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技術 パルス圧縮レーダ装置及びそのレーダ信号処理方法

出願人 株式会社東芝東芝インフラシステムズ株式会社
発明者 竹谷晋一
出願日 2014年6月6日 (6年6ヶ月経過) 出願番号 2014-117837
公開日 2015年12月21日 (5年0ヶ月経過) 公開番号 2015-230286
状態 特許登録済
技術分野 レーダ方式及びその細部
主要キーワード 開口信号 高分解能処理 レンジ範囲 ビーム受信信号 抽出セル EL面 IC処理 任意個数
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年12月21日)のものです。
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図面 (20)

課題

パルス圧縮処理において、高分解能レンジを出力することができるパルス圧縮レーダ装置を提供する。

解決手段

複数のパルスを繰り返し送受信するパルス圧縮レーダ装置において、前記複数のパルスの送受信により取得した時間(レンジ)軸の受信信号周波数軸の信号に変換し、パルス圧縮用の参照信号を生成して周波数軸の信号に変換し、前記周波数軸の受信信号に前記周波数軸の参照信号を乗算してパルス圧縮された受信信号を生成し、前記パルス圧縮前の受信信号から複数ポイントの信号を抽出して周波数軸の相関行列を生成し、前記相行列複数セルずつスライディングさせ、忘却係数により加算平均して平均相関行列を生成し、前記平均相関行列を用いて前記パルス圧縮された周波数軸信号高分解能処理し、前記高分解能処理された周波数軸信号から時間軸目標を分離し検出する。

概要

背景

従来のパルス圧縮レ−ダでは、入力信号FFT結果に参照信号のFFT結果を乗算し、ウェイト乗算後、所定のスレショルドを超える信号を抽出し、そのレンジを出力していた。この場合、検出したレンジセルによりレンジ分解能が決まるため、レンジ軸のレンジサンプル(パルス圧縮の周波数帯域で決まるレンジ分解能)以下の分解能ではレンジを算出できない問題があった。

概要

パルス圧縮処理において、高分解能にレンジを出力することができるパルス圧縮レーダ装置を提供する。複数のパルスを繰り返し送受信するパルス圧縮レーダ装置において、前記複数のパルスの送受信により取得した時間(レンジ)軸の受信信号周波数軸の信号に変換し、パルス圧縮用の参照信号を生成して周波数軸の信号に変換し、前記周波数軸の受信信号に前記周波数軸の参照信号を乗算してパルス圧縮された受信信号を生成し、前記パルス圧縮前の受信信号から複数ポイントの信号を抽出して周波数軸の相関行列を生成し、前記相行列複数セルずつスライディングさせ、忘却係数により加算平均して平均相関行列を生成し、前記平均相関行列を用いて前記パルス圧縮された周波数軸信号高分解能処理し、前記高分解能処理された周波数軸信号から時間軸目標を分離し検出する。

目的

本実施形態は上記課題に鑑みなされたもので、パルス圧縮処理において、高分解能にレンジを出力することができるパルス圧縮レーダ装置及びそのレーダ信号処理方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複数のパルスを繰り返し送受信するパルス圧縮レーダ装置において、前記複数のパルスの送受信により取得した時間(レンジ)軸の受信信号周波数軸の信号に変換する手段と、パルス圧縮用の参照信号を生成して周波数軸の信号に変換する手段と、前記周波数軸の受信信号に前記周波数軸の参照信号を乗算してパルス圧縮された受信信号を生成する手段と、前記パルス圧縮される前の受信信号から複数ポイントの信号を抽出して周波数軸の相関行列を生成し、前記相行列複数セルずつスライディングさせ、忘却係数により加算平均して平均相関行列を生成する手段と、前記平均相関行列を用いて前記パルス圧縮された周波数軸の受信信号を高分解能処理する手段と、前記高分解能処理された周波数軸の受信信号から時間(レンジ)軸で目標を分離しそのレンジを検出する手段とを具備するパルス圧縮レーダ装置。

請求項2

前記平均相関行列を生成する手段は、前記パルス圧縮された受信信号を時間(レンジ)軸の信号に変換してCFAR(Constant False Alarm Rate)処理することにより規定個数の目標を検出し、その規定個数の目標のレンジセルを中心にその前後の任意個数のレンジに対応する信号を含めて周波数軸の受信信号に変換し、前記複数ポイントの信号を抽出して前記周波数軸の相関行列を生成する請求項1記載のパルス圧縮レーダ装置。

請求項3

複数のパルスを繰り返し送受信するパルス圧縮レーダ装置において、前記複数のパルスの送受信により取得した時間(レンジ)軸の受信信号について前記複数のパルスの繰り返し周期の軸方向に周波数軸の信号に変換する手段と、前記周波数軸に変換された受信信号にCFAR(Constant False Alarm Rate)処理して極値を持つ周波数バンクに対する時間(レンジ)軸の受信信号を抽出して周波数軸の信号に変換する手段と、パルス圧縮用の参照信号を生成して周波数軸の信号に変換する手段と、前記極値を持つ周波数バンクに対する周波数軸の受信信号に前記周波数軸の参照信号を乗算してパルス圧縮された受信信号を生成する手段と、前記パルス圧縮される前の受信信号から複数ポイントの信号を抽出して周波数軸の相関行列を生成し、前記相関行列を複数セルずつスライディングさせ、忘却係数により加算平均して平均相関行列を生成する手段と、前記平均相関行列を用いて前記パルス圧縮された、前記極値を持つ周波数バンクに対する周波数軸の受信信号を高分解能処理する手段と、前記高分解能処理された周波数軸の受信信号から時間(レンジ)軸で目標を分離しそのレンジを検出する手段とを具備するパルス圧縮レーダ装置。

請求項4

前記平均相関行列を生成する手段は、前記パルス圧縮された受信信号を時間(レンジ)軸の信号に変換してCFAR(Constant False Alarm Rate)処理することにより規定個数の目標を検出し、その規定個数の目標のレンジセルを中心にその前後の任意個数のレンジに対応する信号を含めて周波数軸の受信信号に変換し、前記複数ポイントの信号を抽出して前記周波数軸の相関行列を生成する請求項3記載のパルス圧縮レーダ装置。

