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技術 複数のサポート上にカーボンナノチューブを合成するための改善された方法

出願人 センターナショナルデラレシェルシェサイエンティフィック(シーエヌアールエス)セントラルシュペレック
発明者 バイ,ジンボディチアラ,アントニーユアン,ジンカイ
出願日 2012年12月7日 (8年6ヶ月経過) 出願番号 2014-545337
公開日 2015年3月12日 (6年3ヶ月経過) 公開番号 2015-507593
状態 特許登録済
技術分野 炭素・炭素化合物 ナノ構造物 高分子組成物
主要キーワード 短ファイバ 長ファイバー 気化チャンバー ドライバータイプ 下もも 電子フロー ケルビン度 特徴的寸法
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年3月12日)のものです。
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図面 (16)

課題・解決手段

本発明は、補強材の表面における連続化学蒸着によってカーボンナノチューブを合成するための方法に関し、前記補強材は、(i)少なくとも1つの酸素原子を含む物質粒子および/またはファイバー、ならびに、(ii)炭化物から選択される物質、および/もしくは少なくとも1つのケイ素原子を含む物質の粒子ならびに/またはファイバーの混合物Aから構成され、前記方法は、所望に応じて水素との混合物であってもよい(1もしくは複数の)不活性ガス流下にて実施される、以下の工程:(i)補強材Aの前記混合物を、反応チャンバー中、400℃から900℃の範囲の温度にて加熱する工程;(ii)前記チャンバー中へ、アセチレンおよび/またはキシレンから成る炭素源、ならびにフェロセンを含む触媒を導入する工程;(iii)前記加熱された混合物Aを炭素源、およびフェロセンを含む触媒に、前記混合物Aから構成される補強材の表面にてカーボンナノチューブを得るのに充分な時間にわたって接触させる工程;(iv)工程(iii)の終了時、所望に応じて冷却工程の後、混合物Bを回収する工程であって、前記混合物Bは、その表面にカーボンナノチューブを含む補強材の混合物(A)から成る、工程;(v)所望に応じて行ってよい、(a)少なくとも1つの酸素原子を含む物質の粒子および/またはファイバー、ならびに、(b)炭化物から選択される物質、および/もしくは少なくとも1つのケイ素原子を含む物質の粒子ならびに/またはファイバーを分離する工程、を含む。

概要

背景

カーボンナノチューブ(CNT)は、その特性が多くの点で並はずれていることから、基礎および応用の両研究分野にて、大きな関心を引き起こしている。機械的な観点からは、CNTは、鋼鉄のそれと匹敵する非常に優れた剛性と同時に極めて軽い(鋼鉄の6倍軽い)という両方の特性を示す。CNTはまた、良好な熱および電気伝導性も示す。CNTは、コンポジット材料における補強材として既に提案されている。

CNTの非常に有利な特性にも関わらず、現在までのところ、コンポジット材料の構造の補強におけるその使用については、非常に満足のいくものであるとは示されていない。これは、例えば引張、曲げ、および圧縮強度、剛性および寿命密度の低減、耐腐食性などのコンポジット材料の機械特性がほとんど、またはまったく改善されなかったからである。さらに、電気および/または熱伝導特性の改善も不充分であった。このことは、例えば、CNTの分散の過程におけるCNTもしくはその特性の劣化、コンポジット材料のマトリックス中での分散もしくは整列の不良、CNT間および/もしくはCNTとその環境(マトリックス、基材など)との間の高い接触抵抗界面活性剤分散剤の添加、CNTとマトリックスとの間の不充分な界面、またはCNTの高含有量での使用によって説明され得る。

1つの代替法は、その表面にてカーボンナノチューブ(CNT)が合成される従来の補強材、例えば、炭化ケイ素(SiC)、アルミナ(Al2O3)、カーボンファイバー粒子およびファイバーなどの従来の補強材を用いることから成る。WO2010/066990の文書には、特に、キシレンおよびアセチレンから成る炭素源、ならびにフェロセンを含む触媒を用いることによる補強材の表面におけるCNTの合成について記載されている。

概要

本発明は、補強材の表面における連続化学蒸着によってカーボンナノチューブを合成するための方法に関し、前記補強材は、(i)少なくとも1つの酸素原子を含む物質の粒子および/またはファイバー、ならびに、(ii)炭化物から選択される物質、および/もしくは少なくとも1つのケイ素原子を含む物質の粒子ならびに/またはファイバーの混合物Aから構成され、前記方法は、所望に応じて水素との混合物であってもよい(1もしくは複数の)不活性ガス流下にて実施される、以下の工程:(i)補強材Aの前記混合物を、反応チャンバー中、400℃から900℃の範囲の温度にて加熱する工程;(ii)前記チャンバー中へ、アセチレンおよび/またはキシレンから成る炭素源、ならびにフェロセンを含む触媒を導入する工程;(iii)前記加熱された混合物Aを炭素源、およびフェロセンを含む触媒に、前記混合物Aから構成される補強材の表面にてカーボンナノチューブを得るのに充分な時間にわたって接触させる工程;(iv)工程(iii)の終了時、所望に応じて冷却工程の後、混合物Bを回収する工程であって、前記混合物Bは、その表面にカーボンナノチューブを含む補強材の混合物(A)から成る、工程;(v)所望に応じて行ってよい、(a)少なくとも1つの酸素原子を含む物質の粒子および/またはファイバー、ならびに、(b)炭化物から選択される物質、および/もしくは少なくとも1つのケイ素原子を含む物質の粒子ならびに/またはファイバーを分離する工程、を含む。

目的

さらに、物質の、特には、コンポジット材料の場合を例とする補強材として用いることができる物質の表面にてCNTを合成するための方法を利用可能とすることが実際に求められており、それは:
‐ 処理される物質/補強材の種々のタイプおよび形状(短ファイバー、長ファイバー、粒子など)に適し得るものであり;
蒸着されたCNTの、特に直径、密度、および配列の均質性を可能とするものであり;
‐ CNTの合成に対して良好な収率を確保するものであり;
‐ CNTの均質性、直径、および密度を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

