図面 (/)

技術 高い薬剤ロード量を有する抗体−薬剤コンジュゲート

出願人 ライナットニューロサイエンスコーポレイションファイザー・インク
発明者 パヴェルストラップキャサリーンアンネデラリアマグダレーナドリュウォルスカダヴィデルシアノフォレッティラッセルジョージダッシンデイヴッドルイスシェルトンアーヴィンドラジュパル
出願日 2015年4月23日 (6年1ヶ月経過) 出願番号 2015-088055
公開日 2015年11月24日 (5年6ヶ月経過) 公開番号 2015-209426
状態 特許登録済
技術分野 生物学的材料の調査,分析 医薬品製剤 微生物による化合物の製造 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 化合物または医薬の治療活性 ペプチド又は蛋白質
主要キーワード 光学式記憶ディスク 平衡化ステップ 最大期 モル濃度比率 一般常識 一変形形態 メイングループ 活性パラメーター
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年11月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

高い薬剤ロード量を有する抗体−薬剤コンジュゲートを作製する方法および使用する方法の提供。

解決手段

高い薬剤−抗体比率(DAR)を有するトランスグルタミナーゼ介在性の抗体−薬剤コンジュゲートであって、1)グルタミン含有タグ、内因性グルタミン、および/または抗体の操作もしくは操作されたトランスグルタミナーゼによって(例えば、基質特異性の変化によって)反応性にされた内因性グルタミンと、2)アミンドナー単位、リンカーおよび作用物質部分を含むアミンドナー物質とを含み、DARが少なくとも約5である、抗体−薬剤コンジュゲート。

概要

背景

抗体療法は、癌および免疫疾患などの様々な障害を有する患者における、標的化された治療的処置を提供し、したがって、生物学的リサーチにおいて重要な役割を有する。抗体−薬剤コンジュゲートADC)を含む、標的化された抗体療法の種々のアプローチが探求されている。例えば、Doroninaら、Bioconj.Chem.19:1960〜1963(2008)、およびJunutulaら、Nat.Biotechnol.26:925〜932(2008)を参照されたい。

抗体−薬剤コンジュゲート(すなわち、イムノコンジュゲート)の場合、細胞傷害性分子(薬剤)は一般に、腫瘍への薬剤部分の標的化された局所送達のために抗体に連結またはコンジュゲートされる。ADCの従来のコンジュゲート方法は、リジン側鎖のアミンを介する、または鎖間ジスルフィド結合還元することによって活性化されたシステインスルフヒドリル基を介する、化学修飾を含む。ADCETRIS(登録商標)(ブレツキシマブベドチン)およびKADCYLA(登録商標)(ado−トラスツズマブエムタンシン)は、これらの従来の方法を用いたADCの2つの例である。例えば、Tanakaら、FEBSLetters 579:2092〜2096(2005)、およびStrop、Bioconj.Chem.、(印刷中)(2014)を参照されたい。従来のADCコンジュゲーション方法は、変動し得る安全性プロフィール、有効性およびクリアランス速度を有する、非特異的位置に結合した様々な数の薬剤の異種混合物を生じる傾向がある。例えば、Wangら、Protein Sci.14:2436〜2446(2005)、ならびにFirerおよびGellerman、J. of Hematology & Oncology、5:70(2012)を参照されたい。抗体1つ当たり2つ〜4つの薬剤を有するADCは、インビボでの有効性、耐容性および薬物動態に関して、より高密度にロードされている(例えば、抗体1つ当たり4つを超える薬剤がロードされている)コンジュゲートよりも一般に優れており、より高い治療指数をもたらすことが報告されている。例えば、Hamblettら、Clinical Cancer Research、10:7063〜7070(2004)を参照されたい。

抗体−薬剤コンジュゲートの作製にトランスグルタミナーゼを用いる酵素的アプローチもまた、最近探求されている。トランスグルタミナーゼ(EC2.3.2.13;タンパク質グルタミンガンマ−グルタミルトランスフェラーゼ;タンパク質−グルタミン:アミンγ−グルタミルトランスフェラーゼ、CAS80146−85−6)は、第一級アミンへのアシル付加を触媒する酵素ファミリーに属し、ここで、ペプチド結合したγ−グルタミル残基のガンマカルボキサミド基アシルドナーであり、第一級アミンはアシルアクセプターおよびアミンドナーである。トランスグルタミナーゼを用いる抗体と薬剤のコンジュゲーションは、高い選択性、単純な反応手順および穏やかな反応条件という利点をもたらす。例えば、Stropら、Chemistry & Biology、20:161〜167(2013)、およびFariasら、Bioconj.Chem.25(2):240〜250(2014)を参照されたい。US2013/0230543およびUS2013/0122020は、抗体と低分子とのトランスグルタミナーゼ介在性の部位特異的なコンジュゲーションを記載している。

本願において引用される全ての刊行物、特許、および特許出願は、それぞれの個別の刊行物、特許、および特許出願が参照することによってそのように組み込まれることが具体的におよび個別に示されるかのように、同程度に全ての目的で、参照することによってその全体が本明細書に組み込まれる。限定はしないが定義された用語、用語の使用、記載された技術などを含む、組み込まれた文献および類似の材料の1つまたは複数が、本願と異なるかまたは矛盾する場合、本願が優先される。

概要

高い薬剤ロード量を有する抗体−薬剤コンジュゲートを作製する方法および使用する方法の提供。高い薬剤−抗体比率(DAR)を有するトランスグルタミナーゼ介在性の抗体−薬剤コンジュゲートであって、1)グルタミン含有タグ、内因性グルタミン、および/または抗体の操作もしくは操作されたトランスグルタミナーゼによって(例えば、基質特異性の変化によって)反応性にされた内因性グルタミンと、2)アミンドナー単位、リンカーおよび作用物質部分を含むアミンドナー物質とを含み、DARが少なくとも約5である、抗体−薬剤コンジュゲート。

目的

本発明は、式:抗体−(T−(X−Y−Za)b)c[式中、Tは、1)特異的部位で操作されたグルタミン含有タグ、2)内因性グルタミン、および/または3)抗体の操作もしくは操作されたトランスグルタミナーゼによって反応性にされた内因性グルタミンであり、Xはアミンドナー単位であり、Yはリンカーであり、Zは作用物質部分であり、X−Y−Zは、グルタミン含有タグ、内因性グルタミンおよび/または反応性の内因性グルタミンに部位特異的にコンジュゲートしているアミンドナー物質であり、aは1〜6の整数であり、bは1〜6の整数であり、cは1〜20の整数であり、a、bおよびcの積(薬剤−抗体比率)は少なくとも約5である]を含むADCを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

式抗体−(T−(X−Y−Za)b)c[式中、Tは、1)特異的部位で操作されたグルタミン含有タグ、2)内因性グルタミン、および/または3)抗体の操作もしくは操作されたトランスグルタミナーゼによって反応性にされた内因性グルタミンであり、Xはアミンドナー単位であり、Yはリンカーであり、Zは作用物質部分であり、X−Y−Zは、グルタミン含有タグ、内因性グルタミンおよび/または反応性の内因性グルタミンに部位特異的にコンジュゲートしているアミンドナー物質であり、aは1〜6の整数であり、bは1〜6の整数であり、cは1〜20の整数であり、a、bおよびcの積(薬剤−抗体比率)は少なくとも約5である]を含む抗体−薬剤コンジュゲート。

請求項2

請求項3

Tが、少なくとも1つの内因性グルタミンまたは反応性の内因性グルタミンを含む、請求項1または2に記載のコンジュゲート。

請求項4

反応性の内因性グルタミンが、脱グリコシル化によってまたは抗体の別のアミノ酸アミノ酸修飾によって反応性にされている、請求項1から3のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項5

別のアミノ酸修飾が、297位(EUナンバリングスキーム)における置換である、請求項4に記載のコンジュゲート。

請求項6

297位における置換が、アスパラギン(N)からグルタミン(Q)への置換またはNからアラニン(A)への置換である、請求項5に記載のコンジュゲート。

請求項7

抗体が、K222位、K340位および/またはK370位に第2のアミノ酸修飾をさらに含む、請求項5に記載のコンジュゲート。

請求項8

第2のアミノ酸修飾が、リジンからアルギニンへの置換である、請求項7に記載のコンジュゲート。

請求項9

アミンドナー物質が、1)軽鎖重鎖または軽鎖および重鎖の両方のいずれかのカルボキシル末端、2)軽鎖、重鎖または軽鎖および重鎖の両方のいずれかのアミノ末端、ならびに3)S60〜R61、R108、T135、S160、S168、S190〜S192、P189〜S192、G200〜S202、K222〜T225、K222〜T223、T223、L251〜S254、M252〜I253、E294〜N297、E293〜N297、N297、および/またはG385からなる群から選択される抗体の少なくとも1つまたは複数の位置でグルタミン含有タグに部位特異的にコンジュゲートしており、グルタミン含有タグが、抗体に挿入されているか、または抗体中の1つもしくは複数の内因性アミノ酸と置き換わっている、請求項1から8のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項10

a)N297Q位およびK222R位でのアミノ酸置換であって、アミンドナー物質が、295位の内因性グルタミンおよび297位の置換グルタミンに部位特異的にコンジュゲートしているアミノ酸置換と、b)1つまたは複数のグルタミン含有タグであって、アミンドナー物質が、抗体軽鎖のカルボキシル末端のグルタミン含有タグ(1つまたは複数)に部位特異的にコンジュゲートしているグルタミン含有タグとを含み、薬剤−抗体比率が約5〜7である、請求項8に記載のコンジュゲート。

請求項11

アミンドナー物質が、S60〜R61、R108、T135、S160、S168、S190〜S192、P189〜S192、G200〜S202、K222〜T225、K222〜T223、T223、L251〜S254、M252〜I253、E294〜N297、E293〜N297、N297およびG385からなる群から選択される1つまたは複数の位置でグルタミン含有タグに部位特異的にさらにコンジュゲートしており、グルタミン含有タグが、抗体に挿入されているか、または抗体中の1つもしくは複数の内因性アミノ酸と置き換わっており、薬剤−抗体比率が少なくとも約6である、請求項10に記載のコンジュゲート。

請求項12

アミンドナー物質が、抗体重鎖のカルボキシル末端のグルタミン含有タグに部位特異的にさらにコンジュゲートしており、薬剤−抗体比率が約6〜9である、請求項10に記載のコンジュゲート。

請求項13

アミンドナー物質が、抗体重鎖中のアミノ酸位置T135の後に挿入されたグルタミン含有タグに部位特異的にさらにコンジュゲートしており、薬剤−抗体比率が約6〜9である、請求項10に記載のコンジュゲート。

請求項14

アミンドナー物質が、抗体軽鎖のアミノ酸位置G200〜S202でグルタミン含有タグに部位特異的にさらにコンジュゲートしており、内因性アミノ酸残基がグルタミン含有タグに置き換えられており、薬剤−抗体比率が約6〜11である、請求項10または13に記載のコンジュゲート。

請求項15

a)抗体軽鎖のカルボキシル末端で、b)抗体重鎖のアミノ酸位置T135の後で、およびc)抗体軽鎖のアミノ酸位置G200〜S202でグルタミン含有タグに部位特異的にコンジュゲートしているアミンドナー物質を含み、内因性アミノ酸残基がグルタミン含有タグに置き換えられており、薬剤−抗体比率が約5〜7である、請求項8に記載のコンジュゲート。

請求項16

グルタミン含有タグが、Q、LQG、LLQGG(配列番号1)、LLQG(配列番号2)、LSLSQG(配列番号3)、GGGLLQGG(配列番号4)、GLLQG(配列番号5)、LLQ、GSPLAQSHGG(配列番号6)、GLLQGGG(配列番号7)、GLLQGG(配列番号8)、GLLQ(配列番号9)、LLQLLQGA(配列番号10)、LLQGA(配列番号11)、LLQYQGA(配列番号12)、LLQGSG(配列番号13)、LLQYQG(配列番号14)、LLQLLQG(配列番号15)、SLLQG(配列番号16)、LLQLQ(配列番号17)、LLQLLQ(配列番号18)、LLQGR(配列番号19)、LLQGPP(配列番号20)、LLQGPA(配列番号21)、GGLLQGPP(配列番号22)、GGLLQGA(配列番号23)、LLQGPGK(配列番号25)、LLQGPG(配列番号26)、LLQGP(配列番号27)、LLQP(配列番号28)、LLQPGK(配列番号29)、LLQAPGK(配列番号30)、LLQGAPG(配列番号31)、LLQGAP(配列番号32)、およびLLQLQG(配列番号36)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1から15のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項17

グルタミン含有タグが、LLQGA(配列番号11)、LQG、GGLLQGA(配列番号23)、LLQGPA(配列番号21)、LLQGPP(配列番号20)、GGLLQGPP(配列番号22)、LLQGSG(配列番号13)、LLQG(配列番号2)、LLQYQG(配列番号14)、LLQLLQG(配列番号15)、LLQLQG(配列番号36)、LLQLLQ(配列番号18)、LLQLQ(配列番号17)、LLQGR(配列番号19)、LLQYQGA(配列番号12)、SLLQG(配列番号16)、またはLLQLLQGA(配列番号10)である、請求項16に記載のコンジュゲート。

請求項18

アミンドナー単位−リンカー(X−Y)が、直鎖状または分岐鎖状である、請求項1に記載のコンジュゲート。

請求項19

アミンドナー単位−リンカー(X−Y)が、Ac−Lys−Gly(アセチル−リジン−グリシン)、アミノカプロン酸、Ac−Lys−β−Ala(アセチル−リジン−β−アラニン)、アミノ−PEG2(ポリエチレングリコール)−C2、アミノ−PEG3−C2、アミノ−PEG6−C2、Ac−Lys−Val−Cit−PABC(アセチル−リジン−バリンシトルリン−p−アミノベンジルオキシカルボニル)、アミノ−PEG6−C2−Val−Cit−PABC、アミノ−PEG3−C2−Val−Cit−PABC、アミノカプロイル−Val−Cit−PABC、[(3R,5R)−1−{3−[2−(2−アミノエトキシエトキシプロパノイルピペリジン−3,5−ジイルビス−Val−Cit−PABC、[(3S,5S)−1−{3−[2−(2−アミノエトキシ)エトキシ]プロパノイル}ピペリジン−3,5−ジイル]ビス−Val−Cit−PABC、プトレシンおよびAc−Lys−プトレシンからなる群から選択される、請求項18に記載のコンジュゲート。

請求項20

作用物質部分が、細胞傷害物質である、請求項1に記載のコンジュゲート。

請求項21

請求項22

アミンドナー物質が、Alexa488カダベリン、5−FITCカダベリン、Alexa647カダベリン、Alexa350カダベリン、5−TAMRAカダベリン、5−FAMカダベリン、SR101カダベリン、5,6−TAMRAカダベリン、5−FAMリジン、Ac−LysGly−MMAD、アミノ−PEG3−C2−MMAD、アミノ−PEG6−C2−MMAD、アミノ−PEG3−C2−アミノ−ノナノイル−MMAD、アミノカプロイル−Val−Cit−PABC−MMAD、アミノ−PEG3−C2−Val−Cit−PABC−MMAD、アミノ−PEG6−C2−Val−Cit−PABC−MMAD、Ac−Lys−Val−Cit−PABC−MMAD、アミノカプロイル−MMAD、Ac−Lys−β−Ala−MMAD、アミノ−PEG2−C2−MMAE、アミノカプロイル−MMAE、アミノ−PEG3−C2−MMAE、アミノカプロイル−MMAF、アミノカプロイル−Val−Cit−PABC−MMAE、アミノ−PEG−6−C2−Val−Cit−PABC−MMAE、Ac−Lys−Val−Cit−PABC−MMAE、アミノカプロイル−Val−Cit−PABC−MMAF、アミノ−PEG−6−C2−Val−Cit−PABC−MMAF、Ac−Lys−Val−Cit−PABC−MMAF、アミノ−PEG6−C2−Val−Cit−PABC−0101、Ac−Lys−Val−Cit−PABC−0101、プトレシニル−ゲルダナマイシン、Ac−Lys−プトレシニル−ゲルダナマイシン、アミノカプロイル−3377、アミノ−PEG6−C2−3377、アミノカプロイル−0131、アミノ−PEG6−C2−0131、アミノカプロイル−0121、アミノ−PEG6−C2−0121、[(3R,5R)−1−{3−[2−(2−アミノエトキシ)エトキシ]プロパノイル}ピペリジン−3,5−ジイル]ビス−Val−Cit−PABC−MMAD、[(3R,5R)−1−{3−[2−(2−アミノエトキシ)エトキシ]プロパノイル}ピペリジン−3,5−ジイル]ビス−Val−Cit−PABC−MMAE、2−アミノエトキシ−PEG6−NODAGA、およびN2アセチル−L−リシル−L−バリル−N5−カルバモイル−N−[4−({[(2−{[(3R,5S,7R,8R)−8−ヒドロキシ−7−{(1E,3E)−5−[(2S,3S,5R,6R)−5−{[(2Z,4S)−4−ヒドロキシペンタ−2−エノイル]アミノ}−3,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]−3−メチルペンタ−1,3−ジエン−1−イル}−1,6−ジオキサスピロ[2.5]オクタ−5−イル]アセチル}ヒドラジニルカルボニルオキシメチルフェニル]−L−オルニチンアミドからなる群から選択される、請求項1から18のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項23

請求項1から22のいずれか1項に記載のコンジュゲートと、薬学的に許容できる賦形剤とを含む医薬組成物

請求項24

請求項1から22のいずれか1項に記載の複数のコンジュゲートを含む医薬組成物であって、平均薬剤−抗体比率が少なくとも約5.0である、医薬組成物。

請求項25

複数の抗体−薬剤コンジュゲートを含む医薬組成物であって、少なくとも1種の抗体−薬剤コンジュゲートが、請求項1から22のいずれか1項に記載のコンジュゲートであり、平均薬剤−抗体比率が少なくとも約4.1である、医薬組成物。

請求項26

それを必要としている対象において癌を治療する方法であって、請求項23から25のいずれか1項に記載の医薬組成物の有効量を対象に投与するステップを含む、方法。

請求項27

それを必要としている対象において腫瘍成長または進行を阻害する方法であって、請求項23から25のいずれか1項に記載の医薬組成物の有効量を対象に投与するステップを含む、方法。

請求項28

癌を患っている疑いがある対象において癌を診断する方法であって、a)対象の試料を請求項1に記載のコンジュゲートと、コンジュゲートと癌関連タンパク質との結合をもたらす条件下で接触させるステップと、b)癌関連タンパク質へのコンジュゲートの結合を測定するステップとを含む、方法。

