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技術 シリケートポリマー成形体の製造方法及びシリケートポリマー成形体

出願人 大和ハウス工業株式会社
発明者 久保田貴之石川雅彦
出願日 2014年9月25日 (6年1ヶ月経過) 出願番号 2014-195534
公開日 2015年11月12日 (5年0ヶ月経過) 公開番号 2015-199634
状態 特許登録済
技術分野 セメント、コンクリート、人造石、その養生
主要キーワード リッチ材 半焼成状態 瓦廃材 珪酸アルカリ溶液 シリケートポリマー 混練ミキサー ケイ素高分子 半焼成
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年11月12日)のものです。
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図面 (5)

課題

環境負荷を低減するシリケートポリマー成形体の製造方法及びシリケートポリマー成形体を提供する。

解決手段

本発明のシリケートポリマー成形体の製造方法は、窯業系サイディング廃材を含む骨材を準備する工程(ステップS1)と、骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とを混合して、混合物を生成する工程(ステップS2)と、混合物を成形する工程(ステップS3)とを備える。本発明のシリケートポリマー成形体は、窯業系サイディング廃材を含む骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とが混合され、混合物が成形されてなる。骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合される。

概要

背景

セメントを含む窯業系サイディング材は、外壁などに用いられる際に、カット時の切粉端材などの廃材が発生してしまう。このような廃材を利用する技術として、例えば、特開2006−176361号公報(特許文献1)、特開2006−44991号公報(特許文献2)、特開平9−193117号公報(特許文献3)などが挙げられる。

特許文献1には、廃材を粉砕した後、この粉砕物をCa(カルシウムリッチ材とSi(珪素)リッチ材とに分離し、Caリッチ材にCa化合物を添加すると共にこれを焼成することにより、リサイクルセメントを製造する方法が開示されている。

特許文献2には、窯業系建材の廃材を主原料として製造したリサイクルセメントにシリカ系材料を添加することによって、再度窯業系建材を製造する方法が開示されている。

特許文献3には、セメント板廃材粒径300μm以下に粉砕し、この粉砕物をマットフォーミングして150kg/cm2以上の高圧プレスした上でオートクレーブ養生を行うことによりセメント板を製造する方法が開示されている。

概要

環境負荷を低減するシリケートポリマー成形体の製造方法及びシリケートポリマー成形体を提供する。本発明のシリケートポリマー成形体の製造方法は、窯業系サイディング廃材を含む骨材を準備する工程(ステップS1)と、骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とを混合して、混合物を生成する工程(ステップS2)と、混合物を成形する工程(ステップS3)とを備える。本発明のシリケートポリマー成形体は、窯業系サイディング廃材を含む骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とが混合され、混合物が成形されてなる。骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合される。

目的

特開2006−176361号公報
特開2006−44991号公報
特開平9−193117号公報






窯業系サイディング材の廃材(窯業系サイディング廃材)は、産業廃棄物として処理されるので、利用されることが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

窯業系サイディング廃材を含む骨材を準備する工程と、前記骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とを混合して、混合物を生成する工程と、前記混合物を成形する工程とを備え、前記生成する工程では、前記骨材:前記アルミノ珪酸塩:前記アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合する、シリケートポリマー成形体の製造方法。

請求項2

前記生成する工程では、前記骨材:前記アルミノ珪酸塩:前記アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0、(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合する、請求項1に記載のシリケートポリマー成形体の製造方法。

請求項3

前記準備する工程は、前記窯業系サイディング廃材を粉砕する工程を含む、請求項1または2に記載のシリケートポリマー成形体の製造方法。

請求項4

前記準備する工程では、粒径の異なる前記窯業系サイディング廃材を含む前記骨材を準備する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のシリケートポリマー成形体の製造方法。

請求項5

前記生成する工程では、撥水剤をさらに混合する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリケートポリマー成形体の製造方法。

請求項6

窯業系サイディング廃材を含む骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とが、前記骨材:前記アルミノ珪酸塩:前記アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合され、混合物が成形されてなる、シリケートポリマー成形体。

請求項7

前記骨材:前記アルミノ珪酸塩:前記アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0、(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合されてなる、請求項6に記載のシリケートポリマー成形体。

