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技術 汚水処理装置及び汚水処理方法

出願人 株式会社ネクスコ・エンジニアリング東北
発明者 齋藤久吉田伸夫
出願日 2014年5月21日 (6年7ヶ月経過) 出願番号 2014-105053
公開日 2015年12月7日 (5年0ヶ月経過) 公開番号 2015-217375
状態 特許登録済
技術分野 活性汚泥処理
主要キーワード 最大流入量 基準運転 pH測定 調整ポンプ 繁忙期 透視度 汚水流入量 基準水位
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

汚水流入量の変動に容易に対応することができる汚水処理装置及び汚水処理方法を提供する。

解決手段

(1)調整ポンプにより汚水曝気槽に流入され、(2)汚水に含まれるアンモニアにより曝気槽内pH値が上昇し、(3)pH測定値が第1設定値以上になると、(4)送風機運転が開始され、曝気槽に空気が送り込まれて、(5)撹拌により曝気槽内のpH値が低下する。そののち、(6)調整ポンプが停止し、(7)アンモニアの硝化により曝気槽内のpH値が低下し、(8)pH測定値が第2設定値以下になると、(9)送風機30の運転が停止される。

概要

背景

生活排水等の汚水を処理の方法には、例えば、微生物を利用したものがある。この汚水処理方法では、例えば、汚水を調整槽に一旦貯留した後、曝気槽に送って曝気し、次いで沈殿槽活性汚泥沈降分離して上澄水放流している(例えば、特許文献1参照)。高速道路に設置された汚水処理装置でもこのような汚水処理方法が採用されており、従来は、曝気槽に空気を送る送風機運転時間をタイマーにより設定していた。しかしながら、高速道路に設置された汚水処理装置では、汚水の流入量が、繁忙期連休曜日イベント季節天候、又は、閉鎖等々により大きく変動する。例えば、高速道路に設置された汚水処理装置において、1年間を通しての汚水の日単位での最大流入量は540m3/日、最少流入量は46m3/日、平均流入量は104m3/日と大きく変動している。また、平日の汚水の流入量は平均して90m3/日から100m3/日であるのに対して、土日の汚水の流入量は平日よりも平均して50m3/日から100m3/日多くなっている。

よって、タイマーによる送風機の運転では、流入変動に対応することが難しく、空気量に過不足が生じてしまっていた。その結果、空気量が過剰の場合には、汚泥解体して細かくなり、放流水に混ざって流出し、放流水質が低下してしまうという問題や、送風機を無駄に運転することになり、消費電力の無駄が生じてしまうという問題もあった。また、空気量が不足の場合には、汚れが汚泥に取り込まれて余剰汚泥が増加してしまうという問題もあった。更に、空気量が過不足すると、汚泥が腐敗したスカムが発生し、その処理をしなければならないという問題もあった。加えて、従来は、点検時等に汚水の流入量を予測してタイマーの設定を変更することで対応していたが、リアルタイムに対応することは難しく、また、変動に細かく対応するには、設定変更を頻繁に行わなければならないので、作業に手間がかかるという問題もあった。

概要

汚水流入量の変動に容易に対応することができる汚水処理装置及び汚水処理方法を提供する。(1)調整ポンプにより汚水が曝気槽に流入され、(2)汚水に含まれるアンモニアにより曝気槽内pH値が上昇し、(3)pH測定値が第1設定値以上になると、(4)送風機の運転が開始され、曝気槽に空気が送り込まれて、(5)撹拌により曝気槽内のpH値が低下する。そののち、(6)調整ポンプが停止し、(7)アンモニアの硝化により曝気槽内のpH値が低下し、(8)pH測定値が第2設定値以下になると、(9)送風機30の運転が停止される。

目的

本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、汚水流入量の変動に容易に対応することができる汚水処理装置及び汚水処理方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

活性汚泥を利用して汚水浄化する汚水処理装置であって、汚水を活性汚泥と共に収容し、曝気する曝気槽と、前記曝気槽に空気を送り込むための送風機と、前記曝気槽内の汚水のpH値を測定するpH測定手段と、前記pH測定手段により測定したpH測定値が、pH6.4以上pH7.0以下の範囲内の第1設定値以上となった時に、前記送風機の運転を開始して前記曝気槽への空気の送り込みを開始し、前記pH測定手段により測定したpH測定値が、pH5.8以上pH6.4以下の範囲内でかつ第1設定値よりも0.3以上小さい第2設定値以下となった時に、前記送風機の運転を停止して前記曝気槽への空気の送り込みを停止するように制御するpH基準運転制御手段とを備えたことを特徴とする汚水処理装置。

