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技術 オルトミクソウイルス感染を処置するためのエリトラン又は薬学的に許容されるその塩の投与

出願人 ユニヴァーシティーオブメリーランドバルチモア
発明者 ヴォーゲルステファニーシャーリーカリアン
出願日 2013年3月4日 (6年6ヶ月経過) 出願番号 2015-503225
公開日 2015年4月27日 (4年4ヶ月経過) 公開番号 2015-512397
状態 特許登録済
技術分野 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 接触伝染病 自然抵抗性 防御線 すい体 誘導酸化 検査反応 検査室診断 北半球
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (16)

課題・解決手段

本発明は、対象に、有効量の式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、オルトミクソウイルス感染を処置するための方法を対象とする。

化1】

概要

背景

北半球において、ウイルス流行は、全ての呼吸器疾患の80%までを引き起こす。最も一般的な感染は、6つのウイルス群:ライノウイルスRV)、呼吸器合胞体ウイルスインフルエンザウイルスパラインフルエンザウイルスコロナウイルス、及びアデノウイルスによって引き起こされる。
インフルエンザは、オルトミクソウイルス科のウイルスの一部であるウイルス群によって引き起こされる呼吸器接触伝染病である。インフルエンザウイルスは、季節性の地域感染症、及び周期性予測不能なパンデミックの両方を引き起こす際立ったヒト呼吸器病原体である。記録にある1918年の最悪のパンデミックでは、全世界で約5000万人の人が死亡した。高い病原性のH5N1鳥インフルエンザウイルスによって引き起こされるヒトの感染症は、別のパンデミックの発生についての懸念を提起した。インフルエンザウイルスは、地球上の大部分の国において、毎に、流行性の呼吸器疾患を引き起こす。インフルエンザは、多くの場合、風邪のような症状で始まり、進行して犯す。大部分の患者は、数週間続くことがある慢性をするようになる。肺炎になることがあり、肺炎は、比較的病気に罹りやすい人の間では、死亡の共通の原因である。それは、軽度乃至重度の病気を引き起こすことがあり、時には、死に至らしめることがある。特定のグループ、例えば、非常に若い人、非常の高齢の人、及び免疫力の損なわれた人は、ウイルスに感染し、感染による重い合併症に罹る、より高いリスクがある。

インフルエンザの感染を処置するためのこれまでの試みは、新たな感染性ウイルスの放出を防ぎ、ウイルスの複製を止めるノイラミニダーゼ阻害剤に集中していた。他の試みは、アダマンタンM2イオンチャネルブロッカー、例えば、アマンタジン及びリマンジンに集中していた。しかし、処置に対するウイルスの耐性により、問題が生じた。インフルエンザウイルスは、絶えず変異する。さらに、その年の主要なインフルエンザ株では、年毎に、抗原性の変化が起こる。結果として、ウイルス抗原に対する免疫反応刺激するために生成されるワクチンは、毎年、準備されなければならない。年1回のインフルエンザ予防注射が、リスクのある全ての人に推奨されるが、ワクチンは、前年のウイルス株に基づいており、新たに出現したウイルスに対する防護となる保証はない。冬の流感季節の間、呼吸器疾患に罹った人々は、その病気を蔓延させるそれらの能力を弱めるために、治療処置が不可欠である。このように、宿主免疫反応の側面を標的とすることによって、インフルエンザウイルスの感染の影響を限定する新たな治療薬が求められている。

概要

本発明は、対象に、有効量の式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、オルトミクソウイルス感染を処置するための方法を対象とする。

目的

本発明は、動物TLR4の阻害剤を投与することによる、動物におけるインフルエンザウイルス感染処置方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

インフルエンザウイルスに感染した患者処置するための方法であって、感染した患者に、治療有効量のエリトラン又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。

請求項2

感染した患者に、治療有効量の抗ウイルス化合物を投与することをさらに含む、請求項1に記載の方法。

請求項3

感染した患者が、インフルエンザ感染の存在に陽性検査反応を示した後、治療有効量のエリトラン又は薬学的に許容されるその塩を投与される、請求項1に記載の方法。

請求項4

感染した患者が、PCR、rt−PCR、直接抗原検出試験細胞培養におけるウイルス分離、又はこれらの組合せを用い、インフルエンザ感染の存在について検査される、請求項3に記載の方法。

請求項5

感染した患者におけるインフルエンザ誘導サイトカインmRNAベルの低下を引き起こすことをさらに含む、請求項1に記載の方法。

請求項6

感染した患者におけるインフルエンザ誘導サイトカインmRNAレベルの低下を引き起こすことをさらに含み、サイトカインが、TNF−α、IL−1β、IL−6、COX−2、IL−12p40、KC、IL−10、IL−5、TGF−β、又はこれらの組合せを含む、請求項5に記載の方法。

請求項7

感染した患者におけるインフルエンザ誘導インターフェロンベータ又はインターフェロンガンマmRNAレベルの低下を引き起こすことをさらに含む、請求項1に記載の方法。

請求項8

感染した患者が、臨床症状の発症の後、治療有効量のエリトラン又は薬学的に許容されるその塩を投与され、臨床症状が、発熱肺炎、又はこれらの組合せを含む、請求項1に記載の方法。

請求項9

エリトラン又は薬学的に許容されるその塩が、静脈内投与腹腔内投与筋肉内投与冠動脈内投与、動脈内投与、皮内投与、皮下投与経皮送達気管内投与、皮下投与、関節内投与、脳室内投与吸入、脳内、鼻腔、経、経口、眼内、経肺投与カテーテルの挿入、座薬及び組織への直接注入による、又は、全身に吸収される局所若しくは粘膜投与、を含む経路の1つによって投与される、請求項1に記載の方法。

請求項10

エリトラン又は薬学的に許容されるその塩が、静脈内投与される、請求項9に記載の方法。

請求項11

エリトラン又は薬学的に許容されるその塩の投与による作用が、感染した患者におけるウイルス力価の低下を引き起こす、請求項1に記載の方法。

請求項12

感染した患者が、治療有効量のエリトラン又は薬学的に許容されるその塩を、用量当たり約1μg〜約240mgの間の範囲で投与される、請求項1に記載の方法。

請求項13

オルトミクソウイルスに感染した患者を処置するための方法であって、感染した患者に、活性成分及び薬学的に許容される担体を含む組成物を投与することを含み、活性成分がエリトラン又は薬学的に許容されるその塩を含む、方法。

請求項14

患者が、インフルエンザA、インフルエンザB、インフルエンザC、又はこれらの組合せを含む群から選択されるオルトミクソウイルスに感染している、請求項13に記載の方法。

請求項15

感染した患者に、治療有効量の抗ウイルス化合物を投与することをさらに含む、請求項13に記載の方法。

請求項16

感染した患者が、インフルエンザ感染の存在に陽性の検査反応を示した後、治療有効量のエリトラン又は薬学的に許容されるその塩を投与される、請求項13に記載の方法。

請求項17

感染した患者が、PCR、rt−PCR、直接抗原検出試験、細胞培養におけるウイルス分離、又はこれらの組合せを用い、インフルエンザ感染の存在について検査される、請求項16に記載の方法。

