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技術 フェンタニル含有貼付剤

出願人 救急薬品工業株式会社
発明者 木村定明水上一也
出願日 2014年5月9日 (6年7ヶ月経過) 出願番号 2014-097665
公開日 2015年12月3日 (5年0ヶ月経過) 公開番号 2015-214505
状態 特許登録済
技術分野 医薬品製剤 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 成分溶液中 スコープ像 基剤溶液 SBS 製剤試料 配合性 ポリイソブチレンゴム 試験開始後
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年12月3日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

経皮吸収性に優れ、かつ結晶析出を生じないフェンタニル又はその塩含有貼付剤の提供。

解決手段

フェンタニル又はその塩、カプリル酸アルカリ金属塩及び粘着剤を含有する経皮投与テープ製剤

概要

背景

フェンタニルは、化学名1−フェネチル−4−N−プロピオニルアニリノピペリジンであり、麻酔鎮痛疼痛の除去に用いられる合成鎮痛薬である。フェンタニルを含有する製剤としては注射剤の外、貼付剤が開発され、広く用いられている。

フェンタニル含有貼付剤としては、フェンタニルまたはその塩、粘着剤および酢酸ナトリウムを含有する経皮投与テープ製剤(特許文献1)、及び塩基性薬物塩および粉体平均粒子径が0.1〜100μmである有機酸塩を含んでなる貼付製剤(特許文献2)が報告されている。

概要

経皮吸収性に優れ、かつ結晶析出を生じないフェンタニル又はその塩含有貼付剤の提供。フェンタニル又はその塩、カプリル酸アルカリ金属塩及び粘着剤を含有する経皮投与テープ製剤。なし

目的

本発明の課題は、何ら粉砕工程を必要とせず、経皮吸収性に優れ、かつ結晶析出等の問題がないフェンタニル含有経皮投与テープ製剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

請求項2

フェンタニル又はその塩(A)とカプリル酸アルカリ金属塩(B)の含有モル比(A/B)が、0.1〜1である請求項1記載の経皮投与テープ製剤。

請求項3

フェンタニル又はその塩(A)とカプリル酸アルカリ金属塩(B)の含有モル比(A/B)が、0.1〜0.5である請求項1又は2記載の経皮投与テープ製剤。

請求項4

フェンタニル又はその塩の含有量が、粘着剤層全体に対して0.5〜8質量%である請求項1〜3のいずれかに記載の経皮投与テープ製剤。

請求項5

粘着剤が、ゴム系粘着剤又はアクリル系粘着剤である請求項1〜4のいずれかに記載の経皮投与テープ製剤。

技術分野

0001

本発明は、フェンタニル含有経皮投与テープ製剤に関する。

背景技術

0002

フェンタニルは、化学名1−フェネチル−4−N−プロピオニルアニリノピペリジンであり、麻酔鎮痛疼痛の除去に用いられる合成鎮痛薬である。フェンタニルを含有する製剤としては注射剤の外、貼付剤が開発され、広く用いられている。

0003

フェンタニル含有貼付剤としては、フェンタニルまたはその塩、粘着剤および酢酸ナトリウムを含有する経皮投与テープ製剤(特許文献1)、及び塩基性薬物塩および粉体平均粒子径が0.1〜100μmである有機酸塩を含んでなる貼付製剤(特許文献2)が報告されている。

先行技術

0004

特開平10−45570号公報
特開平11−302161号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、特許文献1においてはフェンタニルの吸収を促進する酢酸ナトリウムの粘着剤中への溶解性が低いため、酢酸ナトリウムの配合量が多いと不均一な製剤となり、粘着性が低下するという問題がある。特許文献2には、そのような酢酸ナトリウムを粘着剤中に均一に分散させるために粒子径を小さくするために粉砕することが必要である旨記載されている。
従って、本発明の課題は、何ら粉砕工程を必要とせず、経皮吸収性に優れ、かつ結晶析出等の問題がないフェンタニル含有経皮投与テープ製剤を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

そこで本発明者等は、フェンタニルの経皮吸収を促進し、かつ粘着剤への分散性等の良好な成分を求めて種々検討したところ、フェンタニルにカプリル酸アルカリ金属塩を配合すれば、フェンタニルの経皮吸収性が顕著に向上し、かつ何ら粉砕工程を行なわなくとも粘着剤中で結晶析出等の不具合が生じない安定なテープ製剤が得られることを見出し、本発明を完成した。

0007

すなわち、本発明は、以下の〔1〕〜〔5〕を提供するものである。

0008

〔1〕フェンタニル又はその塩、カプリル酸アルカリ金属塩及び粘着剤を含有する経皮投与テープ製剤。
〔2〕フェンタニル又はその塩(A)とカプリル酸アルカリ金属塩(B)の含有モル比(A/B)が、0.1〜1である〔1〕記載の経皮投与テープ製剤。
〔3〕フェンタニル又はその塩(A)とカプリル酸アルカリ金属塩(B)の含有モル比(A/B)が、0.1〜0.5である〔1〕又は〔2〕記載の経皮投与テープ製剤。
〔4〕フェンタニル又はその塩の含有量が、粘着層全体に対して0.5〜8質量%である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の経皮投与テープ製剤。
〔5〕粘着剤が、ゴム系粘着剤又はアクリル系粘着剤である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の経皮投与テープ製剤。

