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技術 異なる医薬品の制御送達のためのビヒクル

出願人 イェールユニバーシティー
発明者 ファーミー,タレクエム.スターン,エリックフラベル,リチャードエー.パーク,ジェイソンシーファート,アリッサゼシンスキ,スティーブンエイチ.
出願日 2013年4月12日 (6年3ヶ月経過) 出願番号 2015-505965
公開日 2015年4月30日 (4年2ヶ月経過) 公開番号 2015-512950
状態 特許登録済
技術分野 医薬品製剤 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤
主要キーワード 基本構造要素 保護構成要素 内部ガラス 幾何学的形 周辺媒質 内側シェル 光重合ポリマー 表面修飾物質
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題・解決手段

ナノリポゲル」は、シクロデキストリンまたはイオン交換樹脂などの吸収剤を含み得るヒドロゲルコアを包囲する1種またはそれより多くの脂質層を含む送達ビヒクルである。ナノリポゲルを、その後に制御様式で放出させることができる種々の異なる化学物質を組み込むように構築することができる。これらの異なる組み込まれた化学物質は、サイズおよび組成が全く異なり得る。ナノリポゲルは、脂質二重層内に同時カプセル化タンパク質および小型の疎水性薬物を含むように構築されている。ナノリポゲル内に組み込まれた薬剤を、制御様式で環境内に放出することができ、例えば、ナノリポゲルは、化学的組成および分子量が大きく異なる薬剤の同時徐放を達成するための手段を提供する。さらに、ナノリポゲルは、好ましくは、生体内分布を調整することができる。

概要

背景

発明の背景
治療上の処置の有効性は使用薬剤作用機構に非常に依存するが、しばしば他の要因至適応答の誘発に役立つ。疾患発症に関連する投与許容用量および時間は他の重要な検討事項である。さらに、治療反応においても重要であり得る薬物動態学的特徴および薬力学的特徴に関する複雑な問題が多数存在する。長年にわたり、薬物送達に最適なストラテジー確立する努力において無数治療薬を使用した研究が多数行われている。長い時間をかけて、実質的にすべての疾患型のための薬物レジメンは、ますます、併用療法を含めるようにデザインされている。いくつかの例では、同一または異なる疾患を標的とする薬物の組み合わせによって有効性を改善するために組み合わせを使用する。他の例では、異なる作用機構を有する薬物を相乗的に作用することができる。さらに他の例では、併用療法は、有益な効果(疼痛の軽減および/または疾患に直接関与しない器官副作用からの防御および/または天然防御機構、特に免疫系による所望の活性の促進など)を有する1種またはそれより多くの薬剤と共に病状直接作用する1種またはそれより多くの薬物を含むことができる。疾患の処置における役割の異なるかかる異種薬物は、しばしば、化学的性質が劇的に異なり、したがって、併用療法における薬物送達問題は非常に困難であり得る。

制御放出が可能な方法で薬物をカプセル化することができる小型化ビヒクルの使用に関与するストラテジーは、薬物送達の特徴を至適化する方法として有望であることが示されている。かかる系は、その全身半減期および生体内分布が重要な薬物を使用して多数の疾患を首尾よく処置および制御することが可能である。薬物が異なればその化学的性質も多様であるため、薬物の化学的性質に対して無関係な様式で薬物放出を有用に調節することができる小型化ビヒクルのデザインおよび利用可能性において明確な利点を有する。

粒子状ワクチンは、広範な種々の状態に対する調整可能な予防薬および治療薬の作製のための有望なテクノロジーである。それぞれリポソームおよびポリエステルによって例示される小胞および固体生分解性ポリマープラットフォームは、ワクチン送達研究における最も普遍性の高いプラットフォームのうちの2つである。ポリラクチド−co−グリコリド)(PLGA)ナノ粒子での免疫化により、リポソームおよびミョウバンと比較して抗体価が長期間誘発される。細胞性免疫応答の大きさはPLGAをワクチン接種した動物で最も高く、それによりエフェクター様記憶T細胞表現型頻度もより高くなり、細胞内細菌が有効にクリアランスされることが示される。これら2つの一般的な粒子プラットフォームの性能の相違は、材料の相違に起因することを示さず、抗原送達動態に関連するようである。リポソームは、親水性分子、およびさらにタンパク質をカプセル化するために容易に改変される。しかし、これらの処方物の安定性およびカプセル化された薬剤の放出プロフィールは容易に調節されない。他方では、生分解性固体粒子(ポリ(ラクチック−co−グリコール酸)(PLGA)から作製された生分解性固体粒子など)は、安定性が高く、調節可能な放出特性を有するが、治療用サイトカインの容易なカプセル化および制御放出や組み合わせ送達が困難である。これらの制限を克服するために、異なる材料の特徴を統合するハイブリッドプラットフォームは、カプセル化および送達の組み合わせにおいて利点を提供することができる。かかる系は、目的の有機または無機メソ多孔質またはナノ多孔質コア捕捉分子を脂質またはポリマーコーティングするコア−シェル法に基づいて証明されている。これらのハイブリッド系は、カプセル材料(encapsulant)の好ましい薬物動態学および生体内分布を促進しながら、小分子薬物、タンパク質、および核酸などの種々の薬剤のカプセル化および放出を増強することができる。

ハイブリッド系は、そのようなものとして、明確に魅力的な薬物送達代替法であり、異なる研究で調査されてきた。かかる系を、系の循環またはターゲティングのための能力を増強する一方で、物理的性質の異なる薬剤を送達させることができる流体生物学的二重層を使用して操作することができる。いくつかのコア−シェルハイブリッド系は、この目的について証明されており、実際、刺激的新規癌治療で役立ち得る組み合わせ送達が得られる可能性がある。

特にワクチン分野において、生物活性物質の放出速度は、単にどの生物活性物質が組み込まれるのかということだけでなく、機能にとって非常に重要であることが明らかである。抗原および免疫調節薬などの2つの異なる薬剤の送達に関連する複雑さが、異なる速度で薬剤を制御放出させることが可能な送達ビヒクル見出すのをより困難にしている。これは特に、2つの薬剤の性質が異なる場合(一方が疎水性であり、且つ他方が親水性であるか、一方が高分子量であり、且つ他方が低分子量である場合など)に当てはまる化学的特性が異なる粒子を提供することができる場合でさえ、例えば、コアが疎水性であり、シェルが親水性であり(逆もまた同じ)、かつこの薬剤の特性によって送達デバイスの外側よりもむしろ送達デバイスの別の領域に薬剤が移動する場合、または、例えば、一方の薬剤が非常に低分子量であって迅速に拡散する傾向があり、他方の薬剤が非常に高分子量であって非常に遅く拡散する傾向がある場合、確実にコアからシェルに拡散することなく正確な時間に薬剤を放出させることは困難である。

したがって、本発明の目的は、2種またはそれより多い医薬品、特に、異なる化学的特性および/または分子量を有する薬剤を異なる速度で送達させるための手段を提供することである。

概要

ナノリポゲル」は、シクロデキストリンまたはイオン交換樹脂などの吸収剤を含み得るヒドロゲルコアを包囲する1種またはそれより多くの脂質層を含む送達ビヒクルである。ナノリポゲルを、その後に制御様式で放出させることができる種々の異なる化学物質を組み込むように構築することができる。これらの異なる組み込まれた化学物質は、サイズおよび組成が全く異なり得る。ナノリポゲルは、脂質二重層内に同時カプセル化タンパク質および小型の疎水性薬物を含むように構築されている。ナノリポゲル内に組み込まれた薬剤を、制御様式で環境内に放出することができ、例えば、ナノリポゲルは、化学的組成および分子量が大きく異なる薬剤の同時徐放を達成するための手段を提供する。さらに、ナノリポゲルは、好ましくは、生体内分布を調整することができる。

目的

これらの制限を克服するために、異なる材料の特徴を統合するハイブリッドプラットフォームは、カプセル化および送達の組み合わせにおいて利点を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
3件

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請求項1

ナノリポゲルであって、以下:送達されるべき治療薬診断薬、または予防薬に結合してinvivo条件下で前記薬剤を放出することができるホスト分子を含むポリマーマトリクスコアおよび脂質シェルを含む、ナノリポゲル。

請求項2

前記ポリマーマトリクス、前記脂質シェル、またはその両方が架橋している、請求項1に記載のナノリポゲル。

請求項3

前記ホスト分子と複合体化されるか、前記ポリマーマトリクス内に分散されるか、前記脂質シェル中に分散されるか、もしくは前記脂質シェルに結合されるか、またはそれらの組み合わせが行われる薬剤を含む、請求項1に記載のナノリポゲル。

請求項4

前記ポリマーマトリクスが、ポリ乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(乳酸−co−グリコール酸)、ポリヒドロキシアルカノアート、例えば、ポリ3−ヒドロキシブチラートまたはポリ4−ヒドロキシブチラート;ポリカプロラクトン;ポリ(オルトエステル);ポリ酸無水物;ポリ(ホスファゼン);ポリ(ラクチド−co−カプロラクトン);ポリ(グリコリド−co−カプロラクトン);ポリカーボネートポリアミドポリペプチド、およびポリ(アミノ酸);ポリエステルアミド;他の生分解性ポリエステル;ポリ(ジオキサノン);ポリ(アルキレンアルキラート);親水性ポリエーテルポリウレタンポリエーテルエステルポリアセタールポリシアノアクリラートポリシロキサン;ポリ(オキシエチレン)/ポリ(オキシプロピレンコポリマーポリケタール;ポリホスファートポリヒドロキシバレラート;ポリアルキレンオキサラート;ポリアルキレンスクシナート;ポリ(マレイン酸)、ポリビニルアルコールポリビニルピロリドン;ポリ(アルキレンオキシド);セルロースポリアクリル酸アルブミンコラーゲンゼラチンプロラミンポリサッカリド、それらの誘導体、コポリマー、およびブレンドからなる群より選択されるポリマーを含む、請求項1に記載のナノリポゲル。

請求項5

前記ホスト分子が、ポリサッカリド、例えば、アミロースシクロデキストリン、および複数のアルドース環を含む他の環状またはらせん状の化合物、およびジサッカリドクリプタンドクリプトファンキャビタンドクラウンエーテルデンドリマーイオン交換樹脂カリックスアレーンバリノマイシンナイジェリシンカテナン、ポリカテナン、カルセランド、ククルビツリルスフランドカーボンナノチューブフラーレン、およびグラフェンベースホスト材料からなる群より選択される、ナノリポゲル。

請求項6

前記薬剤が、小分子活性薬剤、タンパク質、ポリペプチド、ポリサッカリド、および核酸からなる治療薬、予防薬、診断薬、および栄養補助薬の群より選択される、請求項3に記載のナノリポゲル。

請求項7

前記薬剤が、抗生物質抗ウイルス剤、抗寄生虫薬、サイトカイン成長因子成長抑制物質ホルモン、ホルモンアンタゴニスト、抗体およびその生物活性フラグメント抗原およびワクチン処方物抗炎症薬免疫調節薬、およびオリゴヌクレオチド薬、常磁性分子蛍光化合物磁性分子、および放射性核種X線造影剤、および造影剤からなる群より選択される、請求項6に記載のナノリポゲル。

請求項8

前記薬剤が、アルキル化剤代謝拮抗物質抗有糸分裂薬アントラサイクリン細胞傷害性抗生物質、トポイソメラーゼインヒビター血管内皮成長因子に対する抗体;サリドマイドエンドスタチンアンギオスタチン受容体チロシンキナーゼRTK)インヒビター);チロシンキナーゼインヒビタートランスフォーミング成長因子−αインヒビターまたはトランスフォーミング成長因子−βインヒビター、および上皮成長因子受容体に対する抗体からなる群より選択される、請求項7に記載のナノリポゲル。

請求項9

任意選択的に架橋した1種またはそれより多くの同心状の脂質層から構成されるリポソームシェルを含む、請求項1に記載のナノリポゲルであって、前記脂質が生理学的pHで中性アニオン性、またはカチオン性の脂質であり得る、ナノリポゲル。

請求項10

前記脂質が、コレステロールリン脂質リゾ脂質リゾリン脂質、およびスフィンゴ脂質、ならびにそれらの誘導体からなる群より選択される、請求項9に記載のナノリポゲル。

請求項11

ホスファチジルコリンホスファチジルセリンホスファチジルグリセロールホスファチジルイノシトール糖脂質スフィンゴミエリンセラミドガラクトピラノシドガングリオシドセレブロシド脂肪酸ステロール;1,2−ジアシル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン、1,2−ジヘキサデシルホスホエタノールアミン、1,2−ジステアロイルホスファチジルコリン、1,2−ジパルミトイルホスファチジルコリン、1,2−ジミリストイルホスファチジルコリン、N−[1−(2,3−ジオレオイルオキシプロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウム塩ジメチルジオクタデシルアンモニウムブロミド、1,2−ジアシルオキシ−3−トリメチルアンモニウムプロパン、N−[1−(2,3−ジオロイルオキシ)プロピル]−Ν,Ν−ジメチルアミン、1,2−ジアシルオキシ−3−ジメチルアンモニウムプロパン、N−[1−(2,3−ジオレイルオキシ)プロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド、1,2−ジアルキルオキシ−3−ジメチルアンモニウムプロパン、ジオクタデシルアミドグリシルスペルミン、3−[N−(N’,N’−ジメチルアミノエタンカルバモイル]コレステロール(DC−Chol);2,3−ジオレオイルオキシ−N−(2−(スペルミンカルボキサミド)−エチル)−N,N−ジメチル−1−プロパンアミニウムトリフルオロアセタートDOSPA)、β−アラニルコレステロール、セチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)、ジC14−アミジン、N−tert−ブチル−N’−テトラデシル−3−テトラデシルアミノプロピオンアミジン、N−(α−トリメチルアンモニオアセチル)ジドデシル−D−グルタマートクロリド(TMAG)、ジテトラデカノイル−N−(トリメチルアンモニオ−アセチル)ジエタノールアミンクロリド、1,3−ジオレオイルオキシ−2−(6−カルボキシスペルミル)−プロピルアミド(DOSPER)、およびN,N,N’,N’−テトラメチル−、N’−ビス(2−ヒドロキシルエチル)−2,3−ジオレオイルオキシ−1,4−ブタンジアンモニウムヨージド、1−[2−(アシルオキシ)エチル]2−アルキルアルケニル)−3−(2−ヒドロキシエチル)−イミダゾリニウムクロリド誘導体、例えば、1−[2−(9(Z)−オクタデセノイルオキシ)エチル]−2−(8(Z)−ヘプタデセニル−3−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリニウムクロリド(DOTIM)および1−[2−(ヘキサデカノイルオキシ)エチル]−2−ペンタデシル−3−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリニウムクロリド(DPTIM)、および第四級アミン上にヒドロキシアルキル部分を含む2,3−ジアルキルオキシプロピル第四級アンモニウム誘導体、例えば、1,2−ジオレオイル−3−ジメチル−ヒドロキシエチルアンモニウムブロミド(DORI)、1,2−ジオレイルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシエチルアンモニウムブロミド(DORIE)、1,2−ジオレイルオキシプロピル−3−ジメチル(dimetyl)−ヒドロキシプロピルアンモニウムブロミド(DORIE−HP)、1,2−ジオレイル−オキシ−プロピル−3−ジメチル−ヒドロキシブチルアンモニウムブロミド(DORIE−HB)、1,2−ジオレイルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシペンチルアンモニウムブロミド(DORIE−Hpe)、1,2−ジミリスチルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシルエチルアンモニウムブロミド(DMRIE)、1,2−ジパルミチルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシエチルアンモニウムブロミド(DPRIE)、および1,2−ジステリルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシエチルアンモニウムブロミド(DSRIE)からなる群より選択される脂質を含む、請求項9に記載のナノリポゲル。

請求項12

前記脂質が中性、アニオン性、またはカチオン性の脂質のPEG化誘導体である、請求項1に記載のナノリポゲル。

請求項13

ホスト分子とポリマーマトリクスとを混合する工程、およびポリマー混合物を脂質とともに同時押し出しする工程を含む、請求項1に記載のナノリポゲルを作製する方法。

請求項14

形成中に1種またはそれより多くの第1の薬剤を負荷し、そして形成後に1種またはそれより多くの第2の薬剤の存在下でのポリマーマトリクス−ホスト分子の再水和過程によって前記第2の薬剤を負荷する工程を含む、請求項1に記載のナノリポゲルを負荷する方法。

請求項15

請求項1に記載のナノリポゲルを負荷する方法であって、前記方法は、形成中に1種またはそれより多くの第1の薬剤を負荷し、形成後に1種またはそれより多くの第2の薬剤の存在下でのポリマーマトリクス−ホスト分子の再水和過程によって前記第2の薬剤を負荷する工程、および患者内の摘除したかまたは化学的にもしくは放射線によって切除した腫瘍の部位に移植する工程を含むか、あるいは、アジュバントを負荷した前記ポリマーマトリクス−ホスト分子を患者の腫瘍の部位に挿入し、前記腫瘍を切除し、前記ポリマーマトリクス−ホスト分子が放出された腫瘍抗原を吸収し、かつ前記ポリマーマトリクス−ホスト分子tが制御様式で前記患者の体内にアジュバントと共に前記腫瘍抗原を放出する、方法。

請求項16

治療薬、予防薬、または診断薬を投与する方法であって、ナノリポゲルに、送達されるべき薬剤を負荷する工程、および負荷した前記ナノリポゲルを静脈内、皮下、筋肉内に投与するか、もしくはの系に投与するか、粘膜表面に投与するか、または経口送達のためにカプセル化する工程を含む、方法。

技術分野

0001

連邦政府によって資金供与を受けた研究開発についての声明
この発明は、National Institutes of HealthによってTarek M.Fahmyに付与された契約R01−HL085416およびR01−EB008260、National Science FoundationによってTarek M.Fahmyに付与されたPublic Health助成金番号HL−55397およびTarek M.Fahmyに付与されたNIRT助成金番号CTS3090609326の下、政府の支援を受けてなされた。政府は、本発明に一定の権利を有する。

0002

発明の分野
本発明は、一般に、有効性を増強するためにサイズおよび組成によって所望の細胞型または組織型を標的することができるコアシェルナノ粒子を使用した高分子量および低分子量または親水性および疎水性の分子、特に、抗原または腫瘍および免疫調節分子持続送達分野にある。

背景技術

0003

発明の背景
治療上の処置の有効性は使用薬剤作用機構に非常に依存するが、しばしば他の要因至適応答の誘発に役立つ。疾患発症に関連する投与許容用量および時間は他の重要な検討事項である。さらに、治療反応においても重要であり得る薬物動態学的特徴および薬力学的特徴に関する複雑な問題が多数存在する。長年にわたり、薬物送達に最適なストラテジー確立する努力において無数治療薬を使用した研究が多数行われている。長い時間をかけて、実質的にすべての疾患型のための薬物レジメンは、ますます、併用療法を含めるようにデザインされている。いくつかの例では、同一または異なる疾患を標的とする薬物の組み合わせによって有効性を改善するために組み合わせを使用する。他の例では、異なる作用機構を有する薬物を相乗的に作用することができる。さらに他の例では、併用療法は、有益な効果(疼痛の軽減および/または疾患に直接関与しない器官副作用からの防御および/または天然防御機構、特に免疫系による所望の活性の促進など)を有する1種またはそれより多くの薬剤と共に病状直接作用する1種またはそれより多くの薬物を含むことができる。疾患の処置における役割の異なるかかる異種薬物は、しばしば、化学的性質が劇的に異なり、したがって、併用療法における薬物送達問題は非常に困難であり得る。

0004

制御放出が可能な方法で薬物をカプセル化することができる小型化ビヒクルの使用に関与するストラテジーは、薬物送達の特徴を至適化する方法として有望であることが示されている。かかる系は、その全身半減期および生体内分布が重要な薬物を使用して多数の疾患を首尾よく処置および制御することが可能である。薬物が異なればその化学的性質も多様であるため、薬物の化学的性質に対して無関係な様式で薬物放出を有用に調節することができる小型化ビヒクルのデザインおよび利用可能性において明確な利点を有する。

