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課題
解決手段
概要
背景
複数の表示装置を通信可能に接続し、それらの表示画面を単一の連続画面として表示可能な映像表示システム(例えばマルチディスプレイ装置)においては、それぞれの表示装置の表示画面に対して映像(画像)の解像度や位置を任意に設定可能である。このような映像表示システムでは、例えば初めて使用する際などに、使用者のニーズや、表示装置の位置に従って、上記設定を行なう必要がある。
上記映像表示システムにおいて、単一の映像信号ソースより複数の表示装置に映像信号を配信し、それぞれの表示装置が映像を表示する技術が、例えば特許文献1及び2などに開示されている。
特許文献1に開示された技術では、それぞれの表示装置に個別(固有)のIDを予め付与しておき、大きな一枚の画面をそれぞれのID別に分割した映像を表示装置に送信する。この場合、各表示装置ごとに元映像の表示アドレスが個別に設定される。
特許文献2に開示された技術では、全ての表示装置に同一の映像信号が供給され、それぞれの表示装置が、当該映像信号の映像全体の中から、自身で表示すべき映像を自身の位置に対応して切り出し、当該切り出した映像を拡大して表示する。つまり、この技術では、それぞれの表示装置が元映像を分割して表示する。
また、特許文献3及び特許文献4にも、特許文献1及び特許文献2と同様の技術が開示されている。
以上のような映像表示システムにおいては、表示装置ごとの映像の切り出し位置の配信、または、映像信号ソースから各表示装置への個別の映像信号の配信と、表示装置の遠隔通信制御による電源制御及び画面調整等とを目的として、各表示装置ごとにIDやアドレスが付与される(例えば非特許文献1)。
これを実現するためには、表示装置に固有のID(画面ID)と、表示映像全体における表示画面の位置に固有のID(映像ID)とを対応させ、指定したIDやアドレスを持つ表示装置の物理的な位置と、表示映像の位置とを関連付ける必要がある。
例えば、Windows(登録商標)をOS(Operating System)として搭載したコンピュータは、DDC(Display Data Channel)を用いて接続された複数の表示装置からEDID(Extended Display Identification Data)を読み込み、これに含まれる表示装置のモデル名及び解像度の情報を取得する。取得されたEDID内の情報は、レジストリと呼ばれるデータベースに記録され、映像表示の制御に用いられる。
具体的には、非特許文献2に開示されているように、使用者は、コントロールパネルにおけるマルチディスプレイ(デスクトップ)の選択・確認画面のメニューを操作することにより、表示装置に自動的に付与された画面IDと、表示映像全体における表示画面の位置に固有の映像IDとを関連付けるための確認・指定を行う。つまり、画面IDと映像IDとが整合するように、使用者は、上記メニューにおいて画面IDを示すアイコンの相対位置を変更することによって、映像IDへの画面IDの割り付けを変更する。指定された結果は、上述のレジストリ内に記録される。
概要
固有の画面IDが設定された各映像表示装置の位置を自動的に検出可能な技術を提供することを目的とする。映像表示システムは、複数の映像表示装置1の赤外線発信器31からの赤外線信号の発信、及び、赤外線受信器30での赤外線信号の受信の結果に基づいて、固有の画面IDが設定された各映像表示装置1の縦方向の各列における位置を検出する。また、映像表示システムは、複数の映像表示装置1の赤外線発信器27、及び、赤外線受信器28での赤外線信号の受信の結果に基づいて、固有の画面IDが設定された各映像表示装置1の横方向の各列における位置を検出する。
目的
本発明は、上記のような問題点を鑑みてなされたものであり、固有の画面IDが設定された各映像表示装置の位置を自動的に検出可能な技術を提供する
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 0件
- 牽制数
- 0件
この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
請求項1
縦方向及び横方向に配列された複数の映像表示装置の表示画面を組み合せた表示画面に、映像を表示する映像表示システムであって、前記複数の映像表示装置は、通信部を介して接続されるとともに、それぞれには、前記映像表示装置に固有の画面IDが設定されており、前記複数の映像表示装置のそれぞれは、前記映像表示装置の前記縦方向の一端側に配設され、予め定められた電磁波信号を発信する第1信号発信部と、前記映像表示装置の前記縦方向の他端側に配設され、他の前記映像表示装置の前記第1信号発信部から発信された前記電磁波信号を受信可能な第1信号受信部と、前記映像表示装置の前記横方向の一端側に配設され、予め定められた電磁波信号を発信する第2信号発信部と、前記映像表示装置の前記横方向の他端側に配設され、他の前記映像表示装置の前記第2信号発信部から発信された前記電磁波信号を受信可能な第2信号受信部とを備え、前記映像表示システムは、前記複数の映像表示装置の前記第1信号発信部からの前記電磁波信号の発信、及び、前記第1信号受信部での前記電磁波信号の受信の結果に基づいて、固有の前記画面IDが設定された各前記映像表示装置の前記縦方向の各列における位置を検出するとともに、前記複数の映像表示装置の前記第2信号発信部からの前記電磁波信号の発信、及び、前記第2信号受信部での前記電磁波信号の受信の結果に基づいて、固有の前記画面IDが設定された各前記映像表示装置の前記横方向の各列における位置を検出する制御部を備える、映像表示システム。
請求項2
