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技術 床の敷物を再資源化する方法

出願人 クラリアント・ファイナンス・(ビーブイアイ)・リミテッド
発明者 ヘルリヒ・ティモシュタイプ・クリスティアンホーナー・ゲルト
出願日 2013年2月1日 (7年9ヶ月経過) 出願番号 2014-555970
公開日 2015年3月16日 (5年8ヶ月経過) 公開番号 2015-508110
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック廃棄物の分離・回収・処理
主要キーワード 下方範囲 再利用物 裏面接合 原料リサイクル 混合合成樹脂 最小含有量 最終利用 溶媒交換法
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (1)

課題・解決手段

本発明の対象は、不織布、織物及びタフテッド織物において使用された原材料を、個々の種類毎の原材料成分に、全てを再資源化するための溶媒ベース分離法であり、その際、原材料の少なくとも一種ポリオレフィンワックスを含有し、そして、溶媒及び/又は膨潤剤として、ハロゲン不含脂肪族炭化水素もしくは芳香族炭化水素、又はエステルエーテルヘテロ環、又はその溶媒の一種又は複数種からなる混合物が使用される。

概要

背景

カーペット及び人工芝は、床の敷物構造物であり、裏張り材、糸、裏面塗工材、及び、大抵の場合の、フリース織物発泡材又はヘビーレイヤーのような第二の裏材からなる。パーセンテージによる各材料の割合の典型的な区分は図1に示されている。異なる成分に様々な合成樹脂が使用されている。カーペットの場合、主として、ポリプロピレンポリアミド又はポリエステルさえも糸として使用されている。人工芝の場合、主として、ポリエチレン及びポリプロピレンが使用されている。カーペットを製造するためには、たいてい、ポリプロピレン及びポリエステルが使用される。そのために、裏張材中に糸を組み込むには追加の塗工が必要である。現在、実際に用いられている塗工技術は、カーペット(不織布、織物及びタフテッド織物)の場合、ほぼ排他的に、水性ラテックス及びアクリレートを使用し、そして、人工芝の場合、水性のラテックスの他にポリウレタンも使用する。塗工材料としてラテックス及びポリウレタンを使用することで、裏面塗工層不可逆的な硬化により、最終製品不完全な材料か、又は原材料として再資源化困難なものとなる。

特に、合成樹脂混合物のための様々な再資源化の選択肢堆肥化コンポスト)、焼却、材料の再資源化、原料の再資源化)は、特に、Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, 6. Aufl., Vol. A 21, Kap. Plastics, Recycling, Weinheim 2005(非特許文献1)に記載されている。とりわけ、カーペット及び人工芝のような床の敷物から、原料、材料及びエネルギーを再資源化する可能性もまた、開示されている。

欧州特許出願第2236671A号明細書(特許文献1)及び欧州特許出願第2236672A号明細書(特許文献2)には、原材料の再資源化物の特別な形態として、それぞれの方法が開示されており、その場合、使い古した人工芝は、ポリマーブレンドとして再ペレット化することによって破砕され、そして、新しい合成樹脂を混入させることによって、いわゆる“インフィル”を製造するのに使用される。“インフィル”は粒状物と呼ばれ、これは、実際の人工芝に対し、例えば、平坦化(Daempfung)のために緩く散乱される。専門家の間では、このような原材料の再資源化方法の場合、原材料は、種類毎に純粋な状態で回収されないため、それら原材料は元来の形態で使用することはできず、いわゆる“ダウンサイクル(downcycling)”と呼ばれている。人工芝の充填物としての再利用の他には、例として、フリース又は自動車用カーペットのヘビーレイヤーとしての再粒状化カーペットの使用がある。

人工芝を含む床の敷物の燃料によるエネルギーの活用及びそれによるエネルギーの回収は、確かに、依然としてより良好な埋め立ての代替案であるが、一回の使用可能性しかないというのは理想的には原材料を複数回リサイクルさせるという再資源化コンセプト矛盾している。したがって、エネルギーとしての活用は、材料混合物をそれ以上分離できない場合、及び、非常に使い古されている場合、そして、それ以上使用できない原材料部分の場合の選択肢である。事実、European Synthetic Turf Organisation (ESTO)の2009年3月の発表(非特許文献2)によれば、いわゆる“エンドオブライフ(end−of−life)”という選択肢に関して、人工芝の燃焼は、その最終利用の形態として、埋め立て以上に環境に最も優しい選択肢である。燃焼残滓は、その後、例えば、コンクリート産業及びセメント産業における充填材として再利用することができる。

