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技術 流体加熱装置

出願人 アイシン精機株式会社
発明者 大西将弘渡邉正人伊豫田英幸
出願日 2014年5月29日 (6年8ヶ月経過) 出願番号 2014-111443
公開日 2015年12月14日 (5年2ヶ月経過) 公開番号 2015-224852
状態 特許登録済
技術分野 局部洗浄装置・その他の水洗便所用付属品 貯湯式加熱器の制御
主要キーワード 三流路 半波制御 流体容器内 各出口ポート 変動電力 公共水道 補正用マップ バルブ駆動モータ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

流体を加熱し、流路切替手段を介して流路に供給する流体加熱装置において、流路切替手段による流路の切り替えに伴って短時間流体の流れが停止する際に、流体の過剰な加熱が起こるのを抑制することができる流体加熱装置を提供すること。

解決手段

流体容器に設けられた加熱手段が出力を行っている状態で、流体容器からの流路への流体の供給/停止を切り替える切替動作を流路切替手段が行っており、流体容器から流路への流体の供給が一時的に停止している間は、加熱手段の出力を、流路切替手段が切替動作を行う前のフィードバック制御時における出力値以下の出力値でフィードフォワード制御を行うようにする。

概要

背景

水等の流体を加熱して外部に供給する流体加熱装置において、流体を外部に供給している間と、供給していない間で、加熱手段を異なる方法で制御するものが開示されている。例えば、特許文献1に開示された給水管給湯管が接続された熱交換器を備える給湯装置においては、給湯の停止時に熱交換器が冷却されることを防止するため、水の流動を検出していない時に検出された温度が所定温度以下になったら加熱手段による熱交換器の加熱を開始し、あらかじめ設定した時間あるいは温度に達したら加熱を停止するという制御が行われる。また、特許文献2に開示された瞬間式電気温水装置においては、加熱制御の開始後や流量の変化後等に給湯温度設定温度に早く近づけること等を目的として、検出された被加熱物の流量および加熱前後の温度に基づいて得られる実加熱量と、それらと設定温度とに基づいて得られる必要加熱量とを比較して、加熱量を補正する制御が行われる。

概要

流体を加熱し、流路切替手段を介して流路に供給する流体加熱装置において、流路切替手段による流路の切り替えに伴って短時間流体の流れが停止する際に、流体の過剰な加熱が起こるのを抑制することができる流体加熱装置を提供すること。流体容器に設けられた加熱手段が出力を行っている状態で、流体容器からの流路への流体の供給/停止を切り替える切替動作を流路切替手段が行っており、流体容器から流路への流体の供給が一時的に停止している間は、加熱手段の出力を、流路切替手段が切替動作を行う前のフィードバック制御時における出力値以下の出力値でフィードフォワード制御を行うようにする。

目的

本発明が解決しようとする課題は、流体を加熱し、流路切替手段を介して流路に供給する流体加熱装置において、流路切替手段による流路の切り替えに伴って短時間流体の流れが停止する際に、流体の過剰な加熱が起こるのを抑制することができる流体加熱装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

流体貯留する流体容器と、前記流体容器中の流体を加熱する加熱手段と、前記流体容器中の加熱後の流体の温度を検出する第1の温度検出手段と、前記流体容器に供給される加熱前の流体の温度を検出する第2の温度検出手段と、前記第1の温度検出手段で検出された流体の温度に基づいて前記流体容器内の流体の温度を目標温度に維持するフィードバック制御または第2の温度検出手段で検出された流体の温度に基づいて前記流体容器内の流体の温度を目標温度に維持するフィードフォワード制御によって前記加熱手段の出力を制御する制御手段と、前記流体容器から外部に流体を供給する流路と、前記流体容器から前記流路への流体の供給および停止を切り替え切替動作を行う流路切替手段と、を有し、前記加熱手段が出力を行っている状態で、前記流路切替手段の前記切替動作が開始された後には、前記制御手段は、前記加熱手段の出力を、前記流路切替手段が前記切替動作を行う前の前記フィードバック制御時における出力値以下の前記フィードフォワード制御の出力値にすることを特徴とする流体加熱装置

請求項2

前記フィードフォワード制御の出力値は、下限値と上限値の間の範囲内で、前記目標温度と実際に前記第2の温度検出手段で検出される温度との差が大きくなるほど小さくなるように、また前記流体容器から前記流路に供給される流体の流量が大きくなるほど小さくなるように、定められることを特徴とする請求項1に記載の流体加熱装置。

請求項3

前記流路切替手段が前記切替動作を行う前の前記フィードバック制御時における出力値をO1、前記目標温度と前記第2の温度検出手段で実際に検出される温度との差分をΔT2、前記流路に供給される流体の流量をFとし、aおよびbを正の定数として、O2=O1(−a・ΔT2・F+b)の関係式から前記フィードフォワード制御の出力値O2を算出し、前記出力値O2が前記下限値と前記上限値の間にある場合には、前記出力値O2を前記フィードフォワード制御の出力値とし、前記出力値O2が前記下限値を下回る場合には、前記下限値をフィードフォワード制御の出力値とし、前記出力値O2が前記上限値を上回る場合には、前記上限値を前記フィードフォワード制御の出力値とするフィードフォワード制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の流体加熱装置。

請求項4

前記制御手段による前記加熱手段の出力の制御は、パルス幅変調によって行われることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の流体加熱装置。

技術分野

0001

本発明は、流体加熱装置に関し、さらに詳しくは流体所定温度に加熱して外部に供給する流体加熱装置に関する。

背景技術

0002

水等の流体を加熱して外部に供給する流体加熱装置において、流体を外部に供給している間と、供給していない間で、加熱手段を異なる方法で制御するものが開示されている。例えば、特許文献1に開示された給水管給湯管が接続された熱交換器を備える給湯装置においては、給湯の停止時に熱交換器が冷却されることを防止するため、水の流動を検出していない時に検出された温度が所定温度以下になったら加熱手段による熱交換器の加熱を開始し、あらかじめ設定した時間あるいは温度に達したら加熱を停止するという制御が行われる。また、特許文献2に開示された瞬間式電気温水装置においては、加熱制御の開始後や流量の変化後等に給湯温度設定温度に早く近づけること等を目的として、検出された被加熱物の流量および加熱前後の温度に基づいて得られる実加熱量と、それらと設定温度とに基づいて得られる必要加熱量とを比較して、加熱量を補正する制御が行われる。