請求項8

前記骨材は、粒径の異なる前記窯業系サイディング廃材を含む、請求項6または7に記載のシリケートポリマー成形体。

請求項9

撥水剤がさらに混合され、混合物が成形されてなる、請求項6〜8のいずれか1項に記載のシリケートポリマー成形体。

技術分野

0001

本発明は、シリケートポリマー成形体の製造方法及びシリケートポリマー成形体に関する。

背景技術

0002

セメントを含む窯業系サイディング材は、外壁などに用いられる際に、カット時の切粉端材などの廃材が発生してしまう。このような廃材を利用する技術として、例えば、特開2006−176361号公報(特許文献1)、特開2006−44991号公報(特許文献2)、特開平9−193117号公報(特許文献3)などが挙げられる。

0003

特許文献1には、廃材を粉砕した後、この粉砕物をCa(カルシウムリッチ材とSi(珪素)リッチ材とに分離し、Caリッチ材にCa化合物を添加すると共にこれを焼成することにより、リサイクルセメントを製造する方法が開示されている。

0004

特許文献2には、窯業系建材の廃材を主原料として製造したリサイクルセメントにシリカ系材料を添加することによって、再度窯業系建材を製造する方法が開示されている。

0005

特許文献3には、セメント板廃材粒径300μm以下に粉砕し、この粉砕物をマットフォーミングして150kg/cm2以上の高圧プレスした上でオートクレーブ養生を行うことによりセメント板を製造する方法が開示されている。

先行技術

0006

特開2006−176361号公報
特開2006−44991号公報
特開平9−193117号公報

発明が解決しようとする課題

0007

窯業系サイディング材の廃材(窯業系サイディング廃材)は、産業廃棄物として処理されるので、利用されることが望まれている。そこで、本発明者は、上記特許文献1〜3の用途の他に、環境負荷を低減するために、窯業系サイディング材の廃材を利用する技術を鋭意研究した結果、本発明を完成させた。

0008

本発明は、環境負荷を低減するシリケートポリマー成形体の製造方法及びシリケートポリマー成形体を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明者が、環境負荷を低減することを目的として、窯業系サイディング廃材を利用する手段を鋭意研究した結果、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とを含むポリマーに、骨材として窯業系サイディング廃材を所定の混合比で混合することにより、シリケートポリマー成形体を実現できることを見出した。

0010

すなわち、本発明のシリケートポリマー成形体の製造方法は、窯業系サイディング廃材を含む骨材を準備する工程と、骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とを混合して、混合物を生成する工程と、混合物を成形する工程とを備えている。生成する工程では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合する。

0011

本発明のシリケートポリマー成形体の製造方法において好ましくは、上記生成する工程では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0、(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合する。

0012

本発明のシリケートポリマー成形体の製造方法において好ましくは、上記準備する工程は、窯業系サイディング廃材を粉砕する工程を含む。

0013

本発明のシリケートポリマー成形体の製造方法において好ましくは、上記準備する工程では、粒径の異なる窯業系サイディング廃材を含む骨材を準備する。

0014

本発明のシリケートポリマー成形体の製造方法において好ましくは、生成する工程では、撥水剤をさらに混合する。

0015

本発明のシリケートポリマー成形体は、窯業系サイディング廃材を含む骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とが、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合され、混合物が成形されてなる。

0016

本発明のシリケートポリマー成形体において好ましくは、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0、(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合されてなる。

0017

本発明のシリケートポリマー成形体において好ましくは、上記骨材は、粒径の異なる窯業系サイディング廃材を含む。

0018

本発明のシリケートポリマー成形体において好ましくは、撥水剤がさらに混合され、混合物が成形されてなる。

発明の効果

0019

本発明のシリケートポリマー成形体の製造方法及びシリケートポリマー成形体によれば、窯業系サイディング廃材の再資源化を可能とし、環境負荷を低減することができる。

図面の簡単な説明

0020

本発明のシリケートポリマー成形体の製造方法を示すフローチャートである。
実施例において圧縮強度試験を説明するための図である。
実施例において曲げ強度試験を説明するための図である。
実施例におけるシリケートポリマー成形体の表面を示す写真である。

