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技術 粘着テープ印刷装置、粘着テープロール、及び、粘着テープの印刷方法

出願人 ブラザー工業株式会社
発明者 松元春樹
出願日 2014年3月31日 (6年7ヶ月経過) 出願番号 2014-072195
公開日 2015年11月5日 (5年0ヶ月経過) 公開番号 2015-193726
状態 特許登録済
技術分野 目的に特徴のあるプリンター インクジェット(インク供給、その他) 接着テープ 展示カード類
主要キーワード テープ全幅 径方向内側部位 装置外郭 剥離性ポリマー 剥離紙巻 ヘッド保持体 スリット形 ロールフランジ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年11月5日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

ユーザの使用時に印字内容に悪影響が生じるのを防止する。

解決手段

粘着テープ印刷装置1は、基材層153、粘着剤層152、及び剥離層151を備えた被印字粘着テープ150を搬送する搬送ローラ12と、搬送に従って、基材層153に対しインク吐出することにより当該基材層153にインク層155を形成する第1ヘッド10aと、インク層155に対し、シリコーン系剥離剤、若しくは、オレフィン樹脂剥離剤、若しくは、長鎖アルキル基を有するアクリル樹脂系剥離剤、を吐出することにより剥離性被覆層154を形成する第2ヘッド10bと、インク層155及び剥離性被覆層154が形成された印字済み粘着テープ150″をロール状に巻き取ることにより、印字済み粘着テープロールR2を形成する巻き取り機構40と、を有する。

概要

背景

印刷対象に対しオーバーコーティングを行う印刷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術では、トレイに順次投入される紙様状の記録媒体に対し、インク印字ヘッドからインクが吐出された後、さらにオーバーコート用のヘッドから後処理液が吐出されることで、インク層の上へのオーバーコーティングが行われる。

概要

ユーザの使用時に印字内容に悪影響が生じるのを防止する。粘着テープ印刷装置1は、基材層153、粘着剤層152、及び剥離層151を備えた被印字粘着テープ150を搬送する搬送ローラ12と、搬送に従って、基材層153に対しインクを吐出することにより当該基材層153にインク層155を形成する第1ヘッド10aと、インク層155に対し、シリコーン系剥離剤、若しくは、オレフィン樹脂剥離剤、若しくは、長鎖アルキル基を有するアクリル樹脂系剥離剤、を吐出することにより剥離性被覆層154を形成する第2ヘッド10bと、インク層155及び剥離性被覆層154が形成された印字済み粘着テープ150″をロール状に巻き取ることにより、印字済み粘着テープロールR2を形成する巻き取り機構40と、を有する。

目的

本発明の目的は、ユーザの使用時に印字内容に悪影響が生じるのを防止できる、粘着テープ印刷装置、粘着テープロール、及び、粘着テープの印刷方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

テープ基材層と、前記テープ基材層の前記厚さ方向の一方側に設けられ所定の粘着剤により構成された粘着層と、前記粘着層の前記一方側を覆う剥離材層と、を備えた被印字粘着テープを搬送する搬送手段と、前記搬送手段による前記搬送に従って、前記テープ基材層に対しインク吐出することにより、当該テープ基材層の前記厚さ方向の他方側にインク層を形成する第1ヘッドと、前記搬送手段による搬送方向に沿って前記第1ヘッドよりも下流側に設けられ、前記搬送手段による前記搬送に従って、前記第1ヘッドからの前記インクの吐出により形成された前記インク層に対し、シリコーン系剥離剤、若しくは、オレフィン樹脂剥離剤、若しくは、長鎖アルキル基を有するアクリル樹脂系剥離剤、を吐出することにより、当該インク層の前記他方側に剥離性被覆層を形成する第2ヘッドと、前記被印字粘着テープに対し前記インク層及び前記剥離性被覆層が形成されるとともに前記剥離材層が引き剥がされて生成された、印字済み粘着テープをロール状に巻き取ることにより、印字済み粘着テープロールを形成する巻き取り手段と、を有することを特徴とする粘着テープ印刷装置

請求項2

請求項1記載の粘着テープ印刷装置において、前記第2ヘッドは、前記インク層の前記他方側を含む、テープ全幅にわたって前記剥離性被覆層を形成することを特徴とする粘着テープ印刷装置。

請求項3

請求項1又は請求項2記載の粘着テープ印刷装置において、前記第2ヘッドは、前記搬送手段による搬送方向に沿って、前記印字済み粘着テープから前記剥離材層を引き剥がす引き剥がし部よりも下流側に、配置されていることを特徴とする粘着テープ印刷装置。