先行技術

0003

特開平10−115464号公報
特開2002−277059号公報

発明が解決しようとする課題

0004

容器の中で加熱された流体の外部への供給を、例えばロータリーバルブのような流路切替手段を用いて制御する形式の流体加熱装置においては、流路切り替えを行う間に、ごく短時間ではあるが、流体の流れが停止してしまう。この間に、流路の切り替えを開始する前と同様に流体の加熱を継続すると、所定の設定値を超えて流体を過剰に加熱するオーバーシュートが発生する場合がある。

0005

例えば、上記特許文献1に開示されるように、流体の流れが停止している間に、加熱された流体の温度検出を行い、検出された温度が所定値以上に達している間は加熱手段の出力を停止するという制御を行えば、流体の流れが停止している時間が十分に長ければ、効果的にオーバーシュートを防止できる可能性がある。しかし、ロータリーバルブ等の流路切替手段による流路切替時の流体の流れの停止は、ごく短時間であり、このような制御を適用することは困難である。

0006

一方、上記特許文献2に開示されるように、実加熱量と必要加熱量を比較した補正を行うことで、加熱手段の出力を制御する方法を用いても、流体の流れが停止している間だけ必要加熱量を小さく設定することで、オーバーシュートを防止することは可能であるが、実加熱量および必要加熱量を見積もって補正値を算出するためには、流体の温度が安定するまで、ある程度の時間を要する。よって、この方法も、ごく短時間のみ流体の流れが停止する場合には、適用が困難である。

0007

本発明が解決しようとする課題は、流体を加熱し、流路切替手段を介して流路に供給する流体加熱装置において、流路切替手段による流路の切り替えに伴って短時間流体の流れが停止する際に、流体の過剰な加熱が起こるのを抑制することができる流体加熱装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決するために、本発明にかかる流体加熱装置は、流体を貯留する流体容器と、前記流体容器中の流体を加熱する加熱手段と、前記流体容器中の加熱後の流体の温度を検出する第1の温度検出手段と、前記流体容器に供給される加熱前の流体の温度を検出する第2の温度検出手段と、前記第1の温度検出手段で検出された流体の温度に基づいて前記流体容器内の流体の温度を目標温度に維持するフィードバック制御または第2の温度検出手段で検出された流体の温度に基づいて前記流体容器内の流体の温度を目標温度に維持するフィードフォワード制御によって前記加熱手段の出力を制御する制御手段と、前記流体容器から外部に流体を供給する流路と、前記流体容器から前記流路への流体の供給および停止を切り替える切替動作を行う流路切替手段と、を有し、前記加熱手段が出力を行っている状態で、前記流路切替手段の前記切替動作が開始された後には、前記制御手段は、前記加熱手段の出力を、前記流路切替手段が前記切替動作を行う前の前記フィードバック制御時における出力値以下の前記フィードフォワード制御の出力値にすることを要旨とする。

0009

ここで、前記フィードフォワード制御の出力値は、下限値と上限値の間の範囲内で、前記目標温度と実際に前記第2の温度検出手段で検出される温度との差が大きくなるほど小さくなるように、また前記流体容器から前記流路に供給される流体の流量が大きくなるほど小さくなるように、定められるとよい。

0010

この場合に、前記流路切替手段が前記切替動作を行う前の前記フィードバック制御時における出力値をO1、前記目標温度と前記第2の温度検出手段で実際に検出される温度との差分をΔT2、前記流路に供給される流体の流量をFとし、aおよびbを正の定数として、
O2=O1(−a・ΔT2・F+b)
関係式から前記フィードフォワード制御の出力値O2を算出し、前記出力値O2が前記下限値と前記上限値の間にある場合には、前記出力値O2を前記フィードフォワード制御の出力値とし、前記出力値O2が前記下限値を下回る場合には、前記下限値をフィードフォワード制御の出力値とし、前記出力値O2が前記上限値を上回る場合には、前記上限値を前記フィードフォワード制御の出力値とするフィードフォワード制御を行うことが好ましい。

0011

また、前記制御手段による前記加熱手段の出力の制御は、パルス幅変調によって行われることが好ましい。

発明の効果

0012

上記発明にかかる流体加熱装置においては、加熱手段が出力を行っており流体の加熱が継続されている状態で、流路切替手段が切替動作を行うことで流体容器から流路への流体の供給が一時的に停止している間に、加熱手段の出力を、切替動作が行われる前のフィードバック制御時の出力値よりも低い出力値で、フィードフォワード制御するようにする。これにより、切替動作に伴う一時的な流体の流れの停止によって、流体容器内の流体が加熱手段によって過剰に加熱を受けるのを抑制することができる。また、既知の値であるフィードバック制御時の出力値以下であり、かつ変動の少ない加熱前の流体の温度に基づいた値に加熱手段の出力を変更することによって過剰な加熱の抑制を図るので、流体の供給の停止が短時間であっても、過剰な加熱を効果的に抑制することができる。

0013

ここで、フィードフォワード制御の出力値が、下限値と上限値の間の範囲内で、目標温度と実際に第2の温度検出手段で検出される温度との差が大きくなるほど小さくなるように、また流体容器から流路に供給される流体の流量が大きくなるほど小さくなるように、定められる場合には、フィードバック制御を継続しているとすれば、流体に与えられる熱量が大きくなる場合ほど、切替動作中における加熱手段の出力値を小さくすることになる。これにより、切替動作中の過剰な流体の加熱を効果的に抑制することができる。

0014

この場合に、上記のような関係式から算出した算出値O2に基づいて、流路切替動作開始後の加熱手段の出力値を設定すれば、単純な関係式を用いながら、フィードフォワード制御により、切替動作開始後の加熱手段の出力を小さくすることができる。これにより、より効果的に切替動作中の過剰な流体の加熱を抑制することが可能となる。また、流体容器や加熱手段、切替手段等、流体加熱装置の構成部材の具体的な仕様に応じて、定数a,bを選択することで、様々な機種の流体加熱装置に対して、同様の制御を適用することができる。

0015

また、制御手段による加熱手段の出力の制御が、パルス幅変調によって行われる場合には、パルスデューティ比をフィードバック制御時の値よりも低い値とすることで、簡便に、切替動作中におけるフィードフォワード制御の出力値を選択することができる。

図面の簡単な説明

0016

本発明の一実施形態にかかる流体加熱装置の構成を示すブロック図である。
上記の流体加熱装置に用いられる流路切替手段の一例としてのロータリーバルブを示す断面図である。
上記の流体加熱装置を備えた衛生洗浄装置の一例を示す透視斜視図である。
上記の衛生洗浄装置の制御の一例を示す図である。
上記の衛生洗浄装置の制御の別の例を示す図である。

