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技術 画像読取装置及び制御方法

出願人 キヤノン株式会社
発明者 森川大輔
出願日 2014年4月2日 (5年4ヶ月経過) 出願番号 2014-076172
公開日 2015年11月9日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 2015-198389
状態 特許登録済
技術分野 FAXの走査装置 イメージ入力 FAX画像信号回路
主要キーワード 汚れ情報 連続幅 判定箇所 許容変動幅 浮遊ゴミ ゲイン演算回路 サンプリング範囲 フィルタ演算回路
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年11月9日)のものです。
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図面 (18)

課題

白色基準チャート自体の汚れやチャート搬送に伴い発生するゴミに起因したスジなどの影響を低減し、正確なシェーディング補正用データの生成を可能とした画像読取装置及び制御方法を提供する。

解決手段

画像読取装置は、CPU201、画像処理部300等を備える。CPU201は、画像処理部300により次の処理を行う。読取対象から読み取った画像データと閾値とを比較し、前記閾値の範囲外の画素特異点画素として判定する。この場合、閾値を画素毎に設定可能である。特異点画素と判定された画素のデータを該特異点画素の周囲のデータから補間する。また、特異点画素と判定されない画素のデータを有効なシェーディング補正用データとして採用する。また、読み取った画像データに対するサンプリング開始から終了までの有効サンプリングライン数を制御する。

概要

背景

一般に、CCDやCMOSなどの読取センサにより原稿画像読み取りを行う画像読取装置においては、シェーディングと呼ばれる画像の本来の輝度と読取信号との間で不整合が生じる。即ち、読取センサを構成する読取素子画素毎の読取特性ばらつきや、原稿照射する光源の主走査方向の光量分布不均一性、原稿の反射光を読取センサに集光する集光レンズ歪み特性などの影響で、不整合が生じる。

このような読取画像の不整合を補正し、画像全体が面内で平均的に一様な明るさとなるように補正する方法として、シェーディング補正が一般的に行われている。シェーディング補正における均一な明るさの目標値とする対象物として、色度が管理された白色基準部材を画像読取装置内に設置し、原稿の画像読取開始前に当該部材を読み取り、その読取結果からシェーディング補正係数を生成するという方法が一般的に採られる。

ところで、原稿の表面を読み取る第1の読取手段と原稿の裏面を読み取る第2の読取手段を備えた画像読取装置においては、原稿を一度搬送するだけで原稿の表裏両面を読み取ることができる。このような原稿両面読取機能を有する画像読取装置においては、第2の読取手段が画像読取装置の原稿搬送部内に設置されることも多く、白色基準部材を設置するスペースを確保することが困難となる。そのため、白色基準原稿を用いてシェーディング補正用データを生成する方法が採られることが多い。

従来、上記のような第1の読取手段と第2の読取手段を備えた画像読取装置において下記のような第2白基準データを作成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の装置では、第2の白色基準部材を第2の読取手段により読み取って得られた初期白基準データと、第2の読取手段により読み取って得られた原稿の地肌データから、第2白基準データを作成する。本方法を採用することで、画像読取装置内に第2の白色基準部材を設置する位置的な制約緩和でき、装置構成を簡素にすることができる。

また、特許文献2に記載の装置では、初期第2白色基準部材読取データと白色基準原稿データとの同一位置画素同士の差分から白色度補正データを生成し、この白色度補正データから第2シェーディング補正用データを生成する。ここで、初期第2白色基準部材読取データは、原稿の第2面を読み取る第2の読取手段の対向面に配置された第2白色基準部材を読み取ったデータである。また、白色基準原稿データは、可動式の第1の読取手段により第1白色基準部材と同程度の白色度を有する材質の白色基準原稿を読み取ったデータである。

さらに、特許文献3に記載の装置では、工場出荷時またはメンテナンス時に白色基準チャートを読み取って得た第1基準画像データ白色基準板を読み取って得た第2基準画像データを記憶しておく。装置の電源投入時から原稿画像読取前までの間に白色基準板を読み取って得た第3基準画像データを第1基準画像データで乗算するとともに、第2基準画像データで除算してシェーディング補正用補正値を決定する。本方法により、シェーディング補正を実施する度に白色基準チャートを読み取る必要がなくなり、任意のタイミングで正確なシェーディング補正ができる。

概要

白色基準チャート自体の汚れやチャート搬送に伴い発生するゴミに起因したスジなどの影響を低減し、正確なシェーディング補正用データの生成を可能とした画像読取装置及び制御方法を提供する。画像読取装置は、CPU201、画像処理部300等を備える。CPU201は、画像処理部300により次の処理を行う。読取対象から読み取った画像データと閾値とを比較し、前記閾値の範囲外の画素を特異点画素として判定する。この場合、閾値を画素毎に設定可能である。特異点画素と判定された画素のデータを該特異点画素の周囲のデータから補間する。また、特異点画素と判定されない画素のデータを有効なシェーディング補正用データとして採用する。また、読み取った画像データに対するサンプリング開始から終了までの有効サンプリングライン数を制御する。

目的

本発明の目的は、白色基準チャート自体の汚れやチャート搬送に伴い発生するゴミに起因したスジなどの影響を低減し、正確なシェーディング補正用データの生成を可能とした画像読取装置及び制御方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

原稿を含む読取対象の画像を読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取った画像データに対してシェーディング補正を行う補正手段と、前記読取手段により読み取った画像データと閾値とを比較し、前記閾値の範囲外の画素特異点画素として判定する判定手段と、前記判定手段において使用する閾値を画素毎に設定可能な設定手段と、前記判定手段により特異点画素と判定された画素のデータを該特異点画素の周囲のデータから補間する補間手段と、前記判定手段により特異点画素と判定されない画素のデータを有効なシェーディング補正用データとして採用するサンプリング手段と、前記読取手段により読み取った画像データに対する前記サンプリング手段のサンプリング開始から終了までの有効サンプリングライン数を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする画像読取装置。

請求項2

従前のサンプリングデータが格納された第1の格納手段と、前記サンプリング手段により画像データがサンプリングできない画素が存在する場合に当該サンプリングができない画素の位置を特定する特定手段と、前記第1の格納手段に格納されている従前のサンプリングデータと、前記特定手段により特定された当該サンプリングができない画素とを比較した結果を基に、該画素におけるデータを補完する補完手段と、を更に備えることを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。

請求項3

前記補正手段のシェーディング補正に使用するシェーディング補正係数が格納された第2の格納手段を更に備え、前記判定手段は、前記特異点画素であるかどうかを判定する際に、前記第2の格納手段に格納されているシェーディング補正係数を使用することを特徴とする請求項1又は2記載の画像読取装置。

請求項4

原稿を含む読取対象の画像を読み取る読取手段を備えた画像読取装置の制御方法であって、前記読取手段により読み取った画像データに対してシェーディング補正を行う補正工程と、前記読取手段により読み取った画像データと閾値とを比較し、前記閾値の範囲外の画素を特異点画素として判定する判定工程と、前記判定工程において使用する前記閾値を画素毎に設定可能な設定工程と、前記判定工程により特異点画素と判定された画素のデータを該特異点画素の周囲のデータから補間する補間工程と、前記判定工程により特異点画素と判定されない画素のデータを有効なシェーディング補正用データとして採用するサンプリング工程と、前記読取手段により読み取った画像データに対する前記サンプリング工程のサンプリング開始から終了までの有効サンプリングライン数を制御する制御工程と、を有することを特徴とする制御方法。

請求項5

請求項4記載の画像読取装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ可読のプログラムコードを有することを特徴とするプログラム

技術分野

0001

本発明は、シェーディング補正を行う画像読取装置及び画像読取装置の制御方法に関する。

背景技術

0002

一般に、CCDやCMOSなどの読取センサにより原稿画像読み取りを行う画像読取装置においては、シェーディングと呼ばれる画像の本来の輝度と読取信号との間で不整合が生じる。即ち、読取センサを構成する読取素子画素毎の読取特性ばらつきや、原稿照射する光源の主走査方向の光量分布不均一性、原稿の反射光を読取センサに集光する集光レンズ歪み特性などの影響で、不整合が生じる。

