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図面 (20)

課題・解決手段

薄フィルム複合膜構造が提供され、前記薄フィルム複合膜構造は、支持層に取り付けられた、イオン排除のための選択膜層を含み、支持層は多ゾーン精密濾過膜を含み、前記多ゾーン精密濾過膜は、多孔質支持材と、少なくとも2つの精密濾過ゾーンであって、第1のゾーンは第1の膜を含み、第2のゾーンは、第1のゾーンに取り付けられ、かつ及多孔質支持材の少なくとも一部分を被覆する、精密濾過ゾーンと、を含む。薄フィルム複合膜構造は、逆浸透システム又はナノ濾過システム内に提供されてもよい。また薄フィルム複合膜構造は、直接浸透濃縮システム、正浸透システム、又はプレッシャーリターデッドオスモシスシステム内に提供されてもよい。

概要

背景

淡水の供給は、全世界的に危機に瀕している。逆浸透ナノ濾過、及び工学浸透(即ち、直接浸透濃縮及び正浸透)技術は、水精製費用の低減を援助するであろう。加えて、同様に工学的浸透技術であるプレッシャーリターデッドオスモシスが、発電に使用されるであろう。脱塩汽水処理、スケール制御、及び排水回収は全て、年間8%〜15%の範囲で成長している、それらの技術の適用である。それらの技術は、効率性及び経費節約のために、伝統的な逆浸透及びナノ濾過システムとは異なる条件を有する。逆浸透の場合、分離は、水圧により駆動される。この高圧は、多大なエネルギー要求により、高い作動費用をもたらす。工学的浸透技術の場合、分離は、浸透圧濃度勾配により駆動される。この流れは、浸透により自発的に生じる。

薄フィルム複合(TFC)膜は、ナノ濾過及び逆浸透に長年使用されている。それらの膜は、選択的な、例えばイオン排除膜層及び支持層の複合体である。これらの膜の開発は、概して、薄く、脆弱かつ高い選択的透過性を有する選択膜層の最適化に焦点を当ててきた。それらの膜の最適化は、より低いエネルギー入力による透過生産率(permeate production rate)及び汚れ抵抗の付与などの特性の改善を含む(「ReverseOsmosis Membrane and Process」と題されたPinnauに付与された米国特許第7,490,725号を参照されたい)。

現在使用されている技術は、不十分かつ費用がかかる。イオン排除能力を維持すると共に、流束を改善することは、効率性を開発する一方法である。装置の製造費用の低減は、経費節約を実現する一方法である。

概要

薄フィルム複合膜構造が提供され、前記薄フィルム複合膜構造は、支持層に取り付けられた、イオン排除のための選択膜層を含み、支持層は多ゾーン精密濾過膜を含み、前記多ゾーン精密濾過膜は、多孔質支持材と、少なくとも2つの精密濾過ゾーンであって、第1のゾーンは第1の膜を含み、第2のゾーンは、第1のゾーンに取り付けられ、かつ及多孔質支持材の少なくとも一部分を被覆する、精密濾過ゾーンと、を含む。薄フィルム複合膜構造は、逆浸透システム又はナノ濾過システム内に提供されてもよい。また薄フィルム複合膜構造は、直接浸透濃縮システム、正浸透システム、又はプレッシャーリターデッドオスモシスシステム内に提供されてもよい。

目的

詳細な実施形態は、ポリアミドピペラジン(PIP)、m−フェニレンジアミン(MPD)、又はこれらの組み合わせを含むことを提供する

効果

実績

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請求項1

薄フィルム複合膜構造であって、支持層に取り付けられた、イオン排除のための選択膜層を含み、前記支持層が多ゾーン精密濾過膜を含み、前記多ゾーン精密濾過膜が、多孔質支持材と、少なくとも2つの精密濾過ゾーンであって、第1のゾーンが第1の膜を含み、第2のゾーンが、前記第1のゾーンに取り付けられ、かつ前記多孔質支持材の少なくとも一部分を被覆する、精密濾過ゾーンと、を含む、薄フィルム複合膜構造。

請求項2

前記選択膜層が、前記親水性支持層上での界面重合により形成されたポリアミド膜を含む、請求項1に記載の薄フィルム複合膜構造。

請求項3

前記ポリアミドが、ピペラジン(PIP)、m−フェニレンジアミン(MPD)、又はこれらの組み合わせを含む、請求項2に記載の薄フィルム複合膜構造。

請求項4

前記第1のゾーンが、前記第2のゾーンの孔径よりも小さい孔径を含む、請求項1に記載の薄フィルム複合膜構造。

請求項5

前記第2のゾーンの前記孔径が、1.1〜500の範囲内の倍数で、前記第1のゾーンの前記孔径よりも大きい、請求項4に記載の薄フィルム複合膜構造。

請求項6

前記第1のゾーンが、0.02マイクロメートル〜0.45マイクロメートルの範囲内の孔径を含む、請求項1に記載の薄フィルム複合膜構造。

請求項7

第1のゾーンが、少なくとも2.0マイクロメートルの厚さを含む、請求項1に記載の薄フィルム複合膜構造。

請求項8

前記第1のゾーンが、2.0マイクロメートル〜10マイクロメートルの範囲内の厚さを含む、請求項7に記載の薄フィルム複合膜構造。

請求項9

前記第2のゾーンが、0.65マイクロメートル〜10.0マイクロメートルの範囲内の孔径を含む、請求項1に記載の薄フィルム複合膜構造。

請求項10

前記第1のゾーンが、0.02マイクロメートル〜0.45マイクロメートルの範囲内の孔径を含み、前記第2のゾーンが、0.65マイクロメートル〜10.0マイクロメートルの範囲内の孔径を含む、請求項1に記載の薄フィルム複合膜構造。

請求項11

前記第2のゾーンが、分子絡み合いを介して前記第1のゾーンに連続的に連結されている、請求項1に記載の薄フィルム複合膜構造。

請求項12

前記多ゾーン精密濾過支持層の前記第1のゾーンが、前記選択膜層に取り付けられている、請求項1に記載の薄フィルム複合膜構造。

請求項13

前記支持層がポリアミドを含む、請求項1に記載の薄フィルム複合膜構造。

請求項14

前記支持層が、ポリエーテルスルホンポリスルホンポリビニリデンジフオリドPVDF)、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)、及び/又はポリプロピレンから形成された変性膜を含む、請求項1に記載の薄フィルム複合膜構造。

請求項15

前記多孔質支持層が、スクリムスペーサ要素、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の薄フィルム複合膜構造。

請求項16

薄フィルム複合膜構造であって、ポリアミドを含む、イオン排除のための選択膜層と、前記選択膜に取り付けられた多ゾーン精密濾過支持層であって、不織布、織布、又は、ポリプロピレン、ポリエステルポリエチレン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される押出材料を含む多孔質支持材と、それぞれがポリアミドを含む少なくとも2つの精密濾過ゾーンであって、第1のゾーンが第1の膜を含み、第2のゾーンが、前記第1のゾーンに取り付けられ、かつ前記多孔質支持材の少なくとも一部分を被覆する、精密濾過ゾーンと、を含む、多ゾーン精密濾過支持層と、を含む、薄フィルム複合膜構造。

請求項17

前記選択膜層の前記ポリアミドが、ピペラジン(PIP)、m−フェニレンジアミン(MPD)、又はこれらの組み合わせを含む、請求項16に記載の薄フィルム複合膜構造。

請求項18

前記少なくとも2つの精密濾過ゾーンの前記ポリアミドが、6,6ナイロンを含む、請求項16に記載の薄フィルム複合膜構造。

請求項19

前記第1のゾーンが、0.02マイクロメートル〜0.45マイクロメートルの範囲内の孔径と、2.0〜10マイクロメートルの範囲内の厚さとを含み、前記第2のゾーンが、0.65マイクロメートル〜10.0マイクロメートルの範囲内の孔径を含む、請求項16に記載の薄フィルム複合膜構造。

請求項20

薄フィルム複合膜構造の作製方法であって、多ゾーン精密濾過膜を形成することと、前記多ゾーン精密濾過膜上に選択膜を形成して、前記薄フィルム複合膜構造を形成することと、を含む、方法。

請求項21

前記選択膜が、界面重合によって前記多ゾーン精密濾過膜上に形成される、請求項20に記載の方法。

請求項22

イオンを含む液体流処理方法であって、請求項1に記載の薄フィルム複合膜構造を提供することと、前記液体流を前記薄フィルム複合膜構造と接触させることと、を含む、方法。

請求項23

前記薄フィルム複合膜構造が、逆浸透システム又はナノ濾過システム内に提供される、請求項22に記載の方法。

請求項24

前記薄フィルム複合膜構造が、直接浸透濃縮システム、正浸透システム、又はプレッシャーリターデッドオスモシスシステム内に提供される、請求項22に記載の方法。

技術分野

0001

(関連出願の相互参照
本願は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる2012年4月9日出願の米国仮特許出願第61/621,750号による優先権を主張するものである。

