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技術 化粧用多孔質弾性体、化粧用多孔質弾性体用樹脂ペレット及び該化粧用多孔質弾性体の製造方法

出願人 株式会社タイキ
発明者 中村興司久山貞迪藤澤史朗榎本亘
出願日 2014年4月11日 (6年7ヶ月経過) 出願番号 2014-081810
公開日 2015年11月16日 (5年0ヶ月経過) 公開番号 2015-203039
状態 特許登録済
技術分野 多孔性物品の製造および廃物の回収・処理
主要キーワード 合成樹脂可 連通細孔 連通構造 連通気泡構造 化粧用スポンジ ミクロ多孔体 混練速度 圧縮残留歪み
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課題

紫外線等でも変色せず、且つ肌あたり等が良好な化粧用多孔質弾性体、該化粧用多孔質弾性体用ペレット及び該化粧用多孔質弾性体の製造方法を提供すること。

解決手段

エチレンα−オレフィン系共重合体樹脂として気相メタロセン系ポリエチレン樹脂とメタロセンエラストマーとの混合物を、該気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂100重量部に対して、前記メタロセンエラストマーが25〜40重量部配合する化粧用多孔質弾性体を提供すること。

概要

背景

従来より、化粧用多孔質弾性体、例えば、化粧用チップ等はポリウレタン系の多孔質樹脂が用いられていた。しかし、ポリウレタン多孔質樹脂は、紫外線等により変色しやすく、また、加水分解し易いため製品としての寿命が短いため、他の種類の樹脂を用いた多孔質体の検討が行われていた。

特許文献1には、少なくとも1種類の熱可塑性樹脂と、この熱可塑性樹脂が熱溶融する温度で熱的に安定である水溶解性気泡形成材と、滑材として作用する水溶解性高分子化合物とを加熱状態下で混合した混合物成形体から、前記水溶解性気泡形成材および水溶解性高分子化合物を水により抽出除去して3次元連通気泡構造としたミクロ多孔体について記載されている。

特許文献2には、少なくとも1種類の熱可塑性樹脂と、この熱可塑性樹脂が熱溶融し得る温度で熱的に安定な水溶解性気泡形成材と、滑材として作用する水溶解性高分子化合物とを予混合し、得られた予混合物を加熱状態下で混練した後、この混練物押出成形に供して所要形状の成形体とし、得られた成形体を水に接触させて前記水溶解性気泡形成材および水溶解性高分子化合物を抽出することにより3次元連通気泡構造のミクロ多孔体を製造するようにしたミクロ多孔体の製造方法について記載されている。

また、特許文献3には、少なくとも1種類の熱可塑性樹脂と、この熱可塑性樹脂を熱溶融させ得る温度で熱的に安定な水溶解性気泡形成材と、滑材として作用する水溶解性高分子化合物とを混合し、その混合物を加熱状態下で混練し、この混練物を射出成形に供して所要形状の成形体とし、この成形体を水に接触させることで、該成形体から前記水溶解性気泡形成材および水溶解性高分子化合物を抽出除去して3次元連通気泡構造のミクロ多孔体を得るミクロ多孔体の製造方法について記載されている。

上記特許文献1から特許文献3に記載されているような製法は、所謂、抽出法或いは湿式法と呼ばれる方法(特許文献1の段落0003参照)によりミクロな多孔質体を成形させている。

当該抽出法は、樹脂ペレットを成形し、該樹脂ペレットを射出成形により製品を製造するため大量生産が可能であり、また、金型を用いるため形状が複雑な構造のものを作ることができるというメリットを有している。

概要

紫外線等でも変色せず、且つ肌あたり等が良好な化粧用多孔質弾性体、該化粧用多孔質弾性体用ペレット及び該化粧用多孔質弾性体の製造方法を提供すること。エチレンα−オレフィン系共重合体樹脂として気相メタロセン系ポリエチレン樹脂とメタロセンエラストマーとの混合物を、該気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂100重量部に対して、前記メタロセンエラストマーが25〜40重量部配合する化粧用多孔質弾性体を提供すること。なし

