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技術 高純度のピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオン、ならびにそれらの調製方法

出願人 アーキュール,インコーポレイティド
発明者 大山譲中村嘉孝
出願日 2013年3月7日 (6年6ヶ月経過) 出願番号 2015-506990
公開日 2015年5月21日 (4年4ヶ月経過) 公開番号 2015-514759
状態 拒絶査定
技術分野 その他のN系縮合複素環2 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード ポリマー副生成物 心結合 充填配置 ヘルニア性 X線回析パターン 乾燥重 放出メカニズム 脱出性
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課題・解決手段

本発明は、高純度ピロロキノリニルピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオン、例えば、3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロール−2,5−ジオン、3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオン、ならびにそれらの医薬的に許容される塩、溶媒和物ジアステレオマーに関する。また、本発明は、高純度のピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオン、例えば、3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロール−2,5−ジオン、3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオンならびにそれらの医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマーを調製するための方法に関する。

概要

背景

癌は、米国において、心臓病に次ぐ二番目に主な死因である(Cancer Facts and Figures 2004,American Cancer Society,Inc.)。癌の診断および処置についての近年の進歩にもかかわらず、癌が早期に見つかれば外科手術および放射線療法による治癒効果があり得るものの、転移性疾患に対する現在の薬物治療は、主に緩和目的であり長期の治癒をもたらすことはほとんどない。市場参入している新たな化学療法を持ってしても、単剤療法または既存の薬剤との併用において、抵抗性腫瘍治療における第一線治療剤として、そして第二線および第三線の治療剤として、有効な新規薬剤の必要性が継続している。

癌細胞は、定義上、異質性である。例えば、単一の組織または細胞型における複数の変異メカニズムにより、癌の発症が起こることがある。このため、異なる個体に由来の同じ組織および同じ組織型腫瘍から採取した癌細胞間で異質性が存在することが多い。いくつかの癌について観察されることが多い変異メカニズムは、組織の種類ごとに異なる場合もある(例えば、結腸癌が起こる際に観察されることが多い変異メカニズムは、白血病が起こる際に観察されることが多いメカニズムとは異なる場合がある)。従って、特定の癌が特定の化学療法剤応答するか否かを予測することは、困難であることが多い(Cancer Medicine,5th Edition,Bast et al.eds.,B.C.Decker Inc.,Hamilton,Ontario)。

正常細胞の増殖および分化を調節する細胞シグナル伝達経路の構成成分に調節異常が起こると、細胞増殖性疾患および癌の発症につながることがある。細胞シグナル伝達タンパク質の変異により、当該タンパク質が、不適切なレベルまたは細胞周期における不適切なタイミングで、発現または活性化されることがあり、これにより、細胞増殖が制御されなくなるか、あるいは細胞間接着特性が変化することがある。例えば、変異、遺伝子再配列遺伝子増幅、およびレセプターリガンドとの両者の過剰発現による、レセプターチロシンキナーゼの調節異常が、ヒト癌の発症および進行に関与している。

c−Metレセプターチロシンキナーゼは、肝細胞増殖因子HGF)に対する、ただ一つの公知な高親和性レセプターである。また、HGFは、散乱因子としても知られている。c−Metの細胞外リガンド結合ドメインにHGFが結合すると、レセプターの多量体化およびc−Metの細胞内部分における複数のチロシン残基リン酸化が起こる。c−Metの活性化によりGab−1、Grb−2、Shc、およびc−Cblなどのアダプタータンパク質の結合およびリン酸化が起こり、次いで、PI3K、PLC−γ、STATs、ERK1および2、ならびにFAKなどのシグナルトランスデューサの活性化が起こる。ヒト癌においてc−MetおよびHGFは調節異常となり、そして、疾患の進行および転移における細胞増殖の調節異常、腫瘍細胞播種、ならびに腫瘍の浸潤をもたらし得る(例えば、Journal of Clinical Investigation 109:863〜867(2002)およびCancer Cell pp5〜6July 2004を参照のこと)。c−MetおよびHGFは多くの癌において周囲組織よりも高度に発現し、それらの発現が患者の予後の悪さと相関する(例えば、Journal of Cellular Biochemistry 86:665〜677(2002);Int.J.Cancer(Pred.Oncol.)74:301〜309(1997);Clinical Cancer Research 9:1480〜1488(2003);およびCancer Research 62:589〜596(2002)を参照のこと)。理論に束縛される意図ではないが、c−MetおよびHGFはDNA損傷剤によって誘発される細胞死に対し腫瘍を保護することがあり、これにより、腫瘍の化学療法抵抗性および放射線療法抵抗性をもたらし得る。いかなる理論によっても制限する意図ではないが、c−Metの阻害剤乳癌を含む増殖性疾患の治療における治療剤として有用であり得る(例えば、CancerおよびMetastasis Reviews 22:309〜325(2003)を参照のこと)。従って、これらの因子を調節しそして癌を治療するための新規な化合物および方法が必要とされている。本発明はこれらの必要性に対応するものである。

概要

本発明は、高純度ピロロキノリニルピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオン、例えば、3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロール−2,5−ジオン、3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオン、ならびにそれらの医薬的に許容される塩、溶媒和物ジアステレオマーに関する。また、本発明は、高純度のピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオン、例えば、3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロール−2,5−ジオン、3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオンならびにそれらの医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマーを調製するための方法に関する。なし

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

高純度ピロロキノリニルピロール−2,5−ジオンまたは高純度のピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオン、あるいはその医薬的に許容される塩、溶媒和物ジアステレオマー、もしくは多形体を調製するための方法であって:(a)有機溶媒中でメチルピロロキノリニル−オキソアセテートおよびアセトアミドを溶解して溶液を形成し;(b)(a)の溶液を塩基に加え;そして(c)メチルピロロキノリニル−オキソアセテートおよびアセトアミドを反応させる;ことを含み、ここで、高純度のピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンまたは高純度のピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオン、あるいはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、もしくは多形体が調製される方法。

請求項2

有機溶媒は、エーテル炭化水素、またはアミドである、請求項1に記載の方法。

請求項3

有機溶媒は、エーテルである、請求項1に記載の方法。

請求項4

請求項5

有機溶媒は、テトラヒドロフランである、請求項1に記載の方法。

請求項6

塩基は、無機塩基または金属塩基である、請求項1に記載の方法。

請求項7

塩基は、金属水酸化物または金属アルコキシドである、請求項1に記載の方法。

請求項8

塩基は、金属アルコキシドである、請求項1に記載の方法。

請求項9

塩基は、水酸化ナトリウム水酸化カリウムカリウムtert−ブトキシドナトリウムtert−ブトキシド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、またはリチウムジイソプロピルアミドである、請求項1に記載の方法。

請求項10

塩基は、カリウムtert−ブトキシドである、請求項1に記載の方法。

請求項11

塩基は、有機溶媒中に溶解または懸濁されている、請求項1に記載の方法。

請求項12

有機溶媒は、エーテル、炭化水素、またはアミドである、請求項11に記載の方法。

請求項13

有機溶媒は、エーテルである、請求項11に記載の方法。

請求項14

有機溶媒は、テトラヒドロフランである、請求項11に記載の方法。

請求項15

アセトアミドの量とメチルピロロキノリニル−オキソアセテートの量との間の比率は、0.5〜2.0である、請求項1に記載の方法。

請求項16

塩基の量とメチルピロロキノリニル−オキソアセテートの量との間の比率は、1.0〜10である、請求項1に記載の方法。

請求項17

(c)における反応の温度は、10℃〜65℃である、請求項1に記載の方法。

請求項18

(d)ピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンを還元してピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンにする工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。

請求項19

メチルピロロキノリニル−オキソアセテートは、メチル5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセテートである、請求項1に記載の方法。

請求項20

アセトアミドは、インドール−3−アセトアミドである、請求項1に記載の方法。

請求項21

ピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンは、3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロール−2,5−ジオンである、請求項1に記載の方法。

請求項22

ピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンは、3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオンである、請求項1に記載の方法。

請求項23

3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオンは、(3R,4R)−3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオンである、請求項22に記載の方法。

請求項24

請求項1に記載の方法により調製され、30%未満のピロロキノリニル−オキソアセトアミドまたはオリゴマー副生成物、あるいはそれらの組み合わせを含むピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオン。

請求項25

請求項1に記載の方法により調製され、30%未満のピロロキノリニル−オキソアセトアミド、またはオリゴマー副生成物、あるいはそれらの組み合わせを含むピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオン。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本願は、2012年4月23日に出願された米国特許出願番第61/637,139に対する優先権および利益を主張する。当該米国特許出願は、その全体が本明細書中に参考として援用される。

背景技術

0002

癌は、米国において、心臓病に次ぐ二番目に主な死因である(Cancer Facts and Figures 2004,American Cancer Society,Inc.)。癌の診断および処置についての近年の進歩にもかかわらず、癌が早期に見つかれば外科手術および放射線療法による治癒効果があり得るものの、転移性疾患に対する現在の薬物治療は、主に緩和目的であり長期の治癒をもたらすことはほとんどない。市場参入している新たな化学療法を持ってしても、単剤療法または既存の薬剤との併用において、抵抗性腫瘍治療における第一線治療剤として、そして第二線および第三線の治療剤として、有効な新規薬剤の必要性が継続している。

0003

癌細胞は、定義上、異質性である。例えば、単一の組織または細胞型における複数の変異メカニズムにより、癌の発症が起こることがある。このため、異なる個体に由来の同じ組織および同じ組織型腫瘍から採取した癌細胞間で異質性が存在することが多い。いくつかの癌について観察されることが多い変異メカニズムは、組織の種類ごとに異なる場合もある(例えば、結腸癌が起こる際に観察されることが多い変異メカニズムは、白血病が起こる際に観察されることが多いメカニズムとは異なる場合がある)。従って、特定の癌が特定の化学療法剤応答するか否かを予測することは、困難であることが多い(Cancer Medicine,5th Edition,Bast et al.eds.,B.C.Decker Inc.,Hamilton,Ontario)。

0004

正常細胞の増殖および分化を調節する細胞シグナル伝達経路の構成成分に調節異常が起こると、細胞増殖性疾患および癌の発症につながることがある。細胞シグナル伝達タンパク質の変異により、当該タンパク質が、不適切なレベルまたは細胞周期における不適切なタイミングで、発現または活性化されることがあり、これにより、細胞増殖が制御されなくなるか、あるいは細胞間接着特性が変化することがある。例えば、変異、遺伝子再配列遺伝子増幅、およびレセプターリガンドとの両者の過剰発現による、レセプターチロシンキナーゼの調節異常が、ヒト癌の発症および進行に関与している。