請求項1に記載の映像表示システムであって、前記制御部で検出される前記縦方向及び前記横方向の位置に存在する前記映像表示装置の前記画面IDに関連付けられた映像IDに基づいて、前記映像表示システムにて表示すべき前記映像を区分することにより、各前記映像表示装置にて表示すべき映像を生成する映像ソース部をさらに備える、映像表示システム。
請求項3
請求項1に記載の映像表示システムであって、各前記映像表示装置は、前記制御部で検出される前記縦方向及び前記横方向の位置に存在する前記映像表示装置の前記画面IDに関連付けられた映像IDに基づいて、前記映像表示システムにて表示すべき前記映像に予め定められた映像処理を行うことにより、各前記映像表示装置にて表示すべき映像を生成する、映像表示システム。
請求項4
請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の映像表示システムであって、前記制御部が、いずれか1つの前記映像表示装置に設けられた、映像表示システム。
請求項5
請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の映像表示システムであって、前記制御部が、前記映像表示装置に外部から接続可能な、映像表示システム。
請求項6
請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載の映像表示システムであって、前記電磁波信号は赤外線信号を含む、映像表示システム。
技術分野
背景技術
0002
複数の表示装置を通信可能に接続し、それらの表示画面を単一の連続画面として表示可能な映像表示システム(例えばマルチディスプレイ装置)においては、それぞれの表示装置の表示画面に対して映像(画像)の解像度や位置を任意に設定可能である。このような映像表示システムでは、例えば初めて使用する際などに、使用者のニーズや、表示装置の位置に従って、上記設定を行なう必要がある。
0004
特許文献1に開示された技術では、それぞれの表示装置に個別(固有)のIDを予め付与しておき、大きな一枚の画面をそれぞれのID別に分割した映像を表示装置に送信する。この場合、各表示装置ごとに元映像の表示アドレスが個別に設定される。
0005
特許文献2に開示された技術では、全ての表示装置に同一の映像信号が供給され、それぞれの表示装置が、当該映像信号の映像全体の中から、自身で表示すべき映像を自身の位置に対応して切り出し、当該切り出した映像を拡大して表示する。つまり、この技術では、それぞれの表示装置が元映像を分割して表示する。
0006
また、特許文献3及び特許文献4にも、特許文献1及び特許文献2と同様の技術が開示されている。
0007
以上のような映像表示システムにおいては、表示装置ごとの映像の切り出し位置の配信、または、映像信号ソースから各表示装置への個別の映像信号の配信と、表示装置の遠隔通信制御による電源制御及び画面調整等とを目的として、各表示装置ごとにIDやアドレスが付与される(例えば非特許文献1)。
0008
これを実現するためには、表示装置に固有のID(画面ID)と、表示映像全体における表示画面の位置に固有のID(映像ID)とを対応させ、指定したIDやアドレスを持つ表示装置の物理的な位置と、表示映像の位置とを関連付ける必要がある。
0009
例えば、Windows(登録商標)をOS(Operating System)として搭載したコンピュータは、DDC(Display Data Channel)を用いて接続された複数の表示装置からEDID(Extended Display Identification Data)を読み込み、これに含まれる表示装置のモデル名及び解像度の情報を取得する。取得されたEDID内の情報は、レジストリと呼ばれるデータベースに記録され、映像表示の制御に用いられる。
0010
具体的には、非特許文献2に開示されているように、使用者は、コントロールパネルにおけるマルチディスプレイ(デスクトップ)の選択・確認画面のメニューを操作することにより、表示装置に自動的に付与された画面IDと、表示映像全体における表示画面の位置に固有の映像IDとを関連付けるための確認・指定を行う。つまり、画面IDと映像IDとが整合するように、使用者は、上記メニューにおいて画面IDを示すアイコンの相対位置を変更することによって、映像IDへの画面IDの割り付けを変更する。指定された結果は、上述のレジストリ内に記録される。
0011
特開2001−166759号公報
特開2003−208145号公報
特開平5−249932号公報
特開2003−280624号公報
先行技術
0012
VESA DisplayPort Standard Version1, Revision 2a, 2012年5月23日, p.134-135
インターネット<URL:http://windows.microsoft.com/ja-jp/windows/move-windows-between-multiple-monitors#1TC=windows-7>
発明が解決しようとする課題
0013
非特許文献2の技術では、表示装置の制御部により自動的にID(画面ID)が付与・設定されるが、設置・使用時にOSD(On-Screen Display)等を用いて手動により、画面IDと映像IDとを関連付ける設定を行う必要がある。つまり、設置者業者やシステムの使用者が、表示装置に個別に割り振られたIDやアドレスと、表示画面の位置とを割り付ける作業(関連付け作業)を手動にて行う必要がある。しかも、ディスプレイウォール等の、多数の表示画面を備える映像表示システムにおいて上記作業を行う場合などには、設置調整時の手順が煩雑となり、設置調整に長時間を要するという問題があった。
0014
そこで、本発明は、上記のような問題点を鑑みてなされたものであり、固有の画面IDが設定された各映像表示装置の位置を自動的に検出可能な技術を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
0015