請求項18

感染した患者におけるインフルエンザ誘導サイトカインmRNAレベルの低下を引き起こすことをさらに含む、請求項13に記載の方法。

請求項19

感染した患者におけるインフルエンザ誘導サイトカインmRNAレベルの低下を引き起こすことをさらに含み、サイトカインが、TNF−α、IL−1β、IL−6、COX−2、IL−12p40、KC、IL−10、IL−5、TGF−β、又はこれらの組合せを含む、請求項18に記載の方法。

請求項20

感染した患者におけるインフルエンザ誘導インターフェロン−ベータ又はインターフェロンガンマmRNAレベルの低下を引き起こすことをさらに含む、請求項13に記載の方法。

請求項21

感染した患者が、臨床症状の発症の後、治療有効量のエリトラン又は薬学的に許容されるその塩を投与され、臨床症状が、咳、発熱、肺炎、又はこれらの組合せを含む、請求項13に記載の方法。

請求項22

エリトラン又は薬学的に許容されるその塩が、静脈内投与、腹腔内投与、筋肉内投与、冠動脈内投与、動脈内投与、皮内投与、皮下投与、経皮送達、気管内投与、皮下投与、関節内投与、脳室内投与、吸入、脳内、鼻腔、経臍、経口、眼内、経肺投与、カテーテルの挿入、座薬及び組織への直接注入による、又は、全身に吸収される局所若しくは粘膜投与、を含む経路の1つによって投与される、請求項13に記載の方法。

請求項23

エリトラン又は薬学的に許容されるその塩が、静脈内投与される、請求項22に記載の方法。

請求項24

エリトラン又は薬学的に許容されるその塩の投与による作用が、感染した患者におけるウイルス力価の低下を引き起こす、請求項13に記載の方法。

請求項25

感染した患者が、治療有効量のエリトラン又は薬学的に許容されるその塩を、用量当たり約1μg〜約240mgの間の範囲で投与される、請求項13に記載の方法。

請求項26

インフルエンザに誘導された疾患を緩和するための方法であって、感染した動物に、治療有効量のTLR4アンタゴニストを投与することを含み、TLR4アンタゴニストがエリトラン又は薬学的に許容されるその塩を含む、方法。

請求項27

感染した患者に、治療有効量の抗ウイルス化合物を投与することをさらに含む、請求項26に記載の方法。

請求項28

感染した患者が、インフルエンザ感染の存在に陽性の検査反応を示した後、治療有効量のエリトラン又は薬学的に許容されるその塩を投与される、請求項26に記載の方法。

請求項29

感染した患者が、PCR、rt−PCR、直接抗原検出試験、細胞培養におけるウイルス分離、又はこれらの組合せを用い、インフルエンザ感染の存在について検査される、請求項28に記載の方法。

請求項30

感染した患者におけるインフルエンザ誘導サイトカインmRNAレベルの低下を引き起こすことをさらに含む、請求項26に記載の方法。

請求項31

感染した患者におけるインフルエンザ誘導サイトカインmRNAレベルの低下を引き起こすことをさらに含み、サイトカインが、TNF−α、IL−1β、IL−6、COX−2、IL−12p40、KC、IL−10、IL−5、TGF−β、又はこれらの組合せを含む、請求項30に記載の方法。

請求項32

感染した患者におけるインフルエンザ誘導インターフェロン−ベータ又はインターフェロンガンマmRNAレベルの低下を引き起こすことをさらに含む、請求項26に記載の方法。

請求項33

感染した患者が、臨床症状の発症の後、治療有効量のエリトラン又は薬学的に許容されるその塩を投与され、臨床症状が、咳、発熱、肺炎、又はこれらの組合せを含む、請求項26に記載の方法。

請求項34

エリトラン又は薬学的に許容されるその塩が、静脈内投与、腹腔内投与、筋肉内投与、冠動脈内投与、動脈内投与、皮内投与、皮下投与、経皮送達、気管内投与、皮下投与、関節内投与、脳室内投与、吸入、脳内、鼻腔、経臍、経口、眼内、経肺投与、カテーテルの挿入、座薬及び組織への直接注入による、又は、全身に吸収される局所若しくは粘膜投与、を含む経路の1つによって投与される、請求項26に記載の方法。

請求項35

エリトラン又は薬学的に許容されるその塩が、静脈内投与される、請求項34に記載の方法。

請求項36

エリトラン又は薬学的に許容されるその塩の投与による作用が、感染した患者におけるウイルス力価の低下を引き起こす、請求項26に記載の方法。

請求項37

感染した患者が、治療有効量のエリトラン又は薬学的に許容されるその塩を、用量当たり約1μg〜約240mgの間の範囲で投与される、請求項26に記載の方法。

技術分野

0001

(関連出願の相互参照
本出願は、2012年3月28日に出願された米国特許仮出願第61/616784号、及び2013年3月1日に出願された米国特許仮出願第61/771339号に基づく、米国特許法第119条の下での優先権を主張する;これによって、各々の内容は、全ての目的に対して、それらの全体が参照によって明示的に組み込まれ、各々は、その譲受人に譲渡される。
資金提供に関する記載)
本発明は、米国国立衛生研究所によって資金援助を受け、認可番号AI18797の政府支援によりなされた。政府は、本発明に一定の権利を有する。

背景技術

0002

北半球において、ウイルス流行は、全ての呼吸器疾患の80%までを引き起こす。最も一般的な感染は、6つのウイルス群:ライノウイルスRV)、呼吸器合胞体ウイルスインフルエンザウイルスパラインフルエンザウイルスコロナウイルス、及びアデノウイルスによって引き起こされる。
インフルエンザは、オルトミクソウイルス科のウイルスの一部であるウイルス群によって引き起こされる呼吸器接触伝染病である。インフルエンザウイルスは、季節性の地域感染症、及び周期性予測不能なパンデミックの両方を引き起こす際立ったヒト呼吸器病原体である。記録にある1918年の最悪のパンデミックでは、全世界で約5000万人の人が死亡した。高い病原性のH5N1鳥インフルエンザウイルスによって引き起こされるヒトの感染症は、別のパンデミックの発生についての懸念を提起した。インフルエンザウイルスは、地球上の大部分の国において、毎に、流行性の呼吸器疾患を引き起こす。インフルエンザは、多くの場合、風邪のような症状で始まり、進行して犯す。大部分の患者は、数週間続くことがある慢性をするようになる。肺炎になることがあり、肺炎は、比較的病気に罹りやすい人の間では、死亡の共通の原因である。それは、軽度乃至重度の病気を引き起こすことがあり、時には、死に至らしめることがある。特定のグループ、例えば、非常に若い人、非常の高齢の人、及び免疫力の損なわれた人は、ウイルスに感染し、感染による重い合併症に罹る、より高いリスクがある。

0003

インフルエンザの感染を処置するためのこれまでの試みは、新たな感染性ウイルスの放出を防ぎ、ウイルスの複製を止めるノイラミニダーゼ阻害剤に集中していた。他の試みは、アダマンタンM2イオンチャネルブロッカー、例えば、アマンタジン及びリマンジンに集中していた。しかし、処置に対するウイルスの耐性により、問題が生じた。インフルエンザウイルスは、絶えず変異する。さらに、その年の主要なインフルエンザ株では、年毎に、抗原性の変化が起こる。結果として、ウイルス抗原に対する免疫反応刺激するために生成されるワクチンは、毎年、準備されなければならない。年1回のインフルエンザ予防注射が、リスクのある全ての人に推奨されるが、ワクチンは、前年のウイルス株に基づいており、新たに出現したウイルスに対する防護となる保証はない。冬の流感季節の間、呼吸器疾患に罹った人々は、その病気を蔓延させるそれらの能力を弱めるために、治療処置が不可欠である。このように、宿主免疫反応の側面を標的とすることによって、インフルエンザウイルスの感染の影響を限定する新たな治療薬が求められている。

