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技術 塩化ビニリデンポリマー/クレーコンポジットの調製方法

出願人 ソルヴェイ(ソシエテアノニム)
発明者 ヴィナス,ジェロームデュフィス,ピエール−エマニュエルヴァンデルヴェーケン,イヴ
出願日 2012年12月18日 (6年11ヶ月経過) 出願番号 2014-547929
公開日 2015年3月12日 (4年8ヶ月経過) 公開番号 2015-507663
状態 特許登録済
技術分野 重合方法(一般) 高分子組成物 グラフト、ブロック重合体 顔料、カーボンブラック、木材ステイン 塗料、除去剤
主要キーワード シート状層 勾配構造 部分位置 合成クレー ナノハイブリッド 層間間隔 エマルション共重合 BEI
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年3月12日)のものです。
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図面 (1)

課題・解決手段

塩化ビニリデンポリマー中に被包されたクレーを含む塩化ビニリデンポリマーコンポジット調製方法。この方法は、液相中クレー物質の分散液を供給するステップであって、前記分散液はRAFT/MADIX剤を含むステップ;前記分散液に、塩化ビニリデンおよび任意選択的に、それと共重合可能な1種以上のエチレン性不飽和モノマーを供給するステップ;ならびに塩化ビニリデンおよび前記任意選択的に存在する1種以上のエチレン性不飽和モノマーを前記RAFT/MADIX剤の制御下で重合させて、前記クレー物質の表面でポリマーを形成するステップを含む。

概要

背景

塩化ビニリデンポリマーは、典型的にはラジカル重合法によって調製され;例えば、Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry.Poly(vinylidene chloride).Edited by WILEY.Weinheim:WileyVCH−Verlag,2005を参照されたい。

過去十年にわたって、様々な制御ラジカル重合技術が開発されてきた。これらのうちで、可逆的付加開裂連鎖移動(reversible addition−fragmentation chain transfer)(RAFT)およびザンテート交換による高分子設計(macromolecular design via inter−exchange of xanthate)(MADIX)は、いわゆるリビング重合法に対して有利な経路を提供してきており、例えば、PERRIER,S.,et al.Macromolecular design via Reversible Addition−Fragmentation Chain Transfer(RAFT)/Xanthates(MADIX)polymerization,J.Polym.Sci.:Part A:Polym.Chem.,2005,vol.43,p.5347−5393を参照されたい。

RAFTまたはMADIXの制御ラジカル重合剤(以下、「RAFT/MADIX剤」と称される)の使用は、例えば、国際公開第98/058974A号パンフレット(RHODIA CHIMIE)1998年12月30日および国際公開第98/01478A号パンフレット(E.I.DUPONT DE NEMOURS AND COMMONWEALTH SCIENTIFIC AND INDUSTRIAL RESEARCH ORGANIZATION)1998 1998年1月15日に開示されている。

ポリマー被包クレーの調製におけるRAFT剤の使用は、例えば、国際公開第2006/037161A号パンフレット(THEUNIVERSITY OF SYDNEY)2006年4月13日に開示されているが、しかしながら、これには、塩化ビニリデンポリマーを含むコンポジットの調製は開示されていない。

BEIJA,J.D.,et al.RAFT/MADIX polymers for the preparation of polymer inorganic nanohybrids.Progress in Polymer Science.2011,vol.36,p845−886にも、RAFT/MADIX制御ラジカル重合を用いるポリマー無機ナノハイブリッドの調製が開示されているが、しかしながら、ポリマーが塩化ビニリデンポリマーであるナノハイブリッドは開示されていない。

概要

塩化ビニリデンポリマー中に被包されたクレーを含む塩化ビニリデンポリマーコンポジットの調製方法。この方法は、液相中クレー物質の分散液を供給するステップであって、前記分散液はRAFT/MADIX剤を含むステップ;前記分散液に、塩化ビニリデンおよび任意選択的に、それと共重合可能な1種以上のエチレン性不飽和モノマーを供給するステップ;ならびに塩化ビニリデンおよび前記任意選択的に存在する1種以上のエチレン性不飽和モノマーを前記RAFT/MADIX剤の制御下で重合させて、前記クレー物質の表面でポリマーを形成するステップを含む。

目的

本発明の第1の目的は、塩化ビニリデンポリマー中に被包されたクレーを含む塩化ビニリデンポリマーコンポジットの調製方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

液相中クレー物質の分散液を供給するステップであって、前記分散液はRAFT/MADIX剤を含むステップ;前記分散液に、塩化ビニリデンおよび任意選択的に、それと共重合可能な少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーを供給するステップ;ならびに塩化ビニリデンおよび任意選択的に、前記少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーをRAFT/MADIX剤の制御下で重合させて、前記クレー物質の表面で塩化ビニリデンポリマーを形成するステップを含む、塩化ビニリデンポリマーコンポジットを調製する方法。

請求項2

前記クレー物質が、モンモリロナイト天然および合成ヘクトライトラポナイトサポナイトマイカバーミキュライトノントロナイトバイデライト、ボルコスコイトカオリナイト蛇紋岩、天然および合成サポナイトギブサイトフッ素化モンモリロナイトならびにフッ素化マイカからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記クレー物質が、ギブサイトである、請求項1または2に記載の方法。

請求項4

前記液相が、水である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。

請求項5

前記RAFT/MADIX剤が、式(III):[式中、Raは、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシアリールまたはヘテロアリールから選択されてもよく、これらのそれぞれは、−CO2H、−CO2R、−CN、−SO3H、−OSO3H、−SOR、−SO2R、−OP(OH)2、−P(OH)2、−PO(OH)2、−OH、−OR、−(OCH2−CHR)w−OH、−(OCH2−CHR)w−OR、−CONH2、CONHR1、CONR1R2、−NR1R2、−NR1R2R3[ここで、Rは、C1〜C6アルキルから選択され、wは、1〜10であり、R1、R2およびR3は、−CO2H、−SO3H、−OSO3H、−OH、−(OCH2CHR)w−OH、−CONH2、−SORおよびSO2R、ならびにそれらの塩(ここで、Rおよびwは、定義されたとおりである)から選択される1種以上の親水性置換基で任意選択的に置換されているC1〜C6アルキルおよびアリールから独立して選択される]から選択される1種以上の親水性基で置換されていてもよく;Zは、任意選択的に置換されたアルコキシ、任意選択的に置換されたアリールオキシ、任意選択的に置換されたアルキル、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロシクリル、任意選択的に置換されたアリールアルキル、任意選択的に置換されたアルキルチオ、任意選択的に置換されたアリールアルキルチオジアルコキシ−またはジアリールオキシホスフィニル[−P(=O)OR42]、ジアルキル−またはジアリールホスフィニル[−P(=O)R42](ここで、R4は、任意選択的に置換されたC1〜C18アルキル、任意選択的に置換されたC2〜C18アルケニル、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロシクリル、任意選択的に置換されたアリールアルキル、任意選択的に置換されたアルカリル、任意選択的に置換されたアシルアミノ、任意選択的に置換されたアシイミノ、任意選択的に置換されたアミノ、任意の機構で形成されたポリマー鎖からなる群から選択される)のうちで選択され;それぞれのHは、独立してエチレン性不飽和モノマーの重合残基であり、nは、1〜300の整数である]のものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。

請求項6

−(H)n−が、親水性特性(h1)を有する少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーおよび疎水性特性(h2)を有する少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーに由来する繰り返し単位を含む、請求項5に記載の方法。

