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技術 ゴルフボールの接触状態観察装置及びゴルフボールの接触状態観察方法

出願人 株式会社ブリヂストンブリヂストンスポーツ株式会社
発明者 上田寛之内田和男小松淳志坂航
出願日 2014年4月23日 (5年6ヶ月経過) 出願番号 2014-088977
公開日 2015年11月19日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2015-205116
状態 特許登録済
技術分野 訓練用具 ボール 直線速度または角速度の測定、およびその指示装置
主要キーワード 観察孔 法線方向成分 高速カメラ すべり量 入射速度 アクリルガラス 分力計 打出し角度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年11月19日)のものです。
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図面 (9)

課題

ゴルフボールゴルフクラブとの接触現象を観察できるゴルフボールの接触状態観察装置を提供する。

解決手段

ゴルフボール10を発射する発射手段と、発射されたゴルフボール10が衝突する衝突板20と、衝突板20を挟んで発射手段と反対側に設けられ、ゴルフボール10の衝突時におけるゴルフボール10と衝突板20との接触状態を撮影する撮像手段30とを備え、衝突板20は、ゴルフボール10が衝突する部分に、衝突したゴルフボール10との接触領域よりも小さな面積観察孔21を有し、撮像手段30は、観察孔21を介して衝突板20とゴルフボール10の接触状態を撮影する。

概要

背景

ゴルファーの、遠くに、正確に飛ばしたいという要求は絶えない。この要求に応えるべく、より高性能ゴルフボールゴルフクラブを開発する上で、ゴルフボールとゴルフクラブとの接触現象解析することは非常に重要である。

しかし、次の点から、ゴルフボールとゴルフクラブとの接触面でどのような現象が生じているのかを解析することは困難であった。
(1)ゴルフボールとゴルフクラブとの接触現象が短時間(約0.5msec)であること
(2)ゴルフクラブとの接触面の影響を強く受けるため、かかる接触面における状態を把握することが望まれるが、接触面が隠れているため観察が行えないこと

ここで、上記(1)の点については、高速カメラ等を用いることで解決することが可能である。
しかしながら、上記(2)の点については、依然として解決されておらず、解決できる技術の開発が望まれていた。ボールに働く力としてクラブからの接触力がある。接触力は法線方向成分摩擦力成分に分けることができ、特に後者の摩擦力は微細な接触面の滑り等で大きく変化する。従来からの検討で、クラブ表面(材質、溝、表面粗さなど)を変えると、ボールのスピンが変わり、ドライバーであれば飛距離に、アイアンであれば、着地時の静止力(正確性)に大きく影響することもある。

ここで、ゴルフボールのスピン量予測するための技術として、例えば特許文献1には、ゴルフボールの飛行方向に対して、所定の角度で傾斜して設置された衝突板にゴルフボールが衝突する際のゴルフボールと衝突板の動摩擦係数を測定し、衝突板に垂直な方向の接触力の時間関数及び衝突板に平行な方向の接触力の時間関数を同時に求め、特定の関係式に基づいて動摩擦係数を算出する方法が開示されている。

概要

ゴルフボールとゴルフクラブとの接触現象を観察できるゴルフボールの接触状態観察装置を提供する。ゴルフボール10を発射する発射手段と、発射されたゴルフボール10が衝突する衝突板20と、衝突板20を挟んで発射手段と反対側に設けられ、ゴルフボール10の衝突時におけるゴルフボール10と衝突板20との接触状態を撮影する撮像手段30とを備え、衝突板20は、ゴルフボール10が衝突する部分に、衝突したゴルフボール10との接触領域よりも小さな面積観察孔21を有し、撮像手段30は、観察孔21を介して衝突板20とゴルフボール10の接触状態を撮影する。

目的

しかしながら、上記(2)の点については、依然として解決されておらず、解決できる技術の開発が望まれていた

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ゴルフボールを発射する発射手段と、発射された前記ゴルフボールが衝突する衝突板と、該衝突板を挟んで前記発射手段と反対側に設けられ、前記ゴルフボールの衝突時における前記ゴルフボールと前記衝突板との接触状態撮影する撮像手段とを備え、前記衝突板は、前記ゴルフボールが衝突する部分に、前記発射手段側の表面における面積が衝突したゴルフボールとの接触領域よりも小さな観察孔を有し、前記撮像手段は、前記観察孔を介して前記ゴルフボールの接触状態を撮影することを特徴とする、ゴルフボールの接触状態観察装置