0017

以下、本発明の実施形態にかかる流体加熱装置について、図面を参照しながら説明する。

0018

[流体加熱装置]
本発明の一実施形態にかかる流体加熱装置1の構成を、図1に示す。本実施形態にかかる流体加熱装置1は、水源から取得した低温の流体を加熱して外部に供給するものである。加熱される流体の種類は特に指定されないが、以下では、水を例として説明を行う。

0019

本実施形態にかかる流体加熱装置1は、流体容器2、加熱手段3、第1の温度検出手段4、第2の温度検出手段8、第一流路5a、第二流路5b、第三流路5cの3つの流路、流路切替手段6、制御手段7、操作スイッチ(図示なし)、を有している。

0020

流体容器2は、適宜バルブ等を介して公共水道等の外部の水源から水Wを取得し、一時的に貯留する。加熱手段3は、流体容器2の内部に設けられ、流体容器2内に貯留された水Wを加熱するヒータである。流体容器2には、流体容器2の内部または出口近傍に設けられ、加熱後の水W(流体)の温度を検出する第1の温度検出手段4と、流体容器2の入口近傍に設けられ、加熱前の水W(流体)の温度を検出する第2の温度検出手段8と、が設けられている。第1の温度検出手段4および第2の温度検出手段8は、サーミスタ熱電対等よりなる。流路5a〜5cは、流体容器2から水Wを供給され、流体容器2の外部へと流出させる経路となる。流路切替手段6は、流体容器2と流路5a〜5cの間に設けられ、流体容器2から各流路5a〜5cへの水Wの供給/停止の切り替えを制御する。なお、ここでは流路を3つとしたが、流路の数は任意である。制御手段7は、マイクロコンピュータマイコン)等よりなり、第1の温度検出手段4または第2の温度検出手段8から入力された水温の情報に基づいて加熱手段3の出力を制御するとともに、流路切替手段6を制御し、各流路5a〜5cへの水Wの供給/停止を制御する。制御手段7による加熱手段3の制御は、流路切替手段6が切替動作を行なわない場合には、第1の温度検出手段4によって実際に検出される加熱後の水温T1と、目標温度T’との差分ΔT1=T’−T1に基づいてフィードバック制御を行う。後述するように、流路切替手段6が切替動作を行った場合には、制御手段7は、第2の温度検出手段8によって実際に検出される加熱前の水温T2と、目標温度T’との差分ΔT2=T’−T2に基づいてフィードフォワード制御を行う。ここで、フィードバック制御においてもフィードフォワード制御においても、目標温度は使用者の操作スイッチ操作によって選択された温度である目標温度T’となる。

0021

流路切替手段6は、例えばロータリーバルブ6’によって具現される。ロータリーバルブ6’は、図2のような構造を有することで、流路5a〜5cのいずれかへの選択的な水Wの供給、または全流路5a〜5cへの水Wの供給の停止を選択することができる。また、流路5a〜5cのいずれかへ水Wを供給するに際し、その流量を調整することができる。

0022

ここで、ロータリーバルブ6’の構成を簡単に説明する。ロータリーバルブ6’は、本体61およびこの本体61内で回転するロータ62を有している。本体61は、内側に円柱形状の空間が形成された筒状の部分であり、流路5a〜5cを接続可能なポート(接続部)が形成されている。具体的には、本体61には、第一出口ポート63a、第二出口ポート63b、第三出口ポート63cと、入口ポート63dが形成されている。第一出口ポート63a、第二出口ポート63b、第三出口ポート63cはそれぞれ、流体加熱装置1の第一流路5a、第二流路5b、第三流路5cに接続される。また、入口ポート63dは、流体加熱装置1の流体容器2に接続される。

0023

ロータ62は、本体61内の円柱形状の空間に、水密を維持しながら回転自在に設けられた筒状の部分であり、ロータ62の外周面は、本体61の内周面密着している。ロータ62は、バルブ駆動モータ65によって回転される。ロータ62には周方向における位置が異なる貫通孔として接続孔が形成されている。具体的には、第一接続孔64a、第二接続孔64b、第三接続孔64cが形成されている。ロータ62の回転軸方向に沿った位置について、第一接続孔64aが第一出口ポート63aと、第二接続孔64bが第二出口ポート63bと、第三接続孔64cが第三出口ポート63cと一致している。ロータ62の先端側(バルブ駆動モータ65に接続された側とは反対側)は開口しており、入口ポート63dを介して流体容器2から流出した水が、ロータ62の内側に設けられた空間に入り込む。

0024

バルブ駆動モータ65が、流体加熱装置1の制御手段7に制御されて、ロータ62を回転させることにより、第一接続孔64aと第一出口ポート63aの回転方向位置が一致すると、ロータ62の内側に入り込んだ水は第一接続孔64aと第一出口ポート63aを通じて第一流路5aに流れ込む。第二接続孔64bと第二出口ポート63bの回転方向位置が一致すると、ロータ62の内側に入り込んだ水は第二接続孔64bと第二出口ポート63bを通じて第二流路5bに流れ込む。第三接続孔64cと第三出口ポート63cの回転方向位置が一致すると、ロータ62の内側に入り込んだ水は第三接続孔64cと第三出口ポート63cを通じて第三流路5cに流れ込む。ロータ62に形成された各貫通孔の回転方向位置がいずれのポートの回転方向位置とも一致しない場合には、各流路5a〜5cへの水の供給が停止される。また、ロータ62の回転角微調整し、各出口ポート63a〜63cと各接続孔64a〜64bが重なる断面積を変化させることで、各流路5a〜5cに供給する水の流量を調整することができる。

0025

このような構成を有するロータリーバルブ6’においては、出口ポート63a〜63cのうちの1つ(例えば第一出口ポート63a)が対応する接続孔(例えば第一接続孔64a)と回転方向位置が一致し、流路5a〜5cの1つ(例えば第一流路5a)に水を供給している状態から、ロータ62を回転させて、別の出口ポート(例えば第二出口ポート63b)が対応する接続孔(例えば第二接続孔64b)の回転方向位置が一致して別の流路(例えば第二流路5b)へと水を供給する状態へと切り替える際、ロータ62が回転運動を行っている最中は、どの出口ポート63a〜63cも接続孔64a〜64cと回転方向位置が一致していない期間が生じる。この期間においては、どの出口ポート63a〜63cからも水が出て行かず、全流路5a〜5cへの水の供給が停止し、流体容器2からの水の流出が停止される。