0005

c−Metレセプターチロシンキナーゼは、肝細胞増殖因子HGF)に対する、ただ一つの公知な高親和性レセプターである。また、HGFは、散乱因子としても知られている。c−Metの細胞外リガンド結合ドメインにHGFが結合すると、レセプターの多量体化およびc−Metの細胞内部分における複数のチロシン残基リン酸化が起こる。c−Metの活性化によりGab−1、Grb−2、Shc、およびc−Cblなどのアダプタータンパク質の結合およびリン酸化が起こり、次いで、PI3K、PLC−γ、STATs、ERK1および2、ならびにFAKなどのシグナルトランスデューサの活性化が起こる。ヒト癌においてc−MetおよびHGFは調節異常となり、そして、疾患の進行および転移における細胞増殖の調節異常、腫瘍細胞播種、ならびに腫瘍の浸潤をもたらし得る(例えば、Journal of Clinical Investigation 109:863〜867(2002)およびCancer Cell pp5〜6July 2004を参照のこと)。c−MetおよびHGFは多くの癌において周囲組織よりも高度に発現し、それらの発現が患者の予後の悪さと相関する(例えば、Journal of Cellular Biochemistry 86:665〜677(2002);Int.J.Cancer(Pred.Oncol.)74:301〜309(1997);Clinical Cancer Research 9:1480〜1488(2003);およびCancer Research 62:589〜596(2002)を参照のこと)。理論に束縛される意図ではないが、c−MetおよびHGFはDNA損傷剤によって誘発される細胞死に対し腫瘍を保護することがあり、これにより、腫瘍の化学療法抵抗性および放射線療法抵抗性をもたらし得る。いかなる理論によっても制限する意図ではないが、c−Metの阻害剤乳癌を含む増殖性疾患の治療における治療剤として有用であり得る(例えば、CancerおよびMetastasis Reviews 22:309〜325(2003)を参照のこと)。従って、これらの因子を調節しそして癌を治療するための新規な化合物および方法が必要とされている。本発明はこれらの必要性に対応するものである。

0006

本発明は、高純度ピロロキノリニルピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオン、ならびにそれらの医薬的に許容される塩、溶媒和物ジアステレオマー、および多形体に関する。

0007

一実施形態では、ピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンは、それぞれ独立して、少なくとも70%、75%、80%、85%、88%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.9%の純度を有する。

0008

一実施形態では、ピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンは、それぞれ独立して、30%、25%、20%、15%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.2%、または0.1%未満の不純物を含む。一実施形態では、不純物は、5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イルオキソアセトアミドまたはポリマー副生成物、あるいはそれらの組み合わせを含む。

0009

一実施形態では、本発明のピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンは、3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロール−2,5−ジオン、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体である。

0010

一実施形態では、本発明のピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンは、3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオン、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体である。一実施形態では、本発明のピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンは、(3S,4R)−3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオン、(3R,4R)−3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオン、(3S,4S)−3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオン、もしくは(3R,4S)−3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオン、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、もしくは多形体である。更なる実施形態では、本発明のピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンは、(3R,4R)−3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオン、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、もしくは多形体である。

0011

また、本発明は、高純度のピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオン、ならびにそれらの医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体を調製するための方法に関する。

0012

一実施形態では、本発明の方法は、有機溶媒中でメチルピロロキノリニル−オキソアセテートおよびアセトアミドを溶解し、得られた溶液塩基に加え、そしてメチルピロロキノリニル−オキソアセテートおよびアセトアミドを反応させて高純度のピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンを形成する工程を含む。一実施形態では、塩基を、有機溶媒中に溶解または懸濁する。更なる実施形態では、塩基を、メチルピロロキノリニル−オキソアセテートおよびアセトアミドと同じ有機溶媒中に溶解または懸濁する。更なる実施形態では、ピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンを還元することにより、高純度のピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンを形成する。

0013

一実施形態では、本発明の方法は、有機溶媒中でメチル5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセテートおよびインドール−3−アセトアミドを溶解し、得られた溶液を塩基に加え、そしてメチル5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセテートおよびインドール−3−アセトアミドを反応させて高純度の3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロール−2,5−ジオンを形成する工程を含む。一実施形態では、塩基を、有機溶媒中に溶解または懸濁する。更なる実施形態では、塩基を、メチル5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセテートおよびインドール−3−アセトアミドと同じ有機溶媒中に溶解または懸濁する。更なる実施形態では、3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロール−2,5−ジオンを還元することにより、高純度の3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロリジン−2,5−ジオンを形成する。

0014

また、本発明は、高純度のピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオン、ならびにそれらの医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体、加えて医薬的に許容される担体を含む医薬組成物に関する。

0015

別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する技術分野の当業者が通常理解するのと同じ意味を有する。文脈が明確に指示しない限り、本明細書において、単数形は複数も含む。本明細書に記載のものと類似または同等の方法および材料を本発明の実施または試験に用いることができるが、適切な方法および材料を以下に記載する。本明細書で言及する全ての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は、参考として援用される。本明細書で引用した参考文献は、請求する発明に対する先行技術であるとは認められない。矛盾する場合、定義を含め本明細書が支配するものとする。さらに、材料、方法、および実施例は例示にすぎず、限定する意図ではない。

0016

1.本発明の化合物
本発明は、高純度のピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオン、ならびにそれらの医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体に関する。

0017

一実施形態では、ピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンは、それぞれ独立して、少なくとも70%、75%、80%、85%、88%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.9%の純度を有する。更なる実施形態では、ピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンは、それぞれ独立して、少なくとも95%または99.5%の純度を有する。

0018

一実施形態では、ピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンは、それぞれ独立して、30%、25%、20%、15%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.2%、または0.1%未満の不純物を含む。一実施形態では、不純物は、5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセトアミド、またはオリゴマー副生成物、あるいはそれらの組み合わせを含む。

0019

一実施形態では、ピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンは、それぞれ独立して、30%、25%、20%、15%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.2%、または0.1%未満の5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセトアミドを含有する。更なる実施形態では、ピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンは、それぞれ独立して、2%、1%、0.5%、0.2%、または0.1%未満の5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセトアミドを含有する。

0020

一実施形態では、ピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンは、それぞれ独立して、30%、25%、20%、15%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.2%、または0.1%未満のオリゴマー副生成物を含有する。更なる実施形態では、ピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンは、それぞれ独立して、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.2%、または0.1%未満のオリゴマー副生成物を含有する。

0021

一実施形態では、本発明のピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンは、以下の構造:

0022

0023

を有する3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロール−2,5−ジオン、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、もしくは多形体である。

0024

一実施形態では、本発明のピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンは、以下の構造:

0025

0026

を有する3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオン、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、もしくは多形体である。

0027

一実施形態では、本発明のピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンは、

0028

0029

またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、もしくは多形体である。更なる実施形態では、本発明のピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンは、(3R,4R)−3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオン、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、もしくは多形体である。

0030

一実施形態では、本願のピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンの塩は、無機塩を含む。例えば、無機塩は、カリウムまたはナトリウム塩である。別の実施形態では、本出願のピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンの塩は、有機塩を含む。例えば、有機塩は、アミン塩エフェドリン塩、プソイドエフェドリン塩、ノルエフェドリン塩、または2−メチルアミノシクロヘキサノール塩である。

0031

一実施形態では、本願のピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンの溶媒和物は、水和物、エタノール溶媒和物ヘプタン溶媒和物、塩化メチレン溶媒和物を含む。一実施形態では、本出願のピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンは、それぞれ独立して、水和物として存在する。

0032

2.本発明の方法
また、本発明は、高純度のピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオン、ならびにそれらの医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体を調製するための方法に関する。

0033

一実施形態では、本発明の方法は、有機溶媒中でメチルピロロキノリニル−オキソアセテートおよびアセトアミドを溶解し、得られた溶液を塩基に加え、メチルピロロキノリニル−オキソアセテートおよびアセトアミドを反応させて高純度のピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンを形成する工程を含む。一実施形態では、塩基を、有機溶媒中に溶解または懸濁する。更なる実施形態では、塩基を、メチルピロロキノリニル−オキソアセテートおよびアセトアミドと同じ有機溶媒中に溶解または懸濁する。更なる実施形態では、ピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンを還元することにより、高純度のピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオンを形成する。

0034

一実施形態では、本発明の方法は、有機溶媒中でメチル5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセテートおよびインドール−3−アセトアミドを溶解し、得られた溶液を塩基に加え、メチル5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセテートおよびインドール−3−アセトアミドを反応させて高純度の3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロール−2,5−ジオンを形成する工程を含む。

0035

溶媒は、5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセテートおよびインドール−3−アセトアミドをある程度溶解する任意の溶媒であり得る。一実施形態では、溶媒は、5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセテートとインドール−3−アセトアミドとの反応を阻害しない。例えば、溶媒は、ジメチルエーテルジエチルエーテル、およびテトラヒドロフラン(THF)を含むがこれらに限定されないエーテル、またはトルエンおよびヘキサンを含むがこれらに限定されない炭化水素、またはジメチルホルムアミドDMF)およびジメチルアセトアミドを含むがこれらに限定されないアミドである。好ましい実施形態では、溶媒はエーテルである。より好ましい実施形態では、溶媒はTHFである。

0036

インドール−3−アセトアミドの量と5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセテートの量との比率は、0.5〜2.0、0.6〜1.6、0.7〜1.4、0.8〜1.3、または0.9〜1.2当量でありうる。一実施形態では、この比率は、0.9〜1.2当量である。好ましい実施形態では、この比率は、0.9当量である。

0037

溶媒の量と5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセテートの量との比率(vol/vol)は、1〜100、3〜90、5〜80、10〜70、15〜60、20〜50、または30〜40であり得る。一実施形態では、この比率は、20〜50である。好ましい実施形態では、この比率は、30〜40である。より好ましい実施形態では、この比率は、37である。

0038

更なる実施形態では、塩基を有機溶媒中に溶解または懸濁する。一実施形態では、塩基は、5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセテートとインドール−3−アセトアミドとの反応に適した任意の塩基であり得る。例えば、塩基は、反応中の活性プロトンの活性化に使用できる任意の塩基であり得る。一実施形態では、塩基は、水酸化ナトリウム水酸化カリウム等の金属水酸化物を含むがこれらに限定されない無機塩基である。別の実施形態では、塩基は、カリウムtert−ブトキシドナトリウムtert−ブトキシド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、リチウムジイソプロピルアミドなどの金属アルコキシドを含むがこれらに限定されない金属塩基である。好ましい実施形態では、塩基は、金属アルコキシドである。より好ましい実施形態では、塩基は、カリウムtert−ブトキシドである。一実施形態では、溶媒は、塩基を溶解または懸濁する任意の溶媒であり得る。更なる実施形態では、溶媒は、メチル5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセテートおよびインドール−3−アセトアミドを溶解するために使用される溶媒と同じである。例えば、溶媒は、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、およびTHFを含むがこれらに限定されないエーテル、またはトルエンおよびヘキサンを含むがこれらに限定されない炭化水素、またはDMFおよびジメチルアセトアミドを含むがこれらに限定されないアミドである。好ましい実施形態では、溶媒は、エーテルである。より好ましい実施形態では、溶媒はTHFである。

