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技術 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置、ならびに、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶

出願人 キヤノン株式会社
発明者 川原正隆西田孟久野純平田中正人渡口要
出願日 2014年4月24日 (5年10ヶ月経過) 出願番号 2014-090674
公開日 2015年11月24日 (4年3ヶ月経過) 公開番号 2015-210337
状態 特許登録済
技術分野 電子写真における感光体 窒素含有縮合複素環(3) 染料
主要キーワード 支持体上端 制限スリット 切削処理 電位プローブ インシデント クロロガリウムフタロシアニン顔料 電解複合研磨 平均電位
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

膜厚ムラに伴う感度ムラが抑制された電子写真感光体を提供する。

解決手段

支持体および該支持体上に形成された感光層を有する電子写真感光体であって、感光層が、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の6.9°、7.7°、16.4°、24.4°および26.5°にピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を含有する。

概要

背景

現在、電子写真分野における像露光手段としてよく用いられている半導体レーザー発振波長は、650〜820nmと長波長であるため、これらの長波長の光に高い感度を有する電子写真感光体の開発が進められている。フタロシアニン顔料は、こうした長波長領域までの光に高い感度を有する電荷発生物質として有効である。特に、オキシチタニウムフタロシアニンガリウムフタロシアニンは、優れた感度特性を有しており、これまでに様々な結晶形報告されている。

特許文献1には、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角度(2θ±0.2°)の7.9°、16.5°、24.4°および27.6°にピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が記載されている。また、特許文献2には、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角度(2θ±0.2°)の9.0°、14.2°、23.9°および27.1°にピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン結晶が記載されている。

概要

膜厚ムラに伴う感度ムラが抑制された電子写真感光体を提供する。支持体および該支持体上に形成された感光層を有する電子写真感光体であって、感光層が、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の6.9°、7.7°、16.4°、24.4°および26.5°にピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を含有する。

目的

本発明の目的は、膜厚ムラに伴う感度ムラが抑制された電子写真感光体、および電子写真感光体の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

支持体および該支持体上に形成された感光層を有する電子写真感光体であって、該感光層が、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の6.9°、7.7°、16.4°、24.4°および26.5°にピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を含有することを特徴とする電子写真感光体。

請求項2

前記ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が、さらに、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の12.0°、19.0°、23.0°および27.6°にピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶である請求項1に記載の電子写真感光体。

請求項3

前記ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が、さらに、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の8.3°、17.1°および25.3°にピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶である請求項1に記載の電子写真感光体。

請求項4

前記ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が、さらに、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の13.2°、17.1°および27.3°にピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶である請求項1に記載の電子写真感光体。

請求項5

前記感光層が、電荷発生層および該電荷発生層上に形成された電荷輸送層を有し、該電荷発生層が、前記ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を含有する請求項1から4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。

請求項6

請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ

請求項7

請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子写真感光体、ならびに、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有する電子写真装置

請求項8

CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の6.9°、7.7°、16.4°、24.4°および26.5°にピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶。

請求項9

前記ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が、さらに、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の12.0°、19.0°、23.0°および27.6°にピークを有する請求項8に記載ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶。

請求項10

前記ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が、さらに、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の8.3°、17.1°および25.3°にピークを有する請求項8に記載のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶。

請求項11

前記ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が、さらに、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の13.2°、17.1°および27.3°にピークを有する請求項8に記載のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶。

請求項12

支持体、および該支持体上に形成された感光層を有する電子写真感光体を製造する方法であって、該製造方法が、アミド化合物と、ヒドロキシガリウムフタロシアニンとを加えてミリング処理をすることにより、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の6.9°、7.7°、16.4°、24.4°および26.5°にピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得る工程、および該ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を含有する感光層用塗布液塗膜を形成し、該塗膜を乾燥させて該感光層を形成する工程、を有し、該アミド化合物が、下記式(1)で示される化合物、下記式(2)で示される化合物、および下記式(3)で示される化合物からなる群より選択される少なくとも1つであることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。