0005

粒子状ワクチンは、広範な種々の状態に対する調整可能な予防薬および治療薬の作製のための有望なテクノロジーである。それぞれリポソームおよびポリエステルによって例示される小胞および固体生分解性ポリマープラットフォームは、ワクチン送達研究における最も普遍性の高いプラットフォームのうちの2つである。ポリラクチド−co−グリコリド)(PLGA)ナノ粒子での免疫化により、リポソームおよびミョウバンと比較して抗体価が長期間誘発される。細胞性免疫応答の大きさはPLGAをワクチン接種した動物で最も高く、それによりエフェクター様記憶T細胞表現型頻度もより高くなり、細胞内細菌が有効にクリアランスされることが示される。これら2つの一般的な粒子プラットフォームの性能の相違は、材料の相違に起因することを示さず、抗原送達動態に関連するようである。リポソームは、親水性小分子、およびさらにタンパク質をカプセル化するために容易に改変される。しかし、これらの処方物の安定性およびカプセル化された薬剤の放出プロフィールは容易に調節されない。他方では、生分解性固体粒子(ポリ(ラクチック−co−グリコール酸)(PLGA)から作製された生分解性固体粒子など)は、安定性が高く、調節可能な放出特性を有するが、治療用サイトカインの容易なカプセル化および制御放出や組み合わせ送達が困難である。これらの制限を克服するために、異なる材料の特徴を統合するハイブリッドプラットフォームは、カプセル化および送達の組み合わせにおいて利点を提供することができる。かかる系は、目的の有機または無機メソ多孔質またはナノ多孔質のコア捕捉分子を脂質またはポリマーコーティングするコア−シェル法に基づいて証明されている。これらのハイブリッド系は、カプセル材料(encapsulant)の好ましい薬物動態学および生体内分布を促進しながら、小分子薬物、タンパク質、および核酸などの種々の薬剤のカプセル化および放出を増強することができる。

0006

ハイブリッド系は、そのようなものとして、明確に魅力的な薬物送達代替法であり、異なる研究で調査されてきた。かかる系を、系の循環またはターゲティングのための能力を増強する一方で、物理的性質の異なる薬剤を送達させることができる流体生物学的二重層を使用して操作することができる。いくつかのコア−シェルハイブリッド系は、この目的について証明されており、実際、刺激的新規癌治療で役立ち得る組み合わせ送達が得られる可能性がある。

0007

特にワクチン分野において、生物活性物質の放出速度は、単にどの生物活性物質が組み込まれるのかということだけでなく、機能にとって非常に重要であることが明らかである。抗原および免疫調節薬などの2つの異なる薬剤の送達に関連する複雑さが、異なる速度で薬剤を制御放出させることが可能な送達ビヒクル見出すのをより困難にしている。これは特に、2つの薬剤の性質が異なる場合(一方が疎水性であり、且つ他方が親水性であるか、一方が高分子量であり、且つ他方が低分子量である場合など)に当てはまる化学的特性が異なる粒子を提供することができる場合でさえ、例えば、コアが疎水性であり、シェルが親水性であり(逆もまた同じ)、かつこの薬剤の特性によって送達デバイスの外側よりもむしろ送達デバイスの別の領域に薬剤が移動する場合、または、例えば、一方の薬剤が非常に低分子量であって迅速に拡散する傾向があり、他方の薬剤が非常に高分子量であって非常に遅く拡散する傾向がある場合、確実にコアからシェルに拡散することなく正確な時間に薬剤を放出させることは困難である。

0008

したがって、本発明の目的は、2種またはそれより多い医薬品、特に、異なる化学的特性および/または分子量を有する薬剤を異なる速度で送達させるための手段を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

ナノリポゲル、これらの送達ビヒクルへ薬剤を組み込む方法、ならびに疾患の処置のためのこれらの組成物の作製および使用方法を開発した。これらを、形成前、形成中、または形成後に薬剤を負荷し、その後に薬剤の制御放出ビヒクルとして機能するようにデザインする。「ナノリポゲル」は、タンパク質および小分子の両方を持続送達させるためのリポソームおよびポリマーベースの粒子の両方の利点を組み合わせたナノ粒子である。1つの好ましい実施形態では、ナノリポゲルは脂質包囲デンドリマーLED)である。

0010

ナノリポゲルに、典型的には、複数の薬剤の制御放出がその後に達成されるような1つを超える薬剤を負荷する。

0011

ナノリポゲルに、形成中に1種またはそれより多くの第1の薬剤を負荷し、形成後に第2の薬剤の存在下でのナノリポゲルの再水和過程によって1種またはそれより多くの第2の薬剤を負荷する。例えば、ナノリポゲルに、アジュバントとしての機能を果たす分子を負荷し、その後、形成後に標的抗原と共にアジュバントを制御放出させるための1種またはそれより多くの標的抗原を組み込む。あるいは、アジュバントを負荷したナノリポゲルを患者腫瘍部位に挿入し、腫瘍を切除し、ナノリポゲルに、放出される腫瘍抗原を負荷する。このナノリポゲルは、患者の体内制御様式でアジュバントと共に腫瘍抗原を放出する。

0012

任意のいくつかの適切なヒドロゲル材料もしくはその組み合わせまたはシクロデキストリンまたはイオン交換樹脂などの薬剤をin situで負荷および放出することが可能な他の材料からナノリポゲルを構築する。ナノリポゲルは、球状、円板ロッド、または異なるアスペクト比の他の幾何学的形状であり得る。ナノリポゲルは、典型的には、遠隔負荷によって薬剤をカプセル化可能であり、且つ異なる放出速度を容易にするために特性を調整可能な合成ポリマーまたは天然ポリマーから形成される。

0013

ナノリポゲルは、シクロデキストリンまたはイオン交換樹脂などの吸収剤を含み得るヒドロゲルコアを包囲する脂質二重層を含む送達ビヒクルである。ナノリポゲルを、その後に制御様式で放出させることができる種々の異なる化学的実体を組み込むように構築することができる。これらの異なる組み込まれた化学的実体は、サイズおよび組成が劇的に異なり得る。ナノリポゲルは、脂質二重層の内側に同時にカプセル化されたタンパク質および小型の疎水性薬物を含むように構築されている。ナノリポゲル内に組み込まれた薬剤を、制御様式で環境内に放出することができ、例えば、ナノリポゲルは、化学的組成および分子量が大きく異なる薬剤の同時徐放を達成するための手段を提供する。さらに、ナノリポゲルは、好ましくは、生体内分布を調整することができる。

0014

非限定的な例では、一方の薬剤は抗原であり、第2の薬剤は免疫アジュバントである。それにより、アジュバントと共に抗原が徐放されて免疫応答が至適化される。1つの例では、免疫賦活性タンパク質であるインターロイキン−2(IL−2)および低分子量有機分子である2−(5−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−2−tert−ブチル−3H−イミダゾール−4−イル)−6−メチルピリジン塩酸塩トランスフォーミング成長因子−β(TGF−β)のインヒビター)のナノリポゲルによって同時持続送達が達成される。この構築物は、マウス系において、単独の薬剤または2種の薬剤の組み合わせの溶液での投与によって達成可能な抗腫瘍応答よりもはるかに優れた抗腫瘍応答が得られる。

0015

この例は、粒子プラットフォームによって媒介される抗原持続重要性およびエフェクター記憶細胞応答の長期出現におけるその役割を証明している。CD4標的化サイトカイン負荷ナノ粒子(「NP」)の全身投与により、マウス同種移植片モデルにおいて宿主調節細胞の増殖によって寛容を促進することができた。CD4標的化TGF−β/IL−2 NPのみで、健康なマウスの脾臓および腸間膜リンパ節のTreg頻度の3%増大が誘導された。CD4標的化LIEナノ粒子NPで前処置した脾細胞ドナー特異的輸血により、ドナー特異的Tregが4倍に増加し、完全に不適合心臓同種移植片の寛容が7〜12日間有意に増強された。

0016

B16マウス黒色腫モデルでは、IL−2サイトカイン治療の増殖効果および抗腫瘍効果は、腫瘍内のTGF−β分泌およびTregの活性によって阻止されるとの仮説がたてられている。したがって、ナノリポゲルを、小分子TGF−βインヒビターであるSB505124およびIL−2を腫瘍微小環境同時送達させるために使用した。腫瘍局在化薬物送達が重要であることが見出された。最も顕著且つ有意な生存利益または腫瘍成長の減少が、SBおよびIL−2の同時ナノリポゲル(「nLG」)媒介送達を受けたマウスで認められた。単剤治療および可溶性薬剤治療では、腫瘍内注射によって投与した場合でさえも皮下腫瘍成長遅延させることができなかったが、nLG−SB+IL−2では腫瘍成長速度の有意な遅延が誘導され、さらに、長期生存について追跡したマウスの40%で完全後退が認められた。ナノリポゲル中のカプセル化により、静脈内投与後に薬物循環が改善され、投与72時間後までに肺内で用量がほぼ4倍に増加した。治療1週間後、静脈内ナノリポゲル(nLG−SB+IL−2)治療により、コントロールと比較して転移性成長の数が有意に減少した。