0039

塩基の量と5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセテートの量との比率は、1.0〜10、1.2〜9.0、1.4〜8.0、1.6〜7.0、1.8〜6.0、1.8〜5.0、1.8〜4.0、1.8〜3.0、1.9〜2.5、または2.0〜2.2当量であり得る。一実施形態では、この比率は、2.0〜2.2当量であり得る。好ましい実施形態では、この比率は、2.1当量である。

0040

メチル5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセテートおよびインドール−3−アセトアミドを含有する溶液を、任意の方法で塩基に添加できる。例えば、溶液を、この溶液の全量を加えるまで、滴下により添加できる。例えば、溶液は、30分、20分、15分、10分、5分、2分、または1分未満で塩基に添加できる。例えば、溶液は、0.5〜12時間、0.6〜10時間、0.75〜8時間、1〜6時間、1.5〜5時間、または2〜4時間かけて塩基に添加できる。例えば、溶液は、混合してまたは混合せずに塩基に添加できる。例えば、溶液は、任意の適切な温度(例えば、10〜65℃、20〜65℃、および45〜55℃)で塩基に添加できる。

0041

5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセテートとインドール−3−アセトアミドとの間の反応温度は、0℃、5℃、10℃、15℃、20℃、25℃、30℃、35℃、40℃、45℃、50℃、55℃、60℃、または溶媒(例えば、THF)の還流温度超であり得る。一実施形態では、温度は、10〜65℃、20〜65℃、または45〜55℃である。好ましい実施形態では、温度は、50〜67℃である。

0042

5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセテートとインドール−3−アセトアミドとの間の反応時間は、0.1〜6時間、0.25〜5時間、または0.5〜2時間であり得る。一実施形態では、反応時間は、0.5〜2時間である。

0043

更なる実施形態では、高純度の3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロリジン−2,5−ジオンは、3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロール−2,5−ジオンを還元することにより形成される。

0044

一実施形態では、3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロール−2,5−ジオンから3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロリジン−2,5−ジオンへの還元は、水素化を介して行われる。一実施形態では、水素化は、パラジウム触媒および塩基の存在下で行われる。一実施形態では、生成される3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロリジン−2,5−ジオンは、シスラセミ体である。更なる実施形態では、シスラセミ体は、トランスラセミ体に変換される。

0045

パラジウム触媒は、水素化反応に使用される任意のパラジウム触媒であり得る。例えば、パラジウム触媒は、炭素ゼオライトおよびアルミナを含むがこれらに限定されない支持材料担持された水酸化パラジウムまたはパラジウムである。好ましい実施形態において、パラジウム触媒は炭素に担持された5%のパラジウムである。

0046

パラジウムの量と3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロール−2,5−ジオンの量との比率(w/w)は、0.05〜0.5%、0.06〜0.4%、0.07〜0.3%、0.08〜0.2%、0.09〜0.15%、または0.09〜0.12%であり得る。好ましい実施形態では、この比率は、0.09〜0.12%である。より好ましい実施形態では、この比率は、0.1%である。

0047

塩基は、水素化反応へ使用するのに適する任意の塩基であり得る。例えば、塩基は、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブチルブトキシド、およびナトリウムメトキシドを含むがこれらに限定されないアルカリ金属アルコキシド、または水酸化カリウムおよび水酸化ナトリウムを含むがこれらに限定されないアルカリ金属水酸化物である。一実施形態では、塩基は、アルカリ金属アルコキシドである。好ましい実施形態では、塩基は、カリウムtert−ブトキシドである。

0048

塩基の量と3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロール−2,5−ジオンの量との比率は、0.1〜2.0、0.12〜1.5、0.14〜1.0、0.16〜0.7、0.18〜0.5、または0.19〜0.3当量であり得る。一実施形態では、この比率は、0.19〜0.3当量である。好ましい実施形態では、この比率は、0.2当量である。

0049

溶媒は、3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロール−2,5−ジオンを溶解する任意の溶媒であり得る。一実施形態では、溶媒は、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、およびTHFを含むがこれらに限定されないエーテル、またはメタノールを含むがこれに限定されないアルコールである。好ましい実施形態では、溶媒は、エーテルである。より好ましい実施形態では、溶媒は、THFである。

0050

水素化反応に用いる水素ガスの圧力は、好ましくは0.3〜5MPa、より好ましくは0.4〜4MPaである。

0051

水素化反応の温度は、5〜100℃、10〜90℃、20〜80℃、30〜70℃、または40〜65℃であり得る。好ましい実施形態では、温度は、40〜65℃である。より好ましい実施形態では、温度は、55〜65℃である。

0052

水素化反応の持続時間は、1〜48時間、2〜24時間、3〜16時間、または4〜10時間であり得る。一実施形態では、持続時間は、4〜10時間である。

0053

本発明の高純度のピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオン、ならびにそれらの医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体を調製するための方法は、さらに、溶媒中で、5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン(リロリジン)を塩化オキサリルと反応させ、これにメタノールを加えることにより5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセテートを生成する工程を含む。

0054

この工程でリロリジンに対し使用する塩化オキサリルの量は、好ましくは1.0〜1.2当量、より好ましくは1.05当量である。この工程でリロリジンの量に対し使用する溶媒の量の比率(vol/vol)は、好ましくは10〜30倍、より好ましくは17倍である。この工程でリロリジンに対し使用するメタノールの量は、好ましくは2〜20当量、より好ましくは6当量である。

0055

この工程で使用する溶媒は、リロリジンをある程度溶解し、反応を阻害しない任意の溶媒であり得る。例えば、溶媒は、不活性溶媒である。例えば、溶媒は、メチルtert−ブチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、およびTHFを含むがこれらに限定されないエーテル、またはトルエンおよびヘキサンを含むがこれらに限定されない炭化水素、またはジクロロメタンおよびクロロホルム含むがこれらに限定されないハロゲン化溶媒、またはジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミドを含むがこれらに限定されないアミド溶媒であり得る。一実施形態では、溶媒は、エーテルである。より好ましい実施形態では、溶媒は、メチルtert−ブチルエーテルまたはTHFである。

0056

この工程では、メタノールを添加する反応温度は、好ましくは5〜50℃、より好ましくは15〜35℃である。この工程では、反応温度は、好ましくは5〜50℃、より好ましくは15〜35℃である。反応時間は、好ましくは5分〜5時間、より好ましくは15分〜1時間である。

0057

本発明の高純度のピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオン、ならびにそれらの医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体を調製するための方法は、さらに、溶媒中で、3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロリジン−2,5−ジオンのトランスラセミ体から、動的速度論的溶解(dynamic kinetic resolution)を介して、光学活性(3R,4R)−3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロリジン−2,5−ジオンを生成する工程を含む。(3R,4R)−3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロリジン−2,5−ジオンの塩は、結晶として堆積する一方、可溶性の(3S,4S)−3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロリジン−2,5−ジオンは、塩基によりラセミ化され3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロリジン−2,5−ジオンのラセミ混合物を生成する。

0058

一実施形態では、(1S,2S)−(+)−プソイドエフェドリン、(R)−(−)−シクロヘキシルエチルアミン、(1S,2S)−2−メチルアミノシクロヘキサノール、(1S,2S)−2−(ベンジルアミノシクロペンタノール、(1S,2R)−エフェドリン、または(1R,2S)−(−)−ノルエフェドリンを使用して、光学活性3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロリジン−2,5−ジオン(例えば、(1S,2S)−3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロリジン−2,5−ジオン)の塩を生成する。好ましい実施形態では、(1S,2S)−(+)−プソイドエフェドリンを使用する。

0059

光学活性3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロリジン−2,5−ジオンの塩は、塩酸のような酸を用いて、さらに遊離形態に変換してもよい。

0060

この工程で使用する溶媒は、3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロリジン−2,5−ジオンおよび(3S,4S)−3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロリジン−2,5−ジオンのラセミ体をある程度溶解し、(3R,4R)−3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロリジン−2,5−ジオン(例えば、モノ−(1S,2S)−プソイドエフェドリン塩)の塩が結晶化できるような溶解性を有する任意の溶媒であり得る。例えば、溶媒は、不活性溶媒であり得る。例えば、溶媒は、THFを含むがこれに限定されないエーテル、またはメタノールおよびエタノールを含むがこれらに限定されないアルコール、またはそれらの水溶液であり得る。一実施形態では、溶媒は、アルコールである。好ましい実施形態では、溶媒は、メタノールおよびエタノールである。より好ましい実施形態では、溶媒は、メタノールである。

0061

この工程で3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロリジン−2,5−ジオンに対し使用する溶媒の量の比率(vol/vol)は、好ましくは7〜15倍、より好ましくは10倍である。この工程で3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロリジン−2,5−ジオンに対し使用する塩基の量は、好ましくは0.05〜0.2当量、より好ましくは0.1当量である。

0062

塩基は、反応を行うのに適した任意の塩基であり得る。例えば、塩基は、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシドを含むがこれらに限定されないアルカリ金属アルコキシド、またはジアザビシクロウンデセンを含むがこれに限定されないアミンであり得る。一実施形態では、塩基は、アルカリ金属アルコキシドである。好ましい実施形態では、塩基は、ナトリウムメトキシドである。

0063

本工程における反応温度は、好ましくは50〜65℃、より好ましくは50℃である。反応時間は、好ましくは12〜48時間、より好ましくは16時間である。

0064

本発明の化合物は、カラムクロマトグラフィーまたは再結晶などの常法により精製できる。特に、本発明の化合物は、メタノールを含むがこれに限定されないアルコールからの再結晶により精製できる。

0065

3.医薬組成物
本発明は、高純度のピロロキノリニル−ピロール−2,5−ジオンおよびピロロキノリニル−ピロリジン−2,5−ジオン、ならびにそれらの医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体、加えて医薬的に許容される担体を含む医薬組成物に関する。

0066

本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体は、投与に適する医薬組成物に組み込むことができる。そのような組成物は、典型的に、当該化合物(すなわち、活性化合物を含む)、および医薬的に許容される賦形剤または担体を含む。本明細書で使用する場合、「医薬的に許容される賦形剤」または「医薬的に許容される担体」は、医薬投与に適する任意および全ての溶媒、分散媒体コーティング抗菌剤および抗真菌剤等張剤および吸収遅延剤などを含むものと意図する。適切な担体は、当該分野における標準的な参考テキストであるレミントンの製薬科学の最新版に記載されている。そのような担体または希釈剤の好ましい例としては、これらに限定されないが、水、生理食塩水リンガー溶液デキストロース溶液、および5%ヒト血清アルブミンが挙げられる。

0067

医薬的に許容される担体としては、ラクトース白土スクロースタルクゼラチン寒天ペクチンアカシアステアリン酸マグネシウムステアリン酸などの固体の担体が挙げられる。液体の担体の例としては、シロップピーナッツ油オリーブ油、水などが挙げられる。同様に、担体または希釈剤は、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの当該分野で知られる時間遅延材料を、単独で、またはワックスエチルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロースメチルメタクリレート等と組み合わせて含んでもよい。また、他の充填剤、賦形剤、香味剤、および当該分野で知られるような他の添加剤を、本発明に係る医薬組成物中に含めてもよい。リポソームおよび固定油などの非水性ビヒクルを使用してもよい。このような媒体および薬剤を薬学的に活性な物質に使用することは当該分野において周知である。任意の従来の媒体または薬剤が活性化合物と不適合でない限り、組成物中でそれを使用することも考慮のうちである。補助的な活性化合物を、組成物に組み込むこともできる。