請求項2

前記観察孔の面積は、前記衝突したゴルフボールとの接触領域に対して1〜40%であることを特徴とする、請求項1に記載のゴルフボールの接触状態観察装置。

請求項3

前記観察孔は、1〜10mmの横幅を有することを特徴とする、請求項2に記載のゴルフボールの接触状態観察装置。

請求項4

前記観察孔は、前記衝突板における前記撮像手段側から前記発射手段側に向かってテーパー状となることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴルフボールの接触状態観察装置。

請求項5

前記観察孔に、透明な材料が充填されたことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のゴルフボールの接触状態観察装置。

請求項6

前記衝突板は、前記発射手段側の表面が、ゴルフクラブ表面形状に合わせて加工されたことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のゴルフボールの接触状態観察装置。

請求項7

前記衝突板と前記ゴルフボールとの衝突時の力を測定するための荷重計をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のゴルフボールの接触状態観察装置。

請求項8

ゴルフボールを発射した後、衝突板に衝突させ、衝突時における前記ゴルフボールの前記衝突板との接触状態を観察する方法であって、前記衝突板の前記ゴルフボールが衝突する部分に、面積が衝突したゴルフボールとの接触領域よりも小さな観察孔を形成し、前記観察孔を介して前記ゴルフボールの前記衝突板との接触状態を観察することを特徴とする、ゴルフボールの接触状態観察方法

技術分野

0001

本発明は、ゴルフボール接触状態観察装置及びゴルフボールの接触状態観察方法に関する。

背景技術

0002

ゴルファーの、遠くに、正確に飛ばしたいという要求は絶えない。この要求に応えるべく、より高性能なゴルフボールやゴルフクラブを開発する上で、ゴルフボールとゴルフクラブとの接触現象解析することは非常に重要である。

0003

しかし、次の点から、ゴルフボールとゴルフクラブとの接触面でどのような現象が生じているのかを解析することは困難であった。
(1)ゴルフボールとゴルフクラブとの接触現象が短時間(約0.5msec)であること
(2)ゴルフクラブとの接触面の影響を強く受けるため、かかる接触面における状態を把握することが望まれるが、接触面が隠れているため観察が行えないこと

0004

ここで、上記(1)の点については、高速カメラ等を用いることで解決することが可能である。
しかしながら、上記(2)の点については、依然として解決されておらず、解決できる技術の開発が望まれていた。ボールに働く力としてクラブからの接触力がある。接触力は法線方向成分摩擦力成分に分けることができ、特に後者の摩擦力は微細な接触面の滑り等で大きく変化する。従来からの検討で、クラブ表面(材質、溝、表面粗さなど)を変えると、ボールのスピンが変わり、ドライバーであれば飛距離に、アイアンであれば、着地時の静止力(正確性)に大きく影響することもある。

0005

ここで、ゴルフボールのスピン量予測するための技術として、例えば特許文献1には、ゴルフボールの飛行方向に対して、所定の角度で傾斜して設置された衝突板にゴルフボールが衝突する際のゴルフボールと衝突板の動摩擦係数を測定し、衝突板に垂直な方向の接触力の時間関数及び衝突板に平行な方向の接触力の時間関数を同時に求め、特定の関係式に基づいて動摩擦係数を算出する方法が開示されている。

先行技術

0006

特開2006−343139号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、特許文献1の技術では、ゴルフボールのスピン量を予測できるものの、依然として、ゴルフボールとゴルフクラブとの接触現象については観察することができなかった。上述したように、ゴルフボールとゴルフクラブとの接触現象を把握することは、さらに正確にゴルフボールの挙動を把握する上で非常に重要なファクターである。

0008

以上の課題に鑑み、本発明は、従来は隠れて観察できなかったゴルフボールとゴルフクラブとの接触状態を再現し、観察できる、ゴルフボールの接触状態観察装置及びゴルフボールの接触状態観察方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討をした結果、ゴルフボールを発射する発射手段と、発射された前記ゴルフボールが衝突する衝突板と、該衝突板を挟んで前記発射手段と反対側に設けられ、前記ゴルフボールの衝突時における前記ゴルフボールと前記衝突板との接触状態を撮影する撮像手段を用い、前記衝突板の前記ゴルフボールが衝突する部分に特定の観察孔を設け、該観察孔を介して前記ゴルフボールの接触状態を撮影することによって、従来は隠れて観察できなかったゴルフボールとの接触現象を確実に観察できることを見出し、本発明を完成させるに至った。