0026

次に、流体加熱装置1の制御手段7における制御の方法を説明する。加熱手段3が出力を行っている状態において、流路切替手段6が流路5a〜5cのいずれかへの水の供給を選択した状態に維持されている間、そしていずれの流路5a〜5cへも水の供給を行わない停止状態に維持されている間は、第1の温度検出手段4によって検出された流体容器2内の水温が制御手段7に入力され、制御手段7は、その水温データに基づいて、流体容器2内の水温を所定の目標温度に維持するように、加熱手段3の出力に対してフィードバック制御を行う。ここで、このフィードバック制御および次に説明するフィードフォワード制御による加熱手段3の出力の調整は、加熱手段3への入力電圧に対するパルス幅(PWM)変調によって行われており、パルスのデューティ比を変化させることで、加熱手段の出力を変化させる。つまり、パルスのデューティ比を上げることで、加熱手段3の出力を上げ、パルスのデューティ比を下げることで、加熱手段3の出力を下げる。PWM制御において、加熱手段3の出力値は、パルスによる変調を平均して得られる実効値として表される。つまり、加熱手段3の出力値は、パルスのデューティ比に対応した値となっており、特に矩形のパルスを用いてPWM変調を行う場合、加熱手段3の出力値は、デューティ比に比例する。

0027

フィードバック制御時の加熱手段3の出力は、実際に第1の温度検出手段4によって検出される実際の水温と目標温度との差ΔT1が大きいほど、大きくなる。また、流路5a〜5cへ供給する水の流量が大きいほど、大きくなる。目標温度と実際の水温との差が同じでも、流路切替手段6が流路5a〜5cのいずれかへの水の供給を選択した状態に維持されている間と、いずれの流路5a〜5cへも水の供給を行わない停止状態を選択している間では、加熱手段3の出力値は異なり、前者の場合の方が大きくなる。

0028

制御手段7が加熱手段3を出力させ、PWM制御を行っている間に、加熱手段3の出力を継続したままの状態で、制御手段7が流路切替手段6を制御し、水を供給する流路5a〜5cの選択を切り替える切替動作を実行させる場合がある。このような切替動作の形態としては、ある流路(例えば第一流路5a)への水の供給を選択している状態から、別の流路(例えば第二流路5b)への水の供給を選択する状態への切替えを挙げることができる。上記のロータリーバルブ6’の例においては、ある接続孔と対応する出口ポート(例えば第一接続孔64aと第一出口ポート63a)の回転方向位置が一致している状態から、別の接続孔と対応する出口ポート(例えば第二接続孔64bと第二出口ポート63b)の回転方向位置が一致する状態への切替えを行うために、両回転方向位置の間でロータ62を軸回転させる動作に対応する。切替動作の別の形態としては、ある流路(例えば第一流路5a)への水の供給を選択している状態から、いずれの流路5a〜5cへも水の供給を行わない停止状態への切替えを挙げることができる。上記のロータリーバルブ6’の例においては、ある接続孔と対応する出口ポート(例えば第一接続孔64aと第一出口ポート63a)の回転方向位置が一致している状態から、いずれの出口ポート63a〜63cも対応する接続孔64a〜64cと回転方向位置が一致していない所定の停止位置に向かって、ロータ62の回転軸を回転させる動作に対応する。ここで、いずれの出口ポート63a〜63cも対応する接続孔64a〜64cと回転方向位置が一致しないようなロータ62の回転方向位置は、複数存在しうるが、上記所定の停止位置は、そのうちの1つを選択したものである。

0029

加熱手段3がフィードバック制御されて出力を行っている状態で、流路切替手段6が上記のような切替動作を実行すると、その切替動作が進行している間、ごく短時間ながら、全流路5a〜5cへの水の供給が停止される中断期間が生じる。上記のようなロータリーバルブ6’の場合、ロータ62の回転途中において、いずれのいずれの出口ポート63a〜63cも対応する接続孔64a〜64cと回転方向位置が一致していない状態がこの中断期間に当たる。本実施形態にかかる流体加熱装置1においては、この中断期間にある間、制御手段7は、加熱手段3の出力に対するフィードバック制御を行わず、加熱手段3の出力を、第1の温度検出手段4によって実際に検出される加熱後の流体容器2内の水温T1に依存せず、第2の温度検出手段8によって実際に検出される加熱前の水温T2と、目標温度T’との差分ΔT2=T’−T2および水Wの流量Fに基づいてフィードフォワード制御する。このフィードフォワード制御中の加熱手段3の出力値は、中断期間が開始される直前にフィードバック制御が行われていた際の出力値以下の値とされる。

0030

流路切替手段6が切替動作を完了し、所定の流路5a〜5cを選択した状態または停止状態への切替えが済むと、制御手段7は再度、加熱手段3の出力のフィードバック制御を開始する。この際の加熱手段3の出力値は、切替動作が開始される前のフィードバック制御における出力値と同じであっても異なっていても構わない。

0031

上記のように、加熱手段3の出力を継続したままで、流体容器2から流路5a〜5cへの水の供給が一時的に停止される中断期間において、加熱手段3の出力が、直前のフィードバック制御時よりも小さい値とされることで、中断期間中に加熱手段3によって流体容器2中の水を過剰に加熱してしまうこと(オーバーシュート)を抑制することができる。流体容器2から流路5a〜5cに水を供給しながらフィードバック制御によって水温を目標温度に維持している状態のまま、急に流路5a〜5cへの水の供給を停止すると、流体容器2から流出する水の流量の急激な減少が、フィードバック制御による加熱手段3の出力の低減として反映されないまま、流出が停止された流体容器2内の水が加熱を受けることになる。すると、流体容器2内に閉じ込められた水が急激に高温に加熱されてしまう可能性がある。しかし、上記のように、中断期間中は、フィードバック制御を中断し、直前のフィードバック制御時よりも小さい出力値を選択してフィードフォワード制御することで、流体容器2内の水に与えられる熱量を小さくすることができる。これにより、オーバーシュートの発生を抑制することができる。オーバーシュートが発生すると、中断期間後に流路5a〜5cを介して外部に供給される水が想定よりも高温になったり、加熱手段3をはじめとする流体加熱装置1の構成部材に高い負荷を与えたりする可能性がある。なお、中断期間直前のフィードバック制御における加熱手段3の出力値が中断期間におけるオーバーシュートが問題となるほど大きくなければ、中断期間中のフィードフォワード制御における出力値として、直前のフィードバック制御における出力値と等しい値を選択してもよい。

