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技術 摺動補助装置

出願人 株式会社ニフコ
発明者 井爪友治
出願日 2014年5月13日 (6年7ヶ月経過) 出願番号 2014-099482
公開日 2015年12月3日 (5年0ヶ月経過) 公開番号 2015-214867
状態 未査定
技術分野 ウイング開閉機構;ウイング用付属品 戸または窓の固定装置
主要キーワード 作動要因 屈曲リブ 装置特徴 挟持部間 枢支構造 付勢荷重 固定側ガイド ガイド用突起
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

作動要因としてラッチ振動や衝撃により不用意回動する虞を確実に防ぐ。

解決手段

本体及び移動体の一方に取り付けられるケース1、ケースに摺動自在に配されたスライダー2、スライダーに支持されてケース対応部係止する待機姿勢と前記係止を解除する引込姿勢とに切り換えられるラッチ4、付勢手段3からなる引込ユニット6と、本体及び移動体の他方に取り付けられてラッチ4を待機姿勢から引込姿勢に切り換えたり引込姿勢から待機姿勢に切り換える作動部材8とを備え、ラッチ4が待機姿勢から引込姿勢に切り換えられると、付勢手段に蓄積されていた付勢力により移動体を作動部材8を介して本体側第1位置から第2位置へ移動可能にする摺動補助装置として、引込ユニット6はラッチ4に付勢力を与える応力付与部材7を有している構成である。

概要

背景

図9は特許文献1の摺動補助装置を示している。この構造では、例えば、本発明を適用した図1のごとく本体枠7が移動体である扉Aを摺動自在に配置し、作動部材である突起体8を扉の上面側に設け、本体枠に設けられた引込ユニット6により扉を突起体を介して引き込む。図9の引込ユニット6は、ケース1、スライダー2A,2B、各スライダーに対しシャフト8を介して枢支されたラッチ4,4、付勢手段3からなる。このうち、スライダー2A,2Bは、上下面に凸部を有し、各凸部がケース1の上下面に設けられたガイド溝に嵌合し、それらガイド手段により案内されつつ摺動される。各ラッチ4は、上下面に突起46を有し、各突起がケース1の上下面に設けられたガイド部16に嵌合し、それらガイド手段により案内されつつ摺動される。各ガイド部16は、直線溝16aと、直線溝16aの両側に設けられた略L形係止溝16bとからなる。

図10において、同(a)はラッチ4の待機姿勢である。この待機姿勢では、突起46が対応する係止溝16bに係止され、ラッチ4がスライダー2Aと共に付勢手段3に蓄積された付勢力に抗し位置規制されている。この状態から、左側の開位置にある不図示の移動体を開から閉方向へ摺動操作すると、突起体8がラッチ4の係合部42内面に当たり、ラッチ4がその応力で回転されて待機姿勢から同(b)の引込姿勢切り換えられる。引込姿勢では、突起46が係止溝16bから直線溝16aに入って係止解除される。すると、ラッチ4及びスライダー2Aは、付勢手段3に蓄積された付勢力により摺動され、移動体を突起体8を介して閉位置に切り換える。また、閉位置から、移動体の開操作によって、突起体8がラッチ4と共に左側へ摺動されると、付勢手段3に付勢力を蓄積する。更に移動体が開方向へ動かされると、再び待機姿勢に切り換えられる。

以上の構造では、ラッチ4の引込姿勢から待機姿勢への安定した切換作動、つまりラッチ側突起がガイド溝側の直線溝から係止溝に入って係止し、該係止が振動や衝撃などによって不用意に係止解除されないようにしなければならない。その対策として、対策1は、同(a),(b)のごとくラッチ4に設けられた平面43a付き軸部43、及びそれに対応してスライダー2に設けられた位置規制面20b付き軸孔20、いわゆる軸部及び軸孔の嵌合部にDカットやHカットを形成することで、ラッチ4が待機姿勢において最も安定した嵌合状態つまり回動する際の抵抗を増ようにした構成である。対策2は、同(c)のごとくラッチ4とスライダー2との摺接面に設けられて、ラッチがスライダーに対して枢支部を支点として回動されるときに抵抗ないしは摩擦力として働く抵抗付与部28bの存在により、ラッチ4の不用意な回動を防ぐ構成である。