0068

一態様では、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体は、治療的有効量(例えば、腫瘍増殖の阻害、腫瘍細胞の死滅、細胞増殖性疾患の治療または予防などを介した所望の治療効果を達成するのに十分有効なレベル)の(活性成分としての)本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体を、従来の手順に従い標準的な医薬担体または希釈剤と組み合わせることにより(すなわち、本発明の医薬組成物を生成することにより)調製して、適切な剤形で投与される。これらの手順には、所望の製剤を成するために、適切ならば、各種成分の混合、造粒、および圧縮、または溶解を含んでもよい。

0069

4.治療の方法
一態様では、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体は、分子標的(例えば、c−Met)の活性を調節(modulate)する。ある態様では、調節(modulating)とは、分子標的の活性を刺激または阻害することを指す。好ましくは、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体が、前記化合物の存在のみを欠く同条件下における当該分子標的の活性に対し少なくとも2倍、分子標的の活性を刺激または阻害する場合、分子標的の活性を調節する。より好ましくは、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体が、前記化合物の存在のみを欠く同条件下における当該分子標的の活性に対し少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも20倍、少なくとも50倍、少なくとも100倍、分子標的の活性を刺激または阻害する場合、分子標的の活性を調節する。分子標的の活性は、再現性のある任意の手段により測定できる。分子標的の活性は、インビトロまたはインビボで測定できる。例えば、分子標的の活性は、酵素活性アッセイまたはDNA結合アッセイによりインビトロで測定でき、あるいは、分子標的の活性は、レポーター遺伝子の発現のアッセイによりインビボで測定できる。

0070

一態様では、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体は、当該化合物の添加により、前記化合物の存在のみを欠く同条件下における当該分子標的の活性に対し10%より多く分子標的の活性を刺激または阻害しない場合、有意に分子標的の活性を調節しないことになる。

0071

好ましい実施形態では、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体を、それを必要とする細胞または対象に投与すると、c−Metの活性が調節(すなわち、刺激または阻害)される。本明細書で使用する場合、c−Metの活性とは、c−Metが行う任意の生物学的機能または活性を指す。例えば、c−Metの機能としては、下流標的タンパク質のリン酸化が挙げられる。c−Metの他の機能としては、自己リン酸化、Gab−1、Grb−2、Shc、SHP2およびc−Cblなどのアダプタータンパク質の結合、および、Ras、Src、PI3K、PLC−γ、STATs、ERK1および2ならびにFAKなどのシグナルトランスデューサの活性化が挙げられる。c−Metをノックダウンすると、癌細胞、MDA−MB−231、NCI−H661、NCI−H441、MIA PaCa−2、HT29およびMKN−45ヒト癌細胞、の増殖が細胞型特異的に阻害されることが示されている。c−Metのノックダウンにより、細胞型特異的にカスパーゼ依存性アポトーシス誘導される。したがって、本発明は、細胞が、高レベルのc−Metを発現するかあるいは活性c−Metを発現する細胞増殖性疾患の治療に関する。

0072

一態様では、活性化とは、物質の組成物(例えば、タンパク質または核酸)を、所望の生物学的機能を発揮させるのに適する状態に置くことを指す。一態様では、活性化可能な物質の組成物は、未活性状態をも有する。一態様では、活性化された組成物は、阻害性もしくは刺激性の生物学的機能、またはその両方を有しうる。

0073

一態様では、上昇とは、物質の組成物(例えば、タンパク質または核酸)の所望の生物学的活性の増加を指す。一態様では、上昇は、物質の組成物の濃度の増加により起こりうる。

0074

好ましい態様では、有効量の本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体は、正常細胞に対し有意な細胞毒性がない。治療的有効量の化合物は、治療有効量での化合物の投与が正常細胞の10%より多くの細胞死を誘発しない場合に、正常細胞に対して有意な細胞毒性がない。治療的有効量の化合物は、治療有効量での化合物の投与が正常細胞の10%より多くの細胞死を誘発しない場合に、正常細胞の生存能力に有意な影響を及ぼさない。一態様では、細胞死はアポトーシスにより起こる。

0075

一態様では、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体は、細胞を接触させると、癌細胞において選択的に細胞死を誘発または活性化する。好ましくは,本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体を、その必要がある対象に投与すると、癌細胞において選択的に細胞死を誘発または活性化する。別の態様では、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体は、細胞を接触させると、細胞増殖性疾患により影響を受けた1つまたは複数の細胞において選択的に細胞死を誘発する。

0076

好ましい態様では、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体を、その必要がある対象に投与することにより癌を治療または予防する方法に関し、ここで、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体の投与により1つまたは複数の下記事象が生じる:細胞周期G1期および/またはS期における細胞の蓄積、正常細胞の細胞死を有意な量で生じさせることなく、癌細胞の細胞死を生じさせるという細胞毒性、少なくとも2つの治療インデックスを有する動物内における抗腫瘍活性、および、細胞周期チェックポイントの活性化。本明細書で使用する場合、「治療インデックス」とは有効な用量で割った最大耐量である。

0077

当業者は、本明細書中に記載の公知の技術または同等の技術の詳細な説明のための一般的な参考テキストを参照することができる。これらのテキストとしては、Ausubel et al.,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley and Sons,Inc.(2005);Sambrook et al.,Molecular Cloning,A Laboratory Manual(3d ed.),Cold Spring Harbor Press,Cold Spring Harbor,New York(2000);Coligan et al.,Current Protocols in Immunology,John Wiley&Sons,N.Y.;Enna et al.,Current Protocols in Pharmacology,John Wiley&Sons,N.Y.;Fingl et al.,The Pharmacological Basis of Therapeutics(1975),Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,PA,18th edition(1990)が挙げられる。これらのテキストは、もちろん、本発明の態様の作成または使用においても参照されうる。

0078

5.定義
本発明の化合物の全ての立体異性体の全て、ラセミ混合物の結晶形態および各異性体の結晶形態を含む混合物または純粋または実質的に純粋な形態のいずれもを包含する意図である。本発明に係る化合物の定義は、全ての可能な立体異性体(例えば、各不斉中心についてのRおよびS体)およびそれらの混合物を包含する。特に、特定の活性を有するラセミ体および単離された光学異性体を包含する。ラセミ体は、物理的方法、例えば、分別結晶、ジアステレオマー誘導体の分離もしくは結晶化、キラルカラムクロマトグラフィーもしくは超臨界流体クロマトグラフィーによる分離により、分離できる。各光学異性体は、従来の方法、例えば、光学活性な酸との塩形成そしてその後の結晶化により、ラセミ体から得ることができる。さらに、特に指定しない限り、全ての幾何異性体、例えば、二重結合に関するEおよびZ体なども、本発明の範囲内にある。本発明の特定の化合物は、互変異性体の形態で存在してもよい。本化合物のかかる互変異性体の全ては、特に指定しない限り本発明の範囲内にあると考えられる。また、本発明は、類似体または誘導体の1つまたは複数の位置異性体混合物を含む。

0079

キラル異性体」は、少なくとも1つのキラル中心を有する化合物を意味する。複数のキラル中心を有する化合物は、個々のジアステレオマー、または「ジアステレオマー混合物」と呼ばれるジアステレオマーの混合物のいずれかとして存在し得る。キラル中心が1つ個存在する場合、立体異性体は、そのキラル中心の絶対配置(RまたはS)によって特徴づけできる。絶対配置とは、キラル中心に結合した置換基の空間的な配置をいう。キラル中心に結合した置換基は、Cahn,IngoldおよびPrelogの順位則(Cahn et al.,Angew.Chem.Inter.Edit.1966,5,385;errata511;Cahn et al.,Angew.Chem.1966,78,413;CahnおよびIngold,J.Chem.Soc.1951(London),612;Cahn et al.,Experientia1956,12,81;Cahn,J.Chem.Educ.1964,41,116)に従って順位付けされる。

0080

「幾何異性体」とは、それらの存在が二重結合の束縛回転に基づいているジアステレオマーを意味する。これらの立体配置は、接頭語のシス及びトランス、またはZ及びEを付した名称により区別され、それは、Cahn-Ingold-Prelog則に従い、基が分子中の二重結合の同じ側にあるか又は反対側にあるかを示す。

0081

さらに、本発明で検討する構造および他の化合物は、それらのアトロプ異性体の全てを含む。「アトロプ異性体」とは、2個の異性体の原子が、空間的に異なって配列されている立体異性体の一種のことである。アトロプ異性体の存在は、それらの回転が、大きな基の中心結合周りの束縛回転によって制限されること基づく。かかるアトロプ異性体は、通常、混合物として存在するが、近年のクロマトグラフィー手法の進歩の結果、選択された場合に、2種のアトロプ異性体の混合物を分離することが可能となっている。

0082

「互変異性体」は、平衡状態で存在し、そして1つの異性体形態から別の形態に容易に変換される2つ以上の構造異性体の1つである。この変換により、水素原子幾何学的移動が起こり、隣接する共役二重結合が入れ替わる。互変異性体は、溶液中で互変異性セットの混合物として存在する。固体形態では、通常1つの互変異性体が優勢である。互変異性化が可能な溶液では、互変異性体の化学平衡が達成される。互変異性体の正確な比率は、温度、溶媒、およびpHなどいくつかの要因によって決まる。互変異性化によって相互に変換可能な互変異性体の概念を、互変異性と呼ぶ。

0083

種々な種類の可能な互変異性のうち、一般には2種類が観察される。ケト−エノール互変異性では、電子および水素原子の同時移行が起こる。環−鎖互変異性は、グルコースによって示されるように、糖鎖分子中のアルデヒド基(−CHO)を、同じ分子中のヒドロキシ基(−OH)と反応させた結果として生じ、これにより環(環状)形態となる。

0084

一般的な互変異性体のペアは、ケトンエノール、アミド−ニトリルラクタムラクチム複素環中の(例えば、グアニジンチミンおよびシトシン等の核酸塩基中の)アミド−イミド酸互変異性、アミン−エナミンおよびエナミン−エナミンである。

0085

本発明の化合物は異なる互変異性体として記述できることが理解されるべきである。また、化合物が互変異性形態を有する場合、全ての互変異性形態が本発明の範囲に含まれる意図であり、化合物の命名により、いかなる互変異性形態も排除しないことが理解されるべきである。

0086

用語「結晶多形体」、「多形体」、または「結晶形態」とは、化合物(あるいはその塩または溶媒和物)が、すべて同じ元素組成を持つが異なる結晶充填配置で結晶化し得る結晶構造を意味する。異なる結晶形態は、通常、異なるX線回析パターン赤外線スペクトル融点密度硬度結晶形光学特性および電気特性、安定性および溶解性を持つ。再結晶化溶媒、結晶化速度、貯蔵温度、および他の要因によって、1種の結晶形態が優勢になることもある。化合物の結晶多形体は、異なる条件下で結晶化することにより調製できる。