請求項4

請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の粘着テープ印刷装置において、前記搬送手段により搬送されるテープ搬送経路のうち前記第2ヘッドよりも下流側の区間か、若しくは、前記巻き取り手段によるテープ巻き取り経路のうち、巻き取り開始点から前記印字済み粘着テープロールの外周に沿って一周し前記巻き取り開始点の径方向内側部位に至るまでの区間、において、前記印字済み粘着テープを乾燥処理する、乾燥手段を有することを特徴とする粘着テープ印刷装置。

請求項5

厚さ方向寸法を備えた印字済み粘着テープであって、テープ基材層と、前記テープ基材層の前記厚さ方向の一方側に設けられ所定の粘着剤により構成された粘着層と、吐出されたインクにより前記テープ基材層の前記厚さ方向の他方側に形成されたインク層と、吐出された剥離剤によって前記インク層の前記他方側に形成された剥離性被覆層と、を有し、前記剥離性被覆層が、シリコーン系剥離剤、若しくは、オレフィン樹脂系剥離剤、若しくは、長鎖アルキル基を有するアクリル樹脂系剥離剤、により構成された、前記印字済み粘着テープを、前記剥離性被覆層を外周側としつつ所定の軸芯回り巻回して構成されたことを特徴とする粘着テープロール。

請求項6

テープ基材層と、前記テープ基材層の前記厚さ方向の一方側に設けられ所定の粘着剤により構成された粘着層と、前記粘着層の前記一方側を覆う剥離材層と、を備えた被印字粘着テープを搬送する搬送工程と、前記搬送工程での前記搬送に従って、前記テープ基材層に対しインクを吐出することにより、当該テープ基材層の前記厚さ方向の他方側にインク層を形成する印字工程と、前記搬送工程での前記搬送に従って、前記印字工程で形成した前記インク層に対し、シリコーン系剥離剤、若しくは、オレフィン樹脂系剥離剤、若しくは、長鎖アルキル基を有するアクリル樹脂系剥離剤、を吐出することにより、当該インク層の前記他方側に剥離性被覆層を形成する被覆工程と、前記被印字粘着テープに対し前記印字工程及び前記被覆工程で前記インク層及び前記剥離性被覆層がそれぞれ形成されるとともに前記剥離材層が引き剥がされて生成された、印字済み粘着テープをロール状に巻き取ることにより、印字済み粘着テープロールを形成する巻き取り工程と、を有することを特徴とする粘着テープの印刷方法

技術分野

0001

本発明は、被印字粘着テープに所望の印刷を行う粘着テープ印刷装置、その印刷装置により生成された粘着テープロール、及び、その印刷装置で実行される粘着テープの印刷方法に関する。

背景技術

0002

印刷対象に対しオーバーコーティングを行う印刷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術では、トレイに順次投入される紙様状の記録媒体に対し、インク印字ヘッドからインクが吐出された後、さらにオーバーコート用のヘッドから後処理液が吐出されることで、インク層の上へのオーバーコーティングが行われる。

先行技術

0003

国際公開WO2003/043825号公報

発明が解決しようとする課題

0004

一方、粘着テープに対して印字を行う印刷装置が提唱されつつある。この印刷装置では、搬送される被印字粘着テープに対しヘッドからインクが吐出され、当該被印字粘着テープのテープ基材層の上にインク層が形成されて、印字済み粘着テープが生成される。この結果、この印字済み粘着テープは、厚さ方向に、インク層、テープ基材層、及び粘着層、をこの順序で含む積層構造となる。そして、生成された上記印字済み粘着テープはロール状に巻き取られ、粘着テープロールとなる。ユーザは、この粘着テープロールから所望の長さの印字済み粘着テープを繰り出し、上記テープ基材層の裏面に設けられた粘着層によって適宜の被着体に対し貼り付けることで、使用することができる。

0005

ところで、前述のように印字済み粘着テープの積層構造が厚さ方向に、インク層、テープ基材層、及び粘着層、をこの順序で含んでいることから、上記粘着テープロールにおいては、インク層と粘着層とがロールの径方向に接する状態となる。この結果、上記のようにユーザが粘着テープロールから印字済み粘着テープを繰り出して使用するときにインク層が粘着層側へと引き剥がされ、印字内容に悪影響を与えるおそれがある。上記従来技術においては、このような粘着テープへの印字形成時に生じる固有の問題について、特に配慮されていなかった。