0002

連邦支援研究開発
本発明は、米国科学財団により与えられたCBET #1067564の下で政府支援により為された。政府は、本発明において一定の権利を有する。

0003

(発明の分野)
本発明は、薄フィルムイオン排除層及び支持体を有する複合構造を使用した、イオン排除膜による分離の分野に関する。支持体は、詳細には、多数の分離ゾーンを有する膜であってもよい。

背景技術

0004

淡水の供給は、全世界的に危機に瀕している。逆浸透ナノ濾過、及び工学浸透(即ち、直接浸透濃縮及び正浸透)技術は、水精製費用の低減を援助するであろう。加えて、同様に工学的浸透技術であるプレッシャーリターデッドオスモシスが、発電に使用されるであろう。脱塩汽水処理、スケール制御、及び排水回収は全て、年間8%〜15%の範囲で成長している、それらの技術の適用である。それらの技術は、効率性及び経費節約のために、伝統的な逆浸透及びナノ濾過システムとは異なる条件を有する。逆浸透の場合、分離は、水圧により駆動される。この高圧は、多大なエネルギー要求により、高い作動費用をもたらす。工学的浸透技術の場合、分離は、浸透圧濃度勾配により駆動される。この流れは、浸透により自発的に生じる。

0005

薄フィルム複合(TFC)膜は、ナノ濾過及び逆浸透に長年使用されている。それらの膜は、選択的な、例えばイオン排除の膜層及び支持層の複合体である。これらの膜の開発は、概して、薄く、脆弱かつ高い選択的透過性を有する選択膜層の最適化に焦点を当ててきた。それらの膜の最適化は、より低いエネルギー入力による透過生産率(permeate production rate)及び汚れ抵抗の付与などの特性の改善を含む(「ReverseOsmosis Membrane and Process」と題されたPinnauに付与された米国特許第7,490,725号を参照されたい)。

0006

現在使用されている技術は、不十分かつ費用がかかる。イオン排除能力を維持すると共に、流束を改善することは、効率性を開発する一方法である。装置の製造費用の低減は、経費節約を実現する一方法である。

発明が解決しようとする課題

0007

イオン排除膜による分離の分野では、全体的なTFC膜性能を改善する方法として、支持層を改善する必要がある。このことは、直接浸透濃縮(DOC)、正浸透(FO)、又はプレッシャーリターデッドオスモシス(PRO)などの非伝統的モードの膜を使用する際、特に当てはまる

課題を解決するための手段

0008

親水性の及び/又は高度に設計された支持層上に位置する、イオン排除のための薄フィルム選択膜層又は活性膜層を有する薄フィルム複合(TFC)膜構造が提供される。TFC膜構造は、多孔質支持体として、例えばナイロン6,6系の膜のような成型親水性精密濾過膜を使用してもよい。TFC膜構造は、ポリアミドなどの所望のポリマーから形成されている薄く、選択的な、かつ高い透過性を有する層を含み、前記層は、多孔質支持層により機械的に支持されている。そのようなTFC膜構造は、逆浸透、ナノ濾過、正浸透、プレッシャーリターデッドオスモシス、及び直接浸透濃縮用途に適用可能である。

0009

第1の態様において、薄フィルム複合膜構造が提供され、前記薄フィルム複合膜構造は、支持層に取り付けられた、イオン排除のための選択膜層を含み、支持層は多ゾーン精密濾過膜を含み、前記多ゾーン精密濾過膜は、多孔質支持材と、少なくとも2つの精密濾過ゾーンであって、第1のゾーンは第1の膜を含み、第2のゾーンは、第1のゾーンに取り付けられ、かつ多孔質支持材の少なくとも一部分を被覆する、精密濾過ゾーンと、を含む。

0010

一実施形態では、選択膜層は、親水性支持層上での界面重合により形成されたポリアミド膜を含む。詳細な実施形態は、ポリアミドがピペラジン(PIP)、m−フェニレンジアミン(MPD)、又はこれらの組み合わせを含むことを提供する。

0011

1つ以上の実施形態は、第1のゾーンが第2のゾーンの孔径よりも小さい孔径を有することを提供する。詳細な実施形態では、第2のゾーンの孔径は1.1〜500(又は1.2〜300、又は1.5〜100、又は2〜50)の範囲内の倍数で、第1のゾーンの孔径よりも大きい。

0012

一実施形態において、第1のゾーンは、0.02マイクロメートル〜0.45マイクロメートルの範囲内の孔径を含む。一実施形態において、第1のゾーンは、少なくとも2.0マイクロメートルの厚さ、又は更には2.0マイクロメートル〜10マイクロメートル(又は2.5〜8、又は3〜7)の範囲内の厚さを含む。

0013

一実施形態において、第2のゾーンは、0.65マイクロメートル〜10.0マイクロメートルの範囲内の孔径を含む。

0014

1つ以上の実施形態では、第1のゾーンは、0.02マイクロメートル〜0.45マイクロメートルの範囲内の孔径を含み、第2のゾーンは、0.65マイクロメートル〜10.0マイクロメートルの範囲内の孔径を含む。

0015

別の実施形態は、第2のゾーンが、分子絡み合いを介して、第1のゾーンに連続的に連結されていることを提供する。

0016

更なる実施形態は、多ゾーン精密濾過支持層の第1のゾーンが、選択膜層に取り付けられていることを提供する。

0017

詳細な実施形態では、支持層は、ナイロン6,6などのポリアミドを含む。別の実施形態では、支持層は、ポリエーテルスルホンポリスルホンポリビニリデンジフオリドPVDF)、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)、及び/又はポリプロピレンから形成された変性膜を含む。

0018

一実施形態において、多孔質支持層は、スクリムスペーサ要素、又はこれらの組み合わせを含む。

0019

別の態様は、薄フィルム複合膜構造を提供し、前記薄フィルム複合膜構造は、ポリアミドを含む、イオン排除のための選択膜層と、選択膜に取り付けられた多ゾーン精密濾過支持層であって、不織布、織布、又はポリプロピレン、ポリエステルポリエチレン、及びこれらの組み合わせの群から選択される押出材料を含む多孔質支持材と、それぞれがポリアミドを含む少なくとも2つの精密濾過ゾーンであって、第1のゾーンは第1の膜を含み、第2のゾーンは、第1のゾーンに取り付けられ、かつ多孔質支持材の少なくとも一部分を被覆する、精密濾過ゾーンと、を含む、多ゾーン精密濾過支持層と、を含む。

0020

一実施形態において、選択膜層のポリアミドは、ピペラジン(PIP)、m−フェニレンジアミン(MPD)、又はこれらの組み合わせを含む。

0021

別の実施形態では、少なくとも2つの精密濾過ゾーンのポリアミドは、6,6ナイロンを含む。

0022

詳細な実施形態では、第1のゾーンは、0.02マイクロメートル〜0.45マイクロメートルの範囲内の孔径と、2.0マイクロメートル〜10マイクロメートルの範囲内の厚さとを含み、第2のゾーンは、0.65マイクロメートル〜10.0マイクロメートルの範囲内の孔径を含む。

0023

別の態様は、薄フィルム複合膜構造の作製方法を提供し、前記方法は、多ゾーン精密濾過膜を形成することと、多ゾーン精密濾過膜上に選択膜を形成して、薄フィルム複合膜構造を形成することと、を含む。選択膜は、界面重合によって多ゾーン精密濾過膜上に形成されてもよい。

0024

更なる態様は、イオンを含む液体流処理方法を提供し、前記方法は、本明細書に開示した任意の薄フィルム複合膜構造を提供する工程と、液体流を薄フィルム複合膜構造と接触させる工程と、を含む。一実施形態において、薄フィルム複合膜構造は、逆浸透システム又はナノ濾過システム内に提供される。別の実施形態では、薄フィルム複合膜構造は、直接浸透濃縮システム、正浸透システム、又はプレッシャーリターデッドオスモシスシステム内に提供される。