請求項29

請求項1に記載のコンジュゲートを調製するための方法であって、a)抗体およびグルタミン含有タグ;ならびに/または内因性グルタミンおよび/もしくは反応性の内因性グルタミンを有する抗体を含む抗体−T分子を提供するステップと、b)アミンドナー物質をトランスグルタミナーゼの存在下において抗体−T分子と接触させるステップと、c)抗体−Tをアミンドナー物質に共有結合によって連結させて、抗体−薬剤コンジュゲートを形成するステップとを含む、方法。

請求項30

コンジュゲートが、少なくとも約51%のコンジュゲーション効率を有する、請求項29に記載の方法。

請求項31

トランスグルタミナーゼが、微生物トランスグルタミナーゼ、精製トランスグルタミナーゼまたは操作されたトランスグルタミナーゼである、請求項29に記載の方法。

請求項32

精製ステップをさらに含み、コンジュゲートがクロマトグラフィーステップによって精製される、請求項29に記載の方法。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本出願は、いずれも参照により全体として本明細書中に組み込まれている、2014年4月25日に出願した米国仮出願第61/984,645号、2014年7月24日に出願した米国仮出願第62/028,731号、2015年1月15日に出願した米国仮出願第62/103,999号および2015年4月14日に出願した米国仮出願第62/147,293号の利益を請求する。

0002

配列表の参照
本出願は、EFS−Webを介した電子出願であり、電子的に提出された.txt形式の配列表を含む。.txtファイルは、2015年4月9日に作製された「PC7207805SEQLISTING_ST25.txt」と題する、9KBのサイズの配列表を含む。この.txtファイルに含まれる配列表は、明細書の一部であり、参照により全体として本明細書中に組み込まれている。

0003

本発明は一般に、高い薬剤−抗体比率(DAR)を有するトランスグルタミナーゼ介在性の抗体−薬剤コンジュゲートであって、1)グルタミン含有タグ、内因性グルタミンおよび/または抗体の操作もしくは操作されたトランスグルタミナーゼによって(例えば、基質特異性の変化によって)反応性にされた内因性グルタミンと、2)アミンドナー単位、リンカーおよび作用物質部分を含むアミンドナー物質とを含む、抗体−薬剤コンジュゲートに関する。本発明はまた、このような抗体−薬剤コンジュゲートの作製方法および使用方法に関する。

背景技術

0004

抗体療法は、癌および免疫疾患などの様々な障害を有する患者における、標的化された治療的処置を提供し、したがって、生物学的リサーチにおいて重要な役割を有する。抗体−薬剤コンジュゲート(ADC)を含む、標的化された抗体療法の種々のアプローチが探求されている。例えば、Doroninaら、Bioconj.Chem.19:1960〜1963(2008)、およびJunutulaら、Nat.Biotechnol.26:925〜932(2008)を参照されたい。

0005

抗体−薬剤コンジュゲート(すなわち、イムノコンジュゲート)の場合、細胞傷害性分子(薬剤)は一般に、腫瘍への薬剤部分の標的化された局所送達のために抗体に連結またはコンジュゲートされる。ADCの従来のコンジュゲート方法は、リジン側鎖のアミンを介する、または鎖間ジスルフィド結合還元することによって活性化されたシステインスルフヒドリル基を介する、化学修飾を含む。ADCETRIS(登録商標)(ブレツキシマブベドチン)およびKADCYLA(登録商標)(ado−トラスツズマブエムタンシン)は、これらの従来の方法を用いたADCの2つの例である。例えば、Tanakaら、FEBSLetters 579:2092〜2096(2005)、およびStrop、Bioconj.Chem.、(印刷中)(2014)を参照されたい。従来のADCコンジュゲーション方法は、変動し得る安全性プロフィール、有効性およびクリアランス速度を有する、非特異的位置に結合した様々な数の薬剤の異種混合物を生じる傾向がある。例えば、Wangら、Protein Sci.14:2436〜2446(2005)、ならびにFirerおよびGellerman、J. of Hematology & Oncology、5:70(2012)を参照されたい。抗体1つ当たり2つ〜4つの薬剤を有するADCは、インビボでの有効性、耐容性および薬物動態に関して、より高密度にロードされている(例えば、抗体1つ当たり4つを超える薬剤がロードされている)コンジュゲートよりも一般に優れており、より高い治療指数をもたらすことが報告されている。例えば、Hamblettら、Clinical Cancer Research、10:7063〜7070(2004)を参照されたい。

0006

抗体−薬剤コンジュゲートの作製にトランスグルタミナーゼを用いる酵素的アプローチもまた、最近探求されている。トランスグルタミナーゼ(EC2.3.2.13;タンパク質−グルタミン:ガンマ−グルタミルトランスフェラーゼ;タンパク質−グルタミン:アミンγ−グルタミルトランスフェラーゼ、CAS80146−85−6)は、第一級アミンへのアシル付加を触媒する酵素ファミリーに属し、ここで、ペプチド結合したγ−グルタミル残基のガンマカルボキサミド基アシルドナーであり、第一級アミンはアシルアクセプターおよびアミンドナーである。トランスグルタミナーゼを用いる抗体と薬剤のコンジュゲーションは、高い選択性、単純な反応手順および穏やかな反応条件という利点をもたらす。例えば、Stropら、Chemistry & Biology、20:161〜167(2013)、およびFariasら、Bioconj.Chem.25(2):240〜250(2014)を参照されたい。US2013/0230543およびUS2013/0122020は、抗体と低分子とのトランスグルタミナーゼ介在性の部位特異的なコンジュゲーションを記載している。

0007

本願において引用される全ての刊行物、特許、および特許出願は、それぞれの個別の刊行物、特許、および特許出願が参照することによってそのように組み込まれることが具体的におよび個別に示されるかのように、同程度に全ての目的で、参照することによってその全体が本明細書に組み込まれる。限定はしないが定義された用語、用語の使用、記載された技術などを含む、組み込まれた文献および類似の材料の1つまたは複数が、本願と異なるかまたは矛盾する場合、本願が優先される。

0008

米国仮出願第61/984,645号
米国仮出願第62/028,731号
米国仮出願第62/103,999号
米国仮出願第62/147,293号
US20130230543
US2013/0122020
米国特許第4,816,567号
米国特許第6,737,056号
米国特許第5,500,362号
米国特許第5,821,337号
米国特許第5,663,149号
米国特許出願公開第2013/0129753号
PCT/IB2015/050280
WO98/52976
WO00/34317

先行技術

0009

Doroninaら、Bioconj.Chem.19:1960〜1963(2008)
Junutulaら、Nat.Biotechnol.26:925〜932(2008)
Tanakaら、FEBSLetters 579:2092〜2096(2005)
Strop、Bioconj.Chem.、(印刷中)(2014)
Wangら、Protein Sci.14:2436〜2446(2005)
FirerおよびGellerman、J. of Hematology & Oncology、5:70(2012)
Hamblettら、Clinical Cancer Research、10:7063〜7070(2004)
Stropら、Chemistry & Biology、20:161〜167(2013)
Fariasら、Bioconj.Chem.25(2):240〜250(2014)
Sambrook J.& Russell D.Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第3版、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、N.Y.(2000)
Ausubelら、Short Protocols in Molecular Biology:A Compendium of Methodsfrom Current Protocols in Molecular Biology、Wiley,John & Sons,Inc.(2002)
HarlowおよびLane Using Antibodies:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、N.Y.(1998)
Coliganら、Short Protocols in Protein Science、Wiley,John & Sons,Inc.(2003)
Songsivilai & Lachmann、Clin.Exp.Immunol.79:315〜321(1990)
Kostelnyら、J.Immunol.148:1547〜1553(1992)
Stropら、J.Mol.Biol.420(3):204〜219(2012)
Morrisonら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:6851〜6855(1984)
Jonesら、Nature 321:522〜525(1986);Riechmannら、Nature 332:323〜329(1988)
Presta、Curr.Op.Struct.Biol.2:593〜596(1992)
VaswaniおよびHamilton、Ann.Allergy、Asthma & Immunol.1:105〜115(1998)
Harris、Biochem.Soc.Transactions 23:1035〜1038(1995)
HurleおよびGross、Curr.Op.Biotech.5:428〜433(1994)
Janewayら、ImmunoBiology:the immune system in health and disease、(Elsevier Science Ltd.、NY)(第4版、1999)
Bloomら、Protein Science(1997)、6:407〜415
Humphreysら、J.Immunol.Methods(1997)、209:193〜202
Kabatら、Sequences of Proteins of Immunological Interest、第5版.Public Health Service、National Institutes of Health、Bethesda、Md.、1991
Clynesら、1998、PNAS(USA)、95:652〜656
Gazzano−Santoroら、J.Immunol.Methods、202:163(1996)
RavetchおよびKinet、1991、Ann.Rev.Immunol.、9:457〜92
Capelら、1994、Immunomethods、4:25〜34
de Haasら、1995、J.Lab.Clin.Med.、126:330〜41
Nimmerjahnら、2005、Immunity 23:2〜4
Guyerら、1976、J.Immunol.、117:587
Kimら、1994、J.Immunol.、24:249
Edelmanら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、63(1):78〜85(1969)
Pettitら、Antimicrob. Agents Chemother.42:2961〜2965(1998)
BogerおよびJohnson、PNAS 92:3642〜3649(1995)
Remillardら、Science 189:1002〜1005(1975)
Remington’s Pharmaceutical Sciences、第22版(Mack Publishing Company、2012)
Alleyら、Bioconj.Chem.19(3):759〜765(2008)
Shenら、Nat.Biotechnol.30(2):184〜189(2012)

発明が解決しようとする課題

0010

課題を解決するための手段

0011

本発明は一般に、高い薬剤−抗体比率(DAR)を有するトランスグルタミナーゼ介在性の部位特異的な抗体−薬剤コンジュゲート(ADC)であって、1)グルタミン含有タグ、内因性グルタミン(すなわち、操作されていない天然グルタミン、例えば、可変ドメインCDRなどにおけるグルタミン)および/または抗体の操作もしくは操作されたトランスグルタミナーゼによって(例えば、基質特異性の変化によって)反応性にされた内因性グルタミンと、2)アミンドナー単位、リンカーおよび作用物質部分を含むアミンドナー物質とを含む、抗体−薬剤コンジュゲートに関する。本発明者らは、驚くべきことに、これらのより高ロードの部位特異的ADC(例えば、DARが少なくとも5以上)は、マレイミド連結を利用する従来のより高ロードのADCと比較して、インビボでの効力が高く、かつ非特異的なインビトロ細胞傷害性が少ないことを発見した。本発明者らは、これらのより高ロードの部位特異的ADCが、1)マウスにおいて、コンジュゲートしていない野生型抗体と類似した薬物動態プロフィールを有し、ラットにおいて、改善された薬物動態プロフィールを有し、2)同様にロードされた従来のADCと比較して同等の安全性プロフィールを維持することをさらに発見した。

0012

一態様において、本発明は、式:抗体−(T−(X−Y−Za)b)c[式中、Tは、1)特異的部位で操作されたグルタミン含有タグ、2)内因性グルタミン、および/または3)抗体の操作もしくは操作されたトランスグルタミナーゼによって反応性にされた内因性グルタミンであり、Xはアミンドナー単位であり、Yはリンカーであり、Zは作用物質部分であり、X−Y−Zは、グルタミン含有タグ、内因性グルタミンおよび/または反応性の内因性グルタミンに部位特異的にコンジュゲートしているアミンドナー物質であり、aは1〜6の整数であり、bは1〜6の整数であり、cは1〜20の整数であり、a、bおよびcの積(薬剤−抗体比率)は少なくとも約5である]を含むADCを提供する。

0013

いくつかの実施形態において、抗体−(T−(X−Y−Za)b)cのTは、少なくとも1つの内因性グルタミン(例えば、天然グルタミンまたは反応性の内因性グルタミン)を含む。いくつかの実施形態において、反応性の内因性グルタミンは、脱グリコシル化(例えば、酵素的脱グリコシル化)によってまたは抗体中の別のアミノ酸アミノ酸修飾(例えば、297位におけるアミノ酸置換、例えば、N297QまたはN297A(EUナンバリングスキーム))によって反応性にされる。

0014

いくつかの実施形態において、本発明におけるADC(例えば、トランスグルタミナーゼ介在性の、より高ロードのADC)の抗体は、K222位、K340位および/またはK370位に第2のアミノ酸修飾(例えば、K222R、K340Rおよび/またはK370R)をさらに含む。

0015

いくつかの実施形態において、ADCのアミンドナー物質(X−Y−Z)は、1)軽鎖重鎖または軽鎖および重鎖の両方のいずれかのカルボキシル末端、2)軽鎖、重鎖または軽鎖および重鎖の両方のいずれかのアミノ末端、ならびに3)S60〜R61、R108、T135、S160、S168、S190〜S192、P189〜S192、G200〜S202、K222〜T225、K222〜T223、T223、L251〜S254、M252〜I253、E294〜N297、E293〜N297、N297、および/またはG385(例えば、表1に列挙した通り)からなる群から選択される少なくとも1つまたは複数の位置でグルタミン含有タグに部位特異的にコンジュゲートしており、ここで、グルタミン含有タグは抗体に挿入されているか、または抗体中の1つもしくは複数の内因性アミノ酸と置き換わっている。

0016

いくつかの実施形態において、本発明のADCは、a)N297Q位およびK222R位でのアミノ酸置換であって、アミンドナー物質(X−Y−Z)が、295位の内因性グルタミンおよび297位の置換グルタミンに部位特異的にコンジュゲートしているアミノ酸置換と、b)1つまたは複数のグルタミン含有タグであって、アミンドナー物質が、抗体軽鎖のカルボキシル末端のグルタミン含有タグ(1つまたは複数)に部位特異的にコンジュゲートしているグルタミン含有タグとを含み、ここで、薬剤−抗体比率は約5〜7である。いくつかの実施形態において、アミンドナー物質が、S60〜R61、R108、T135、S160、S168、S190〜S192、P189〜S192、G200〜S202、K222〜T225、K222〜T223、T223、L251〜S254、M252〜I253、E294〜N297、E293〜N297、N297およびG385(例えば、表1に列挙した通りである)からなる群から選択される1つまたは複数の位置でグルタミン含有タグに部位特異的にさらにコンジュゲートしており、ここで、グルタミン含有タグは抗体に挿入されているか、または抗体中の1つもしくは複数の内因性アミノ酸と置き換わっており、薬剤−抗体比率は少なくとも約6である。例えば、いくつかの実施形態において、アミンドナー物質が、抗体重鎖中のアミノ酸位置T135の後に挿入されたグルタミン含有タグに部位特異的にさらにコンジュゲートしており、薬剤−抗体比率は約6〜9である。他の実施形態において、アミンドナー物質が、抗体軽鎖のアミノ酸位置G200〜S202でグルタミン含有タグに部位特異的にさらにコンジュゲートしており、ここで、内因性アミノ酸残基はグルタミン含有タグに置き換えられており、薬剤−抗体比率は約6〜11である。

0017

いくつかの実施形態において、本発明のADCは、a)抗体軽鎖のカルボキシル末端で、b)抗体重鎖のアミノ酸位置T135の後で、およびc)抗体軽鎖のアミノ酸位置G200〜S202でグルタミン含有タグに部位特異的にコンジュゲートしているアミンドナー物質を含み、ここで、内因性アミノ酸残基はグルタミン含有タグに置き換えられており、薬剤−抗体比率は約5〜7である。

0018

いくつかの実施形態において、アミンドナー物質(X−Y−Z)は、Alexa 488カダベリン、5−FITCカダベリン、Alexa 647カダベリン、Alexa 350カダベリン、5−TAMRAカダベリン、5−FAMカダベリン、SR101カダベリン、5,6−TAMRAカダベリン、5−FAMリジン、Ac−Lys−Gly(アセチル−リジン−グリシン)−MMAD、アミノ−PEG3−C2−MMAD、アミノ−PEG6−C2−MMAD、アミノ−PEG3−C2−アミノ−ノナノイル−MMAD、アミノカプロイル−Val−Cit−PABC−MMAD、アミノ−PEG3−C2−Val−Cit−PABC−MMAD、アミノ−PEG6−C2−Val−Cit−PABC−MMAD、Ac−Lys−Val−Cit−PABC(アセチル−リジン−バリンシトルリン−p−アミノベンジルオキシカルボニル)−MMAD、アミノカプロイル−MMAD、Ac−Lys−β−Ala−MMAD、アミノ−PEG2−C2−MMAE、アミノカプロイル−MMAE、アミノ−PEG3−C2−MMAE、アミノカプロイル−MMAF、アミノカプロイル−Val−Cit−PABC−MMAE、アミノ−PEG6−C2−Val−Cit−PABC−MMAE、Ac−Lys−Val−Cit−PABC−MMAE、アミノカプロイル−Val−Cit−PABC−MMAF、アミノ−PEG6−C2−Val−Cit−PABC−MMAF、Ac−Lys−Val−Cit−PABC−MMAF、アミノ−PEG6−C2−Val−Cit−PABC−0101、Ac−Lys−Val−Cit−PABC−0101、プトレシニルゲルダナマイシン、Ac−Lys−プトレシニル−ゲルダナマイシン、アミノカプロイル−3377、アミノ−PEG6−C2−3377、アミノカプロイル−0131、アミノ−PEG6−C2−0131、[(3R,5R)−1−{3−[2−(2−アミノエトキシエトキシプロパノイルピペリジン−3,5−ジイルビス−Val−Cit−PABC−MMAD、[(3R,5R)−1−{3−[2−(2−アミノエトキシ)エトキシ]プロパノイル}ピペリジン−3,5−ジイル]ビス−Val−Cit−PABC−MMAE、2−アミノエトキシ−PEG6−NODAGA、およびN2アセチル−L−リシル−L−バリル−N5−カルバモイル−N−[4({[(2{[(3R,5S,7R,8R)−8−ヒドロキシ−7{(1E,3E)−5−[(2S,3S,5R,6R)−5−{[(2Z,4S)−4−ヒドロキシペンタ−2−エノイル]アミノ}−3,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]−3−メチルペンタ−1,3−ジエン−1−イル}−1,6−ジオキサスピロ[2.5]オクタ−5−イル]アセチル}ヒドラジニルカルボニルオキシメチルフェニル]−L−オルニチンアミドからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、アミンドナー物質は、反応性アミンおよび作用物質部分を含む生体適合性ポリマーである。