概要

作動要因としてラッチが振動や衝撃により不用意に回動する虞を確実に防ぐ。本体及び移動体の一方に取り付けられるケース1、ケースに摺動自在に配されたスライダー2、スライダーに支持されてケース対応部に係止する待機姿勢と前記係止を解除する引込姿勢とに切り換えられるラッチ4、付勢手段3からなる引込ユニット6と、本体及び移動体の他方に取り付けられてラッチ4を待機姿勢から引込姿勢に切り換えたり引込姿勢から待機姿勢に切り換える作動部材8とを備え、ラッチ4が待機姿勢から引込姿勢に切り換えられると、付勢手段に蓄積されていた付勢力により移動体を作動部材8を介して本体側第1位置から第2位置へ移動可能にする摺動補助装置として、引込ユニット6はラッチ4に付勢力を与える応力付与部材7を有している構成である。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

本体及び移動体の一方に取り付けられるケース、前記ケースに摺動自在に配されたスライダー、前記スライダーに支持されてケース対応部係止する待機姿勢と前記係止を解除する引込姿勢とに切り換えられるラッチ付勢手段からなる引込ユニットと、前記本体及び移動体の他方に取り付けられて前記ラッチを待機姿勢から引込姿勢に切り換えたり引込姿勢から待機姿勢に切り換える作動部材とを備え、前記ラッチが待機姿勢から引込姿勢に切り換えられると、前記付勢手段に蓄積されていた付勢力により前記移動体を前記作動部材を介して本体側第1位置から第2位置へ移動可能にする摺動補助装置において、前記引込ユニットは、前記ラッチに付勢力を与える応力付与部材を有していることを特徴とする摺動補助装置。

請求項2

前記応力付与部材の付勢力は、前記ラッチを待機姿勢に向けて付勢していると共に、前記付勢手段により前記ラッチを待機姿勢から引込姿勢に切り換えるときの付勢力よりも弱いことを特徴とする請求項1に記載の摺動補助装置。

請求項3

前記応力付与部材は、前記スライダーに設けられてその作動端部を前記ラッチに当接していることを特徴とする請求項2に記載の摺動補助装置。

請求項4

前記応力付与部材は捩りコイルばねであることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の摺動補助装置。

請求項5

前記スライダーは、前記捩りコイルばねを取り付ける軸部と、前記捩りコイルばねの一端側を係止する係止部を有していることを特徴とする請求項4に記載の摺動補助装置。

請求項6

前記スライダーは互いに離接可能に配置されている一対で構成されており、前記ラッチ及び前記捩りコイルばねは前記各スライダーにそれぞれ設けられていると共に、各スライダーに同じ形状の捩りコルイばねを使用していることを特徴とする請求項4または5に記載の摺動補助装置。

技術分野

0001

本発明は、移動体を本体側の第1位置から第2位置に切り換えたり、第2位置から第1位置に切り換える操作を付勢力を利用して助ける摺動補助装置に関する。

背景技術

0002

図9は特許文献1の摺動補助装置を示している。この構造では、例えば、本発明を適用した図1のごとく本体枠7が移動体である扉Aを摺動自在に配置し、作動部材である突起体8を扉の上面側に設け、本体枠に設けられた引込ユニット6により扉を突起体を介して引き込む図9の引込ユニット6は、ケース1、スライダー2A,2B、各スライダーに対しシャフト8を介して枢支されたラッチ4,4、付勢手段3からなる。このうち、スライダー2A,2Bは、上下面に凸部を有し、各凸部がケース1の上下面に設けられたガイド溝に嵌合し、それらガイド手段により案内されつつ摺動される。各ラッチ4は、上下面に突起46を有し、各突起がケース1の上下面に設けられたガイド部16に嵌合し、それらガイド手段により案内されつつ摺動される。各ガイド部16は、直線溝16aと、直線溝16aの両側に設けられた略L形係止溝16bとからなる。