請求項5

複数のパルスを繰り返し送受信するパルス圧縮レーダ装置において、前記複数のパルスの送受信により取得した時間(レンジ)軸の受信信号を周波数軸の信号に変換する手段と、パルス圧縮用の参照信号を生成して周波数軸の信号に変換する手段と、前記周波数軸の受信信号に前記周波数軸の参照信号を乗算してパルス圧縮された受信信号を生成する手段と、前記パルス圧縮された受信信号から相関行列を生成し、忘却係数によりCPI(Coherent Pulse Interval)間で加算平均して平均相関行列を生成する手段と、前記平均相関行列を用いて前記パルス圧縮された受信信号を高分解能処理する手段と、前記高分解能処理された受信信号から時間(レンジ)軸で目標を分離しそのレンジを検出する手段とを具備するパルス圧縮レーダ装置。

請求項6

前記平均相関行列を生成する手段は、前記パルス圧縮された受信信号を時間(レンジ)軸の信号に変換してCFAR(Constant False Alarm Rate)処理することにより規定個数の目標を検出し、その規定個数の目標のレンジセルを中心にその前後の任意個数のレンジに対応する信号を抽出して前記時間(レンジ)軸の相関行列を生成する請求項5記載のパルス圧縮レーダ装置。

請求項7

複数のパルスを繰り返し送受信するパルス圧縮レーダ装置において、前記複数のパルスの送受信により取得した時間(レンジ)軸の受信信号について前記複数のパルスの繰り返し周期の軸方向に周波数軸の信号に変換する手段と、前記周波数軸に変換された受信信号にCFAR(Constant False Alarm Rate)処理して極値を持つ周波数バンクに対する時間(レンジ)軸の受信信号を抽出して周波数軸の信号に変換する手段と、パルス圧縮用の参照信号を生成して周波数軸の信号に変換する手段と、前記極値を持つ周波数バンクに対する周波数軸の受信信号に前記周波数軸の参照信号を乗算してパルス圧縮された受信信号を生成する手段と、前記パルス圧縮された受信信号から相関行列を生成し、忘却係数によりCPI(Coherent Pulse Interval)間で加算平均して平均相関行列を生成する手段と、前記平均相関行列を用いて前記パルス圧縮された、前記極値を持つ周波数バンクに対する時間(レンジ)軸の受信信号を高分解能処理する手段と、前記高分解能処理された時間(レンジ)軸の受信信号から時間(レンジ)軸で目標を分離しそのレンジを検出する手段とを具備するパルス圧縮レーダ装置。

請求項8

前記平均相関行列を生成する手段は、前記パルス圧縮された受信信号を時間(レンジ)軸の信号に変換してCFAR(Constant False Alarm Rate)処理することにより規定個数の目標を検出し、その規定個数の目標のレンジセルを中心にその前後の任意個数のレンジに対応する信号を抽出して前記時間(レンジ)軸の相関行列を生成する請求項7記載のパルス圧縮レーダ装置。

請求項9

アンテナ開口を2分割して和(Σ)ビームと差(ΔAZまたはΔEL)ビームにより複数のパルスを繰り返し送受信するパルス圧縮レーダ装置において、前記和(Σ)ビームによるΣ信号と前記差(ΔAZまたはΔEL)ビームによるΔ信号より一対の開口信号を生成する手段と、前記Σ信号とΔ信号により所定の方向にビームを向ける位相を与えて2本の和ビームを形成し、各ビームの受信信号からΣ1、Σ2信号を生成する手段と、前記Σ1、Σ2信号に請求項1乃至4のいずれか記載の処理を施して周波数軸における高分解能処理を行うことにより両信号の振幅比による誤差電圧を算出する手段と、前記誤差電圧から測角値を取得する手段とを具備するパルス圧縮レーダ装置。

請求項10

アンテナ開口を2分割して和(Σ)ビームと差(ΔAZまたはΔEL)ビームにより複数のパルスを繰り返し送受信するパルス圧縮レーダ装置において、前記和(Σ)ビームによるΣ信号と前記差(ΔAZまたはΔEL)ビームによるΔ信号より一対の開口信号を生成する手段と、前記Σ信号とΔ信号により所定の方向にビームを向ける位相を与えて2本の和ビームを形成し、各ビームの受信信号からΣ1、Σ2信号を生成する手段と、前記Σ1、Σ2信号に請求項5乃至8のいずれか記載の処理を施して時間軸における高分解能処理を行うことにより両信号の振幅比による誤差電圧を算出する手段と、前記誤差電圧から測角値を取得する手段とを具備するパルス圧縮レーダ装置。

請求項11

複数のパルスを繰り返し送受信するパルス圧縮レーダ装置の信号処理方法において、前記複数のパルスの送受信により取得した時間(レンジ)軸の受信信号を周波数軸の信号に変換し、パルス圧縮用の参照信号を生成して周波数軸の信号に変換し、前記周波数軸の受信信号に前記周波数軸の参照信号を乗算してパルス圧縮された受信信号を生成し、前記パルス圧縮される前の受信信号から複数ポイントの信号を抽出して周波数軸の相関行列を生成し、前記相関行列を複数セルずつスライディングさせ、忘却係数により加算平均して平均相関行列を生成し、前記平均相関行列を用いて前記パルス圧縮された周波数軸の受信信号を高分解能処理し、前記高分解能処理された周波数軸の受信信号から時間(レンジ)軸で目標を分離しそのレンジを検出するパルス圧縮レーダ装置の信号処理方法。

請求項12

前記平均相関行列の生成は、前記パルス圧縮された受信信号を時間(レンジ)軸の信号に変換してCFAR(Constant False Alarm Rate)処理することにより規定個数の目標を検出し、その規定個数の目標のレンジセルを中心にその前後の任意個数のレンジに対応する信号を含めて周波数軸の受信信号に変換し、前記複数ポイントの信号を抽出して前記周波数軸の相関行列を生成する請求項11記載のパルス圧縮レーダ装置の信号処理方法。

