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図面 (4)

課題・解決手段

本発明は、白金抵抗卵巣癌診断された患者治療する方法であって、前記患者に有効量の抗VEGF抗体及び化学療法剤投与することを含む方法に関する。

概要

背景

上皮性卵巣癌は、原発性腹膜癌及び卵管癌と共に、欧州での女性における5番目に一般的な癌関連の死因である。それはまた、死亡率の最も高い婦人科悪性腫瘍である(Bray F 等 Ovarian cancer in Europe: Cross-sectional trendsin incidence and mortality in 28 countries, 1953-2000. Int J Cancer 113,977-90 (2005); National Comprehensive Cancer Network, Clinical Practice Guidelines in Oncology: Ovarian cancer v.1 (2008) http://www.nccn.org/professionals/physician_gls/PDF/ovarian.pdf. (2008))。卵巣癌治療における進歩にも関わらず、OSの増加は、あまり大きくなかった (Chan,J.K. 等 Patterns and progress in ovarian cancer over 14 years, Obstet.Gynecol. 108, 521-528 (2006); Engel,J. 等 Moderate progress for ovarian cancer in the last 20 years: prolongation of survival, but no improvement in the cure rate, Eur. J Cancer 38, 2435-2445 (2002)) ので、死亡者数は高いままである。これは、卵巣癌は進行期に進むまでしばしば診断されないという事実に、ある程度はよる。卵巣癌は、化学物質反応性新生物と考えられ、初期腫瘍細胞縮小手術と組み合わせた場合に全身化学療法に対する初回奏効率が80%を超える(Bookman,M.A. Developmental chemotherapy and management of recurrent ovarian cancer. J. Clin. Oncol. 21, 149s-167s (2003))。これにも関わらず、上皮性卵巣癌と診断された女性の50%以上が最終的にこの疾病で死亡する(Harries,M. と Gore,M. Part I: chemotherapy for epithelial ovarian cancer-treatment at first diagnosis. Lancet Oncol. 3, 529-536 (2002))。過去15年にわたって発表された主要な臨床試験は、病気が進行した患者のPFS中央値が16ヶ月から23ヶ月の間の範囲であり、一方、OSの中央値は31ヶ月から65ヶ月の間にあると報告している(International Collaborative Ovarian Neoplasm Group. Paclitaxel plus carboplatin versus standard chemotherapy with either single-agent carboplatin or cyclophosphamide, doxorubicin, and cisplatin in women with ovarian cancer: the ICON3 randomised trial. Lancet 360, 505-515 (2002); Armstrong,D.K. 等 Intraperitoneal cisplatin and paclitaxel in ovarian cancer. N. Engl. J. Med. 354, 34-43 (2006); McGuire,W.P. 等 Cyclophosphamide and cisplatin compared with paclitaxel and cisplatin in patients with stage III and stage IV ovarian cancer. N. Engl. J. Med. 334, 1-6 (1996); Muggia,F.M. 等 Phase III randomized study of cisplatin versus paclitaxel versus cisplatin and paclitaxel in patients with suboptimal stage III or IV ovarian cancer: a gynecologic oncology group study. J. Clin. Oncol. 18, 106-115 (2000); Piccart,M.J. 等 Randomized intergroup trial of cisplatin-paclitaxel versus cisplatin-cyclophosphamide in women with advanced epithelial ovarian cancer: three-year results. J. Natl. Cancer Inst. 92, 699-708 (2000))。

第一選択化学療法でCRを達成する患者の大部分は、最終的に病気を再発する。これらの患者は、白金感受性グループ又は白金抵抗性グループに細分化することができる(12)。白金感受性の患者において、病気の再発は、白金を含む初回化学療法終了後6ヶ月以降に起こる(12)。白金を用いた治療法は、白金を用いた2回目の治療後にこれらの患者において認められる臨床的意義のある反応を考慮して、これらの患者を再治療するために一般に用いられる(13)。現在のところ、白金を用いた初回化学療法終了後6ヶ月以内に病気が再発する白金抵抗性の患者のための最適な治療戦略はない(12,14)。利用可能な広範囲の治療法にもかかわらず、このセッティングにおいて生存期間延長は示されておらず、ORRは一般に20%未満である(12,15)。抵抗性の病気は治療不可能であるので、これらの患者のための治療の目標は、症状の緩和、生存期間の延長及び生活の質の改善を含む(13,15,16)。

それゆえ、白金抵抗性は、治療レジメンの改善が必要な重要な臨床問題である。特に、血管新生を促進する血管内皮増殖因子VEGF)を標的としたモノクローナル抗体であるベバシズマブアバスチン登録商標))は、著しい治療上の可能性を有する。

概要

本発明は、白金抵抗性卵巣癌と診断された患者を治療する方法であって、前記患者に有効量の抗VEGF抗体及び化学療法剤投与することを含む方法に関する。

目的

免疫された起源由来するライブラリーは、ハイブリドーマ構築を必要とすることなく免疫原高親和性抗体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

患者に有効量の抗VEGF抗体及び化学療法剤投与することを含む、白金抵抗卵巣癌診断された患者を治療する方法であって、前記患者は以前に2回またはそれより少ない抗癌レジメンを受けており、前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、前記治療は前記患者の無増悪生存期間中央値延長する方法。

請求項2

前記白金抵抗性卵巣癌が、上皮性卵巣癌(EOC)、卵管癌(FTC)又は原発性腹膜癌(PPC)である、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記患者は以前の白金治療に対して難治性ではない、請求項1に記載の方法。

請求項4

前記患者は、RECIST1.0に従って測定可能な疾患又はGCIG基準に従ってCA−125評価可能な疾患を有する、請求項1に記載の方法。

請求項5

前記患者のECOGパフォーマンスステータスが0−2である、請求項1に記載の方法。

請求項6

前記患者の余命が少なくとも12週間である、請求項1に記載の方法。

請求項7

前記化学療法剤は、パクリタキセルトポテカン又はペグ化リポソームドキソルビシンPLD)からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。

請求項8

前記パクリタキセルの前記有効量は、4週毎に1、8、15及び22日目に1時間の静脈注入として80mg/m2で投与される、請求項7に記載の方法。

請求項9

前記トポテカンの前記有効量は、4週毎に1、8及び15日目に30分の静脈注入として4mg/m2で投与される、請求項7に記載の方法。

請求項10

前記トポテカンの前記有効量は、3週毎に1日目から5日目まで30分の静脈注入として1.25mg/m2で投与される、請求項7に記載の方法。

請求項11

前記PLDの前記有効量は、4週毎に1日目のみ1mg/分の静脈注入として、その後は1時間の注入として、40mg/m2で投与される、請求項7に記載の方法。

請求項12

前記抗VEGF抗体がA4.6.1エピトープと結合する、請求項1に記載の方法。

請求項13

前記抗VEGF抗体がベバシズマブである、請求項1に記載の方法。

請求項14

前記抗VEGF抗体は可変重鎖(VH)及び可変軽鎖(VL)を含み、前記VHは配列番号:2のアミノ酸配列を有し、前記VLは配列番号:1のアミノ酸配列を有する、請求項1に記載の方法。

請求項15

前記抗VEGF抗体の前記有効量は、2週毎に静脈内に10mg/kgである、請求項1に記載の方法。

請求項16

前記抗VEGF抗体の前記有効量は、3週毎に静脈内に15mg/kgである、請求項10に記載の方法。

請求項17

前記抗VEGF抗体の前記有効量は、初回は90分にわたって静脈内に投与され、2回目以降は60分にわたって注入され、その後30分にわたって注入される、請求項15に記載の方法。

請求項18

前記抗VEGF抗体の前記有効量は、初回は90分にわたって静脈内に投与され、2回目以降は60分にわたって注入され、その後30分にわたって注入される、請求項16に記載の方法。

請求項19

前記抗VEGF抗体が前記患者に初回サイクルで最初に投与される、請求項1に記載の方法。

請求項20

前記抗VEGF抗体のそれ以降の投与が、前記化学療法剤の前又は後のいずれかである、請求項19に記載の方法。

請求項21

前記抗VEGF抗体が前記化学療法剤と同時に投与される、請求項1に記載の方法。

請求項22

前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、無増悪生存期間の中央値が約3ヶ月延長され、ハザード比(HR)が0.48に等しい、請求項1に記載の方法。

請求項23

前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、無増悪生存期間の中央値が少なくとも3ヶ月又はそれ以上延長され、ハザード比(HR)が0.48に等しい、請求項1に記載の方法。

請求項24

前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、無増悪生存期間の中央値が約3ヶ月延長され、ハザード比(HR)が約0.32から約0.57までである、請求項1に記載の方法。

請求項25

前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、無増悪生存期間の中央値が少なくとも3ヶ月又はそれ以上延長され、ハザード比(HR)が約0.32から約0.57までである、請求項1に記載の方法。

請求項26

前記患者が65未満である、請求項22から25の何れか一項に記載の方法。

請求項27

前記患者が65歳に等しいか又はそれ以上である、請求項22から25の何れか一項に記載の方法。

請求項28

前記患者は白金無投薬期間(PFI)が3ヶ月未満である、請求項22から25の何れか一項に記載の方法。

請求項29

前記患者はPFIが3ヶ月から6ヶ月までである、請求項22から25の何れか一項に記載の方法。

請求項30

前記患者は腹部腹水を有する、請求項22から25の何れか一項に記載の方法。

請求項31

前記患者は腹部の腹水を有しない、請求項22から25の何れか一項に記載の方法。

請求項32

前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、前記治療法は前記患者の奏効率(ORR)を更に改善する、請求項1に記載の方法。

請求項33

前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、前記ORRが少なくとも1.5倍改善される、請求項32に記載の方法。

請求項34

前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、前記ORRが少なくとも2倍改善される、請求項32に記載の方法。

請求項35

前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、前記ORRが約30.9%に改善される、請求項32に記載の方法。

請求項36

前記化学療法剤はパクリタキセルであり、更に、前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、前記患者の無増悪生存期間の中央値は少なくとも6ヶ月又はそれ以上延長され、ハザード比(HR)は約0.46である、請求項25に記載の方法。

請求項37

前記化学療法剤はペグ化リポソームドキソルビシン(PLD)であり、更に、前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、前記患者の無増悪生存期間の中央値は少なくとも2ヶ月又はそれ以上延長され、ハザード比は約0.57である、請求項24に記載の方法。

請求項38

前記化学療法剤はトポテカンであり、更に、前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、前記患者の無増悪生存期間の中央値は少なくとも3ヶ月又はそれ以上延長され、ハザード比(HR)は約0.32である、請求項25に記載の方法。

請求項39

前記化学療法剤がパクリタキセルである、請求項33に記載の方法。

請求項40

前記化学療法剤がペグ化リポソームドキソルビシン(PLD)である、請求項33に記載の方法。

請求項41

前記化学療法剤がトポテカンである、請求項34に記載の方法。

請求項42

本質的にエピトープA4.6.1に結合する抗VEGF抗体、化学療法剤、及び白金抵抗性卵巣癌と診断された患者に有効量の抗VEGF抗体及び化学療法剤を投与することを含む前記患者を治療するための説明書きを伴った添付文書又はラベルを含むキットであって、前記患者は2回またはそれより少ない抗癌レジメンを以前に受けており、また前記治療は、前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、前記患者の無増悪生存期間の中央値を延長するキット。

請求項43

前記白金抵抗性卵巣癌は、上皮性卵巣癌(EOC)、卵管癌(FTC)又は原発性腹膜癌(PPC)である、請求項42に記載のキット。

請求項44

前記抗VEGF抗体はベバシズマブであり、前記化学療法剤はパクリタキセル、トポテカン又はペグ化リポソームドキソルビシン(PLD)からなる群から選択される、請求項42に記載のキット。

請求項45

患者における白金抵抗性卵巣癌を治療するために、本質的にエピトープA4.6.1に結合する抗VEGF抗体及び化学療法剤の投与を促進する方法であって、前記促進は書類によってなる方法。

請求項46

前記抗VEGF抗体はベバシズマブであり、前記化学療法剤はパクリタキセル、トポテカン又はペグ化リポソームドキソルビシン(PLD)からなる群から選択される、請求項45に記載の方法。

請求項47

前記書類は、前記抗VEGF抗体及び前記化学療法剤の市販製剤に伴う添付文書又はラベルである、請求項45に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、一般に、抗VEGF抗体を用いた疾病及び病態治療に関する。より具体的には、本発明は、一つ又はそれ以上の追加的な抗腫瘍治療薬と併用して抗VEGF抗体を用いた、卵巣癌になりやすい又は卵巣癌と診断されたヒト患者の治療に関する。

背景技術

0002

上皮性卵巣癌は、原発性腹膜癌及び卵管癌と共に、欧州での女性における5番目に一般的な癌関連の死因である。それはまた、死亡率の最も高い婦人科悪性腫瘍である(Bray F 等 Ovarian cancer in Europe: Cross-sectional trendsin incidence and mortality in 28 countries, 1953-2000. Int J Cancer 113,977-90 (2005); National Comprehensive Cancer Network, Clinical Practice Guidelines in Oncology: Ovarian cancer v.1 (2008) http://www.nccn.org/professionals/physician_gls/PDF/ovarian.pdf. (2008))。卵巣癌の治療における進歩にも関わらず、OSの増加は、あまり大きくなかった (Chan,J.K. 等 Patterns and progress in ovarian cancer over 14 years, Obstet.Gynecol. 108, 521-528 (2006); Engel,J. 等 Moderate progress for ovarian cancer in the last 20 years: prolongation of survival, but no improvement in the cure rate, Eur. J Cancer 38, 2435-2445 (2002)) ので、死亡者数は高いままである。これは、卵巣癌は進行期に進むまでしばしば診断されないという事実に、ある程度はよる。卵巣癌は、化学物質反応性新生物と考えられ、初期腫瘍細胞縮小手術と組み合わせた場合に全身化学療法に対する初回奏効率が80%を超える(Bookman,M.A. Developmental chemotherapy and management of recurrent ovarian cancer. J. Clin. Oncol. 21, 149s-167s (2003))。これにも関わらず、上皮性卵巣癌と診断された女性の50%以上が最終的にこの疾病で死亡する(Harries,M. と Gore,M. Part I: chemotherapy for epithelial ovarian cancer-treatment at first diagnosis. Lancet Oncol. 3, 529-536 (2002))。過去15年にわたって発表された主要な臨床試験は、病気が進行した患者のPFS中央値が16ヶ月から23ヶ月の間の範囲であり、一方、OSの中央値は31ヶ月から65ヶ月の間にあると報告している(International Collaborative Ovarian Neoplasm Group. Paclitaxel plus carboplatin versus standard chemotherapy with either single-agent carboplatin or cyclophosphamide, doxorubicin, and cisplatin in women with ovarian cancer: the ICON3 randomised trial. Lancet 360, 505-515 (2002); Armstrong,D.K. 等 Intraperitoneal cisplatin and paclitaxel in ovarian cancer. N. Engl. J. Med. 354, 34-43 (2006); McGuire,W.P. 等 Cyclophosphamide and cisplatin compared with paclitaxel and cisplatin in patients with stage III and stage IV ovarian cancer. N. Engl. J. Med. 334, 1-6 (1996); Muggia,F.M. 等 Phase III randomized study of cisplatin versus paclitaxel versus cisplatin and paclitaxel in patients with suboptimal stage III or IV ovarian cancer: a gynecologic oncology group study. J. Clin. Oncol. 18, 106-115 (2000); Piccart,M.J. 等 Randomized intergroup trial of cisplatin-paclitaxel versus cisplatin-cyclophosphamide in women with advanced epithelial ovarian cancer: three-year results. J. Natl. Cancer Inst. 92, 699-708 (2000))。