0003

図10において、同(a)はラッチ4の待機姿勢である。この待機姿勢では、突起46が対応する係止溝16bに係止され、ラッチ4がスライダー2Aと共に付勢手段3に蓄積された付勢力に抗し位置規制されている。この状態から、左側の開位置にある不図示の移動体を開から閉方向へ摺動操作すると、突起体8がラッチ4の係合部42内面に当たり、ラッチ4がその応力で回転されて待機姿勢から同(b)の引込姿勢に切り換えられる。引込姿勢では、突起46が係止溝16bから直線溝16aに入って係止解除される。すると、ラッチ4及びスライダー2Aは、付勢手段3に蓄積された付勢力により摺動され、移動体を突起体8を介して閉位置に切り換える。また、閉位置から、移動体の開操作によって、突起体8がラッチ4と共に左側へ摺動されると、付勢手段3に付勢力を蓄積する。更に移動体が開方向へ動かされると、再び待機姿勢に切り換えられる。

0004

以上の構造では、ラッチ4の引込姿勢から待機姿勢への安定した切換作動、つまりラッチ側突起がガイド溝側の直線溝から係止溝に入って係止し、該係止が振動や衝撃などによって不用意に係止解除されないようにしなければならない。その対策として、対策1は、同(a),(b)のごとくラッチ4に設けられた平面43a付き軸部43、及びそれに対応してスライダー2に設けられた位置規制面20b付き軸孔20、いわゆる軸部及び軸孔の嵌合部にDカットやHカットを形成することで、ラッチ4が待機姿勢において最も安定した嵌合状態つまり回動する際の抵抗を増ようにした構成である。対策2は、同(c)のごとくラッチ4とスライダー2との摺接面に設けられて、ラッチがスライダーに対して枢支部を支点として回動されるときに抵抗ないしは摩擦力として働く抵抗付与部28bの存在により、ラッチ4の不用意な回動を防ぐ構成である。

先行技術

0005

特許第5433466号公報

発明が解決しようとする課題

0006

上記対策1や2では、ラッチが回動する際の抵抗を増大するため軸部及び軸孔のDカットやHカットを設けたり、ラッチとスライダーとの摺動面に抵抗付与部を設ける構成であり、何れもが成形が複雑になり、また、カット部や抵抗付与部を大きくすると、ラッチの回動時の作動音発生要因となり作動特性も損なわれ虞もある。

0007

本発明の目的は、以上のような背景から工夫されたもので、ラッチの回動時の作動音を生じることなく、ラッチの回動特性を維持しつつ誤作動要因としてラッチが振動や衝撃により不用意に回動する虞を確実に防ぐことにある。他の目的は以下の内容説明のなかで明らかにする。

課題を解決するための手段

0008

請求項1の本発明は、本体及び移動体の一方に取り付けられるケース、前記ケースに摺動自在に配されたスライダー、前記スライダーに支持されてケース対応部に係止する待機姿勢と前記係止を解除する引込姿勢とに切り換えられるラッチ、付勢手段からなる引込ユニットと、前記本体及び移動体の他方に取り付けられて前記ラッチを待機姿勢から引込姿勢に切り換えたり引込姿勢から待機姿勢に切り換える作動部材とを備え、前記ラッチが待機姿勢から引込姿勢に切り換えられると、前記付勢手段に蓄積されていた付勢力により前記移動体を前記作動部材を介して本体側第1位置から第2位置へ移動可能にする摺動補助装置において、前記引込ユニットは、前記ラッチに付勢力を与える応力付与部材を有していることを特徴としている。

0009

なお、以上の移動体としては、引戸や扉以外に引出しそれらに類似のものも含まれる。本体としては引戸や扉用の枠や引出用収納部なども含まれる。第1位置及び第2位置として、例えば、第1位置は移動体の完全な閉位置や開位置を示し、これには移動体を収納部に完全に押し入れた閉位置や引き出した開位置も含まれる。第2位置は移動体の完全な開位置や閉位置を示し、これには移動体を収納部から完全に引き出した開位置や押し入れた閉位置も含まれる。

0010

以上の本発明は、請求項2〜6で特定したように具体化されることがより好ましい。
(ア)前記応力付与部材の付勢力は、前記ラッチを待機姿勢に向けて付勢していると共に、前記付勢手段により前記ラッチを待機姿勢から引込姿勢に切り換えるときの付勢力よりも弱い構成である(請求項2)。
(イ)前記応力付与部材は、前記スライダーに設けられてその作動端部を前記ラッチに当接している構成である(請求項3)。
(ウ)前記応力付与部材は捩りコイルばねである構成である(請求項4)。捩りコイルばねは、ばねの軸線のまわりに捩りモーメントを受けるコイルばねである。ばねの形状は、通常、円筒状に巻かれたコイルばねで、端部に荷重を受ける腕を持っている。