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

エチレンα−オレフィン系共重合体樹脂として気相メタロセン系ポリエチレン樹脂とメタロセンエラストマーとの混合物を、該気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂100重量部に対して、前記メタロセンエラストマーが25〜40重量部配合したことを特徴とする化粧用多孔質弾性体

請求項2

硬度が35〜45であることを特徴とする請求項1記載の化粧用多孔質弾性体。

請求項3

JIS K6400−4により測定される圧縮残留歪み(元厚みに対しての低下率)が−30%〜−35%であることを特徴とする請求項1記載の化粧用多孔質弾性体。

請求項4

エチレン−α−オレフィン系共重合体樹脂として気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂とメタロセンエラストマーとの混合物を、該気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂100重量部に対して、前記メタロセンエラストマーが25〜40重量部配合ものと、水溶性無機化合物と、水溶性有機化合物と、合成樹脂可塑剤とを混練したことを特徴とする化粧用多孔質弾性体用樹脂ペレット

請求項5

前記水溶性有機化合物が、常温固体の水溶性有機化合物と常温で液体の水溶性有機化合物との混合物であることを特徴とする請求項4記載の化粧用多孔質弾性体用樹脂ペレット。

請求項6

前記常温で固体の水溶性有機化合物が、重合度4000以上のポリエチレングリコールレゾルシンエリスリトールから選択される1種以上、また前記常温で液体の水溶性有機化合物がグリセリンである請求項4記載の化粧用多孔質弾性体用樹脂ペレット。

請求項7

エチレン−α−オレフィン系共重合体樹脂として気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂とメタロセンエラストマーとの混合物を、該気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂100重量部に対して、前記メタロセンエラストマーが25〜40重量部配合したものと、水溶性無機化合物と、水溶性有機化合物と、合成樹脂可塑剤とを混練して樹脂ペレットを成型し、該樹脂ペレットを射出して成型体とし、該成型体を水中に浸漬させて、前記水溶性無機化合物と前記水溶性有機化合物とを溶出させたことを特徴とする化粧用多孔質弾性体の製造方法。

請求項8

水溶性無機化合物と水溶性有機化合物とを溶出させた後の成型体を75℃以下で乾燥することを特徴とする請求項7記載の化粧用多孔質弾性体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、化粧用多孔質弾性体、化粧用多孔質弾性体用樹脂ペレット及び該化粧用多孔質弾性体の製造方法の関する。

背景技術

0002

従来より、化粧用多孔質弾性体、例えば、化粧用チップ等はポリウレタン系の多孔質樹脂が用いられていた。しかし、ポリウレタン多孔質樹脂は、紫外線等により変色しやすく、また、加水分解し易いため製品としての寿命が短いため、他の種類の樹脂を用いた多孔質体の検討が行われていた。

0003

特許文献1には、少なくとも1種類の熱可塑性樹脂と、この熱可塑性樹脂が熱溶融する温度で熱的に安定である水溶解性気泡形成材と、滑材として作用する水溶解性高分子化合物とを加熱状態下で混合した混合物成形体から、前記水溶解性気泡形成材および水溶解性高分子化合物を水により抽出除去して3次元連通気泡構造としたミクロ多孔体について記載されている。

0004

特許文献2には、少なくとも1種類の熱可塑性樹脂と、この熱可塑性樹脂が熱溶融し得る温度で熱的に安定な水溶解性気泡形成材と、滑材として作用する水溶解性高分子化合物とを予混合し、得られた予混合物を加熱状態下で混練した後、この混練物押出成形に供して所要形状の成形体とし、得られた成形体を水に接触させて前記水溶解性気泡形成材および水溶解性高分子化合物を抽出することにより3次元連通気泡構造のミクロ多孔体を製造するようにしたミクロ多孔体の製造方法について記載されている。

0005

また、特許文献3には、少なくとも1種類の熱可塑性樹脂と、この熱可塑性樹脂を熱溶融させ得る温度で熱的に安定な水溶解性気泡形成材と、滑材として作用する水溶解性高分子化合物とを混合し、その混合物を加熱状態下で混練し、この混練物を射出成形に供して所要形状の成形体とし、この成形体を水に接触させることで、該成形体から前記水溶解性気泡形成材および水溶解性高分子化合物を抽出除去して3次元連通気泡構造のミクロ多孔体を得るミクロ多孔体の製造方法について記載されている。

