図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2015年12月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

べと病に対する広範な耐性を備えたホウレンソウ植物及びその後代の提供。

解決手段

べと病Peronospora farinosa f.sp.Spinaciaeに対する広範な耐性をもたらすアレルA、アレルVt、及びアレルCから成るアレルの独自の組み合わせをゲノム内に含むSpinacia oleraceaホウレンソウ植物。特定の態様において、別個多型分子マーカを含む組成物、及び、べと病に対する耐性を備えた植物又は生殖質生産、使用、同定、選択等を行う方法。

概要

背景

べと病は、植物病原菌Peronospora farinosa f.sp.Spinaciae(Pfs)が引き起こすものであり、ホウレンソウ、特に最も一般的な栽培ホウレンソウ種であるSpinacia oleraceaにとって、世界全体で経済的に重要な病気となっている。現在、べと病(DM)の原因となる病原体は、14レースが公的に認められているが、新たな分離菌が今でも毎年発見及び命名されている。これまで、ホウレンソウにおけるDMに対する耐性は、不完全且つレース特異的であると考えられてきた。したがって、病原体の新たな株がホウレンソウ植物の耐性を克服する能力のため、Peronospora farinosa f.sp.spinaciaeに対する有効なレベルの耐性を備えたホウレンソウ変種の開発は困難になると共に、その重要性が更に高まりつつある。

概要

べと病に対する広範な耐性を備えたホウレンソウ植物及びその後代の提供。べと病Peronospora farinosa f.sp.Spinaciaeに対する広範な耐性をもたらすアレルA、アレルVt、及びアレルCから成るアレルの独自の組み合わせをゲノム内に含むSpinacia oleraceaホウレンソウ植物。特定の態様において、別個多型分子マーカを含む組成物、及び、べと病に対する耐性を備えた植物又は生殖質生産、使用、同定、選択等を行う方法。なし

目的

本発明は、本明細書に記載のアレルAをゲノム内に含むSpinacia oleraceaホウレンソウ植物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

アレルAをゲノム内に含むSpinaciaoleraceaホウレンソウ植物

請求項2

Peronosporafarinosaf.sp.Spinaciaeに対する広範な耐性を与えるアレルのヘテロ接合性の組み合わせをゲノム内に含むSpinaciaoleraceaホウレンソウ植物。

請求項3

前記広範な耐性は、Peronosporafarinosaf.sp.spinaciae(Pfs)の少なくとも10レースに対する耐性を含む、請求項2記載のホウレンソウ植物。

請求項4

アレルの前記組み合わせは、アレルA、アレルVt、及びアレルCから成る群から選択される、請求項2記載のホウレンソウ植物。

請求項5

アレルの前記組み合わせは、アレルA及びCを含む、請求項3記載のホウレンソウ植物。

請求項6

アレルの前記組み合わせは、アレルA及びVtを含む、請求項3記載のホウレンソウ植物。

請求項7

アレルの前記組み合わせは、アレルC及びVtを含む、請求項3記載のホウレンソウ植物。

請求項8

前記植物は、Peronosporafarinosaf.sp.Spinaciaeレース7、8、10、11、12、14、及び分離菌UA4712に対する耐性を有する、請求項3記載のホウレンソウ植物。

請求項9

前記植物は、Peronosporafarinosaf.sp.Spinaciaeレース7、8、10、11、12、13、及び14に対する耐性を有する、請求項3記載のホウレンソウ植物。

請求項10

前記植物は、Peronosporafarinosaf.sp.Spinaciaeレース7、8、10、11、12、13、及び分離菌UA4712に対する耐性を有する、請求項3記載のホウレンソウ植物。

請求項11

前記アレルA、アレルC、又はアレルVtは、それぞれATCC受託番号PTA−120472、ATCC受託番号PTA−12486、又はATCC受託番号PTA−12041として寄託された種子と遺伝源を共有している、請求項4記載のホウレンソウ植物。

請求項12

耐性は、SEQIDNO:1乃至25から成る群から選択された少なくとも1つの配列と遺伝的に連鎖する、請求項3記載のホウレンソウ植物。

請求項13

前記植物は、インブレッドである、請求項1記載のホウレンソウ植物。

請求項14

前記植物は、ハイブリッドである、請求項1記載のホウレンソウ植物。

請求項15

Peronosporafarinosaf.sp.Spinaciaeレース7及び13に対する劣性耐性を含む、請求項1記載のホウレンソウ植物。

請求項16

請求項2記載の植物を産出する種子。

請求項17

前記植物は、葉、、根、花、又は細胞である、請求項2記載の植物の植物部位

請求項18

Peronosporafarinosaf.sp.Spinaciaeに対する広範な耐性を備えたホウレンソウ植物の種子を生産する方法であって、(a)アレルA、アレルVt、及びアレルCから成る群から選択された少なくとも2つのアレルを集合的に含む第1のホウレンソウ植物及び第2のホウレンソウ植物を交配させることと、(b)Peronosporafarinosaf.sp.Spinaciaeに対する広範な耐性を与える前記アレルのヘテロ接合性の組み合わせを含む、前記交配により生じた少なくとも第1の種子を取得することと、を含む方法。

請求項19

更に、Peronosporafarinosaf.sp.Spinaciaeに対する広範な耐性を与える前記アレルのヘテロ接合性の組み合わせを含む、前記交配により生じた種子の個体群を取得することを含む、請求項18記載の方法。

請求項20

前記第1のホウレンソウ植物は、アレルAを含み、前記第2のホウレンソウ植物は、アレルCを含む、請求項18記載の方法。

請求項21

前記第1のホウレンソウ植物は、アレルAを含み、前記第2のホウレンソウ植物は、アレルVtを含む、請求項18記載の方法。

請求項22

前記第1のホウレンソウ植物は、アレルCを含み、前記第2のホウレンソウ植物は、アレルVtを含む、請求項18記載の方法。

請求項23

前記第1のホウレンソウ植物又は前記第2のホウレンソウ植物は、前記アレルA、アレルVt、又はアレルCについてホモ接合性である、請求項18記載の方法。

請求項24

前記第1のホウレンソウ植物及び前記第2のホウレンソウ植物は、アレルA、アレルVt、及びアレルCから成る群から選択された前記2つのアレルについてホモ接合性である、請求項18記載の方法。

請求項25

請求項18記載の方法により生産された種子。

請求項26

第1のアレルは、アレルAであり、第2のアレルは、アレルCである、前記請求項25記載の種子。

請求項27

第1のアレルは、アレルAであり、第2のアレルは、アレルVtである、前記請求項25記載の種子。

請求項28

第1のアレルは、アレルCであり、第2のアレルは、アレルVtである、前記請求項25記載の種子。

請求項29

Peronosporafarinosaf.sp.Spinaciaeに対する耐性をホウレンソウ植物に導入する方法であって、(a)A、Vt、及びCから成る群から選択された第1のアレルをゲノム内に含む第1のホウレンソウ植物を、第2の別個のアレルをゲノム内に含む第2のホウレンソウ植物と交配させることと、(b)Peronosporafarinosaf.sp.Spinaciaeに対する耐性について、前記第1のアレルを含む少なくとも1つの後代植物を、前記後代植物のゲノム内においてSEQIDNO:1乃至25から成る群から選択された核酸配列の存在を検出することにより選択することと、を含む方法。

請求項30

前記交配は、後代植物の個体群を生産することを含む、請求項29記載の方法。

請求項31

SEQIDNO:1乃至25から成る群から選択された少なくとも2つの核酸配列の存在について、前記後代植物を選別することを含む、請求項30記載の方法。

請求項32

請求項29記載の方法により生産された植物。

請求項33

Peronosporafarinosaf.sp.Spinaciaeに対する耐性を与える所望のアレルを含む植物を同定する方法であって、SEQIDNO:1乃至25から成る群から選択された少なくとも第1の多型核酸配列を、前記植物のゲノム内において検出することを含む方法。

請求項34

SEQIDNO:1乃至25から成る群から選択された少なくとも2つの多型核酸配列を、前記植物のゲノム内において検出することを含むとして更に定義され、前記多型核酸配列の存在は、アレルA、Vt、及びCから選択されたPeronosporafarinosaf.sp.Spinaciaeに対する耐性を与える少なくとも2つのアレルの、前記植物における存在を示す、請求項33記載の方法。

請求項35

請求項33記載の方法により得られた植物。

請求項36

(a)、(b)、及び(c)として指定された異なる群において表される少なくとも2つのDNA配列を含むホウレンソウ植物、細胞、又は細胞含有植物部位:(a)SEQIDNO:2、SEQIDNO:5、SEQIDNO:7、SEQIDNO:10、SEQIDNO:13、SEQIDNO:16、SEQIDNO:19、又はSEQIDNO:22を含むDNA配列、(b)SEQIDNO:1、SEQIDNO:4、SEQIDNO:9、SEQIDNO:12、SEQIDNO:15、SEQIDNO:18、又はSEQIDNO:21を含むDNA配列、及び(c)SEQIDNO:3、SEQIDNO:6、SEQIDNO:8、SEQIDNO:11、SEQIDNO:14、SEQIDNO:17、SEQIDNO:20、又はSEQIDNO:23を含むDNA配列。