0003

このような読取画像の不整合を補正し、画像全体が面内で平均的に一様な明るさとなるように補正する方法として、シェーディング補正が一般的に行われている。シェーディング補正における均一な明るさの目標値とする対象物として、色度が管理された白色基準部材を画像読取装置内に設置し、原稿の画像読取開始前に当該部材を読み取り、その読取結果からシェーディング補正係数を生成するという方法が一般的に採られる。

0004

ところで、原稿の表面を読み取る第1の読取手段と原稿の裏面を読み取る第2の読取手段を備えた画像読取装置においては、原稿を一度搬送するだけで原稿の表裏両面を読み取ることができる。このような原稿両面読取機能を有する画像読取装置においては、第2の読取手段が画像読取装置の原稿搬送部内に設置されることも多く、白色基準部材を設置するスペースを確保することが困難となる。そのため、白色基準原稿を用いてシェーディング補正用データを生成する方法が採られることが多い。

0005

従来、上記のような第1の読取手段と第2の読取手段を備えた画像読取装置において下記のような第2白基準データを作成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の装置では、第2の白色基準部材を第2の読取手段により読み取って得られた初期白基準データと、第2の読取手段により読み取って得られた原稿の地肌データから、第2白基準データを作成する。本方法を採用することで、画像読取装置内に第2の白色基準部材を設置する位置的な制約緩和でき、装置構成を簡素にすることができる。

0006

また、特許文献2に記載の装置では、初期第2白色基準部材読取データと白色基準原稿データとの同一位置画素同士の差分から白色度補正データを生成し、この白色度補正データから第2シェーディング補正用データを生成する。ここで、初期第2白色基準部材読取データは、原稿の第2面を読み取る第2の読取手段の対向面に配置された第2白色基準部材を読み取ったデータである。また、白色基準原稿データは、可動式の第1の読取手段により第1白色基準部材と同程度の白色度を有する材質の白色基準原稿を読み取ったデータである。

0007

さらに、特許文献3に記載の装置では、工場出荷時またはメンテナンス時に白色基準チャートを読み取って得た第1基準画像データ白色基準板を読み取って得た第2基準画像データを記憶しておく。装置の電源投入時から原稿画像読取前までの間に白色基準板を読み取って得た第3基準画像データを第1基準画像データで乗算するとともに、第2基準画像データで除算してシェーディング補正用補正値を決定する。本方法により、シェーディング補正を実施する度に白色基準チャートを読み取る必要がなくなり、任意のタイミングで正確なシェーディング補正ができる。

先行技術

0008

特開2004−207790号公報
特開2006−217481号公報
特開2011−151478号公報

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、特許文献1に記載の装置においては、原稿の地肌状況によりシェーディング補正用データが大きく変動する可能性がある。つまり、原稿の文字や図などの領域を読み取ってしまった場合などには、ゴミスジの箇所もシェーディング補正用データの一部となってしまう。ここで、上記の場合以外に、色紙のように原稿の地肌が白色ではない場合や、画像読取装置の原稿搬送部内に滞留する紙粉などのゴミが原稿の搬送に伴い原稿に付着し、原稿読取位置にゴミが固着あるいは浮遊することが原因でスジが発生した場合などがある。そのため、結果としてシェーディング補正の目的である均一な明るさの目標値とする正確なシェーディング補正用データが取得できないという問題がある。

0010

また、特許文献2に記載の装置においては、白色基準原稿を第1の読取手段により読み取る位置と第2の読取手段により読み取る位置の一致を取ることは、原稿の搬送精度や装置を構成する部材のばらつきや経年変化の影響を考慮すると困難である。さらに、第1及び第2の読取手段は画像読取装置の原稿搬送部内の任意の位置に取り付けられるため、各々の読取位置におけるゴミの付着状況は異なるので、発生するゴミに起因したスジの位置や本数も異なってくる。

0011

従って、図17に示すように、白色基準原稿の搬送中に次のようなスジが発生したような場合には、正確なシェーディング補正用データが生成できない。即ち、原稿表面を読み取る第1の読取手段と原稿裏面を読み取る第2の読取手段とで異なる位置に上記のようなゴミに起因したスジが発生したような場合には、正確なシェーディング補正用データが生成できない。図17は、浮遊ゴミスジと固定ゴミスジ表面画像裏面画像とで異なる位置に発生した例である。

0012

また、特許文献3に記載の装置においては、シェーディング補正用データの算出の根拠となる第1基準画像データ自体が、白色基準チャートの汚れやチャート搬送中に発生するゴミに起因したスジの影響を受けていると、次のような問題がある。即ち、その後の任意のタイミングでシェーディング補正用データを生成できるとしても、正確なシェーディング補正は望めないことになってしまうという問題がある。

0013

つまり、上記のいずれの特許文献で開示されている方法であっても、使用する白色基準チャート及び画像読取装置内の汚れ状態に対して厳密な管理を実施した上でシェーディング補正用データの取得を行わないと、その効果が大幅に低減してしまうことになる。

0014

本発明の目的は、白色基準チャート自体の汚れやチャート搬送に伴い発生するゴミに起因したスジなどの影響を低減し、正確なシェーディング補正用データの生成を可能とした画像読取装置及び制御方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0015

上記目的を達成するため、本発明は、原稿を含む読取対象の画像を読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取った画像データに対してシェーディング補正を行う補正手段と、前記読取手段により読み取った画像データと閾値とを比較し、前記閾値の範囲外の画素を特異点画素として判定する判定手段と、前記判定手段において使用する閾値を画素毎に設定可能な設定手段と、前記判定手段により特異点画素と判定された画素のデータを該特異点画素の周囲のデータから補間する補間手段と、前記判定手段により特異点画素と判定されない画素のデータを有効なシェーディング補正用データとして採用するサンプリング手段と、前記読取手段により読み取った画像データに対する前記サンプリング手段のサンプリング開始から終了までの有効サンプリングライン数を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。

発明の効果

0016

本発明によれば、白色基準チャート自体の汚れやチャート搬送に伴い発生するゴミに起因したスジなどの影響を低減し、高精度なシェーディング補正用データの生成を可能とすることができる。

図面の簡単な説明

0017

実施形態に係る画像読取装置の構成例を示す構成図である。
画像読取装置の読取制御基板及び信号処理基板の構成例を示すブロック図である。
画像読取装置のシェーディング補正処理系の構成例を示す図である。
シェーディング補正用データサンプリングの処理手順を示すフローチャートである。
シェーディング補正用データの取得タイミング等を示すタイミングチャートである。
面内平均値算出の処理手順を示すフローチャートである。
ゴミ判定閾値算出サンプリングの処理手順を示すフローチャートである。
データサンプリングの処理手順を示すフローチャートである。
(a)はゴミ判定閾値サンプリング時のゴミスジ影響を示す図、(b)は(a)のゴミスジ影響を低減した図である。
(a)はデータサンプリング時の閾値を示す図、(b)は(a)の一部を拡大した図である。
図5のデータサンプリング領域を示す図である。
図7のステップS702における特異点判定を説明する図である。
図8のステップS802におけるゴミ判定閾値を説明する図である。
図8のステップS801におけるゴミ判定閾値の変更を説明する図である。
隣接画素からのデータ補間を説明する図である。
一般的なシェーディング補正処理を示すフローチャートである。
表面画像及び裏面画像にゴミに起因したスジが発生した様子を示す図である。