物品の表面にて化学蒸着CVDと略す)によりカーボンナノチューブ(CNTと略す)を合成するための方法であって、前記物品は、(i)少なくとも1つの酸素原子を含む物質粒子および/またはファイバー、ならびに、(ii)炭化物から選択される物質、および/もしくは少なくとも1つのケイ素原子を含む物質の粒子ならびに/またはファイバーの混合物Aの形態で提供され、前記方法は、所望に応じて水素との混合物であってもよい(1もしくは複数の)不活性ガス流下にて実施される、以下の工程:(i)物品の前記混合物Aを、反応チャンバー中、400℃から900℃の温度にて加熱する工程;(ii)前記チャンバー中へ、アセチレンおよび/またはキシレンから成る炭素源、ならびにフェロセンを含む触媒を導入する工程;(iii)前記加熱された混合物Aを、前記炭素源、および前記フェロセンを含む触媒に、前記混合物Aを形成する前記物品の前記表面にてCNTを得るのに充分な時間にわたって接触させる工程;(iv)工程(iii)の終了時、所望に応じて冷却工程の後、混合物Bを回収する工程であって、前記混合物Bは、表面にCNTを含む物品の前記混合物Aから形成される、工程;(v)炭化物から選択される、および/もしくは少なくとも1つのケイ素原子を含む物質の粒子ならびに/またはファイバーであって、前記粒子ならびに/またはファイバーは表面にCNTを含むものである粒子ならびに/またはファイバーから、少なくとも1つの酸素原子を含む物質の粒子および/またはファイバーであって、前記粒子および/またはファイバーは表面にCNTを含むものである粒子および/またはファイバーを分離する、所望に応じて行ってよい工程、を含む、方法。

請求項2

炭化物から選択される、および/または少なくとも1つのケイ素原子を含む前記物質が、窒化ケイ素(Si3N4)、炭化ケイ素(SiC)、シリカ(SiO2)、TiC、およびB4Cから選択され、ならびに/または少なくとも1つの酸素原子を含む前記物質が、Al2O3である、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記混合物Aにおける(少なくとも1つの酸素原子を含む物質の粒子および/またはファイバー)/(炭化物から選択される、および/もしくは少なくとも1つのケイ素原子を含む物質の粒子ならびに/またはファイバー)の重量比が、10/90から90/10、有利には、25/75から75/25、さらにより良好には、40/60から60/40である、請求項1から2のいずれか一項に記載の方法。

請求項4

工程(i)の加熱温度が、650から900℃、または400から550℃である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。

請求項5

工程(i)の前記物質が、1から100μm、有利には4から50μmの直径を有するファイバーの形態、または0.1から100μm、有利には0.2から40μmの直径を有する粒子の形態で提供される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。

請求項6

工程(ii)において、前記アセチレンが、ガスの形態で、全ガスに対して0体積%超、および20体積%までの範囲の量にて、5.0×10-6から1.0×10-1m/秒の線速度で前記反応チャンバー中へ導入される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。

請求項7

工程(ii)において、前記キシレンが、スプレーによるマイクロ液滴の形態で、所望に応じて前記フェロセンと混合されて、前記反応チャンバー中へ導入され、キシレンの流速は、0.1から0.7mL/分に制御される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。

請求項8

前記キシレンおよびフェロセンの混合物のフェロセン含有量が、0.001から0.3gフェロセン/1mLキシレンである、請求項7に記載の方法。

請求項9

工程(iii)において、前記混合物Aが、前記炭素源および前記触媒に、1から120分間の時間にわたって接触される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。

請求項10

工程(i)から(iv)が、所望に応じて水素/(1もしくは複数の)不活性ガス比率が0/100から50/50である水素との混合物であってよい(1もしくは複数の)不活性ガス流下にて行われる、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。

請求項11

(i)少なくとも1つの酸素原子を含む物質、有利にはAl2O3の粒子および/またはファイバー、ならびに、(ii)炭化物から選択される、および/もしくは少なくとも1つのケイ素原子を含む物質の粒子ならびに/またはファイバー、の混合物であって、前記粒子および/またはファイバーは、表面にCNTを含み、前記混合物は、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法によって得られる、または得ることができるものである、混合物。

請求項12

出発物質の重量に対して、0.2%から80%の重量の上昇を有する、請求項11に記載の混合物。

請求項13

前記物質の前記表面におけるCNTの数が、平方マイクロメートルあたり5から200である、請求項11から12のいずれか一項に記載の混合物。

請求項14

150から2000m2/gの比表面積を示す、請求項11から13のいずれか一項に記載の混合物。

請求項15

さらに、ポリマー、金属、またはセラミック物質を含む、請求項11から14のいずれか一項に記載の混合物。

請求項16

請求項11から15のいずれか一項に記載の混合物を含むか、または請求項1から10のいずれか一項に記載の方法の終了時に得ることができる混合物を含む、物体

請求項17

(i)請求項11から15のいずれか一項に記載の混合物、または(ii)少なくとも1つの酸素原子を含む物質、有利にはAl2O3の粒子および/もしくはファイバーであって、前記粒子および/もしくはファイバーは表面にCNTを含むものである、粒子および/もしくはファイバー、または(iii)炭化物から選択される物質の粒子および/もしくはファイバーであって、前記粒子および/もしくはファイバーは表面にCNTを含むものである、粒子および/もしくはファイバー、または(iv)少なくとも1つのケイ素原子を含む物質の粒子および/もしくはファイバーであって、前記粒子および/もしくはファイバーは表面にCNTを含むものである、粒子および/もしくはファイバーの、構造および機能性コンポジット材料の作製における補強材としての使用であって、(ii)〜(iv)の前記粒子および/もしくはファイバーは、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法の終了時に得ることができる、使用。

技術分野

0001

本発明は、物質の表面にてカーボンナノチューブを合成するための方法に関する。

0002

より詳細には、本発明の主題は、(i)アセチレンおよび/またはキシレンから成る炭素源ならびに(ii)フェロセンを含む触媒を用いて、(1もしくは複数の)不活性ガス流下、物品の表面にて化学蒸着CVDと略す)によってカーボンナノチューブ(CNTと略す)を合成するための方法であり、前記物品は、(i)少なくとも1つの酸素原子を含む物質の粒子および/またはファイバー、ならびに、(ii)炭化物から選択される物質、および/もしくは少なくとも1つのケイ素原子を含む物質の粒子ならびに/またはファイバーの混合物Aの形態で提供される。

0003

本発明はまた、この方法によって得ることができる混合物、そのような混合物を含む物体、ならびにカーボンナノチューブの用途の公知である全分野における、特には補強材としての、構造および機能性コンポジット材料の作製を例とするそれらの使用にも関する。
以下の記述において、[]の中の言及は、本文の最後に提供される参考文献のリストを意味する。

背景技術

0004

カーボンナノチューブ(CNT)は、その特性が多くの点で並はずれていることから、基礎および応用の両研究分野にて、大きな関心を引き起こしている。機械的な観点からは、CNTは、鋼鉄のそれと匹敵する非常に優れた剛性と同時に極めて軽い(鋼鉄の6倍軽い)という両方の特性を示す。CNTはまた、良好な熱および電気伝導性も示す。CNTは、コンポジット材料における補強材として既に提案されている。