0006

本発明の目的は、ユーザの使用時に印字内容に悪影響が生じるのを防止できる、粘着テープ印刷装置、粘着テープロール、及び、粘着テープの印刷方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成するために、本願発明の粘着テープ印刷装置は、テープ基材層と、前記テープ基材層の前記厚さ方向の一方側に設けられ所定の粘着剤により構成された粘着層と、前記粘着層の前記一方側を覆う剥離材層と、を備えた被印字粘着テープを搬送する搬送手段と、前記搬送手段による前記搬送に従って、前記テープ基材層に対しインクを吐出することにより、当該テープ基材層の前記厚さ方向の他方側にインク層を形成する第1ヘッドと、前記搬送手段による搬送方向に沿って前記第1ヘッドよりも下流側に設けられ、前記搬送手段による前記搬送に従って、前記第1ヘッドからの前記インクの吐出により形成された前記インク層に対し、シリコーン系剥離剤、若しくは、オレフィン樹脂剥離剤、若しくは、長鎖アルキル基を有するアクリル樹脂系剥離剤、を吐出することにより、当該インク層の前記他方側に剥離性被覆層を形成する第2ヘッドと、前記被印字粘着テープに対し前記インク層及び前記剥離性被覆層が形成されるとともに前記剥離材層が引き剥がされて生成された、印字済み粘着テープをロール状に巻き取ることにより、印字済み粘着テープロールを形成する巻き取り手段と、を有することを特徴とする。

0008

本願発明の粘着テープ印刷装置では、搬送手段により搬送される被印字粘着テープに対し、第1ヘッドからインクが吐出されることで、被印字粘着テープのテープ基材層の厚さ方向他方側(例えば上側)にインク層が形成される。その後、さらに第2ヘッドから(シリコーン系、若しくはオレフィン樹脂系、若しくは長鎖アルキル基を有するアクリル樹脂系の)剥離剤が吐出されることで、インク層の上記厚さ方向他方側に剥離性被覆層が形成され、(さらに剥離材層が引き剥がされて)印字済み粘着テープが生成される。ユーザは、所望の長さのこの印字済み粘着テープを適宜の被着体に対し貼り付けることで、例えばラベル梱包用封止材として使用する。このとき、上記のようにして構成された結果、印字済み粘着テープは、上記厚さ方向他方側から厚さ方向一方側(例えば下側)に向かって、剥離性被覆層、インク層、テープ基材層、及び粘着層、をこの順序で含む積層構造となっている。印字済み粘着テープの最も他方側に剥離性被覆層が設けられることにより、上記のようにラベルや封止材として使用されるときに表面に汚れゴミが付着しにくくなり、防汚性を保つことができる。

0009

また、本願発明においては、上記印字済み粘着テープが巻き取り手段により巻き取られ、印字済み粘着テープロールとして生成される。上述のように印字済み粘着テープが剥離性被覆層、インク層、テープ基材層、及び粘着層、をこの順序で含むことから、上記生成された粘着テープロールにおいては、インク層の他方側表面を覆う剥離性被覆層と粘着層とがロールの径方向に接する(すなわちインク層と粘着層との間に剥離性被覆層が介在する)状態となる。これにより、インク層と粘着層とが直接接する場合のように、ロールから印字済み粘着テープが繰り出されて使用されるときにインク層が粘着層側へと引き剥がされ印字内容に悪影響を与えるのを、防止することができる。

0010

以上のように、本願発明においては、貼り付けて使用されるときの防汚性を維持しつつ、ロールからの繰り出し時に印字内容に悪影響が生じるのを防止できる。

0011

また、上記目的を達成するために、本願発明の粘着テープロールは、厚さ方向寸法を備えた印字済み粘着テープであって、テープ基材層と、前記テープ基材層の前記厚さ方向の一方側に設けられ所定の粘着剤により構成された粘着層と、吐出されたインクにより前記テープ基材層の前記厚さ方向の他方側に形成されたインク層と、吐出された剥離剤によって前記インク層の前記他方側に形成された剥離性被覆層と、を有し、前記剥離性被覆層が、シリコーン系剥離剤、若しくは、オレフィン樹脂系剥離剤、若しくは、長鎖アルキル基を有するアクリル樹脂系剥離剤、により構成された、前記印字済み粘着テープを、前記剥離性被覆層を外周側としつつ所定の軸芯回り巻回して構成されたことを特徴とする。