0006

上記特許文献1から特許文献3に記載されているような製法は、所謂、抽出法或いは湿式法と呼ばれる方法(特許文献1の段落0003参照)によりミクロな多孔質体を成形させている。

0007

当該抽出法は、樹脂ペレットを成形し、該樹脂ペレットを射出成形により製品を製造するため大量生産が可能であり、また、金型を用いるため形状が複雑な構造のものを作ることができるというメリットを有している。

先行技術

0008

特開2001−302839号公報
特開2001−348455号公報
特開2002−80628号公報

発明が解決しようとする課題

0009

紫外線による変色のない化粧用多孔質弾性体を提供すべく、紫外線に対する変色の無い樹脂を種々用いて化粧用多孔質弾性体の製作を試みた。その結果、変色のない化粧用多孔質弾性体を得ることはできた。しかしながら、化粧用塗布具としては、肌にあたる感触等が重要であり、化粧用塗布具としての機能(例えば、肌当たり、触感等)を満足するものが得られなかった。

0010

そこで、上記のような問題のない化粧用多孔質弾性体の開発を目指す中、種々検討を重ねたところ、所定の樹脂を所定の配合割合で混合した多孔質弾性体が肌当たりが良好となること、及び該多孔質弾性体を乾燥させる際の熱で弾性体そのものの形状回復性が低下してしまい元の形状に戻らなくなるという現象を有する材料が、化粧用塗布具としての機能(例えば、肌当たり、触感等)が良いということを見出した。
また、当該抽出法では、射出成形した成形品から水等の溶媒を用いて無機塩等を除去することでミクロな多孔質体を製造するものである。そのため、最終製品は乾燥させる必要がある。この際、ある種の樹脂を用いた場合、乾燥させる際の熱で樹脂そのものの形状回復性が低下してしまい元の形状に戻らなくなるという現象があった。

課題を解決するための手段

0011

すなわち、本発明は、紫外線等でも変色せず、且つ肌あたり等が良好な化粧用多孔質弾性体の開発を目的として種々検討をかさねた結果、エチレンα−オレフィン系共重合体樹脂として気相メタロセン系ポリエチレン樹脂とメタロセンエラストマーとを所定の割合で混合することで上記目的を達成できることを見出した。

0012

本発明に係る化粧用多孔質弾性体は、エチレン−α−オレフィン系共重合体樹脂として気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂とメタロセンエラストマーとの混合物を、該気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂100重量部に対して、前記メタロセンエラストマーが25〜40重量部配合したものである。

0013

本発明に係る化粧用多孔質弾性体は、E硬度が35〜45であることが好ましい。

0014

本発明に係る化粧用多孔質弾性体は、JIS K 6400−4により測定される圧縮残留歪み(元厚みに対しての低下率)が−30%〜−35%であることが好ましい。

0015

本発明に係る化粧用多孔質弾性体用樹脂ペレットは、エチレン−α−オレフィン系共重合体樹脂として気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂とメタロセンエラストマーとの混合物を、該気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂100重量部に対して、前記メタロセンエラストマーが25〜40重量部配合ものと、水溶性無機化合物と、水溶性有機化合物と、合成樹脂可塑剤とを混練したものである。

0016

本発明に係る化粧用多孔質弾性体用樹脂ペレットは、水溶性有機化合物が、常温固体の水溶性有機化合物と常温で液体の水溶性有機化合物との混合物であることが好ましい。

0017

本発明に係る化粧用多孔質弾性体用樹脂ペレットは、常温で固体の水溶性有機化合物が、重合度4000以上のポリエチレングリコールレゾルシンエリスリトールから選択される1種以上、また常温で液体の水溶性有機化合物がグリセリンであることが好ましい。

0018

本発明に係る化粧用多孔質弾性の製造方法は、エチレン−α−オレフィン系共重合体樹脂として気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂とメタロセンエラストマーとの混合物を、該気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂100重量部に対して、前記メタロセンエラストマーが25〜40重量部配合したものと、水溶性無機化合物と、水溶性有機化合物と、合成樹脂可塑剤とを混練して樹脂ペレットを成型し、該樹脂ペレットを射出して成型体とし、該成型体を水中に浸漬させて、前記水溶性無機化合物と前記水溶性有機化合物とを溶出させたものである。