0005

CNTの非常に有利な特性にも関わらず、現在までのところ、コンポジット材料の構造の補強におけるその使用については、非常に満足のいくものであるとは示されていない。これは、例えば引張、曲げ、および圧縮強度、剛性および寿命密度の低減、耐腐食性などのコンポジット材料の機械特性がほとんど、またはまったく改善されなかったからである。さらに、電気および/または熱伝導特性の改善も不充分であった。このことは、例えば、CNTの分散の過程におけるCNTもしくはその特性の劣化、コンポジット材料のマトリックス中での分散もしくは整列の不良、CNT間および/もしくはCNTとその環境(マトリックス、基材など)との間の高い接触抵抗界面活性剤分散剤の添加、CNTとマトリックスとの間の不充分な界面、またはCNTの高含有量での使用によって説明され得る。

0006

1つの代替法は、その表面にてカーボンナノチューブ(CNT)が合成される従来の補強材、例えば、炭化ケイ素(SiC)、アルミナ(Al2O3)、カーボンファイバーの粒子およびファイバーなどの従来の補強材を用いることから成る。WO2010/066990の文書には、特に、キシレンおよびアセチレンから成る炭素源、ならびにフェロセンを含む触媒を用いることによる補強材の表面におけるCNTの合成について記載されている。

発明が解決しようとする課題

0007

しかし、CNTの成長、密度、およびモルホロジーは、あまり満足の行くものではなく、重量収率は10%程度である。
従って、物質の、特には、コンポジット材料の場合を例とする補強材として用いることができる物質の表面にてCNTを合成するためであり、先行技術の弱点、欠点、および障害を克服し、工業的に実施することができ、経済的に有利である方法が実際に求められている。

0008

さらに、物質の、特には、コンポジット材料の場合を例とする補強材として用いることができる物質の表面にてCNTを合成するための方法を利用可能とすることが実際に求められており、それは:
‐ 処理される物質/補強材の種々のタイプおよび形状(短ファイバー、長ファイバー、粒子など)に適し得るものであり;
蒸着されたCNTの、特に直径、密度、および配列の均質性を可能とするものであり;
‐ CNTの合成に対して良好な収率を確保するものであり;
‐ CNTの均質性、直径、および密度を目的とする用途に適合させるために、方法のパラメーターを調節することを可能とするものであり;
‐CVD合成の温度が、処理される物質/補強材の性質に適合されるものである。

0009

こうして、まったく驚くべきことに、本発明に従ってマイクロメートルの補強材をまず混合し、続いてこの同じ混合補強材上、特にAl2O3(アルミナ)およびSiC(炭化ケイ素)のマイクロ粒子エアロゾルCVDによってCNTの成長を引き起こすことにより、CNTの合成に対する収率を大きく改善することが可能となることが見出された。

課題を解決するための手段

0010

本発明は、物品の表面にてCVDによりCNTを合成するための方法に関し、前記物品は、(i)少なくとも1つの酸素原子を含む物質、有利にはAl2O3の粒子および/またはファイバー、ならびに、(ii)炭化物から選択される、および/もしくは少なくとも1つのケイ素原子を含む物質の粒子ならびに/またはファイバーの混合物Aの形態で提供され、前記方法は、所望に応じて水素との混合物であってもよい(1もしくは複数の)不活性ガス流下にて実施される、以下の工程:
(i)物品の前記混合物Aを、反応チャンバー中、400℃から900℃の温度にて加熱する工程;
(ii)前記チャンバー中へ、アセチレンおよび/またはキシレンから成る炭素源、ならびにフェロセンを含む触媒を導入する工程;
(iii)前記加熱された混合物Aを、前記炭素源、および前記フェロセンを含む触媒に、前記混合物Aを形成する物品の表面にてCNTを得るのに充分な時間にわたって接触させる工程;
(iv)工程(iii)の終了時、所望に応じて冷却工程の後、混合物Bを回収する工程であって、前記混合物Bは、その表面にCNTを含む物品の混合物Aから形成される、工程;
(v)所望に応じて行ってよい、少なくとも1つのケイ素原子を含む物質の粒子および/またはファイバーから、その表面にCNTを含むAl2O3の粒子および/またはファイバーを分離する工程であって、これらの粒子および/またはファイバーは、その表面にCNTを含む、工程、
を含む。

0011

本発明の方法は、とりわけ、先行技術に対して、CNTの合成の全体としての重量および化学収率を最適化する利点を示す。それはまた、ナノチューブの合成を、それが望まれる場合には「連続的」に、ならびに公知の方法よりも低い温度にて、ならびに一般的にCNTの成長について、再現が困難であり、および/またはCNTの直径および密度(単位表面積あたりのCNTの数)を均質とすることが困難である物質上にて、実施することも
可能とする。それは、(i)少なくとも1つの酸素原子を含む物質、有利にはAl2O3の粒子および/またはファイバー、ならびに、(ii)炭化物から選択される、および/もしくは少なくとも1つのケイ素原子を含む物質の粒子ならびに/またはファイバーの本発明に従う混合物に対して、そのファイバーが短、長、または連続であるかに関わらず、非常に特に適するという利点を示す。

0012

中でも、これらの利点により、本発明の方法は、特に工業的に、特に有利なものとなる。

0013

前記方法の1つの実施形態によると、炭化物から選択される、および/または少なくとも1つのケイ素原子を含む物質は、窒化ケイ素(Si3N4)、炭化ケイ素(SiC)、シリカ(SiO2)、TiC、およびB4Cから選択される。

0014

本発明はまた、(i)少なくとも1つの酸素原子を含む物質、有利にはAl2O3の粒子および/またはファイバー、ならびに、(ii)炭化物から選択される物質、および/もしくは少なくとも1つのケイ素原子を含む物質の粒子ならびに/またはファイバーの混合物(混合物Bとしても知られる)にも関し、前記粒子および/またはファイバーは、上記で定める方法によって得ることができる、または得られるCNTをその表面に含む。

0015

最後に、本発明は、上記で定める方法の終了時に得ることができる、または得られる上記で定める混合物(混合物Bとしても知られる)の、構造および機能性コンポジット材料の作製のための補強材としての、ならびに/または(誘)電材料としての、ならびに/または電気工学マイクロエレクトロニクス、もしくはテレコミュニケーションの分野における、ならびに/または塗料およびワニスの作製における補強材としての使用に関する。