請求項13

支持体、該支持体上に形成された電荷発生層および該電荷発生層上に形成された電子写真感光体を製造する電子写真感光体の製造方法であって、アミド化合物と、ヒドロキシガリウムフタロシアニンとを加えてミリング処理をすることにより、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の6.9°、7.7°、16.4°、24.4°および26.5°にピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得る工程、および該ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を含有する電荷発生層用塗布液の塗膜を形成し、該塗膜を乾燥させて該感光層を形成する工程、を有し、該アミド化合物が、下記式(1)で示される化合物、下記式(2)で示される化合物、および下記式(3)で示される化合物からなる群より選択される少なくとも1つであることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置、ならびにヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶に関する。

背景技術

0002

現在、電子写真分野における像露光手段としてよく用いられている半導体レーザー発振波長は、650〜820nmと長波長であるため、これらの長波長の光に高い感度を有する電子写真感光体の開発が進められている。フタロシアニン顔料は、こうした長波長領域までの光に高い感度を有する電荷発生物質として有効である。特に、オキシチタニウムフタロシアニンガリウムフタロシアニンは、優れた感度特性を有しており、これまでに様々な結晶形報告されている。

0003

特許文献1には、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角度(2θ±0.2°)の7.9°、16.5°、24.4°および27.6°にピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が記載されている。また、特許文献2には、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角度(2θ±0.2°)の9.0°、14.2°、23.9°および27.1°にピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン結晶が記載されている。

先行技術

0004

特開平5−249716号公報
特開平3−128973号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、感度は電界強度に比例する特性ではないため、感度が感光層膜厚ムラの影響を受けて感度ムラが生じやすいという課題がある。そして、本発明者らの検討の結果、特許文献1、2に記載のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶やオキシチタニウムフタロシアニン結晶は、上記感度ムラの抑制について改善の余地があるものであった。

0006

本発明の目的は、膜厚ムラに伴う感度ムラが抑制された電子写真感光体、および電子写真感光体の製造方法を提供することにある。また、本発明の別の目的は、電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することにある。また、本発明の別の目的は、新規結晶型を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、支持体および該支持体上に形成された感光層を有する電子写真感光体であって、
該感光層が、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の6.9°、7.7°、16.4°、24.4°および26.5°にピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を含有することを特徴とする電子写真感光体である。

0008

また、本発明は、上記電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選ばれる少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジである。

0009

また、本発明は、上記電子写真感光体、ならびに、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有する電子写真装置である。

0010

また、本発明は、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の6.9°、7.7°、16.4°、24.5°および26.5°にピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶である。

0011

また、本発明は、支持体、該支持体上に形成された感光層を有する電子写真感光体を製造する方法であって、該製造方法が、
下記式(1)で示される化合物、下記式(2)で示される化合物、および下記式(3)で示される化合物からなる群より選択される少なくとも1つのアミド化合物と、ヒドロキシガリウムフタロシアニンとを加えてミリング処理をすることにより、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の6.9°、7.7°、16.4°、24.4°および26.5°にピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得る工程、および
該ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を含有する感光層用塗布液塗膜を形成し、該塗膜を乾燥させて該感光層を形成する工程、
を有することを特徴とする電子写真感光体の製造方法である。

0012

0013

また、本発明は、支持体、該支持体上に形成された電荷発生層および該電荷発生層上に形成された電子写真感光体を製造する電子写真感光体の製造方法であって、
アミド化合物と、ヒドロキシガリウムフタロシアニンとを加えてミリング処理をすることにより、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の6.9°、7.7°、16.4°、24.4°および26.5°にピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得る工程、および
該ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を含有する電荷発生層用塗布液の塗膜を形成し、該塗膜を乾燥させて該感光層を形成する工程、を有し、
該アミド化合物が、上記式(1)で示される化合物、上記式(2)で示される化合物、および上記式(3)で示される化合物からなる群より選択される少なくとも1つであることを特徴とする電子写真感光体の製造方法である。

発明の効果

0014

本発明によれば、膜厚ムラに伴う感度ムラが抑制された電子写真感光体、その電子写真感光体の製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することができる。また、本発明によれば、新規な結晶型を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を提供することができる。

