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技術 補強板巻立て工法

出願人 東日本旅客鉄道株式会社ユニオン建設株式会社
発明者 土屋尚登塚田堅士小林敬一柴田貴史
出願日 2014年5月12日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2014-098986
公開日 2015年12月3日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2015-214857
状態 特許登録済
技術分野 橋または陸橋 既存建築物への作業
主要キーワード 上下方向厚み 横断面形 下向き係止片 ボルト式 上向き係止片 利用箇所 内側上端 東日本大震災
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年12月3日)のものです。
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図面 (8)

課題

溶接シール材によらずに、短い工期で、帯状補強板接合部からの充填材漏出を簡単且つ確実に防止する。

解決手段

補強対象(柱10)に巻き立てられる帯状補強板(帯状補強鋼板12、14)を互いに接合した後、該帯状補強板(12、14)と前記補強対象(10)との間に充填材20を充填する補強板巻立て工法において、前記帯状補強板(12、14)の間に弾性体16を挿入して、前記帯状補強板(12、14)の接合部から前記充填材20が漏れるのを防止する。

概要

背景

阪神淡路大震災東日本大震災契機に、コンクリート製の橋脚や柱の耐震性再評価され、より耐震性を高めるための補強工事が行われている。橋脚等の補強工法の一つに鋼板巻立て工法がある。これは、柱状部分の周囲を囲むように鋼板巻き立て、柱状部分と鋼板との間にモルタル等を注入して固定するものである。従来の鋼板巻立て工法では、柱状部分が矩形の場合、断面がコの字型の一対の鋼板を互いに向き合わせて柱状部分に嵌め込み、鋼板の対向する互いの端部に予め設けられた連結部材を介して連結している。しかしながら、この工法では、鋼板が大きなものとなり、クレーン車を用いて作業しなければならないため、クレーン車の入らないような狭い場所での作業はできない。

そこで、鋼板を縦方向に複数の帯状に分割して巻き立てる工法が案出された。更に、複数の帯状鋼板を縦方向に順次積み重ねて、見かけ上は1枚の鋼板のようにする工法も案出された。この工法は、下側の帯状鋼板の上端部内側に係止片を上向きに複数箇所溶接し、この係止片をガイドとして上側の帯状鋼板を下側の帯状鋼板の上に積み重ねるものであり、クレーン車の入らない狭い場所でも、作業員だけで巻立て作業ができる利点がある。

しかしながら、従来の帯状鋼板を用いた巻立て工法においては、縦方向に積み上げられた帯状鋼板の境目が不揃いになることがあり、モルタル注入時にその境目からの水漏れやモルタルのはらみが発生したり、美観が損なわれるという問題点があった。

このような問題点を解決するものとして、特許文献1には、帯状鋼板の内側上端部に上向きに突出して溶接された複数の上向き係止片と、内側下端部に上向き係止片とは異なる位置に下向きに突出して溶接された複数の下向き係止片を設け、帯状鋼板同士の境目がきちんと突き合わされるようにして、モルタル注入時にその境目からの水漏れやモルタルのはらみ等の発生を防止することが記載されている。

概要

溶接やシール材によらずに、短い工期で、帯状補強板接合部からの充填材漏出を簡単且つ確実に防止する。補強対象(柱10)に巻き立てられる帯状補強板(帯状補強鋼板12、14)を互いに接合した後、該帯状補強板(12、14)と前記補強対象(10)との間に充填材20を充填する補強板巻立て工法において、前記帯状補強板(12、14)の間に弾性体16を挿入して、前記帯状補強板(12、14)の接合部から前記充填材20が漏れるのを防止する。

目的

本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、溶接やシール材によることなく、短い工期で、帯状補強板の接合部からの充填材の漏出を簡単且つ確実に防止できるようにすることを課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

補強対象巻き立てられる帯状補強板を互いに接合した後、該帯状補強板と前記補強対象との間に充填材充填する補強板巻立て工法において、前記帯状補強板の間に弾性体を挿入して、前記帯状補強板の接合部から前記充填材が漏れるのを防止することを特徴とする補強板巻立て工法。

請求項2

前記弾性体がU型断面を有し、その凹部を一方の帯状補強板に被せた後、その上に他方の帯状補強板を配設することを特徴とする請求項1に記載の補強板巻立て工法。

請求項3

前記弾性体が、帯状スポンジゴムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の補強板巻立て工法。

技術分野

0001

本発明は、補強板巻立て工法係り、特に、利用高架橋駅構内における耐震補強工事に用いるのに好適な、溶接シール材によることなく、短い工期で、帯状補強板接合部からの充填材漏出を簡単且つ確実に防止することが可能な補強板巻立て工法に関する。