0012

本願発明の粘着テープロールに巻回される印字済み粘着テープは、インクの吐出によりテープ基材層の厚さ方向他方側(例えば上側)にインク層が形成され、さらに(シリコーン系、若しくはオレフィン樹脂系、若しくは長鎖アルキル基を有するアクリル樹脂系の)剥離剤の吐出によりインク層の上記厚さ方向他方側に剥離性被覆層が形成されることにより、構成されている。ユーザは、所望の長さのこの印字済み粘着テープを適宜の被着体に対し貼り付けることで、例えばラベルや梱包用の封止材として使用する。このとき、上記のようにして構成された結果、印字済み粘着テープは、厚さ方向他方側から厚さ方向一方側(例えば下側)に向かって、剥離性被覆層、インク層、テープ基材層、及び粘着層、をこの順序で含む積層構造となっている。印字済み粘着テープの最も他方側に剥離性被覆層が設けられることにより、上記のようにラベルや封止材として使用されるときに表面に汚れやゴミが付着しにくくなり、防汚性を保つことができる。

0013

そして、本願発明においては、上記印字済み粘着テープが、所定の軸心まわりに巻回したロールとして生成される。上述のように印字済み粘着テープが剥離性被覆層、インク層、テープ基材層、及び粘着層、をこの順序で含むことから、本願発明の粘着テープロールにおいては、インク層の他方側表面を覆う剥離性被覆層と粘着層とがロールの径方向に接する(すなわちインク層と粘着層との間に剥離性被覆層が介在する)状態となる。これにより、インク層と剥離性被覆層とが直接接する場合のように、ロールから印字済み粘着テープが繰り出されて使用されるときにインク層が粘着層側へと引き剥がされ印字内容に悪影響を与えるのを、防止することができる。

0014

以上のように、本願発明の粘着テープロールにおいては、貼り付けて使用されるときの防汚性を維持しつつ、ロールからの繰り出し時に印字内容に悪影響が生じるのを防止できる。

発明の効果

0015

本発明によれば、ユーザの使用時に印字内容に悪影響が生じるのを防止することができる。

図面の簡単な説明

0016

本発明の一実施形態における粘着テープ印刷装置の外観を表す斜視図である。
粘着テープ印刷装置の内部構造を表す側断面図である。
テープカートリッジの全体構成を表す斜視図である。
粘着テープ印刷装置の制御系の構成を表す機能ブロック図である。
比較例における印字済み粘着テープの積層構造を概念的に示す断面図、及び、実施形態における印字済み粘着テープの積層構造を概念的に示す断面図である。
剥離層を有しない被印字粘着テープが用いられる変形例における、粘着テープ印刷装置の内部構造を表す側断面図である。

実施例

0017

以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、図面中に「前方」「後方」「左方」「右方」「上方」「下方」の注記がある場合は、明細書中の説明における「前方(前)」「後方(後)」「左方(左)」「右方(右)」「上方(上)」「下方(下)」とは、その注記された方向を指す。

0018

<粘着テープ印刷装置の概略構成
まず、図1図3を参照しつつ、本実施形態における粘着テープ印刷装置の概略構成について説明する。

0019

筐体
図1図3において、本実施形態の粘着テープ印刷装置1は、装置外郭を構成する筐体2を有している。筐体2は、筐体本体2aと、後方側開閉部8と、前方側開閉カバー9と、を備えている。

0020

筐体本体2a内には、後方側に設けられた第1収納部3と、前方側に設けられた第2収納部5及び第3収納部4と、が備えられている。

0021

後方側開閉部8は、筐体本体2aの後方側の上部に対し開閉可能に接続されている。この後方側開閉部8は、回動することで、第1収納部3の上方を開閉可能である。この後方側開閉部8は、第1開閉カバー8a及び第2開閉カバー8bにより構成されている。

0022

第1開閉カバー8aは、筐体本体2aの後方側の上部に設けられた所定の回動軸心K1まわりに回動することで、第1収納部3のうち前方側の上方を開閉可能である。詳細には、第1開閉カバー8aは、第1収納部3のうち前方側の上方を覆う閉じ位置(図1図2の状態)から、第1収納部3のうち前方側の上方を露出させる開き位置までの間で回動可能である。

0023

第1開閉カバー8aの内部には、第1ヘッド10aを備えたヘッド保持体10が設けられている。そして、第1開閉カバー8aは、上記の回動軸心K1まわりに回動することで、ヘッド保持部10に備えられた上記第1ヘッド10aを、筐体本体2aに設けられた搬送ローラ12によるテープ搬送経路に対して相対的に離反・近接可能である。詳細には、第1開閉カバー8aは、第1ヘッド10aがテープ搬送経路に対して近接した閉じ位置(図2の状態)から、第1ヘッド10aがテープ搬送経路から離反した開き位置までの間で回動可能である。