図面の簡単な説明

0025

本明細書に開示した薄フィルム複合(TFC)膜構造の製造のための例示的なプロセスの流れ図である。
例示的な3ゾーン支持層の概略図である。
図2の支持層の形成のための多ゾーン成型のためのダイ配置の概略図である。
例示的な2ゾーン支持層の概略図である。
別の例示的な3ゾーン支持層の概略図である。
図5の支持層のためのダイ配置の概略図である。
別の例示的な2ゾーン支持層の概略図である。
図7の支持層のためのダイ配置の概略図である。
別の例示的な2ゾーン支持層の概略図である。
図9の支持層のためのダイ配置の概略図である。
ナイロン6,6精密濾過支持体(BLA010)の走査型電子顕微鏡(SEM)像を提供する。(a)断面、(b)その上に薄フィルム選択層が形成された小孔領域の表面(倍率5,000X)、及び(c)大孔領域の表面(倍率5,000X)。
(a)0.25%(w/v)、(b)0.5%、(c)1.0%、(d)2.0%、及び(e)3.0%のPIP濃度で作製されたTFC膜のポリ(ピペラジンアミド)と、(f)比較の/商用NF270との上面SEM像(倍率2,200X)を提供する。
(a)0.25%(w/v)、(b)0.5%、(c)1.0%、(d)2.0%、及び(e)3.0%で作製されたTFC膜のポリ(ピペラジンアミド)の断面SEM像を提供する。
異なるPIP濃度から製作されたTFC膜のMgSO4排除のグラフである。試験は、逆(revise)浸透において、一連の水圧に亘って行った。実験条件供給物としての2000ppm NaCl、クロスフロー速度0.26m/s、25℃。
(a)0.25% W/V)、(b)0.5%、(c)1.0%、(d)2.0%、及び(e)3.0%のMPD濃度で作製されたTFC膜のポリアミドと、(f)商用SW−30XLEとの上面SEM像(倍率2,200X)を提供する。
(a)0.25%(w/v)、(b)0.5%、(c)1.0%、(d)2.0%、及び(e)3.0%のMPD濃度で作製されたTFC膜のポリアミドの断面SEM像を提供する。
異なるMPD濃度から製作されたTFC膜のNaCl排除のグラフである。試験は、逆浸透において、一連の水圧に亘って行った。実験条件:供給物としての2000ppm NaCl、クロスフロー速度0.26m/s、25℃。
PRO及びFOモードの両方におけるTFC−EOとHTI膜との間の(a)浸透水流束及び(b)逆塩流束の比較グラフである。実験条件:誘導溶液としての1.5M NaCl、供給物としてのDI水、クロスフロー速度0.18m/s、20℃。
PRO及びFOモードの両方におけるTFC−EOとHTI膜との間の(a)浸透水流束及び(b)逆塩流束の比較グラフである。実験条件:誘導溶液としての1.5M NaCl、供給物としてのDI水、クロスフロー速度0.18m/s、20℃。
例示的な薄フィルム複合(TFC)膜構造の概略図である。

0026

親水性及び/又は高度に設計された支持層上に位置する、イオン排除のための選択膜層を有する薄フィルム複合(TFC)膜構造が提供される。

0027

以前より既知のTFC膜は、逆浸透(RO)及びナノ濾過のような圧力駆動膜分離において高い透過性及び選択性の両方を提供する、高い異方性の構造を有する。しかしながら、この非対称構造は、内部濃度分極(ICP)に起因して、直接浸透濃縮、正浸透及びプレッシャーリターデッドオスモシスを含む工学的浸透用途に対して有害である。以前より既知の膜の支持層はまた、疎水性である。この固有の疎水性は、支持層が湿潤するのを防止し、大量輸送の低下と、内部濃度分極の増大とをもたらす。

0028

例えば、本来疎水性であるポリスルホン(PSu)転相成型フィルム及びポリエステル(PET)不織布を支持層として使用することによって、選択膜層の効率性及び有効性阻害される場合がある。親水性支持層の使用によって、その層の湿潤が促進され、選択膜層の全体的な機能性が改善されることを本発明で見出した。好適な親水性支持層は、親水性ポリマー、及び/又は、本来疎水性であるが、それらから作製された構造が、別様に親水性であるよう処理されているポリマーから形成される。加えて、高度に設計された精密濾過膜は、以前は選択膜層を支持するように使用されていず、多ゾーン精密濾過膜の使用により、選択膜層の全体的な機能性が改善される。ナイロン膜などの、特定の多ゾーンマイクロ多孔質膜が、その上に選択膜を成型するように支持体として開発された。加えて、非常に良好な性能特性を有するTFC複合膜構造を製造するための単純かつ費用効率の高いプロセスが開発された。

0029

多ゾーンナイロン6,6膜などの工学的形状を有する膜は、薄フィルムナノ濾過又は工学的な(直接浸透濃縮、正浸透、及びプレッシャーリターデッドオスモシス)浸透膜層の成型のための支持構造として使用される。これらの新しい薄フィルム複合(TFC)膜構造は、その製造が以前のTFC膜よりも費用効率が高く、良好な排除特性を伴う高い質量流量及び拡散流量を示す。多ゾーン支持構造は、圧力低下を低減し、かつ薄フィルム半多孔質層との界面において、良好な物質移動及び拡散特性を提供することによって、支持層内での卓越した流体管理を有する薄フィルム複合膜構造の構成を可能にする。

0030

「薄フィルム複合(TFC)膜構造」に対する参照は、1つを超える構造から形成された分離装置を意味する。TFC膜構造は、イオン分離に好適な薄フィルム選択膜を有する一方で、それと同時に所望の質量流量及び拡散流量を提供する最小限の厚さと、支持層とを有して、それらが導入された装置の要求に耐える十分な機械的及び化学的強度を提供する。例えば、それらの装置は、水圧荷重、高い差圧脈動を付与/受容し、また洗浄化学物質暴露される。

0031

例示的な選択膜層又は活性膜層は、薄フィルムであり、高い透過性を有する。例示的な薄フィルム選択膜層は、米国特許第7,490,725号に見出される。薄フィルム選択膜は、高い透過性を有し、これは、イオン排除効率を維持しながら、水が障害を有することなく、例えば用途に許容可能な流束で膜を通過することを意味する。好適な選択膜は、所望に応じて製作することができる。例示的な材料には、ピペラジン(PIP)系ポリアミド及びm−フェニレンジアミン(MPD)系ポリアミドなどのポリアミドが挙げられる。

0032

「高度に設計された精密濾過膜」に対する参照は、精密濾過機能性を提供する複合物品内に、1つを超える機能的ゾーンを形成することを意味する。ゾーンは、特定(qualifying)層、多孔質支持材(例えば、スクリム又はスペーサ)、及び、薄層膜に機械的支持を提供する膜、のうちの1つ以上を含んでもよい。好適な精密濾過膜は、ナイロン膜に基づくものであってもよい。他のポリマー膜には、補強されたもの及び/又は無補強のもの(例えば、参照により本明細書に組み込まれる、「Pre−Metered,Unsupported Multilayer Microporous Membrane」(Sale)と題された同一所有者の米国特許第6,736,971号に記載されているもの)を挙げることができる。例示的な多ゾーン膜と、それらの膜の作製方法とは、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Process of Making Reinforced Three Zone Microporous Membrane」(Vining)と題された米国特許第6,090,441号、「Reinforced,Three Zone Microporous Membrane」(Meyering)と題された米国特許第6,513,666号、及び米国特許第6,056,529号(Meyering)に記載されている。

0033

膜に関連した「変性」に対する参照は、膜が親水性にされていることを意味し、これは本来疎水性のポリマーを使用して膜を形成する際に必要である。膜は、該膜を親水性にするいくつかの方法にて処理される。膜を親水性にするためには、変性は、膜の調製に使用されるドープ中にコポリマーを含めること、膜をコーティングで後処理すること、及び、膜を酸化することを含むがこれらに限定されない。他のポリマー精密濾過支持層は、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリビニリデンジフルオリド(PVDF)、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)、及びポリプロピレンから選択される、本来疎水性のポリマーから形成された変性膜を含んでもよい。

0034

スクリム又はスペーサは、非常に様々な不織布、織布、又は押出材料から選択されてもよく、典型的にはポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン、又はこれらの材料の二構成成分変形から作製される。他の多孔質ポリマー材料を多様な構成で使用することができる。

0035

本明細書での用語「マイクロ多孔質膜」の使用は、約0.01以下〜約10.0マイクロメートル以上のサイズ範囲粒子を保持する能力を有するマイクロ多孔質膜を包含するものとする。

0036

マイクロ多孔質膜に適用される用語「連続」は、膜を構成する3つのゾーン間に連続した繋がりが存在し、多孔質支持ゾーン及び少なくとも1つの他のゾーンを含むポリマー構造間に中断が存在しない、マイクロ多孔質膜を指すように理解される。マイクロ多孔質膜構造は、スクリムの繊維歪みが網状組織を構成し、前記網状組織の間でマイクロ多孔質膜構造が連続し及び貫通している点で、補強スクリムの存在下であっても連続構造である。したがって、スクリム及びマイクロ多孔質膜は、それらの各高分子構造の連続相貫入網状組織を形成している。

0037

用語「孔径」は、適切なASTM−F316−70及び/又はASTMF316−70(Reapproved 1976)試験により決定した「平均フロー孔」を意味するよう引用される。