請求項2

前記送風機を設定した間隔ごとに、設定した時間の間運転するように制御する運転制御タイマーと、前記pH基準運転制御手段及び前記運転制御タイマーのうちの少なくとも一方が前記送風機を運転するように制御している時に、前記送風機を運転し、かつ、前記pH基準運転制御手段及び前記運転制御タイマーの両方が前記送風機の運転を停止するように制御している時に、前記送風機の運転を停止するか、又は、前記pH基準運転制御手段及び前記運転制御タイマーのうちの少なくとも一方が前記送風機の運転を開始するように制御した時に、前記送風機の運転を開始し、かつ、前記pH基準運転制御手段及び前記運転制御タイマーのうちの一方のみが前記送風機を運転するように制御している場合に、その一方が前記送風機の運転を停止するように制御した時に前記送風機の運転を停止し、前記pH基準運転制御手段及び前記運転制御タイマーの両方が前記送風機を運転するように制御している場合に、前記pH基準運転制御手段が前記送風機の運転を停止するように制御した時に前記送風機の運転を停止するように調整する運転調整手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の汚水処理装置。

請求項3

高速道路に設置された施設において用いることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の汚水処理装置。

請求項4

汚水を活性汚泥と共に曝気槽に収容し、送風機により空気を送り込んで曝気することにより、活性汚泥を利用して汚水を浄化する汚水処理方法であって、前記曝気槽内の汚水のpH値を測定し、そのpH測定値が、pH6.4以上pH7.0以下の範囲内の第1設定値以上となった時に、前記送風機の運転を開始して前記曝気槽への空気の送り込みを開始し、pH測定値が、pH5.8以上pH6.4以下の範囲内でかつ第1設定値よりも0.3以上小さい第2設定値以下となった時に、前記送風機の運転を停止して前記曝気槽への空気の送り込みを停止するように制御するpH基準運転制御手順を含むことを特徴とする汚水処理方法。

請求項5

運転制御タイマーにより、前記送風機を設定した間隔ごとに、設定した時間の間運転するように制御するタイマー運転制御手順と、前記pH基準運転制御手順及び前記タイマー運転制御手順のうちの少なくとも一方により前記送風機を運転するように制御されている時に、前記送風機の運転し、かつ、前記pH基準運転制御手順及び前記タイマー運転制御手順の両方により前記送風機の運転を停止するように制御されている時に、前記送風機の運転を停止するか、又は、前記pH基準運転制御手順及び前記タイマー運転制御手順のうちの少なくとも一方により前記送風機の運転を開始するように制御された時に、前記送風機の運転を開始し、かつ、前記pH基準運転制御手順及び前記タイマー運転制御手順のうちの一方のみにより前記送風機を運転するように制御されている場合に、その一方により前記送風機の運転を停止するように制御された時に前記送風機の運転を停止し、前記pH基準運転制御手順及び前記タイマー運転制御手順の両方により前記送風機を運転するように制御されている場合に、前記pH基準運転制御手順により前記送風機の運転を停止するように制御された時に前記送風機の運転を停止するように調整する運転調整手順とを含むことを特徴とする請求項1記載の汚水処理方法。

請求項6

高速道路に設置された施設において用いることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の汚水処理方法。

技術分野

0001

本発明は、汚水中に含まれる有機性汚濁成分微生物処理する汚水処理方法及び汚水処理装置に関する。

背景技術

0002

生活排水等の汚水を処理の方法には、例えば、微生物を利用したものがある。この汚水処理方法では、例えば、汚水を調整槽に一旦貯留した後、曝気槽に送って曝気し、次いで沈殿槽活性汚泥沈降分離して上澄水放流している(例えば、特許文献1参照)。高速道路に設置された汚水処理装置でもこのような汚水処理方法が採用されており、従来は、曝気槽に空気を送る送風機運転時間をタイマーにより設定していた。しかしながら、高速道路に設置された汚水処理装置では、汚水の流入量が、繁忙期連休曜日イベント季節天候、又は、閉鎖等々により大きく変動する。例えば、高速道路に設置された汚水処理装置において、1年間を通しての汚水の日単位での最大流入量は540m3/日、最少流入量は46m3/日、平均流入量は104m3/日と大きく変動している。また、平日の汚水の流入量は平均して90m3/日から100m3/日であるのに対して、土日の汚水の流入量は平日よりも平均して50m3/日から100m3/日多くなっている。