本発明に係る映像表示システムは、縦方向及び横方向に配列された複数の映像表示装置の表示画面を組み合せた表示画面に、映像を表示する映像表示システムであって、前記複数の映像表示装置は、通信部を介して接続されるとともに、それぞれには、前記映像表示装置に固有の画面IDが設定されている。前記複数の映像表示装置のそれぞれは、前記映像表示装置の前記縦方向の一端側に配設され、予め定められた電磁波信号を発信する第1信号発信部と、前記映像表示装置の前記縦方向の他端側に配設され、他の前記映像表示装置の前記第1信号発信部から発信された前記電磁波信号を受信可能な第1信号受信部と、前記映像表示装置の前記横方向の一端側に配設され、予め定められた電磁波信号を発信する第2信号発信部と、前記映像表示装置の前記横方向の他端側に配設され、他の前記映像表示装置の前記第2信号発信部から発信された前記電磁波信号を受信可能な第2信号受信部とを備える。前記映像表示システムは、前記複数の映像表示装置の前記第1信号発信部からの前記電磁波信号の発信、及び、前記第1信号受信部での前記電磁波信号の受信の結果に基づいて、固有の前記画面IDが設定された各前記映像表示装置の前記縦方向の各列における位置を検出するとともに、前記複数の映像表示装置の前記第2信号発信部からの前記電磁波信号の発信、及び、前記第2信号受信部での前記電磁波信号の受信の結果に基づいて、固有の前記画面IDが設定された各前記映像表示装置の前記横方向の各列における位置を検出する制御部を備える。
発明の効果
0016
本発明によれば、固有の画面IDが設定された各映像表示装置の位置を自動的に検出することができる。
図面の簡単な説明
0017
実施の形態1に係る映像表示システムの構成を示すブロック図である。
実施の形態1に係る映像表示装置の構成を示すブロック図である。
実施の形態1に係る映像表示装置の構成を示す背面図である。
実施の形態1に係る映像表示システムの動作を示すフローチャートである。
実施の形態1に係る映像表示システムの動作を示すフローチャートである。
実施の形態1に係る映像表示システムの動作を示す図である。
実施の形態1に係る映像表示システムの動作を示すフローチャートである。
実施の形態1に係る映像表示システムの動作を示す図である。
実施の形態1に係る映像表示システムの動作を示す図である。
実施の形態1に係る映像表示システムの動作を示す図である。
実施の形態1に係る映像表示システムの動作を示すフローチャートである。
実施の形態1に係る映像表示システムの動作を示す図である。
実施の形態1に係る映像表示システムの動作を示す図である。
実施の形態1に係る映像表示システムの動作を示す図である。
実施の形態1に係る映像表示システムの動作を示す図である。
実施の形態1に係る映像表示システムの動作を示すフローチャートである。
実施の形態1に係る映像表示システムの動作を示すフローチャートである。
実施の形態2に係る映像表示システムの構成を示すブロック図である。
実施例
0018
<実施の形態1>
本発明の実施の形態1について、図面を用いて以下に説明する。
0019
<映像表示システムの構成>
図1は、本発明の実施の形態1に係る映像表示システム(ディスプレイシステム)の構成を示すブロック図である。図1の映像表示システムは、複数の映像表示装置1(映像表示装置1a〜1i)と、複数の映像表示装置1で表示される映像信号を供給する映像信号ソース部(映像ソース部)101とを備えている。以下、映像表示装置1a〜1iを区別しない場合には、「映像表示装置1」と記して説明する。
0020
映像表示装置1a〜1iのそれぞれには、固有の画面IDが設定されている。ここでは、映像表示装置1aに「1」という画面IDが設定され、映像表示装置1bに「2」という画面IDが設定され、…、映像表示装置1iに「9」という画面IDが設定されているものとして説明する。なお、本実施の形態1では、映像表示装置1の数は9つとしているが、もちろんこれに限ったものではない。
0021
複数の映像表示装置1及び映像信号ソース部101は、映像信号を出力する信号出力ケーブル11と、遠隔制御及び映像表示装置1の自動検出を行うための制御信号を双方向に出力する制御用信号線13とを含むインターフェース(表示インターフェース及び制御インターフェース)を備えている。
0022
ここでは、インターフェースとして、複数の映像表示装置1を数珠つなぎで接続するデイジーチェイン接続が可能なDisplayPort(登録商標)を用いるものとして説明する。しかしインターフェースは、これに限ったものではなく、例えば、DVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)などのデジタルインターフェースが適用されてもよいし、VGA(Video Graphics Array)などのアナログインターフェースが適用されてもよい。
0023
映像信号ソース部101及び9つの映像表示装置1は、上述のインターフェース(通信部)を介して順に接続されている。具体的には、映像信号ソース部101のインターフェースの映像出力端子は、映像表示装置1aのインターフェースの映像入力端子に接続されている。また、映像表示装置1aのインターフェースの映像出力端子は、映像表示装置1bのインターフェースの映像入力端子に接続されており、映像表示装置1bのインターフェースの映像出力端子は、映像表示装置1cのインターフェースの映像入力端子に接続されており、…、映像表示装置1hのインターフェースの映像出力端子は、映像表示装置1iのインターフェースの映像入力端子に接続されている。同様に、映像表示装置1のインターフェースの制御端子同士も接続されている。
0024
本実施の形態1では、通信可能に接続された9つの映像表示装置1が、縦方向(垂直方向)に3つずつ、横方向(水平方向)に3つずつ、マトリクス状に配列されている。これより、映像表示システムは、縦方向及び横方向に配列された複数の映像表示装置1の表示画面を組み合せた表示画面に、映像を表示することが可能となっている。