0003

第一選択化学療法でCRを達成する患者の大部分は、最終的に病気を再発する。これらの患者は、白金感受性グループ又は白金抵抗性グループに細分化することができる(12)。白金感受性の患者において、病気の再発は、白金を含む初回化学療法終了後6ヶ月以降に起こる(12)。白金を用いた治療法は、白金を用いた2回目の治療後にこれらの患者において認められる臨床的意義のある反応を考慮して、これらの患者を再治療するために一般に用いられる(13)。現在のところ、白金を用いた初回化学療法終了後6ヶ月以内に病気が再発する白金抵抗性の患者のための最適な治療戦略はない(12,14)。利用可能な広範囲の治療法にもかかわらず、このセッティングにおいて生存期間延長は示されておらず、ORRは一般に20%未満である(12,15)。抵抗性の病気は治療不可能であるので、これらの患者のための治療の目標は、症状の緩和、生存期間の延長及び生活の質の改善を含む(13,15,16)。

0004

それゆえ、白金抵抗性は、治療レジメンの改善が必要な重要な臨床問題である。特に、血管新生を促進する血管内皮増殖因子VEGF)を標的としたモノクローナル抗体であるベバシズマブアバスチン登録商標))は、著しい治療上の可能性を有する。

0005

本発明は、以前に2回又はそれより少ない抗癌レジメンを受けた患者に有効量の抗VEGF抗体及び化学療法剤投与することを含む、白金抵抗性(プラチナ抵抗性)卵巣癌と診断された患者を治療する方法を意図し、ここで前記治療法は、前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、前記患者の無増悪生存期間の中央値を延長する。一実施態様では、前記白金抵抗性卵巣癌は、上皮性卵巣癌(EOC)、卵管癌(FTC)又は原発性腹膜癌(PPC)である。他の実施態様では、患者は、以前の白金(プラチナ)治療に対して難治性ではなく、及び/又はRECIST1.0により測定可能な疾患又はGCIG基準によりCA−125で評価可能な疾患を持つ。別の実施態様では、患者は、ECOGパフォーマンスステータスが0−2であり、余命は少なくとも12週間である。

0006

本発明は、上記の通り、白金抵抗性卵巣癌と診断された患者を治療する方法であって、前記患者に有効量の抗VEGF抗体及び化学療法剤を投与することを含む方法を意図しており、ここで前記化学療法剤は、パクリタキセルトポテカン又はペグ化リポソームドキソルビシンPLD)からなる群から選択される。別の実施態様では、前記パクリタキセルの有効量は、4週毎に1、8、15及び22日目に1時間の静脈注入として80mg/m2で投与される。

0007

上記方法における他の実施態様では、前記トポテカンの有効量は、4週毎に1、8及び15日目に30分の静脈注入として4mg/m2で投与される。上記方法における代替実施態様では、前記トポテカンの有効量は、3週毎に1日目から5日目まで30分の静脈注入として1.25mg/m2で投与される。

0008

上記方法における他の実施態様では、前記PLDの有効量は、4週毎に1日目のみ1mg/分の静脈注入として、その後は1時間の注入として、40mg/m2で投与される。

0009

白金抵抗性卵巣癌と診断された患者を治療する方法であって、前記患者に有効量の抗VEGF抗体及び化学療法剤を投与することを含む方法を意図する上記の本発明において、抗VEGF抗体は、A4.6.1エピトープと結合する。別の実施態様において、抗VEGF抗体はベバシズマブである。更に別の実施態様において、抗VEGF抗体は、可変重鎖(VH)及び可変軽鎖(VL)を含み、ここで前記VHは配列番号:2のアミノ酸配列を有し、前記VLは配列番号:1のアミノ酸配列を有する。

0010

白金抵抗性卵巣癌と診断された患者を治療する方法であって、前記患者に有効量の抗VEGF抗体及び化学療法剤を投与することを含む方法を意図する上記の本発明において、前記抗VEGF抗体の有効量は2週毎に静脈内に10mg/kgであり、前記抗VEGF抗体の有効量は初回は静脈内に90分間かけて投与され、その後は60分間で、その後は30分間で注入される。別の実施態様において、前記抗VEGF抗体の有効量は3週毎に静脈内に15mg/kgであり、ここで抗VEGF抗体は初回は静脈内に90分間かけて投与され、その後は60分間で、その後は30分間で注入される。

0011

上記の本発明において、抗VEGF抗体は初回サイクルでは前記患者に最初に投与され、前記抗VEGF抗体の次回以降の投与は前記化学療法剤の前又は後のいずれかになされる。他の実施態様では、抗VEGF抗体は前記化学療法剤と同時に投与される。

0012

白金抵抗性卵巣癌と診断された患者を治療する方法であって、前記患者に有効量の抗VEGF抗体及び化学療法剤を投与することを含む方法を意図する上記の本発明において、上述のように、前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、無増悪生存期間の中央値は約3ヶ月延長され、ハザード比(HR)は0.48に等しい。他の実施態様では、前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、無増悪生存期間の中央値は少なくとも3ヶ月又はそれ以上延長され、ハザード比(HR)は0.48に等しい。他の実施態様では、前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、無増悪生存期間の中央値は少なくとも3ヶ月又はそれ以上延長され、ハザード比(HR)は約0.32から約0.57までである。他の実施態様では、前記化学療法剤のみを受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、無増悪生存期間の中央値は約3ヶ月延長され、ハザード比(HR)は約0.32から約0.57までである。更に他の実施態様では、上記方法において、前記化学療法剤はパクリタキセルであり、前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、前記患者の無増悪生存期間の中央値は少なくとも6ヶ月又はそれ以上延長され、ハザード比(HR)は約0.46である。更に他の実施態様では、上記方法において、前記化学療法剤はペグ化リポソームドキソルビシン(PLD)であり、前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、前記患者の無増悪生存期間の中央値は少なくとも2ヶ月又はそれ以上延長され、ハザード比は約0.57である。更に他の実施態様では、上記方法において、前記化学療法剤はトポテカンであり、前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、前記患者の無増悪生存期間の中央値は少なくとも3ヶ月又はそれ以上延長され、ハザード比(HR)は約0.32である。上記方法における更に他の実施態様では、患者は65未満である。上記方法における更に他の実施態様では、患者は65歳又はそれ以上である。上記方法における一実施態様では、患者の白金無投薬期間(PFI)は3ヶ月未満である。上記方法における代替実施態様では、患者のPFIは3ヶ月から6ヶ月である。上記方法における一実施態様では、患者は腹水である。上記方法における代替実施態様では、患者は腹水でない。

0013

上記方法における更に他の実施態様では、前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、更に前記治療法は前記患者の奏効率(ORR)を改善する。一実施態様では、前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、ORRは少なくとも1.5倍又は少なくとも2倍改善される。更に他の実施態様では、前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、ORRは約30.9%に改善される。前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、ORRが少なくとも1.5倍改善される上記方法における他の実施態様では、化学療法剤はパクリタキセル又はペグ化リポソームドキソルビシン(PLD)である。前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して、ORRが少なくとも2倍改善される上記方法における他の実施態様では、化学療法剤はトポテカンである。

0014

本発明はまた、本質的にエピトープA4.6.1に結合する抗VEGF抗体、化学療法剤、及び白金抵抗性卵巣癌と診断された患者に有効量の抗VEGF抗体及び化学療法剤を投与することを含む前記患者を治療するための説明書を伴った添付文書又はラベルを含むキットを意図し、ここで前記患者は以前に2回またはそれ以下の抗癌レジメンを受けており、前記治療法は、前記化学療法剤単独を受けている白金抵抗性卵巣癌患者と比較して前記患者の無増悪生存期間の中央値を延長する。上記キットの一実施態様では、白金抵抗性卵巣癌は、上皮性卵巣癌(EOC)、卵管癌(FTC)又は原発性腹膜癌(PPC)である。上記キットの他の実施態様では、抗VEGF抗体はベバシズマブであり、前記化学療法剤はパクリタキセル、トポテカン又はペグ化リポソームドキソルビシン(PLD)からなる群から選択される。

0015

本発明は、患者において白金抵抗性卵巣癌を治療するために、本質的にエピトープA4.6.1に結合する抗VEGF抗体及び化学療法剤の投与を促進する方法を更に意図し、ここで前記促進は書類による。記述された促進方法の一実施態様では、抗VEGF抗体はベバシズマブであり、前記化学療法剤はパクリタキセル、トポテカン又はペグ化リポソームドキソルビシン(PLD)からなる群から選択される。記述された促進方法の他の実施態様では、書類は前記抗VEGF抗体及び前記化学療法剤の市販製剤に伴う添付文書又はラベルである。

図面の簡単な説明

0016

実施例1により詳細に開示されている、2群第3相試験計画治療順序を示す。群1及び群2の両方において、化学療法剤、すなわちパクリタキセル、トポテカン又はPLDのいずれかの選択が存在する。群2において、ベバシズマブについて、化学療法剤トポテカンが選択され、3週毎に1日目から5日目までのスケジュールで1.25mg/m2の服用量で投与される場合は、代替的な服用量は3週毎に15mg/kgである。
種々の危険因子に基づき患者をサブグループに細分化し、どの患者サブグループにおいてベバシズマブ及び化学療法の併用療法が化学療法単独と比べて良好な無増悪生存期間(PFS)の治療成績をもたらすかを比較する第3相AURELIA試験からのPFS治療成績の患者階層化分析を示す。CT=化学療法;BEV+CT=ベバシズマブ+化学療法;HR=未調整ハザード比;PFI=月で測定された白金無投薬期間、ただし合計8患者の情報が欠落している。
スハウテン補正した両側カイ二乗検定により測定された最良の奏効率(ORR)の要約を示し、RECIST及び/又はCA−125応答者、RECIST応答者のみ、及びCA−125応答者のみにより測定された患者のパーセントを2つの治療群の間で比較しており、ここで化学療法単独(CT)は各事例において灰色の点模様の棒で示され、ベバシズマブ及び化学療法の併用(BEV+CT)は各事例において灰色の棒で示されている。Nは各試験集団における患者数を示す。

0017

定義
抗血管新生剤」又は「血管新生阻害剤」は、直接に又は間接にのいずれかで血管新生、脈管形成、又は望ましくない血管透過性を抑制する低分子物質ポリヌクレオチドポリペプチド分離タンパク質組換タンパク質、抗体、又はコンジュゲート若しくはそれの融合タンパク質を指す。抗血管新生剤は血管新生因子又はそのレセプターと結合しその血管新生作用ブロックする薬剤を含むということが理解されるべきである。例えば、抗血管新生剤は、本明細書の至る所に定義されているか又は当技術分野で周知であるような血管新生物質に対する抗体又は他の拮抗薬であり、例えば、限定されないが、VEGF−AまたはVEGF−Aレセプター(例えば、KDRレセプター又はFlt−1レセプター)に対する抗体、VEGFトラップ、Gleevec(登録商標)(メシル酸イマチニブ)等の抗PDGFR阻害剤である。抗血管新生剤はまた天然の血管新生阻害剤、例えば、アンギオスタチンエンドスタチン等も含む。例えば、Klagsbrun と D’Amore,Annu.Rev.Physiol.,53:217−39(1991);Streit と Detmar,Oncogene,22:3172−3179(2003)(例えば,悪性黒色腫における抗血管新生療法リストアップしている表3); Ferrara と Alitalo,Nature Medicine 5:1359−1364(1999);Tonini 等,Oncogene,22:6549−6556(2003)(例えば、既知抗血管新生因子をリストアップしている表2); 及び Sato.Int.J.Clin.Oncol.,8:200−206(2003)(例えば、臨床試験において用いられている抗血管新生剤をリストアップしている表1)を参照。

0018

用語「抗体」は本明細書において最も広い意味で用いられ、様々な抗体構造包含し、限定されないが、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、多特異性抗体(例えば二重特異性抗体)、及び、所望の抗原結合活性を示す限り、抗体フラグメントを含む。

0019

用語「腹水」又は腹部の腹水は、腹部に過剰な量が蓄積した流体を指す。卵巣癌があるところでは、腹水は癌腫から離脱した浮遊癌細胞をしばしば含む。腹部の腹水の症状は、一般に、腹部の腹水のない患者と比較して、症候性の疾患及び予後不良を示す。

0020

用語「ベバシズマブ」は、「rhuMAbVEGF」又は「アバスチン(登録商標)」としても知られている、Presta他(1997)Cancer Res.57:4593−4599に従って作製される組換え抗VEGFヒト化モノクローナル抗体を指す。これは、変異したヒトIgGフレームワーク領域及びヒトVEGFのそのレセプターへの結合をブロックするマウス抗ヒトVEGFモノクローナル抗体A4.6.1由来抗原結合相性決定領域を含む。フレームワーク領域の大部分を含む、ベバシズマブのアミノ酸配列のおよそ93%はヒトIgG1由来であり、配列のおよそ7%はマウス抗体A4.6.1由来である。ベバシズマブは、ハイブリドーマATCCHB 10709によって産生される抗VEGFモノクローナル抗体A4.6.1と同じエピトープに結合する。

0021

「CA−125」は癌抗原125又は炭水化物抗原125を意味し、治療に対する反応を追跡し、治療後の予後を予測するための臨床的に承認された血液検査である。それは特に卵巣癌の再発を発見するために役立つ。それは卵巣癌のマーカーとして最もよく知られているが、子宮内膜癌、卵管癌、肺癌乳癌及び胃腸癌を含む他の癌においても上昇しうる。

