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技術 硬化膜製造方法

出願人 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社
発明者 松川大作
出願日 2014年5月9日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2014-097580
公開日 2015年12月3日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2015-213863
状態 特許登録済
技術分野 流動性材料の適用方法、塗布方法 バンプ電極
主要キーワード 段差間隔 アンダーバンプメタル層 非感光性樹脂組成物 イナートガスオーブン 厚膜形成性 再配線構造 カバーコート層 硬化樹脂膜
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

突出部を有する基板上にUBM層代わる高い信頼性を有する硬化膜を、低コストで形成する方法を提供する。

解決手段

突出部を有する基板上に、熱硬化性樹脂組成物を円コート法を用いて塗布し、塗布膜を形成する工程、及び前記塗布膜を加熱して硬化膜とする工程を含む硬化膜製造方法

概要

背景

ポリイミド及びポリベンゾオキサゾールは、優れた機械的特性耐熱性耐薬品性電気絶縁性等の特性を併せ持つことから、半導体用層間絶縁膜バッファーコート、フレキシブルプリント配線回路用基板液晶配向膜等の様々な電子デバイス光導波路用の膜として幅広く利用されている。

近年では半導体デバイス高性能化のために、半導体素子高集積化、大型化、及び封止樹脂パッケージ薄型化、小型化が進んでいる。
いわゆるフリップチップ構造のダイにおいては、ダイの回路面が、複数の導電性ボール又はバンプを備えている。この複数の導電性ボール又はバンプは、基板上に位置する複数の対応する導体パッド金属結合を作るように設計されている。

ダイと基板をはんだボールで接続する場合、通常は、その信頼性を向上させるためにアンダーバンプメタル(UBM)層が形成される。これにより、接続信頼性が向上するだけでなく、はんだボール積載時に発生する金属間化合物による材料のマイグレーションを抑制することができる。しかし、UBM層の形成プロセスは複雑で、デバイスの信頼性は確保できるものの、低コスト化を妨げる要因となっている。(特許文献1及び2)
このため、最近では、UBM層を用いないパッケージ構造が提案されている。(非特許文献1〜3参照)。UBM層を用いないパッケージ構造においては、銅の再配線上に直接はんだバンプを搭載しており、バンプにかかる応力緩和して信頼性を確保するため、最外層樹脂組成物がバンプを補強する構造となっている。

上記UBM層を用いないパッケージ構造の作製においては、熱硬化性樹脂として感光性樹脂組成物を用いる製造方法(感光プロセス)と、非感光性樹脂組成物を用いる製造方法(非感光プロセス)の2つが提案されている(非特許文献1)。

概要

突出部を有する基板上にUBM層に代わる高い信頼性を有する硬化膜を、低コストで形成する方法を提供する。突出部を有する基板上に、熱硬化性樹脂組成物を円コート法を用いて塗布し、塗布膜を形成する工程、及び前記塗布膜を加熱して硬化膜とする工程を含む硬化膜製造方法

目的

本発明の目的は、突出部を有する基板上にUBM層に代わる高い信頼性を有する硬化膜を、低コストで形成する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