0032

上記の制御において、フィードフォワード制御における加熱手段3の出力値は、直前のフィードバック制御時の出力値および温度差ΔT2=T’−T2と流量F(後記参照)に基づいて定められ、また第2の温度検出手段8によって検出される加熱前の水温T2は比較的安定しているので、所定期間にわたって流体容器2中の水温等のパラメータモニターすることを要さない。よって、流路切替手段6における切替動作に伴う水の流れの停止がごく短時間であっても、迅速にフィードフォワード制御を実行することができ、オーバーシュート抑制の効果を発揮することができる。

0033

フィードフォワード制御時に、加熱手段3の出力、つまり流体容器2内の水に与えられる熱量は、第2の温度検出手段8によって実際に検出される水温T2と、目標温度T’との差分ΔT2=T’−T2が大きいほど小さい値に設定することが好ましい。また、フィードフォワード制御時に流路切替手段6を介して流体容器2から流出される水の(単位時間あたりの)流量Fが大きいほど小さい値に設定することが好ましい。温度差ΔT2や流量Fが大きい場合ほど、直前のフィードバック制御における出力値が大きくなっている場合が多く、オーバーシュートを生じる可能性が高いため、切替動作開始後に効果的に出力を低下させることが好ましいからである。水温の絶対値等、温度差ΔT2および流量F以外のパラメータは、オーバーシュートによる温水の過剰な加熱に与える影響が小さいので、フィードフォワード制御時の出力値の見積もりを簡素化するため、考慮しなくてもよい。

0034

ここで、フィードフォワード制御における出力値を大きくしすぎると、オーバーシュート抑制の効果が小さくなるので、上限値を設けることが好ましい。上限値が最も大きくなるのは、上限値を、直前のフィードバック制御時の出力値と等しく定める場合である。一方、フィードフォワード制御における出力値を小さくしすぎると、中断期間における加熱手段3の出力の低減による水温の低下が無視できなくなり、中断期間の終了後にフィードバック制御を再開しても、流路5a〜5cを介して外部に供給される水の温度が低下してしまう場合がある。このような事態を回避するためには、フィードフォワード制御における出力値に下限値を設ければよい。

0035

このように、温度差ΔT2と流量Fに基づいてフィードフォワード制御における加熱手段3の出力値を設定する具体的な方法として、以下のような数式を用いる方法を挙げることができる。つまり、中断期間の直前の例えば1秒間のフィードバック制御時の出力値をO1として、下記の式(1)によって、算出値O2を求める。
O2=O1(−a・ΔT2・F+b) (1)
ここで、aおよびbは正の定数であり、例えば流路切替手段6の流路切替動作実行時に温度差ΔT2と流量Fを様々に変更した際に必要な算出値(補正値O2)を算出できるように予め制御手段7に保存されている第1の補正用マップデータであり、出力値の上限値と下限値の範囲内に対応するデータである。この算出値O2が所定の下限値以上かつ上限値以下の範囲にあれば、算出値O2をフィードフォワード制御における出力値として採用する。算出値O2が下限値未満の場合、あるいは上限値を超える場合には、それぞれ下限値および上限値をフィードフォワード制御における出力値とする。

0036

上記のとおり、PWM制御によって加熱手段3の出力を調整する場合には、上記のように設定された出力値に比例させて、フィードフォワード制御時のデューティ比を決定すればよい。つまり、中断期間直前のフィードバック制御時のデューティ比をD1、デューティ比の算出値をD2として、
D2=D1(−c・ΔT2・F+d) (2)
として、算出値D2を算出すればよい。そして、この算出値D2がデューティ比における下限値以上かつ上限値以下の範囲にあれば、算出値D2をフィードフォワード制御におけるデューティ比として採用する。算出値D2が下限値のデューティ比よりも小さい場合、あるいは上限値のデューティ比を超える場合には、それぞれ下限値および上限値をフィードフォワード制御におけるデューティ比とする。ここで、cおよびdは正の定数であり、加熱手段3の出力調整が例えば直流あるいは半波制御のように一定電力に基づくものであればa=c、b=dとして、定数a,bに関する第1の補正用マップデータをそのまま流用すればよい。チョッパ制御のように半波を更に分割した変動電力に基づくものであれば予め制御手段7に保存されている定数c,dに関する別の第2の補正用マップデータを用い、出力値の上限値と下限値の範囲内に収まるように定めればよい。

0037

上記式(1)(または式(2);以下同様)においては、温度差ΔT2および流量Fが大きくなるほど、算出値O2(またはD2;以下同様)が小さくなる。式(1)は、算出値O2が温度差ΔT2およびFに対してそれぞれ1次の依存性を示す単純な関係式となっているが、流体加熱装置1の機種ごと試験に基づいて定数a,b(または定数c,d;以下同様)を定めることによって、機種によらず効果的にオーバーシュートを抑制することができる。定数a,bを定めるに際しては、切替動作のパターンごとに、切替動作直前の温度差ΔT2および流量Fを計測したうえで、切替動作を行えばよい。そして、何通りかの出力値を設定して、切替動作後にフィードフォワード制御を行い、その際にオーバーシュートが起こっていないかを確認する。少なくとも2通りの組み合わせで温度差ΔT2と流量Fを変化させて同様の試験を行い、それぞれの組み合わせにおけるオーバーシュートの起こらない出力値を(1)式に代入することで、定数a,bを定めればよい。

0038

流路切替手段6が切替動作を開始し、中断期間が開始されると同時に、フィードフォワード制御を開始すれば、オーバーシュートを抑制する効果を得ることができる。しかし、切替動作を開始する少し前から、フィードバック制御をやめてフィードフォワード制御を開始しておけば、中断期間の初期から確実に加熱手段3の出力を低下させておくことができるので、一層効果的にオーバーシュートを抑制することができる。切替動作前にあらかじめフィードフォワード制御を行っておく時間としては、加熱手段3の出力の遅延時間分を設定することが望ましい。この時間を設定することで、切替動作中におけるオーバーシュートの抑制効果を十分に高めることができるとともに、フィードバック制御の長時間の中断による水温の不安定化を回避することができる。

0039

局部洗浄装置
上記実施形態にかかる流体加熱装置1は、例えば局部洗浄装置に好適に用いることができる。局部洗浄装置は、温水洗浄便座とも称されるものであり、水を所定の温度に加熱し、ノズルの先端から人体局部に向けて吐出して、人体局部の洗浄に供する。以下では、便座90に備えられた局部洗浄装置10を例として、上記流体加熱装置1における制御を具体的に説明する。

