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技術 雌端子

出願人 住友電装株式会社
発明者 柏田知一宇野雅文居附清貴
出願日 2014年5月14日 (7年0ヶ月経過) 出願番号 2014-100613
公開日 2015年12月7日 (5年5ヶ月経過) 公開番号 2015-219977
状態 特許登録済
技術分野 雌接触子
主要キーワード ロアシェル アッパーシェル 挿入姿勢 線接触状態 四角筒 挿入完了位置 シーソー状 各弾性片
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年12月7日)のものです。
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図面 (14)

課題

弾性片塑性変形しない範囲で弾性片の性能を維持する。

解決手段

本明細書によって開示される雌端子40は、雄端子80に接続される雌端子40であって、複数の周壁によって筒状に構成された角筒部41と、前記角筒部41の内部において前記周壁と対向して前後方向に延出された弾性片46、47と、前記周壁に設けられ、前側当接部92およびこの前側当接部92よりも後方に配された後側当接部93を有し、前記前側当接部92および前記後側当接部93の双方で前記弾性片46、47に当接することで同弾性片46、47が過度に撓むことを防止する過度撓み防止部90、91とを備えた構成とした。

概要

背景

従来、板状の雄端子に接続される雌端子として、特開平7−307181号公報(下記特許文献1)に記載のものが知られている。この雌端子は、板状の雄端子が弾性挟持される電気接続部と、電線端末に接続される電線接続部と、電気接続部を覆う保護部材とを備えて構成されている。電気接続部は、矩形断面に折り曲げられた筒状基部の上下の側壁に、一対の弾性片部が2組設けられた構成とされている。弾性片部は、側壁から前方内側に向けて傾斜しており、先端部が外側に向けて円弧状に折り曲げられている。

概要

弾性片が塑性変形しない範囲で弾性片の性能を維持する。本明細書によって開示される雌端子40は、雄端子80に接続される雌端子40であって、複数の周壁によって筒状に構成された角筒部41と、前記角筒部41の内部において前記周壁と対向して前後方向に延出された弾性片46、47と、前記周壁に設けられ、前側当接部92およびこの前側当接部92よりも後方に配された後側当接部93を有し、前記前側当接部92および前記後側当接部93の双方で前記弾性片46、47に当接することで同弾性片46、47が過度に撓むことを防止する過度撓み防止部90、91とを備えた構成とした。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

雄端子に接続される雌端子であって、複数の周壁によって筒状に構成された筒部と、前記筒部の内部において前記周壁と対向して前後方向に延出された弾性片と、前記周壁に設けられ、前側当接部およびこの前側当接部よりも後方に配された後側当接部を有し、前記前側当接部および前記後側当接部の双方で前記弾性片に当接することで同弾性片が過度に撓むことを防止する過度撓み防止部とを備えた雌端子。

請求項2

前記弾性片は、前記雄端子に弾性的に接触する接点部を備え、前記前側当接部と前記後側当接部のいずれか一方は、前記接点部に対して前記雄端子とは反対側から当接する請求項1に記載の雌端子。

請求項3

前記前側当接部と前記後側当接部のいずれか一方は、前記接点部に対して前記雄端子とは反対側から線接触状態で当接する請求項2に記載の雌端子。

請求項4

前記過度撓み防止部は、前記前側当接部と前記後側当接部の間に配されて前記弾性片に面接触状態で当接する当接面を備えた請求項3に記載の雌端子。

請求項5

前記過度撓み防止部は、前記周壁の一部を前記弾性片側に叩き出すことで形成されている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の雌端子。

請求項6

前記雄端子を弾性的に挟持する一対の前記弾性片を備えた請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の雌端子。

技術分野

0001

本明細書によって開示される技術は、雌端子に関する。

背景技術

0002

従来、板状の雄端子に接続される雌端子として、特開平7−307181号公報(下記特許文献1)に記載のものが知られている。この雌端子は、板状の雄端子が弾性挟持される電気接続部と、電線端末に接続される電線接続部と、電気接続部を覆う保護部材とを備えて構成されている。電気接続部は、矩形断面に折り曲げられた筒状基部の上下の側壁に、一対の弾性片部が2組設けられた構成とされている。弾性片部は、側壁から前方内側に向けて傾斜しており、先端部が外側に向けて円弧状に折り曲げられている。

