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技術 特定の波長域を有する光を照射して栽培したクウシンサイの抽出物を含有する皮膚外用剤や内用剤。

出願人 日本メナード化粧品株式会社
発明者 出口恭子大隅和寿田中曜坂井田勉
出願日 2015年4月30日 (4年3ヶ月経過) 出願番号 2015-092736
公開日 2015年12月10日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 2015-221791
状態 特許登録済
技術分野 化粧料 食品の着色及び栄養改善 植物物質含有医薬 化合物または医薬の治療活性 植物の栽培 植物の育種及び培養による繁殖
主要キーワード 照射スペクトル 光合成光量子束密度 遠赤色光 マトリックス組織 大豆もやし 活性酸素消去酵素 ハーブティ 白色蛍光灯下
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目的

特定の波長域を有する光を照射して栽培したクウシンサイの抽出物を含有する皮膚外用剤内用剤を提供する。

構成

本発明のクウシンサイは、特定の波長域を有する光を照射して栽培したものであり、この抽出物は、優れた抗酸化効果コラーゲン生成促進効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果美白効果細胞増殖効果及びセラミド産生促進効果を示し、これらを含有する皮膚外用剤又は内用剤は特に有効である。

概要

背景

皮膚は生体最外層に位置し、紫外線等の影響により活性酸素が発生しやすい臓器であり、絶えずその酸素ストレスに曝されている。一方、皮膚細胞内には活性酸素消去酵素が存在しており、その能力を超える活性酸素が発生しないかぎり活性酸素の傷害から皮膚細胞を防衛している。ところが、皮膚細胞内の活性酸素消去酵素の活性加齢とともに低下することが知られており、活性酸素による傷害がその防御反応を凌駕したとき、皮膚は酸化され、細胞機能劣化して老化してゆくと考えられる。また、皮膚以外の臓器においても、その活性酸素消去能を越える活性酸素に曝されたとき、機能低下が起こり老化したり、ガン心筋梗塞など様々な生活習慣病発症すると考えられる。そこで、活性酸素による傷害からの防御を目的として活性酸素消去剤抗酸化剤が検討され、SODカタラーゼ等の活性酸素消去酵素、SOD様活性物質などの活性酸素消去剤や抗酸化剤を配合した食品化粧品医薬部外品及び医薬品等が開発されている(特許文献1,2参照)。

皮膚は、紫外線、乾燥、寒冷、熱、薬物等の様々な物理的及び化学的ストレスに日々曝されている。その結果、皮膚の機能低下が引き起こされ、様々な皮膚の老化現象顕在化する。皮膚の老化現象の一つに、しわがある。しわには、表皮性のしわと、真皮性のしわの二種類が存在することが知られている。表皮性のしわは小じわと呼ばれ、皮膚の乾燥により、表皮角質層中の水分量が低下することによって一時的に生じるしわである。小じわの改善方法としては、保湿効果を有する化粧品の使用が一般的である。一方、真皮性のしわは、太陽光線に含まれる紫外線や加齢によって形成されるしわである。その形成メカニズムとしては、紫外線や加齢による真皮線維芽細胞におけるコラーゲン合成能の低下や、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の増加によるコラーゲン分解促進が挙げられる。

乾燥に起因する表皮性のしわと真皮性のしわでは、組織学的形態、発症メカニズム、治療方法が異なり、紫外線や加齢により生じる真皮性のしわは、保湿効果を有する化粧品の使用によっては改善できない。

これまでに、紫外線によって生じる真皮性のしわを改善することを目的として、加水分解アーモンドを有効成分とする皮膚のしわ形成防止・改善剤(特許文献3)、ジョチョウケイテンキシ及びキセンウの抽出物を有効成分とする紫外線照射に起因するしわの改善剤(特許文献4)が報告されている。

また、真皮には線維芽細胞やコラーゲンが存在し、I型コラーゲンが全体の80%を占める。I型コラーゲンのほかにはIII、V、XII及びXIV型コラーゲンの存在が知られている。しわやたるみの原因の一つとして、I型コラーゲンの減少があげられる。従って、I型コラーゲンの生成を促進させることが、しわ・たるみの予防・改善に有効であると考えられる。また、I型コラーゲンの生成促進は皮膚の創傷治癒の改善にも有効である。

また、線維芽細胞はコラーゲンなどのタンパク質を産生して真皮結合組織を形成し、皮膚のハリを保っている。この結合組織収縮力を失い、さらに弾力性を失う結果として皮膚のシワタルミが発生すると考えられている。

コラーゲンは、哺乳動物組織の約1/3を占める主要な構造タンパク質であり、軟骨、骨、、及び皮膚を含む多くのマトリックス組織の必須な成分である。マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)に属するコラゲナーゼ(MMP−1)により1箇所を切断されると、通常の組織内では安定なコラーゲン分子は、変性して一本鎖ゼラチンとなり、他の様々なプロテアーゼにより分解されるようになる。その結果、マトリックス組織の構造の完全性が失われてしまう。

一般に、シミソバカス日焼け等に見られる皮膚の色素沈着は、ホルモンの異常や紫外線の刺激により、皮膚内に存在するメラノサイトメラニン色素を過剰に生成し、これが皮膚内に沈着することが原因と考えられている。このような色素沈着を防ぐ方法の一つに、メラニンの過剰な生成を抑制する方法が知られている。従来、色素沈着の治療には、内用外用などにおいて、アスコルビン酸ビタミンC)等が用いられてきた。