0003

よって、タイマーによる送風機の運転では、流入変動に対応することが難しく、空気量に過不足が生じてしまっていた。その結果、空気量が過剰の場合には、汚泥解体して細かくなり、放流水に混ざって流出し、放流水質が低下してしまうという問題や、送風機を無駄に運転することになり、消費電力の無駄が生じてしまうという問題もあった。また、空気量が不足の場合には、汚れが汚泥に取り込まれて余剰汚泥が増加してしまうという問題もあった。更に、空気量が過不足すると、汚泥が腐敗したスカムが発生し、その処理をしなければならないという問題もあった。加えて、従来は、点検時等に汚水の流入量を予測してタイマーの設定を変更することで対応していたが、リアルタイムに対応することは難しく、また、変動に細かく対応するには、設定変更を頻繁に行わなければならないので、作業に手間がかかるという問題もあった。

先行技術

0004

特開平5−185087号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、汚水流入量の変動に容易に対応することができる汚水処理装置及び汚水処理方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明の汚水処理装置は、活性汚泥を利用して汚水を浄化するものであって、汚水を活性汚泥と共に収容し、曝気する曝気槽と、曝気槽に空気を送り込むための送風機と、曝気槽内の汚水のpH値を測定するpH測定手段と、pH測定手段により測定したpH測定値が、pH6.4以上pH7.0以下の範囲内の第1設定値以上となった時に、送風機の運転を開始して曝気槽への空気の送り込みを開始し、pH測定手段により測定したpH測定値が、pH5.8以上pH6.4以下の範囲内でかつ第1設定値よりも0.3以上小さい第2設定値以下となった時に、送風機の運転を停止して曝気槽への空気の送り込みを停止するように制御するpH基準運転制御手段とを備えたものである。

0007

本発明の汚水処理方法は、汚水を活性汚泥と共に曝気槽に収容し、送風機により空気を送り込んで曝気することにより、活性汚泥を利用して汚水を浄化するものであって、曝気槽内の汚水のpH値を測定し、そのpH測定値が、pH6.4以上pH7.0以下の範囲内の第1設定値以上となった時に、送風機の運転を開始して曝気槽への空気の送り込みを開始し、かつ、pH測定値が、pH5.8以上pH6.4以下の範囲内でかつ第1設定値よりも0.3以上小さい第2設定値以下となった時に、送風機の運転を停止して曝気槽への空気の送り込みを停止するように制御するpH基準運転制御手順を含むものである。

発明の効果

0008

本発明によれば、曝気槽内の汚水のpH値を測定し、pH基準運転制御手段によりpH測定値が第1設定値以上となった時に送風機の運転を開始し、pH測定値が第2設定値以下となった時に送風機の運転を停止するようにしたので、し尿を含むアルカリ性の汚水が流入してpH値が上昇した時に曝気槽への空気の送り込みを開始し、し尿に含まれるアンモニア性窒素硝化酸化)によりpH値が低下した時に、曝気槽への空気の送り込みを停止することができる。よって、汚水の流入変動に容易に対応することができ、流入BOD/空気量(必要酸素量)の比を所定の範囲内とし、空気量に過不足が生じることを抑制することができる。

0009

従って、空気量が過剰となり、汚泥が細かく解体して放流水に混ざって流出することにより、放流水質が低下してしまうことを抑制することができる。また、送風機を効率的に運転することができ、消費電力を削減することができる。更に、空気量の不足による余剰汚泥の増加を抑制することもできる。加えて、空気量の過不足により汚泥が腐敗したスカムの発生を抑制することができ、処理作業の手間を削減することができる。更にまた、運転制御タイマーの設定変更を行う必要がなく、作業の手間及び時間を削減することができる。

0010

特に、高速道路に設置されたサービスエリア等、不特定多数利用客が利用し、汚水の流入変動が激しい施設において本発明を用いるようにすれば、汚水の流入変動に容易に対応することができるので、より高い効果を得ることができる。