先行技術

0003

特開平7−307181号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、上記の構成では、雄端子がローリングする等して各弾性片部に負荷がかかった場合に、各弾性片部が過度撓みすることを防止する過度撓み防止片が設けられていない。仮に、保護部材の上下の壁の一部を切り起こして過度撓み防止片を形成した場合、弾性片部が過度撓み防止片によって一箇所で支持されることになる。この結果、過度撓み防止片に対する弾性片部の着座姿勢が不安定になり、雄端子に対する接触圧が不安定になる。また、弾性片部が過度撓み防止片から受ける応力が一箇所に集中するため、弾性片部が塑性変形した場合、雄端子に対する接触圧が変動してしまう。

課題を解決するための手段

0005

本明細書によって開示される雌端子は、雄端子に接続される雌端子であって、複数の周壁によって筒状に構成された筒部と、前記筒部の内部において前記周壁と対向して前後方向に延出された弾性片と、前記周壁に設けられ、前側当接部およびこの前側当接部よりも後方に配された後側当接部を有し、前記前側当接部および前記後側当接部の双方で前記弾性片に当接することで同弾性片が過度に撓むことを防止する過度撓み防止部とを備えた構成とした。

0006

このような構成によると、過度撓み防止部の前側当接部と後側当接部との二箇所で弾性片の過度撓みを防止できるため、過度撓み防止部に対する弾性片の着座姿勢が安定する。例えば、弾性片が一箇所の当接部に当接する場合には、当該当接部の前後両側で弾性片が撓みやすくなるのに対して、弾性片が二箇所の当接部に当接する場合には、各当接部を結ぶ直線に沿うように弾性片が配され、少なくとも各当接部の間では弾性片の過度撓みが防止される。

0007

さらに、弾性片が二箇所の当接部に当接するということは、一箇所の当接部に当接する場合よりも応力が分散するため、各当接部で弾性片が撓みにくくなり、塑性変形しにくくなる。したがって、弾性片の撓みに伴う変位量が小さくなり、雄端子に対する接触圧が安定する。よって、弾性片が塑性変形しない範囲で弾性片の性能を維持することができる。

0008

本明細書によって開示される雌端子の構成として、以下のようにしてもよい。
前記弾性片は、前記雄端子に弾性的に接触する接点部を備え、前記前側当接部と前記後側当接部のいずれか一方は、前記接点部に対して前記雄端子とは反対側から当接する構成としてもよい。
雄端子に対する接触圧とは、弾性片の接点部が雄端子を押圧する際の圧力のことであるから、いずれか一方の当接部が接点部に当接することで、接点部の変位が抑制され、雄端子に対する接触圧がより安定することになる。

0009

前記前側当接部と前記後側当接部のいずれか一方は、前記接点部に対して前記雄端子とは反対側から線接触状態で当接する構成としてもよい。
このような構成によると、弾性片が接点部の位置でローリングする(雄端子の挿入方向から見て弾性片の両側部がシーソー状揺動する)ことが抑制されるため、過度撓み防止部に対する弾性片の着座姿勢がより安定する。

0010

前記過度撓み防止部は、前記前側当接部と前記後側当接部の間に配されて前記弾性片に面接触状態で当接する当接面を備えた構成としてもよい。
このような構成によると、弾性片を過度撓み防止部に面接触状態で当接させることができるため、弾性片が過度撓み防止部から受ける応力を広く分散させることができる。

0011

前記過度撓み防止部は、前記周壁の一部を前記弾性片側に叩き出すことで形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、叩き出しによって過度撓み防止部を形成しているため、切り起こしによって過度撓み防止部を形成する場合に比べて過度撓み防止部の剛性をより高めることができる。

0012

前記雄端子を弾性的に挟持する一対の前記弾性片を備えた構成としてもよい。
このような構成によると、雄端子が弾性片の撓み方向に変位して一方の弾性片からの接触圧が小さくなったとしても、他方の弾性片からの接触圧が大きくなるため、雄端子の変位にかかわらず接触圧の低下を防ぐことができる。