原材料及びエネルギーのリサイクル以外にも、原料のリサイクルという選択肢も与えられ、その際、合成樹脂は、水素添加法、ガス化法クラッキング法及び/又は熱分解法によって、その開始原料−油又はガス−に転化されて戻される。90年代には、原料リサイクルの際の方法が大きく発展した。例えば、国際公開第95/03375号パンフレット(特許文献3)には、合成樹脂の廃棄物を、液状の生成物に分離して、その後、エチレン又はプロピレンのようなオレフィンに転化するリサイクル方法が記載されている。この方法は、非常に多量のポリオレフィンに富んだ合成樹脂(PE、PP)を使用するにはとりわけ適している。その方法の材料の利用率は93%と特に高い。しかしながら欠点としては、水蒸気分解経済的に利用するには、特に多量の種類毎に純粋な合成材料廃棄物をまとめて処理しなければならず、そのために、もっぱら集中利用でしか経済的に有意ではないことである。混合合成樹脂もまた、この方法では有用性に制限があると見なされている。特に、合成樹脂廃棄物を、遠く離れた水蒸気分解設備輸送しなければならない、という欠点のために、この方法は、実務上広く受け入れられていない。

エネルギーとして又は原料としての使用、並びにダウンリサイクル及び埋め立ての代替案は、原料の使用か又は原材料の再資源化であり、その最も重要な基本的要件とは、異なる合成樹脂を種類毎に純粋に得ることである。カーペット、人工芝及び不織布の場合、簡単な機械的分離法ではこれを首尾良く成功させることはできない。

すでに詳述したことに従い、人工芝及びカーペット廃棄物を再加工するための適した方法について、再資源化の効果的、経済的かつ根本的思想が求められている。

選択的溶解”による分離方法が、とりわけ、裏張り材の接合が、従来のラテックスコーティングポリウレタンコーティングではなく、熱可塑性であり、そしてそれゆえ、有機溶媒に溶解するポリオレフィンワックスでもって行われていた場合に状来有望な方法であることが見出された。

“選択的溶解”による混合合成樹脂の分離は、様々な熱可塑性ポリマー、例えば、合成樹脂及びワックス、の有機溶媒中への異なる溶解度を利用する。溶媒の適した温度、圧力及び種類を選択することにより、段階的に純粋なポリマー溶液を得ることができ、そして蒸発により溶媒を除去した後に、種類毎に純粋な合成樹脂が得られる。この方法の利点は、極めて高度に達成可能な生成物の品質、及びしばしば再粒状化の適用可能性を著しく低下させる添加剤を除去できるというその他の可能性である。主成分の最小含有量が少なくとも95%であるHDPE(高密度ポリエチレン)、LDPE(低密度ポリエチレン)及びPP(ポロプロピレン)からなるポリオレフィン混合物でさえも、成分を互いに分離することができる(E. Novak, Verwertungsmoeglichkeiten fuer ausgewaehlte Fraktionen aus der Demontage von Elektroaltgeraeten, OFI Kunststoffinstitut, Wien 2001, 12−14)(非特許文献3)。

欧州特許出願第0491836A号明細書(特許文献4)には、“選択的溶解”により合成樹脂混合物を再資源化する方法が開示されている。開示されている再資源化プロセスは、それぞれに選択された溶媒及び異なる温度における該溶媒の様々な合成樹脂の可溶性に基づいている。この方法では沈殿剤並びにその他溶媒は使われない。

Fraunhoferinstitut fuer Verfahrenstechnikは、“選択的溶解”をベースとする様々な手順の進歩、とりわけ、例えば、ドイツ国特許出願第102005026451A号明細書(特許文献5)に開示された、混合原料からのABSアクリルブタジエンスチレンコポリマー)の分離方法のように、溶媒の必要量を著しく低減させ、それにより、ポリマー充填料を高めることによって、経済的なプロセスの運用を達成した。EPS発泡ポリスチレン)からの原材料の再資源化は、欧州特許出願第1438351A号明細書(特許文献6)に記載されている。国際国開第2011/082802号パンフレット(特許文献7)には、“選択的溶解”をさらに発展させて、“選択的膨潤”(Fraunhofer法)に明確に限定して、それにより欧州特許出願第0491836A号明細書(特許文献8)、並びに従来の溶媒交換法とは区別している。