0019

本発明に係る化粧用多孔質弾性の製造方法は、水溶性無機化合物と水溶性有機化合物とを溶出させた後の成型体を75℃以下で乾燥することが好ましい。

発明の効果

0020

本発明の化粧用多孔質弾性体は、紫外線でも変色せず、且つ肌あたりが良好である。また、射出成型が可能であるため複雑な形状の製品も製造できる。

実施例

0021

本発明に係る化粧用多孔質弾性体について説明する。
本発明に係る化粧用多孔質弾性体は、エチレン−α−オレフィン系共重合体樹脂として気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂とメタロセンエラストマーとの混合物を、該気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂100重量部に対して、前記メタロセンエラストマーが25〜40重量部配合したものでる。

0022

前記エチレン−α−オレフィン系共重合体樹脂は、チーグラー触媒バナジウム触媒又はメタロセン触媒等、好ましくはバナジウム触媒又はメタロセン触媒、より好ましくはメタロセン触媒を使用して製造することができる。製造法としては、高圧イオン重合法、気相法、溶液法スラリー法等が挙げられる。
メタロセン触媒としては、特に限定されるわけではないが、シクロペンタジエニル骨格を有する基等が配位したジルコニウム化合物などのメタロセン化合物助触媒とを触媒成分とする触媒が挙げられる。
気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂としては、例えば、日本ポリエチレン社製のハーモレックス登録商標シリーズプライムポリマー社製のエボリュー(登録商標)シリーズ等が挙げられる。
また、メタロセンエラストマーとしては、日本ポリエチレン社製のカーネル(登録商標)シリーズ、住友化学社製のエクセレン(登録商標)FXシリーズ等が挙げられる。
また、前記日本ポリエチレン社製のハーモレックス(登録商標)シリーズは、気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂であり、気相法製造技術で生産されて機能性ポリエチレン樹脂である。また、前記日本ポリエチレン社製のカーネル(登録商標)シリーズは、メタロセンエラストマーであり、高圧法製造技術で生産される樹脂である。

0023

前記気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂の性状としては、MFR(メルトフローレート、JIS K6922-2による測定)が1.0g/10min〜1.5g/10minの範囲が好ましい。また、密度(JIS K7112による測定)としては、0.906g/cm3〜0.919g/cm3の範囲が好ましい。
また、融点(DSC法、JIS K7121による測定)としては、120℃〜124℃の範囲が好ましい。

0024

前記メタロセンエラストマーの性状としては、MFR(メルトフローレート、JIS K6922-2による測定)が2.0g/10min〜3.5g/10minの範囲が好ましい。また、密度(JIS K7112による測定)としては、0.880g/cm3〜0.921g/cm3の範囲が好ましい。
また、融点(DSC法、JIS K7121による測定)としては、60℃〜108℃の範囲が好ましい。

0025

前記気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂100重量部に対して、前記メタロセンエラストマーが25〜40重量部、好ましくは28〜40重量部配合されている。
当該樹脂は、紫外線に対する耐光性を有するものであり、当該樹脂で化粧用多孔質弾性体を製造することで紫外線で変色することがない。
また、メタロセン系ポリエチレン樹脂単独、或いはメタロセンエラストマー単独では、硬すぎたり柔らかすぎたりするが、上記樹脂を所定範囲で混合して用いることで、肌あたりが良好となる化粧用多孔質弾性体を得ることができる。

0026

本発明に係る化粧用多孔質弾性体は、E硬度が35〜45であり、好ましくは38〜45である。前記所定の範囲内で気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂とメタロセンエラストマーとを配合させた化粧用多孔質弾性体は、肌当たりが良好となる。これは、メタロセン系ポリエチレン樹脂単独、或いはメタロセンエラストマー単独では、硬すぎたり柔らかすぎたりするが、上記樹脂を所定範囲で混合して用いることで、肌当たりに適した硬度になっているものと考えられる。
尚、E硬度は、E型硬度計(高分子計器株式会社製、置針付ゴム硬度計)を用いて測定した。