0022

用語「癌」及び「癌性の」は、制御されない細胞増殖によって一般に特徴付けられる、哺乳動物における生理学的状態を指す又は記述する。潜伏腫瘍又は微小転移と同様に良性癌及び悪性癌も、この定義に含まれる。癌の例としては、限定されないが、癌腫、リンパ腫芽細胞腫肉腫及び白血病が含まれる。そのような癌のより特別の例として、限定されないが、上皮性卵巣癌(EOC)、卵管癌(FTC)、又は原発性腹膜癌(PPC)又は白金抵抗性卵巣癌を含む卵巣癌が含まれる。他の癌としては、例えば、乳癌、扁平上皮癌、肺癌(小細胞肺癌非小細胞肺癌肺腺癌、及び扁平上皮癌を含む)、腹膜癌、肝細胞癌胃癌(消化器癌を含む)、膵臓癌神経膠芽細胞腫子宮頸癌肝臓癌膀胱癌、肝細胞癌、結腸癌大腸癌子宮内膜又は子宮癌唾液腺癌、腎臓又は腎癌、肝臓癌、前立腺癌外陰癌、甲状腺癌、肝臓癌、及び様々なタイプの頭頸部癌、並びにB細胞リンパ腫(低悪性度濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL);小リンパ球性(SL)NHL;中悪性度/濾胞性NHL;中悪性度びまん性NHL;高悪性度免疫芽球性NHL;高悪性度リンパ芽球性NHL;高悪性度小型非分割細胞NHL;巨大腫瘤病変NHL;マントル細胞リンパ腫エイズ関連リンパ腫;及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症を含む);慢性リンパ性白血病(CLL);急性リンパ芽球性白血病(ALL);ヘアリー細胞白血病慢性骨髄芽球性白血病;及び移植リンパ増殖性疾患(PTLD)、並びに、母斑症と関係する異常な血管増殖浮腫(脳腫瘍と関係するものなど)、及びメイグス症候群が含まれる。

0023

「化学療法剤」は、癌の治療に有用な化学化合物である。化学療法剤の例は、癌の治療に有用な化学化合物を含む。化学療法剤の例は、例えば、パクリタキセル又はトポテカン又はペグ化リポソームドキソルビシン(PLD)を含む。化学療法剤の他の例は、チオテパ及びCYTOXAN(登録商標)シクロホスファミド等のアルキル化剤ブスルファンインプロスルファン及びピポスルファン等のスルホン酸アルキル類;ベンゾドーパ(benzodopa)、カルボコン、メツレドーパ(meturedopa)、及びウレドーパ(uredopa)等のアジリジン類アルトレタミントリエチレンメラミントリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホルアミド及びトリメチロールメラミンを含むエチレンイミン類及びメチラメラミン類;アセトゲニン(特にブラシン及びブラタシノン(bullatacinone));カンプトテシンブリオスタチンカリスタチン(callystatin);CC-1065(そのアドレシン、カルゼレシン及びビゼレシン合成類似体を含む);クリプトフィシン(特にクリプトフィシン1及びクリプトフィシン8);ドラスタチン;デュオカルマイシン(合成類似体、KW−2189及びCB1−TM1を含む);エリュテロビンパンクラチスタチンサルディクチン(sarcodictyin);スポンジスタチン;クロランブシルクロルファジンクロホスファミド、エストラムスチンイホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩メルファラン、ノベンビチン(novembichin)、フェネステリンプレニムスチントロホスファミド、ウラシルマスタード等のナイトロジェンマスタードカルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチン等のニトロソウレアエンジイン抗生物質(例えば、カリケアマイシン、特にカリケアマイシンガンマ1I及びカリケアマイシンオメガI1(例えば、Agnew Chem. Intl. Ed. Engl., 33:183-186(1994)を参照のこと);ダイネミシンAを含むダイネミシン;クロドロネート等のビスフォスフォネートエスペラマイシン;並びにネオカルジノスタチン発色団及び関連する色素タンパク質エンジイン抗生物質発色団)、アクラシノマイシン、アクチノマイシンアントラマイシン、アザセリンブレオマイシンカクチノマイシン、カルビシン、カルミノマイシン、カルジノフィリンクロモマイシンダクチノマイシンダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシンアドリアマイシン(登録商標)ドキソルビシン(モルフォリノ−ドキソルビシン、シアノモルフォリノ-ドキソルビシン、2-ピロリノ-ドキソルビシン及びデオキシドキソルビシンを含む)、エピルビシン、エソルビシン(esorubicin)、イダルビシンマルセロマイシン、マイトマイシンC等のマイトマイシンミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシンポルフィロマイシンピューロマイシン、クエラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン(rodorubicin)、ストレプトニグリンストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン等の抗生物質;メトトレキサート及び5−フルオロウラシル(5−FU)等の代謝拮抗物質デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサート等の葉酸類似体フルダラビン、6−メルカプトプリンチアプリンチオグアニン等のプリン類似体;アンシタビンアザシチジン6−アザウリジンカルモフールシタラビンジデオキシウリジンドキシフルリジンエノシタビンフロクスウリジン等のピリミジン類似体カルステロンプロピオン酸ドロモスタノロンエピチオスタノールメピチオスタンテストラクトン等のアンドロゲンアミノグルテチミドミトタントリロスタン等の抗副腎剤(anti−adrenals);フォリン酸等の葉酸補充物質(replenisher);アセグラトン;アルドホスファミド配糖体アミノレブリン酸エニルウラシルアムサクリンベストラブシル(bestrabucil);ビスアントレン;エダトレキサート;デフォファミン(defofamine);デメコルチン;ジアジコンエルルミチン(elformithine);エリプチニウム酢酸塩エポチロンエトグルシド;硝酸ガリウムヒドロキシウレアレンチナンロニダミンメイタンシン及びアンサマイトシン等のマイタンシノイドミトグアゾン;ミトキサントロンモピダモールニトクリン;ペントスタチン;フェナメト(phenamet);ピラルビシン;ロソキサントロンポドフィリン酸(podophyllinic acid);2−エチルヒドラジドプロカルバジンPSK(登録商標)多糖類複合体(JHS Natural Products,Eugene,Oreg.);ラゾキサン;リゾキシンシゾフィランスピロゲルマニウムテヌアゾン酸トリアジクオン;2,2’,2’’−トリクロロトリエチルアミントリコテシン(特にT−2毒素ベルカリンA、ロリジンA及びアングイジン);ウレタンビンデシンダカルバジンマンノムスチンミトブロニトール;ミトラクトールピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド、例えば、TAXOL(登録商標)パクリタキセル(Bristol−Myers Squibb Oncology,Princeton,N.J.)、ABRAXANE(登録商標)クレモホールを含有しないアルブミン操作ナノ粒子パクリタキセル製剤(American Pharmaceutical Partners,Schaumberg,Ill.)、及びTAXOTERE(登録商標)ドセタキセル(Rhone−Poulenc Rorer,Antony,France);クロラムブシル;GEMZAR(登録商標)ゲムシタビン6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;シスプラチンオキサリプラチン及びカルボプラチン等の白金類似体ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP−16);イホスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン;NAVELBINE(登録商標)ビノレルビン;ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシンアミノプテリン;ゼローダイバンドロネートイリノテカン(Camptosar,CPT−11)(5−FU及びロイコボリンを伴ったイリノテカンの治療レジメンを含む);トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチンDMFO);レチノイン酸等のレチノイドカペシタビンコンブレタスタチン;ロイコボリン(LV);オキサリプラチン治療レジメン(FOLFOX)を含むオキサリプラチン;ラパチニブ(Tykerb(登録商標));細胞増殖を減少させるPKC−alpha,Raf,H−Ras,EGFR(例えば、エルロチニブ(Tarceva(登録商標)))及びVEGF−Aの阻害剤、及び任意の上記の薬剤的許容される塩、酸又は誘導体を含む。

0024

用語「同時に」は、本明細書において、少なくともその一部が時間的に重なる2つ又はそれ以上の治療薬の投与を指すために使われる。従って、同時投与は、1つ又はそれ以上の他の薬剤の投与を中止した後に1つ又はそれ以上の薬剤の投与が続く投薬レジメンを含む。

0025

用語「有効量」は、哺乳動物における疾患又は障害を治療するために有効な薬剤の量を指す。癌の場合、治療上有効量の薬剤は、癌細胞の数を減少させ;腫瘍の大きさを減少させ;末梢器官への癌細胞の浸潤阻害し(即ち、ある程度遅延させ、好ましくは停止させ);腫瘍の転移を阻害し(即ち、ある程度遅延させ、また好ましくは停止させ);腫瘍の増殖をある程度阻害し;及び/又は障害に関連した一つ又はそれ以上の症状をある程度和らげることがありうる。薬剤が増殖を妨げ、及び/又は存在している癌細胞を死滅させうるという点で、それは細胞増殖抑制性及び/又は細胞毒性でありうる。癌治療にとって、生体内での効果は、例えば、生存期間、無増悪生存期間(PFS)、奏効率(RR)、奏効期間、及び/又は生活の質を評価することによって測定できる。

0026

「エピトープA4.6.1」は、抗VEGF抗体ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))によって認識されるエピトープを指す(Muller Y 他, Structure 15 September 1998, 6:1153-1167 を参照)。本発明の幾つかの実施態様において、抗VEGF抗体は、限定されないが、Presta他(1997)Cancer Res.57:4593−4599 に従って作製される組換え抗VEGFヒト化モノクローナル抗体である、ハイブリドーマATCCHB 10709によって産生される抗VEGFモノクローナル抗体A4.6.1と同じエピトープに結合するモノクローナル抗体を含む。

0027

ヒト抗体」は、ヒト若しくはヒト細胞により産生されるか、又はヒト抗体のレパートリー若しくは他のヒト抗体をコードする配列を利用する非ヒト起源に由来する抗体のアミノ酸配列に相当するアミノ酸配列を有する抗体である。ヒト抗体のこの定義は、非ヒト抗原結合残基を含むヒト化抗体を特に除外する。

0028

ヒト化」抗体は、非ヒトHVR由来のアミノ酸残基、及びヒトFR由来アミノ酸残基を含むキメラ抗体を指す。幾つかの実施態様において、ヒト化抗体は、少なくとも一つ、一般には二つの可変ドメインの実質的に全てを含むであろうし、ここでHVR(例えば、CDR)の全て又は実質的に全てが非ヒト抗体のものに対応し、FRの全て又は実質的に全てがヒト抗体のものに対応する。ヒト化抗体は、任意で、ヒト抗体由来抗体定常領域の少なくとも一部を含んでもよい。抗体、例えば、非ヒト抗体の「ヒト化型」は、ヒト化を遂げた抗体を指す。

0029

本明細書で使用される用語「超可変領域」又は「HVR」は、配列が超可変であり、及び/又は構造的に定義されたループ( 「超可変ループ」)を形成する、抗体可変ドメインの各領域を指す。一般的に、天然型鎖抗体は、VH(H1、H2、H3)に3つ、及びVL(L1、L2、L3)に3つの6つのHVRを含む。HVRは、一般的に、超可変ループ由来及び/又は「相補性決定領域」(CDR)由来のアミノ酸残基を含み、後者は最高の配列可変性を有し、及び/又は抗原認識関与している。典型的な超可変ループは、アミノ酸残基26−32(L1)、50−52(L2)、91−96(L3)、26−32(H1)、53−55(H2)、及び96−101(H3)で生じる。 (Chothia and Lesk, J. Mol. Biol. 196:901-917 (1987).) 典型的なCDR(CDR−L1、CDR−L2、CDR−L3、CDR−H1、CDR−H2、及びCDR−H3)は、アミノ酸残基L1の24−34、L2の50−56、L3の89−97、H1の31−35B、H2の50−65、及びH3の95−102に生じる。(Kabat, 他, Sequences of Proteins of Immunological Interest, 第5版, Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD (1991).) VHにおけるCDR1は例外だが、CDRは一般に、超可変ループを形成するアミノ酸残基を含む。CDRはまた、抗原に接触する残基である「特異性決定残基」又は「SDR」を含む。SDRは、短縮型(abbreviated−)CDR、又はa−CDRと呼ばれる、CDRの領域内に含まれている。典型的なa-CDR(a−CDR−L1、a−CDR−L2、a−CDR−L3、a−CDR−H1、 a−CDR−H2、及びa−CDR−H3)は、アミノ酸残基L1の31−34、L2の50−55、L3の89−96、H1の31−35B、H2の50−58、及びH3の95−102に生じる。(Almagro と Fransson, Front. Biosci. 13:1619-1633 (2008)を参照) 特に断らない限り、可変ドメイン内のHVR残基及び他の残基(例えば、FR残基)は、上掲のKabat等に従い、本明細書において番号が付けられる。

0030

「個体」又は「被験体」は、哺乳動物である。哺乳動物は、限定されないが、家畜動物(例えば、ウシヒツジネコイヌ、及びウマ)、霊長類(例えば、ヒト、及びサルなどの非ヒト霊長類)、ウサギ、及びげっ歯類(例えば、マウス及びラット)を含む。幾つかの実施態様において、個体又は被験体はヒトである。

0031

本発明の方法にとって、被験体に「指示する」という用語は、任意の手段で、好ましくは、添付文書又は他の促進資料の形態など、書面で、適用可能な治療法、薬物治療、治療、治療レジメン等のための指示を与えることを意味する。

0032

用語「静脈注入」は、約5分より長く、好ましくは約30分から90分の間の時間にわたって、動物又はヒト被験体の静脈への薬剤の挿入を指すが、本発明によれば、静脈注入は代替方法として10時間又はそれ未満の時間で投与される。

0033

用語「静脈内大量投与」又は「静注」は、約15分またはそれ未満で、好ましくは5分又はそれ未満で身体が薬剤を受け入れるような、動物又はヒトの静脈への薬剤投与を指す。

0034

「単離された」抗体は、その自然の環境の成分から分離されたものである。幾つかの実施態様において、抗体は、例えば、電気泳動(例えば、SDS−PAGE、等電点電気泳動IEF)、キャピラリー電気泳動)又はクロマトグラフィー(例えば、イオン交換又は逆相HPLC)により決定されるように、95%超又は99%超の純度に精製される。抗体純度の評価方法概観のために、例えば、Flatman等、J.Chromatogr.B848:79−87(2007)を参照のこと。

0035

「維持」投与量は、本明細書において、治療期間中又は治療期間後に被験体に投与される1回分またはそれ以上の治療薬の投与量を指す。通常、維持投与量は、ほぼ1週間ごと、ほぼ2週間ごと、ほぼ3週間ごと、又はほぼ4週間ごとなど、治療間隔をあけて投与される。

0036

維持療法」は、疾患の再発又は進行の可能性を減少させるために与えられる治療レジメンを意味する。維持療法は、被験体の寿命まで延長された期間を含む、任意の長さの時間にわたり提供されうる。維持療法は、初期治療後に又は初期若しくは追加の治療と併せて提供されうる。維持療法のために用いられる投与量は変動しうるし、また、他の種類の治療のために用いられる投与量と比べ少ない投与量を含みうる。本明細書中の「維持」も参照のこと。

0037

用語「マーケティング」は、本明細書において、製品(例えば、薬剤)の販売促進販売又は流通を記述するために使用される。マーケティングは、包装広告、及び製品を商品化する目的を持った任意の事業活動を特に含む。

0038

「転移(metastasis)」又は「転移(metastatic)」は、原発部位から身体の他の場所への癌の広まりを意味する。癌細胞は、原発腫瘍から離脱し、リンパ管及び血管の中へ浸透し、血流によって循環し、身体の他の遠い場所の正常組織の中で増殖(転移)しうる。転移は局所的又は遠隔的でありうる。転移は、逐次プロセスであり、原発腫瘍から離脱し、血流を通って進み、遠くの場所で止まる腫瘍細胞に左右される。新たな場所で、細胞は、血液供給確立し、増殖して致命的な塊を形成しうる。腫瘍細胞内刺激性分子阻害性分子の両経路がこの挙動を調節し、腫瘍細胞と遠くの場所にある宿主細胞との間の相互作用もまた重要である。