請求項7

前記親水性特性(h1)を有する少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーが、その対応する酸が6未満の酸解離定数pKaを有する官能基を有する、請求項6に記載の方法。

請求項8

Raが、−CH(CH3)CO2H、−CH(CO2H)CH2CO2H、−C(CH3)2CO2H、−CH2(C6H5)、−C(CN)(CH3)CO2H、−C(CN)(CH3)(CH2)2CO2Hからなる群から選択され、Zが、−SCH2(C6H5)、−S(CH2)uCO2H(ここで、uは、2〜11の整数である)、−SCzH2z+1、−OCzH2z+1(ここで、zは、1〜12、好ましくは2〜12の整数である)、−SCH2CH2OH、−OCH2CF3、−N(C6H5)(CH3)からなる群から選択される、請求項5〜7のいずれか一項に記載の方法。

請求項9

請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法によって得ることができる、塩化ビニリデンポリマー中に被包されたクレーを含む塩化ビニリデンポリマーコンポジット。

請求項10

前記クレー物質の含有量が、前記コンポジットの全重量に対して、少なくとも0.05重量%、かつ最大で50重量%である、請求項9に記載の塩化ビニリデンポリマーコンポジット。

請求項11

前記塩化ビニリデンポリマーが、塩化ビニリデンに由来する少なくとも50重量%の繰り返し単位、およびアクリル酸メチルメタクリル酸メチルアクリル酸エチルメタクリル酸エチルアクリル酸n−ブチルメタクリル酸n−ブチルアクリル酸2−エチルヘキシルメタクリル酸2−エチルヘキシルアクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸グリシジルアクリル酸グリシジルアクリロニトリルメタクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミドN−メチロールアクリルアミド、N,N−ジ(アルキル)アクリルアミド、ポリエチレンオキシドメチルエーテルアクリレート(PEOAA)、ポリ(エチレンオキシド)メチルエーテルメタクリレート(PEOMA)からなる群から選択される1種以上のエチレン性不飽和モノマーに由来する最大で50重量%の繰り返し単位を含む、請求項9または10に記載の塩化ビニリデンポリマーコンポジット。

請求項12

請求項9〜11のいずれか一項に記載の塩化ビニリデンポリマーコンポジット、およびポリマーまたは液相を含む組成物

請求項13

フィルムの調製のための、請求項9〜11のいずれか一項に記載の塩化ビニリデンポリマーコンポジットまたは請求項12に記載の組成物の使用。

請求項14

コーティングの調製のための、請求項9〜11のいずれか一項に記載の塩化ビニリデンポリマーコンポジットまたは請求項12に記載の組成物の使用。

請求項15

請求項9〜11のいずれか一項に記載の塩化ビニリデンポリマーコンポジットまたは請求項12に記載の組成物を含む物品

技術分野

0001

本出願は、2011年12月21日に出願された欧州出願第11306730.0号明細書に対する優先権を主張し、この出願の全内容は、すべての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。

0002

本発明は、塩化ビニリデンポリマーおよびクレー物質を含むコンポジットを調製する方法に関する。この方法は、塩化ビニリデンをRAFT/MADIX剤の制御下にクレー物質の表面で重合させるステップを含む。本発明はさらに、この方法から得られた塩化ビニリデンポリマーコンポジット、およびそれから得ることができる組成物に関する。

背景技術

0003

塩化ビニリデンポリマーは、典型的にはラジカル重合法によって調製され;例えば、Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry.Poly(vinylidene chloride).Edited by WILEY.Weinheim:WileyVCH−Verlag,2005を参照されたい。

0004

過去十年にわたって、様々な制御ラジカル重合技術が開発されてきた。これらのうちで、可逆的付加開裂連鎖移動(reversible addition−fragmentation chain transfer)(RAFT)およびザンテート交換による高分子設計(macromolecular design via inter−exchange of xanthate)(MADIX)は、いわゆるリビング重合法に対して有利な経路を提供してきており、例えば、PERRIER,S.,et al.Macromolecular design via Reversible Addition−Fragmentation Chain Transfer(RAFT)/Xanthates(MADIX)polymerization,J.Polym.Sci.:Part A:Polym.Chem.,2005,vol.43,p.5347−5393を参照されたい。

0005

RAFTまたはMADIXの制御ラジカル重合剤(以下、「RAFT/MADIX剤」と称される)の使用は、例えば、国際公開第98/058974A号パンフレット(RHODIA CHIMIE)1998年12月30日および国際公開第98/01478A号パンフレット(E.I.DUPONT DE NEMOURS AND COMMONWEALTH SCIENTIFIC AND INDUSTRIAL RESEARCH ORGANIZATION)1998 1998年1月15日に開示されている。

0006

ポリマー被包クレーの調製におけるRAFT剤の使用は、例えば、国際公開第2006/037161A号パンフレット(THEUNIVERSITY OF SYDNEY)2006年4月13日に開示されているが、しかしながら、これには、塩化ビニリデンポリマーを含むコンポジットの調製は開示されていない。

0007

BEIJA,J.D.,et al.RAFT/MADIX polymers for the preparation of polymer inorganic nanohybrids.Progress in Polymer Science.2011,vol.36,p845−886にも、RAFT/MADIX制御ラジカル重合を用いるポリマー無機ナノハイブリッドの調製が開示されているが、しかしながら、ポリマーが塩化ビニリデンポリマーであるナノハイブリッドは開示されていない。

発明が解決しようとする課題

0008

したがって、本発明の第1の目的は、塩化ビニリデンポリマー中に被包されたクレーを含む塩化ビニリデンポリマーコンポジットの調製方法を提供することである。

0009

本発明の第2の目的は、塩化ビニリデンポリマーマトリックス中に被包されたクレーを含む塩化ビニリデンポリマーコンポジットである。

0010

本発明の第3の目的は、塩化ビニリデンポリマーコンポジットを含む組成物、特にコーティング組成物である。

課題を解決するための手段

0011

本発明の第1の目的によれば、塩化ビニリデンポリマーコンポジットを調製する方法であって、
− 液相中クレー物質の分散液を準備するステップであって、前記分散液はRAFT/MADIX剤を含むステップ;
− 前記分散液に、塩化ビニリデンおよび任意選択的に、それと共重合可能な少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーを供給するステップ;ならびに
− 塩化ビニリデンおよび任意選択的に、それと共重合可能な少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーをRAFT/MADIX剤の制御下で重合させて、クレー物質の表面で塩化ビニリデンポリマーを形成するステップ
を含む方法が提供される。

図面の簡単な説明

0012

スキームIに示されるRAFT/MADIX制御ラジカル重合の一般に受け入れられている機構

0013

「塩化ビニリデンポリマーコンポジット」という表現は、塩化ビニリデンポリマー中に被包されたクレーを含むコンポジットを意味するために本明細書で使用される。「塩化ビニリデンポリマー中に被包されたクレー」という語句によって、塩化ビニリデンポリマーがクレー物質を均一または不均一に完全に囲むか、または塩化ビニリデンポリマーがクレー物質を部分的にのみ囲むことが本明細書で意味される。