図面の簡単な説明

0015

電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
実施例1−1で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図である。
実施例1−2で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図である。
実施例1−3で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図である。
実施例1−4で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図である。
比較例1−2で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図である。

0016

本発明の電子写真感光体は、支持体および該支持体上に形成された感光層を有する。そして、感光層が、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の6.9°、7.7°、16.4°、24.4°および26.5°にピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を含有することを特徴とする。以下、特定の結晶型を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶とも称する。

0017

この特定の結晶型を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶は、光電変換量子効率の電界強度依存性が直線となるため、膜厚ムラに伴う感度ムラが抑制されると推測している。

0018

この特定の結晶型を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶は、以下のような処理をすることにより得られる。すなわち、アシッドペースティング法により得られたフタロシアニンをミリング処理により結晶変換する工程の際に、下記式(1)〜(3)で示される化合物を加え、ミリング処理することにより得られる。特には、クロロガリウムフタロシアニンをアシッドペースティングを行って得られたヒドロキシガリウムフタロシアニンを上述のミリング処理することが好ましい。下記式(1)〜(3)のいずれかで示される化合物を以下、特定のアミド化合物とも称する。

0019

0020

ここで行うミリング処理とは、例えば、ガラスビーズスチールビーズアルミナボールなどの分散剤とともにサンドミルボールミルなどのミリング装置を用いて行う処理である。ミリング時間は、10〜500時間程度が好ましい。特に好ましい方法は、5〜10時間おきにサンプルをとり、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶のブラッグ角を確認することである。ミリング処理において加える特定のアミド化合物の量は、質量基準でフタロシアニンの5〜30倍が好ましい。

0021

ミリング処理のときに、上記式(1)で示される化合物を用いると、上述のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の特定の結晶型に加えて、さらに、以下のピークを有する。すなわち、上述の特定の結晶型を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が、さらに、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の12.0°、19.0°、23.0°および27.6にピークを有する。

0022

また、ミリング処理のときに、上記式(2)で示される化合物を用いると、上述のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の特定の結晶型に加えて、さらに、以下のピークを有する。すなわち、上述の特定の結晶型を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が、さらに、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の8.3°、17.1°および25.3°にピークを有する。

0023

また、ミリング処理のときに、上記式(3)で示される化合物を用いると、上述のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の特定の結晶型に加えて、さらに、以下のピークを有する。すなわち、上述の特定の結晶型を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が、さらに、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の13.2°、17.1°および27.3°にピークを有する。

0024

ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶のX線回折スペクトル測定は、次の条件で行ったものである。

0025

粉末X線回折測定
使用測定機:理学電気(株)製、X線回折装置RINT−TTRII
X線管球:Cu
管電圧:50KV
管電流:300mA
スキャン方法:2θ/θスキャン
スキャン速度:4.0°/min
サンプリング間隔:0.02°
スタート角度(2θ):5.0°
ストップ角度(2θ):40.0°
アタッチメント標準試料ホルダー
フィルター:不使用
インシデントモノクロ:使用
カウンターモノクロメーター:不使用
発散スリット開放
発散制限スリット:10.00mm
散乱スリット:開放
受光スリット:開放
平板モノクロメーター:使用
カウンター:シンチレーションカウンター
本発明の特定の結晶型を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶は、光導電体としての機能に優れ、電子写真感光体以外にも、太陽電池センサースイッチング素子などに適用することができる。

0026

次に、本発明の特定の結晶型を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を電子写真感光体の電荷発生物質として用いる場合について説明する。感光層は、電荷発生物質および電荷輸送物質をともに含有する単層型感光層や、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに分離した積層型感光層がある。中でも、電荷発生層、電荷発生層上に形成された電荷輸送層を有する積層型感光層が好ましい。この場合、電荷発生層に本発明の特定の結晶型を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を有する。