0021

以下、本発明の実施の形態におけるシリケートポリマー成形体を説明する。本実施の形態におけるシリケートポリマー成形体は、窯業系サイディング廃材を含む骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とが混合され、混合物が成形されてなる。

0022

骨材は、嵩を増す役割であり、窯業系サイディング廃材を含んでいれば特に限定されず、他の材料を含んでいてもよく、窯業系サイディング廃材からなっていてもよい。他の材料は、特に限定されないが、例えば、陶器珪酸カルシウム製品コンクリート製品、木材、砂、砂利粘土などを用いることができ、廃材であることが好ましい。

0023

骨材は、粒径の異なる材料を含んでいることが好ましい。骨材が窯業系サイディング廃材からなる場合には、粒径の異なる窯業系サイディング廃材を含む。骨材が窯業系サイディング廃材と、他の材料とを含んでいる場合には、粒径の異なる窯業系サイディング廃材を含んでいてもよく、窯業系材料の粒径と他の材料の粒径とが異なっていてもよい。また、骨材は、3種類以上の異なる粒径の材料を含んでいることがより好ましい。

0024

ここで、「粒径が異なる」とは、意図的に異なる粒径を有するように形成されたものであって、例えば、互いに骨材の最大粒径は、成形体の厚さの1/2以下であり、粒径1μmから上記最大粒径以下の範囲で差を有していればよい。また、粒径とは、最大の長さを意味する。

0025

アルミノ珪酸塩及びアルカリシリカ溶液は、ポリマーの構成物質であり、結合材の役割を果たす。

0026

アルミノ珪酸塩は、特に限定されないが、例えば、カオリナイトベントナイトなどを用いることができ、陶土カオリン)を半焼成したメタカオリンなど、反応性の高い半焼成状態であることが好ましい。

0027

アルカリシリカ溶液は、特に限定されないが、珪酸アルカリ溶液であり、例えば、珪酸ナトリウム珪酸カリウム珪酸リチウムなどを用いることができる。

0028

シリケートポリマー成形体は、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合で混合されてなり、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0、(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合されてなることが好ましい。骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合されると、シリケートポリマー成形体を成形できる。骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0、(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合されると、シリケートポリマー成形体の強度を向上できる。骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0及び(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0のいずれかの質量割合の比で混合されると、シリケートポリマー成形体の高い強度を維持しつつ、製造コストを低減できる。

0029

また、本実施の形態のシリケートポリマー成形体は、アルカリシリカ溶液の質量割合の比を1.0としたときに、骨材とアルミノ珪酸塩との質量割合の比の合計が1.5以上4.0以下であり、かつアルミノ珪酸塩の質量割合の比が0.2以上1.3以下である。本実施の形態のシリケートポリマー成形体において好ましくは、アルカリシリカ溶液の質量割合の比を1.0としたときに、骨材とアルミノ珪酸塩との質量割合の比の合計が1.5以上4.0以下であり、かつアルミノ珪酸塩の質量割合の比が0.4以上1.3以下である。

0030

このようなシリケートポリマー成形体は、Si元素を含み、アルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とをアルカリ条件下重合反応させて生成されるケイ素高分子体が成形された成形体である。シリケートポリマー成形体は、Al(アルミニウム元素と、Si元素と、O(酸素)元素とを含み、各元素が化学的に結合している。

0031

シリケートポリマー成形体は、24.0N/mm2以上の圧縮強度を有することが好ましく、42.0N/mm2以上の圧縮強度を有することがより好ましい。窯業系サイディング廃材を骨材として用いた場合、58.3N/mm2を上限とする圧縮強度を有する。

0032

本実施の形態におけるシリケートポリマー成形体は、撥水剤がさらに混合され、混合物が成形されてなってもよい。つまり、本実施の形態におけるシリケートポリマー成形体は、骨材、アルミノ珪酸塩、アルカリシリカ溶液及び撥水剤が混合され、混合物が成形されてもよい。撥水剤は、水をはじく性質を有している。撥水剤は、粉体であっても液体であってもよい。

0033

撥水剤は、骨材、アルミノ珪酸塩及びアルカリシリカ溶液の合計の質量(混合物全体)に対して、0.4%以上2.0%以下含有されていることが好ましい。撥水剤が0.4%以上含有されると、表面に白色結晶析出することを効果的に抑制できる。撥水剤が2.0%以下含有されても、撥水剤によるシリケートポリマー成形体の強度は低下しない。