実施例

0018

以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。

0019

<画像読取装置の構成>
図1は、本実施形態に係る画像読取装置の構成例を示す構成図である。

0020

図1において、画像読取装置は、読取対象(原稿、白色基準チャートなど)の読み取りを行うリーダユニット101、読取対象を搬送する自動原稿搬送部(Auto Document Feeder:以下ADF)から構成されている。リーダユニット101は、光源121、122、反射ミラー123、124、125、結像レンズ126、ラインセンサ127、信号処理基板128などを備えている。ADF102は、原稿トレイ104、幅規制板105、分離パッド107、各種ローラ、白色対向部材119、129、ラインセンサ137、原稿排紙トレイ118などを備えている。

0021

まず、原稿の搬送、原稿読み取り、排紙の流れを説明する。原稿束103は、ADF102の原稿トレイ104に載置され、幅規制板105によって原稿に当接され、原稿の斜行搬送が抑制される。原稿束103は、ピックアップローラ106により分離部へ配送される。分離部においては、分離パッド107と分離ローラ108により、原稿束103の最上紙から1枚ずつ分離を行う。分離された1枚の原稿は、第1レジストローラ109により原稿の斜行搬送が修正され、第2レジストローラ110、第1搬送ローラ111、第2搬送ローラ112、第3搬送ローラ113の順に搬送される。

0022

原稿が第2搬送ローラ112、第3搬送ローラ113を通過する際に、原稿は第一読取位置上を通過する。第一読取位置を通過した原稿の表面の画像情報はラインセンサ127により読み取られる。原稿は第3搬送ローラ113を通過した後、第4搬送ローラ114、第5搬送ローラ115によって搬送され、この際、原稿が第二読取位置上を通過する。第二読取位置を通過した原稿の裏面の画像情報はラインセンサ137により読み取られる。その後、原稿は第6搬送ローラ116、排紙ローラ117によって搬送され、原稿排紙トレイ118に排紙される。

0023

次に、原稿の表面読取動作について説明する。第一読取位置に存在する白色対向部材119と読取ガラス120の間を原稿が通過中、リーダユニット101の光源121、122により原稿を照射し、その反射光を反射ミラー123、124、125により結像レンズ126へ導く。結像レンズ126により収束された光は、CCDなどの撮像素子ライン上に配置したラインセンサ127(読取手段)に結像される。結像された光信号は、ラインセンサ127により電気信号に変換され、信号処理基板128によってデジタル信号に変換された後、画像処理が行われる。

0024

次に、原稿の裏面読取動作について説明する。第二読取位置に存在する白色対向部材129と裏面読取ガラス130の間を原稿が通過中、ADF102内の光源131、132により原稿を照射し、その反射光を反射ミラー133、134、135により結像レンズ136へ導く。結像レンズ136により収束された光は、原稿表面と同様にCCDなどの撮像素子をライン上に配置したラインセンサ137に結像される。結像された光信号は、ラインセンサ137により電気信号に変換され、信号処理基板138によってデジタル信号に変換された後、画像処理が行われる。

0025

原稿を搬送しながら画像を読み取る流し読み動作において、原稿の表面を読み取る場合と、原稿を読取ガラス120の上に載置して読み取る圧板読み動作の場合とにおいて、共通の読取ユニットを用いる構成が一般的である。圧板読み動作の際には、光源121、122と反射ミラー123を図1の左から右方向に移動させることにより、ラインセンサ127は読取ガラス120上に載置された原稿を読み取る。一方、流し読み動作で原稿の表面を読み取る場合は、読み取り位置が第一読取位置になるように、光源121、122と反射ミラー123を移動させ、その後、ラインセンサ137は第一読取位置に搬送される原稿を読み取る。

0026

一方、流し読み動作において原稿の裏面を読み取るユニットは、特別移動する必要がないことから、ADFの筐体に固定して取り付けられている。

0027

<画像読取装置の制御系の構成>
図2は、画像読取装置の読取制御基板及び信号処理基板の構成例を示すブロック図である。

0028

図2において、信号処理基板128には、ラインセンサ127、アナログ処理回路208、ADコンバータ209などが搭載される。原稿に光源から光を照射した際の反射散乱光図1に示した反射ミラー等の光学系を通してラインセンサ127により光電変換され、光電変換されたアナログ画像信号に対して、アナログ処理回路208によりオフセットゲインの調整が行われる。アナログ処理回路208の後段のADコンバータ209においては、アナログ処理回路208により調整されたアナログ画像信号がデジタル画像信号に変換される。変換されたデジタル画像信号は、読取制御基板200の画像処理ASIC202に入力される。

0029

読取制御基板200には、CPU201、画像処理ASIC(特定用途向けIC)202、モータドライバ203、SDRAM204、フラッシュメモリ205などが搭載される。図1では図示しない画像読取装置内の各種センサ207の入力信号及び各種モータ206の制御出力信号は、画像処理ASIC202あるいはCPU201により制御される。CPU201からは、画像処理ASIC202の各種動作設定などを実施する。また、CPU201は、制御プログラムに基づき後述の各フローチャートに示す処理を実行する。なお、操作部210は、画像読取装置に対する各種設定や、CPU201の制御に基づく各種メッセージの表示が可能である。

0030

CPU201から各種動作設定を受けた画像処理ASIC202は、ADコンバータ209から入力されるデジタル画像信号に対して各種の画像処理を実施する。その画像処理の際には、画像処理ASIC202は、画像信号一時保管などを実施するためにSDRAM204とも各種制御信号や画像信号の受け渡しを実施する。また、画像処理ASIC202の各種設定値画像処理パラメータの一部は、フラッシュメモリ205に格納され、必要に応じて格納されたデータやパラメータが読み出されて使用される。

0031

CPU201からの指令あるいは画像処理ASIC202へのセンサ信号の入力をトリガにして、画像処理が開始されたり、モータドライバ203に各種モータ206の制御パルス出力を行ったりすることにより、一連の画像読取動作を実施する。なお、画像処理ASIC202により各種画像処理が行われた後の画像データは、読取制御基板200の後段のメイン制御基板(不図示)に受け渡される。

0032

<シェーディング補正処理系の構成>
図3は、画像読取装置の画像処理ASIC202内部に存在する画像処理部300のうちシェーディング補正処理を実施する回路の構成例を示すブロック図である。

0033

図3において、画像処理部300は、オフセット演算回路301、ゲイン演算回路302、特異点判定回路303、特異点置換回路304、フィルタ演算回路305を備えている。ここで、画像処理部300は、読み取った画像データに対してシェーディング補正を行う補正手段として機能する。オフセット演算回路301は、ラインセンサ127の暗時出力(R、G、B)の画素毎のばらつきを補正する。ゲイン演算回路302は、光源121の主走査方向の配光分布や結像レンズ126に起因する周辺部の光量低下などが重畳されたラインセンサ127の明時出力の画素毎のばらつきを補正する。

0034

特異点判定回路303は、読取画像に対して所定の閾値との比較を行い、閾値を超える画素あるいは下回る画素を特異点画素として判定する。ここで、特異点判定回路303は、読取対象から読み取った画像データと閾値とを比較し、前記閾値によって規定される範囲の外の画素(閾値を超える画素あるいは下回る画素:閾値の範囲外の画素)を特異点画素として判定する。また、特異点判定回路303は、閾値を画素毎に設定可能な設定手段として機能する。また、特異点判定回路303は、特異点画素であるかどうかを判定する際に、SRAM308(第2の格納手段)に格納されているシェーディング補正係数を使用する。

0035

特異点置換回路304は、特異点判定回路303が判定した結果情報を受け取り、当該特異点画素に対して所定の方法によりデータを置換する。ここで、特異点置換回路304は、特異点判定回路303により特異点画素と判定された画素のデータを該特異点画素の周囲のデータから補間する。また、特異点置換回路304は、フラッシュメモリ205(第1の格納手段)に格納された従前のサンプリングデータと、画像データがサンプリングができない画素とを比較した結果を基に、該画素におけるデータを補完する補完手段として機能する。フィルタ演算回路305は、特異点判定回路303の出力信号に対してフィルタ演算処理を行う。