0027

〔支持体〕
支持体としては、導電性を有するもの(導電性支持体)が好ましい。例えば、アルミニウムアルミニウム合金、銅、亜鉛ステンレスバナジウムモリブデンクロムチタンニッケルインジウム、金および白金などの金属製、合金製の支持体が挙げられる。また、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム酸化スズおよび酸化インジウム−酸化スズ合金真空蒸着法によって被膜形成された層を有する樹脂支持体も用いることができる。また、導電性粒子結着樹脂とともにプラスチックまたは金属、合金の上に被覆した支持体も用いることができる。導電性粒子をプラスチックや紙に含浸させた支持体や、導電性ポリマーを有するプラスチックなどを支持体として用いることができる。支持体の表面には、レーザー光散乱による干渉縞の抑制などを目的として、切削処理粗面化処理アルマイト処理電解複合研磨処理、湿式ホーニング処理、乾式ホーニング処理などを施してもよい。

0028

支持体と後述の下引き層との間には、レーザー光の散乱による干渉縞の抑制や、支持体の傷の隠蔽(被覆)などを目的として、導電層を設けてもよい。導電層は、カーボンブラック金属粒子金属酸化物粒子などの導電性粒子、結着樹脂、および、溶剤分散処理することによって得られる導電層用塗布液を塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。

0029

導電性粒子としては、例えば、アルミニウム粒子酸化チタン粒子酸化スズ粒子酸化亜鉛粒子、カーボンブラック、銀粒子が挙げられる。結着樹脂としては、例えば、ポリエステルポリカーボネートポリビニルブチラールアクリル樹脂シリコーン樹脂エポキシ樹脂メラミン樹脂ウレタン樹脂フェノール樹脂アルキッド樹脂が挙げられる。導電層用塗布液の溶剤としては、例えば、エーテル系溶剤アルコール系溶剤ケトン系溶剤芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。

0030

支持体および感光層の間には、バリア機能接着機能とを有する下引き層(バリア層、中間層とも呼ばれる。)を設けることもできる。下引き層は、結着樹脂、および溶剤を混合することによって得られる下引き層用塗布液の塗膜を形成し、この塗膜を乾燥させることによって下引き層を形成することができる。

0031

結着樹脂としては、ポリビニルアルコールポリエチレンオキシドエチルセルロースメチルセルロースカゼインポリアミドナイロン6ナイロン66、ナイロン610、共重合ナイロンおよびN−アルコキシメチルナイロンなど)、ポリウレタンなどが挙げられる。下引き層の膜厚は、0.1〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.5〜5μmである。下引き層用塗布液の溶剤としては、例えば、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。

0032

〔感光層〕
単層型感光層を形成する場合、電荷発生物質として特定の結晶形を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶、電荷輸送物質および結着樹脂を溶剤に混合して、感光層用塗布液を調製する。この感光層用塗布液の塗膜を形成し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。

0033

積層型感光層を形成する場合、電荷発生層は、電荷発生物質として特定の結晶形を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶、および結着樹脂を溶剤に混合させて電荷発生層用塗布液を調製する。この電荷発生層用塗布液の塗膜を形成し、得られた塗膜を乾燥させることによって電荷発生層を形成することができる。また、蒸着によって電荷発生層を形成することもできる。

0034

単層型感光層または電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエステル、ブチラール樹脂ポリビニルアセタール、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂尿素樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ブチラール樹脂が好ましい。また、これらの結着樹脂は、1種のみを使用してもよく、混合または共重合体として2種以上を併用してもよい。

0035

単層型感光層用塗布液、または電荷発生層用塗布液に用いられる溶剤としては、例えば、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤または芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。また、これらの溶剤は、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。

0036

感光層が単層型である場合、電荷発生物質の含有量は、感光層の全質量に対して3〜30質量%であることが好ましい。また、電荷輸送物質の含有量は、感光層の全質量に対して30〜70質量%であることが好ましい。単層型感光層の膜厚は、4〜40μmであることが好ましく、5〜25μmμmであることがより好ましい。

0037

感光層が積層型である場合、電荷発生物質の含有量は、電荷発生層の全質量に対して20〜90質量%であることが好ましく、50〜80質量%であることがより好ましい。電荷発生層の膜厚は、0.01〜10μmであることが好ましく、0.1〜3μmであることがより好ましい。