0014

クレー物質は、基本的にクレー物質の外側表面を形成する塩化ビニリデン層によって少なくとも部分的に囲まれた、一緒凝集した1個または数個の個別の固体粒子からなってもよい。クレー物質を囲むポリマーの厚さは、比較的に一定であってもよい。しかしながら、それは、被包性ポリマーの厚さが、クレー物質の周囲の周りで徐々に変わることがあることであってもよい。例えば、クレー物質は、球状ポリマーコーティングの正確な中心部に位置していなくてもよい。クレー物質を囲む塩化ビニリデンポリマーコーティング一様性および連続性は、一般に、例えば、透過型電子顕微鏡TEM)により視覚的に決定され得る。

0015

クレー物質を被包する塩化ビニリデンポリマーコーティングの厚さは、好ましくは少なくとも1nm、より好ましくは少なくとも2nm、最も好ましくは少なくとも5nm、さらにより好ましくは少なくとも10nmである。クレー物質を被包し得る塩化ビニリデンポリマーの厚さに関して特定の限定はなく、最終的な厚さは、一般にコンポジットについての意図された用途によって決定される。

0016

クレー物質は、それが液相に分散され得ることを条件として、任意の種類、形状またはサイズのものであり得る。

0017

クレーは、天然に存在するフィロケイ酸塩である。一般に、クレーは、シート状層状構造を特徴とするアルミノケイ酸塩であり、様々な形でアルミナAlO68面体単位に結合したシリカSiO4四面体単位からなる。マグネシウムなどの他の金属が、結晶構造中のアルミニウムに置き換わってもよい。クレーの組成に依存して、シートまたは層は、表面および端部に電荷を有する。この電荷は、クレーの層間間隔に一部分位置する対イオンにより均衡がとられている。層またはシートの厚さは、1nmのオーダーであってもよく、アスペクト比範囲は、50〜1500の範囲であってもよい。合成クレーまたは化学変性クレーも、利用できる。天然に存在するクレー、および合成または変性クレーは、本発明の方法で用いることができる。

0018

天然クレーのうちで、スメクタイト(smectite)クレー、例えば、ベントナイトクレー、例えば、モンモリロナイトヘクトライトラポナイトサポナイトマイカバーミキュライトノントロナイトバイデライト、ボルコスコイト(volkonskoite)、カオリナイト蛇紋岩(serpentinite)およびサポナイトを挙げることができる。

0019

合成クレーのうちで、合成ケイ酸塩合成マイカ合成サポナイト、および合成ヘクトライトを挙げてもよい。変性クレーのうちで、ギブサイトフッ素化モンモリロナイトおよびフッ素化マイカを挙げてもよい。ギブサイトが、好ましくあり得る。

0020

典型的には、クレー物質の平均粒径は、例えば、ISO Norm ISO22412:2008(E)に記載されたとおりの方法を用いて、動的光散乱によって測定して、有利には少なくとも3nm、好ましくは少なくとも3nm、より好ましくは少なくとも5nmである。クレー物質の平均粒径は、好ましくは100ミクロン以下、典型的には10ミクロン以下、さらにより典型的には5ミクロン以下である。良好な結果は、クレー物質の平均粒径が、1〜300nm、好ましくは5〜200nm、より好ましくは10〜150nmである場合に得られた。20〜100nmの範囲のクレー物質の平均粒径も、有利な特性を有す得るコンポジットを与えるために適切であるとわかった。

0021

「塩化ビニリデンポリマー」という表現は、塩化ビニリデンに由来する少なくとも50重量%の繰り返し単位を含むポリマーを示すために本明細書で使用される。典型的には、塩化ビニリデンポリマー中の塩化ビニリデンの量は、50〜99.5重量%、好ましくは60〜98重量%、より好ましくは65〜95重量%変わる。

0022

本発明の方法で用いることができる塩化ビニリデンと共重合可能な適切なエチレン性不飽和モノマーの非限定的な例は、例えば、塩化ビニルビニルエステル(例えば、酢酸ビニル)、ビニルエーテルアクリル酸、それらのエステルおよびアミドメタクリル酸、それらのエステルおよびアミド、アクリロニトリルメタクリロニトリルスチレンスチレン誘導体(例えば、スチレンスルホン酸およびその塩)、ビニルリン酸およびその塩、ブタジエンオレフィン(例えば、エチレンおよびプロピレンなど)、イタコン酸マレイン酸無水物のみならず、共重合可能な乳化剤(例えば、2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸AMPS))またはその塩の一つ(例えば、ナトリウム塩)、2−スルホエチルメタクリル酸(2−SEM)またはその塩の一つ(例えば、ナトリウム塩)、ならびにメタクリレート末端ポリプロピレングリコールリン酸エステル(例えば、Rhodiaからの製品SIPOMER(登録商標)PAM−200)またはその塩の一つ(例えば、ナトリウム塩)、ポリエチレンオキシドメチルエーテルアクリレート(PEOAA)、ポリ(エチレンオキシド)メチルエーテルメタクリレート(PEOMA)である。

0023

好ましくは、本発明の方法で用いられる塩化ビニリデンと共重合可能なエチレン性不飽和モノマーは、塩化ビニル、マレイン酸無水物、イタコン酸、スチレン、スチレン誘導体、および一般式(I):
CH2=CR1R2(I)
[式中、R1は、水素および−CH3から選択され、R2は、−CNおよび−COR3[ここで、R3は、−OH、−OR4(ここで、R4は、1個以上の−OH基を任意選択的に有するC1〜C18直鎖または分岐アルキル基、C2〜C10エポキシアルキル基およびC2〜C10アルコキシアルキル基である)から選択され、かつR3はまた、−NR5R6ラジカル(ここで、R5およびR6は、同じかまたは異なっていて、水素、および1個以上の−OH基を任意選択的に有するC1〜C10アルキル基から選択される]、上述の共重合可能な界面活性剤、およびメタクリレート末端ポリプロピレングリコールのリン酸エステルまたはその塩の一つ、ポリ(エチレンオキシド)メチルエーテルアクリレート(PEOAA)、ポリ(エチレンオキシド)メチルエーテルメタクリレート(PEOMA)からも選択される]に対応するアクリルまたはメタクリルモノマーからなる群から選択される。

0024

より好ましくは、本発明の方法で用いられる塩化ビニリデンと共重合可能なエチレン性不飽和モノマーは、塩化ビニル、マレイン酸無水物、イタコン酸、(アクリル酸メチルメタクリル酸メチルアクリル酸エチルメタクリル酸エチルアクリル酸n−ブチルメタクリル酸n−ブチルアクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸グリシジルアクリル酸グリシジル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジ(アルキル)アクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)またはその塩の一つ、2−スルホエチルメタクリル酸(2−SEM)またはその塩の一つ、およびメタクリレート末端ポリプロピレングリコールのリン酸エステルまたはその塩の一つ、ポリ(エチレンオキシド)メチルエーテルアクリレート(PEOAA)、ポリ(エチレンオキシド)メチルエーテルメタクリレート(PEOMA)からなる群から選択される)アクリルまたはメタクリルモノマーからなる群から選択される。

0025

さらにより好ましくは、塩化ビニリデンと共重合可能な少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーは、マレイン酸無水物、イタコン酸、(アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸−2ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシジル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジ(アルキル)アクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)またはその塩の一つ、2−スルホエチルメタクリル酸(2−SEM)またはその塩の一つ、およびメタクリレート末端ポリプロピレングリコールのリン酸エステルまたはその塩の一つ、ポリ(エチレンオキシド)メチルエーテルアクリレート(PEOAA)、ポリ(エチレンオキシド)メチルエーテルメタクリレート(PEOMA)からなる群から選択されるアクリルまたはメタクリルモノマーからなる群から選択される。