請求項37

SEQIDNo:1乃至25から成る群から選択されたDNA配列。

技術分野

0001

本発明は、植物育種分野に関し、詳しくは、べと病に対する耐性を備えたホウレンソウ植物生産するための方法及び組成物に関する。

背景技術

0002

べと病は、植物病原菌Peronospora farinosa f.sp.Spinaciae(Pfs)が引き起こすものであり、ホウレンソウ、特に最も一般的な栽培ホウレンソウ種であるSpinacia oleraceaにとって、世界全体で経済的に重要な病気となっている。現在、べと病(DM)の原因となる病原体は、14レースが公的に認められているが、新たな分離菌が今でも毎年発見及び命名されている。これまで、ホウレンソウにおけるDMに対する耐性は、不完全且つレース特異的であると考えられてきた。したがって、病原体の新たな株がホウレンソウ植物の耐性を克服する能力のため、Peronospora farinosa f.sp.spinaciaeに対する有効なレベルの耐性を備えたホウレンソウ変種の開発は困難になると共に、その重要性が更に高まりつつある。

0003

一態様において、本発明は、本明細書に記載のアレルAをゲノム内に含むSpinacia oleraceaホウレンソウ植物を提供する。他の態様において、本発明は、Peronospora farinosa f.sp.Spinaciaeに対する広範な耐性を与えるアレルのヘテロ接合性の組み合わせをゲノム内に含むSpinacia oleraceaホウレンソウ植物を提供する。一実施形態において、広範な耐性は、Peronospora farinosa f.sp.spinaciae(Pfs)の少なくとも10レースに対する耐性を含む。他の実施形態において、広範な耐性を与えるアレルの組み合わせは、アレルA、アレルVt、及びアレルCから成る群から選択されたアレルの組み合わせである。他の実施形態において、アレルの組み合わせは、アレルA及びCを含み、植物は、少なくともPeronospora farinosa f.sp.Spinaciaeレース7、8、10、11、12、14、及び分離菌UA4712に対する耐性を有し、アレルの組み合わせは、アレルA及びVtを含み、植物は、少なくともPeronospora farinosa f.sp.Spinaciaeレース7、8、10、11、12、13、及び14に対する耐性を有し、或いは、アレルの組み合わせは、アレルC及びVtを含み、植物は、少なくともPeronospora farinosa f.sp.Spinaciaeレース7、8、10、11、12、13、及び分離菌UA4712に対する耐性を有する。他の実施形態において、アレルA、アレルC、及びアレルVtを含む種子の代表試料は、それぞれATCC受託番号PTA−120472、ATCC受託番号PTA−12486、及びATCC受託番号PTA−12041として寄託されている。他の実施形態において、アレルA、アレルC、及び/又はアレルVtは、SEQID NO:1乃至25の群から選択された少なくとも1つの配列と遺伝的に連鎖する。

0004

他の実施形態において、本発明の植物は、ATCC受託番号PTA−120472、ATCC受託番号PTA−12486、又はATCC受託番号PTA−12041として寄託された種子と遺伝源を共有するアレルA、アレルC、及び/又はアレルVtを含む。他の実施形態において、本発明の植物は、インブレッド又はハイブリッドにし得る。更に他の実施形態において、本発明は、このような植物、又はこのような植物の植物部位を産生する種子を提供する。他の実施形態において、植物部位は、分裂組織子葉花粉、葉、、根、雌蘂、花、細胞、及びから成る群から選択される。更に他の実施形態において、本発明は、こうしたホウレンソウ植物の収穫された葉を含む食品を提供する。

0005

他の態様において、本発明は、Peronospora farinosa f.sp.Spinaciaeに対する広範な耐性を与えるアレルのヘテロ接合性の組み合わせをゲノム内に含むSpinacia oleraceaホウレンソウ植物を提供し、一方のアレルは、Peronospora farinosa f.sp.Spinaciaeレース7及び13に対する劣性耐性を与える。一実施形態において、広範な耐性は、Peronospora farinosa f.sp.Spinaciae(Pfs)の少なくとも10レースに対する耐性を含む。他の実施形態において、一方のアレルはアレルVt、他方のアレルはアレルCであり、又は一方のアレルはアレルA、他方はアレルVtであり、又は一方のアレルはアレルA、他方はアレルCである。

0006

他の態様において、本発明は、Peronospora farinosa f.sp.Spinaciaeに対する広範な耐性を備えたホウレンソウ植物を生産する方法であって、(a)A、Vt、及びCから成る群から選択された第1のアレルをゲノム内に含む第1のホウレンソウ植物を、A、Vt、及びCから成る群から選択された第2のアレルをゲノム内に含む第2のホウレンソウ植物と交配させ、ハイブリッド後代植物個体群を生産することと、(b)Peronospora farinosa f.sp.Spinaciaeに対する広範な耐性を与える前記第1のアレルと前記第2のアレルとの組み合わせを含む前記個体群から、少なくとも1つのハイブリッド後代植物を選択することと、を含む方法を提供する。一実施形態において、方法は、更に、ハイブリッド植物の個体群の生産を含む。他の実施形態において、第1のホウレンソウ植物はアレルA、第2のホウレンソウ植物はアレルCを含み、又は第1のホウレンソウ植物はアレルA、第2のホウレンソウ植物はアレルVtを含み、又は第1のホウレンソウ植物はアレルC、第2のホウレンソウ植物はアレルVtを含む。他の実施形態において、本発明は、こうした方法により生産されたハイブリッド後代植物を提供する。更に他の実施形態において、植物の第1のアレルはアレルA、第2のアレルはアレルCであり、又は第1のアレルはアレルA、第2のアレルはアレルVtであり、又は第1のアレルはアレルC、第2のアレルはアレルVtである。

0007

他の態様において、本発明は、Peronospora farinosa f.sp.Spinaciaeに対する耐性をホウレンソウ植物に導入する方法であって、(a)A、Vt、及びCから成る群から選択された第1のアレルをゲノム内に含む第1のホウレンソウ植物を、第2の別個のアレルをゲノム内に含む第2のホウレンソウ植物と交配させることと、(b)Peronospora farinosa f.sp.Spinaciaeに対する耐性について、前記第1のアレルを含む少なくとも1つの後代植物を、SEQID NO:1乃至25から選択された配列の、植物ゲノム内における存在に基づいて選択することと、を含む方法を提供する。他の実施形態において、方法は、前記植物のゲノムにおいて、SEQ ID NO:1乃至25から成る群から選択された少なくとも2つの多型核酸配列を検出することを含み、多型核酸配列の存在は、アレルA、Vt、及びCから選択されたPeronospora farinosa f.sp.Spinaciaeに対する耐性を与える少なくとも2つのアレルが植物に存在することを示す。

0008

更に他の態様において、本発明は、アレルA、Vt、及びCのうちの異なるアレルに関連する少なくとも2つの多型DNA配列を含むホウレンソウ植物、細胞、又は細胞含有植物部位を提供する。一実施形態において、提供されるホウレンソウ植物、細胞、又は細胞含有植物部位は、(a)、(b)、及び(c)として指定されたもののうち異なる群において表される少なくとも2つのDNA配列を含み、前記群は、次のように構成される:(a)SEQID NO:2、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:10、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:19、又はSEQ ID NO:22を含むDNA配列、(b)SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:12、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:18、SEQ ID NO:21、又はSEQ ID NO:22を含むDNA配列、及び(c)SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:14、SEQ ID NO:17、SEQ ID NO:20、又はSEQ ID NO:23を含むDNA配列。本発明は、更に、SEQ ID No:1乃至25から成る群から選択されたDNA配列を提供する。

0009

配列表の簡単な説明
SEQID NO:1 −スキャフォールドSF63815に対応し、アレルCを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:2 − スキャフォールドSF63815に対応し、アレルAを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:3 − スキャフォールドSF63815に対応し、アレルVtを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:4 − スキャフォールドSF59002に対応し、アレルCを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:5 − スキャフォールドSF59002に対応し、アレルAを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:6 − スキャフォールドSF59002に対応し、アレルVtを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:7 − スキャフォールドSF59002に対応し、アレルAを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:8 − スキャフォールドSF59002に対応し、アレルVtを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:9 − スキャフォールドSF95487に対応し、アレルCを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:10 − スキャフォールドSF95487に対応し、アレルAを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:11 − スキャフォールドSF95487に対応し、アレルVtを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:12 − スキャフォールドSF90906に対応し、アレルCを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:13 − スキャフォールドSF90906に対応し、アレルAを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:14 − スキャフォールドSF90906に対応し、アレルVtを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:15 − スキャフォールドSF90906に対応し、アレルCを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:16 − スキャフォールドSF90906に対応し、アレルAを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:17 − スキャフォールドSF90906に対応し、アレルVtを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:18 − スキャフォールドSF34732に対応し、アレルCを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:19 − スキャフォールドSF34732に対応し、アレルAを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:20 − スキャフォールドSF34732に対応し、アレルVtを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:21 − スキャフォールドSF34732に対応し、アレルCを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:22 − スキャフォールドSF34732に対応し、アレルAを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:23 − スキャフォールドSF34732に対応し、アレルVtを判定するDNA配列。
SEQ ID NO:24 − スキャフォールドSF62749のアレルA、C、及びVtに対応するDNA配列。
SEQ ID NO:25 − スキャフォールドSF178637のアレルA、C、及びVtに対応するDNA配列。

図面の簡単な説明

0010

図1は、実施例3に記載の3つのマッピング個体群から収集された遺伝子型及び表現型から組み立てた3つの連鎖群を表すアレルA、Vt、及びCを示す図である。
図2Aは、ハイブリッド及び3元ハイブリッドを開発するための可能な育種方法を示す図である。
図2Bは、ハイブリッド及び3元ハイブリッドを開発するための可能な育種方法を示す図である。
図3は、アレルC、A、及びVtに対応する多型を含むスキャフォールドの配列アライメントを示す図であって、アレル間の多型が網掛けにより表され、ホウレンソウにおけるべと病耐性アレルC、A、及び/又はVtの存在を同定及び/又は判定するために使用可能となる図である。