0019

いくつかの実施形態において、アミンドナー単位−リンカー(X−Y)は、直鎖状または分岐鎖状である。いくつかの実施形態において、X−Yは、Ac−Lys−Gly、アミノカプロン酸、Ac−Lys−β−Ala、アミノ−PEG2−C2、アミノ−PEG3−C2、アミノ−PEG6−C2、Ac−Lys−Val−Cit−PABC、アミノ−PEG6−C2−Val−Cit−PABC、アミノカプロイル−Val−Cit−PABC、[(3R,5R)−1−{3−[2−(2−アミノエトキシ)エトキシ]プロパノイル}ピペリジン−3,5−ジイル]ビス−Val−Cit−PABC、[(3S,5S)−1−{3−[2−(2−アミノエトキシ)エトキシ]プロパノイル}ピペリジン−3,5−ジイル]ビス−Val−Cit−PABC、プトレシンおよびAc−Lys−プトレシンからなる群から選択される。

0020

いくつかの実施形態において、作用物質部分(Z)は、アントラサイクリンオーリスタチンカンプトセシンコンブレタスタチンドラスタチンデュオカルマイシンエンジイン、ゲルダナマイシン、インドリノ−ベンゾジアゼピン二量体マイタンシン、ピューロマイシンピロロベンゾジアゼピン二量体、タキサンビンカアルカロイドツブリシンヘミアスリンスプリセオスタチン、プラジエライド、およびそれらの立体異性体アイソスター類似体または誘導体から選択される細胞傷害物質である。

0021

別の態様において、本発明は、本明細書中に記載する複数のより高ロードのADCを含む医薬組成物であって、平均薬剤−抗体比率が少なくとも約5.0である医薬組成物を提供する。一変形形態において、複数のADCを含む医薬組成物であって、少なくとも1種のADCが本明細書中に記載するより高ロードのADCであり、平均薬剤−抗体比率が少なくとも約4.1である医薬組成物が提供される。別の変形形態において、本発明は、本明細書中に記載するより高ロードのADCと薬学的に許容できる賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。

0022

別の態様において、本発明は、本明細書中に記載するADCを調製するための方法であって、a)抗体およびグルタミン含有タグ;内因性グルタミンを有する抗体;ならびに/または反応性の内因性グルタミンを有する抗体を含む抗体−T分子を提供するステップと、b)アミンドナー単位、リンカーおよび作用物質部分(X−Y−Z)を含むアミンドナー物質をトランスグルタミナーゼの存在下において抗体−T分子と接触させるステップと、c)抗体−Tをアミンドナー物質に共有結合によって連結させて、抗体−薬剤コンジュゲートを形成するステップとを含む方法を提供する。いくつかの実施形態において、コンジュゲートは、少なくとも約51%のコンジュゲーション効率を有する。

0023

いくつかの実施形態において、本明細書中において提供する方法は、ADCをクロマトグラフィーステップによって精製する精製ステップをさらに含む。

0024

いくつかの実施形態において、トランスグルタミナーゼは、微生物トランスグルタミナーゼ、精製トランスグルタミナーゼまたは操作されたトランスグルタミナーゼである。

0025

別の態様において、本発明は、それを必要としている対象において癌を治療する方法であって、本明細書中に記載するADCを含む医薬組成物の有効量を対象に投与するステップを含む方法を提供する。

0026

別の態様において、本発明は、それを必要としている対象において腫瘍の成長または進行を阻害する方法であって、本明細書中に記載するADCを含む医薬組成物の有効量を対象に投与するステップを含む方法を提供する。

0027

別の態様において、本発明は、癌を患っている疑いがある対象において癌を診断する方法であって、a)対象の試料を本明細書中に記載するADCと、ADCと癌関連タンパク質との結合をもたらす条件下で接触させるステップと、b)癌関連タンパク質へのADCの結合を測定するステップとを含む方法を提供する。

0028

いくつかの実施形態において、本明細書中に記載するADC中の抗体は、モノクローナル抗体ポリクローナル抗体ヒト抗体ヒト化抗体キメラ抗体二重特異性抗体ミニボディダイアボディまたは抗体断片である。

0029

いくつかの実施形態において、本明細書中に記載するADC中のグルタミン含有タグは、Q、LQG、LLQGG(配列番号1)、LLQG(配列番号2)、LSLSQG(配列番号3)、GGGLLQGG(配列番号4)、GLLQG(配列番号5)、LLQ、GSPLAQSHGG(配列番号6)、GLLQGGG(配列番号7)、GLLQGG(配列番号8)、GLLQ(配列番号9)、LLQLLQGA(配列番号10)、LLQGA(配列番号11)、LLQYQGA(配列番号12)、LLQGSG(配列番号13)、LLQYQG(配列番号14)、LLQLLQG(配列番号15)、SLLQG(配列番号16)、LLQLQ(配列番号17)、LLQLLQ(配列番号18)、LLQGR(配列番号19)、LLQGPP(配列番号20)、LLQGPA(配列番号21)、GGLLQGPP(配列番号22)、GGLLQGA(配列番号23)、LLQGPGK(配列番号25)、LLQGPG(配列番号26)、LLQGP(配列番号27)、LLQP(配列番号28)、LLQPGK(配列番号29)、LLQAPGK(配列番号30)、LLQGAPG(配列番号31)、LLQGAP(配列番号32)、およびLLQLQG(配列番号36)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。

図面の簡単な説明

0030

従来の方法でコンジュゲートされたDAR7.2のADCと比較した、標的発現が高いBxPC3細胞における、DARの増加に伴う部位特異的ADCの細胞傷害性を示すグラフである。m7E6は、抗Trop2(M1S1、GA733−1、EGP−1またはTACSTD2としても知られるトロホブラスト細胞表面抗原2)抗体であり、H7c、L11b、TG6およびLCQ04は、グルタミン含有トランスグルタミナーゼタグおよび抗体中のこのようなタグの位置を表し(表1を参照されたい);N297Qは、Trop2抗体の297位でのNからQへのアミノ酸置換を表し;K222Rは、Trop2抗体の222位でのKからRへのアミノ酸置換を表し;マレイミドは、システインコンジュゲーションを介する従来のコンジュゲーション方法を表す。これらの略語は、本明細書中に記載する全ての他の図にも適用される。
従来の方法でコンジュゲートされたDAR7.2のADCと比較した、標的発現が中程度のColo205細胞における、DARの増加に伴う部位特異的ADCの細胞傷害性を示すグラフである。
従来の方法でコンジュゲートされたDAR7.2のADCと比較した、標的発現が低いCF−PAC1細胞における、DARの増加に伴う部位特異的ADCの細胞傷害性を示すグラフである。
従来の方法でコンジュゲートされたDAR7.2のADCと比較した、標的発現がないSW620細胞における、DARの増加に伴う部位特異的ADCの非特異的な細胞傷害性を示すグラフである。
従来の方法でコンジュゲートされた、同様なDARを有するADCと比較した、標的発現が中等度のColo205細胞における、本発明のより高ロードの部位特異的ADCの細胞傷害性を示すグラフである。
従来の方法でコンジュゲートされたDAR7.2のADCと比較した、Colo205異種移植モデルでの長期腫瘍静止の誘発における、本発明のより高ロードの部位特異的ADCの有効性を示すグラフである。
従来の方法でコンジュゲートされた、同様なDARを有するADCと比較した、Colo205異種移植モデルでの長期腫瘍静止の誘発における、本発明のより高ロードの部位特異的ADCの有効性を示すグラフである。
図8A、図8B:コンジュゲートしていない野生型抗体および同様なDARを有する従来のADCと比較した、本発明のより高ロードの部位特異的ADCの、マウスおよびラットにおけるPKプロフィールを示すグラフである。
図8C、図8D:コンジュゲートしていない野生型抗体および同様なDARを有する従来のADCと比較した、本発明のより高ロードの部位特異的ADCの、マウスおよびラットにおけるPKプロフィールを示すグラフである。
図8E、図9F:コンジュゲートしていない野生型抗体および同様なDARを有する従来のADCと比較した、本発明のより高ロードの部位特異的ADCの、マウスおよびラットにおけるPKプロフィールを示すグラフである。
図8G、図8H:コンジュゲートしていない野生型抗体および同様なDARを有する従来のADCと比較した、本発明のより高ロードの部位特異的ADCの、マウスおよびラットにおけるPKプロフィールを示すグラフである。
コンジュゲーション部位の種々の組み合わせでのDARが7.76および7.7の、本発明のより高ロードの部位特異的ADCのラットにおけるPKプロフィールを示すグラフである。
C57B1/6マウスにおけるより高ロードのADCの毒性を示すグラフである。図10Aは、200mg/kgで投与された、DAR7.8の従来の方法でコンジュゲートされたADCおよびDAR7.76の部位特異的ADCの毒性動態を示す。図10Bは、DAR5.85およびDAR7.71のより高ロードの部位特異的ADC、ならびにDAR7.8の従来の方法でコンジュゲートされたADCを200mg/kgで投与されたマウスの体重増加を示す。
図10Cは、高ロードの部位特異的(SS)ADC「DAR6」(m7E6 N297Q/K222R/LCQ04アミノ−PEG6−C2−MMAD;DAR 5.85)、およびSS「DAR8」(m7E6 N297Q/K222R/LCQ04/H7cアミノ−PEG6−C2−MMAD;DAR 7.76)、ならびに従来のADC「Cys DAR8」(m7E6マレイミドPEG6−C2−MMAD;DAR7.8)を200mg/kgで投与されたマウスから14日目に得た試料からの、臨床病理パラメーターを示す。
図10Dは、高ロードの部位特異的(SS)ADC「DAR6」(m7E6 N297Q/K222R/LCQ04アミノ−PEG6−C2−MMAD;DAR 5.85)、およびSS「DAR8」(m7E6 N297Q/K222R/LCQ04/H7cアミノ−PEG6−C2−MMAD;DAR 7.76)、ならびに従来のADC「Cys DAR8」(m7E6マレイミドPEG6−C2−MMAD;DAR7.8)を200mg/kgで投与されたマウスから14日目に得た試料からの、肝臓酵素活性パラメーターを示す。AP、ASTおよびALTはそれぞれ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼアラニントランスアミナーゼおよびアルカリホスファターゼを表す。
WT(m7E6−非コンジュゲート)、SS DAR2(LC)(部位特異的m7E6 LCQ04アミノ−PEG6−C2−MMAD)、SS DAR4(m7E6 N297Q/K222Rアミノ−PEG6−C2−MMAD)、SS DAR6(m7E6 N297Q/K222R/LCQ04アミノ−PEG6−C2−MMAD)、SS DAR8(m7E6 N297Q/K222R/LCQ04/H7cアミノ−PEG6−C2−MMAD)およびCys DAR8(m7E6マレイミドPEG6−C2−MMAD)を含む様々なADCにおける標的/IgG相互作用動態解析を示すグラフである。各パネルは、1.2、3.7、11、33および100nMの標的(ヒトTrop2)濃度を用いた、所与のIgGの網羅的解析を示す。黒線は、測定データを示し、赤線は全体的適合を示し;残差が、各オーバレイプロットの下に示されている。
マウスのインビボ試料からの質量分析によるリンカーおよび/またはペイロードの安定性分析を示すグラフである。図は、リンカー安定性図12(a))、薬剤安定性(図12(b);コンジュゲートしているMMADC末端安定性)、およびリンカー−薬剤組み合わせの安定性(図12(c))を、DAR8の従来の方法でコンジュゲートされたADCとDAR6およびDAR8の高ロードの部位特異的ADCとの間で比較する。「Cys DAR8」は、m7E6マレイミドPEG6−C2−MMADを表し;「SS DAR6」は、m7E6 N297Q/K222R/LCQ04アミノ−PEG6−C2−MMADを表し;SS「DAR8_1」は、m7E6 N297Q/K222R/LCQ04/H7cアミノ−PEG6−C2−MMADを表す。
様々な抗体濃度における、種々の時点で測定された、従来の方法でコンジュゲートされたADC(「Cys DAR8」:m7E6マレイミドPEG6−C2−MMAD)ならびに高ロードの部位特異的ADCであるDAR6(m7E6 N297Q/K222R/LCQ04アミノ−PEG6−C2−MMAD)およびDAR8_1(m7E6 N297Q/K222R/LCQ04/H7cアミノ−PEG6−C2−MMAD)のマウスで毒性動態を示すグラフである。
より低いDAR(例えば、1.96および3.9)を有する部位特異的ADCと比較した、標的発現が高いBxPC3細胞における、DARの増加に伴う部位特異的ADCの細胞傷害性を示すグラフである。
より低いDAR(例えば、1.96および3.9)を有する部位特異的ADCと比較した、標的発現が中等度のColo205細胞における、DARの増加に伴う部位特異的ADCの細胞傷害性をさらに示すグラフである。
より低いDAR(例えば、1.96および3.9)を有する部位特異的ADCと比較した、標的発現が低いCF−PAC1細胞における、DARの増加に伴う部位特異的ADCの細胞傷害性をさらに示すグラフである。
より低いDAR(例えば、1.96および3.9)を有する部位特異的ADCと比較して、標的発現がないSW620細胞においては、DARの増加に伴う部位特異的ADCの非特異的な細胞傷害性が存在しないことをさらに示すグラフである。
図18A:標的発現が低いおよび中程度のL363細胞およびMM1.S細胞における、より低いDAR(例えば、1.96および3.7)を有する部位特異的ADCと比較した、DARの増加に伴う部位特異的ADCのインビトロでの有効性を示すグラフである。
図18B:標的発現が低いおよび中程度のL363細胞およびMM1.S細胞における、より低いDAR(例えば、1.96および3.7)を有する部位特異的ADCと比較した、DARの増加に伴う部位特異的ADCのインビトロでの有効性を示すグラフである。

0031

本発明は一般に、高い薬剤−抗体比率(DAR)を有するトランスグルタミナーゼ介在性の部位特異的な抗体−薬剤コンジュゲート(ADC)であって、1)グルタミン含有タグ、内因性グルタミン(すなわち、操作されていない天然グルタミン、例えば、可変ドメイン、CDRなどにおけるグルタミン)および/または抗体の操作もしくは操作されたトランスグルタミナーゼによって反応性にされた内因性グルタミンと、2)アミンドナー単位、リンカーおよび作用物質部分を含むアミンドナー物質とを含み、DARが少なくとも約5である抗体−薬剤コンジュゲートに関する。DARが2〜4である従来のマレイミド連結を利用する抗体−薬剤コンジュゲートは、より高ロードのそれらの対応物よりも、インビボでの有効性、耐容性および薬物動態に関して優れており、より高い治療指数をもたらすことがこれまでに分かっている。本明細書中に記載するのは、従来のより高ロードのADCと比較して、インビボでの効力が高く、かつインビトロでの非特異的な細胞傷害性が少ない、より高ロードの部位特異的ADC(例えば、DARが少なくとも5以上)である。本明細書中に開示するより高ロードの部位特異的ADCの単回用量は、長期腫瘍成長静止に関して、同様なDARを有する従来のADCより有意に性能的に勝っている。さらにまた、これらのより高ロードの部位特異的ADCは、マウスにおいては、コンジュゲートしていない野生型抗体と類似した薬物動態プロフィールを有し、ラットにおいては、同様なDARを有する従来のより高ロードのADCに比べて改善されたPKプロフィールを有する。これらのより高ロードの部位特異的ADCはまた、等しい薬物ロード量で、従来のADCと比較して同等の安全性プロフィールを維持する。

0032

したがって、より高ロードの部位特異的ADCであって、各ADCが、式:抗体−(T−(X−Y−Za)b)c[式中、Tは、1)特異的部位で操作されたグルタミン含有タグ、2)内因性グルタミン、および/または3)抗体の操作もしくは操作されたトランスグルタミナーゼによって反応性にされた内因性グルタミンであり、Xはアミンドナー単位であり、Yはリンカーであり、Zは作用物質部分であり、X−Y−Zは、グルタミン含有タグ、内因性グルタミンおよび/または反応性の内因性グルタミンに部位特異的にコンジュゲートしているアミンドナー物質であり、aは1〜6の整数であり、bは1〜6の整数であり、cは1〜20の整数であり、a、bおよびcの積(薬剤−抗体比率)は少なくとも約5である]を含むADCが提供される。

0033

それを必要とする対象において、癌を治療する方法、腫瘍の成長もしくは進行を阻害する方法、がん細胞もしくは腫瘍の転移を阻害する方法、または腫瘍退縮を誘発する方法であって、本明細書中に記載するADCを含む医薬組成物の有効量を対象に投与するステップを含む方法もまた、提供される。

0034

本明細書中に記載するADCを調製するための方法であって、a)抗体およびグルタミン含有タグ;ならびに/または内因性グルタミンおよび/もしくは反応性の内因性グルタミンを有する抗体を含む抗体−T分子を提供するステップと、b)アミンドナー物質をトランスグルタミナーゼの存在下において抗体−T分子と接触させるステップと、c)抗体−Tをアミンドナー物質に共有結合によって連結させて、ADCを形成するステップとを含む方法もまた、提供される。いくつかの実施形態において、トランスグルタミナーゼは、操作されたトランスグルタミナーゼである。

0035

一般的な技術および定義
本明細書において別段の定義がない限り、本発明に関連して用いられる科学用語および技術用語は、当業者によって一般に理解されている意味を有する。さらに、文脈により別段の要求がない限り、単数形の用語は複数形を含み、複数形の用語は単数形を含む。全体として、本明細書において記載される細胞培養および組織培養分子生物学免疫学微生物学遺伝学、ならびにタンパク質化学および核酸化学、ならびにハイブリダイゼーションに関連して用いられる命名、およびその技術は、当技術分野において周知であり、一般的に用いられる。

0036

本発明の方法および技術は、全体として、別段の指示がない限り、当技術分野において周知の従来の、ならびに本明細書を通して引用および議論される様々な一般的なおよびさらに具体的な参考文献において記載されているような方法に従って行われる。例えば、Sambrook J.& Russell D.Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第3版、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、N.Y.(2000);Ausubelら、Short Protocols in Molecular Biology:A Compendium of Methodsfrom Current Protocols in Molecular Biology、Wiley,John & Sons,Inc.(2002);HarlowおよびLane Using Antibodies:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、N.Y.(1998);およびColiganら、Short Protocols in Protein Science、Wiley,John & Sons,Inc.(2003)を参照されたい。酵素反応および精製技術は、当技術分野において一般的に達成されるように、または本明細書において記載されるように、製造者の説明に従って行われる。本明細書において記載される、分子生物学、生化学、免疫学、分析化学、合成有機化学、ならびに医薬品化学および薬化学に関連して用いられる命名、ならびにその実験手順および実験技術は、当技術分野において周知であり一般的に用いられるものである。本明細書および特許請求の範囲を通して、語「含む(comprise)」、または「含む(comprises)」もしくは「含んでいる(comprising)」などの変型は、言及された整数または整数群を含めるがいかなる他の整数または整数群も排除しないことを意味すると理解される。