0038

図を参照すると、図1は、本明細書に開示した薄フィルム複合(TFC)膜構造の製造のための例示的なプロセスの流れ図を提供する。このようなプロセスは、その費用が市販の逆浸透及びナノ濾過膜最高50%、より低い可能性があると概算される。薄フィルム膜の水相構成要素が湿潤している間に直接多ゾーン支持層に加えられる統合プロセス(「湿式」プロセス)を用いることにより、加工工程の複雑さが低減され、材料、時間及び作業の効率性が実現される。図1において、高度に設計された支持層としての多ゾーン膜と、薄フィルム膜との両方に形成するプロセスが提供されて、TFC膜構造がもたらされる。多ゾーン支持層を形成するために、第1の工程は、スクリム又はモジュールスペーサ材であってもよい多孔質支持材を提供することである。次いで、例えばナイロン6,6などの所望のポリマー(1つ又は複数)のための1つ以上のドープを、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,090,441号に開示されているものなどの機器を使用して、多孔質支持材上に成型する。次いで、転相及び急冷によりポリマーフィルム(1つ又は複数)を形成し、次いでこれを濯ぎ及び洗浄して多ゾーン膜を形成する。この時点で、多ゾーンを更に乾燥してもよく(「乾式」プロセスによれば)、又は湿潤状態のままであってもよい。次の工程は、多ゾーン膜を薄フィルム膜のためのモノマー水性溶液飽和させ、続いて過剰の溶液を除去することである。次いで、薄フィルム膜を重合させるのに十分な時間、有機反応溶液を加える。反応が完了した後、この構造を反応溶液から除去し、炉内で硬化させ、部分的に乾燥及び安定化させる。次いで、この構造を濯ぎ及び洗浄して最終的なTFC膜構造を形成し、次いでこれを湿式貯蔵庫(wet storage)内に置く。次いで、必要に応じて、性能試験及びモジュール/装置製造を行う。

0039

支持層
図2は、支持層として好適な1つの代表的な、3ゾーンからなる連続マイクロ多孔質膜10を示し、マイクロ多孔質膜10は、多孔質支持ゾーン16(「ゾーン2」)内に少なくとも実質的に封入された多孔質支持材又はスクリム12を含み、支持ゾーンは、上部ゾーン18(「ゾーン1」)と第3のゾーン20(「ゾーン3」)との間に配置され、支持材料12は、少なくとも実質的に多孔質支持ゾーン16内に埋入されている。ゾーン1は大孔膜(例えば、0.45マイクロメートル)であり、ゾーン2はプレコート層とも称され、ゾーン3は、0.2マイクロメートルの厚さと、ゾーン1又は2よりも小さい開放孔のゾーンとを有する特定層である。図3において、米国特許第6,090,441号に開示されているような、多ゾーン成型のためのダイ配置の模式図。アセンブリ52において、スクリム又は他の支持構造12の連続供給物は、ポリマードープ26、28、36を受容する。スクリム12は、一連のダイの間において下方向に供給され、第1のダイ40は、スクリムを第1のドープ26で所望の貫通度に圧力含浸するためであり、第2のダイ42及び第3のダイ44は、第2のドープ28及び第3のドープ36を、ドープ含浸スクリムの外側表面上に被覆するためである。例示的な実施形態では、第1のダイ40は、第1のドープ26を収容する好適なリザーバ60に操作可能に接続された単一スロットダイである。第1のドープは、使用されるフィルム形成ポリマーのタイプに応じて様々であり得るが、典型的には、急冷された際に特定の孔径を生成するように調製及び処理された液体ドープである。従来の制御揚送機構(図示せず)が、第1のドープ26をリザーバ60から第1のダイ40に選択的に供給するよう作動する。第1のダイ40は開口部を有し、前記開口部は、スクリム12が第1のダイ40の開口部を通り過ぎるときに、均一の量の第1のドープ26を提供して、スクリム12を所望の深さまで圧力含浸するように構成されている。異なるサイズのスクリム12が使用される場合、ダイ40は適切なスクリム含浸のために変更されてもよい。スクリム12が所望の深さに含浸された後、スクリムは第2のダイ40と第3のダイ44との間を移動する。機器の一実施形態では、スクリム12は垂直に配置され、下方向に移動する。スクリム12は、最初、図3に示すように、垂直未満の角度で移動してもよい。第2のダイ40及び第3のダイ44は、基本的にスクリム12に関して反対側に配置される。第2のダイ42は、所望のポリマードープ28を実質的に飽和したスクリム12の第1の表面22に被覆するよう案内され、同様にして、第3のダイ44は、所望のポリマードープ36をスクリム12の第2の表面24上に被覆するよう案内される。各ダイ42、44は、それぞれドープ28、36を有するリザーバ62、64から供給される。ドープは、所望のポリマー膜がナイロン及び同様物の場合、例えばギ酸に溶解したナイロン6,6を含む。ドープは、適切な周知の溶媒中の周知の任意のフィルム形成ポリマーの組み合わせであってもよいことを認識するべきである。従来、制御揚送機構(図示せず)が、ドープ28、36をダイ42、44に選択的に供給する。スクリムに操作可能に適用された、ドープの3つの異なる層を有する、そのように形成されたマイクロ多孔質膜構造は、急冷浴内に直接浸漬され、その後、濯ぎ/洗浄される(図示せず)。

0040

図4は、2つのゾーンから作製された例示的な支持層の概略図を提供し、図3とは対照的に、上部ゾーン18(「ゾーン1」)はより小さい孔径を有し、多孔質支持ゾーン16(「ゾーン2」)は、大孔径ドープを使用して全体の厚さ及びスクリムの貫通が操作されている。ゾーン1は、薄フィルム選択膜を受容する薄フィルム支持ゾーンである。図4の支持層は、図1のプロセスに従って作製することができる。図2の実施形態とは異なり、図4には別個の第3のゾーンが存在せず、ゾーン2がポリマーで被覆されたスクリムを含む。ゾーン2内の大孔径ポリマーは、スクリム材料を通した最大流束を維持する。ゾーン2の孔径の推奨範囲は、0.65マイクロメートル〜5又は10マイクロメートルまでの領域内にあり、一般に、ゾーン1中の孔径の倍数である。ゾーン2の厚さは、被覆中、スクリムと直接接触せずにゾーン1のドープを続いて被覆できるように、スクリムに対するオーバーコートを提供する方法で、スクリム材料を完全に又は部分的に満たすように制御される。これにより、支持体の質量流及び拡散流特性の両方を妨げる場合がある、スクリム層内へのゾーン1の侵入がないことが確実になる。小孔構造(ゾーン1)は、大孔構造(ゾーン2)上に被覆され、商用モノリシック特定ゾーンよりも薄い。ゾーン2の厚さは、選択したスクリムのタイプに応じて、およそ2マイクロメートル〜50マイクロメートルまでのいずれかであってもよい。ゾーン1の厚さは、典型的には50マイクロメートル未満であり、連続コーティング限界までできるだけ薄くすることができ、それは2〜10マイクロメートルの範囲内である。(「湿式」プロセスにおいて)この表面上のみに薄フィルム選択膜の有機相が続いて形成されるため、粒子保持目的で、ゾーン1内の厚さを維持する必要はない。ゾーン1の孔径は、典型的には0.02マイクロメートル〜0.45マイクロメートルまでの範囲内であり、又は更には0.05マイクロメートル〜0.20マイクロメートルの範囲内である。ゾーン1の目的は、薄フィルム層のための十分な機械的支持を提供することであり、薄フィルム層は、小さい圧力低下と、膜内の良好な質量流及び拡散経路とを維持しながら、ゾーン1の頂部に被覆されるであろう。逆浸透及びナノ濾過用途に設計されたTFC膜構造は、有効な作動に必要な水圧の差圧に耐えることが可能であるよう設計される必要がある。

0041

図5は、他の例示的な3ゾーン支持層の概略図であり、上部ゾーン18(ゾーン1)は、図4の上部ゾーン18(ゾーン1)と同一の機能性を提供し、即ちこれは薄フィルム支持ゾーンである。ゾーン2は、スクリム充填ゾーンを含み、その機能及び構造は図4のゾーン2と類似している。図5では、第3のゾーン20は、図6に提供するスロットダイ配置の図に示す方法で適用され、スクリム層12が提供され、スクリム層12にドープ(DAP2)が提供されてゾーン2/多孔質支持ゾーン16を形成し、ゾーン2/多孔質支持ゾーン16にドープ(DAP 3)が加えられて第3のゾーン20を形成し、第3のゾーン20にドープ(DAP 1)が加えられてゾーン1/上部ゾーン18(DAP 1)を形成する。「DAP」に対する参照は、米国特許第6,056,529号に述べられている熱操作に使用される「Dial−A−Pore(商標)」ユニットを意味する。ゾーン1は、スクリム充填層(ゾーン2)と薄フィルム支持層(ゾーン1)との間の十分な緩衝ゾーンを確実にする開放孔径ゾーンでもある。第3のゾーン20(ゾーン3)は、典型的にはその孔径がゾーン2の孔径に近い。