概要

本発明の対象は、不織布、織物及びタフテッド織物において使用された原材料を、個々の種類毎の原材料成分に、全てを再資源化するための溶媒ベースの分離法であり、その際、原材料の少なくとも一種がポリオレフィンワックスを含有し、そして、溶媒及び/又は膨潤剤として、ハロゲン不含脂肪族炭化水素もしくは芳香族炭化水素、又はエステルエーテルヘテロ環、又はその溶媒の一種又は複数種からなる混合物が使用される。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

不織布、織物及びタフテッド織物において互いに組み合わせて使用される個々の種類毎に純粋な原材料成分を、選択的溶解及び/又は選択的膨潤によって回収する方法であって、該原材料成分の少なくとも一種ポリオレフィンワックスを含有し、そして、溶媒及び/又は膨潤剤としてハロゲン不含脂肪族炭化水素及び/又は芳香族炭化水素が使用されることを特徴とする、上記の方法。

請求項2

前記ポリオレフィンワックスが、メタロセン触媒の存在下での重合によって製造された、エチレンプロピレン及び/又は4〜20C原子を有するより高級なα−オレフィン由来ホモポリマー又はコポリマーであり、そして、前記ポリオレフィンワックスが、環/球による70〜160℃の滴点又は軟化点、及び170℃の温度で測定した際に最大40,000mPa・sの溶融粘度を有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記ポリオレフィンワックスが、1,000〜40,000g/モル重量平均モル質量Mw及び500〜25,000g/モルの数平均モル質量Mnを有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。

請求項4

前記ポリオレフィンワックスが、エチレン又はプロピレンをベースとするホモポリマーであるか、又はプロピレン及び0.1〜30重量%のエチレン及び/又は0.1〜50重量%の少なくとも一種の分岐状もしくは非分岐状のC4−C20α−オレフィンからなるコポリマーであり、そして、170℃の温度で測定した際に最大30,000mPa・s、好ましくは最大20,000mPa・sの溶融粘度を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。

請求項5

前記ポリオレフィンワックス並びにその再利用物が、環/球による70〜165℃の滴点又は軟化点を有し、そして該再利用物が、170℃の温度で測定した際に最大30,000mPa・s、好ましくは最大20,000mPa・sの溶融粘度を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。

請求項6

前記ポリオレフィンワックス並びにその再利用物が、1,000〜40,000g/モルの重量平均モル質量Mw及び500〜25,000g/モルの数平均モル質量Mnを有し、かつ、Mw/Mn<5、好ましくは<2.5、特に好ましくは<1.8であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。

請求項7

不織布、織物及びタフテッド織物において互いに組み合わせて使用される前記原材料成分が、少なくとも一種の成分が膨潤させるために膨潤剤と混合される際に、第一の相としてポリマーゲルを形成し、該ゲルは、最大80重量%の膨潤剤を含有し、温度もしくは圧力によって誘発された分離と同時に又はその分離後に第二の相を形成し、該第二の相中には、少なくとも一つの別の原材料成分が溶解して存在し、そして、場合によっては、第一の相にも第二の相にも存在しない、不溶性物質が、ろ過又は沈殿によって該ポリマーゲルから分離されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法。

請求項8

分離された、依然として溶媒を含有する原料が、30〜120℃の範囲の温度における乾燥か、又は低圧の存在下において、溶媒が遊離され、そして分離されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一つに記載の方法。

請求項9

不織布、織物及びタフテッド織物において互いに組み合わせて使用される前記原材料成分が、所与有機溶媒中に可溶性の少なくとも一種の、より好ましくは少なくとも二種の、ポリマーであり、かつ、最大で一種の不溶性原材料成分であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一つに記載の方法。