0039

単剤療法」とは、癌又は腫瘍の治療のために治療期間中に単一の治療薬のみを含む治療レジメンを意味する。VEGF特異拮抗薬を用いた単剤療法は、VEGF特異拮抗薬が治療期間中に追加の抗癌療法なしに投与されることを意味する。

0040

本明細書で使用される用語「モノクローナル抗体」とは、実質的に均一な抗体の集団から得られる抗体を意味し、すなわち、例えば、天然に生じる又はモノクローナル抗体調整物の作製時に発生する突然変異を含む、一般に少量で存在している、起こりうる変異体抗体は別にして、集団を構成する個々の抗体は同一であり、及び/又は同じエピトープに結合する。異なる決定基(エピトープ)に対する異なる抗体を一般に含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、モノクローナル抗体調製物の各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定基に対するものである。従って、修飾語モノクローナル」は、実質的に均一な抗体の集団から得られるものとしての抗体の特徴を示しており、任意の特定の方法による抗体の産生を必要とすると解釈されるべきではない。例えば、本発明に従って使用されるモノクローナル抗体は、限定されないが、ハイブリドーマ法、組換えDNA法、ファージディスプレイ法、及び、ヒト免疫グロブリン遺伝子座の全部又は一部を含むトランスジェニック動物を利用する方法を含む様々な技術によって作製されうるのであり、モノクローナル抗体を作製するためのそのような方法及び他の例示的な方法は、本明細書に記載されている。

0041

用語「薬学的製剤」は、その中に含有される活性成分生物学的活性を有効とするような形態であって、製剤が投与される被験体にとって許容できない毒性を有する追加成分を含まない調製物を指す。

0042

薬学的に許容される担体」は、活性成分以外の、被験体にとって非毒性である、薬学的製剤中の成分を指す。 薬学的に許容される担体は、限定されないが、緩衝剤賦形剤、安定剤、又は保存剤を含む。

0043

「白金抵抗性」とは、最低4サイクルの白金治療の終了から6ヶ月未満での卵巣癌疾患進行を意味する。日付は、白金治療の最後の投与から計算される。

0044

用語「白金無投薬期間」(PFI)は、白金系治療終了後の経過時間を意味する。一般に、白金無投薬期間が長くなるほど、再治療に対する反応が高くなる。

0045

本発明の方法にとって、用語「促進する」とは、添付文書の形態等の、文書を含む任意の方法で、特定の薬剤、薬剤の組合せ又は治療法を申し出る、宣伝する、販売する、又は説明することを意味する。本明細書中で、促進するとは、乳癌治療等の適応症のためにVEGF拮抗薬、例えば、抗VEGF抗体又は化学療法剤、等の治療薬の促進を指し、そのような促進は、被験体の母集団において統計的に有意な治療効果容認可能な安全性との関連が証明されたものとしてアメリカ食品医薬品局FDA)によって認められている。

0046

「無増悪生存期間(PFS)」とは、治療(又は無作為化)から最初の疾病進行又は死亡までの期間を指す。例えば、それは、治療開始又は初回診断から、約1ヶ月、約2ヶ月、約3ヶ月、約4ヶ月、約5ヶ月、約6ヶ月、約7ヶ月、約8ヶ月、約9ヶ月、約1年、約2年、約3年、等の、例えば、ある限定された期間、癌が再発せずに被験体が生き続けている期間である。本発明の一態様において、PFSは固形癌の治療効果評価基準(RECIST)によって評価できる。

0047

被験体の「母集団」とは、臨床試験におけるような、又は乳癌治療等のある特定の適応症に対するFDAの承認に従っていると腫瘍学者が見るような、癌を有する被験体の集団を指す。

0048

「被験体」とは、限定されないが、ヒト又は、ウシ、ウマ、イヌ、ヒツジ若しくはネコ等の非ヒト哺乳動物を含む哺乳動物を意味する。好ましくは、被験体はヒトである。患者もまた本明細書中において被験体である。

0049

「生存期間」とは、生き続けている被験体のことを指し、無増悪生存期間(PFS)及び全生存期間(OS)を含む。生存期間はカプランマイヤー法によって評価でき、また生存期間の任意の差は層別化した対数順位検定を用いて計算される。

0050

「全生存期間」とは、治療開始又は初回診断から、約1年、約2年、約3年、約4年、約5年、約10年等のある限定された期間生き続けている被験体のことを指す。本発明の基礎となる研究において、生存期間分析のために用いられるイベントは、死因を問わない死亡であった。

0051

「奏効率(Overall response rate)」又は「奏効率(Objective response rate)」(ORR)— ある最小の時間で癌の大きさ(又は血液の癌の場合は量)の減少を経験した人の割合;ORRは完全奏効率と部分奏効率の合計である。

0052

「生存期間の延長」又は「生存可能性の上昇」は、治療されていない被験体と比べて(すなわち、VEGF抗体を用いて治療されていない被験体と比べて)、又は、例えばパクリタキセル、トポテカン、若しくはPLD等の、卵巣癌のための標準の治療において用いられるような化学療法剤のみを用いた治療等の対照治療プロトコールと比べて、治療された被験体におけるPFS及び/又はOSを増加させることを意味する。生存期間は、治療開始後又は初回診断後、少なくとも約1ヶ月、約2ヶ月、約4ヶ月、約6ヶ月、約9ヶ月、又は少なくとも約1年、又は少なくとも約2年、又は少なくとも約3年、又は少なくとも約4年、又は少なくとも約5年、又は少なくとも約10年等の間、監視される。

0053

ハザード比(HR)は、イベント発生率についての統計的定義である。本発明の目的のために、ハザード比は、任意の特定の時点で、実験群におけるイベントの確率を対照群におけるイベントの確率で除したものを表していると定義される。無増悪生存期間分析における「ハザード比」は、経過観察期間中の2本の無増悪生存曲線の間の差の要約であり、対照と比べた治療の場合の死亡リスクの減少を表している。

0054

本明細書で用いられるように、「治療」(及び「治療する(treat)」又は「治療している(treating)」など、それの文法上の変形)は、治療されている個体の自然経過を変えようと試みる臨床的介入を指し、予防のために又は臨床病理過程においてのいずれかで実行されうる。治療の望ましい効果は、限定されないが、疾患の発症又は再発を予防すること、症状の緩和、疾患の任意の直接的又は間接的な病理学的結果の縮小、転移を予防すること、疾患の進行の速度を遅らせること、疾患状態の改善又は緩和、及び寛解又は予後の改善を含む。幾つかの実施態様において、本発明の抗体は、疾患の発症を遅延させるか又は疾患の進行を遅くするために使用される。

0055

用語 「可変領域」又は「可変ドメイン」は、抗体を抗原に結合させることに関与する、抗体の重鎖又は軽鎖ドメインを指す。天然型抗体の重鎖及び軽鎖(それぞれVH及びVL)の可変ドメインは、一般に類似の構造を有しており、各ドメインが4つの保存されたフレームワーク領域(FR)と3つの超可変領域(HVR)を含んでいる。(例えば、Kindt 他 Kuby Immunology, 第6版, W.H. Freeman and Co., 91ページ(2007) を参照。)単一のVH又はVLドメインは、抗原結合特異性を付与するのに十分であり得る。更に、特定の抗原に結合する抗体は、抗原に結合する抗体由来のVH又はVLドメインを用い、それぞれ相補的なVL又はVHドメインのライブラリスクリーニングして、単離されうる。例えば、Portolano 他,J.Immunol.150:880−887(1993);Clarkson 他,Nature 352:624−628(1991)を参照。

0056

用語「VEGF」又は「VEGF−A」は、例えば、Leung 他 Science,246:1306(1989),及び Houck 他 Mol.Endocrin.,5:1806(1991)により記載されているように、アミノ酸165個のヒト血管内皮細胞増殖因子、及び関連するアミノ酸121個、145個、189個及び206個のヒト血管内皮細胞増殖因子、並びに、それの自然発生する対立遺伝子の形態及び加工された形態、を指すために用いられる。VEGF−Aは、VEGF−B、VEGF−C、VEGF−D、VEGF−E、VEGF−F及びPlGFを含む遺伝子ファミリーの一部である。VEGF−Aは、二つの高親和性レセプターチロシンキナーゼである、VEGFR−1(Flt−1)及びVEGFR−2(Flk−1/KDR)に主に結合し、後者はVEGF−Aの血管内皮細胞分裂促進シグナルの主要な伝達物質である。更に、ニューロピリンー1は、ヘパリン結合性VEGF−Aアイソフォームのレセプターと同定されており、血管発生において役割を果たしうる。用語「VEGF」又は「VEGF−A」はまた、マウス、ラット又は霊長類等の非ヒト種由来のVEGFをも指す。時折特定種由来のVEGFは、例えばヒトVEGFはhVEGF又はマウスVEGFはmVEGF等の用語により表される。一般に、VEGFはヒトVEGFを指す。用語VEGFはまた、165個のアミノ酸のヒト血管内皮細胞増殖因子の中の8から109までのアミノ酸、又は1から109までのアミノ酸を含むポリペプチドの切断形態又はフラグメントを指すためにも用いられる。任意のそのような形態のVEGFへの参照は、本願において例えば、「VEGF(8−109)」、「VEGF(1−109)」又は「VEGF165」によって特定されうる。「切断型」天然VEGFについてのアミノ酸位置は、天然VEGF配列において示されるように番号付けされる。例えば、切断型天然VEGFにおけるアミノ酸17位(メチオニン)は、天然VEGFにおける17位(メチオニン)でもある。切断型天然VEGFは、KDR及びFlt−1レセプターに対して天然VEGFに匹敵する結合親和性を有する。

0057

「抗VEGF抗体」は、十分な親和性及び特異性でVEGFに結合する抗体である。選択された抗体は通常VEGFに対し結合親和性を有し、例えば、Kd値が100nMから1pMの間でhVEGFに結合しうる。抗体の親和性は、例えば、表面プラズモン共鳴に基づくアッセイ(例えば国際公開第2005/012359号に記載されているようなBIAcoreアッセイなど);酵素結合免疫吸着測定法ELISA);及び競合アッセイ(例えばRIA)により決定されうる。幾つかの実施態様において、本発明の抗VEGF抗体は、VEGF活性が関与している疾患又は症状を標的とし、また干渉することにおいて、治療剤として使用することができる。また、抗体は、例えば治療としての有効性を評価するために、他の生物学的活性アッセイを施してもよい。このようなアッセイは、当技術分野で周知であり、標的抗原、及び抗体に対する意図された使用法に依存する。例として、HUVEC阻害アッセイ;腫瘍細胞増殖阻害アッセイ(例えば、国際公開第89/06692号に記載);抗体依存性細胞傷害ADCC)及び補体媒介性細胞傷害(CDC)アッセイ(米国特許第5500362号);及びアゴニスト活性又は造血アッセイ(国際公開第95/27062号を参照)が含まれる。 抗VEGF抗体は通常、VEGF−B又はVEGF−Cなどの他のVEGFホモログにも、PlGF、PDGF又はbFGFなどの他の増殖因子にも結合しないであろう。

0058

「VEGF拮抗薬」は、1つ又はそれ以上のVEGFレセプターに結合することを含むVEGF活性を無力化し、妨げ、阻害し、抑制し、減少させ、又は干渉する能力のある分子を指す。VEGF拮抗薬は、抗VEGF抗体及びその抗原結合フラグメント、特異的にVEGFに結合することによりそれが1つまたはそれ以上のレセプターに結合することから隔離するレセプター分子及び誘導体、抗VEGFレセプター抗体、及びVEGFRチロシンキナーゼ低分子阻害剤などのVEGFレセプター拮抗薬を含む。

0059

キメラVEGFレセプタータンパク質」とは、少なくとも2つの異なるタンパク質に由来し、そのうちの少なくとも1つがVEGFレセプタータンパク質であるようなアミノ酸配列を持つVEGFレセプター分子である。幾つかの実施態様において、キメラVEGFレセプタータンパク質は、VEGFに結合し、その生物学的活性を阻害することができる。

0060

キメラ及びヒト化抗体
ある実施態様において、本明細書で提供される抗体は、キメラ抗体である。幾つかのキメラ抗体は、例えば、米国特許第4816567号、及び Morrison 他,Proc.Natl.Acad. Sci.USA,81:6851−6855(1984)に記載されている。一実施例において、キメラ抗体は、非ヒト可変領域(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、又はサル等の非ヒト霊長類由来の可変領域)及びヒト定常領域を含む。更なる実施例において、キメラ抗体は、クラス又はサブクラスが親抗体のものから変更された「クラススイッチ」抗体である。キメラ抗体は、その抗原結合フラグメントを含む。

0061

ある実施態様において、キメラ抗体は、ヒト化抗体である。通常、非ヒト抗体は、親の非ヒト抗体の特異性と親和性を保持したまま、ヒトに対する免疫原性を低減するために、ヒト化される。一般に、ヒト化抗体は、HVR、例えば、CDR(またはその一部)が非ヒト抗体から由来し、FR(またはその一部)がヒト抗体配列に由来する、一又はそれ以上の可変ドメインを含む。ヒト化抗体はまた、任意で、ヒト定常領域の少なくとも一部をも含むであろう。幾つかの実施態様において、ヒト化抗体の幾つかのFR残基は、例えば、抗体特異性又は親和性を回復もしくは改善するめに、非ヒト抗体(例えば、HVR残基が由来する抗体)由来の対応する残基で置換されている。

0062

ヒト化抗体及びそれらを作製する方法が、例えば、Almagro と Fransson,Front.Biosci.13:1619−1633(2008)で概観されており、また、例えば、Riechmann 等,Nature 332:323−329(1988);Queen 等,Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 86:10029−10033(1989);米国特許第5821337号、第7527791号、第6982321号、及び第7087409号; Kashmiri 等,Methods36:25−34(2005)(SDR(a−CDR)グラフティングを記載している);Padlan,Mol.Immunol.28:489−498(1991)(「リサーフシング」を記載している);Dall’Acquaet 等,Methods 36:43−60(2005)(「FRシャッフリング」を記載している);及び Osbourn 等,Methods 36:61−68(2005)及び Klimka 等,Br.J.Cancer,83:252−260(2000)(FRシャッフリングに対する「誘導選択」アプローチを記載している)に更に記載されている。

0063

ヒト化のために用いられうるヒトフレームワーク領域は、限定されないが、最良適合法を用いて選択されたフレームワーク領域 (例えば、Sims 等、J. Immunol. 151:2296 (1993)参照);軽鎖又は重鎖可変領域のある特別のサブグループのヒト抗体のコンセンサス配列に由来するフレームワーク領域 (例えば、Carter 等 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 89:4285 (1992); 及び Presta 等 J. Immunol., 151:2623 (1993)参照);ヒト成熟体細胞変異)フレームワーク領域又はヒト生殖細胞系フレームワーク領域(例えば、Almagro と Fransson, Front. Biosci. 13:1619-1633 (2008)参照);及びFRライブラリをスクリーニングすることから得られるフレームワーク領域 (例えば、Baca 等、J. Biol. Chem. 272:10678-10684 (1997) 及び Rosok 等、 J. Biol. Chem. 271:22611-22618 (1996)参照) を含む。