請求項13

複数のパルスを繰り返し送受信するパルス圧縮レーダ装置の信号処理方法において、前記複数のパルスの送受信により取得した時間(レンジ)軸の受信信号について前記複数のパルスの繰り返し周期の軸方向に周波数軸の信号に変換し、前記周波数軸に変換された受信信号にCFAR(Constant False Alarm Rate)処理して極値を持つ周波数バンクに対する時間(レンジ)軸の受信信号を抽出して周波数軸の信号に変換し、パルス圧縮用の参照信号を生成して周波数軸の信号に変換し、前記極値を持つ周波数バンクに対する周波数軸の受信信号に前記周波数軸の参照信号を乗算してパルス圧縮された受信信号を生成し、前記パルス圧縮される前の受信信号から複数ポイントの信号を抽出して周波数軸の相関行列を生成し、前記相関行列を複数セルずつスライディングさせ、忘却係数により加算平均して平均相関行列を生成し、前記平均相関行列を用いて前記パルス圧縮された、前記極値を持つ周波数バンクに対する周波数軸の受信信号を高分解能処理し、前記高分解能処理された周波数軸の受信信号から時間(レンジ)軸で目標を分離しそのレンジを検出するパルス圧縮レーダ装置の信号処理方法。

請求項14

前記平均相関行列の生成は、前記パルス圧縮された受信信号を時間(レンジ)軸の信号に変換してCFAR(Constant False Alarm Rate)処理することにより規定個数の目標を検出し、その規定個数の目標のレンジセルを中心にその前後の任意個数のレンジに対応する信号を含めて周波数軸の受信信号に変換し、前記複数ポイントの信号を抽出して前記周波数軸の相関行列を生成する請求項13記載のパルス圧縮レーダ装置の信号処理方法。

請求項15

複数のパルスを繰り返し送受信するパルス圧縮レーダ装置の信号処理方法において、前記複数のパルスの送受信により取得した時間(レンジ)軸の受信信号を周波数軸の信号に変換し、パルス圧縮用の参照信号を生成して周波数軸の信号に変換し、前記周波数軸の受信信号に前記周波数軸の参照信号を乗算してパルス圧縮された受信信号を生成し、前記パルス圧縮された受信信号から相関行列を生成し、忘却係数によりCPI(Coherent Pulse Interval)間で加算平均して平均相関行列を生成し、前記平均相関行列を用いて前記パルス圧縮された受信信号を高分解能処理し、前記高分解能処理された受信信号から時間(レンジ)軸で目標を分離しそのレンジを検出するパルス圧縮レーダ装置の信号処理方法。

請求項16

前記平均相関行列の生成は、前記パルス圧縮された受信信号を時間(レンジ)軸の信号に変換してCFAR(Constant False Alarm Rate)処理することにより規定個数の目標を検出し、その規定個数の目標のレンジセルを中心にその前後の任意個数のレンジに対応する信号を抽出して前記時間(レンジ)軸の相関行列を生成する請求項15記載のパルス圧縮レーダ装置の信号処理方法。

請求項17

複数のパルスを繰り返し送受信するパルス圧縮レーダ装置の信号処理方法において、前記複数のパルスの送受信により取得した時間(レンジ)軸の受信信号について前記複数のパルスの繰り返し周期の軸方向に周波数軸の信号に変換し、前記周波数軸に変換された受信信号にCFAR(Constant False Alarm Rate)処理して極値を持つ周波数バンクに対する時間(レンジ)軸の受信信号を抽出して周波数軸の信号に変換し、パルス圧縮用の参照信号を生成して周波数軸の信号に変換し、前記極値を持つ周波数バンクに対する周波数軸の受信信号に前記周波数軸の参照信号を乗算してパルス圧縮された受信信号を生成し、前記パルス圧縮された受信信号から相関行列を生成し、忘却係数によりCPI(Coherent Pulse Interval)間で加算平均して平均相関行列を生成し、前記平均相関行列を用いて前記パルス圧縮された、前記極値を持つ周波数バンクに対する時間(レンジ)軸の受信信号を高分解能処理し、前記高分解能処理された時間(レンジ)軸の受信信号から時間(レンジ)軸で目標を分離しそのレンジを検出するパルス圧縮レーダ装置の信号処理方法。

請求項18

前記平均相関行列の生成は、前記パルス圧縮された受信信号を時間(レンジ)軸の信号に変換してCFAR(Constant False Alarm Rate)処理することにより規定個数の目標を検出し、その規定個数の目標のレンジセルを中心にその前後の任意個数のレンジに対応する信号を抽出して前記時間(レンジ)軸の相関行列を生成する請求項17記載のパルス圧縮レーダ装置の信号処理方法。

請求項19

アンテナ開口を2分割して和(Σ)ビームと差(ΔAZまたはΔEL)ビームにより複数のパルスを繰り返し送受信するパルス圧縮レーダ装置の信号処理方法において、前記和(Σ)ビームによるΣ信号と前記差(ΔAZまたはΔEL)ビームによるΔ信号より一対の開口信号を生成し、前記Σ信号とΔ信号により所定の方向にビームを向ける位相を与えて2本の和ビームを形成し、各ビームの受信信号からΣ1、Σ2信号を生成し、前記Σ1、Σ2信号に請求項11乃至14のいずれか記載の処理を施して周波数軸における高分解能処理を行うことにより両信号の振幅比による誤差電圧を算出し、前記誤差電圧から測角値を取得するパルス圧縮レーダ装置の信号処理方法。

請求項20

アンテナ開口を2分割して和(Σ)ビームと差(ΔAZまたはΔEL)ビームにより複数のパルスを繰り返し送受信するパルス圧縮レーダ装置の信号処理方法において、前記和(Σ)ビームによるΣ信号と前記差(ΔAZまたはΔEL)ビームによるΔ信号より一対の開口信号を生成し、前記Σ信号とΔ信号により所定の方向にビームを向ける位相を与えて2本の和ビームを形成し、各ビームの受信信号からΣ1、Σ2信号を生成し、前記Σ1、Σ2信号に請求項15乃至18のいずれか記載の処理を施して時間軸における高分解能処理を行うことにより両信号の振幅比による誤差電圧を算出し、前記誤差電圧から測角値を取得するパルス圧縮レーダ装置の信号処理方法。

技術分野

0001

本実施形態は、パルス圧縮によりレンジを算出するパルス圧縮レーダ装置及びそのレーダ信号処理方法に関する。

背景技術

0002

従来のパルス圧縮レ−ダでは、入力信号FFT結果に参照信号のFFT結果を乗算し、ウェイト乗算後、所定のスレショルドを超える信号を抽出し、そのレンジを出力していた。この場合、検出したレンジセルによりレンジ分解能が決まるため、レンジ軸のレンジサンプル(パルス圧縮の周波数帯域で決まるレンジ分解能)以下の分解能ではレンジを算出できない問題があった。