図面の簡単な説明

0017

図1A〜1Bは、ナノリポゲル粒子(nLG)作製の略図である。図1Aでは、メタクリラート官能化シクロデキストリン(CD)を使用して、TGF−βインヒビター(SB505124)などの生物活性物質を可溶化した。図1Bでは、ナノリポゲルを、生分解性架橋ポリマーアクリル化薬物(CD−SB505)複合体、およびペプチドIL−2サイトカインなどの第2の薬物が負荷された凍結乾燥リポソームから処方した。このコア−シェル構造は、PEG化リポソーム外部を有する内部生分解性ポリマーマトリクス中への薬物を負荷したCDおよびIL−2の捕捉を容易にした。スクシニル化β−シクロデキストリン(CTD,Inc.)を、1:3の化合物モル比で1×PBS中にて室温で1時間撹拌することによって2−アミノエチルメタクリラート(Sigma)で官能化した。SB505124、ランダムスクシニル化β−CD、およびSB505124のランダムスクシニル化β−CDとの包接複合体の1HNMRスペクトル(500MHz、D2O)を決定した。SB505124の芳香族プロトン領域で認められた相違は、包接複合体の形成を示す。ローダミンBの芳香族プロトン領域で認められた相違を示したローダミンB、ランダムスクシニル化β−CD、およびローダミンBのランダムスクシニル化β−CDとの包接複合体の1H NMRスペクトル(500MHz、D2O)は、包接複合体の形成を示す。
図1A〜1Bは、ナノリポゲル粒子(nLG)作製の略図である。図1Aでは、メタクリラート官能化シクロデキストリン(CD)を使用して、TGF−βインヒビター(SB505124)などの生物活性物質を可溶化した。図1Bでは、ナノリポゲルを、生分解性架橋ポリマー、アクリル化薬物(CD−SB505)複合体、およびペプチドIL−2サイトカインなどの第2の薬物が負荷された凍結乾燥リポソームから処方した。このコア−シェル構造は、PEG化リポソーム外部を有する内部生分解性ポリマーマトリクス中への薬物を負荷したCDおよびIL−2の捕捉を容易にした。スクシニル化β−シクロデキストリン(CTD,Inc.)を、1:3の化合物モル比で1×PBS中にて室温で1時間撹拌することによって2−アミノエチルメタクリラート(Sigma)で官能化した。SB505124、ランダムスクシニル化β−CD、およびSB505124のランダムスクシニル化β−CDとの包接複合体の1H NMRスペクトル(500MHz、D2O)を決定した。SB505124の芳香族プロトン領域で認められた相違は、包接複合体の形成を示す。ローダミンBの芳香族プロトン領域で認められた相違を示したローダミンB、ランダムスクシニル化β−CD、およびローダミンBのランダムスクシニル化β−CDとの包接複合体の1H NMRスペクトル(500MHz、D2O)は、包接複合体の形成を示す。
図1A〜1Bは、ナノリポゲル粒子(nLG)作製の略図である。図1Aでは、メタクリラート官能化シクロデキストリン(CD)を使用して、TGF−βインヒビター(SB505124)などの生物活性物質を可溶化した。図1Bでは、ナノリポゲルを、生分解性架橋ポリマー、アクリル化薬物(CD−SB505)複合体、およびペプチドIL−2サイトカインなどの第2の薬物が負荷された凍結乾燥リポソームから処方した。このコア−シェル構造は、PEG化リポソーム外部を有する内部生分解性ポリマーマトリクス中への薬物を負荷したCDおよびIL−2の捕捉を容易にした。スクシニル化β−シクロデキストリン(CTD,Inc.)を、1:3の化合物モル比で1×PBS中にて室温で1時間撹拌することによって2−アミノエチルメタクリラート(Sigma)で官能化した。SB505124、ランダムスクシニル化β−CD、およびSB505124のランダムスクシニル化β−CDとの包接複合体の1H NMRスペクトル(500MHz、D2O)を決定した。SB505124の芳香族プロトン領域で認められた相違は、包接複合体の形成を示す。ローダミンBの芳香族プロトン領域で認められた相違を示したローダミンB、ランダムスクシニル化β−CD、およびローダミンBのランダムスクシニル化β−CDとの包接複合体の1H NMRスペクトル(500MHz、D2O)は、包接複合体の形成を示す。
図1C〜1Gはナノリポゲルの特徴付けを示す。ナノリポゲルのサイズを、室温のPBS中におけるZetaPALS装置(Brookhaven Instruments)での動的光散乱によって決定した。図1Cは、SBまたはSB+IL−2のカプセル化が粒子の平均直径多分散性に有意に影響を及ぼさなかったことを示す。平均直径および多分散性指数は、2ロットの各ナノリポゲル型(サンプルあたりの測定数はn=10)の代表値である。PC/コレステロールリポソーム、PC/コレステロール/PE−PEG−NH2リポソーム、およびナノリポゲルのゼータ電位を、Malvernナノサイザーを使用して0.1×PBS中にて評価した。図1Dは、アミン末端化PE−PEGを組み込んだリポソームおよびナノリポゲルのゼータ電位が中性付近であることが見出されたことを示す。図1Eは、ナノリポゲル処方物の組成および処方特性を示す。図1Fは、1H NMRによって検証されたポリマー構造を示す。ナノリポゲルの低温TEMは、球状リポソーム構造の形成を示す。TEM分析のために、ナノリポゲルサンプルを四酸化オスミウムで染色し、次いで、FEITenai Biotwin顕微鏡で画像化した。低温で切片にしたサンプルの脂質特異的四酸化オスミウム染色は、粒子の外膜に限定される局在化した染色パターンであった。図1Gは、光重合ポリマー/CDが界面活性剤によるリポソーム外部の破壊後でさえも光散乱によって検出可能であるナノ粒子ヒドロゲル構造を形成することを示す。
図1C〜1Gはナノリポゲルの特徴付けを示す。ナノリポゲルのサイズを、室温のPBS中におけるZetaPALS装置(Brookhaven Instruments)での動的光散乱によって決定した。図1Cは、SBまたはSB+IL−2のカプセル化が粒子の平均直径や多分散性に有意に影響を及ぼさなかったことを示す。平均直径および多分散性指数は、2ロットの各ナノリポゲル型(サンプルあたりの測定数はn=10)の代表値である。PC/コレステロールリポソーム、PC/コレステロール/PE−PEG−NH2リポソーム、およびナノリポゲルのゼータ電位を、Malvernナノサイザーを使用して0.1×PBS中にて評価した。図1Dは、アミン末端化PE−PEGを組み込んだリポソームおよびナノリポゲルのゼータ電位が中性付近であることが見出されたことを示す。図1Eは、ナノリポゲル処方物の組成および処方特性を示す。図1Fは、1H NMRによって検証されたポリマー構造を示す。ナノリポゲルの低温TEMは、球状リポソーム構造の形成を示す。TEM分析のために、ナノリポゲルサンプルを四酸化オスミウムで染色し、次いで、FEI Tenai Biotwin顕微鏡で画像化した。低温で切片にしたサンプルの脂質特異的四酸化オスミウム染色は、粒子の外膜に限定される局在化した染色パターンであった。図1Gは、光重合ポリマー/CDが界面活性剤によるリポソーム外部の破壊後でさえも光散乱によって検出可能であるナノ粒子ヒドロゲル構造を形成することを示す。
図1C〜1Gはナノリポゲルの特徴付けを示す。ナノリポゲルのサイズを、室温のPBS中におけるZetaPALS装置(Brookhaven Instruments)での動的光散乱によって決定した。図1Cは、SBまたはSB+IL−2のカプセル化が粒子の平均直径や多分散性に有意に影響を及ぼさなかったことを示す。平均直径および多分散性指数は、2ロットの各ナノリポゲル型(サンプルあたりの測定数はn=10)の代表値である。PC/コレステロールリポソーム、PC/コレステロール/PE−PEG−NH2リポソーム、およびナノリポゲルのゼータ電位を、Malvernナノサイザーを使用して0.1×PBS中にて評価した。図1Dは、アミン末端化PE−PEGを組み込んだリポソームおよびナノリポゲルのゼータ電位が中性付近であることが見出されたことを示す。図1Eは、ナノリポゲル処方物の組成および処方特性を示す。図1Fは、1H NMRによって検証されたポリマー構造を示す。ナノリポゲルの低温TEMは、球状リポソーム構造の形成を示す。TEM分析のために、ナノリポゲルサンプルを四酸化オスミウムで染色し、次いで、FEI Tenai Biotwin顕微鏡で画像化した。低温で切片にしたサンプルの脂質特異的四酸化オスミウム染色は、粒子の外膜に限定される局在化した染色パターンであった。図1Gは、光重合ポリマー/CDが界面活性剤によるリポソーム外部の破壊後でさえも光散乱によって検出可能であるナノ粒子ヒドロゲル構造を形成することを示す。
図1C〜1Gはナノリポゲルの特徴付けを示す。ナノリポゲルのサイズを、室温のPBS中におけるZetaPALS装置(Brookhaven Instruments)での動的光散乱によって決定した。図1Cは、SBまたはSB+IL−2のカプセル化が粒子の平均直径や多分散性に有意に影響を及ぼさなかったことを示す。平均直径および多分散性指数は、2ロットの各ナノリポゲル型(サンプルあたりの測定数はn=10)の代表値である。PC/コレステロールリポソーム、PC/コレステロール/PE−PEG−NH2リポソーム、およびナノリポゲルのゼータ電位を、Malvernナノサイザーを使用して0.1×PBS中にて評価した。図1Dは、アミン末端化PE−PEGを組み込んだリポソームおよびナノリポゲルのゼータ電位が中性付近であることが見出されたことを示す。図1Eは、ナノリポゲル処方物の組成および処方特性を示す。図1Fは、1H NMRによって検証されたポリマー構造を示す。ナノリポゲルの低温TEMは、球状リポソーム構造の形成を示す。TEM分析のために、ナノリポゲルサンプルを四酸化オスミウムで染色し、次いで、FEI Tenai Biotwin顕微鏡で画像化した。低温で切片にしたサンプルの脂質特異的四酸化オスミウム染色は、粒子の外膜に限定される局在化した染色パターンであった。図1Gは、光重合ポリマー/CDが界面活性剤によるリポソーム外部の破壊後でさえも光散乱によって検出可能であるナノ粒子ヒドロゲル構造を形成することを示す。
図2A〜2Eは、nLG、リポソーム、および固体ポリマーナノ粒子(PLGA)からの放出プロフィールの比較である。初期キャリア質量によって正規化されたnLGからのCD可溶化SBまたはメタクリラート官能化CD(f−CD)可溶化SBの累積放出は、ナノリポゲルの重合によってSB放出の徐放性が改善されたことを示した(図2A)。ヒドロキシプロピルβ−CDを、非官能化CDとのSB複合体化のために使用した。ELISA免疫活性)研究および生物活性研究(生物活性)によって決定された初期ナノリポゲル質量によって正規化されたnLGからのIL−2の累積放出は、IL−2の生物活性がカプセル化の影響を受けないことを示していた(図2B)。SBおよびIL−2の放出は、1ml全血清中での10mg nLGのインキュベーションの影響を受けなかった(図2C)。リポソーム、ナノリポゲル、および分解性ポリマーポリラクチド−co−グリコリド)ナノ粒子(PLGA NP)からのSBの累積放出の比較により、ナノリポゲルビヒクル中への光硬化ポリマーの組み込みによってシクロデキストリン可溶化SBのより良好な徐放およびより完全な放出が可能になることが示された(図2D)。PLGA NP(平均直径=150±50nm)を、修正された水/油/水二重エマルジョン技術の使用によって調製した。リポソームを、ポリマーコアを含めずにnLGと同一の様式で調製した。リポソームに、ナノリポゲルと同様にIL−2およびSBを負荷した。PLGA NPからのカプセル化SBの放出率の減少は、比較的疎水性のポリマーのSBとの相互作用に起因する。7日目に全粒子処方物を0.1N NaOH+1%SDSに溶解して100%放出を決定した(矢印)(図2D)。リポソーム、ナノリポゲル、およびPLGA NPからのIL−2の累積放出の比較により、ナノリポゲル中へのIL−2のカプセル化によってサイトカインのより良好な徐放が可能になることが示された。累積放出を、7日間にわたって放出された全IL−2に対する%として示す。(図2E)全グラフ中のデータは、三連のサンプルの平均±1標準偏差を示す。図2Fは、PLGA、ナノリポゲル、およびリポソームのサイズおよびこれらへのIL−2およびSBの負荷を比較している。
図2A〜2Eは、nLG、リポソーム、および固体ポリマーナノ粒子(PLGA)からの放出プロフィールの比較である。初期キャリア質量によって正規化されたnLGからのCD可溶化SBまたはメタクリラート官能化CD(f−CD)可溶化SBの累積放出は、ナノリポゲルの重合によってSB放出の徐放性が改善されたことを示した(図2A)。ヒドロキシプロピルβ−CDを、非官能化CDとのSB複合体化のために使用した。ELISA(免疫活性)研究および生物活性研究(生物活性)によって決定された初期ナノリポゲル質量によって正規化されたnLGからのIL−2の累積放出は、IL−2の生物活性がカプセル化の影響を受けないことを示していた(図2B)。SBおよびIL−2の放出は、1ml全血清中での10mg nLGのインキュベーションの影響を受けなかった(図2C)。リポソーム、ナノリポゲル、および分解性ポリマー(ポリラクチド−co−グリコリド)ナノ粒子(PLGA NP)からのSBの累積放出の比較により、ナノリポゲルビヒクル中への光硬化ポリマーの組み込みによってシクロデキストリン可溶化SBのより良好な徐放およびより完全な放出が可能になることが示された(図2D)。PLGA NP(平均直径=150±50nm)を、修正された水/油/水二重エマルジョン技術の使用によって調製した。リポソームを、ポリマーコアを含めずにnLGと同一の様式で調製した。リポソームに、ナノリポゲルと同様にIL−2およびSBを負荷した。PLGA NPからのカプセル化SBの放出率の減少は、比較的疎水性のポリマーのSBとの相互作用に起因する。7日目に全粒子処方物を0.1N NaOH+1%SDSに溶解して100%放出を決定した(矢印)(図2D)。リポソーム、ナノリポゲル、およびPLGA NPからのIL−2の累積放出の比較により、ナノリポゲル中へのIL−2のカプセル化によってサイトカインのより良好な徐放が可能になることが示された。累積放出を、7日間にわたって放出された全IL−2に対する%として示す。(図2E)全グラフ中のデータは、三連のサンプルの平均±1標準偏差を示す。図2Fは、PLGA、ナノリポゲル、およびリポソームのサイズおよびこれらへのIL−2およびSBの負荷を比較している。
図3A〜3Gは、制御放出、クリアランス、および生体内分布を示すグラフである。ナノリポゲルキャリアおよびカプセル化薬物ペイロードの両方の分布二重標識NLGを使用して調査し、フルオレセイン標識ホスホエタノールアミンを、ローダミン負荷ナノリポゲルの脂質成分に組み込んだ。540/625nmおよび490/517nmでの分光蛍光分光分析は、スペクトル重複のない用量依存蛍光を示す。図3Aは、キャリア質量によって正規化された同時負荷nLGからのIL−2(ng/mg nLG)および薬物(μg SB/mg nLG)の累積放出のグラフである。全プロット中のエラーバーは、±1標準偏差を示す。全実験を少なくとも2回繰り返し、類似の結果を得た。図3Bは、日数での時間をわたっての薬物用量のクリアランス(初期用量に対する百分率)を示すグラフである:ナノリポゲル中へのカプセル化により、注射1時間後および24時間後の血中の初期用量の残存率が有意に増大した(2集団t検定、p<0,01###)。図3Cは、全身分布のグラフである。マウスに、静脈内尾静脈注射によって単回用量のローダミン負荷ナノリポゲルまたは可溶性ローダミン(食塩水中)を投与した。動物を、抽出および蛍光の定量のために注射の1、24、48、および72時間後に屠殺し、全身生体内分布を、ローダミン標識を使用して決定した。遊離色素を注射した動物と比較してナノリポゲル処置動物の主要器官において有意により大量の(2集団t検定、p<0,01)ローダミンが検出された。図3Dは、皮下腫瘍における時間依存的蓄積nのグラフである:B6マウスにおけるB16腫瘍周囲注射後の累積的ローダミン腫瘍透過(円)。腫瘍周囲組織回収して、腫瘍周囲のnLGの残存用量を定量した(四角)。制御放出はローダミンの放出を示すが、脂質ではない(図3E)。皮下B16腫瘍を保有するマウスに、二重標識NLGの単回IV(尾静脈)注射を行った。注射1、2、3、および7日後に動物を屠殺し、均質化、抽出、およびローダミンおよびフルオレセイン−PEの定量のために組織を回収した。血清分析は、カプセル材料および送達ビヒクルの両方の循環の延長を示す。脂質(図3F)と薬物ペイロード(図3G)との間で類似の生体内分布パターンが認められ、肺および肝臓最高の薬物蓄積が認められた。
図3A〜3Gは、制御放出、クリアランス、および生体内分布を示すグラフである。ナノリポゲルキャリアおよびカプセル化薬物ペイロードの両方の分布を二重標識NLGを使用して調査し、フルオレセイン標識ホスホエタノールアミンを、ローダミン負荷ナノリポゲルの脂質成分に組み込んだ。540/625nmおよび490/517nmでの分光蛍光分光分析は、スペクトル重複のない用量依存性蛍光を示す。図3Aは、キャリア質量によって正規化された同時負荷nLGからのIL−2(ng/mg nLG)および薬物(μg SB/mg nLG)の累積放出のグラフである。全プロット中のエラーバーは、±1標準偏差を示す。全実験を少なくとも2回繰り返し、類似の結果を得た。図3Bは、日数での時間をわたっての薬物用量のクリアランス(初期用量に対する百分率)を示すグラフである:ナノリポゲル中へのカプセル化により、注射1時間後および24時間後の血中の初期用量の残存率が有意に増大した(2集団t検定、p<0,01###)。図3Cは、全身分布のグラフである。マウスに、静脈内尾静脈注射によって単回用量のローダミン負荷ナノリポゲルまたは可溶性ローダミン(食塩水中)を投与した。動物を、抽出および蛍光の定量のために注射の1、24、48、および72時間後に屠殺し、全身生体内分布を、ローダミン標識を使用して決定した。遊離色素を注射した動物と比較してナノリポゲル処置動物の主要器官において有意により大量の(2集団t検定、p<0,01)ローダミンが検出された。図3Dは、皮下腫瘍における時間依存的蓄積nのグラフである:B6マウスにおけるB16腫瘍周囲注射後の累積的ローダミン腫瘍透過(円)。腫瘍周囲組織を回収して、腫瘍周囲のnLGの残存用量を定量した(四角)。制御放出はローダミンの放出を示すが、脂質ではない(図3E)。皮下B16腫瘍を保有するマウスに、二重標識NLGの単回IV(尾静脈)注射を行った。注射1、2、3、および7日後に動物を屠殺し、均質化、抽出、およびローダミンおよびフルオレセイン−PEの定量のために組織を回収した。血清分析は、カプセル材料および送達ビヒクルの両方の循環の延長を示す。脂質(図3F)と薬物ペイロード(図3G)との間で類似の生体内分布パターンが認められ、肺および肝臓で最高の薬物蓄積が認められた。
図3A〜3Gは、制御放出、クリアランス、および生体内分布を示すグラフである。ナノリポゲルキャリアおよびカプセル化薬物ペイロードの両方の分布を二重標識NLGを使用して調査し、フルオレセイン標識ホスホエタノールアミンを、ローダミン負荷ナノリポゲルの脂質成分に組み込んだ。540/625nmおよび490/517nmでの分光蛍光分光分析は、スペクトル重複のない用量依存性蛍光を示す。図3Aは、キャリア質量によって正規化された同時負荷nLGからのIL−2(ng/mg nLG)および薬物(μg SB/mg nLG)の累積放出のグラフである。全プロット中のエラーバーは、±1標準偏差を示す。全実験を少なくとも2回繰り返し、類似の結果を得た。図3Bは、日数での時間をわたっての薬物用量のクリアランス(初期用量に対する百分率)を示すグラフである:ナノリポゲル中へのカプセル化により、注射1時間後および24時間後の血中の初期用量の残存率が有意に増大した(2集団t検定、p<0,01###)。図3Cは、全身分布のグラフである。マウスに、静脈内尾静脈注射によって単回用量のローダミン負荷ナノリポゲルまたは可溶性ローダミン(食塩水中)を投与した。動物を、抽出および蛍光の定量のために注射の1、24、48、および72時間後に屠殺し、全身生体内分布を、ローダミン標識を使用して決定した。遊離色素を注射した動物と比較してナノリポゲル処置動物の主要器官において有意により大量の(2集団t検定、p<0,01)ローダミンが検出された。図3Dは、皮下腫瘍における時間依存的蓄積nのグラフである:B6マウスにおけるB16腫瘍周囲注射後の累積的ローダミン腫瘍透過(円)。腫瘍周囲組織を回収して、腫瘍周囲のnLGの残存用量を定量した(四角)。制御放出はローダミンの放出を示すが、脂質ではない(図3E)。皮下B16腫瘍を保有するマウスに、二重標識NLGの単回IV(尾静脈)注射を行った。注射1、2、3、および7日後に動物を屠殺し、均質化、抽出、およびローダミンおよびフルオレセイン−PEの定量のために組織を回収した。血清分析は、カプセル材料および送達ビヒクルの両方の循環の延長を示す。脂質(図3F)と薬物ペイロード(図3G)との間で類似の生体内分布パターンが認められ、肺および肝臓で最高の薬物蓄積が認められた。
図4A〜4Cは、皮下黒色腫に及ぼす腫瘍内ナノリポゲル治療の臨床効果を示すグラフである。図4Aは、腫瘍面積対時間のグラフである(0日目は腫瘍細胞注射日であった)。赤色矢印は、処置(腫瘍内注射による)を示す。皮下腫瘍を保有するマウスを、最大の腫瘍寸法が15mmを超えた場合、または疾病兆候を示した場合に安楽死させた。死亡日以降は死亡マウスの腫瘍面積を含めなかった。各群は、最初に、4匹が含まれていたnLG−SB+IL−2群以外は5匹のマウスを含んでいた。エラーバーは±1標準偏差を示す。nLG−SB群およびnLG−SB+IL−2群の腫瘍は、12日目から他のすべての群より有意に小さい(2集団t検定、P<0.001)。nLG−SB+IL−2群の腫瘍は、17日目からnLG−SB群より有意に小さく(P<0.01、##)、その後の全日数で小さかった(P<0.001)。図4Bは、処置7日後のnLG処置群の腫瘍量のグラフである。腫瘍量決定前にマウスを直接安楽死させた。エラーバーは、6匹(nLG−Empty)、10匹(nLG−IL−2)、9匹(nLG−SB)、および10匹(nLG−SB+IL−2)のマウスにわたり平均した±1標準偏差を示す。各群は、最初に10匹のマウスを含んでいた。2集団t検定は、nLG−SB+IL−2群の腫瘍がnLG−Empty群(P<0.001、***)、nLG−IL−2群(P<0.001、***)、およびnLG−SB群(P<0.05、*)よりも有意に小さいことを示した。2集団t検定は、nLG−IL−2群の腫瘍量がnLG−Emptyよりも有意に小さいことを示した(P<0.05、#)。図4Cは、図4Aと同一の研究由来のマウスの生存プロットである。矢印は処置日を示す。nLG−SBで処置したマウスの生存は、Mantel−Cox解析およびGehan−Breslow−Wilcoxon解析によると有意に長く(P<0.01)、nLG−SB+IL−2は両解析によると有意に生存を延長させた(P<0.001)。研究を2〜3回繰り返し、類似の結果を得た。
図4A〜4Cは、皮下黒色腫に及ぼす腫瘍内ナノリポゲル治療の臨床効果を示すグラフである。図4Aは、腫瘍面積対時間のグラフである(0日目は腫瘍細胞注射日であった)。赤色矢印は、処置(腫瘍内注射による)を示す。皮下腫瘍を保有するマウスを、最大の腫瘍寸法が15mmを超えた場合、または疾病の兆候を示した場合に安楽死させた。死亡日以降は死亡マウスの腫瘍面積を含めなかった。各群は、最初に、4匹が含まれていたnLG−SB+IL−2群以外は5匹のマウスを含んでいた。エラーバーは±1標準偏差を示す。nLG−SB群およびnLG−SB+IL−2群の腫瘍は、12日目から他のすべての群より有意に小さい(2集団t検定、P<0.001)。nLG−SB+IL−2群の腫瘍は、17日目からnLG−SB群より有意に小さく(P<0.01、##)、その後の全日数で小さかった(P<0.001)。図4Bは、処置7日後のnLG処置群の腫瘍量のグラフである。腫瘍量決定前にマウスを直接安楽死させた。エラーバーは、6匹(nLG−Empty)、10匹(nLG−IL−2)、9匹(nLG−SB)、および10匹(nLG−SB+IL−2)のマウスにわたり平均した±1標準偏差を示す。各群は、最初に10匹のマウスを含んでいた。2集団t検定は、nLG−SB+IL−2群の腫瘍がnLG−Empty群(P<0.001、***)、nLG−IL−2群(P<0.001、***)、およびnLG−SB群(P<0.05、*)よりも有意に小さいことを示した。2集団t検定は、nLG−IL−2群の腫瘍量がnLG−Emptyよりも有意に小さいことを示した(P<0.05、#)。図4Cは、図4Aと同一の研究由来のマウスの生存プロットである。矢印は処置日を示す。nLG−SBで処置したマウスの生存は、Mantel−Cox解析およびGehan−Breslow−Wilcoxon解析によると有意に長く(P<0.01)、nLG−SB+IL−2は両解析によると有意に生存を延長させた(P<0.001)。研究を2〜3回繰り返し、類似の結果を得た。
図5A〜5Cは、nLG−SB+IL−2作用の適応免疫応答および作用機構を示す。各群は6匹のマウスを含んでおり、研究を2〜3回繰り返し、類似の結果を得た。図5Aは、肺腫瘍中に存在する活性化CD8+細胞の絶対数のグラフである(腫瘍数で正規化)。全群は、空のnLGと比較して有意に多数の細胞を有する(P<0.01)。図5Bは、処置7日後にマウスから取り出した腫瘍中に存在する活性化CD8+細胞の絶対数のグラフである(腫瘍量で正規化)。nLG−SBでの処置によって非負荷粒子よりも活性化CD8+集団(P<0.05)が有意に増加し、nLG−IL−2またはnLG−SB+IL−2での処置も同様であった(P<0.001)。エラーバーは、6匹(nLG−Empty)、10匹(nLG−IL−2)、9匹(nLG−SB)、および10匹(nLG−SB+IL−2)のマウスにわたり平均した±1標準偏差を示す。各群は、最初に、10匹のマウスを含んでいた。図5Cは、TILにおける活性化CD8+:Treg比のグラフである。全群は、空のnLGと比較して比が有意に高かった(P<0.05)。
図6A〜6Cは、組み合わせ送達後の腫瘍免疫療法におけるNK細胞の役割を示すグラフである。各群は6匹のマウスを含んでおり、研究を2〜3回繰り返し、類似の結果を得た。図6Aは、腫瘍中に存在するNK細胞の絶対数のグラフである(腫瘍数で正規化)。空の粒子群と比較して、nLG−SB+IL−2(P<0.05)、nLG−SB(P<0.05)、およびnLG−IL−2(P<0.01)による処置後の肺内に有意により多数のNKが存在した。図6Bは、最初の処置から7日後に安楽死させた野生型(WT)マウスまたはNK枯渇(NKD)マウス由来の腫瘍量を比較したグラフである。各群は、最初に、10匹のマウスを含んでいた。nLG−SB+IL−2処置WT群は、すべての他の処置群よりも腫瘍が有意に小さかった(P<0.001)。NKD nLG−SBおよびnLG−SB+IL−2群は、そのWT対応物より有意に大きな腫瘍を有する(共にP<0.001)。研究を2〜3回繰り返し、類似の結果を得た。図6Cは、同一の研究についての腫瘍中に存在するNK細胞の絶対数のグラフである(腫瘍量で正規化)。nLG−SB+IL−2処置群は、コントロール群(P<0.01)、SB処置群(P<0.05)、およびIL−2処置群(P<0.01)よりも有意に多数のNKを有している。エラーバーは、6匹(nLG−Empty)、10匹(nLG−IL−2)、9匹(nLG−SB)、および10匹(nLG−SB+IL−2)のマウスにわたり平均した±1標準偏差を示す。
図6A〜6Cは、組み合わせ送達後の腫瘍免疫療法におけるNK細胞の役割を示すグラフである。各群は6匹のマウスを含んでおり、研究を2〜3回繰り返し、類似の結果を得た。図6Aは、腫瘍中に存在するNK細胞の絶対数のグラフである(腫瘍数で正規化)。空の粒子群と比較して、nLG−SB+IL−2(P<0.05)、nLG−SB(P<0.05)、およびnLG−IL−2(P<0.01)による処置後の肺内に有意により多数のNKが存在した。図6Bは、最初の処置から7日後に安楽死させた野生型(WT)マウスまたはNK枯渇(NKD)マウス由来の腫瘍量を比較したグラフである。各群は、最初に、10匹のマウスを含んでいた。nLG−SB+IL−2処置WT群は、すべての他の処置群よりも腫瘍が有意に小さかった(P<0.001)。NKD nLG−SBおよびnLG−SB+IL−2群は、そのWT対応物より有意に大きな腫瘍を有する(共にP<0.001)。研究を2〜3回繰り返し、類似の結果を得た。図6Cは、同一の研究についての腫瘍中に存在するNK細胞の絶対数のグラフである(腫瘍量で正規化)。nLG−SB+IL−2処置群は、コントロール群(P<0.01)、SB処置群(P<0.05)、およびIL−2処置群(P<0.01)よりも有意に多数のNKを有している。エラーバーは、6匹(nLG−Empty)、10匹(nLG−IL−2)、9匹(nLG−SB)、および10匹(nLG−SB+IL−2)のマウスにわたり平均した±1標準偏差を示す。
図7Aは、siRNA/デンドリマーポリプレックスと薬物の組み合わせをカプセル化し、外側シェルをターゲティング抗体または単鎖可変フラグメント(scFv)で共有結合的に修飾したLED調製の略図である。図7Bは、LEDおよびモデル薬物であるメトトレキサートMTX)をカプセル化したLEDの細胞傷害性のグラフである。バーは、1mg/ml〜10μg/mlのLEDまたは薬物またはその組み合わせの連続希釈物を示す。アジ化合物を、細胞死滅ポジティブコントロールとして使用する。図7Cは、未修飾第4世代PAMAMデンドリマー(G4)、またはFCCP(小分子イオノフォアカルボニルシアニドp−トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン)を使用するか使用しないで第一級アミン置換し、遮蔽したシクロデキストリン分子(CD)に結合体化したデンドリマーでの処理後のエンドソーム破壊を示す細胞の百分率を示す棒グラフである。図7Dは、種々のN/P比で種々のLED(G4、G4−3CD、G4−6CD)を使用してpGFPトランスフェクションした全細胞に対する百分率としてのGFP陽性細胞数のを示す棒グラフである。図7Eは、MFICD3+、CD4+細胞コントロール、および異なる投薬量のCD4siRNA構築物またはルシフェラーゼsiRNA構築物をカプセル化した種々のLEDの相対数を示す棒グラフである。図7Fは、リポフェクタミン登録商標)または異なるデンドリマー(G)−シクロデキストリン結合体(CD)の組み合わせ含む種々のLEDを使用したsiGFP構築物のトランスフェクション後のeGFPで安定にトランスフェクションした293T細胞中のGFPの発現レベルを示す棒グラフである。このグラフは、siGFPと複合体化した修飾デンドリマーのサイレンシング能力を評価するためにGFPの平均蛍光強度(MFI)を測定している。x軸を、以下のように読み取るべきである:mock:ナンセンスsiRNALFALFAに対するコントロールsiRNA G3:未修飾第3世代PAMAMデンドリマーG3 5X:1つのシクロデキストリンが結合体化されたG3デンドリマー(G3−1CD)G3 5xd:2CDが結合体化されたG3(G3−2CD)G3 10x:3CDが結合体化されたG3(G3−3CD)G3 20x:3.4CDが結合体化されたG3(G3−3.4CD)G4:未修飾のG4デンドリマー(G4)G4 5x:1CDが結合体化されたG4デンドリマー(G4−1CD)G4 5xd:1.3CDが結合体化されたG4デンドリマー(G4−1.3CD)G4 10x:G4−3CDG5:未修飾の第5世代(G5)デンドリマーG5 5x:G5−1CDG5 10x:G5−3CDG5 10x 0.5mg:他の処理で200ugの代わりに500ug使用したG5−3CDG5 10x D:G5−2.5CDG5 20x:G5−4CD 。
図7Aは、siRNA/デンドリマーポリプレックスと薬物の組み合わせをカプセル化し、外側シェルをターゲティング抗体または単鎖可変フラグメント(scFv)で共有結合的に修飾したLED調製の略図である。図7Bは、LEDおよびモデル薬物であるメトトレキサート(MTX)をカプセル化したLEDの細胞傷害性のグラフである。バーは、1mg/ml〜10μg/mlのLEDまたは薬物またはその組み合わせの連続希釈物を示す。アジ化合物を、細胞死滅のポジティブコントロールとして使用する。図7Cは、未修飾第4世代PAMAMデンドリマー(G4)、またはFCCP(小分子イオノフォア、カルボニルシアニドp−トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン)を使用するか使用しないで第一級アミンで置換し、遮蔽したシクロデキストリン分子(CD)に結合体化したデンドリマーでの処理後のエンドソーム破壊を示す細胞の百分率を示す棒グラフである。図7Dは、種々のN/P比で種々のLED(G4、G4−3CD、G4−6CD)を使用してpGFPでトランスフェクションした全細胞に対する百分率としてのGFP陽性細胞数のを示す棒グラフである。図7Eは、MFICD3+、CD4+細胞コントロール、および異なる投薬量のCD4siRNA構築物またはルシフェラーゼsiRNA構築物をカプセル化した種々のLEDの相対数を示す棒グラフである。図7Fは、リポフェクタミン(登録商標)または異なるデンドリマー(G)−シクロデキストリン結合体(CD)の組み合わせ含む種々のLEDを使用したsiGFP構築物のトランスフェクション後のeGFPで安定にトランスフェクションした293T細胞中のGFPの発現レベルを示す棒グラフである。このグラフは、siGFPと複合体化した修飾デンドリマーのサイレンシング能力を評価するためにGFPの平均蛍光強度(MFI)を測定している。x軸を、以下のように読み取るべきである:mock:ナンセンスsiRNALFA:LFAに対するコントロールsiRNA G3:未修飾第3世代PAMAMデンドリマーG3 5X:1つのシクロデキストリンが結合体化されたG3デンドリマー(G3−1CD)G3 5xd:2CDが結合体化されたG3(G3−2CD)G3 10x:3CDが結合体化されたG3(G3−3CD)G3 20x:3.4CDが結合体化されたG3(G3−3.4CD)G4:未修飾のG4デンドリマー(G4)G4 5x:1CDが結合体化されたG4デンドリマー(G4−1CD)G4 5xd:1.3CDが結合体化されたG4デンドリマー(G4−1.3CD)G4 10x:G4−3CDG5:未修飾の第5世代(G5)デンドリマーG5 5x:G5−1CDG5 10x:G5−3CDG5 10x 0.5mg:他の処理で200ugの代わりに500ug使用したG5−3CDG5 10x D:G5−2.5CDG5 20x:G5−4CD 。
図7Aは、siRNA/デンドリマーポリプレックスと薬物の組み合わせをカプセル化し、外側シェルをターゲティング抗体または単鎖可変フラグメント(scFv)で共有結合的に修飾したLED調製の略図である。図7Bは、LEDおよびモデル薬物であるメトトレキサート(MTX)をカプセル化したLEDの細胞傷害性のグラフである。バーは、1mg/ml〜10μg/mlのLEDまたは薬物またはその組み合わせの連続希釈物を示す。アジ化合物を、細胞死滅のポジティブコントロールとして使用する。図7Cは、未修飾第4世代PAMAMデンドリマー(G4)、またはFCCP(小分子イオノフォア、カルボニルシアニドp−トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン)を使用するか使用しないで第一級アミンで置換し、遮蔽したシクロデキストリン分子(CD)に結合体化したデンドリマーでの処理後のエンドソーム破壊を示す細胞の百分率を示す棒グラフである。図7Dは、種々のN/P比で種々のLED(G4、G4−3CD、G4−6CD)を使用してpGFPでトランスフェクションした全細胞に対する百分率としてのGFP陽性細胞数のを示す棒グラフである。図7Eは、MFICD3+、CD4+細胞コントロール、および異なる投薬量のCD4siRNA構築物またはルシフェラーゼsiRNA構築物をカプセル化した種々のLEDの相対数を示す棒グラフである。図7Fは、リポフェクタミン(登録商標)または異なるデンドリマー(G)−シクロデキストリン結合体(CD)の組み合わせ含む種々のLEDを使用したsiGFP構築物のトランスフェクション後のeGFPで安定にトランスフェクションした293T細胞中のGFPの発現レベルを示す棒グラフである。このグラフは、siGFPと複合体化した修飾デンドリマーのサイレンシング能力を評価するためにGFPの平均蛍光強度(MFI)を測定している。x軸を、以下のように読み取るべきである:mock:ナンセンスsiRNALFA:LFAに対するコントロールsiRNA G3:未修飾第3世代PAMAMデンドリマーG3 5X:1つのシクロデキストリンが結合体化されたG3デンドリマー(G3−1CD)G3 5xd:2CDが結合体化されたG3(G3−2CD)G3 10x:3CDが結合体化されたG3(G3−3CD)G3 20x:3.4CDが結合体化されたG3(G3−3.4CD)G4:未修飾のG4デンドリマー(G4)G4 5x:1CDが結合体化されたG4デンドリマー(G4−1CD)G4 5xd:1.3CDが結合体化されたG4デンドリマー(G4−1.3CD)G4 10x:G4−3CDG5:未修飾の第5世代(G5)デンドリマーG5 5x:G5−1CDG5 10x:G5−3CDG5 10x 0.5mg:他の処理で200ugの代わりに500ug使用したG5−3CDG5 10x D:G5−2.5CDG5 20x:G5−4CD 。
図7Aは、siRNA/デンドリマーポリプレックスと薬物の組み合わせをカプセル化し、外側シェルをターゲティング抗体または単鎖可変フラグメント(scFv)で共有結合的に修飾したLED調製の略図である。図7Bは、LEDおよびモデル薬物であるメトトレキサート(MTX)をカプセル化したLEDの細胞傷害性のグラフである。バーは、1mg/ml〜10μg/mlのLEDまたは薬物またはその組み合わせの連続希釈物を示す。アジ化合物を、細胞死滅のポジティブコントロールとして使用する。図7Cは、未修飾第4世代PAMAMデンドリマー(G4)、またはFCCP(小分子イオノフォア、カルボニルシアニドp−トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン)を使用するか使用しないで第一級アミンで置換し、遮蔽したシクロデキストリン分子(CD)に結合体化したデンドリマーでの処理後のエンドソーム破壊を示す細胞の百分率を示す棒グラフである。図7Dは、種々のN/P比で種々のLED(G4、G4−3CD、G4−6CD)を使用してpGFPでトランスフェクションした全細胞に対する百分率としてのGFP陽性細胞数のを示す棒グラフである。図7Eは、MFICD3+、CD4+細胞コントロール、および異なる投薬量のCD4siRNA構築物またはルシフェラーゼsiRNA構築物をカプセル化した種々のLEDの相対数を示す棒グラフである。図7Fは、リポフェクタミン(登録商標)または異なるデンドリマー(G)−シクロデキストリン結合体(CD)の組み合わせ含む種々のLEDを使用したsiGFP構築物のトランスフェクション後のeGFPで安定にトランスフェクションした293T細胞中のGFPの発現レベルを示す棒グラフである。このグラフは、siGFPと複合体化した修飾デンドリマーのサイレンシング能力を評価するためにGFPの平均蛍光強度(MFI)を測定している。x軸を、以下のように読み取るべきである:mock:ナンセンスsiRNALFA:LFAに対するコントロールsiRNA G3:未修飾第3世代PAMAMデンドリマーG3 5X:1つのシクロデキストリンが結合体化されたG3デンドリマー(G3−1CD)G3 5xd:2CDが結合体化されたG3(G3−2CD)G3 10x:3CDが結合体化されたG3(G3−3CD)G3 20x:3.4CDが結合体化されたG3(G3−3.4CD)G4:未修飾のG4デンドリマー(G4)G4 5x:1CDが結合体化されたG4デンドリマー(G4−1CD)G4 5xd:1.3CDが結合体化されたG4デンドリマー(G4−1.3CD)G4 10x:G4−3CDG5:未修飾の第5世代(G5)デンドリマーG5 5x:G5−1CDG5 10x:G5−3CDG5 10x 0.5mg:他の処理で200ugの代わりに500ug使用したG5−3CDG5 10x D:G5−2.5CDG5 20x:G5−4CD 。
図8Aは、%MHC−SIINFEKL、マウス骨髄由来樹状細胞(BMDC)を示す棒グラフである。オボアルブミンのみ(OVA)、デンドリマーのみ、またはOVAとデンドリマーとの組み合わせを含むリポソームでの処理後のMHC−SINFEKL陽性細胞。*p<0.05(一元配置ANOVAボンフェローニ事後検定による)。図8Bは、種々のコントロールならびに1種またはそれより多くのデンドリマー(すなわち、G5)、抗原(すなわち、オボアルブミン(OVA))、および標識する場合の表面修飾物質(すなわち、MPLA、および/またはCpG)を含むリポソームを用いた%MHC−SINFEKL陽性細胞(25.D16−PE染色による)を示す棒グラフである。MPLA、OVA、G5、およびCpGを含む粒子処方物を示さなかった。なぜなら、これらの粒子処方物は、極めて少量のOVAタンパク質をカプセル化し、粒子濃度が他の群より高いので、この量のOVAによる処理群の正規化によって細胞傷害性を示したからである。図8Cは、漸増量のCpGが存在するLEDで処理した骨髄樹状細胞(BMDC)から発現したIL−6(pg/mL)を示す棒グラフである。
図8Aは、%MHC−SIINFEKL、マウス骨髄由来樹状細胞(BMDC)を示す棒グラフである。オボアルブミンのみ(OVA)、デンドリマーのみ、またはOVAとデンドリマーとの組み合わせを含むリポソームでの処理後のMHC−SINFEKL陽性細胞。*p<0.05(一元配置ANOVAボンフェローニ事後検定による)。図8Bは、種々のコントロールならびに1種またはそれより多くのデンドリマー(すなわち、G5)、抗原(すなわち、オボアルブミン(OVA))、および標識する場合の表面修飾物質(すなわち、MPLA、および/またはCpG)を含むリポソームを用いた%MHC−SINFEKL陽性細胞(25.D16−PE染色による)を示す棒グラフである。MPLA、OVA、G5、およびCpGを含む粒子処方物を示さなかった。なぜなら、これらの粒子処方物は、極めて少量のOVAタンパク質をカプセル化し、粒子濃度が他の群より高いので、この量のOVAによる処理群の正規化によって細胞傷害性を示したからである。図8Cは、漸増量のCpGが存在するLEDで処理した骨髄樹状細胞(BMDC)から発現したIL−6(pg/mL)を示す棒グラフである。