0027

本発明に係る化粧用多孔質弾性体は、JIS K 6400-4により測定される圧縮残留歪み(元厚みに対してのどれだけ厚みが低下したかを示す低下率)が−30%〜−35%であり、好ましくは−33%〜−35%である。通常、これだけ圧縮残留歪みがあると製品としては認められないと思われるが、意に反して、この数値範囲にあれば、肌当たりが良好となるという結果が得られた。官能試験の結果からも肌当たりが良好であるとの結果がでている。詳しい機構は不明であるが、所定の樹脂を所定の割合で配合させることで、人の肌に接触させた際の弾性が、人にとり心地よいと判断されたものと考えられる。

0028

次に、本発明に係る化粧用多孔質弾性体用樹脂ペレットについて説明する。
本発明に係る化粧用多孔質弾性体用樹脂ペレットは、エチレン−α−オレフィン系共重合体樹脂として気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂とメタロセンエラストマーとの混合物を、該気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂100重量部に対して、前記メタロセンエラストマーが25〜40重量部配合ものと、水溶性無機化合物と、水溶性有機化合物と、合成樹脂可塑剤とを混練したものである。

0029

気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂とメタロセンエラストマーについては、上記で説明したものを使用するものである。気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂とメタロセンエラストマーとの配合量についても上記で説明したものと同様である。

0030

本発明で用いることができる水溶性無機化合物としては、水に可溶性であって、かつ
気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂とメタロセンエラストマーとの混合物(以下、「樹脂混合物」という。)が熱溶融する際にも熱的に安定な物質であれば何れも使える。
例えば、無機物しては、NaCl、KCl、CaCl2、NH4Cl、Na2SO4、NaHSO4等が挙げられる。

0031

前記水溶性無機化合物の配合量としては、樹脂混合物100重量部に対して800〜1500重量部を配合でき、好ましくは、900〜1200重量部を配合でき、より好ましくは900〜1000重量部配合することができる。
当該水溶性無機化合物の配合量を変えることで最終的に形成される3次元的に連通した細孔の大きさ等をかえることができる。また、該水溶性無機化合物の粒径等も適宜調整することができる。

0032

本発明で用いることができる水溶性有機化合物としては、固体或いは液体であってもよく、例えば、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジオレエート、ポリエチレングリコールジアセテート等のポリエチレングリコール誘導体や、グリセリン、レゾルシン、ペンタエリスリトールその他、水に溶解し、樹脂に対して粘度を低下させる働きをする化合物であれば如何なるものであっても使用可能である。殊にポリエチレングリコールは、メルトフローレイトが高く、かつ水溶解性が高いので好適に使用し得る。
また水溶性有機化合物は、該水溶性無機化合物の抽出・除去を促進する作用もある。更に射出成型を行う場合、前記ポリエチレングリコールの重合度は4000以上であることが好ましい。前記ポリエチレングリコールの重合度が4000以上あることで細かな部分まで再現できる射出成型を実現できる。

0033

前記水溶性有機化合物の配合量としては、樹脂混合物100重量部に対して60〜120重量部を配合することができる。該範囲内であれば、前記水溶性無機化合物の抽出・除去が促進され、綺麗な3次元的に連通した細孔を得ることができる。

0034

前記合成樹脂可塑剤としては、市販されている合成樹脂可塑剤を適宜使用することができる。例えば、ポリエチレングリコール系ノニオン活性剤流動パラフィン等を用いることができる。

0035

前記合成樹脂可塑剤の配合量としては、樹脂混合物100重量部に対して50〜100重量部を配合することができる。当該範囲に配合することで、射出成型しやすくなる。

0036

本発明においては、その他の添加薬剤として、例えば、各種顔料、各種界面活性剤、各種抗菌剤等を適宜加えることができる。

0037

本発明に係る化粧用多孔質弾性体用樹脂ペレットを製造する方法としては、通常用いられる種々の方法を用いることができる。
例えば、前記樹脂混合物、水溶性無機化合物、水溶性有機化合物及び合成樹脂可塑剤の混合・混練には、1軸式または2軸式押出機、ニ一ダ、加圧式ニ一ダ、コニーダバンバリーミキサ、ヘンシェル型ミキサあるいはロータ型ミキサその他の混練機等が好適に使用される。この混練について、特殊な装置は必要なく、また混練速度等も限定されない。混練時の温度は、使用する樹脂の熱溶融点によって適宜設定される。