0042

図7は、図4の変形である、他の例示的な2ゾーン支持層の概略図である。薄フィルム支持ゾーンは、ゾーン1である。第3のゾーンは存在しない。図4では、ゾーン2の成型は、薄フィルム支持ゾーン(ゾーン1)とスクリムとの間に小さい、無限に薄い公称緩衝ゾーンを提供するように表されている。図5では、薄フィルム支持ゾーン(ゾーン1)は、相当の及び制御された厚さの緩衝ゾーンによってスクリムから分離されている。図7では、緩衝ゾーンは、最小限に追いやられている。プロセスパラメーターの操作により、スクリム内へのゾーン2貫通の深さと、ゾーン1と補強スクリムとの間の緩衝ゾーンの厚さとの両方を同時に変更することが可能である。詳細には、緩衝ゾーンは最小化され得る。これは、質量流及び拡散流の両方が最適化された、装置製造のための最も薄い全体的な支持構造と、最大充填密度とを提供する。操作には、ドープ1及び2の粘度、単位面積当たり総体供給量ウェブ張力に対する調整、ダイ間隙、並びにダイに対するウェブ接近角度が挙げられるが、これらに限定されない。

0043

ゾーン2の機能は、スクリムの物理的機構中、及び前記機構の周囲に大孔径膜を形成することにより、スクリムに対して機械的アンカーを提供することである。ゾーン1は、(ゾーン1とゾーン2との)界面における、例えば、ナイロンポリマーの分子の絡み合いにより、ゾーン2に取り付けられる。ゾーン1の厚さは、典型的には50マイクロメートル未満であり、連続コーティングの限界までできるだけ薄くすることができ、それは2〜10マイクロメートルの範囲内である。図7では、この(ゾーン1とゾーン2との)界面の大部分は、スクリム上面の面の上方に配置されている。上述した操作により、この界面の位置を精密に制御して、全体の厚さと、全体の性能との間の最高のバランスを達成することが可能である。スクリムの少数の機構はゾーン1内に突出するが、全体の性能に対する実質的な効果は存在しないであろう。

0044

その上に良好に制御された厚さのゾーンが通常のナイフスタイル成型手段によって計量供給され得る、完璧な又は平滑な成型表面を提供する成型スクリム(スクリムが無作為に置かれた繊維状材料又は高く構造化された設計材料のいずれであっても)は殆ど存在しないであろう。平滑ではない表面上に均一の厚さの連続コーティングを計量供給することは、スロットダイ成型システムの利点であるこの方法で、極めて多様な成型スクリム表面上に、可能な限り薄い連続ゾーン1層が実現され得る。ゾーン1の頂部上に薄フィルムナノ濾過又は工学的浸透層(1つ又は複数)に加えた場合でも、この方法により最も薄い全体構造が達成され得る。図8は、図7の実施形態のためのスロットダイ配置の図を提供し、スクリム層12が提供され、スクリム層12にドープ(DAP2)が提供されてゾーン2/多孔質支持ゾーン16を提供し、ゾーン2/多孔質支持ゾーン16にドープ(DAP1)が加えられてゾーン1/上部ゾーン18(DAP1)を形成する。図8では、DAP3は使用されていない。

0045

好適な成型スクリムは通常、非常に小さい繊維から作製された非常に薄くかつ均一のウェブであり、その上に成型ポリマーが計量供給される幾分平滑な表面を提供する。螺旋状に巻き付けられた接線流カートリッジに使用されるスペーサ要素は、典型的には遙かにより厚いウェブであり、多くの場合、比較的太い繊維(例はTricotウェブである)、又は大きい開口を有する設計メッシュから作製された織布ウェブである。スペーサ要素の表面は平滑ではなく、このことは歴史的にそれらが、マイクロ濾過、NR、又は更にはRO膜成型物の受容に使用されず、ここではグラビア、ナイフオーバーロールギャップベース方法などの方法が平滑表面において最高に働くことを意味していた。スペーサ要素は、スクリムよりも高価である。またスペーサ要素をポリマードープで満たして前記スペーサ要素をカートリッジ内に取り付け、また太い繊維間の大きい空間を全て架橋した場合、ギャップベース成型からのポリマードープコーティングは、非常に厚くならざるを得ず、これは費用及び得られる流束を増大させるであろう。

0046

図3、6、8、10及び米国特許第6,090,441号に示すスロットダイ技術を使用することにより、膜の成型物を受容するのにスペーサ要素を使用することが可能となり、これは、それらの技術が平滑表面を必要とせず、成型層の貫通の深さの容易な制御を提供し、また、イオン拒絶膜の支持のための可能な限り薄いゾーンを生成するためである。必要に応じて、ゾーン1及び2の厚さを調整して、多孔質支持層内でのスペーサ要素の使用に対処してもよい。

0047

螺旋状に巻き付けられた接線流カートリッジなどの装置、又は、通常流カートリッジ用の高密度プリーツ構造は、より薄い全体構造から利益を得、装置内の流体分配要素及びドレナージ/スペーサ要素の選択に最大の柔軟性を与えるであろう。スペーサ要素上に直接成型し、又は、上述したスクリム/多孔質支持ゾーン内にスペーサ要素の機能性を直接組み込むことが可能であり、得られた装置の更なる単純化部品減少、及び費用低下が可能となる。

0048

図9では、薄フィルム支持ゾーンは、ゾーン1として表される。ゾーン3は存在しない。ゾーン2の成型は、スクリムを完全に満たし、かつ過剰の成型で最小の層を提供する両方の方法で行われる。この最小の層は、多孔質支持ゾーン16の反対側に最小の緩衝ゾーンを提供する。図9では、薄フィルム支持ゾーンと支持ゾーンとの間の(ゾーン2とゾーン1との)界面の大部分が、スクリムの下面の面の直ぐ下に配置されている。スクリムの少数の機構は、ゾーン1内に突出するが、実質的な効果又は性能は存在しないであろう。ゾーン1層は、平滑ではない表面上の、均一の厚さの連続コーティングである。ゾーン1の厚さは、典型的には50マイクロメートル未満であり、連続コーティングの限界までできるだけ薄くすることができ、それは通常2〜10マイクロメートルの範囲内である。図10は、図9の実施形態のスロットダイ配置の図を提供し、スクリム層12が提供され、スクリム層12にドープ(DAP2)が提供されてゾーン2/多孔質ゾーン20を提供し、ゾーン2/多孔質ゾーン20にドープ(DAP1)が加えられてゾーン1/上部ゾーン18(DAP1)を形成する。図10では、DAP3は使用されていない。

0049

薄フィルム複合膜構造
薄フィルム複合膜構造は、本明細書に開示した支持層を使用して、好適な薄フィルム選択膜層を取り付けることにより形成され得る。図19に、例示的な薄フィルム複合膜構造の概略図が提供される。イオン排除のための選択膜層(薄フィルム膜とも称される)19はゾーン1の部材18により支持され、次にゾーン1の部材18はゾーン2の部材16により支持される。

0050

特に注記がない限り、実施例及び明細書の残りの中の全ての部、百分率、比などは重量による。実施例の中で用いられる全ての試薬は、例えば、Sigma−Aldrich Company(Saint Louis,Mo.)などの一般化学供給業者から購入したか、又は入手可能であるか、あるいは従来の方法によって合成してもよい。

0051

先行技術による薄フィルム支持体の疎水性が有する問題を軽減するために、図2による親水性精密濾過膜を薄フィルム支持体として使用して、従来のポリスルホン又はポリエーテルスルホン支持体を代替する。そのような膜の1つは、3Mから提供され、BLA010と称されており、このBLA010は、ナイロン6,6から作製され、多ゾーン構造を有する。3つの領域、1)大きい粒子を捕捉することによりプレフィルターとして、膜の上流側にあり、通常、精密濾過(MF)内で供給物に面する大孔領域、2)機械的支持体として使用され、かつ製造が容易な不織布スクリム、及び3)膜の下流側にあり、MF内で透過物に面して、小さい汚染物質を保持する小孔領域。小孔領域及び大孔領域の平均孔径は、それぞれ0.1μm及び0.45μmである。商用膜用のポリスルホン支持体と比較して、BLA010精密濾過膜は、遙かにより粗い、かつより開放された多孔質表面を有し、このことはより大きい浸透水流束をもたらし得る。ポリアミド選択膜層は、その場で界面重合を介して、最小孔側(孔が様々なサイズを有する場合)に構築される。本発明者らは、ナノ濾過膜(ピペラジン(PIP)系ポリアミドの界面重合により製作)及びRO膜(m−フェニレンジアミン(MPD)系ポリアミドを被覆することにより製作)の両方を作製する能力を示した。

0052

ジアミンモノマーピペラジン(PIP)及びm−フェニレンジアミン(MPD)は、それぞれAcros Organic及びSigma−Aldrichから購入した。酸塩化物モノマー塩化トリメソイル(TMC)及び酸受容体トリエチルアミン(TEA)は、Sigma−Aldrichから購入した。ヘキサン、TMC用の溶媒は、Fisher Scientificから購入した。Milli−Q超純水精製システム(Millipore,Billerica,MA)から得た脱イオン水(DI)を、ジアミンモノマー用の溶媒として使用した。塩化ナトリウム及び硫酸マグネシウムは、Fisher Scientificから購入した。