0038

単層型感光層または電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、例えば、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリビニルカルバゾールフェノキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリスチレンポリビニルアセテートポリサルホンポリアリレート塩化ビニリデンアクリロニトリル共重合体ポリビニルベンザールなどが挙げられる。これらの中でも、ブチラール樹脂が好ましい。

0039

感光層の塗布方法としては、ディッピング法スプレーコーティング法スピンナーコーティング法ビードコーティング法、ブレードコーティング法、ビームコーティング法などの塗布方法を用いることができる。

0040

本発明においては、特定のアミド化合物を結晶内に含有するフタロシアニン結晶を電荷発生物質として用いるが、他の電荷発生物質と混合して用いることも可能である。この場合、特定のアミド化合物を結晶内に含有するフタロシアニン結晶の含有率は、全電荷発生物質に対して50質量%以上であることが好ましい。

0041

〔電荷輸送層〕
電荷輸送層は、電荷輸送物質および結着樹脂を溶剤に溶解させて得られた電荷輸送層用塗布液を塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。

0043

電荷輸送層に用いられる結着樹脂としては、例えば、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリビニルカルバゾール、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリサルホン、ポリアリレート、塩化ビニリデン、アクリロニトリル共重合体、ポリビニルベンザールなどの樹脂が用いられる。

0044

電荷輸送物質の含有量は、電荷輸送層の全質量に対して20〜80質量%であることが好ましく、30〜70質量%であることがより好ましい。また、電荷輸送層の膜厚は、4〜40μmであることが好ましく、5〜25μmであることがより好ましい。

0045

感光層上には、必要に応じて保護層を設けてもよい。保護層は、結着樹脂を溶剤に溶解させて得られた保護層用塗布液の塗膜を形成し、この塗膜を乾燥させることによって形成することができる。結着樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール、ポリエステル、ポリカーボネート(ポリカーボネートZ、変性ポリカーボネートなど)、ナイロン、ポリイミド、ポリアリレート、ポリウレタン、スチレンブタジエンコポリマー、スチレン−アクリル酸コポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマーなどが挙げられる。

0046

また、保護層に電荷輸送能を持たせるために、電荷輸送能(正孔輸送能)を有するモノマーを種々の重合反応架橋反応を用いて硬化させることによって保護層を形成してもよい。具体的には、連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物正孔輸送性化合物)を重合または架橋させ、硬化させることによって保護層を形成することが好ましい。

0047

保護層の膜厚は、0.05〜20μmであることが好ましい。保護層には、導電性粒子や紫外線吸収剤などを含有させてもよい。導電性粒子としては、例えば、酸化スズ粒子などの金属酸化物粒子が挙げられる。

0048

図1は、本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。

0049

1は円筒状(ドラム状)の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。電子写真感光体1の表面は、回転過程において、帯電手段3により、正または負の所定電位に帯電される。次いで、帯電された電子写真感光体1の表面には、露光手段(不図示)から露光光4が照射され、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成されていく。露光光4は、例えば、スリット露光レーザービーム走査露光などの露光手段から出力される、目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強度変調された光である。

0050

電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5内に収容された現像剤(トナー)で現像(正規現像または反転現像)され、電子写真感光体1の表面にはトナー像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段6により、転写材7に転写されていく。このとき、転写手段6には、バイアス電源(不図示)からトナーの保有電荷とは逆極性バイアス電圧印加される。また、転写材7は転写材供給手段(不図示)から電子写真感光体1の回転と同期して取り出されて、電子写真感光体1と転写手段6との間に給送される。

0051

トナー像が転写された転写材7は、電子写真感光体1の表面から分離されて、定着手段8へ搬送されて、トナー像の定着処理を受け、画像形成物プリントコピー)として電子写真装置の外へプリントアウトされる。

0052

トナー像が転写材7に転写された後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段9により、トナー(転写残りトナー)などの付着物の除去を受けて清浄される。近年、クリーナレスシステムも開発され、転写残りトナーを直接、現像器などで除去することもできる。さらに、電子写真感光体1の表面は、前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光手段は必ずしも必要ではない。