0010

本発明の要旨は以下の通りである。
本発明のゴルフボールの接触状態観察装置は、ゴルフボールを発射する発射手段と、発射された前記ゴルフボールが衝突する衝突板と、該衝突板を挟んで前記発射手段と反対側に設けられ、前記ゴルフボールの衝突時における前記ゴルフボールと前記衝突板との接触状態を撮影する撮像手段とを備え、前記衝突板は、前記ゴルフボールが衝突する部分に、前記発射手段側の表面における面積が衝突したゴルフボールとの接触領域よりも小さな観察孔を有し、前記撮像手段は、前記観察孔を介して前記ゴルフボールの接触状態を撮影することを特徴とする。
これによって、ゴルフボールとゴルフクラブとの接触現象を再現し、観察できる。

0011

また、前記観察孔の面積は、前記衝突板と前記ゴルフボールとの接触領域に対して1〜40%であることが好ましく、該観察孔は、1〜10mmの横幅を有することがより好ましい。ゴルフボールとゴルフクラブとの接触現象をより正確に再現できるからである。

0012

さらに、前記観察孔は、前記衝突板における前記撮像手段側から前記発射手段側に向かってテーパー状となることが好ましい。観察時の光源取り入れやすくなるからである。

0013

さらにまた、前記観察孔に、透明な材料が充填されることが好ましい。接触時のゴルフボールの変形状態をより正確に再現できるからである。

0014

また、前記衝突板は、前記発射手段側の表面が対象のゴルフクラブに合わせて加工されたことが好ましい。実際のゴルフクラブとゴルフボールとの接触現象を再現できるからである。

0015

さらに、前記衝突板と前記ゴルフボールとの衝突時の力を測定するための荷重計をさらに備えることが好ましい。接触時のゴルフボールにかかる力を正確に把握できるからである。その点において、荷重計として2分力計若しくは3分力計等を用いることがより好ましい。

0016

本発明のゴルフボールの接触状態観察方法は、ゴルフボールを発射した後、衝突板に衝突させ、衝突時における前記ゴルフボールの前記衝突板との接触状態を観察する方法であって、前記衝突板の前記ゴルフボールが衝突する部分に、衝突したゴルフボールとの接触領域よりも小さな面積の観察孔を形成し、前記観察孔を介して前記ゴルフボールの前記衝突板との接触状態を観察することを特徴とする。
これによって、ゴルフボールとゴルフクラブとの接触現象を確実に観察できる。

発明の効果

0017

本発明によれば、従来は隠れて観察できなかったゴルフボールとゴルフクラブとの接触状態を再現し、観察できる、ゴルフボールの接触状態観察装置及びゴルフボールの接触状態観察方法の提供が可能となる。

図面の簡単な説明

0018

本発明のゴルフボールの接触状態観察装置の一実施形態について、模式的に示した側面図である。
本発明のゴルフボールの接触状態観察装置の一実施形態における衝突板を、模式的に示した正面図である。
本発明のゴルフボールの接触状態観察装置の一実施形態における衝突板の斜視図である。
本発明のゴルフボールの接触状態観察装置の別の実施形態について、模式的に示した上面図である。
本発明のゴルフボールの接触状態観察装置の別の実施形態について、模式的に示した側面図である。
(a)は、ゴルフボールと衝突板との接触状態について、正面から撮影した写真であり、(b)は、ゴルフボールと衝突板との接触状態について、側方から撮影した写真である。
(a)は、ゴルフボールのすべり量(mm)の時間推移を示したものであり、図7(b)にゴルフボールの回転角度(rad)の時間推移を示したものである。
本発明のゴルフボールの衝突板の別の実施形態について、模式的に示した正面図である。