請求項10

前記原料が、フィラメントのための、天然繊維ウール、又はLLDPE、LDPE、PP、ポリエステル又はポリアミドからなる合成樹脂であり、そして、該原料が、裏張りのための、ポリエチレン又はポリプロピレンであることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一つに記載の方法。

請求項11

前記原材料が、接着料のための、溶融接着料としての非晶質ポリアルファオレフィンAPAO)からなるポリオレフィンワックス、及び/又は、メタロセンベースのホモポリマー及びコポリマーであることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一つに記載の方法。

請求項12

前記原材料成分が、炭酸カルシウムのような別の充填材、又は難燃剤帯電防止剤ワックス樹脂可塑化剤顔料及び酸化防止剤のような助剤を含むことができることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一つに記載の方法。

請求項13

前記回収され、種類毎に純粋な原材料成分が、不織布、織物及びタフテッド織物でのその原材料成分が果たしていたそれぞれの役割で、好ましくは、人工芝において使用されることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一つに記載の方法。

請求項14

前記回収され、種類毎に純粋な原材料成分が、その機械的な材料特性において、とりわけ、その引張り強度、その弾性率及びその破断伸びにおいて、元来の状態の原材料成分のそれらと、最大20%しか相違しないことを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一つに記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、床の敷物に使用されたいずれの原材料再資源化する方法に関する。溶媒ベースの再資源化法は、床敷物又は人工芝ライフサイクル終端において、様々な使用原材料を種類毎に純粋な状態で回収することができる。

背景技術

0002

カーペット及び人工芝は、床の敷物の構造物であり、裏張り材、糸、裏面塗工材、及び、大抵の場合の、フリース織物発泡材又はヘビーレイヤーのような第二の裏材からなる。パーセンテージによる各材料の割合の典型的な区分図1に示されている。異なる成分に様々な合成樹脂が使用されている。カーペットの場合、主として、ポリプロピレンポリアミド又はポリエステルさえも糸として使用されている。人工芝の場合、主として、ポリエチレン及びポリプロピレンが使用されている。カーペットを製造するためには、たいてい、ポリプロピレン及びポリエステルが使用される。そのために、裏張材中に糸を組み込むには追加の塗工が必要である。現在、実際に用いられている塗工技術は、カーペット(不織布、織物及びタフテッド織物)の場合、ほぼ排他的に、水性ラテックス及びアクリレートを使用し、そして、人工芝の場合、水性のラテックスの他にポリウレタンも使用する。塗工材料としてラテックス及びポリウレタンを使用することで、裏面塗工層不可逆的な硬化により、最終製品不完全な材料か、又は原材料として再資源化困難なものとなる。

0003

特に、合成樹脂混合物のための様々な再資源化の選択肢堆肥化コンポスト)、焼却、材料の再資源化、原料の再資源化)は、特に、Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, 6. Aufl., Vol. A 21, Kap. Plastics, Recycling, Weinheim 2005(非特許文献1)に記載されている。とりわけ、カーペット及び人工芝のような床の敷物から、原料、材料及びエネルギーを再資源化する可能性もまた、開示されている。

0004

欧州特許出願第2236671A号明細書(特許文献1)及び欧州特許出願第2236672A号明細書(特許文献2)には、原材料の再資源化物の特別な形態として、それぞれの方法が開示されており、その場合、使い古した人工芝は、ポリマーブレンドとして再ペレット化することによって破砕され、そして、新しい合成樹脂を混入させることによって、いわゆる“インフィル”を製造するのに使用される。“インフィル”は粒状物と呼ばれ、これは、実際の人工芝に対し、例えば、平坦化(Daempfung)のために緩く散乱される。専門家の間では、このような原材料の再資源化方法の場合、原材料は、種類毎に純粋な状態で回収されないため、それら原材料は元来の形態で使用することはできず、いわゆる“ダウンサイクル(downcycling)”と呼ばれている。人工芝の充填物としての再利用の他には、例として、フリース又は自動車用カーペットのヘビーレイヤーとしての再粒状化カーペットの使用がある。