0053

(実施例1)
IP系ポリアミドの界面重合による、これらTFC膜構造の製作を示すための手順は、以下の通りであった。

0054

このポリ(ピペラジンアミド)のその場で界面重合に使用したモノマーは、PIP及びTMCであった。PIPを0.25%〜3%(w/v)の範囲の様々な濃度でMilli−Q水に溶解した。PIP量に対して1/1の重量比のトリエチルアミン(TEA)をPIP水性溶液に加えた。塩化トリメソイル(TMC)の0.15%(w/v)ヘキサン溶液を調製した。使用前に、両方の溶液を室温で最短時間撹拌した。

0055

BLA010ナイロン6,6精密濾過(MF)膜/支持層を平坦ガラスプレート上に、大孔側がガラスプレートに面するように配置し、全部の縁をテープ密封した。MF膜を最初に水性PIP/TEA溶液中に2分間浸した。MF膜は、プレートの後面が溶液中に浸されないように、溶液中に配置された。2分後、プレートを溶液から取り除き、過剰の溶液を表面から流し出した。次いで、プレートを、ガラスを下にして支持体が上を向くようにゴムマット上に配置し、ゴムローラーを使用して、支持膜から過剰の溶液を除去した。次いで、支持膜を特注製作の350mL容器内のTMC/ヘキサン溶液中に垂直に1分間漬けて、薄フィルムポリ(ピペラジンアミド)フィルムを形成した。得られた複合フィルムを2分間風乾し、続いて、形成された構造の所望の安定性を得るために、空気循環炉内にて80℃で5分間硬化させた。調製したままの薄TFCポリ(ピペラジンアミド)膜構造を徹底的に洗浄し、評価試験を行う前に、脱イオン水中にて4℃で貯蔵した。

0056

MPD系ポリアミドの界面重合のための手順は、水性溶液が水中の025%〜3%(w/v)の範囲の様々な濃度の純粋MPDであった以外は、PIP系ポリアミドの手順と同様であった。

0057

これらのプロセスは、現存する界面重合の方法と類似しているため、大規模製作に容易に拡大される。

0058

(実施例2)
比較
商用非対称三酢酸セルロース(HTI−CTA)正浸透(FO)膜(Hydration Technology Innovations Inc.,Albany,OR)、TFCナノ濾過膜NF270及びTFC seawaterRO膜SW30−XLE(Dow Water & Process Solutions Company,Midland,MI)を、比較のために得た。これらの膜は、3つの層:ポリアミド選択的薄フィルム層、マイクロ多孔質ポリスルホン(PSu)中間層、及び高強度ポリエステル支持ウェブを有する。

0059

(実施例3A)
実験方法
BLA010MF支持体及びTFCポリアミド膜の表面形態を、冷陰極電界放出型走査型電子顕微鏡JSM−6335F(FEICompany,USA)を使用した走査型電子顕微鏡法(SEM)により、定性的に評価した。撮像の前に、サンプルを一晩デシケータ内に保ち、その後、白金の薄層でスパッター被覆してより良好なコントラストを得、また帯電を回避した。

0060

BLA010MF支持体及びTFCポリアミド膜の表面形態を、冷陰極電界放出型走査型電子顕微鏡JSM−6335F(FEICompany,USA)を使用した走査型電子顕微鏡法(SEM)により、定性的に評価した。撮像の前に、サンプルを一晩デシケータ内に保ち、その後、白金の薄層でスパッター被覆してより良好なコントラストを得、また帯電を回避した。

0061

TFC膜のBLA010支持体及び選択層の断面構造もSEMにより撮像した。これらのサンプルは、液体窒素を含む凍結破断法を用いる撮像用に調製した。補強不織布スクリムを凍結破断することは困難なため、かみそりの刃もサンプルストリップと共に同時に液体窒素中に沈めた後、液体窒素から除去した後、サンプルを半分に迅速に切断するのに使用した。調製したサンプルを、撮像前に、金の薄層を用いてスパッター被覆した。

0062

支持体の厚さを、各膜サンプルに関して5つの異なる位置で、デジタルマイクメーターを使用して測定した。CAM101シリーズ接触角角度計を使用して、支持体の接触角を測定した。

0063

異なるPIP濃度で作製したポリ(ピペラジンアミド)TFC膜に関する純水透過性(A)を、DIを供給物として使用して評価した。純水透過性試験は、25℃で0.26m/sのクロスフロー速度で、50〜250psi(0.34〜1.72MPa)の範囲の4つの圧力下で行った。ポリ(ピペラジンアミド)TFC膜に関する塩排除評価を、DI水の代わりに2000ppm MgSO4を供給物として使用した以外は、同様の方法で行った。バルク透過物及び供給物の導電性を測定することにより、観察された塩排除率(%R)を特徴付けた。

0064

ポリアミドTFC膜に関する純水透過性及び塩排除試験を、DI及び2000ppm NaClを供給物として使用して、それぞれ150〜300psi(1.03〜2.07MPa)の範囲の4つの圧力下で行った。SW30−XLEを対照として使用した。他の試験条件は、ポリ(ピペラジンアミド)に関する条件と同一に保つ。

0065

本発明者らの最適ポリアミドTFC膜の純水透過性及び塩排除率は、20℃で商用FO膜とも比較し、20℃で浸透流束(osmotic flux)試験を行った。溶質透過性係数、Bも決定して、構造パラメーター、Sを計算した。

0066

純水透過性、Aは、純水流束(Jw)を適用圧力(ΔP)、A=Jw/ΔPで除算することにより決定した。塩排除率、%Rは、導電率計を使用して測定したバルク供給物(cf)及び透過物(cp)の塩濃度における差異から決定した。

0067

溶質透過性係数、Bは、

0068

から決定し、式中、k、クロスフローセル物質移動係数は、この形状(geometry)に関する相関から計算する。

0069

ポリアミドTFC膜の浸透水流束及び逆塩流束を、特注実験室規模クロスフロー正浸透システムを使用して評価した。1.5M塩化ナトリウム溶液を誘導溶液として使用すると共に、DI水を供給溶液として使用した。PROモード(膜活性層が誘導溶液に面する)及びFOモード(膜活性層が供給溶液に面する)の両方の配向の膜を使用して浸透流束試験を行った。供給及び誘導溶液の水圧は同一(1.5psi(0.010MPa))であり、供給及び誘導溶液の両方のクロスフロー速度を0.18m/sに保った。再循環水浴及び熱交換器を使用して、供給及び誘導溶液の温度を20±1℃に維持した。供給物の導電性を測定して、膜を通した逆塩流束を概算した。

0070

浸透水流束、Jwは、体積流束膜面積で除算して計算した、試験中、所定の時点で供給溶液の導電性を測定することにより、逆塩流束、Jsを、NaCl質量流量を膜面積で除算して計算した。

0071

比塩流束、Js/Jw、を、逆塩流束と水流束との比として決定した。構造パラメーターは、等式

0072

を使用することにより決定し、式中、Dは、誘導溶質拡散係数であり、Jwは、測定された水流束であり、Bは、溶質透過性であり、Aは、純水透過性であり、πD、bは、誘導溶液のバルク浸透圧であり、πF、mは、膜表面の供給側における浸透圧である(DI供給物に関して0気圧)。

0073

(実施例3B)
実験結果
図11に、ナイロン6,6MF支持体(BLA010)の表面及び断面SEM像を示す。小孔領域及び大孔領域の両方の表面は、粗い、かつ開放した多孔質形態を示す。2つのゾーンの表面多孔率は、それぞれ51.1%及び48.4%である。支持体の平均厚さは181.4±1.1μmと測定され、支持体の接触角はおよそ40.5度であり、これは従来のTFC PSu支持体よりも40〜50度小さい。

0074

これらの膜は、典型的には、MF中、より大きい孔が供給物に面するように配向される一方、TFC膜の選択層は、小孔径上に構築されている。小孔領域によって、より欠陥の少ない完全な選択層の形成が可能となると共に、大孔ゾーンは物質移動に対する抵抗を低減する。

0075

図12に、異なるPIP濃度で作製したポリ(ピペラジンアミド)選択層の上面SEM像を示す。無欠陥フィルムは、0.25〜3%の範囲の全PIP濃度にて作製されたTFC膜に関して得られた。表面形態は、PIP濃度により変動した。「円形状」形態は0.25%及び0.5% PIP系TFC膜上に観察できる一方、より均一の凹凸構造が1.0%及び2.0% PIPを使用した際に現れた。これらの凹凸は、より低いPIP濃度がより薄いフィルムを提供するため、粗い支持層から生じ得る。3.0% PIP系膜の場合、選択層は支持体の機構を完全に覆って、凹凸構造が消失したように思われる。一般に、PIP系TFC膜は、商用NF270よりも粗い表面を与えた。

0076

図13に、異なるPIP濃度で作製されたポリ(ピペラジンアミド)選択層に関する断面SEM像を示す。表1に、PIP濃度の関数としての、対応する厚さを示す。

0077

0078

1マイクロメートル未満の厚さを有する極薄ポリ(ピペラジンアミド)層が得られた。選択層の厚さは、最初、PIP濃度が2%まで上昇すると共に序々に増大し、その後、3% PIPにおいて0.9マイクロメートルに劇的に増大した。3% PIPにおいて、ポリ(ピペラジンアミド)選択層は支持体から剥離するように思われたことに留意することも重要である。一方、より低いPIP濃度(即ち、1%未満)で作製された得られたTFC選択層は、支持体とより良好に一体化され、支持体とのより良好な接着を示す。