0024

第2開閉カバー8bは、上記第1開閉カバー8aよりも後方側に設けられており、筐体本体2aの後方側の上端部に設けられた所定の回動軸心K2まわりに回動することで、第1収納部3のうち後方側の上方を、上記第1開閉カバー8aの開閉とは別個に開閉可能である。詳細には、第2開閉カバー8bは、第1収納部3のうち後方側の上方を覆う閉じ位置(図2の状態)から、第1収納部3のうち後方側の上方を露出させる開き位置までの間で回動可能である。

0025

そして、これら第1開閉カバー8a及び第2開閉カバー8bは、それぞれが閉じ状態であるときに、当該第1開閉カバー8aの外周部18と当該第2開閉カバー8bの縁部19とが互いに略接触して、第1収納部3の上方の略全部を覆うように構成されている。

0026

前方側開閉カバー9は、筐体本体2aの前方側の上部に対し開閉可能に接続されている。この前方側開閉カバー9は、筐体本体2aの前方側の上端部に設けられた所定の回動軸心K3まわりに回動することで、第3収納部4の上方を開閉可能である。詳細には、前方側開閉カバー9は、第3収納部4の上方を覆う閉じ位置(図2の状態)から、第3収納部4の上方を露出させる開き位置までの間で回動可能である。

0027

被印字テープロール及びその周辺
このとき、図2及び図3に示すように、筐体本体2aにおける、閉じ状態での前方側開閉カバー9の下方にある第1所定位置13には、テープカートリッジTKが着脱可能に装着される。このテープカートリッジTKは、軸心O1まわりに巻回形成された被印字テープロールR1を備えている。

0028

すなわち、テープカートリッジTKは、図3に示すように、被印字テープロールR1と、連結アーム16とを備えている。連結アーム16は、後方側に設けられた左・右一対の第1ブラケット部20,20と、前方側に設けられた左・右一対の第2ブラケット部21,21とを備えている。

0029

第1ブラケット部20,20は、上記被印字テープロールR1を、軸心O1に沿った左・右両側から挟みこむようにし、テープカートリッジTKが筐体本体2aに装着された状態では被印字テープロールR1を巻芯39(図2参照)のまわりに回転可能に保持する。これら第1ブラケット部20,20は、上端部において左右方向に略沿って延設された第1接続部22により被印字テープロールR1の外径との干渉を回避しつつ接続されている。

0030

被印字テープロールR1は、テープカートリッジTKが筐体本体2aの内部に装着された際には回転自在となる。被印字テープロールR1は、繰り出しにより消費される被印字粘着テープ150(後述する基材層153、粘着剤層152、剥離層151を備える。図2中拡大図参照)を、あらかじめ左右方向の軸心O1まわりに巻回している。

0031

第1収納部3には、上記テープカートリッジTKの装着によって、被印字テープロールR1が上方から受け入れられ、被印字粘着テープ150の巻回の軸心O1が左右方向となる状態で収納される。そして、被印字テープロールR1は、第1収納部3に収納された状態(テープカートリッジTKが装着された状態)において当該第1収納部3内で所定の回転方向図2中のA方向)に回転することで、被印字粘着テープ150を繰り出す。

0032

本実施形態では、粘着性を備えた被印字粘着テープ150が用いられる場合を例示している。すなわち、被印字粘着テープ150は、基材層153(テープ基材層に相当)、粘着剤層152(粘着層に相当)、剥離層151(剥離材層に相当)が、図2中の上方側(厚さ方向他方側に相当)から図2中の下方側(厚さ方向一方側に相当)へ向かって、この順序で積層されている。基材層153には、上記第1ヘッド10aによるインクの吐出によって所望の印字を形成するインク層155(図2中の部分拡大図参照)が形成される層である。粘着剤層152は、基材層153を適宜の被着体(図示省略)に貼り付けるための層である。剥離層151は、粘着剤層152を覆う層である。

0033

<基材層の種類の具体例>
なお、基材層153を形成する基材の種類としては、例えば、以下の材料を使用することができる。
1.ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン酢酸ビニル共重合体EVA)、エチレン・メタクリル酸共重合体EMMA)、ポリブテン(PB)、ポリブタジエン(BDR)、ポリメチルペンテン(PMP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ナイロン(NY)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、発泡ポリスチレンFSEPS)、ポリ塩化ビニルPVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物(EVOH)、ポリビニルアルコール(PVA)、普通セロハン(PT)、防湿セロハン(MST)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ビニロン(VL)、ポリウレタン(PU)、トリアセチルセルソース(TAC)、
2.金属箔アルミニウム箔AI)、銅箔>、真空蒸着(通常アルミニウムの)フィルム(VM)、
3.上質紙、無塵紙グラシン紙、クレーコート紙、樹脂コート紙ラミネート紙(ポリエチレンラミネート紙、ポリプロピレンラミネート紙等)などの紙
ユポ(合成)紙、クラフト
4.不織布
5.ガラスクロス