0036

動作制御部306は、画像処理部300内の各演算回路に対する各種演算動作のON/OFFや各種パラメータの設定、SRAM制御部307に対する動作設定などを実施する。ここで、動作制御部306は、特異点判定回路303、SRAM制御部307等の各々の動作開始タイミングと、データのサンプリング開始から終了までの有効サンプリングライン数を制御する制御手段として機能する。

0037

SRAM制御部307は、動作制御部306からの指令に基づき画像処理ASIC202内部に存在するSRAM308へのデータライト実行、データリード実行を行う。ここで、SRAM制御部307は、特異点判定回路303により特異点画素と判定されない画素のデータを有効なシェーディング補正用データとして採用するサンプリング手段として機能する。画像処理部300内の各種演算回路は、SRAM制御部307に対しても接続されている。SRAM制御部307は、SRAM308に格納された画素毎のオフセット係数ゲイン係数、ゴミ判定閾値、シェーディング補正係数などを必要に応じてSRAM308から読み出し、当該読み出し値入力画像信号から必要な演算を実施する。

0038

オフセット演算回路301においては、下記の式(1)に基づき入力画像信号からオフセット値が保存されているSRAM308内のデータを全ての主走査方向の画素(主走査画素)ごとに減算する。

0039

O_DATA[x] = I_DATA[x] − BW_RAM_DATA[x] …(1)
式(1)において、xは主走査位置、O_DATAはオフセット演算回路301からの出力データ、I_DATAはオフセット演算回路301への入力データをそれぞれ示している。また、BW_RAM_DATAはオフセット値が保存されているSRAM308内のデータを示している。BW_RAM_DATAは、ラインセンサ127の出力をAD変換した後の暗時出力データを複数ラインに亘って全画素分サンプリング加算し、その結果を取得したライン数により平均化したデータであり、下記の式(2)により求めることができる。

0040

BW_RAM_DATA [x] =サンプリング加算データ平均値[x]−BW_TARGET …(2)
式(2)において、BW_TARGETは暗時出力データのターゲット値である。本処理により、入力画像データの暗部側(輝度値が小さい方)の画素毎の不均一性を除去している。

0041

ゲイン演算回路302においては、下記の式(3)に基づき、入力画像信号に対しゲイン値が保存されているSRAM308内のデータを全ての主走査画素ごとに乗算する。

0042

O_DATA[x] = I_DATA[x] × WH_RAM_DATA[x] …(3)
式(3)において、x、O_DATA、I_DATAの意味は式(1)と同じであり、WH_RAM_DATAはゲイン値が保存されているSRAM308内のデータをそれぞれ示している。WH_RAM_DATAは、ラインセンサ127の出力をAD変換した後の明時出力データを複数ラインに亘って全画素分サンプリング加算し、その結果を取得したライン数により平均化したデータであり、下記の式(4)により求めることができる。

0043

WH_RAM_DATA [x] = SHD_TARGET÷サンプル加算データの平均値[x] …(4)
式(4)において、SHD_TARGETはシェーディング補正のターゲット値である。本処理により、入力画像データの明部側(輝度値が高い方)の画素毎の不均一性を除去している。

0044

特異点判定回路303においては、下記の式(5)及び式(6)に基づき、入力画像信号に対して特異点判定閾値との比較演算を全ての主走査画素毎に行う。

0045

OVER_FLAG = 1 @I_DATA[x] > OVER_TH[x] …(5)
= 0 @I_DATA[x] ≦ OVER_TH[x]
UNDER_FLAG = 1 @I_DATA[x] < UNDER_TH[x] …(6)
= 0 @I_DATA[x] ≧ UNDER_TH[x]
式(5)及び式(6)において、x、I_DATAの意味は式(1)と同じであり、OVER_THとUNDER_THはそれぞれ特異点判定閾値を示している。OVER_THよりも入力データが大きい場合にはOVER_FLAG=1となり、UNDER_THよりも入力データが小さい場合にはUNDER_FLAG=1となる。

0046

なお、特異点判定閾値は、全ての画素で一律の閾値とすることもできるが、画素毎に特異点判定閾値を変更することにより、画素ばらつきに対応したより精度の高い判定をすることができる。画素毎に特異点判定閾値を変更する方法としては、SRAM308内に特異点判定閾値の前提となる画素毎のデータを格納しておき、この画素毎のデータに対して、所定の輝度差をもって特異点判定閾値とする。例えば、主走査位置x=10、11のSRAM格納データがそれぞれ180、185の場合、上限閾値をそれぞれ190、195とし、下限閾値をそれぞ170、175とする。なお、出力データO_DATAはI_DATAをそのままスルーさせたものである。本処理により、入力画像データの特異点を判定する。

0047

特異点置換回路304においては、特異点判定回路303の特異点判定結果に基づき、特異点と判定された画素の連続性監視し、その連続性が途切れるまで、つまり特異点の幅が確定した段階で、特異点画素部分に対する置換処理を実施する。置換処理の方法としては、隣接する特異点画素ではない画素のデータで単純に置き換える方法、特異点の連続幅に応じて特異点領域の周辺画素で特異点ではない画素データを2画素以上の複数画素分のデータから線形に補間する方法などがある。特異点の画素幅に応じてどちらかの方法を選択的に適用してもよい。

0048

例えば、特異点画素幅が10画素未満の場合には周辺画素からの線形補間を行い、特異点画素幅が10画素を超える場合には単純な置換を行うという形で、上記方法を選択的に適用することもできる。本処理により、入力画像データの特異点を除去したデータを取得することができる。

0049

<通常のシェーディング補正処理>
本実施形態の説明の前提として、一般的に行われるシェーディング補正処理について図16のフローチャートを基に説明する。なお、通常のシェーディング補正処理においては図3の特異点判定回路303及び特異点置換回路304の処理は使用しない。

0050

図16は、一般的なシェーディング補正処理を示すフローチャートである。

0051

図16において、画像読取装置のCPU201は、光源121及び122あるいは光源131及び132を消灯する(ステップS1601)。光源121及び122は、第一読取位置において原稿表面を読み取る際に原稿を照射する第1の読取手段用光源であり、光源131及び132は、第二読取位置において原稿裏面を読み取る際に原稿を照射する第2の読取手段用光源である。次に、CPU201は、図3の各演算回路に対して動作制御部306から黒シェーディング補正用の設定を行う(ステップS1602)。具体的には、オフセット演算回路301、ゲイン演算回路302、特異点判定回路303、特異点置換回路304のいずれに対しても処理も行わない設定つまり処理スルー設定を行う。

0052

次に、CPU201は、黒シェーディング補正係数を生成するためのデータのサンプリングを行う(ステップS1603)。具体的には、ステップS1602における設定に基づき、SRAM制御部307により特異点判定回路303の出力データをSRAM308に格納する。このSRAM308に格納されたデータを上記式(2)に基づき変換したデータを、黒シェーディング補正係数とする。前記変換により求めた黒シェーディング補正係数は、黒シェーディング補正に使用される係数であり、格納手段としてのSRAM308に格納される。

0053

次に、CPU201は、ステップS1603において生成した黒シェーディング補正係数データに基づき、入力データに対して黒シェーディング補正を実行する(ステップS1604)。具体的には、上記式(1)に基づき、入力画像データとSRAM308に格納されたデータから、黒シェーディング補正を実施した画像データを得る。次に、CPU201は、ステップS1601において消灯した光源を点灯する(ステップS1605)。

0054

次に、CPU201は、ステップS1602と同様に、図3の各演算回路に対して動作制御部306から白シェーディング補正用の設定を行う(ステップS1606)。具体的には、オフセット演算回路301に対しては処理を実施、その他のゲイン演算回路302、特異点判定回路303、特異点置換回路304に対しては処理も行わない設定つまり処理スルー設定を行う。