0053

本発明においては、上述の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段9などの構成要素のうち、複数の構成要素を容器に納めて一体に支持してプロセスカートリッジを形成してもよい。このプロセスカートリッジを電子写真装置本体に対して着脱自在に構成することができる。例えば、帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段9から選択される少なくとも1つを電子写真感光体1とともに一体に支持してカートリッジ化する。そして、電子写真装置本体のレールなどの案内手段12を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ11とすることができる。

0054

露光光4は、電子写真装置が複写機プリンターである場合には、原稿からの反射光透過光であってもよい。または、センサーで原稿を読み取り、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査LEDアレイの駆動もしくは液晶シャッターアレイの駆動などにより放射される光であってもよい。

0055

以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は、これらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例の電子写真感光体の各層の膜厚は、渦電流式膜厚計(Fischerscope、フィッシャーインスツルメント社製)で求め、または、単位面積当たりの質量から比重換算で求めた。なお、実施例および比較例中の「部」は「質量部」を意味する。

0056

〔実施例1−1〕
特開2011−94101号公報に記載の(合成例1)および(実施例1−1)と同様にて、以下のようにヒドロキシガリウムフタロシアニンを製造した。窒素フロー雰囲気下、フタロニトリル5.46部およびα−クロロナフタレン45部を反応釜投入した後、加熱し、温度30℃まで昇温させた後、この温度を維持した。次に、この温度(30℃)で三塩化ガリウム3.75部を投入した。投入時の混合液水分値は150ppmであった。その後、温度200℃まで昇温させた。次に、窒素フローの雰囲気下、温度200℃で4.5時間反応させた後、冷却し、温度150℃に達したときに生成物濾過した。得られた濾過物をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて温度140℃で2時間分散洗浄した後、濾過した。得られた濾過物をメタノールで洗浄した後、乾燥させ、クロロガリウムフタロシアニン顔料を4.65部(収率71%)得た。次に、得られたクロロガリウムフタロシアニン顔料4.65部を、温度10℃で濃硫酸139.5部に溶解させ、攪拌下氷水620部中に滴下して再析出させて、フィルタープレスを用いて濾過した。得られたウエットケーキ(濾過物)を2%アンモニア水分散洗浄した後、フィルタープレスを用いて濾過した。次いで、得られたウエットケーキ(濾過物)をイオン交換水で分散洗浄した後、フィルタープレスを用いた濾過を3回繰り返し、その後、固形分23%のヒドロキシガリウムフタロシアニン(含水ヒドロキシガリウムフタロシアニン)を得た。得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン(含水ヒドロキシガリウムフタロシアニン)6.6kgをハイパードライ乾燥機商品名:HD−06R、周波数発振周波数):2455MHz±15MHz、日本バイオコン(株)製)を用いてマイクロ波照射を行い、ヒドロキシガリウムフタロシアニンを乾燥させた。

0057

このヒドロキシガリウムフタロシアニン0.5部、上記式(1)で示される化合物(製品コード:F0188、東京化成工業(株)製)9.5部を、直径0.8mmのガラスビーズ15部とともにペイントシェーカー(東洋精機社製)でミリング処理を室温(23℃)下で8時間行った。この分散液からヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶をテトラヒドロフランを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を0.45部得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図2に示す。

0058

実施例1−1で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶は、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の6.9°、7.7°、16.4°、24.3°および26.5°にピークを有していた。さらに、実施例1−1で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶は、ブラッグ角2θ±0.2°の12.0°、19.0°、23.0°および27.6°にもピークを有していた。

0059

〔実施例1−2〕
実施例1−1において、ペイントシェーカーでのミリング処理を、ボールミルで30時間とした以外は実施例1と同様にして、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図3に示す。

0060

実施例1−2で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶は、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の6.9°、7.7°、16.4°、24.3°および26.5°にピークを有していた。さらに、実施例1−2で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶は、ブラッグ角2θ±0.2°の12.0°、19.0°、23.0°および27.6°にもピークを有していた。

0061

〔実施例1−3〕
実施例1−2において、式(1)で示される化合物を上記式(2)で示される化合物(製品コード:D3724、東京化成工業(株)製)を用いた以外は実施例1−2と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図4に示す。実施例1−3で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶は、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の6.9°、7.7°、16.4°、24.3°および26.5°にピークを有していた。さらに、実施例1−3で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶は、ブラッグ角2θ±0.2°の8.3°、17.1°および25.3°にもピークを有していた。