0037

本明細書において使用する用語「グルタミン含有タグ」、「グルタミンタグ」、「Q含有タグ」、「Qタグ」または「トランスグルタミナーゼタグ」は、トランスグルタミナーゼ反応においてアミンアクセプターまたはアシルドナーとして作用する1つまたは複数のGln残基を含有するポリペプチドまたはタンパク質を指す。

0038

本明細書において使用する用語「アミンドナー物質」または「アシルアクセプター」は、1つまたは複数の反応性アミン(例えば、第一級アミン)を含有する作用物質を指す。例えば、アミンドナー物質は、アミンドナー単位(例えば、第一級アミンNH2)、リンカー(例えば、アミンドナー単位と連結され、ペイロード、例えば、低分子、ポリペプチドまたは生体適合性ポリマーへの結合のための追加の官能基を含有する分子)、および作用物質部分(例えば、ペイロード、例えば、低分子)を含み得る。アミンドナー物質はまた、1つまたは複数の反応性リジン、N末端または反応性アミンを含有するポリペプチド(例えば、抗体)または生体適合性ポリマーであり得る。

0039

明細書において使用する用語「部位特異性」、「部位特異的にコンジュゲートしている(された)」、または「部位特異的に架橋している」は、グルタミン含有タグ、内因性グルタミン、および/または抗体の操作もしくは操作されたトランスグルタミナーゼによって反応性にされた内因性グルタミンを介する、特異的部位(例えば、表1に列挙される様々な部位)での、抗体へのアミンドナー物質の特異的なコンジュゲーションまたは架橋を指す。部位特異性は、限定はしないが、質量分析(例えば、マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析(MALDI−MS)、エレクトロスプレーイオン化質量分析(ESI−MS)、タンデム質量分析(MS−MS)、および飛行時間型質量分析(TOF−MS))、疎水性相互作用クロマトグラフィーイオン交換クロマトグラフィー部位特異的突然変異生成、蛍光標識サイズ排除クロマトグラフィー、およびX線結晶学を含む、様々な技術によって測定することができる。

0040

本明細書中で使用する用語「反応性にされた内因性グルタミン(Q)」は、トランスグルタミナーゼの存在下で抗体の操作(例えば、酵素的脱グリコシル化および/またはアミノ酸修飾)によってまたは操作されたトランスグルタミナーゼによってアミンドナー物質にアクセス可能にされ、曝露されまたは反応性にされた内因性グルタミンを指す。

0041

本明細書において用いられる場合、用語「生体適合性ポリマー」は、レシピエント(例えばヒト)においていかなる望ましくない局所的または全身的な影響も引き起こすことのない、レシピエントにおける治療または医療的処置に適切なポリマー(例えば、反復している単量体単位または構造単位)を指す。生体適合性ポリマー(合成の、組換えの、または天然の)は、水溶性のまたは水不溶性のポリマーであり得る。生体適合性ポリマーはまた、直鎖状または分岐鎖状のポリマーであり得る。

0042

本明細書において用いられる場合、用語「抗体」は、免疫グロブリン分子可変領域内に位置する少なくとも1つの抗原認識部位を介して、糖質ポリヌクレオチド、脂質、ポリペプチドなどの標的に特異的結合し得る、免疫グロブリン分子である。本明細書において用いられる場合、文脈によって別段の指示がない限り、この用語は、無傷のポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体だけではなく、その断片(Fab、Fab’、F(ab’)2、Fvなど)、サメおよびラクダ抗体)を含む一本鎖(ScFv)抗体およびドメイン抗体、ならびに、本明細書において記載される、抗体部分多価抗体(例えば、COVX−BODY(登録商標))、多重特異的抗体(例えば、それらが所望の生物学的活性を示す限りの、二重特異的抗体)、および抗体断片を含む、融合タンパク質、ならびに、抗原認識部位を含む免疫グロブリン分子の任意の他の修飾された立体構造包含するものである。抗体は、IgG、IgA、またはIgM(またはそのサブクラス)などの任意のクラスの抗体を含み、また抗体は、何らかの特定のクラスのものである必要はない。抗体の重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に応じて、免疫グロブリンは、異なるクラスに割り当てることができる。免疫グロブリンの5つの主要なクラス、すなわちIgA、IgDIgE、IgG、およびIgMが存在し、これらのいくつかは、サブクラス(アイソタイプ)、例えばIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、およびIgA2にさらに分けることができる。異なるクラスの免疫グロブリンに対応する重鎖定常ドメインは、それぞれ、アルファデルタイプシロン、ガンマ、およびミューと呼ばれる。異なるクラスの免疫グロブリンのサブユニット構造および三次元立体構造は周知である。1つの態様において、免疫グロブリンは、ヒト、マウス、サル、またはウサギの免疫グロブリンである。

0043

本明細書において用いられる用語「Fab含有ポリペプチド」は、Fab断片、Fab’断片、または「(Fab’)2断片を含むポリペプチド」を指す。Fab含有ポリペプチドは、野生型ヒンジ配列の一部または全てを含み得る(通常は、ポリペプチドのFab部分のカルボキシル末端で)。Fab含有ポリペプチドは、任意の適切な免疫グロブリンから、例えば様々なIgG1サブタイプ、IgG2サブタイプ、IgG3サブタイプ、もしくはIgG4サブタイプの少なくとも1つから、またはIgA、IgE、IgD、もしくはIgMから得ることができるか、または誘導することができる。Fab含有ポリペプチドは、1つまたは複数のポリペプチドがFab含有ポリペプチドに連結している、Fab含有融合ポリペプチドであり得る。Fab融合体は、免疫グロブリンのFabポリペプチドを通常は任意のタンパク質、ポリペプチド、または低分子であり得る融合パートナーと組み合わせる。事実上任意のタンパク質または低分子が、Fabポリペプチドに連結して、Fab含有融合ポリペプチドを生成し得る。Fab含有融合パートナーには、限定はしないが、受容体標的結合領域接着分子リガンド、酵素、サイトカインケモカイン、またはいくつかの他のタンパク質もしくはタンパク質ドメインが含まれ得る。

0044

「Fab断片」は、1つの軽鎖およびCH1および1つの重鎖の可変領域を含む。Fab分子の重鎖は、別の重鎖分子とジスルフィド結合を形成し得ない。

0045

「Fab’断片」は、1つの軽鎖ならびにVHドメインおよびCH1ドメインを含有する1つの重鎖の一部、また、CH1ドメインとCH2ドメインとの間の領域を含有し、その結果、鎖間ジスルフィド結合が2つのFab’断片の2つの重鎖の間で形成されて、F(ab’)2分子が形成され得る。

0046

「F(ab’)2断片」は、2つの軽鎖およびCH1ドメインとCH2ドメインとの間の定常領域の一部を含有する2つの重鎖を含有し、その結果、鎖間ジスルフィド結合が2つの重鎖の間で形成される。F(ab’)2断片は、したがって、2つの重鎖の間のジスルフィド結合によって共に結び付けられている2つのFab’断片からなる。

0047

本明細書において用いられる「抗体断片」は、無傷抗体の一部分のみを含み、前記部分は好ましくは、無傷抗体内に存在する場合に前記部分に通常は関連する機能の、少なくとも1つ、好ましくはほとんどまたは全てを保持する。

0048

「多重特異的抗体」は、2つ以上の抗原またはエピトープを標的化する抗体である。「二重特異的な(bispecific)」、「二重特異的な(dual−specific)」、または「二官能性の」抗体は、2つの異なる抗原結合部位を有するハイブリッド抗体である。二重特異的抗体は、多重特異的抗体の種であり、限定はしないがハイブリドーマの融合、Fab’断片の連結、または抗体ヒンジおよびCH3ドメインにおける突然変異体を含む、様々な方法によって生産することができる。例えば、Songsivilai & Lachmann、Clin.Exp.Immunol.79:315〜321(1990);Kostelnyら、J.Immunol.148:1547〜1553(1992);およびStropら、J.Mol.Biol.420(3):204〜219(2012)を参照されたい。二重特異的抗体の2つの結合部位は、同一のまたは異なるタンパク質標的上に存在し得る2つの異なるエピトープに結合する。

0049

本明細書において用いられる用語「モノクローナル抗体」は、ほぼ均質な抗体の集団から得られる抗体を指し、すなわち、集団を構成する個別の抗体は、微量に存在し得る、考えられる天然の突然変異を除いて同一である。モノクローナル抗体は、高度に特異的であり、単一抗原に対するものである。さらに、異なる抗原決定基(エピトープ)に対する異なる抗体を典型的に含むポリクローナル抗体調製物対照的に、各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の抗原決定基に対するものである。

0050

本明細書におけるモノクローナル抗体は、一部の実施形態において、所望の生物学的活性を示す限りの、重鎖および/または軽鎖の一部が、特定の種に由来するかまたは特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体における対応する配列に同一であるかまたは相同であり、一方、鎖(1つまたは複数)の残りが、別の種に由来するかまたは別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体における対応する配列に同一であるかまたは相同である、「キメラ」抗体、ならびにこのような抗体の断片を具体的に含み得る(米国特許第4,816,567号;およびMorrisonら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:6851〜6855(1984))。

0051

非ヒト(例えばマウス)抗体の「ヒト化された」形態は、非ヒト免疫グロブリンに由来する最小配列を含有するキメラ抗体である。ほとんどの場合、ヒト化抗体は、レシピエントの超可変領域由来の残基が、所望の特異性、親和性、および能力を有するマウス、ラット、ウサギ、または非ヒト霊長類などの非ヒト種(ドナー抗体)の超可変領域由来の残基によって置き換えられている、ヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である。いくつかの場合において、ヒト免疫グロブリンのフレームワーク領域(FR)の残基は、対応する非ヒト残基によって置き換えられている。ヒト化抗体は、さらに、レシピエント抗体またはドナー抗体において見られない残基を含み得る。これらの修飾は、抗体の性能をさらに向上させるために行われる。通常、ヒト化抗体は、少なくとも1つの、典型的には2つの可変ドメインのほぼ全てを含み、超可変ループの全てまたはほぼ全ては、非ヒト免疫グロブリンの超可変ループに対応し、FRの全てまたはほぼ全ては、ヒト免疫グロブリン配列のFRに対応する。ヒト化抗体はまた、免疫グロブリン定常領域(Fc)、典型的にはヒト免疫グロブリンの免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部を含んでいてもよい。さらなる詳細については、Jonesら、Nature 321:522〜525(1986);Riechmannら、Nature 332:323〜329(1988);およびPresta、Curr.Op.Struct.Biol.2:593〜596(1992)を参照されたい。また、総説:VaswaniおよびHamilton、Ann.Allergy、Asthma & Immunol.1:105〜115(1998);Harris、Biochem.Soc.Transactions 23:1035〜1038(1995);HurleおよびGross、Curr.Op.Biotech.5:428〜433(1994)、およびそこで引用される参考文献も参照されたい。

0052

「ヒト抗体」は、ヒトによって生産される抗体のアミノ酸配列に対応するアミノ酸配列を有する抗体、および/または本明細書において開示されるヒト抗体を作製する技術のいずれかを用いて作製された抗体である。ヒト抗体のこの定義は、非ヒト抗原結合残基を含むヒト化抗体を具体的に排除する。

0053

本明細書において使用する「ヒンジ領域」、「ヒンジ配列」、およびその変型は、例えば、Janewayら、ImmunoBiology:the immune system in health and disease、(Elsevier Science Ltd.、NY)(第4版、1999);Bloomら、Protein Science(1997)、6:407〜415;Humphreysら、J.Immunol.Methods(1997)、209:193〜202において説明されている、当技術分野において知られている意味を含む。

0054

本明細書において使用する用語「Fc含有ポリペプチド」は、免疫グロブリン重鎖のカルボキシル末端のポリペプチド配列を含むポリペプチド(例えば、抗体またはイムノアドヘシン)を指す。Fc含有ポリペプチドは、天然Fc領域または変異Fc領域(すなわち、配列)を含み得る。免疫グロブリンのFc領域は一般に、2つの定常ドメイン、すなわちCH2ドメインおよびCH3ドメインを含み、CH4ドメインを含んでいてもよい。Fc含有ポリペプチドは、野生型ヒンジ配列の一部または全てを含み得る(一般に、Fc含有ポリペプチドのアミノ末端に)。Fc含有ポリペプチドはまた、二量体であり得る。Fc含有ポリペプチドは、任意の適切な免疫グロブリン、例えば、様々なIgG1サブタイプ、IgG2サブタイプ、IgG3サブタイプもしくはIgG4サブタイプの少なくとも1つから、またはIgA、IgE、IgDもしくはIgMから得ることができるか、または誘導することができる。免疫グロブリン重鎖のFc領域の境界は変化し得るが、例えば、ヒトIgG重鎖のFc領域は、通常、Glu216位のアミノ酸残基から、またはAla231から、そのカルボキシル末端まで伸びていると定義される。Fc領域における残基のナンバリングは、KabatにおけるようなEUインデックスのナンバリングである。Kabatら、Sequences of Proteins of Immunological Interest、第5版.Public Health Service、National Institutes of Health、Bethesda、Md.、1991。

0055

Fc含有ポリペプチドは、1つまたは複数のポリペプチドがFc含有ポリペプチドに連結している、Fc含有融合ポリペプチドであり得る。Fc融合体は、免疫グロブリンのFcポリペプチドと、一般に任意のタンパク質、ポリペプチドまたは低分子であり得る融合パートナーとを併せ持つ。ほとんど全てのタンパク質または低分子が、Fc領域に連結して、Fc含有融合ポリペプチドを生成し得る。Fc含有融合パートナーには、限定はしないが、受容体の標的結合領域、接着分子、リガンド、酵素、サイトカイン、ケモカイン、またはいくつかの他のタンパク質もしくはタンパク質ドメインが含まれ得る。

0056

本明細書において用いられる場合、用語「イムノアドヘシン」は、異種タンパク質(「アドヘシン」、例えば、受容体、リガンド、または酵素)の「結合ドメイン」を免疫グロブリン定常ドメイン(すなわち、Fcドメイン)のエフェクター成分と組み合わせる抗体様分子または免疫グロブリン様分子を指す。構造的に、イムノアドヘシンは、抗体の抗原認識および結合部位(抗原結合部位)以外の(すなわち「異種の」)、所望の結合特異性を有するアドヘシンアミノ酸配列と、免疫グロブリン定常ドメイン配列との融合体を含む。イムノアドヘシンにおける免疫グロブリン定常ドメイン配列は、IgG1サブタイプ、IgG2サブタイプ、IgG3サブタイプ、もしくはIgG4サブタイプ、IgA、IgE、IgD、またはIgMなどの任意の免疫グロブリンから得ることができる。

0057

用語「ポリペプチド」、「オリゴペプチド」、「ペプチド」および「タンパク質」は、任意の長さの、好ましくは比較的短い(例えば、10〜100アミノ酸の)アミノ酸鎖を指すために、本明細書において区別せずに使用する。鎖は、直鎖状または分岐鎖状であり得、これは、修飾されたアミノ酸を含み得、かつ/または非アミノ酸によって介在され得る。この用語はまた、天然にまたは介入によって、例えば、ジスルフィド結合の形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化リン酸化、または任意の他の操作もしくは修飾、例えば、標識成分とのコンジュゲーションによって修飾されている、アミノ酸鎖を包含する。同様にこの定義に含まれるものは、例えば、アミノ酸(例えば、非天然アミノ酸などを含む)の1つまたは複数の類似体、および当技術分野において知られている他の修飾を含有するポリペプチドである。ポリペプチドは、一本鎖または会合鎖として生じ得ることが理解される。

0058

本明細書において用いられる場合、用語「野生型アミノ酸」、「野生型IgG」、または「野生型mAb」は、ある集団(例えば、ヒト、マウス、ラット、細胞など)内で天然に生じるアミノ酸または核酸の配列を指す。

0059

本明細書において用いられる場合、用語「コンジュゲーション効率」または「架橋効率」は、本明細書において記載されるADCの実験的に測定された量を、ADCの最大期待量で割った値の間の比率である。コンジュゲーション効率または架橋効率は、疎水性相互作用クロマトグラフィーなどの当業者に周知の様々な技術によって測定することができる。コンジュゲーション効率はまた、室温または37℃などの異なる温度で測定することができる。

0060

用語「エフェクター機能」は、抗体のFc領域に起因する生物学的活性を指す。抗体のエフェクター機能の例としては、限定はしないが、抗体依存性の細胞介在性細胞傷害性(ADCC)、Fc受容体の結合、補体依存性の細胞傷害性(CDC)、食作用、C1qの結合、および細胞表面受容体(例えば、B細胞受容体、BCR)の下方調節が挙げられる。例えば、米国特許第6,737,056号を参照されたい。このようなエフェクター機能は通常、Fc領域が結合ドメイン(例えば、抗体可変ドメイン)と組み合わされることを要し、このような抗体エフェクター機能を評価するための当技術分野において知られている様々なアッセイを用いて評価することができる。エフェクター機能の典型的な測定は、Fcγ3および/またはC1qの結合を介する。

0061

本明細書において用いられる場合、「抗体依存性の細胞介在性細胞傷害性」または「ADCC」は、Fc受容体(FcR)(例えば、ナチュラルキラー(NK)細胞、好中球、およびマクロファージ)を発現する非特異的な細胞傷害性細胞標的細胞上の結合抗体を認識し、次いで標的細胞の溶解を生じさせる、細胞介在性の反応を指す。目的の分子のADCC活性は、米国特許第5,500,362号または米国特許第5,821,337号において記載されているような、インビトロADCCアッセイを用いて評価することができる。このようなアッセイのための有用なエフェクター細胞には、末梢血単核球(PBMC)およびNK細胞が含まれる。あるいは、またはさらに、目的の分子のADCC活性は、例えば、Clynesら、1998、PNAS(USA)、95:652〜656において開示されているような動物モデルにおいて、インビボで評価することができる。

0062

「補体依存性の細胞傷害性」または「CDC」は、補体の存在下での標的の溶解を指す。補体の活性化経路は、同族抗原と複合した分子(例えば抗体)への補体系(C1q)の第1の成分の結合によって開始される。補体の活性化を評価するために、例えばGazzano−Santoroら、J.Immunol.Methods、202:163(1996)において記載されているような、CDCアッセイを行うことができる。