0011

(エ)前記スライダーは、前記捩りコイルばねを取り付ける軸部と、前記捩りコイルばねの一端側を係止する係止部を有している構成である(請求項5)。
(オ)前記スライダーは互いに離接可能に配置されている一対で構成されており、前記ラッチ及び前記捩りコイルばねは前記各スライダーにそれぞれ設けられていると共に、各スライダーに同じ形状の捩りコルイばねを使用している構成である(請求項6)。

発明の効果

0012

請求項1の発明では、引込ユニットがラッチに付勢力を与える応力付与部材を有しているため、上記従来の対策1や2に比べラッチが振動や衝撃などにより待機姿勢から引込姿勢に不用意に回転されるという誤作動の虞を確実に防ぐことができ、これにより、作動特性をより良好に維持できる。

0013

請求項2の発明では、応力付与部材の付勢力がラッチを待機姿勢に向けて付勢していると共に、付勢手段によりラッチを待機姿勢から引込姿勢に切り換えるときの付勢力よりも弱いため、ラッチが待機姿勢から引込姿勢つまりラッチの係止を解除するときの切換作動を損なう虞がない。換言すると、本発明の応力付与部材は付勢荷重として、ラッチ自体が振動などにより不用意に回らなくなれば良いのでごく軽い荷重でも誤作動をなくすことができる。

0014

請求項3の発明では、応力付与部材をスライダーに設けてその作動端部(荷重を受ける端部)をラッチに当接しているため応力付与部材を安定保持した状態で組み込むことができる。

0015

請求項4の発明では、応力付与部材が捩りコイルばねであるため、安価で、配置も容易となる。但し、応力付与部材としては、捩りコルイばねが好ましいが、作用的には板ばねトーションバーなどに変更可能である。

0016

請求項5の発明では、スライダーが捩りコイルばねを取り付ける軸部と、捩りコイルばねの一端側を係止する係止部とを有しているため、捩りコイルばねを簡単に保持可能となる。

0017

請求項6の発明では、ラッチ及び捩りコイルばねが各スライダーにそれぞれ設けられていると共に、各スライダーに同じ形状の捩りコルイばねを使用しているため、捩りコイルばねとしてコストを低減し易く誤組み付けの虞もなくなる。

図面の簡単な説明

0018

(a)及び(b)は形態例の摺動補助装置の使用例を示す模式図、(c)は引込ユニットの外観図、(d)は作動部材の外観図である。
(a)は上記引込ユニットの分解構成図である。
(a)及び(b)はケースと引込ユニットをそれぞれカバーを外した状態で示す平面図、(b)は上記(b)の引込ユニットをケースを省いて下方から見た下面図である。
(a)及び(b)は図3(a)のX1とX2の拡大図である。
(a)及び(b)は図4(a)と(b)の捩りコイルばねをラッチと共に示す下面図である。
(a)及び(b)は一方のスライダーをラッチ及び捩りコイルばねと共に示す上面図と下面図、(c)は前記スライダーとラッチとの関係を示す下面図、(d)は(c)のY方向から見た図である。
(a)及び(b)は他方のスライダーをラッチ及び捩りコイルばねと共に示す上面図と下面図、(c)は前記スライダーとラッチとの関係を示す下面図、(d)は(c)のY方向から見た図である。
(a)及び(b)は上記引込ユニットの作動として、図3(c)の右側を示すラッチの待機姿勢での下面図、(b)は前記ラッチの引込姿勢での下面図である。
特許文献1の摺動補助装置を示し、(a)は引込ユニットの構成図、(b)はカバーの構成図である。
(a)は図9(a)のD部拡大図、(b)は(a)のラッチが待機姿勢から引込姿勢に切り換えられた模式図、(c)は抵抗付与部を示す模式図である。

実施例

0019

以下、本発明の形態例を図面を参照しながら説明する。この説明では、装置特徴、引込ユニット、作動部材、組立、作動の順に詳述する。なお、図面では細部を一部省略したり簡略化している。