0064

ヒト抗体
幾つかの実施態様において、本明細書で提供される抗体は、ヒト抗体である。ヒト抗体は、当技術分野で周知の様々な技術を用いて生産することができる。ヒト抗体は、van Dijk と van de Winkel,Curr.Opin.Pharmacol.5:368−74(2001) 及び Lonberg,Curr.Opin.Immunol.20:450−459(2008) に概して記述されている。

0065

ヒト抗体は、インタクトなヒト抗体を又はヒト可変領域を持つインタクトな抗体を抗原チャレンジ応答して産生するように改変されたトランスジェニック動物に免疫原を投与することにより、調製されうる。このような動物は、通常、ヒト免疫グロブリン遺伝子座の全て又は一部を含んでおり、それらは内因性免疫グロブリン遺伝子座を置換しているか、又は染色体外に存在するか若しくはその動物の染色体ランダム統合されている。このようなトランスジェニックマウスでは、内因性免疫グロブリン遺伝子座は、一般に不活性化されている。トランスジェニック動物からヒト抗体を得るための方法の総説については、Lonberg,Nat.Biotech.23:1117−1125 (2005)を参照。また、例えば、XENOMOUSE(商標)技術を記載している米国特許第6075181号及び第6150584号;HUMAB(登録商標)技術を記載している米国特許第5770429号; K−M MOUSE(登録商標)技術を記載している米国特許第7041870号、及びVELOCIMOUSE(登録商標)技術を記載している米国特許出願公開第2007/0061900号を参照。このような動物によって産生されたインタクトな抗体に由来するヒト可変領域は、例えば、異なるヒト定常領域と結合させることにより、更に改変される可能性がある。

0066

ヒト抗体はまた、ハイブリドーマベース法によっても作製することができる。ヒトモノクローナル抗体の産生のためのヒト骨髄腫及びマウス-ヒトヘテロ骨髄腫細胞株が記載されてきた。(例えば、Kozbor J. Immunol., 133: 3001 (1984); Brodeur 等, Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications, pp. 51-63 (Marcel Dekker, Inc., New York, 1987);及びBoerner 等, J. Immunol., 147: 86 (1991)を参照) ヒトB細胞ハイブリドーマ技術により作製されるヒト抗体はまた、Li等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,103:3557−3562(2006)に記載されている。更なる方法は、例えば、米国特許第7189826号 (ハイブリドーマ細胞株からのモノクローナルヒトIgM抗体の産生を記載している)及び Ni,Xiandai Mianyixue,26(4):265−268(2006)(ヒト-ヒトハイブリドーマを記載している)に記載されたものを含む。ヒトハイブリドーマ技術(トリオーマ技術)はまた、Vollmers と Brandlein,Histology and Histopathology,20(3):927−937(2005)及びVollmers と Brandlein,Methodsand Findings in Experimental and Clinical Pharmacology,27(3):185−91(2005)にも記載されている。

0067

ヒト抗体はまた、ヒト由来ファージディスプレイライブラリーから選択されたFvクローン可変ドメイン配列を単離することによっても作製され得る。このような可変ドメイン配列は、その後、所望のヒト定常ドメインと結合させてもよい。抗体ライブラリーからヒト抗体を選択するための技術が、以下に説明される。

0068

ライブラリー由来の抗体
本発明の抗体は、所望の活性を有する抗体についてコンビナトリアルライブラリーをスクリーニングすることによって単離することができる。例えば、ファージディスプレイライブラリーを生成し、所望の結合特性を有する抗体についてそのようなライブラリーをスクリーニングするための様々な方法が、当該技術分野で知られている。そのような方法が、例えば、Hoogenboom 等、Methodsin Molecular Biology 178:1−37(O’Brien 等,編,Human Press,Totowa,NJ,2001)で概観されており、また例えば、McCafferty 等,Nature 348:552−554;Clackson 等,Nature 352:624−628(1991);Marks 等,J.Mol.Biol.222:581−597(1992);Marks と Bradbury,Methods in Molecular Biology 248:161−175(Lo,編,Human Press,Totowa,NJ,2003);Sidhu 等,J.Mol.Biol.338(2):299−310(2004);Lee 等,J.Mol.Biol.340(5):1073−1093(2004); Fellouse,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 101(34):12467−12472(2004);及び Lee 等,J.Immunol.Methods 284(1−2):119−132(2004)に更に記載されている。

0069

幾つかのファージディスプレイ法において、VH及びVL遺伝子のレパートリーがポリメラーゼ連鎖反応PCR)により個別にクローニングされ、ファージライブラリーにおいてランダムに組換えられ、それから、Winter 等,Ann.Rev.Immunol.,12:433−455 (1994)に記載されているように、抗原結合ファージについてスクリーニングすることができる。ファージは、通常、抗体フラグメントを、単鎖Fv(scFv)フラグメント、またはFabフラグメントのいずれかとして提示する。免疫された起源に由来するライブラリーは、ハイブリドーマの構築を必要とすることなく免疫原に高親和性抗体を提供する。あるいはまた、Griffiths 等,EMBO J,12:725−734(1993)に記載されているように、免疫せずに広範囲の非自己抗原及び自己抗原に単一起源の抗体を提供するように、ナイーブなレパートリーをクローニング(例えば、ヒト由来)することができる。最後に、ナイーブなライブラリはまた、Hoogenboom と Winter,J.Mol.Biol.,227:381−388(1992)に記載されているように、非常に可変なCDR3領域をコードし、インビトロ再構成を達成するために、幹細胞由来の再構成されていないV遺伝子セグメントをクローニングし、ランダム配列を含むPCRプライマーを使用することにより、合成することができる。ヒト抗体ファージライブラリーを記述する特許公報は、例えば、米国特許第5750373号、及び米国特許出願公開第2005/0079574号、第2005/0119455号、第2005/0266000号、第2007/0117126号、 第2007/0160598号、第2007/0237764号、第2007/0292936号及び第2009/0002360号を含む。

0070

ヒト抗体ライブラリーから単離された抗体または抗体フラグメントは、本明細書でヒト抗体またはヒト抗体フラグメントとみなされる。

0071

抗VEGF抗体及び拮抗薬
VEGF抗体の生産のために用いられるVEGF抗原は、例えば、VEGF165分子、及びVEGFの他のアイソフォーム、又は所望のエピトープを含むそれのフラグメントでありうる。一つの実施態様において、所望のエピトープは、ベバシズマブによって認識されるものであり、それは、ハイブリドーマATCCHB 10709によって産生される抗VEGFモノクローナル抗体A.4.6.1と同じエピトープに結合する(本明細書中で定義されているエピトープA.4.6.1として知られている)。本発明の抗VEGF抗体を作製するために役立つ他の形態のVEGFは、当業者に明らかであろう。

0072

ウシVEGFcDNAハイブリダイゼーションプローブとして用いて、ヒト細胞から作製されたcDNAライブラリを最初にスクリーニングすることによって、ヒトVEGFは得られた。Leung 等(1989)Science,246:1306。それによって同定された一つのcDNAは、ウシVEGFに対して95%以上のホモロジーを有するアミノ酸数165個のタンパク質をコードする。このアミノ酸数165個のタンパク質は、通常、ヒトVEGF(hVEGF)又はVEGF165と呼ばれる。ヒトVEGFの細胞分裂活性が、哺乳類宿主細胞中でヒトVEGF cDNAを発現することにより確認された。ヒトVEGF cDNAを遺伝子導入された細胞によって条件付けられた中膜が、毛細血管内皮細胞の増殖を促進したが、対照細胞は促進しなかった。Leung 等(1989)Science,上掲。組換えDNA技術によってVEGFをクローニングし発現させようとするさらなる努力が企てられた。(例えば、Ferrara, Laboratory Investigation 72:615-618 (1995) 及びそこで引用されている参考文献を参照)。

0073

VEGFは、選択的RNAスプライシングから生ずる多様なホモダイマーの形状(モノマー当たり121個、145個、165個、189個及び206個のアミノ酸)で様々な組織の中で発現される。VEGF121は、ヘパリンと結合しない可溶性マイトジェンである;長い形状のVEGFほど、ヘパリンとの結合における親和性が次第に高くなる。ヘパリン結合性形状のVEGFは、拡散性形状のVEGFを放出するために、プラスミンによってカルボキシ末端において切断することができる。プラスミン切断後に同定されたカルボキシ末端ペプチドのアミノ酸配列は、Arg110−Ala111である。アミノ末端の「コア」タンパク質、ホモダイマーとして単離されたVEGF(1−110)は、インタクトなVEGF165ホモダイマーと比べて同様の親和性で中和モノクローナル抗体(例えば、4.6.1 や 3.2E3.1.1と呼ばれている抗体)及び可溶性形状のVEGFレセプターと結合する。

0074

胎盤増殖因子(PIGF)、VEGF−B、VEGF−C、VEGF−D及びVEGF−Eを含むVEGFと構造上関連した幾つかの分子もまた、最近同定された。Ferrara と Davis−Smyth(1987)Endocr.Rev.,上掲;Ogawa 等 J.Biological Chem.273:31273−31281(1998);Meyer 等EMBO J.,18:363−374(1999)。レセプターチロシンキナーゼ、Flt−4(VEGFR−3)が、VEGF−C及びVEGF−Dのレセプターとして同定された。Joukov 等 EMBO.J.15:1751(1996);Lee 等 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93:1988−1992(1996);Achen 等(1998)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95:548−553.VEGF−Cは、リンパ管新生の調整に関与していることが示された。Jeltsch 等 Science 276:1423−1425(1997)。

0075

Flt−1(VEGFR−1とも言う)及びKDR(VEGFR−2とも言う)という二つのVEGFレセプターが同定された。Shibuya等(1990)Oncogene 8:519−527;de Vries等(1992)Science 255:989−991;Terman等 (1992)Biochem.Biophys.Res.Commun.187:1579−1586.ニューロピリン−1は、ヘパリン結合性VEGFアイソフォームと結合することができる選択的VEGFレセプターであることが示された(Soker等(1998)Cell 92:735−45)。

0076

本発明の方法において有用な抗VEGF抗体は、VEGFと十分な親和性及び特異性をもって結合し、VEGFの生物学的活性を減じ又は阻害することのできる任意の抗体又はそれの抗原結合性フラグメントを含む。抗VEGF抗体は通常、VEGF−B又はVEGF−Cなどの他のVEGFホモログにも、PIGF、PDGF又はbFGFなどの他の増殖因子にも結合しないであろう。

0077

本発明の幾つかの実施態様において、抗VEGF抗体は、限定されないが、ハイブリドーマATCCHB 10709によって作製される抗VEGFモノクローナル抗体A4.6.1;Presta 他(1997)Cancer Res.57:4593−4599に従って作製される遺伝子組換え型抗VEGFヒト化モノクローナル抗体と同じエピトープに結合するモノクローナル抗体を含む。一つの実施態様において、抗VEGF抗体は、「rhuMAb VEGF」又は「アバスチン(登録商標)」としても知られている「ベバシズマブ(BV)」である。これは、変異したヒトIgG1フレームワーク領域及びヒトVEGFのそのレセプターへの結合をブロックするマウス抗hVEGFモノクローナル抗体A4.6.1由来の抗原結合相補性決定領域を含有する。フレームワーク領域の大部分を含む、ベバシズマブのアミノ酸配列のおよそ93%は、ヒトIgG1由来であり、配列のおよそ7%はマウス抗体A4.6.1由来である。

0078

ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))は、FDAによって認可された最初の血管新生阻害療法であり、転移性結腸直腸癌(静脈内5−FUベース化学療法と併用した第一選択治療及び第二選択治療)、進行非扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)(カルボプラチン及びパクリタキセルと併用した、切除不能局所進行性、再発性、又は転移性NSCLCの第一選択治療)及び転移性HER2陰性乳癌(パクリタキセルと併用した、これまで治療されていない転移性HER2陰性乳癌)の治療について認可されている。

0079

ベバシズマブ及び他のヒト化抗VEGF抗体は、2005年2月26日発行の米国特許第6884879号に更に記載されている。国際公開第2005/012359号、国際公開2005/044853号、及び米国特許出願60/991302に記載されているように、更なる抗体にはG6又はB20シリーズの抗体(例えば、G6−31、B20−4.1)が含まれ、これらの特許出願の内容は参照により本明細書に明示的に組み込まれる。更なる抗体については、米国特許第7060269号、同第6582959号、同第6703020号;同第6054297号;国際公開第98/45332号;国際公開第96/30046号;国際公開第94/10202号;欧州特許第0666868号;米国特許出願公開第2006009360号、第20050186208号、第20030206899号、第20030190317号、第20030203409号及び第20050112126号;及びPopkov等、Journal of Immunological Methods288:149−164(2004)を参照のこと。他の抗体には、残基F17、M18、D19、Y21、Y25、Q89、I191、K101、E103及びC104を含むか、あるいは残基F17、Y21、Q22、Y25、D63、I83及びQ89を含むヒトVEGF上の機能的エピトープに結合するものを含む。

0080

本発明の一実施態様において、抗VEGF抗体は、以下のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域
IQMTSPSSSASGDRVT ITCSASQDIS NYLNWYQQKP GKAPKVLIYFTSSLHSGVPS RFSGSGSGTD FTLTISSLQP EDFATYYCQQ YSTVPWTFGQ GTKVEIKR.(配列番号:1)
及び以下のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を有する:
EVQLVESGGG LVQPGGSLRLSCAASGYTFT NYGMNWVRQAPGKGLEWVGW INTYTGEPTY AADFKRRFTFSLDSKSTAY LQMNSLRAED TAVYYCAKYP HYYGSSHWYF DVWGQGTLVTVSS (配列番号:2)

0081

本発明による「G6シリーズ抗体」は、開示全体出典明示により本明細書に明示的に援用される国際公開第2005/012359号の図7、24−26、及び34−35の任意の一つによるG6抗体又はG6由来抗体の配列に由来する抗VEGF抗体である。 開示全体が出典明示により本明細書に明示的に援用される国際公開第2005/044853号も参照のこと。一実施態様において、G6シリーズ抗体は、残基F17,Y21,Q22,Y25,D63,I83及びQ89を含むヒトVEGF上の機能的エピトープに結合する。

0082

本発明による「B20シリーズ抗体」は、開示全体が出典明示により本明細書に明示的に援用される国際公開第2005/012359号の図27−29の任意の一つによるB20抗体又はB20由来抗体の配列に由来する抗VEGF抗体である。国際公開第2005/044853号及び米国特許出願第60/991302号も参照のこと。これら特許出願の内容は出典明示により本明細書に明示的に援用される。一実施態様において、B20シリーズ抗体は、残基F17,M18,D19,Y21,Y25,Q89,I91,K101,E103,及びC104を含むヒトVEGF上の機能的エピトープに結合する。