0016

「ナノチューブ」の用語は、本発明の意味するところにおいて、0.5から100nmの直径を有する炭素チューブ状構造を意味するものと理解される。これらの化合物は、「ナノ構造材料」と称されるファミリーに属し、ナノメートルオーダーの少なくとも1つの特徴的寸法を示す。

0017

本発明に関して、「合成する」、「蒸着させる」、またはさらには「成長させる」の用語は、同じ現象を示すために用いることができ、すなわち、物質/補強材の表面にて直接成長するCNTを合成することである。

0018

本発明に関して、「コンポジット材料」の用語は、少なくとも2つの成分から構成される材料を意味する。1つは、「マトリックス」であり、これは、コンポジット結合力を与える。他方は、「補強材」または「補強」であり、これは、マトリックス単独の場合よりも有利である物理的および機械的品質/特性をコンポジットに与える。

0019

本発明に関して、「物質」、「補強材」、または「物質/補強材」の用語は、区別されることなく用いられて、少なくとも1つの酸素原子を含む物質、例えばAl2O3、ならびに炭化物から選択される、および/または少なくとも1つのケイ素原子を含む物質、例えば窒化ケイ素(Si3N4)、炭化ケイ素(SiC)、シリカ(SiO2)、TiC、およ
びB4Cなど、を示し、前記物質は、例えば、引張、曲げ、および圧縮強度、剛性および
寿命、耐摩擦および摩耗性、密度の低減、耐腐食性、電気および熱伝導性、ならびに電磁波遮蔽性などを例とする物理的および機械的特性をコンポジット材料に提供するために用いることが可能である。

0020

本発明に関して、ファイバーは、その長さが20cmと等しいかまたはそれより長い場合に、「長または連続」として記述され、その長さが20cm未満である場合に、ファイ
バーは「短」である。粒子および短ファイバーの表面におけるCNTの合成に関する場合、方法は類似であり得る。

0021

本記述の意味するところにおいて、「比表面積」の用語は、公知の「ブルナウアー‐エメットテラー」法に従って、窒素吸着によって特定されるBET比表面積を意味し、それは、The Journal of the American Chemical Society, volume 60, page 309, 1938、
に記載されており、国際標準ISO5794/1に対応している。

図面の簡単な説明

0022

図1は、Al2O3(純度99.8%、800ppmのSiO2および600ppmのNa2Oを含む)マイクロ粒子およびSiCマイクロ粒子の異なる混合物について、600℃の同一条件下にて実施したCNT合成の全体としての重量および化学収率を表し、前記マイクロ粒子は、3から7マイクロメートルの平均直径を有する。
図2は、Al2O3(純度99.8%、800ppmのSiO2および600ppmのNa2Oを含む)マイクロ粒子およびSiCマイクロ粒子の混合物におけるCNTの重量パーセントを、SiC/Al2O3パーセント関数として表し、前記マイクロ粒子は、3から7マイクロメートルの平均直径を有する。
図3は、本発明に従うものではない基材(基材 SiC単独、またはAl2O3単独)および本発明に従う基材における、温度の関数としてのCNTの長さを表す。
図4および5は、700℃の温度にて本発明に従うCNTの合成方法を実施した後の、それぞれ、(i)3から7マイクロメートルの平均直径を有するAl2O3およびSiC(50/50)のマイクロ粒子混合物、ならびに(i)Al2O3マイクロ粒子単独の走査型電子顕微鏡によって撮影した写真を表す。
図4および5は、700℃の温度にて本発明に従うCNTの合成方法を実施した後の、それぞれ、(i)3から7マイクロメートルの平均直径を有するAl2O3およびSiC(50/50)のマイクロ粒子混合物、ならびに(i)Al2O3マイクロ粒子単独の走査型電子顕微鏡によって撮影した写真を表す。
図6は、本発明に従うものではない基材(基材 SiC単独、またはAl2O3単独)および本発明に従う基材における、温度の関数としてのCNTの直径を表す。
図7および8は、650℃の温度にて本発明に従うCNTの合成方法を実施した後の、それぞれ、(i)3から7マイクロメートルの平均直径を有するAl2O3およびSiC(50/50)のマイクロ粒子混合物、ならびに(i)Al2O3マイクロ粒子単独の走査型電子顕微鏡によって撮影した写真を表す。
図7および8は、650℃の温度にて本発明に従うCNTの合成方法を実施した後の、それぞれ、(i)3から7マイクロメートルの平均直径を有するAl2O3およびSiC(50/50)のマイクロ粒子混合物、ならびに(i)Al2O3マイクロ粒子単独の走査型電子顕微鏡によって撮影した写真を表す。
図9は、本発明に従うものではない基材(基材 SiC単独、またはAl2O3単独)および本発明に従う基材における、温度の関数としてのCNTの密度を表す。
図10および11は、650℃の温度にて本発明に従うCNTの合成方法を実施した後の、それぞれ、(i)3から7マイクロメートルの平均直径を有するAl2O3およびSiC(50/50)のマイクロ粒子混合物、ならびに(i)SiCマイクロ粒子単独の走査型電子顕微鏡によって撮影した写真を表す。
図10および11は、650℃の温度にて本発明に従うCNTの合成方法を実施した後の、それぞれ、(i)3から7マイクロメートルの平均直径を有するAl2O3およびSiC(50/50)のマイクロ粒子混合物、ならびに(i)SiCマイクロ粒子単独の走査型電子顕微鏡によって撮影した写真を表す。
図12は、本発明に従うCNTの合成のためのデバイスを表す。
図13は、Al2O3(純度99.8%、800ppmのSiO2および600ppmのNa2Oを含む)マイクロ粒子およびSiCマイクロ粒子の混合物におけるAl2O3/SiC比の関数としての、ハイブリッドフィラー(Al2O3+SiC)によって補強されたPVDFマトリックスを有するコンポジットの誘電率を表し、前記マイクロ粒子は、3から7マイクロメートルの平均直径を有する。
図14は、Al2O3(純度99.8%、800ppmのSiO2および600ppmのNa2Oを含む)マイクロ粒子およびSiCマイクロ粒子の混合物におけるAl2O3/SiC比の関数としての、ハイブリッドフィラー(Al2O3+SiC)によって補強されたPVDFマトリックスを有するコンポジットのAC導電率を表し、前記マイクロ粒子は、3から7マイクロメートルの平均直径を有する。
図15は、Al2O3(純度99.8%、800ppmのSiO2および600ppmのNa2Oを含む)マイクロ粒子およびSiCマイクロ粒子の混合物におけるAl2O3/SiC比に関するハイブリッドフィラー(Al2O3+SiC)によって補強されたPVDFマトリックスを有するコンポジットの関数としての損失正接を表し、前記マイクロ粒子は、3から7マイクロメートルの平均直径を有する。