0011

本発明は、べと病(DM)に対する耐性を備えたホウレンソウ変種の開発のための方法及び組成物を提供する。本発明は、A、Vt、及びCと命名された、Spinacia oleraceaの3つの別個のアレルの同定を提供する。これらのアレルは、DMに対する独自の広範な耐性を備えたホウレンソウ植物を得るために、様々な組み合わせで用いることができる。

0012

3つのアレルは、ホウレンソウ系統SMBS011−1162MからA、SMB−66−1143MからC、及びSSB−66−1131MからVtとして定めたものであり、Spinacia oleraceaにおいて同定され、既存及び新たなDM株に対する耐性をもたらすことが発見された。各アレルは、特定の1組のレース及び/又は分離菌に対する耐性を有することが発見された。アレルは、様々な組み合わせで、所望のDM耐性を備えたハイブリッドを作成するために用いることができる。

0013

本明細書で更に詳細に示すように、アレルCは、レース1、2、3、4、5、6、7、8、10と、新たに発見された、レース15の候補株であるPfs分離菌UA4712とに対する耐性を与えることが分かった。アレルAは、Peronospora farinosa(Pfs)レース1、3、5、7、8、11、12、13、及び14に対する耐性を与えることが分かった。レース7及び13に対する耐性は、殆どのDMレースとは異なり、劣性遺伝する。アレルVtは、レース1、2、3、4、5、6、7、8、10、11、12、及び13に対する耐性を与えることが分かった。これらの新たに特徴付けされたアレルは、新規のヘテロ接合性の組み合わせで用いて、幅広いDM耐性を備えたホウレンソウ植物を得ることができる。ホウレンソウ植物は、インブレッド植物及び/又はハイブリッド植物にしてよく、本明細書に記載のアレルの様々な組み合わせを含むことができる。

0014

例えば、本発明の一実施形態によれば、アレルC及びVtは、ホウレンソウ植物(即ち、ヘテロ接合型ホウレンソウ植物)に存在し、Pfsレース1乃至8、10乃至13、及び新たに発見されたPfs分離菌UA4712に対する耐性をもたらすことができる。他の実施形態において、アレルA及びVtは、ホウレンソウ植物に存在し、Pfsレース1乃至8及び10乃至14に対する耐性をもたらすことができる。アレルVtは、アレルAによる劣性耐性を補完する。同様に、アレルA及びCが共にホウレンソウ植物に存在する場合、植物は、Pfsレース1乃至8、10乃至12、14、及びUA4712に対して耐性となる。アレルは、任意の組み合わせで利用して、特定の市場又は領域に対して所望の耐性を提供することができる。例えば、アレルC及びVtを有するハイブリッドは、Pfs14を除く全てのPfsレースに対する耐性を示す。Pfsレース14は、欧州では発生しないため、このハイブリッドは、その地勢において完全な耐性を有することになる。他の例として、アレルA及びVtを有するハイブリッドは、分離菌UA4712を除く全てのPfsレースに対する耐性を示す。新たな分離菌UA4712が見つかっている場所は限られているため、このハイブリッドは、多くの地域で完全な耐性を有する。

0015

更に他の実施形態において、記載した全てのDMレース及び分離菌UA4712に対する耐性を有する3元ハイブリッドが考えられる。本発明によれば、限定ではないが、A、C、及びVtを含む本明細書に記載の1つ又は2つのアレルを含むホウレンソウ植物は、限定ではないが、A、C、及びVtを含む第2又は第3のアレルを含む第2の別個のホウレンソウ植物と交配させ、有益な1組の本明細書に記載のアレルを含むハイブリッドホウレンソウ植物を生産することができる。

0016

本明細書において更に説明するように、アレルは、DMに対する所望の耐性をもたらす任意の組み合わせで、選択されたホウレンソウ変種に移入することができる。本発明によれば、こうしたDMに対する耐性を与えるアレルは、特定のホウレンソウ変種又は栽培品種における任意の所望のゲノム的背景に移入し得る。例えば、本発明による所定のDM耐性アレルを含む開始ホウレンソウ植物を、十分な世代数に亘り自花受精させ、DMに対する耐性を与えるアレルについてホモ接合型であるインブレッドホウレンソウ変種を生産することができる。こうしたインブレッド植物は、その後、別個のDM耐性アレルを含む他のホウレンソウ植物と交配させ、本明細書に記載した、DMに対する望ましい耐性を与えるアレルの組み合わせを含むホウレンソウインブレッド又はハイブリッドを安定的に生産し得る。本発明によるDMに対する耐性を示すホウレンソウ植物は、更に、他のホウレンソウ植物と交配させ、本発明による選択を行うことにより、本明細書に記載のアレルの任意の所望の組み合わせを備えた新しいDM耐性ホウレンソウインブレッド又はハイブリッドを取得し得る。

0017

DMの特定のレースに対する耐性を与える他のアレルは、ホウレンソウにおいて以前から同定されているが、こうしたアレルは、ハイブリッドの組み合わせであっても、Peronospora farinose(Pfs)の一部のレースに対する耐性しか付与していない。DMに対する非宿主耐性も、Spinacia turkestanica及びSpinacia tetrandra等のホウレンソウの近縁野生種において発見される場合がある。しかしながら、近縁野生種由来の遺伝子は、収量及び品質を含む商業的特性にとって負のドラッグをもたらす場合が多い。近縁野生種に見られる好ましくないアレルは、DM耐性アレルと共にエリート生殖質に導入される場合が多い。本発明は、レース特異的且つ広範なDM耐性を提供する、新規のS.oleracea耐性源、アレル、及びマーカを記載する。

0018

本発明の一実施形態において、DMに対する耐性を与えるアレルA、C、及びVtは、遠位位置において配列スキャフォールドSF34732及びSF63815、近位位置においてSFSF59002、SF95487、及びSF90906内の共通のマーカにより、ホウレンソウ第6連鎖群に存在するものとして定義し得る。耐性アレルに関連する判定用ヌクレオチド配列は、SEQID NO:1乃至25に記載している。アレルA、C、及びVt間の多型は、図3に示している。他の実施形態において、DMに対する広範な耐性を提供するアレルは、種子の代表寄託物がATCCにより受託番号PTA−120472、PTA−12486、及びPTA−12041の下でそれぞれ作成された系統種SMBS011−1162M、SMB−66−1143M、及びSSB−66−1131Mから選択された遺伝源に由来するか、又はこれを共有するものとして定義し得る。

0019

本発明は、更に、DMに対する広範な耐性を備えたホウレンソウ植物を生産する方法と、こうした方法により作成されたホウレンソウ植物及びその部位とを提供する。一実施形態において、核酸配列又はゲノムマーカを用いて、本発明によるアレルを同定し得る。これらの核酸配列は、本発明によるDM耐性付与アレルと、ホウレンソウゲノムにおいて遺伝的に連鎖する多型又はマーカの同定において使用し得る。本発明は、更に、こうした植物と、その生産方法とに由来する食品を提供する。

0020

本発明のDM耐性アレルと連鎖不平衡となる遺伝子マーカにより、基本的には任意のホウレンソウゲノムにDM耐性を効率的に導入することが可能となり得る。また、これにより、コストが高く、時間集約的で、信頼性が低くなる恐れのある表現型アッセイ代用が可能となることで、大幅な経済化がもたらされる。更に、特定の遺伝子型を標的とすることにより、特定の良好な表現型の頻度を明示的に操作するように育種プログラムを設計することができる。こうした関連性の忠実度を継続的に監視することにより、予測能力が維持された状態が確保され、したがって、情報に基づく育種決定を保証し得る。

0021

本発明によれば、当業者は、本明細書に記載の系統種等から、望ましいDM耐性表現型を有する候補生殖質源を同定し得る。本発明の一実施形態は、任意の付加的なホウレンソウ系統種から、DMに対する広範な耐性を与えるアレルを取得するために、本発明の材料及び方法を用いることを含む。限定ではないが、ホウレンソウ第6染色体由来の配列スキャフォールドを含め、本明細書に記載の情報を用いることで、DM耐性を、他の任意のホウレンソウ変種に移入することができる。

0022

ホウレンソウ育種プログラムにおけるホウレンソウ変種の開発では、一般に、ホモ接合型インブレッド系統の開発と、これらの系統の交配と、結果的に生じたハイブリッド植物の評価とが必要となる。ホウレンソウ育種プログラムでは、2つ以上のインブレッド系統又は他の様々な生殖質源由来の遺伝的背景を組み合わせて、育種個体群としたものから、自家受粉と所望の表現型の選択とにより、新たなインブレッド系統を開発する。ハイブリッドも、植物育種材料のソースとして、或いは新たなホウレンソウ系統を開発又は導出するソース個体群として用いることができる。当該技術分野において公知であり、ホウレンソウ育種プログラムにおいて用いられる植物育種手法には、限定ではないが、循環選択戻し交配倍加半数体家系育種、遺伝子マーカ強化選択、及び形質転換が含まれる。多くの場合、こうした手法の組み合わせが用いられる。したがって、ハイブリッド由来のインブレッド系統は、上述した植物育種手法を用いて開発することができる。新たなインブレッド系統は、他のインブレッド系統と交配させることが可能であり、こうした交配によるハイブリッドを評価して、そのうちどれが商業的可能性を有するかを判定する。