0011

また、pH値による制御と運転制御タイマーによる制御とを併用し、それらの制御を調整するようにすれば、汚水の量が多い時にはpH値による制御を行い、汚水の量が少ない時は運転制御タイマーによる制御を行うことができ、汚水の流入変動により容易に対応することができる。

図面の簡単な説明

0012

本発明の一実施の形態に係る汚水処理装置の構成を表す図である。
図1に示した汚水処理装置による汚水処理手順を説明する図である。

実施例

0013

以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。

0014

図1は、本発明の一実施の形態に係る汚水処理装置1の構成を表す図である。図2は、この汚水処理装置1による汚水処理手順を説明する図である。この汚水処理装置1は、高速道路に設置されたサービスエリアやパーキングエリア等、不特定多数の利用客が利用し、汚水M1の流入変動が激しい施設において好ましく用いることができるものである。

0015

汚水処理装置1は、例えば、汚水M1を一時的に貯留し、汚水M1の流量及び水質の変動を調整する調整槽10と、汚水M1を活性汚泥と共に収容し、曝気する曝気槽20と、曝気槽20に空気を送り込むための送風機30と、曝気後の汚水M2から汚泥M3を沈降させて、汚泥M3と上澄水M4とに分離する沈殿槽40とを備えている。調整槽10には、例えば、水位を検知する水位センサー11WH,11WL及び調整ポンプ12が配設されている。水位センサー11WHは、調整ポンプ12を起動させるための高水位を検出するものであり、水位センサー11WLは、調整ポンプ12を停止させるための低水位を検出するものである。調整槽10と曝気槽20とは例えば配管13により接続されており、配管13には例えば流量計量器14が配設されている。調整層10の汚水M1は、例えば、水位センサー11WHにより汚水M1の水位が所定の基準水位よりも高いことを検出すると、調整ポンプ12により配管13を介して曝気槽20に流入されるようになっている。配管13は、曝気槽20の上方から汚水M1を流入するように配設されていることが好ましい。

0016

曝気槽20は、例えば、配管21により接続された第1曝気槽20Aと、第2曝気槽20Bとを有している。配管21は、例えば、バルブ22により開閉可能とされており、汚水処理量が多い時には、バルブ22をあけて第1曝気槽20Aと第2曝気槽20Bとを使用し、汚水処理量が少ない時は、バルブ22を閉めて第1曝気槽20Aのみを使用するように調整できるようになっている。なお、図1では、曝気槽20が第1曝気槽20Aと第2曝気槽20Bとの2基を備える場合について示したが、汚水処理量が少ない所では第1曝気槽20Aのみにより構成してもよく、汚水処理量が多い所では第3曝気槽など3基以上を備えるようにしてもよい。

0017

曝気槽20の内部、具体的には第1曝気槽20A及び第2曝気槽20Bの内部には、例えば、送風機30に接続された送風管31がそれぞれ配設されている。曝気槽20、具体的には第1曝気槽20A及び第2曝気槽20Bと沈殿槽40とは、例えば、配管23によりそれぞれ接続されている。

0018

曝気槽20では、例えば、活性汚泥を利用して汚水M1を浄化するようになっている。汚水M1には、例えば、有機物の汚れとアンモニア(NH4+)が含まれており、例えば、有機物としてぶどう糖グルコース;C6H12O6)を用いて反応式を示すと、以下に示す同化作用異化作用、及び、体内呼吸作用により浄化される。
同化作用 C6H12O6(有機物)+NH3+O2
→ C5H7NO2(新たな汚泥)+CO2+4H2O
異化作用 C6H12O6(有機物)+6O2 → 6CO2+6H2O+熱
体内呼吸作用 C5H7NO2(汚泥)+7O2 → 5CO2+3H2O+HNO3

0019

曝気槽20において、空気量が不足すると、同化作用が増加し、異化作用及び体内呼吸作用が減少して、余剰汚泥が増加する。一方、空気量が適正であると、異化作用及び体内呼吸作用が増加して汚泥が減少する。よって、空気量を適切に制御することが重要となる。なお、曝気槽20に流入する汚水M1は、アンモニア(NH4+)が含まれているためにpH値がpH7.5からpH8.5程度の弱アルカリ性を示すが、曝気槽20において浄化されると、同化作用及び体内呼吸作用により、硝化(酸化)されて酸素と結合し、窒素態が以下に示すように変化して、pH値が例えばpH6.2からpH6.8程度に低下する。すなわち、体内呼吸作用はpH値の低下により確認することが可能である。
NH4+(アンモニア性窒素)→NO2−(亜硝酸性窒素)→NO3−(硝酸性窒素

