用されることに加え、上記化合物はまた、併用療法にも用途が見出され得る。有効な併用療法は、両方の薬剤を含む単一の組成物もしくは薬理学的製剤で、または同時に投与される2種類の相違する組成物もしくは製剤(この場合、一方の組成物には本発明の化合物が含まれ、他方には第2の薬剤(1種類もしくは複数種)が含まれている)で行なわれ得る。あるいはまた、上記治療を、数分〜数ヶ月の範囲に及ぶ間隔でその他の薬剤処置の前または後に行なってもよい。

0096

上記さらなる薬剤(1種類または複数種)は、神経系の障害の処置に有用な任意の薬剤(1種類または複数種)、例えば、パントテン酸キナーゼ、4’−ホスホパントテネートまたは補酵素Aの欠損の処置に有用な任意の薬剤(1種類または複数種)から選択され得る。一実施形態において、上記さらなる薬剤(1種類または複数種)は認知機能の改善に有用なもの、例えば、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬、例えば、フィゾスチグミンネオスチグミンピリドスチグミンアンベノニウムデマカリウム(demarcarium)、リバスチグミンガランタミン(galantamine)、ドネペジル(donezepil)、およびその組合せである。別の実施形態において、上記さらなる薬剤(1種類または複数種)は鉄キレート剤、例えば、デフェリプロンデフェロキサミンデフェラシロクス、およびその組合せである。

0097

(ホスホパントテン酸誘導体の合成)
本発明の化合物は、容易に入手可能なパントテン酸(ビタミンB5)から調製され得る。パントテン酸の合成は、例えば、米国特許第2,676,976号および同第2,870,188号に記載されている。

0098

式Gの化合物の調製のための以下の合成は、式Hの化合物などの本発明の他の化合物の調製に適合され得る。式Gの化合物は、(a)パントテン酸の両方のヒドロキシル基を保護し、(b)保護された上記パントテン酸の酸部分をエステル化して、式:

0099

0100

(式中、各Pgは、独立して保護基を表し、R”は、式Gに関して上記に規定したとおりである)
の化合物を形成し、(c)上記ヒドロキシル基を脱保護し、(d)脱保護された上記化合物を、式:

0101

0102

(式中、Lは脱離基(例えば、ハロゲン)であり、RおよびR’は、式Gに関して上記に規定したとおりである)
の化合物でリン酸化し;(e)任意選択で、工程(d)で形成された化合物の塩を形成することにより調製され得る。この反応スキームを以下に示す(ここで、LはClである):

0103

0104

保護工程(a)は、パントテン酸をベンズアルデヒド塩化亜鉛で処理し、対応するアセタールを得ることにより行なわれ得る(T.W.GreenおよびP.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,Wiley−Interscience,New York,1999,217−224,716−719)。また、パントテン酸は、パントテン酸をアセトントルエンスルホン酸で処理し(M.CarmackおよびC.J.Kelley,“Synthesis of optically active Cleland’s reagent [(−)−1,4−dithio−L−threitol]”,J.Org.Chem.,1968,33,2171−2173)、対応するアセタールを得ることによっても保護され得る。別の例では、パントテン酸を水素化ナトリウムで処理した後、臭化ベンジルで処理し、ジ−O−ベンジル化パントテン酸を得る(T.W.Greenら,上掲)。

0105

ヒドロキシル基の二保護(diprotection)の後、エステル(R”)の形成が、例えば、この二保護(diprotected)パントテン酸を適切なアルコールおよびジシクロヘキシルカルボジイミド(dicyclohexyldicarbodimide)(DCC)、またはジエチルアゾジカルボキシレート(DEAD)およびトリフェニルホスフィン光延反応)と反応させることにより行なわれ得る。あるいはまた、保護された上記パントテン酸を対応する酸塩化物に変換させ(例えば、塩化チオニルまたは塩化オキサリルを用いて)、続いて、対応するアルコールで処理してもよい。

0106

脱保護は、T.W.Greenら(上掲)に記載のものなどの当上記技術分野で公知の任意の方法によって行なわれ得る。

0107

工程(a)〜(c)の代替法として、例えば、パントテン酸をフィッシャーのエステル化条件に供することにより(すなわち、過剰のアルコールおよび触媒量の酸、還流下)、パントテン酸を式R”OHのアルコールでエステル化してもよい。