0023

本発明の手法は、望ましい耐病性表現型を、こうした表現型を与えるアレル又は座位に遺伝的に連鎖する遺伝子マーカを同定することにより同定するために使用し得る。本発明によれば、当業者は、例えば、ホウレンソウゲノムにおけるSNP及び/又はインデルに基づいた分子マーカアセイを開発し得る。一実施形態において、本発明によるDM耐性ホウレンソウ植物の同定に有用な分子マーカアッセイは、ホウレンソウ第6染色体由来の配列スキャフォールドに基づいて設計し得る。こうした手法には、所望の植物を同定する表現型アッセイを単体で、或いは遺伝的アッセイと組み合わせて含めることにより、本明細書に記載の方法による新たな変種の生産に使用し得る形質に関連するマーカ遺伝子型を更に同定し得る。

0024

本発明は、DMに対する耐性を与えるアレルの組み合わせを含む栽培ホウレンソウ植物の生産を提供する。ホウレンソウ生産の成功は、様々な園芸活動に対する配慮に左右される。これらには、適切な施肥に特に配慮した土壌管理、適切な間隔での作物定着雑草防除、及びミツバチ等の授粉用昆虫の導入、灌漑、及び有害生物管理が含まれる。
ホウレンソウ作物は、種子から、或いは移植により、定着させることができる。移植することで、直播きにより生産される作物に比べ、早期に作物が生じる。移植は、特に3倍体種子のように種子のコストが高く直播きにリスクが伴う場合、完全に生育した植物を素早く達成するのに役立つ。

0025

べと病に対する耐性を備えたホウレンソウ植物の開発
本開示では、DMに対する広範な耐性を与える栽培ホウレンソウ由来のアレル及びその組み合わせと、マーカ支援選択及び/又はマーカ支援戻し交配等により、座位の追跡及び所望の生殖質への移入に使用可能なホウレンソウ第6染色体由来の配列スキャフォールドとを特定する。

0026

本発明は、こうした任意のアレル及び/又はこうしたアレル他の耐性座位との任意の組み合わせを追跡し、所定の遺伝的背景に導入することを提供する。本明細書記載のアレルにより付与されたDMに対する耐性を、ある遺伝子型から他の遺伝子型へマーカ支援選択により移入し得ることは、当業者に理解されよう。その結果、DMに対する耐性を有する生殖質源を選択することができる。こうしたアレルを用いて、育種者は、DMに対する耐性を備えたホウレンソウ植物を選択し、本明細書記載の領域に対するマーカ支援選択を用いた育種中に、こうした表現型を追跡し得る。本発明によれば、隣接マーカによる選別は、単一の耐性アレルについて分離した家系において所望のDM耐性を保有する後代を選択する上で十分となり得る。更に、例えば、あるアレルとは適合性相互作用を示し、他のアレルとは不適合性相互作用を示す様々なレースによる表現型の選別により、マーカを補完し、2つ以上のハプロタイプについて分離した個体群において所望の耐性を備えた個体を選択可能であることは、当業者に理解されよう。

0027

べと病に対する耐性を有するホウレンソウハイブリッドの開発
本明細書に記載したように、本発明によるホウレンソウ植物は、アレルC、アレルA、及びアレルVtの任意のヘテロ接合性の組み合わせを含み、幅広いDM耐性を付与し得る。例えば、一実施形態において、アレルC及びVtは、ヘテロ接合型ホウレンソウ植物に存在してPfsレース1乃至8、10乃至13、及び新たに発見されたPfs分離菌UA4712に対する耐性を付与することができる。他の実施形態において、アレルA及びVtは、ホウレンソウ植物に存在してPfsレース1乃至8及び10乃至14に対する耐性を付与することが可能であり、又はアレルA及びCは、ホウレンソウ植物に存在してPfsレース1乃至8、10乃至12、14、及びUA4712に対する耐性を付与することができる。更に、本発明によれば、記載した全てのDMレース及び分離菌UA4712に対する耐性を有する3元ハイブリッドがある。こうした本明細書に記載の1つ又は2つのアレルを含むホウレンソウ植物は、本明細書に記載の第2又は第3のアレルを含む第2の別個のホウレンソウ植物と交配させ、有益な一組の本明細書に記載のアレルを含むハイブリッドホウレンソウ植物を生産し得る。

0028

新規の耐性遺伝子を、受け入れ可能な市販型に移入するプロセスは、困難なプロセスとなる場合があり、リンケージドラッグ、エピスタシス、及び低い遺伝率等の要因により複雑化する恐れがある。形質の遺伝率は、遺伝的分散に起因する表現型変異の割合であり、0乃至1.0で変化する。したがって、1.0に近い遺伝率を有する形質は、環境により大きく影響されない。当業者は、高い遺伝率を有する園芸的形質を備えた商業用系統を形成することの重要性を認識しており、これは、こうした栽培品種により、栽培者が均一な市場規格の作物を生産することが可能となるためである。

0029

本明細書に記載の耐性アレルを組み合わせて、特に、DMレースの混合群が発生し得る土地において耐性を改良可能であることは、当業者に理解されよう。本発明によれば、本明細書記載のアレルは、マーカ支援及び/又は表現型選択により、ハイブリッドの親に移入し得る。育種者は、レース特異性を相互に補完し、DMに対する幅広い耐性を達成するアレルを選択し得る。記載した耐性ドナーは、結合能力が実証されたインブレッドと交配させる。各初期交配から生じたF1は、その後、レシピエント遺伝子型、即ち、反復親と戻し交配させる。本発明によれば、ヘテロ接合相で耐性を保有する個体は、マーカ支援及び/又は表現型選択を用いて選択される。この戻し交配及び選択ステップは、例えば、3回繰り返す。所望の耐性アレルを保有する個体は、その後、自家受粉を、例えば、単粒系統法により2世代に亘り行う。育種者は、各家系の後代から所望の耐性アレルを保有するインブレッドホウレンソウ植物を回収し、それぞれの反復親と同じ、好ましくは少なくとも95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性を有する遺伝的背景に導入する。商業用の耐性栽培品種は、相補的な耐性アレルをそれぞれ備えた親系統の交配により生成され、これにより、優れた耐性を有するハイブリッドが作出される。

0030

本発明によれば、複数の耐性ドナーを、個別に同じレシピエント遺伝子型と交配し得る。上述した戻し交配及び選択ステップに続いて、反復親と同じ、好ましくは少なくとも95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性を有する遺伝的背景に導入された、別個の耐性アレルを保有するインブレッドホウレンソウ植物を取得し得る。異なる耐性アレルを、同一の固定された遺伝的背景、即ち、準同質遺伝子系統において維持し得ることは、当業者に理解されよう。耐性アレルについて準同質遺伝子型のインブレッドを作出するステップは、任意のハイブリッドの両方のインブレッド親に適用することができる。本発明によれば、育種者は、1つの親系統に由来する2つの準同質遺伝子系統を交配してF1種子親を生成することにより3元ハイブリッドを作出し得る。F1種子親は、相補的な耐性アレルを保有する第3の親と交配させる。結果的に生じた3元ハイブリッドは、DM耐性アレルの相補的組み合わせを除き、均一となる。ハイブリッド植物は、反復親と同じ、好ましくは少なくとも95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性を有する遺伝的背景を常に共有し、耐性アレルの様々な組み合わせを保有する。本明細書記載のアレルにより、幅広いDM耐性を備えた商業用変種の安定生産が可能となる。更に、本発明は、個別のDM集団を有する各地域及び/又は領域用のホウレンソウ植物を提供するために異なる組み合わせで使用可能なアレルを提供する。加えて、耐性克服レース又は新生分離菌が存在する時に、病原体の圧力を低減する耐性アレルの混合を備えた単一変種を得ることができる。

0031

DM耐性に関連するゲノム領域、多型核酸、及びアレル
出願者は、ハイブリッド(ヘテロ接合型)ホウレンソウ植物において特定の組み合わせで共に存在する場合に、DMに対する広範な耐性を与える、栽培ホウレンソウS.oleracea由来の3つのアレルを発見した。本明細書において概要を述べた方法を用いて、これらのアレルは、ホウレンソウ第6染色体上で、遠位位置において配列スキャフォールドSF34732及びSF63815、近位位置においてSF59002、SF95487、及びSF90906、或いは、それに対して少なくとも95%の同一性を有する配列であって、少なくとも96%、97%、98%、99%、又は100%の同一性を有するものを含む配列により定義し得る座位に位置することが発見され、こうした領域において、異なる個体群で多型が存在し得ることは当業者に理解されよう。耐性アレルC、A、及び/又はVtの存在を同定又は判定するために使用し得る多型を図3に示す。こうしたヌクレオチド配列の例は、SEQID NO:1乃至25に記載している。こうした配列は、本発明により、植物内の特定のアレルの存在又は同一性を同定又は判定するために使用し得るものであり、したがってDMに対する耐性を保有する植物を同定するために使用し得る。当業者には、更に、S.oleraceaゲノム全体で多くの遺伝子マーカを見つけることが可能であり、マーカは、本明細書記載の配列の隣接配列及びS.oleraceaゲノム全体に位置する他の断片におけるSNP及び/又はインデルから開発し得ることは理解されよう。こうしたマーカは、本発明による耐性アレルの有無を特定する上で有用となる。ホウレンソウゲノムにおけるマーカの例は、例えば、Khattak et al. (Euphytica 148:311-318、2006)に記載されている。本明細書に記載のアレル及びDM耐性付与アレルの同定では、同じ領域にあり、それらに遺伝的に連鎖する(連鎖不平衡にある)他の任意のこうしたマーカの使用が可能となる。