0023

ここで、本発明をより詳細に記載する。

0024

本発明の方法の改善された特徴、すなわち、重量収率の増加、CNTの直径の増加、およびCNTの密度の増加は、特定の組み合わせ:アセチレン、キシレン、フェロセン、ならびに(i)Al2O3の粒子および/またはファイバー、および(ii)少なくとも1つのケイ素原子を含む物質の粒子および/またはファイバーの混合物、の使用によって説明することができる。

0025

本発明は、(i)少なくとも1つの酸素原子を含む物質、有利にはAl2O3の中実もしくは中空粒子、および/または少なくとも1つの酸素原子を含む物質、有利にはAl2O3のファイバー、ならびに、(ii)炭化物から選択される、および/もしくは少なくとも1つのケイ素原子を含む物質の中空もしくは中実粒子、ならびに/または炭化物から選択される、および/もしくは少なくとも1つのケイ素原子を含む物質のファイバー、の混合物Aを用いる。有利には、少なくとも1つのケイ素原子を含む物質は、窒化ケイ素(Si3N4)、炭化ケイ素(SiC)、およびシリカ(SiO2)から選択され、炭化物は、T
iCおよびB4Cから選択される。

0026

混合物Aの(少なくとも1つの酸素原子を含む物質、有利にはAl2O3の粒子および/またはファイバー)/(炭化物から選択される、および/もしくは少なくとも1つのケイ素原子を含む物質の粒子および/またはファイバー)の重量比は、10/90から90/10、有利には、25/75から75/25、さらにより良好には、40/60から60/40であってよい。

0027

ファイバーが考慮される場合、これらのファイバーは、1から100μm、有利には4から50μmの直径を有していてよい。粒子が考慮される場合、これらの粒子は、0.1から100μm、有利には0.2から40μmの直径を有していてよい。

0028

有利には、混合物Aは、Al2O3粒子および炭化ケイ素(SiC)粒子の混合物である。

0029

触媒は、フェロセンのみから成っていてよい。それはまた、所望に応じて、フタロシアニンおよび鉄ペンタカルボニルから成る有機金属群から選択される別の触媒との混合物として、フェロセンを含んでいてもよい。

0030

1つの実施形態によると、0.1から0.5gの混合物Aが用いられる場合、キシレン
および/またはアセチレン中の0.01から0.3g/mLのフェロセンの導入が行われる。

0031

キシレン/フェロセンの流速は、0.05から0.5mL/分(有利には0.2mL/分)であってよく、アセチレンの流速は、0.01から0.1L/分(有利には0.04L/分)であってよい。

0032

反応チャンバーは、ガス循環のシステムを有する少なくとも1つの炉、ならびにガスおよび液体の流速の測定および制御を可能とする少なくとも1つのガスおよび液体フローメーターを備えた、化学前駆体の同時で制御された導入を可能とするいかなるデバイスであってもよい。本発明の方法の実行に適切であり得るデバイスの例を、図12に示す。

0033

前記方法の1つの実施形態によると、工程(i)の加熱温度は、400から900℃であり、良好な収率が目的とされる場合は、有利には、650から900℃であり、または低い合成/処理温度が必要である場合は、400から550℃である。

0034

CNT合成の温度が600℃未満である場合、CNTの蒸着は、混合物Aの粒子および/またはファイバー上にてゆっくり行われる。これは、このような条件下では、石英管上または混合物Aを支持する石英板上のいずれにも炭素系の蒸着が観察されないからである。

0035

工程(ii)において、アセチレンは、全ガスに対して0体積%超および20体積%までの範囲の量、5.0×10-6から1.0×10-1m/秒の線形速度にて、ガスの形態で反応チャンバー中に導入されてよい。それはまた、例えば、全ガスに対して0.1体積%から10体積%の範囲の量で導入されてもよい。

0036

「線形速度」の用語は、1秒間にアセチレンが移動する距離を意味するものと理解される。線形速度は、アセチレンの流速および反応チャンバーの体積の関数として決定される。例えば、内径45mmの管の場合、1L/分のガス流速は、0.0095m/秒の線形速度に対応する。これは、本発明に関して用いられるガスすべてについて言えることである。

0037

工程(ii)において、キシレンは、液体の形態で、所望に応じてフェロセンとの混合物として、反応チャンバー中に導入される。フェロセンが蒸発によって導入される場合は、キシレンは単独で導入される。単独またはフェロセンとの混合物としてのキシレンの導入に用いられるシステムは、その注入を可能とするいかなるシステムであってもよく、例えば、アトマイザー気化器ネブライザー、またはエアスプレーである。

0038

単独またはフェロセンとの混合物としてのキシレンの流速は、5から40mL/時間、または0.05から0.5mL/分であってよく、例えば、直径がおよそ45mmであるCVD管の場合、10から25mL/時間である。

0039

1つの実施形態によると、工程(ii)において、キシレンは、所望に応じてフェロセンと混合されて、スプレーを介してマイクロ液滴の形態で反応チャンバー中へ導入されてよく、液体の流速は、0.2mL/分に制御され、またはキシレンの流速は、0.1から0.7mL/分に制御される。

0040

フェロセンと炭素源とを独立して導入することの1つの利点は、一方の導入の他方に対するタイミングを選択することが可能であることであり、一方、比率の制御は、溶液の濃度を介して可能である。本発明の特定の実施形態によると、キシレンは、フェロセンとの
混合物として液体の形態で導入される。このことにより、アセチレンの存在下での合成のために、フェロセンを導入するための有利な工業的溶液を、それを液体キシレン中に溶解することによって導入することが可能となる。

0041

この混合物のフェロセン含有量は、0.001から0.3gのフェロセン/1mLのキシレン、例えば0.001から0.2gのフェロセン/1mLのキシレン、より特には、0.01から0.1gのフェロセン/1mLのキシレンであってよい。
上記で示したように、工程(ii)において、フェロセンはまた、単独でチャンバー中に導入されてもよい。この場合、その導入の前にフェロセンは気化され、例えば所望に応じて水素との混合物としてであってよいアルゴンを例とするガス流を介して反応チャンバー中に導入されるのは、このフェロセン蒸気である。