0005

人工芝を含む床の敷物の燃料によるエネルギーの活用及びそれによるエネルギーの回収は、確かに、依然としてより良好な埋め立ての代替案であるが、一回の使用可能性しかないというのは理想的には原材料を複数回リサイクルさせるという再資源化コンセプト矛盾している。したがって、エネルギーとしての活用は、材料混合物をそれ以上分離できない場合、及び、非常に使い古されている場合、そして、それ以上使用できない原材料部分の場合の選択肢である。事実、European Synthetic Turf Organisation (ESTO)の2009年3月の発表(非特許文献2)によれば、いわゆる“エンドオブライフ(end−of−life)”という選択肢に関して、人工芝の燃焼は、その最終利用の形態として、埋め立て以上に環境に最も優しい選択肢である。燃焼残滓は、その後、例えば、コンクリート産業及びセメント産業における充填材として再利用することができる。

0006

原材料及びエネルギーのリサイクル以外にも、原料のリサイクルという選択肢も与えられ、その際、合成樹脂は、水素添加法、ガス化法クラッキング法及び/又は熱分解法によって、その開始原料−油又はガス−に転化されて戻される。90年代には、原料リサイクルの際の方法が大きく発展した。例えば、国際公開第95/03375号パンフレット(特許文献3)には、合成樹脂の廃棄物を、液状の生成物に分離して、その後、エチレン又はプロピレンのようなオレフィンに転化するリサイクル方法が記載されている。この方法は、非常に多量のポリオレフィンに富んだ合成樹脂(PE、PP)を使用するにはとりわけ適している。その方法の材料の利用率は93%と特に高い。しかしながら欠点としては、水蒸気分解経済的に利用するには、特に多量の種類毎に純粋な合成材料廃棄物をまとめて処理しなければならず、そのために、もっぱら集中利用でしか経済的に有意ではないことである。混合合成樹脂もまた、この方法では有用性に制限があると見なされている。特に、合成樹脂廃棄物を、遠く離れた水蒸気分解設備輸送しなければならない、という欠点のために、この方法は、実務上広く受け入れられていない。

0007

エネルギーとして又は原料としての使用、並びにダウンリサイクル及び埋め立ての代替案は、原料の使用か又は原材料の再資源化であり、その最も重要な基本的要件とは、異なる合成樹脂を種類毎に純粋に得ることである。カーペット、人工芝及び不織布の場合、簡単な機械的分離法ではこれを首尾良く成功させることはできない。

0008

すでに詳述したことに従い、人工芝及びカーペット廃棄物を再加工するための適した方法について、再資源化の効果的、経済的かつ根本的思想が求められている。

0009

選択的溶解”による分離方法が、とりわけ、裏張り材の接合が、従来のラテックスコーティングポリウレタンコーティングではなく、熱可塑性であり、そしてそれゆえ、有機溶媒に溶解するポリオレフィンワックスでもって行われていた場合に状来有望な方法であることが見出された。

0010

“選択的溶解”による混合合成樹脂の分離は、様々な熱可塑性ポリマー、例えば、合成樹脂及びワックス、の有機溶媒中への異なる溶解度を利用する。溶媒の適した温度、圧力及び種類を選択することにより、段階的に純粋なポリマー溶液を得ることができ、そして蒸発により溶媒を除去した後に、種類毎に純粋な合成樹脂が得られる。この方法の利点は、極めて高度に達成可能な生成物の品質、及びしばしば再粒状化の適用可能性を著しく低下させる添加剤を除去できるというその他の可能性である。主成分の最小含有量が少なくとも95%であるHDPE(高密度ポリエチレン)、LDPE(低密度ポリエチレン)及びPP(ポロプロピレン)からなるポリオレフィン混合物でさえも、成分を互いに分離することができる(E. Novak, Verwertungsmoeglichkeiten fuer ausgewaehlte Fraktionen aus der Demontage von Elektroaltgeraeten, OFI Kunststoffinstitut, Wien 2001, 12−14)(非特許文献3)。

0011

欧州特許出願第0491836A号明細書(特許文献4)には、“選択的溶解”により合成樹脂混合物を再資源化する方法が開示されている。開示されている再資源化プロセスは、それぞれに選択された溶媒及び異なる温度における該溶媒の様々な合成樹脂の可溶性に基づいている。この方法では沈殿剤並びにその他溶媒は使われない。