0025
なお、以下では、映像信号ソース部101にインターフェースを介して接続された1つ目の映像表示装置1aをマスター表示装置とし、他の映像表示装置1b〜1iをスレーブ表示装置として説明する。ただし、これに限ったものではなく、映像表示装置1a以外の映像表示装置1b〜1iが、マスター表示装置であってもよいし、映像表示装置1a〜1いのうちOSD(On-Screen Display)によって指定されたいずれか1つが、マスター表示装置であってもよい。
0026
<映像表示装置の構成>
図2は、本実施の形態1に係る映像表示装置1の構成を示すブロック図である。図2の映像表示装置1は、映像信号リピータIC(IntegratedCircuit)21と、スケーラIC22と、表示パネル23と、赤外線発信器27と、赤外線受信器28と、赤外線発信器31と、赤外線受信器30と、制御出力部33と、制御入力部34と、これらを統括的に制御するマイクロコントローラ40とを備えている。
0027
映像信号リピータIC21は、映像表示装置1の映像入力端子及び映像出力端子に対応している。映像信号リピータIC21の入力は、映像信号ソース部101の出力、または、自身の前にデイジーチェイン接続によって接続された他の映像表示装置1の出力と接続されている。映像信号リピータIC21は2つの出力を有し、一方の出力は、スケーラIC22に接続されており、他方の出力は、自身の後にデイジーチェイン接続によって接続された他の映像表示装置1の入力と接続されている。
0028
スケーラIC22は、映像信号リピータIC21からの映像信号に対して、予め定められた映像処理(例えば、映像の切り出し、拡大、縮小など)を、双方向に通信可能な通信手段(バス)で接続されたマイクロコントローラ40の制御に応じて行う。スケーラIC22は、映像処理を行った映像信号を表示パネル23に出力する。
0032
赤外線発信器(第1信号発信部)27は、赤外線信号(予め定められた電磁波信号)を、マイクロコントローラ40の制御に応じて発信する。赤外線受信器(第1信号受信部)28は、赤外線信号を受信可能に構成されており、赤外線信号の受信に応じた信号をマイクロコントローラ40に出力する。なお、赤外線受信器28は、赤外線発信器27からの赤外線信号だけでなく、外部のリモコンからの映像表示システムを制御するための赤外線信号も受信してもよい。
0033
赤外線発信器27は、図3に示すように、映像表示装置1の左端側(横方向の一端側)に配設されている。一方、赤外線受信器28は、映像表示装置1の右端側(横方向の他端側)に配設されている。これにより、赤外線受信器28は、自身よりも左側の他の映像表示装置1の赤外線発信器27から発信された赤外線信号を受信可能となっている。
0034
赤外線発信器(第2信号発信部)31、赤外線信号(予め定められた電磁波信号)を、マイクロコントローラ40の制御に応じて発信する。赤外線受信器(第2信号受信部)30は、赤外線信号を受信可能に構成されており、赤外線信号の受信に応じた信号をマイクロコントローラ40に出力する。なお、赤外線受信器30は、赤外線発信器31からの赤外線信号だけでなく、外部のリモコンからの映像表示システムを制御するための赤外線信号も受信してもよい。
0035
赤外線発信器31は、図3に示すように、映像表示装置1の上端側(縦方向の一端側)に配設されている。一方、赤外線受信器30は、映像表示装置1の下端側(縦方向の他端側)に配設されている。これにより、赤外線受信器30は、自身よりも下側の他の映像表示装置1の赤外線発信器31から発信された赤外線信号を受信可能となっている。
0036
本実施の形態1では、赤外線受信器28,30の受光部が筐体外部に露出しており、広い受光角(受光の視角)を有している。そして、赤外線発信器27,31は、筐体の周縁部のうち他の映像表示装置1の赤外線受信器28,30とそれぞれ対向する部分に形成された、例えば円筒形のホルダに埋め込まれており、発光角(発光の視角)が制限されている。これにより、一つの赤外線発信器27,31からの赤外線信号が、他の赤外線発信器27,31からの赤外線信号と干渉することなく、当該一つの赤外線発信器27,31の左側と真上にそれぞれ配置された映像表示装置1の赤外線受信器28,30に受信される可能性を高めている。
0037
図2に戻って、映像表示装置1の制御出力部33は、RS232CインターフェースのTXD(Transmit eXchange Data)に相当し、マイクロコントローラ40の制御出力に接続されている。映像表示装置1の制御入力部34は、RS232CインターフェースのRXD(Received eXchange Data)に相当し、マイクロコントローラ40の制御入力に接続されている。
0038
マイクロコントローラ40には、スケーラIC22、赤外線受信器28,30及び制御入力部34から信号が入力される。マイクロコントローラ40は、入力されるこれら信号に基づいて、スケーラIC22及び赤外線発信器27,31を制御したり、制御信号を制御出力部33に対して出力したりする。例えば、マイクロコントローラ40は、スケーラIC22に対して、DDC/CI(Display Data Channel Command Interface)、AUX CHやDDC、EDIDに対応した各コマンド及びデータ処理を行う。
0039
<動作>
図4は、本実施の形態1に係る映像表示システムの画面配列構成検出動作(画面位置検出動作)を示すフローチャートである。図4の動作は、上述したマスター表示装置である映像表示装置1aのマイクロコントローラ40(以下「マスターコントローラ40a」と記す)によって主に行われる。
0040