0083

本発明による「機能的エピトープ」は、抗体の結合に活動的に寄与する抗原のアミノ酸残基を指す。抗原の活動的に寄与する残基の任意の一つの突然変異(例えば、アラニン又はホモログ突然変異による野生型VEGFの突然変異)は、抗体の相対的親和性比(IC50変異型VEGF/IC50野生型VEGF)が5より大きくなるように、抗体の結合を阻害するであろう(国際公開第2005/012359号の例2を参照)。一実施態様において、相対親和性比率溶液結合ファージディスプレイELISAによって決定される。簡潔に言うと、96ウェルMaxisorpイムノプレート(NUNC)を2μg/mlの濃度の試験すべきFab形状の抗体を有するPBSにて4℃で一晩コーティングし、PBS、0.5%BSA 及び 0.05%Tween20(PBT)にて室温で2時間ブロッキングした。PBTにて段階希釈したファージディスプレイhVEGFアラニン点突然変異体(残基8−109型)又は野生型hVEGF(8−109)を、Fabコートプレート上で室温で15分間最初にインキュベートし、PBS、0.05%Tween20(PBST)にてプレートを洗浄した。結合したファージを、PBTにて1:5000に希釈した抗M13モノクローナル抗体西洋わさびペルオキシダーゼ(Amersham Pharmacia)コンジュゲートにて検出し、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMB, Kirkegaard & Perry Labs, Gaithersburg, Md.)基質でおよそ5分間現像し、1.0MのH3PO4にて急冷し、450nmにおいて分光光度法読む。IC50値(IC50,ala/IC50,wt)の比率は、結合親和性における減少の倍率相対的結合親和性)を表す。

0084

VEGFレセプター分子
2つの最も良く特徴付けられたVEGFレセプターは、VEGFR1(別名Flt−1)及びVEGFR2(別名マウスホモログのKDR及びFLK−1)である。各VEGFファミリーメンバーの各レセプターの特異性は変化するが、VEGF−AはFlt−1及びKDRの両方に結合する。Flt−1及びKDRの両方が、レセプターチロシンキナーゼ(RTK)のファミリーに属する。RTKは、多様な生物学的活性を持った膜貫通レセプターの大きなファミリーを含む。少なくとも19個の別個のRTKサブファミリーが同定された。レセプターチロシンキナーゼ(RTK)のファミリーは、種々の細胞型の増殖及び分化にとって重要なレセプターを含む (Yarden と Ullrich (1988) Ann. Rev. Biochem. 57:433-478; Ullrich と Schlessinger (1990) Cell 61:243-254)。RTKの固有の機能はリガンド結合で活性化され、それはレセプター及び多数の細胞基質リン酸化を生じ、次に種々の細胞反応を生ずる(Ullrich & Schlessinger (1990) Cell 61:203-212)。このように、レセプターチロシンキナーゼを介するシグナル伝達は、特異的増殖因子(リガンド)との細胞外相互作用によって開始され、通常、続いて、レセプターの二量体化、固有のタンパク質チロシンキナーゼ活性の刺激及びレセプタートランスリン酸化が起こる。それによって、細胞内シグナル伝達分子のための結合部位が生成され、適切な細胞応答を容易にするある範囲の細胞質内シグナル伝達分子との複合体の形成をもたらす。(例えば細胞分裂、分化、代謝効果、細胞外微小環境の変化)Schlessinger と Ullrich(1992)Neuron 9:1−20を参照。構造的には、Flt-1とKDRの両方共細胞外ドメインに7個の免疫グロブリン様ドメイン、単一の膜貫通領域、及びキナーゼインサートドメインによって中断されているコンセンサスチロシンキナーゼ配列を有している。Matthews等(1991)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:9026−9030;Terman等(1991)Oncogene 6:1677−1683。細胞外ドメインはVEGFの結合に関与しており、細胞内ドメインはシグナル伝達に関与している。

0085

VEGFに特異的に結合するVEGFレセプター分子又はそのフラグメントは、VEGFタンパク質に結合してこれを隔離し、それによってそのシグナル伝達を妨げるために本発明の方法において用いられうる。ある実施態様では、VEGFレセプター分子又はそのVEGF結合フラグメントは、可溶型、例えばsFlt−1である。レセプターの可溶型は、VEGFに結合して標的細胞の表面上に存在する天然のレセプターへのその結合を妨げることによって、VEGFタンパク質の生物活性に対して阻害作用を及ぼす。また、VEGFレセプター融合タンパク質も含まれ、以下にその例を記述する。

0086

キメラVEGFレセプタータンパク質は、少なくとも2つの異なるタンパク質由来のアミノ酸配列を有するレセプター分子であり、そのうちの少なくとも1つはVEGFレセプタータンパク質(例えば、flt−1又はKDRレセプター)であり、VEGFに結合してVEGFの生物活性を阻害することができる。ある実施態様では、本発明のキメラVEGFレセプタータンパク質は、2つの異なるVEGFレセプター分子だけに由来するアミノ酸配列からなるが、flt−1及び/又はKDRレセプターの細胞外リガンド結合領域の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ又は7つ全てのIg様ドメインを含むアミノ酸配列は、他の無関係なタンパク質のアミノ酸配列、例えば免疫グロブリン配列、に連結されうる。Ig様ドメインが結合される他のアミノ酸配列は、当業者に容易に明らかであろう。キメラVEGFレセプタータンパク質の例は、例えば、可溶性Flt−1/Fc、KDR/Fc、又はFlt−1/KDR/Fc(VEGF Trapとしても知られている)を含む(例えば、国際公開第97/44453号を参照)。

0087

本発明の可溶性VEGFレセプタータンパク質又はキメラVEGFレセプタータンパク質には、膜貫通ドメインによって細胞の表面に固定されていないVEGFレセプタータンパク質が含まれる。よって、キメラレセプタータンパク質を含むVEGFレセプターの可溶型は、VEGFに結合してVEGFを不活性化することができるが、膜貫通領域を含んでおらず、したがって一般に、この分子が発現される細胞の細胞膜に結合したものとならない。

0088

治療用途及び組成物
本発明は、腫瘍増殖を維持する栄養分の供給に必要な腫瘍血管発達を阻害することを目的とした新規な癌治療戦略である抗血管新生療法を含む。血管新生は、原発腫瘍の増殖および転移の両方に関与しているので、本発明によって提供される抗血管新生治療は、原発部位での腫瘍の新生物性増殖を阻害し二次部位での腫瘍の転移を防止することができ、従って、他の治療薬による腫瘍の攻撃を可能にする。

0089

具体的に言うと、白金抵抗性卵巣癌と診断された被験体を治療する方法が本明細書中で提供され、これは、有効量の化学療法剤と抗VEGF抗体を併用した治療レジメンを被験体に投与することを含む。更に、被験体は、卵巣癌の以前の治療に対して難治性ではなく、これまで2回又はそれ以下の抗癌レジメンしか受けていない。化学療法と抗VEGF抗体の投与を併用した治療レジメンは、被験体の無増悪生存期間(PFS)を延長する。

0090

併用療法
本発明は、抗VEGF抗体と1つ又はそれ以上の更なる抗癌療法との併用の使用又は組成物を特徴とする。抗癌療法の例としては、限定されないが、手術、放射線療法生物療法免疫療法、化学療法、又はこれらの治療法の併用が含まれる。加えて、細胞毒性薬、抗血管新生及び抗増殖剤は、抗VEGF抗体と併用して使用することができる。

0091

方法および使用のいずれかのある態様において、本発明は、有効量の抗VEGF抗体と化学療法剤を白金抵抗性卵巣癌と診断された被験体に投与することによって、乳癌の治療を提供する。様々な化学療法剤が、本発明の併用治療方法及び用法において用いられうる。意図されている化学療法剤の代表的な及び非限定のリストが、本明細書中「定義」の中で提供され、又は本明細書中に記載されている。一実施態様では、化学療法剤はパクリタキセルである。別の実施態様では、化学療法剤はトポテカンである。更に別の実施態様では、化学療法剤はペグ化リポソームドキソルビシン(PLD)である。

0092

一実施例において、上記で意図された併用治療は、別々の製剤又は単一の医薬製剤を使用する同時投与、及び、好ましくは両方の(または全ての)活性剤が同時に生物学的活性を発揮する期間のある、いずれかの順序での連続投与を含む投与を伴う。そのような化学療法剤のための製剤及び投薬のスケジュールは、製造業者の説明書に従って、又は当業者によって経験的に決定され、使用されうる。化学療法のための製剤及び投薬のスケジュールはまた、Chemotherapy Service,M.C.Perry編,Williams & Wilkins,Baltimore,Md.(1992)にも記載されている。化学療法剤は、抗VEGF抗体の投与に先行することもあれば、又はその後に続くこともありうるし、又はそれと同時に与えられることもありうる。

0093

本方法及び用法のいずれかの他の幾つかの実施態様において、本発明の抗体との併用腫瘍療法にとって有益な他の療法剤は、EGFR,ErbB3,ErbB4,又はTNFなどの腫瘍増殖に関与する他の因子の拮抗薬を含む。時には、一つ又はそれ以上のサイトカインを被験体に投与することも有益でありうる。一つの実施態様において、VEGF抗体は増殖阻害剤とともに同時投与される。例えば、増殖阻害剤が最初に投与され、次がVEGF抗体であってもよい。しかしながら、同時投与又は最初にVEGF抗体を投与することもまた、意図されている。増殖阻害剤の適切な投薬が現在用いられており、増殖阻害剤及び抗VEGF抗体の組合せ作用(相乗作用)により引き下げられうる。

0094

本明細書の製剤はまた、治療を受けている特定の適応症のために必要な一以上の活性化合物、好ましくは、互いに悪影響を及ぼさない相補的活性を持つものを含みうる。例えば、EGFR、VEGF(例えば、VEGF上の異なるエピトープ又は同じエピトープに結合する抗体)、VEGFR又は ErbB2(例えば、ハーセプチン(登録商標))に結合する抗体を一つの製剤において更に提供することが、望ましい場合がある。代替方法として、又は、加えて、前記組成物は化学療法剤又は細胞毒性薬を含みうる。そのような分子は、意図された目的にとって有効な量で適切に組み合されて存在している。

0095

本方法及び用法のいずれかのある実施態様において、本発明の抗体との併用癌治療にとって有益な他の療法剤は、他の抗血管新生薬を含む。多くの抗血管新生薬が同定されており、当該技術分野において周知であり、CarmelietとJain(2000)によってリストアップされたものを含む。一実施態様において、本発明の抗VEGF抗体は、別のVEGF拮抗薬又はVEGFレセプター拮抗薬、例えば、VEGF変異体、可溶性VEGFレセプターフラグメント、VEGF又はVEGFRをブロックする能力のあるアプタマー中和抗VEGFR抗体、VEGFRチロシンキナーゼの低分子量阻害剤、及びその任意の組合せと併用される。代替方法として、又は、加えて、2つ又はそれ以上の抗VEGF抗体が被験体に同時投与されうる。

0096

疾患の予防又は治療のためには、VEGF特異拮抗薬の適切な用量は、上記で定義されているように、治療すべき疾患の種類、疾患の重症度及び経過、VEGF特異拮抗薬を予防又は治療目的のいずれにおいて投与するか、以前の治療、患者の臨床上の病歴及びVEGF特異拮抗薬に対する応答性、及び主治医の裁量に依存するであろう。VEGF特異拮抗薬は、患者に対して、単回、又は一連の治療にわたって適切に投与される。併用療法レジメンにおいて、VEGF特異拮抗薬及び本発明の一つ又はそれ以上の抗癌療法剤が治療上有効な又は相乗的な量で投与される。本明細書で使用されているように、治療上の有効量とは、VEGF特異拮抗薬及び一つ又はそれ以上の他の治療薬の同時投与、又は本発明の組成物の投与が、上述のように癌の縮小又は抑制をもたらすようなものである。治療上相乗的な量とは、ある特定の疾患と関連した状態又は症状を相乗的に又は著しく縮小又は除去するために必要なVEGF特異拮抗薬及び一つ又はそれ以上の他の治療薬の量である。

0097

VEGF特異拮抗薬及び一つ又はそれ以上の他の治療薬は、腫瘍、休眠腫瘍、又は微小転移の発生又は再発を縮小又は除去するのに十分な量及び時間で同時に又は経時的に投与されうる。VEGF特異拮抗薬及び一つ又はそれ以上の他の治療薬は、腫瘍の再発の可能性を妨げる又は減少させる維持療法として投与されうる。

0098

当業者によって理解されるように、化学療法剤又は他の抗癌剤の適切な服用量とは、一般に、例えば、化学療法剤が単独で又は他の化学療法剤と併用して投与されるような臨床治療法においてすでに用いられている量に近い量であろう。治療されている症状に依存して、投与量の変動が起こりうるであろう。治療を管理している医師が、個々の患者にとって適切な服用量を決定することができるであろう。

0099

上記の治療レジメンに加えて、患者は放射線治療を受けてもよい。

0100

任意の方法、用法及び組成物の幾つかの実施態様において、投与されたVEGF抗体はインタクトなネイキッド(naked)抗体である。しかしながら、VEGF抗体は細胞毒性薬とコンジュゲートしうる。任意の方法及び用法の幾つかの実施態様において、コンジュゲートした抗体及び/又はそれが結合した抗原が、細胞によりインターナライズされ、それが結合する癌細胞を消すことにおけるコンジュゲートの治療効果の上昇をもたらす。一実施態様において、細胞毒性薬は癌細胞内の核酸を標的にするか又は干渉する。そのような細胞毒性薬の例は、マイタンシノイド、カリチアマイシンリボヌクレアーゼ及びDNAエンドヌクレアーゼを含む。

0101

本発明はまた、無増悪生存期間を延長させる、又は被験体の癌再発リスクを低下させる、又は被験体の生存可能性を増加させるために、化学療法剤及び一つ又はそれ以上の他の療法剤と併用した抗VEGF抗体を用いた治療を受けるための説明書を提供することによって、白金抵抗性卵巣癌を有するヒト被験体又は医療提供者に指示する方法を特徴とする。幾つかの実施態様において、本方法は、少なくとも一つの化学療法剤を用いた治療を受けるための説明書を提供することを更に含む。抗VEGF抗体を用いた治療は、化学療法剤を用いた治療と同時の場合もあれば、又はそれに引き続いての場合もある。幾つかの実施態様において、被験体は、指示する方法によって指示されるようにして治療される。化学療法と併用する又は併用しない抗VEGF抗体の投与による白金抵抗性卵巣癌の治療は、癌の再発又は死亡まで継続しうる。