0034

続いて、図1を参照して、本実施の形態のシリケートポリマー成形体の製造方法について説明する。

0035

図1に示すように、まず、窯業系サイディング廃材を含む骨材を準備する(ステップS1)。準備する骨材は、窯業系サイディング廃材を含んでいれば特に限定されず、他の材料を含んでいてもよく、窯業系サイディング廃材からなっていてもよい。他の材料は、特に限定されないが、陶器、瓦、珪酸カルシウム製品、コンクリート製品、木材、砂、砂利、粘土などを用いることができ、環境負荷低減の観点から廃材であることが好ましい。また、他の材料として、一般的なコンクリートに使用される種々の骨材を選択してもよい。

0036

この工程(ステップS1)では、骨材を構成する材料を粉砕してもよい。骨材は窯業系サイディング廃材を含んでいるので、少なくとも窯業系サイディング廃材を粉砕することが好ましい。なお、窯業系サイディング廃材が切粉である場合には、粉砕する工程を省略してもよい。また、骨材が他の材料を含んでいる場合には、窯業系サイディング廃材及び他の材料を粉砕することが好ましい。骨材を構成する材料の粒径が成形体の厚さの1/2を超えている場合には、骨材を構成する材料を好ましくは成形体の厚さの1/2以下、より好ましくは5mm以下の粒径になるまで粉砕することが好ましい。

0037

また、この工程(ステップS1)では、粒径の異なる窯業系サイディング廃材を含む骨材を準備することが好ましい。具体的には、この工程(ステップS1)では、骨材を構成する材料を異なる粒径に粉砕することが好ましい。骨材が窯業系サイディング廃材からなる場合には、窯業系サイディング廃材を異なる粒径に粉砕する。骨材が窯業系サイディング廃材と、他の材料とを含む場合には、窯業系サイディング廃材を異なる粒径に粉砕してもよく、窯業系サイディング廃材の粒径と他の材料の粒径とが異なるように粉砕してもよい。

0038

次に、上記骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とを混合して、混合物を生成する(ステップS2)。この工程(ステップS2)では、例えば、骨材とアルミノ珪酸塩とを混合した後、アルカリシリカ溶液を加えて混合する。混合する方法は特に限定されないが、例えば、混練ミキサーを用いて混合する。

0039

この工程(ステップS2)では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合し、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0、(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合することが好ましい。

0040

また、この工程(ステップS2)では、アルカリシリカ溶液の質量割合の比を1.0としたときに、骨材とアルミノ珪酸塩との質量割合の比の合計が1.5以上4.0以下であり、かつアルミノ珪酸塩の質量割合の比が0.2以上1.3以下であるように混合し、アルカリシリカ溶液の質量割合の比を1.0としたときに、骨材とアルミノ珪酸塩との質量割合の比の合計が1.5以上4.0以下であり、かつアルミノ珪酸塩の質量割合の比が0.4以上1.3以下であるように混合することが好ましい。

0041

また、この工程(ステップS2)では、撥水剤をさらに混合して、混合物を生成することが好ましい。この場合、混合物(骨材とアルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液との合計)に対して0.4%以上2.0%以下の質量割合の撥水剤を混合することが好ましい。つまり、骨材、アルミノ珪酸塩及びアルカリシリカ溶液の合計の質量に対して、0.4%以上2.0%以下の撥水剤を混合することが好ましい。

0042

次に、混合物を成形する(ステップS3)。この工程では、混合物を型枠投入し、シリケートポリマー成形体を製造する。この工程では、例えば、以下のように成形する。

0043

具体的には、混合物を型枠に投入し、振動台を用いて加振する。これにより、混合物中の塊が振動によりゲル状に軟化し、型枠の隅々まで混練物充填することができる。そして、養生した後、脱型する。養生時間(脱型するための養生時間)は、例えば30分以上6時間以内である。樹脂製の型枠を用いる場合には、シリケートポリマーと樹脂とは離反しやすいので、離型剤を用いずに、脱型できる。

0044

なお、混練時間が長いほど、成形時における混練物の固さは増すが、1週間養生した後の強度には大きな差は見られない。そのため、成形性を考慮すれば、混練物が一体となった時点で混練を終了することが望ましい。