背景技術

0002

阪神淡路大震災東日本大震災契機に、コンクリート製の橋脚や柱の耐震性再評価され、より耐震性を高めるための補強工事が行われている。橋脚等の補強工法の一つに鋼板巻立て工法がある。これは、柱状部分の周囲を囲むように鋼板巻き立て、柱状部分と鋼板との間にモルタル等を注入して固定するものである。従来の鋼板巻立て工法では、柱状部分が矩形の場合、断面がコの字型の一対の鋼板を互いに向き合わせて柱状部分に嵌め込み、鋼板の対向する互いの端部に予め設けられた連結部材を介して連結している。しかしながら、この工法では、鋼板が大きなものとなり、クレーン車を用いて作業しなければならないため、クレーン車の入らないような狭い場所での作業はできない。

0003

そこで、鋼板を縦方向に複数の帯状に分割して巻き立てる工法が案出された。更に、複数の帯状鋼板を縦方向に順次積み重ねて、見かけ上は1枚の鋼板のようにする工法も案出された。この工法は、下側の帯状鋼板の上端部内側に係止片を上向きに複数箇所溶接し、この係止片をガイドとして上側の帯状鋼板を下側の帯状鋼板の上に積み重ねるものであり、クレーン車の入らない狭い場所でも、作業員だけで巻立て作業ができる利点がある。

0004

しかしながら、従来の帯状鋼板を用いた巻立て工法においては、縦方向に積み上げられた帯状鋼板の境目が不揃いになることがあり、モルタル注入時にその境目からの水漏れやモルタルのはらみが発生したり、美観が損なわれるという問題点があった。

0005

このような問題点を解決するものとして、特許文献1には、帯状鋼板の内側上端部に上向きに突出して溶接された複数の上向き係止片と、内側下端部に上向き係止片とは異なる位置に下向きに突出して溶接された複数の下向き係止片を設け、帯状鋼板同士の境目がきちんと突き合わされるようにして、モルタル注入時にその境目からの水漏れやモルタルのはらみ等の発生を防止することが記載されている。

先行技術

0006

特開2008−8090号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、特許文献1に記載の技術では、係止片の溶接作業が必要となるだけでなく、必ずしも十分にモルタルの漏れを防止することができないという問題点を有していた。

0008

なお、上下の帯状鋼板を(1)全周溶接したり、(2)スポット溶接した後、シール材を塗布したり、(3)シール材を塗布するだけという方法なども採られている。

0009

しかしながら、(1)全周溶接、又は(2)スポット溶接による接合では、(i)駅構内や高架下利用箇所においては、火災火災報知器の誤発報リスクを伴う、(ii)火花から内装を保護するための周辺養生などに時間を要する、(iii)現場溶接は風の影響を受けやすく技術的に難しいため、溶接不良により、充填材が漏出する場合がある、などの問題点を有していた。

0010

又、(3)のシール材塗布のみによる場合は、(i)エポキシ系などのシール材塗布後、硬化するまでの養生時間が必要となる、(ii)シール材の塗膜が薄いと、充填材が漏出する場合がある、などの問題点を有していた。

0011

本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、溶接やシール材によることなく、短い工期で、帯状補強板の接合部からの充填材の漏出を簡単且つ確実に防止できるようにすることを課題とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明は、補強対象に巻き立てられる帯状補強板を互いに接合した後、該帯状補強板と前記補強対象との間に充填材を充填する補強板巻立て工法において、前記帯状補強板の間に弾性体を挿入して、前記帯状補強板の接合部から前記充填材が漏れるのを防止するようにして、前記課題を解決したものである。

0013

ここで、前記弾性体がU型断面を有するものとし、その凹部を一方の帯状補強板に被せた後、その上に他方の帯状補強板を配設することができる。

0014

又、前記弾性体を、帯状のスポンジゴムとすることができる。

発明の効果

0015

本発明によれば、溶接が不要となるため、火災のリスクを無くして、安全性を向上することができる。又、溶接やシール材塗布作業が不要となり、工期を短縮することができる。

図面の簡単な説明

0016

本発明の要旨構成を示す縦断面図
本発明の実施形態による補強鋼板巻立て工法の施工工程を示す流れ図
前記施工工程の前半を示す斜視図
同じく後半を示す斜視図
本発明の実施形態で用いることが可能な弾性体の各種形状を示す斜視図
本発明の実施例を示す分解斜視図
同じく弾性体の断面形状の例を示す横断面図

実施例

0017

以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態及び実施例に記載した内容により限定されるものではない。又、以下に記載した実施形態及び実施例における構成要件には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。更に、以下に記載した実施形態及び実施例で開示した構成要素は適宜組み合わせてもよいし、適宜選択して用いてもよい。

0018

本発明の実施形態は、図1にその基本的な構成を例示する如く、補強対象(図では柱)(以下、補強対象柱と称する)10に巻き立てられる下層上層の帯状補強鋼板12、14を互いに接合した後、該帯状補強鋼板12、14と補強対象柱10の間にモルタル等の充填材20を充填する補強鋼板巻立て工法において、下層帯状補強鋼板12と上層帯状補強鋼板14の間にゴム等の弾性体16を挿入して、前記帯状補強鋼板12と14の接合部から充填材20が漏出するのを防止するようにしたものである。