0087

さらに、本発明の化合物、例えば化合物の塩は、水和物または非水和物無水物)のいずれかの形態として、あるいは他の溶媒分子との溶媒和物として存在することもある。水和物の非限定的な例として、一水和物二水和物などが挙げられる。溶媒和物の非限定的な例として、エタノール溶媒和物、アセトン溶媒和物などが挙げられる。

0088

「溶媒和物」は、化学量論的または非化学量論的な量の溶媒を含む溶媒付加形態を意味する。いくつかの化合物は、結晶性固体の状態で一定のモル比の溶媒分子を閉じ込め、それにより溶媒和物を形成する傾向を持つ。溶媒が水であれば、形成される溶媒和物は水和物であり、溶媒がアルコールの場合は、形成される溶媒和物アルコール和物である。水和物は、1つ以上の水分子と、物質の1つの分子とが組合わされて形成され、該水和物中では、水は、その分子状態をH2Oとして維持している。

0089

「医薬的に許容される塩」は、当該分野で認識され、そして比較的非毒性である本発明の化合物の無機および有機酸付加塩を含む。これらの塩は、本発明の化合物の最終的な単離および精製中に、あるいは別々に遊離塩基形である本発明の精製化合物を適切な有機酸または無機酸と反応させ、このように形成された塩を単離することにより、その場で調製できる。代表的な塩としては、臭化水素酸塩塩酸塩硫酸塩、重硫酸塩リン酸塩硝酸塩アルキルスルホネートアリールスルホネート、酢酸塩吉草酸塩オレイン酸塩パルミチン酸塩ステアリン酸塩ラウリン酸塩安息香酸塩乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩クエン酸塩マレイン酸塩フマル酸塩コハク酸塩酒石酸塩ナフチル酸塩メシル酸塩グルコヘプトン酸塩、ラクトビオン酸塩、およびラウリルスルホン酸塩などが挙げられる(例えば、Berge et al.(1977)“Pharmaceutical Salts”,J.Farm.SCI.66:1〜19参照)。

0090

他の例では、本発明の化合物は、1つ以上の酸性官能基を含んでいてもよく、これにより、医薬的に許容される塩基と共に医薬的に許容される塩を形成することができる。これらの例における用語「医薬的に許容される塩」は、本発明の化合物の比較的非毒性の無機および有機塩基付加塩を含む。これらの塩は、同様に、当該化合物の最終的な単離および精製中に、あるいは別々に遊離塩基形である精製化合物を適切な塩基、例えば、医薬的に許容される金属カチオン水酸化物炭酸塩、または重炭酸塩アンモニア、または医薬的に許容される有機第一、第二また第三アミンと反応させることにより、その場で調製できる。代表的なアルカリまたはアルカリ土類塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムマグネシウム、およびアルミニウム塩などが挙げられる。塩基付加塩の形成に有用な代表的な有機アミンとしては、エチルアミン、ジエチルアミンエチレンジアミンエタノールアミンジエタノールアミンピペラジンなどが挙げられる。

0091

本明細書で使用する場合、用語「代謝物」は、生体内で、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体と同様の活性を示す、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体の代謝物を意味する。

0092

本明細書で使用する場合、用語「プロドラッグ」は、アミノ酸部分または他の水可溶化部分などの1つ以上のプロ部分に共有結合した本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体を意味する。本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、ジアステレオマー、および多形体は、加水分解酸化および/または酵素的放出メカニズムによってプロ部分から放出されてもよい。一実施形態では、本発明のプロドラッグ組成物は、水溶性の増加、安定性の改善、および薬物動態プロファイルの改善といった追加的な利点を示す。プロ部分は、所望のプロドラッグ特性が得られるように選択してもよい。例えば、アミノ酸部分または他の水可溶化部分、例えば、R4内のリン酸塩などのプロ部分は、溶解性、安定性、生体利用性および/または生体内送達または取り込みを基準にして選択してもよい。プロドラッグの例としては、それらに限定されないが、ヒドロキシ官能基エステル類(例えば、酢酸エステルジアルキルアミノアセテートギ酸エステルリン酸エステル硫酸エステル、および安息香酸エステル誘導体)およびカルバミン酸塩類(例えば、N,N−ジメチルアミノカルボニル)、カルボキシル官能基のエステル類(例えば、エチルエステル類、モルホリノエタノールエステル類)、N−アシル誘導体(例えば、N−アセチル)、N−マンニッヒ塩基シッフ塩基およびアミノ官能基エナミノン類、本発明の化合物中のケトンおよびアルデヒド官能基オキシム類アセタール類ケタール類、およびエノールエステル類などが挙げられる。Bundegaard,H.,Design of Prodrugs,p1〜92,Elesevier,New York−Oxford(1985)を参照のこと。

0093

本明細書で使用する場合、「対象」は、任意の哺乳動物、例えば、ヒト、霊長類マウスラットイヌネコウシウマ、はブタヒツジヤギ、またはラクダであり得る。好ましい態様では、対象はヒトである。

0094

本明細書で使用する場合、「その必要がある対象」は、細胞増殖性疾患を有する対象、または、一般集団と比較して細胞増殖性疾患を発症するリスクが高い対象である。一態様では、その必要がある対象は、前癌状態を有する。好ましい態様では、その必要がある対象は、癌を有する。

0095

本明細書で使用する場合、用語「細胞増殖性疾患」は、細胞の無制御なまたは異常な増殖またはその両方が、望ましくない状態または疾患の発症をもたらし得る状態を指す。望ましくない状態または疾患は、癌性である場合とない場合がある。本発明の例示的な細胞増殖性疾患は、細胞分裂が調節されなくなる種々の状態を包含する。例示的な細胞増殖性疾患としては、それらに限定されないが、新生物良性腫瘍悪性腫瘍、前癌状態、上皮内腫瘍、被包性腫瘍、転移性腫瘍液性腫瘍、固形腫瘍免疫学的腫瘍、血液系腫瘍、癌、癌腫、白血病、リンパ腫肉腫および急速分裂細胞が挙げられる。本明細書中で使用する場合、用語「急速分裂細胞」は、同一組織内の隣接または近接する細胞間で予測まはた観察される速度を超えるまたは速い速度で分裂する任意の細胞と定義される。細胞増殖性疾患は前癌または前癌状態を含む。細胞増殖性疾患は癌を含む。好ましくは、本明細書中で提供する方法は、癌の症状を治療または緩和するために使用される。用語「癌」は、固形腫瘍、並びに、血液学的腫瘍および/又は悪性疾患を含む。「前癌細胞」または「前癌性細胞」は、前癌であるかまたは前癌性の状態である細胞増殖性疾患を発現する細胞である。「癌細胞」または「癌性細胞」は、癌である細胞増殖性疾患を発現する細胞である。癌細胞または前癌細胞を同定するために、再現性のある任意の測定手段を使用してもよい。癌細胞または前癌性細胞は、組織サンプル(例えば、生検サンプル)の組織学タイプ分けまたはグレード分類によって同定できる。癌細胞または前癌性細胞は、適切な分子マーカーの使用により同定できる。

0096

例示的な非癌性状態または疾患としては、それらに限定されないが、関節リウマチ;炎症;自己免疫疾患リンパ球増殖性状態末端肥大症リウマチ様脊椎炎変形性関節症痛風、他の関節炎状態敗血症敗血症性ショック内毒素性ショックグラム陰性敗血症:毒素ショック症候群喘息成人呼吸窮迫症候群慢性閉塞性肺疾患慢性肺炎症;炎症性腸疾患クローン病乾癬湿疹潰瘍性大腸炎膵臓線維症肝線維症急性および慢性腎疾患過敏性腸症候群発熱(pyresis);再狭窄;脳マラリア;脳卒中および虚血性傷害神経外傷アルツハイマー病ハンチントン病パーキンソン病;急性および慢性疼痛アレルギー性鼻炎アレルギー性結膜炎慢性心不全;急性状脈症候群;液質;マラリア;ハンセン病リーシュマニア症ライム病ライター症候群;急性滑膜炎筋変性滑液包炎腱炎腱鞘炎ヘルニア性破裂性または脱出性椎間板症候群大理石骨病血栓症;再狭窄;珪肺サルコーシス;骨粗しょう症などの骨吸収疾患対宿主移植片反応;多発性硬化症狼瘡線維筋痛症AIDSおよび帯状疱疹単純疱疹IもしくはII、インフルエンザウイルスおよびサイトメガロウイルスなど他のウイルス性疾患;ならびに真性糖尿病、が挙げられる。

0097

例示的な癌としては、それらに限定されないが、副腎皮質癌腫、AIDS関連癌、AIDS関連リンパ腫、肛門癌、肛門直腸癌、肛門管の癌、虫垂癌、小児小脳癌、小児大脳神経星状細胞腫基底細胞癌皮膚癌(非黒色腫)、胆管癌肝臓総胆管癌、肝臓内総胆管癌、膀胱癌(bladder cancer)、膀胱癌(urinary bladder cancer)、骨および関節の癌、骨肉腫および悪性線維性組織球腫、脳癌、脳腫瘍脳幹神経膠腫、小脳星状細胞腫、大脳星細胞腫/悪性神経膠腫、上衣腫髄芽腫テント上方未分化神経外胚葉性腫瘍、視路および視床下部性神経膠腫、乳癌、気管支腺腫カルチノイド類癌腫胃腸、神経系癌、神経系リンパ腫、中枢神経系癌、中枢神経系リンパ腫、子宮頸癌小児癌慢性リンパ性白血病慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性障害、結腸癌、結腸直腸癌皮膚T細胞リンパ腫リンパ様新生物、菌状息肉腫セザリー症候群子宮内膜癌食道癌頭蓋外生殖細胞腫瘍、肝臓外生細胞腫瘍、肝臓外総胆管癌、眼癌、眼内黒色腫、網膜芽細胞腫胆嚢癌胃癌消化管カルチノイド腫瘍消化管間質腫瘍GIST)、生殖細胞腫瘍、卵巣生殖細胞腫瘍、妊娠性絨毛腫瘍、神経膠腫、頭頸部癌肝細胞(肝臓)癌、ホジキンリンパ腫下咽頭癌、眼内黒色腫、眼癌、島細胞腫瘍内分泌膵臓)、カポジ肉腫腎臓癌腎癌喉頭癌、急性リンパ芽球性白血病急性骨髄性白血病慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、ヘアリー細胞白血病および口腔癌肝臓癌肺癌非小細胞肺癌小細胞肺癌、AIDS関連リンパ腫、非ホジキンリンパ腫原発性中枢神経系リンパ腫、ワルデンストレームマクログロブリン血症、髄芽腫、黒色腫、眼内(眼)黒色腫、メルケル細胞癌悪性中皮腫中皮腫転移性扁平上皮頸部癌、口腔癌、舌癌多発性内分泌腫瘍症候群、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群骨髄異形成骨髄増殖性疾患、慢性骨髄性白血病、急性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、慢性骨髄増殖性疾患、上咽頭癌神経芽細胞腫、口癌、口腔癌、口腔咽頭癌卵巣癌、卵巣上皮癌、卵巣低悪性度腫瘍、膵癌島細胞膵癌、副鼻腔および鼻腔癌、副甲状腺癌、陰茎癌、咽頭癌褐色細胞腫松果体芽腫およびテント上方未分化神経外胚葉性腫瘍、下垂体腫瘍プラズマ細胞新生物/多発性骨髄腫、胸膜芽細胞腫前立腺癌直腸癌腎盂および尿管癌、移行細胞癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫唾液腺癌、ユーインファミリーの肉腫腫瘍、カポジ肉腫、子宮癌子宮肉腫、皮膚癌(非黒色腫)、皮膚癌(黒色腫)、メルケル細胞皮膚癌、小腸癌、軟部組織肉腫、扁平上皮癌、胃癌、テント上方未分化神経外胚葉性腫瘍、精巣癌、咽喉癌、胸腺腫および胸腺癌腫、甲状腺癌腎盤および尿管ならびに他の泌尿器の移行細胞癌、妊娠性絨毛腫瘍、尿道癌、子宮内膜癌、子宮肉腫、子宮体癌癌、外陰部癌、ならびにウィルムス腫瘍が挙げられる。