先行技術

0003

パルス圧縮、吉田、‘改定レーダ技術’、電子情報通信学会、pp.274-280(1996)
パルス圧縮(周波数軸)、大内、‘リモートセンシングのための合成開口レーダ基礎’、東京電機大学出版局、pp.131-149(2003)
テイラー分布、吉田、‘改定レーダ技術’、電子情報通信学会、pp.134-135(1996)
CFAR(Constant False Alarm Rate)処理、吉田、‘改定レーダ技術’、電子情報通信学会、pp.87-89(1996)
MUSIC、間、‘アダプティブアンテナ技術’、Ohmsha、pp.137-164(2003)
測角方式(モノパルス)、吉田、‘改定レーダ技術’、電子情報通信学会、pp.260-264(1996)

発明が解決しようとする課題

0004

以上述べたように、従来のパルス圧縮レーダ装置では、レンジ軸のレンジサンプル(パルス圧縮の周波数帯域で決まるレンジ分解能)以下の分解能では出力できない課題があった。

0005

本実施形態は上記課題に鑑みなされたもので、パルス圧縮処理において、高分解能にレンジを出力することができるパルス圧縮レーダ装置及びそのレーダ信号処理方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記の課題を解決するために、本実施形態は、複数のパルスを繰り返し送受信するパルス圧縮レーダ装置において、前記複数のパルスの送受信により取得した時間(レンジ)軸の受信信号を周波数軸の信号に変換し、パルス圧縮用の参照信号を生成して周波数軸の信号に変換し、前記周波数軸の受信信号に前記周波数軸の参照信号を乗算してパルス圧縮された受信信号を生成し、前記パルス圧縮前の受信信号から複数ポイントの信号を抽出して周波数軸の相関行列を生成し、前記相行列複数セルずつスライディングさせ、忘却係数により加算平均して平均相関行列を生成し、前記平均相関行列を用いて前記パルス圧縮された周波数軸の受信信号を高分解能処理し、前記高分解能処理された周波数軸の受信信号から時間(レンジ)軸で目標を分離しそのレンジを検出する。

図面の簡単な説明

0007

第1の実施形態に係るパルス圧縮レーダ装置の構成を示すブロック図。
図1に示すレーダ装置において、信号処理の流れを示すフローチャート
図1に示すレーダ装置において、MUSICスペクトル処理を説明するための図。
第2の実施形態に係るパルス圧縮レーダ装置の構成を示すブロック図。
図4に示すレーダ装置において、信号処理の流れを示すフローチャート。
図4に示すレーダ装置の処理について説明するための図。
第3の実施形態に係るパルス圧縮レーダ装置の構成を示すブロック図。
図7に示すレーダ装置において、信号処理の流れを示すフローチャート。
図7に示すレーダ装置の処理について説明するための図。
第4の実施形態に係るパルス圧縮レーダ装置の構成を示すブロック図。
図10に示すレーダ装置において、信号処理の流れを示すフローチャート。
図10に示すレーダ装置の処理について説明するための図。
第5の実施形態に係るパルス圧縮レーダ装置の構成を示すブロック図。
図13に示すレーダ装置において、信号処理の流れを示すフローチャート。
図13に示すレーダ装置の処理について説明するための図。
第6の実施形態に係るパルス圧縮レーダ装置の構成を示すブロック図。
図16に示すレーダ装置において、信号処理の流れを示すフローチャート。
図16に示すレーダ装置の処理について説明するための図。
第7の実施形態に係るパルス圧縮レーダ装置の構成を示すブロック図。
図19に示すレーダ装置において、信号処理の流れを示すフローチャート。

実施例

0008

以下、実施形態について、図面を参照して説明する。尚、各実施形態の説明において、同一部分には同一符号を付して示し、重複する説明を省略する。

0009

(第1の実施形態)
以下、図1乃至図3を参照して、第1の実施形態に係るパルス圧縮レーダ装置を説明する。

0010

図1は上記レーダ装置の系統構成を示すブロック図、図2はその具体的な処理の流れを示すフローチャート、図3は上記レーダ装置に適用されるMUSICスペクトル処理を説明するための図である。

0011

図1に示すレーダ装置において、アンテナ1は複数のアンテナ素子を配列して大開口アレイを形成してなるフェーズドアレイアンテナであり、送受信器2の送受信部21から繰り返し供給される特定周波数送信パルス信号(以下、PRF(Pulse Repetition Frequency)信号)を指定方向送出してその反射波を受信する。送受信器2では、送受信部21において、アンテナ1の複数のアンテナ素子でそれぞれ受信された信号をビーム制御部22からの指示に従って位相制御を施し合成することで、任意の方向に受信ビームを形成してPRF受信信号を取得し、ベースバンド周波数変換する(図2:ステップS11)。このようにして得られたPRF受信信号は信号処理器3に送られる。

0012

上記信号処理器3は、AD(Analog-Digital)変換部31、レンジ軸FFT(Fast Fourier Transformation)処理部32、乗算部33、参照信号生成部34、参照信号FFT処理部35、平均相関行列演算部36、MUSIC(Multiple Signal Classification)処理部37、CFAR検出部38、レンジ算出部39を備える。

0013

上記信号処理器3において、送受信部21で周波数変換された受信信号は、AD変換部31によりディジタル信号に変換される(図2:ステップS12)。AD変換された信号は、レンジ軸FFT処理部32によりレンジ軸についてFFT処理されて(図2:ステップS13)、乗算部33に送られる。一方、参照信号生成部34では、パルス圧縮用の参照信号が生成されており(図2:ステップS14)、この参照信号はFFT処理部35にてFFT処理されて(図2:ステップS15)上記乗算部33に送られる。乗算部33は、受信信号のレンジ軸FFT処理によって得られた周波数域信号と参照信号のFFT処理によって得られた周波数域信号とを乗算して(図2:ステップS16)、パルス圧縮された周波数域信号に変換する。このパルス圧縮信号は平均相関行列演算部36に送られる。