0020

(装置特徴)形態例の摺動補助装置は、本体7もしくは移動体として引戸や扉(以下、扉Aの例で説明する)の一方に取り付けられる引込ユニット6と、本体7もしくは扉の他方に取り付けられる作動部材である突起体8とからなる。図1の例では、引込ユニット6を本体7に取り付け、突起体8を扉Aに取り付けた場合を示した。他の例としては、引込ユニット6を扉Aに取り付け、突起体8を本体7に取り付けることも可能である。また、前記引込ユニット6及び突起体8は、対象の移動体や引き込み作動設定により次の3種類の構成に大別される。

0021

第1の構成は、図1に示した引込ユニット6及び2つの突起体8を組として使用する場合である。引込ユニット6は、図2及び図3のごとくケース1に対し、互いに接離する方向へ摺動される対のスライダー2A,2Bと、各スライダー2A,2Bにそれぞれ回転可能に支持されて、ケース1内の対応部に解除可能に係止されることによりスライダー2A,2B同士を離間した状態に保持可能な一対のラッチ3,3と、スライダー2A,2B同士を接近する方向へ付勢している付勢手段4と、スライダー2A,2Bの摺動速度制動する制動手段5とを配置している。

0022

第2の構成は、移動体として例えば両開き式の扉(引戸)AとBを本体の対応する開口部に対しそれぞれ摺動するような場合であり、一方の扉Aに対応した引込ユニット6及び他方の扉Bに対応した引込ユニット6の構成部材を共通のケースに組み込む(例えば特許第5093881号公報を参照)。すなわち、この引込ユニットでは、互いに接離する方向へ摺動される左右のスライダー2A,2Bと、各スライダー2A,2Bにそれぞれ枢支されていると共に、ケース1側に解除可能に係止されることによりスライダー2A,2B同士を離間した状態に保持可能な一対のラッチ3,3と、スライダー2A,2B同士を接近する方向へ付勢している付勢手段4とを単位とし、この2組を同じケースに対し配置している構成である。この説明は以下の形態から容易に推察されるため省略する。

0023

第3の構成は移動体を一方向へだけ引き込む場合である。この引込ユニットは、図2及び図3(b)のスライダー2A,2Bの一方を省略し、付勢手段4であるコイルスプリングの一端をスライダーに係止すると共に他端をケース側に係止し、また必要に応じて制動手段5の一端をスライダーに係止すると共に他端をケース側に係止する最も簡易な構成となる。この説明も以下の形態から容易に推察されるため省略する。

0024

(引込ユニット)引込ユニット6の細部を明らかにする。ケース1は、図2図3(a)に示されるごとく上側を開口した空間部10と、空間部10の左右に張り出している本体側への取付部10aとを一体に形成し、空間部10を閉じるカバー15を有している。空間部10は、細長矩形容器状をなし、下面11と両側面12と左右の端部13,13で区画されている。下面11には、幅中間に位置して左右に延びているガイド孔11aと、ガイド孔11aの片側にあって下面の内側で直線上に突出されたスライダー用の左右のガイドリブ11b及び中間のガイドリブ11cと、中間のガイドリブ11cの両側を一方側面12側に折り曲げ屈曲リブ11dと、ガイドリブ11c及び屈曲リブ11dに沿って設けられたラッチ用ガイド部14とを有している。つまり、ガイド部14は、ガイドリブ11bに沿って左右に延びる直線溝14aと、直線溝14aの両側にあって屈曲リブ11dに沿って延びている略L形の係止溝14bとからなる。

0025

ケースの両側面12及びカバー側の両側17には、カバー15をケース1に配置したときに互いに係合する係止部12aと係合部17aとが複数対に設けられている。また、ケース側取付部10a及びカバー側左右端面18には、カバー15をケース1に配置したときに互いに係合する凹状係止部10c及び凸状係合部18aなどが設けられている。そして、この例では、カバー15がそれらの係合を介してケース1に装着される。左右の取付部10aは、幅方向の断面が逆凹状となっており、突起体8がその逆凹状部からガイド孔11aに沿って摺動可能となっている。

0026

スライダー2A,2Bは、図2及び図6図7に示されるごとく樹脂製のブロック状をなし、ケース側下面11とカバー15との間の空間に配置される。この例では、制動手段5としてピストン式ダンパーを使用した関係で、スライダー2A,2Bが異形状になっているが、制動手段としてロータリー式ダンパーを使用するような場合は同形状にすることも可能である。