0020

この汚水処理装置1では、曝気槽20内の汚水M1,M2のpH値を測定するpH測定手段50が曝気槽20に配設され、このpH測定手段50により測定したpH測定値を利用して送風機30の運転を制御する制御部60が設けられている。pH測定手段50は、例えば、曝気槽20の流出部付近に配設されることが好ましい。制御部60は、例えば、pH測定手段50により測定したpH測定値に基づいて送風機30の運転を制御するpH基準運転制御手段61と、送風機30を設定条件に従って運転するように制御する運転制御タイマー62と、pH基準運転制御手段61と運転制御タイマー62との制御を調整する運転調整手段63とを備えていることが好ましい。

0021

pH基準運転制御手段61は、例えば、pH測定手段50により測定したpH測定値が、pH6.4以上pH7.0以下の範囲内の第1設定値以上となった時に、送風機30の運転を開始して曝気槽20への空気の送り込みを開始し、pH測定手段により測定したpH測定値が、pH5.8以上pH6.4以下の範囲内でかつ第1設定値よりも0.3以上小さい第2設定値以下となった時に、送風機30の運転を停止して曝気槽20への空気の送り込みを停止するように構成されている。第1設定値は、pH6.5以上pH7.0以下の範囲内とすればより好ましく、第2設定値は、pH6.0以上pH6.4以下の範囲内でかつ第1設定値よりも0.3以上小さくすればより好ましい。

0022

運転制御タイマー62は、例えば、送風機30を設定した間隔ごとに、設定した時間の間運転するように構成されている。

0023

運転調整手段63は、例えば、pH基準運転制御手段61及び運転制御タイマー62のうちの少なくとも一方が送風機30を運転するように制御している時に、送風機30の運転し、かつ、pH基準運転制御手段61及び運転制御タイマー62の両方が送風機30の運転を停止するように制御している時に、送風機30の運転を停止するように構成されている。すなわち、運転調整手段63は、例えば、pH基準運転制御手段61及び運転制御タイマー62のうちの少なくとも一方が送風機30の運転を指示している時には運転を指示し、両方が運転の停止を指示している時には運転の停止を指示するように構成されている。

0024

また、運転調整手段63は、例えば、pH基準運転制御手段61及び運転制御タイマー62のうちの少なくとも一方が送風機30の運転を開始するように制御した時に、送風機30の運転を開始し、かつ、pH基準運転制御手段61及び運転制御タイマー63のうちの一方のみが送風機30を運転するように制御している場合には、その一方が送風機30の運転を停止するように制御した時に送風機30の運転を停止し、pH基準運転制御手段61及び運転制御タイマー62の両方が送風機30を運転するように制御している場合には、pH基準運転制御手段61が送風機30の運転を停止するように制御した時に送風機30の運転を停止するように構成してもよい。すなわち、運転調整手段63は、例えば、pH基準運転制御手段61及び運転制御タイマー62のうちの少なくとも一方が送風機30の運転を開始するように指示した時に運転を開始し、pH基準運転制御手段61及び運転制御タイマー63のうちの一方のみが送風機30の運転を指示している場合には、その一方が運転の停止を指示した時に送風機30の運転を停止し、両方が送風機30の運転を指示している場合には、pH基準運転制御手段61の指示を優先し、pH基準運転制御手段61が運転の停止を指示した時に送風機30の運転を停止するように構成されていてもよい。

0025

この汚水処理装置1は、また、例えば、沈殿槽40と配管41により接続され、沈殿槽40において分離した上澄水M4を消毒する消毒槽70と、この消毒槽70と配管71により接続され、消毒した上澄水M1を放流するための放流槽80とを備えている。沈殿槽40には、また、分離した汚泥M3の一部を曝気槽20に戻すと共に、一部の余剰汚泥M3を搬出する配管42が配設されている。配管42には、汚泥計量装置43及び汚泥返送装置44が配設されている。放流槽80には、例えば、放流ポンプ81が配設されている。