突出部を有する基板上に、樹脂組成物を円コート法を用いて塗布し、塗布膜を形成する工程と、前記塗布膜を加熱して硬化膜とする工程を含む硬化膜製造方法

請求項2

前記突出部の高さ/幅の値が0.1〜2.0であり、突出部の高さが100μm以上である請求項1に記載の硬化膜製造方法。

請求項3

前記突出部が、導電性ボール又はバンプである請求項1又は2に記載の硬化膜製造方法。

請求項4

前記樹脂組成物が、ポリイミドポリイミド前駆体ポリベンゾオキサゾール又はポリベンゾオキサゾール前駆体を含む請求項1〜3のいずれかに記載の硬化膜製造方法。

請求項5

前記硬化膜が突出部を有する基板の形状を追従した被覆膜である請求項1〜4のいずれかに記載の硬化膜製造方法。

請求項6

請求項1〜5のいずれかに記載の硬化膜製造方法で形成した硬化膜を有する電子部品

請求項7

基板上に、複数の突出部があり、前記複数の突出部の間に、膜厚84μm以上の硬化樹脂膜がある電子部品。

請求項8

前記突出部の高さが100μm以上である請求項7に記載の電子部品。

請求項9

前記硬化樹脂膜がバブルを含まない請求項7又は8に記載の電子部品。

請求項10

前記突出部が、導電性ボール又はバンプであり、前記電子部品が、アンダーバンプメタル層を用いないパッケージ構造である請求項7〜9のいずれかに記載の電子部品。

技術分野

0001

本発明は、硬化膜製造方法に関する。

背景技術

0003

近年では半導体デバイス高性能化のために、半導体素子高集積化、大型化、及び封止樹脂パッケージ薄型化、小型化が進んでいる。
いわゆるフリップチップ構造のダイにおいては、ダイの回路面が、複数の導電性ボール又はバンプを備えている。この複数の導電性ボール又はバンプは、基板上に位置する複数の対応する導体パッド金属結合を作るように設計されている。

0004

ダイと基板をはんだボールで接続する場合、通常は、その信頼性を向上させるためにアンダーバンプメタル(UBM)層が形成される。これにより、接続信頼性が向上するだけでなく、はんだボール積載時に発生する金属間化合物による材料のマイグレーションを抑制することができる。しかし、UBM層の形成プロセスは複雑で、デバイスの信頼性は確保できるものの、低コスト化を妨げる要因となっている。(特許文献1及び2)
このため、最近では、UBM層を用いないパッケージ構造が提案されている。(非特許文献1〜3参照)。UBM層を用いないパッケージ構造においては、銅の再配線上に直接はんだバンプを搭載しており、バンプにかかる応力緩和して信頼性を確保するため、最外層樹脂組成物がバンプを補強する構造となっている。

0005

上記UBM層を用いないパッケージ構造の作製においては、熱硬化性樹脂として感光性樹脂組成物を用いる製造方法(感光プロセス)と、非感光性樹脂組成物を用いる製造方法(非感光プロセス)の2つが提案されている(非特許文献1)。

0006

特開2011−216584号公報
特開2013−93630号公報

先行技術

0007

“Enhanced Polymer Passivation Layer for Wafer Level Chip Scale Package”、[2011]
“ADVANCESIN WLCSP TECHNOLOGIES FOR GROWING MARKET NEEDS”、Abstracts of 6th Annual International Wafer Level Packaging Conference、[2009-10-27/10-30]
“TECHNOLOGY SOLUTIONS FOR A DYNAMICAND DIVERSE WLCSP MARKET”、Abstracts of 7th Annual International Wafer Level Packaging Conference、2010-11-14、Santa Clara、USA.

発明が解決しようとする課題

0008

本発明の目的は、突出部を有する基板上にUBM層に代わる高い信頼性を有する硬化膜を、低コストで形成する方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

本発明者はUBM層に代わる樹脂層の製造方法について鋭意研究した。感光プロセスによりUBM層に代わる樹脂層を形成したとしても、用いる感光性樹脂が高価であるため、製造コストが高くなり採算がとれない。一方、非感光プロセスを用いた場合、樹脂組成物を極端に厚く塗布する必要がある。
樹脂組成物の塗布方法としては、従来、種々の電子デバイスの製造においては、スピンコート法による成膜が行われている。スピンコート法は、シリコンウエハ等の半導体基板透明電極回路パターン形成後の基板、フラットディスプレイ基板などの基板上に膜形成用の樹脂組成物の溶液を塗布し、基板を高速で回転することで遠心力を利用して塗布膜を形成する成膜方法であり、生産性が高く低コストで成膜でき、均一性の高い膜を形成することができる等の利点から、広く用いられている。しかしながら、スピンコート法で、突出部を有する基板上に硬化膜を形成しようとすると、突出部を被覆するだけの厚膜の塗布膜を形成することは困難であった。また、突出部を被覆するように厚膜の塗布膜を形成できたとしても、塗布膜中バブルが生じ、信頼性のある硬化膜が得られなかった。
本発明者らは、円コート法を用いることにより、基板が突出部を有する場合であっても、厚膜でバブルのない塗布膜が形成できることを見い出し、本発明を完成させた。