以下の説明で明らかになるように、マスターコントローラ(制御部)40aは、映像表示装置1a〜1iの赤外線発信器31からの赤外線信号の発信、及び、赤外線受信器30での当該赤外線信号の受信の結果に基づいて、固有の画面IDが設定された各映像表示装置1の縦方向の各列における位置を検出する。そして、マスターコントローラ(制御部)40aは、映像表示装置1a〜1eの赤外線発信器27からの赤外線信号の発信、及び、赤外線受信器28での当該赤外線信号の受信の結果に基づいて、固有の画面IDが設定された各映像表示装置1の横方向の各列における位置を検出する。つまり、マスターコントローラ40aは、縦方向及び横方向における画面IDの配列を検出する。
0041
なお、前提として、予めマスターコントローラ40aには、マスター表示装置(映像表示装置1a)の画面ID(=1)だけでなく、全てのスレーブ表示装置(映像表示装置1b〜1i)の画面ID(=2,3,…,9)及び台数(=8)が、記録または通知されているものとする。
0042
また、マスターコントローラ40aと、スレーブ表示装置との間の信号の受け渡しは、制御用信号線13によるフィードバック(双方向の通信)が用いられるが、以下の動作の説明では便宜上、制御用信号線13によるフィードバックの記載は省略する。また、マスターコントローラ40aは、マスター表示装置に対して各種コマンドを送信することなくマスター表示装置を制御するが、スレーブ表示装置に対して各種コマンドを送信してスレーブ表示装置を制御することに合わせて、以下の説明では便宜上、マスター表示装置に対しても各種コマンドを送信してマスター表示装置を制御すると記載する。つまり、以下の動作の説明では、マスター表示装置とスレーブ表示装置とを区別しないものとする。
0043
まず、ステップST1にて、OSDメニューまたは映像信号ソース部101により画面検出指示が行われると、マスターコントローラ40aは、全ての映像表示装置1(映像表示装置1a〜1i)について全ての画面IDのリストを読み込む。本ステップST1で読み込まれる全画面IDのリストの一例を、数1に示す。
0044
0045
ステップST2にて、マスターコントローラ40aは、全ての映像表示装置1の赤外線発信器31からの赤外線信号の発信、及び、赤外線受信器30での赤外線信号の受信の結果を取得する。そして、マスターコントローラ40aは、取得した発信及び受信の結果に基づいて、全ての映像表示装置1の配列のうち最下段の映像表示装置1の数(つまり横方向の映像表示装置1の数)、及び、最下段の映像表示装置1(画面ID)を検出する。ステップST2で検出される最下段の画面IDのリストの一例を、数2に示す。
0046
0047
ステップST3にて、マスターコントローラ40aは、最下段の映像表示装置1(画面ID)を起点とした、映像表示装置1の赤外線発信器31からの赤外線信号の発信、及び、赤外線受信器30での赤外線信号の受信の結果を取得する。そして、マスターコントローラ40aは、取得した発信及び受信の結果に基づいて、全ての映像表示装置1の配列のうち縦方向の各列における映像表示装置1の数、及び、縦方向の各列における各映像表示装置1(画面ID)の位置を検出する。ステップST3で検出される縦列の画面IDのリストの一例を、数3に示す。
0048
0049
ステップST4にて、マスターコントローラ40aは、最下段の映像表示装置1の赤外線発信器27からの赤外線信号の発信、及び、赤外線受信器28での赤外線信号の受信の結果を取得する。そして、マスターコントローラ40aは、取得した発信及び受信の結果に基づいて、全ての映像表示装置1の配列のうち横方向の各列における各映像表示装置1(画面ID)の位置を検出する。すなわち、マスターコントローラ40aは、ステップST3及びステップST4を行うことにより、縦方向及び横方向の画面IDの配列(位置)を検出する。ステップST4にて検出される画面IDの配列リストの一例を、数4に示す。
0050
0051
ステップST5にて、マスターコントローラ40aは、ステップST4で検出された縦方向及び横方向の画面IDの画面構成(配列構成)に基づいて、映像表示システムの表示画面全体(映像表示システムにて表示すべき映像全体)における各表示画面の位置に固有の映像IDを決定する。なお、このように決定された映像IDは、映像表示システムの表示画面の分割配列に基づくIDとなっている。本ステップST5にて決定される映像IDの配列リストの一例を、数5に示す。
0052
0053
ステップST6にて、マスターコントローラ40aは、ステップST5で決定された映像IDの配列と、ステップST4で検出された画面IDの配列とに基づいて、映像IDに画面IDを割り付け、各映像信号の送信先を決定する。本ステップST6による、映像ID(=A,B,…,I)と画面ID(=1,2,…,9)との対応付けを示す映像の配信先画面IDリストの一例を、数6に示す。
0054
0055
以上のような図4に示す動作により、映像IDへの画面IDの割り付けが自動的に行われる。次に、ステップST2〜ステップST6の動作をそれぞれ詳細に説明する。
0056
<ステップST2>
図5は、本実施の形態1に係る映像表示システムによるステップST2の動作を示すフローチャートである。
0058
ステップST2−2にて、マスターコントローラ40aは、全画面IDのリスト(数1)に記録された全ての映像表示装置1に対して信号発信コマンドを送信して、当該映像表示装置1に赤外線信号を上方に向けて発信させる。
0059
図6は、本ステップST2−2における映像表示システムの動作の一例を示す図である。図6に示されるように、全ての映像表示装置1からそれぞれ上方に向けて赤外線信号が発信される。図6の例では、最下段の映像表示装置1(映像表示装置1a,1b,1c)は、赤外線信号を受信しないが、それら以外の映像表示装置1(映像表示装置1d,1e,…,1i)は、真下の映像表示装置1から発信された赤外線信号を受信している。
0060