0026

この汚水処理装置1は、例えば、次のようにして汚水処理を行う。汚水M1は、まず、調整槽10に流入し、調整槽10における汚水M1の水位が所定の基準水位よりも高くなると、調整ポンプ12により曝気槽20に流入される。曝気槽20に収容された汚水M1は、送風機30により送り込まれた空気で曝気され、活性汚泥により浄化される。その際、送風機30は、次のようにして制御する。

0027

まず、曝気槽20内の汚水M1,M2のpH値をpH測定手段50により測定し、pH基準運転制御手段61により、pH測定値が、例えば、pH6.4以上pH7.0以下の範囲内の第1設定値以上となった時に、送風機30の運転を開始して曝気槽20への空気の送り込みを開始し、pH測定値が、pH5.8以上pH6.4以下の範囲内でかつ第1設定値よりも0.3以上小さい第2設定値以下となった時に、送風機30の運転を停止して曝気槽20への空気の送り込みを停止するように制御する(pH基準運転制御手順)。

0028

これにより、この汚水処理装置1では、例えば、図2に示したように、調整槽10の水位が上昇すると、(1)調整ポンプ12により汚水が曝気槽20に流入され、(2)汚水M1に含まれるアンモニア(NH4+)により曝気槽20内のpH値が上昇し、(3)pH測定値が第1設定値以上になると、(4)pH基準運転制御手段61により送風機30の運転が開始され、曝気槽20に空気が送り込まれて、(5)撹拌により曝気槽20内のpH値が低下する。そののち、調整槽10の水位が低下すると、(6)調整ポンプ12が停止し、(7)アンモニア(NH4+)の硝化(酸化)により曝気槽20内のpH値が低下し、(8)pH測定値が第2設定値以下になると、(9)pH基準運転制御手段61により送風機30の運転が停止される。

0029

また、送風機30の運転は、pH基準運転制御手段61と共に、運転制御タイマー62を併用して制御することが好ましい。運転制御タイマー62は、例えば、汚水M1の流入とは関係なく、送風機30を設定した間隔ごとに、設定した時間の間運転するように制御する(タイマー運転制御手順)。

0030

pH基準運転制御手段61による制御(pH基準運転制御手順)と、運転制御タイマー62による制御(タイマー運転制御手順)は、運転調整手段63により、次のようにして調整する。例えば、pH基準運転制御手順及びタイマー運転制御手順のうちの少なくとも一方により送風機30を運転するように制御されている時に、送風機30の運転し、かつ、pH基準運転制御手順及びタイマー運転制御手順の両方により送風機30の運転を停止するように制御されている時に、送風機30の運転を停止する。

0031

また、pH基準運転制御手順及びタイマー運転制御手順のうちの少なくとも一方により送風機30の運転を開始するように制御された時に、送風機20の運転を開始し、かつ、pH基準運転制御手順及びタイマー運転制御手順のうちの一方のみにより送風機30を運転するように制御されている場合に、その一方により送風機30の運転を停止するように制御された時に送風機30の運転を停止し、pH基準運転制御手順及びタイマー運転制御手順の両方により送風機30を運転するように制御されている場合に、pH基準運転制御手順により送風機30の運転を停止するように制御された時に送風機30の運転を停止するように調整してもよい。

0032

これにより、この汚水処理装置1では、汚水M1の量が多い時にはpH基準運転制御手段61の制御により送風機30を運転し、汚水M1の量が少ない時には運転制御タイマー62の制御により送風機30を運転することにより、汚水の流入変動に対応することができる。

0033

このようにして浄化された汚水M2は、沈殿槽40に送られ、沈殿槽40において汚泥M3が沈降分離され、上澄水M4は消毒槽70に送られて消毒されたのち、放流槽80に送られ、放流ポンプ81により放流される。また、分離された汚泥M3の一部は曝気槽20に返送され、一部の余剰汚泥M3は搬出される。

0034

本実施の形態の汚水処理装置1を高速道路のサービスエリアに設置し、1年間にわたり汚水処理を行ったところ、放流水のBODは1mg/lから5mg/l程度であり、透視度は期間を通して30度以上と変化がなく、問題の無い水質であることが分かった。