0010

本発明によれば、以下の硬化膜製造方法等が提供される。
1.突出部を有する基板上に、樹脂組成物を円コート法を用いて塗布し、塗布膜を形成する工程と、前記塗布膜を加熱して硬化膜とする工程を含む硬化膜製造方法。
2.前記突出部の高さ/幅の値が0.1〜2.0であり、突出部の高さが100μm以上である1に記載の硬化膜製造方法。
3.前記突出部が、導電性ボール又はバンプである1又は2に記載の硬化膜製造方法。
4.前記樹脂組成物が、ポリイミド、ポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール又はポリベンゾオキサゾール前駆体を含む1〜3のいずれかに記載の硬化膜製造方法。
5.前記硬化膜が突出部を有する基板の形状を追従した被覆膜である1〜4のいずれかに記載の硬化膜製造方法。
6.1〜5のいずれかに記載の硬化膜製造方法で形成した硬化膜を有する電子部品
7.基板上に、複数の突出部があり、前記複数の突出部の間に、膜厚84μm以上の硬化樹脂膜がある電子部品。
8.前記突出部の高さが100μm以上である7に記載の電子部品。
9.前記硬化樹脂膜がバブルを含まない7又は8に記載の電子部品。
10.前記突出部が、導電性ボール又はバンプであり、前記電子部品が、アンダーバンプメタル層を用いないパッケージ構造である7〜9のいずれかに記載の電子部品。

発明の効果

0011

本発明によれば、突出部を有する基板上にUBM層に代わる高い信頼性を有する硬化膜を、低コストで形成する方法が提供できる。

図面の簡単な説明

0012

突出部を有する基板上に硬化膜を形成する場合における、感光性樹脂組成物を用いる製造方法(感光プロセス)と、非感光性樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を用いる製造方法(非感光プロセス)の一実施形態を示す図である。
本発明の電子部品の一実施形態に係る再配線構造を有する半導体装置の概略断面図である。

0013

本発明の硬化膜の製造方法は、突出部を有する基板(以下、段差基板という場合がある)上に、樹脂組成物を円コート法を用いて塗布し、塗布膜を形成する工程、及び前記塗布膜を加熱して硬化膜とする工程を含む。

0014

図1は、突出部を有する基板上に硬化膜を形成する場合における、感光性樹脂組成物を用いる硬化膜の製造方法と、非感光性樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を用いる硬化膜の製造方法の一実施形態を示す図である。
図1において、感光性樹脂組成物を用いた製造方法では、(1−1)樹脂組成物を再配線層20を備える基板10上に塗布、乾燥し、樹脂膜30を形成する工程と、塗布、乾燥工程により得られた樹脂膜30を所定のパターン露光する工程と、(1−2)露光後の樹脂膜を、現像液を用いて現像する工程と、現像工程により得られたパターン樹脂膜加熱処理する工程と、(1−3)導電性バンプ40を搭載する工程と、を含む。なお、導電性バンプ40は、導電性ボールでもよい。
しかし、当該製造方法では、感光プロセスを経て製造するため、感光材料が高価であったり、複数のマスクプロセス毎にマスクが必要であったりと、低コスト化が困難である。

0015

一方、図1において、非感光性樹脂組成物を用いた製造方法では、(2−1)樹脂組成物を再配線層20及び導電性バンプ40からなる突出部を備える基板10上に塗布、乾燥し、樹脂膜30を形成する工程と、(2−2)塗布、乾燥工程により得られた樹脂膜30を加熱処理する工程と、(2−3)導電性バンプ40を露出させる工程を含む。当該製造方法では、感光プロセスを使用せずに製造するため、低コスト化を促進することができる。

0016

スピンコート法を用いて突出部を有する基板上に厚膜の塗布膜を形成する場合、膜厚の厚い塗布膜の形成が困難である他、塗布する樹脂量を増やして塗布膜の厚みを厚くするほどに、塗布膜中にバブルが生じる問題がある。また、バブルを発生させないようにスピンコート時の回転速度を大きく低下させた場合には、大面積に均一に成膜することができない問題がある。
本発明の硬化膜の製造方法では、円コート法を用いることにより、基板が突出部を有する場合であっても、厚膜でバブルのない塗布膜が形成できる。