0034

<搬送ローラ、サブローラ及びヘッド>
図2図4戻り、筐体本体2aにおける第1収納部3及び第2収納部5の中間上方側には、上記搬送ローラ12(搬送手段に相当)が設けられている。第1開閉カバー8aのうち搬送ローラ12に対して被印字粘着テープ150を介し対向する部位(搬送ローラ12の上側)には、当該搬送ローラ12によって従動回転するサブローラ12aが設けられている。搬送ローラ12は、筐体本体2aの内部に設けられた搬送用モータM1によりギア機構(図示省略)を介して駆動されることで、サブローラ12aと協働して第1収納部3に収納された被印字テープロールR1から繰り出される被印字粘着テープ150を、テープ幅方向が左右方向となるテープ姿勢で搬送する。

0035

また、第1開閉カバー8aに設けられた上記ヘッド保持部10には、上記第1ヘッド10aが備えられている。第1ヘッド10aは、搬送ローラ12との間に挟まれた状態の被印字粘着テープ150の基材層153に対し、所望の印字を形成して、印字済み粘着テープ150′とする。第1ヘッド10aは、Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(ブラック)の4色のインクをそれぞれ吐出させることでフルカラー印刷可能となるように、複数のラインヘッドノズル(図示省略)がそれぞれ配管を介し対応する色のインクタンク(図示省略)に連結されている。また、第1ヘッド10aは、上記ラインヘッドノズルのそれぞれに圧電アクチュエータ(図示せず)が設けられている。そして、第1ヘッド制御回路300(後述する図4参照)の制御に基づき、印字データに応じて上記圧電アクチュエータが駆動制御されることにより、各ラインヘッドノズルからインクが被印字粘着テープ150の基材層153に吐出されて、上記インク層155が形成される。

0036

また、第1ヘッド10aに対する搬送経路上流側には、被印字テープロールR1から繰り出される被印字粘着テープ150を上方側からガイドし搬送経路を規制する、規制ローラ12bが設けられている。この規制ローラ12bにより、被印字テープロールR1から繰り出される被印字粘着テープ150は、(被印字粘着テープ150の消費に伴う被印字テープロールR1の径の変化に関係なく)上記規制ローラ12bの位置から第1ヘッド10aに対向する位置を経て、上記搬送ローラ12及びサブローラ12a相互間に挟持される位置まで、上流側から略直線状に搬送される。

0037

剥離材ロール及びその周辺>
図2図3に示すように、テープカートリッジTKの連結アーム16は、例えば略水平なスリット形状を含む引き剥がし部17を備えている。この引き剥がし部17は、被印字テープロールR1から繰り出されて前方側へと搬送される印字済み粘着テープ150′から、剥離層151を引き剥がす部位である。上記のようにして印字が形成された印字済み粘着テープ150′は、図2に示すように、上記引き剥がし部17によって上記剥離層151が引き剥がされることで、剥離層151と、それ以外の剥離性被覆層154(後述する)、インク層155、基材層153及び粘着剤層152からなる印字済み粘着テープ150″とに分離される。

0038

テープカートリッジTKは、図2に示すように、上記引き剥がされた剥離層151が軸心O3を備えた巻芯29まわりに巻回されることで形成される、上記剥離材ロールR3を有している。すなわち、上述したテープカートリッジTKの装着によって、剥離材ロールR3が上方から上記第2収納部5に受け入れられ、軸心O3が左右方向となる状態で収納される。そして、巻芯29は、第2収納部5に収納された状態(テープカートリッジTKが装着された状態)において、筐体本体2aに設けられた剥離紙巻取用モータM3によりギア機構(図示省略)を介して駆動され、第2収納部5内で所定の回転方向(図2中のC方向)に回転することで、剥離層151を巻き取る。

0039

このとき、図3に示すように、テープカートリッジTKの上記第2ブラケット部21,21は、上記剥離材ロールR3を、軸心O3に沿った左・右両側から挟みこむようにし、テープカートリッジTKが筐体本体2aに装着された状態では巻芯29(言い換えれば剥離材ロールR3)を当該軸心O3まわりに回転可能に保持する。これら第2ブラケット部21,21は、上端部において左右方向に略沿って延設された第2接続部23により接続されている。そして、後方側の第1ブラケット部20,20及び第1接続部22と、前方側の第2ブラケット部21,21及び第2接続部23とは、左・右一対のロール連ビーム部24,24により連結されている。