0038

混練時間は各種混合物の物性により左右されるが、該混合物が充分に混合・混練されればよく、通常では30〜40分程度で充分である。この際に余りの長時間の混練は、主材料である樹脂の劣化を引き起こす原因となるので注意が必要である。混練された樹脂ペレットは、押出、射出、プレスローラーまたはブローにより所要形状に成型が可能であるが、殊に量産性が高い押出または複雑形状を形成し得る射出による成型が好適である。

0039

このような樹脂ペレットにすることで、種々の形状の成型体を製造することができる。
また、当該樹脂ペレットを用いて射出成型を行えば、複雑な形状の成型体を製造することもできる。尚、成型体は、例えば、水或いは温水等で水溶性無機化合物、水溶性有機化合物を洗い流すことで3次元連通構造を有する多孔質弾性体とすることができる。この製造方法については、後で説明する。

0040

次に、本発明に係る化粧用多孔質弾性体の製造方法について説明するが、本発明は、係る実施例のみに限定されるものではない。。
本発明に係る化粧用多孔質弾性体を製造するには、先ず原料となる気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂及びメタロセンエラストマーと、水溶性無機化合物と、水溶性有機化合物とを、所定の機器を使用して、混合・混練し、樹脂ペレットを成型し、得られた樹脂ペレットを用いて射出成型を行い所定形状の成型体とする。
これにより得られた成型体を、水または所定温度の温水に浸漬して、前記水溶性無機化合物および水溶性有機化合物を抽出・除去して、微細な細孔を多数備えて3次元連通細孔構造を有する化粧用多孔質弾性体を得るものである。

0041

気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂及びメタロセンエラストマー、水溶性無機化合物及び水溶性有機化合物の混合・混練には、1軸式または2軸式押出機、ニ一ダ、加圧式ニ一ダ、コニーダ、バンバリーミキサ、ヘンシェル型ミキサあるいはロータ型ミキサその他の混練機等が好適に使用される。この混練について、特殊な装置は必要なく、また混練速度等も限定されない。混練時の温度は、使用する樹脂の熱溶融点によって適宜設定される。

0042

混練時間は各種配合物の物性により左右されるが、該配合物が充分に混合・混練されればよく、通常では30〜40分程度で充分である。この際に余りの長時間の混練は、主材料である樹脂の劣化を引き起こす原因となるので注意が必要である。混練された樹脂ペレットは、押出、射出、プレス、ローラーまたはブローにより所要形状に成型が可能であるが、殊に量産性が高い押出または複雑形状を形成し得る射出による成型が好適である。

0043

各成分を配合して所定形状に成型された成型体は、水溶性無機化合物及び水溶性有機化合物を、溶媒である水に所定時間(例えば24〜48時間、成型体の形状・厚さ等にもよる)浸漬させることで抽出・除去される。また、この際の浸漬は、どのような方法であってもよいが、成型体全体を水に接触させる水中浸漬による抽出・除去が好適である。このとき使用される水の温度についても、殊に限定がなく室温程度のものであってもよいが、水溶性無機化合物及び水溶性有機化合物の効率的な除去のために、15〜60℃の温水を利用してもよい。

0044

水溶性無機化合物及び水溶性有機化合物を除去後、乾燥工程に入るが、強制乾燥させる際の温度は75℃以下に調節する必要がある。75℃を超える温度で乾燥させた場合には、樹脂そのものの形状回復性が低下してしまい元の形状に戻らなくなるという現象を生じてしまうためである。通常は、50℃〜75℃の範囲で乾燥させることが好ましい。
本発明は、乾燥時の温度に左右されるが、使用実感の良い化粧用多孔質弾性体が得られるというものであり、特に乾燥時の温度に注意を払う必要がある。勿論、室温で自然乾燥してもよいが、時間を要するため効率的ではない。
尚、乾燥させる際に使用する乾燥機については、種々の機器を用いることができる。