発明の効果

0013

本明細書によって開示される雌端子によれば、弾性片が塑性変形しない範囲で弾性片の性能を維持することができる。

図面の簡単な説明

0014

シールドコネクタの側面図
シールドコネクタの正面図
シールドコネクタの背面図
シールドシェルを装着する前におけるシールドコネクタの側面図
シールドシェルを装着する前におけるシールドコネクタの背面図
シールドシェルを装着する前におけるシールドコネクタの平面図
図1におけるA−A線断面図
雌端子に雄端子を挿入する途中の状態を示した断面図
雌端子に雄端子を挿入した状態を示した断面図
本実施形態の作用をわかりやすく説明するため、雄端子が弾性片に対して斜め前方から接近してくる様子をデフォルメして描いた図
図10の状態から弾性片が雄端子に押し込まれて過度撓み防止部の後側当接部に当接した状態を示した図
図11の状態から弾性片が雄端子にさらに押し込まれて過度撓み防止部の前側当接部と後側当接部の双方に当接した状態を示した図
他の実施形態の作用をわかりやすく説明するため、弾性片が雄端子に押し込まれて過度撓み防止部の前側当接部と後側当接部の双方に対して当初から同時に当接する様子をデフォルメして描いた図

実施例

0015

<実施形態>
実施形態を図1から図12の図面を参照しつつ説明する。本実施形態におけるシールドコネクタ10は、図1から図3に示すように、側面視L字状をなすハウジング20と、このハウジング20を囲むシールドシェル30と、ハウジング20から引き出された電線Wとを備えて構成されている。なお、以下において前方については図1における左方とし、上下方向については図2の上下方向を基準とし、幅方向については図2の左右方向を基準とする。

0016

シールドコネクタ10の前端側には、機器筐体に形成された取付孔(図示せず)に嵌合可能なコネクタ嵌合部11が形成され、シールドコネクタ10の下端側には、電線Wが引き出された電線引出部12が形成されている。コネクタ嵌合部11には、フローティングハウジング21が組み付けられている。このフローティングハウジング21は、図7に示すように、リテーナ22によって前方に抜け止めされた状態に保持されている。フローティングハウジング21は、ハウジング20の前端開口部23に対して所定のクリアランスをもって装着されており、このクリアランスの範囲内で上下方向および左右方向に遊動可能とされている。

0017

フローティングハウジング21の内部には、雌端子40が保持されている。一方、ハウジング20の内部には、L字形状をなす中継端子50がボルト51によって保持されている。雌端子40と中継端子50は、編組線60によって接続されている。編組線60は金属素線を筒状に編み込んで形成されたものであって、雌端子40と中継端子50の間において膨出した形状をなしている。

0018

ハウジング20の後端開口部24には、シール付きキャップ25が嵌着されている。この後端開口部24の開口部分からハウジング20の内部に工具を入れてボルト51をナット52に締結する作業が行われるようになっている。そして、締結後に、シール付きキャップ25によって後端開口部24の開口部分がシール状態閉止される。一方、ハウジング20の前端開口部23の後側には、環状をなすシールリング70が嵌着されており、このシールリング70が機器の取付孔の内周面とハウジング20の外周面との間に挟持されることでハウジング20の内部がシールされる。

0019

シールドシェル30は、図2に示すように、アルミダイキャスト製アッパーシェル31と、金属板プレス加工してなるロアシェル32と、ロアシェル32の下端部にかしめられるかしめリング33とを備えて構成されている。ロアシェル32の下方には、複数の電線Wが引き出されており、これらの電線Wを一括してシールドする編組線(図示せず)がかしめリング33によってロアシェル32の下端部に圧着されて保持されるようになっている。

0020

ハウジング20の上面には、アッパーシェル固定部26が形成され、アッパーシェル31には、アッパーシェル固定部26の左右両側に配された一対のガイドレール34が形成されている。両ガイドレール34の間にアッパーシェル固定部26を進入させることによってアッパーシェル31をハウジング20に対して後方から取り付ける動作を案内することができる。

0021

図5に示すように、ハウジング20の後面には、ロアシェル固定部27が形成され、図1に示すように、アッパーシェル31とロアシェル32がロアシェル固定部27にロアボルト36で共締めされて固定される。一方、アッパーシェル31は、アッパーシェル固定部26にアッパーボルト35で単独に固定される。

0022

次に、雌端子40の構成について図7から図9の図面を参照しつつ説明する。雌端子40は、金属板を所定の形状に打ち抜いた後、曲げ加工などを施すことによって形成されている。雌端子40は、角筒状をなす角筒部41と、この角筒部41の後方に形成された編組線接続部42とを備えて構成されている。この編組線接続部42は、平板状をなし、編組線60が抵抗溶接等によって溶接されるようになっている。