0062

〔実施例1−4〕
実施例1−2において、式(1)で示される化合物を上記式(3)で示される化合物(製品コード:D1651、東京化成工業(株)製)を用いた以外は実施例1−2と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図5に示す。実施例1−4で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶は、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の6.9°、7.7°、16.4°、24.3°および26.5°にピークを有していた。さらに、実施例1−4で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶は、ブラッグ角2θ±0.2°の13.2°、17.1°および27.3°にもピークを有していた。

0063

〔比較例1−1〕
実施例1−1におけるミリング処理を、特許文献1の合成例3と同様にしてヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。すなわち、実施例1−1におけるマイクロ波乾燥工程後のヒドロキシガリウム結晶0.5部、ジメチルスルホキシド(製品コード:D0601、東京化成工業(株)製15部を、直径5mmのガラスビーズ30部とともにボールミルでミリング処理を室温(23℃)下で24時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をテトラヒドロフランを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を0.45部得た。比較例1−1で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶のX線回折図は、特許文献1の図4に示されたとおりであり、ブラッグ角2θ±0.2°の6.9°にピークを有していなかった。

0064

〔比較例1−2〕
実施例1−2において、式(1)で示される化合物を、テトラヒドロフラン(製品コード:T2394、東京化成工業(株)製)に変更した以外は、実施例1−2と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図6に示す。比較例1−2で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶のX線回折図は、ブラッグ角2θ±0.2°の6.9°、7.7°、および、24.4°にピークを有していなかった。

0065

〔比較例1−3〕
特許文献2の製造例1と同様にして、以下のようにオキシチタニウムフタロシアニン結晶を得た。α−クロロナフタレン100g中、o−フタロジニトリル5.0g、四塩化チタン2.0gを200℃にて3時間加熱撹拌したのち、50℃まで冷却して析出した結晶を濾別ジクロロチタニウムフタロシアニンのペーストを得た。次にこれを100℃に加熱したN、N−ジメチルホルムアミド100mlで撹拌下洗浄、次いで60℃のメタノール100mlで2回洗浄を繰り返し、濾別した。更に、この得られたペーストを脱イオン水100ml中80℃で1時間撹拌、濾別して青色のオキシチタニウムフタロシアニン結晶を得た。次にこの結晶を濃硫酸150gに溶解させ、20℃の脱イオン水1500ml中に撹拌下で滴下して再析出させて濾過し十分に水洗した後、非晶質のオキシチタニウムフタロシアニンを得た。このようにして得られた非晶質のオキシチタニウムフタロシアニン4.0gをメタノール100ml中室温(22°C)下、8時間懸濁撹拌処理し、濾別、減圧乾燥して低結晶性のオキシチタニウムフタロシアニンを得た。次に、このオキシチタニウムフタロシアニン2.0gにn−ブチルエーテル40mlを加え、1mmφのガラスピーズと共にミリング処理を室温(23°C)下20時間行った。この分散液より固形分を取り出し、メタノール、次いで水で十分に洗浄、乾燥してオキシチタニウムフタロシアニンを得た。このオキシチタニウムフタロシアニン結晶のX線回折図は、特許文献2の第1図に示されたとおりであり、ブラッグ角2θ±0.2°の6.9°、7.7°、16.4°、24.4°および26.5°にピークを有していなかった。

0066

〔実施例2−1〕
酸化スズで被覆した硫酸バリウム粒子(商品名:パストランPC1、三井金属鉱業(株)製)60部、酸化チタン粒子(商品名:TITANIX JR、テイカ(株)製)15部、レゾール型フェノール樹脂(商品名:フェノライトJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、固形分70質量%)43部、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レシリコーン(株)製)0.015部、シリコーン樹脂(商品名:トスパール120、東シリコーン(株)製)3.6部、2−メトキシ1−プロパノール50部、メタノール50部からなる溶液を20時間、ボールミルで分散処理することによって、導電層用塗布液を調製した。