0004

本教示は、少なくとも一部では、式(I)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩が、感染した対象におけるオルトミクソウイルス感染を処置するために使用され得るという発見に関連する。より詳細には、本発明は、エリトラン又は薬学的に許容されるその塩が、感染の影響及び持続期間を限定するために、インフルエンザに感染した対象を処置するために使用され得るという発見に関連する。式(I)の化合物は、例えば、インフルエンザウイルス誘導サイトカインの産生を減らし、インフルエンザウイルスに関連する病変緩和し、また、ネズミの死を防ぐことが示された。

0005

一実施形態において、本発明は、感染した患者に、治療有効量のエリトラン又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、インフルエンザウイルスに感染した患者を処置するための方法に関する。
別の実施形態において、本発明は、感染した患者に、活性成分及び薬学的に許容される担体を含む組成物を投与することを含み、活性成分がエリトラン又は薬学的に許容されるその塩を含む、オルトミクソウイルスに感染した患者を処置するための方法に関する。
別の実施形態において、本発明は、感染した動物に、治療有効量のTLR4アンタゴニストを投与することを含み、TLR4アンタゴニストがエリトラン又は薬学的に許容されるその塩を含む、インフルエンザに誘導される疾患を緩和するための方法に関する。
別の実施形態において、本発明は、感染した患者に、治療有効量の抗ウイルス化合物を投与することをさらに含む方法に関する。

0006

別の実施形態において、本発明は、感染した患者が、インフルエンザ感染の存在に陽性検査反応を示した後、治療有効量のエリトラン又は薬学的に許容されるその塩を投与される方法に関する。
別の実施形態において、本発明は、感染した患者が、PCR、rt−PCR、直接抗原検出試験細胞培養におけるウイルス分離、又はこれらの組合せを用い、インフルエンザ感染の存在について試験される方法に関する。
別の実施形態において、本発明は、感染した患者における、インフルエンザ誘導サイトカインmRNAベルの低下を引き起こすことをさらに含む方法に関する。
別の実施形態において、本発明は、感染した患者における、インフルエンザ誘導サイトカインmRNAレベルの低下を引き起こすことをさらに含み、サイトカインが、TNF−α、IL−1β、IL−6、COX−2、IL−12p40、KC、IL−10、IL−5、TGF−β、又はこれらの組合せを含む方法に関する。

0007

別の実施形態において、本発明は、感染した患者における、インフルエンザ誘導インターフェロンベータ又はインターフェロンガンマmRNAレベルの低下を引き起こすことをさらに含む方法に関する。
別の実施形態において、本発明は、感染した患者が、臨床症状の発症の後、治療有効量のエリトラン又は薬学的に許容されるその塩を投与され、臨床症状が、咳、発熱、肺炎、又はこれらの組合せを含む方法に関する。
別の実施形態において、本発明は、組成物が、静脈内投与腹腔内投与筋肉内投与冠動脈内投与、動脈内投与、皮内投与、皮下投与経皮送達気管内投与、皮下投与、関節内投与、脳室内投与吸入、脳内、鼻腔、経、経口、眼内、経肺投与カテーテルの挿入、座薬及び組織への直接注入による、又は、全身に吸収される局所若しくは粘膜投与、を含む経路の1つによって投与される方法に関する。

0008

別の実施形態において、本発明は、エリトラン又は薬学的に許容されるその塩の投与の作用が、感染した患者におけるウイルス力価の低下を引き起こす方法に関する。
別の実施形態において、本発明は、感染した患者が、治療有効量のエリトラン又は薬学的に許容されるその塩を、用量当たり約1μg〜約240mgの間の範囲で投与される方法に関する。
別の実施形態において、本発明は、患者が、インフルエンザA、インフルエンザB、インフルエンザC、又はこれらの組合せを含む群から選択されるオルトミクソウイルスに感染している方法に関する。

図面の簡単な説明

0009

エリトランが、インフルエンザの致死攻撃からマウスを守ることを示す。
インフルエンザに対するエリトラン介在処置は、時間依存性であることを示す。
インフルエンザからのエリトラン介在防護は、用量依存性であることを示す。
エリトラン介在防護は、インフルエンザ投与量の増加によって圧倒されることを示す。
2009pH1N1に対するエリトランによる防護を示す。
エリトラン処置が、感染した対象におけるウイルス力価を減少させることを示す。
エリトラン処置が、インフルエンザに誘導される肺の病変を緩和することを示す。
エリトラン処置が、インフルエンザ誘導サイトカインの産生を減少させたことを示す。
エリトラン処置が、より低いレベルのインフルエンザ誘導肝臓酵素レベルを生じることを示す。
エリトラン処置が、OxPAPCによるTLR4依存性細胞活性化を阻害することを示す。
エリトラン処置が、インフルエンザ感染後の酸化リン脂質の産生を減少させることを示す。
エリトランが、PR−8に感染したインターフェロン−βノックアウトマウスを防護しないことを示す。
MD1がエリトランの代わりとなる標的でないことを示す。
エリトラン誘導防護に関する分子要件を示す。

0010

自然免疫系は、侵入する微生物に対する第1の防御線である。免疫能力のある細胞、例えば、マクロファージ樹状細胞好中球、及び内皮細胞は、グラム陽性及びグラム陰性バクテリア、ウイルス、真菌、及びマイコプラズマのように多様な、病原体表面の病原体関連分子パターン(PAMPS)を認識する。Toll様受容体(TLR)は、一定に保たれたPAMPSによって定められる別個の刺激に応答して細胞の自然免疫シグナル伝達経路引き金となる、密接に関連した受容体ファミリーである。今日までに、10の異なるヒトTLRが確認されている。これらのTLRの1つであるTLR3は、インフルエンザ感染中に産生される2本鎖RNAに応答して、抗ウイルス性サイトカインの産生を誘導することが、これまでに示された。TLR4は、通常、グラム陰性バクテリアによる感染中に産生されるリポ多糖LPS)に反応して、自然免疫シグナル伝達を活性化することに関与している。しかし、これまでに、TLR4欠損マウスが、マウス馴化インフルエンザ株であるA/PR/8/34による感染に強い抵抗性があることが示された。(Q.M. Nhu et al., Mucosal Immunology, Vol. 3, No. 1: 29-39, (2010))。TLR4変異マウスは、また、酸に誘導される急性傷害に対して自然抵抗性を発揮することも示された。(Y. Imai et al., Cell, 133: 235-249 (2008))。しかし、感染した対象におけるTLR4の阻害が、ウイルス感染後、潜在的な治療効果をもたらし得るかどうかを示す研究は存在しない。

0011

エリトラン(E5564、化合物1287、SGEA、又は(α−D−グルコピラノース,3−O−デシル−2−デオキシ−6−O−[2−デオキシ−3−O−[(3R)−3−メトキシデシル)−6−O−メチル−2−[[(−11Z)−1−オキソ−11−オクタデセニルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2−[(1,3−ジオキソテトラデシル)アミノ]−1−(ジハイドロジェンホスフェート)としても知られている]は、TLR4の効果的なアンタゴニストであることが、これまでに示されている。この薬剤は、米国特許第5681824号において、化合物1として記載されており、この特許は、化合物1に関するその説明及びその製造方法のために、参照によって、本明細書に組み込まれる。エリトランは、式(I)の構造:

0012

を有し、かなりの数の薬学的に許容される塩の1つとして提供され得る。式Iの化合物は、米国特許第6906042号に記載されているように、ミセルの状態で調製でき、この特許は、このようなミセルの説明及びその調製方法のために、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。

0013

本発明は、呼吸器ウイルス感染処置方法、より詳細には、オルトミクソウイルスによる感染を処置するための方法を対象とする。別の実施形態において、本発明は、動物にTLR4の阻害剤を投与することによる、動物におけるインフルエンザウイルス感染の処置方法を提供する。本発明の一実施形態は、動物に、治療有効量のエリトラン又は薬学的に許容されるその塩を投与することによる、動物におけるインフルエンザウイルス感染の処置方法に関する。本発明の別の実施形態は、TLR4を阻害することによって、感染した宿主におけるウイルスの複製を減らすことによる、インフルエンザウイルス感染の処置方法に関する。

0014

本発明の方法による使用に適する化合物は、TLR4の阻害剤を含む。本発明の好ましい実施形態において、本発明の方法は、TLR4のシグナル伝達を阻害するために、エリトラン又は薬学的に許容されるその塩を用い、実施される。エリトランは、TLR4によるLPSシグナル伝達を妨げる、合成脂質Aアナログである。エリトラン及び薬学的に許容されるその塩は、LPSを競合的に阻害して、MD−2の疎水性ポケットに結合する。結合した時、エリトラン又は薬学的に許容されるその塩は、TLR4の2量化及び細胞内シグナル伝達を妨げる。

0015

本発明の一実施形態において、エリトラン又は薬学的に許容されるその塩による処置は、インフルエンザに誘導される病変を少なくする。呼吸器のウイルス感染に関連する、より詳細には、インフルエンザ感染に関連する症状は、とりわけ、咳、発熱及び肺炎を含む。しばしば、インフルエンザ感染は、肺に対する細胞損傷につながる。本発明によれば、エリトラン又は薬学的に許容されるその塩による、感染した対象の処置は、肺組織における細胞損傷を劇的に減らす。さらに、本明細書に開示されている本発明による、感染後の日々におけるエリトラン又は薬学的に許容されるその塩による処置は、また、インフルエンザ感染の全身的影響の緩和にもつながり得る。本発明の一実施形態において、インフルエンザに誘導される肝臓酵素レベルの増加は、エリトラン又は薬学的に許容されるその塩による処置によって少なくなる。

0016

(特に、H5N1サブタイプインフルエンザウイルスによる)急性呼吸器ウイルス感染は、結果として、肺に影響を及ぼすことができる多数のサイトカインを発現し、それに続く肺胞及び肺組織の損傷は、より重いインフルエンザ感染において見られる致死性、特に、若い健康な成人の間の死に帰着する。ウイルス感染が引き金となる過度の炎症は、顕著な病変を生じ得る。本発明の別の実施形態において、TLR4は、アンタゴナイズされて、インフルエンザに感染した対象におけるインフルエンザ誘導サイトカインRNA発現を減少させる。本発明の一実施形態において、TLR4アンタゴニストであるエリトラン又は薬学的に許容されるその塩は、感染した対象におけるインフルエンザ誘導サイトカインRNA発現の産生の低下を生じ得る。如何なる特定の理論にも拘束されようとは思わないが、インフルエンザウイルスは、細胞に感染し、炎症性サイトカインの産生に至らせる細胞シグナル伝達経路を活性化すると考えられる。本発明によれば、TLR4経路が、エリトランによって標的とされて、インフルエンザウイルスに感染した対象における炎症性サイトカインの産生を減少させ得る。本発明の一実施形態において、エリトラン又は薬学的に許容されるその塩は、インフルエンザに感染した対象におけるインターフェロン−ベータRNA発現のインフルエンザ誘導発現を減少させるために用いられる。本発明の別の実施形態において、エリトラン又は薬学的に許容されるその塩は、インフルエンザに感染した対象におけるインターフェロン−ガンマRNA発現のインフルエンザ誘導発現を減少させるために用いられる。本発明の別の実施形態において、インフルエンザに感染した対象のエリトラン処置は、インターフェロン−アルファ4のインフルエンザ誘導発現を減少させない。本発明の別の実施形態において、インフルエンザに感染した対象のエリトラン処置は、インターフェロン−デルタ2のインフルエンザ誘導発現を減少させない。本発明のある実施形態において、感染した対象のエリトラン処置は、特定の種類のインターフェロンのインフルエンザ誘導発現を、他の種類のインターフェロンの発現に影響を及ぼすことなく、減少させるために用いられ得る。本発明の方法は、また、TNF−α、IL−1β、IL−6、COX−2、IL−12p40、KC、IL−10、IL−5、及びTGF−βの、TLR4介在発現を減少させるためにも使用され得る。

0017

本発明のさらに別の実施形態において、エリトラン又は薬学的に許容されるその塩の作用は、処置を受けない対象に比べて、感染した対象におけるインフルエンザウイルスの複製の減少を生じる。如何なる特定の理論にも拘束されようとは思わないが、エリトラン又は薬学的に許容されるその塩の、TLR4シグナル伝達への阻害作用は、ウイルスの増大に、より適さない細胞環境を生じると考えられる。
本発明の方法は、インフルエンザ感染の如何なる株を処置するためにも使用され得る。本発明の一実施形態によれば、本発明の方法は、インフルエンザA株の処置に関する。本発明の一実施形態によれば、本発明の方法は、インフルエンザB株の処置に関する。本発明の一実施形態によれば、本発明の方法は、インフルエンザC株の処置に関する。さらに、本発明の方法は、また、他のオルトミクソウイルスを処置するためにも使用され得る。

0018

本発明の一実施形態によれば、本発明の方法は、対象の呼吸器検体におけるインフルエンザ感染の存在を検出することを含む。直接抗原検出試験、細胞培養におけるウイルス分離、リアルタイム逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(rRT−PCR)によるインフルエンザ特異RNAの検出、又はその他を含めて、かなりの数の異なる検査室診断試験が、呼吸器検体におけるインフルエンザウイルスの存在を検出するために用いられ得る。
本発明の方法によれば、処置は、インフルエンザに感染後約6日までのうちに、又は臨床症状の発症で、開始され得る。本発明の好ましい実施形態によれば、処置は、インフルエンザに感染後約4日までのうちに開始され得る。本発明のより好ましい実施形態によれば、処置は、インフルエンザに感染後約2日までのうちに開始され得る。本発明は、ウイルスの感染を患う対象、又はより詳細には、インフルエンザウイルス感染を患う対象の処置方法に関する。