0032

本明細書において特定したゲノム領域、アレル、及び多型マーカは、公開されている物理又は遺伝地図に対してマッピングし、こうした地図に本明細書記載の領域を配置することができる。当業者には、更に、ホウレンソウにおけるDMに対する耐性に関連するアレルと遺伝的に連鎖する本明細書記載の付加的な多型核酸と、DMに対する抵抗性に関連するアレル又はマーカの約40cM、20cM、10cM、5cM、又は1cM内の地図も利用し得ることは理解されよう。

0033

したがって、上述したマーカ及びアレルの状態は、例示的なものである。本開示と一致するホウレンソウにおけるDMに対する耐性に関連した他の多型核酸マーカ及びそのアレル状態により、ホウレンソウ植物を同定する方法は、当業者に認識されよう。更に、ゲノム領域(群)に位置する、或いは本明細書において特定したアレル又は他のマーカに連鎖する他の多型核酸マーカのアレル状態を同定して、ホウレンソウにおけるDMに対する耐性との関連性を判定する方法は、当業者に公知であろう。

0034

レシピエントペアレントに関連するゲノム領域、多型核酸、及び遺伝的背景
ここでは耐性アレルの有無の特定に用いるマーカについて説明する。本発明によれば、耐性座位に関連しない、或いは耐性座位との有意な遺伝連鎖を欠いているホウレンソウゲノム内のマーカにより、遺伝的背景の選択が可能となる。背景の選択の一例は、循環戻し交配スキームにおけるレシピエントペアレントのゲノムの回収であり、その例は本明細書に記載している。循環選択では、良好な特性を保有する同胞間の交配を複数回実施し、後代を選択することにより、1つ以上のエリートペアレントの良好な特質を維持しつつ、DM耐性付与アレルを遺伝的多様性と共に家系に導入させる。ゲノム全体に分布し、本発明の方法による植物の生産に使用し得るホウレンソウ用のマーカの例は、例えば、Khattak et al. (Euphytica 148:311-318、2006)に記載されている。背景の選択と並行した本明細書に記載のDM耐性付与アレルの同定では、ゲノム断片の同じ遺伝子間隔にある任意のマーカと、他の遺伝子間隔にある任意のマーカとの使用が可能となる。

0035

ホウレンソウにおけるDMに対する耐性に関連するゲノム遺伝子座の移入
ここではDMに対する広範な耐性を与えるアレルの組み合わせを含むホウレンソウ植物(S.oleracea)と、その取得方法とを記載する。本発明によれば、マーカ支援遺伝子移入には、1つ以上のマーカにより定められた染色体領域の、ある生殖質から第2の生殖質への移動が含まれる。移入されたゲノム領域を含む交配の子孫は、第1の生殖質(即ち、DMに対する耐性を備えた生殖質)由来の所望の移入ゲノム領域の特徴を示すマーカと、第2の生殖質の所望の遺伝的背景の特徴を示す連鎖及び非連鎖マーカの両方との組み合わせにより同定することができる。

0036

同定されたDM耐性アレルを含む座位、或いはアレル又は座位の移入を、そのアレル又は座位を含むソース生殖質に由来する外来性連鎖DNAが存在しない状態で可能にする本明細書に記載の座位に連鎖及び/又は直に隣接するマーカは、本明細書により提供される。本明細書に記載のDMに対する耐性に関連するアレル又は座位を含む小さなゲノム領域を移入する場合には、そのアレル又は座位を含む、より大きなゲノム領域に直に隣接するテロメア近位又はセントロメア近位マーカの何れかを用いて、その小さなゲノム領域を移入可能であることは、当業者に理解されよう。

0037

したがって、DMに対する耐性に関連する、こうした移入領域を含むホウレンソウ植物又は生殖質であって、残りのゲノム配列の少なくとも10%、25%、50%、75%、90%、又は99%が、他の場合又は通常の場合、他の表現型に関連するゲノム領域を含む植物又は生殖質の特徴を示すマーカを保有するものが、特定の実施形態において提供される。更に、本明細書により提供されるゲノム領域、アレル又は座位、及び/又はマーカに隣接及び/又は直に隣接する密接に連鎖した領域が、他の場合又は通常の場合には表現型に関連するゲノム領域を含むホウレンソウ植物又は生殖質の特徴を示すマーカを保有するゲノム配列を含む遺伝子移入領域を含んだホウレンソウ植物が、更に提供される。

0038

分子支援育種手法
本発明の実施において使用可能な遺伝子マーカには、限定ではないが、制限断片長多型(RFLP)、増幅断片長多型(AFLP)、単純反復配列(SSR)、単純配列長多型(SSLP)、一塩基多型(SNP)、挿入欠失多型(インデル)、縦列反復配列多型(VNTR)、無作為増幅多型DNA(RAPD)、アイソザイム、及び他の当業者に公知のものが含まれる。作物におけるマーカの発見及び開発は、マーカ支援育種活動へ応用するための初期の枠組みを提供する(米国特許公開番号第2005/0204780号、第2005/0216545号、第2005/0218305号、及び第2006/00504538号)。結果的にもたらされる「遺伝子地図」は、特徴付けされた座位(多型核酸マーカ又はアレルを同定可能な他の任意の座位)の互いに対する相対位置を表すものとなる。

0039

単一の核酸の変化のような僅かな変化を含む多型を、多数の方法で分析することができる。例えば、一本鎖高次構造多型分析(Orita et al. Genomics、8(2):271-278、1989)、変性剤濃度勾配ゲル電気泳動法(Myers EPO 0273085、1985)、又は切断断片長多型分析(Life Technologies、Inc.、メリーランド州ゲイザースバーグ、20877)を含む電気泳動手法による検出が可能であるが、DNAシーケンシングマシンが広く利用可能であることから、増幅産物配列決定のみを直接的に行うことが容易となる場合が多い。多型配列の差が判明すれば、後代検定のための迅速なアッセイを設計することが可能となり、一般的には、特異的アレルのPCR増幅PASA、Sommer et al., Biotechniques 12(1):82-87, 1992)、又は複数の特異的アレルのPCR増幅(PAMSA、Dutton et al., Biotechniques 11(6):700-702, 1991)の何らかのバージョンが含まれる。

0040

多型マーカは、組にすることで、植物のフィンガープリントを取得して系統又は変種の同一性の度合いを示すための有用なツールとして機能する(米国特許第6,207,367号)。こうしたマーカは、表現型との関連性を判定するための基礎となるものであり、遺伝獲得量を操作するために用いることができる。本発明の方法の特定の実施形態では、多型核酸を用いて、DMに対する耐性に関連する遺伝子型をホウレンソウ植物において検出すること、DMに対する耐性に関連する遺伝子型を有するホウレンソウ植物を同定すること、及びDMに対する耐性に関連する遺伝子型を有するホウレンソウ植物を選択することが可能となる。本発明の方法の特定の実施形態では、多型核酸を用いて、DMに対する耐性に関連するアレルの組み合わせをゲノム内に含むホウレンソウ植物を生産することが可能となる。本発明の特定の実施形態では、多型核酸を用いて、DMに対する耐性に関連するアレルの組み合わせを含む後代ホウレンソウ植物を育種することが可能となる。

0041

特定の遺伝子マーカは、「優性」又は「共優性」マーカを含み得る。「共優性」マーカは、2つ以上のアレル(2倍体個体当たり2個)の存在を明らかにする。「優性」マーカは、単一のアレルのみの存在を明らかにする。マーカは、2倍体遺伝子座における両方のアレル、又は3倍体又は4倍体遺伝子座における複数のアレルが容易に検出可能となり、環境変異が存在しない、即ち、その遺伝率が1となるような共優性の形で遺伝することが好ましい。マーカの遺伝子型は、一般に、2倍体生物の各座位に2つのマーカアレルを含む。各座位のマーカアレル組成は、ホモ接合性とヘテロ接合性との何れかにすることができる。ホモ接合性は、座位の両方のアレルが同一の核酸配列により特徴付けられる状態である。ヘテロ接合性は、座位におけるアレルの異なる状態を示す。

0042

遺伝子多型の有無を判定するための(即ち、遺伝子型判定のための)核酸に基づく分析は、同定、選択、遺伝子移入等の育種プログラムにおいて用いることができる。遺伝子多型分析用の様々な遺伝子マーカが利用可能であり、当業者に公知である。分析は、DM耐性表現型に関係又は関連する遺伝子マーカを含む、或いはこれと連鎖する遺伝子、遺伝子の一部、QTL、アレル、又はゲノム領域を選択するために使用し得る。

0043

本明細書での使用において、核酸分析法には、限定ではないが、PCRに基づく検出方法(例えば、TaqManアッセイ)、マイクロアレイ法質量分析に基づく方法及び/又は全ゲノム配列決定を含む核酸配列決定法が含まれる。特定の実施形態において、DNA、RNA、又はcDNA試料における多型部位の検出は、核酸増幅法の使用により容易となり得る。こうした方法は、多型部位に渡る、或いは、その部位と、その部位に対して遠位又は近位に位置する配列とを含むポリヌクレオチドの濃度を特異的に増加させる。こうした増幅分子は、ゲル電気泳動法蛍光検出法、又は他の手段により容易に検出することができる。