0026

最も好ましくは、塩化ビニリデンと共重合可能な少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーは、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシジル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジ(アルキル)アクリルアミド、ポリ(エチレンオキシド)メチルエーテルアクリレート(PEOAA)、ポリ(エチレンオキシド)メチルエーテルメタクリレート(PEOMA)からなる群から選択される。

0027

本発明の方法は、RAFT/MADIX剤の存在下で行われる。疑いを避けるために「RAFTまたはMADIX剤」を意味することが意図される、「RAFT/MADIX剤」という表現は、官能基−X(=S)−S−(ここで、Xは、リンまたは炭素、好ましくは炭素である)を有する化合物クラスを指すために本明細書で使用される。MADIX剤は、ザンテート官能基、すなわち、−O−C(=S)−S−基の存在を特徴とする。

0028

RAFT/MADIX剤は、フリーラジカル重合における可逆的連鎖移動剤として作用することができ、それにより、可逆的付加フラグメント化移動反応を誘起して、成長ラジカル(すなわち、成長ポリマー鎖)と再び活性になり得る、いわゆる休止種(連鎖移動剤フラグメントを含む)との平衡を生じさせる。RAFT/MADIX制御ラジカル重合の一般に受け入れられている機構は、スキームIに示される。

0029

当技術分野で知られたいずれのRAFT/MADIX剤も、本発明方法で用いられてもよい。適切なRAFT/MADIX剤の非限定的な例は、国際公開第98/058974A号パンフレット(RHODIA CHIMIE)1998年12月30日および国際公開第98/01478A号パンフレット(E.I.DUPONT DE NEMOURS AND COMMONWEALTH SCIENTIFIC AND INDUSTRIAL RESEARCH ORGANIZATION)1998年1月15日およびFAVIER,A.,et al.Experimental requirements for an efficient control of free−radical polymerization via the Reversible−Addition Fragmentation chain Transfer(RAFT)process.Macromol.Rapid Commun.,2006,vol.27,p.653−692に開示されたものである。

0030

本発明の方法の第1の実施形態において、プロセスでの使用に適したRAFT/MADIX剤は、一般式(II):

(式中、Raは、1個以上の親水性基で任意選択的に置換された有機基であり、Zは、ラジカル付加に向けてチオカルボニル基の十分な反応性を促進し得る任意の基である)
のものを含む。

0031

Raは、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシアリールまたはヘテロアリールから選択されてもよく、これらのそれぞれは、−CO2H、−CO2R、−CN、−SO3H、−OSO3H、−SOR、−SO2R、−OP(OH)2、−P(OH)2、−PO(OH)2、−OH、−OR、−(OCH2−CHR)w−OH、−(OCH2−CHR)w−OR、−CONH2、CONHR1、CONR1R2、−NR1R2、−NR1R2R3[ここで、Rは、C1〜C6アルキルから選択され、wは、1〜10であり、R1、R2およびR3は、−CO2H、−SO3H、−OSO3H、−OH、−(COCH2CHR)w−OH、−CONH2、−SORおよびSO2R、ならびにそれらの塩(ここで、Rおよびwは、上に定義されたとおりである)から選択される1個以上の親水性置換基で任意選択的に置換されているC1〜C6アルキルおよびアリールから独立して選択される]から選択される1個以上の親水性基で置換されていてもよい。

0032

好ましくは、Raは、限定することなく、−CH(CH3)CO2H、−CH(CO2H)CH2CO2H、−C(CH3)2CO2H、−CH2(C6H5)、−C(CN)(CH3)CO2H、−C(CN)(CH3)(CH2)2CO2Hからなる群から選択される。

0033

本明細書で使用される場合、「アリール」および「ヘテロアリール」という用語は、それぞれ、1つ以上の芳香族またはヘテロ芳香族環を含む、またはそれらからなり、環原子を介して結合している任意の置換基を指す。環は、単環式または多環式の環系であってもよいが、単環式または二環式の5または6員環が好ましい。単独でまたは「アルケニルオキシアルキル」、「アルキルチオ」、「アルキルアミノ」および「ジアルキルアミノ」におけるように組み合わせて使用される「アルキル」という用語は、直鎖、分岐または環状アルキル、好ましくはC1〜C20アルキルまたはシクロアルキルを意味する。「アルコキシ」という用語は、直鎖または分岐アルコキシ、好ましくはC1〜C20アルコキシを意味する。アルコキシの例としては、メトキシエトキシ、n−プロポキシイソプロポキシおよび種々のブトキシ異性体が挙げられる。「アルケニル」という用語は、前に定義されたとおりのエチレン性モノ−、ジ−またはポリ不飽和アルキルまたはシクロアルキル基を含めて直鎖、分岐または環状アルケンから形成される基、好ましくはC2〜C20アルケニルを意味する。単独でまたは「アシルオキシ」、「アシチオ」、「アシルアミノ」または「ジアシルアミノ」におけるように組み合わせての、いずれかでの「アシル」という用語は、カルバモイル脂肪族アシル基、および芳香族環を有するアシル基(これは、芳香族アシルと呼ばれる)またはヘテロ環式環を有するアシル基(これは、ヘテロ環式アシルと呼ばれる)、好ましくはC1〜C20アシルを意味する。

0034

上の式(II)において、Zは、任意選択的に置換されたアルコキシ、任意選択的に置換されたアリールオキシ、任意選択的に置換されたアルキル、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロシクリル、任意選択的に置換されたアリールアルキル、任意選択的に置換されたアルキルチオ、任意選択的に置換されたアリールアルキルチオジアルコキシ−またはジアリールオキシホスフィニル[−P(=O)OR42]、ジアルキル−またはジアリールホスフィニル[−P(=O)R42](ここで、R4は、任意選択的に置換されたC1〜C18アルキル、任意選択的に置換されたC2〜C18アルケニル、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロシクリル、任意選択的に置換されたアリールアルキル、任意選択的に置換されたアルカリル、任意選択的に置換されたアシルアミノ、任意選択的に置換されたアシルイミノ、任意選択的に置換されたアミノ、任意の機構で形成されたポリマー鎖、例えば、ポリアルキレンオキシドポリマー(例えば、水溶性ポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコール、およびそれらのアルキル末端封誘導体)のうちで選択されてもよい)のうちで選択されてもよい。R4およびZ基についての場合による置換基としては、エポキシヒドロキシ、アルコキシ、アシル、アシルオキシ、カルボキシ(およびその塩)、スルホン酸(およびその塩)、アルコキシ−またはアリールオキシカルボニルイソシアナトシアノ、シリルハロ、およびジアルキルアミノが挙げられる。

0035

好ましくは、Zは、任意選択的に置換されたアルコキシ、任意選択的に置換されたアリールオキシ、任意選択的に置換されたアルキルチオ、任意選択的に置換されたアリールアルキルチオ、ジアルコキシ−またはジアリールオキシホスフィニル[−P(=O)OR42]、ジアルキルまたはジアリールホスフィニル[−P(=O)R42](ここで、R4は、上に定義されたとおりである)のうちで選択される。

0036

より好ましくは、Zは、限定することなく、−OR5、−SR5(ここで、R5は、任意選択的に置換されたC1〜C20アルキルである)、−NR5R6(ここで、R5は、定義されたとおりであり、R6は、任意選択的に置換されたC1〜C20および任意選択的に置換されたアリールから選択される)、および