発明の効果

0009

本発明の経皮投与テープ製剤は、フェンタニルの経皮吸収性に優れ、かつ粉砕等を必要としないため製造が容易であり、結晶析出等がないため、安定した粘着力を有する製剤を安定して供給することが可能である。

図面の簡単な説明

0010

本発明テープ製剤におけるフェンタニルの放出率を経時的に示す図である。
本発明テープ製剤からのフェンタニルの皮膚透過量を経時的に示す図である。
実施例2及び比較例2の塗工溶液デジタルマイクスコープ像を示す図である。

0011

本発明の経皮投与テープ製剤は、(A)フェンタニル又はその塩、(B)カプリル酸アルカリ金属塩、及び(C)粘着剤を含有することを特徴とする。

0012

(A)フェンタニル又はその塩は、本発明経皮投与テープ製剤の有効成分であり、鎮痛薬である。フェンタニルの塩としては、塩酸塩硫酸塩、硝酸塩等の無機酸塩クエン酸塩酒石酸塩フマル酸塩等の有機酸塩が挙げられるが、有機酸塩が好ましく、クエン酸塩が特に好ましい。
(A)フェンタニル又はその塩の含有量は、安定な配合性、経皮吸収性の点から本発明経皮投与テープ製剤の粘着剤層全体の質量に対して0.5〜8質量%が好ましく、1〜8質量%がより好ましく、1〜6質量%がさらに好ましい。

0013

(B)カプリル酸アルカリ金属塩は、フェンタニル又はその塩の経皮吸収を促進させる作用を示すとともに、粘着剤層にフェンタニル又はその塩を安定に溶解または分散させる作用を示すものと考えられる。カプリル酸アルカリ金属塩としては、カプリル酸ナトリウム、カプリル酸カリウムが挙げられるが、フェンタニル又はその塩の経皮吸収促進作用及び粘着剤層での安定性の点から、カプリル酸ナトリウムが特に好ましい。
(B)カプリル酸アルカリ金属塩の含有量は、(A)フェンタニル又はその塩の経皮吸収促進作用及び粘着剤層での安定性の点から、(A)と(B)の含有モル比(A/B)が0.1〜1であるのが好ましく、0.1〜0.5であるのがより好ましく、0.1〜0.4であるのがさらに好ましい。

0014

(C)粘着剤としては、ゴム系粘着剤又はアクリル系粘着剤が好ましい。ゴム系粘着剤としては、スチレンイソプレンスチレン共重合体(SIS)、ポリイソブチレンゴム(PIB)、イソプレンゴム、スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体(SBS)、スチレンブタジエンゴムシリコーンゴム等が挙げられる。アクリル系粘着剤としては、アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
粘着剤の含有量は、粘着剤層全体に対して0.1〜98質量%が好ましく、0.1〜70質量%がより好ましく、0.1〜50質量%がさらに好ましい。

0015

また、本発明経皮投与テープ製剤の粘着剤層には、さらに粘着付与剤可塑剤、他の吸収促進剤溶解剤抗酸化剤紫外線吸収剤無水ケイ酸ベントナイトポリビニルピロリドンPVP)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、アクリル酸デンプン等を添加することができる。

0016

粘着付与剤としては、ロジン系樹脂脂環族飽和炭化水素樹脂脂肪族炭化水素樹脂テルペン樹脂マレイン酸樹脂等が挙げられる。可塑剤としては、流動パラフィンポリブテン高級脂肪酸エステルミリスチン酸イソプロピルパルミチン酸イソプロピルアジピン酸ジイソプロピルセバシン酸ジエチル等)、トリアセチンクエン酸トリエチルスクワランスクワレン植物油ヒマシ油ホホバ油オリーブ油等)等が挙げられる。他の吸収促進剤としては、高級アルコールオレイルアルコールミリスチルアルコールステアリルアルコール等)、高級脂肪酸エステル(ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル等)、多価アルコール脂肪酸エステルポリオキシエチレンアルキルエーテル等が挙げられる。溶解剤としては、N−メチルピロリドン多価アルコールプロピレングリコールグリセリンポリエチレングリコールブタンジオール等)、クロタミトン等が挙げられる。酸化剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ジブチルヒドロキシアニソール(BHA)、亜硫酸水素ナトリウム亜硫酸ナトリウムアスコルビン酸類等が挙げられる。

0017

本発明の経皮投与テープ製剤は、前記成分を含有する粘着剤層の支持体及びライナーを有する形態とするのが好ましい。支持体としては、ポリエステルフィルムポリエステルポリプロピレンポリエチレン等の不織布をラミネートした物が良い。ライナーとしては、ポリエステルフィルムにシリコーン系又はフッ素系剥離コーティングを施したものが良い。