0102

本発明は、ヒト被験体における白金抵抗性卵巣癌の治療のための抗VEGF抗体と一つ又はそれ以上の療法剤の投与を促進することを含む促進方法を更に提供する。幾つかの実施態様において、本方法は、少なくとも一つの化学療法剤の投与を促進することを更に含む。抗VEGF抗体の投与は、化学療法剤の投与と同時の場合もあるし、又はそれに引き続いての場合もある。促進は利用可能な任意の方法で行われうる。幾つかの実施態様において、促進は、抗VEGF抗体の市販製剤に伴う添付文書による。促進はまた、化学療法剤の市販製剤に伴う添付文書によることもありうる。促進は、医師又は医療提供者への書面又は口頭での伝達による場合もある。幾つかの実施態様において、促進は、一つ又はそれ以上の他の療法剤と併用して抗VEGF抗体を用いた白金抵抗性卵巣癌治療を受けるための説明書を提供する添付文書による。更なる実施態様において、添付文書は実施例1での結果の幾つか又は全てを含む。幾つかの実施態様において、促進の後に、化学療法剤と併用して抗VEGF抗体を用いた被験体の治療が続く。

0103

本発明は、被験体の無増悪生存期間を延長させる、又は被験体の癌再発の可能性を減少させる、又は被験体の生存可能性を増加させるために、ヒト被験体における白金抵抗性卵巣癌の治療のための一つ又はそれ以上の他の療法剤と併用した抗VEGF抗体を販売することを含むビジネス方法を提供する。幾つかの実施態様において、本方法は、抗VEGF抗体と併用する用途のために化学療法剤を販売することを更に含む。幾つかの実施態様において、販売の後に、化学療法剤と併用して抗VEGF抗体を用いた被験体の治療が続く。

0104

被験体の無増悪生存期間を延長させる、又は被験体の癌再発の可能性を減少させる、又は被験体の生存可能性を増加させるために、ヒト被験体における卵巣癌、特に白金抵抗性卵巣癌の治療のために抗VEGF抗体と併用した化学療法剤を販売することを含むビジネス方法もまた提供される。幾つかの実施態様において、販売の後に、化学療法剤と抗VEGF抗体との併用での被験体の治療が続く。

0105

投与量と期間
本発明は良好な医療行為に合致した方法で処方され、投薬され、投与されるであろう。この観点において考慮すべき要因は、治療されている特定の障害、治療されている特定の被験体、個々の被験体の臨床症状、障害の原因、薬剤送達部位、投与方法投与日程及び医師が知る他の要因を包含する。投与されるべき本発明の「治療有効量」は、そのような考慮によって決定されるであろうし、また、癌を防ぎ、改善し、又は治療し、又は安定化させるため;増悪までの時間(無増悪生存期間)を延長する、又は、腫瘍、休眠腫瘍又は微小転移の発生又は再発を治療する又は防ぐために必要な最小量である。VEGF特異拮抗薬は、必要ではないが任意で、癌又は癌になるリスクを予防又は治療するために現在使用されている一つ又はそれ以上の薬剤と併用して処方される。そのような他の薬剤の有効量は、製剤中に存在するVEGF特異拮抗薬の量、障害又は治療の種類、及び上で論じた他の要因に依存する。これらは、従来と同じ用量でかつ上記で用いられた投与経路により、又は従来用いられた用量の約1%から99%で、一般的に使用される。

0106

例えば、一回又はそれ以上の別々の投与によるか、又は連続注入によるかにかかわらず、被験体への投与のための初回用量候補として抗VEGF抗体の約1μg/kgから100mg/kgまで(例えば、0.1−20mg/kg)が、疾患の種類及び重症度に依る。一実施態様において、望ましい用量は、例えば、6mg/kg、8mg/kg、10mg/kg及び15mg/kgを含む。上記の又は当業者に周知の方法により評価されるように、症状に応じて、数日又はそれ以上にわたる反復投与又はサイクルのため、癌が治療されるまで治療が続けられる。しかしながら、他の用量レジメンは有益でありうる。一実施例において、抗VEGF抗体は、毎週1回、2週間に1回、又は3週間に1回、6mg/kg,8mg/kg,10mg/kg又は15mg/kgを含むが限定されない、約6mg/kgから約15mg/kgの用量範囲で投与される。本発明の治療の進行は、従来技術及びアッセイにより容易にモニターされる。他の実施態様において、そのような投薬レジメンは、白金抵抗性卵巣癌において化学療法レジメンと併用して用いられる。適切な用量についての更なる情報が、以下の実施例1において提供される。

0107

治療の期間は、医学的に必要とされる限り、又は望まれる治療効果(例えば、本明細書に記載されているもの)が達成されるまで、続くであろう。幾つかの実施態様において、請求された治療は、1ヶ月間、2ヶ月間、4ヶ月間、6ヶ月間、8ヶ月間、10か月間、1年間、2年間、3年間、4年間、5年間、又は被験体の寿命までの期間、続けられる。

0108

本発明のVEGF特異拮抗薬は、ボーラスとしての静脈内投与、又はある時間にわたっての持続注入により、又は筋肉内の、腹腔内の、脳脊髄内の、皮下の、関節内の、関節滑液嚢内の、髄腔内の、経口の、局所的な、又は吸入の経路などによる周知の方法に従って、被験体、例えばヒト被験体に投与される。広範な副作用又は毒性がVEGF拮抗薬と関連している場合には、局所投与は特に好ましい。エクスビボ戦略もまた治療応用のために用いることができる。エクスビボ戦略は、VEGF拮抗薬をコードしているポリヌクレオチドを被験体から得られた細胞に遺伝子導入又は形質導入することを含む。遺伝子導入又は形質導入された細胞は、その後で被験体に戻される。細胞は、限定されないが、造血細胞(例えば、骨髄細胞マクロファージ単球樹状細胞、T細胞又はB細胞)、線維芽細胞上皮細胞、内皮細胞、角化細胞、又は筋細胞を含む、広範な種類のうちの任意のものでありうる。

0109

例えば、もしVEGF特異拮抗薬が抗体である場合には、抗体は任意の適切な手段によって投与することができ、これには、非経口、皮下、腹腔内、肺内、及び鼻腔内、及び、もし局所免疫抑制治療が所望される場合には病巣内投与が含まれる。非経口注入には、筋肉内、静脈内、動脈内、腹腔内、又は皮下投与が含まれる。更に、抗体は、特に用量を減少させながら、パルス注入により適切に投与される。好ましくは、投薬は、その投与が短時間か又は長期にわたるかどうかにある程度依存し、注射により、最も好ましくは静脈内又は皮下注射により行われる。

0110

別の実施例において、腫瘍の異常又は位置が許す場合には、VEGF抗体は局所的に、例えば直接注射により投与され、注射は定期的に繰り返すことができる。VEGF抗体はまた、例えば休眠腫瘍又は微小転移の局所的再発又は転移を防ぐ又は減らすために、全身的に被験体に又は直接腫瘍細胞に、例えば、腫瘍の外科切除に続いて腫瘍又は腫瘍母地に届けることができる。

0111

医薬製剤
本発明に従って使用される本明細書に記載の抗体の治療用製剤は、所望の程度の純度を有する抗体と任意の薬学的に許容される担体、賦形剤、又は安定化剤(Remington's Pharmaceutical Sciences 第16版, Osol, A. 編 (1980)) とを凍結乾燥製剤又は水性溶液の形態で混合することによって保管用に調製される。 許容される担体、賦形剤、又は安定化剤は、使用される投薬量および濃度でレシピエントに毒性でなく、そしてこれには、リン酸塩クエン酸塩及び他の有機酸のような緩衝剤;アスコルビン酸及びメチオニンを含む抗酸化剤防腐剤(例えば、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライドヘキサメトニウムクロライド塩化ベンザルコニウム塩化ベンゼトニウムフェノールブチル又はベンジルアルコールアルキルパラベン、例えば、メチルまたはプロピルパラベンカテコールレゾルシノールシクロヘキサノール;3−ペンタノール;及びm−クレゾール);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;タンパク質、例えば、血清アルブミンゼラチン、又は免疫グロブリン親水性ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン;アミノ酸、例えば、グリシングルタミンアスパラギンヒスチジンアルギニン又はリジンマンサッカライドジサッカライド、及びグルコースマンノース又はデキストリンを含む他の炭水化物キレート剤、例えば、EDTA;糖、例えば、スクロースマンニトールトレハロース又はソルビトール塩形成対イオン、例えば、ナトリウム金属錯体(例えば、Zn−タンパク質錯体);及び/又はTWEEN(登録商標),PLURONICS(登録商標)又はポリエチレングリコール(PEG)等の非イオン性界面活性剤が挙げられる。凍結乾燥抗VEGF抗体製剤が、国際公開第97/04801号に記載されており、出典明示により本明細書に援用される。

0112

任意だが、好ましくは、製剤は、薬学的に許容できる塩、一般に例えば塩化ナトリウムで、好ましくはほぼ生理的濃度で含む。任意に、本発明の製剤は、薬学的に許容できる防腐剤を含みうる。幾つかの実施態様において、防腐剤濃度は0.1から2.0%、一般にはv/v、の範囲である。適当な防腐剤は、製薬分野で周知のものを含む。ベンジルアルコール、フェノール、m−クレゾール、メチルパラベン、及びプロピルパラベンが、防腐剤の例である。任意に、本発明の製剤は、0.005から0.02%の濃度で薬学的に許容できる界面活性剤を含みうる。

0113

一般に、ベバシズマブは、4ml又は16mlのベバシズマブを届けるために100mg及び400mgの防腐剤無添加頓用バイアルで治療用途に供給される(25mg/ml)。100mgの製品が、240mgのα、α−トレハロース無水物、23.2mgのリン酸ナトリウム一塩基一水和物)、4.8mgのリン酸ナトリウム(二塩基、無水)、1.6mgのポリソルベート20及びWater for Injection,USPで処方される。400mgの製品が、960mgのα、α−トレハロース無水物、92.8mgのリン酸ナトリウム(一塩基、一水和物)、19.2mgのリン酸ナトリウム(二塩基、無水)、6.4mgのポリソルベート20及びWater for Injection,USPで処方される。ベバシズマブのラベルも参照のこと。

0114

本明細書の製剤はまた、治療を受けている特定の適応症のために必要な一以上の活性化合物、好ましくは、互いに悪影響を及ぼさない相補的活性を持つものを含みうる。例えば、VEGFに結合する抗体(例えば、VEGF上の異なるエピトープに結合する抗体)、VEGFRに結合する抗体を一つの製剤において更に提供することが、望ましい場合がある。代替方法として、又は、加えて、前記組成物は細胞毒性薬、サイトカイン、増殖阻害剤及び/又はVEGFR拮抗薬を含みうる。そのような分子は、意図された目的にとって有効な量で組み合されて適切に存在している。

0115

活性成分はまた、例えばコアセルベーション技術又は界面重合法により調製したマイクロカプセル、例えば、それぞれ、コロイド薬物送達系(例えばリポソーム、アルブミン微小球体ミクロエマルジョン、ナノ粒子及びナノカプセル)において又はマクロエマルジョンにおいて、ヒドロキシメチルセルロース又はゼラチン-マイクロカプセル及びポリ-(メチルメタクリラート)マイクロカプセルに封入しうる。このような技術は、Remington's Pharmaceutical Sciences 第16版, Osol, A. 編 (1980) に開示されている。

0116

徐放性製剤が調製されてもよい。徐放性製剤の好適な例は、抗体を含有する固体疎水性ポリマー半透性マトリクスを含み、そのマトリックス成形品、例えばフィルムまたはマイクロカプセルの形をしている。徐放性マトリックスの例は、ポリエステルヒドロゲル(例えば、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、又はポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド(米国特許第3773919号)、L‐グルタミン酸及びyエチル-L-グルタミン酸塩コポリマー非分解性エチレン酢酸ビニル、LUPRON DEPOT(登録商標)(乳酸グリコール酸コポリマー及び酢酸リュープロリドから構成される注射用ミクロスフェア)などの分解性乳酸グリコール酸コポリマー、及びポリ−D−(−)−3−ヒドロキシ酪酸を含む。 エチレン酢酸ビニル及び乳酸グリコール酸などのポリマーは、100日以上にわたって分子の放出を可能にするが、いくつかのヒドロゲルはより短い期間タンパク質を放出する。カプセルに包まれた抗体が長期間体内に残る場合、37℃で湿気にさらされた結果として変性又は凝集する可能性があり、生物活性の喪失及び免疫原性の起こり得る変化に帰着する。関係するメカニズムに依存して安定化のために合理的な戦略を考案することができる。例えば、もし凝集機構が、チオ−ジスルフィド交換による分子間S−S結合形成であることが発見されるならば、スルフヒドリル残基を修飾し、酸性溶液から凍結乾燥し、含水量を制御し、適切な添加物を用い、特有ポリマーマトリックス組成物を開発することにより、安定化を達成しうる。

0117

インビボ投与に使用される製剤は、無菌でありうる。これは、滅菌濾過膜を通して濾過することにより、容易に達成することができる。

0118

治療の効果
本明細書で提供される任意の方法、用法及び組成物の主要な利点は、著しい毒性又は副作用を引き起こさずにヒト被験体に著しい抗癌効果を生ずる能力であり、その結果、被験体は治療全体から利益を得た。任意の方法、用法、又は組成物の一実施態様において、安全プロフィールは以前のベバシズマブ第三相試験と同等である。本発明の治療の効果は、限定されないが、腫瘍退縮腫瘍重量又は大きさの縮小、進行までの時間、生存期間、無増悪生存期間、全体的な奏効率、応答期間、及び生活の質を含む癌治療を評価する際に一般に用いられる様々なエンドポイントにより評価することができる。

0119

キット
本発明の他の実施態様では、上記の疾患の治療に有用な物質を含む製造品が提供される。製造品は、容器、ラベル及び添付文書を含む。適切な容器は、例として、ボトル、バイアル、シリンジ等を含む。容器はガラス又はプラスチックなどの様々な物質から形成されうる。容器は、症状を治療するために有効な組成物を保持しており、かつ無菌のアクセスポートを有し得る(例えば、容器は皮下注射針により突き通すことができるストッパーを有する静脈内溶液バッグ又はバイアルであってよい)。組成物中の少なくとも一の活性剤は、抗VEGF抗体である。容器上又はそれに伴うラベルは、組成物が特定の症状の治療のために使用されることを示している。製造品は、リン酸緩衝化塩水、リンガー溶液及びデキストロース溶液等の、薬学的に許容されるバッファーを含む第二の容器を更に含んでもよい。それは、他のバッファー、希釈剤フィルター、針、及びシリンジを含む、商業的及び使用者立場から望まれる他の物質を更に含んでもよい。加えて、製造品は、例えば、抗VEGF抗体組成物及び化学療法剤、例えば、パクリタキセル、トポテカン又はPLD又はその組合せを被験体に投与することを組成物の使用者に指示することを含む使用説明書の付いた添付文書を含む。添付文書は、実施例1で見出された結果の幾つか又は全てを任意に含んでよい。