0045

また、混合物を生成する工程(ステップS3)において、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合する場合には、アルミノ珪酸塩及びアルカリシリカ溶液の量を低減しているので、高圧プレスによる成形が可能である。高圧プレス成形の場合には、シリケートポリマー成形体を量産する際に有利である。

0046

このように、本実施の形態では、シリケートポリマー成形体を高圧プレスによらず成形することと、高圧プレスによって成形することとの両方が可能である。このため、任意の方法によって、シリケートポリマー成形体を成形することができる。

0047

以上の工程(ステップS1〜ステップS3)を実施することにより、シリケートポリマー成形体を製造することができる。このように製造されたシリケートポリマー成形体は、早強性があり、かつ高い強度を有している。

0048

以上説明したように、本実施の形態のシリケートポリマー成形体の製造方法は、窯業系サイディング廃材を含む骨材を準備する工程(ステップS1)と、骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とを混合して、混合物を生成する工程(ステップS2)と、混合物を成形する工程(ステップS3)とを備える。生成する工程(ステップS2)では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合する。

0049

また、本実施の形態のシリケートポリマー成形体は、窯業系サイディング廃材を含む骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とが混合され、その混合物が成形されてなる。シリケートポリマー成形体は、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合されてなる。

0050

本実施の形態におけるシリケートポリマー成形体及びその製造方法によれば、窯業系サイディング廃材を、アルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とで形成されるポリマーの骨材として利用できる。これにより、廃棄物として廃棄される窯業系サイディング廃材をシリケートポリマー成形体として再利用できるので、環境負荷を低減することができる。

0051

本実施の形態のシリケートポリマー成形体の製造方法において好ましくは、生成する工程(ステップS2)では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0、(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合する。

0052

本実施の形態のシリケートポリマー成形体において好ましくは、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0、(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合されてなる。

0053

骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0、(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合されると、シリケートポリマー成形体の強度を向上できる。

0054

また、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液の比を上記範囲内にすることによって、窯業系サイディング廃材を含む骨材を質量基準で30%以上65%以下含有し、かつ強度を向上したシリケートポリマー成形体を実現することができる。このように、窯業系サイディング廃材を混入する比率を非常に高くしても、強度の高いシリケートポリマー成形体を実現できるので、窯業系サイディング廃材の利用率を高めることができる。

0055

また、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液の比が上記範囲内で混合されてなるシリケートポリマー成形体は、非常に強度が高いので、例えば、床材構造材内装材外装材舗装材外構建材などに用いられる。また、凍結融解の繰り返しによる凍害への耐性が非常に高いので、寒冷地域においても問題なく使用することができる。

0056

本実施の形態のシリケートポリマー成形体の製造方法において好ましくは、準備する工程(ステップS1)は、窯業系サイディング廃材を粉砕する工程を含む。

0057

これにより、骨材としての効果を高める粒径に窯業系サイディング廃材を粉砕することができる。また、シリケートポリマー成形体の成形性を高めることができる。

0058

本実施の形態のシリケートポリマー成形体の製造方法において好ましくは、準備する工程(ステップS1)では、粒径の異なる窯業系サイディング廃材を含む骨材を準備する。

0059

本実施の形態のシリケートポリマー成形体において好ましくは、骨材は、粒径の異なる窯業系サイディングを含む。

0060

これにより、骨材と、アルカリシリカ溶液及びアルミノ珪酸塩とを容易に混合できる。また、シリケートポリマー成形体の強度を向上できる。

0061

本実施の形態のシリケートポリマー成形体の製造方法において、準備する工程(ステップS1)では、陶器、瓦、珪酸カルシウム製品、コンクリート製品、木材の廃材、砂、砂利、及び粘土の少なくとも一種をさらに含む骨材を準備してもよい。

0062

本実施の形態のシリケートポリマー成形体において、陶器、瓦、珪酸カルシウム製品、コンクリート製品、木材の廃材、砂、砂利、及び粘土の少なくとも一種をさらに含んでもよい。