0108

工程(c)で形成された化合物の第1級ヒドロキシル基は選択的にリン酸化され得る。J.D.Patrone,J.Yao,N.E.Scott,およびG.D.Dotson,“Selective Inhibitors of Bacterial Phosphopantothenoylcysteine Synthetase”,J.Am.Chem.Soc.,2009,131,16340−16341)を参照のこと。D.M.Lehsten,D.N.Baehr,T.J.Lobl,およびA.R.Vaino,“An Improved Procedure for the Synthesis of Nucleoside Phosphoramidates”,Organic Process Research & Development,2002,6,819−822に記載された条件がこの反応に使用され得る。

0109

この方法を、リン酸化試薬の調製方法とともに以下に示す。

0110

0111

任意選択で、最終生成物または合成の工程間の中間体のうちの1つのキラル分離を行なうことにより、光学的に純粋な生成物を得てもよい。

0112

あるいはまた、本発明の化合物は、B.S.Ross,P.G.Reddy,H.−R.Zhang,S.Rachakonda,およびM,J.Sofia,“Synthesis of Diastereomerically Pure Nucleotide Phosphoramidates”,J.Org.Chem.,2011,76,8311−8319に記載の経路によって調製され得る。この経路では、最後にキラル分離工程を行なうことなく光学的に純粋な生成物が生成され得る。

0113

(実施例)
実施例1
3−((2R)−4−(((((S)−1−エトキシ−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)(フェノキシホスホリルオキシ)−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタンアミド)プロパン酸エチルの合成

0114

0115

L−アラニンエチルエステル塩酸塩(0.50g,3.25mmol)を10mLのCH2Cl2に懸濁させ、フェニルホスホロジクロリデート(0.50mL,3.35mmol)で窒素雰囲気下、−10℃にて処理した。充分に撹拌したこの混合物を、次いで、N−メチルイミダゾール(1.0mL,12.5mmol)の滴下により処理した。1時間後、なお−10℃で、パントテン酸エチル(0.70g,2.8mmol)を含む3mLのCH2Cl2をゆっくり添加した。この混合物を室温まで昇温させ、3時間後、2mLのメタノールを添加した。逐次、1M HCl、水、5%NaHCO3およびブラインで抽出を行なった。有機相を乾燥させ(Na2SO4)、溶媒をエバポレートし、1.11gの無色透明シロップ状物を得た。この物質をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した(30gのシリカゲルを使用,1:1のEtOAc/5%EtOH含有ヘキサン溶出)。このプロセスを、1.1gのホスホルアミデートが得られるまで繰り返した。HPLCにより、生成物が1:1のジアステレオマー混合物であり、97%の純度を有することを示した。1H NMR(300MHz,CDCl3):δ1.08(s,3H,CH3),1.21(d,3H,J = 2.7 Hz,CH3),1.27(m,6H,CH3),1.35(t,3H,J = 6.9 Hz,CH3),2.53(q,2H, J = 4.2 Hz,CH2),3.50(m,2H,CH2),3.60(m,1H,CH),3.78(d,J = 7.5 Hz,CH),3.9(m,2H,CH2),4.10(m,6H,CH2),4.79(t,1H,J = 6.5 Hz,CH),7.15 および 7.40(2Ms,5H,Ph).予測分子量502.21,実測分子量503.09(M+H+]
実施例2
3−((2R)−2−ヒドロキシ−4−(((((S)−1−メトキシ−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)(フェノキシ)ホスホリル)オキシ)−3,3−ジメチルブタンアミド)プロパン酸メチルの合成