0023

角筒部41は、底壁43と、底壁43の両側縁から直角に立ち上がる一対の側壁44と、いずれか一方の側壁44の上縁から他方の側壁44の上縁に向けて延びる天井壁45とを備えて構成されている。一対の側壁44は平行に配され、天井壁45は、底壁43と平行に配されている。したがって、角筒部41を正面から見ると、角筒部41は長方形状をなして前後方向に開口する四角筒状をなしている。

0024

角筒部41の内部には、複数の弾性片が配されている。これらの弾性片はほぼ直線状に延びて形成され、底壁43側に配された下側弾性片46と、天井壁45側に配された上側弾性片47とからなる。各下側弾性片46と各上側弾性片47は、ほぼ平行でかつ上下方向に対向して配されている。このため、雄端子80は、上下一対の弾性片46、47によって弾性的に挟持される。各下側弾性片46は、底壁43の前縁からU字状に折り返されることで角筒部41内を通って後方に延出され、各上側弾性片47は、天井壁45の前縁からU字状に折り返されることで角筒部41内を通って後方に延出されている。

0025

各弾性片46、47の後端側には、それぞれ接点部48が形成されている。この接点部48は、下側弾性片46と上側弾性片47が互いに対向する対向面49側に叩き出すことによってドーム状に突出して形成されている。具体的には、下側弾性片46の接点部48は、底壁43側から天井壁45側に叩き出されて形成され、上側弾性片47の接点部48は、天井壁45側から底壁43側に叩き出されて形成されている。各接点部48は、角筒部41の後端寄りで後端から後方に突出しない位置に配されており、フローティングハウジング21内に形成された片持ち状のランス28が天井壁45の後端に後方から係止した際に、ランス28の前端と各接点部48が前後方向においてほぼ同じ位置に配されるようになっている。

0026

雄端子80が角筒部41内に前方から正規姿勢で進入すると、各弾性片46、47の対向面49に摺接しながら各接点部48に当接する。各接点部48間の距離は、平板状をなす雄端子80のタブ厚よりも小さいものの、雄端子80の先端に形成された先細り状の先端部81が各接点部48間に進入することで、各接点部48を離間させる方向に各弾性片46、47を押し広げながら雄端子80が後方に進入していく。そして、雄端子80の先端部81から後方に連なる本体部82が各接点部48に摺接しながら雄端子80が図9に示す挿入完了位置に至ると、各接点部48が雄端子80の本体部82に弾性的に接触した状態となる。この状態では、雄端子80の先端部81が天井壁45の後端よりも後方に突出しているものの、左右一対の側壁44から後方に延設された左右一対の保護壁44Aによって先端部81が左右両側から囲まれて保護されている。なお、この保護壁44Aは両側壁44の後端縁と底壁43の両側縁との双方に連結されている。

0027

さて、角筒部41の内部には、各弾性片46、47が過度に撓んで変形することを防止する上下一対の過度撓み防止部が設けられている。このうち下側に位置する下側過度撓み防止部90は底壁43に設けられ、上側に位置する上側過度撓み防止部91は天井壁45に設けられている。下側過度撓み防止部90は、底壁43を天井壁45側に叩き出すことによって形成され、上側過度撓み防止部91は、天井壁45を底壁43側に叩き出すことによって形成されている。なお、下側過度撓み防止部90と上側過度撓み防止部91の構成は、上下対称となっているため、重複する部分については下側過度撓み防止部90を代表として説明する。

0028

下側過度撓み防止部90は、前側当接部92およびこの前側当接部92よりも後方に配された後側当接部93を有し、下側弾性片46が正規の状態よりも下方に撓んだ場合に前側当接部92および後側当接部93の双方で下側弾性片46に当接する。すなわち、雄端子80が正規の挿入姿勢で雌端子40に接続した場合には下側弾性片46の下面と下側過度撓み防止部90との間にわずかなクリアランスが確保され、下側弾性片46の下面が下側過度撓み防止部90に非接触状態で配される。前側当接部92と後側当接部93のいずれか一方は、接点部48に対して雄端子80とは反対側から当接する。本実施形態では、後側当接部93が接点部48に対して雄端子80とは反対側から線接触状態で当接するように構成されている。また、前側当接部92が下側弾性片46における接点部48の前方部分に対して雄端子80とは反対側から線接触状態で当接する。さらに、下側過度撓み防止部90は、前側当接部92と後側当接部93の間に配されて下側弾性片46に面接触状態で当接する当接面94を備えている。なお、下側過度撓み防止部90は、底壁43の一部を下側弾性片46側に叩き出すことで形成されているため、切り起こしによって形成する場合よりも高い剛性を備えている。