0098

本発明の合成プロセスは、多種多様な官能基に対応可能なので、種々の置換出発物質を使用できる。プロセスは、一般的には、全体のプロセスの終わりまたは終わり近くで所望の最終化合物をもたらすが、ある特定の場合には当該化合物を更にそれらの医薬的に許容される塩、エステル、またはプロドラッグ化合物に変換することが望ましいこともある。

0099

本発明の化合物は、市販の出発物質、文献公知の化合物、または容易に調製できる中間体を用いて、標準的な合成法および当業者に公知であるかまたは本明細書の教示に照らして当業者には明らかであろう手順を用いることにより、種々の方法で調製できる。有機分子の調製ならびに官能基の変換および操作のための標準的な合成方法および手順は、関連する科学文献または当該分野における標準的なテキストから得ることができる。1つまたは複数の情報源に限定されないが、参照により本明細書に組み込まれるSmith,M.B.,March,J.,March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure,5th edition,John Wiley&Sons:New York,2001;およびGreene,T.W.,Wuts,P.G.M.,Protective Groups in Organic Synthesis,3rd edition,John Wiley&Sons:New York,1999等の古典的なテキストは、当業者に公知であり、有用かつ認識されている有機合成の参考テキストである。合成方法についての以下の説明は、例示のため設計されたものであるが、本発明の化合物の調製のための一般的な手順を限定するものではない。

0100

本発明の化合物は、当業者に周知の様々な方法によって便利に調製できる。本発明の化合物は、以下のスキームおよび実施例に従い、市販の出発材料または文献の手順を用いて調製可能な出発物質により調製してもよい。これらの工程は、代表的な本発明の化合物の調製を示すものである。

0101

6.実施例
本発明の様々な特徴をさらに例示するために実施例を下記に示す。また、これらの実施例は、本発明を実施するための有用な方法を例示するものである。これらの実施例は、特許請求に係る発明を限定するのもではない。

0102

実施例1:合成スキーム

0103

0104

メチル5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセテート(化合物C)およびインドール−3−アセトアミド(化合物D)の両方とも、当該技術分野で公知の化合物であり、例えばPCT国際公開WO2006/004456号に記載の方法により調製できる。

0105

工程1:メチル5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセテート(化合物C)の合成
一態様では、工程1は、不活性溶媒中で、リロリジンを塩化オキサリルと反応させてメタノールから化合物Cを形成する反応である。一態様では、リロリジンに対し使用する塩化オキサリルの量は、約1.0〜約1.2当量である。別の態様では、リロリジンに対する塩化オキサリルの量は、約1.05当量である。

0106

工程1で使用する不活性溶媒は、原料リロリジンをある程度溶解し、反応を阻害しない限り特に制限されない。一態様では、不活性溶媒は、メチルtert−ブチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、およびテトラヒドロフランから選択されるエーテルである。別の態様では、エーテルは、メチルtert−ブチルエーテルである。別の態様では、エーテルは、テトラヒドロフランである。別の態様では、不活性溶媒は、トルエンおよびヘキサンから選択される炭化水素である。別の態様では、不活性溶媒は、ジクロロメタンおよびクロロホルムから選択されるハロゲン化溶媒である。別の態様では、不活性溶媒は、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミドアミドから選択される溶媒である。一態様では、工程1においてリロリジンに対し使用する不活性溶媒の体積比は、約10〜30倍である。一態様では、体積比は、約17倍である。

0107

一態様では、リロリジンを塩化オキサリルと反応させる反応温度は、約5℃〜約50℃である。別の態様では、反応温度は、約15℃〜約35℃である。反応時間は、約5分〜約5時間である。別の態様では、反応時間は、約15分〜1時間である。

0108

ある態様では、工程1でリロリジンに対し使用するメタノールの量は、約2〜約20当量である。別の態様では、リロリジンに対するメタノールの量は、約6.3当量である。一態様では、メタノールを添加する反応温度は、約5℃〜約50℃である。別の態様では、反応温度は、約15℃〜35℃である。別の態様では、反応時間は、約5分〜約5時間である。別の態様では、反応時間は、約15分〜1時間である。

0109

工程1で得られた化合物Cを、さらに精製することなく工程2に使用できる。

0110

工程2:化合物Cおよびインドール−3−アセトアミド(化合物D)の環化反応による3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロール−2,5−ジオン(化合物B)の形成
一態様では、工程2は、不活性溶媒中、塩基の存在下で化合物Cを化合物Dと反応させて化合物Bを形成する反応である。化合物Cに対し使用する化合物Dの量は、約0.9〜約1.2当量である。一態様では、化合物Cに対する化合物Dの量は、約0.9当量である。

0111

本工程で使用する不活性溶媒は、化合物CおよびDをある程度溶解し、反応を阻害しない限り特に制限されない。一態様では、不活性溶媒は、ジエチルエーテルおよびTHFから選択されるエーテルである。一態様では、不活性溶媒は、ジエチルエーテルである。別の態様では、不活性溶媒は、THFである。別の態様では、不活性溶媒は、トルエンおよびヘキサンから選択される炭化水素である。別の態様では、不活性溶媒は、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミドから選択されるアミド溶媒である。化合物Cに対し使用する溶媒の体積比は、約15〜約60倍である。一態様では、体積比は、約37倍である。

0112

本工程において使用する塩基は、活性プロトンの活性化に用いられる塩基であれば特に限定されない。一態様では、塩基は、アルカリ金属アルコキシドである。一態様では、アルカリ金属アルコキシドは、カリウムtert−ブトキシドである。別の態様では、塩基は、金属塩基である。一態様では、金属塩基は、ヘキサメチルジシラザンおよびリチウムジイソプロピルアミドから選択される。化合物Cに対し使用する塩基の量は、約2.0〜約5.0当量である。一態様では、化合物Cに対する塩基の量は、約2.1当量である。

0113

反応温度は、約15℃〜不活性溶媒の還流温度である。一態様では、反応温度は、約45℃〜約55℃である。反応時間は、約0.25時間〜約6時間である。別の態様では、反応時間は、約0.5〜2時間である。

0114

この工程で得られた化合物Bは、公知の方法により精製できる。一態様では、化合物Bは、例えば、塩化メチレンまたはヘプタン等の有機溶媒で洗浄する。別の態様では、化合物Bは、アルコールまたはその水溶液、例えば、エタノールまたは水性エタノールなどで洗浄する。

0115

工程3:化合物Bの還元による3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオン(化合物A)の形成
一態様では、工程3は、化合物Bから化合物Aへの変換である。一態様では、変換は、有機溶媒の存在下で、化合物Bを触媒およびH2と反応させることを含む。一態様では、触媒は、パラジウム触媒である。別の態様では、触媒は、Pd/CおよびPd(OH)2/Cから選択される。一態様では、触媒は、Pd/Cである。別の態様では、触媒は、5%Pd/Cである。化合物Bに対し使用するパラジウム触媒の量は、重量で約0.05%〜約0.5%である。別の態様では、化合物Bに対するパラジウム触媒の量は、重量で(乾燥重量で)約0.1%である。

0116

一態様では、有機溶媒は、極性非プロトン性溶媒である。別の態様では、極性非プロトン性溶媒は、テトラヒドロフランである。一態様では、化合物Bから化合物Aへの変換では、さらに塩基を含む。一態様では、塩基は、カリウムtert−ブトキシドである。一態様では、化合物A(シスラセミ体)を形成する。別の態様では、化合物A(シスラセミ体)をさらに化合物(トランスラセミ体)へ変換する。一態様では、化合物(シスラセミ体)を単離する必要はない。

0117

本工程で使用する不活性溶媒は、化合物Bをある程度溶解し、反応を阻害しない限り特に制限されない。一態様では、不活性溶媒は、エーテルである;一態様では、エーテルは、THFである。別の態様では、不活性溶媒は、アルコールである;一態様では、アルコールは、メタノールである。化合物Bに対し使用する不活性溶媒の体積比は、約10〜約30倍である。一態様では、体積比は、約20倍である。

0118

本工程において使用する塩基は、所定の塩基性を有するものであれば特に限定されない。一態様では、塩基は、アルカリ金属アルコキシドである;一態様では、アルカリ金属アルコキシドは、カリウムtert−ブトキシドおよびナトリウムメトキシドから選択される;一態様では、アルカリ金属アルコキシドは、カリウムtert−ブトキシドである。別の態様では、塩基は、アルカリ金属水酸化物である;別の態様では、アルカリ金属水酸化物は、水酸化カリウムおよび水酸化ナトリウムから選択される。化合物Bに対し使用する塩基の量は、約0.1〜約2.0当量である。一態様では、化合物Bに対する塩基の量は、約0.2当量である。

0119

用いる水素ガスの圧力は、約0.3MPa〜約1.0MPaである。一態様では、圧力は、約0.4〜0.5MPaである。反応混合物の温度は、約40℃〜65℃である。別の態様では、温度は、約55〜65℃である。一態様では、反応時間は、約4時間〜約10時間である。

0120

一態様では、本工程で得られる化合物A(トランスラセミ体)は、工程4の前に精製する。一態様では、化合物A(トランスラセミ体)は、カラムクロマトグラフィーまたは再結晶などの常法により精製する。

0121

工程4:化合物Aから(3R,4R)−化合物A複合体への変換
一態様では、工程4は、不活性溶媒中で化合物A(トランスラセミ体)を変換することによる(3R,4R)−化合物A複合体の形成である。一態様では、化合物A(トランスラセミ体)を、(1S,2S)−(+)−プソイドエフェドリン、(R)−(−)−シクロヘキシルエチルアミン、(1S,2S)−2−メチルアミノシクロヘキサノール、(1S,2S)−2−(ベンジルアミノ)シクロペンタノール、(1S,2R)−エフェドリン、および(1R,2S)−(−)−ノルエフェドリンから選択される化合物と反応させる。一態様では、化合物は、(1S,2S)−(+)−プソイドエフェドリンである。一態様では、(3R,4R)−化合物A複合体は、(3R,4R)−化合物A(1S,2S)−(+)−プソイドエフェドリン塩((3R,4R)−化合物A・PSE)である。