0079

図14は、PIP濃度の関数としての、PIP系TFC膜に関するMgSO4排除率を示す。排除率は、フィルムの密度の増大に起因して、2%までPIP濃度の増大と共に上昇した後、予想外に3%で低下した。3% PIP選択層に関するこの劇的な性能低下は、SEM像における選択層の、観察された剥離に起因し得る(図13)。0.25%及び0.5% PIP系膜に関する排除は、水圧の上昇と共に低下することも分かり、得られたフィルムが、より高圧下でより柔軟及び/又は脆弱となることを示している。しかしながら、1%及び2% PIP系TFC膜の排除率は、一連の水圧に亘って95%を超えて維持し、これはNF270の排除性能に接近した。TFC膜の良好な圧力耐性は、プレッシャーリターデッドオスモシスへのそれらの適用の可能性も示唆している。

0080

表2は、PIP系TFC膜の純水透過性を示す。透水性は、選択層の厚さの増大に起因して、PIP濃度の増大と共に低下した。商用NF270と比較すると、1% PIP系TFC膜は、同様の排除率を示したのみでなく、一致した水流束も示した。TFC膜の全体的性能は、工業規格の商用NF膜の全体的性能と一致した。

0081

0082

図15に、異なるMPD濃度で作製したポリアミド選択層の上面SEM像を示す。凹凸構造を有する無欠陥フィルムは、0.25〜3%の範囲の全MPD濃度で作製されたTFC膜に関して得られた。TFC膜の選択層の全部は、商用SW30−XLE膜よりも粗いように見えた。

0083

図16に、異なるMPD濃度で作製したポリアミド選択層の断面SEM像を示す。表3に、MPD濃度の関数としての、対応する測定されたポリアミド層の厚さを示す。

0084

0085

厚さは、MPD濃度の増大と共に僅かに増大した(MPD濃度の範囲に亘っておよそ50nm)。これは、モノマー濃度により高い厚さ依存性を有したポリ(ピペラジンアミド)とは異なる結果である。これは2つのアミン拡散性及びTMCとの反応速度論(reacting kinetics)における差異に起因する。界面重合は、3つの工程にて行われるよう説明される。初期フィルム形成、急速なプロセス、その後の形成された初期フィルムの透過性に応じた、重合の減速、最終的な拡散制御プロセスへの移動。初期のフィルム形成中に形成される初期層は、実際のバリア層である。次いで、モノマー拡散の限界が開始するまで、フィルム成長が行われる。反応の終結は、ジアミン拡散の減速と、重合と競合する、酸塩化物の加水分解とにより説明される。MPD系ポリアミドの場合、MPDが低濃度のとき(≦0.5%)、MPD濃度を0.5%まで増大させることにより、0.15% TMC濃度に対応する最大厚さを有するバリア層の形成をもたらすことが可能である。MPD濃度を更に増大させることにより、アミノ末端基に富んだ薄フィルム領域内でMPDの幾分かの蓄積がもたらされ得る。このことは、フィルム厚さがこの段階では殆ど不変のままであるため、薄フィルムの密度を増大させ得る。しかしながら、PIPはMPDよりも遙かにゆっくりとTMCと反応するため、より高いPIP濃度の下で比較的厚いバリア層を形成するのにはより長時間を要するであろう。更に、酸受容体の添加は反応中に形成された殆どの酸塩化物を消費し、このことは重合の完了を延期し得る。

0086

図17に、MPD濃度の関数としての、MPD系TFC膜に関するNaCl排除率を示す。0.25% MPD系TFC膜の排除率は、薄い選択層の低い機械的強度に起因して、300psi(2.06MPa)にて劇的に低下した。PIP系TFC膜と同様、これらの膜の塩排除は、MPD濃度(2% MPDまで)と共に増大した。これは、より密なポリアミド層の形成をもたらす、架橋密度の向上によるものであった。また、ポリアミドの鎖屈曲性は、MPDの濃度の増大と共に低下し得る。3% MPDにおける排除率は、塩流束の希釈を低減する、水流束の低下に起因した可能性がある。「希釈効果」が示唆するように、高い浸透液流束は、膜を交差する塩を希釈し、これは次に塩排除率を増大させる。商用SW30−XLEと比較すると、1%及び2%のMPD系TFC膜は、一致した排除率を示し、排除率は95%超で維持された。これらはまた、排除性能を損なうことなく、少なくとも300psi(2.06MPa)の水圧に耐えることができ、これはプレッシャーリターデッドオスモシスに好適であり得ることを意味することに留意することが重要である。

0087

表4も、MPD系TFC膜の純水透過性を商用SW30−XLEと比較する。PIP系TFC膜と同様、MPD濃度の増大は、ポリアミドフィルムの架橋密度の増大と鎖屈曲性の低下に起因して、水流束の低下をもたらした。商用SW30−XLEと比較すると、1% MPDは、得られたTFC膜が卓越した排除率を示したのみでなく比較的高い水流束も示したため最適濃度であると思われ、商用sea waterRO膜の性能に接近した。

0088

0089

クロスフロー逆浸透試験は、1% PIP及び1% MPD系TFC膜が、それぞれ商用NF270及びSW30−XLEの性能に接近し、したがって最適サンプルと見なされることを明かにした。誘導溶液として1.5M NaClを使用する浸透流束試験を、1% MPD系TFC膜(TFC−EOと称する)上で行い、商用HTI−CTA膜(HTIと称する)を対照として使用した。

0090

図18Aは、TFC−EO及び商用FO膜の両方の浸透水流束性能を表す。TFC−EO膜はPROモードにおいてHTIよりも高い水流束を提供したことが理解され得る。これは主に、TFC膜の、より高い透過選択性に起因する。表5から理解し得るように、TFC−EO膜は、HTI FO膜と比較して高い透水性係数と、低い溶質透過性とを有する。

0091

0092

TFC膜が一般に、それらのポリアミドの極薄い、密な架橋構造により、非対称膜よりも高い透過選択性を有するため、この観測結果予想される。より低い溶質透過性により誘導溶液から交差する塩が低減され、これは内部濃度分極(ICP)を誘導する。DIを供給物として有するPROモードでは、選択層を交差する溶質のみがICPを誘導し得るため、流束性能は膜の排除能力に大きく依存する。FOモードでは、支持体が誘導溶液に面した際に生じる、より深刻なICPに起因して、TFC−EO及び商用HTI膜の両方が、PROモードでの水流束と比較して小さい水流束を示した。更に、FOモードでは、TFC−EO膜は支持体として使用した3M膜の厚さに主に起因して(およそ50μmと比較して180μm)、HTI膜よりも僅かに小さい水流束を示した。より厚い支持体は、ICPを増大させ、一般にFO膜には所望されない。興味深いことに、ナイロン6,6支持体は、HTI膜支持体の厚さを3倍上回るが、尚、水流束性能はほぼ等しい。図18Bに、TFC−EO及びHTI膜の両方に関する逆塩流束性能を示す。PRO及びFOモードの両方において、TFC膜は、HTIのおよそ10倍小さい逆塩流束を示し、これは主に一体化非対称膜よりも高いTFC膜の選択性に起因する。FOモードにおける両方の膜に関する逆塩通過は、PROモードよりも僅かに低かった。これは主に、塩の濃度差がFOモードと比較してより大きく、したがってPROモードでは選択層界面での駆動力が有効であったことに起因する。全体として、全試験において、膜は一貫した性能を有し、高濃度の塩の存在により変化しないことを示した。試験中、選択層の剥離は観察されなかった。

0093

この新しいTFC−EO膜が、塩流束の同一の桁の大きさで、PROモードにおける同様の実験条件下での他の試験で報告された商用TFC−RO膜(SW30−XLE)と比較して、およそ20倍の水流束を提供したことは言及する価値がある。TFC−EO膜はSW30−XLEと同様の排除率及び純水透過性を示したため、水流束の劇的な改善は、支持体内のICPの低下に起因する筈である。理論に束縛されるものではないが、このナイロン6,6支持体に関するICPの低下は、その構造よりはその親水性に起因すると考えられる。Dow FilmTec RO膜に関するPSu支持体は、一般に、ナイロン6,6支持体(〜180μm及びおよそ50〜60%の多孔率)と同等の厚さ(〜150μm)及び多孔率(およそ50%)を有する。この層の改善された濡れは、有効な構造パラメーターを劇的に低下させ、浸透流束を改善するであろう。更に、同様に理論に束縛されるものではないが、選択層との界面における3M支持体の表面多孔率がより高いことは、選択層が選択層により遮断されていないため、水流束を改善すると考えられる。支持体により妨害されない選択層が多くなると、界面から離れる水及び塩の両方の輸送が促進される。この支持体の表面多孔率はおよそ50%と測定されたが、商用RO膜の表面多孔率は、20%未満と報告されている。