0014

上記平均相関行列演算部36は、パルス圧縮信号から周波数セルを抽出し(図2:ステップS17)、周波数セル移動による平均相関行列を演算する(図2:ステップS18,S19)。ここで得られた平均相関行列は、MUSIC処理図2:ステップS20)により、複数の目標信号が持つ互いの相関成分抑圧する。その結果はCFAR検出部38に送られ、CFAR処理図2:ステップS21)によりスレショルドを超える信号の極大値ωt が検出された後、レンジ算出部39にて目標レンジ距離情報)Rtが算出される(図2:ステップS22)。

0015

上記構成において、図3を参照して動作を説明する。

0016

まず、アンテナ1により送受信した信号をビーム制御部22により目標方向指向させ、そのビームの受信信号を信号処理器3に入力する。信号処理器3では、ビーム受信信号をAD変換部31によりディジタル信号に変換した後、レンジ軸FFT処理部32でレンジ軸についてFFT処理してパルス圧縮する。また、参照信号生成部34にてパルス圧縮用の参照信号を生成し、この参照信号をFFT処理部35にてFFT処理し、この信号と入力信号FFT結果を乗算部33にて乗算する。以上の処理を数式にて示すと、以下のようになる。

0017

まず、入力信号sig(t)をFFT処理する。

0018

次に参照信号(線形チャープ信号の場合)を表現すると、次式となる。

0019

この参照信号としては、非線形チャープ信号、符号変調等、他の変調方式でもよいのは言うまでもない(非特許文献1、2参照)。この参照信号Sref(t)のサンプル長を入力信号に合わせて0埋めした信号に置き換える。

0020

これをFFTして、参照信号の周波数領域の信号を得る。

0021

これにより、周波数領域の乗算後の信号は、次式となる。

0022

次に、パルス圧縮後レンジサイドローブを低減するためのウェイトを算出する。ウェイトは、レンジサイドローブの設定に応じて、一様ウェイト、テイラーウェイト(非特許文献3参照)等を選定すればよい。

0023

次に、このSw(ω)(信号Xに対応、周波数軸)を用いて、MUSIC処理(非特許文献4参照)する。レーダの送受信による複数の目標信号は、互いに相関をもつため、Swの相関行列Rxxの相関成分を抑圧するために、Swの信号長のうち、順にNrセルずつ抽出し、そのたびにRxxの算出を行う。

0024

次に、Rxx(n,ω)を、忘却係数を用いた平均処理により算出する。

0025

なお、Rxx(n,w)は、各CPI(Coherent Pulse Interval:nヒットの処理、第1の実施形態では1ヒット)毎にクリアして演算する場合と、前のCPIのRxxをクリアせずに、そのまま(8)式の演算を継続する場合があるのは言うまでもない。継続する場合の効果としては、時間が長いので、目標間の加速度差による相対位置の変化により位相が変化し、相関が抑圧されやすいことである。

0026

このRxx(n,w)を用いて、MUSICスペクトルを算出する(非特許文献5参照)。

0027

以上の処理の説明を図3に示す。図3において、(a)は入力信号、(b)はそのレンジFFT結果、(c)は参照信号、(d)はそのレンジFFT結果、(e)は(b)と(d)の乗算結果、(f)は(e)のRxxの平均値によるMUSICスペクトル演算結果Smusicを示している。このスペクトルSmusicにおいて、例えばCFAR処理(非特許文献4参照)によりスレショルドを超える信号の極大値ωt を抽出し、次式の換算により目標レンジRtを算出する。

0028

以上のように、第1の実施形態に係るパルス圧縮レーダ装置は、取得したレンジ軸の信号をFFT処理し、またパルス圧縮用の参照信号を生成してFFT処理し、両者を乗算したパルス圧縮前の周波数軸の信号に対して、Nrポイントの信号を抽出して周波数軸の相関行列Rxxを生成し、それをMrセルずつスライディングさせて、忘却係数により加算平均したRxxを用いるMUSIC処理により、レンジ軸で目標を分離して検出するようにした。この構成によれば、周波数軸の移動平均による相関行列を用いたMUSIC処理により、レーダ送受信信号の相関をもつ目標信号でもレンジサンプル以下の分解能でレンジを出力することができる。

0029

(第2の実施形態)
図4乃至図6を参照して、第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、パルス圧縮前の信号と参照信号の乗算の信号ベクトル(Nr次元)を用いたMUSIC手法により、レンジ分解能を向上させる手法について述べた。この場合、Nrが大きいと、相関行列の次元数が大きく、演算規模が増える問題がある。その問題を解決するために、第2の実施形態は、対象とするレンジセル数を減らして処理する手法である。

0030

図4は第2の実施形態に係るパルス圧縮レーダ装置の系統構成を示すブロック図、図5はその具体的な処理の流れを示すフローチャート、図6はその信号処理を説明するための図である。

0031

図4及び図5において、第1の実施形態と異なる点は、乗算部33の出力をレンジ軸IFFT処理部3Aにてレンジ軸についてIFFT処理する(図5:ステップS23)ことで時間域信号に変換し、CFAR検出部3BにてCFAR処理して(図5:ステップS24)スレショルドを超える信号の極大値を検出し、レンジセル抽出部3Cにて極大値に対応するレンジセルを抽出し(図5:ステップS25)、レンジ軸FFT処理部3Dにてレンジ軸のFFT処理(図5:ステップS26)により周波数域信号に戻して、前述の平均相関行列演算部36に入力される。

0032

本実施形態では、(1)〜(6)式までは、第1の実施形態と同様であり、Sw(ω)を算出できる。次にこれを逆FFTして、次式を得る。

0033

時間軸tとレンジ軸Rの関係は次式となり、以下レンジと時間の表記が混在する場合は、(12)式の関係で換算するものとする。

0034

この時間(レンジ)軸の信号S(t)(時間で表記)に対して、CFAR処理を行い、検出があがった時間Tsel(p)(pは目標番号)を抽出する。この抽出セルの周囲の±Prセルを用いて、レンジ軸FFTして周波数軸にした入力信号Sinw(セル数2×Pr+1)により、以下、第1の実施形態と同様の処理により、目標の検出時間(レンジ)セルを検出する。検出時間Tsel(p)が複数の場合は、その番号に対する時間(レンジ)セル範囲毎に処理を行えばよい。この処理の様子を図6に示す。図6(a)はパルス圧縮後のレンジ選定結果を示し、図6(b)はレンジ選定結果のレンジ軸FFT処理結果を示し、図6(c)はレンジ軸FFT処理された周波数域の信号のMUSIC処理結果を示し、図6(d)はMUSIC処理結果についてRxxの平均値によるMUSICにより複数目標のMUSICスペクトルが得られた様子を示す。