0035

また、本実施の形態の汚水処理装置1で汚水処理を行った時の8月から翌年3月までの送風機30の稼働時間及び汚水処理装置1の消費電力量と、運転制御タイマーのみにより送風機の制御を行った従来の汚水処理装置で汚水処理を行った時の8月から翌年3月までの送風機の稼働時間及び汚水処理装置の消費電力量とを比較した。その結果を表1及び表2に示す。また、本実施の形態の汚水処理装置1で汚水処理を行った1年間における汚泥引抜量と、運転制御タイマーのみにより送風機の制御を行った従来の汚水処理装置で汚水処理を行った時の1年間の汚泥引抜量とを比較した。その結果を表3に示す。なお、本実施の形態の汚水処理装置1における送風機30の運転制御においては、第1設定値をpH6.7とし、第2設定値をpH6.4とした。また、従来の汚水処理装置における送風機の稼働時間、汚水処理処置の消費電力量、及び、汚泥引抜量は、本実施の形態の汚水処理装置1を設置した同一のサービスエリアにおいて、本実施の形態の汚水処理装置1を設置する前の過去3年間分を平均した値である。

0036

0037

0038

0039

表1に示したように、本実施の形態の汚水処理装置1によれば、従来の汚水処理装置に比べ、送風機30の稼働時間について、8月は38%、9月は14%、以降約30%から45%の削減をすることができた。また、表2に示したように、消費電力については、本実施の形態の汚水処理装置1によれば、8月は32%、9月は22%、それ以降も30%前後の削減をすることができた。更に、表3に示したように、汚泥引抜量は、本実施の形態の汚水処理装置1によれば、25.6%削減することができた。すなわち、本実施の形態の汚水処理装置1によれば、送風機を効率的に運転することができ、消費電力を削減できると共に、余剰汚泥を削減できることが分かった。

0040

このように本実施の形態によれば、曝気槽20内の汚水のpH値を測定し、pH基準運転制御手段61によりpH測定値が第1設定値以上となった時に送風機30の運転を開始し、pH測定値が第2設定値以下となった時に送風機30の運転を停止するようにしたので、し尿を含むアルカリ性の汚水M1が流入してpH値が上昇した時に曝気槽30への空気の送り込みを開始し、し尿に含まれるアンモニア性窒素の硝化(酸化)によりpH値が低下した時に、曝気槽30への空気の送り込みを停止することができる。よって、汚水M1の流入変動に容易に対応することができ、流入BOD/空気量(必要酸素量)の比を所定の範囲内とし、空気量に過不足が生じることを抑制することができる。

0041

従って、空気量が過剰となり、汚泥M3が細かく解体して放流水に混ざって流出することにより、放流水質が低下してしまうことを抑制することができる。また、送風機30を効率的に運転することができ、消費電力を削減することができる。更に、空気量の不足による余剰汚泥の増加を抑制することもできる。加えて、空気量の過不足によるスカムの発生を抑制することができ、処理作業の手間を削減することができる。更にまた、運転制御タイマーの設定変更を行う必要がなく、作業の手間及び時間を削減することができる。

0042

特に、高速道路に設置されたサービスエリア等、不特定多数の利用客が利用し、汚水の流入変動が激しい施設において用いるようにすれば、汚水の流入変動に容易に対応することができるので、より高い効果を得ることができる。

0043

また、pH基準運転制御手段61による制御と運転制御タイマー62による制御とを併用し、それらの制御を運転制御手段により調整するようにすれば、汚水M1の量が多い時にはpH基準運転制御手段61による制御を行い、汚水M1の量が少ない時は運転制御タイマー62による制御を行うことができ、汚水M1の流入変動により容易に対応することができる。

0044

以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、各構成要素について具体的に説明したが、全ての構成要素を備えていなくてもよく、また、他の構成要素を備えていてもよい。

0045

1…汚水処理装置、10…調整槽、11WH,11WL…水位センサー、12…調整ポンプ、13…配管、14…流量計量器、20…曝気槽、20A…第1曝気槽、20B…第2曝気槽、21…配管、22…バルブ、23…配管、30…送風機、31…送風管、40…沈殿槽、41,42…配管、43…汚泥計量装置、44…汚泥返送装置、50…pH測定手段、60…制御部、61…pH基準運転制御手段、62…運転制御タイマー、63…運転調整手段、70…消毒槽、71…配管、80…放流槽、81…放流ポンプ

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