加齢とともに表皮細胞の増殖・分裂能は低下し、表皮層自体は薄くなる(非特許文献1参照)。生体因子であるEpidermal Growth Factor(EGF/上皮細胞成長因子)や女性ホルモンエストロゲン)は皮膚の表皮細胞増殖に働きかけるが、加齢と共にその分泌は低下する。このような加齢による表皮細胞代謝機能の低下は、皮膚のターンオーバー速度を遅らせ、肌荒れや皮膚の老化の原因となる。また、角層表面から剥がれ落ち角層細胞滞留することで、表皮内メラニンの排泄がスムーズに行われなくなり、色素沈着や肌のくすみの原因となる。さらに表皮の創傷治癒が遅くなることなども知られている。これらの現象の進行を防止あるいは改善するために、表皮細胞の増殖を促進させる成分の探索や、多くの皮膚外用剤の提案がなされてきた。

セラミドは、スフィンゴ脂質一種であり、スフィンゴシン脂肪酸アミド結合した化合物群の総称である。セラミドは、細胞膜において高濃度で存在することが知られている。又、セラミドは、角質細胞間脂質の構成成分の一種であり、角化過程において細胞外に分泌され、皮膚のバリア機能水分保持能に重要な役割を果たしている。更に、セラミドは、シグナル伝達物質として、細胞の増殖、分化及びアポトーシス等を制御することが知られている。これらのことから、セラミドの産生を促進する物質には、細胞の増殖抑制分化誘導及びアポトーシスの誘導効果等が期待でき、これらの異常に起因する疾患に対する治療効果が期待できると考えられる。
セラミドとの関連性が高い皮膚疾患として、例えば、扁平上皮癌乾癬及びアトピー性皮膚炎等が挙げられる。これらのことから、皮膚におけるセラミドの産生を促進することによって、扁平上皮癌、乾癬及びアトピー性皮膚炎等の皮膚疾患を治療及び予防することが可能である。

ヒト皮膚には、7系統のセラミドが存在することが確認されており、全種類のセラミドが角質層に存在する比率で補うことが理想的である。従来、この様な肌荒れ、乾燥肌予防改善に有効な化粧料として、セラミドが種々の皮膚外用剤に配合されているが、ヒトの皮膚に存在する全種類のセラミドを適正な比率で補充することは技術的に困難であった。したがって、生体内におけるセラミド産生を促進する事が重要であると考えられる。セラミド産生促進剤としては、特許文献5や特許文献6が報告されている。

ウシンサイの公知文献としては、タンパク質糖化抑制能(特許文献7)などが知られていた。

一方で、植物の栽培方法によって植物の薬効を高める方法として、植物体内ビタミンポリフェノールルチンなどの機能性物質を特徴的に増加させる方法は、すでに特許文献で報告されている。特許文献8には、大豆もやし近紫外青色領域波長の光を照射することにより、含有ビタミンAビタミンEを増量させる方法が開示されており、特許文献9には、小松菜に対して、人工紫外線照射を1日5分間行うことで、機能性物質であるα−トコフェロールやビタミンCを増加させる栽培方法が開示され、特許文献10には、人工光源青色光赤色光及び遠赤色光の強度を調整することにより、小松菜、レタスのビタミンCやビタミンAを増加させる方法が開示されている。

概要

特定の波長域を有する光を照射して栽培したクウシンサイの抽出物を含有する皮膚外用剤や内用剤を提供する。本発明のクウシンサイは、特定の波長域を有する光を照射して栽培したものであり、この抽出物は、優れた抗酸化効果コラーゲン生成促進効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果美白効果細胞増殖効果及びセラミド産生促進効果を示し、これらを含有する皮膚外用剤又は内用剤は特に有効である。 なし

目的

本発明は、抗酸化効果、コラーゲン生成促進効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果、美白効果、細胞増殖効果、セラミド産生促進効果などに優れた新規な皮膚外用剤又は内用剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

波長域570〜730nmと400〜515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が8:1〜1:1の光を照射して栽培したクウシンサイの、水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒による抽出物を含有することを特徴とする皮膚外用剤

請求項2

波長域570〜730nmと400〜515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が、4:1〜2:1であることを特徴とする請求項1記載の皮膚外用剤。

請求項3

波長域570〜730nmと400〜515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が8:1〜1:1の光を照射して栽培することによって、蛍光灯又は太陽光で栽培したクウシンサイと比較して、抗酸化効果コラーゲン生成促進効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果美白効果細胞増殖効果及びセラミド産生促進効果から選ばれる一種又は二種以上の効果を高めることを特徴とするクウシンサイ。

請求項4

波長域570〜730nmと400〜515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が8:1〜1:1の光を照射して栽培することによって、蛍光灯又は太陽光で栽培したクウシンサイと比較して、抗酸化効果、コラーゲン生成促進効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果、美白効果、細胞増殖効果及びセラミド産生促進効果から選ばれる一種又は二種以上の効果を高めたクウシンサイ又は、水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒によって抽出される抽出物を含有することを特徴とする医薬品。

請求項5

波長域570〜730nmと400〜515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が8:1〜1:1の光を照射して栽培することによって、蛍光灯又は太陽光で栽培したクウシンサイと比較して、抗酸化効果、コラーゲン生成促進効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果、美白効果、細胞増殖効果及びセラミド産生促進効果から選ばれる一種又は二種以上の効果を高めたクウシンサイ又は、水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒によって抽出される抽出物を含有することを特徴とする食品

請求項6

波長域570〜730nm及び/又は400〜515nmの光を照射して栽培したクウシンサイの、水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒によって抽出される抽出物を含有することを特徴とする皮膚外用剤。

請求項7

波長域570〜730nm及び/又は400〜515nmの光を照射して栽培したクウシンサイ、又は、そのクウシンサイの水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒によって抽出される抽出物。