(式中、eは、2〜4の整数である)
からなる群から選択される。

0037

最も好ましくは、Zは、限定することなく、−SCH2(C6H5)、−S(CH2)uCO2H(ここで、uは、2〜11の整数である)、−SCzH2z+1、−OCzH2z+1(ここで、zは、1〜12、好ましくは2〜12の整数、例えば、2、3、4、6、8、10、12である)、−SCH2CH2OH、−OCH2CF3、−N(C6H5)(CH3)からなる群から選択される。

0038

本発明の方法の第2の実施形態において、方法における使用に適したRAFT/MADIX剤は、一般式(III):

(式中、ZおよびRaは、上に定義されたとおりである)
のものを含む。

0039

式(III)において、それぞれのHは、独立して、エチレン性不飽和モノマーの重合残基であり、nは、1〜200、典型的には1〜100、好ましくは1〜60、より好ましくは1〜50、さらにより好ましくは1〜20、最も好ましくは1〜10の整数である。

0040

式(III)のRAFT/MADIX剤は、当技術分野で開示された重合条件下、式(II)のRAFT/MADIX剤の存在下でHの少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマー前駆体の制御された重合反応を行うことによって調製され得る。

0041

式(II)および式(III)のRAFT/MADIX剤は、典型的にはそれらをクレー物質と物理的に会合させ得る構造的特徴を有する。一般に、RAFT/MADIX剤は、クレー物質と、その最も外側の表面上に吸着されることによって物理的に会合しており、RAFT/MADIX剤のクレー物質の表面に対する親和性は、いくつかの方法で制御され得る。

0042

例えば、式(III)に関して、RAFT剤は、−Z基、−(H)n−基、および−Ra基の1個以上を介してその表面親和性を得てもよい。Z基、−(H)n−基、およびRa基により与えられる表面親和性は、典型的には親水性疎水性との組合せを有する、基(単数または複数)、区域(単数または複数)、または領域(単数または複数)を含む、これらの基それ自体の1個以上により生じる。

0043

有利には、前記表面親和性は、式(III)のRAFT/MADIX剤中−(H)n−基によって与えられてもよい。

0044

本発明の好ましい態様において、−(H)n−基は、親水性特性(h1)を有する少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーおよび疎水性特性(h2)を有する少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーに由来する繰り返し単位を含む。

0045

「親水性」および「疎水性」という用語は、それらの一般に理解される意味で、すなわち、「水と結合またはそれを吸収する傾向を与えられた」(親水性の)または「水に溶解することができない」(疎水性の)化合物および/または化合物の官能部分を指すために、本明細書を通して使用される。

0046

−(H)n−基は、親水性特性(h1)を有する1種のエチレン性不飽和モノマーおよび疎水性特性(h2)を有する1種のエチレン性不飽和モノマーに由来する繰り返し単位を含んでもよい。

0047

−(H)n−基は、代替として、親水性特性(h1)を有する2種以上のエチレン性不飽和モノマーおよび/または疎水性特性(h2)を有する2種以上のエチレン性不飽和モノマーに由来する繰り返し単位を含んでもよい。この実施形態の有利な態様において、−(H)n−基は、親水性特性(h1)を有する2種のエチレン性不飽和モノマーおよび/または疎水性特性(h2)を有する2種のエチレン性不飽和モノマーに由来する繰り返し単位を含む。しかしながら、他の組合せが、可能であり、かつ本発明の範囲内である。

0048

基−(H)n−におけるモノマーh1および/またはh2に由来する繰り返し単位は、ランダム、交互、勾配またはブロックコポリマー構造のいずれかに配置されてもよい。「ランダム構造に配置される」という表現は、ランダムであり、かつその比率が統計的に基−(H)n−内で同じであるモノマーの分布を意味することが意図される。「交互構造に配置される」という表現は、基−(H)n−を構成するモノマーが、交互に一緒連結されている分布を意味することが意図される。「ブロック構造に配置される」という表現は、同じモノマー(単数)またはモノマー(複数)から形成された多かれ少なかれ長い配列の連結が認められる分布を意味することが意図される。「勾配構造に配置される」という表現は、他のモノマー(単数または複数)に対するあるモノマーの相対比率が、その鎖に端から端まで沿って増加または減少する少なくとも2種のモノマーの構造を意味することが意図される。

0049

ある実施形態において、RAFT/MADIX剤は、式(IVa)および式(IVb):

(式中、H1は、親水性特性(h1)を有する少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーに由来する繰り返し単位を含む親水性ブロックを表し;H2は、疎水性特性(h2)を有する少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーに由来する繰り返し単位を含む疎水性ブロックを表し;αおよびβは、独立して、1〜99、好ましくは1〜50、より好ましくは1〜30、最も好ましくは1〜15の整数である)
により表されるとおりの親水性および疎水性繰り返し単位ブロック配置を有することができる。

0050

別の実施形態において、RAFT/MADIX剤は、式(Va)および式(Vb):

(式中、H1、H2、αおよびβは、上に定義されたとおりであり、δおよびεは、独立して、1〜10、好ましくは1〜5の整数であり、それぞれの繰り返し単位γは、同じかまたは異なっていてもよく、γは、1〜10、好ましくは1〜5、より好ましくは1〜3の整数である)
により表されるとおりの親水性および疎水性繰り返し単位のランダム配置を特徴とすることができる。

0051

さらに別の実施形態において、RAFT/MADIX剤は、以下の交互構造(VIa)および構造(VIb):

(式中、H1、H2、αおよびβは、上に定義されたとおりであり、ζは、1〜50、好ましくは2〜25、より好ましくは2〜10の整数である)
を有することができる。

0052

式(IVa)、式(IVb)、式(Va)、式(Vb)、式(VIa)および式(VIb)のいずれか一つにおけるH1および/またはH2のそれぞれは、独立して親水性特性(h1)または疎水性特性(h2)を有する少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーに由来する1つだけの繰り返し単位を含んでもよい。

0053

式(IVa)、式(IVb)、式(Va)、式(Vb)、式(VIa)および式(VIb)のいずれか一つにおけるH1および/またはH2のそれぞれは、親水性特性(h1)または疎水性特性(h2)を有する2種類以上のエチレン性不飽和モノマーに由来する繰り返し単位を含んでもよい。

0054

式(IV)、式(V)、および式(VI)のいずれか一つにおける基ZおよびRaは、式(II)のRAFT/MADIX剤について上に定義されたとおりである。

0055

式(II)〜式(VI)のRAFT/MADIX剤のいずれか一つにおいて、基Zは、任意の機構で形成されたポリマー鎖であってもよい。このようなポリマー鎖は、式(III)のRAFT/MADIX剤における−(H)n−基と同じかまたは異なっていてもよいか、または上に定義されたとおりの式(IVa)、式(IVb)、式(Va)、式(Vb)、式(VIa)および式(VIb)におけるその変形のいずれかであってもよい。

0056

RAFT/MADIX剤が、クレー物質に対して表面親和性を示すことを条件として、本発明は、このような構造のすべてを包含することが意図される。この点において、RAFT/MADIX剤とクレー物質の表面との親和性を向上させるために、クレー物質の表面に存在するイオン電荷と反対の全体的イオン電荷を有するRAFT/MADIX剤を用いることが有利であり得る。

0057

好ましくは、本発明方法に用いられるRAFT/MADIX剤は、式(Va)または式(Vb)に示されるとおりの親水性領域(H1)および疎水性領域(H2)のランダムな連続を含む。