0019

本発明によるエリトラン又は薬学的に許容されるその塩の投与は、通常、数日が経過する間にわたって行われる。本発明の方法の有効性は、用量に依存して増加することが示され、より多い投薬量が、感染に対するより効果的な処置をもたらす。1μg〜約240mgの間の1回用量が投与され得る。一実施形態において、1μg〜約50mgの間の1回用量が投与され得る。別の実施形態において、1μg〜約70mgの間の1回用量が投与され得る。さらに別の実施形態において、1μg〜約90mgの間の1回用量が投与され得る。さらに別の実施形態において、1μg〜約125mgの間の1回用量が投与され得る。さらに別の実施形態において、1μg〜約150mgの間の1回用量が投与され得る。さらに別の実施形態において、1μg〜約200mgの間の1回用量が投与され得る。その適量は、感染した対象の特徴及び好ましい投与経路に合わせて、当業者によって決定され得る。本発明の方法において、エリトラン又は薬学的に許容されるその塩は、また、12〜100時間、例えば、60〜80、又は72時間にわたって、静脈内注入によって患者に投与されてもよい。注入投薬量率(dosage rate)は、例えば、0.001〜0.5mg/体重1kg/時間、例えば、0.01〜0.2mg/kg/時間、又は0.03〜0.1mg/kg/時間で変わり得る。エリトラン又は薬学的に許容されるその塩の注入は、望まれる場合、エリトラン又は薬学的に許容されるその塩のボーラス注入の後に行われてもよく、ボーラス注入は、0.001〜0.5mg/体重1kgの投薬量で投与され得る。患者に投与されるエリトラン又は薬学的に許容されるその塩の総量は、60〜80時間にわたる注入によって、例えば、50〜600mg、例えば、150〜500mgの薬剤であり得る。別の実施形態において、エリトラン又は薬学的に許容されるその塩は、1〜20mgの間の1日総用量で、1〜10時間にわたる静脈内注入によって、患者に投与され得る。例えば、患者に投与されるエリトラン又は薬学的に許容されるその塩の総量は、1日当たりの用量で約1〜約10mgの間であり、5時間までにわたる静脈内注入によって投与され得る。一実施形態において、患者に投与されるエリトラン又は薬学的に許容されるその塩の総量は、1日当たりの用量で5mgであり、約1時間にわたる静脈内注入によって投与される。一実施形態において、対象に投与されるエリトラン又は薬学的に許容されるその塩の総量は、1日当たりの用量で5mgであり、約4時間にわたる静脈内注入によって投与される。投与の量及び方法は、処置の経過の間に変わり得る。例えば、患者は、最初、感染の初期段階の間、エリトラン又は薬学的に許容されるその塩を、静脈内注入によって、その後、感染後約14日までを含めて、一連の日々に、吸入投与法によって、与えられてもよい。

0020

投与の適切な頻度もまた、当業者によって決定され得る。例えば、薬剤は、1日当たり1〜4回、好ましくは1日当たり2〜4回、投与され得る。投与は、選ばれた時間にわたって連続的であってもよい、又は、時間を置いた一連の投薬であってもよい。薬剤の投与は、感染の症状が消えるまで続けられ得る。ある場合には、数日間、投与を続けることが好ましいことであり得る。一実施形態において、投与は、感染の臨床症状がなくなった後、数日間、続けられ得る。具体的な投薬量範囲及び医薬製剤は、投与方法及び処置されている対象の特定の身体的特徴に応じて変わり得ることが理解されるであろう。

0021

特許請求の範囲の主題を、より明瞭に、簡潔に記載するために、以下の定義は、本明細書において用いられている用語の意味に関する手引きを提供しようとするものである。
本明細書で用いられる場合、特に指示がない限り、詞「a」及び「an」は、「1つ又は複数の」又は「少なくとも1つの」を意味する。すなわち、不定冠詞「a」又は「an」による、本発明の任意の要素への言及は、2つ以上の要素が存在する可能性を排除しない。

0022

数値及び範囲(例えば、組成物中に存在する式(I)の化合物の量)は、本発明の様々な実施形態により集めて挙げられている。列挙されている数値及び範囲の間に入る全ての数値及び範囲が、特に明示的な記載がない限り、本発明によって包含されているものと理解されるべきである。
化合物の「有効量」という用語は、望まれる効果をもたらすが、毒性はないか、又は許容されるものである、化合物の十分な量を表す。この量は、対象の種類、年齢、及び身体の状態、処置されている疾患の重さ、用いられる特定の化合物、投与方式などに応じて、対象毎に変わり得る。適切である有効量は、当業者によって決定され得る。

0023

本明細書で用いられる場合、「処置する(treat)」、又は「処置すること(treating)」は、対象への、又は、対象から単離された組織又は細胞系への、治療剤の適用又は投与と定義される。対象は、通常、疾患若しくは障害、疾患若しくは障害の症状、又は疾患若しくは障害(例えば、インフルエンザ)に罹りやすい体質を有する。本明細書で用いられる場合、詳細には、処置は、まだ感染していない対象ではなく、すでにウイルスに、例えばインフルエンザに感染した対象に向けられる。処置の目的は、通常、このような疾患、障害、又は症状を、癒す、治す、緩和する、和らげる、救済する、改良する、又は改善することである。本明細書で用いられる場合、「処置された(treated)」は、癒され、治され、緩和され、和らげられ、救済され、改良され、又は改善された疾患又は障害に関係する。

0024

本発明の方法により用いられるのに適する化合物は、治療に有効な投薬量で投与される。用語「治療有効量」は、指示される生物学的応答又は薬効応答を引き出す、活性化合物、又は医薬品の量を示すために用いられている。この応答は、研究者獣医医師又は他の臨床家によって追及されている、組織、全身(ヒトを含む動物)に現れ得る。

0025

本明細書で用いられる場合、用語「薬学的に許容される塩」は、健全医学的判断の範囲内で、不都合な毒性、刺激、アレルギー反応などなしに、ヒト及び下等動物の組織と接触して用いられるのに適し、また妥当な利益/リスク比に相応する塩を表す。薬学的に許容される塩は、当技術分野において、よく知られている。例えば、S. M. Berge, et al., J. Pharmaceutical Sciences, 66: 1-19 (1977)は、薬学的に許容される塩を詳細に記載している。塩は、本明細書において教示されている化合物の最終の分離及び精製の間に、in situに、又は、別途遊離塩基又は遊離酸官能基を、下で一般的に記載されるような、適切な試薬と反応させることによって、調製され得る。例えば、遊離塩基官能基は、適切な酸と反応させられ得る。さらに、本明細書において教示されている化合物が、酸性部分を有する場合、薬学的に許容される適切なその塩には、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム若しくはカリウム塩;及びアルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム若しくはマグネシウム塩のような金属塩が含まれ得る。式Iの範囲内の化合物のナトリウム塩は、例えば、米国特許出願第12/516082号及び米国特許出願公開第2008/0227991号に記載されている。薬学的に許容される、無毒酸付加塩の例は、無機酸、例えば、塩酸臭化水素酸リン酸硫酸及び過塩素酸により、又は、有機酸、例えば、酢酸シュウ酸マレイン酸酒石酸クエン酸コハク酸若しくはリンゴ酸により生成されるか、或いは、イオン交換のような当技術分野において用いられる他の方法によって生成される塩である。他の薬学的に許容される塩は、アジピン酸アルギン酸アスコルビン酸アスパラギン酸ベンゼンスルホン酸安息香酸硫酸水素ホウ酸酪酸カンファー酸カンファースルホン酸、クエン酸、シクロペンタンプロピオン酸ジグルコン酸、ドデシル硫酸、エタンスルホン酸ギ酸フマル酸グルコヘプトン酸、グリセロリン酸グルコン酸ヘミ硫酸、ヘプタン酸ヘキサン酸ヨウ化水素酸、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸、ラクトビオン酸乳酸ラウリン酸ラウリル硫酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸メタンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸ニコチン酸硝酸オレイン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、ペクチニン酸(pectinate)、過硫酸3−フェニルプロピオン酸、リン酸、ピクリン酸ピバル酸、プロピオン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、チオシアン酸p−トルエンスルホン酸ウンデカン酸吉草酸の塩などを含む。代表的なアルカリ又はアルカリ土類金属塩は、ナトリウム、リチウムカリウム、カルシウム、マグネシウムなどを含む。さらなる薬学的に許容される塩は、適切である場合、ハロゲン化物水酸化物カルボン酸、硫酸、リン酸、硝酸、低級アルキルスルホン酸、及びアリールスルホン酸イオンのような対イオンを用いて生成される無毒のアンモニウム、第4級アンモニウム、及びアミン陽イオンを含む。ある実施形態において、式(I)の化合物は、ナトリウム塩、例えば、四ナトリウム塩である。