0012

Fraunhoferinstitut fuer Verfahrenstechnikは、“選択的溶解”をベースとする様々な手順の進歩、とりわけ、例えば、ドイツ国特許出願第102005026451A号明細書(特許文献5)に開示された、混合原料からのABSアクリルブタジエンスチレンコポリマー)の分離方法のように、溶媒の必要量を著しく低減させ、それにより、ポリマー充填料を高めることによって、経済的なプロセスの運用を達成した。EPS発泡ポリスチレン)からの原材料の再資源化は、欧州特許出願第1438351A号明細書(特許文献6)に記載されている。国際国開第2011/082802号パンフレット(特許文献7)には、“選択的溶解”をさらに発展させて、“選択的膨潤”(Fraunhofer法)に明確に限定して、それにより欧州特許出願第0491836A号明細書(特許文献8)、並びに従来の溶媒交換法とは区別している。

0013

欧州特許出願第2236671A号明細書
欧州特許出願第2236672A号明細書
国際公開第95/03375号パンフレット
欧州特許出願第0491836A号明細書
ドイツ国特許出願第102005026451A号明細書
欧州特許出願第1438351A号明細書
国際国開第2011/082802号パンフレット
欧州特許出願第0491836A号明細書

先行技術

0014

Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, 6. Aufl., Vol. A 21, Kap. Plastics, Recycling, Weinheim 2005
European Synthetic Turf Organisation (ESTO)の2009年3月の発表
E. Novak, Verwertungsmoeglichkeiten fuer ausgewaehlte Fraktionen aus der Demontage von Elektroaltgeraeten, OFI Kunststoffinstitut, Wien 2001, 12−14
H. Martens, Recyclingtechnik, Spektrum Heidelberg 2011, 171ff
Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, 2000, Waxes
Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, 2006, Metallocenes

発明が解決しようとする課題

0015

床の敷物構造物(不織布、織物、タフテッド織物及び人工芝)の様々な再資源化の選択肢(燃料、原料リサイクル、ダウンリサイクル)について、使用された異なる合成樹脂を種類毎に純粋な状態で製造に戻して、それらから再び、糸、裏張り材及び裏面コーティングを得るために、原材料のほぼ完全な再資源化を目指して研究した結果、溶媒ベースの再資源化法が、現在唯一の選択肢である。選択的溶解/膨潤に基づく、上述の再資源化法は、混合合成樹脂の分離、並びに異なるポリオレフィン(HDPE、LDPE及びPP)の分離を詳細に開示しており、従来技術を確認するものである。しかしながら、異なる分子量の化学的に似通ったポリマー材料(例えば、HDPEワックスからHDPE、又はポリプロピレンベースのワックスからポリプロピレン)の分離についてはこれまで開示されていなかった。それ故、プロピレン−、エチレン−、又はより高級なα−オレフィン(C4−C20)をそれぞれベースとする、ポリマーワックス及び高分子量ホモポリマー及びコポリマーの分離はこれまで記載されていない。そのようなワックスは、とりわけ、それらのより小さい分子量によって、そして相関的に、また、それらのより低い溶融粘度により化学的に似通ったポリマーから区別される。本明細書において、ポリオレフィンワックスとは、合成樹脂とは対照的に、170℃における溶融粘度が40,000mPa.s未満であるポリオレフィンであると理解される。

課題を解決するための手段

0016

驚くことに、ポリオレフィンのホモポリマーワックス及びコポリマーワックスをベースとする裏面コーティングを有する床敷物構造物が、溶媒ベースの再資源化法を用いることにより、該構造物から、種類毎に純粋な原材料成分を元に戻して回収するのに特に適していることが見出された。それと同時に、ポリオレフィンのホモポリマーワックス及びコポリマーワックスは、その低い溶解温度に起因して、より大きなモル質量化学系のポリマーと比較して、より簡単に、かつ、より徹底的に分離されることが見出された。さらに、ポリオレフィンのホモポリマーワックス及びコポリマーワックスが、メタロセン触媒を使って製造された場合に、これらを種類毎に純粋に分離することが特に良好に成功することが見出された。

0017

したがって、本発明の対象は、不織布、織物及びタフテッド織物、とりわけ、人工芝、カーペット及び織りカーペットにおいて使用される原材料を、その定性的に個々の種類毎に純粋な原材料成分に分離する、溶媒ベースの分離法であって、その際、少なくとも一種の原材料成分がポリオレフィンワックスを含有し、そしてその際、溶媒及び/又は膨潤剤として、ハロゲン不含脂肪族炭化水素及び/又は芳香族炭化水素が使用される。