図5に戻って、ステップST2−3にて、マスターコントローラ40aは、全画面IDのリストから1つの画面IDを選択する。すなわち、マスターコントローラ40aは、全ての映像表示装置1から1つの映像表示装置1を選択する。なお、2回目以降のステップST2−3においては、選択対象の映像表示装置1のうち、ステップST2−3でまだ選択されていない1つの映像表示装置1が選択される。
0061
マスターコントローラ40aは、ここで選択した映像表示装置1に対して受信結果出力コマンドを送信する。
0062
受信結果出力コマンドを受信した映像表示装置1(ステップST2−3で選択された映像表示装置1)は、赤外線信号を受信していた場合にはマスターコントローラ40aに赤外線信号受信通知を送信し、そうでない場合にはマスターコントローラ40aに赤外線信号受信通知を送信しない。
0063
ステップST2−4にて、マスターコントローラ40aは、赤外線信号受信通知の有無に基づいて、ステップST2−3で選択した映像表示装置1が赤外線信号を受信したか否かを確認する。受信したことを確認した場合にはステップST2−7に進み、そうでない場合にはステップST2−5に進む。
0064
ステップST2−5にて、マスターコントローラ40aは、ステップST2−3で選択した画面IDを、最下段の画面IDのリストに記録する。図6の例では、映像表示装置1bは、赤外線信号を受信していないことから、ステップST2−5にて、映像表示装置1bの画面ID(=2)が最下段の画面IDのリストに記録される。
0065
ステップST2−6にて、マスターコントローラ40aは、水平画面カウンタに「1」を加える。
0066
ステップST2−7にて、マスターコントローラ40aは、全ての画面ID(つまり全ての映像表示装置1)について、ステップST2−4の確認を実施したか否かを判定する。確認を実施していないと判定した場合にはステップST2−3に戻り、確認を実施したと判定した場合には図5に示す動作を終了する。以上の結果として、数2に示すような最下段の画面IDのリストが得られる。
0067
<ステップST3>
図7は、本実施の形態1に係る映像表示システムによるステップST3の動作を示すフローチャートである。
0068
まず、ステップST3−1にて、マスターコントローラ40aは、垂直方向の各列における映像表示装置1の数を示すことになる段数カウンタを「1」にする(クリアする)。
0069
ステップST3−2にて、マスターコントローラ40aは、最下段の画面IDのリスト(数2)から1つの画面IDを選択する。すなわち、マスターコントローラ40aは、最下段の映像表示装置1から1つの映像表示装置1を選択する。なお、2回目以降のステップST3−2においては、選択対象の映像表示装置1のうち、ステップST3−2でまだ選択されていない1つの映像表示装置1が選択される。
0070
マスターコントローラ40aは、ここで選択した映像表示装置1に対して信号発信コマンドを送信して、当該映像表示装置1に赤外線信号を上方に向けて発信させる。
0072
図7に戻って、ステップST3−3にて、マスターコントローラ40aは、最下段の画面IDのリスト(数2)を除く全ての画面IDから1つの画面IDを選択する。すなわち、マスターコントローラ40aは、最下段の映像表示装置1を除く全ての映像表示装置1から1つの映像表示装置1を選択する。なお、2回目以降のステップST3−3においては、選択対象の映像表示装置1のうちステップST3−3でまだ選択されていない1つの映像表示装置1が選択される。
0073
マスターコントローラ40aは、ここで選択した映像表示装置1に対して受信結果出力コマンドを送信する。
0074
受信結果出力コマンドを受信した映像表示装置1(ステップST3−3で選択された映像表示装置1)は、赤外線信号を受信していた場合にはマスターコントローラ40aに赤外線信号受信通知を送信し、そうでない場合にはマスターコントローラ40aに赤外線信号受信通知を送信しない。
0075
ステップST3−4にて、マスターコントローラ40aは、赤外線信号受信通知の有無に基づいて、ステップST3−3で選択した映像表示装置1が赤外線信号を受信したか否かを確認する。受信したことを確認した場合にはステップST3−5に進み、そうでない場合にはステップST3−8に進む。
0076
ステップST3−5にて、マスターコントローラ40aは、ステップST3−3で選択した画面IDを、ステップST3−2で選択した画面IDを含む縦1列単位の画面IDのリストに記録する。図8の例では、映像表示装置1fは、赤外線信号を受信していることから、ステップST3−5にて、映像表示装置1fの画面ID(=6)が、映像表示装置1cの画面ID(=3)を含む縦1列単位の画面IDのリストに記録される。
0077
ステップST3−6にて、マスターコントローラ40aは、段数カウンタに「1」を加える。
0078
ステップST3−7にて、マスターコントローラ40aは、ステップST3−3で選択した映像表示装置1に対して信号発信コマンドを送信して、当該映像表示装置1に赤外線信号を上方に向けて発信させる。その後、ステップST3−3に戻る。
0079
ステップST3−4からステップST3−8に進んだ場合、マスターコントローラ40aは、最下段の画面IDのリストを除く全ての画面ID(つまり最下段の映像表示装置1を除く全ての映像表示装置1)について、ステップST3−4の確認を実施したか否かを判定する。確認を実施していないと判定した場合にはステップST3−3に戻り、確認を実施したと判定した場合にはステップST3−9に進む。
0080
以上のループにより、例えば、図8の動作が行われた後、図8の動作と同様の図9の動作及び図10の動作が、順に行われることになる。そして、図10に示すような、最上段の映像表示装置1が赤外線信号を発信する動作が行われた後に、ステップST3−8からステップST3−9に進むことになる。これにより、数3に示すような縦列の画面IDのリストのうち1つのリスト(1つの縦1列単位のリスト)が得られる。