0027

スライダー2A,2Bは、幅中間を形成して長手方向に延びている中間部20と、中間部20の一方側を形成している一側部21と、中間部20の他方側を形成している他側部22とで区画されている。中間部20は、下面側にあって、左右略中間に設けられた逆凹状のラッチ用配置部20bと、一端又は他端から配置部20bまで延びて突起体8の移動を案内するガイド溝20aとを有している。

0028

一側部21は、付勢手段4を構成しているコルイばねを配置する受け部26Aと、付勢手段4の端部を挟持する挟持部21a,21b及び係止部29と、ラッチ用配置部20bの一部に通じている切欠部25と、円筒形に形成されているラッチ支持用軸部23と、応力付与部材である捻りコイルばね9を支持する軸部24と、捻りコイルばね9の対応部を押さえ突片24a,24b又は突片24c,24dと、ガイド用突起21cとを有している。

0029

他端部22は、制動手段5を構成しているシリンダー50又はピストンロッド51を配置する受け部26Bと、シリンダー50の端部を装着する連結部28又はピストンロッド51の端部を装着する連結部27と、連結部27,28側の下面に設けられたガイド用突起22aとを有している。

0030

ここで、切欠部25は、ラッチ3の対応部を逃がすと共に、ラッチ配置部20bの一方側の間にスリット25aを介して揺動可能な受け部25bを形成している。受け部25bは、後述するラッチ3の突片31をラッチ下側から上側に配置することで、ラッチ3が軸部23及び軸孔34の嵌合状態においてほぼ水平状態に回転されるようにする。

0031

連結部28は、内端面との間に隙間28aを保って略U形のクランプ部を形成している。これに対し、連結部27は、上下部に設けられた爪27a及び位置決め用突起27bとを有し、図2のごとく取付部材40が装着される。つまり、この取付部材40は、概略コ形のカバーであり、上下の爪27aに係合される係合穴40a及び突起27bに係合される凹部40bとを有している。

0032

また、捻りコイルばね9は、ばねの軸線のまわりに捩りモーメントを受けるコイルばねであり、スライダー側の軸部24に取り付けられる巻き線部9aと、スライダー側の突片24aに係止される巻き線部の一端9bと、スライダー側の突片24bに拘束された状態でラッチ3の係止部32又は32aに係止されて荷重を受ける巻き線部の他端9cとからなる。

0033

ラッチ3は、図1及び図6図7のごとくスライダー2Aに用いるラッチと、スライダー2Bに用いるラッチが左右対称形となる。また、各ラッチ3は、ラッチ配置部20b及び切欠部25に余裕を持って収まる厚さ寸法からなる樹脂成形体であり、本体部30に設けられてスライダー側軸部23に枢支する軸孔34と、本体部30の一部に設けられて捻りコイルばね9の作用端である他端9cを係止する係止部32又は32aと、本体部30と反対側に設けられて片状に突出している突片31と、突片31より中間側に設けられて作動部材である突起体8と係脱する略U形の係合部35と、ガイド部14に対応して設けられて直線溝14aに沿って摺動すると共に、係止溝14bと係合する凸部36とを有している。また、係止部32又は32aの近くには、他端9cの手前部分を上下から拘束する挟持部37及び38、又は、挟持部37a及び38aがそれぞれ設けられている。符号33は、本体部30の下面にあって軸孔34の一部を縁取っている筒形部分である。

0034

付勢手段4は引張コイルスプリングが用いられている。このコイルスプリングは、両端の手前が径小に絞られた取付用の径小端部3aに形成されると共に、径小端部3aから再び通常の径寸法に形成された延長部4bを有している。この延長部4bは、上記した係止部29に係止する係合部として利用され、コイル巻が径小端部4aより粗く形成されている。すなわち、この構造では、付勢手段4として同じコイルスプリングを使用して、両端の径小端部4aを対応するスライダー2A,2Bの挟持部21a,21bに係止したときの付勢力と、形態例に示したごとく一方の径小端部4aを挟持部21a,21bに係止し、他方の径小端部4a側延長部4bを係止部29に係止したときの付勢力と、両端の延長部4bを対応するスライダー2A,2Bの係止部29にそれぞれ係止したときの付勢力とを選択可能となっている。