0058

親水性特性(h1)を有する適切なエチレン性不飽和モノマーは、典型的には少なくとも1個のカルボン酸、スルホン酸、硫酸ホスホン酸リン酸の官能基、それらの塩またはそれらの前駆体を含むもののうちで選択される。

0059

少なくとも1個のカルボン酸官能基またはその前駆体を含むモノマー(h1)のうちで、例えば、α−β−エチレン性不飽和カルボン酸および対応する無水物、例えば、アクリル酸、アクリル酸無水物、メタクリル酸、メタクリル酸無水物マレイン酸、マレイン酸無水物、フマル酸、イタコン酸、N−メタクリロイルアラニン、N−アクリロイルグリシン、p−カルボキシスチレン、およびそれらの水溶性塩を挙げることができる。少なくとも1個のカルボン酸官能基を含むモノマー(h1)のうちで、アクリル酸またはメタクリル酸が有利であり得る。

0060

少なくとも1個の硫酸またはスルホン酸官能基を含むモノマー(h1)のうちで、例えば、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−[N−(2−メタクリロイルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニオプロパンスルホン酸、3−[N,N−ジメチルビニルベンジルアンモニオ)プロパンスルホン酸、3−[2−(N−メタクリルアミド)−エチルジメチルアンモニオ]プロパンスルホン酸、3−(メタクリロイルオキシ)プロパンスルホン酸、3−(アクリロイルオキシ)プロパンスルホン酸、2−(メタクリロイルオキシ)エタンスルホン酸、2−((アクリロイルオキシ)エタンスルホン酸、2−メチレンコハク酸ビス(3−スルホプロピル)エステル、3−[N−(3−メタクリルアミドプロピル)−N,N−ジメチル]アンモニオプロパンスルホン酸、−(2−ビニルピリジニオ)プロパンスルホン酸ならびにそれらの対応する塩および硫酸塩類似体を挙げることができる。スルホン酸官能基の前駆体を含むモノマーは、例えば、n−ブチルp−スチレンスルホネートネオペンチルp−スチレンスルホネートから選択されてもよく、これは、重合後の加水分解によってスルホン酸官能基、またはその塩を生成させる。

0061

ホスホン酸またはホスホン酸前駆体を含むモノマー(h1)の注目すべき例は、例えば、N−メタクリルアミドメチルホスホン酸エステル誘導体、特にn−プロピルエステルメチルエステルエチルエステル、n−ブチルエステルまたはイソプロピルエステル、ならびにそれらのホスホン一酸および二酸誘導体、例えば、N−メタクリルアミドメチルホスホン二酸;N−メタクリルアミドエチルホスホン酸エステル誘導体、例えば、N−メタクリルアミドエチルホスホン酸ジメチルエステルまたはN−メタクリルアミドエチルホスホン酸ジ(2−ブチル−3,3−ジメチル)エステル、ならびにそれらのホスホン一酸および二酸誘導体、例えば、N−メタクリルアミドエチルホスホン二酸;N−アクリルアミドメチルホスホン酸エステル誘導体、例えば、N−アクリルアミドメチルホスオン酸ジメチルエステル、N−アクリルアミドメチルホスホン酸ジエチルエステルまたはビス(2−クロロプロピル)N−アクリルアミドメチルホスホネート、ならびにそれらのホスホン一酸および二酸誘導体、例えば、N−アクリルアミドメチルホスホン酸;ビニルベンジルホスホネートジアルキルエステル誘導体、特にジ(n−プロピル)、ジ(イソプロピル)、ジエチル、ジメチル、ジ(2−ブチル−3,3’−ジメチル)およびジ(t−ブチル)エステル誘導体、ならびにそれらのホスホン一酸および二酸の代替形態、例えば、ビニルベンジルホスホン二酸;ジエチル2−(4−ビニルフェニルエタンホスホネート;ジアルキルホスホノアルキルアクリレートおよびメタクリレート誘導体、例えば、2−(アクリロイルオキシ)エチルホスホン酸ジメチルエステルおよび2−(メタクリルイルオキシ)エチルホスホン酸ジメチルエステル、2−(メタクリロイルオキシ)メチルホスホン酸ジエチルエステル、2−(メタクリロイルオキシ)メチルホスホン酸ジメチルエステル、2−(メタクリロイルオキシ)プロピルホスホン酸ジメチルエステル、2−アクリロイルオキシ)メチルホスホン酸ジイソプロピルエステルまたは2−(アクリロイルオキシ)エチルホスホン酸ジエチルエステル、ならびにそれらのホスホン一酸および二酸の代替形態、例えば、2−(メタクリロイルオキシ)エチルホスホン酸、2−(メタクリロイルオキシ)メチルホスホン酸、2−(メタクリロイルオキシ)プロピルホスホン酸、2−(アクリロイルオキシ)プロピルホスホン酸および2−アクリロイルオキシ)エチルホスホン酸;シアノ、フェニル、エステルまたはアセテート基で任意選択的に置換されたビニルホスホン酸、塩もしくはそのイソプロピルエステルの形態のビニリデンホスホン酸、またはビス(2−クロロエチル)ビニルホスホネートである。

0062

エチレン性不飽和モノマー(h1)は、上に記載されたホスホネートを含むモノマーのホスホネート類似体から選択することもできる。具体的なホスフェートを含むモノマーとして、2−(メタクリロイルオキシ)エチルホスフェート、2−(アクリロイルオキシ)エチルホスフェート、2−(メタクリロイルオキシ)プロピルホスフェート、2−(アクリロイルオキシ)プロピルホスフェート、およびポリエチレングリコールオメガホスフェートのアクリレートもしくはメタクリレート、またはポリプロピレングリコールオメガホスフェートのアクリレートもしくはメタクリレートを挙げることができる。

0063

親水性特性(h1)を有する非イオン性エチレン性不飽和モノマーのうちで、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、N,N−ジメチルアクリルアミドN−ビニル−2−ピロリドンを挙げることができる。

0064

カチオン性官能基を含む親水性特性(h1)を有するエチレン性不飽和モノマーのうちで、ジメチルアミノエチルメタクリレートおよびその第四級アンモニウム塩、N−ビニルピリジンおよびその第四級アンモニウム塩、ビニルベンジルクロリドおよびその第四級アンモニウム塩を挙げることができる。

0065

親水性特性(h1)を有する好ましいエチレン性不飽和モノマーは、アニオン性官能基またはその前駆体を有するもののうちで選択される。

0066

有利には、親水性特性(h1)を有するエチレン性不飽和モノマーは、限定することなく、アクリル酸またはメタクリル酸、ビニルホスホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、および2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、それらの塩またはそれらの前駆体からなる群から選択される。

0067

典型的には、親水性特性(h1)を有する好ましいエチレン性不飽和モノマーは、それらが、その対応する酸が6未満、好ましくは5未満、より好ましくは4.5未満、さらにより好ましくは4未満の酸解離定数pKaを有する官能基を含むことを特徴とする。

0068

疎水性特性(h2)を有する適切なエチレン性不飽和モノマーは、例えば、スチレンおよびスチレン誘導体、例えば、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンまたはp−(t−ブチル)スチレン;アクリル酸またはメタクリル酸のエステル、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸t−ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル;C3〜C12ビニルニトリル、例えば、アクリロニトリルまたはメタクリロニトリル;カルボン酸のビニルエステル、例えば、ビニルまたはアリルアセテートプロピオネートステアレートハロゲン化ビニルハロゲン化ビニリデン、またはハロゲン化ビニル芳香族、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデンまたはペンタフルオロスチレンα−オレフィン、例えば、エチレン;共役ジエンモノマー、例えば、ブタジエン、イソプレンクロロプレン;およびポリジメチルシロキサン鎖(PDMS)を生成することができるモノマーからなる群から選択されるものである。疎水性特性(h2)を有するエチレン性不飽和モノマーのうちで、アクリル酸n−ブチルが好ましくあり得る。