0017

本発明の硬化膜の製造方法で使用する基板は、シリコンウエハ等の半導体基板、ガラス基板、透明電極付きのディスプレイ用基板などが挙げられる。

0018

基板が有する突出部の形状は、特に制限はなく、円柱、角柱、直方体、ボール状等が挙げられる。突出部の材質も特に制限はないが、基板の材料と同一であっても、異なってもよく、半導体用途においては、導電性の材料であることが好ましい。なお、半導体用途における突出部としては、具体的には導電性ボール又は導電性バンプが挙げられる。
突出部の高さ/幅(又は直径)の値は特に制限はないが、突出部が導電性ボール又は導電性バンプである場合、0.1〜2.0が好ましく、0.2〜1.5がより好ましく、0.5〜1.0がさらに好ましい。また、この際、高さは100μm以上であることが好ましく、100μm〜300μmであることがより好ましい。
前記導電性ボールとしては、例えば、はんだボールが挙げられる。はんだボールの直径は100μm以上500μm未満が好ましく、100μm以上300μm未満がより好ましい。

0019

基板上の突出部は、2以上の突出部が規則性を持って配列していてもよいし、2以上の突出部が不規則に配列していてもよい。
基板上の突出部が規則性を持って配列している場合、互いに隣接する突出部の間隔(段差間隔)は、100〜1000μmが好ましく、400〜700μmがより好ましい。
ここで段差間隔とは、互いに隣接する2つの突出部間の距離であって、例えば突出部が導電性ボールである場合、隣接するボールの中心間の距離が段差間隔(ピッチ)となる。本発明の硬化膜の製造方法では、段差間隔が長い場合であっても厚膜の硬化膜を形成することができる。

0020

本発明の硬化膜の製造方法で使用する樹脂組成物が含む樹脂としては、特に制限はないが、電気絶縁性が高い熱硬化性樹脂が好ましい。
熱硬化性樹脂としては、例えばポリイミド、ポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾオキサゾール前駆体、ポリアミドポリアミドイミドノボラック樹脂ノルボルネン樹脂エポキシ樹脂アクリル樹脂、及びフェノール樹脂を挙げることができる。これらの中でも、絶縁性機械特性両立の観点から、熱硬化性樹脂は、ポリイミド、ポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール、又はポリベンゾオキサゾール前駆体が好ましい。
これらの熱硬化性樹脂は単独で、又は二種以上を組み合わせて使用することができる。

0021

本発明の硬化膜の製造方法で使用する樹脂組成物の粘度としては、円コート法で塗布できる粘度であれば特に制限はないが、1〜50000mPa・sであることが好ましく、厚膜形成性の観点から、500〜30000mPa・sであることがより好ましい。

0022

樹脂組成物に用いる溶剤としては、熱硬化性樹脂を溶解できるものであれば特に制限はないが、硬化温度以下で揮発する溶剤が好ましい。
上記溶剤としては、例えばN−メチル−2−ピロリドンγ−ブチロラクトンエチレングリコールモノメチルエーテルエチレングリコールモノエチルエーテルメチルセロソルブアセテートエチルセロソルブアセテートジエチレングリコールモノメチルエーテルジエチレングリコールモノエチルエーテルプロピレングリコールプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートプロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエンキシレンメチルエチルケトンシクロペンタノンシクロヘキサノン2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチルエトキシ酢酸エチルヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル乳酸エチル、及び乳酸ブチルを挙げることができる。これらの溶剤は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。

0023

樹脂組成物は、必要に応じて、感光剤架橋剤、カップリング剤溶解促進剤溶解阻害剤界面活性剤又はレベリング剤を含んでもよい。

0024

本発明の硬化膜の製造方法は、突出部を有する基板上に、樹脂組成物を円コート法を用いて塗布する。円コート法は、シリコンウエハ等の円形基板を適当な速度で回転させながら、膜形成用の樹脂組成物の溶液を円形基板の中心から端部に向かって任意の速度で塗布し、樹脂溶液にかかる重力を利用して、塗布膜を形成する製膜方法である。
円コート法を用いることにより、スピンコート法と比較して、膜厚30μm以上の厚膜の塗布膜を得ることができ、厚膜形成時に円形基板の中心部と端部の膜厚について高い均一性が得られる。