0019

以下、本発明について、その実施形態に基づき詳細に説明する。
(ゴルフボールの接触状態観察装置)
まず、本発明のゴルフボールの接触状態観察装置の一実施形態について説明する。
本発明のゴルフボールの接触状態観察装置は、図1に示すように、ゴルフボール10を発射する発射手段(図示せず)と、発射された前記ゴルフボール10が衝突する衝突板20と、該衝突板20を挟んで前記発射手段と反対側に設けられ、前記ゴルフボール10の衝突時における前記ゴルフボール10と前記衝突板20との接触状態を撮影する撮像手段30とを備える。
そして、本発明は、前記衝突板20は、前記ゴルフボール10が衝突する部分に、前記発射手段側の表面(以下、必要に応じて「衝突面」という。)20aにおける面積が、衝突したゴルフボールとの接触領域よりも小さな観察孔21を有し、前記撮像手段30は、前記観察孔21を介して前記ゴルフボール10の接触状態を撮影することを特徴とする。

0020

前記観察孔21を介して前記ゴルフボール10と前記衝突板20との接触状態を観察することによって、従来は隠れて観察できなかったゴルフボールとの接触現象を確実に観察できる。また、前記衝突板のゴルフボールとの衝突面については、要求に応じて、その性状(例えば、材質、溝の有無、表面粗さ等)を対象のゴルフクラブに応じて変更することで、実際のゴルフクラブとゴルフボールとの接触状態を高精度に再現することができる。

0021

なお、本発明のゴルフボールの接触状態観察装置の中で用いられるゴルフボールは、接触状態を観察したいゴルフボールであれば特に限定はされず、種々のゴルフボールを用いることができる。
例えば、直径1.680インチ以上、重さ45.93g以下の規格満足するゴルフボールを用いることもできるし、将来的に規格が変更されれば、その規格に合わせたゴルフボールを用い、その接触状態を観察できる。また、ゴルフボールの表面や内部の材質についても、本発明では特に限定されない。

0022

・発射手段
本発明のゴルフボールの接触状態観察装置は、ゴルフボール10を発射するための発射手段(図示せず)を備える。
前記発射手段については、要求された速度及び位置にゴルフボールを発射できるものであれば特に限定はされない。例えば、市販のゴルフボール発射装置を用いることが可能である。さらには、無回転で発射できるものが観察の観点では好ましい。

0023

・衝突板
本発明のゴルフボールの接触状態観察装置は、図1に示すように、発射された前記ゴルフボール10を衝突させるための衝突板20を備える。
実際のゴルフでは、ゴルフクラブをゴルフボールに衝突させるが、本発明では、ゴルフクラブのスイングスピードゴルフクラブヘッドフェース面ロフト角フェースアングルを考慮した上で、前記ゴルフボール10を前記衝突板20に衝突させることで、ゴルフクラブによってゴルフボールを打った瞬間における両者の接触状態を擬似的に再現することが可能である。

0024

前記衝突板20は、図2に示すように、前記ゴルフボール10が衝突する部分に、前記発射手段側の表面20a(衝突面20a)における面積Sが衝突したゴルフボール10との接触領域Bよりも小さな観察孔21を有する。なお、前記接触面20aにおけるゴルフボール10との接触領域Bについては、図2に示すように、前記ゴルフボール10と前記観察孔21の面積Sを含んだ形での接触領域Bのことであり、前記観察孔21の面積Sを除いた接触領域のことではない。
前記観察孔21を介して前記ゴルフボール10との接触状態を撮影することで、隠れて観察できなかったゴルフボールとの接触現象を把握することが可能となる。また、前記観察孔21の面積Sを、前記ゴルフボール10との接触領域Bよりも小さくする理由としては、前記観察孔21の面積Sが大きくなると、該観察孔21のゴルフボール10へ与える影響が大きくなるため、前記ゴルフボール10のスピン量やスピン方向に変化が生じ、ゴルフボールとゴルフクラブの接触現象を正確に再現することができないためである。

0025

また、前記観察孔21の面積Sは、前記衝突板20と前記ゴルフボール10との接触領域Bに対して1〜40%であることが好ましく、8〜35%であることがより好ましい。前記観察孔21の面積Sを前記接触領域Bに対して1〜40%の範囲にすることで、前記衝突板20と前記ゴルフボール10との接触状態を十分に観察できるとともに、前記観察孔21のゴルフボール10へ与える影響を低減し、ゴルフボールとゴルフクラブの接触現象を正確に再現できるからである。前記面積Sを前記接触領域Bに対して1%未満の場合には、観察孔21の大きさが小さくなり、十分な接触状態の観察が行えないおそれがあり、一方、前記面積Sが前記接触領域Bに対して40%を超えると、前記観察孔21のゴルフボール10へ与える影響が大きくなり過ぎるおそれがある。