0026

用語「対象」は、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを表し、処置、観察又は実験の対象である。哺乳動物は、マウス、ラットハムスタースナネズミウサギテンジクネズミイヌネコヒツジヤギウシウマキリンカモノハシ霊長目、例えば、モンキーチンパンジー、及び類人猿からなる群から選択され得る。ある実施形態において、対象はヒトである。
本明細書で用いられる場合、用語「アンタゴニスト」及び「阻害剤」は、「ネイティブな」若しくは「天然の」分子又は化合物の作用を阻害する分子又は化合物を表す。
ある実施形態において、本明細書に記載されている化合物は、全身投与される。本明細書で用いられる場合、「全身投与」は、本明細書に記載されている化合物が、全身に利用可能とされ得る何らかの手段を表す。ある実施形態において、全身投与は、静脈内投与、腹腔内投与、筋肉内投与、冠動脈内投与、動脈内投与(例えば、頸動脈への)、皮内投与、皮下投与、経皮送達、気管内投与、皮下投与、関節内投与、脳室内投与、吸入(例えば、エアロゾル)、脳内、鼻腔、経臍、経口、眼内、経肺投与、カテーテルの挿入、座薬及び組織への直接注入による、又は、全身に吸収される局所若しくは粘膜投与を包含する。粘膜投与は、例えば、吸入、点鼻液点眼液などによる、呼吸器組織への投与;例えば、座薬による、肛門又は投与経路;等を含む。ある実施形態において、本明細書に記載されている化合物は、静脈内投与される。他の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、経口投与される。ある実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、1週間に1〜5回、静脈内投与され得る。ある他の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、1日に1回以上(例えば、1日1回、1日2回、又は1日3回)、経口投与され得る。

0027

本発明での使用に適する医薬製剤は、また、賦形剤保存剤、薬学的に許容される担体、及びこれらの組合せも含み得る。用語「薬学的に許容される担体又は賦形剤」は、一般に、安全で、無毒で、生物学的にも別の点でも望ましい医薬組成物を調製するのに有用である担体又は賦形剤を意味し、獣医用途、さらにはヒトの医薬用途として許容される担体又は賦形剤を含む。本明細書及び特許請求の範囲において用いられる場合、「薬学的に許容される担体又は賦形剤」は、1種と2種以上の両方のこのような担体又は賦形剤を含む。

0029

本発明の方法は、また、他の処置レジメン(treatment regimes)と組み合わせて用いられてもよい。例えば、本発明の一実施形態は、エリトラン又は薬学的に許容されるその塩が、当技術分野において知られている1種又は複数の抗ウイルス薬と組み合わせて用いられる併用療法に関する。現在、インフルエンザに対して用いられる抗ウイルス薬に2つの主なクラス:ノイラミニダーゼ阻害剤、例えば、ザナミビル及びオセルタミビル、又はウイルスM2タンパク質の阻害剤、例えば、アマンタジン及びリマンタジンがある。本発明は、エリトラン又は薬学的に許容されるその塩を、ノイラミニダーゼ阻害剤、ウイルスM2タンパク質の阻害剤、又はこれらの組合せと併用する処置方法に関する。

0030

マウス
6〜8週齢のWT C57BL/6Jマウスが購入された(The Jackson Laboratory、Bar Harbor、メイン州)。全ての動物実験は、審査委員会の承認(institutional approval)を得て実施された。

0031

ウイルス
すでに記載されたように(J.R. Tejaro et al., J. Immunol., 182: 634-6843 (2009))、マウス馴化H1N1インフルエンザA/PR/8/34ウイルス(「PR8」)(ATCC、Manassas、バージニア州)が、10日齢発育鶏卵尿嚢液において培養され、Donna Farber博士コロンビア大学)によって提供された。非馴化ヒトインフルエンザウイルス株A/Wuhan359/95(H3N2)は、入手され、すでに記載されたように(Ottolini et al., J. Gen. Virol., 86:2523-2830 (2005))培養された。非馴化ヒトインフルエンザ株のA/California/07/2009株(ヒトパンデミックH1N1)は、Ted Ross(ピッツバーグ大学)によって、親切にも提供された。

0032

ウイルス攻撃及び処置
C57BL/6J WTマウスを、マウス馴化インフルエンザウイルスである株A/PR/8/34に感染させた(PR8;約7500TCID50、鼻腔内、25μl/両鼻腔;この用量は、予備的実験において、約90%の感染マウスを殺すことが見出された)。感染後2日目に、マウスは、毎日(2日目〜6日目)、プラセボ又はエリトランのいずれかを与えられた(100mlの滅菌水中200μg/マウス、静脈内)。指示された場合、エリトランは、感染の3時間前に、5日間続けて投与された。ある実験では、マウスのいくつかのグループを、感染後4又は6日目から開始して、エリトランで処置し、それぞれ、5又は3日間続けて処置した。マウスを、生存体重減少、及び病気の臨床徴候(例えば、無気力立毛被毛乱れ背の姿勢、急速な浅い呼吸)について、14日間、毎日、モニターした。0(症状なし)〜5(死にかけている)の範囲の臨床スコアを、各マウスに、毎日、与えた。ある実験では、肝臓酵素レベルのための血清、又は遺伝子発現、肺の病変、若しくはウイルス力価の分析のための肺を採取するために、マウスを、感染後の指定された時間に、安楽死させた。

0033

エリトランは、マウスを致死性インフルエンザ攻撃から守る
C57BL/6Jマウスを、マウス馴化インフルエンザウイルス株A/PR/8/34(PR8)に感染させた。図1aは、最初のプロトコルを図示する。「0日」に、6〜8週齢のメスのマウスを、約90%のマウスを死亡させることが確認されたPR8の用量により、経鼻で(鼻腔内)感染させた(7500TCID50)。感染後2日目から開始して、毎日1回、5日間続けて(2日目〜6日目)、マウスは、エリトラン(100μlの滅菌水中200μg/マウス、静脈内)又はプラセボ(Eisaiによって提供された)のいずれかを与えられた。各マウスは量され、臨床症状(例えば、無気力、立毛、被毛の乱れ、猫背の姿勢、急速な浅い呼吸、聞き取れる走り回る音)が、毎日、2週間、スコアリングされた。エリトラン及び対応するそのプラセボ(Eisai Inc.;Andover、マサチューセッツ州によって提供された)は、エンドトキシンを含まない滅菌水に、2.33mg/mlで調製され、注入のために、炭酸水素ナトリウム緩衝5%デキストロース水で希釈した。図1bに示されるように、生存率が毎日モニターされた。図1cは、14日間にわたる重量測定を示す。結果は、それぞれが5匹のマウス/処置/実験を有する、2つの別個の実験を表す。