技術分野

背景技術

0002

皮膚は生体最外層に位置し、紫外線等の影響により活性酸素が発生しやすい臓器であり、絶えずその酸素ストレスに曝されている。一方、皮膚細胞内には活性酸素消去酵素が存在しており、その能力を超える活性酸素が発生しないかぎり活性酸素の傷害から皮膚細胞を防衛している。ところが、皮膚細胞内の活性酸素消去酵素の活性加齢とともに低下することが知られており、活性酸素による傷害がその防御反応を凌駕したとき、皮膚は酸化され、細胞機能劣化して老化してゆくと考えられる。また、皮膚以外の臓器においても、その活性酸素消去能を越える活性酸素に曝されたとき、機能低下が起こり老化したり、ガン心筋梗塞など様々な生活習慣病発症すると考えられる。そこで、活性酸素による傷害からの防御を目的として活性酸素消去剤抗酸化剤が検討され、SODカタラーゼ等の活性酸素消去酵素、SOD様活性物質などの活性酸素消去剤や抗酸化剤を配合した食品化粧品医薬部外品及び医薬品等が開発されている(特許文献1,2参照)。

0003

皮膚は、紫外線、乾燥、寒冷、熱、薬物等の様々な物理的及び化学的ストレスに日々曝されている。その結果、皮膚の機能低下が引き起こされ、様々な皮膚の老化現象顕在化する。皮膚の老化現象の一つに、しわがある。しわには、表皮性のしわと、真皮性のしわの二種類が存在することが知られている。表皮性のしわは小じわと呼ばれ、皮膚の乾燥により、表皮角質層中の水分量が低下することによって一時的に生じるしわである。小じわの改善方法としては、保湿効果を有する化粧品の使用が一般的である。一方、真皮性のしわは、太陽光線に含まれる紫外線や加齢によって形成されるしわである。その形成メカニズムとしては、紫外線や加齢による真皮線維芽細胞におけるコラーゲン合成能の低下や、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の増加によるコラーゲン分解促進が挙げられる。

0004

乾燥に起因する表皮性のしわと真皮性のしわでは、組織学的形態、発症メカニズム、治療方法が異なり、紫外線や加齢により生じる真皮性のしわは、保湿効果を有する化粧品の使用によっては改善できない。

0005

これまでに、紫外線によって生じる真皮性のしわを改善することを目的として、加水分解アーモンドを有効成分とする皮膚のしわ形成防止・改善剤(特許文献3)、ジョチョウケイテンキシ及びキセンウの抽出物を有効成分とする紫外線照射に起因するしわの改善剤(特許文献4)が報告されている。

0006

また、真皮には線維芽細胞やコラーゲンが存在し、I型コラーゲンが全体の80%を占める。I型コラーゲンのほかにはIII、V、XII及びXIV型コラーゲンの存在が知られている。しわやたるみの原因の一つとして、I型コラーゲンの減少があげられる。従って、I型コラーゲンの生成を促進させることが、しわ・たるみの予防・改善に有効であると考えられる。また、I型コラーゲンの生成促進は皮膚の創傷治癒の改善にも有効である。

0007

また、線維芽細胞はコラーゲンなどのタンパク質を産生して真皮結合組織を形成し、皮膚のハリを保っている。この結合組織収縮力を失い、さらに弾力性を失う結果として皮膚のシワタルミが発生すると考えられている。

0008

コラーゲンは、哺乳動物組織の約1/3を占める主要な構造タンパク質であり、軟骨、骨、、及び皮膚を含む多くのマトリックス組織の必須な成分である。マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)に属するコラゲナーゼ(MMP−1)により1箇所を切断されると、通常の組織内では安定なコラーゲン分子は、変性して一本鎖ゼラチンとなり、他の様々なプロテアーゼにより分解されるようになる。その結果、マトリックス組織の構造の完全性が失われてしまう。

0009

一般に、シミソバカス日焼け等に見られる皮膚の色素沈着は、ホルモンの異常や紫外線の刺激により、皮膚内に存在するメラノサイトメラニン色素を過剰に生成し、これが皮膚内に沈着することが原因と考えられている。このような色素沈着を防ぐ方法の一つに、メラニンの過剰な生成を抑制する方法が知られている。従来、色素沈着の治療には、内用外用などにおいて、アスコルビン酸ビタミンC)等が用いられてきた。

0010

加齢とともに表皮細胞の増殖・分裂能は低下し、表皮層自体は薄くなる(非特許文献1参照)。生体因子であるEpidermal Growth Factor(EGF/上皮細胞成長因子)や女性ホルモンエストロゲン)は皮膚の表皮細胞増殖に働きかけるが、加齢と共にその分泌は低下する。このような加齢による表皮細胞代謝機能の低下は、皮膚のターンオーバー速度を遅らせ、肌荒れや皮膚の老化の原因となる。また、角層表面から剥がれ落ち角層細胞滞留することで、表皮内メラニンの排泄がスムーズに行われなくなり、色素沈着や肌のくすみの原因となる。さらに表皮の創傷治癒が遅くなることなども知られている。これらの現象の進行を防止あるいは改善するために、表皮細胞の増殖を促進させる成分の探索や、多くの皮膚外用剤の提案がなされてきた。

0011

セラミドは、スフィンゴ脂質一種であり、スフィンゴシン脂肪酸アミド結合した化合物群の総称である。セラミドは、細胞膜において高濃度で存在することが知られている。又、セラミドは、角質細胞間脂質の構成成分の一種であり、角化過程において細胞外に分泌され、皮膚のバリア機能水分保持能に重要な役割を果たしている。更に、セラミドは、シグナル伝達物質として、細胞の増殖、分化及びアポトーシス等を制御することが知られている。これらのことから、セラミドの産生を促進する物質には、細胞の増殖抑制分化誘導及びアポトーシスの誘導効果等が期待でき、これらの異常に起因する疾患に対する治療効果が期待できると考えられる。
セラミドとの関連性が高い皮膚疾患として、例えば、扁平上皮癌乾癬及びアトピー性皮膚炎等が挙げられる。これらのことから、皮膚におけるセラミドの産生を促進することによって、扁平上皮癌、乾癬及びアトピー性皮膚炎等の皮膚疾患を治療及び予防することが可能である。