0029

図8に示すように、雄端子80が正規の挿入姿勢で角筒部41内に前方から挿入されると、先端部81が上下一対の弾性片46、47の対向面49間に進入し、接点部48に当接することで、各弾性片46、47が離間する方向に撓む。図9に示すように、雄端子80が正規の挿入位置に至ると、各弾性片46、47における接点部48の裏側が上下一対の後側当接部93に非接触状態で正規挿入状態となる。

0030

万が一、雄端子80が図9に示す正規挿入位置に至った後に下方へ揺動変位するという望ましくない動きをすることがあったとしても、下側弾性片46がわずかに下方に変位して下側過度撓み防止部90の後側当接部93のみに線接触した状態から前側当接部92と後側当接部93の双方に線接触した状態になり、当接面94に面接触した状態になるものの、接点部48が下方に大幅に変位することはない。これとは逆に、雄端子80の先端部81が上方に揺動変位すると、上側弾性片47がわずかに上方に変位して上側過度撓み防止部91の後側当接部93のみに線接触した状態から前側当接部92と後側当接部93の双方に線接触した状態になり、当接面94に面接触した状態になるものの、接点部48が上方に大幅に変位することはない。したがって、雄端子80の先端部81が上下方向に揺動変位した場合であっても、雄端子80と各接点部48との接触圧が大幅に変化することはない。

0031

また、図10から図12においては、過度撓み防止部90の作用をわかりやすく説明するため、雌端子の構成をデフォルメして描いており、実施形態の構成と対応する構成については、各符号に100を加えた符号を用いている。図10に示すように、雄端子80の先端部81が斜め下方を向いた挿入姿勢で下側弾性片146に近づくと、図11に示すように、雄端子80の先端部81によって下側弾性片146が下方へ押し込まれる。これにより、下側弾性片146が後側当接部193のみに接触した状態になり、雄端子80の先端部81によって下側弾性片146がさらに下方へ押し込まれると、図12に示すように、下側弾性片146が前側当接部192と後側当接部193の双方に線接触した状態になり、当接面194に面接触した状態に至る。このとき、下側弾性片146が当接面194から応力を受けることになるものの、下側弾性片146の一箇所に応力が集中することはなく、下側弾性片146における当接面194との接触面全体に応力が分散するため、下側弾性片146が当接面194によって塑性変形することを抑えつつ過度撓みを防止できる。また、下側弾性片146における当接面194との接触面よりも前方部分は、やや下方に変位して撓んだ状態となるものの、この下方への変位量は、下側弾性片146が塑性変形しない程度の変位量とされている。同様に、図示はしないものの、雄端子80の先端部81が斜め上方を向いた挿入姿勢で上側弾性片に近づくと、上側弾性片の一箇所に応力が集中することはなく、上側弾性片における当接面との接触面全体に応力が分散するため、上側弾性片が当接面によって塑性変形することを抑えつつ過度撓みを防止できる。

0032

以上のように本実施形態では、過度撓み防止部90、91の前側当接部92と後側当接部93との二箇所で弾性片46、47の過度撓みを防止できるため、過度撓み防止部90、91に対する弾性片46、47の着座姿勢が安定する。例えば、弾性片46、47が一箇所の当接部に当接する場合には、当該当接部の前後両側で弾性片46、47が撓みやすくなるのに対して、弾性片46、47が二箇所の当接部92、93に当接する場合には、各当接部92、93を結ぶ直線に沿うように弾性片46、47が配され、少なくとも各当接部92、93の間では弾性片46、47の過度撓みが防止される。

0033

さらに、弾性片46、47が二箇所の当接部92、93に当接するということは、一箇所の当接部に当接する場合よりも応力が分散するため、各当接部92、93で弾性片46、47が撓みにくくなり、塑性変形しにくくなる。したがって、弾性片46、47の撓みに伴う変位量が小さくなり、雄端子80に対する接触圧が安定する。よって、弾性片46、47が塑性変形しない範囲で弾性片46、47の性能を維持することができる。

0034

弾性片46、47は、雄端子80に弾性的に接触する接点部48を備え、前側当接部92と後側当接部93のいずれか一方は、接点部48に対して雄端子80とは反対側から当接する構成としてもよい。
雄端子80に対する接触圧とは、弾性片46、47の接点部48が雄端子80を押圧する際の圧力のことであるから、いずれか一方の当接部92、93が接点部48に当接することで、接点部48の変位が抑制され、雄端子80に対する接触圧がより安定することになる。