0081
ステップST3−9にて、マスターコントローラ40aは、ステップST3−2で選択した最下段の画面IDに、この時点で得られていた段数カウンタを対応付けて記録する。
0082
ステップST3−10にて、マスターコントローラ40aは、最下段の画面IDのリストに記録された全ての画面ID(つまり全ての最下段の映像表示装置1)について、ステップST3−4の確認を実施したか否かを判定する。確認を実施していないと判定した場合にはステップST3−1に戻り、確認を実施したと判定した場合には図7に示す動作を終了する。以上の結果として、数3に示すような縦列の画面IDのリスト(1以上の縦1列単位のリスト)が得られる。
0083
<ステップST4>
図11は、本実施の形態1に係る映像表示システムによるステップST4の動作を示すフローチャートである。
0084
まず、ステップST4−1にて、マスターコントローラ40aは、最下段の画面IDのリストに記載された全ての映像表示装置1に対して信号発信コマンドを送信して、当該映像表示装置1に赤外線信号を右方に向けて発信させる。図12は、本ステップST4−1における映像表示システムの動作の一例を示す図である。図12の例では、最下段の映像表示装置1a,1b,1cからそれぞれ右方に向けて赤外線信号が発信されている。
0085
図11に戻って、ステップST4−2にて、マスターコントローラ40aは、赤外線信号受信通知の有無に基づいて、最下段の全ての映像表示装置1が赤外線信号を受信したか否かを確認する。
0086
ステップST4−3にて、マスターコントローラ40aは、赤外線の受信がない映像表示装置1の画面IDを左端と判定する。
0087
ステップST4−4にて、マスターコントローラ40aは、左端と判定された画面IDの映像表示装置1に対して信号発信コマンドを送信して、当該映像表示装置1に赤外線信号を右方に向けて発信させる。図13は、本ステップST4−4における映像表示システムの動作の一例を示す図である。図13の例では、最下段の左端と判定された映像表示装置1cから右方に向けて赤外線信号が発信されている。
0088
図11に戻って、ステップST4−5にて、マスターコントローラ40aは、赤外線信号受信通知の有無に基づいて、赤外線信号を発信した映像表示装置1を除く最下段の映像表示装置1が赤外線信号を受信したか否かを確認する。
0089
ステップST4−6にて、マスターコントローラ40aは、赤外線の受信があった映像表示装置1の画面IDを隣接画面IDと判定する。
0090
ステップST4−7にて、マスターコントローラ40aは、最下段の画面IDのリストを参照して、位置検出を行う列が残り1列か否かを判定する。位置検出を行う列が残り1列ではないと判定した場合、すなわち、残り2列以上と判定した場合にはステップST4−4に戻り、位置検出を行う列が残り1列と判定した場合にはステップST4−8に進む。
0091
図13の例では、横方向が3列であるため、左端の映像表示装置1cと隣接する映像表示装置1bにおいては、位置検出を行う列が残り1列と判定され、ステップST4−8に進むことになる。また、図14は、本ステップST4−7における映像表示システムの動作の他の例を示す図である。図14の例では、横方向が4列であるため、左端の映像表示装置1dと隣接する映像表示装置1cにおいては、位置検出を行う列が残り2列以上と判定され、ステップST4−4に戻ることになる。
0092
ステップST4−4にて、マスターコントローラ40aは、隣接画面IDであると判定された画面IDの映像表示装置1に対して信号発信コマンドを送信して、当該映像表示装置1に赤外線信号を右方に向けて発信させた後、以降の動作を繰り返す。
0093
ステップST4−8にて、マスターコントローラ40aは、残り1列を最右列と判定し図11に示す動作を終了する。以上の結果として、数4に示すような画面IDの配列リストが得られる。図15(a)には、当該画面IDの配列リストがテーブル形式で示されている。
0094
<ステップST5>
図16は、本実施の形態1に係る映像表示システムによるステップST5の動作を示すフローチャートである。
0095
まず、ステップST5−1にて、マスターコントローラ40aは、画面IDの配列リスト(数4、図15(a))の横方向の画面IDの数に基づいて、映像表示システムの表示画面全体(映像表示システムにて表示すべき映像全体)の横方向の分割数を決定する。
0096
ステップST5−2にて、マスターコントローラ40aは、画面IDの配列リスト(数4、図15(a))の縦方向の画面IDの数に基づいて、映像表示システムの表示画面全体(映像表示システムにて表示すべき映像全体)の縦方向の分割数を決定する。
0097
ステップST5−3にて、マスターコントローラ40aは、決定した横方向及び縦方向の分割数に基づいて、映像IDの配列リストを決定する。これにより、数5に示すような映像IDの配列リストが得られる。図15(b)には、当該映像IDの配列リストがテーブル形式で示されている。
0098
<ステップST6>
図17は、本実施の形態1に係る映像表示システムによるステップST6の動作を示すフローチャートである。
0099
まず、ステップST6−1にて、マスターコントローラ40aは、ステップST4で得られた画面IDの配列リスト(数4、図15(a))を読み込む。
0100
ステップST6−2にて、マスターコントローラ40aは、ステップST5で得られた映像IDの配列リスト(数5、図15(b))を読み込む。
0101
ステップST6−3にて、マスターコントローラ40aは、読み込んだ映像IDの配列リストに含まれる各映像IDに、読み込んだ画面IDの配列リストに含まれる各画面IDを映像IDのAから順に関連付ける(割り付ける)。これにより、映像IDは、縦方向及び横方向の位置に存在する映像表示装置1の画面IDに関連付けられ、数6に示すような映像の配信先画面IDリストが得られる。図15(c)には、当該映像の配信先画面IDリストがテーブル形式で示されている。