0055

次に、CPU201は、白シェーディング補正係数を生成するためのデータのサンプリングを行う(ステップS1607)。具体的には、ステップS1606における設定に基づき、SRAM制御部307により特異点判定回路303の出力データをSRAM308に格納する。このSRAM308に格納されたデータを上記式(4)に基づき変換したデータを、白シェーディング補正係数とする。前記変換により求めた白シェーディング補正係数は、白シェーディング補正に使用される係数であり、格納手段としてのSRAM308に格納される。

0056

次に、CPU201は、ステップS1607において生成した白シェーディング補正係数データに基づき、入力データに対して白シェーディング補正を実行する。具体的には、上記式(3)に基づき、入力画像データとSRAM308に格納されたデータから、白シェーディング補正を実施した画像データを得る。以上の処理フローにより、シェーディング補正が実施される。

0057

<紙シェーディング補正アルゴリズム概要
図3に示した画像読取装置の画像処理ASIC202の各種演算回路及びCPU201による制御により、本実施形態に係るシェーディング補正用データの取得を実施するが、まず、その処理手順の概要を説明し、続いて具体的な処理手順を詳細に説明する。

0058

図4は、本実施形態のシェーディング補正用データサンプリングの処理手順を示すフローチャートである。

0059

図4において、画像読取装置のCPU201は、面内平均値を算出する(ステップS401)。面内平均値算出の詳細は図6のフローチャート等に基づき説明する。ステップS402以降の処理については図6のフローチャートの説明後に後述する。シェーディング補正用データのサンプリングの処理手順としては、大別すると次の3つのステップがある。
(1)面内平均値を算出するためのデータサンプリング
(2)ゴミ判定閾値を算出するためのデータサンプリング
(3)シェーディング補正用データを作成するためのデータサンプリング

0060

まず、(1)の面内平均値を算出するためのデータサンプリングは、これからサンプリングする用紙の状態を把握するために行う。具体的には、シェーディング補正のための基準データとしては不適当で以降の処理を行う実益が少ないと想定される場合に、エラー通知することにより、画像読取装置の操作者に使用する用紙の交換、画像読取装置の状態確認などを促すために算出される。ここで、上記の基準データとしては不適当で以降の処理を行う実益が少ないと想定される場合としては、読み取った輝度RGBの色間のバランスが良くない、所定値以上の明るいデータしか得られない、あるいは、所定値以下の暗いデータしか得られないなどがある。

0061

次に、(2)のゴミ判定閾値を算出するためのデータサンプリングは、(3)のシェーディング補正用データを作成するためのデータサンプリング取得に先立ち、データサンプリングの基準となる範囲を限定するために算出される。図9(a)に示すものはゴミ判定閾値を算出する際にサンプリングした用紙の画像データであり、主走査方向の一部を抜粋したものである。図中、横軸主走査画素位置縦軸に読取輝度を示しており、上限閾値及び下限閾値は特異点(ゴミ)として判定するための基準である。図中、主走査画素位置の2750画素目付近で、読取輝度が118程度まで低下している箇所があり、この部分は下限閾値を下回っているため、特異点として判定される。

0062

もし、この箇所を特異点として考慮しない場合、(3)のシェーディング補正用データを作成するためのデータサンプリングにおいては、この特異点の輝度を基準としてデータがサンプリングされる。結果として特異点付近のデータを積極的に取得することになってしまう。

0063

上述したように、読取センサの画素毎の特性ばらつきや光源の配光分布、集光レンズの特性などにより、同じ白色度のデータであっても主走査方向で一様な輝度として読み取られることはない。しかし、図9(a)の2750画素付近に示されるような急激な変動を示すのは、上記のような画素毎の読取値変動の要因よりも、読み取ったデータに異常がある、つまり読取対象側のデータに特異点などが存在している可能性が高い。

0064

このような特異点の影響を低減するために、次の処理を行う。即ち、閾値を上回るあるいは閾値を下回ると判定された箇所の読取データは、特異点として判定されなかった隣接画素のデータで置き換える置換処理あるいは隣接画素からの線形補間処理により、暫定的に判定閾値の範囲内に存在するように処理を行う。線形補間処理後の例を図9(b)に示す。

0065

ここで、暫定的に判定閾値の範囲内に存在するとしたのは、上述のように画素毎に読取特性がばらつくため、本来のシェーディング補正用のデータは均一な形で読み取られることはない。しかし、隣接画素からの線形補間処理を行うと、線形補間処理を行った箇所の周辺は局所的に均一な状態となってしまう。そのため、シェーディング補正用データとしては、局所的に画素毎に読取特性のばらつきが反映されない状態となっている。

0066

従って、次のステップ(3)におけるシェーディング補正用データを作成するためのデータサンプリングにおいて、(2)のゴミ判定閾値に基づいて再度データを取得する。これにより、ゴミの影響を除いた状態を保ちつつ、画素毎に読取特性のばらつきをより正確に反映した状態のデータを取得することになる。

0067

このように作成したゴミ判定閾値を基にしてデータをサンプリングすることにより、シェーディング補正に適したデータを取得することができる。即ち、白色基準となるチャートあるいは用紙に存在するゴミ及び用紙の搬送に伴い発生するゴミに起因したスジの影響を低減した状態で、シェーディング補正に適したデータを取得することができる。

0068

(3)のシェーディング補正用データを作成するためのデータサンプリングは、(2)において作成したゴミ判定閾値を基準として、所定範囲内に存在するデータのみをサンプリングすることにより行う。つまり、(2)のゴミ判定閾値からの所定範囲内に存在するデータは、ゴミの影響がほとんどない状態の読取データとして判断してシェーディング補正用データとして採用(サンプリング)するという処理を行う。また、(2)のゴミ判定閾値からの所定範囲内に存在しないデータは、ゴミ影響を受けた状態の読取データと判断してシェーディング補正用データとしては採用(サンプリング)しないという処理を行う。

0069

図10(a)は、図9(b)に示したゴミ判定閾値となる輝度の±10%の範囲内にあるデータのみをサンプリングの対象とする場合の、データサンプリング時の閾値を示す図である。また、図10(b)は、図10(a)の一部を拡大した図である。ここで、図10(a)及び(b)においてゴミ判定閾値と示しているのは、上記ステップ(2)において算出したゴミ判定閾値であり(これは図9(b)において示したものに該当する)、上限閾値及び下限閾値は、当該ゴミ判定閾値を基に算出した値である。

0070

図10に示すようなデータサンプリング範囲を設定することにより、各画素の読取特性ばらつきを反映した状態でデータを取得できる。そのため、(2)のゴミ判定閾値算出の際に、ゴミの影響で隣接画素データにより補間した画素についても、ゴミの影響を除いた状態を保ちつつ、画素毎に読取特性のばらつきをより正確に反映した状態のデータ取得が可能となる。なお、図10(b)に示すように、画素毎の読取特性ばらつきを考慮しても隣接画素とは大きくても10レベル程度の差しか存在しないため、データのサンプリング範囲をゴミ判定閾値となる輝度の±10レベルのように設定してもよい。

0071

<紙シェーディング補正の動作フロー
図5は、本実施形態のシェーディング補正用データの取得タイミング等を示すタイミングチャートである。以下、図4及び図5を主に参照しながら、適宜詳細な図面(図6図8など)を用いて処理手順を説明する。

0072

図5において、画像処理ASIC202内部において生成された同期信号hsyncx及びイネーブル信号henbx、同期信号vsyncx及びイネーブル信号venbxを、画像処理部300が受け取る。ここで、同期信号hsyncxは主走査方向の画像の開始位置を示す信号、イネーブル信号henbxは主走査方向の画像有効範囲を示す信号である。また、同期信号vsyncxは副走査方向(用紙搬送方向)の画像の開始位置を示す信号、イネーブル信号venbxは副走査方向の画像有効範囲を示す信号である。これにより、画像の先端及び有効範囲を検知することができる。