0063

本明細書において用いられる場合、「Fc受容体」および「FcR」は、抗体のFc領域に結合する受容体を記載する。好ましいFcRは、天然配列のヒトFcRである。さらに、好ましいFcRは、IgG抗体(ガンマ受容体)を結合するものであり、対立遺伝子変異体を含むFcγRIサブクラス、FcγRIIサブクラス、FcγRIIIサブクラス、およびFcyRIVサブクラスの受容体を含み、あるいは、これらの受容体のスプライシングされた形態を含む。FcyRII受容体には、その細胞質ドメインが主に異なる類似のアミノ酸配列を有する、FcyRIIA(「活性化受容体」)およびFcγRIIB(「阻害受容体」)が含まれる。FcRは、RavetchおよびKinet、1991、Ann.Rev.Immunol.、9:457〜92;Capelら、1994、Immunomethods、4:25〜34;de Haasら、1995、J.Lab.Clin.Med.、126:330〜41;Nimmerjahnら、2005、Immunity 23:2〜4において概説されている。「FcR」にはまた、胎児への母親IgGの移入関与する新生児受容体FcRnが含まれる(Guyerら、1976、J.Immunol.、117:587;およびKimら、1994、J.Immunol.、24:249)。

0064

本明細書中で使用する「治療(処置)」は、有益なまたは所望の臨床結果を得るためのアプローチである。本発明の解釈上、有益なまたは所望の臨床結果には、限定はしないが、以下の1つまたは複数が含まれる:新生物細胞もしくは癌性細胞の増殖低減(もしくは破壊)、新生物細胞の転移阻害、腫瘍の縮小もしくは腫瘍サイズの減少、癌寛解癌症状の減少、癌を患っている人のクオリティオブライフの向上、癌の治療に必要な他の医薬品の用量の減少、癌進行の遅延、癌の治癒、および/または癌患者生存期間延長

0065

本明細書中で使用する、薬剤、化合物または医薬組成物の「有効投与量」または「有効量」は、任意の1つまたは複数の有益なまたは所望の結果をもたらすのに充分な量である。予防的使用に関しては、有益なまたは所望の結果には、疾患の生化学的症状、組織学的症状および/もしくは行動症状、その合併症ならびに疾患の発症中に見つかる中間の病理学表現型を含む疾患の、リスクの排除もしくは低減、重症度の低下または発生の遅延が含まれる。治療的使用に関しては、有益なまたは所望の結果には、様々な癌関連疾患もしくは状態(例えば、胃癌頭頸部癌肺癌卵巣癌および膵臓癌)の1つもしくは複数の症状の発生率の低下もしくは寛解、疾患の治療に必要な他の医薬品の用量の減少、別の医薬品の効果の増強、および/または患者における癌の進行の遅延などの臨床結果が含まれる。有効投与量は、1回は複数回の投与で投与し得る。本発明の解釈上、薬剤、化合物または医薬組成物の有効投与量は、直接的または間接的に予防的処置または治療的処置を行うのに充分な量である。臨床に関連して理解されるように、薬剤、化合物もしくは医薬組成物の有効投与量は、別の薬剤、化合物もしくは医薬組成物と併用して達成してもよいし、または達成しなくてもよい。したがって、「有効投与量」は、1種または複数の治療薬の投与との関連において考慮することができ、単剤は、1種または複数の他の作用物質と併用した場合に望ましい結果が達成され得るまたは達成されるならば、有効量で投与されると考えることができる。

0066

用語「精製する」およびその文法上の変型は、組成物内のADCの純度レベルを向上させる(すなわち、組成物内の不純物(1つまたは複数)の量(ppm)を減少させることによって)、ADCおよび1つまたは複数の不純物を含有する混合物からの少なくとも1つの不純物の完全なまたは部分的な除去を意味するために用いられる。

0067

本明細書における「約」値またはパラメーターへの言及は、それ自体がその値またはパラメーターに向けられた実施形態を含む(および記載する)。例えば、「約X」に言及する記載は、「X」の記載を含む。数値範囲は、その範囲を規定する数値を含む。

0068

「個体」または「対象」は、哺乳動物、さらに好ましくはヒトである。哺乳動物にはまた、限定はしないが、家畜スポーツ用の動物ペット霊長類ウマ、マウス、およびラットが含まれる。

0069

「含む(comprising)」という記載を用いて実施形態が本明細書において記載されている場合は全て、「からなる」および/または「から基本的になる」と言う用語で記載されているそれ以外の類似の実施形態もまた提供される。

0070

本発明の態様または実施形態がマーカッシュグループまたは選択肢の他のグループ分けに関して記載されている場合、本発明は、列挙されたグループ全体をまとめて包含するだけではなく、グループの各メンバーを個別におよびメイングループの全ての考えられるサブグループも包含し、しかしまた、グループメンバーの1つまたは複数が欠けているメイングループも包含する。本発明はまた、特許請求の範囲に記載の発明におけるグループメンバーのいずれかの1つまたは複数を明確に排除することも想定する。

0071

本出願における残基の呼称は、定常ドメインのEUナンバリングスキームに基づく(Edelmanら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、63(1):78〜85(1969))。

0072

別段の定義がない限り、本明細書において用いられる全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般に理解されるものと同一の意味を有する。典型的な方法および材料が本明細書において記載されるが、本明細書において記載されるものに類似または同等の方法および材料もまた本発明の実施または試験において用いることができる。本明細書において言及される全ての刊行物および他の参考文献は、参照することによってその全体が組み込まれる。一致しない場合には、定義を含む本明細書が優先される。多くの文献が本明細書において引用されるが、この引用は、これらの文献のいずれかが当技術分野における一般常識の一部を形成することを承認するものではない。本明細書および特許請求の範囲を通して、語「含む(comprise)」、または「含む(comprises)」もしくは「含んでいる(comprising)」などの変型は、言及された整数または整数群を含めることを意味するが、いかなる他の整数または整数群も排除するものではない。文脈により別段の要求がない限り、単数形の用語は複数形を含み、複数形の用語は単数形を含む。材料、方法、および例は例示的なものにすぎず、限定するためのものではない。

0073

薬物ロード量が高い抗体−薬剤コンジュゲート
本明細書中における抗体−薬剤コンジュゲートは、操作されたグルタミン含有タグ、内因性グルタミン(すなわち、操作されていない天然グルタミン、例えば、可変ドメイン、CDRなどにおけるグルタミン)および/または反応性の内因性グルタミンを介して、アミンドナー物質(例えば、アミンドナー単位によってリンカーに結合している低分子)に部位特異的にコンジュゲートしている抗体であって、薬剤−抗体比率(DAR)が少なくとも約5(例えば、抗体1つ当たり少なくとも5つの薬剤/ペイロード)である抗体を含む。内因性グルタミンは、抗体中の1つもしくは複数のアミノ酸の修飾(例えば、アミノ酸の欠失、挿入、置換、または突然変異)によって、酵素的脱グリコシル化によってまたは操作されたトランスグルタミナーゼとの反応によって、反応性(すなわち、アミンおよびトランスグルタミナーゼの存在下でアシルドナーとして共有結合を形成する能力)にされ得る。したがって、一態様において、式:抗体−(T−(X−Y−Za)b)c[式中、Tは、1)特異的部位で操作されたグルタミン含有タグ、2)内因性グルタミン、および/または3)抗体の操作もしくは操作されたトランスグルタミナーゼによって反応性にされた内因性グルタミンであり、Xはアミンドナー単位であり、Yはリンカーであり、Zは作用物質部分であり、X−Y−Zは、グルタミン含有タグ、内因性グルタミンおよび/または反応性の内因性グルタミンに部位特異的にコンジュゲートしているアミンドナー物質であり、aは1〜6の整数であり、bは1〜6の整数であり、cは1〜20の整数であり、a、bおよびcの積(薬剤−抗体比率)は少なくとも約5である]を含む抗体−薬剤コンジュゲート(ADC)が提供される。抗体上のグルタミン含有タグ、内因性グルタミンおよび/または反応性グルタミンと、本明細書中に記載するアミンドナー物質(X−Y−Z)はいずれも、トランスグルタミナーゼの基質であり、グルタミン含有タグおよび/または内因性/反応性グルタミンと、アミンドナー物質との間の連結は、式CH2−CH2−CO−NH−[式中、NH−は、リンカーおよび作用物質部分に連結されている]を有する。

0074

トランスグルタミナーゼは、リジン残基によるグルタミン残基のpH依存的アミド基転移を典型的に触媒するタンパク質−グルタミンγ−グルタミルトランスフェラーゼ(EC 2.3.2.13)である。本明細書中に記載する本発明に使用するトランスグルタミナーゼは、様々な供給源から得るか、もしくは作製して、または操作して、1つもしくは複数のリジン残基によるまたは1つもしくは複数の反応性アミンを含有するアミンドナー物質による1つまたは複数の内因性グルタミン残基のアミド基転移を触媒することができる。いくつかの実施形態において、トランスグルタミナーゼは、酵素の立体構造の変化を誘発するためおよび酵素活性を可能にするためにカルシウムを要する、カルシウム依存性のトランスグルタミナーゼである。例えば、トランスグルタミナーゼは、モルモット肝臓に由来することができ、市販の供給源(例えば、Sigma−Aldrich(St Louis、MO)およびMP Biomedicals(Irvine、CA))を介して得ることができる。いくつかの実施形態において、mTGaseポリペプチドは、真菌タンパク質(例えば、菌(Oomycetes)、放線菌(Actinomycetes)、サッカロマイセス属(Saccharomyces)、カンジダ属(Candida)、クリプトコッカス属(Cryptococcus)、モナスカス属(Monascus)またはクモノスカビ属(Rhizopus)トランスグルタミナーゼ)に由来する。いくつかの実施形態において、mTGaseポリペプチドは、粘菌(Myxomycetes)に由来する(例えば、真正粘菌(Physarum polycephalum)トランスグルタミナーゼ)。いくつかの実施形態において、mTGaseポリペプチドは、細菌タンパク質、例えば、ストレプトベルティシリウム属(Streptoverticillium)の種またはストレプトマイセス属(Streptomyces)の種(例えば、ストレプトマイセスモバレンシス(Streptomyces mobarensis)またはストレプトベルティシリウム・モバレンシス(Streptoverticillium mobarensis))からのトランスグルタミナーゼに由来する。いくつかの実施形態において、mTGaseポリペプチドは、細菌タンパク質、例えば,限定はしないが、ストレプトベルティシリウム・モバレンシス(Streptoverticillium mobarensis)、ストレプトベルティシリウム・グリセオカルネウム(Streptoverticillium griseocarneum)、ストレプトベルティシリウム・ラダカヌム(Streptoverticillium ladakanum)、ストレプトマイセス・モバレンシス(Streptomyces mobarensis)、ストレプトマイセス・ビリディス(Streptomyces viridis)、ストレプトマイセス・ラダカヌム(Streptomyces ladakanum)、ストレプトマイセス・カニフェルス(Streptomyces caniferus)、ストレプトマイセス・プラテンシス(Streptomyces platensis)、ストレプトマイセス・ハイグロスコピクス(Streptomyces hygroscopicus)、ストレプトマイセス・ネトロプシス(Streptomyces netropsis)、ストレプトマイセス・フラジアエ(Streptomyces fradiae)、ストレプトマイセス・ロゼオベルチビラツス(Streptomyces roseovertivillatus)、ストレプトマイセス・シンナマオウス(Streptomyces cinnamaoneous)、ストレプトマイセス・グリセオカルネウム(Streptomyces griseocarneum)、ストレプトマイセス・ラベンデュラエ(Streptomyces lavendulae)、ストレプトマイセス・リビダンス(Streptomyces lividans)、ストレプトマイセス・リディカス(Streptomyces lydicus)、ストレプトマイセス・シオヤンシス(Streptomyces sioyansis)、アクチノズラ属(Actinomadura)の種、バチルス属(例えば、バチルス・サークランス(Bacillus circulans)、枯草菌(Bacillus subtilis)など)、コリネバクテリウムアンモニアゲネス(Corynebacterium ammoniagenes)、コリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)、クロストリジウム属(Clostridium)、エンテロバクター属(Enterobacter)の種、ミクロコッカス属(Micrococcus)、プロビデンシア属(Providencia)の種またはそれらの分離株からのトランスグルタミナーゼに由来する。いくつかの実施形態において、トランスグルタミナーゼは、酵素の立体構造の変化を誘発するためおよび酵素活性を可能にするためにカルシウムを要しない、カルシウム非依存性のトランスグルタミナーゼである。いくつかの実施形態において、mTGaseポリペプチドは、S.モバレンシス(S.mobarensis)に由来する。ACTIVA(商標)(味の素、日本)などの市販されているカルシウム非依存性のトランスグルタミナーゼもまた、本発明に適している。

0075

いくつかの実施形態において、本明細書中に記載する本発明において使用するトランスグルタミナーゼは、1つもしくは複数のリジン残基またはアミンドナー物質中の反応性アミンによる、抗体中の1つまたは複数の内因性グルタミン残基のアミド基転移を触媒する、操作されたトランスグルタミナーゼである。例えば、天然トランスグルタミナーゼ中の1つまたは複数の野生型アミノ酸残基を、欠失させ、または別のアミノ酸残基(1つまたは複数)に置き換えるもしくはそれで置換して、操作されたトランスグルタミナーゼを作製することができる。

0076

いくつかの実施形態において、本明細書において記載される、本発明において用いられるトランスグルタミナーゼはまた、当業者に知られている組換え技術を用いて生産された組換えタンパク質であり得る。いくつかの実施形態において、本明細書において記載される、本発明において用いられるトランスグルタミナーゼは、精製タンパク質であり得る。例えば、精製トランスグルタミナーゼは、少なくとも約50%の純度である。本明細書において用いられる場合、「純粋な」または「精製」タンパク質は、他の汚染タンパク質を有さないタンパク質(例えば、トランスグルタミナーゼ)を指す。いくつかの実施形態において、精製トランスグルタミナーゼは、少なくとも約55%〜60%、60%〜65%、65%〜70%、70%〜75%、75%〜80%、80%〜85%、85%〜90%、90%〜95%、95%〜98%、または99%の純度のいずれかである。いくつかの実施形態において、精製トランスグルタミナーゼは、約50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の純度のいずれかである。

0077

いくつかの実施形態において、本明細書において記載されるADCのグルタミン含有タグは、抗体の反応性Lysに空間的に隣接していない。例えば、グルタミン含有タグは、ポリペプチドのカルボキシル末端、アミノ末端、またはカルボキシル末端およびアミノ末端の両方において反応性Lysに空間的に隣接していない。

0078

いくつかの実施形態において、本発明のADCは、抗体の操作によるまたは操作されたトランスグルタミナーゼによるアミド基転移反応において反応性にされた少なくとも1つの内因性グルタミンを含む。いくつかの実施形態において、抗体の操作は、抗体の脱グリコシル化(例えば、酵素的脱グリコシル化);または抗体におけるアミノ酸の欠失、挿入、置換、突然変異もしくはそれらの任意の組み合わせを含むアミノ酸の修飾である。例えば、抗体の297位の野生型アミノ酸Asn(N)を、アミノ酸Ala(A)で置換するか、またはアミノ酸Ala(A)に置き換え、その結果、297位に非グリコシル化をもたらし、295位に反応性の内因性グルタミン(Q)を生じる。別の例において、抗体中のアミノ酸修飾は、297位での非グリコシル化、295位での反応性の内因性Q、ならびにトランスグルタミナーゼの存在下でN297QおよびQ295と1つまたは複数のアミンドナー物質との間に部位特異的なコンジュゲーションをもたらす、297位でのNからQへのアミノ酸置換である。

0079

いくつかの実施形態において、本発明のADCは、限定はしないが、1)軽鎖、重鎖または軽鎖と重鎖の両方のいずれかのカルボキシル末端;2)軽鎖、重鎖または軽鎖と重鎖の両方のいずれかのアミノ末端;ならびに3)S60〜R61、R108、T135、S160、S168、S190〜S192、P189〜S192、G200〜S202、K222〜T225、K222〜T223、T223、L251〜S254、M252〜I253、E294〜N297、E293〜N297、N297、および/またはG385を含む少なくとも1つまたは複数の位置で操作されたグルタミン含有タグを含み、グルタミン含有タグは、抗体中に挿入され、または抗体中の1つもしくは複数の内因性アミノ酸と置き換わり、薬物−抗体比率は少なくとも5である。特異的なグルタミン含有タグおよび対応する操作された位置の例を、表1に示す。したがって、いくつかの実施形態において、本発明のADCは、少なくとも約5(例えば、抗体1つ当たりの薬剤/ペイロードが5)のDARおよび表1に列挙された任意の1つまたは複数の位置において操作されたグルタミン含有タグを含む。

0080

0081

0082

いくつかの実施形態において、本発明のADCの抗体は、同一の位置の野生型抗体と比較して、222、340および/または370位(EUナンバリング)に第2のアミノ酸修飾をさらに含む。いくつかの実施形態において、修飾は、アミノ酸の欠失、挿入、置換、突然変異またはそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態において、置換は、野生型アミノ酸を別のアミノ酸(例えば、非野生型アミノ酸)に置き換えることを含む。いくつかの実施形態において、他の(例えば、非野生型)アミノ酸は、Arg(例えば、K222R、K340RまたはK370R)である。いくつかの実施形態において、他の(例えば、非野生型)アミノ酸は、Ala、Asn、Asp、Cys、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValである。

0083

したがって、いくつかの実施形態において、本発明のADCは、a)N297Q位およびK222R位でのアミノ酸置換であって、アミンドナー物質が、295位の内因性グルタミンおよび297位の置換グルタミンに部位特異的にコンジュゲートしているアミノ酸置換と、b)1つまたは複数のグルタミン含有タグであって、アミンドナー物質が、抗体軽鎖のカルボキシル末端のグルタミン含有タグ(1つまたは複数)に部位特異的にコンジュゲートしているグルタミン含有タグとを含み、ここで、薬剤−抗体比率(DAR)は約5〜7である。いくつかの実施形態において、抗体軽鎖のカルボキシル末端のグルタミン含有タグは、GGLLQGA(配列番号23)またはGGLLQGPP(配列番号22)である。