0019

ここで、図1に例示したように補強対象が上下方向の柱10である場合には、下層帯状補強鋼板12と上層帯状補強鋼板14の間に挿入した弾性体16が上層帯状補強鋼板14の重みで縮むため、充填材20の漏出を十分に防止することができる。

0020

次に、図2図3A及び図3Bを参照して、本発明の実施形態による補強鋼板巻立て工法の施工工程を説明する。

0021

まず、図2のステップ100で、図3A(a)に示す補強前の状態から、図3A(b)に示す如く、下層帯状補強鋼板12を補強対象柱10の周囲に巻き立てて、その垂直継手12Aを例えばボルト12Bを用いた噛み合せ継手により接合する。なお、垂直継手12Aの接合方法は、耐震に必要な強度を持たせることができるのであれば、ボルトを用いた噛み合せ継手に限定されず、例えば噛み合せの無いボルト式継手であってもよい。

0022

次いで図2のステップ110に進み、図3A(c)に示す如く、下層帯状補強鋼板12の接合部上に弾性体16を配置する。具体的には、下層帯状補強鋼板12の接合部上に帯状の弾性体16を一周させた後、端部を長めに切って突き合わせることができる。

0023

次いでステップ120に進み、図3B(d)に示す如く、弾性体16上に上層帯状補強鋼板14を設置する。

0024

次いでステップ130に進み、図3B(e)に示す如く、補強対象柱10と帯状補強鋼板12、14の間にモルタル等の充填材20を注入する。

0025

次いでステップ140に進み、図3B(f)に示す如く、帯状補強鋼板12、14からはみ出した弾性体16を切断するなど後処理して、補強工事を終了する。

0026

前記弾性体16としては、例えば、工業用ゴム製品建築用ゴム製品に幅広く使用されているエチレンプロピレンゴムを使用することができる。このエチレンプロピレンゴムは、耐候性耐寒性耐溶剤性などに優れており、様々な用途で使用されている。接着性粘着性が乏しく、スポンジ系のゴムであるため、切断が容易である。

0027

前記弾性体16の断面形状について検討した。まず、図4(a)に示すような平板状である場合には、下層帯状補強鋼板12上に配置した時に安定性が無いため、スプレーのりのような接着剤などで弾性体16を固定する必要があった。

0028

また、図4(b)に示すようなH型の場合には、下層帯状補強鋼板12上に配置した時の安定性はあるが、弾性体16の溝への上層帯状補強鋼板14の嵌め込みが容易でないという問題点を有していた。

0029

一方、図4(c)に示すU型で、凹部を下側に向けた場合には、上層帯状補強鋼板14が設置し易く、下層帯状補強鋼板12上に配置した時の安定性があり良好であった。

0030

なお、図4(b)のH型、図4(c)のU型の場合には、外側にはみ出した弾性体16を切断して見栄えを向上することが望ましい。

0031

又、図4(d)に示すL型の場合には、外側の処理は不要であるが、下層帯状補強鋼板12上に配置した時の安定性が無く、図4(a)の平板の場合と同様に固定が必要であった。

0032

以上の結果、図5に示す実施例のように、U型に弾性体16を成形し、下層帯状補強鋼板12に差し込む形で配置するのが最良であることが分かった。この場合には、弾性体16を下層帯状補強鋼板12に嵌め込むだけでよく、上層帯状補強鋼板14の設置時にずれ落ちることが無い。

0033

なお、前記弾性体16の横断面形状に関しては、図6に示す如く、t1=5mm、t2=
10mm、h=10mmである場合に、凹部の幅wを、例えば8mmとすることにより、帯状補強鋼板12、14の板厚6mm〜12mmまで対応できることが確認できた。ここで、弾性体16の凹部中央の上下方向厚みt2は、鋼板設置時の耐久性を確保できる厚みとし、弾性体16の凹部両側の上下方向の高さhは、鋼板設置時の安定性に応じて決めることができる。

0034

なお、前記実施形態においては、帯状補強板として鋼板が用いられていたが、帯状補強板の材質は鋼に限定されない。又、弾性体16の材質もエチレンプロピレンゴムに限定されず、他のスポンジ系ゴムを用いることもできる。又、弾性体16の横断面形状もU型に限定されず、図4(b)に示したようなH型、図4(a)に示したような平板状、図4(d)に示したようなL型や、他の形状であっても良い。

0035

更に、補強対象も柱に限定されず、高架橋や梁など斜め又は水平方向の補強対象にも適用できる。又、補強の目的も耐震補強に限定されない。

0036

10…補強対象(柱)
12…下層帯状補強鋼板
14…上層帯状補強鋼板
16…弾性体
20…充填材

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