0044

こうした増幅を達成する一方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(Mullis et al. Cold Spring Harbor Symp. Quant. Biol. 51:263-273、1986、欧州特許第50,424号、欧州特許第84,796号、欧州特許第258,017号、欧州特許第237,362号、欧州特許第201,184号、米国特許第4,683,202号、米国特許第4,582,788号、及び米国特許第4,683,194号)を利用し、2本鎖形態において多型を定義する近位配列に対してハイブリダイズ可能なプライマ対を用いる。質量分析に基づくDNAタイピング方法を用いることもできる。こうした方法は、米国特許第6,613,509号及び第6,503,710号、及びそれらに記載の参考文献において開示されている。

0045

DNA配列内の多型は、限定ではないが、出典を明記することによりその開示内容全体を本願明細書の一部とした米国特許第5,468,613号、第5,217,863号、第5,210,015号、第5,876,930号、第6,030,787号、第6,004,744号、第6,013,431号、第5,595,890号、第5,762,876号、第5,945,283号、第5,468,613号、第6,090,558号、第5,800,944号、第5,616,464号、第7,312,039号、第7,238,476号、第7,297,485号、第7,282,355号、第7,270,981号、及び第7,250,252号に開示されたものを含む、当該技術分野において周知の様々な効果的方法により検出又はタイピング可能である。しかしながら、本発明の組成物及び方法は、多型タイピング方法と併せて、ゲノムDNA試料における多型をタイピングするために用いることができる。こうした使用されるゲノムDNA試料には、限定ではないが、植物から直接単離したゲノムDNA、クローン化ゲノムDNA、又は増幅ゲノムDNAが含まれる。

0046

例えば、DNA配列内の多型は、米国特許第5,468,613号及び第5,217,863号に開示されたアレル特異的オリゴヌクレオチドASOプローブに対するハイブリダイゼーションにより検出することができる。米国特許第5,468,613号には、核酸配列における単一又は複数のヌクレオチド変異を、ヌクレオチド変異を含む配列を増幅し、膜上に点として付け、標識した配列特異的オリゴヌクレオチドプローブにより処理するプロセスにより、核酸において検出可能な、アレル特異的オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションが開示されている。

0047

標的核酸配列は、対象の配列を増幅してプローブとハイブリダイズした後、ライゲーションによりプローブの標識部分を検出する、米国特許第5,800,944号に記載のプローブライゲーション法により検出することもできる。

0048

マイクロアレイを、多型の検出に用いることも可能であり、この場合、オリゴヌクレオチドプローブセットを重ね合わせて組み立て、単一の配列を表現し、標的配列の1点における差異が部分的なプローブのハイブリダイゼーションを生じるようにする(Borevitz et al.、Genome Res. 13:513-523、2003、Cui et al.、Bioinformatics 21:3852-3858、2005)。何れか1つのマイクロアレイ上では、遺伝子及び/又は非コード領域を表現し得る複数の標的配列が存在することが見込まれ、各標的配列は、単一のプローブではなく、一連の重なり合ったオリゴヌクレオチドにより表現される。このプラットフォームは、複数の多型の高スループットスクリーニングを提供する。マイクロアレイに基づく方法による標的配列のタイピングは、米国特許第6,799,122号、第6,913,879号、及び第6,996,476号に開示されている。

0049

標的核酸配列は、標的核酸配列の隣接部分と相同な配列を有し且つ非共有結合的に結合して標的核酸配列に対するプローブの塩基対上にステムを形成する側鎖を有する少なくとも一対のプローブを利用する、米国特許第5,616,464号に開示されたプローブ連鎖方法により検出することもできる。側鎖の少なくとも一方は、ステムの他方の側鎖要素と共有結合架橋を形成可能な光活性化基を有する。

0050

SNP及びインデルを検出するための他の方法には、一塩基伸長SBE)法が含まれる。SBE法の例には、限定ではないが、米国特許第6,004,744号、第6,013,431号、第5,595,890号、第5,762,876号、及び第5,945,283号に開示されたものが含まれる。SBE法は、多型に隣接するヌクレオチドプライマを伸長し、プライマの伸長時に、検出可能なヌクレオチド残基組み入れることに基づく。特定の実施形態において、SBE法は、3つの合成オリゴヌクレオチドを用いる。オリゴヌクレオチドのうち2つは、PCRプライマの役割を果たし、アッセイの対象となる多型を含む領域に隣接するゲノムDNAの座位の配列に対して相補的となる。多型を含むゲノムの領域の増幅に続いて、DNAポリメラーゼ及び2種類の標識を施したジデオキシヌクレオシド三リン酸の存在下で多型に隣接する増幅DNAとハイブリダイズするように設計された第3のオリゴヌクレオチド(伸長プライマと呼ばれる)と、PCR産物を混合する。鋳型に多型が存在する場合、標識ジデオキシヌクレオシド三リン酸の一方は、一塩基鎖伸長においてプライマに追加することができる。存在するアレルは、その後、2種類の標識のうち、どちらが伸長プライマに追加されたかを判定することにより推測される。ホモ接合性の試料では、2つの標識塩基のうち一方のみが組み込まれ、2つの標識のうち一方のみが検出される。ヘテロ接合性の試料では、両方のアレルが存在し、両方の標識が直接(伸長プライマの異なる分子に)組み込まれるため、両方の標識が検出される。

0051

多型を検出する他の方法において、SNP及びインデルは、5’蛍光レポータ色素及び3’クエンチャ色素を有するオリゴヌクレオチドがプローブの5’及び3’末端に共有結合する、米国特許第5,210,015号、第5,876,930号、及び第6,030,787号に開示された方法により検出することができる。プローブが完全である場合、レポータ色素がクエンチャ色素に近接すると、例えば、フェルスタ型のエネルギ移動により、レポータ色素の蛍光が抑制される。PCR中、順方向及び逆方向プライマは、多型に隣接する標的DNAの特異的配列とハイブリダイズする一方、ハイブリダイゼーションプローブは、増幅PCR産物内の多型含有配列とハイブリダイズする。後続PCRサイクルでは、5’→3エキソヌクレアーゼ活性を備えたDNAポリメラーゼによりプローブが切断され、レポータ色素がクエンチャ色素から分離されて、レポータの蛍光が増加する。

0052

他の実施形態において、対象のアレル又は座位は、核酸配列決定手法を用いて直接的に配列決定することができる。核酸配列決定方法は、当該技術分野において公知であり、454 Life Sciences(コネチカットブランフォード)、Agencourt Bioscience(マサチューセッツ州ビバリ)、Applied Biosystems(カリフォルニアフォスターティ)、LI−COR Biosciences(ネブラスカ州リンカーン)、NimbleGen Systems(ウィスコシン州マディソン)、Illumina(カリフォルニア州サンディエゴ)、及びVisiGen Biotechnologies(テキサスヒュストン)が提供する手法が含まれる。こうした核酸配列決定手法には、R.F. Service Science 311:1544-1546、2006にて検討されているように、パラレルビーズアレイ、ライゲーションによる配列決定、キャピラリ電気泳動電子マイクロチップ、「バイオチップ」、マイクロアレイ、パラレルマイクロチップ、及び一分子アレイ等のプラットフォームが含まれる。

0053

本発明により使用されるマーカは、好ましくは、後続の個体群について推測を行うために、起源の特徴を示すべきである。これまでの経験から、SNPマーカは、特定のSNPアレルが特定の種の現存個体群内の独立した起源に由来する可能性が非常に低いため、マッピングに理想的となり得ることが示唆される。そのため、SNPマーカは、アレル又は座位の移入の追跡及び支援に有用であると思われる。

0054

定義
以下の定義は、本発明をより優れた形で定義し、本発明の実施において当業者を導くために提供される。特に記載しない限り、用語は、当業者による従来の用法に応じて理解されるべきである。

0055

本明細書での使用において、「植物」という用語は、植物細胞、植物プロトプラスト、ホウレンソウ植物を再生可能組織培養の植物細胞、植物カルス植物群、及び植物において又は花粉、花、種子、葉、茎等の植物の部分において、完全な状態である植物細胞を含む。

0056

本明細書での使用において、「DM」又は「べと病」という用語は、ペロスポラ属由来の病原菌、特にPeronospora farinosa f.sp.Spinaciae(Pfs)が引き起こす、ホウレンソウ等の植物の病気を示す。

0057

本明細書での使用において、「レース」は、DMを引き起こすことが可能な、Peronospora farinosa f.sp.Spinaciae(Pfs)の公的に指定された株を示す。本明細書での使用において、「分離菌」は、DMを引き起こすことが可能であり、未だ公的に命名されていない、Peronospora farinosa f.sp.Spinaciae(Pfs)の新たに発見された株を示す。本発明によるDMに対する耐性を備えたホウレンソウ植物は、A、C、及びVtから選択されたアレルの組み合わせを保有する。DM耐性は、Peronospora farinosa f.sp.Spinaciaeの1つ以上の公知のレースに対するもの、或いは、Peronospora farinosa f.sp.Spinaciaeの1つ以上の分離菌に対するものとなり得る。他の実施形態において、本発明の植物は、少なくともPeronospora farinosa f.sp.Spinaciae Pfs7、8、10、11、12、13、及び/又は14に対する耐性を有するものとして定義される場合がある。