0040

図3に示すように、上記の流体加熱装置1を含む局部洗浄装置10は、便座90の後方に備えられる。具体的には、流体容器2としてタンク2’を備え、タンク2’内に設けられたヒータ3’およびサーミスタ(または熱電対等)4’,8’として加熱手段3および2つの温度検出手段4,8を有する(ともに不図示)。局部洗浄装置10は、便座の後方におしりノズル11とビデノズル12の2本のノズルを有している。2本のノズル11,12は、流路5a〜5cにそれぞれ接続されている。流路5a〜5cは、パイプ状の配管5’として設けられており、流路切替手段6として機能するロータリーバルブ6’を介して、タンクに接続されている。おしりノズル11とビデノズル12は、それぞれ、肛門の洗浄といわゆるビデ洗浄を行う。両ノズル11,12は、独立して進退可能となっており、洗浄時には、それぞれの洗浄に適した位置まで前進して、温水を吐出する。流体加熱装置1のヒータ3’およびロータリーバルブ6’を制御する制御手段7は、マイコン等の演算制御手段(不図示)として局部洗浄装置10に備えられ、ノズルの進退運動の制御や、便座暖房の制御等、局部洗浄装置10および便座に備えられる他の機器の制御にも併用される。

0041

ここでは、流体加熱装置1に第一おしり流路5aと、第二おしり流路5bと、ビデ流路5cの3つの流路が備えられており、第一おしり流路5aと第二おしり流路5bがおしりノズル11に接続され、ビデ流路5cがビデノズル12に接続されている場合を扱う。第一おしり流路5aと第二おしり流路5bは、水の流量が異なり、第一おしり流路5aの方が、第二おしり流路5bよりも大流量でおしりノズル11に温水を供給する。第一おしり流路5aを選択して行われる第一おしり洗浄は、第二おしり流路5bを選択して行われる第二おしり洗浄よりも、おしりノズル11から大流量の温水を吐出し、強力に洗浄を行う。

0042

以下、このような局部洗浄装置10における制御の形態について、実施例に基づいて説明する。

0043

(1)局部洗浄開始時
まず、局部洗浄を行っていない状態から局部洗浄を開始する場合の制御方法を、第一おしり洗浄を開始する場合を例に説明する。この際の制御方法を図4に時系列に沿って示す。ここでは、時刻t1〜t2における収納位置でのおしりノズル11からの冷水の放出と、時刻t7〜t8における第一おしり洗浄位置での温水の吐出が主要な動作となっており、それらを実現するためのロータリーバルブ6’、おしりノズル11、ヒータ3’の動作が行われる。その中で、ロータリーバルブ6’の切替え動作との関係において、ヒータ3’の制御方式が切り替えられる。

0044

時刻t0より前の状態においては、いかなる局部洗浄も行われておらず、タンク2’の上流に設けられているメインバルブが閉じられ、ヒータ3’の出力も停止されている。そして、ロータリーバルブ6’は、いずれの出口ポート63a〜63cも対応する接続孔64a〜64cと回転方向位置が一致しないような停止位置(ホームポジション)にある。おしりノズル11は、おしり洗浄時よりも後方に退いた収納位置にある。

0045

時刻t0において、使用者が操作パネル等を操作することで第一おしり洗浄の開始を選択すると、メインバルブが開けられ、タンク2’へ水源から冷水が流入可能な状態となる。また、ヒータ3’の出力が開始され、即座に水温に基づくフィードバック制御が開始される。目標温度T’は、使用者によって選択されているおしり洗浄時の温水の温度である。そして、ロータリーバルブ6’が、ホームポジションから、第一出口ポート63aと第一接続孔64aの回転方向位置が一致する第一おしり位置に向かって、ロータ62の回転を開始する。おしりノズル11の位置は、収納位置に維持される。

0046

時刻t1において、ロータ62の回転が完了し第一おしり位置に到達すると、収納位置にあるおしりノズル11から、第一おしり流路5aを介して、おしりノズル11から水の吐出が開始される。これは、時刻t0より前にヒータ3’の出力が停止されていたことで、タンク2’からおしりノズル11の吐出孔に至る水流路の間に蓄積されていた冷水を、使用者の局部に接触させずに捨てるためである。

0047

収納位置においておしりノズル11から水が吐出されている最中の時刻t2において、ヒータ3’のフィードバック制御が終了され、フィードフォワード制御が開始される。フィードフォワード制御におけるヒータ3’の出力値は、時刻t2直前のフィードバック制御における出力値および温度差ΔT2、流量Fをもとに、式(1)または式(2)を用いて下限値と上限値の間で(以下同様)定められる。

0048

その後、おしりノズル11からの十分な冷水の放出が完了し、タンク2’内の水が十分に加熱された状態に対応する時刻t3において、ロータリーバルブ6’が、第一おしり位置からホームポジションに向かってロータ62を回転させる切替動作を開始する。これにより、第一おしり流路5aを介したおしりノズル11からの水の放出が停止される。

0049

時刻t4において、切替動作が完了し、ロータリーバルブ6’がホームポジションに達すると、水を吐出していない状態のおしりノズル11が、収納位置から、第一おしり流路5aを介した強力なおしり洗浄に適した位置である第一おしり洗浄位置に向かって前進を開始される。また、ヒータ3’のフィードフォワード制御が終了され、時刻t0〜t2と同じ目標温度T’を設定して、フィードバック制御が再開される。

0050

時刻t5においておしりノズル11の前進が完了し、第一おしり洗浄位置に到達する。また、ヒータ3’のフィードバック制御が終了され、フィードフォワード制御に切り替えられる。フィードフォワード制御におけるヒータ3’の出力値は、時刻t5直前のフィードバック制御における出力値O1と温度差ΔT2、流量Fをもとに定められる。

0051

その後、時刻t6において、ロータリーバルブ6’において切替動作が行われ、ホームポジションから第一おしり位置に向かってロータ62の回転を開始する。時刻t7において切替動作が完了し、ロータリーバルブ6’の回転位置が第一おしり位置に達すると、第一おしり流路5aを介して、第一おしり洗浄位置にあるおしりノズル11から、タンク2’内で目標温度T’にまで加熱された温水が吐出され始める。これにより、第一おしり洗浄が実際に開始される。また、ヒータ3’のフィードフォワード制御が終了され、フィードバック制御が再開される。この目標温度T’は、時刻t0〜t2および時刻t4〜t5における目標温度T’と同じであるが、第一おしり流路5aを介した温水の供給が開始されていることに対応し、ヒータ3’の出力値は、温水の供給が行われていなかった時刻t4〜t5におけるフィードバック制御における出力値よりも大きくなる。