0012

ヒト皮膚には、7系統のセラミドが存在することが確認されており、全種類のセラミドが角質層に存在する比率で補うことが理想的である。従来、この様な肌荒れ、乾燥肌予防改善に有効な化粧料として、セラミドが種々の皮膚外用剤に配合されているが、ヒトの皮膚に存在する全種類のセラミドを適正な比率で補充することは技術的に困難であった。したがって、生体内におけるセラミド産生を促進する事が重要であると考えられる。セラミド産生促進剤としては、特許文献5や特許文献6が報告されている。

0013

ウシンサイの公知文献としては、タンパク質糖化抑制能(特許文献7)などが知られていた。

0014

一方で、植物の栽培方法によって植物の薬効を高める方法として、植物体内ビタミンポリフェノールルチンなどの機能性物質を特徴的に増加させる方法は、すでに特許文献で報告されている。特許文献8には、大豆もやし近紫外青色領域波長の光を照射することにより、含有ビタミンAビタミンEを増量させる方法が開示されており、特許文献9には、小松菜に対して、人工紫外線照射を1日5分間行うことで、機能性物質であるα−トコフェロールやビタミンCを増加させる栽培方法が開示され、特許文献10には、人工光源青色光赤色光及び遠赤色光の強度を調整することにより、小松菜、レタスのビタミンCやビタミンAを増加させる方法が開示されている。

0015

特開平9−118630号公報
特開平9−208484号公報
特開2000−119125号公報
特開2006−199611号公報
特開平8−217658号
特開2001−220345号
特開2011−195503号公報
特開平11−103680号公報
特開2004−305040号公報
特開平8−205677号公報

先行技術

0016

Varani J et al., J Invest Dermatol ,Vol.3,pp 57−60,1998,

発明が解決しようとする課題

0017

本発明は、抗酸化効果、コラーゲン生成促進効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果、美白効果、細胞増殖効果、セラミド産生促進効果などに優れた新規な皮膚外用剤又は内用剤を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0018

本発明者らは、この問題点を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、特定の波長域を有する2種の光を同時に照射して栽培したクウシンサイの抽出物に、抗酸化効果、コラーゲン生成促進効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果、美白効果、細胞増殖効果、セラミド産生促進効果が優れていることを発見し、本発明を完成するに至った。

0019

すなわち、本発明は、以下の(1)〜(7)からなる。

0020

(1)波長域570〜730nmと400〜515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が8:1〜1:1の光を照射して栽培したクウシンサイの、水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒による抽出物を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
(2)波長域570〜730nmと400〜515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が、4:1〜2:1であることを特徴とする請求項1記載の皮膚外用剤。
(3)波長域570〜730nmと400〜515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が8:1〜1:1の光を照射して栽培することによって、蛍光灯又は太陽光で栽培したクウシンサイと比較して、抗酸化効果、コラーゲン生成促進効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果、美白効果、細胞増殖効果及びセラミド産生促進効果から選ばれる一種又は二種以上の効果を高めることを特徴とするクウシンサイ。
(4)波長域570〜730nmと400〜515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が8:1〜1:1の光を照射して栽培することによって、蛍光灯又は太陽光で栽培したクウシンサイと比較して、抗酸化効果、コラーゲン生成促進効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果、美白効果、細胞増殖効果及びセラミド産生促進効果から選ばれる一種又は二種以上の効果を高めたクウシンサイ又は、水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒によって抽出される抽出物を含有することを特徴とする医薬品。
(5)波長域570〜730nmと400〜515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が8:1〜1:1の光を照射して栽培することによって、蛍光灯又は太陽光で栽培したクウシンサイと比較して、抗酸化効果、コラーゲン生成促進効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果、美白効果、細胞増殖効果及びセラミド産生促進効果から選ばれる一種又は二種以上の効果を高めたクウシンサイ又は、水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒によって抽出される抽出物を含有することを特徴とする食品。
(6)波長域570〜730nm及び/又は400〜515nmの光を照射して栽培したクウシンサイの、水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒によって抽出される抽出物を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
(7)波長域570〜730nm及び/又は400〜515nmの光を照射して栽培したクウシンサイ、又は、そのクウシンサイの水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒によって抽出される抽出物。

発明の効果

0021

本発明のクウシンサイ又はその抽出物は、優れた抗酸化効果、コラーゲン生成促進効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果、美白効果、細胞増殖効果、セラミド産生促進効果を有しており、医薬品、医薬部外品、化粧品、食品の分野において貢献できるものである。

0022

以下に、本発明について詳細に述べる。

0023

本発明に用いるクウシンサイの抽出物とは、ヒルガオ科サツマイモ属のクウシンサイ、別名ヨウサイ(学名:Ipomoea aquatica)の花、実、種子、、葉、根等の植物体の一部又は全草から抽出したものである。その抽出方法は特に限定されず、例えば、加熱抽出したものであっても良いし、常温抽出したものであっても良い。また、本発明においては、抽出物の代わりに、植物体のまま使用することもでき、生のままでも、乾燥して用いることもでき、目的によって使い分けることができる。さらには、抽出物と植物体を併用することもできる。

0024

栽培方法としては、土を用いた栽培や水耕栽培で行うことができる。水耕栽培で行う場合には、種子を播種後、出根した状態で、水耕栽培に供することができる。栽培は、温度、光、二酸化炭素濃度が制御された施設で栽培することが好ましい。栽培温度は、15〜30℃、好ましくは20〜25℃である。栽培期間は、照射する条件によって異なるが、概ね10〜30日で収穫できる。これ以上栽培することも可能である。

0025

光源は、植物の栽培施設で用いる光源などを使用することができ、発光ダイオードLED)、レーザーダイオードなどの光半導体素子があげられるが、特定の範囲の波長域が選択的に照射できる光源であればLEDに限らない。