0035

以上のように、第2の実施形態に係るパルス圧縮レーダ装置では、パルス圧縮後(レンジ軸)、CFAR処理によりP個の目標を検出し、そのP個のレンジセルを中心に±Pr個のレンジに対応する信号をFFT処理して周波数軸に変換し、Nrポイントの信号を抽出して周波数軸の相関行列Rxxを生成し、それをMrセルずつスライディングさせて、忘却係数により加算平均したRxxを用いるMUSIC処理により、レンジ軸で目標を分離して検出する。この場合、目標が存在する付近のレンジに対して、周波数軸の移動平均による相関行列を用いたMUSIC処理により、レーダ送受信信号の相関をもつ目標信号でも、処理規模を小さくして、レンジサンプル以下の分解能でレンジを出力することができる。

0036

(第3の実施形態)
図7乃至図9を参照して、第3の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、パルス圧縮前の周波数軸の信号に対して、MUSIC処理を行うことでレンジ(時間)分解能を向上する手法について述べた。目標信号のSN(信号対雑音比)が低い場合には、MUSICスペクトルがぼやけて、目標を分離できない場合が生じる。これを解消するために、第3の実施形態では、PRI軸のFFTを用いて積分によりSNを向上する手法について述べる。

0037

図7は第3の実施形態に係るパルス圧縮レーダ装置の系統構成を示すブロック図、図8はその具体的な処理の流れを示すフローチャート、図9はその信号処理を説明するための図である。

0038

図7及び図8において、第1の実施形態と異なる点は、AD変換部31の出力をPRI軸FFT処理部3EにてPRI軸についてFFT処理する(図8:ステップS27)ことで時間域信号に変換し、CFAR検出部3FにてCFAR処理して(図8:ステップS28)スレショルドを超える信号の極大値を検出し、バンク選定部3Gにて極大値に対応するバンクを選定して(図8:ステップS29)、前述のレンジ軸FFT処理部32に入力される。

0039

すなわち、第3の実施形態では、まず、入力信号sig(n,t)(PRI番号、時間)をPRI軸でFFT処理する。

0040

バンク毎にCFAR処理し、信号が検出されたバンクをndとする。

0041

このsig(t)を入力として、第3の実施形態を適用し、PRI軸でFFT処理することにより、SNが高い信号によりMUSICスペクトルを算出することができる。

0042

このように、第3の実施形態では、Nパルスを送受信するパルス圧縮レーダ装置において、図9(a)に示すように、Nパルスの受信信号についてPRI軸方向にFFT処理し、図9(b)に示すように、CFAR処理により極値を持つ周波数バンクを選定し、そのバンクに対するレンジ軸の信号を抽出してFFT処理し、またパルス圧縮用の参照信号を生成してFFT処理し、両者を乗算したパルス圧縮前の周波数軸の信号に対して、Nrポイントの信号を抽出して周波数軸の相関行列Rxxを生成し、それをMrセルずつスライディングさせてRxxを生成し、忘却係数により加算平均したRxxを用いるMUSIC処理により、レンジ軸で目標を分離して検出する。すなわち、PRI軸のFFTによりSN(Signal to Noise ratio)を高くして、周波数軸の移動平均による相関行列を用いたMUSIC処理するようにしているので、レーダ送受信信号の相関をもつ振幅の小さい目標信号でも、レンジサンプル以下の分解能でレンジを出力することができる。

0043

(第4の実施形態)
図10乃至図12を参照して、第4の実施形態について説明する。
第4の実施形態は、第3の実施形態において、処理規模削減のために、第2の実施形態の手法を採用してレンジセルを抽出する手法である。図10は第4の実施形態に係るパルス圧縮レーダ装置の系統構成を示すブロック図、図11はその具体的な処理の流れを示すフローチャート、図12はその信号処理を説明するための図である。

0044

図10及び図11において特徴となる点は、第1の実施形態の構成に対して、AD変換部31の出力をPRI軸FFT処理部3EにてPRI軸についてFFT処理する(図11:ステップS27)ことで時間域信号に変換し、CFAR検出部3FにてCFAR処理して(図11:ステップS28)スレショルドを超える信号の極大値を検出し、バンク選定部3Gにて極大値に対応するバンクを選定して(図11:ステップS29)、前述のレンジ軸FFT処理部32に入力するようにし、乗算部33の出力をレンジ軸IFFT処理部3Aにてレンジ軸についてIFFT処理する(図11:ステップS23)ことで時間域信号に変換し、CFAR検出部3BにてCFAR処理して(図11:ステップS24)スレショルドを超える信号の極大値を検出し、レンジセル抽出部3Cにて極大値に対応するレンジセルを抽出し(図11:ステップS25)、レンジ軸FFT処理部3Dにてレンジ軸のFFT処理(図11:ステップS26)により周波数域信号に戻して、前述の平均相関行列演算部36に入力するようにしたことにある。

0045

すなわち、第4の実施形態に係るパルス圧縮レーダ装置では、図12(a)に示すようにNパルスを送受信し、図12(b)に示すようにNパルスのPRI軸方向にFFT処理し、さらに図12(c)に示すようにパルス圧縮した後の信号を用いてCFAR処理によりP個の極値を持つ周波数バンクを選定し、図12(d)に示すように、各周波数バンクに対するレンジ軸の信号の中で、P個のレンジセルを中心に±Pr個のレンジに対応する信号をFFT処理して周波数領域に変換し、Nrポイントの信号を抽出して周波数軸の相関行列Rxxを生成し、それをMrセルずつスライディングさせて、図12(e)に示すように、忘却係数により加算平均したRxxを用いるMUSIC処理により、レンジ軸で目標を分離して検出する。このように、FFT処理によりSNを向上させ、CFAR処理によりバンクを抽出し、そのバンクのレンジ軸の信号の中で、レンジ範囲を選定し、レンジ軸の信号に対してFFTすることで周波数軸の信号に変換し、この周波数軸の信号に対して、第3の実施形態の手法を適用する。尚、本実施形態では、極大値に対応するバンクを選定しているので、図8に示したステップS17の周波数セル抽出処理は不要となる。