0052

その後、使用者が操作パネル等の操作によっておしり洗浄の停止を指示した後の時刻t9まで、ヒータ3’のフィードバック制御と、第一おしり流路5aを介したおしりノズル11からの温水の吐出が継続される。洗浄中に使用者が流量Fや目標温度T’の変更を指示した場合にも、フィードバック制御におけるヒータ3’の出力値は変更されるものの、ヒータ3’のフィードバック制御自体と温水の吐出はそのまま継続される。

0053

時刻t8において、おしり洗浄の停止が指示されると、ヒータ3’のフィードバック制御が終了され、フィードフォワード制御が開始される。フィードフォワード制御におけるヒータ3’の出力値は、時刻t8直前のフィードバック制御における出力値O1と温度差ΔT2、流量Fをもとに定められる。

0054

時刻t8から少し時間が経過した後の時刻t9において、ロータリーバルブ6’が、第一おしり位置からホームポジションに向かって切替動作を開始する。これにより、第一おしり流路5aを介したおしりノズル11からの温水の吐出が停止される。

0055

時刻t10において、切替動作が完了し、ロータリーバルブ6’がホームポジションに達すると、ヒータ3’のフィードフォワード制御が終了され、フィードバック制御が再開される。また、おしりノズル11の後退が開始され、第一おしり洗浄位置から収納位置へと向かい始める。

0056

時刻t11において、おしりノズル11の後退が完了し、収納位置に達すると、フィードバック制御を行っていたヒータ3’の出力が停止される。なお、ヒータ3’の出力が、ロータリーバルブ6’が切替動作を完了した時刻t10ではなく、その後おしりノズル11が収納位置に後退する時刻t11まで継続されるのは、時刻t8からt11の間に再度第一おしり洗浄の開始が指示された場合に、効率よく再度の洗浄を開始するためである。

0057

最後に、ヒータ3’の出力が停止された後の時刻t12において、メインバルブが閉じられる。これにより、メインバルブ、ロータリーバルブ6’、おしりノズル11位置、ヒータ3’が、おしり洗浄を行う前の時刻t0以前と同じ状態に戻る。

0058

以上においては、ヒータ3’の出力を継続した状態でロータリーバルブ6’において切替動作が行われる、時刻t3〜t4、時刻t6〜t7、時刻t9〜t10の各期間において、ヒータ3’において、フィードバック制御ではなく、フィードフォワード制御が行われる。これにより、ロータリーバルブ6’の切替動作に伴うオーバーシュートを抑制することができる。つまり、時刻t3〜t4、および時刻t9〜t10の期間においては、第一おしり流路5aに水が供給されている状態から切替動作が行われることによる水流の一時的な停止に伴うオーバーシュートが抑制される。一方、時刻t6〜t7においては、ホームポジション位置に水が供給されている状態から切替動作が行われることによる水流の一時的な停止に伴うオーバーシュートが抑制される。さらに、各期間において、切替動作が実際に開始される時刻t3,t6,t9の少し前の時刻に当たる時刻t2,t5,t8からフィードフォワード制御が開始されていることで、各切替動作の初期から、効果的にオーバーシュートの発生を抑制することができる。

0059

なお、時刻t0〜t1においても、ヒータ3’の出力を行っている状態でロータリーバルブ6’の切り替えが行われているが、この場合は、ヒータ3’の出力が開始された直後であり、オーバーシュートが起こる可能性が極めて低いので、フィードフォワード制御を行わず、フィードバック制御を行っている。局部洗浄装置10の連続使用等の理由により、時刻t0からすでに水温が高い場合等には、この期間にフィードフォワード制御を行ってもよい。

0060

下の表1に、時刻t2〜t4,t5〜t7,t8〜t10の各期間におけるフィードフォワード制御の際のヒータ3’のデューティ比の見積もりを、直前のフィードバック制御におけるデューティ比D1および温度差ΔT2、流量Fとともに示す。ここでは、式(2)に基づき、算出値D2を計算している。そして、下限値を、直前のフィードバック制御におけるデューティ比D1の80%とし、上限値を、該デューティ比D1の100%として、算出値D2をそれらと比較することで、フィードフォワード制御におけるデューティ比を規定している。なお、式(2)による算出値D2の算出に際し、試験に基づいて、a=6.7×10−5[min/K/ml],b=1.54としている。なお、表1および後の表2において、「フィードフォワード制御」を「FF制御」、「フィードバック制御」を「FB制御」と表示している。

0061

0062

表1では、いずれの期間においても、式(2)に基づく算出値D2が上限値と下限値の間に存在し、算出値D2が、フィードフォワード制御時のデューティ比として採用されている。

0063

(2)流路変更時
次に、別の切替動作として、選択する流路を変更する場合の制御方法を、第一おしり洗浄からビデ洗浄に変更する場合を例に説明する。この際の制御方法を図5に時系列に沿って示す。ここでは、時刻t0後のおしりノズル11からの温水の吐出の停止と、時刻t5〜t7における収納位置でのビデノズル12からの冷水の放出と、時刻t11以降のビデ洗浄位置でのビデノズル12からの温水の吐出が主要な動作となっており、それらを実現するためのロータリーバルブ6’、おしりノズル11、ビデノズル、ヒータ3’の動作が行われる。その中で、ロータリーバルブ6’の切替え動作との関係において、ヒータ3’の制御方式が切り替えられる。

0064

時刻t0以前においては、第一おしり洗浄が行われている。つまり、メインバルブは開けられており、ロータリーバルブ6’は第一おしり位置にあり、おしりノズル11は第一洗浄位置にある。そして、ヒータ3’の出力が行われ、フィードバック制御を受けている。これにより、第一おしり流路5aを介して、第一おしり洗浄位置にあるおしりノズル11から、目標温度に加熱された温水が吐出されている。ビデノズル12は、ビデ洗浄時よりも後方に退いた収納位置にある。

0065

時刻t0において、使用者が操作パネル等を操作し、ビデ洗浄への変更を指示すると、ヒータ3’のフィードバック制御が終了され、フィードフォワード制御が開始される。フィードフォワード制御におけるヒータ3’の出力値は、時刻t0直前のフィードバック制御における出力値O1と温度差ΔT2、流量Fをもとに定められる。

0066

その後、時刻t1において、ロータリーバルブ6’が、第一おしり位置からホームポジションに向かって、切替動作を開始する。これにより、第一おしり流路5aを介したおしりノズル11からの温水の吐出が停止される。なお、本実施例においては、ロータリーバルブ6’に、第四出口ポートを設け、いかなる流路からも水を供給しないホームポジションの代わりに、その第四出口ポートを介しておしりノズル11およびビデノズル12の先端部に水を流してノズル先端部を洗浄するノズル洗浄位置を選択するようにしてもよい。