0026

クウシンサイの栽培において、照射する波長としては、波長域400〜515nmの青色光、570〜730nmの赤色光であることが好ましく、波長域430〜460nm、630〜680nmの光がさらに好ましい。これらの光は、同時に照射することが最も好ましい。このときの波長は、照射スペクトル極大波長ピーク波長)のことをいう。このような波長のピークを有する光源であれば、独自に作成したものや市販のものを使用することもできる。また、上記波長を選択的に照射できるように、光学フィルタを用いても良い。上記の2種の範囲の光に加え、太陽光や蛍光灯などの光源を使用することもできる。

0027

照射する光量としては、光合成有効光量子束密度(PPFD)として表される。発光体を2種組み合わせて照射する場合には、その合計の光量を意味する。その光量は、発後は10〜300μmol・m−2s−1が好ましく、50〜200μmol・m−2s−1がさらに好ましい。この範囲外の光強度の場合は、生育障害、生育不良になる場合がある。照射は、クウシンサイの上部10〜50cmの位置から照射することが好ましい。照射時間は、植物の特性や目的に応じて適宜変更できるが、6時間以上が好ましく、12〜24時間がより好ましい。

0028

赤色と青色の光量比においては、それぞれのPPFDの比を意味しており、収量や有効性など目的に応じて選択が可能である。

0029

中でも、植物体の収量を高めるには、赤色と青色の光量比が8:1〜2:1に高い収量が得られた。

0030

活性酸素消去作用フリーラジカル捕捉除去作用)においては、赤色と青色の光量比が4:1〜0:1が効果の面で好ましく、3:1〜0:1がより好ましい。その中でも特に、赤色と青色の光量比が3:1が最も好ましい。

0031

I型コラーゲン(COL1A)発現促進作用においては、赤色と青色の光量比が8:1〜1:1が効果の面で好ましい。その中でも特に、赤色と青色の光量比が4:1〜2:1が最も好ましい。

0032

MMP−1mRNA発現抑制作用においては、赤色と青色の光量比が8:1〜2:1が効果の面で好ましい。その中でも特に、赤色と青色の光量比が4:1が最も好ましい。

0033

メラニン生成抑制作用においては、赤色と青色の光量比が3:1〜1:1が効果の面で好ましい。その中でも特に、赤色と青色の光量比が2:1が最も好ましい。

0034

細胞増殖促進作用においては、赤色と青色の光量比が3:1〜1:1が効果の面で好ましい。その中でも特に、赤色と青色の光量比が3:1〜2:1が最も好ましい。

0035

セラミド生成促進作用においては、赤色と青色の光量比が8:1〜1:1が効果の面で好ましく、4:1〜2:1がより好ましい。その中でも特に、赤色と青色の光量比が4:1〜3:1が最も好ましい。

0036

以上のことを総じていえば、赤色と青色の光量比が8:1〜1:1が好ましく、4:1〜2:1が最も好ましい。

0037

抽出溶媒としては、例えば、水、低級アルコール(メタノールエタノール1‐プロパノール2‐プロパノール、1‐ブタノール2‐ブタノール)、液状多価アルコール(1,3‐ブチレングリコールプロピレングリコールグリセリン等)、ケトン類アセトンメチルエチルケトン等)、アセトニトリルエステル類酢酸エチル酢酸ブチル等)、炭化水素類ヘキサンヘプタン流動パラフィン等)、エーテル類エチルエーテルテトラヒドロフランプロピルエーテル等)が挙げられる。好ましくは、水、低級アルコール及び液状多価アルコール等の極性溶媒が良く、特に好ましくは、水、エタノール、1,3‐ブチレングリコール及びプロピレングリコールが良い。これらの溶媒は一種でも二種以上を混合して用いても良い。

0038

上記抽出物は、抽出した溶液のまま用いても良く、必要に応じて、濃縮希釈及び濾過処理活性炭等による脱色、脱臭処理等をして用いても良い。更には、抽出した溶液を濃縮乾固、噴霧乾燥凍結乾燥等の処理を行い、乾燥物として用いても良い。また、サラダなど、生で食することもできる。

0039

本発明の外用剤又は内用剤には、食品も含むものとし、これには、上記植物体及び/又は抽出物をそのまま使用しても良く、これらの効果を損なわない範囲内で、化粧品、医薬部外品、医薬品又は食品等に用いられる成分である油脂類ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類アルコール類、エステル類、界面活性剤金属石鹸pH調整剤防腐剤香料保湿剤粉体紫外線吸収剤増粘剤色素酸化防止剤美白剤キレート剤賦形剤皮膜剤甘味料酸味料等の成分を配合することもできる。

0040

本発明は、医薬品、医薬部外品、化粧品、食品に用いることができ、その剤型としては、例えば、化粧水クリームマッサージクリーム乳液ゲル剤エアゾール剤パック洗浄剤浴用剤ファンデーション打粉口紅軟膏パップ剤ペースト剤プラスター剤エッセンス散剤丸剤錠剤注射剤坐剤乳剤カプセル剤顆粒剤液剤チンキ剤流エキス剤酒精剤懸濁剤リモナーデ剤等を含む)、錠菓、飲料、ティーバッグスパイス等が挙げられる。

0041

本発明に用いる上記抽出物の配合量は、外用の場合、全量に対し、固形物換算して0.0001重量%以上が好ましく、0.001〜10重量%がより好ましい。さらに、0.01〜5重量%が最も好ましい。0.0001重量%未満では十分な効果は望みにくい。10重量%を越えて配合した場合、効果の増強は認められにくく不経済である。一方、内用の場合、投与量は年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人1人当たりの1日の量としては、5mg以上が好ましく、10mg〜5gがより好ましい。さらに、100mg〜1gが最も好ましい。

0042

次に本発明を詳細に説明するため、実施例として本発明に用いるクウシンサイの抽出物の製造例、実験例及び処方例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。製造例に示す%とは重量%を、実施例に示す配合量の部とは重量部を示す。