0102
<ステップST6後の動作>
マスターコントローラ40aは、ステップST6で得られた映像の配信先画面IDリストを、制御用信号線13を用いて映像信号ソース部101に送信する。そして、映像信号ソース部101は、取得した映像の配信先画面IDリスト(映像ID)に基づいて、映像表示システムにて表示すべき映像を区分することにより、各映像表示装置1にて表示すべき映像を生成する。そして、映像信号ソース部101は、生成した映像を、対応する画面IDの映像表示装置1に送信(配信)する。なお、映像信号ソース部101にパーソナルコンピュータ(PC)を適用する場合には、映像IDと画面IDとを関連付けた情報と、各画面の解像度の情報がレジストリに格納される。このような構成によれば、映像信号ソース部101は、マスターコントローラ40aで検出された画面設置位置及び構成にしたがって、各映像表示装置1に対応した映像信号を自動生成することができる。
0103
ただし、これに限ったものではなく、例えば、マスターコントローラ40aは、ステップST6で得られた映像の配信先画面IDリストを、制御用信号線13を用いて各映像表示装置1に送信してもよい。そして、各映像表示装置1が、映像IDに基づいて、映像表示システムにて表示すべき映像に予め定められた映像処理(例えば、映像の切り出し、拡大、縮小など)を行うことにより、各映像表示装置1にて表示すべき映像を生成してもよい。このような構成によれば、各映像表示装置1は、マスターコントローラ40aで検出された画面設置位置と構成とにしたがって、各映像表示装置1に対応した映像の切り出し及び拡大の設定を自動的に行うことができる。
0104
<効果>
以上のような本実施の形態1に係る映像表示システムによれば、固有の画面IDが設定された各映像表示装置1の位置(各表示画面の設置位置)を自動的に検出することができる。これにより、例えば、映像表示システムの設置時の設置業者等による映像ID及び画面IDの割り付け作業の手間を低減することができる。また、DisplayPortによるデイジーチェイン接続だけでなく、DisplayPortやLAN(Local Area Network)によるIP映像配信などのツリー接続やハブ接続による映像配信においても、以上と同様の自動割り付けの実現が可能となる。
0105
また、本実施の形態1では、予め定められた電磁波信号に、赤外線信号を適用した。これにより、一般的な映像表示装置に実装されている赤外線受発光デバイスを用いることが可能となり、特別な専用インターフェースやデバイスの数をなるべく減らすことができる。よって、上述の機能を安価に構成することができる。
0106
<変形例>
以上の構成において、予め定められた電磁波信号は、赤外線信号であるとして説明したが、これ以外の電磁波信号が適用されてもよい。
0107
<実施の形態2>
<構成>
図18は、本発明の実施の形態2に係る映像表示システムの構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態2に係る映像表示システムにおいて、以上で説明した構成要素と同一または類似するものについては同じ参照符号を付し、異なる部分について主に説明する。
0108
実施の形態1では、各映像表示装置1の位置(各表示画面の位置)を自動的に検出する制御部は、マスター表示装置(いずれか1つの映像表示装置1)に設けられていた。
0109
これに対して、本実施の形態2では、当該制御部は、映像表示装置1に外部から接続可能な制御装置15として備えられている。具体的には、制御装置15は、映像信号ソース部101の内部の制御装置、または、映像信号ソース部101の外部の独立の制御装置であり、RC232Cインターフェース等の通信部によって、映像表示装置1aの制御入力部34(図2)に信号ケーブル16を介して接続されている。映像表示装置1aの制御出力部33は、次の映像表示装置1bの制御入力部34に制御用信号線13を介して接続されている。制御装置15は、通信部により、映像信号ソース部101に接続されており、映像信号ソース部101における信号ソースの映像出力の制御を行う。
0110
映像表示装置1a〜1iは全てスレーブ表示装置として動作し、マスターコントローラ40aの役割を制御装置15が担う。
0111
<効果>
以上のような本実施の形態2に係る映像表示システムによれば、実施の形態1に係る映像表示システムと同様の作用効果を得ることができる。すなわち、固有の画面IDが設定された各映像表示装置1の位置(各表示画面の設置位置)を自動的に検出することができるので、例えば、映像表示システムの設置時の設置業者等による映像ID及び画面IDの割り付け作業の手間を低減することができる。また、DisplayPortによるデイジーチェイン接続だけでなく、DisplayPortやLAN(Local Area Network)によるIP映像配信などのツリー接続やハブ接続による映像配信においても、以上と同様の自動割り付けの実現が可能となる。
0112
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態及び変形例を自由に組み合わせたり、各実施の形態及び変形例を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
0113
1,1a〜1i映像表示装置、11信号出力ケーブル、13制御用信号線、15制御装置、27赤外線発信器、28赤外線受信器、30 赤外線受信器、31 赤外線発信器、40マイクロコントローラ、40aマスターコントローラ、101映像信号ソース部。
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