0046

以上のように、第4の実施形態では、PRI軸のFFT処理によりSN(Signal to Noise ratio)を高くし、かつ目標が存在する付近のレンジセルを抽出して、周波数軸の移動平均による相関行列を用いたMUSIC処理を行うようにしたので、レーダ送受信信号の相関をもつ振幅の小さい目標信号でも、処理規模を小さくして、レンジサンプル以下の分解能でレンジを出力することができる。

0047

(第5の実施形態)
図13乃至図15を参照して、第5の実施形態について説明する。
第5の実施形態は、第3の実施形態において、処理規模削減のために、第2の実施形態の手法を採用してレンジセルを抽出する手法である。図13は第5の実施形態に係るパルス圧縮レーダ装置の系統構成を示すブロック図、図14はその具体的な処理の流れを示すフローチャート、図15はその信号処理を説明するための図である。

0048

図13及び図14において特徴となる点は、図10に示したレンジ軸FFT処理部3D(図12のステップS26)を省略し、平均相関行列演算部36にてCPI間による平均Rxxを算出する(図14のステップS30)ようにしたことにある。

0049

すなわち、第5の実施形態は、第1乃至第4の実施形態が、パルス圧縮前の周波数軸の信号に対してMUSIC処理を実施したのに対して、パルス圧縮後のレンジ軸の信号に対してMUSIC処理する手法である。これにより、目標信号が含まれるレンジ付近の信号を用いてMUSIC処理できるため、処理規模を削減できる。

0050

図13は、パルス圧縮前の信号を用いる方式として、第4の実施形態に対応した方式を代表して記述している。前述のように、第4の実施形態の図10に比べて、レンジセル抽出部3Cの後段のレンジ軸FFT処理部3Dが無い部分が異なる。この方式では、パルス圧縮後の信号を用いてMUSIC処理する点がポイントであるため、その部分について以下に述べることとし、レンジセルの抽出部分、PRI軸FFT処理の部分については、図15(a)乃至(c)に示してその説明を割愛する。

0051

まず、パルス圧縮前の信号は(1)〜(6)式と同様であり、(6)式を(15)式として再掲する。

0052

次にこれを逆FFTすることによりパルス圧縮後の信号を得る。

0053

次に、このSwr(t)(信号Xに対応)を用いて、MUSIC処理する。第1の実施形態の処理では、周波数軸における処理であり、周波数軸では、各目標のレンジは位相勾配に置き換わっているので、レーダ目標間の相関を抑圧するためにSwrの要素を順にNrセルずつスライディング抽出して平均値により相関を抑圧した。これに対して、本実施形態ではレンジ軸における処理であり、目標は各レンジのみに存在するため、レンジ軸をスライディングさせる手法は意味がなくなる。そのため、レーダ目標間の無相関化については、CPI間の平均処理によるものとする。

0054

また、本実施形態ではレンジセルを限定することで処理規模が削減できる長所があるため、CFAR検出部3B及びレンジセル抽出部3Cにより抽出したセルをP(Pは1〜複数)として、±Prセル抽出したものをSwr(t)(Nr次元Nr=2*Pr+1)とする。

0055

次に、Rxx(n,t)を、忘却係数を用いた平均処理により算出する(図15(d))。

0056

このRxx(n,t)をRxx(Nr×Nr次元)と置き換えて、MUSICスペクトルを算出する。

0057

このスペクトルSmusicにおいて、例えば図15(e)に示すように、CFAR処理によりスレショルドを超える信号の極大値tを抽出すれば、(12)式の関係によりレンジを出力することができる。

0058

以上のように、第5の実施形態に係るパルス圧縮レーダ装置では、パルス圧縮後の信号を用いて、相関行列Rxxを生成し、忘却係数によりCPI間で加算平均したRxxを用いるMUSIC処理により、レンジ軸で目標を分離して検出する。このため、レンジ軸の移動平均による相関行列を用いたMUSIC処理により、レーダ送受信信号の相関をもつ目標信号でもレンジサンプル以下の分解能でレンジを出力することができる。

0059

また、第5の実施形態では、パルス圧縮後にCFAR処理することによりP個の目標を検出し、そのP個のレンジセルを中心に±Pr個のレンジに対応するパルス圧縮後の信号を用いてRxxを生成し、忘却係数によりCPI間で加算平均したRxxを用いるMUSIC処理により、レンジ軸で目標を分離して検出する。このため、目標が存在する付近のレンジに対して、FFTをしないレンジ軸の移動平均による相関行列を用いたMUSIC処理により、レーダ送受信信号の相関をもつ目標信号でも、処理規模を小さくして、レンジサンプル以下の分解能でレンジを出力することができる。

0060

また、第5の実施形態では、Nパルスを送受信するパルス圧縮レーダ装置において、NパルスのPRI軸方向にFFT処理し、CFARにより極値を持つ周波数バンクに対するレンジ軸の信号を抽出し、パルス圧縮して相関行列Rxxを生成し、CPI間の忘却係数により加算平均したRxxを用いるMUSIC処理を行うことにより、レンジ軸で目標を分離して検出することができる。これにより、PRI軸のFFTによりSN(Signal to Noise ratio)を高くして、FFTをしないレンジ軸の移動平均による相関行列を用いたMUSIC処理により、レーダ送受信信号の相関をもつ振幅の小さい目標信号でも、レンジサンプル以下の分解能でレンジを出力することができる。

0061

また、第5の実施形態では、Nパルスを送受信するパルス圧縮レーダ装置において、NパルスのPRI軸方向にFFTし、さらにパルス圧縮した後の信号を用いてCFARによりP個の極値を持つ周波数バンクに対するレンジ軸の信号の中で、P個のレンジセルを中心に±Pr個のレンジに対応する信号を抽出して周波数軸の相関行列Rxxを生成し、CPI間で忘却係数により加算平均したRxxを用いるMUSIC処理により、レンジ軸で目標を分離して検出する。PRI軸のFFTによりSN(Signal to Noise ratio)を高くし、かつ目標が存在する付近のレンジセルを抽出して、FFTをしないレンジ軸の移動平均による相関行列を用いたMUSIC処理により、レーダ送受信信号の相関をもつ振幅の小さい目標信号でも、処理規模を小さくして、レンジサンプル以下の分解能でレンジを出力することができる。