0058

本明細書での使用において、「家系」、「個体群」,及び「後代」という用語は、共通の親からの派生物を共有する植物の集合を意味する。

0059

本明細書での使用において、「変種」及び「栽培品種」という用語は、遺伝的家系及び能力により、同じ種内の他の変種から識別可能な類似する植物の群を意味する。

0060

本明細書での使用において、「アレル」は、染色体上の所定の座位におけるゲノム配列の2つ以上の代替形態の1つを示す。

0061

量的形質座位(QTL)」は、表現型の表現度に影響する少なくとも第1のアレルをコードする染色体位置である。

0062

本明細書での使用において、「マーカ」は、生物を区別するために使用できる検出可能な特徴を意味する。こうした特徴の例には、限定ではないが、遺伝子マーカ、生化学マーカ代謝産物形態学的特徴、及び農学的特徴が含まれる。

0063

本明細書での使用において、「表現型」という用語は、遺伝子発現により影響を受け得る細胞又は生物の検出可能な特徴を意味する。

0064

本明細書での使用において、「耐性」という用語は、感受性植物と比較した際の病徴不在及び/又は減少により示すことが可能な、植物の自然免疫による病原体感染の回避及び/又は低減を意味する。

0065

本明細書での使用において、「感受性」という用語は、病態をもたらす、病原体による植物の感染を意味する。

0066

本明細書での使用において、「適合性相互作用」という用語は、病態をもたらす、病原体による感受性植物の感染を意味する

0067

本明細書での使用において、「不適合性相互作用」という用語は、病態の不在及び/又は減少により示すことが可能な、病原体による耐性植物の感染の回避及び/又は低減を意味する。

0068

本明細書での使用において、「遺伝子型」という用語は、植物の特異的なアレル構造を意味する。

0069

本明細書での使用において、「ヘテロ接合相」という用語は、アレルの2つの別個のコピーを保有する、ホウレンソウ等の2倍体植物を意味する。

0070

本明細書での使用において、「ホモ接合相」という用語は、アレルの2つの同一のコピーを保有する、ホウレンソウ等の2倍体植物を意味する。

0071

本明細書での使用において、「移入」という用語は、遺伝子座に関連して用いられる場合、戻し交配等により、新たな遺伝的背景に導入された遺伝子座を示す。したがって、遺伝子座の移入は、植物育種方法を介して、及び/又は分子遺伝学的方法により、達成することができる。こうした分子遺伝学的方法には、限定ではないが、様々な植物形転換手法、及び/又は、相同組換え非相同組換え部位特異的組換え、及び/又は座位の置換若しくは座位の転換をもたらすゲノム修飾を提供する方法が含まれる。

0072

本明細書での使用において、「連鎖」という用語は、核酸マーカ及び/又はゲノム領域に関連して使用される場合、マーカ及び/又はゲノム領域が同じ連鎖群又は染色体上に位置し、減数分裂において共に分離する傾向を有するようになることを意味する。

0073

本明細書での使用において、「表示する(denoting)」という用語は、植物の遺伝子型に関連して使用される場合、植物が特定の遺伝子型を有することを示す任意の方法を示す。これには、特定の遺伝子型を有する植物を同定する任意の手段が含まれる。特定の遺伝子型の表示は、限定ではないが、植物の遺伝子型を示す任意の種類の書面又は電子媒体又はデータベースへの任意の入力を含み得る。特定の遺伝子型の表示は、更に、限定ではないが、植物を物理的にマーク又はタグ付けする任意の方法が含まれる。本発明において有用な物理的マーキング又はタグを例示するものには、限定ではないが、バーコード無線IDタグRFID)、標識等が含まれる。

0074

寄託情報
SMBS011−1162M、SMB−66−1143M、及びSSB−66−1131Mとして指定されたSpinacia oleracea系統種の少なくとも2500個の種子を寄託した。寄託は、American Type Culture Collection(ATCC)、10801 University Boulevard、Manassas、Va. 20110−2209 USAに対して行われた。寄託物には、ATCC受託番号PTA−120472、PTA−12486、及びPTA−12041がそれぞれ割り当てられた。これらの系統種の寄託日は、それぞれ2013年7月17日、2012年2月2日、及び2011年8月19日である。寄託物へのアクセスは、本願係属中、資格を有する人物の要求に応じて可能となる。寄託物は、公共の保管場所であるATCC Depositoryにおいて、30年間、又は直近の要求後5年間、又は特許の有効期間のうち、より長い期間に亘って維持され、その期間中に生育不能となった場合に交換される。出願者は、この特許又は植物変種保護法(7 U.S.C. 2321以下参照)を含む何らかの形式品種保護の下で付与された権利侵害放棄しない。

0075

実施例
以下に開示した実施形態は、様々な形態で実施し得る本発明の例示に過ぎない。したがって、以下の実施例に開示した具体的な構造、機能、及び手順の詳細は、限定と解釈されるべきではない。

0076

実施例1
Spinacia oleraceaにおけるDMレースに対する新規の耐性の同定
実施例5に記載の疾患アッセイを用いて、S.oleracea生殖質において選別を行った。内部の遺伝子バンク内のS.oleracea系統種を選別した。加えて、十分な感受性を有するか、或いは耐性特異性の組み合わせを有する公的に入手可能なホウレンソウハイブリッドを、感受性及び耐性の基準として試験に含めた。感染は、Peronospora farinosa f.sp.Spinaciae(Pfs)レース7、8、及び10乃至14により、レース1乃至6に関する過去のデータを補完するように行った。レース9は、もはや栽培地には存在していない。レースを指定された株に加えて、2013年のにカリフォルニア(米国)にて採取された耐性克服分離菌を含めた。この分離菌は、現在、International Working Group on PeronosporaによりUA4712と呼ばれており、レースPfs15の可能性が高い候補とされている。

0077

感染に対する対照エントリ応答は、表1に示しており、他の公開データと一致する(Correll et al., Eur J Plant Pathol 129:193-205, 2011)。両親が耐性特異性に寄与するにもかかわらず、試験に含めた全ての商業用ハイブリッド基準は、全ての分離菌に対する耐性を示すことができなかった。例えば、変種Lionは、レース10に対する感受性を有し、Lazioはレース11乃至14に対する感受性を有し、Pigeonは、レース14に対する感受性を有する。レース10及び14の両方に対する耐性は、単一のハイブリッドでは観察されておらず、レース13及び14に対する耐性の組み合わせは、ハイブリッドLionのみで観察された。

0078

内部遺伝子バンクのS.oleracea系統種のうち、3系統は、耐性の相補的な組み合わせを有することが分かった。インブレッド系統SMBS011−1162Mは、アレルAとして同定されたアレルを保有し、レース13及び14を含む複数のレースに対する耐性を有した。第2のインブレッド系統SSB−66−1131Mは、Vtに指定されたアレルを含み、レース1乃至13に対する耐性を有することが分かった。最後のインブレッド系統SMB−66−1143Mは、アレルCとして同定されたアレルを含み、レース1乃至10に加え、新たな分離菌UA4712に対する耐性を有することが分かった。同定されたアレルのそれぞれは、異なるレースの組み合わせに対するDM耐性を与えることが分かった。

0079

Sは、感受性応答であり、胞子形成する葉表面の平均パーセンテージが85%を上回ると推定されるもの。Rは、耐性であり、胞子形成が全く無いこと又は殆ど無いこと(3%未満)により示される。

0080

実施例2
DMに対する耐性のマッピング
Irish et al. (2008)は、S.oleracea由来の耐性座位RPF1と密接に連鎖する、Dm−1に指定された共優性マーカを同定した。Dm−1とRPF1との遺伝距離は、1.7cMと推定された。RPF1座位に対するDm−1マーカの微細マッピングを更に行い、Dm−1マーカの近傍にある配列リソースを生成したが、RPF1のクローニングは発生させていない(Yang et al., Initial fine-mappingof the spinach downy mildew resistance locus RPF1, University of Arkansas, 2013, 102 pages; 1536814)。原因となる多型の欠如と、Dm−1及びRPF1間の距離とを考えると、関連性は、戻し交配又は循環選択中に失われる可能性がある。そのため、耐性アレルの追跡及び更なる微細マッピングには、耐性の両側に隣接するマーカが必要となった。

0081

3つの耐性アレルA、Vt、又はCの1つを保有するホウレンソウ系統を、レースPfs1乃至4に対する耐性を排他的に有する系統と個別に交配させた。殆どのレースに対する耐性は、両親に由来する耐性を区別するレースによりF1個体を感染させた際の症状の欠如に基づいて、優性遺伝する。対照的に、アレルA由来のレース7及び13に対する耐性は、劣性であると思われる。F3ファミリを、別個の2親性F1交配からの単粒系統法により取得し、表現型により選別した。疾患アッセイには、Pfsレース8に感染させた、アレルAについて分離した74のF3ファミリと、レース7、10、及び12によるチャレンジを行った、アレルVtについて分離した107のF3ファミリと、レース10を接種した、アレルCについて分離した40のF3ファミリを含めた。興味深いことに、Vt由来ファミリが1つのレースに対する抵抗を示す場合には、他の2レースに対する免疫も観察された。