0043

(1)実験材料および生育条件
水分を含んだメッシュにクウシンサイの種子を播種し、温度22〜24℃・暗所で発芽させ、これをスポンジ包み、22〜24℃で24時間白色蛍光灯下で栽培し、育苗した。その後、水耕栽培装置を用いて、室温21〜23℃で24時間、植物の真上30cmの位置から、青色LED(ピーク波長450nm)及び赤色LED(ピーク波長660nm)を同時に照射し、赤色と青色LEDの合計光合成有効光量子束密度100μmol・m−2s−1となるように、赤色と青色の光量比を1:0〜0:1にして、栽培を行った。また、比較例1として光合成有効光量子束密度100μmol・m−2s−1となるように白色蛍光灯下で栽培を行い、比較例2として太陽光下で栽培を行った。なお、栽培中は光量比を変えなかった。4週間栽培した後、収穫し、生クウシンサイを得た。これを約60℃で温風乾燥させることで、クウシンサイの乾燥物を得た(表1)。

0044

0045

(2)抽出
製造例1A熱水抽出物
乾燥物10gに精製水200mLを加え、95〜100℃で2時間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥して熱水抽出物を得た(表2)。

0046

製造例1B 50%エタノール抽出物
乾燥物10gに50%エタノール200mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、50%エタノール抽出物を得た(表2)。

0047

製造例1Cエタノール抽出物
乾燥物10gにエタノール200mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、エタノール抽出物を得た(表2)。

0048

上記と同様に、赤色と青色LEDの合計光合成有効光量子束密度100μmol・m−2s−1となるように、赤色と青色の光量比を変化させて栽培したクウシンサイまたは比較例1として光合成有効光量子束密度100μmol・m−2s−1となるように白色蛍光灯下で上記の生育条件と同様に栽培したクウシンサイ、比較例2として太陽光で栽培したクウシンサイを用い、上記の製造例1A〜1Cと同様に抽出し、製造例2A〜7C、比較製造例1A〜1C、比較製造例2A〜2Cとした(表2)。

0049

0050

実験例1活性酸素消去作用
フリーラジカル捕捉除去作用の評価を行った。陽性対照としてはアスコルビン酸を用いた。フリーラジカルのモデルとしては、安定なフリーラジカルであるα,α−ジフェニル−β−ピクリルヒドラジル(以下DPPHとする)を用い、試料と一定の割合で一定時間反応させ、減少するラジカルの量を波長517nmの吸光度減少量から測定した。

0051

フリーラジカル捕捉除去作用の測定方法
各試料を、最終濃度0.1〜1.0mg/mL(アスコルビン酸は0.01mg/mL)となるように加えた0.1M酢酸緩衝液(pH5.5)2mLに無水エタノール2mL及び0.5mMDPPH無水エタノール溶液1mLを加えて反応液とした。その後、37℃で30分間反応させ、水を対照として波長517nmの吸光度を測定した。また、ブランクとして試料の代わりに精製水を加えた反応液を用いて吸光度を測定した。ブランクと比較して、吸光度が50%減少したときの試料の濃度(IC50)を算出した。

0052

これらの試験結果を表3に示した。本発明の抽出物は、安定で優れたフリーラジカル捕捉除去作用を有していることが認められた。特に、赤色と青色の光量比が4:1〜0:1に高い効果が認められた。その中でも特に、赤色と青色の光量比が3:1〜0:1に高い効果が認められ、3:1に最も高い効果が認められた。なお、アスコルビン酸は、100℃、1時間の熱処理失活するが、本発明の抽出物は、活性に変化はなかった。

0053

0054

実験例2コラーゲン生成促進効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果
I型コラーゲン(COL1A)及びMMP−1mRNA発現量の測定を行った。ヒト皮膚線維芽細胞(NB1RGB)を60mm dishに1×105個播種し、10%FBSを含むDMEM培養液にて、37℃、5%CO2条件下で培養した。コンフルエントな状態になったところで、COL1A mRNA発現量測定では各試料を最終濃度1μg/mLを添加し、MMP−1 mRNA発現量測定では各試料を最終濃度10μg/mLを添加したDMEM培養液にて、24時間培養した後、総RNAの抽出を行った。細胞からの総RNAの抽出はTRIZOL Reagent(Invitrogen)を用いて行い、総RNA量は分光光度計(NanoDrop)を用いて260nmにおける吸光度により求めた。mRNA発現量の測定は、細胞から抽出した総RNAを基にしてリアルタイムRTPCR法により行った。リアルタイムRT−PCR法には、SuperScriptIII Platinum Two−Step qRT−PCRKit with SYBR Green(Invitrogen)を用いた。すなわち、500ngの総RNAを逆転写反応後、PCR反応(95℃:15秒間、60℃:30秒間、40cycles)を行った。その他の操作は定められた方法に従い、COL1A及びMMP−1mRNA発現量を、内部標準であるβ—actin mRNAの発現量に対する割合として求めた。COL1A発現量は、コントロールのCOL1A mRNAの発現量に対する試料添加群のCOL1A mRNAの発現量の比率として算出した。MMP発現量についても、同様に算出した。尚、各遺伝子の発現量の測定に使用したプライマーは次の通りである。

0055

COL1A用のプライマーセット
AGGACAAGAGGCATGTCTGGTT(配列番号1)
TGCGTGGTAGGTGATGTTCTG(配列番号2)
MMP−1用のプライマーセット
GGGAGATCATCGGGACAACTC(配列番号3)
TGAGCATCCCCTCCAATACC(配列番号4)
β—Actin用のプライマーセット
CACTCTTCCAGCCTTCCTTCC(配列番号5)
GTGTTGGCGTACAGGTCTTTG(配列番号6)

0056

これらの実験結果を表4、表5に示した。その結果、本発明の抽出物は、優れたCOL1A発現促進効果(コラーゲン生成促進効果)及びMMP発現抑制効果(MMP阻害効果)が認められた。コラーゲン生成促進効果では、赤色と青色の光量比が8:1〜1:1に高い効果が認められ、その中でも特に、赤色と青色の光量比が4:1〜2:1に高い効果が認められた。MMP−1発現抑制効果では、赤色と青色の光量比が8:1〜2:1に高い効果が認められ、その中でも特に、赤色と青色の光量比が4:1に高い効果が認められた。