0040

また、図3中では、巻芯29のまわりに剥離層151が巻回され剥離材ロールR3が形成される前の状態(未使用のテープカートリッジTKである場合)を示している。すなわち、当該剥離層151の幅方向両側を挟み込むように設けられている略円形の上記ロールフランジ部f3,f4を図示するとともに、便宜的に剥離材ロールR3が形成される箇所に符号「R3」を付している。

0041

<印字済み粘着テープロール及びその周辺>
一方、図2に示すように、上記第3収納部4には、上記印字済み粘着テープ150″を順次巻回するための巻芯41を備えた巻き取り機構40(巻き取り手段に相当)が上方から受け入れられる。巻き取り機構40は、印字済み粘着テープ150″の巻回の軸心O2が左右方向となる状態で、上記巻芯41が軸心O2まわりに回転可能に支持されるように収納される。そして、巻き取り機構40が、第3収納部4に収納された状態において、筐体本体2aの内部に設けられた粘着巻き取り用モータM2により不図示のギア機構を介して巻芯41が駆動され、第3収納部4内で所定の回転方向(図2中のB方向)に回転することで、印字済み粘着テープ150″を巻芯41の外周側に巻き取って積層する。これにより、巻芯41の外周側に印字済み粘着テープ150″が順次巻回されることで、印字済み粘着テープロールR2(粘着テープロールに相当)が形成される。

0042

カッター機構30>
また、図2に示すように、テープ搬送方向に沿って第1ヘッド10aの下流側でかつ印字済み粘着テープロールR2の上流側に、カッター機構30が設けられている。

0043

カッター機構30は、詳細な図示を省略するが、可動刃と、可動刃を支持しテープ幅方向(言い替えれば左右方向)に走行可能な走行体とを有している。そして、カッターモータ(図示せず)の駆動により走行体が走行し可動刃がテープ幅方向に移動することで、上記印字済み粘着テープ150″を幅方向に切断する。

0044

<第2ヘッド>
そして本実施形態においては、最大の特徴として、上記図2に示すように、搬送ローラ12による搬送方向に沿って上記引き剥がし部17や上記第1ヘッド10aよりも下流側(詳細には上記カッター機構30よりも下流側)に、インク層155の上側(他方側)を含む印字済み粘着テープ150′全幅にわたって剥離性被覆層154を形成するための第2ヘッド10bが配置されている。

0045

すなわち、第2ヘッド10bは、当該搬送ローラ12による搬送に従って、第1ヘッド10aからのインクの吐出により形成されたインク層155に対し、シリコーン系剥離剤(若しくは、オレフィン樹脂系剥離剤、若しくは、長鎖アルキル基を有するアクリル樹脂系剥離剤等)を吐出する。これにより、上記インク層155の図2中の上側に、剥離性被覆層154が形成される(図2中の拡大図参照。また後述の図5も参照)。

0046

<オレフィン樹脂系剥離剤の具体例>
剥離性被覆層154を形成する上記オレフィン樹脂系剥離剤としては、例えば結晶性オレフィン系樹脂等が使用できる。この結晶性オレフィン系樹脂としては、例えば下記のものが挙げられる。

0047

1.エチレン系樹脂分岐状低密度ポリエチレン直鎖状低密度ポリエチレン高密度ポリエチレン
2.ポリプロピレン系樹脂プロピレン単独ポリマープロピレン単独重合体)、プロピレン−α−オレフィンコポリマー(プロピレン−α−オレフィン共重合体)、なお、立体規則性α−オレフィン系樹脂という表記でもよい。また、上記結晶性オレフィン系樹脂は、1種を単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。)

0048

長鎖アルキル系剥離剤の具体例>
また、剥離性被覆層154を形成する上記長鎖アルキル系剥離剤としては、例えば下記のものが挙げられる。
1.長鎖アルキル基含有化合物
長鎖アルキルイソシアネートを反応させて得られたもの→側鎖に炭素数8〜30の長鎖アルキル基を有するもの。なお、上記炭素数が8未満となると剥離性能確保が難しい。また、炭素数が30を超えると入手性や取り扱いが困難である。このような剥離性ポリマーには、アルキルイソシアネート原料成分としたウレタン系ポリマーなどの反応生成物アクリル系重合体などがある。また、反応生成物は、ポリビニルアルコール系重合体ポリエチレンイミンなどに炭素数8〜30の長鎖アルキル基を有するアルキルイソシアネートを反応させて生成できる。例えば、ポリビニルアルコール系重合体+長鎖アルキルイソシアネート→ポリビニルカーバメート、または、ポリエチレンイミン+長鎖アルキルイソシアネート→アルキル尿素誘導体、等の反応が挙げられる。