0084

いくつかの実施形態において、本発明のADCは、a)N297Q位およびK222R位でのアミノ酸置換であって、アミンドナー物質が、295位の内因性グルタミンおよび297位の置換グルタミンに部位特異的にコンジュゲートしているアミノ酸置換と、b)1つまたは複数のグルタミン含有タグであって、アミンドナー物質が、抗体軽鎖のカルボキシル末端のグルタミン含有タグ(1つまたは複数)に部位特異的にコンジュゲートしているグルタミン含有タグと、c)1つまたは複数のグルタミン含有タグであって、アミンドナー物質が、抗体の、S60〜R61、R108、T135、S160、S168、S190〜S192、P189〜S192、G200〜S202、K222〜T225、K222〜T223、T223、L251〜S254、M252〜I253、E294〜N297、E293〜N297、N297およびG385からなる群から選択される1つまたは複数の位置でグルタミン含有タグに部位特異的にさらにコンジュゲートしているグルタミン含有タグとを含み、ここで、グルタミン含有タグは抗体に挿入されているか、または抗体中の1つもしくは複数の内因性アミノ酸と置き換わっており、薬剤−抗体比率は少なくとも約6である。例えば、いくつかの実施形態において、本発明のADCは、a)N297Q位およびK222R位でのアミノ酸置換であって、アミンドナー物質が、295位の内因性グルタミンおよび297位の置換グルタミンに部位特異的にコンジュゲートしているアミノ酸置換と、b)1つまたは複数のグルタミン含有タグであって、アミンドナー物質が、抗体軽鎖のカルボキシル末端のグルタミン含有タグ(1つまたは複数)に部位特異的にコンジュゲートしているグルタミン含有タグと、c)1つまたは複数のグルタミンタグであって、アミンドナー物質が、抗体重鎖のカルボキシル末端のグルタミン含有タグに部位特異的にさらにコンジュゲートしているグルタミンタグとを含み、ここで、薬剤−抗体比率(DAR)は、約6〜9である。いくつかの実施形態において、抗体軽鎖のカルボキシル末端のグルタミン含有タグは、GGLLQGA(配列番号23)またはGGLLQGPP(配列番号22)であり、抗体重鎖のカルボキシル末端のグルタミン含有タグは、LLQGA(配列番号11)またはLLQGPP(配列番号20)である。

0085

一変形形態において、本発明のADCは、a)N297Q位およびK222R位でのアミノ酸置換であって、アミンドナー物質が、295位の内因性グルタミンおよび297位の置換グルタミンに部位特異的にコンジュゲートしているアミノ酸置換と、b)1つまたは複数のグルタミン含有タグであって、アミンドナー物質が、抗体軽鎖のカルボキシル末端のグルタミン含有タグ(1つまたは複数)に部位特異的にコンジュゲートしているグルタミン含有タグと、c)1つまたは複数のグルタミンタグであって、アミンドナー物質が、抗体重鎖のアミノ酸位置T135の後に挿入されたグルタミン含有タグに部位特異的にさらにコンジュゲートしているグルタミンタグとを含み、ここで、薬剤−抗体比率(DAR)は、約6〜9である。いくつかの実施形態において、抗体軽鎖のカルボキシル末端のグルタミン含有タグは、GGLLQGA(配列番号23)またはGGLLQGPP(配列番号22)であり、抗体重鎖のT135の後に挿入されたグルタミン含有タグは、LLQG(配列番号2)である。

0086

別の変形形態において、本発明のADCは、a)N297Q位およびK222R位でのアミノ酸置換であって、アミンドナー物質が、295位の内因性グルタミンおよび297位の置換グルタミンに部位特異的にコンジュゲートしているアミノ酸置換と、b)1つまたは複数のグルタミン含有タグであって、アミンドナー物質が、抗体軽鎖のカルボキシル末端のグルタミン含有タグ(1つまたは複数)に部位特異的にコンジュゲートしているグルタミン含有タグと、c)1つまたは複数のグルタミンタグであって、アミンドナー物質が、抗体軽鎖のアミノ酸位置G200〜S202のグルタミン含有タグに部位特異的にさらにコンジュゲートしているグルタミンタグとを含み、ここで、薬剤−抗体比率(DAR)は、約6〜9である。いくつかの実施形態において、抗体軽鎖のカルボキシル末端のグルタミン含有タグは、GGLLQGA(配列番号23)またはGGLLQGPP(配列番号22)であり、抗体軽鎖のアミノ酸位置G200〜S202のグルタミン含有タグは、LLQG(配列番号2)である。

0087

いくつかの実施形態において、本発明のADCはまた、a)N297Q位およびK222R位でのアミノ酸置換であって、アミンドナー物質が、295位の内因性グルタミンおよび297位の置換グルタミンに部位特異的にコンジュゲートしているアミノ酸置換と、b)1つまたは複数のグルタミン含有タグであって、アミンドナー物質が、抗体軽鎖のカルボキシル末端のグルタミン含有タグ(1つまたは複数)に部位特異的にコンジュゲートしているグルタミン含有タグと、c)1つまたは複数のグルタミンタグであって、アミンドナー物質が、抗体軽鎖のアミノ酸位置G200〜S202のグルタミン含有タグに部位特異的にさらにコンジュゲートしているグルタミンタグと、(d)1つまたは複数のグルタミン含有タグであって、アミンドナー物質が、抗体重鎖のアミノ酸位置T135の後に挿入されたグルタミン含有タグに部位特異的にさらにコンジュゲートしているグルタミン含有タグとを含み、ここで、薬剤−抗体比率(DAR)は、約9〜11である。いくつかの実施形態において、抗体軽鎖のカルボキシル末端のグルタミン含有タグは、GGLLQGA(配列番号23)またはGGLLQGPP(配列番号22)であり、抗体軽鎖のアミノ酸位置G200〜S202のグルタミン含有タグはLLQG(配列番号2)であり、抗体重鎖のT135の後に挿入されたグルタミン含有タグもまた、LLQG(配列番号2)である。

0088

いくつかの実施形態において、本発明のADCはまた、a)抗体軽鎖のカルボキシル末端で、b)抗体重鎖のアミノ酸位置T135の後で、およびc)抗体軽鎖のアミノ酸位置G200〜S202でグルタミン含有タグに部位特異的にコンジュゲートしているアミンドナー物質を含み、ここで、内因性アミノ酸残基はグルタミン含有タグに置き換えられており、薬剤−抗体比率は約5〜7である。いくつかの実施形態において、抗体軽鎖のカルボキシル末端のグルタミン含有タグは、GGLLQGA(配列番号23)またはGGLLQGPP(配列番号22)であり、抗体軽鎖のアミノ酸位置G200〜S202のグルタミン含有タグはLLQG(配列番号2)であり、抗体重鎖のT135の後に挿入されたグルタミン含有タグもまた、LLQG(配列番号2)である。

0089

本発明のADCの薬剤−抗体比率(DAR)は、約5〜約720である。いくつかの実施形態において、DARは、少なくとも約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、160、165、170、175、180、185、190、195、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700および710のいずれかである。

0090

いくつかの実施形態において、本明細書中に記載するADCのグルタミン含有タグは、アミノ酸配列XXQX(配列番号37)[式中、Xは、本明細書中に記載する従来のまたは非従来のアミノ酸であり得る]を含む。例えば、いくつかの実施形態において、Xは、L(Leu)、A(Ala)、G(Gly)、S(Ser)、V(Val)、F(Phe)、Y(Tyr)、H(His)、R(Arg)、N(Asn)、E(Glu)、D(Asp)、C(Cys)、Q(Gln)、I(Ile)、M(Met)、P(Pro)、T(Thr)、K(Lys)またはW(Trp)である。いくつかの実施形態において、グルタミン含有タグは、Q、LQG、LLQGG(配列番号1)、LLQG(配列番号2)、LSLSQG(配列番号3)、GGGLLQGG(配列番号4)、GLLQG(配列番号5)、LLQ、GSPLAQSHGG(配列番号6)、GLLQGGG(配列番号7)、GLLQGG(配列番号8)、GLLQ(配列番号9)、LLQLLQGA(配列番号10)、LLQGA(配列番号11)、LLQYQGA(配列番号12)、LLQGSG(配列番号13)、LLQYQG(配列番号14)、LLQLLQG(配列番号15)、SLLQG(配列番号16)、LLQLQ(配列番号17)、LLQLLQ(配列番号18)、LLQGR(配列番号19)、LLQGPP(配列番号20)、LLQGPA(配列番号21)、GGLLQGPP(配列番号22)、GGLLQGA(配列番号23)、LLQGPGK(配列番号25)、LLQGPG(配列番号26)、LLQGP(配列番号27)、LLQP(配列番号28)、LLQPGK(配列番号29)、LLQAPGK(配列番号30)、LLQGAPG(配列番号31)、LLQGAP(配列番号32)、およびLLQLQG(配列番号36)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、グルタミン含有タグは、アミノ酸配列LLQGA(配列番号11)、LQG、GGLLQGA(配列番号23)、LLQGPA(配列番号21)、LLQGPP(配列番号20)、GGLLQGPP(配列番号22)、LLQGSG(配列番号13)、LLQG(配列番号2)、LLQYQG(配列番号14)、LLQLLQG(配列番号15)、LLQLQG(配列番号36)、LLQLLQ(配列番号18)、LLQLQ(配列番号17)、LLQGR(配列番号19)、LLQYQGA(配列番号12)、SLLQG(配列番号16)、またはLLQLLQGA(配列番号10)を含む。いくつかの実施形態において、アシルドナーグルタミン含有タグは、LGGQGGG(配列番号38)、GGGQGGL(配列番号39)、GXGQGGG(配列番号40)、GGXQGGG(配列番号41)、GGGQXGG(配列番号42)、およびGGGQGXG(配列番号43)[式中、XはG、A、S、L、V、F、Y、R、NまたはEである]からなる群から選択されるアミノ酸配列を含まない。また、他の典型的なタグは、例えば、US20130230543およびUS2013/0122020に記載されている。

0091

いくつかの実施形態において、本明細書中に記載するADCの抗体は、同一の位置の野生型抗体と比較して、カルボキシル末端の最後のアミノ酸位置にアミノ酸修飾を含む。いくつかの実施形態において、修飾は、アミノ酸の欠失、挿入、置換、突然変異またはそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態において、置換は、野生型アミノ酸を別のアミノ酸(例えば、非野生型アミノ酸)に置き換えることを含む。いくつかの実施形態において、挿入は、1つまたは複数のアミノ酸を挿入する(例えば、1つ、2つ、3つまたはそれ以上のアミノ酸を挿入する)ことを含む。いくつかの実施形態において、他の(例えば、非野生型)または挿入されるアミノ酸は、Argである。いくつかの実施形態において、他の(例えば、非野生型)アミノ酸は、Ala、Asn、Asp、Cys、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValである。例えば、いくつかの実施形態において、抗体(例えば、抗体の重鎖)のカルボキシル末端の最後のアミノ酸は、欠失させることができ、ポリペプチドのC末端に対して操作されたグルタミン含有タグは、アミノ酸配列LLQGA(配列番号11)またはLLQGPP(配列番号20)を含む。

0092

いくつかの実施形態において、抗体は、同一の位置の野生型抗体と比較して、アミノ末端の最初のアミノ酸位置にアミノ酸修飾を含む。いくつかの実施形態において、修飾は、アミノ酸の欠失、挿入、置換、突然変異またはそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態において、置換は、野生型アミノ酸を別の(例えば、非野生型)アミノ酸に置き換えることを含む。いくつかの実施形態において、挿入は、アミノ酸を挿入することを含む。いくつかの実施形態において、非野生型のまたは挿入されるアミノ酸は、Argである。いくつかの実施形態において、他の(例えば、非野生型のまたは挿入された)アミノ酸は、Ala、Asn、Asp、Cys、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValである。

0093

いくつかの実施形態において、本明細書中に記載するADCは、完全長の抗体重鎖および抗体軽鎖を含む。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載する抗体は、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、二重特異性抗体、ミニボディ、ダイアボディまたは抗体断片である。

0094

いくつかの実施形態において、抗体はIgGである。いくつかの実施形態において、IgGは、IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4からなる群から選択される。

0095

いくつかの実施形態において、抗体は、IgA、IgE、IgD、またはIgMである。

0096

いくつかの実施形態において、本明細書において記載されるADCのエフェクター機能(例えば、Fcγ3および/またはC1qの結合によって測定される)は、野生型抗体と比較して、約1倍以上に増加する、または最大約2分の1、3分の1、4分の1、または5分の1のいずれかまで低下する。いくつかの実施形態において、ADCの抗体はIgGであり、IgGのエフェクター機能は、野生型IgGと比較して最大約2分の1まで低下する。他の実施形態において、IgGのエフェクター機能は、野生型IgGと比較して約2分の1に低下する。他の実施形態において、IgGのエフェクター機能は、野生型IgGと比較して約2分の1未満に低下する。いくつかの実施形態において、ADCの抗体はIgGであり、IgGのエフェクター機能は、野生型IgGと比較して約1倍以上に増加する。他の実施形態において、IgGのエフェクター機能は、野生型IgGと比較して約1倍である。いくつかの実施形態において、IgGのエフェクター機能は、野生型IgGと比較して約1分の1、3分の1、4分の1、または5分の1のいずれか未満に低下する。

0097

いくつかの実施形態において、本明細書において記載されるADCのエフェクター機能(例えば、Fcγ3および/またはC1qの結合によって測定される)は、野生型抗体と比較して、少なくとも約1倍から3000倍に増大する。いくつかの実施形態において、ADCのエフェクター機能は、野生型抗体と比較して、少なくとも約1倍から5倍、6倍から10倍、11倍から15倍、16倍から20倍、21倍から25倍、26倍から30倍、31倍から35倍、36倍から40倍、41倍から45倍、46倍から50倍、51倍から55倍、56倍から60倍、61倍から65倍、66倍から70倍、71倍から75倍、76倍から80倍、81倍から85倍、86倍から90倍、91倍から95倍、96倍から100倍、101倍から200倍、201倍から300倍、301倍から500倍、501倍から1000倍、1001倍から1500倍、1501倍から2000倍、2001倍から2500倍、2501倍から3000倍のいずれかに増大する。いくつかの実施形態において、ADCの抗体はIgGであり、IgGのエフェクター機能は、野生型IgGと比較して、約1倍から300倍に増大する。いくつかの実施形態において、IgGのエフェクター機能は、野生型IgGと比較して、約2倍、3倍、4倍、5倍、10倍、15倍、20倍、40倍、60倍、80倍、100倍、150倍、200倍、250倍、300倍、400倍、500倍、600倍、700倍、800倍、900倍、1000倍、1500倍、2000倍、2500倍、または3000倍のいずれかに増大する。

0098

いくつかの実施形態において、アミンドナー物質は、式:X−Y−Zを有し、式中、Xはアミンドナー単位であり、Yはリンカーであり、Zは作用物質部分である。

0099

抗体にコンジュゲートし得るアミンドナー物質の数は、1)抗体に連結/挿入されるグルタミン含有タグの数およびグルタミン含有タグ上のグルタミンの数、ならびに/または2)抗体の内因性グルタミンの数(すなわち、操作されていない天然グルタミン、例えば、可変ドメイン、CDRなどにおけるグルタミン)、ならびに/または3)本明細書中に記載する抗体の操作もしくは操作されるトランスグルタミナーゼによって反応性にされた内因性グルタミンの数によって異なる。例えば、2つのアミンドナー物質が、2つの軽鎖のカルボキシル末端で抗体に部位特異的にコンジュゲートすることができ、4つのアミンドナー物質が、Q295位およびN297Q位で抗体に部位特異的にコンジュゲートすることができる。いくつかの実施形態において、アミンドナー物質は、各コンジュゲーション位置において同一であっても異なっていてもよい。

0100

本発明のアミンドナー単位は、グルタミン含有タグ、内因性グルタミンおよび/または反応性の内因性グルタミンを介する抗体への作用物質部分へのコンジュゲーションを可能にするトランスグルタミナーゼの基質を提供する第一級アミン(NH2)である。したがって、グルタミン含有タグ、内因性グルタミンおよび/または反応性の内因性グルタミンとアミンドナー単位との間の連結は、式CH2−CH2−CO−NH−[式中、1つのNH−は、1つのリンカーおよび1つまたは複数の作用物質部分に連結している]を有する。

0101

本発明のリンカーは、切断可能なまたは切断不可能なリンカーであり得る。例えば、リンカー(アミンドナー単位を有する)またはアミンドナー物質は、抗体から放出され得る。いくつかの実施形態において、リンカーは、ペプチドリンカー(例えば、従来のおよび/または非従来のアミノ酸(1つまたは複数))および/または非ペプチドリンカーであり得る。非ペプチドリンカーの例としては、アルキルリンカーおよびPEG(ポリエチレングリコール)リンカーが挙げられる。

0102

いくつかの実施形態において、アミンドナー単位−リンカー(例えば、X−Y)は、作用物質部分を含む直鎖状の単位である。他の実施形態において、アミンドナー単位−リンカーは、少なくとも約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12またはそれ以上の作用物質部分を含む、分岐鎖状の単位(例えば、少なくとも2つの単位)である。一変形形態において、分岐鎖状リンカー上の作用物質部分は、同一のまたは異なる作用物質部分であり得る。

0103

典型的なアミンドナー単位−リンカーには、限定はしないが、Ac−Lys−Gly、アミノカプロン酸、Ac−Lys−β−Ala、アミノ−PEG2−C2、アミノ−PEG3−C2、アミノ−PEG6−C2、Ac−Lys−Val−Cit(シトルリン)−PABC(p−アミノベンジルオキシカルボニル)、アミノ−PEG3−C2−Val−Cit−PABC、アミノ−PEG6−C2−Val−Cit−PABC、アミノカプロイル−Val−Cit−PABC、[(3R,5R)−1−{3−[2−(2−アミノエトキシ)エトキシ]プロパノイル}ピペリジン−3,5−ジイル]ビス−Val−Cit−PABC、[(3S,5S)−1−{3−[2−(2−アミノエトキシ)エトキシ]プロパノイル}ピペリジン−3,5−ジイル]ビス−Val−Cit−PABC−、Ac−Lys−プトレシンまたは2−アミノエトキシが含まれる。

0104

本発明の操作されたポリペプチドの作用物質部分には、低分子、タンパク質またはポリペプチド、および生体適合性ポリマーが含まれる。

0105

いくつかの実施形態において、低分子は、細胞傷害物質、免疫抑制物質またはイメージング剤(例えば、フルオロフォア)である。いくつかの実施形態において、細胞傷害物質は化学療法薬である。