0057

0058

0059

実験例3メラニン生成抑制試験
対数増殖期にあるB16マウスメラノーマ細胞を60mm dishに3×104個播種し、各試料(最終濃度10μg/mL)を含むEagles’MEM(10%牛胎児血清含有)培地にて、37℃、5%CO2条件下で5日間培養した。次に、細胞をdishから剥離し、超音波破砕した後、4N NaOHを加え60℃で2時間の処理を行い、分光光度計でO.D.475nmを測定した。尚、超音波処理後細胞破砕液についてLowryの方法(J.Biol.Chem.,193,265−275,1951)にてタンパク定量し、タンパク量当りメラニン量を算出、試料未添加のメラニン生成量をコントロールとし、コントロールに対する試料添加時のメラニン生成量の値からメラニン生成抑制率を算出した。

0060

これらの試験結果を表6に示した。本発明の抽出物は、優れたメラニン生成抑制作用を有していることが認められた。特に、赤色と青色の光量比が3:1〜1:1に高い効果が認められた。その中でも特に、赤色と青色の光量比が2:1に高い効果が認められた。

0061

0062

実験例4細胞増殖促進試験
ケラチノサイト由来HaCaT細胞を96wellプレートに1wellあたり5×103個播種し、各試料(最終濃度1μg/mL)を添加した0.1%FBSを含むDMEM培養液にて、37℃、5%CO2条件下で3日間培養した。細胞数の測定は、MTT法により行った。すなわち、培養終了後、培養液を除き、500μg/mLの濃度にて、MTT(3−[4,5−dimethylthiazol−2−yl]−2,5−diphenyl tetrazolium bromide)を溶解させたDMEMに培地を入れ替え、2時間培養した後、150μLのisopropanolに細胞を溶解させ、マイクロプレートリーダーを用いて570及び630nmにおける吸光度を測定した。細胞数は、570nmの吸光度値から、630nmの吸光度値を引いた値にて算出し、試料未添加の細胞数をコントロールとし、コントロールに対する試料添加時の細胞数から試料の細胞増殖促進効果を評価した。

0063

これらの実験結果を表7に示した。その結果、本発明の抽出物は、ケラチノサイトに対して優れた細胞増殖促進作用を示した。特に、赤色と青色の光量比が3:1〜1:1に高い効果が認められた。その中でも特に、赤色と青色の光量比が3:1〜2:1に高い効果が認められた。

0064

0065

実験例5セラミド生成促進試験
セラミド合成における律速酵素遺伝子であるserine palmitoyltransferase long chain base subunit 1 (SPTLC1)のmRNA発現量を指標として評価した。すなわち、ケラチノサイト由来HaCaT細胞を6wellプレートに1wellあたり5×104個播種し、10%FBSを含むDMEM培養液にて、37℃、5%CO2条件下で4日間培養した。次に、各試料(最終濃度10μg/mL)を添加したDMEM培養液にて、24時間培養した後、総RNAの抽出を行った。細胞からの総RNAの抽出はTRIZOL Reagent(Invitrogen)を用いて行い、総RNA量は分光光度計(NanoDrop)を用いて260nmにおける吸光度により求めた。mRNA発現量の測定は、細胞から抽出した総RNAを基にしてリアルタイムRT−PCR法により行った。リアルタイムRT−PCR法には、SuperScriptIII Platinum Two−Step qRT−PCRKit with SYBR Green(Invitrogen)を用いた。すなわち、500ngの総RNAを逆転写反応後、PCR反応(95℃:15秒間、60℃:30秒間、40cycles)を行った。その他の操作は定められた方法に従い、SPTLC1mRNAの発現量を、内部標準であるGAPDH mRNAの発現量に対する割合として求めた。SPTLC1発現量は、コントロールのSPTLC1 mRNAの発現量に対する試料添加群のSPTLC1 mRNAの発現量の比率として算出した。尚、各遺伝子の発現量の測定に使用したプライマーは次の通りである。

0066

SPTLC1用のプライマーセット
TGGTCACGGTGGAACAAACA(配列番号7)
GCCTGGGCTACCTCCTTGA(配列番号8)
GAPDH用のプライマーセット
TGCACCACCAACTGCTTAGC(配列番号9)
TCTTCTGGGTGGCAGTGATG(配列番号10)

0067

これらの実験結果を表8に示した。その結果、本発明の抽出物はセラミド生成促進効果を示した。赤色と青色の光量比が8:1〜1:1に高い効果が認められた。その中でも、赤色と青色の光量比が4:1〜2:1に高い効果が認められ4:1〜3:1に最も高い効果が認められた。

0068

0069

処方例1化粧水
処方 配合量(部)
1.製造例3Aの抽出物1.0
2.1,3‐ブチレングリコール8.0
3.グリセリン2.0
4.キサンタンガム0.02
5.クエン酸0.01
6.クエン酸ナトリウム0.1
7.エタノール5.0
8.パラオキシ安息香酸メチル0.1
9.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 0.1
10.香料適量
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜6及び11と、成分7〜10をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合し濾過して製品とする。

0070

処方例2クリーム
処方 配合量(部)
1.製造例4Aの抽出物0.5
2.スクワラン5.5
3.オリーブ油3.0
4.ステアリン酸2.0
5.ミツロウ2.0
6.ミリスチン酸オクチルドデシル3.5
7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0
8.ベヘニルアルコール1.5
9.モノステアリン酸グリセリン2.5
10.香料0.1
11.パラオキシ安息香酸メチル0.25
12.1,3‐ブチレングリコール8.5
13.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜9を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1及び11〜13を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分10を加え、更に30℃まで冷却して製品とする。