0034

インフルエンザに対するエリトラン介在処置は時間依存性である
マウスを、PR8(PR8;約7500TCID50、鼻腔内)に感染させた。マウスは、感染後2、4、又は6日目に開始して、エリトランにより処置されたか、又は無処置であった。2又は4日目にエリトランを与えられたマウスは、続く日々に5回の処置を受けた。6日目にエリトランを与えられたマウスは、続く3日間処置を受けた。前記6日目マウスでは、感染症がひどいせいで、さらなる処置が不可能であった。図2aは、2、4、及び6日目に開始して処置されたマウスについて、無処置マウスと比較して、生存率パーセント(2及び4日目、p<0.01、6日目、p≦0.05)を示す。図2cは、2、4、及び6日目に開始して処置されたマウスについて、無処置マウスと比較して、重量減少パーセントを示す。図2bは、各サブセットのマウスについて、臨床スコア(一定の規準に基づく、例えば、被毛の乱れ、無気力など)を示す(M.D. Tate, et al., Respiratory Research, 9:57, 1-13 (2008))。結果は、5匹のマウス/処置/実験を有する、2乃至3つの別個の実験を合わせた結果を示す。

0035

インフルエンザからのエリトラン介在保護は用量依存性である
マウスを、7500TCID50のPR8に感染させた(鼻腔内)。マウスは、無処置のままであるか、又は、2日目に開始して、5日間続けて、エリトラン(200μg/マウス、又は20μg/マウス)で処置した。図3a及び3bに示されるように、7500TCID50で感染させ、200μg/マウスのエリトランで処置したマウス(4/5のマウスが生存)は、たった20μg/マウスを与えられたマウス(4/10が生存)に比べて、生存率の向上を示し、無処置グループは1/5が生存した。

0036

エリトラン介在保護はインフルエンザ投与量の増加によって圧倒される
マウスを、7500TCID50、10,000TCID50、又は20,000TCID50のいずれかのPR8に感染させた(鼻腔内)。マウスは、無処置のままであるか、又は、感染後2日目に開始して、エリトランで処置した。7500TCID50で感染させ、エリトランで処置したマウスは、88%の生存率を示した(図4a)のに対して、10,000(図4b)又は20,000(図4c)TCID50で感染させ、エリトランで処置したマウスは、それぞれ、55%及び22%の生存率を示した。結果は、4〜5匹のマウス/処置グループ/実験を有する2つの別個の実験を合わせた結果を示す。マウスを、107TCID50のA/California/07/2009 H1N1に感染させた(鼻腔内)(図4d)。マウスは、無処置のままであるか、又は、感染後2日目に開始して、5日間続けて、エリトランで処置した。マウスを、生存について14日間モニターした。これらは、それぞれが4〜5匹の動物/処置グループ/実験を有する2つの別個の実験を合わせた結果である。

0037

エリトラン処置は感染した対象におけるウイルス力価を減少させる
マウスを、50μlのPR8(約7500TCID50/マウス)で感染させた(鼻腔内)。処置したマウスは、感染後2日目に開始して、100μlのエリトラン(200μg/マウス)を、静脈内で与えられた。ウイルス力価は、PR8感染マウスの肺ホモジェネート上澄みから得られ、すでに記載されたように(Shirey KA et al., J. Leukoc. Biol., 89(3):351-7 (2011))、TCID50/mlで表された。図5a及び5bは、感染後2、4、6及び7日目に採取された肺を示す。図5aは、5匹のマウス/グループ/実験を有する、2つの実験を合わせた結果を示す。エリトラン処置は、肺ウイルス力価の、統計的に有意な減少を生じた。図5bに見られるように、肺ウイルス力価は、7日目に、エリトラン処置グループでさらに減少した。

0038

エリトラン処置はインフルエンザに誘導された肺病変を緩和する
マウスを、50μlのPR8(約7500TCID50/マウス)を用い、鼻腔内で感染させた。次いで、感染後2日目に開始して、マウスに、100μlのエリトラン(200μg/マウス)を、静脈内で注入した。次に、マウスを、感染後7日目(エリトラン処置終了後2日目)に殺し、肺の病変を調べるために、肺を採取した(4匹のマウス/処置グループ)。ネズミの肺を、膨らませ、4%PFAにより灌流し固定した。パラフィン包埋肺の固定切片(8μm)を、ヘマトキシリン及びエオシン(H&E)で染色した。スライド無作為に選び、盲検し、組織の損傷、壊死アトポーシス、及び炎症促進細胞浸潤について調べた。図6aは、10倍での肺病変の画像を示す。PR8+エリトランの肺は、肺切片の約80%でほぼ正常であった;しかし、肺切片の約20%は、PR8感染コントロールマウスに見られるものよりずっと低い程度であるが、炎症性浸潤物を示した。これらの結果は、盲検による組織学的スコアリングによって支持される(図6b)。パルスオキシメトリー測定が、これらの観察を確認するために行われた。感染後6日目までに、モック感染及びPR8感染マウスの間で観察された酸素飽和レベルは、78%への顕著なオキシヘモグロビン飽和度低下を示し、組織学的に示された肺胞傷害の機能的帰結示唆した(図6c)。

0039

治療効果がヒトインフルエンザ感染の他の動物モデルに及ぶかどうかを確認するために、感染実験が、コットンラットで行われた。非馴化ヒトインフルエンザ株である、A/Wuhan/359/95(H3N2)が、1日目に、コットンラットの肺で複製し、感染後4日目に肺病変のピークを生じる(図6d、パネルb、及び図6e、H3N2のみ)。H3N2攻撃後のエリトランで処置した動物は、4日目の肺病変の顕著な減少を示した。(図6d、パネルc、及び図6e、H3N2/E5564)。

0040

エリトラン処置はインフルエンザ誘導サイトカイン産生を減少させる
マウスを、50μlのPR8(約7500TCID50/マウス)を用い、鼻腔内で感染させた。感染後2日目に開始して、マウスに、100μlのエリトラン(200μg/マウス)を、静脈内で注入した。マウスを、感染後2、4、及び6日目に殺し、全RNAを求めるために肺を採取した。全RNA分離及びリアルタイムPCRを、すでに記載されたように(Shirey KA et al., J. Immunol., 181(6):4159-67 (2008);Shirey KA et al., Mucosal Immunology, 3(3):291-300 (2010))、実施した。特定の遺伝子に対するmRNAのレベルは、モック感染肺に対して規格化された相対的遺伝子発現として報告される。結果は2つの実験から導かれる(4匹のマウス/処置グループ)。エリトランで処置したマウスは、各時点で、サイトカイン遺伝子発現の顕著な減少を示した(図7a)。エリトランで処置したマウスは、測定されたインターフェロンmRNAの種類に応じて、コントロールマウスに比べて、様々なレベルのインターフェロン産生を示した(図7b)。非馴化ヒトWuhan H3N2株に感染したコットンラットでのエリトラン処置は、IL−6及びIL−10の肺での発現の減少を示した(図7c)。