0018

発明の詳細な説明
I.定義
「ナノリポゲル」は、本明細書中で使用される場合、単層または二層であり得るリポソームシェル内に、ホスト分子を含むことができるポリマーマトリクスコアを有し、任意選択的にコアとシェルが架橋しているコア−シェルナノ粒子をいう。

0019

「ホスト分子」は、本明細書中で使用される場合、活性薬剤と可逆的に会合して複合体を形成する分子または材料をいう。特定の実施形態では、ホストは、活性薬剤と包接複合体を形成する分子である。包接複合体は、活性薬剤(すなわち、ゲスト)または活性薬剤の一部が別の分子、分子群、または材料(すなわち、ホスト)の空隙内に挿入された場合に形成される。ホストは、小分子、オリゴマー、ポリマー、またはその組み合わせであり得る。例示的なホストには、ポリサッカリドアミロース、シクロデキストリン、および複数のアルドース環を含む他の環状またはらせん状の化合物(例えば、モノサッカリドグルコースフルクトース、およびガラクトースなど)の1,4結合および1,6結合を介して形成された化合物)など)およびジサッカリドスクロースマルトース、およびラクトースなど)が含まれる。他の例示的なホスト化合物には、クリプタンドクリプトファンキャビタンドクラウンエーテル、デンドリマー、イオン交換樹脂、カリックスアレーンバリノマイシンナイジェリシンカテナン、ポリカテナン、カルセランド、ククルビツリル、およびスフランドが含まれる。

0020

「小分子」は、本明細書中で使用される場合、約2000g/mol未満、より好ましくは約1500g/mol未満、最も好ましくは約1200g/mol未満の分子量を有する分子をいう。

0021

「ヒドロゲル」は、本明細書中で使用される場合、共有結合架橋または非共有結合架橋によって共に保持された高分子三次元網目構造から形成された水膨潤性ポリマーマトリクスをいう。これは相当量(重量)の水を吸収してゲルを形成することができる。

0022

「ナノ粒子」は、本明細書中で使用される場合、一般に、直径が約10nmから約1ミクロンまで(未満)、好ましくは100nm〜約1ミクロンの粒子をいう。粒子は任意の形状を有し得る。球状のナノ粒子を、一般に、「ナノスフェア」という。

0023

「分子量」は、本明細書中で使用される場合、一般に、特別の規定がない限り、バルクのポリマーの相対平均鎖長をいう。実際には、分子量を、種々の方法(ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)または細管式粘度測定(capillary viscometry)が含まれる)を使用して推定または特徴づけることができる。GPC分子量を、数平均分子量(Mn)と対照的な重量平均分子量(Mw)として報告する。細管式粘度測定により、特定の一連の濃度、温度、および溶媒条件を使用して希釈ポリマー溶液から決定した固有粘度として分子量が推定される。

0024

平均粒径」は、本明細書中で使用される場合、一般に、粒子集団中の粒子の統計的平均粒径(直径)をいう。本質的に球状の粒子の直径は、物理的直径または流体力学直径をいうことができる。非球状粒子の直径は、優先的に、流体力学直径をいうことができる。本明細書中で使用される場合、非球状粒子の直径は、粒子表面上の2点間の最長の直線距離をいうことができる。平均粒径を、当該分野で公知の方法(動的光散乱など)を使用して測定することができる。

0025

単分散」および「均一サイズ分布」は、本明細書中で互換的に使用され、全粒子が同一またはほぼ同一のサイズであるナノ粒子または微粒子の集団を説明する。本明細書中で使用される場合、単分散分布は、分布の90%がメジアン粒径の15%以内、より好ましくはメジアン粒径の10%以内、最も好ましくはメジアン粒径の5%以内にある粒子分布をいう。

0026

「活性薬剤」は、本明細書中で使用される場合、体内で局所的におよび/または全身に作用する生理学的にまたは薬理学的に活性な物質をいう。活性薬剤は、疾患または障害の処置(例えば、治療薬)、防止(例えば、予防薬)、または診断(例えば、診断薬)のために患者に投与される物質である。

0027

II.ナノリポゲル
ナノリポゲルは、活性薬剤の持続送達のためのリポソームおよびポリマーベースの粒子の両方の利点を組み合わせたコア−シェルナノ粒子である。以下でより詳細に考察するように、典型的には、外側シェルは、カーゴを保護し、生体適合性およびターゲティング分子での機能付与のための表面を提供する。外側シェルは、所望するまで(例えば、環境条件または刺激に応答して単分散性再生可能な粒子集団を作製し、所望の細胞型への内在化を媒介するまで)成分が曝露されないように成分をカプセル化する。デンドリマーまたは他のポリマーであり得る内部コアは、外側シェルとは個別且つ付加的な機能性を有する。例えば、内側シェルは、薬物、ワクチン、または造影薬を二次的に堆積させ、異なる生理化学的特性を有する成分の粒子への負荷を増大させ、粒子から内容物を調整可能に放出させ、エンドソーム破壊によってDNA/RNA、薬物、および/またはタンパク質のサイトゾルでの利用可能性を増大させ、これらすべてによって薬物効果、抗原提示、およびトランスフェクション/サイレンシングが増強される。

0028

ナノリポゲルは、1種またはそれより多くのホスト分子を含むポリマーマトリクスコアを有する。ポリマーマトリクスは、好ましくは、1種またはそれより多くのポリ(アルキレンオキシドセグメントポリエチレングリコールなど)および1種またはそれより多くの脂肪族ポリエステルセグメントポリ乳酸など)を含むヒドロゲル(架橋ブロックコポリマーなど)である。1種またはそれより多くのホスト分子(シクロデキストリン、デンドリマー、またはイオン交換樹脂など)は、ポリマーマトリクス内に分散しているか、ポリマーマトリクスに共有結合している。ヒドロゲルコアを、リポソームシェルで包囲する。

0029

ナノリポゲルを、その後に制御様式で放出することができる種々の活性薬剤を組み込むように構築することができる。活性薬剤を、ヒドロゲルマトリクス内に分散させるか、1種またはそれより多くのホスト分子と会合させるか、リポソームシェル内に分散させるか、リポソームシェルに共有結合させるか、その組み合わせを行うことができる。活性薬剤を、ナノリポゲル内のこれらの各局所に選択的に組み込むことができる。さらに、これらの各局所からの活性薬剤の放出速度を、独立して調整することができる。これらの各局所が異なる特性(サイズおよび疎水性/親水性が含まれる)を保有するので、これらの各局所に独立して組み込まれた化学的実体はサイズおよび組成が劇的に異なり得る。例えば、ナノリポゲルに、ポリマーマトリクス内に分散させた1種またはそれより多くのタンパク質およびホスト分子と会合した小分子疎水性薬物を負荷することができる。

0030

このような方法で、ナノリポゲルは、化学的組成および分子量が非常に異なる薬剤を同時徐放することができる。非限定的な例では、ナノリポゲルに、ポリマーマトリクス内に分散させたホスト分子に会合した疎水性の小分子抗原および免疫アジュバント(免疫賦活性タンパク質など)の両方を負荷することができる。これらのナノリポゲルは、免疫応答を至適化するためにアジュバントと共に抗原を徐放することができる。特定の例では、免疫賦活性タンパク質であるインターロイキン−2(IL−2)および低分子量有機分子である2−(5−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−2−tert−ブチル−3H−イミダゾール−4−イル)−6−メチルピリジン塩酸塩(トランスフォーミング成長因子−β(TGF−β)のインヒビター)のナノリポゲルによって同時持続送達が達成される。この構築物は、マウス系において、単独の薬剤または2種の薬剤の組み合わせの溶液での投与によって達成可能な抗腫瘍応答よりもはるかに優れた抗腫瘍応答が得られる。さらに、ナノリポゲルは、好ましくは、ナノリポゲル内にカプセル化させた1種またはそれより多くの活性薬剤の生体内分布を調整することができる。

0031

ナノリポゲルは、典型的には、球状であり、平均粒径は約50nmと約1000nmとの間、より好ましくは約75nmと約300nmとの間、最も好ましくは約90nmと約200nmとの間である。一定の実施形態では、ナノリポゲルの平均粒径は、約100nmと約140nmとの間である。粒子は、非球状であり得る。

0032

ナノリポゲルのリポソームシェル中に存在する脂質の性質に依存して、陽性陰性、または中性付近の表面電荷を有するナノリポゲルを調製することができる。一定の実施形態では、ナノリポゲルは中性付近の表面電荷を保有する。一定の実施形態では、ナノリポゲルのζ電位は、約10mVと約−10mVとの間、より好ましくは約5mVと約−5mVとの間、より好ましくは約3mVと約−3mVとの間、最も好ましくは約2mVと約−2mVとの間である。

0033

A.コア
ナノリポゲルコアは、ポリマーマトリクスおよび1種またはそれより多くのホスト分子から形成される。ナノリポゲルコアは、1種またはそれより多くの活性薬剤をさらに含むことができる。活性薬剤を、ホスト分子と複合体化するか、ポリマーマトリクスを用いて分散させるか、それらの組み合わせを行うことができる。

0034

1.ポリマーマトリクス
ナノリポゲルのポリマーマトリクスを、1種またはそれより多くのポリマーまたはコポリマーから形成することができる。ポリマーマトリクスの組成および形態を変動させることにより、種々の制御放出特徴を達成することができ、それにより、中程度の一定用量の1種またはそれより多くの活性薬剤を長期間にわたって送達可能である。

0035

ポリマーマトリクスを非生分解性ポリマーまたは生分解性ポリマーから形成することができるが、しかし、好ましくは、ポリマーマトリクスは生分解性である。ポリマーマトリクスを、1日〜1年間、より好ましくは7日〜26週間、より好ましくは7日〜20週間、最も好ましくは7日〜16週間の範囲の期間にわたって分解されるように選択することができる。