0069

RAFT/MADIX剤の親水性/疎水性特性は、クレー物質および方法が行われる液相の性質に依存して選択されることが当業者によって理解される。

0070

−(H)n−基の調製のための親水性/疎水性モノマーの具体的な組合せの非限定的な例は、例えば、アクリル酸/アクリル酸n−ブチルである。

0071

本発明方法に有用とわかった式(III)のRAFT/MADIX剤の具体例は、例えば、ポリ[(アクリル酸ブチル)p−co−(アクリル酸)q]−RAFT剤(ここで、アクリル酸ブチルおよびアクリル酸に由来する繰り返し単位は、ランダムに分布しており、2≦p≦20、好ましくは2≦p≦15であり、2≦q≦25、好ましくは3≦q≦20である)である。

0072

いずれの液相も本発明方法で用いられてよいが、但し、クレー物質およびRAFT/MADIX剤がそれに分散され得ることを条件とする。

0073

実際面では、液相は、塩化ビニリデンおよび1種以上のエチレン性不飽和モノマーが重合されて、クレー物質の表面で塩化ビニリデンポリマーを形成する反応媒体として機能する。モノマー(単数または複数)は、液相中に別個の液相として存在していてもよく、それは、液相に完全に可溶性であってもよく、または液相はそれ自体、モノマー(単数または複数)から本質的になってもよい。

0074

方法は、実際に、塩化ビニリデン、および塩化ビニリデンと共重合可能な任意の場合によるエチレン性不飽和モノマーを本質的に含む液相中で行われてもよい。

0075

代替として、方法は、塩化ビニリデンおよび任意選択によるエチレン性不飽和モノマーと異なる液相の存在下で行われてもよい。液相は、有機溶媒から形成されていても、またはそれは、水であってもいずれもよい。

0076

本発明の方法の好ましい実施形態において、液相は水であり、方法は、塩化ビニリデンポリマーコンポジットの水性分散液を生成する。

0077

液相が水である場合、方法は、エマルションラジカル重合法、すなわち、乳化剤および水に可溶性であるラジカル開始剤の存在下に水性媒体中で行われるラジカル重合法であってもよい。

0078

代替として、液相が水である場合、方法は、懸濁重合法、すなわち、油溶性開始剤が用いられ、かつモノマーの液滴のエマルションが、強力な機械的撹拌および乳化剤または懸濁剤の存在によって生成するラジカル重合法である。

0079

本発明の方法が、塩化ビニリデンおよび1種以上の場合によるエチレン性不飽和モノマーから本質的にはならない連続液相を用いて行われる場合、モノマー(単数または複数)は、クレー物質とRAFT/MADIX剤とが相互作用して安定な分散液を与えた後に液相に導入されることが好ましい。

0080

本発明の方法によれば、塩化ビニリデンおよび任意選択的に少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーは、RAFT/MADIX剤の制御下で重合されて、クレー物質の表面でポリマーを形成する。

0081

本発明の方法によれば、塩化ビニリデンおよび任意選択的に少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーは、式(II)、式(III)、式(IVa)、式(IVb)、式(Va)、式(Vb)、式(VIa)および式(VIb)のいずれか1種のRAFT/MADIX剤の制御下で重合されて、クレー物質の表面でポリマーを形成する。

0082

重合は、通常フリーラジカル供給源からの開始を必要とする。開始ラジカルの供給源は、フリーラジカルを発生させる任意の適切な方法、例えば、適切な化合物(単数または複数)(例えば、過酸化物ペルオキシエステル、またはアゾ化合物などの熱開始剤)の熱誘起均一切断、レドックス開始系光化学開始系または高エネルギー放射線(例えば、電子ビーム、X−またはγ線)によって与えられ得る。開始系は、反応条件下開始剤または開始ラジカルと、RAFT/MADIX剤との反応の条件下での実質的な不利な相互作用がないように選択される。

0083

当技術分野で慣用的に知られているとおりの分散剤酸化剤、界面活性剤、pH調整剤などの他の慣用添加剤が液相に重合過程の間に添加されてもよい。

0084

有利には、RAFT/MADIX剤が、式(III)、式(IVa)、式(IVb)、式(Va)、式(Vb)、式(VIa)および式(VIb)のもののうちで選択される場合、いかなる界面剤の添加もなしにクレー物質の表面上で塩化ビニリデンのエマルション重合法を行うことが可能であり得る。

0085

本発明の方法は、バッチ式、半連続式または連続式で操作されてもよい。液相が、重合されてポリマーを形成する、塩化ビニリデンおよび任意の場合によるエチレン性不飽和モノマーから本質的になる場合、方法は、好ましくはバッチ式で操作され、液相が、重合されてポリマーを形成する、塩化ビニリデンおよび任意の場合によるエチレン性不飽和モノマーから本質的にはならない場合、方法は、好ましくは半連続式または連続式で操作される。

0086

方法の最後に、塩化ビニリデンポリマーコンポジットは、液相から固体として単離されるか、または例えば、液相が水である場合、水性分散液として使用される、のいずれであってもよい。

0087

慣用技術が、液相から塩化ビニリデンポリマーコンポジットの単離のために使用され得る。

0088

コンポジットは、使用前にさらなる仕上げ処理、例えば、国際公開第02/090397A号パンフレット(RHODIA CHIMIE)2002年11月14日に開示されたとおりのRAFT/MADIX剤の除去のための処理にかけられてもよい。

0089

したがって、本発明の第2の目的は、塩化ビニリデンポリマー中に被包されたクレー物質を含む塩化ビニリデンポリマーコンポジットである。

0090

塩化ビニリデンポリマーコンポジットを調製する方法の文脈内で前に定義された定義および優先はまた、塩化ビニリデンポリマーの組成物ならびにクレー物質の性質およびサイズへの特定の言及とともに、塩化ビニリデンポリマーコンポジットに適用される。

0091

第1の実施形態において、塩化ビニリデンポリマーコンポジットは、クレー物質、ならびに塩化ビニリデンに由来する少なくとも50重量%の繰り返し単位およびアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタアクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシメチル、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシジル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドからなる群から選択される1種以上のエチレン性不飽和モノマーに由来する最大で50重量%の繰り返し単位を含む塩化ビニリデンポリマー、を含む。

0092

クレー物質は、有利にはギブサイトであってもよい。

0093

クレー粒子は、1〜250nm、好ましくは2〜150nmの平均粒径を有してもよい。

0094

塩化ビニリデンポリマーコンポジット中のクレー物質の量は、典型的にはコンポジットの全重量に対して少なくとも0.05重量%、さらには少なくとも0.1重量%である。クレー物質の量は、一般に50重量%を超えず、より典型的にはそれは、45重量%を超えない。1重量%〜40重量%、さらには1重量%〜30重量%のクレー物質を含む塩化ビニリデンポリマーコンポジットは、ほとんどの用途に適切であることがわかった。