0116

0117

L−アラニンメチルエステル塩酸塩(1.35g,9.65mmol)をジクロロメタン(20mL)に懸濁させ、フェニルホスホジクロリデート(1.51mL,10.15mmol)で、アルゴン雰囲気下、−78℃にて処理した。ジイソプロピルエチルアミン(2.6mL,20.27mmol)を滴下により添加した。混合物を−78℃で30分間撹拌し、次いで、室温まで1時間昇温した。混合物を−5℃まで冷却し、パントテン酸メチル(1.6mL,20.27mmol)をジクロロメタン中に滴下により添加した。N−メチルイミダゾール(1.6mL,20.27mmol)を添加し、−5℃で30分間および室温で1時間撹拌した後、2mLのメタノールを添加した。混合物を、逐次、水(30mL)、5%クエン酸(30mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。有機相を乾燥させ(Na2SO4)、溶媒を減圧除去した。EtOAc:ヘキサンが1:1の混合物で精製を行ない、生成物を無色透明の油状物として得た(1.1g,24%収率)。HPLCにより、生成物が1:1のジアステレオマー混合物であり、97%の純度を有することを示した。1H NMR(300MHz,CDCl3):δ1.11(s,3H,CH3),1.27,1.39 および 1.40(2 Ss,3H,CH3),1.41(オーバーラップd,3H,J = 1.2 Hz,CHCH3),3.55(m,2H,CH2),3.60(m,1H,CH2),3.63(m,1H,CH),3.66 および 3.68(2 Ss,3H,COCH3),3.70 および 3.74(2 Ss,3H,COCH3),3.78(m,1H CH),4.03(m,1H,CH),4.17(m,1H,CH),7.16 および 7.35 および 7.40(2 Ms,5H,Ph).予測分子量474.18,実測分子量475.03(M+H+].
実施例3〜14
以下の表に示す化合物を、適切な出発物質を用いて、実施例1および2に概要を示した合成手順に従って調製した。

0118

0119

実施例15:細菌でのインビトロ試験
SJ16は、増殖するためにパントテン酸の添加を必要とする(すなわち、これは、パントテン酸が不活性となるような変異を有する)大腸菌株である。したがって、これにより、化合物を、PKANの原因であるPANK欠損の生物体救済し得るかどうかの判定における有用なアッセイとして供する。本発明の化合物を、毒性ならびに大腸菌K−12株SJ16(例えば、Jackowskiら,J.Bacteriol.,148,926−932,1981参照)およびDV70(例えば、Vallariら,J.Bacteriol.,169,5795−5800,1987参照)の許容条件および非許容条件下での増殖を補助する可能性について試験した。溶媒(ジメチルスルホキシドDMSO)に入れた試験化合物を、増殖培地に8μMの終濃度で添加した。対照として、溶媒単独(DMSO)を増殖培地に≦0.1%の終濃度で添加した。

0120

SJ16株を37℃で18時間、寒天(1.5%)、M9最小必須塩(Miller,Experiments in Molecular Genetics.Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,New York,1972参照)、グルコース(0.4%)、メチオニン(50μg/ml)を含有し、パントテン酸カルシウム(1μM)を含めた(許容)、またはなし(非許容)の固形培地上で増殖した。パントテン酸カルシウム補給を伴った場合は増殖がなく、毒性を示唆した。パントテン酸カルシウム補給なしでは増殖し、上記細菌が上記化合物を代謝してパントテネートまたはβ−アラニンを生成する能力を示唆した。

0121

DV70株を30℃(許容)または42℃(非許容)で18時間、寒天(1.5%)、M9最小必須塩、グルコース(0.4%)、メチオニン(50μg/ml)およびパントテン酸カルシウム(1μM)を含有する固形培地上で増殖した。30℃では増殖がなく、毒性を示唆した。42℃では増殖し、上記細菌による上記化合物の代謝およびその後の補酵素Aへの変換を示唆した。

0122

実施例2、5、7および12の化合物でのSJ16回収の結果を以下の表に示す。「あり」の結果は、細菌が18時間後、生存していたことを示す。実施例2、5、7および12の化合物で、DV70株の回収は得られなかった。

0123

0124

実施例16
実施例2、5、7および12の化合物を、不死化ヒト細胞(HEK 293T)において試験した。実施例2、5、7および12の化合物の投与後のアセチル−CoA(PANKの下流結果物)の量を質量分析によって測定した。結果を図1に示す。

0125

図1からわかり得るように、200μMの実施例2の化合物でのHEK 293T細胞の処理により、ベースラインと比べてアセチルCoAの42%の増加をもたらした(p<0.0005)。20μMの実施例7の化合物でのHEK 293T細胞の処理により、ベースラインと比べてアセチルCoAの38%の増加をもたらした(p<0.005)。