0106

細胞傷害物質の例としては、限定はしないが、アントラサイクリン、オーリスタチン、ドラスタチン、コンブレタスタチン、デュオカルマイシン、ピロロベンゾジアゼピン二量体、インドリノ−ベンゾジアゼピン二量体、エンジイン、ゲルダナマイシン、マイタンシン、ピューロマイシン、タキサン、ビンカアルカロイド、カンプトセシン、ツブリシン、ヘミアステリン、スプリセオスタチン、プラジエノライド、およびそれらの立体異性体、アイソスター、類似体または誘導体が挙げられる。

0107

アントラサイクリンは、ストレプトマイセス属(Strepomyces)の細菌に由来し、広範な癌、例えば、白血病リンパ腫乳癌子宮癌、卵巣癌および肺癌の治療に使用されている。典型的なアントラサイクリンには、限定はしないが、ダウノルビシンドキソルビシン(すなわち、アドリアマイシン)、エピルビシンイダルビシンバルルビシンおよびミトキサントロンが含まれる。

0108

ドラスタチンならびにそのペプチド類似体および誘導体、オーリスタチンは、抗癌活性および抗真菌活性を有することが示されている、非常に強力な抗有糸分裂物質である。例えば、米国特許第5,663,149号、およびPettitら、Antimicrob.Agents Chemother.42:2961〜2965(1998)を参照されたい。典型的なドラスタチンおよびオーリスタチンには、限定はしないが、ドラスタチン10、オーリスタチンE、オーリスタチンEB(AEB)、オーリスタチンEFP(AEFP)、MMAD(モノメチルオーリスタチンDまたはモノメチルドラスタチン10)、MMAF(モノメチルオーリスタチンFまたはN−メチルバリン−バリン−ドライソロイン−ドラプロインフェニルアラニン)、MMAE(モノメチルオーリスタチンEまたはN−メチルバリン−バリン−ドライソロイイン−ドラプロイン−ノルエフェドリン)、5−ベンゾイル吉草酸−AEエステル(AEVB)および他の新規オーリスタチン(例えば、米国特許出願公開第2013/0129753号に記載されているもの)が含まれる。いくつかの実施形態において、オーリスタチンは、下記構造

0109

を有する0101(2−メチルアラニル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3−{[(1S)−2−フェニル−1−(1,3−チアゾール−2−イル)エチル]アミノ}プロピルピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド)である。

0110

いくつかの実施形態において、オーリスタチンは、下記構造

0111

を有する3377(N,2−ジメチルアラニル−N−{(1S,2R)−4−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(1S)−1−カルボキシル−2−フェニルエチル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−2−メトキシ−1−[(1S)−1−メチルプロピル]−4−オキソブチル}−N−メチル−L−バリンアミド)である。

0112

いくつかの実施形態において、オーリスタチンは、下記構造

0113

を有する3377−OMe(N,2−ジメチルアラニル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−3−{[(2S)−1−メトキシ−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド)である。

0114

他の実施形態において、オーリスタチンは、下記構造

0115

を有する0131(2−メチル−L−プロリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(1S)−1−カルボキシ−2−フェニルエチル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド)である。

0116

他の実施形態において、オーリスタチンは、下記構造

0117

を有する0121(2−メチル−L−プロリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−メトキシ−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド)である。

0118

カンプトセシンは、酵素トポイソメラーゼIを阻害する細胞傷害性キノリンアルカロイドである。カンプトセシンおよびの誘導体の例としては、限定はしないが、トポテカンおよびイリノテカンならびにそれらの代謝産物、例えば、SN−38が挙げられる。

0119

コンブレタスタチンは、腫瘍における血管破壊性を有する天然のフェノールである。典型的なコンブレタスタチンおよびその誘導体には、限定はしないが、コンブレタスタチンA−4(CA−4)およびオンブラブリンが含まれる。

0120

デュオカルマイシンおよびCC−1065は、細胞傷害性能力を有するDNAアルキル化剤である。BogerおよびJohnson、PNAS 92:3642〜3649(1995)を参照されたい。典型的なデュオカルマイシンおよびCC−1065には、限定はしないが、(+)デュオカルマイシンAおよび(+)デュオカルマイシンSA、(+)CC−1065、ならびに国際出願PCT/IB2015/050280に開示されている化合物、例えば、限定はしないが、構造

0121

を有するN2−アセチル−L−リシル−L−バリル−N5−カルバモイル−N−[4−({[(2−{[({(1S)−1−(クロロメチル)−3−[(5−{[(1S)−1−(クロロメチル)−5−(ホスホノオキシ)−1,2−ジヒドロ−3H−ベンゾ[e]インドール−3−イル]カルボニル}チオフェン−2−イル)カルボニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]インドール−5−イル}オキシ)カルボニル](メチル)アミノ}エチル)(メチル)カルバモイル]オキシ}メチル)フェニル]−L−オルニチンアミド、構造

0122

を有するN2−アセチル−L−リシル−L−バリル−N5−カルバモイル−N−[4−({[(2−{[({(8S)−8−(クロロメチル)−6−[(3−{[(1S)−1−(クロロメチル)−8−メチル−5−(ホスホノオキシ)−1,6−ジヒドロピロロ[3,2−e]インドール−3(2H)−イル]カルボニル}ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)カルボニル]−1−メチル−3,6,7,8−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インドール−4−イル}オキシ)カルボニル](メチル)アミノ}エチル)(メチル)カルバモイル]オキシ}メチル)フェニル]−L−オルニチンアミド、構造

0123

を有するN2−アセチル−L−リシル−L−バリル−N5−カルバモイル−N−[4−({[(2−{[({(8S)−8−(クロロメチル)−6−[(4−{[(1S)−1−(クロロメチル)−8−メチル−5−(ホスホノオキシ)−1,6−ジヒドロピロロ[3,2−e]インドール−3(2H)−イル]カルボニル}ペンタシクロ[4.2.0.02,5.03,8.04,7]オクタ−1−イル)カルボニル]−1−メチル−3,6,7,8−テトラヒドロピロロ[3,2−e]インドール−4−イル}オキシ)カルボニル](メチル)アミノ}エチル)(メチル)カルバモイル]オキシ}メチル)フェニル]−L−オルニチンアミドが含まれる。

0124

エンジインは、9員環および10員環またはコンジュゲートした三重−二重−三重結合の環状系の存在を特徴とする、1つのクラスの抗腫瘍細菌産物である。典型的なエンジインには、限定はしないが、カリケアマイシンエスペラマイシン、ウンシアラマイシン、ダイネミシンおよびそれらの誘導体が含まれる。

0125

ゲルダナマイシンは、Hsp90(熱ショックタンパク質90)に結合するベンゾキノンアンサマイシン抗生物質であり、抗腫瘍薬として使用されている。典型的なゲルダナマイシンには、限定はしないが、17−AAG(17−N−アリルアミノ−17−デメトキシゲルダナマイシン)および17−DMAG(17−ジメチルアミノエチルアミノ−17−デメトキシゲルダナマイシン)が含まれる。

0126

ヘミアステリンおよびその類似体(例えば、HTI−286)は、チューブリンに結合し、正常な微小管ダイナミクスを破壊し、化学量論量で微小管脱重合する。

0127

マイタンシンまたはその誘導体であるマイタンシノイドは、チューブリンの重合の阻害を介して有糸分裂の間の微小管形成を阻害することによって、細胞増殖を阻害する。Remillardら、Science 189:1002〜1005(1975)を参照されたい。典型的なマイタンシンおよびマイタンシノイドには、限定はしないが、メルタンシン(DM1)およびその誘導体ならびにアンサミトシンが含まれる。

0128

ピロロベンゾジアゼピン二量体(PBD)およびインドリノ−ベンゾジアゼピン二量体(IGN)は、二本鎖のDNAに結合する、1つまたは複数のイミン官能基またはそれらの等価物を含有する抗腫瘍薬である。PBD分子およびIGN分子は、天然産物アントラマイシンをベースとし、配列選択的様式でDNAと相互作用し、プリングアニン−プリン配列が好ましい。典型的なPBDおよびその類似体には、限定はしないが、SJG−136が含まれる。

0129

スプリセオスタチンおよびプラジエノライドは、スプライシングを阻害しかつスプライセオソームSF3bと相互作用する抗腫瘍化合物である。スプリセオスタチンの例としては、限定はしないが、スプリセオスタチンA、FR901464、および構造

0130

を有する(2S,3Z)−5−{[(2R,3R,5S,6S)−6−{(2E,4E)−5−[(3R,4R,5R,7S)−7−(2−ヒドラジニル−2−オキソエチル)−4−ヒドロキシ−1,6−ジオキサスピロ[2.5]オクタ−5−イル]−3−メチルペンタ−2,4−ジエン−1−イル}−2,5−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]アミノ}−5−オキソペンタ−3−エン−2−イルアセテートが挙げられる。プラジエノライドの例としては、限定はしないが、プラジエノライドB、プラジエノライドDおよびE7107が挙げられる。

0131

タキサンは、抗チューブリン物質または有糸分裂阻害物質として作用するジテルペンである。典型的なタキサンには、限定はしないが、パクリタキセル(例えば、TAXOL(登録商標))およびドセタキセル(TAXOTERE(登録商標))が含まれる。

0132

ツブリシンは、微小管を脱重合して有糸分裂停止を誘発することが示されている、粘液細菌菌株から分離される天然産物である。典型的なツブリシンには、限定はしないが、ツブリシンA、ツブリシンBおよびツブリシンDが含まれる。

0133

ビンカアルカロイドもまた、抗チューブリン物質である。典型的なビンカアルカロイドには、限定はしないが、ビンクリスチンビンブラスチンビンデシンおよびビノレルビンが含まれる。

0134

いくつかの実施形態において、作用物質部分は免疫抑制物質である。免疫抑制物質の例としては、限定はしないが、ガンシクロビルエタネルセプトタクロリムスシロリムスボクロスポリンシクロスポリンラパマイシンシクロホスファミドアザチオプリンミコフェノール酸モフェチルメトトレキセート、ならびに糖質コルチコイドならびにその類似体および誘導体が挙げられる。

0135

いくつかの実施形態において、作用物質部分は、イメージング剤(例えば、フルオロフォアまたはキレート剤)、例えば、フルオレセインローダミンランタニド蛍光体およびそれらの誘導体、またはキレート剤に結合した放射性同位体である。フルオロフォアの例としては、限定はしないが、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)(例えば、5−FITC)、フルオレセインアミイト(FAM)(例えば、5−FAM)、エオシンカルボキシフルオレセインエリスロシン、Alexa Fluor(登録商標)(例えば、Alexa 350、405、430、488、500、514、532、546、555、568、594、610、633、647、660、680、700または750)、カルボキシテトラメチルローダミン(TAMRA)(例えば、5−TAMRA)、テトラメチルローダミン(TMR)およびスルホローダミン(SR)(例えば、SR101)が挙げられる。キレート剤の例としては、限定はしないが、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−N,N’,N”,N’’’−四酢酸DOTA)、1,4,7−トリアザシクロノナン−1,4,7−三酢酸(NOTA)、1,4,7−トリアザシクロノナン、1−グルタル酸−4,7−酢酸デフェロキサミン)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)および1,2−ビス(o−アミノフェノキシエタン−N,N,N’,N’−四酢酸)(BAPTA)が挙げられる。

0136

いくつかの実施形態において、作用物質部分はポリペプチドである。いくつかの実施形態において、ポリペプチドは、抗体、例えば、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体またはマウスモノクローナル抗体である。

0137

いくつかの実施形態において、作用物質部分は、毒素ポリペプチド(または毒素タンパク質)である。毒素ポリペプチドの例としては、限定はしないが、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素非結合活性断片外毒素A鎖、リジンA鎖、アブリンA鎖、モデシンA鎖、アルファ−サルシンシナアブラギリ(Aleurites fordii)タンパク質、ジアンチンタンパク質、ヨウシュヤマゴボウ(Phytolaca americana)タンパク質(PAPI、PAPIIおよびPAP−S)、ツルレイシ(Momordica charantia)阻害剤、クルシン、クロチン、サパオリアオフィシナリス(Sapaonaria officinalis)阻害剤、ゲロニンミトゲリン、レストクトシン、フェノマイシン、エノマイシン、トリコテセン、阻害剤シスチンノット(ICK)ペプチド(例えば、セラトキシン)、およびコノトキシン(例えば、KIIIAまたはSmIIIa)が挙げられる。

0138

いくつかの実施形態において、放射性同位体または他の標識を、キレート剤を有するアミンドナー物質への抗体のコンジュゲーションのための作用物質部分内に(キレート剤への結合によって)組み込むことができる。放射性同位体または他の標識の例としては、限定はしないが、3H、14C、15N、35S、18F、32P、33P、64Cu、68Ga、89Zr、90Y、99Tc、123I、124I、125I、131I、111In、131In、153Sm、186Re、188Re、211At、212Biおよび153Pbが挙げられる。

0139

いくつかの実施形態において、作用物質部分は、生体適合性ポリマーである。抗体は、抗体の生物学的特性を向上させるように、例えば、血清半減期および生物活性を増大させるように、ならびに/またはインビボでの半減期を延長させるように、グルタミン含有タグ、内因性グルタミンおよび/または反応性の内因性グルタミンを介して生体適合性ポリマーにコンジュゲートし得る。生体適合性ポリマーの例としては、水溶性ポリマー、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)またはその誘導体および両性イオン含有生体適合性ポリマー(例えば、ホスホリルコリン含有ポリマー)が挙げられる。

0140

いくつかの実施形態において、アミンドナー物質(X−Y−Z)は、

0141

であり、式中、Xは、NH2であり(すなわち、CH2−CH2−CO−NH−としてグルタミンと共有結合を形成する)、mは0から20であり、nは1から8であり、pは0から3であり、qは0または1であり、アミノ酸は、任意の従来のまたは非従来のアミノ酸であり、Zは、細胞傷害物質またはイメージング剤である。

0142

従来のアミノ酸または天然アミノ酸は、共通の側鎖特性に基づいていくつかの群に分けられる:(1)非極性:Met、Ala、Val、Leu、Ile、(2)電荷を有さない極性:Cys、Ser、Thr、Asn、Gln、(3)酸性(負に荷電している):Asp、Glu、(4)塩基性(正に荷電している):Lys、Arg、および(5)鎖の方向に影響する残基:Gly、Pro、および(6)芳香族性:Trp、Tyr、Phe、His。従来のアミノ酸には、LまたはDの立体化学が含まれる。

0143

非従来のアミノ酸は、非天然アミノ酸である。非従来のアミノ酸の例としては、限定はしないが、アミノアジピン酸β−アラニン、β−アミノプロピオン酸アミノ酪酸、ピペリジン酸、アミノカプロン酸、アミノヘプタン酸アミノイソ酪酸、アミノピメリン酸、シトルリン、ジアミノ酪酸デスモシンジアミノピメリン酸ジアミノプロピオン酸、N−エチルグリシン、N−エチルアスパラギンヒドロキシリジンアロ−ヒドロキシリジン、ヒドロキシプロリンイソデスモシン、アロ−イソロイシン、N−メチルグリシンサルコシン、N−メチルイソロイシン、N−メチルバリン、ノルバリンノルロイシン、オルニチン、4−ヒドロキシプロリン、γ−カルボキシグルタメート、ε−N,N,N−トリメチルリジン、ε−N−アセチルリジン、O−ホスホセリン、N−アセチルセリンN−ホルミルメチオニン、3−メチルヒスチジン、5−ヒドロキシリジン、σ−N−メチルアルギニン、および他の類似のアミノ酸およびアミノ酸誘導体(例えば、4−ヒドロキシプロリン)が挙げられる。

0144

いくつかの実施形態において、アミンドナー物質は、反応性アミンおよび作用物質部分を含む生体適合性ポリマーである。

0145

いくつかの実施形態において、アミンドナー物質は、Alexa 488カダベリン、5−FITCカダベリン、Alexa 647カダベリン、Alexa 350カダベリン、5−TAMRAカダベリン、5−FAMカダベリン、SR101カダベリン、5,6−TAMRAカダベリン、5−FAMリジン、Ac−Lys−Gly−MMAD、アミノ−PEG3−C2−MMAD、アミノ−PEG6−C2−MMAD、アミノ−PEG3−C2−アミノ−ノナノイル−MMAD、アミノカプロイル−Val−Cit−PABC−MMAD、Ac−Lys−β−Ala−MMAD、アミノカプロイル−MMAD、アミノ−PEG6−C2−Val−Cit−PABC−MMAD、Ac−Lys−Val−Cit−PABC−MMAD、Ac−Lys−Val−Cit−PABC−0101、アミノ−PEG3−C2−Val−Cit−PABC−MMAD、アミノ−PEG6−C2−Val−Cit−PABC−0101、アミノカプロイル−MMAE、アミノ−PEG3−C2−MMAE、アミノ−PEG2−C2−MMAE、アミノカプロイル−MMAF、アミノカプロイル−Val−Cit−PABC−MMAE、アミノ−PEG6−C2−Val−Cit−PABC−MMAF、アミノカプロイル−Val−Cit−PABC−MMAF、アミノ−PEG2−C2−MMAF、アミノ−PEG3−C2−MMAF、プトレシニル−ゲルダナマイシン、Ac−Lys−プトレシニル−ゲルダナマイシン、アミノカプロイル−3377、アミノカプロイル−0131、アミノ−PEG6−C2−0131、アミノ−PEG6−C2−3377、アミノカプロイル−0121、アミノ−PEG6−C2−0121、[(3R,5R)−1−{3−[2−(2−アミノエトキシ)エトキシ]プロパノイル}ピペリジン−3,5−ジイル]ビス−Val−Cit−PABC−MMAD、[(3R,5R)−1−{3−[2−(2−アミノエトキシ)エトキシ]プロパノイル}ピペリジン−3,5−ジイル]ビス−Val−Cit−PABC−MMAE、2−アミノエトキシ−PEG6−NODAGA(または2,2’−(7−(1−アミノ−28−カルボキシ−25−オキソ−3,6,9,12,15,18,21−ヘプタオキサ−24−アザオクタコサン−28−イル)−1,4,7−トリアゾナン−1,4−ジイル)二酢酸)、およびN−2−アセチル−L−リシル−L−バリル−N〜5〜−カルバモイル−N−[4({[(2{[(3R,5S,7R,8R)−8−ヒドロキシ−7−{(1E,3E)−5−[(2S,3S,5R,6R)−5−{[(2Z,4S)−4−ヒドロキシペンタ−2−エノイル]アミノ}−3,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]−3−メチルペンタ−1,3−ジエン−1−イル}−1,6−ジオキサスピロ[2.5]オクタ−5−イル]アセチル}ヒドラジニル)カルボニル]オキシ}メチル)フェニル]−L−オルニチンアミドからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、アミンドナー物質は、Ac−Lys−Val−Cit−PABC−MMAD、Ac−Lys−Val−Cit−PABC−0101またはアミノ−PEG6−C2−MMADである。いくつかの実施形態において、アシルドナーグルタミン含有タグは、アミノ酸配列GGLLQGA(配列番号23)またはGGLLQGPP(配列番号22)、およびさらにLLQGA(配列番号11)、LLQGPP(配列番号20)またはLLQG(配列番号2)を含み、アミンドナー物質は、Ac−Lys−Val−Cit−PABC−MMAD、Ac−Lys−Val−Cit−PABC−0101および/またはアミノ−PEG6−C2−MMADである。アミンドナー物質の典型的な構造を、表2に列挙する。