0035

前側当接部92と後側当接部93のいずれか一方は、接点部48に対して雄端子80とは反対側から線接触状態で当接する構成としてもよい。
このような構成によると、弾性片46、47が接点部48の位置でローリングする(雄端子80の挿入方向から見て弾性片46、47の両側部がシーソー状に揺動する)ことが抑制されるため、過度撓み防止部90、91に対する弾性片46、47の着座姿勢がより安定する。

0036

過度撓み防止部90、91は、前側当接部92と後側当接部93の間に配されて弾性片46、47に面接触状態で当接する当接面94を備えた構成としてもよい。
このような構成によると、弾性片46、47を過度撓み防止部90、91に面接触状態で当接させることができるため、弾性片46、47が過度撓み防止部90、91から受ける応力を広く分散させることができる。

0037

過度撓み防止部90、91は、周壁43、45の一部を弾性片46、47側に叩き出すことで形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、叩き出しによって過度撓み防止部90、91を形成しているため、切り起こしによって過度撓み防止部90、91を形成する場合に比べて過度撓み防止部90、91の剛性をより高めることができる。

0038

雄端子80を弾性的に挟持する一対の弾性片46、47を備えた構成としてもよい。
このような構成によると、雄端子80が弾性片46、47の撓み方向に変位して一方の弾性片からの接触圧が小さくなったとしても、他方の弾性片からの接触圧が大きくなるため、雄端子80の変位にかかわらず接触圧の低下を防ぐことができる。

0039

<他の実施形態>
本明細書で開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も含まれる。
(1)上記実施形態では筒部として四角筒状をなすものを例示しているものの、円筒状でもよいし、五角以上の筒状をなすものでもよい。

0040

(2)上記実施形態では前側当接部92と後側当接部93の間に形成された当接面94で弾性片46、47に面接触状態で当接する過度撓み防止部90、91を例示しているものの、前側当接部92と後側当接部93の2箇所のみで弾性片46、47に当接する過度撓み防止部としてもよい。

0041

(3)上記実施形態では前側当接部92と後側当接部93で弾性片46、47に線接触状態で当接する過度撓み防止部90、91を例示しているものの、前側当接部と後側当接部で弾性片46、47に点接触状態で当接する過度撓み防止部としてもよいし、前側当接部と後側当接部の一方が弾性片46、47に点接触状態で当接し、他方が弾性片46、47に線接触状態で当接する過度撓み防止部としてもよい。

0042

(4)上記実施形態では叩き出しによって過度撓み防止部90、91を形成しているものの、側壁44の一部を切り起こすことによって過度撓み防止部を形成してもよい。

0043

(5)上記実施形態では雄端子80を弾性的に挟持する上下一対の弾性片46、47を例示しているものの、例えば上側弾性片47を設けずに下側弾性片46と天井壁45の間で雄端子80を弾性的に挟持してもよい。

0044

(6)上記実施形態では雄端子80が角筒部41内に正規挿入されたときに、各後側当接部93が各弾性片46、47に線接触していないものの、各後側当接部93が各弾性片46、47に接触しているものでもよいし、各当接面94が各弾性片46、47に面接触しているものとしてもよい。

0045

(7)上記実施形態では雄端子80が図10から図12に示すように斜め下方に挿入されるという望ましくない動きがあった場合に、まず、下側弾性片246が後側当接部293に当接し、次に、前側当接部292と後側当接部293の双方に当接するものの、図13に示すように、下側弾性片246が当初から前側当接部292と下側当接部293の双方に対して同時に当接し、当接面294に面接触するものとしてもよい。この場合、下側弾性片246における当接面294との接触面よりも前方部分が撓まない自然状態となるため、下側弾性片246が塑性変形することをより確実に防止できる。なお、図13においては、過度撓み防止部90の作用をわかりやすく説明するため、雌端子の構成をデフォルメして描いており、実施形態の構成と対応する構成については、各符号に200を加えた符号を用いている。

0046

10…シールドコネクタ
40…雌端子
41…角筒部(筒部)
43…底壁(周壁)
45…天井壁(周壁)
46…下側弾性片(弾性片)
47…上側弾性片(弾性片)
48…接点部
80…雄端子
90…下側過度撓み防止部(過度撓み防止部)
91…上側過度撓み防止部(過度撓み防止部)
92…前側当接部
93…後側当接部
94…当接面

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