0126

実施例17:インビボ試験
本発明の化合物を有効性について、Pank1−/−マウス(129SvJ株×C57BL/6J背景)において年齢マッチPank1+/+(129SvJ株×C57BL/6J)同腹子(8〜12週齢)と比較して試験した。各マウスをコード表示した耳タグ識別し、試験の初日体重測定した。各化合物を4〜5匹のマウスに腹腔内注射によって、1.2μモル/g体重(5μLのジメチルスルホキシド中)の用量で1日1回、5日間投与し、次いで、マウスを一晩絶食させ、体重測定し、安楽死させた。未処置マウスには5μLのジメチルスルホキシドを1日1回、5日間投与し、次いで一晩絶食させた後、体重測定し、安楽死させた。各マウスから肝臓摘出し、アリコート液体窒素中でスナップ凍結し、−80℃で保存した。7日以内に、肝臓試料上で凍結し、重量を計り、補酵素Aの含有量について後述のようにして解析した。有効性は、未処置Pank1−/−マウスの肝臓と比較した場合のPank1−/−マウスにおける肝臓内補酵素Aレベルの統計学的に有意な増大、および未処置Pank1+/+マウスにおける補酵素Aレベルとの比較における当量によって示した。

0127

CoAの測定:高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)前での線維芽細胞および肝臓の抽出ならびに補酵素Aの誘導体化
線維芽細胞または肝臓の抽出を既報の方法(Minklerら,Anal.Biochem.,376,275−276,2008参照)の変形法によって行なった。補酵素Aの誘導体化は、既報の方法(Shimadaら,J.Chromatogr.B Biomed.Appl.,659,227−241,1994参照)の変形法によって行なった。

0128

肝臓(20〜50mg)を2mLの1mM KOH中でホモジネートし、0.25M KOHでpHを12に調整した。線維芽細胞を培養皿から剥がし取って1mLの水中に収集し、これを200μLの0.25M NaOHに移した。次いで、肝臓ホモジネートを55℃で2時間インキュベートし、線維芽細胞は55℃で1時間インキュベートした。1M Trizma−HClでpHをpH8に調整し、10μLの100mMモノブロモマン(mBBr,Life Technologies,NY)を暗所で2時間添加した。反応液酢酸酸性化し、500gで15分間遠心分離した。次いで、上清みを2−(2−ピリジル)エチルカラム(Supelco)(これは、1mLの50%メタノール/2%酢酸で平衡化した)に添加した。カラムを2×1mLの50%メタノール/2%酢酸と1mLの水で洗浄した。試料を、2×1mLの50mMギ酸アンモニウム含有95%エタノールで溶出した。試料を窒素下でエバポレートし、300μLの水中に再懸濁した。HPLCの前に試料をSpin−X Centrifuge Tube Filter(0.22μmの酢酸セルロース,Costar)によってスピンし、任意の沈殿物を除去した。

0129

HPLCによる補酵素Aの定量
補酵素AのmBBr誘導体を、逆相HPLC(Gemini C18 3μmカラム(150×4.60mm),Phenomenex(Torrance,CA)製を使用)によって分離した。使用したクロマトグラフィーシステムは、UV/可視検出器を備えたWaters e2695分離モジュールであり、Empower 3ソフトウェアによって制御した。溶媒Aは50mMリン酸カリウム(pH4.6)であり、溶媒Bは100%アセトニトリルであった。20μLの試料をカラムにインジェクトし、流速を0.5mL/分にした。HPLCプログラムは以下:90%A/10%Bの溶媒混合物で開始し、0から2分は10%Bの定組成、2から9分は10%Bから25%Bまでの線形勾配、9から23分は25%Bから40%Bまでの凹形勾配、23から25分は40%から10%までの線形勾配、25から30分は10%Bの定組成であった。検出器はλ393nmに設定した。mBBr誘導体化補酵素Aピーク面積を積分し、市販の補酵素Aから調製したmBBr−補酵素Aの標準濃度曲線と比較した。

0130

図2は、実施例2の化合物の投与後のPANKノックアウトマウスにおけるmBBrCoAレベルを示す。図2からわかるように、実施例2の化合物により、CoAレベルが正常マウスでみられるものまで回復した。これを以下の表にも示す。

0131

実施例

0132

本明細書に挙げた刊行物、特許および特許出願はすべて、引用により本明細書に組み込まれる。

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