0036

一般に、天然ポリマーを使用することができるが、合成ポリマーが好ましい。代表的なポリマーには、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(乳酸−co−グリコール酸)、ポリヒドロキシアルカノアート(ポリ3−ヒドロキシブチラートまたはポリ4−ヒドロキシブチラートなど);ポリカプロラクトン;ポリ(オルトエステル);ポリ酸無水物;ポリ(ホスファゼン);ポリ(ラクチド−co−カプロラクトン);ポリ(グリコリド−co−カプロラクトン);ポリカーボネートチロシンポリカーボネートなど);ポリアミド(合成および天然のポリアミドが含まれる)、ポリペプチド、およびポリ(アミノ酸);ポリエステルアミド;他の生体適合性ポリエステル;ポリ(ジオキサノン);ポリ(アルキレンアルキラート);親水性ポリエーテルポリウレタンポリエーテルエステルポリアセタールポリシアノアクリラートポリシロキサン;ポリ(オキシエチレン)/ポリ(オキシプロピレン)コポリマー;ポリケタール;ポリホスファートポリヒドロキシバレラート;ポリアルキレンオキサラート;ポリアルキレンスクシナート;ポリ(マレイン酸)、ポリビニルアルコールポリビニルピロリドン;ポリ(アルキレンオキシド)(ポリエチレングリコール(PEG)など);誘導体化セルロースアルキルセルロース(例えば、メチルセルロース)、ヒドロキシアルキルセルロース(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース)、セルロースエーテルセルロースエステルニトロセルロースなど)、アクリル酸メタクリル酸のポリマーまたはそのコポリマーもしくは誘導体エステル、ポリ(メチルメタクリラート)、ポリ(エチルメタクリラート)、ポリ(ブチルメタクリラート)、ポリ(イソブチルメタクリラート)、ポリ(ヘキシルメタクリラート)、ポリ(イソデシルメタクリラート)、ポリ(ラウリルメタクリラート)、ポリ(フェニルメタクリラート)、ポリ(メチルアクリラート)、ポリ(イソプロピルアクリラート)、ポリ(イソブチルアクリラート)、およびポリ(オクタデシルアクリラート)(本明細書中で集合的に「ポリアクリル酸)と呼ばれる)が含まれる)、ならびにその誘導体、コポリマー、およびブレンドが含まれる。

0037

本明細書中で使用される場合、「誘導体」には、化学基の置換、付加、および当業者によって日常的に作製される上記のポリマー骨格への他の修飾を有するポリマーが含まれる。天然ポリマー(タンパク質(アルブミンコラーゲンゼラチンプロラミンゼインなど)など)およびポリサッカリド(アルギナートおよびペクチンなど)が含まれる)を、ポリマーマトリクスに組み込むこともできる。種々のポリマーを使用してポリマーマトリクスを形成することができるが、一般に、得られたポリマーマトリクスはヒドロゲルであろう。一定の例では、ポリマーマトリクスが天然ポリマーを含む場合、天然ポリマーは、加水分解によって分解されるバイオポリマー(ポリヒドロキシアルカノアートなど)である。

0038

好ましい実施形態では、ポリマーマトリクスは、1種またはそれより多くの架橋性ポリマーを含む。好ましくは、架橋性ポリマーは、ナノリポゲル形成後にポリマーマトリクスを架橋可能な1種またはそれより多くの光重合性基を含む。適切な光重合性基の例には、ビニル基、アクリラート基、メタクリラート基、およびアクリルアミド基が含まれる。存在する場合、光重合性基を、架橋性ポリマーの骨格内、架橋性ポリマーの側鎖のうちの1つ以上内、架橋性ポリマーの末端の1つ以上で、またはその組み合わせに組み込むことができる。

0039

ポリマーマトリクスを、特定の適用に最適な特性(薬物放出速度が含まれる)を有するナノリポゲルを形成するための種々の分子量を有するポリマーから形成することができる。一般に、ポリマーマトリクスを構成するポリマーの平均分子量は約500Daおよび50kDaである。ポリマーマトリクスを非架橋性ポリマーから形成する場合、ポリマーの平均分子量は、典型的には、約1kDaと約50kDaとの間、より好ましくは約1kDaと約70kDaとの間、最も好ましくは約5kDaと約50kDaとの間の範囲である。ポリマーマトリクスを架橋性ポリマーから形成する場合、ポリマーは、典型的には、約500Daと約25kDaとの間、より好ましくは約1kDaと約10kDaとの間、最も好ましくは約3kDaと約6kDaとの間の範囲のより低い平均分子量を有する。特定の実施形態では、ポリマーマトリクスを、平均分子量が約5kDaの架橋性ポリマーから形成する。

0040

いくつかの実施形態では、ポリマーマトリクスを、ポリ(アルキレンオキシド)ポリマーまたは1種またはそれより多くのポリ(アルキレンオキシド)セグメントを含むブロックコポリマーから形成する。ポリ(アルキレンオキシド)ポリマーまたはポリ(アルキレンオキシド)ポリマーセグメントは、8と500との間の反復単位、より好ましくは40と300との間の反復単位、最も好ましくは50と150との間の反復単位を含むことができる。適切なポリ(アルキレンオキシド)には、ポリエチレングリコール(ポリエチレンオキシドまたはPEGとも呼ばれる)、ポリプロピレン1,2−グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)、ポリプロピレン1,3−グリコール、およびそのコポリマーが含まれる。

0041

いくつかの実施形態では、ポリマーマトリクスを、脂肪族ポリエステルまたは1種またはそれより多くの脂肪族ポリエステルセグメントを含むブロックコポリマーから形成する。好ましくは、ポリエステルまたはポリエステルセグメントは、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(グリコール酸)PGA、またはポリ(ラクチド−co−グリコリド)(PLGA)である。

0042

好ましい実施形態では、ポリマーマトリクスを、1種またはそれより多くのポリ(アルキレンオキシド)セグメント、1種またはそれより多くの脂肪族ポリエステルセグメント、および任意選択的な1種またはそれより多くの光重合性基を含むブロックコポリマーから形成する。これらの場合、1種またはそれより多くのポリ(アルキレンオキシド)セグメントは、得られたポリマーマトリクスが適切なヒドロゲルを形成するようにポリマーに必要な親水性を付与する一方で、ポリエステルセグメントは調整可能な疎水性/親水性および/または所望のin vivo分解特徴を有するポリマーマトリクスを提供する。

0043

ポリエステルセグメントの分解速度、しばしば対応する薬物放出速度を、数日(純粋なPGAの場合)から数ヶ月(純粋なPLAの場合)まで変化させることができ、ポリエステルセグメント中のPLAのPGAに対する比を変化させることによって容易に操作することができる。さらに、ポリ(アルキレンオキシド)(PEGなど)および脂肪族ポリエステル(PGA、PLA、およびPLGAなど)はヒトでの使用の安全性が確立されており、これらの材料はヒトへの臨床適用(薬物送達系が含まれる)において30年を超えて使用されている。

0044

一定の実施形態では、ポリマーマトリクスを、中心ポリ(アルキレンオキシド)セグメント、中心ポリ(アルキレンオキシド)セグメントのいずれかの末端に結合した隣接脂肪族ポリエステルセグメント、および1種またはそれより多くの光重合性基を含むトリブロックコポリマーから形成する。好ましくは、中心ポリ(アルキレンオキシド)セグメントはPEGであり、脂肪族ポリエステルセグメントは、PGA、PLA、またはPLGAである。

0045

一般に、中心ポリ(アルキレンオキシド)セグメントの平均分子量は、隣接ポリエステルセグメントの平均分子量より高い。一定の実施形態では、中心ポリ(アルキレンオキシド)セグメントの平均分子量は、1つの隣接ポリエステルセグメントの平均分子量の少なくとも3倍、より好ましくは1つの隣接ポリエステルセグメントの平均分子量の少なくとも5倍、最も好ましくは1つの隣接ポリエステルセグメントの平均分子量の少なくとも10倍である。

0046

いくつかの場合、中心ポリ(アルキレンオキシド)セグメントの平均分子量は、約500Daと約10,000Daとの間、より好ましくは約1,000Daと約7,000Daとの間、最も好ましくは約2,500Daと約5,000Daとの間の範囲である。特定の実施形態では、中心ポリ(アルキレンオキシド)セグメントの平均分子量は約4,000Daである。典型的には、各隣接ポリエステルセグメントの平均分子量は、約100Daと約3,500Daとの間、より好ましくは約100Daと約1,000Daとの間、最も好ましくは約100Daと約500Daとの間の範囲である。

0047

1つの好ましい実施形態では、ポリマーマトリクスを、以下:

0048

0049

に示すトリブロックコポリマーから形成し、式中、mおよびnは、それぞれ独立して、1と500との間、より好ましくは10と150との間の整数である。

0050

好ましい天然ポリマーの例には、タンパク質(アルブミン、コラーゲン、ゼラチン、およびプロラミン(例えば、ゼイン)など)およびポリサッカリド(アルギナート、セルロース誘導体、およびポリヒドロキシアルカノアート(例えば、ポリヒドロキシブチラート)など)が含まれる。微粒子のin vivo安定性を、ポリエチレングリコール(PEG)と共重合したポリ(ラクチド−co−グリコリド)などのポリマーの使用によって生成中に調整することができる。PEGを外面上に曝露する場合、PEGは、PEGの親水性によってこれらの材料が循環する時間を増大させることができる。

0051

好ましい非生分解性ポリマーの例には、エチレンビニルアセタート、ポリ(メト)アクリル酸、ポリアミド、コポリマー、およびその混合物が含まれる。

0052

マトリクスを、伝統的なイオン性ゲル化技術によって生成されたゲル型ポリマー(アルギナートなど)から作製することもできる。ポリマーを最初に水溶液に溶解し、硫酸バリウムまたはいくつかの生物活性剤と混合し、次いで、いくつかの場合に液滴を分離するために窒素ガス流を使用する微小滴形成デバイスによって押し出す。ゆっくり撹拌させた(およそ100〜170RPM)イオン性硬化浴を、形成された微小滴を捕捉するために押し出しデバイス下に配置する。微粒子を、十分な時間でゲル化させるために浴中で20〜30分間インキュベートする。微粒子の粒径を、種々のサイズの押出機の使用または窒素ガスの流量またはポリマー溶液の流量のいずれかの変化によって制御する。キトサン微粒子を、ポリマーの酸性溶液への溶解およびトリホスファートとの架橋によって調製することができる。カルボキシメチルセルロースCMC)微粒子を、酸溶液へのポリマーの溶解および鉛イオンでの微粒子の沈殿によって調製することができる。負に荷電したポリマー(例えば、アルギナート、CMC)の場合、異なる分子量の正に荷電したリガンド(例えば、ポリリジンポリエチレンイミン)を、イオン結合させることができる。

0053

おそらく、脂肪族ポリエステル、特に、疎水性ポリ(乳酸)(PLA)、より親水性のポリ(グリコール酸)PGAおよびそのコポリマーであるポリ(ラクチド−co−グリコリド)(PLGA)が最も広く使用されている。これらのポリマーの分解速度、しばしば対応する薬物放出速度を、数日(PGA)から数ヶ月(PLA)まで変化させることができ、PLAのPGAに対する比を変化させることによって容易に操作される。第2に、PLGAならびにそのホモポリマーPGAおよびPLAの生理学的適合性は、ヒトでの使用の安全性が確立されており、これらの材料は種々のヒトへの臨床適用(薬物送達系が含まれる)において30年を超える歴史がある。PLGAナノ粒子を、受動的または能動的なターゲティングのいずれかによって薬物の薬物動態学および標的組織への生体内分布を改善する種々の方法で処方することができる。微粒子を、カプセル化または結合された分子が数日から数週間にわたって放出されるようにデザインする。放出持続時間に影響を及ぼす要因には、周辺媒質のpH(PLGAの酸触媒加水分解に起因するpH5およびそれ未満で放出速度がより早い)およびポリマー組成が含まれる。脂肪族ポリエステルは疎水性が異なり、それによって分解速度に影響を及ぼす。特に、疎水性ポリ(乳酸)(PLA)、より親水性の高いポリ(グリコール酸)PGA、およびそのコポリマーであるポリ(ラクチド−co−グリコリド)(PLGA)は、種々の放出速度を有する。これらのポリマーの分解速度、しばしば対応する薬物放出速度を、数日(PGA)から数ヶ月(PLA)まで変化させることができ、この速度はPLAのPGAに対する比を変化させることによって容易に操作される。

0054

2.ホスト分子
ホスト分子は、活性薬剤と可逆的に会合して複合体を形成する分子または材料である。可逆的に活性薬剤と複合体を形成する能力のために、ホスト分子は複合体化した活性薬剤のin vivoでの放出を調節するように機能することができる。

0055

いくつかの場合、ホスト分子は、活性薬剤と包接複合体を形成する分子である。包接複合体は、活性薬剤(すなわち、ゲスト)または活性薬剤の一部が別の分子、分子群、または材料(すなわち、ホスト)の空隙内に挿入された場合に形成される。典型的には、ゲスト分子は、宿主の枠組みや構造に影響を及ぼすことなくホスト分子と会合する。例えば、包接複合体の場合、ホスト分子中利用可能な空隙のサイズおよび形状は、複合体形成の結果として実質的に不変である。

0056

ホスト分子は、小分子、オリゴマー、ポリマー、またはその組み合わせであり得る。例示的なホストには、ポリサッカリド(アミロース、シクロデキストリン、および複数のアルドース環を含む他の環状またはらせん状の化合物(例えば、モノサッカリド(グルコース、フルクトース、およびガラクトースなど)の1,4結合および1,6結合を介して形成された化合物)など)およびジサッカリド(スクロース、マルトース、およびラクトースなど)が含まれる。他の例示的なホスト化合物には、クリプタンド、クリプトファン、キャビタンド、クラウンエーテル、デンドリマー、イオン交換樹脂、カリックスアレーン、バリノマイシン、ナイジェリシン、カテナン、ポリカテナン、カルセランド、ククルビツリル、およびスフェランドが含まれる。

0057

さらなる他の実施形態では、有機ホスト化合物または有機ホスト材料には、カーボンナノチューブフラーレン、および/またはグラフィーム(grapheme)ベースホスト材料が含まれる。カーボンナノチューブ(CNT)は、円柱ナノ構造を有する炭素同素体である。ナノチューブは球状バッキーボールも含まれるフラーレン構造ファミリーメンバーであり、ナノチューブの末端をバッキーボール構造の半球キャッピングすることができる。その名称は、グラフェンと呼ばれる1原子の厚さの炭素シートによって形成された壁を有するその長い中空構造に由来する。これらのシートは特異的且つ個別の(「カイラル」)角で丸められ、ローリング角半径との組み合わせがナノチューブの特性を決定する。ナノチューブを、単一壁ナノチューブ(SWNT)および多重壁ナノチューブ(MWNT)に分類することができる。ナノチューブおよび/またはフラーレンは、例えば、チューブまたはフラーレン内に送達すべき材料(すなわち、ゲスト)のカプセル化または捕捉によってホストとしての機能を果たすことができる。あるいは、チューブおよび/またはフラーレンの外部および/または内部を、送達すべきゲストと複合体化することができる官能基で官能化することができる。複合体化には、イオン相互作用、水素結合ファンデルワールス相互作用、およびπ−π相互作用(πスタッキングなど)が含まれるが、これらに限定されない。

0058

グラフェンは炭素同素体でもある。グラフェンの構造は、ハニカム状結晶格子中に高密度充填されたsp2結合炭素原子の1原子の厚さの平面シートである。グラフェンは、いくつかの炭素同素体(グラファイトチャコール、カーボンナノチューブ、およびフラーレンが含まれる)の基本構造要素である。送達すべきゲストは、ナノチューブおよびフラーレンについて上記のように、グラフェンまたは官能化グラフェンと会合および/または複合体化することができる。

0059

ホスト材料は無機材料でもあり得、無機リン酸塩およびシリカが含まれるが、これらに限定されない。

0060

適切なホスト分子は、一般に、送達すべき活性薬剤の正体および所望の薬物放出プロフィールを考慮してナノリポゲルに組み込むために選択される。送達される活性薬剤との複合体を形成するために、ホスト分子を、一般に、立体的性質(サイズ)および電子的性質(電荷および極性)の両方の観点から活性薬剤に有利なように選択する。例えば、送達すべき活性薬剤と包接複合体を形成するホスト分子の場合、ホスト分子は、典型的には、活性薬剤を組み込むための適切なサイズの間隙を保有するであろう。さらに、ホスト分子は、典型的には、活性薬剤との複合体形成を促進するのに適切な疎水性/親水性の間隙を保有する。ゲスト−ホスト相互作用の強度は、ナノリポゲルからの活性薬剤の薬物放出プロフィールに影響を及ぼし、ゲスト−ホスト相互作用が強いほど一般に薬物放出が長期になるであろう。

0061

一般に、ホスト分子を、ナノリポゲルコアを形成するポリマーマトリクス内に分散させる。いくつかの場合、1種またはそれより多くのホスト分子を、ポリマーマトリクスに共有結合させる。例えば、ホスト分子を、ポリマーマトリクスと反応する1種またはそれより多くのペンダント反応性官能基で官能化することができる。特定の実施形態では、ホスト分子は、ポリマーマトリクスと反応してポリマーマトリクスと架橋する1種またはそれより多くのペンダント反応性官能基を含む。適切な反応性官能基の例には、メタクリラート、アクリラート、ビニル基、エポキシドチイランアジド、およびアルキンが含まれる。

0062

一定の実施形態では、ホスト分子はシクロデキストリンである。シクロデキストリンは、6個(α−シクロデキストリン)、7個(β−シクロデキストリン)、8個(γ−シクロデキストリン)、またはそれを超えるα−(1,4)連結グルコース残基を含む環状オリゴサッカリドである。シクロデキストリンのヒドロキシル基が環の外側に配向している一方で、グルコシド酸素および非交換水素原子の2つの環は間隙の内側に向かっている。結果として、シクロデキストリンは、親水性の外部と組み合わせた疎水性の内部間隙を保有する。疎水性活性薬剤との組み合わせの際に、活性薬剤(すなわち、ゲスト)は、シクロデキストリン(すなわち、ホスト)の疎水性の内部に挿入される。

0063

シクロデキストリンを、大環状分子一級または二級ヒドロキシル基またはその両方のいくつかまたはすべてが1種またはそれより多くのペンダント基で官能化されるように化学修飾することができる。ペンダント基は、ポリマーマトリクス(メタクリラート、アクリラート、ビニル基、エポキシド、チイラン、アジド、アルキン、およびその組み合わせなど)と反応することができる反応性官能基であり得る。ペンダント基はまた、シクロデキストリンの溶解度を改変する働きをすることができる。例示的なこの型の基には、1種またはそれより多くの(例えば、1、2、3、または4つの)ヒドロキシ基カルボキシ基カルボニル基アシル基オキシ基、およびオキソ基で任意選択的に置換されたスルフィニルスルホニル、ホスファート、アシル、およびCl〜C12アルキル基が含まれる。これらのアルコール残基修飾方法は当該分野で公知であり、多数のシクロデキストリン誘導体が市販されている。

0064

適切なシクロデキストリンの例には、α−シクロデキストリン;β−シクロデキストリン;γ−シクロデキストリン;メチルα−シクロデキストリン;メチルβ−シクロデキストリン;メチルγ−シクロデキストリン;エチルβ−シクロデキストリン;ブチルα−シクロデキストリン;ブチルβ−シクロデキストリン;ブチルγ−シクロデキストリン;ペンチルγ−シクロデキストリン;ヒドロキシエチルβ−シクロデキストリン;ヒドロキシエチルγ−シクロデキストリン;2−ヒドロキシプロピルα−シクロデキストリン;2−ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン;2−ヒドロキシプロピルγ−シクロデキストリン;2−ヒドロキシブチルβ−シクロデキストリン;アセチルα−シクロデキストリン;アセチルβ−シクロデキストリン;アセチルγ−シクロデキストリン;プロピオニルβ−シクロデキストリン;ブチリルβ−シクロデキストリン;スクシニルα−シクロデキストリン;スクシニルβ−シクロデキストリン;スクシニルγ−シクロデキストリン;ベンゾイルβ−シクロデキストリン;パルミチルβ−シクロデキストリン;トルエンスルホニルβ−シクロデキストリン;アセチルメチルβ−シクロデキストリン;アセチルブチルβ−シクロデキストリン;グルコシルα−シクロデキストリン;グルコシルβ−シクロデキストリン;グルコシルγ−シクロデキストリン;マルトシルα−シクロデキストリン;マルトシルβ−シクロデキストリン;マルトシルγ−シクロデキストリン;α−シクロデキストリンカルボキシメチルエーテル;β−シクロデキストリンカルボキシメチルエーテル;γ−シクロデキストリンカルボキシメチルエーテル;カルボキシメチルエチルβ−シクロデキストリン;リン酸エステルα−シクロデキストリン;リン酸エステルβ−シクロデキストリン;リン酸エステルγ−シクロデキストリン;3−トリメチルアンモニウム−2−ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン;スルホブチルエーテルβ−シクロデキストリン;カルボキシメチルα−シクロデキストリン;カルボキシメチルβ−シクロデキストリン;カルボキシメチルγ−シクロデキストリン、およびその組み合わせが含まれる。