0025

円コート法による塗布の一実施形態を説明する。
突出部を有する基板(段差基板)を、円コータ中外炉工業株式会社製)に設置し、基板を任意の速度(例えば1−1000rpm、好ましくは1−200rpm、さらに好ましくは1−50rpm)で回転させる。回転速度を調整することで、塗布膜の膜厚を調整できるので、厚膜を形成する場合、1−50rpmで回転させることが好ましい。
次に、回転する基板に樹脂組成物を任意の速度で基板の中心から端部に向かって滴下する。滴下時間としては特に制限はないが、滴下開始から終了までの時間として、例えば0.5秒〜30分であり、生産性の観点から0.5秒〜10分以内であることが好ましい。滴下の速度としては特に制限はないが、一定の速度で滴下してもよいし、滴下の速度を滴下中に任意に変更してもよい。

0026

樹脂組成物の滴下量は、使用する基板の大きさや用途、及び必要とする硬化膜の膜厚等に依存するが、塗布膜が段差基板の表面全体を充分に覆うことができる限りにおいて、特に制限はない。例えば、硬化後膜厚を100μm以上にするには、塗布膜の膜厚は300〜1000μmとすることが好ましい。

0027

塗布膜を有する段差基板の加熱は、例えば塗布膜中の溶剤を揮発させる第1の加熱、及び塗布膜を硬化して硬化膜とする第2の加熱の2段階で行うことができる。
第1の加熱の加熱温度は、塗布膜中の溶剤を揮発させる温度であれば特に限定されない。第2の加熱の加熱温度(硬化温度)は、塗布膜の硬化反応を進行させるための温度であって第1の加熱の加熱温度よりも高温であり、硬化反応が充分に進行する温度であって段差基板に損傷等の不具合が発生しない温度であることが好ましい。例えば基板の突出部がはんだボールである場合、硬化温度は250℃以下であることが好ましく、はんだの融点を考慮すると、220℃以下であることがより好ましい。

0028

塗布膜の加熱は、電熱ホットプレート、IR式ホットプレート等のホットプレート装置、加熱炉硬化炉などを使用して行うことができる。加熱にホットプレート装置を用いる場合、段差基板はその下部(塗布膜を有する面の反対側)から加熱されることになる。加熱に加熱炉又は硬化炉を用いる場合は、段差基板の全体が均一に加熱されることになる。

0029

加熱により得られる硬化膜は、基板上の突出部及び基板の表側(基板の突出部を有する側の面)の全てを被覆している状態となっていれば特に限定されない。段差基板を被覆している硬化膜の形状は、段差基板の形状を追従した形状であることが好ましい。形状の追従とは、硬化膜が突出部の輪郭を覆うことであり、突出部の間の溝を埋めて突出部の形状が失われないことをいう。
段差基板を被覆している硬化膜が段差基板の形状を追従している場合、電子部品の信頼性を高める観点からは、隣接する突出部の間にある硬化膜の中央部の膜厚が、突出部の高さの1/3以上であることが好ましい。

0030

硬化膜で被覆した段差基板について、突出部に対応する部分を公知の手段で露出させることにより、本発明の電子部品が得られる。

0031

本発明の電子部品は、基板上にある複数の突出部の間に、膜厚84μm以上の硬化樹脂膜がある。硬化膜は、通常、突出部の間を覆っている。このように厚膜の硬化膜は円コート法により初めて得ることができる。
硬化樹脂膜はバブル(例えば、直径1μm以上の空隙)を含まないことが好ましい。バブルの存在は目視又は顕微鏡による観察にて確認できる。

0032

図2は、本発明の電子部品の一実施形態に係る再配線構造を有する半導体装置の概略断面図である。図2の半導体装置100では、ウエハ110上にアルミニウム配線120が設けられており、ウエハ110及びアルミニウム配線120の両端部を覆うようにして絶縁層130が積層している。絶縁層130上には、絶縁層130及びアルミニウム配線120の一部を覆うようにして層間絶縁層140が設けられており、アルミニウム配線120の残りの露出部の全て及び層間絶縁層140を覆うようにして再配線層150が積層されている。再配線層150に接して導電性ボール170が設けられており、再配線層150及び導電性ボール170が形成する空隙を埋めるようにカバーコート層160が再配線層150上に積層されている。