0095

本発明のさらなる目的は、上に定義されたとおりの塩化ビニリデンポリマーコンポジットを含む組成物である。

0096

一態様において、組成物は、典型的には塩化ビニリデンポリマーコンポジットおよび少なくとも1種のポリマーを含む、固体組成物であってもよい。組成物に用いられるポリマーは、典型的には、限定するものではないが、塩化ビニリデンポリマーと混和性であるポリマーのうちで選択される。例えば、他のポリマーは、塩化ビニリデンポリマーであってもよく、その組成は、塩化ビニリデンポリマーコンポジット中の塩化ビニルポリマーの組成と同じかまたは異なっていてもよい。

0097

別の態様において、組成物は、塩化ビニリデンポリマーコンポジットおよび液相を含む液体組成物であってもよい。

0098

液相は、塩化ビニリデンポリマーコンポジットを調製する方法で用いられた液相と同じか、または異なっていてもよい。本発明の方法の特に有利な態様において、液相が、塩化ビニリデンおよび任意の場合によるエチレン性不飽和モノマーから本質的にはならない場合、方法は、直ぐ使用できる、液体中塩化ビニリデンポリマーコンポジットの分散液を直接調製するために便利に使用されてもよい。代替として、液体組成物は、塩化ビニリデンポリマーコンポジットを液体中に分散または懸濁させることによって調製されてもよい。

0099

本発明の方法は、改善されたバリヤ特性、特に酸素透過性および水蒸気透過性、ならびに/または改善されたUV安定性熱安定性β線安定性を有する高品質フィルムの形成をもたらし得る塩化ビニリデンポリマーコンポジットを得ることを可能にする。

0100

したがって、本発明のさらなる目的は、フィルムの調製のための本発明の塩化ビニリデンポリマーコンポジットの使用、ならびに上に定義されたとおりの塩基ビニリデンポリマーコンポジットを含むフィルムである。

0101

一実施形態において、フィルムは、塩化ビニリデンポリマーコンポジットを含む固体ポリマー組成物の押出しによって調製されてもよい。代替として、フィルムは、塩化ビニリデンポリマー組成物を含む溶融組成物から、または塩化ビニリデンポリマーコンポジットの分散液(水中または適当な溶媒中のいずれか)から慣用コーティング技術によって調製されてもよい。

0102

本発明は、これから以下の実施例を参照してより詳細に説明されるが、その目的は単に例証的なものであり、本発明の範囲を限定することは意図されない。参照により本明細書に組み込まれる、いずれかの特許、特許出願、および刊行物の開示が、それが用語を不明瞭にさせ得る程度に本出願の記載と矛盾する場合は、本記載が優先するものとする。

0103

材料
アクリル酸(AA、Aldrich、99%)は、禁止剤除去カラムを通して精製した。アクリル酸ブチル(BA、Aldrich、≧99%)、塩化ビニリデン(VDC、Aldrich、99%)およびアクリル酸メチル(MA、Aldrich、99%)は、減圧下で蒸留して、禁止剤を除去した。

0104

ジベンジルトリチオカーボネート(DBTTC)は、ALI,et al...Langmuir.2009,vol.25,no.18,p.10523に従って調製した。

0105

ギブサイトナノ粒子分散液は、WIERENGA,A.M,et al.Aqueous dispersions of colloidal gibbsite platelets:synthesis,characterisation and intrinsic viscosity measurements.ColloidsSurf.A.1998,vol.134,p.359−371に従って調製した。

0106

ポリ[(アクリル酸ブチル)p−co−(アクリル酸)q]−RAFT剤を用いる、塩化ビニリデン/アクリル酸メチルコポリマーおよびギブサイト粒子を含むコンポジットの調製

0107

パート(a):ジベンジルトリチオカーボネート(式(II)(式中、Z=−SCH2(C6H5)およびRa=−CH2(C6H5))を用いる、ポリ[(アクリル酸ブチル)p−co−(アクリル酸)q]−RAFT剤の調製

0108

ポリ(BAp−co−AAq)−DBTTC RAFTの調製のための通常の製法において、1,4−ジオキサン(25g)中アクリル酸(5.45g)、アクリル酸ブチル(9.69g)、アゾビスイソブチロニトリル(0.22g)およびDBTTC(4.4g)の溶液を100ml丸底フラスコ中で調製した。溶液を磁気的に撹拌し、窒素で30分間パージした。次いで、フラスコを70℃で5時間加熱した(BA96%転化率、AA96%転化率)。

0109

得られた溶液を真空オーブン中50℃で一晩乾燥させることによって、ポリ(BAp−co−AAq)−DBTTCRAFT剤を乾燥形態で単離した。

0110

H1 NMR分光法により、ポリ(BA5−co−AA5)−RAFTとしてRAFT剤の組成が確認された。

0111

パート(b):分散ギブサイトナノ粒子の表面でのポリ(BA5−co−AA5)−DBTTCRAFT剤の吸着

0112

水酸化ナトリウムでpHを8に調整することによって、パート(a)で調製したポリ(BA5−co−AA5)−DBTTCRAFT剤(0.6g)を脱イオン水に溶解させ、1.0gのギブサイトナノ粒子を含有するギブサイトナノ粒子分散液に添加した。この溶液(合計140.1gの水)を一晩撹拌した。

0113

ギブサイト粒子表面でのポリ(BA5−co−AA5)−DBTTCRAFT剤の成功した吸着は、ゼータ電位の発生により証明された。ギブサイトのゼータ電位は、約52mVであった。ポリ(BA5−co−AA5)−DBTTC RAFT剤の吸着後、分散液のゼータ電位は、約−49mVであった。

0114

ゼータ電位の測定は、Malvern Nano ZS粒径アナライザで行った。所与の容量のギブサイトナノ粒子分散液とポリ(BA5−co−AA5)−DBTTCRAFT剤水性原液とを混合し、脱イオン水中に希釈し、一晩撹拌して、濃度を増加させて既知の量のギブサイトナノ粒子およびマクロ−RAFT剤を含有する試料を得た。それぞれの試料について、ゼータ電位を3つの測定値の平均を取ることによって計算した。

0115

パート(c):熱フリーラジカル開始剤の存在下での塩化ビニリデンとアクリル酸メチルとのエマルション共重合

0116

塩化ビニリデンとアクリル酸メチルとの(9:1質量比での)エマルション共重合を、パート(b)で得たギブサイト粒子の表面に吸着したポリ(BA5−co−AA5)−DBTTCの存在下で行った。

0117

パート(b)で得た変性ギブサイト粒子(56.98g)、モノマーのエマルション(VDC:12.83gおよびMA:1.26g)、および水(2.98g)を、アルゴンで30分間パージした。

0118

開始剤水溶液過硫酸アンモニウム0.0314g)をアルゴンで30分間パージした。

0119

開始剤水性分散液を反応器射出後、温度を撹拌下(撹拌速度は250rpmに設定した)70℃に上昇させた。

0120

ステンレススチール製4ブレード機械式撹拌機ならびに内部圧力および温度センサーを備えた、100mLのステンレススチール製反応器中で反応を行った。窒素で破壊される真空(10−2ミリバール)の3サイクルによって反応器をパージすることによって、反応器から酸素を除去した。真空を反応器中で復帰させて、その後、初期充填材料を投入した。3バールのアルゴン加圧容器中で確立した。

0121

全体の反応は6時間継続した。ラテックスを減圧下60℃で1時間加温することによって残留モノマーストリッピングした。

実施例

0122

塩化ビニリデン/アクリル酸メチルコポリマー中に被包されたギブサイトナノ粒子を含むラテックスが得られた。

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