0073

シェーディング補正のためのデータを取得するのに用いる用紙500の画像先端は同期信号vsyncxにより検知する。画像処理部300内部のラインカウンタVcnt(不図示)が動作し始めることで、副走査方向のデータ取得タイミングを生成する。

0074

面内平均値算出用サンプリング開始位置501は、図4のフローチャートのステップS401の面内平均値算出の開始タイミングを示している。面内平均値算出サンプリングライン幅502は、面内平均値算出用サンプリング開始位置501からのデータサンプリングライン数を示している。上記ラインカウンタVcntのカウントに基づいて、データのサンプリング開始及び終了のタイミングを知ることができる。面内平均値算出サンプリングライン幅502の範囲内において、主走査方向の全画素について用紙500の画像データのサンプリング加算を実施し、最終的に面内平均値を算出する処理手順を図6のフローチャートに示す。

0075

ここで、サンプリング加算の処理内容について説明しておく。画像データを格納する領域として、データ格納手段(例えばSRAM等のメモリ)を用意しておき、1ライン進むごとにSRAMに格納されたデータに現在の画像データを加算して、再度SRAMに格納するという処理である。例えば、主走査方向の1000画素目の1ライン目のデータが200であり、2ライン目のデータが205である場合、サンプリング加算すると405という結果になる。これを主走査方向の全画素について所定のライン数だけ繰り返すことになる。

0076

なお、面内平均値算出用サンプリング開始位置501のカウント値に上記ラインカウンタVcntが到達することにより、図6に示す処理手順に従い、動作制御部306が画像処理部300に対して動作設定を行う。これにより、図6に示す以下の処理が開始される。

0077

図6は、面内平均値算出の処理手順を示すフローチャートである。

0078

図6において、画像読取装置のCPU201は、画像処理ASIC202を制御することにより、主走査方向の全画素について入力画像データのサンプリング加算を実施する(ステップS601)。次に、CPU201は、面内平均値算出サンプリングライン幅502で設定されたライン分のサンプリング加算が実施されたか否かを判断する(ステップS602)。もし、所定のライン数までラインカウンタVcntの値がカウントアップされていない場合は、ステップS601へ戻り、再度サンプリング加算を実施する。所定のライン数までサンプリング加算が終了している場合は、ステップS603へ移行する。

0079

CPU201は、上記ステップS601において実施したサンプリング加算結果を、面内平均値算出サンプリングライン幅502で設定されたライン数により除算する(ステップS603)。この除算により、主走査方向の全画素においてライン数分の平均値が算出される。CPU201は、ステップS603の平均値算出が完了すると、全画素の平均値の加算を実施する(ステップS604)。

0080

この加算は、用紙500の中央部付近を連続で実施してもよいし、所定画素ごとに間欠で実施してもよい。例えば、512画素を一つのブロックとして、これを主走査方向の適宜の位置において4ブロック分加算するという方法がある。なお、用紙500の端部は斜行や影の影響で正確なデータを取得できない可能性があるため、所定の画素位置から加算を開始し、所定の画素位置で加算を終了する方が望ましい。

0081

次に、CPU201は、予め指定された所定画素幅分まで加算が完了したか否かを確認する(ステップS605)。所定画素幅分の加算が完了していない場合には、ステップS604へ移行し、加算演算を継続する。所定画素幅分の加算が完了している場合には、ステップS606へ移行する。CPU201は、ステップS604において加算された所定幅加算値を、加算した画素幅により除算する(ステップS606)。この除算により、面内平均値が算出されることになる。

0082

なお、この面内平均値演算は、画像読取装置の工場出荷時などに基準白色板等を使ってサンプリングした従前のシェーディング補正用データを基にシェーディング補正を行った状態で算出する。この従前のシェーディング補正用データは、図2のフラッシュメモリ205に示すように不揮発性メモリに格納されている。画像読取装置の電源投入時や読取モード切替時などに、フラッシュメモリ205に格納されたシェーディング補正用データを読み出して使用する。

0083

図4に戻り、CPU201は、上記図6で詳述したように面内平均値の算出が完了すると(ステップS401)、算出した面内平均値が所定範囲内の値であるか否かを確認する(ステップS402)。その確認の結果、面内平均値が所定範囲を逸脱した値である場合には、画像処理ASIC202からCPU201へエラー通知が行われ、CPU201はエラー通知を受け取る(ステップS403)。以降の処理手順は実施せずにシェーディング補正用データの取得を中止する。このエラー通知を受けたCPU201は、必要に応じて操作部210にエラーメッセージを表示することもできる。

0084

面内平均値が所定範囲を逸脱した値(異常な値)である場合として想定されるケースとしては、次のような場合が考えられる。即ち、用紙500に色紙や白色度の極めて高い光沢紙、白色度の極めて低い再生紙などが使われた場合、読取ガラス120があまりにも汚れており正常な画像が読み込めない場合、ラインセンサ127の故障により正常な画像出力が得られない場合などである。いずれの場合も、図4に示すフローに従って以降の処理を行っても、正確なシェーディング補正用データの取得が望むことができない場合である。

0085

上記ステップS402において面内平均値が所定範囲内の平均値であると判断した場合、CPU201は、シェーディング補正用データのサンプリングに先立ち、ADF102で搬送されるチャートや用紙を読み取った画像データ内に存在する特異点を検知する。さらに、CPU201は、特異点を除去しながらデータをサンプリングするためのゴミ判定閾値算出用のデータサンプリングを実施する(ステップS404)。ステップS405以降の処理については図7のフローチャートの説明後に後述する。

0086

なお、上記ステップS404の処理の開始タイミングは、ゴミ判定閾値算出用サンプリング開始位置503までラインカウンタVcntがカウントアップすることで知ることができる。ゴミ判定閾値算出用サンプリングライン幅504は、ゴミ判定閾値算出用サンプリング開始位置503からのデータサンプリングライン数を示している。上記ラインカウンタVcntのカウント値に基づいて、データのサンプリング終了タイミングを知ることができる。

0087

ゴミ判定閾値算出用サンプリングライン幅504の範囲内において、全画素について用紙500の画像データのサンプリング加算を実施し、最終的にゴミ判定閾値を算出する処理手順を図7のフローチャートに示す。

0088

図7は、ゴミ判定閾値算出サンプリングの処理手順を示すフローチャートである。

0089

図7において、画像読取装置のCPU201は、最終的なゴミ判定閾値を算出するための特異点判定閾値の設定を行う(ステップS701)。この特異点判定閾値は、少なくとも以下の3つのパターン(1)(2)(3)により設定することができる。

0090

(1)図4のステップS401において算出した面内平均値に対する許容変動幅という形で設定する場合
例えば、面内平均値が輝度レベルで200、特異点判定閾値を面内平均値±15%と設定すると、特異点と判定されるのは、輝度レベル230を超える画素及び輝度レベル170を下回る画素となる。なお、この場合は、次のようにサンプリングすることになる。即ち、従前のシェーディング補正係数によりシェーディング補正した画像データに対し特異点判定をし、その結果を受けて図7のステップS705において特異点判定箇所補間演算実施後のシェーディング補正されていないデータをサンプリングすることになる。

0091

(2)従前のシェーディング補正係数によりシェーディング補正した画像データに対して、絶対的な輝度レベルとして許容変動幅という形で設定する場合
例えば、輝度レベルにおいて上限を210、下限を170と設定すると、特異点と判定されるのは、輝度レベル210を超える画素及び輝度レベル170を下回る画素となる。なお、この場合も、次のようにサンプリングすることになる。即ち、従前のシェーディング補正係数によりシェーディング補正した画像データに対し特異点判定をし、その結果を受けて図7のステップS705において特異点判定箇所の補間演算実施後のシェーディング補正されていないデータをサンプリングすることになる。