0094

表5はまた、TFC膜とHTI膜との間の比塩流束及び構造パラメーターの比較をまとめる。比塩流束は、生成された水1リットル当たりの誘導溶質損失の量を表す。比塩流束は誘導溶質の損失を低減するよう可能な限り小さい必要がある。表から、HTI膜と比較した際、TFC−EO膜は、PROモードでは28倍小さい、FOモードでは8倍小さい比塩流束を有したことが理解され得る。これらの結果は、TFC−EO膜がFOでは誘導溶液を節約し、PROではICPの低下を有することを示す。

0095

新しいFO膜の特徴付けに一般的なように、構造パラメーター、Sは、浸透流束試験から計算することができる。構造パラメーターは、ICF効果がいかに深刻であるか、また水流束を最大にするために可能な限り小さい必要があることを示唆する。表5は、TFC−EO膜が、商用HTI膜の2倍の構造パラメーターを有することを示す。これは、TFC膜内のより厚い支持体に大きく起因する。この結果は、膜を通した水流束がHTI膜と一致し又は超えたことを考えると興味深かった。このことは更に、支持層の特性及び選択性の両方が、浸透水流束性能に実質的に影響を与えたことを証明する。

0096

結論として、親水性ナイロン6,6支持TFC膜は、初めて、その場で界面重合を介して首尾良く製作された。1% PIP系TFC膜は、逆浸透において、NF270と一致した性能を示し、1% MPD系TFC膜は、SW30−XLEと一致した性能を示した。浸透流束試験は、TFC−EO膜が、PROモードでは商用HTIよりも大きい水流束を有し、FOモードでは一致した水流束を有することを示した。更に、TFC−EO膜はまた、FO又はPROモードにおいて、10X小さい逆塩流束を示し、8〜28の比塩流束を示した。この卓越した性能は、HTI膜の2倍の構造パラメーターを有した場合でも見出された。

0097

(実施例4)
1つ以上の予言的実施形態では、図4、5、7及び9に提供した任意の実施形態の薄フィルム支持ゾーン上において、ナノ濾過薄フィルム層の構造をその場で形成することができる。この構造は、図1の「乾式」方法により、水相が導入された際に支持層が名目上乾燥している、新しいTFC膜の生成に用いられる図1に従った一般的方法により達成される。

0098

水相溶液:ピペラジン(PIP)/トリエチルアミン(TEA)/H2;TEA:酸受容体(PIPと等価な量);濃度:0.25〜3%(w/v)。より高いw/vは、より厚いナノ濾過層を生成するであろう。

0099

有機相溶液:塩化トリメソイル(TMC)/ヘキサン。濃度を、公称0.15%(w/v)にて一定に保つ。

0100

手順:
1.多ゾーン膜支持体を図4、5、7及び9のうちの1つにつき提供する。
2.好ましくは最初に薄フィルム支持ゾーンを支持する膜表面に水相を暴露することにより、多ゾーン膜支持体を水相溶液で飽和(即ち、均一に湿潤)させる。好ましくは溶液を平衡状態まで吸収させるのに十分な時間暴露し、暴露された薄フィルム支持ゾーンが均一に湿潤したことを確実にする。スクリムを含むゾーン2も、水相溶液で湿潤され得ることが予想され、そのような湿潤は部分的又は完全であろう。
3.この暴露及び飽和に続いて、過剰のPIP/TEA溶液を除去する。
4.均一に湿潤した薄フィルム支持ゾーンを有機相溶液に暴露する。この暴露は、薄フィルム支持ゾーンを支持する多ゾーン膜表面に限られ、反対側の表面には為されないことが好ましい。暴露時間は、水相構成成分の濃度、膜の湿潤空隙容積、及びナノ濾過層の所望の最終厚さに依存する。
5.膜を有機相暴露から除去する。膜暴露は、ナノ濾過層形成を完了するのに必要な、吸収したPIP/TEAと反応するのに十分なTMCを提供した。
6.TFC膜の炉硬化、部分的乾燥、及び安定化を提供する。80℃炉内での硬化暴露は、層形成を完了するのに十分であり、硬化時間及び最終的な含水量は、上述の工程3のように実験的に決定される。
7.濯ぎ/洗浄及び湿式貯蔵する。濯ぎ/洗浄工程は、硬化後、貯蔵前に行われることが予想される。典型的には、ナノ濾過膜は、湿気を帯びた又は湿潤状態で貯蔵される。
8.この時点で、膜の性能を試験し、必要に応じて、装置に変換してもよい。

0101

(実施例5)
1つ以上の予言的実施形態では、図4、5、7及び9に提供した任意の実施形態の薄フィルム支持ゾーン上において、ナノ濾過薄フィルム層の構造をその場で形成することができる。この構造は、図1の「湿式」方法により、水相が導入された際に支持層が湿潤している、新しいTFC膜の生成に用いられる図1に従った一般的方法により達成される。

0102

水相溶液:ピペラジン(PIP)/トリエチルアミン(TEA)/H2;TEA:酸受容体(PIPと等価な量);濃度:0.25〜3%(w/v)。より高いw/vは、より厚いナノ濾過層を生成するであろう。

0103

有機相溶液:塩化トリメソイル(TMC)/ヘキサン。濃度を、公称0.15%(w/v)にて一定に保つ。

0104

手順:
1.多ゾーン膜支持体を図4、5、7及び9のうちの1つにつき形成するが、乾燥しない。形成及び濯ぎ/洗浄工程の直後、薄フィルム膜を調製する工程を開始する。
2.多ゾーン膜支持体内の濯ぎ/洗浄水を、好ましくは最初に薄フィルム支持ゾーンを支持する膜表面に水相を暴露することにより水相溶液と交換する。溶液が濯ぎ/洗浄水と完全に交換されるのに十分な時間暴露することが好ましい。
3.過剰のPIP/TEA溶液を除去する。
4.そのように処理した薄フィルム支持ゾーンを有機相溶液に暴露する。この暴露は、薄フィルム支持ゾーンを支持する多ゾーン膜表面に限られ、反対側の表面には為されないことが好ましい。暴露時間は、水相構成成分の濃度、膜の湿潤空隙容積、及びナノ濾過層の所望の最終厚さに依存する。
5.膜を有機相暴露から除去する。膜暴露は、ナノ濾過層形成を完了するのに必要な、吸収したPIP/TEAと反応するのに十分なTMCを提供した。
6.TFC膜の炉硬化、部分的乾燥、及び安定化を提供する。80℃炉内での硬化暴露は、層形成を完了するのに十分であり、硬化時間及び最終的な含水量は、上述の工程3のように実験的に決定される。
7.濯ぎ/洗浄及び湿式貯蔵する。濯ぎ/洗浄工程は、硬化後、貯蔵前に行われることが予想される。典型的には、ナノ濾過膜は、湿気を帯びた又は湿潤状態で貯蔵される。
8.この時点で、膜の性能を試験し、必要に応じて、装置に変換してもよい。

0105

別段の指示がない限り、本明細書及び「特許請求の範囲」において先に使用した分子量や反応条件などの成分の量や特性を表す全ての数値は、いかなる場合においても「約」という語で修飾されているものと解されるべきである。その結果、反対に指示がない限り、以下の明細書及び添付特許請求の範囲に明記される数値パラメーターは、本開示により得られようとする所望の特性により変わる場合がある近似値である。最低限でも、また、特許請求の範囲への均等論の適用を限定しようとするものではないが、各数値パラメーターは少なくとも、報告された有効数字の数を考慮し、通常の四捨五入法を適用することによって解釈されなければならない。

0106

本開示の広範囲で示す数値的範囲及びパラメーターは、近似値であるが、具体例に記載の数値は可能な限り正確に報告する。しかしながら、任意の数値は、各試験測定値にみられる標準偏差から必然的に生じる一定の誤差を本質的に含む。

0107

本明細書全体において、「1つの実施形態」、「所定の実施形態」、「1つ以上の実施形態」又は「ある実施形態」に対する言及は、実施形態に関連して記載された特定の特徴、構造、材料又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。それ故に、本明細書全体を通して様々な箇所にある「1つ以上の実施形態において」、「特定の実施形態において」、「一実施形態において」、又は「ある実施形態において」といった出現は、必ずしも本発明の同一の実施形態に言及しているわけではない。更に、特定の特徴、構造、材料、又は特性は、任意の好適な方法で1つ以上の実施形態に組み合わされてもよい。上記の方法の記載の順序は限定するものとして考慮するべきではなく、前記方法は、記載した操作をその順序とは異なって、又は省略して、又は追加して使用してもよい。

実施例

0108

上記の説明は実例となることを意図し、限定するためではないことを理解する必要がある。上記の記載を検討することにより、多数の他の実施形態が当業者に明かであろう。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を、それら特許請求の範囲が権利を付与される等価物の完全な範囲と共に参照して決定されるべきである。

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