0033

図2において、ダイと基板を導電性ボールで接続する場合、接続信頼性向上のため、再配線層150と導電性ボール170の間にさらにUBM層が通常設けられる。本発明の硬化膜の製造方法では、カバーコート層160を厚膜に形成することができるため、UBM層を設ける必要がない。UBM層の形成プロセスは複雑であるので、当該UBM層の形成を省略できる本発明の硬化膜の製造方法は極めて有用である。

0034

以下、実施例及び比較例に基づき、本発明についてさらに具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。

0035

(実施例1)
直径250μm及び高さ250μmの円柱状の突出部が700μmの段差間隔で等間隔に存在する突出部を有する直径6インチ銅めっきウエハ基板を円コータに設置した。ここで、段差間隔とは、突出部の中心部から隣接する突出部の中心部までの距離をさす。
次に、基板を30rpmで回転させた状態で、熱硬化性樹脂組成物(日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社製、商品名PIX−3400。ポリマーとしてポリイミド前駆体、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを含有し、固形分は18−22質量%である)をウエハ中心部から端部に向かって、0.5mm/秒の速度で滴下し、段差基板上に塗布膜を形成した。次に塗布膜を有する基板をホットプレート上、120℃で10分間加熱した。続いて、本基板を、イナートガスオーブン(光洋サーモステム社製、INH−9CD−S)を用いて窒素雰囲気下、200℃で1時間加熱し硬化膜付き段差基板を得た。

0036

得られた硬化膜付き段差基板について、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
(1)バブルの有無
段差基板の硬化膜表面を光学顕微鏡で観察した。直径6インチの硬化膜において、全面積のうち、5%未満でバブルが観察されたものをA(良好)と評価し、全面積のうち、5%以上で硬化膜中にバブルが存在したものをB(実用レベルではない)と評価した。ここで「バブル」とは、直径0.01〜10μmの空隙と定義され、バブルが存在することで、外観不良となったり、信頼性が低下したりして問題となる。
(2)硬化後膜厚
硬化膜付き段差基板を切断し、硬化膜の膜厚を光学顕微鏡で測定した。具体的には段差間の中心部の膜厚を測定し、膜厚が段差高さの1/3以上の膜厚であったものをA(良好)と評価し、膜厚が段差高さの1/3未満であったものをB(実用レベルではない)と評価した。

0037

(実施例2〜5)
銅めっきウエハ基板の段差間隔をそれぞれ500μm、400μm、200μm、100μmにした基板を用いた他は、実施例1と同様にして硬化膜付き段差基板を製造し、評価した。結果を表1に示す。

0038

(実施例6)
熱硬化性樹脂組成物として、ポリイミド前駆体の組成物(日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社製、商品名:PIX−1400−3L。ポリマーとしてポリイミド前駆体、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを含有し、固形分は14−16質量%である)を用いた他は、実施例1と同様にして硬化膜付き段差基板を製造し、評価した。結果を表1に示す。

0039

(実施例7及び8)
銅めっきウエハ基板の段差間隔をそれぞれ500μm、400μmとした他は実施例6と同様にして硬化膜付き段差基板を製造し、評価した。結果を表1に示す。

0040

(実施例9)
熱硬化性樹脂組成物として、ポリイミドの組成物(ポリマーとして下記ポリイミド1、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを含有し、固形分は40質量%である)を用いた他は、実施例1と同様にして硬化膜付き段差基板を製造し、評価した。結果を表1に示す。
[ポリイミド1の製造]
ポリイミド1は、具体的には以下のように製造した。
撹拌機温度計を備えた0.2リットルフラスコ中に、N−メチルピロリドン60gを仕込み、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニルヘキサフルオロプロパン4.40g(12mmol)を添加し、撹拌溶解した。続いて、オキシジフタル酸二無水物4.20g(13.5mmol)を10分間で滴下した後、10時間撹拌を続けた。次に、メタ−アミノフェノール0.33g(3.0mmol)を添加し、2時間撹拌した後、トルエン30gを加え、160℃で2時間、180℃で1時間加熱することにより、脱水環化反応を行い、ポリイミド1を得た。ポリイミド1のGPC法標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は34,000、分散度は2.0であった。