0018

その場合、好ましくは、ポリオレフィンワックスは、メタロセン触媒を使って製造されたものである。

0019

本発明の溶媒ベースの分離法は、不織布、織物及びタフテッド織物、例えば、人工芝、カーペット及び織りカーペットのような床の敷物を、部分的に、好ましくは完全に、個々の種類ガットに純粋な原材料成分に再資源化することに関する。原材料成分が種類毎に純粋であるとは、別の原材料成分との二次(交差)汚染が、10重量%を超えない、好ましくは5重量%を超えない、特に好ましくは1重量%を超えない場合、及び、その場合に、該原材料成分の機械特性(例えば、引張強度破断伸び弾性率等)が、再資源化される前の原材料成分の元来の特性に対して、20%超えて、好ましくは10%超えて変化しない場合を言う。

0020

床の敷物構造物に対して、溶媒ベースの分離法を適用するには、原材料成分が、少なくとも一種の、適した有機溶媒中に溶解性のポリマー、並びに少なくとも一種の溶解性ポリオレフィンワックスであること、そして、せいぜい不溶の原材料成分が存在する程度であることが前提である。さらに、本発明によれば、“選択的溶解”又は“選択的膨潤”を確保するために、溶解温度は互いに十分に離れている(少なくとも15K)。

0021

溶媒ベースの分離法は従来技術において知られているが、カーペット又は人工芝の再資源化のためとしては知られていない。そのため、該方法は、欧州特許出願第0491836A号明細書(特許文献4)、又はH. Martens, Recyclingtechnik, Spektrum Heidelberg 2011, 171ff(非特許文献4)におけるような“選択的溶解”、国際公開第2011/082802号パンフレット(特許文献7)におけるような“選択的膨潤”並びに“選択的分留”を包含する。

0022

本発明の、床の敷物を再資源化するための溶媒ベースの分離法の厳密な実施形態は、それぞれの床の敷物構造物及びそれに使用されている原材料成分に基づいて、当業者が調整するべきである。

0023

本明細書において、低使用量の溶媒に起因して、純粋なポリマー溶液ではなく、ポリマーゲルが製造されるため、“選択的膨潤”は、技術的条件に関連して特別な要件をもたらす。分離の原理は、膨潤の程度を介した粘度の調整に基づいており、そして適したせん断下でのろ過又は沈殿による粘性ポリマーゲル固体の未溶解の原材料成分をターゲットとする。

0024

溶媒の蒸発、及び、引き続く、30〜120℃の温度範囲での乾燥法、好ましくはその際に温度の下方範囲では低圧が使用され、により、投入された溶媒が分離でき、そして、プロセス中に戻すことができる。場合によっては、そのとき、依然として残存する溶媒残滓を、適当な脱気での押出によっても除去できる。

0025

溶媒又は膨潤剤としては、本発明による、ハロゲン不含の、n−ヘプタン又はデカリンのような脂肪族炭化水素、トルエンキシレンテトラリンエステルエーテルヘテロ環のような芳香族炭化水素、又はそれら溶媒の一種又は多種の混合物が使用される。

0026

本発明の溶媒ベースの分離法を床の敷物構造物に使用することは、原材料成分の少なくとも一種、好ましくは、裏面の接合に使用された原材料が、ポリオレフィンワックスからなることを前提としている。本発明のポリオレフィンワックスは、エチレン又はプロピレンをベースとするホモポリマー、並びに、ポリプロピレン及び0.1〜30重量%のエチレン及び/又は0.1〜50重量%の、分岐状又は非分岐状のC4〜C20α−オレフィンをベースとするコポリマーを包含する。これらのポリオレフィンワックスは、公知の方法で、例えば、チーグラー触媒又はメタロセン触媒を使った挿入機構による重合化によって、又は、ラジカル高圧法によって、又は、合成樹脂型のポリオレフィンの熱分解によって製造できる。適当な製造プロセスは、例えば、Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, 2000, Waxes(非特許文献5)、並びにUllmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, 2006, Metallocenes(非特許文献6)に開示されている。本発明によれば、アモルファス型ポリアルファオレフィンAPAO)もまた包含される。本発明によれば、メタロセン触媒によって製造されたポリオレフィンワックスが好ましい。驚いたことに、そのようなワックス、例えば、チーグラー法からのワックスは、種類毎に純粋に分離できることが判明した。