0018

本発明の経皮投与テープ製剤は、前記成分を含む粘着剤層を構成する成分を有機溶剤に溶解して塗工する方法(有機溶剤法)又はホットメルト法で製造することができるが、有機溶剤法が薬物の安定性の点で好ましい。有機溶剤には、トルエン酢酸エチルヘプタンヘキサン等及びこれら2種類以上の混合溶剤等を適宜用いることが出来る。

0019

本発明の経皮投与テープ製剤は、密封性のある袋に複数枚封入して保存することができる。

0020

次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。

0021

1.製剤試料の調製
実施例1:
有機溶剤(適量)にSIS、PIB、脂環族飽和炭化水素樹脂、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)及び流動パラフィンを加えて溶解し、基剤溶液とした。
別に、クロタミトンにフェンタニルクエン酸塩及びカプリル酸ナトリウムを加えて、約80℃に加温しながら撹拌溶解し、有効成分溶液とした。
基剤溶液に有効成分溶液を加えて撹拌し、塗工溶液とした。
シリコーン処理を施したポリエステルフィルムのシリコーン処理面に、塗工溶液を塗工乾燥した後、支持体をラミネートし、所定の大きさに裁断したものを製剤試料とした。
支持体には、ポリエステルフィルムにポリエステル不織布をラミネートした物を用いた。
塗工溶液の塗工量は、製剤試料1枚(40cm2)当たりの、フェンタニルクエン酸塩の量が8mgとなるように調整した。

0022

更に、製剤試料は(表1)にしたがって、実施例1と同様に調製した。
但し、比較例1では、カプリル酸ナトリウムを加えていないので、有効成分溶液中でフェンタニルクエン酸塩は分散状態であった。
また、比較例2では、カプリル酸ナトリウムの替わりに酢酸ナトリウムを加えた。
酢酸ナトリウムは乳鉢を用いて粉砕したものを用いた。また、データは示さないが、酢酸ナトリウムを粉砕しなかった場合、フェンタニルクエン酸塩と酢酸ナトリウムが上手イオン対を形成せず、放出試験及び皮膚透過試験に供するに十分に良好な製剤を得ることは出来なかった。

0023

2.放出試験
日本薬局方溶出試験法を準用し、パドルオーバーディスク法により実施した。
即ち、粘着面が上になるように、支持体側に両面テープを適用して、製剤をディスクに固定し試験に供した。
試験液には等張リン酸緩衝液(pH7.4)500mLを用い、32℃一定温度に保ち、50rpmで撹拌した。
試験開始後所定の時間に、試験液を採取し、試料溶液とした。
試料溶液中のフェンタニルクエン酸塩は、高速液体クロマトグラフ法により定量し、フェンタニルクエン酸塩の放出率(%)を求めた。

0024

3.皮膚透過試験
雄性ヘアレスマウス週齢腹部摘出皮膚を、横型拡散セル(Chem. Pharm. Bull. 37(5) 1404-1406 1989)に装着し、角質層側には所定の製剤試料を適用した。
一方、レシーバー側(真皮側)には受容液として等張リン酸緩衝液(pH7.4)2.5mLを適用した。
試験中受容液は、32℃に保ちマグネティックスターラーを用いて撹拌を行った。
所定の時間に受容液1mLを採取し、試料溶液とした。試料溶液採取後、直ちに新しい等張リン酸緩衝液1mLを補液した。
試料溶液中のフェンタニルクエン酸塩は、高速液体クロマトグラフ法により定量し、フェンタニルクエン酸塩の透過量(μg/cm2)を求めた。

0025

4.塗工溶液及び製剤中の結晶観察方法
デジタルマイクロスコープ(HIROX KH−8700型)を用いて観察した(倍率400)。

0026

表1に製剤試料の処方、放出性(8時間目の放出率)、皮膚透過性(8時間目の累積透過量)、結晶の有無を示す。

0027

0028

フェンタニルの放出率及び皮膚透過量を図1及び図2に示す。さらに、実施例2及び比較例2の塗工溶液のデジタルマイクロスコープ像を図3に示す。

実施例

0029

表1、図1図3から明らかなように、フェンタニル又はその塩にカプリル酸アルカリ金属塩を配合して粘着剤層を形成したテープ製剤は、高い皮膚透過性及び放出性が得られる。また、粉砕工程を行なわなくても、結晶のない均一な塗工溶液及びテープ製剤を得ることができる。
一方、酢酸ナトリウムを用いた場合、粉砕を行っても、フェンタニル又はその塩及び酢酸ナトリウムが完全に溶解した有効成分溶液が得ることが出来ない。フェンタニル又はその塩及び酢酸ナトリウムの不溶解物が塗工溶液中に存在すると、塗工工程において、不溶解物がコーターに引っかかって、いわゆる線引きが発生し、収率の低下を招く。更に、不溶解物の存在は、不均一な製剤となったり、接着性が悪い製剤となる。

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