0065

好ましいシクロデキストリンには、1種またはそれより多くのペンダントアクリラート基またはペンダントメタクリラート基で官能化されたα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、およびγ−シクロデキストリンが含まれる。特定の実施形態では、ホスト分子は、複数のメタクリラート基で官能化されたβ−シクロデキストリンである。例示的なこの型のホスト分子を以下:

0066

0067

に例示し、ここで、RはC1〜C6アルキル基を示す。

0068

さらなる例として、ホスト分子はまた、イオン相互作用を介して活性薬剤と一過性に会合する材料であり得る。例えば、制御薬物放出で用いる当該分野で公知の従来のイオン交換樹脂は、ホスト分子としての機能を果たし得る。例えば、Chen,ら、“Evaluation of ion−exchange microspheres as carriers for the anticancer drug doxorubicin:in vitro studies.”J.Pharm.Pharmacol.44(3):211−215(1992)およびFarag,ら、“Rate of release of organic carboxylic acidsfrom ion exchange resins”J.Pharm.Sci.77(10):872−875(1988)を参照のこと。

0069

例示を目的として、送達される活性薬剤がカチオン種である場合、適切なイオン交換樹脂は、生理学的に許容され得る足場上にスルホン酸基(または修飾スルホン酸基)または任意選択的に修飾されたカルボン酸基を含むことができる。同様に、活性薬剤がアニオン種である場合、適切なイオン交換樹脂は、アミンベースの基(例えば、強力な相互作用のためのトリメチルアミンまたは弱い相互作用のためのジメチルエタノールアミン)を含むことができる。カチオン性ポリマー(ポリエチレンイミン(PEI)など)は、複合体オリゴヌクレオチド(siRNAなど)のホスト分子として機能することができる。

0070

他の場合では、ホスト分子はデンドリマー(ポリ(アミドアミン)(PAMAM)デンドリマーなど)である。カチオン性およびアニオン性のデンドリマーは、上記のように活性薬剤とのイオン性会合によってホスト材料として機能することができる。さらに、中サイズのデンドリマー(第3世代および第4世代のPAMAMデンドリマーなど)は、例えば、核酸の複合体化によって活性薬剤に適応することができる内部ボイドスペースを保有し得る。

0071

いくつかの実施形態では、ホスト分子は、シクロデキストリンと結合体化したデンドリマーである。いくつかの実施形態では、シクロデキストリンは、デンドリマーの第一級アミンを遮蔽する。適切なデンドリマーおよびシクロデキストリンは上記で考察している。未修飾デンドリマー(すなわち、第4世代PAMAMデンドリマー(G4))は、経験的に、エンドソーム破壊において、シクロデキストリン(cyclodexrin)(CD)と結合体化したデンドリマーより優れている(以下の実施例を参照のこと)。理論に拘束されないが、PAMAMデンドリマー上の末端アミン基プロトンスポンジ効果によってエンドソームを緩衝化し、エンドソームを破壊すると考えられる。したがって、CDが増えることによってエンドソーム破壊が減少する。以下の実施例で考察するように、デンドリマーとシクロデキストリンとの異なる組み合わせを使用して、細胞内でのトランスフェクション効率およびエンドソーム破壊レベルを調整することができる。

0072

好ましくは、1種またはそれより多くのホスト分子は、ポリマーマトリクスの約0.1%〜約40%w/w、より好ましくは全処方物の約0.1%〜約25%w/wの量で存在する。

0073

3.活性薬剤
送達すべき活性薬剤には、治療薬、栄養補助薬(nutritional agent)、診断薬、および予防薬が含まれる。活性薬剤は、小分子の活性薬剤または生体高分子(タンパク質、ポリペプチド、または核酸など)であり得る。適切な小分子活性薬剤には、有機化合物および有機金属化合物が含まれる。小分子活性薬剤は、親水性、疎水性、または両親媒性の化合物であり得る。

0074

ナノリポゲルに組み込むことができる例示的な治療薬には、腫瘍抗原、CD4+T細胞エピトープ、サイトカイン、化学治療剤放射性核種、小分子シグナル伝達インヒビター、光熱アンテナ(photothermal antenna)、モノクローナル抗体免疫性危険シグナル伝達分子(immunologic danger signaling molecule)、他の免疫療法薬酵素抗生物質抗ウイルス剤(特に、プロテアーゼインヒビターのみまたはHIVまたはB型肝炎もしくはC型肝炎の処置のためのヌクレオシドとの組み合わせ)、抗寄生虫薬(蠕虫原生動物)、成長因子成長抑制物質(growth inhibitor)、ホルモン、ホルモンアンタゴニスト、抗体およびその生物活性フラグメントヒト化抗体単鎖抗体、およびキメラ抗体が含まれる)、抗原およびワクチン処方物(アジュバントが含まれる)、ペプチド薬抗炎症薬、免疫調節薬(先天性免疫系を活性化するためにToll様受容体に結合するリガンド(CpGオリゴヌクレオチドが含まれるが、これらに限定されない)、適応免疫系を動員して至適化する分子、細胞傷害性Tリンパ球ナチュラルキラー細胞、およびヘルパーT細胞の作用を活性化または上方制御する分子、およびサプレッサーT細胞または調節性T細胞不活化または下方制御する分子が含まれる)、ナノリポゲルの細胞内への取り込みを促進する薬剤(樹状細胞および他の抗原提示細胞が含まれる)、栄養補助物質(nutraceutical)(ビタミンなど)、およびオリゴヌクレオチド薬(DNA、RNA、アンチセンスアプタマー、低分子干渉RNA、リボザイムリボヌクレアーゼPのための外部ガイド配列、および三重鎖形成剤が含まれる)が含まれる。

0075

例示的な診断薬には、常磁性分子、蛍光化合物磁性分子、および放射性核種、X線造影剤、および造影剤が含まれる。

0076

一定の実施形態では、ナノリポゲルは1種またはそれより多くの抗癌剤を含む。代表的な抗癌剤には、アルキル化剤シスプラチンカルボプラチンオキサリプラチン、メクロレタミン、シクロホスファミドクロラムブシルダカルバジンロムスチンカルムスチンプロカルバジン、クロラムブシル、およびイフォスファミドなど)、代謝拮抗物質フルオロウラシル(5−FU)、ゲムシタビン、メトトレキサート、シトシンアラビノシドフルダラビン、およびフロクスウリジンなど)、抗有糸分裂薬タキサンパクリタキセルおよびドセタキセル(docetaxel)など)およびビンカアルカロイドビンクリスチンビンブラスチンビノレルビン、およびビンデシンなど)が含まれる)、アントラサイクリンドキソルビシンダウノルビシンバルルビシンイダルビシンエピルビシン、およびアクチノマイシンアクチノマイシンDなど)が含まれる)、細胞傷害性抗生物質(マイトマイシンプリカマイシン、およびブレオマイシンが含まれる)、トポイソメラーゼインヒビター(カンプトセシン(カンプトセシン、イリノテカン、およびトポテカンなど)およびエピポフィトキシンの誘導体(アムサクリンエトポシド、エトポシドホスファート、およびテニポシドなど)が含まれる)、血管内皮成長因子VEGF)に対する抗体(ベバシズマブアバスチン(登録商標)など)、他の抗VEGF化合物サリドマイド(サロミド(登録商標))およびその誘導体(レナリドマイドレブリミド(登録商標))など);エンドスタチンアンギオスタチン受容体チロシンキナーゼ(RTK)インヒビター(スニチニブ(スーテント(登録商標))など);チロシンキナーゼインヒビターソラフェニブ(ネクサバール(登録商標))、エルロチニブタルセバ(登録商標))、パゾパニブアキシチニブ、およびラパチニブなど);トランスフォーミング成長因子−αインヒビターまたはトランスフォーミング成長因子−βインヒビター、および上皮成長因子受容体に対する抗体(パニツムマブ(ベクチビックス(登録商標))およびセツキシマブエルタックス(登録商標)など))が含まれるが、これらに限定されない。

0077

一定の実施形態では、ナノリポゲルは、1種またはそれより多くの免疫調節薬を含む。例示的な免疫調節薬には、サイトカイン、キサンチン、インターロイキン、インターフェロンオリゴデオキシヌクレオチドグルカン、成長因子(例えば、TNF、CSFGM−CSF、およびG−CSF)、ホルモン(エストロゲンジエチルスチルベストロールエストラジオール)、アンドロゲンテストステロンハロスチン(登録商標)(フルオキシメステロン))、プロゲスチンメガス(登録商標)(酢酸メゲストロール)、プロベラ(登録商標)(酢酸メドロキシプロゲステロン))、およびコルチコステロイドプレドニゾンデキサメタゾンヒドロコルチゾン)など)が含まれる。

0078

粒子と会合することができる免疫学的アジュバントの例には、TLRリガンドC型レクチン受容体リガンド、NOD様受容体リガンド、RLRリガンド、およびRAGEリガンドが含まれるが、これらに限定されない。TLRリガンドには、リポ多糖LPS)およびその誘導体、ならびにリピドAおよびその誘導体(モノホスホリルリピドA(MPL)、グリコピラノシルリピドA、PET−リピドA、および3−O−デスアシル−4’−モノホスホリルリピドAが含まれるが、これらに限定されない)が含まれ得る。特定の実施形態では、免疫学的アジュバントはMPLである。別の実施形態では、免疫学的アジュバントはLPSである。TLRリガンドには、TLR3リガンド(例えば、ポリイノシン酸ポリシチジル酸(ポリ(I:C))、TLR7リガンド(例えば、イミキモドおよびレシキモド)、およびTLR9リガンドも含まれ得るが、これらに限定されない。

0079

ナノリポゲルはまた、抗原および/またはアジュバント(すなわち、免疫応答を増強する分子)を含むことができる。ペプチド、タンパク質、およびDNAベースのワクチンを使用して、種々の疾患または状態に対する免疫を誘導することができる。細胞媒介性免疫は、ウイルス感染細胞を検出および破壊するために必要である。最も伝統的なワクチン(例えば、タンパク質ベースのワクチン)は、体液性免疫のみを誘導することができる。DNAベースのワクチンが体液性免疫および細胞媒介性免疫の両方を誘導することができるので、DNAベースのワクチンは、ウイルスまたは寄生虫に対してワクチン接種するための固有の手段である。さらに、DNAベースのワクチンは、潜在的に、伝統的なワクチンより安全である。DNAワクチンは、相対的により安定であり、製造および保存の際の費用効果がより高い。DNAワクチンは、2つの主な成分(DNAキャリア(または送達ビヒクル)および抗原をコードするDNA)からなる。DNAキャリアはDNAを分解から保護し、特定の組織または細胞へのDNA侵入および有効レベルでの発現を容易にすることができる。

0080

一定の実施形態では、ナノリポゲルコアは2つ以上の活性薬剤を含む。好ましい実施形態では、ナノリポゲルコアは、好ましくは1種またはそれより多くの適切なホスト分子と会合した小分子疎水性活性薬剤およびポリマーマトリクス内に分散された親水性活性薬剤の両方を含む。特定の実施形態では、親水性活性薬剤は、タンパク質(治療サイトインなど)である。ホスト分子と会合した疎水性活性薬剤およびポリマーマトリクス内に分散された親水性分子の組み込みにより、2つ以上の活性薬剤(多様な生理化学的特徴(溶解度、疎水性/親水性、分子量、およびその組み合わせなど)を有する2つ以上の活性薬剤が含まれる)を制御放出させることができる。

0081

実施例によって証明された好ましい実施形態では、ホスト分子を使用して、低分子量化合物化学療法薬など)(ホスト分子が低分子量化合物の放出を遅延させる場合)およびより大きな親水性化合物(サイトカインなど)を、類似の期間にわたって両分子が放出するように送達させる。

0082

B.シェル成分
ナノリポゲルは、1種またはそれより多くの同心円状の脂質単層または脂質二重層から構成されるリポソームシェルを含む。シェルは、1種またはそれより多くの(one or)活性薬剤、ターゲティング分子、またはその組み合わせをさらに含むことができる。

0083

1.脂質
ナノリポゲルは、1種またはそれより多くの同心円状の脂質単層または脂質二重層から構成されるリポソームシェルを含む。リポソームシェルの組成を、in vivoでの1種またはそれより多くの活性薬剤の放出速度に影響を及ぼすように変化させることができる。脂質を、必要に応じて共有結合的に架橋させてin vivo薬物放出を変更することもできる。

0084

脂質シェルを、単一の脂質二重層(すなわち、シェルは単層であり得る)またはいくつかの同心円状の脂質二重層(すなわち、シェルは多層であり得る)から形成することができる。脂質シェルを単一の脂質から形成することができるが、好ましい実施形態では、脂質シェルを、1つを超える脂質の組み合わせから形成する。脂質は、生理学的pHで中性、アニオン性、またはカチオン性の脂質であり得る。

0085

適切な中性およびアニオン性の脂質には、ステロールおよび脂質(コレステロール、リン脂質リゾ脂質リゾリン脂質、およびスフィンゴ脂質など)が含まれる。中性およびアニオン性の脂質には、ホスファチジルコリン(PC)(PC、ダイズPCなど)(1,2−ジアシルグリセロ−3−ホスホコリンが含まれる);ホスファチジルセリン(PS)、ホスファチジルグリセロールホスファチジルイノシトール(PI);糖脂質スフィンゴリン脂質スフィンゴミエリンなど);スフィンゴ糖脂質(1−セラミジルグルコシドとしても公知)(セラミドガラクトピラノシドガングリオシド、およびセレブロシドなど);脂肪酸、カルボン酸基を含むステロール(コレステロールなど)、またはその誘導体;および1,2−ジアシル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミンまたは1,2−ジオレオリルグリセリルホスファチジルエタノールアミンDOPE)、1,2−ジヘキサデシルホスホエタノールアミン(DHPE)、1,2−ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)、1,2−ジパルミトイルホスファチジルコリンDPPC)、および1,2−ジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC)が含まれる)が含まれるが、これらに限定されない。これらの脂質の天然の誘導体(例えば、組織由来のL−α−ホスファチジル卵黄、心臓、脳、肝臓、ダイズ)および/または合成の誘導体(例えば、飽和および不飽和の1,2−ジアシル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン、1−アシル−2−アシル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン、1,2−ジヘプタノイル−SN−グリセロ−3−ホスホコリン)も適切である。

0086

適切なカチオン性脂質には、例えば、メチル硫酸塩として、TAP脂質とも呼ばれるN−[1−(2,3−ジオレオイルオキシプロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウム塩が含まれる。適切なTAP脂質には、DOTAP(ジオレオイル−)、DMTAP(ジミリストイル−)、DPTAP(ジパルミトイル−)、およびDSTAP(ジステアロイル−)が含まれるが、これらに限定されない。他の適切なカチオン性脂質には、ジメチルジオクタデシルアンモニウムブロミドDDAB)、1,2−ジアシルオキシ−3−トリメチルアンモニウムプロパン、N−[1−(2,3−ジオロイルオキシ)プロピル]−Ν,Ν−ジメチルアミンDODAP)、1,2−ジアシルオキシ−3−ジメチルアンモニウムプロパン、N−[1−(2,3−ジオレイルオキシ)プロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)、1,2−ジアルキルオキシ−3−ジメチルアンモニウムプロパン、ジオクタデシルアミドグリシルスペルミン(DOGS)、3−[N−(N’,N’−ジメチルアミノエタンカルバモイル]コレステロール(DC−Chol);2,3−ジオレオイルオキシ−N−(2−(スペルミンカルボキサミド)−エチル)−N,N−ジメチル−1−プロパンアミニウムトリフルオロアセタート(DOSPA)、β−アラニルコレステロール、セチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)、ジC14−アミジン、N−tert−ブチル−N’−テトラデシル−3−テトラデシルアミノプロピオンアミジン、N−(α−トリメチルアンモニオアセチル)ジドデシル−D−グルタマートクロリド(TMAG)、ジテトラデカノイル−N−(トリメチルアンモニオ−アセチル)ジエタノールアミンクロリド、1,3−ジオレオイルオキシ−2−(6−カルボキシスペルミル)−プロピルアミド(DOSPER)、およびN,N,N’,N’−テトラメチル−、N’−ビス(2−ヒドロキシルエチル)−2,3−ジオレオイルオキシ−1,4−ブタンジアンモニウムヨージド、1−[2−(アシルオキシ)エチル]2−アルキルアルケニル)−3−(2−ヒドロキシエチル)−イミダゾリニウムクロリド誘導体(1−[2−(9(Z)−オクタデセノイルオキシ)エチル]−2−(8(Z)−ヘプタデセニル−3−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリニウムクロリド(DOTIM)および1−[2−(ヘキサデカノイルオキシ)エチル]−2−ペンタデシル−3−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリニウムクロリド(DPTIM)など)、および第四級アミン上にヒドロキシアルキル部分を含む2,3−ジアルキルオキシプロピル第四級アンモニウム誘導体(例えば、1,2−ジオレオイル−3−ジメチル−ヒドロキシエチルアンモニウムブロミド(DORI)、1,2−ジオレイルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシエチルアンモニウムブロミド(DORIE)、1,2−ジオレイルオキシプロピル−3−ジメチル(dimetyl)−ヒドロキシプロピルアンモニウムブロミド(DORIE−HP)、1,2−ジオレイル−オキシ−プロピル−3−ジメチル−ヒドロキシブチルアンモニウムブロミド(DORIE−HB)、1,2−ジオレイルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシペンチルアンモニウムブロミド(DORIE−Hpe)、1,2−ジミリスチルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシルエチルアンモニウムブロミド(DMRIE)、1,2−ジパルミチルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシエチルアンモニウムブロミド(DPRIE)、および1,2−ジステリルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシエチルアンモニウムブロミド(DSRIE))が含まれる。

0087

他の適切な脂質には、上記の中性、アニオン性、およびカチオン性の脂質のPEG化誘導体が含まれる。1種またはそれより多くのPEG化脂質誘導体の脂質シェルへの組み込みにより、その表面上にポリエチレングリコール鎖を示すナノリポゲルを得ることができる。得られたナノリポゲルは、その表面上にPEG鎖欠くナノリポゲルと比較してin vivoでの安定性および循環時間が増大し得る。適切なPEG化脂質の例には、ジステアロイルホスファチジルエタノールアミン(ethanlamine)−ポリエチレングリコール(DSPE−PEG)(DSPE PEG(分子量2000)およびDSPE PEG(分子量5000)が含まれる)、ジパルミトイル−グリセロ−スクシナートポリエチレングリコール(DPGS−PEG)、ステアリル−ポリエチレングリコール、およびコレステリル−ポリエチレングリコールが含まれる。

0088

好ましい実施形態では、脂質シェルを、1つを超える脂質の組み合わせから形成する。一定の実施形態では、脂質シェルを、少なくとも3つの脂質の混合物から形成する。特定の実施形態では、脂質シェルを、ホスファチジルコリン(PC)、1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[アミノ(ポリエチレングリコール)−2000](DSPE−PEG)、およびコレステロールの混合物から形成する。

0089

いくつかの実施形態では、脂質シェルを、1種またはそれより多くのPEG化リン脂質および1種またはそれより多くのさらなる脂質またはステロールの混合物から形成する。一定の例では、1種またはそれより多くのPEG化脂質の1種またはそれより多くのさらなる脂質またはステロールに対するモル比は、約1:1〜約1:6、より好ましくは約1:2〜約1:6、最も好ましくは約1:3〜約1:5の範囲である。特定の実施形態では、1種またはそれより多くのPEG化脂質の1種またはそれより多くのさらなる脂質またはステロールに対するモル比は約1:4である。

0090

いくつかの実施形態では、脂質シェルを、1種またはそれより多くのリン脂質および1種またはそれより多くのさらなる脂質またはステロールの混合物から形成する。一定の例では、1種またはそれより多くのリン脂質の1種またはそれより多くのさらなる脂質またはステロールに対するモル比は、約1:1〜約6:1、より好ましくは約2:1〜約6:1、最も好ましくは約3:1〜約5:1の範囲である。特定の実施形態では、1種またはそれより多くのリン脂質の1種またはそれより多くのさらなる脂質またはステロールに対するモル比は約4:1である。

0091

好ましい実施形態では、脂質シェルを、リン脂質(ホスファチジルコリン(PC)など)、PEG化リン脂質(1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[アミノ(ポリエチレングリコール)−2000](DSPE−PEG)など)、およびコレステロールの混合物から形成する。特定の実施形態では、脂質シェルを、3:1:1のモル比のホスファチジルコリン、1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[アミノ(ポリエチレングリコール)−2000](DSPE−PEG)、およびコレステロールの混合物から形成する。