0062

(第6の実施形態)
図16乃至図18を参照して、第6の実施形態について説明する。
第6の実施形態は、Az及びELの測角を行う手法である。図16は第6の実施形態に係るパルス圧縮レーダ装置の系統構成を示すブロック図、図17はその具体的な処理の流れを示すフローチャート、図18はその説明図である。

0063

図16及び図17において特徴となる点は、測角のために、送受信部21において、位相モノパルス信号(Σ、Δ:非特許文献6参照)を用い、Σ、Δ信号それぞれをAD変換部31でディジタル信号に変換した後、Σh生成部3Hで開口2分割の第1の信号Σh1と第2の信号Σh2を生成して2系統分配出力し(図17:ステップS31)、Σ1形成部3I1、Σ2形成部3I2で異なる指向方向を持つΣ1ビームとΣ2ビームを形成し(図17:ステップS32,S32′)、それぞれPRI軸FFT処理部3E1,3E2でPRI軸方向にFFT処理する(図17:ステップS33,S33′)。

0064

以後、レンジ軸FFT処理部3E1,3E2のレンジ軸方向のFFT処理(図17:ステップS13,S13′)、乗算部331,332の参照信号FFT処理信号との乗算、レンジ軸IFFT処理部3A1,3A2のレンジ軸方向の逆FFT処理(図17:ステップS23,S23′)、CFAR検出部3B1,3B2の極大検出処理図17:ステップS24,S24′)、レンジセル抽出部3C1,3C2の極大値が検出されたレンジセル抽出処理(図17:ステップS25,S25′)、レンジ軸FFT処理部3D1,3D2のレンジ軸方向のFFT処理(図17:ステップS26,S26′)、平均相関行列演算部361,362の演算処理図17:ステップS18〜S19,S18′〜S19′)、MUSIC処理部371,372(図17:ステップS20,S20′)、CFAR検出部381,382(図17:ステップS21,S21′)、レンジ算出部391,392(図17:ステップS22)を順に実行し、最終的に測角値算出部3Jで測角演算を実行する(図17:ステップS34)。

0065

すなわち、第6の実施形態では、測角のために、位相モノパルス信号(Σ、Δ:非特許文献6)を用いる。

0066

したがって、位相モノパルスの出力信号をΣとΔとすると、次式でS1とS2を算出できる。

0067

このS1とS2に、ビーム指向方向を決める位相を設定すれば異なる指向方向を持つΣ1ビームとΣ2ビームを形成できる。

0068

このb1とb2の信号を入力信号sig1とsig2にして、第1の実施形態の手法で各々のMUSICスペクトルの極値により、レンジrを算出し、このrにより、次式により電力(b1、b2に対応してS1とS2)を算出する(非特許文献5参照)。

0069

この行列S(S1とS2)の第p番目対角成分から、p番目の目標に対する受信電力(P1とP2)が得られ、この平方根により受信振幅(E1とE2)が得られる。これを用いて、次式により誤差電圧を算出する。

0070

この誤差電圧と角度については、図18(a)(b)に示すように、Σ1,Σ2の関係に基づいて予め角度に対する誤差電圧をテーブル化しておき、誤差電圧テーブルを作成しておく。(24)式により算出したεにより、テーブルを用いて角度θを算出する。

0071

次元レーダの場合は、Az面及びEL面に対して、それぞれ、上述の方式を用いればよいのは言うまでもない。
また、本発明はMUSIC手法について述べたが、処理規模削減のために、既知の手法であるROOT−MUSICや、ESPRIT(非特許文献5参照)法等を用いてもよいのは言うまでもない。

0072

(第7の実施形態)
図19乃至図20を参照して、第7の実施形態について説明する。
第7の実施形態もAz及びELの測角を行う手法である。図19は第7の実施形態に係るパルス圧縮レーダ装置の系統構成を示すブロック図、図20はその具体的な処理の流れを示すフローチャートである。

0073

図19及び図20において、図16及び図17と異なる点は、レンジセル抽出部3C1,3C2の後段のレンジ軸FFT処理部3D1,3D2を採用しないようにしたことにある。すなわち、第5の実施形態と同様に、処理規模削減のために、第2の実施形態の手法を採用してレンジセルを抽出する手法である。

0074

第6及び第7の実施形態では、アンテナ開口を2分割して和(Σ)と差(ΔAzまたはΔEL)ビームによりパルスを送受信するパルス圧縮レーダ装置において、ΣとΔ信号より左右(上下)の開口信号を生成し、その信号により所定の方向にビームを向ける位相を与えて2本のΣビーム(Σ1とΣ2)を形成し、Σ1とΣ2により第1乃至第5の実施形態の処理をしてMUSICスペクトルの対応するレンジセルを抽出し、Σ1とΣ2のMUSICスペクトルの振幅比による誤差電圧を用いて測角する。

0075

すなわち、レンジ軸の移動平均による相関行列を用いたMUSIC処理により、レーダ送受信信号の相関をもつ目標信号でもレンジサンプル以下の分解能でレンジを出力し、更にΣ及びΔのモノパルス出力を用いた2ビームの出力により測角を行うことができる。

0076

尚、本実施形態は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。

0077

1…フェーズドアレイアンテナ、2…送受信器、21…送受信部、22…ビーム制御部、3…信号処理器、31…AD(Analog-Digital)変換部、32…レンジ軸FFT(Fast Fourier Transformation)処理部、33…乗算部、34…参照信号生成部、35…参照信号FFT処理部、36…平均相関行列演算部、37…MUSIC(Multiple Signal Classification)処理部、38…CFAR検出部、39…レンジ算出部、3A…レンジ軸IFFT処理部、3B…CFAR検出部、3C…レンジセル抽出部、3D…レンジ軸FFT処理部、3E…PRI軸FFT処理部、3F…CFAR検出部、3G…バンク選定部、3H…Σh生成部、3I1…Σ1形成部、3I2…Σ2形成部、3E1,3E2…PRI軸FFT処理部、3E1,3E2…レンジ軸FFT処理部、331,332…乗算部、3A1,3A2…レンジ軸IFFT処理部、3B1,3B2…CFAR検出部、3C1,3C2…レンジセル抽出部、3D1,3D2…レンジ軸FFT処理部、361,362…平均相関行列演算部、371,372…MUSIC処理部、381,382…CFAR検出部、391,392…レンジ算出部、3J…測角値算出部。

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