0092

(3)シェーディング補正されない画像データに対して、絶対的な輝度レベルとして許容変動幅という形で設定する場合
例えば、輝度レベルにおいて上限を200、下限を100と設定すると、特異点と判定されるのは、輝度レベル200を超える画素及び輝度レベル100を下回る画素となる。なお、この場合、シェーディング補正されていない画像データに対して閾値との比較演算を行うことになるため、特に光量の低下が顕著な主走査方向の端部位置の画素は特異点と判定される可能性が高くなる。従って、主走査方向の特異点判定開始位置及び終了位置を設定するなどの対応が必要となる。

0093

次に、CPU201は、上記ステップS701において設定した特異点判定閾値に従い、特異点判定回路303により特異点の判定を行う(ステップS702)。この特異点判定処理は、図3の特異点判定回路303において、式(5)及び(6)に基づき、入力画像信号に対して特異点判定閾値との比較演算を全ての主走査画素に対して行う。特異点判定回路303により特異点と判定された場合には、特異点と判定された画素に対してゴミフラグが立つという形で特異点置換回路304へ通知する(ステップS703)。特異点と判定されない場合には、特異点と判定されない画素に対してゴミフラグが立たないという形で特異点置換回路304へ通知する(ステップS704)。

0094

次に、CPU201は、ゴミフラグを受け取った特異点置換回路304に対して、特異点画素の補間処理を実施させる(ステップS705)。特異点画素の補間処理の方法については、上述の通り、単純な置換処理による方法あるいは隣接画素からの線形補間処理による方法である。なお、ステップS702において特異点と判定されずゴミフラグが立たない画素については、ステップS705の特異点の補間処理が実施されない。

0095

次に、CPU201は、特異点と判定されて置換された画素、置換されない画素に関わらず、画素毎にサンプリング加算を実施する(ステップS706)。次に、CPU201は、ステップS706のサンプリング加算が所定ライン数分終了したか否かを判断する(ステップS707)。所定ライン数分のサンプリング加算が完了していない場合には、CPU201は、ステップS702へ移行し、次のラインの画像に対して特異点判定処理、補間処理、サンプリング加算と、ステップS702〜ステップS706までの同じフローを繰り返す。

0096

所定ライン数分のサンプリング加算が完了している場合には、CPU201は、サンプリング加算されたデータを所定ライン数により除算して平均値を算出する(ステップS708)。これにより、ゴミ判定閾値算出用のサンプリング処理が終了する。なお、上述した特異点判定閾値は、主走査方向の全画素分のデータとしてSRAM308に格納する。

0097

図4に戻り、CPU201は、上記ステップS404のゴミ判定閾値算出用のデータサンプリングが完了すると、ステップS404において算出したゴミ判定閾値に基づき、シェーディング補正のためのデータサンプリングを実施する(ステップS405)。ステップS405の処理の開始タイミングは、データサンプリング開始位置505までラインカウンタVcntがカウントアップすることで知ることができ、データサンプリング終了位置507までの範囲はデータサンプリング領域506となる。ステップS406以降の処理については図8のフローチャートの説明後に後述する。

0098

なお、データサンプリング終了位置507にまでラインカウンタVcntがカウントアップしなくても、全画素分のデータサンプリングが所定ライン数分完了した時点でデータサンプリング処理は終了することになる。つまり、このデータサンプリング終了位置507の設定は、この位置507までに所定ライン数分のデータサンプリングができない場合には処理を中止するという意味合いのものである。

0099

データサンプリング領域506の範囲内において、全画素について用紙500の画像データのサンプリング加算を実施し、最終的なシェーディング補正用データを取得するための処理手順を図8のフローチャートに示す。

0100

図8は、データサンプリングの処理手順を示すフローチャートである。

0101

図8において、画像読取装置のCPU201は、特異点判定閾値の設定を行う(ステップS801)。この特異点判定閾値は、図7のフローに従いSRAM308に格納されたゴミ判定閾値に対して、例えば±10レベルの範囲をサンプリング対象画素とし、この範囲から外れるデータはサンプリング対象としないものとする。ここで、図12は、図7のステップS702における特異点判定を説明する図である。図7のフローに従い特異点画素を検知して周囲画素から補間したものが上記のゴミ判定閾値となる。

0102

次に、CPU201は、上記ステップS801において設定した特異点判定閾値(図13のゴミ判定閾値(1)参照)によって、サンプリング対象画素が特異点か否かを判定する(ステップS802)。この判定で特異点と判定された箇所に対しては、以降のステップS803〜ステップS806の処理は実行されない。ここで、図13は、図7の処理フローにおいて得られたゴミ判定閾値に対して、図8のフローにおけるサンプリング加算対象とするか否かを判定するための閾値を説明する図である。

0103

次に、CPU201は、上記ステップS802において特異点と判定されなかった画素、つまりサンプリング対象と判定された画素について、画素カウンタ(不図示)のカウント値を確認する(ステップS803)。なお、この画素カウンタのカウント値はSRAM308に主走査方向の画素毎に格納されている。次に、CPU201は、ステップS803において確認した画素カウンタのカウント値が所定値(サンプリング加算ライン数)を超えたか否かを判定する(ステップS804)。

0104

画素カウンタのカウント値が所定値を超えない場合には、ステップS805へ移行し、画素カウンタのカウント値が所定値を超える場合には、以降のステップS805及びステップS806を実施しないで、ステップS807へ移行する。画素カウンタのカウント値が所定値を超えない場合、CPU201は、上記ステップS802においてサンプリング対象と判定された画素についてのみ、画素カウンタをカウントアップする(ステップS805)。さらに、CPU201は、上記ステップS802においてサンプリング対象と判定された画素についてのみ、データ加算を行う(ステップS806)。

0105

次に、CPU201は、上記ステップS802〜ステップS806までの処理を1ライン分終了したか否かを判断する(ステップS807)。1ライン分終了していない場合には、CPU201は、ステップS802に戻り、処理を継続する。1ライン分終了した場合には、ステップS808の処理へ移行する。CPU201は、上記ステップS805においてカウントした画素カウンタのカウント値を全画素について確認する(ステップS808)。

0106

次に、CPU201は、ステップS808において確認した画素カウンタのカウント値が所定値となっているかを全画素について確認する(ステップS809)。全画素について画素カウンタのカウント値が所定値となっていた場合には、ステップS810へ移行する。CPU201は、全画素についてデータが確保できたので、シェーディング補正係数算出のために平均化処理を行う(ステップS810)。これにより、サンプリング処理を終了する。

0107

全画素について画素カウンタのカウント値が所定値となっていない場合には、ステップS811へ移行する。CPU201は、ステップS809における画素カウンタのカウント値を確認した結果、全画素についてデータがサンプリング完了できなかった場合には、次の判定を行う。即ち、指定されたサンプリング領域最終ラインに到達したか否かを判定する(ステップS811)(図11の領域(1)参照)。ここで、図11は、図5のデータサンプリング領域506をより詳細に示した説明図である。図11に示すように、データサンプリング領域を複数(データサンプリング領域(1)、データサンプリング領域(2))に分割することもできる。

0108

上記ステップS811において、指定されたデータサンプリング領域の最終ラインに到達していないと判定した場合は、CPU201は、ステップS802に戻り、サンプリング加算を再度実行する。指定されたデータサンプリング領域の最終ラインに到達したと判定した場合には、ステップS812に移行する。CPU201は、データサンプリング領域が複数設定されていて、全てのデータサンプリング領域においてサンプリングが実行されたか否かを判定する(ステップS812)。なお、この複数回サンプリングの詳細については後述する。

0109

全てのデータサンプリング領域においてサンプリングが実行されていない場合には、CPU201は、ステップS801に戻り、特異点判定閾値の設定からやり直す。具体的には、図11のデータサンプリング領域(2)への移行に伴い、図13のゴミ判定閾値(2)に示すように、ゴミ判定閾値を緩和する方向に切り替える。なお、ゴミ判定閾値の切り替えは、判定を緩和する方向だけではなく、判定を厳格にする方向に変更することもできる。