0035

制動手段5はピストン式ダンパー式が使用されている。このピストン式ダンパーは公知のもの(例えば、特開2006−29564号等)であればよく、シリンダー50及び該シリンダー50に緩やかに出没されるピストンロッド51を有し、ピストンロッド51が固定されているシリンダー50に対し緩やかに駆動したり、シリンダー50が固定されているピストンロッド51に対し緩やかに駆動する構成であればよい。また、シリンダー50は、図2のごとく後端50aの手前周囲に首状係止溝50bを有している。ピストンロッド51は、先端外周にEリング等の止め輪52を装着する不図示の首状係止溝を有している。

0036

(作動部材)図1(d)は作動部材である突起体8の一例を示している。この突起体8は、移動体である扉Aに対し付勢力を介して出没自在、つまり負荷を受けると付勢力に抗して突出量を減じる構成である。この構造は、本出願人の先願である特願2009−147017号公報に記載されているものであり、扉Aの上端部に取り付けられるケース8aと、ケース8a上に突出して移動体を固定側ガイドレールに沿って案内するガイド軸8bとを有している。細部は同公報を参照されたい。

0037

(組立)以上の各部材は、例えば、各ラッチ3をスライダー2A,2Bに枢支すると共に、応力付与部材である捩りコイルばね9を組み付けた後、スライダー2A,2B同士を制動手段5であるピストン式ダンパー及び付勢手段4であるコイルスプリングを介在して連結する。次に、それらをケース1に組み入れ、ケース1にカバー15を取り付けることで引込ユニット6として完成される。

0038

まず、各ラッチ3は、図6及び図7に示されるごとくスライダー2A,2Bのラッチ配置部20b及び切欠部25などに対し、軸部23と軸孔34との嵌合により回転可能に支持された状態に配置されると共に、捩りコイルばね9により待機姿勢となる方向へ付勢される。この場合、各捩りコイルばね9は、図1から推察されるごとくスライダー2A,2Bに対し荷重を受ける他端9cの向きを逆配置、つまりこの例ではスライダー2Aには他端9が上側にくるようにし、スライダー2Bには他端9cが下側にくるよう配置される。

0039

詳述すると、各捩りコイルばね9は、各巻き線部9aがスライダー2A,2Bの各軸部24に嵌合状態に支持されると共に、各一端9bがスライダー2A,2Bの突片24a又は突片24dなどを利用して位置決め装着される。その後、スライダー2Aでは、図5(a)及び図6のごとく端部9cが途中部分を突片24bに拘束し、かつ、端末を挟持部37と38との間に拘束した状態でラッチの係止部32に付勢力を発現しながら当接される。スライダー2Bでは、図5(b)及び図7のごとく端部9cが途中部分を突片24bに拘束し、かつ、端末を挟持部37aと38aとの間に拘束した状態でラッチの係止部32aに付勢力を発現しながら当接される。このため、各ラッチ3は、通常状態において、捩りコイルばね9の付勢力を受けて待機姿勢となっている。

0040

次に、スライダー2A,2B同士は、制動手段5であるピストン式ダンパーを介して連結される。この場合、ピストンロッド51は、スライダー2Bの連結部27に対し、先端を内側に挿入すると共に、止め輪52をロッド先端外周の係止溝(不図示)に係合することにより、止め輪52を介して連結部27内に仮止めされる。また、ピストンロッド51は、取付部材40が連結部27に対し上下の爪27aと係合穴40aとの係合、突起27bと凹部40bとの係合により装着されることで、仮止め状態から本止めされて位置固定される。シリンダー50は、スライダー2Aの連結部28に対し、上記したシリンダー側係止溝50bを隙間28aに一致させ押すことで係合連結される。

0041

また、付勢手段4であるコイルスプリングは、スライダー2Aと2Bに対し、両側の径小端部4aが対応する挟持部21a,21bに対し引っ張って挟持部間に押し込めることにより係止固定される。但し、この例では、両端のうち、一方側の径小端部4aが挟持部21a,21bに固定され、他方側の延長部4bが係止部29に固定されている。

0042

次に、以上のラッチ3付きのスライダー2Aと2Bは、制動手段5及び付勢手段3と共にケース1に対し配置される。この例では、スライダーとケースとの間のガイド手段として、例えば各スライダー下面のガイド用突起21cや22aがケース下面の対応内面部分に摺動自在に配置される。また、ラッチ3は、下面の凸部36がケース側のガイド部14に嵌合しており、スライダーの摺動に伴って直線溝14aに沿って摺動される引込姿勢と、直線溝14aから係止溝14bに入って係合される待機姿勢とに切り換えられる。この場合、各ラッチ3は、通常状態において、捩りコイルばね9の付勢力を受けて待機姿勢となっている関係で、対応するスライダー2Aや2Bと共にケース1内に配置されると、凸部36が対応する係止溝14bに係合される。