0042

工程(iii)において、混合物Aは、続いて、1から120分間の時間にわたって、炭素源および触媒に接触されてよい。この時間は、5から90分間、例えば、5から30分間であってもよい。当業者にとって、一方ではCNTの所望されるサイズおよび所望される密度に応じて、他方では物質、および処理の過程での前記物質の分解のリスクに応じて、この時間を調節する方法は公知である。

0043

工程(iv)において、工程(iii)の終了時に得られる、その表面にCNTを有する粒子および/またはファイバーを含む混合物Bの回収は、(i)合成が「連続」である場合、例えば反応器出口部にて、予備冷却を行わずに、または(ii)例えば15から100℃の温度まで冷却後に、行われてよい。

0044

工程(iv)の終了時、その表面にCNTを含む物質は、想定される種々の用途にてそのまま用いることができる。

0045

(i)から(iv)のすべての工程は、所望に応じて水素との混合物としてであってよい(1もしくは複数の)不活性ガス流下にて行われてよく、水素/(1もしくは複数の)不活性ガスの比率は、0/100から50/50であり、例えば、0/100から40/60である。不活性ガスは、ヘリウムネオン、アルゴン、窒素、およびクリプトンから成る群より選択されてよい。前述の対応を実行することにより、物質/補強材の表面におけるCNTの成長を制御することで、特に、CNTと補強材との間の界面特性の改善、およびマトリックス中でのCNTの良好な分散を提供することによるコンポジットの特性の改善が可能となる。

0046

本発明に従うCNTの合成方法は、連続的に実施可能であるという利点を有する。
連続合成方法」の用語は、その表面でCNTが合成されることになる物質/補強材の導入が、設備の停止または生産中断を必要としない方法を意味するものとして理解される。連続方法は、処理されるべき物質が、上記で定める長ファイバーである場合に、またはコンベアーもしくは流動床を伴う粒子/短ファイバーの場合に、特に有利である。

0047

本発明に従う方法によって得られるか、または得ることが可能であり、その表面にCNTを含む本発明に従う粒子および/またはファイバーの混合物Bは、短ファイバーの形態(20cm未満の長さ)、長もしくは連続ファイバーの形態(20cmと等しいかまたはそれを超える長さ)、および/または粒子の形態であってよい。本発明の方法に従って得られる前記粒子および/またはファイバーは、その表面にCNTを有し、これには、直径および密度(特にマイクロメートル2あたりのCNTの数として表される)における良好
で再現性のある均質性が当てはまる。従って、前記粒子および/またはファイバーの表面における平方マイクロメートルあたりのCNTの数は、平方マイクロメートルあたり5から200、例えば、マイクロメートル2あたり30から60であってよい。

0048

一般的に、本発明の混合物Bは、CNTの蒸着に起因して、出発物質の重量に対して0.2%から80%の重量の増加を示す。
本発明の混合物Bがファイバーの形態のみである場合、重量増加は、出発混合物Aの重量に対して、より特には、0.2%から10%であり、例えば、0.5%から5%である。
本発明の混合物Bが粒子の形態のみである場合、重量増加は、出発混合物Aの重量に対して、より特には、5%から50%であり、例えば、10%から40%である。

0049

本発明に従う粒子および/またはファイバーはまた、150m2/g超、例えば150
から2000m2/g、例えば200から1000m2/gの比表面積も示し得る

0050

(i)少なくとも1つの酸素原子を含む物質、有利にはAl2O3の粒子および/またはファイバーであって、前記粒子および/またはファイバーは、その表面にCNTを含む、粒子および/またはファイバー、ならびに、(ii)炭化物から選択される物質、および/もしくは少なくとも1つのケイ素原子を含む物質の粒子ならびに/またはファイバーであって、前記粒子ならびに/またはファイバーは、その表面にCNTを含む、粒子ならびに/またはファイバー、の本発明に従う混合物Bは、そのような物質/補強材が用いられるすべての用途に用いることができる。それらは、より特には、コンポジット材料の作製の際の補強材として、特には、その電気特性が所望される分野にて、および/またはその機械特性が所望される分野にて、および/またはその熱特性が所望される分野にて用いられる。1つの実施形態によると、本発明に従う混合物は、加えて、ポリマー、金属、またはコンポジット材料を含む。

0051

本発明に従う混合物Bを含むコンポジット材料は、例えば、自動車産業、航空および宇宙産業建築産業、繊維産業、スポーツ用品、または電子設備用としても意図することができる。加えて、それらは、高性能織物または衣料の作製にも用いることができる。それらはまた、電気化学コンポーネント、特には、その耐腐食性の向上のための高表面積を有する電極の作製にも用いることができる。
それらは、特に高温の空気、廃水、もしくはガスにおけるろ過および/または物質浄化の特定の構造を得ることを可能とすることができる。

0052

その高い比表面積に起因して、本発明に従う物質は、不均一触媒反応用を例とする触媒担持体の作製に用いることができる。

0053

最後に、本発明の物質が上記で定める長ファイバーの形態でない場合、それは、塗料およびワニスの作製における補強材として用いることができる。

0054

本発明に従う方法は、工業用途の目的でのエアロゾルCVDによるマイクロ粒子またはマイクロファイバー上でのCNT成長の有効性を大きく高めることを可能とするだけでなく、コンポジット材料での適用のためのハイブリッドナノ/マイクロ補強材の作製において、時間の節約および使用温度の低下ももたらすものである。このようなハイブリッドナノ/マイクロ材を補強材として用いることにより、誘電性または導電性材料を例とする種々のコンポジット材料の特性を大きく改善することが可能となる。

0055

その他の利点は、添付の図面によって例示され、実例として与えられる以下の実施例を読むことにより、当業者であればさらに明らかとなり得る。

0056

摂氏度ケルビン度への変換は、K=C+273.15であり、ケルビン度の摂氏度へ
の変換は、C=K−273.15であることは留意されたい。

0057

実施例1:CNTで被覆された物質の混合物の作製
1/ 用いた集合
化学前駆体の同時注入と石管タイプの反応器へのガスの流速とを制御するために、集合体(図12)を作製し、その加熱は、温度プログラマーを備えたカーボライト(Carbolite)から販売されている抵抗加熱炉によって供給される。

0058

ガス(アセチレン(C2H2)、アルゴン(Ar)、水素(H2))の流速は、ブロンク
ホルストフランス(Bronkhorst France)およびサーブインツルメンテーション(Serv Instrumentation)から販売されているデジタルマスフローメーターによって測定、およ
び制御する。