0045

本発明に係る化粧用多孔質弾性体は、紫外線による変色はもちろん、NOガスによる変色もなく、また、水等による加水分解に対しても強いため、長持ちするものである。更に肌当たりがよく化粧用途に最適な化粧用多孔質弾性体である。

0046

以下、本発明の係る化粧用多孔質弾性体について実施例を示す。
(実施例1)
気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン(株)製:商品名「ハーモレックスNF-324A」)11重量部、メタロセンエラストマー(日本ポリエチレン(株)製:商品名「カーネルKS-240T」)3重量部、亡硝(粒径150メッシュ)55重量部、亡硝(粒径60メッシュ)75重量部、グリセリン6重量部、水溶性ポリエチレングリコール(第一工業製薬(株)製(重合度4000))10重量部、流動パラフィン10重量部、ポリエチレングリコール系ノニオン活性剤0.5重量部を計量し、リボンブレンダーによってよく攪拌し、次に、2軸押出機(温度180℃)で40kg/hrの割合で押出し、ペレタイザーによって粉砕して樹脂ペレットを製造した。
該樹脂ペレットを原料として射出成型機を用いて化粧用チップ形状の成型体を作成した。次いで当該成型体を48時間水中(温度45℃)に浸漬した。その後、脱水を2回繰り返して内部に含まれていた水溶性無機化合物と水溶性有機化合物とを完全に洗い落とし、乾燥温度75℃で24時間乾燥して化粧用チップを製作した。
当該化粧用チップのE硬度は42、圧縮残留歪みは−33%であった。
尚、当該実施例、比較例で用いた日本ポリエチレン(株)製:商品名「ハーモレックスNF-324A」の物性としては、MFR(メルトフローレート):1.0g/10min(JIS K6922-2)、密度:0.906g/cm3(JIS K7112)、曲げ弾性率:80MPa(JIS K6922-2)、融点(DSC法):120℃(JIS K7121)である。また、日本ポリエチレン(株)製:商品名「カーネルKS-240T」の物性としては、MFR(メルトフローレート):2.2g/10min(JIS K6922-2)、密度:0.880g/cm3(JIS K7112)、曲げ弾性率:25MPa(JIS K6922-2)、融点(DSC法):60℃(JIS K7121)である。

0047

(実施例2)
気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン(株)製:商品名「ハーモレックスNF-324A」)11重量部、メタロセンエラストマー(日本ポリエチレン(株)製:商品名「カーネルKS-240T」)3重量部、亡硝(粒径150メッシュ)55重量部、亡硝(粒径100メッシュ)75重量部、グリセリン5重量部、水溶性ポリエチレングリコール(第一工業製薬(株)製(重合度4000))10重量部、流動パラフィン10重量部、ポリエチレングリコール系ノニオン活性剤0.5重量部を用いて前記実施例1と同様の条件で化粧用チップを製作した。
当該化粧用チップのE硬度は45、圧縮残留歪みは−35%であった。

0048

(実施例3)
気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン(株)製:商品名「ハーモレックスNF-324A」)10重量部、メタロセンエラストマー(日本ポリエチレン(株)製:商品名「カーネルKS-240T」)4重量部、亡硝(粒径150メッシュ)60重量部、亡硝(粒径60メッシュ)80重量部、グリセリン6重量部、水溶性ポリエチレングリコール(第一工業製薬(株)製(重合度4000))3重量部、流動パラフィン10重量部、ポリエチレングリコール系ノニオン活性剤0.5重量部を用いて前記実施例1と同様の条件で化粧用チップを製作した。
当該化粧用チップのE硬度は38、圧縮残留歪みは−35%であった。