0122

一態様では、不活性溶媒は、エーテルである;一態様では、エーテルはTHFである。一態様では、不活性溶媒はアルコールである;一態様では、アルコールは、メタノールおよびエタノールまたはそれらの水溶液である。一態様では、アルコールはメタノールである。別の態様では、不活性溶媒は、化合物A(トランスラセミ体)および(3S,4S)−化合物A複合体をある程度溶解し、(3R,4R)−化合物A複合体を結晶として堆積させる程度の溶解度を有する不活性溶媒である。化合物A(トランスラセミ体)に対する不活性溶媒の体積比は、約7〜約15倍である。別の態様では、体積比は、約10倍である。

0123

一態様では、不活性溶媒中で化合物A(トランスラセミ体)を不活性溶媒中のキラル化合物と反応させて(3R,4R)−化合物A複合体を形成することは、さらに、塩基の添加を含む。使用する塩基は、所定の塩基性を有する限り、特に限定されない。一態様では、塩基は、アルカリ金属アルコキシドから選択される;一態様では、アルカリ金属アルコキシドは、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドおよびカリウムtert−ブトキシドから選択される。一態様では、アルカリ金属アルコキシドは、ナトリウムメトキシドである。別の態様では、塩基は、アミンである;一態様では、アミンは、ジアザシクロウンデセンである。化合物A(トランスラセミ体)に対する塩基の量は、約0.05〜約0.2当量である。一態様では、化合物A(トランスラセミ体)に対する塩基の量は、約0.1当量である。

0124

反応混合物の温度は、約50℃〜65℃である。一態様では、温度は、約50℃である。反応時間は、約12時間〜約48時間である。一態様では、反応時間は、好ましくは約16時間である。

0125

一態様では、(3R,4R)−化合物A複合体は、(3R,4R)−化合物A・PSEである。一態様では、本工程で得られる(3R,4R)−化合物A・PSEは、乾燥せずに工程5で使用できる。

0126

工程5:(3R,4R)−化合物A複合体から(3R,4R)−化合物Aへの変換
一態様では、工程5は、(3R,4R)−化合物A複合体から(3R,4R)−化合物への変換である。一態様では、工程4は、酸および不活性溶媒の存在下における(3R,4R)−化合物A・PSEから(3R,4R)−化合物Aへの変換である。使用する不活性溶媒は、(3R,4R)−化合物A複合体をある程度溶解し、反応を阻害しない限り特に制限されない。一態様では、不活性溶媒は、エーテルである;一態様では、エーテルは、THFである。別の態様では、不活性溶媒は、アルコールまたはその水溶液である;一態様では、アルコールは、メタノールまたはメタノール水溶液である。使用する酸は、所定の酸性度を有するものであれば、特に制限されない。一態様では、酸は、塩酸、硫酸、リン酸トリフルオロ酢酸、および酢酸から選択される。一態様では、酸は塩酸である。

0127

実施例2:本発明の化合物の収率および純度
PCT国際公開WO2006/086484号およびWO2011/079142号に記載されているような当該分野で公知の方法と比較して、本発明の方法は有利である。特に、本出願の方法は、規模の拡大の最適化に加え、純度およびプロセス全体の改善に関連する実質的な改善をもたらす。例えば、(3R,4R)−化合物Aは、本発明の方法によれば、99.9%の純度のものが少なくとも52%の全収率で調製される。一方、WO2006/086484およびWO2011/079142号に記載されているような従来の方法は、(3R,4R)−化合物Aについて47%の全収率が可能である。また、本発明の方法は、実質的に純粋な化合物Bおよび実質的に純粋な化合物Aを大規模で生成する。具体的には、本発明の方法は、化合物Cおよび化合物Dを塩基に添加することにより、実質的に純粋な化合物Bを大量に生成する。

0128

0129

化合物Bの純度のおかげで、実質的に純粋な化合物Bから調製された化合物Aも、実質的に高い純度を有する。

0130

実施例3:(3R,4R)−3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオン((3R,4R)−化合物A)の調製
工程1:メチル2−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−2−オキソアセテートの調製

0131

0132

リロリジン(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン、105.0g)をtert−ブチルメチルエーテルMTBE、1050mL)に溶解し、この溶液を、窒素雰囲気下32℃以下で約1時間かけて塩化オキサリル(62mL)入りのMTBE(735mL)の溶液に滴下し加えた。この溶液を20℃〜30℃で約1時間攪拌した。その後、メタノール(171mL)を加え、混合物を約25℃で約1時間攪拌した。次いで、化合物Cを含有するこの溶液を減圧下での濃縮により約525mLに濃縮した後、テトラヒドロフラン(THF、1575mL)を加えた。化合物Cを含有するこの溶液をさらに、減圧下での濃縮により約525mLに濃縮し、その後、THF(840mL)を加えた。化合物Cを含有する溶液をもう一度、減圧下での濃縮により約525mLに濃縮し、メタノール濃度を重量で約1%以下に調整した。化合物Cを含有するこの残留物をさらに精製することなく次の工程で使用した。

0133

工程2:3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロール−2,5−ジオン(化合物B)の調製

0134

0135

化合物Cに、インドール−3−アセトアミド(104.71g)およびTHF(1428mL)を窒素雰囲気下約15℃〜約35℃で加えた。さらにTHF(420mL)で希釈した1Mカリウムtert−ブトキシドのTHF溶液(1382.5mL)に、窒素雰囲気下約20℃〜約32℃の範囲で約30分以上かけて得られた溶液を滴下して加えた。反応液を約20℃〜約32℃で約2時間攪拌した。その後、12M塩酸(312mL)を約50℃以下で滴下して加え、混合物を約40℃〜約50℃で約1時間攪拌した。反応終了後、水(465mL)および28%アンモニア水(465mL)を反応溶液に添加し、混合物を約20℃〜約32℃で約30分間以上撹拌し、次いで水層有機層に分離した。水層を除去した。化合物Bを含有する有機層を合わせ、減圧下約60℃以下の内部温度で約2100mLに濃縮した。エタノール(4095mL)を、化合物Bを含有する濃縮溶液に加えた。得られた化合物Bを含有する溶液を、減圧下約60℃以下で約2100mLにまでさらに濃縮し、その後、エタノール(1050mL)を添加した。溶液を減圧下約60℃以下で約2100mLに濃縮し、THF濃度を2%以下に調整した。得られた濃縮溶液を約20℃〜約30℃に冷却し、水(2100mL)を、約1時間以上かけて滴下して加えた。得られた化合物Bを含有する混合物を約20℃〜約30℃で1時間攪拌した。化合物Bの析出結晶濾過により回収し、50%エタノール水溶液(1050mL)で洗浄した。化合物Bの結晶を、約45℃〜約55℃で約12時間以上真空乾燥した(178.7g、収率:80.9%(インドール−3−アセトアミドに基づいて計算))。

0136

このようにして得られた化合物Bの結晶は、次の工程で直接使用できる。化合物Bの結晶は、さらに次のように精製できる:塩化メチレン(750mL)を化合物Bの結晶(150.0g)に加え、混合物を約15℃〜約25℃で約2時間以上攪拌した。化合物Bを含有するこの懸濁液に、ヘプタン(750mL)を、約15℃〜約25℃で約1時間以上にわたって滴下して加え、混合物を約15℃〜約25℃で約2時間以上攪拌した。化合物Bの析出結晶を濾過により回収し、塩化メチレンおよびヘプタンの混合溶媒(混合比:1/1)(450mL)で洗浄した。化合物Bの結晶を、約45℃〜約55℃で約12時間以上真空乾燥した(146.1g、精製前の結晶からの収率:97.4%)。

0137

工程3:(3RS,4RS)−3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオン(化合物A(トランスラセミ体))の調製

0138

0139

THF(1200mL)を20%パラジウム(II)水酸化−炭素(Pd(OH)2−C、50%湿潤生成物、12.4g(乾燥重量で))に加え、混合物を室温で撹拌した。Pd(OH)2−Cを含有する混合物の雰囲気窒素ガスに置換して酸素を除去した後、水素ガスを注入した。雰囲気を窒素ガスで置換してからガスを注入する操作を3回繰り返し、反応混合物を室温で約3時間以上、水素圧(448kPaG)で撹拌した。このPd(OH)2−C混合物に、化合物B(工程2で得られた結晶、120.0g)を含むTHF(1200mL)の溶液を室温で加えた。その後、1Mカリウムtert−ブトキシドのTHF溶液(65.32mL)を滴下した。次いで、反応混合物中の酸素を、窒素ガスを用いて除去した後、水素ガスを注入した。圧力を、水素圧(448kPaG)に調整し、反応混合物を約45℃〜約50℃で約12時間以上攪拌した。反応終了後、反応混合物を約15℃〜約25℃に冷却した後、系内の水素を窒素ガスを用いて除去した。Pd触媒を除去するために、反応混合物を濾過し、THF(600mL)で洗浄した。酢酸イソプロピル(960mL)、水(480mL)、および1M塩酸(240mL)を、化合物A(トランスラセミ体)を含む濾液に添加し、混合物を室温で撹拌し、次いで水層と有機層に分離した。水層を除去し、化合物A(トラン−ラセミ体)を含有する有機層を保持した。酢酸イソプロピル(240mL)を、除去した水層に添加し、混合物を室温で撹拌し、次いで水層と有機層に分離した。水層を除去し、化合物A(トランスラセミ体)を含有する有機層を保持した。化合物A(トランスラセミ体)を含有する有機層を合わせた。1M塩酸(360mL)を加え、混合物を室温で撹拌した後、水層と有機層に分離した。水層を除去した。化合物A(トランスラセミ体)を含有する有機層に、約360mLの飽和食塩水および水の混合溶液(混合比:1/1)を加え、そして混合物を室温で水層と有機層に分離した。水層を除去した。得られた有機層は、減圧下約40℃以下の内部温度で約600mL以下に濃縮し、酢酸イソプロピル(2040mL)を添加した。化合物A(トランスラセミ体)を含有する溶液を、減圧下約40℃以下の内部温度で1800mL以下に濃縮し、酢酸イソプロピル(1800mL)を添加した。化合物A(トランスラセミ体)を含有する溶液を、減圧下約40℃以下の内部温度で約1800mL以下に濃縮し、残留物中のTHFを約0.1%以下に調整した。その後、ヘプタン(3000mL)を、約15℃〜約30℃の内部温度で約30分以上かけて滴下した。得られた混合物を約15℃〜約30℃で約1時間以上撹拌した。その後、化合物A(トランスラセミ体)の析出結晶を濾過により回収し、ヘプタン(600mL)で洗浄した。化合物A(トランスラセミ体)の結晶を、約50℃で約12時間以上真空乾燥した(116.0g、収率:96.1%)。

0140

工程4:(3R,4R)−3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオンモノ−(1S,2S)−プソイドエフェドリン(3R,4R−化合物A・PSE)の調製