0026

さらに、前記観察孔21は、具体的には、1〜10mmの横幅Xを有することがより好ましく、1〜5mmの横幅Xとすることが特に好ましい。前記衝突板20と前記ゴルフボール10との接触状態を十分に観察できるとともに、前記観察孔21のゴルフボール10へ与える影響を大幅に低減してゴルフボールとゴルフクラブの接触現象をより正確に再現できるからである。
ここで、前記観察孔21の幅Xとは、前記衝突板20を載置した際、載置した面(地面や土台の面)と平衡に延在する幅Xのことをいい、縦幅Yは、前記衝突面20aにおいて横幅Xと直行する幅のことをいう。図2では、向かって正面が衝突面20aであり、下が載置面側を示したものであるため、左右方向に延びる幅が横幅Xとなり、上下方向に延びる幅が縦幅Yとなる。
さらにまた、前記観察孔21の上下方向の縦幅Yについては、特に限定はされないが、前記観察孔21のゴルフボール10へ与える影響をより低減できる点からは、30mm以下とすることが好ましく、20mm以下とすることがより好ましい。

0027

ここで、表1は、観察孔21の横幅X及び縦幅Yのゴルフボール10へ与える影響を調査したものである。観察孔21を設けない場合の動摩擦係数の違いによるゴルフボールのスピン量(ω:1分あたりの回転数(rpm))の変化率(Δω)と比較して、観察孔の横幅X及び縦幅Yの大きさを変化させた場合のスピン量の変化率(Δω)がどの程度であるかを調査した。なお、前記スピン量の変化率(Δω)は、動摩擦係数(μ)が0.20の場合のスピン量(ωhigh_μ)と、動摩擦係数(μ)が0.15の場合のスピン量(ωlow_μ)を測定した後、以下の式に従って算出した。
Δω=(ωlow_μ/ωhigh_μ−1)×100(%)

0028

0029

表1から、前記観察孔21の横幅Xを大きくすることは、前記観察孔の縦幅Yを大きくした場合よりも、前記ゴルフボール10に与える影響が大きく、前記観察孔21の横幅Xを制御することが重要であることがわかる。これは、縦方向の摩擦力がゴルフボールのスピンに支配的な因子であり、横幅大きくなることで縦方向の面積が減少したためだと考えられる。

0030

なお、前記観察孔21の衝突面20aにおける形状は、図2に示すような四角形に限定はされず、図8(a)に示すような多角形五角形六角形等)や、図8(b)に示すような楕円形の形状とすることも可能である。その場合の前記観察孔21の横幅Xは、図8(a)及び(b)に示すように、衝突板20を載置した面(地面や土台の面)と平衡に延在する幅の中の最大値とする。

0031

また、前記観察孔21は、図1及び図3に示すように、前記衝突板20における前記撮像手段側から前記発射手段側(衝突面20a側)に向かってテーパー状となることが好ましい。すなわち、図3では、前記衝突板20の前記撮像手段側から見た状態を示している。前記観察孔21をテーパー状にすることで、前記ゴルフボール10が衝突する前記発射手段側(衝突面20a側)では観察孔21の面積を小さくして該観察孔21のゴルフボール10へ与える影響をできるだけ低減し、前記撮像手段側では、観察孔の面積を大きくすることで、十分な量の光を取り込むことができ、より良好な条件での撮影を可能とするからである。
なお、前記観察孔21のテーパー形状については、前記撮像手段側から前記発射手段側(衝突面20a側)に向かって先細りとなる形状であれば特に限定はされず、図1に示すように、観察孔21の断面積が前記発射手段側(衝突面20a側)へ向かって一定間隔縮小するテーパー状でも、不規則に縮小するテーパー状(図示せず)でも構わない。

0032

さらに、前記観察孔21には、透明な材料が充填されることが好ましい。前記観察孔21のゴルフボール10へ与える影響をより低減できるからであり、前記透明な材料が充填されていない場合には、衝突したゴルフボール10が観察孔21の内部へとせり出してきて、スピン量等に影響を与えるおそれがある。