0041

(実施例10)
熱硬化性樹脂組成物として、ポリベンゾオキサゾール前駆体の組成物(日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社製、商品名:HD−8820。ポリマーとしてポリベンゾオキサゾール前駆体、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを含有し、固形分は35−54質量%である)を用いた他は、実施例1と同様にして硬化膜付き段差基板を製造し、評価した。結果を表1に示す。

0042

(比較例1)
直径250μm及び高さ250μmの円柱状の突出部が700μmの段差間隔で等間隔に存在する突出部を有する直径6インチの銅めっきウエハ基板をスピンコータに設置した
次に、基板を停止させた状態で、熱硬化性樹脂組成物(ポリマーとしてポリイミド前駆体、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを含有し、固形分は18−22質量%である)を滴下した。1000rpmで10秒間回転させた後、1250rpmで30秒間回転させることで、段差基板上に塗布膜を形成した。次に塗布膜を有する基板をホットプレート上、120℃で10分間加熱した。続いて、本基板を、イナートガスオーブン(光洋サーモシステム社製、INH−9CD−S)を用いて窒素雰囲気下、200℃で1時間加熱し硬化膜付き段差基板を得た。
得られた硬化膜付き段差基板について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。

0043

(比較例2及び3)
銅めっきウエハ基板の段差間隔をそれぞれ500μm、400μmにした基板を用いた他は、比較例1と同様にして硬化膜付き段差基板を製造し、評価した。結果を表1に示す。

0044

0045

実験例1)
直径250μm及び高さ250μmの円柱状の突出部が300μmの段差間隔で等間隔に存在する突出部を有する直径6インチの銅めっきウエハ基板をスピンコータに設置した。
次に、基板を停止させた状態で、(日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社製、商品名PIX−3400。ポリマーとしてポリイミド前駆体、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを含有し、固形分は18−22質量%である)を滴下した。750、1250、1500、3000rpmで30秒間回転させて段差基板上に塗布膜を形成した。その後は比較例1と同様にして、硬化膜付き段差基板を得た。硬化膜の膜厚は6μm〜40μmであった。
得られた硬化膜付き段差基板について、バブルの有無を評価した結果を表2に示す。
バブルの有無については、段差基板の硬化膜表面を光学顕微鏡で観察した。直径6インチの硬化膜において、全面積のうち、50%未満でバブルが観察されたものを△(良好ではない)と評価し、全面積のうち、50%以上で硬化膜中にバブルが存在したものを×(実用レベルではない)と評価した。

0046

0047

(実験例2)
熱硬化性樹脂組成物の粘度、段差間隔、添加物の有無を、表3に示すように変え、スピンコータの回転速度を1250rpmと一定にした他は、実験例1と同様にして硬化膜付き段差基板を得た。粘度は溶媒により調整した。
表中、NMPはN−メチル−2−ピロリドンの30質量%添加を、Surfctantは界面活性剤の0.5質量%添加を示す。
得られた硬化膜付き段差基板について、それぞれの段差間隔におけるバブルの有無を実施例1と同様に評価した。結果を表3に示す。

0048

実施例

0049

上記実験例1及び2から、スピンコート法では、膜厚の厚いバブルのない硬化膜が得られないことが分かる。

0050

本発明による硬化膜製造方法は、段差基板に対する熱硬化性樹脂組成物の塗布であっても、ボイドなく硬化膜を形成できる。また、本発明によれば、段差基板上に、厚膜を形成することが可能である。さらに、本発明の硬化膜製造方法を用いると、硬化膜中にボイドが存在しないことから、信頼性の高い電子部品(UBM層を用いないパッケージ構造等)が得られる。

0051

10基板
20再配線層
30樹脂膜
40導電性バンプ
100半導体装置
110ウエハ
120アルミニウム配線
130絶縁層
140層間絶縁層
150 再配線層
160カバーコート層
170 導電性ボール

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