0063

このように、本実施の形態では、窯業系サイディング廃材と併せて、窯業系サイディング廃材以外の廃材を、再利用することもできる。

0064

本実施の形態のシリケートポリマー成形体の製造方法において好ましくは、生成する工程(ステップS2)では、撥水剤をさらに混合する。また、本実施の形態のシリケートポリマー成形体において好ましくは、撥水剤がさらに混合され、混合物が成形されてなる。

0065

アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液と、窯業系サイディング廃材を含む骨材とを混合してなるシリケートポリマー成形体に、水が浸透した際には、骨材及びアルミノ珪酸塩に含まれる硫酸イオン、及び/または、シリケートポリマーの設置箇所において接触する土壌中の硫酸イオンと、アルカリシリカ溶液に含まれるナトリウムイオンなどのアルカリ金属イオンとが水に溶出し、シリケートポリマー成形体の表面に吸い上げられた後、水分が蒸発することによって、シリケートポリマー成形体の表面に硫酸ナトリウムなどの硫酸塩の結晶、つまり白色結晶が残ることを本発明者は見出した。これは、シリケートポリマー成形体は、表面には細孔が広く分布しているため、水分を吸収及び放散する性質を有しているためである。このような新規な課題に対して、本発明者は、骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液と、撥水剤とを混合して、生成される混合物を成形することによって、表面に浮き出る白色結晶を効果的に抑制できることを見出した。したがって、撥水剤がさらに混合されたシリケートポリマー成形体は、意匠性の低下を抑制することができる。

0066

以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0067

<実施例1>
実験例1〜36)
上述した本発明の実施の形態にしたがって、実験例1〜36のシリケートポリマー成形体を製造した。

0068

具体的には、まず、窯業系サイディング廃材からなる骨材を準備した(ステップS1)。実験例1〜36では、粒径の異なる窯業系サイディング廃材を、下記の表1に記載の質量をそれぞれ準備した。骨材の粒径は10μmから5mmであった。なお、骨材の粒径は、レーザー回折法で測定して得られた数値であった。

0069

次に、骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とを混合し、混合物を生成した(ステップS2)。

0070

具体的には、まず、骨材と、アルミノ珪酸塩としてのメタカオリン(BASF社製の商品名「Satintone SP−33」)とを混練ミキサーに投入し、均一に混ざるまで空練りした。実験例1〜36において、投入したメタカオリンの質量割合の比を下記の表1に記載する。

0071

その後、骨材とメタカオリンとの混合物に、アルカリシリカ溶液としての珪酸ナトリウム水溶液(富士化学株式会社製の商品名「1号珪酸ソーダ」)を加えて、混練した。実験例1〜36において投入した珪酸ナトリウム水溶液の質量割合の比を下記の表1に記載する。

0072

骨材とメタカオリンと珪酸ナトリウム水溶液とを混合すると、メタカオリンと珪酸ナトリウムとの重合反応がすぐに開始され、各物質が均一に分散し、一体となった時点で、混練を完了とした。

0073

次に、混合物を成形した(ステップS3)。具体的には、得られた混練物(混合物)を樹脂性の型枠に入れ、振動台上で加振した。これにより、硬化中の混合物が振動によりゲル状に軟化し、型枠の隅々まで混練物を充填することができた。その後、気温20℃、湿度60%の環境下で一週間養生し、脱型した。本実施例では、ポリマーと離反しやすい樹脂製の型枠を用いたので、離型剤を用いることなく、脱型できた。以上の工程を実施することにより、実験例1〜36のシリケートポリマー成形体を製造した。

0074

評価方法
実験例16〜18、23〜26、30〜36のシリケートポリマー成形体について、JIS A 1108及びJIS A 1132に基づいて、圧縮強度試験を行った。具体的には、図2に示すように、実験例16〜18、23〜26、30〜36のシリケートポリマー成形体について、直径50mmで、高さが100mmの円柱状の試験体を作製し、試験体を試験機に載置し、一様な速度(圧縮応力度の増加が毎秒0.6±0.4N/mm2)で試験体に荷重を加え、試験体が破壊するまでに試験機が示す最大荷重を測定した。この試験を3回実施し、その平均値を実験例16〜18、23〜26、30〜36のシリケートポリマー成形体の圧縮強度とした。この結果を下記の表1に記載する。