0027

数平均モル質量Mnが500〜25,000g/モル及び重量平均モル質量Mwが1,000〜40,000g/モルであり、並びに、多分散度Mw/Mnが5未満、好ましくは、2.5未満、特に好ましくは、1.8未満を有するポリオレフィンワックス並びにその再資源化物が好ましい。モル質量の測定は、ゲル透過クロマトグラフィによって行われる。

0028

ポリオレフィンワックスは、70℃〜165℃の滴点又は環/球の軟化点、及び最大40,000mPa・s、好ましくは最大30,000mPa・s、特に好ましくは20,000mPa・sの、170℃で測定された溶融粘度によって特徴付けられる。

0029

本発明の、床の敷物に対する、溶媒ベースの分離法を使用することにより、種類毎に純粋な再資源化物を、不織布、織物及びタフテッド織物、例えば、人工芝における原材料成分として、それぞれのこれまでの機能で新たに利用することが定められる。

図面の簡単な説明

0030

床の敷物構造物(人工芝)の典型的な構成部分を示す。

0031

床の敷物構造物の典型的な構成部分は、図1における人工芝の例に示されている。この場合、フィラメントの典型的な原材料は、例えば、羊毛のような天然繊維か、又はLLDPE、LDPE、PP、ポリエステル(例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBTポリブチレンテレフタレート))又はポリアミド(例えば、PA6、PA66、PA6.10)からなる合成繊維であることができる。裏張り材のための典型的な原材料は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリエステルである。裏面接合材は、本発明によれば、ポリオレフィンワックスからなる。

0032

床の敷物構造物に対して、溶媒ベースの分離法を使用するには、炭酸カルシウムのような充填物、難燃剤帯電防止剤、ワックス、樹脂可塑化剤顔料および酸化防止剤のような助剤を使用することもまた包含される。

0033

実施例のセクション
以下の例は本発明をより詳細に説明するが、本発明は具体的な所与の実施形態に制限されることはない。別途指示しない限り、パーセンテージは常に重量パーセントであると理解すべきである。

0034

溶融挙動融点溶融エンタルピー)は、“示差走査熱量測定法DSCを使い、DIN11357に従って測定した。ワックスの溶融粘度は、DIN53019に従い、ASTMD3954に従う滴点、ASTM D3104に従う、環/球の軟化点の回転粘度計を用いて測定した。

0035

重量平均モル質量Mw及び数平均モル質量Mnは、ゲル透過クロマトグラフにより、135℃の温度で、1,2−ジクロロベンゼン中、対応するPPスタンダード又はPEスタンダードに対するキャリブレーションにより行った。

0036

機械特性(引張強度及び破断伸び)の測定は、DIN527−1に従って行った。
例1: 例の人工芝の選択的溶解
例に使用される人工芝の試料は、LLDPE(線状の低密度ポリエチレン)糸、PPからなる裏面、並びに触媒としてのメタロセンによって製造されたPP−ポリオレフィンワックスをベースとする裏面コーティングからなり、その元来の特性は、滴点、モル質量、溶融粘度及び機械特性の形で、以下の表に示す。

0037

上記試料の8kgの人工芝廃棄物を、粉砕機中微小化し、そして40kgのp−キシレンと混合し、それから、該混合物を段階的に加熱した。それぞれの溶解温度は、PP−ポリオレフィンワックスは73℃、LLDPEは96℃、PPは146℃であった。溶解時間は、いずれも20分未満であった。

0038

PP−ポリオレフィンワックス及びLLDPEの抽出はそれぞれ二段階で行われ、PPの分離は一段階で行われた。溶媒中に溶解した原材料成分は、温度低下によって沈殿し、そして、40℃において真空下でこれを圧縮した。そのようにして回収された溶媒を、プロセスに再び戻した。

0039

全ての結果を以下の表にまとめて示す。

0040

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