0146

0147

0148

0149

0150

0151

0152

0153

より高ロードの抗体−薬剤コンジュゲートを作製するための方法
本明細書中に記載するADCを作製するための方法もまた、提供する。一態様において、本発明は、式:抗体−(T−(X−Y−Za)b)c[式中、Tは、1)特異的部位で操作されたグルタミン含有タグ、2)内因性グルタミン、および/または3)抗体の操作もしくは操作されたトランスグルタミナーゼによって反応性にされた内因性グルタミンであり、Xはアミンドナー単位であり、Yはリンカーであり、Zは作用物質部分であり、X−Y−Zは、グルタミン含有タグ、内因性グルタミンおよび/または反応性の内因性グルタミンに部位特異的にコンジュゲートしているアミンドナー物質であり、aは1〜6の整数であり、bは1〜6の整数であり、cは1〜20の整数であり、a、bおよびcの積(薬剤−抗体比率)は少なくとも約5である]を含むADCを作製するための方法であって、a)抗体およびグルタミン含有タグ;ならびに/または内因性グルタミンおよび/もしくは反応性の内因性グルタミンを有する抗体を含む抗体−T分子を提供するステップと、b)アミンドナー物質をトランスグルタミナーゼ(例えば、操作されたトランスグルタミナーゼまたは精製されたトランスグルタミナーゼ)の存在下において抗体−T分子と接触させるステップと、c)抗体−Tをアミンドナー物質に共有結合によって連結させて、抗体−薬剤コンジュゲートを形成するステップとを含む方法を提供する。いくつかの実施形態において、抗体−T分子は、CHO細胞において発現される。

0154

いくつかの実施形態において、本明細書中に記載する方法を用いて調製されたADCは、少なくとも約51%のコンジュゲーション効率を有する。いくつかの実施形態において、ADCは、少なくとも約51%〜60%、61%〜70%、71%〜80%、81%〜90%または91%〜100%のいずれかのコンジュゲーション効率を有する。いくつかの実施形態において、ADCは、約55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%または100%のいずれかのコンジュゲーション効率を有する。

0155

いくつかの実施形態において、接触されるアミンドナー物質と接触される抗体−T分子との間のモル濃度比率は、約4:1〜約10000:1である。例えば、トランスグルタミナーゼによって触媒されるコンジュゲーション反応のためにロードされるかまたは用いられる、アミンドナー物質(例えば、細胞傷害性薬剤)と抗体(例えば、グルタミン含有タグに結合したまたは天然/反応性のグルタミンを含有している)との間のモル濃度比率は、約20:1であり得る。いくつかの実施形態において、接触されるアミンドナー物質と接触される抗体−T分子との間のモル濃度比率は、約5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、15:1、20:1、25:1、30:1、35:1、40:1、45:1、50:1、60:1、70:1、80:1、90:1、100:1、200:1、300:1、400:1、500:1、600:1、700:1、800:1、900:1、1000:1、2000:1、3000:1、4000:1、5000:1、6000:1、7000:1、8000:1、9000:1または10000:1のいずれかである。

0156

いくつかの実施形態において、抗体が特異的部位においてグルタミン含有タグ、内因性グルタミンおよび/もしくは反応性の内因性グルタミンを介してアミンドナー物質とコンジュゲートしている場合、ADCはより安定であり(例えば、インビボでのADC半減期がさらに長く)かつ/またはより高い曝露量を有する。例えば、N297QおよびK222Rのアミノの修飾;抗体軽鎖および/または抗体重鎖のカルボキシル末端のならびに/または本明細書中に記載する抗体軽鎖および/もしくは抗体重鎖の1つもしくは複数の位置(例えば、表1を参照されたい)のグルタミン含有タグ(1つまたは複数)を含むADCは、マレイミド連結を有する従来のADCより安定である。

0157

いくつかの実施形態において、本明細書において提供される方法はさらに、精製ステップを含む。本明細書において記載されるADCは、様々な精製方法、例えば、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー透析アフィニティークロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)(例えば、HICでの分画)、硫酸アンモニウム沈殿、ポリエチレングリコールまたはポリエチレングリコール誘導体沈殿、陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー逆相HPLCシリカでのクロマトグラフィー、クロマトフォーカシング、SDS−PAGE、ゲル濾過、サイズ排除クロマトグラフィー、および弱分割クロマトグラフィーなどを用いて精製することができる。

0158

いくつかの実施形態において、少なくとも1つの精製ステップは、アフィニティークロマトグラフィー方法のステップを含む。タンパク質Aリガンド(合成の、組換えの、または天然の)を、本明細書において記載される操作されたFc含有ポリペプチドコンジュゲートをアフィニティー精製するために用いることができる。合成のまたは組換えのタンパク質Aリガンドは、GE Healthcare(Piscataway、NJ)、Pierce(Rockford、IL)、Sigma−Aldrich(St.Louis、MO)、またはApplied Biosystems(FosterCity、CA)から商業的に購入することができ、天然タンパク質Aリガンド(例えば、MABSELECT(商標)、PROSEP(商標)Va、およびPROSEP(商標)Ultra Plus)は、GE Healthcare(Piscataway、NJ)またはMillipore(Billerica、MA)から商業的に購入することができる。

0159

いくつかの実施形態において、精製ステップから生じる、精製された本明細書において記載されるADCは、非常に純度が高く、すなわち、少なくとも約70%〜75%、75%〜80%、80%〜85%、85%〜90%、90%〜95%、95%〜98%、または99%のいずれかの純度である。例えば、精製されたADCは、約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%のいずれかの純度である。

0160

薬剤ロード量が高い抗体−薬剤コンジュゲートを使用する方法
本発明のADCは、限定はしないが、治療的処置法および診断的処置方法を含む様々な用途において有用である。

0161

一態様において、本発明は、対象において癌を治療するための方法を提供する。したがって、いくつかの実施形態において、それを必要としている対象において癌を治療する方法であって、本明細書中に記載するADCを含む組成物(例えば、医薬組成物)の有効量を対象に投与するステップを含む方法が提供される。本明細書中において使用する癌には、限定はしないが、固体癌(例えば、膀胱癌、乳癌、子宮頚癌絨毛癌結腸癌食道癌、胃癌、神経膠芽腫、頭頸部癌、腎臓癌肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌(NSCLC))、口腔癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌および皮膚癌)、および液性癌(例えば、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病CML)、ヘアリーセル白血病(HCL)、T細胞性リンパ性白血病(T−PLL)、大顆粒リンパ球性白血病、多発性骨髄腫非ホジキンリンパ腫(NHL)(濾胞性リンパ腫FL)およびびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)を含む)、および成人T細胞白血病)が含まれる。

0162

いくつかの実施形態において、それを必要としている対象において腫瘍の成長または進行を阻害する方法であって、本明細書中に記載するADCを含む組成物の有効量を対象に投与するステップを含む方法が提供される。他の実施形態において、それを必要としている対象において癌細胞または腫瘍(例えば、固形腫瘍または液状腫瘍)の転移を阻害する方法であって、本明細書中に記載するADCを含む組成物の有効量を対象に投与するステップを含む方法が提供される。他の実施形態において、それを必要としている対象において腫瘍退縮を誘発する方法であって、本明細書中に記載するADCを含む組成物の有効量を対象に投与するステップを含む方法が提供される。

0163

別の態様において、インビボまたはインビトロで癌関連タンパク質(例えば、Trop−2、BRCA1、BRCA2、HER2、VEGF、CD20、CD25、EFGR、5T4、CD22など)と関連する状態を検出、診断および/または監視する方法が提供される。したがって、いくつかの実施形態において、癌を患っている疑いがある対象において癌を診断する方法であって、a)対象の試料を本明細書中に記載するADCと、ADCと癌関連タンパク質との結合をもたらす条件下で接触させるステップと、b)癌関連タンパク質へのADCの結合を測定するステップとを含む方法が提供される。

0164

本明細書中に記載するADCの作用物質部分は、検出可能な部分、例えば、イメージング剤および酵素−基質標識であり得る。本明細書中に記載するADCはまた、インビボ診断アッセイ、例えば、インビボイメージング(例えば、PETまたはSPECT)または染色試薬に使用し得る。

0165

いくつかの実施形態において、本明細書中に記載する方法は、追加の治療法形態で対象を治療するステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、追加の治療法形態は、限定はしないが、化学療法放射線手術ホルモン療法および/または追加の免疫療法を含む追加の抗癌療法である。

0166

いくつかの実施形態において、追加の治療法形態は、本明細書中に記載するADCに加えて、1種または複数の治療薬を投与するステップを含む。治療薬には、限定はしないが、第2のADC(例えば、従来のADC、例えば、ブレンツキシマブベドチン(ADCETRIS(登録商標))およびado−トラスツズマブエムタンシン(KADCYLA(登録商標)))、抗体(例えば、抗VEGF抗体抗HER2抗体抗CD25抗体および/または抗CD20抗体)、血管新生阻害薬、細胞傷害物質(例えば、ドセタキセル、シスプラチン、ドキソルビシン、マイトマイシンタモキシフェンまたはフルオロウラシル)、および抗炎症薬(例えば、プレドニゾンおよびプロゲステロン)が含まれる。

0167

医薬組成物
本発明はまた、本明細書中に記載するより高ロードのADCを、薬学的に許容できる賦形剤または担体中に含む医薬組成物を提供する。ADCは、単独で、または本発明の1種もしくは複数の他のADCと組み合わせて、または1種もしくは複数の他の薬剤と組み合わせて(またはその任意の組み合わせとして)投与することができる。例えば、本発明のADCは、従来のADC(例えば、DAR1〜4)または本明細書中に記載するトランスグルタミナーゼ−介在性コンジュゲーション技術を用いるDAR1〜4の部位特異的ADCと組み合わせて投与することができる。したがって、本発明の方法および使用はまた、以下に詳述されるように、他の活性物質との組み合わせ(同時投与)の実施形態を包含する。

0168

本明細書において用いられる場合、用語「同時投与」、「同時投与された」、または「と組み合わせて」は、(i)本明細書において開示されるADCおよび治療物質(1つまたは複数)が、このような成分を治療を必要としている患者にほぼ同時に放出する単回投与形態に共に製剤されている場合の、前記成分の組み合わせの、前記患者への同時投与、(ii)本明細書において開示されるADCおよび治療物質(1つまたは複数)が、治療を必要としている患者によってほぼ同時に摂取される(その際、前記成分が前記患者にほぼ同時に放出される)個別の投与形態に、互いに分かれて製剤されている場合の、前記成分のこのような組み合わせの、前記患者へのほぼ同時の投与、(iii)本明細書において開示されるADCおよび治療物質(1つまたは複数)が、各投与間の十分な時間間隔を伴って治療を必要としている患者によって連続的な時点で摂取される(その際、前記成分が前記患者に実質的に異なる時点で放出される)個別の投与形態に、互いに分かれて製剤されている場合の、前記成分のこのような組み合わせの、前記患者への連続投与、ならびに(iv)本明細書において開示されるADCおよび治療物質(1つまたは複数)が、制御された様式で前記成分を放出する(その際、これらの成分が、治療を必要としている患者に同時におよび/または異なる時点で同時放出、連続放出、および/またはオーバーラップ放出される)単回投与量に、共に製剤されている場合の、前記成分のこのような組み合わせの、前記患者への連続投与を意味するものであり、これを指す。

0169

全体として、本明細書において開示されるADCは、1つまたは複数の薬学的に許容できる賦形剤と組み合わせた製剤として投与されることに適している。用語「賦形剤」は、本発明の化合物(1つまたは複数)以外の任意の成分を記載するために本明細書において用いられる。賦形剤(1つまたは複数)の選択は、特定の投与態様、溶解度および安定性に対する賦形剤の影響、ならびに投与形態の性質などの因子に大きく依存する。本明細書において用いられる場合、「薬学的に許容できる賦形剤」には、生理学的に適合するあらゆる溶媒分散媒被覆剤抗菌剤および抗真菌剤等張剤および吸収遅延剤などが含まれる。薬学的に許容できる賦形剤のいくつかの例として、水、生理食塩水リン酸緩衝溶液デキストロースグリセロールエタノールなど、およびその組み合わせがある。いくつかの実施形態において、限定はしないが、糖、ポリアルコール(例えば、マンニトールソルビトール)、または塩化ナトリウムを含む等張剤が、医薬組成物内に含まれる。薬学的に許容できる物質のさらなる例としては、限定はしないが、抗体の保存期間または有効性を増強させる、湿潤剤または微量の補助物質、例えば、湿潤剤もしくは乳化剤防腐剤、または緩衝液が挙げられる。

0170

本発明はまた、本明細書中に記載する複数の本発明のより高ロードのADCを含む医薬組成物であって、平均薬剤−抗体比率が約5.0〜約720.0である医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態において、平均DARは、少なくとも約5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8.0、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9.0、9.1、9.2、9.3、9.4、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9、10.0、10.5、11.0、11.5、12.0、12.5、13.0、13.5、14.0、14.5、15.0、16.0、16.5、17.0、17.5、18.0、18.5、19.0、19.5、20.0、30.0、40.0、50.0、60.0、70.0、80.0、90.0、100.0、110.0、120.0、130.0、140.0、150.0、200.0、250.0、300.0、350.0、400.0、450.0、500.0、550.0、600.0、650.0または700.0である。

0171

一変形形態において、本発明は、複数のADCを含む医薬組成物であって、少なくとも1種のADCが、本明細書中に記載する本発明のより高ロードのADCであり、平均薬剤−抗体比率が約4.1〜約720.0である、医薬組成物をさらに提供する。いくつかの実施形態において、平均DARは、少なくとも約4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8.0、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9.0、9.1、9.2、9.3、9.4、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9、10.0、10.5、11.0、11.5、12.0、12.5、13.0、13.5、14.0、14.5、15.0、16.0、16.5、17.0、17.5、18.0、18.5、19.0、19.5、20.0、30.0、40.0、50.0、60.0、70.0、80.0、90.0、100.0、110.0、120.0、130.0、140.0、150.0、200.0、250.0、300.0、350.0、400.0、450.0、500.0、550.0、600.0、650.0または700.0である。例えば、医薬組成物は、本明細書中に記載するDARが少なくとも約5の、1種または複数の部位特異的ADCと、DARが1、2、3または4の1種または複数の部位特異的ADC(本明細書中に記載するトランスグルタミナーゼ−介在性コンジュゲーション技術を用いる)とを含むことができる。別の例として、医薬組成物は、1)本明細書中に記載するDARが少なくとも約5の1種または複数の部位特異的ADCと、2)DARが1、2、3または4のDARの1種または複数の部位特異的ADC(本明細書中に記載するトランスグルタミナーゼ介在性コンジュゲーション技術を用いる)と、3)DARが1、2、3、4またはそれ以上の、マレイミド連結を有する1種または複数の従来のADCとを含むことができる。

0172

いくつかの実施形態において、本明細書において記載されるADCは、例えばPCT公開WO98/52976およびWO00/34317において記載されているような既知の技術を用いて、対象への投与の際に免疫原性を低減させるために脱免疫化することができる。

0173

本発明の医薬組成物およびその調製方法は、当業者に容易に明らかとなる。このような組成物およびその調製方法は、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第22版(Mack Publishing Company、2012)において見ることができる。医薬組成物は、好ましくは、GMP条件下で製造される。

0174

本発明の医薬組成物は、大量に、1つの単一単位用量で、または複数の単一単位用量で、調製、包装、または販売することができる。本明細書において用いられる場合、「単位用量」は、所定の量の活性成分を含む、医薬組成物の個別の量である。活性成分の量は、通常、対象に投与される活性成分の投与量、またはこのような投与量の都合の良い画分、例えば、このような投与量の2分の1または3分の1に等しい。当技術分野において認められている、ペプチド、タンパク質、または抗体を投与するための任意の方法を、本明細書において開示される操作されたポリペプチドコンジュゲートに適切に採用することができる。

0175

本発明の医薬組成物は、典型的には、非経口投与に適している。医薬組成物の非経口投与には、対象組織物理的破壊および組織内の破壊を介する医薬組成物の投与によって特徴付けされる、したがって通常は、血流内、筋肉内、または内臓内への直接的な投与をもたらす、任意の投与経路が含まれる。例えば、非経口投与には、限定はしないが、組成物の注射、外科切開を介する組成物の適用、組織を貫通する非外科的創傷を介する組成物の適用などによる、医薬組成物の投与が含まれる。特に、非経口投与には、限定はしないが、皮下の、腹腔内の、筋肉内の、胸骨内の、静脈内の、動脈内の、髄腔内の、脳室内の、尿道内の、頭蓋内の、滑液嚢内の注射または注入、および腎臓透析注入技術が含まれると考えられる。いくつかの実施形態において、非経口投与は、静脈内経路または皮下経路である。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 公益財団法人がん研究会の「 抗ポドプラニン抗体」が 公開されました。( 2021/04/01)

    【課題・解決手段】本発明は、ヒト化抗体若しくはマウス−ヒトキメラ抗体である抗ポドプラニン抗体又はその抗原結合領域を含む抗体断片の提供を課題とし、該課題を、所定のアミノ酸配列を含む、単離された、ヒト化抗... 詳細

  • アルプス薬品工業株式会社の「 ルチン組成物」が 公開されました。( 2021/04/01)

    【課題】水溶性が改善した、ルチンの高い経口吸収を示す組成物の提供。【解決手段】ルチンとL−アルギニンとアスコルビン酸のアルカリ塩との間のモル比が1:1.6〜3.0:0.1〜2.0である、ルチン、L−ア... 詳細

  • コニカミノルタ株式会社の「 標識化抗体分散液、SPFS用キット」が 公開されました。( 2021/04/01)

    【課題・解決手段】[課題]本発明は、抗体に標識物質を結合させている標識化抗体を測定に用いる際に、標識化抗体が好適に分散している標識化抗体分散液、およびSPFS用キットを提供することを課題とする。[解決... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