0059

液体前駆体(キシレン、キシレン/フェロセン混合物)の流速は、メディカルシリンジドライバータイプ(medical syringe driver type)の機構ラッツエル(Razel)またはフィッシャーバイオブロックサイエンティフィック(Fisher Bioblock Scientific)から販売)により、または液体フローメーターを備えたミキサー(ブロンクホルストフランスおよびサーブインスツルメンテーションから販売)によって制御する。

0060

フェロセンは、キシレンに溶解して注入するか、またはそうでなければ、直接気化して、例えばアルゴンなどの中性キャリアガスにより、適切なデバイスによって対流による注入を行う。

0061

実施例では、フェロセンは、直接気化し、気化は、ガラス気化チャンバー(フィッシャーバイオブロックより販売される100mL三口丸底フラスコを加熱したもの)中にて行い;気化温度は、200から400℃であり;キャリアガスは、流速0.1から0.4L/分のアルゴンである。より一般的には、フェロセンの気化にためには、反応器または反応チャンバーの外部のデバイスによって、気化のためのフェロセンの加熱が可能となる。次に、この蒸気を対流によって注入し:中性ガス流を気化チャンバー全体に通気させる。

0062

任意の温度に対して、気化されるフェロセンの量は、中性ガスの流速に比例する。気化チャンバー内のフェロセンの蒸気圧(P、mmHgで表される)を考慮することにより、フェロセンの量は、次の関係式によって算出することができる:
LogP(mmHg)=7.615−2470/T(°K)

0063

用いられる混合物Aは、3から7μmの平均サイズを有する球状アルミナ(μ‐Al2
O3、純度99.8%、800ppmのSiO2および600ppmのNa2Oを含む)マ
クロ粒子および炭化ケイ素マイクロ粒子の混合物である。これらの粒子は、パフォーマンスセラミックス(Performance Ceramics)より販売されている。

0064

2/アルミナ(Al2O3)および/またはSiC粒子上でのエアロゾルCVDによるCNTの合成
用いた集合体は図12のものである。CNTの合成は、上記で定めるアルミナおよびSiC粒子の本発明に従う混合物、ならびに比較例として、上記で定めるアルミナ粒子単独または上記で定めるSiC粒子単独に対して行った。

0065

運転条件は以下の通りである:
‐ガスの流速=H2 0.3L/分、Ar 0.7L/分、C2H2 0.04L/分
‐キシレン中のフェロセン濃度:0.05g/mLおよび液体流速12mL/時間
‐時間=10分間、温度=575℃

0066

この合成を実施するために用いたデバイスは、長さ110cmおよび直径45mmの円柱石英チャンバーから成り、これが長さ60cmの横型炉により500から900℃に加熱される。前処理をまったく施していないマイクロ粒子を混合し、次に、長さがおよそ15cmの石英板上に所定の重量分を均質に堆積させる。次に、この組み合わせを、炉中央部の管中に配置し、不活性雰囲気下(アルゴンおよび水素の混合物)にて昇温する。反応器中に存在するガスの総流速を、ブルックスマートタイプ(Brook Smart type)の電子フローメーターを用いて1L/分にて一定に維持する。濃度が0.01から0.3g/mLまで様々であるキシレン(C8H10)中に希釈したフェロセン(Fe(C5H5)2)の溶液は、触媒前駆体(鉄)および炭素源の両方として作用する。続いて、この溶液を、流速を手動で調節可能である電子シリンジドライバーを用いて、管中にスプレーの形態で注入する。最後に、別の炭化水素であるアセチレン(C2H2)も、0.01から0.1L/分に制御された流速でシステム中に注入する。ナノチューブの成長は、各サンプルにおいて、5から50分間継続する。終了するには、サンプルを回収するために、不活性雰囲気(アルゴン)下にてシステムを周囲温度まで冷却する。

0067

3/ 結果
3.1収率
全体としての重量および化学収率を算出した。算出は、以下の式に従って行う。
・ 全体としての重量収率は、作製されたハイブリッド(ナノチューブ+マイクロ粒子)の総重量に対する合成されたナノチューブの重量の比率を意味し、すなわち、以下の通りである:

0068

0069

・ 全体としての化学収率は、合成生成物(炭素系および金属生成物)を与えたデバイス中へ導入された反応体(アセチレン、フェロセン、およびキシレン)の変換度である。この変換度の式は、以下の通りである:

0070

0071

・ 観察された現象は、広い温度範囲(400から900℃)にわたって再現可能であるが、600℃の同じ合成条件下にて、SiC/Al2O3重量比が1/0(比較例)、7/3、5/5、3/7、および0/1(比較例)である種々のマイクロ粒子混合物について、重量および化学収率を算出した。

0072

図1に示す結果は、再現性のために、同一である2つの一連の合成に対して行った平均の収率を形成している。

0073

まず、反応の過程ですべてのエアロゾルが完全に消費されるわけではないこと、および一部は、反応器出口部のトラップに再遭遇することを考慮して、全体としての化学収率の値が比較的低いことが分かる。しかしながら、これらの値は、温度の上昇と共に増加する傾向にあり、それは、その場合、消費されるエアロゾルの量が増加し得るからである。従
って、これらのデータが、類似のエアロゾルCVD条件下であるが他の基材に対して得られた文献の結果と比較される場合、より高い温度にて最適化される方法においては、全体としての化学収率は、8%を超えないということに留意されたい(800℃にて2%、850℃にて7.8%、および900℃にて4.6%)。

0074

加えて、アルミナおよび炭化ケイ素のマイクロ粒子基材が混合される場合、SiC/Al2O3重量比が1/0または0/1である比較例と比較して、全体としての重量収率の著しい増加が見られる。

0075

具体的には、比較例と比較して、重量収率は、実質的に二倍となり、一方化学収率については、実質的に三倍となっている。

0076

一般的には、いかなるCVD条件が用いられる場合であっても、SiC/Al2O3重量比が1/0または0/1である基材と比較して、主として25%を超える重量収率の増加が得られている。

0077

3.2. CNTの長さ
SiC/Al2O3重量比が0/1である基材上でのCNTの成長を、アルミナおよび炭化ケイ素の粒子の混合物を含む基材上でのCNTの成長と比較すると、アルミナおよび炭化ケイ素の粒子の混合物を含む基材上で合成されたナノチューブは、全体として、アルミナ単独上で合成されたものよりも長いことが見出される。同一のCVD合成条件下にて、アルミナ/炭化ケイ素混合物のアルミナ部分上で成長したナノチューブは、アルミナマイクロ粒子のみから成る基材上で成長したものよりも、平均して20μm長い。従って、SiC粒子の添加は、それが、本発明に従う合成条件下にて、アルミナ上でのCNTの成長速度をおよそ72%増加させることを可能とすることから、アルミナ上でのCNTの成長に有利である相乗効果を有する。