0067

時刻t2で切替動作が完了し、ロータリーバルブ6’がホームポジションに到達すると、おしりノズル11の第一おしり洗浄位置から収納位置への後退が開始される。また、ヒータ3’のフィードフォワード制御が終了され、ビデ洗浄における目標温度に基づいたフィードバック制御が開始される。

0068

時刻t3でおしりノズル11が収容位置に到達すると、ヒータ3’のフィードバック制御が終了され、フィードフォワード制御が開始される。フィードフォワード制御におけるヒータ3’の出力値は、時刻t3直前のフィードバック制御における出力値O1と温度差ΔT2、流量Fをもとに定められる。

0069

その後、時刻t4において、ロータリーバルブ6’が、ホームポジションからビデ位置へ向かって、切替動作を開始する。ビデ位置は、ロータリーバルブ6’の第三出口ポート63cと第三接続孔64cの回転方向位置が一致する状態である。

0070

時刻t5において、切替動作が完了し、ロータリーバルブ6’がビデ位置に到達すると、収納位置にあるビデノズル12から、ビデ流路5cを介して、水が吐出される。これは、タンク2’からビデノズル12の吐出孔に至る水流路の間に蓄積されていた冷水を捨てるためである。また、ヒータ3’のフィードフォワード制御が終了され、ビデ洗浄における目標温度に基づいたフィードバック制御が再開される。

0071

その後、収納位置においてビデノズル12から水が吐出されている最中の時刻t6において、ヒータ3’のフィードバック制御が終了され、フィードフォワード制御が開始される。フィードフォワード制御におけるヒータ3’の出力値は、時刻t6直前のフィードバック制御における出力値O1と温度差ΔT2、流量Fをもとに定められる。

0072

そして、時刻t7において、ロータリーバルブ6’が、ビデ位置からホームポジションに向かって、切替動作を開始する。これによって、収納位置にあるビデノズル12からの水の放出が停止される。

0073

時刻t8において、切替動作が完了し、ロータリーバルブ6’がホームポジションに到達すると、ビデノズル12が、収納位置からビデ洗浄位置に向かって前進を開始する。また、ヒータ3’のフィードフォワード制御が終了され、フィードバック制御が再開される。

0074

時刻t9において、ビデノズル12の前進が完了し、ビデ洗浄位置に到達すると、ヒータ3’のフィードバック制御が終了され、フィードフォワード制御が開始される。フィードフォワード制御におけるヒータ3’の出力値は、時刻t9直前のフィードバック制御における出力値O1と温度差ΔT2、流量Fをもとに定められる。

0075

その後、時刻t10において、ロータリーバルブ6’が、ホームポジションからビデ位置へ向かって、切替動作を開始する。

0076

時刻t11において、切替動作が完了し、ロータリーバルブ6’がビデ位置に到達すると、ビデ洗浄位置にあるビデノズル12から、目標温度に加熱された温水の吐出が開始される。また、ヒータ3’のフィードフォワード制御が終了され、フィードバック制御が再開される。

0077

時刻t11以降、使用者が操作パネル等を操作してビデ洗浄の終了を指示するまで、ロータリーバルブ6’がビデ位置にあり、ビデノズル12がビデ洗浄位置にあり、ヒータ3’がフィードバック制御を行っている状態が維持される。

0078

以上においては、ヒータ3’の出力を継続した状態でロータリーバルブ6’において切替動作が行われる、時刻t1〜t2、時刻t4〜t5、時刻t7〜t8、時刻t10〜t11の各期間において、ヒータ3’において、フィードバック制御ではなく、フィードフォワード制御が行われる。これにより、切替動作に伴うオーバーシュートを抑制することができる。さらに、各期間において、切替動作が実際に開始される時刻t1,t4,t7,t10の少し前の時刻に当たる時刻t0,t3,t6,t9からフィードフォワード制御が開始されていることで、切替動作の初期から、効果的にオーバーシュートの発生を回避することができる。

0079

下の表2に、時刻t0〜t2,t3〜t5,t6〜t8,t9〜t11の各期間におけるフィードフォワード制御の際のヒータ3’のデューティ比の見積もりを、直前のフィードバック制御におけるデューティ比D1および温度差ΔT2、流量Fとともに示す。ここでも、式(2)に基づき、算出値D2を計算している。そして、下限値を、直前がおしり洗浄である場合においては(時刻t0〜t2)、直前のフィードバック制御におけるデューティ比D1の80%とし、直前がビデ洗浄である場合においては(時刻t3〜t5,t6〜t8,t9〜t11)、70%としている。また、いずれの場合にも、上限値を、該デューティ比D1の100%としている。算出値D2をそれら上限値および下限値と比較することで、フィードフォワード制御におけるデューティ比を規定している。なお、式(2)による算出値の算出に際し、上記実施例(1)の場合と同様に、a=6.7×10−5[min/K/ml],b=1.54としている。

0080

0081

表2では、時刻t0〜t2,t3〜t5の期間においては、式(2)に基づく算出値D2が上限値を上回り、上限値であるフィードバック制御時のデューティ比D1が、フィードフォワード制御時のデューティ比として採用されている。一方、時刻t6〜t8,t9〜t11の期間においては、式(2)に基づく算出値D2が上限値と下限値の間に存在し、算出値D2が、フィードフォワード制御時のデューティ比として採用されている。

実施例

0082

以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、流体加熱装置における流路が1つであってもよく、この場合には、切替動作としては、その1つの流路への水の供給の実行と停止の間での切り替えが行われることになる。また、加熱手段は、PWM制御によって出力を調整される必要はなく、例えば、連続的に電圧印加し、電圧を変化させることによって出力を調整するものであってもよい。また、上記のような流体加熱装置は、局部洗浄装置に限らず、手洗い器等、種々の温水供給装置に組み込んで用いることができる。

0083

1流体加熱装置
2流体容器
2’タンク
3 加熱手段
4 第1の温度検出手段
5a第一流路(第一おしり流路)
5b 第二流路(第二おしり流路)
5c 第三流路(ビデ流路)
6流路切替手段
6’ロータリーバルブ
61 本体
62ロータ
63a〜63c 第一〜第三出口ポート
63d入口ポート
64a〜64c 第一〜第三接続孔
7 制御手段
8 第2の温度検出手段
10局部洗浄装置
11 おしりノズル
12 ビデノズル

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