0049

(比較例1)
気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン(株)製:商品名「ハーモレックスNF-324A」)10重量部、メタロセンエラストマー(日本ポリエチレン(株)製:商品名「カーネルKS-240T」)4重量部、亡硝(粒径150メッシュ)75重量部、亡硝(粒径100メッシュ)55重量部、グリセリン6重量部、水溶性ポリエチレングリコール(第一工業製薬(株)製(重合度4000))3重量部、流動パラフィン10重量部、ポリエチレングリコール系ノニオン活性剤0.5重量部を用いて、乾燥温度80℃で24時間乾燥させた以外、前記実施例1と同様の条件で化粧用チップを製作した。
当該化粧用チップのE硬度は30、圧縮残留歪みは−38%であった。

0050

(比較例2)
気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン(株)製:商品名「ハーモレックスNF-324A」)11重量部、メタロセンエラストマー(日本ポリエチレン(株)製:商品名「カーネルKS-240T」)2重量部、亡硝(粒径150メッシュ)75重量部、亡硝(粒径100メッシュ)55重量部、グリセリン12重量部、水溶性ポリエチレングリコール(第一工業製薬(株)製(重合度4000))10重量部、流動パラフィン10重量部、ポリエチレングリコール系ノニオン活性剤0.5重量部を用いて前記実施例1と同様の条件で化粧用チップを製作した。
当該化粧用チップのE硬度は48、圧縮残留歪みは−38%であった。

0051

(比較例3)
気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン(株)製:商品名「ハーモレックスNF-324A」)10重量部、メタロセンエラストマー(日本ポリエチレン(株)製:商品名「カーネルKS-240T」)5重量部、亡硝(粒径150メッシュ)75重量部、亡硝(粒径100メッシュ)55重量部、グリセリン10重量部、水溶性ポリエチレングリコール(第一工業製薬(株)製(重合度4000))8重量部、流動パラフィン10重量部、ポリエチレングリコール系ノニオン活性剤0.5重量部を用いて前記実施例1と同様の条件で化粧用チップを製作した。
当該化粧用チップのE硬度は15、圧縮残留歪みは−40%であった。

0052

当該結果を表1にまとめた。

0053

また、各実施例及び比較例で得られた化粧用チップを用いて、当該化粧用チップの肌当たりについて調べた。その結果を表2に示す。

0054

(肌当たり)
専門のパネラー10名に各実施例および各比較例で得られた化粧用チップをまぶたに当ててもらい肌当たりについて調べてもらい、以下の評価基準に基づいて評価した。
[評価基準]
◎:パネラー10名中9〜10名が肌当たりが良好と評価
○:パネラー10名中7〜8名が肌当たりが良好と評価
△:パネラー10名中5〜6名が肌当たりが良好と評価
×:パネラー10名中4名以下が肌当たりが良好と評価

0055

0056

得られた化粧用チップの肌当たりのテストを行った結果、表2に示すように実施例1〜実施例3で得られた化粧用チップは、肌当たりが良好であった。比較例1〜比較例3で得られた化粧用チップの肌当たりは悪かった。
E硬度が所定の範囲を超えると、肌当たりが悪くなるということが判明した。これは、樹脂の配合割合に起因するものと考えられる。同様に、圧縮残留歪みが所定の範囲を超えると肌当たりが悪くなるということが判明した。これも、樹脂の配合割合に起因するものと考えられる。更に、乾燥時の温度が、所定範囲を超えた場合にも、肌当たりが悪くなるということが判明した。恐らく、乾燥温度を上げすぎると、多孔質弾性体が柔らかくなるため肌当たりが悪くなると思われる。また、乾燥温度を上げすぎると形状回復性が低下するが、この機構については明確には判明していない。

0057

また、紫外線オートフェードメーター(スガ試験機株式会社製)を用い、JIS L0842に基づいて紫外線耐光テスト(20時間照射)を行った。実施例1〜実施例3では、黄変等の変色は見られなかった。

0058

本発明により得られた化粧用多孔質弾性体は、肌当たりが良好である。
また、樹脂として気相法メタロセン系ポリエチレン樹脂とメタロセンエラストマーとを用いることで、紫外線等を受けても変色がせず、更に、加水分解に対しても非常に強いものである。
また、該樹脂ペレットを射出して成型体を成型するため、複雑な形状の製品も製造することができ、例えば、化粧用スポンジ、化粧用チップ、化粧用ペン先等の用途に使用できるものを製造できる。

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