0141

0142

メタノール(415mL)を、工程3で得られた化合物A(トランスラセミ体)(50.0g)に添加し、そして(1S,2S)−プソイドエフェドリン(22.3g)を、窒素雰囲気下、室温で加えた。混合物を、約45℃〜約55℃で3時間以上攪拌した。その後、ナトリウムメトキシド/メタノール(2.8mL)を滴下して加え、そして反応混合物を約45℃〜約55℃で約16時間以上攪拌した。反応混合物に、1M塩酸(12.4mL)および水(29mL)の混合溶液を約45℃〜約55℃で滴下して加え、そして反応混合物を約45℃〜約55℃で約1時間攪拌した。反応混合物を約15℃〜約25℃に冷却し、次いで約15℃〜約25℃で約2時間攪拌した。(3R,4R)−化合物A・PSEの析出結晶を濾過により回収し、90%メタノール水溶液(125mL)で洗浄した。(3R,4R)−化合物A・PSEの結晶を、約50℃で約12時間真空乾燥した(49.6g、収率:85.0%)。

0143

工程5:(3R,4R)−3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオン(3R,4R−化合物A)の調製

0144

0145

工程(3)で得られた(3R,4R)−化合物A・PSE(40g)に、水(160mL)、1M塩酸(82.3mL)、およびメタノール(240mL)を室温で添加し、そして混合物を約45℃〜約55℃に加熱し、約2時間〜約3時間撹拌した。反応混合物を約1時間かけて約15℃〜約25℃に冷却し、次いで15℃〜約25℃で約1時間攪拌した。析出結晶を濾過し、50%メタノール水溶液(80mL)で洗浄した。(3R,4R)−化合物Aの粗結晶を、約50℃で約12時間以上真空乾燥した(26.5g、収率:96.0%)。

0146

工程6:結晶(3R,4R)−3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオン(3R,4R−化合物A)の任意の調製
(3R,4R)−化合物Aの粗結晶(10.00g)に、メタノール(30mL)およびTHF(15mL)を加え、結晶を窒素雰囲気下約30℃〜約35℃で溶解した。(3R,4R)−化合物Aを含有するこの溶液に、活性炭素(1.06g)を約30℃〜約35℃で加え、そして混合物を約1時間以上混合した。活性炭素を濾去し、残渣を、メタノール(13mL)およびTHF(7mL)の混合溶媒(混合比:2/1)で洗浄した。得られた溶液と洗浄液を合わせ、この混合物を周囲圧力で約50mLに濃縮した。(3R,4R)−化合物Aを含有する濃縮溶液に、メタノール(17mL)を約57℃〜約67℃で加え、系内のTHF濃度を約18%〜約20%に調整した。(3R,4R)−化合物Aを含有する溶液を約55℃〜約65℃に調整した。PCT国際公開WO2011/079142号に記載の方法により得られた化合物Aのフォーム1の種晶(0.11g)を加え、混合物を約55℃〜約65℃で約4時間攪拌した。その後、(3R,4R)−化合物Aを含有する溶液を、周囲圧力下で約54mLに濃縮し、メタノール(40mL)を約57℃〜約67℃で添加した。(3R,4R)−化合物Aを含有する溶液を、周囲圧力下約57℃〜約67℃で約54mLに濃縮した。(3R,4R)−化合物Aを含有する濃縮溶液を、約45℃〜約55℃に冷却し、同じ温度で約3時間撹拌した。次に、反応溶液を約5℃/15分の冷却速度で約−5℃〜約5℃に冷却し、約−5℃〜約5℃で約3時間撹拌した。(3R,4R)−化合物Aの析出結晶を濾過により回収し、メタノール(12mL)および水(3mL)の混合溶媒(混合比:4/1)を用いて−5℃〜約5℃で洗浄した。(3R,4R)−化合物Aの結晶を、約50℃で約6時間以上真空乾燥した(8.57g、粗結晶からの収率:85.7%、純度:>99.9%)。

0147

実施例4:3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロール−2,5−ジオン(化合物B)の調製

0148

0149

塩化オキサリル(12.2mL)を含むTHF(70mL)の溶液に、リロリジン(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン、20.0g)を含むTHF(100mL)の溶液を窒素雰囲気下約15℃〜約35℃で約30分かけて滴下して加えた。反応混合物を約15℃〜約35℃で15分以上撹拌した。その後、メタノール(8mL)を加え、反応混合物を約15℃〜約35℃で約15分以上撹拌した。この反応混合物に、インドール−3−アセトアミド(20.0g)およびTHF(200mL)を加え、反応混合物を約35℃〜約45℃に加熱した。反応混合物を、窒素雰囲気下約45℃〜約65℃で約30分かけて、あらかじめ約45℃〜約55℃で加熱したカリウムtert−ブトキシド(60.0g)入りのTHF(200mL)の溶液に滴下して加えた。反応混合物を約45℃〜約55℃で約30分以上撹拌した。その後、12M塩酸(30.0mL)を滴下して加え,反応混合物を約45℃〜約65℃で約30分以上撹拌した。水(150mL)および約28%アンモニア水(50mL)を添加し、混合物を45℃〜約65℃で約15分以上撹拌し、次いで水層と有機層に分離した。水層を除去した。化合物Bを含有する有機層を減圧下約60℃以下の内部温度で約200mLまで濃縮した。化合物Bを含有する濃縮溶液に、エタノール(400mL)を加えた。得られた溶液を減圧下約60℃以下で約200mLまでさらに濃縮し、その後、エタノール(400mL)を添加した。得られた溶液をもう一度、減圧下約60℃以下での濃縮により約200mLに濃縮し、その後、エタノール(200mL)を添加した。得られた化合物Bを含有する混合物を約55℃〜約65℃で1時間攪拌し、その後水を(400mL)を1時間以上かけて滴下して加えた。得られた化合物Bを含有する混合物を約55℃〜約65℃で1時間攪拌した。その後、化合物Bの析出結晶を濾過により回収し、50%エタノール水溶液(500mL)で洗浄した。化合物Bの結晶を、約45℃〜約55℃で約12時間以上真空乾燥した(35.5g、収率:84.4%(インドール−3−アセトアミドに基づいて計算))。

0150

このようにして得られた化合物Bの結晶は、次の工程で直接使用できる。化合物Bの結晶は、さらに次のように精製できる:エタノール(50mL)を化合物Bの結晶(10.0g)に加え、得られた混合物を約55℃〜約65℃で約1時間以上攪拌した。この懸濁液に、水(25mL)を、約55℃〜約65℃で約1時間以上にわたって滴下して加え、得られた混合物を約55℃〜約65℃で約1時間以上攪拌した。その後、反応混合物を約20℃〜約30℃で約1時間以上冷却し、そして約20℃〜約30℃で約1時間以上撹拌した。化合物Bの析出結晶を濾過により回収し、エタノールおよび水の混合溶媒(混合比:2/1)(15mL)で洗浄した。化合物Bの結晶を、約45℃〜約55℃で約12時間以上真空乾燥した(9.50g、精製前の結晶からの収率:95.0%)。

0151

実施例5:(3RS,4RS)−3−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル)−4−(1H−インドール−3−イル)ピロリジン−2,5−ジオン(化合物A(トランスラセミ体))の調製
実施例4で得られた化合物Bの結晶(80.0g)をTHF(1440mL)に溶解した溶液を脱気し、5%パラジウムを担持する炭素(Pd−C、50%湿潤生成物、8.0g(乾燥重量で))および1Mカリウムtert−ブトキシドを含むTHF(205mL)の溶液を加えた。系の雰囲気を窒素ガスに置換して酸素を除去した後、水素ガスを注入した。系を窒素ガスで置換して水素ガスを注入する操作を3回繰り返した。その後、水素圧を約450kPaGに調整し、その圧力下で反応混合物を約58℃〜約65℃で約6時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を約20℃〜約30℃に冷却し、系内の水素を除去し、窒素ガスに置換した。反応混合物に、2M塩酸(320mL)を加えた。その後、Pd触媒を濾去し、化合物A(トランスラセミ体)を含有する残渣をTHF(400mL)で洗浄した。濾液および化合物A(トランスラセミ体)を含有する洗浄液を合わせた。酢酸イソプロピル(640mL)および水(160mL)を加え、混合物を室温で撹拌し、次いで水層と有機層に分離した。水層を除去し、化合物A(トランスラセミ体)を含有する有機層を得た。化合物A(トランスラセミ体)を含有する有機層に、10%食塩水(400mL)を加え、得られた混合物を室温で撹拌し、次いで水層と有機層に分離した。水層を除去した。得られた化合物A(トランスラセミ体)を含有する有機層は、減圧下約40℃以下の内部温度で約400mL以下に濃縮し、酢酸イソプロピル(1360mL)を添加した。得られた化合物A(トランスラセミ体)を含有する溶液を、減圧下約40℃以下の内部温度で1200mL以下に更に濃縮し、酢酸イソプロピル(1200mL)を添加した。得られた溶液を、減圧下約40℃以下の内部温度で1200mL以下に再び濃縮した。その後、ヘプタン(2000mL)を、約15℃〜約30℃の内部温度で約30分以上かけて滴下して加えた。混合物を、同じ温度で約2時間以上撹拌した。化合物A(トランスラセミ体)の析出結晶を濾過により回収し、ヘプタン(400mL)で洗浄した。得られた化合物A(トランスラセミ体)の結晶を約50℃で約12時間以上真空乾燥した(85.3g、収率:92.8%)。

0152

実施例6:比較例
t−BuOKを実施例3の化合物CおよびDの溶液に滴下して加えた以外は実施例3の工程1および2と同様の方法で、化合物Bを生成した。さらに、実施例3の工程3〜5と同様の方法で(3R,4R)−化合物Aを生成した。

0153

実施例3および比較例から得られた化合物Bの純度および不純物のレベルを表1に示す。実施例3および比較例から得られた化合物(3R,4R)−化合物Aの純度および不純物のレベルを表2に示す。

0154

0155

0156

実施例7:液体クロマトグラフィー測定条件(純度の測定条件)
検出:UV270nm、
カラム:Symmetry C18(4.6×250mm、5μm、Waters Corp.)、
カラム温度:25℃、
流速:1.0mL/分、
溶出溶媒:(A)水(0.05%トリフルオロ酢酸を含有)および(B)アセトニトリル(0.05%トリフルオロ酢酸を含有)、
勾配条件:
時間:測定開始→測定から20分後、B/(A+B):45%→80%、
時間:20分→25分、B/(A+B):80%→95%、
時間:25分→30分、B/(A+B):95%、
時間:30分→30.01分、B/(A+B):95%→45%。

0157

保持時間0.5分における不純物は、5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イル−オキソアセトアミド(不純物1)であると同定された。

0158

実施例8:液体クロマトグラフィーの測定条件(純度の測定条件)
カラム:TSKgel G25000PWXL(7.8×300mm、7μm、TOSOHCORP.)、
検出:UV210nm、
カラム温度:40℃、
流速:0.5mL/分、
溶出溶媒:アセトニトリル/水(1/1、v/v)

実施例

0159

保持時間9〜22分において広いピークを有する不純物は、オリゴマー副生成物(不純物2)であると同定された。

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