0043

(作動)図8は上記した組立状態において摺動補助装置及び引込ユニット6の作動を示している。ここでは、図1(a),(b)の扉Aに適用した場合を想定し要部作動を明らかにする。

0044

(1)図8(a)は図3(b)の引込ユニット6における右側部分、つまりスライダー2B側のラッチ3の待機姿勢、つまりラッチ側凸部36がケース側ガイド部14の係止溝14bに係合している状態を突起体8と共に示している。このラッチ3の待機姿勢において、付勢手段3であるコイルスプリングは、引き延ばされて付勢力を蓄積している。

0045

以上の枢支構造では、ラッチ3が捩りコイルばね9の付勢力を受けているため、振動など加わってもラッチ3が待機姿勢から引込姿勢に切り換えられることはなくなる。これにより、この構造では、ラッチ3が振動や衝撃などに起因した不用意な回動、つまり誤作動を確実に防止できる。

0046

(2)図8(c)はラッチ3が引込姿勢に切り換えられた状態を示している。このラッチ3の姿勢切換は、ラッチ3が同(a)の待機姿勢にあるとき、例えば、扉Aが図1(b)の右から左方向(開方向)へ移動されてきて、扉の突起体8が同(b)のごとくラッチの係合部35の内側に当たる。すると、ラッチ3は、突起体8から受ける応力により軸部23を支点として逆時計回りに回転されて凸部36が係止溝14bから係止解除されて直線溝14aに移行し、突起体8を係合部35に係合した引込姿勢に切り換えられる。この過程では、ラッチ3が捩りコイルばね9の付勢力に抗して回転される。すると、スライダー2Bは、ラッチ3と共に付勢手段4の付勢力によりスライダー2A側へ引き込まれて扉Aを開位置に切り換える。この形態では、扉Aが付勢手段4の付勢力により移動されるとき、上記した制動手段5の制動を受けて緩やかに摺動される。また、このときには、反対側のラッチ3つまり図3(b)のスライダー2Aに支持されているラッチ3は待機姿勢にあり、付勢手段4の付勢力が加わっていないため待機姿勢から引込姿勢に振動等で切換わり易くなっている。しかし、そのような不用意な回動は、スライダー2A側のラッチ3にも捩りコイルばね9の付勢力が作用しているため確実に防ぐことができる。

0047

以上の構造では、ラッチ3が枢支部を支点として逆時計回りに回転されるとき、ラッチの突片31が受け部25bに支持されるようにして、スライダー2Bに対するラッチ3の傾きを防いで水平な回転運動を保つことで、誤作動の虞をより確実に解消できる。

0048

なお、本発明は、請求項で特定された要件を除いて適宜に変更可能なものである。一例として、応力付与部材はラッチに待機姿勢の方向へ若干の付勢力を付与できれば捩りコイルばね以外でもよいものである。

0049

1・・・ケース(11は下面、11aはガイド孔、15はカバー)
2A・・・スライダー(20aはガイド溝、24は軸部、20bはラッチ配置部)
2B・・・スライダー(20aはガイド溝、24は軸部、20bはラッチ配置部)
3・・・ラッチ(30は本体部、31は突片、34は軸孔、35は係合部)
4・・・付勢手段(コイルスプリング、3aは径小端部、3bは延長部)
5・・・制動手段(50はシリンダー、51はピストンロッド)
6・・・引込ユニット
7・・・本体
8・・・突起体(作動部材)
9・・・捩りコイルばね(応力付与部材、9aは巻き線部、9bは取付用の一端)
9b・・・作用端である他端
14・・・ガイド部(14aは直線溝、14bは係止溝)
20a・・・ガイド溝
27・・・連結部(27aは爪、27bは突起)
28・・・連結部(28aは隙間)
32,32a・・・係止部
36・・・凸部
37,38・・・挟持部
37a,38a・・・挟持部
40・・・取付部材(40aは係合穴、40bは凹部)
A・・・扉(移動体)

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