0067

この導電層用塗布液を、支持体としてのアルミニウムシリンダー(直径24mm)上に浸漬塗布して塗膜を形成し、この塗膜を30分間140℃で乾燥させることによって、膜厚が15μmの導電層を形成した。

0068

次に、共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM8000、東レ(株)製)10部およびメトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、帝国化学(株)製)30部を、メタノール400部/n−ブタノール200部の混合溶剤に溶解させて、下引き層用塗布液を調製した。

0069

この下引き層用塗布液を導電層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、この塗膜を乾燥させることによって、膜厚が0.5μmの下引き層を形成した。

0070

次に、実施例1−1で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)10部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)5部、および、シクロヘキサノン250部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、1時間分散処理した。分散後、分散液に酢酸エチル250部を加えて希釈することによって、電荷発生層用塗布液を調製した。

0071

この電荷発生層用塗布液を下引き層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、この塗膜を10分間100℃で乾燥させることによって、支持体の上端から30mmの位置と、100mmの位置における膜厚が共に0.16μmの電荷発生層を形成した。

0072

次に、下記式(4)で示される化合物(電荷輸送物質)8部、および、ポリカーボネート(商品名:ユーピロンZ−200、三菱ガス化学(株)製)10部を、モノクロロベンゼン80部に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。

0073

0074

この電荷輸送層用塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を1時間110℃で乾燥させて、支持体の上端から30mmの位置における膜厚が8μmで、100mmの位置における膜厚が13.5μmの膜厚ムラを有する電荷輸送層を形成した。

0075

このようにして、円筒状(ドラム状)の実施例2−1の電子写真感光体を作製した。

0076

〔実施例2−2〜2−4〕
実施例2−1において、電荷発生層用塗布液を調製する際のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を、実施例1−2〜1−4で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶に変更した。それ以外は、実施例2−1と同様にして実施例2−2〜2−4の電子写真感光体を作成した。

0077

〔比較例2−1〜2−3〕
実施例2−1において、電荷発生層用塗布液を調製する際のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を、比較例1−1〜1−3で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶に変更した。それ以外は、実施例2−1と同様にして比較例2−1〜2−3の電子写真感光体を作成した。

0078

〔実施例2−1〜2−4の評価〕
実施例2−1〜2−4の電子写真感光体について、感度評価を行った。

0079

評価用の電子写真装置としては、日本ヒューレットパッカード(株)製のレーザービームプリンター(商品名:Laser Jet P2015dn)を、帯電条件像露光量可変で作動するように改造を施して用いた。

0080

まず、温度23℃/湿度55%RHの常温常湿環境下で、電子写真感光体の支持体上端から100mmの位置における電子写真感光体の周方向平均電位において、暗部電位が−450V、明部電位が−170Vになるように帯電条件と像露光量を調整した。電位設定の際の円筒状の電子写真感光体の表面電位の測定は、カートリッジを改造し、現像位置に電位プローブ(商品名:model6000B−8、トレック・ジャパン(株)製)を装着する。その後、円筒状の電子写真感光体の中央部の電位を表面電位計(商品名:model344、トレック・ジャパン(株)製)を使用して測定した。

0081

その後、同条件下で電子写真感光体の支持体上端から30mmの位置における明部電位を測定し、100mm位置における明部電位(−170V)との差を測定し、電荷輸送層の膜厚ムラに伴う感度ムラを評価した。評価結果を表1に示す。実施例の電子写真感光体は、比較例の電子写真感光体に対して電位差が小さく感度ムラの小さい感光体が得られていることが示されている。

0082

〔比較例2−1〜2−3の評価〕
実施例2−1と同様にして、比較例2−1〜2−3の電子写真感光体について感度評価を行った。評価結果を表1に示す。比較例2−1〜2−3の電子写真感光体は、実施例に対して感度ムラが大きいことが示されている。

実施例

0083

0084

1電子写真感光体
2 軸
3帯電手段
像露光光
5現像手段
6転写手段
7転写材
8 像定着手段
9クリーニング手段
10前露光光
11プロセスカートリッジ
12 案内手段

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