0082

公開情報に基づいて、配列スキャフォールドの可能性のある位置を、DM耐性と同じ位置でSF34732、SF59002、SF62749、SF63815、SF90906、SF95487、及びSF178637に指定した。DMに対する耐性を与えるアレルアレルC、A、及びVtに対応するヌクレオチド配列の例を、SEQID NO:1乃至25として記載する。更に、スキャフォールドの個別のアレル間の多型を図3に示す。これらのスキャフォールドに由来する一塩基多型(SNP)を、1つ以上のマッピング個体群において多型であることに基づいて選択した。SNPは、TaqMan(TM)アッセイに変換し、各個体群のそれぞれのF3ファミリのF2個体の遺伝子型判定に用いた。連鎖不平衡を試験し、SNP及び表現型間の遺伝距離を、JoinMaを用いて推定した(Stam, Plant J 3:739-744, 1993)。関連解析により、配列スキャフォールドと耐性との連鎖を、単一の集合を組み立てることで確認した。この結果は、マッピングに使用したソース又はレースと無関係であることが分かった(図1)。観察された組換え頻度及び導出された遺伝距離は、各個体群の個別の試料サイズにより変化した。スキャフォールドSF59002及びSF95487は、全ての個体群で同時分離すると思われた。スキャフォールド及び遺伝子マーカの順序は、アレルVt又はアレルCについて分離した個体群において一定となった。しかしながら、例えば、スキャフォールドSF59002及びSF90906に対するSF62749の正確な位置は、不明確なままである。最後に、Khattak et al. (Euphytica 148:311-318、2006)により公開された、変換及びマッピング済みのSSRマーカにより、連鎖群を公開されているLG6として同定した。

0083

実施例3
DM耐性アレルの定量効果
実施例2において収集した遺伝子型及び表現型は、標準インターバルマッピング設定を利用して、mapQTLによる定量解析に使用した(Van Ooijen、1996)。Peronospora farinosa f.sp.Spinaciaeレース8に対する耐性のための主要な座位は、アレルAについて分離したマッピング個体群において検出された。LODピーク値57.51により証明されるように、形質は、スキャフォールドSF59002、SF95487、及びSF63815由来のマーカとの関連性が高かった(表2)。座位は、大きな影響を有していると思われ、観察された97.2%の分散を説明するものとなった。

0084

Pfsレース7、10、及び12に対する耐性についてのソースVt(SSB−66−1131M)による第2の分析でも、耐性座位が同定された(表3、4、及び5)。使用した分離菌に関係無く、座位は、LODピーク値91.81により証明されるように、スキャフォールドSF95487及びSF59002と強く連鎖すると思われた。この座位は、大きな影響を有し、ほぼ全ての表現型分散を説明するものとなった。特に、耐性ソースA(SMBS011−1162M)及びVt(SSB−66−1131M)において同定された座位は、共線状である。

0085

0086

0087

アレルC由来の耐性に関する研究は、Pfsレース10により行った。以前の結果と同様に、耐性についての主要な座位は、スキャフォールドSF34732及びSF6381と強く関連すると思われた(表6)。

0088

DM耐性は、使用したソース又は分離菌とは無関係の第6染色体に位置した。耐性座位は、遠位位置では一般に配列スキャフォールドSF34732及びSF63815、近位位置では一般に配列スキャフォールドSF59002、SF95487及びSF90906である共通のマーカにより描写された。

0089

実施例4
ハイブリッドにおける耐性アレルA、Vt、及びCの配置
耐性アレルA、C及びVtを感受性ハイブリッドに導入した。インブレッドSMBS011−1162MをアレルAのドナーとして用い、系統SSB−66−1131MをVtに対して用い、アレルCには、SMB−66−1143Mをソースとして用いた。それぞれのアレルは、当該技術分野において公知の育種方法に続いて、感受性ハイブリッドのインブレッド親の両方に別々に移入した。次に、アレルAについてホモ接合性(A/A)である第1のホウレンソウ植物を、第2のホウレンソウ植物(C/C)と交配させ、アレルA及びCについてヘテロ接合性のハイブリッドF1を生成した(図2A)。このハイブリッドをシングルハイブリッドA又はF1(A/C)と称した。F1(A/C)は、実施例5に記載したように、Peronospora farinosa f.sp.Spinaciaeの公知のレース及び分離菌UA4712により選別した。このハイブリッドは、レース13を除く全てのPfsレースに対する耐性を有することが分かった(表7)。ハイブリッドAは、新生分離菌UA4712に対する耐性も有する。

0090

アレルC及びVtを保有するハイブリッドB(図2B)は、記載のように選別し、Pfs14を除く全てのPfsレースに対する耐性を有することが分かった(表7)。Pfsレース14は欧州において発生しないため、これは重要である。ホウレンソウ植物におけるアレルC及びVtの組み合わせは、欧州市場に対する完全な耐性品種をもたらす。

0091

アレルA及びVtを備えたハイブリッドCは、分離菌UA4712を除く全てのPfsレースに対する耐性を有した(表7)。新たな分離菌の分布は、当初は幾つかの場所に限定されているため、これも重要である。F1(A/Vt)は、現在命名されている全てのPfsレースに対する耐性を有する。

0092

2親性ハイブリッドに加え、3元ハイブリッドを生成した。3元ハイブリッドは、F1種子親をインブレッド親P2に交配させることで作出した。F1種子親は、P1の2つの準同質遺伝子系統間での交配により生じたものであり、それぞれ別個の耐性アレルを保有する。インブレッド親P2は、第3の相補的なアレルを保有する。3元ハイブリッドにより、同定された3つ全てのアレルを、2倍体ハイブリッド植物の混合個体群に配置することが可能となる。3種類の3元ハイブリッドが可能となる(図2B)。各交配により、公知の全Pfsレース及び分離菌UA4712に対する耐性を備えたハイブリッド植物の個体群が生じる。しかしながら、各アレルの頻度は、どのように3元交雑構築されたかに依存する。

0093

栽培ホウレンソウSpinacia oleraceaに含まれる遺伝的変化を起源とする新規の耐性が同定された。この耐性は、栽培作物における遺伝的多様性が一般に狭小であるため、驚くべきことである(Fernie et al., Curr. Opinion Pl. Biol. 9:196-202, 2006)。3つのホウレンソウ系統における3つの独自の耐性アレルA、Vt、及び/又はCの同定により、種内のS.oleracea交配のみによるレース特異的DM耐性育種が提供される。加えて、これらのアレルは、新規の属性を組み合わせることにおいて最も優れたものとなるシングルハイブリッドの組み合わせにおいて、耐性の積み重ねを可能とし、公知の全Pfsレース、新たな分離菌UA4712に対する耐性、又は記述されている全ての欧州DM集団に対する耐性を含む。3つの耐性アレルに関連するマーカにより、任意の栽培ホウレンソウハイブリッドにおいて、記述されているDM耐性アレル等の導入が可能となる。最後に、3元ハイブリッド法の開示により、更なるDM耐性変種の開発が可能となる。

0094

「S」は、感受性応答を示す。「R」は、耐性を示す。

0095

実施例5
DMに対する耐性についてホウレンソウ系統種を選別するためのアッセイ
べと病(DM)に対する耐性についてホウレンソウ系統種を選別するために、植物新品種保護国際同盟(UPOV)が策定した検定を利用した。“Protocol for Tests on Distinctness, Uniformity, and Stability of Spinacia oleracea L. Spinach,” UPOV Code: SPINA_OLE, CPVO−TP/055/5は、2013年2月27日に採択及び施行された。プロトコルは次の通りである。

0096

Peronospora farinosa f.sp.Spinaciaeのレースは、Naktuinbouw(P.O. Box 40、NL−2370 AA、Roelofarendsveen、Netherlands、naktuinbouw.com)から入手可能な生きた宿主植物において維持するか、或いは、−20℃で最長1年間に亘り保管される胞子を有する植物材料において維持する。

0097

検定の実施:個体の成長段階:第1の子葉/葉、11日齢個体、温度:日中15℃/夜間12℃、光:発後1日15時間、生育方法温室又は生育室内ポット又はトレイ内の土壌

0098

接種方法:胞子形成している葉を、7日前に感染させた宿主個体から採取し、滅菌水道水により完全に洗い落とす(224個体につき最大150mlの水)。胞子懸濁液チーズクロスにより濾過し、検定個体に噴霧し、接種材料が葉を覆うが、流れ落ちない状態とする。150mlの懸濁液は、3×224までの個体に対して十分となる。胞子密度は、20,000乃至100,000分生子/ml水とするべきである。胞子懸濁液は、新鮮なものを用いるべきである。ホウレンソウべと病は風媒性であるため、胞子形成植物は、閉じた容器又は隔離室に入れ、相互汚染を防止するべきである。

0099

各増殖及び各検定では、レースの同一性を確保するために耐性の制御が必要となる。発育及び培養中の光及び湿度条件が重要となる。最適な略89乃至90%RHの湿度により、植物の成長及び菌類の成長が可能となり、強い光により、胞子の発芽及び感染が阻害される。検定は、冬季直射日光を防いで実施するべきである。接種後、植物は、3日間に亘りプラスチックを被せた状態とするべきである。この期間の後、日中は、プラスチックを僅かに持ち上げるべきである。

0100

検定期間:増殖産物は、接種後7日で胞子を形成する。播種から接種まで:11日、接種から測定まで:10日、検定個体数:56個体、感染の評価:耐性は通常完全となり、感染の結果として壊死点が見える場合もある。感受性植物は、様々な度合いの胞子形成を示す。胞子形成は、葉を覆う灰色の部分として見え、水分の多い背軸側で始まる。

0101

レースを同定する判別品種:Peronospora farinosa f.sp.SpinaciaeのレースPfs:1乃至8及び10乃至13は、表8による「判別品種」の標準セットにより定義される。

実施例

0102

Rは耐性の存在、Sは耐性の欠如(感受性)

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