0120

抗VEGF抗体は、単独で又はキットとして他の抗癌療法化合物と組合わせて包むことができる。キットは、被験体への単位服用量の投与を助ける任意の構成要素、例えば、粉末状を再構成するためのバイアル、注射のためのシリンジ、カスタム対応の静脈内送達系、吸入器その他を含むことができる。加えて、単位服用量キットは、組成物の製剤及び投与のための使用説明書を含むことができる。幾つかの実施態様において、使用説明書は、例えば、抗VEGF抗体組成物及び化学療法剤、例えば、パクリタキセル、トポテカン又はPLD又はその組合せを被験体に投与することを組成物の使用者に指示することを含む使用説明書を含む。使用説明書は、実施例1で見出された結果の幾つか又は全てを任意に含んでよい。キットは、一つの被験体のための屯用単位服用量、特定の被験体のための多数回使用(一定の服用量で、又は治療が進むにつれ、個々の化合物が有効性において変化しうる)として、製造しうる。又は、キットは、多数の被験体への投与に適した多回投与を含んでよい(「バルク包装」)。キット構成要素は、カートンブリスター包装、ボトル、チューブ等で組合せることができる。

0121

以下は本発明の方法および組成物の例である。上記提供される一般的な説明を前提として、他の様々な実施態様が実施され得ることが理解される。

0122

実施例1−白金抵抗性、卵巣上皮癌、卵管癌、又は原発性腹膜癌の患者における、ベバシズマブと化学療法との併用 対 化学療法単独の多施設、非盲検無作為、2群第3相試験(AURELIA)

0123

AURELIA試験は、白金抵抗性卵巣癌について化学療法と併用したベバシズマブの有効性と安全性を評価した。この研究は、ベバシズマブと化学療法との併用 対 化学療法単独の期待される非盲検、無作為、2群3相評価として計画された。適格であるためには、患者は、前回の白金系治療からの経過が6ヶ月以内である卵巣癌でなければならない。パクリタキセル、トポテカン又はペグ化リポソームドキソルビシン(PLD)が、白金抵抗性疾患の治療のために一般に用いられているので、化学療法の組合せパートナーとして選択された。ベバシズマブを化学療法に加えることにより、AURELIA試験は、治療選択肢が限定されており、特に悪い予後に直面する患者の集団のためにPFSを改善することを目指した。主要な目標は、選択された化学療法単独又は選択された化学療法とベバシズマブとの併用に対して無作為化された患者の無増悪生存期間(PFS)を比較することであった。

0124

試験計画−この試験は2つの治療群:化学療法単独(群1)及び化学療法とベバシズマブとの併用(群2)から構成される。患者は無作為にいずれかの群に割り当てられた(1:1)。図1を参照。

0125

群1(化学療法単独):適格な患者は、研究者の裁量で4週間サイクルで以下の化学療法の一つを受けた。
a. 4週毎に1日目、8日目、15日目、及び22日目に1時間の静脈内注入としてパクリタキセル80mg/m2。
b. 4週毎に1日目、8日目、及び15日目に30分の静脈内注入としてトポテカン4mg/m2。あるいは、1.25mg/m2の服用量を3週毎に1日目から5日目に30分にわたり投与することができる。
c. 4週毎に1日目だけ1mg/分の静脈内注入としてペグ化リポソームドキソルビシン40mg/m2。サイクル1の後、薬剤は1時間注入として送り込むことができる。

0126

選択された化学療法に依存して、現地習慣に従って前投薬が実施された。疾患の進行にあたり、群1の患者は、以下のいずれかを受ける選択肢を有した。(a)ベバシズマブ単独(3週毎に静脈内に15mg/kg);又は(b)標準治療

0127

群2(化学療法とベバシズマブとの併用):研究者の裁量で、化学療法が、群1に記載されているものの一つから選択された。選択された化学療法は、最初に、2週毎に静脈内ベバシズマブ10mg/kgと併用された(又は、3週毎のスケジュールの1日目から5日目にトポテカン1.25mg/m2と併用して用いられる場合には、3週毎に15mg/kg)。初回のベバシズマブ注入は、90分にわたるものであり、その後の注入は60分にわたり、その後は30分であり、これらは許容されている。最初のサイクルでベバシズマブは化学療法の前に投与され、その後のサイクルでは化学療法の前又は後に投与された。化学療法が進行性疾患の診断前に終了した場合には、患者は以下のいずれかでベバシズマブを受け続けた。(a)2週毎に静脈内に10mg/kg;又は(b)トポテカンが選択され、3週間スケジュールの1日目から5日目に1.25mg/m2の服用量で投与される場合には、3週毎に15mg/kg。疾患進行後、患者は標準治療を受けた。

0128

PFS及びORRの分析は、骨盤及び腹部及び(X線又は好ましくはCTスキャンによる)断面画像造影アレルギーの場合には好ましくはCT又はMRIによる)を用いた腫瘍の評価(RECIST基準に基づく)に基づいたものであった。ある特定の障害を評価するための研究を通じて、同じ評価技術が用いられた。

0129

腫瘍の評価がベースラインで、その後8週毎に行われた(3週毎のサイクルの1日目から5日目にトポテカン1.25mg/m2で治療される患者については9週毎に)。奏効基準が最初に満足されてから4週間後以降に行われた2回目のCTスキャンにより奏効が確認された。

0130

CA-125の反応及び生物学的無増悪生存期間(PFIbio)を決定するために、血清CA-125の進行性連続評価が用いられた。無作為化の日から任意の原因による死亡の日までの全生存期間が測定された。

0131

研究対象集団参入基準
18歳以上の患者及び組織学的に確認され記録された疾患以下の組織学的な型が適格である:腺癌NOS;明細胞腺癌;類子宮内膜腺癌;悪性ブレンナー腫瘍混合型上皮癌;粘液性腺癌;漿液性腺癌;移行上皮癌未分化癌

0132

患者は白金抵抗性疾患でなければならない(最低4回の白金治療サイクルの終了から6ヶ月未満の進行と定義される。日付は、白金治療の最後の投与から計算されるべきである。

0133

患者は、RECISTに従って測定可能な又は婦人科癌群間(GCIG)CA−125基準に従って評価可能な疾患であり、化学療法を必要としなければならず、またECOGPS 0−2であり、余命12週間以上である。

0134

研究対象集団−除外基準
関連する癌:以前の白金治療に対して難治性であった疾患を有する患者。難治性疾患は、先行する白金治療中に病状悪化した患者と定義される;悪性ミュラー管混合腫瘍を含む非上皮性;低悪性度の卵巣腫瘍(すなわち境界腫瘍);登録から5年以内の他の臨床的に活性な悪性腫瘍の病歴。ただし、適切に管理された基底細胞癌又は皮膚の扁平上皮癌又は頸部上皮内癌若しくは乳癌などの、転移又は死亡のリスクが無視できる腫瘍は除く。

0135

以前の、現在の、又は計画された治療:2回より多い抗癌レジメンを伴う以前の治療;骨盤又は腹部に対する任意の以前の放射線療法;研究開始前4週間以内の手術(切開生検を含む)、又は研究治療中の大手術の必要性の予想;初回研究治療前24時間以内の小外科手術;マウスCA−125抗体への過去の接触(RECISTによる評価が不可能な疾患を有する患者にのみ当てはまる);現在の又は最近の(初回の研究薬剤投与前10日以内)長期にわたる毎日アスピリンによる治療(>325mg/日);初回の研究治療投薬又は本研究への以前の参加から30日以内での別の治験薬を用いた現在又は最近の治療;吸入ステロイドを除く副腎皮質ステロイドによる長期にわたる毎日の治療(服用量>10mg/日メチルプレドニゾロン同等物)。

0136

実験室
不十分な骨髄機能:例えば、ANC:<1.5X109/l、又は血小板数<100X109/l、又はヘモグロビン<9g/dl。ヘモグロビン値>9g/dlを維持するために、患者は輸血される場合もある。除外はまた、不十分な凝固パラメータも含む:aPTT>1.5X ULN(ヘパリン治療を受けている患者は、aPTTが1.5−2.5X ULNでなければならない。)、又はINR>1.5。(抗凝固薬(ワルファリンなど)を投与されている患者において、INRは、1日から4日の間を空けて2回の連続検査で2.0から3.0の間でなければならない。除外は、次のように定義される不十分な肝機能を含む:血清(総)ビリルビン>1.5X施設ULN;アルカリフォスファターゼAST/SGOT又はALT/SGPT>2.5X ULN(又は、肝臓転移がある場合は5X ULN )。除外は、次のように定義される不十分な腎機能を含む。トポテカンで治療されることが意図されている患者について、血清クレアチニン>2.0mg/dl若しくは >177μmol/l 又は計算されたクレアチニンクリアランス<40ml/分(CockroftとGaultの式による);又はタンパク尿試験紙 >2+ 。基準試験紙分析でタンパク尿 ≧2+ である患者は、24時間採尿を受けるべきであり、24時間尿中のタンパク質が ≦1g であることを証明しなければならない。あるいは、ローカル基準に従って、タンパク尿試験を行うことができる。

0137

以前の又は随伴する症状又は処置
標準的な医学療法で適切に治療されない場合には、癌との関連はないCNS疾患の身体的/神経学的検査に関する病歴又は証拠(例えば、管理されていない発作);症候性のCNS転移;パクリタキセルを受けるように計画された患者について先在する末梢神経障害≧CTCグレード2;妊娠中または授乳中の女性。研究治療開始前7日以内又は14日以内で評価される血清妊娠試験(研究治療開始前7日以内での妊娠確認尿検査を伴う);研究中及び研究薬物治療の最後の投薬後6ヶ月間ホルモン性の又は非ホルモン性の効果の高い避妊手段(すなわち子宮内避妊具)を用いていない出産可能性のある女性(最後の月経後2年未満であり、外科的に不妊ではないと定義される);初回研究治療前6ヶ月以内の血栓性又は出血性疾患の病歴又は証拠;脳血管障害CVA)/発作又は一過性脳虚血発作(TIA)又は、くも膜下出血;管理されていない高血圧降圧治療にもかかわらず、持続性収縮期>150mmHg 及び/又は拡張期>100mmHg )又は臨床上重要な(すなわち活性な)心血管疾患で、初回の研究治療前6ヶ月以内の心筋梗塞又は不安定狭心症、又はニューヨーク心臓協会(NYHA)グレード2又は重大なうっ血性心不全(CHF)又は薬物治療を必要とする深刻な不整脈心房細動又は発作性上室頻拍を除く)又は末梢血管疾患グレード3超(すなわち症候性であり、日々の生活の活動に支障を及ぼし、修復又は修正が必要である)を含む。除外はまた、MUGA/ECHOによって定義される機関の正常下限未満の左室駆出分画(ペグ化リポソームドキソルビシンで治療することが意図されている患者にのみ適用される);腹消化管穿孔又は腹腔内膿瘍原疾患及び病歴に関連した半閉塞性疾患を含む腸閉塞の病歴を含む。内診による直腸S状部併発若しくはCTスキャンでの腸の併発の証拠又は腸閉塞の臨床症状;非治癒性創傷潰瘍又は骨折;研究登録時に静脈内抗生物質及び/又は入院を必要とする重大で活発感染症;任意の研究薬剤又は賦形剤に対する既知の過敏症;任意の他の医学的状態の証拠(精神病消化性潰瘍、その他)、計画された治療を妨げ、患者コンプライアンスに影響を及ぼし、又は治療に関連した合併症からの高い危険に患者をさらす可能性のある身体検査又は検査所見。

0138

結果:
適格な患者は、4サイクル以上の白金系療法後の進行が6ヶ月以内である卵巣癌(RECIST1.0により測定可能又は評価可能)を有していた。難治性の卵巣癌であるか、腸閉塞の病歴があるか、又は以前に2回より多い抗癌レジメンを受けている患者は不適格であった。化学療法の選択(ペグ化リポソームドキソルビシン[PLD]、トポテカン[TOP]又は毎週のパクリタキセル[PAC])の後に、患者は、増悪、容認できない毒性又は同意撤回までの化学療法単独又はベバシズマブ(化学療法に依存して、2週毎に10mg/kg又は3週毎に15mg/kg)との併用のいずれかに無作為化された。化学療法単独群の患者は、増悪時にベバシズマブ単独療法に移ることができた。第一のエンドポイントは、RECISTによるPFSであった。第二のエンドポイントは、奏効率(ORR)、全生存期間、安全性及び生活の質を含んでいた。計画は、PFS中央値が化学療法では4.0ヶ月、化学療法とベバシズマブとの併用では5.7ヶ月であることを仮定して、247個のイベントの後、両側ログランク検定、α=0.05でPFSハザード比(HR)が0.7であることを発見するための80%の力を提供した。IDMCにより提案されたように、標本サイズが増やされた;361人中291人の患者におけるイベントの後に主要な分析が計画された。

0139

2009年10月から2011年4月の間に、361人の患者が、選択された化学療法(PLD:126;PAC:115;TOP:120)単独療法又はベバシズマブとの併用療法に無作為化された。経過観察の中央値は、13.5ヶ月である。

0140

図2は、様々な危険因子、例えば、年齢、65歳より上か又は等しいか又は下か;白金無投薬期間(PFI)が3ヶ月未満の患者か(これらは、他の患者と比較して一般に悪い予後因子を持つ患者である)又は3ヶ月から6ヶ月の間の患者かにより;示されているようにセンチメートルで測定された測定可能な疾患又は腫瘍を有する患者;腹水を有する患者、これは、腹腔に流体があることを意味し、そうでない患者と比較して、一般に、より症候的な疾患及びより悪い結果を有する;及び、患者の主治医により選択された3つの化学療法レジメンの一つ、パクリタキセル、PLD又はトポテカンのいずれかを受ける患者;により患者をサブグループに細分化することにより試験参加者の患者階層化を示す。どの患者サブグループが治療されたかにかかわらず、ベバシズマブと化学療法との併用は、全症例におけるように有効性及び患者便益の増大を示す。各サブグループにおけるハザード比は0.5の近くに一列に並べられている。

0141

図3は、治療法に対する応答を評価するための2つの最も一般的な方法、血液検査、CA−125を用いるか、又はX線撮影法(RECIST)によるか、又は両者の併用(RECIST+CA125)、を比較している。 全ての方法を用いて、データは、ベバシズマブの付加は化学療法単独で治療された患者を比較して奏効率(ORR)を上昇させたことを示しており、併用療法により患者の卵巣腫瘍は化学療法単独よりも縮小したように見えたことを示している。

0142

化学療法コーホートによる分析は、以下の表2において要約されている。白金抵抗性卵巣癌において、単剤化学療法にベバシズマブを付加することにより得られるPFS及びORRの改善が、全ての化学療法コーホートにわたり観察された。

0143

白金抵抗性卵巣癌において、単剤化学療法にベバシズマブを付加することにより得られるPFS及びORRの改善が、全ての化学療法コーホートにわたり観察された。PFSの延長と関連した化学療法投与の増加が、累積的な化学療法毒性の増加のいくらかを説明する。

実施例

0144

AURELIAは、白金抵抗性卵巣癌におけるベバシズマブの最初の無作為化試験である。ベバシズマブ及び化学療法は、化学療法単独に対して、統計的に有意であり臨床的に意味のあるORR及びPFSの改善を提供する。注意深い患者スクリーニングが、ベバシズマブの有害事象のリスクを最小化する。これは、標的療法での利益及び単独療法に対する併用療法での治療成績の改善を示す、白金抵抗性卵巣癌の最初の第3相試験である。

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