0110

全てのデータサンプリング領域においてサンプリングが実行された場合には、ステップS813へ移行する。画像処理ASIC202から指定条件でのサンプリングができなかったことが割り込み要因によりCPU201に通知される。CPU201は通知を受け取り、レジスタに割り込み要因を記憶しておく(ステップS813)。これにより、サンプリング処理を終了する。この通知を受けたCPU201は、必要に応じて操作部210にエラーメッセージを表示することもできる。

0111

以上の処理を終了すると、図4のステップS405のシェーディング補正用のデータサンプリングが完了することになり、ステップS406へ移行する。CPU201は、ステップS405においてシェーディング補正用データをサンプリングする過程で判定した特異点の情報に基づき、特異点の個数と所定の閾値との比較を行う(ステップS406)。その比較の結果、特異点の個数が所定の閾値以上である場合には、ステップS407へ移行する。CPU201は、画像処理ASIC202から通知される汚れ情報を受け取る(ステップS407)。特異点の数が多いため所望の結果が得られていない可能性を示唆するために、操作部210にメッセージを表示することもできる。

0112

<複数回サンプリング時の処理フロー>
上述した通り図8のステップS812においては、図11に示すようにデータサンプリング領域が複数設定されていて、全てのデータサンプリング領域においてサンプリングが実行されたか否かを判定する。この判定により、図11のデータサンプリング領域(1)はサンプリングが実施されたが、データサンプリング領域(2)がサンプリングが実施されていない場合は、ステップS801に戻り、特異点判定閾値の設定からやり直す。この特異点判定閾値の再設定においては、以下の3パターン(1)(2)(3)の設定方法がある。

0113

(1)特異点箇所のみ閾値を緩和する場合
図14は、図8のステップS801におけるゴミ判定閾値の変更を説明する図である。図14上段に示すように、SRAM308に格納された画素カウンタのカウント値から、ゴミやスジの影響などによりサンプリングできなかった画素の主走査位置を抽出する。これにより、図14下段に示すように、該当する位置のみゴミ判定閾値を変更することができる。ここで、上述したように、特異点判定回路303は、画像データがサンプリングできない画素が存在する場合に、当該サンプリングができない画素の位置を特定する本発明の特定手段として機能する。

0114

このようにゴミ判定閾値を変更することで、ゴミの影響を受けずにサンプリングできた画素については、閾値レベルを維持した状態でサンプリングを継続することができる。1回目のデータサンプリング領域においてはゴミの影響を受けてサンプリングができなかった画素については、若干閾値レベルを緩和した状態でサンプリングを実施することにより、よりデータをサンプリングできる可能性を上げることができる。

0115

(2)特異点箇所のみ閾値を緩和して再度サンプリングする場合
また、1回目のデータサンプリング領域においてサンプリングができた画素については、そのデータをSRAM308に格納しておき、サンプリングできなかった画素についてのみ若干閾値レベルを緩和した状態でサンプリングを実施することもできる。

0116

上記(1)の方法においては次の可能性がありうる。即ち、2回目のデータサンプリング領域において偶発的に発生したゴミに起因したスジの影響を受け、1回目のデータサンプリング領域ではサンプリングできたが、同じ閾値で2回目のデータサンプリング領域ではサンプリングできないという可能性がありうる。しかし、本方法においてはその可能性を低減することができる。

0117

(3)特異点箇所のみ閾値を緩和して重畳的にサンプリングする場合
1回目のデータサンプリング領域においてサンプリングが所定のカウント値まではできなかった画素については、若干閾値レベルを緩和した状態のサンプリングを、カウント値が所定値になるまで継続することもできる。つまり、あるカウント値までは、1回目のゴミ判定閾値でのサンプリングデータの加算結果が格納されており、2回目のゴミ判定閾値でサンプリングできたデータを、その加算結果に対して加算していく。

0118

この方法は、図11のデータサンプリング領域(1)に示すように、次のような場合に有効である。即ち、データサンプリング領域の途中から発生し、データサンプリング領域の途中で消滅するようなスジが存在した場合、あるいは、用紙が著しく汚れており若干のライン数しかサンプリングできなかった場合に有効である。

0119

上記(1)(2)(3)のうちいずれかの方法を採ることにより、白色基準チャート(用紙)自体の汚れ、あるいは、白色基準チャートの搬送に伴い発生するゴミに起因したスジなどの影響があっても、正確なシェーディング補正用データが生成できる。

0120

<全画素でサンプリングできなかった時の処理フロー>
図11に示すように、データサンプリング領域(1)及びデータサンプリング領域(2)のいずれの領域においても、常にスジが発生している場合、次のような可能性がある。即ち、上記のようなゴミ判定閾値の緩和や複数回のデータサンプリング実行などを行っても、どうしてもデータがサンプリングできない画素が存在する可能性がある。

0121

そこで、図8のフローチャートにおいて、ステップS812(再サンプリング指定判定)からステップS813(エラー通知)へ移行する際に、次の処理を行うこともできる。即ち、ステップS808(画素カウンタ確認)の結果と不揮発性メモリ(フラッシュメモリ205)に格納された従前のサンプリングデータからデータの補完をすることもできる。ここで、特異点置換回路304は、フラッシュメモリ205(第1の格納手段)に格納された従前のサンプリングデータであって、特異点判定回路303により特定されたサンプリングができない画素の位置におけるデータを補完する補完手段として機能する。

0122

具体的には、図15に示すように、ゴミ判定されてデータがサンプリングできなかった画素について、従前のサンプリングデータの当該箇所及びその隣接画素との比率を演算する。その比率(補完係数)を今回サンプリングしたゴミ判定箇所の隣接データに対して除算することで、ゴミ画素のデータを補完する。この方法を採ることにより、白色基準チャート(用紙)の搬送に伴い発生する固着ゴミに起因した連続スジの影響があっても、正確なシェーディング補正用データを生成することができる。

0123

上述したように本実施形態によれば、画像読取装置においてシェーディング補正用データのサンプリングに先立ち、データサンプリングの基準となる範囲を限定するためゴミ判定閾値を算出するためのサンプリングを実施する。その範囲内に存在するデータのみを採用(サンプリング)し、範囲内に存在しないデータはサンプリングの対象から外す。これにより、汚れやゴミに起因したスジの影響を低減したシェーディング補正用データの生成が可能となる。

0124

また、白色基準チャート自体の汚れや、チャートの搬送に伴い発生するゴミに起因したスジなどがあったとしても、それらの影響を低減し、面内で一様に平均的な明るさとなるようなシェーディング補正用データを生成することができる。特に、白色基準チャートとして再生紙などのゴミや汚れを含んだ用紙を使用した場合であっても、良好なシェーディング補正用データを生成できるため、特別に管理されたチャートを準備する必要がなくなる。また、画像読取装置の原稿搬送部内の紙粉などのゴミの清掃を十分にはできない場合であっても、そうしたゴミに起因して発生するスジの影響を低減できるため、画像読取装置の管理コスト調整コストの低減を図ることも可能となる。

0125

〔他の実施形態〕
本実施形態では、流し読みと圧板読みの両方が可能な画像読取装置について説明したが、これに限定されず、原稿の搬送を行わない圧板読みのみが可能な画像読取装置にも適用可能である。

0126

本実施形態では、画像読取装置単体について説明したが、これに限定されず、本発明の画像読取装置を搭載した複写機複合機にも適用可能である。

0127

また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアプログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。本発明のプログラムは、本発明の画像読取装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ可読のプログラムコードを有する。

0128

127ラインセンサ
205フラッシュメモリ
300画像処理部
303特異点判定回路
304 特異点置換回路
306動作制御部
307 SRAM制御部
308 SRAM

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