0033

また、前記充填材料を透明な材料としたのは、前記観察孔21を介して前記ゴルフボールの接触状態を前記撮像手段30が撮影するため、撮影に悪影響を与えないようにするためである。ここで、「透明な材料」とは、必ずしも完全な無色透明である必要はなく、前記撮像手段30が、材料を介してゴルフボール10の接触状態を撮影できる程度であれば、多少の着色や曇りがあっても構わない。
例えば、ゴルフボール10の衝突に耐えうる強度を有し、透明である材料としては、アクリルガラスポリカーボネート、ABS等が挙げられる。

0034

なお、前記衝突板20を構成する材料は、特に限定はされず、例えば、ゴルフボールとの接触状態を観察したいゴルフクラブに応じて、種々の材料を用いることが可能であり、ゴルフボールとゴルフクラブとの接触現象をより高精度に再現できる点から、前記衝突板20は、前記ゴルフボール10と接触面20aが、対象のゴルフクラブに合わせて加工されることが好ましい。ここで、前記「加工」とは、対象とするゴルフクラブのフェースにあわせて前記衝突板20の衝突面の性状を変化させることをいい、例えば、ゴルフクラブのフェースと同じ摩擦係数又は溝を持つような加工や、ゴルフクラブのフェースと同じ材料を衝突面20aに形成する等の加工、のみならず任意の縦溝横溝サンドブラストによる表面粗し加工が挙げられる。

0035

・撮像手段
本発明のゴルフボールの接触状態観察装置は、前記衝突板20を挟んで前記発射手段と反対側に設けられ、前記ゴルフボール10の衝突時における前記ゴルフボール10と前記衝突板21との接触状態を、前記観察孔21を介して撮影するための撮像手段30を備える。
前記撮像手段30については、前記ゴルフボール10の衝突時における短時間の撮影に対応できるものであれば特に限定はされない。例えば、市販の高速カメラを用いることが可能である。

0036

なお、前記観察板20と前記撮像手段30との距離は、特に限定はされず、観察孔21の大きさ等に応じて適宜変更することができ、例えば、10〜1000mmの範囲とすることが可能である。

0037

・その他
また、本発明によるゴルフボールの接触状態観察装置では、前記衝突板と前記ゴルフボールとの衝突時の力を測定するための2分力計(図示せず)をさらに備えることが好ましい。前記ゴルフボール10と前記衝突板20との接触状態に加えて、ゴルフボール10の表面の法線方向及びその直交方向にかかる力についても測定が可能となり、衝突時のゴルフボール10の状態をより高精度に把握できるからである。なお、前記2分力計の配設位置は、特に限定されず、例えば、装置の支持部に設けることができる。

0038

また、前記ゴルフボール10と前記衝突板20との接触状態については、図4及び図5に示すように、正面に加えて、側方からも観察を行っても良い。
なお、前記衝突板20の載置状態については、特に限定はされず、図1や、図4及び図5に示すように、対象となるゴルフクラブヘッドのフェース面のロフト角やフェースアングルに合わせた状態で載置することが可能である。

0039

なお、前記ゴルフボール10には、その位置を示すためのマーカーを付しても良い。これにより、ゴルフボールの、前記衝突板20と衝突する前後の位置を特定することが可能となる。

0040

(ゴルフボールの接触状態観察方法)
次に、本発明のゴルフボールの接触状態観察方法の位置実施形態について説明する。
本発明のゴルフボールの接触状態観察方法は、図1に示すように、ゴルフボール10を発射した後、衝突板20に衝突させ、衝突時における前記ゴルフボール10の前記衝突板20との接触状態を観察する方法であって、前記衝突板20の前記ゴルフボール10が衝突する部分に、衝突したゴルフボール10との接触領域よりも小さな面積の観察孔21を形成し、前記観察孔21を介して前記ゴルフボール10の接触状態を観察することを特徴とする。

0041

前記観察孔21を介して前記ゴルフボール10と前記衝突板20との接触状態を観察することによって、従来は隠れて観察できなかったゴルフボールとの接触現象を確実に観察できる。また、前記衝突板のゴルフボールと衝突する表面(接触面)については、要求に応じて性状を対象のゴルフクラブに合わせて変更することで、実際のゴルフクラブとゴルフボールとの接触状態を高精度に再現することができる。