0092

2.ターゲティング分子およびRES取り込みを減少させる分子
ナノリポゲルの表面またはコアホストを、ターゲティング分子の結合によってターゲティングを容易にするように改変することができる。例示的な標的分子には、器官、組織、細胞、または細胞外基質、または特定の型の腫瘍もしくは感染細胞に会合する1種またはそれより多くの標的に結合するタンパク質、ペプチド、核酸、脂質、サッカリド、またはポリサッカリドが含まれる。ナノリポゲルがターゲティングする特異性の程度を、適切な親和性および特異性を有するターゲティング分子の選択によって調整することができる。例えば、ターゲティング部分は、ポリペプチド(悪性細胞上に排他的またはより大量に存在する腫瘍マーカー(例えば、腫瘍抗原)を特異的に認識する抗体など)であり得る。目的の細胞および組織にナノ粒子を誘導するために使用することができる適切なターゲティング分子ならびに標的分子のナノ粒子への結合体化方法は当該分野で公知である。例えば、Ruoslahti,ら、Nat.Rev.Cancer,2:83−90(2002)を参照のこと。ターゲティング分子には、ニューロピリンおよび内皮ターゲティング分子、インテグリンセレクチン、および接着分子も含まれ得る。ターゲティング分子を、当該分野で公知の種々の方法を使用してナノリポゲルに共有結合させることができる。

0093

一定の実施形態では、リポソームシェルは1種またはそれより多くのPEG化脂質を含む。PEGまたは他の親水性ポリアルキレンオキシド細網内皮系(「RES」)によるリポゲル取り込みを回避し、それにより、in vivo滞留時間を延長する。

0094

ナノリポゲル表面を、ターゲティング分子の結合によってターゲティングを容易にするように改変することができる。これらは、ターゲティングされる細胞の表面上の受容体または他の分子に結合するタンパク質、ペプチド、核酸分子、サッカリド、またはポリサッカリドであり得る。特異性の程度を、ターゲティング分子の選択によって調整することができる。例えば、抗体は非常に特異的である。これらの抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、フラグメント組み換え抗体、または単鎖抗体であり得、これらの多くは市販されているか、標準的な技術を使用して容易に得られる。抗原提示細胞が結合するT細胞特異的分子および抗原ならびに腫瘍ターゲティング分子を、ナノリポゲル表面および/またはホスト分子に結合することができる。ターゲティング分子を、リポソームシェル表面上に存在する1種またはそれより多くのPEG鎖の末端に結合体化することができる。

0095

3.活性薬剤
ナノリポゲルのシェルは、任意選択的に、1種またはそれより多くの活性薬剤(上記活性薬剤のうちのいずれかが含まれる)を含むことができる。

0096

タンパク質などの疎水性活性薬剤をナノリポゲル表面に共有結合的に接続することができるのに対して、親水性活性薬剤をナノリポゲル表面に共有結合的に接続することができるかリポソームシェル内に分散させることができる。一定の実施形態では、リポソームシェルは1種またはそれより多くのPEG化脂質を含む。これらの場合、1種またはそれより多くの活性薬剤を、リポソームシェル表面上に存在する1種またはそれより多くのPEG鎖の末端に結合体化することができる。特定の実施形態では、1種またはそれより多くの活性薬剤を、所望の生理学的局所で活性薬剤の放出を誘発するために外部の化学的刺激または物理的刺激(周囲pHの変化など)に反応して切断する連結基を介してナノリポゲル表面に共有結合的に接続する。

0097

III.製造方法、負荷方法、および薬学的組成物
A.製造方法および負荷方法
ナノリポゲルは、核酸、タンパク質、および/または小分子の持続送達についてリポソームおよびポリマーベースの粒子の両方の利点を組み合わせたナノ粒子である。ナノリポゲルは、球状、円板、ロッド、または異なるアスペクト比の他の幾何学的形状であり得る。ナノスフェアは、より大きい可能性がある(すなわち、微粒子)。ナノリポゲルは、典型的には、遠隔負荷によって薬剤をカプセル化可能であり、且つ異なる放出速度を容易にするために特性を調整可能な合成ポリマーまたは天然ポリマーから形成される。放出速度を、ポリマー−脂質比を0.05〜5.0、より好ましくは0.5〜1.5に変化させることによって調整する。

0098

ナノリポゲルを、形成前、形成中、または形成後のいずれかに薬剤を負荷し、その後に薬剤のための制御放出ビヒクルとして機能するようにデザインする。ナノリポゲルに、その後に複数の薬剤が制御放出されるように1つを超える薬剤を負荷することができる。

0099

ナノリポゲルに、形成中に1種またはそれより多くの第1の薬剤を負荷し、形成後に第2の薬剤の存在下でのナノリポゲルの再水和過程によって1種またはそれより多くの第2の薬剤を負荷する。例えば、ナノリポゲルに、アジュバントとしての機能を果たす分子を負荷し、その後、形成後に標的抗原と共にアジュバントを制御放出させるための1種またはそれより多くの標的抗原を組み込む。あるいは、アジュバントを負荷したナノリポゲルを患者の腫瘍部位に挿入し、腫瘍を切除し、ナノリポゲルに放出される腫瘍抗原を負荷する。このナノリポゲルは、患者の体内に制御様式でアジュバントと共に腫瘍抗原を放出する。

0100

別の実施形態では、ナノリポゲルに抗原、アジュバントとしての機能を果たす分子、および抗原提示細胞のターゲティング分子を負荷し、このナノリポゲルは抗原提示細胞によって取り込まれ、抗原が適切にプロセシングされてTヘルパー細胞および細胞傷害性T細胞提示されて細胞媒介性免疫応答が促進される。

0101

さらに別の実施形態では、アジュバントとしての機能を果たす分子および抗原提示細胞のためのターゲティング分子が負荷されたナノリポゲルを患者の腫瘍部位に挿入し、腫瘍を切除し、ナノリポゲルに放出される腫瘍抗原が負荷され、このナノリポゲルが抗原提示細胞によって取り込まれ、放出された腫瘍抗原が適切にプロセシングされ、Tヘルパー細胞および細胞傷害性T細胞に提示され、細胞媒介性免疫応答が促進される。

0102

B.薬学的組成物
ナノリポゲルを含む薬学的組成物を提供する。薬学的組成物は、非経口筋肉内、腹腔内、静脈内(IV)、または皮下注射)、経皮(受動的であるかイオン導入法またはエレクトロポレーションを使用する)、または経粘膜直腸、または下)の投与経路または生体浸食性挿入物の使用による投与のためのものであり得、薬学的組成物を、各投与経路に適切な投薬形態で処方することができる。

0103

いくつかの実施形態では、組成物を、標的化細胞への組成物の送達に有効な量で、例えば、静脈内投与または腹腔内投与によって全身投与する。他の可能な経路には経皮または経口が含まれる。

0104

一定の実施形態では、組成物を、例えば、処置すべき部位への直接注射によって局所投与する。いくつかの実施形態では、組成物を、1種またはそれより多くの腫瘍に注射するか、または別様に直接投与する。典型的には、局所注射により、組成物の局所濃度が全身投与によって達成することができる濃度より高くなる。いくつかの実施形態では、組成物を、カテーテルまたはシリンジの使用によって適切な細胞に局所的に送達させる。かかる組成物を細胞へ局所的に送達する他の手段には、注入ポンプの使用(例えば、Alza Corporation,Palo Alto,Calif.)または埋没物隣接領域へのナノリポゲルの徐放に影響を及ぼし得る組成物のポリマー埋没物への組み込み(例えば、P.Johnson and J.G.Lloyd−Jones,eds.,Drug Delivery Systems(Chichester,England:Ellis Horwood Ltd.,1987を参照のこと)が含まれる。

0105

細胞に対して直接的に(ナノリポゲルの細胞との接触などによる)または間接的に(任意の生物学的過程の作用などによる)ナノリポゲルを提供することができる。例えば、ナノリポゲルを、生理学的に許容され得るキャリアまたはビヒクル中に処方し、細胞周囲の組織または流体に注入することができる。ナノリポゲルは、単純拡散エンドサイトーシス、または任意の能動輸送機構もしくは受動輸送機構によって細胞膜を横切ることができる。

0106

さらなる研究を行うにつれて、種々の患者の種々の状態の処置に適切な投薬量レベルに関する情報が出現するであろう。当業者は、レシピエントの治療の状況、年齢、および一般的な健康状態を考慮して、適切な投与を確認することができるであろう。選択される投薬量は、所望の治療効果、投与経路、および所望の処置持続時間に依存する。一般に、0.001〜10mg/kg体重/日の投薬量レベルを哺乳動物に投与する。一般に、静脈内注射または静脈内注入のために、投薬量はより低い可能性がある。一般に、個体へ投与されるナノリポゲル会合活性薬剤の総量は、同一の所望の効果または意図する効果のために投与しなければならない、会合していない活性薬剤の量より少ないであろう。

0107

1.非経口投与用処方物
好ましい実施形態では、ナノリポゲルを、非経口注射によって水溶液で投与する。処方物は、懸濁液または乳濁液の形態であり得る。一般に、有効量の1種またはそれより多くの活性薬剤を含む薬学的組成物を提供し、この薬学的組成物は、任意選択的に、薬学的に許容され得る希釈剤防腐剤可溶化剤乳化剤、アジュバント、および/またはキャリアを含む。かかる組成物は、希釈剤、滅菌水、種々の緩衝液の成分(例えば、Tris−HCl、酢酸塩リン酸塩)、pH、およびイオン強度の緩衝化食塩水;ならびに、任意選択的に、添加物(界面活性剤および溶解補助剤(solubilizing agent)(例えば、TWEEN(登録商標)20、TWEEN(登録商標)80、ポリソルベート20または80とも呼ばれる)、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸メタ重亜硫酸ナトリウム)、および防腐剤(例えば、チメロサール(Thimersal)、ベンジルアルコール)および増量物質(例えば、ラクトース、マンニトール)など)を含むことができる。非水性溶媒または非水性ビヒクルの例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油オリーブ油およびトウモロコシ油など)、ゼラチン、および注射用有機エステルオレイン酸エチルなど)である。処方物を凍結乾燥させ、使用直前再溶解再懸濁することができる。処方物を、例えば、細菌保持フィルタを介した濾過、組成物への滅菌剤の組み込み、組成物の照射、または組成物の加熱によって滅菌することができる。

0108

2.局所投与および粘膜投与のための処方物
ナノリポゲルを、局所適用することができる。局所投与には、肺、鼻、口(舌下、口内)、膣、または直腸の粘膜への適用が含まれ得る。これらの投与方法は、経皮または粘膜輸送構成要素でシェルを処方することによって有効となり得る。経皮送達のために、かかる構成要素には、化学的エンハンサーまたは物理的エンハンサー(エレクトロポレーションまたはマイクロニードル送達など)が含まれ得る。粘膜送達のために、外側シェルのPEG化またはキトサンもしくは他の粘膜浸透剤の添加、または経口送達のためのpH保護構成要素

0109

組成物を吸入中に肺に送達させ、空気動力学的直径が約5ミクロン未満のエアロゾルまたは噴霧乾燥粒子のいずれかとして送達した場合に肺上皮内層を横切って血流に到達することができる。

0110

治療用製品の肺送達のためにデザインした広範な機械デバイスを使用することができ、機械デバイスには、噴霧器定量吸入器、および粉末吸入器(すべて当業者によく知られている)が含まれるが、これらに限定されない。市販のデバイスのいくつかの具体例は、Ultravent(登録商標)噴霧器(Mallinckrodt Inc.,St.Louis,Mo.);Acorn(登録商標)II噴霧器(Marquest Medical Products,Englewood,Colo.);Ventolin(登録商標)定量吸入器(Glaxo Inc.,Research Triangle Park,N.C.);およびSpinhaler(登録商標)粉末吸入器(Fisons Corp.,Bedford,Mass.)である。Nektar、Alkermes、およびMannkindは全て、承認されているか臨床試験中の吸入用インスリン粉末調製物を有し、そのテクノロジーを本明細書中に記載の処方物に適用することができる。

0111

粘膜投与用の処方物は、典型的には、噴霧乾燥した薬物粒子であり、この粒子を錠剤、ゲル、カプセル、懸濁液、または乳濁液に組み込むことができる。標準的な薬学的賦形剤は、任意の調合者から利用可能である。経口処方物は、チューインガムゲルストリップ、錠剤、カプセル、またはロゼンジの形態であり得る。経口処方物は、腸での防御を付与するかGI管腸上皮および粘膜が含まれる)を介した送達を増強することができる賦形剤または粒子に対する他の改変を含むことができる(Samstein,ら、Biomaterials..29(6):703−8(2008)を参照のこと)。

0112

経皮処方物も調製することができる。これらは、典型的には、軟膏ローションスプレー、またはパッチであろう。これらの全てを標準的なテクノロジーを使用して調製することができる。経皮処方物は、透過増強剤を含むことができる。化学的増強剤および物理的方法(エレクトロポレーションおよびマイクロニードルが含まれる)は、この方法と併せて役立ち得る。

0113

IV.処置方法
処置方法は、典型的には、1種またはそれより多くの活性薬剤を細胞中または細胞の微小環境に送達させるために1種またはそれより多くの活性薬剤を負荷したナノリポゲルの使用を含む。本方法は、典型的には、活性薬剤負荷ナノリポゲルを1種またはそれより多くの細胞に接触させる工程を含む。接触は、in vivoまたはin vitroで起こり得る。

0114

ナノリポゲルを使用した細胞または被験体への薬物または他のカーゴの投与を、コントロール(例えば、従来の送達方法(遊離カーゴ/薬物送達、従来のPLGAナノ粒子を使用した送達、またはリポフェクタミン(登録商標)などの従来のリポソーム法を使用した送達など))を使用した細胞または被験体への薬物または他のカーゴの送達)と比較することができる。ナノリポゲルを使用して、従来の送達方法と比較して高い有効性で標的細胞にカーゴを送達させることができる。いくつかの実施形態では、ナノリポゲルを使用して送達させる場合、従来の送達方法と比較して、同一またはより優れた治療上の利点を得るためにより少ないカーゴまたは薬物しか必要としない。

0115

いくつかの実施形態では、従来の送達方法と比較して毒性が少ないか存在しない。例えば、いくつかの実施形態では、被験体への負荷ナノリポゲルの投与後に、白血球血小板ヘモグロビン、およびヘマトクリットレベルは通常の生理学的範囲内にあり、肝臓や腎臓への毒性は認められず、体重ならびにアルカリホスファターゼ血清濃度アラニントランスフェラーゼ総ビリルビン、および血中尿素窒素は正常であり、または、その組み合わせである。

0116

A.in vivo法
開示された組成物を、in vivoでの細胞への活性薬剤の送達方法で使用することができる。いくつかのin vivoアプローチでは、組成物を治療有効量で被験体に投与する。本明細書中で使用される場合、用語「有効量」または「治療有効量」は、処置される障害の1種またはそれより多くの症状を処置、阻害、または緩和するか、そうでなければ、所望の薬理的および/または生理学的効果を得るのに十分な投薬量を意味する。正確な投薬量は、種々の要因(被験体に依存する変数(例えば、年齢、免疫系の健康状態など)、疾患、および実施される処置など)に応じて変化するであろう。

0117

1.薬物送達
粒子を使用して、有効量の1種またはそれより多くの治療薬、診断薬、および/または予防薬をかかる処置を必要とする個体に送達させることができる。投与されるべき薬剤の量は、処方医師によって容易に決定することができ、この量は、患者の年齢および体重ならびに処置すべき疾患または障害に依存する。

0118

粒子は、静脈内、皮下、または筋肉内に注射するか、鼻または肺の系に投与するか、腫瘍環境内に注射するか、粘膜表面(膣、直腸、口内、舌下)に投与するか、経口送達のためにカプセル化するかのいずれかでの薬物送達(本明細書中で使用される場合、「薬物」には、治療薬、栄養補助薬、診断薬、および予防薬が含まれる)で有用である。粒子を、乾燥粉末として、水性懸濁液(水、塩水、緩衝化食塩水中など)として、ヒドロゲル、オルガノゲルで、カプセル、錠剤、トローチ、または他の標準的な薬学的賦形剤で投与することができる。

0119

好ましい実施形態は、目的のカプスラント(capsulant)を用いて滅菌食塩水または他の薬学的に許容され得る賦形剤で再水和される乾燥粉末である。

0120

本明細書中で考察するように、組成物を、多数の活性薬剤(小分子、核酸、タンパク質、および他の生物活性薬剤が含まれる)のための送達ビヒクルとして使用することができる。活性薬剤または薬剤を、ナノリポゲル粒子内にカプセル化し、ナノリポゲル粒子内に分散させ、そして/またはナノリポゲル粒子表面と会合することができる。いくつかの実施形態では、ナノリポゲルは、細胞への同時投与のために2つ、3つ、4つ、またはそれを超える異なる活性薬剤をパッケージングする。

0121

2.トランスフェクション
開示された組成物は、ポリヌクレオチドの細胞トランスフェクションのための組成物であり得る。以下でより詳細に考察するように、トランスフェクションはin vitroまたはin vivoで起こり得、種々の用途(遺伝子療法および疾患の処置)に適用することができる。組成物は、コントロールと比較した場合、効率が高いか、毒性が低いか、その両方であり得る。いくつかの実施形態では、コントロールは、別のトランスフェクション試薬(リポフェクタミン2000など)で処理した細胞である。

0122

当業者は、ナノリポゲルによって送達される特定のポリヌクレオチドを、処置すべき状態または疾患に応じて選択することができる。ポリヌクレオチドは、例えば、目的の遺伝子またはcDNA、機能的核酸(阻害性RNA、tRNArRNAなど)、または目的の遺伝子もしくはcDNA、機能的核酸(tRNA、もしくはrRNA)をコードする発現ベクターであり得る。いくつかの実施形態では、2つ以上のポリヌクレオチドを組み合わせて投与する。

0123

いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドはタンパク質をコードする。例示的なタンパク質には、例えば、(a)血管新生因子および他の因子(成長因子(酸性および塩基性線維芽細胞成長因子、血管内皮成長因子、内皮分裂促進成長因子(endothelial mitogenic growth factor)、上皮成長因子、トランスフォーミング成長因子αおよびβ、血小板由来内皮成長因子、血小板由来成長因子腫瘍壊死因子−α、肝細胞成長因子、およびインスリン様成長因子など)が含まれる);(b)細胞周期インヒビターサイクリン依存性キナーゼチミジンキナーゼ(「TK」)および細胞増殖の干渉に有用な他の薬剤など);(c)骨形成タンパク質(「BMP」)(BMP−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6(Vgr−1)、BMP−7(OP−1)、BMP−8、BMP−9、BMP−10、BMP−11、BMP−12、BMP−13、BMP−14、BMP−15、およびBMP−16が含まれる)が含まれる。BMPは、典型的には、ホモ二量体ヘテロ二量体、またはその組み合わせとして、単独または他の分子と共に提供することができる二量体タンパク質である。あるいはまたはさらに、BMPの上流効果または下流効果を誘導することができる分子を提供することができる。かかる分子には、「ヘッジホッグ」タンパク質またはこれをコードするDNAのうちのいずれかが含まれる。

0124

いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、宿主細胞ゲノム内に組み込まれない(すなわち、依然として染色体外である)。かかる実施形態は、ポリヌクレオチドの一過性発現または制御された発現に有用であり、挿入変異誘発のリスクを軽減できる。したがって、いくつかの実施形態では、ナノリポゲルを使用して、宿主細胞で一過性に発現するmRNAまたは非組み込み発現ベクターを送達させる。

0125

いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドを、宿主細胞のゲノムに組み込む。例えば、遺伝子療法は、疾患発症を担う欠損遺伝子を修正する技術である。研究者は、以下のいくつかの欠陥遺伝子を修正するためのアプローチのうちの1つを使用することができる:(a)非機能的遺伝子を置換するためにゲノム内の非特異的位置に正常遺伝子を挿入することができる。このアプローチが最も一般的である。(b)相同組換えによって異常遺伝子を正常遺伝子と交換することができる。(c)異常遺伝子をその正常な機能に戻す選択的逆変異によって異常遺伝子を修復することができる。(d)特定の遺伝子の制御(遺伝子がオンまたはオフする程度)を変更することができる。

0126

遺伝子療法は、ウイルスベクター、例えば、アデノウイルスアデノ随伴ウイルスヘルペスウイルスワクシニアウイルスポリオウイルスAIDSウイルス、神経栄養ウイルス(neuronal trophic virus)、シンドビスウイルスおよび他のRNAウイルス(HIV骨格を有するこれらのウイルスが含まれる)の使用を含むことができる。ベクターとしての使用に適切になるウイルスの特性を共有する任意のウイルスファミリーも有用である。典型的には、ウイルスベクターは、非構造初期遺伝子、構造後期遺伝子RNAポリメラーゼIII転写物、複製およびキャプシド形成に必要な逆位末端反復、およびウイルスゲノム転写および複製を調節するためのプロモーターを含む。ベクターとして操作する場合、ウイルスは、典型的には、1種またはそれより多くの初期遺伝子を除去し、遺伝子または遺伝子/プロモーターカセットを、除去したウイルスDNAの代わりにウイルスゲノムに挿入する。