0075

また、実験例24のシリケートポリマー成形体について、JIS A 1116に基づいて、曲げ強度試験を行った。具体的には、図3に示すように、幅が40mmで、長さが160mmで、高さが40mmの直方体状の試験体を作製し、試験体を試験機に載置し、中央(端から長さが80mm)の位置に、試験機の上部載荷装置を接触させて、一様な速度(ふち応力度の増加が毎秒0.06±0.04N/mm2)で荷重を加え、試験体が破壊するまでに試験機が示す最大荷重を測定した。この試験を5回実施し、その平均値を実験例24のシリケートポリマー成形体の曲げ強度とした。

0076

0077

なお、表1において、質量割合(%)の比とは、シリケートポリマー成形体における骨材、メタカオリン及び珪酸ナトリウム水溶液の質量割合(%)を、珪酸ナトリウム水溶液を1.0とした時の骨材及びメタカオリンの比を意味する。例えば、実験例16における質量割合は、骨材60%、メタカオリン20%、珪酸ナトリウム20%である。

0078

(評価結果)
表1に示すように、窯業系サイディング廃材を含む骨材を準備する工程(ステップS1)と、骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とを混合して、混合物を生成する工程(ステップS2)と、混合物を成形する工程(ステップS3)とを備え、生成する工程(ステップS2)では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合した実験例16〜18、23〜26、30〜36では、シリケートポリマー成形体を製造することができた。具体的には、実験例16〜18の生成する工程(ステップS2)では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、実験例23〜26の生成する工程(ステップS2)では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、実験例30〜34の生成する工程(ステップS2)では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0、実験例35及び36の生成する工程(ステップS2)では、(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0の質量割合の比で混合したので、2.9N/mm2以上の圧縮強度を有するシリケートポリマー成形体を製造することができた。このことから、所定の比で混合することにより、廃材である窯業系サイディング廃材をシリケートポリマー成形体の製造に骨材として利用できることがわかった。

0079

なお、表1の圧縮強度において「×」とは、シリケートポリマー成形体として成形できたが、全量を一体化できなかったことを意味する。

0080

また、骨材:アルミノ珪酸塩(メタカオリン):アルカリシリカ溶液(珪酸ナトリウム)=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0、(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合で混合した実験例16、17、23〜25、30〜32、35及び36のシリケートポリマー成形体は、24.0N/mm2以上の圧縮強度を有していた。具体的には、実験例16及び17の生成する工程(ステップS2)では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、実験例23〜25の生成する工程(ステップS2)では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0、実験例30〜32の生成する工程(ステップS2)では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0、実験例35及び36の生成する工程(ステップS2)では、(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0の質量割合の比で混合したので、圧縮強度が24.0N/mm2以上であった。JIS A 5371に規定される、コンクリート製のインターロッキングブロックに求められる圧縮強度性能は、歩道使用において17N/mm2以上であるので、実験例16、17、23〜25、30〜32、35、36のシリケートポリマー成形体の圧縮強度は、非常に高い強度を有していることがわかった。

0081

また、本実施例において、窯業系サイディング廃材を含む骨材を準備する工程(ステップS1)と、骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とを混合して、混合物を生成する工程(ステップS2)と、混合物を成形する工程(ステップS3)とを備え、生成する工程(ステップS2)では、アルカリシリカ溶液の質量割合の比を1.0としたときに、骨材とアルミノ珪酸塩との質量割合の比の合計が1.5以上4.0以下であり、かつアルミノ珪酸塩の質量割合の比が0.2以上1.3以下である混合した実験例16〜18、23〜26、30〜36のシリケートポリマー成形体は、一体化した成形体となり、2.9N/mm2以上の圧縮強度を有していた。また、本実施例において、アルカリシリカ溶液の質量割合の比を1.0としたときに、骨材とアルミノ珪酸塩との質量割合の比の合計が1.5以上4.0以下であり、かつアルミノ珪酸塩の質量割合の比が0.4以上1.3以下で混合した実験例16、17、23〜25、30〜32、35及び36のシリケートポリマー成形体は、24.0N/mm2以上の圧縮強度を有していた。

0082

また、実験例24について、JIS A 1116に基づいて、曲げ強度試験を行った結果、実験例24のシリケートポリマー成形体は、11.2N/mm2の曲げ強度を有していた。JIS A 5371に規定されるコンクリート製のインターロッキングブロックに求められる曲げ強度性能は、歩道使用において5N/mm2であるので、実験例24のシリケートポリマー成形体の曲げ強度は、非常に高い強度を有していることがわかった。