0042

なお、前記ゴルフボールを発射する方法や、前記ゴルフボールの接触状態を観察する方法については、特に限定はされず、例えば、市販のゴルフボール発射装置や高速カメラ等を用いることができる。また、前記衝突板20の構成については、本発明のゴルフボールの接触状態観察装置で述べた内容と同様である。

0043

以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0044

図4及び図5に示すように、ゴルフボール10を発射する発射手段(図示せず)と、発射された前記ゴルフボール10が衝突する衝突板20と、ゴルフボール10と衝突板20との接触状態を撮影する撮像手段30とを備えるゴルフボールの接触状態観察装置を作製し、ゴルフボールの接触状態について観察を行った。
前記発射手段については、空気圧でボールを発射させる試験機(米国Automated Design Corporation製)を用い、前記衝突板20への入射速度を43m/secとした。
前記撮像手段については、高速カメラ((株)フォトロン製)を用いて、ゴルフボールの接触状態を観察した。さらに、前記衝突板20との衝突前後のゴルフボール10の状態(初速、スピン、打出し角度)については、計測装置ブリストンスポーツ(株)製サイエンスアイフィールド)を用いて計測を行い、動画解析装置((株)フォトロン製TEMA)を用いて解析を行い、ゴルフボールのマーカー軌跡を追跡した。
前記衝突板20としては厚さ10mmのステンレス板を用い、観察孔21は、縦幅20mm、横幅5mmの長方形とし、前記撮像手段側から前記発射手段側に向かってテーパー形状にした。また、前記衝突板20は、鉛直方向に対して12°傾斜させた状態で載置した。

0045

観察された前記ゴルフボール10と前記衝突板20との接触について、正面から見た状態及び側方から見た状態を、図6(a)及び(b)に示す。
また、解析されたゴルフボールの挙動について、図7(a)にゴルフボールの滑り量(mm)の時間推移、図7(b)にゴルフボールの回転角度(rad)の時間推移について示す。なお、図7では、サンドブラストにて表面を粗くした面を試験面1、表面に固形潤滑剤を塗布した路面を試験面2として示している。また、前記ゴルフボールの回転角度の時間推移とは、単位時間当たりに回転したゴルフボールの回転角度(rad)とし、時間経過に伴ってどのぐらいゴルフボールが回転したのかを積算して示したものである。

実施例

0046

図6(a)の結果から、前記ゴルフボール10と前記衝突板20との接触面における接触状態を観察できることがわかった。また、図6(b)に示すように、前記ゴルフボール10と前記衝突板20との接触状態を側方からも観察できた。
また、図7(a)からは、表面の摩擦係数を変えることで(試験面1、試験面2)、ゴルフボールが、試験面にとどまってしまう場合と、試験面の表面を滑る場合とがあることを観察できた。この動きの差が、図7(b)に示すように、ゴルフボールのスピンに影響を及ぼしていることがわかった。その結果、ゴルフボールの挙動をより詳細に把握できることがわかった。

0047

本発明によれば、従来は隠れて観察できなかったゴルフボールとゴルフクラブとの接触現象を観察できる、ゴルフボールの接触状態観察装置及びゴルフボールの接触状態観察方法を提供することが可能となる。

0048

10ゴルフボール
20衝突板
21観察孔
30撮像手段
S 観察孔の面積
B 衝突板とゴルフボールとの接触領域
X横幅
Y 縦幅

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    【課題】多くのセンサーや計測器が搭載されても、太陽電池の発電による充電も含む二次電池の電池切れを減少させることが可能な携帯型電子機器を提供する。【解決手段】体動センサーおよび生体センサーを有する測定部... 詳細

  • NTN株式会社の「 軸受装置」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】簡単な構成で温度と回転速度を同時に検出できる軸受装置を提供する。【解決手段】軸受装置50は、軸受1と間座20に加えて、磁気センサ17と、リング部材18とをさらに備える。磁気センサ17は、外輪間... 詳細

  • 学校法人関西大学の「 状態計測装置」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】計測対象物の相対的な移動により変化する複数の状態値を同時に計測可能な状態計測装置を提供する。【解決手段】検知部2と、当該検知部2の出力値をもとに、計測対象物の相対的な移動により変化する状態値を... 詳細

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