0127

相同組換え(HR)などの標的組み換えによる遺伝子ターゲティングは、別の遺伝子修正ストラテジーである。標的遺伝子座での遺伝子修正を、標的遺伝子に対して相同なドナーDNAフラグメントによって媒介することができる(Hu,ら、Mol.Biotech.,29:197−210(2005);Olsen,ら、J.Gene Med.,7:1534−1544(2005))。1つの標的化組み換え方法は、配列特異的様式で第3の鎖として二重鎖DNA中のホモプリン/ホモピリミジン部位に結合する三重鎖形成オリゴヌクレオチド(TFO)の使用を含む。三重鎖形成オリゴヌクレオチドは、二本鎖核酸または一本鎖核酸のいずれかと相互作用することができる。

0128

三重鎖形成オリゴヌクレオチド(TFO)およびペプチド核酸(PNA)を使用した標的化遺伝子療法は、米国特許出願公開第20070219122号に記載されており、HIVなどの感染症の処置のためのその使用は、米国特許出願公開第2008050920号に記載されている。三重鎖形成分子はまた、テールクランプペプチド核酸(tcPNA)(米国特許出願公開第2011/0262406号に記載のものなど)であり得る。高安定性PNA:DNA:PNA三重鎖構造を、2つのPNA鎖での二重鎖DNAのストランド侵入から形成することができる。この複合体では、PNA/DNA/PNA三重らせん部分およびPNA/DNA二重鎖部分は共に、ピリミジンリッチ三重らせんを置換し、ヌクレオチド除去修復経路を強く誘発し、ドナーオリゴヌクレオチド組み換え部位を活性化することが示されている構造変化を引き起こす。2つのPNA鎖を共に連結してビス−PNA分子を形成することもできる。

0129

三重鎖形成分子は、1種またはそれより多くのドナーオリゴヌクレオチドと組み合わせて使用した場合に哺乳動物細胞において部位特異的相同組換えを誘導するために有用であり、この組み換えによって修正された配列が得られる。ドナーオリゴヌクレオチドを三重鎖形成分子に係留するか、三重鎖形成分子から分離することができる。ドナーオリゴヌクレオチドは、標的二重鎖DNAと比較して少なくとも1つのヌクレオチドの変異、挿入、または欠失を含むことができる。

0130

二重の二重鎖形成分子(相補性オリゴヌクレオチド対など)は、染色体部位でのドナーオリゴヌクレオチドでの組み換えを誘導することもできる。標的化遺伝子療法における偽相補性オリゴヌクレオチドの使用は、米国特許出願公開第2011/0262406号に記載されている。偽相補性オリゴヌクレオチドは、例えば立体障害のために相互に認識もハイブリッド形成もしないが、それぞれが標的部位相補性核酸鎖を認識してハイブリッド形成することができるような1種またはそれより多くの修飾を含む相補性オリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、偽相補性オリゴヌクレオチドは、偽相補性ペプチド核酸(pcPNA)である。偽相補性オリゴヌクレオチドは、標的二本鎖DNA中にポリプリン配列を必要とする三重らせんオリゴヌクレオチドおよびビス−ペプチド核酸などの組み換え誘導法よりも効率的であり、標的部位の柔軟性を増大し得る。

0131

B.in vitro法
開示された組成物を、in vitroで細胞に活性薬剤を送達させる方法で使用することができる。例えば、ナノリポゲルを、細胞のin vitroトランスフェクションのために使用することができる。本方法は、典型的には、ポリヌクレオチドを細胞質内に導入するのに有効な量のポリヌクレオチドを含むナノリポゲルと細胞を接触させる工程を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドを、細胞の遺伝子型または表現型を変化させるのに有効な量で細胞に送達させる。細胞は、被験体から単離した初代細胞または樹立細胞株の細胞であり得る。細胞は、均質な細胞型の細胞であり得るか、異なる細胞型の不均質な混合物であり得る。例えば、ポリプレックスを、支持細胞培養物中または種々の分化状態混合培養物中などの異なる型の細胞を保有する不均質な細胞株由来の細胞の細胞質内に導入することができる。細胞は、細胞培養物中に無期限に維持することができる形質転換された細胞株であり得る。例示的な細胞株は、American Type Culture Collectionから利用可能な細胞株(腫瘍細胞株が含まれる)である。

0132

任意の真核細胞をトランスフェクションして、特異的核酸(例えば、代謝遺伝子)を発現する細胞(初代細胞および樹立細胞株が含まれる)を産生することができる。適切な細胞型には、未分化または部分的に分化した細胞(幹細胞全能細胞多能性細胞胚性幹細胞内細胞塊成体幹細胞骨髄細胞臍帯血由来の細胞、および外胚葉中胚葉、または内胚葉由来の細胞が含まれる)が含まれるが、これらに限定されない。適切な分化細胞には、体細胞ニューロン細胞骨格筋平滑筋膵臓細胞肝臓細胞、および心臓細胞が含まれる。別の実施形態では、siRNA、アンチセンスポリヌクレオチド(siRNAまたはアンチセンスポリヌクレオチドが含まれる)、または阻害性RNAを、本明細書中に記載の組成物を使用して細胞内にトランスフェクションすることができる。

0133

本方法は、例えば、欠損遺伝子を修復するか、細胞を脱分化するか、細胞を再プログラミングするための個別化治療の分野で特に有用である。例えば、標的細胞を、最初に当該分野で公知の方法を使用してドナーから単離し、ポリヌクレオチドを含むナノリポゲルと接触させてin vitro(ex vivo)に変化させ、必要とする患者に投与する。供給源または細胞には、患者または同種移植(allographic)ドナーから直接採取した細胞が含まれる。好ましい実施形態では、被験体に投与すべき標的細胞は、自家性(例えば、被験体由来)または同系であろう。同種異系細胞を、抗原的に適合しているが遺伝的に無関係のドナー(国家登録によって同定)から単離するか、遺伝的に関連する同胞または親から得たか由来する標的細胞の使用によって単離することもできる。

0134

細胞を、ポジティブ選択および/またはネガティブ選択技術によって選択することができる。例えば、特定の細胞表面タンパク質に結合する抗体を磁性ビーズに結合体化し、免疫原性手順を利用して所望の細胞型を回収することができる。一過性トランスフェクション前に標的細胞を富化することが望ましいかもしれない。本明細書中の特定の標的細胞を富化する組成物の文脈で使用する場合、「富化された」は、天然の細胞供給源で見いだされるよりも所望の構成要素(例えば、標的細胞)の比率が高いことを示す。細胞組成物を、少なくとも1桁の規模、好ましくは2〜3桁、より好ましくは10、100、200、または1000桁の規模で天然の細胞供給源よりも富化することができる。一旦標的細胞が単離されると、これらの細胞を、当該分野で公知の確立された方法にしたがって適切な培地中で成長させることによって増殖させることができる。樹立細胞株はまた、この方法で有用であり得る。細胞を、必要に応じて、トランスフェクション前に凍結保存することができる。

0135

次に、細胞を、in vitroで開示された組成物と接触させて、細胞を修復、脱分化、再分化、および/または再プログラミングさせる。細胞をモニタリングすることができ、治療のための投与に望ましい細胞型を選択することができる。例えば、いくつかの実施形態では、開示された方法を使用して、分化細胞から同種異系の多能性細胞または多分化能性細胞(すなわち、幹細胞)を作製するか、免疫細胞の表現型を変化させる。

0136

修復、脱分化、および/または再分化および/または再プログラミング後、細胞を必要とする患者に投与する。最も好ましい実施形態では、細胞を同じ患者から単離し、投与して戻す。代替的な実施形態では、細胞をある患者から単離し、別の患者に投与する。本方法を使用して、その後の使用のために長期間保存することができる変化した細胞の凍結ストックを産生することもできる。1つの実施形態では、線維芽細胞ケラチノサイト、または造血幹細胞を患者から単離し、in vitroで修復、脱分化、または再プログラミングして患者用治療細胞を得る。

0137

C.処置すべき疾患
ナノリポゲル送達ビヒクルを含む組成物を使用して、種々の疾患および状態(例えば、癌および感染症)を処置することができる。組成物を、被験体に治療的または予防的に投与することができる。例示的な治療的および予防的ストラテジーは、以下および実施例中により詳細に考察されている。

0138

例えば、いくつかの実施形態では、細胞透過性ペプチド細胞浸透性ペプチドとしても公知)、タンパク質形質導入ドメイン(PTD)、膜移行配列(MTS)、およびTrojanペプチド(例えば、刺激応答性細胞透過性ペプチド)を、ナノリポゲル形成においてデンドリマーに結合体化させる。細胞透過性ペプチドには、ウイルス由来または模倣ポリマー(TATなど)、インフルエンザ融合ペプチド狂犬病ウイルス糖タンパク質フラグメント(RVG)、ニューロピリン、ペネトラチン、およびポリアルギニンが含まれるが、これらに限定されない。Anaspecは市販のCPPを有する。

0139

ナノリポゲルを使用して、透過するのが困難な細胞(HIV感染細胞、T細胞リンパ腫、およびB細胞が含まれるが、これらに限定されない)に活性薬剤を送達させることができる。

0140

いくつかの実施形態では、ナノリポゲルは、活性化または自己反応性リンパ球、ウイルス感染細胞、および腫瘍細胞の免疫媒介中和に関与する細胞死受容体アゴニスト(Fas/CD95リガンドおよびTRAIL/Apo2Lなど)および細胞死受容体(Fas/CD95、TRAIL−R1/DR4、およびTRAIL−R2/DR5など)を含む。細胞死受容体依存性アポトーシスシグナル伝達経路の調節異常は、自己免疫疾患免疫欠損、および癌の発症に関与している。さらに、デスリガンドTRAILは、ほとんどの非形質転換細胞型に影響を及ぼすことなく腫瘍細胞のアポトーシスを誘導する能力を考慮すると、潜在的な抗癌剤として非常に興味が持たれている。FLICE抑制タンパク質(FLIP)は、カスパーゼ−8活性化を妨害することによってTRAIL媒介細胞死を強力に遮断する。FLIPの薬理的下方制御は、腫瘍細胞をTRAILによるアポトーシス誘導に対して感作する治療手段としての機能を果たし得る。したがって、デスリガンドまたは細胞死受容体を、細胞特異的送達および感受性標的細胞(癌細胞またはウイルス形質転換細胞など)のアポトーシスに対する感受性を増強するためのターゲティング部分および/または活性薬剤としてナノリポゲル上またはナノリポゲル内に組み込むことができる。

0141

いくつかの実施形態では、ナノリポゲルは、サーチュインを特異的にターゲティングする部分を含む。サーチュインまたはSir2タンパク質は、ヒストンデアセチラーゼ活性またはモノリボシルトランスフェラーゼ活性のいずれかを保有するタンパク質クラスである。サーチュインは、細菌、古細菌、および真核生物における重要な生物学的経路を制御し、老化および転写制御、アポトーシス、およびストレス耐性への影響ならびにエネルギー効率および低カロリー状況での警告に関与している。したがって、サーチュインまたはSir2タンパク質を、抗老化予防または治療ストラテジーの一部としてターゲティングすることができる。

0142

いくつかの実施形態では、活性薬剤は、ヒストンデアセチラーゼインヒビター(HDACi)を含む。HDACiは、HDAC酵素の機能を妨害する化学物質である。HDACiはHDAC酵素活性を阻害し、したがって、アセチル化ヒストンを優先する方向に均衡を保つ。HDACiをリジンアセチル化脱アセチル化によってターゲティングすることもできるので、HDACiは多数の非ヒストンタンパク質活性に影響を及ぼすこともでき、それにより、多数の遺伝子クラスターのアセチル化のエピソードを増大させ、転写活性を増大させ、その後、特異的遺伝子を上方制御する。いくつかの実施形態では、活性薬剤は化学治療剤を含む。HDACiおよび化学療法薬の同時送達は、癌(多剤耐性癌(膵臓癌および黒色腫など)が含まれる)の処置に特に有効であり得る。

0143

いくつかの実施形態では、ナノリポゲルは、ワクチンストラテジーの一部である。例えば、ナノリポゲルを使用して、抗原、免疫刺激薬、アジュバント、またはその組み合わせを送達することができる。いくつかの実施形態では、ナノリポゲルは、送達ビヒクルを特異的免疫細胞(例えば、樹状細胞などの抗原提示細胞)に誘導する標的部分を含む。いくつかの実施形態では、ナノリポゲルは、外側シェル上に提示した1種またはそれより多くの抗原提示細胞ターゲティング部分およびナノリポゲルの内側または外側のTLRリガンドを単独または抗原と組み合わせて含む。抗原は、任意の公知の抗原(例えば、細菌、ウイルス、真菌、寄生虫、もしくは別の微生物由来の抗原、または腫瘍抗原もしくは環境抗原)であり得る。

0144

いくつかの実施形態では、ナノリポゲルは、低pHに遭遇した際にナノリポゲルの内容物が放出されるようなpH応答エレメントを含む。このストラテジーを使用して、低酸素条件下でのナノリポゲルの内容物の腫瘍細胞または微小環境または心臓細胞への送達を増大させることができる。いくつかの実施形態では、ナノリポゲルを光力学療法で使用する。例えば、pH感受性ナノリポゲルは、光力学療法薬(ハイパーリンなど)を処置領域(例えば、腫瘍細胞または腫瘍微小環境)に放出することができる。

0145

いくつかの実施形態では、活性薬剤には、転写アクチベーター様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)が含まれる。TALENは、TALエフェクターDNA結合ドメインをDNA切断ドメインに融合することによって生成される人工制限酵素である。TALENを、効率的でプログラミング可能な特異的DNA切断のために使用することができ、これはin situでの強力なゲノム編集ツールである。TALEドメイン構築物を使用した合成転写因子を、複雑なゲノム中の特異的部位での発現に影響を及ぼす内因性活性化ドメインとのTALEのDNA結合ドメインの対合による遺伝子調節に使用することもできる。転写アクチベーター様エフェクター(TALE)を、実際に任意のDNA配列に結合するように迅速に操作することができる。したがって、TALENを、例えば、HIV関連遺伝子(CCR5など)を編集するか、遺伝病嚢胞性線維症など)における一宿主性変異を処置するために遺伝子療法で使用することができる。

0146

いくつかの実施形態では、ナノリポゲルは、病原体関連分子パターン分子(PAMP)ターゲティング部分を含む。PAMPは、先天性免疫系の細胞によって認識される病原体群と関連する小分子モチーフである。PAMPは、植物および動物の両方においてToll様受容体(TLR)および他のパターン認識受容体(PRR)によって認識される。PAMPは、いくつかの保存された非自己分子の同定によって先天性免疫応答を活性化し、感染から宿主を防御する。例えば、細菌リポ多糖(LPS)(細菌の細菌細胞膜上に見いだされる内毒素)は、原型PAMPであるとみなされる。LPSは、TLR4(先天性免疫系の認識受容体)によって特異的に認識される。他のPAMPには、細菌フラジェリン(TLR5によって認識される)、グラム陽性細菌由来のリポテイコ酸ペプチドグリカン、および通常はウイルスに関連する核酸バリアント二本鎖RNA(dsRNA)など)(TLR3によって認識される)、または非メチル化CpGモチーフ(TLR9によって認識される)が含まれるが、これらに限定されない。したがって、1種またはそれより多くのPAMPを使用して、感染症に対する免疫応答を増大させることができる。

0147

いくつかの実施形態では、ナノリポゲルは、損傷関連分子パターン分子(DAMP)を含む。DAMPには、活性化細胞または壊死細胞によって放出される細胞内分子および傷害の際に上方制御されるか組織損傷後に分解される細胞外基質分子が含まれる。DAMPは、感染および組織損傷の際に組織損傷に対して免疫シグナルを発する危険シグナルであるが、過度の炎症(関節リウマチ、癌、およびアテローム性動脈硬化症が含まれる)にも関与している(Piccinini and Midwood,Mediators of Inflammation,Vol.2010,Article ID 672395,21 pages)。例えば、いくつかの実施形態では、DAMPを、DAMPが壊死細胞を模倣する免疫応答を誘導するためのナノリポゲルストラテジーの一部として使用することができる。例示的なDAMPには、F−アクチン、HMGB1(高移動度ボックスタンパク質−1)、S100A8/S100A9、熱ショックタンパク質尿酸、およびDNAが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、DAMPを、ワクチンストラテジー(例えば、癌ワクチンストラテジー)に組み込む。例えば、DAMPを、抗原提示細胞ターゲティングリガンドで修飾したナノリポゲルを使用して免疫細胞に送達させることができる。いくつかの実施形態では、癌ワクチンストラテジーはまた、1種またはそれより多くの腫瘍関連抗原の送達を含む。

0148

D.例示的な疾患処置ストラテジー
1.免疫治療方法および癌処置方法
どのようにして黒色腫および他の癌が抗腫瘍応答を回避するのかについての背後にある1つの機構は、先天性免疫系が腫瘍を「非自己」と認識できないことであると仮定されている。これは、腫瘍細胞による多数の免疫抑制因子(トランスフォーミング成長因子−β(TGF−β)(ナチュラルキラー細胞(NK)の数および機能ならびに細胞傷害性Tリンパ球(CTL)の機能を低下させる一方で調節性Tリンパ球(Treg)の数を増加させる多面性サイトカイン)が含まれる)の分泌によって生じ得る。TGF−β活性は多数の動物疾患系(マウス腫瘍モデルが含まれる)で広く評価され、その分泌は高用量インターロイキン−2(IL−2)治療を妨害すると疑われており、これは、黒色腫および腎細胞癌に対するNK活性およびCTL活性を増強するが、大多数の患者で有効性を欠くと考えられている。これにより、グループは腫瘍から分泌される免疫抑制因子(TGF−βが含まれる)に反作用するためのストラテジーを評価した。腫瘍内TGF−βの正確な供給源は十分に確立されていないが、このサイトカインは、多数の異なる腫瘍(黒色腫が含まれる)において高レベルで見出されている。TGF−βは腫瘍細胞の成長および分化ならびに確立された腫瘍を宿主免疫応答から防御するための免疫抑制環境の維持にきわめて重要であり、そのことがTGF−βを癌治療のための理想的な標的にしていると考えられる。特に、NK細胞が抗腫瘍応答で重要な役割を果たすので、腫瘍床に存在するNK細胞数に及ぼすその抑制効果は、免疫寛容に重要であり得る。

0149

実施例は、腫瘍に対するIL−2およびSBの同時徐放の有効性を証明している。IL−2(可溶性の17kDaタンパク質)およびSB(小型の疎水性薬物(Log P=4.33))の非常に多様な生理化学的特性を考慮すると、徐放のための両薬剤の同時カプセル化は、従来の粒子テクノロジーでは困難な課題であった。例えば、リポソームは、親水性小分子のカプセル化のためおよびタンパク質のカプセル化のためでさえも容易に修飾されるが、これらの処方物の安定性およびカプセル化された薬剤の放出プロフィールは容易に調節されない。他方では、生分解性固体粒子(ポリ(ラクチック−co−グリコール酸)(PLGA)から作製された粒子など)は、安定性が高く、制御可能な放出特徴を有するが、治療サイトカインの容易なカプセル化および制御放出または組み合わせ送達には複雑な問題がある。

0150

転移性黒色腫侵襲性が高く、非処置患者のメジアン生存期間は12ヶ月未満である。外科的介入、照射、および細胞傷害性化学療法が無効であることにより、結果として免疫療法が一次処置様式となる。およそ5%の転移性黒色腫患者は、高用量IL−2で処置した場合、おそらく、黒色腫特異的T細胞応答の活性化の誘導または拡大によって持続可能な完全寛解が達成される。しかし、高用量に関連するIL−2の毒性がその治療上の利点を妨害するので、より新しい世代の処方物では循環中のサイトカインの半減期の増大によって投与される用量を減少させることを目的とする。いくつかの例には、融合タンパク質(IL−2/Ig)、ペグ化IL−2、IL−2/抗IL−2複合体、リポソーム処方物、ウイルスベクター、およびプラスミドベクターが含まれる。TGF−βインヒビターおよびIL−2のナノリポゲル組み合わせ送達によって腫瘍免疫療法が増強される。ナノリポゲルからの2つの異なる化学的薬剤の徐放により、素晴らしい抗腫瘍効果が引き出される。腫瘍微小環境は、複数の免疫学的機構によって従来の免疫療法を妨害する。これらの機構のうちのいくつかは、局所腫瘍免疫応答を阻止するトランスフォーミング成長因子−β(TGF−β)の分泌を含むと考えられる。したがって、高用量のインターロイキン−2(IL−2)でさえも、従来のサイトカインによるFDA承認された転移性黒色腫処置では制限された応答のみしか誘導されない。

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