0071

処方例2において、製造例4Aの抽出物を製造例1Aの抽出物、製造例7Aの抽出物及び製造例4Bの抽出物に置き換えたものを処方例3、4及び5とした。

0072

処方例6乳液
処方 配合量(部)
1.製造例2Aの抽出物1.0
2.スクワラン5.0
3.オリーブ油5.0
4.ホホバ油5.0
5.セタノール1.5
6.モノステアリン酸グリセリン2.0
7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0
8.ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(20E.O.) 2.0
9.香料0.1
10.プロピレングリコール1.0
11.グリセリン2.0
12.パラオキシ安息香酸メチル0.2
13.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜8を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1及び10〜13を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分9を加え、更に30℃まで冷却して製品とする。

0073

処方例7ゲル剤
処方 配合量(部)
1.製造例4Cの抽出物0.001
2.エタノール5.0
3.パラオキシ安息香酸メチル0.1
4.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.1
5.香料適量
6.1,3‐ブチレングリコール5.0
7.グリセリン5.0
8.キサンタンガム0.1
9.カルボキシビニルポリマー0.2
10.水酸化カリウム0.2
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜5と、成分1及び6〜11をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合して製品とする。

0074

処方例8パック
処方 配合量(部)
1.製造例5Aの抽出物0.1
2.製造例5Bの抽出物 0.1
3.ポリビニルアルコール12.0
4.エタノール5.0
5.1,3‐ブチレングリコール8.0
6.パラオキシ安息香酸メチル0.2
7.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(20E.O.) 0.5
8.クエン酸0.1
9.クエン酸ナトリウム0.3
10.香料適量
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜11を均一に溶解し製品とする。

0075

処方例9ファンデーション
処方 配合量(部)
1.製造例3Aの抽出物1.0
2.ステアリン酸2.4
3.ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(20E.O.) 1.0
4.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 2.0
5.セタノール1.0
6.液状ラノリン2.0
7.流動パラフィン3.0
8.ミリスチン酸イソプロピル6.5
9.カルボキシメチルセルロースナトリウム0.1
10.ベントナイト0.5
11.プロピレングリコール4.0
12.トリエタノールアミン1.1
13.パラオキシ安息香酸メチル0.2
14.二酸化チタン8.0
15.タルク4.0
16.ベンガラ1.0
17.黄酸化鉄2.0
18.香料適量
19.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜8を加熱溶解し、80℃に保ち油相とする。成分19に成分9をよく膨潤させ、続いて、成分1及び10〜13を加えて均一に混合する。これに粉砕機粉砕混合した成分14〜17を加え、ホモミキサー撹拌し75℃に保ち水相とする。この油相に水相をかき混ぜながら加え、乳化する。その後冷却し、45℃で成分18を加え、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。

0076

処方例10浴用剤
処方 配合量(部)
1.製造例6Aの抽出物5.0
2.製造例6Bの抽出物 1.0
3.炭酸水素ナトリウム50.0
4.黄色202号(1) 適量
5.香料適量
6.硫酸ナトリウムにて全量を100とする
[製造方法]成分1〜6を均一に混合し製品とする。

0077

処方例11軟膏
処方 配合量(部)
1.製造例4Bの抽出物0.5
2.ポリオキシエチレンセチルエーテル(30E.O.) 2.0
3.モノステアリン酸グリセリン10.0
4.流動パラフィン5.0
5.セタノール6.0
6.パラオキシ安息香酸メチル0.1
7.プロピレングリコール10.0
8.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜5を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1及び6〜8を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。

0078

処方例12散剤
処方 配合量(部)
1.製造例4Aの抽出物20.0
2.乾燥コーンスターチ30.0
3.微結晶セルロース50.0
[製造方法]成分1〜3を混合し、散剤とする。

0079

処方例13錠剤
処方 配合量(部)
1.製造例4Aの抽出物3.0
2.乾燥コーンスターチ27.0
3.カルボキシメチルセルロースカルシウム20.0
4.微結晶セルロース40.0
5.ポリビニルピロリドン7.0
6.タルク3.0
[製造方法]成分1〜4を混合し、次いで成分5の水溶液結合剤として加えて顆粒成形する。成形した顆粒に成分6を加えて打錠する。1錠0.52gとする。

0080

処方例14錠菓
処方 配合量(部)
1.製造例5Aの抽出物0.5
2.乾燥コーンスターチ50.0
3.エリスリトール40.0
4.クエン酸5.0
5.ショ糖脂肪酸エステル3.0
6.香料適量
7.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜4及び7を混合し、顆粒成形する。成形した顆粒に成分5及び6を加えて打錠する。1粒1.0gとする。

0081

処方例15 飲料
処方 配合量(部)
1.製造例5Aの抽出物2.0
2.果糖ブドウ糖液糖12.5
3.クエン酸0.1
4.香料0.05
5.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜5を混合し、飲料とする。

0082

処方例16粉末飲料
処方 配合量(部)
1.製造例7Aの抽出物10.0
2.粉糖65.0
3.粉末ピーチ果汁15.0
4.L−アスコルビン酸8.0
5.結晶クエン酸1.2
6.クエン酸ナトリウム0.75
7.アスパルテーム0.02
8.粉末ピーチ香料0.03
[製造方法]成分1〜8を混合し、粉末飲料とする。

実施例

0083

処方例17ハーブティ
処方 配合量(部)
1.クウシンサイ乾燥物(比較例を除く実施例1の表1) 1.0
2.ペパーミント0.5
3.ローズヒップ0.5
[製造方法]成分1〜3を混合し、ティーバッグに2gを封入してハーブティーとする。

0084

以上のことから、特定の波長域を有する光を照射して栽培したクウシンサイやその抽出物は、優れた抗酸化効果、コラーゲン生成促進効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果、美白効果、細胞増殖効果、セラミド産生促進効果を示し、これらを含有する皮膚外用剤又は内用剤は特に有効である。

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