0078

以下の図3は、実線の比較例(アルミナマイクロ粒子のみから成る基材、および炭化ケイ素マイクロ粒子のみから成る基材)ならびに点線の本発明に従う混合物Bによって検討した、異なる基材に対するナノチューブの長さの変化を、温度の関数として示すものである。

0079

同じ運転条件(700℃)下でのCNTの合成方法の終了時に、同一スケールで撮影したSEM画像である図4および5から、図4の場合である本発明に従うアルミナ/SiC粒子の50/50混合物に対する、ならびに図5の場合である本発明に従うものではないアルミナマイクロ粒子の基材に対する、ナノチューブの成長の相違を示すことができる。

0080

3.3 CNTの直径
基材がアルミナ粒子またはSiC粒子から成る場合のCNTの平均直径に対して、基材がアルミナおよび炭化ケイ素の粒子の混合物を含む基材である場合に、ナノチューブの直径の増加が観察される。

0081

従って、直径は、アルミナ粒子のみから成る基材上、およびSiC粒子のみから成る基材上のCNTの平均直径とそれぞれ比較して、本発明に従う混合物B中のアルミナ粒子に関しては平均で18%、炭化ケイ素粒子に関しては平均で21%増加している。さらに、図6は、この増加が、考慮した温度範囲すべてにわたって有意であることを示している。

0082

同じ運転条件(650℃)下でのCNTの合成方法の終了時に、同一スケールで撮影したSEM画像である図7および8から、図7の場合である本発明に従うアルミナ/SiC粒子の50/50混合物に対する、ならびに図8の場合である本発明に従うものではない
アルミナマイクロ粒子の基材に対する、ナノチューブの直径の相違を示すことができる。

0083

3.4. CNTの密度
サンプルについてのナノチューブの表面密度を算出するために、CNTの1μmの長さにわたる単位長さあたりの平均密度をまず特定し、次に、この単位長さあたりの密度を、続いて二乗した。こうして、基材が混合され、本発明に従う場合、混合したSiCおよびアルミナ粒子上のCNTの平均密度が、それぞれ、(i)SiC粒子のみから成る基材上のCNTの平均密度、および(ii)アルミナ粒子のみから成る基材上のCNTの平均密度とそれぞれ比較して、43%および18%増加することが分かる。

0084

さらに、図9は、この密度の増加が、一般的に、アルミナの場合よりもSiCの場合の方が大きいことを示しており、このことは、考慮した温度範囲すべてにわたって当てはまっている。

0085

同じ運転条件(650℃)下でのCNTの合成方法の終了時に、同一スケールで撮影したSEM画像である図10および11から、図10の場合である本発明に従うアルミナ/SiC粒子の50/50混合物に対する、ならびに図11の場合である本発明に従うものではない炭化ケイ素マイクロ粒子の基材に対する、ナノチューブの密度の相違を示すことができる。

0086

4/ 実施例1の結論
アルミナファイバー、アルミナ粒子、少なくとも1つのケイ素原子を含む物質のファイバー、および少なくとも1つのケイ素原子を含む物質の粒子から選択される2つの種類の異なる混合された基材上(例えば、アルミナおよび炭化ケイ素のマイクロ粒子混合物)にCNTを同時に成長させることにより、以下に対する著しく有益な効果が示される:
(i)エアロゾルCVDによるCNTの成長方法の収率(合成条件に関わらず、平均で25%超の重量収率増加);
(ii) CNTの直径(平均でおよそ20%の増加);
(iii) CNTの長さ(アルミナ上では平均でおよそ20μm長く、SiC上では平均で5μm短いCNT);ならびに、
(iv) 成長速度(アルミナ上でのCNTの成長速度が、平均で72%増加);
(v) CNTの密度(炭化ケイ素上では平均で43%のCNT密度の増加、アルミナ上では平均で18%の増加)

0087

従って、これらの利点すべてを得ることを可能とする、2つの基材の真の相乗効果が存在する。大量のCNTの合成方法に対するその明白な利点に加えて、本発明はまた、種々のタイプの用途に用いることができる新規なコンポジット材料の作製に対しても、著しい有益性を付与するものである。

0088

実施例2:誘電性コンポジット材料の作製
(i)本発明に従うCNTで被覆された粒子の混合物(5つの異なる混合物を試験する)およびPVDFポリマーを含む組成物を、前記ポリマー中でのCNTで被覆された粒子の混合物の均一な分散を提供することを可能とする押出法を用いて作製した。
まず、上記で定めるようにして作製したCNTで被覆された粒子の混合物およびPVDF粉末を、N,N‐ジメチルホルムアミドDMFと略す)中に分散させる。得られた混合物を、続いて、マグネティックスターラーでの撹拌で一晩処理し、前駆体コンポジット溶液を得る。
続いて、上記で得られた前駆体コンポジット溶液を、セラミック粒子に適用し、続いてこれを、150℃にて2時間加熱処理する。
続いて、得られたコンポジット粒子を、再度、同方向回転コニカル二軸マイクロコン
ウンダー(Micro 5cm3、二軸コンパウンダー、DSM)中、アルゴン雰囲気
、200℃、撹拌速度20回転/分にて、10分間超にわたって混合する。こうして、コンポジット粒子の5つのサンプルが得られ、CNTで被覆された粒子の混合物の初期組成は異なっており、以下の表1に定める。誘電率、AC導電率、および損失正接の特性を、それぞれ、出発混合物の炭化ケイ素粒子/アルミナ粒子比の関数として図13、14、および15に表し、前記粒子は、CNTで被覆されている。
金型温度を60℃に維持した状態にて、1.6MPaの圧力を用いた1分間のコンポジットの射出成型(Micro 5cm3 Injection Molder、DSM)
によって、厚さ1.5mmのブロックを作製した。次に、温度を60℃から周囲温度まで低下させる。

0089

作製した各サンプル1〜5の特徴を以下の表1に与える。結果を、図13〜15に示す。

0090

実施例

0091

参考文献
[1] Q.M. Zhang, V. Bharti and X. Zhao, Science, 1998, 280, 2101.
[2] W.J. Li, Q.J. Meng, Y.S. Zheng, Z.C. Zhang, W.M. Xia and Z. Xu, Appl. Phys. Lett., 2010, 96, 192905.
[3] J.K. Yuan, Z.M. Dang, S.H. Yao, J.W. Zha, T. Zhou, S.T. Li and J. Bai, J. Mater. Chem., 2010, 20, 2441.

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