0083

また、実験例24のシリケートポリマー成形体の5体の試験体のそれぞれの曲げ強度のバラツキ最大値最小値)は1.3N/mm2であり、バラツキが小さかった。このことから、安定して高い強度を有するシリケートポリマー成形体を実現できることがわかった。

0084

ここで、本実施例では、骨材として、窯業系サイディング廃材を用いた。本発明者は、一部の窯業系サイディング廃材の代わりに、同じ粒径の珪酸カルシウム板廃材、陶器片、瓦廃材、砂、砂利、及び粘土の少なくとも一種を用いても、同様の効果を有するという知見を得ている。すなわち、骨材として、異なる粒径の窯業系サイディング廃材以外の材料を含む場合にも、骨材:アルミノ珪酸塩(メタカオリン):アルカリシリカ溶液(珪酸ナトリウム)=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合されることにより、シリケートポリマー成形体を成形できる。また、骨材が窯業系サイディング廃材からなる場合であって、同じ粒径であっても、骨材:アルミノ珪酸塩(メタカオリン):アルカリシリカ溶液(珪酸ナトリウム)=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合されることにより、シリケートポリマー成形体を成形できる。

0085

<実施例2>
(実験例37)
実験例37は、メタカオリン及び珪酸ナトリウム水溶液の質量割合の比を下記の表2に記載のようにして、上述した実験例1〜36と同様にシリケートポリマー成形体を製造した。

0086

(実験例38〜40)
実験例38〜40は、基本的には実験例37と同様に製造したが、混合物を生成する工程において、撥水剤をさらに混合した点において異なっていた。

0087

具体的には、骨材とメタカオリンとを混合する際に、撥水剤を併せて混合した。撥水剤は、混合物に対して(骨材、メタカオリン及び珪酸ナトリウム水溶液の合計を100%としたときに)、0.5%の質量割合で混合した。実験例38〜40の撥水剤はそれぞれ、Evonik社製の製品名「Sitren P 750(登録商標)」、三商株式会社製の製品名「サンアクアウト」、三商株式会社製の製品名「サンエフロック」であった。

0088

(評価方法)
実験例37〜40のシリケートポリマー成形体の下半分を1ヶ月間水に浸漬し、水から露出している上側の表面に、白色結晶が析出するかについて、試験を行った。その結果を下記の表2及び図4に示す。表2において、白色結晶がやや発生したものを「△」、白色結晶がほとんど発生しなかったものを「○」、白色結晶が発生しなかったものを「◎」とした。

0089

0090

なお、表2において、質量割合(%)の比とは、シリケートポリマー成形体における骨材、メタカオリン及び珪酸ナトリウム水溶液の質量割合(%)を、珪酸ナトリウム水溶液を1.0とした時の骨材及びメタカオリンの比を意味する。例えば、実験例38における質量割合は、骨材67%、メタカオリン15%、珪酸ナトリウム18%であり、骨材とメタカオリンと珪酸ナトリウムとの合計100%に対して撥水剤が0.5%である。

0091

(評価結果)
表2及び図4に示すように、窯業系サイディング廃材を含む骨材を準備する工程(ステップS1)と、骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とを混合して、混合物を生成する工程(ステップS2)と、混合物を成形する工程(ステップS3)とを備え、生成する工程(ステップS2)では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0とした実験例37〜40は、シリケートポリマーの表面に白色結晶が発生することを抑制できた。特に、生成する工程(ステップS2)で撥水剤をさらに混合した実験例38〜40は、白色結晶がほとんど発生しなかったか、全く発生しないシリケートポリマー成形体を製造でき、意匠性の低下を抑制できることがわかった。

0092

ここで、本実施例では、生成する工程(ステップS2)において、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0の質量割合の比で混合された混合物を成形したシリケートポリマー成形体について調べたが、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で、骨材とアルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液と撥水剤とを混合する場合にも、表面に浮き出る白色結晶を抑制できるという知見を本発明者は得ている。

実施例

0093

今回開示された実施の形態及び実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態及び実施例ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

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