0041

エリトラン処置は、より低いレベルのインフルエンザ誘導肝臓酵素レベルを生じる
マウスを、50μlのPR8(約7500TCID50/マウス)を用い、鼻腔内で感染させた。感染後2日目に開始して、マウスに、100μlのエリトラン(200μg/マウス)を、静脈内で注入した。生理食塩水を用いモック感染させたか、又はPR8により感染させたかのいずれかであり、無処置のままであるか、又は、感染後2日目に開始してエリトランで処置したかのいずれかであるC57BL/6J WTマウスから、7日目に血清を捕集した。アラニンアミノトランスアミナーゼALT)及びアスパラギン酸アミノトランスアミナーゼ(AST)を測定した(Siemens Healthcare Diagnostics, Ltd.)。図8a及び8bに示されるように、エリトランで処置されたマウスは、感染後、より低いレベルの肝臓酵素を発現した。データは、4匹のマウス/処置/実験を有する2つの別個の実験を表す。

0042

エリトランはインフルエンザ誘導酸化宿主リン脂質(OxPL)を阻害する
野生型C57BL/6J、TLR4-/-、及びTLR2-/-の腹腔マクロファージを、エリトラン(10ng/mL)で1時間、前処置し、次いで、媒質のみ、LPS(20ng/mL)、P3C(300ng/mL)、又はOxPAPC(20μg/mL)で処置し、RNAの発現を測定した。市販のOxPAPCは、WT及びTLR2-/-マウスの腹腔マクロファージにおけるIL−6遺伝子発現を活性化したが、TLR4-/-マウスからの細胞においては活性化しなかった(図9)。OxPAPCによるTLR4依存性細胞活性化は、エリトランによって実質的に阻害された。データは、3つの試料で行われた1つの実験からの平均値+/−s.e.m.である(*p<0.001、#p<0.05)。

0043

感染の間の酸化リン脂質の産生へのエリトランの作用を評価するために、MALDI−IMSを用いて、エリトラン処置による、又はエリトラン処置なしで、PR8感染後のマウスの肺の脂質組成における変化を特定した。酸化生成物は、感染後エリトランで処置したマウス、又はモック感染マウスに対して、PR8感染マウスにおいて、より大きな存在度(abundance)及び強度で検出された(図10a)。結果は、4回の実験の典型である。豊富に存在するホスファチジルコリン(PC)及び予測される酸化ホスファチジルコリン(OxPC)分子の構造及び分子量:1−パルミトイル−2−リノレオイルPC(PLPC) m/z 757.6、1−パルミトイル−2−アラキドニル(arachadonyl)PC(PAPC) m/z 782.1、並びに、酸化PC分子の予測される構造及び分子量、1−パルミトイル−2−(9−オキソノナノイルPC(PONPC) m/z 649.4、1−パルミトイル−2−(5,6−エポキシイソプロスタンE2オイル)PC(PEIPC) m/z 828.1が示されている(図10b)。

0044

エリトランは直接的抗ウイルス剤ではない

0045

上に記載されたように、インフルエンザに感染したマウスのエリトラン処置は、インフルエンザ誘導致死からマウスを防護した。この防護が、ウイルス複製へのエリトランの直接作用によって引き起こされたのではないことを示すために、A/California/07/2009、 H1N1(106TCID50/mLの力価)のウイルスストックを、エリトラン(10ng/mL)を含む、又はエリトランを含まない(ビヒクルMDCK細胞で、力価測定を行った。エリトランは、ウイルスを細胞プレート接種する1時間前、又はそれと同時に、適用された。実験1及び2は、2つの別個のウイルスストックにより実施された2つの独立した実験を表す。

0046

エリトランはPR8感染IFN−βノックアウトマウスを防護しない
エリトラン処置は、PR8感染IFNβ-/-マウスの保護に導かない。野生型及びIFNβ-/-マウスを、約7500TCID50 PR8により感染させ、無処置のままである(円)か、又は、感染後2日目から5日間続けて、エリトランで処置した(四角)。(図11)。データは、2つの別個の実験(6匹のマウス/処置/実験)を合わせた結果を示す;WT:無処置対エリトラン処置(p<0.0013);IFNβ-/-:無処置対エリトラン処置(p=ns)。

0047

MD1はエリトランの別の標的ではない
MD−1は、LPS刺激で、MD−2の代わりとはならない。CD14及びTLR4を安定して発現するHEK239細胞(HEK293−CD14−TLR4)に、MD−2、MD−1又は空ベクター(E.V.)を、トランスフェクトした。(図12)。トランスフェクションの後48又は72時間かのいずれかで、細胞を、PBSによりモック刺激するか、又は大腸菌K235 LPS(10ng/mL)により刺激した。上澄みを、刺激の24時間後に捕集し、全IL−8レベルをELISAによって分析した。データは、単一の実験における培養の平均及びs.e.m.を示し、n=3の実験を示す(**p<0.005、***p<0.001)。

0048

エリトラン誘導防護の分子要件
正常マウス(WT)、TLR4-/-、TLR2-/-、及びCD14-/-に、インフルエンザを感染させ、次いで、無処置(黒丸)であるか、又は感染後2日目から5日間続けて、エリトランで処置(白丸)した。(図13a)。見て分かるように、インフルエンザ誘導致死は、TLR4依存性であるが、CD14又はTRL2依存性でなかった。さらに、感染後2日目でのエリトラン処置は、TLR2-/-、又はCD14-/-マウスのいずれにおいても防護を誘導するのに有効でなかった。WTデータは、5つの別個の実験(5〜6匹のマウス/処置/実験)を合わせ、TLR4-/-データは、3つの別個の実験(5〜6匹のマウス/処置/実験)を合わせ、CD14-/-データは、2つの別個の実験(4〜5匹のマウス/処置/実験)を合わせた。WT:無処置対エリトラン(p、0.0001);TLR4-/-:無処置対エリトラン(p=ns);CD14-/-:無処置対エリトラン(p=ns);TLR2-/-:無処置対エリトラン(p=ns)。

0049

図13bは、CD14へのトリチウム化リポオリゴ糖(3H−LOS;ナイセリア(Neisseria)のLPS)のLBP依存性移動(図13b、左のパネル)、さらには、CD14からMD2への3H−LOSの移動(図13b、右のパネル)の、エリトラン介在阻害によって求められた、CD14及びMD2に結合するエリトランのin vitroでの能力を示す。[3H]LOS凝集体(aggregate)(0.2nM)、His6−sCD14(約0.5nM)を含み、エリトラン又は無標識LOSの濃度が示されているように増加する試料(左パネル)、或いは、2nMの[3H]LOS.sCD14、約2nMのHis6−MD2を含み、エリトラン(若しくはプラセボ)±LBP(50pM)、及びsCD14(2nM)の濃度が増加する試料(右のパネル)を、37℃で30分間、インキュベートし、その後、Hisタグタンパク質捕捉するために、NiFFセファロースビーズを加え、インキュベートした。[3H]LOSとHis6−sCD14(左)又はMD2(右)との複合体の生成を、すでに記載されたように25、NiFFセファロースによる[3H]LOSの共捕捉を測定することによって分析した。データは、エリトラン無添加で観察された[3H]LOS共捕捉に対するパーセントとして表されている。示されている結果は、各用量で2つの試料を用いる3つの別個の実験の平均±s.e.m.を表す。

実施例

0050

統計
2つのグループの間の統計学差異は、p<0.05に有意差を設定し、対応のない両側スチューデントt検定を用いて求めた。
3つ以上のグループの間の比較では、分析は、p<0.05に有意差を決めて、1元配置ANOVAと、その後のテューキー多重比較検定によって行った。

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