0049

乾燥処理
なお、各図における図示を省略しているが、上記のようにして印字済み粘着テープ150″に形成された剥離性被覆層154に対し乾燥処理を行うために、加熱ヒータ又は温風ファン等の乾燥処理部(乾燥手段に相当)が設けられている。この乾燥処理部は、例えば、搬送ローラ12により搬送されるテープ搬送経路のうち、上記第2ヘッド10bよりも下流側の区間において、上記乾燥処理を行う。あるいは、乾燥処理部は、上記巻き取り機構40によるテープ巻き取り経路のうち、巻き取り開始点(すなわち印字済み粘着テープ150″が印字済み粘着テープロールR2外周へ合流する部位)から、上記印字済み粘着テープロールR2の外周に沿って一周し上記巻き取り開始点の径方向内側部位に至るまでの区間、において、上記乾燥処理を行ってもよい。

0050

<粘着テープ印刷装置の動作の概略>
次に、上記構成の粘着テープ印刷装置1の動作の概略について説明する。

0051

すなわち、上記第1所定位置13にテープカートリッジTKが装着されると、筐体本体2aの後方側に位置する第1収納部3に被印字テープロールR1が収納され、筐体本体2aの前方側に位置する第2収納部5に剥離材ロールR3を形成する軸心O3側が収納される。また、筐体本体2aの前方側に位置する第3収納部4には、印字済み粘着テープロールR2を形成するための巻き取り機構40が収納される。

0052

この状態で、ユーザが、被印字粘着テープ150(この時点ではまだ印刷が始まっていない)から剥離材層151を手動で引き剥がし、基材層153及び粘着剤層152からなるテープの先端を、上記巻き取り機構40の巻芯41に取り付ける。そして、このとき、搬送ローラ12が駆動されると、第1収納部3に収納された被印字テープロールR1の回転により繰り出される被印字粘着テープ150が、前方側へ搬送される(搬送工程に相当)。そして、搬送される被印字粘着テープ150の基材層153に対し、第1ヘッド10aにより所望の印字によるインク層155が形成されて、印字済み粘着テープ150′となる(印字工程に相当)。印字形成された印字済み粘着テープ150′は、さらに前方側へ搬送されて引き剥がし部17まで搬送されると、当該引き剥がし部17において剥離層151が引き剥がされて印字済み粘着テープ150″となる。引き剥がされた剥離層151は、下方側へ搬送されて第2収納部5へ導入され、当該第2収納部5内において巻回されて剥離材ロールR3が形成される。

0053

一方、剥離層151が引き剥がされた印字済み粘着テープ150″は、上記第2ヘッド10bによりインク層155の上側に上記剥離性被覆層154が形成される(被覆工程に相当)。その後、さらに前方側へ搬送されて第3収納部4へ導入され、当該第3収納部4内の巻き取り機構40の巻芯41の外周側に巻回されて印字済み粘着テープロールR2が形成される(巻き取り工程に相当)。その際、搬送方向下流側(すなわち前方側)に設けられたカッター機構30が印字済み粘着テープ150″を切断する。これにより、ユーザの所望のタイミングで、印字済み粘着テープロールR2に巻回されていく印字済み粘着テープ150″を切断し、切断後は印字済み粘着テープロールR2を第3収納部4から取り出すことができる。

0054

なお、このとき、上記印字済み粘着テープ150″の搬送経路を、印字済み粘着テープロールR2へ向かう側と排出口(図示省略)へ向かう側との相互間で切り替える、シュート15(図2参照)が配されていても良い。すなわち、切替レバー(図示省略)によるシュート15の切替操作テープ経路を切り替えることで、印字形成後の印字済み粘着テープ150″を後述のように第3収納部4内において巻回することなく、筐体2の例えば第2開閉カバー8b側に設けた排出口(図示省略)から、そのまま筐体2外部へ排出するようにしても良い。

0055

<制御系>
次に、図4を用いて、粘着テープ印刷装置1の制御系について説明する。図4において、粘着テープ印刷装置1には、所定の演算を行う演算部を構成するCPU212が備えられている。CPU212は、RAM213及びROM214に接続されている。CPU212は、RAM213の一時記憶機能を利用しつつROM214に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行い、それによって粘着テープ印刷装置1全体の制御を行う。

0056

また、CPU212は、上記搬送ローラ12を駆動する上記搬送用モータM1の駆動制御を行うモータ駆動回路218と、上記巻き取り機構40の巻芯41を駆動する上記粘着巻取用モータM2の駆動制御を行うモータ駆動回路219と、上記剥離材ロールR3を駆動する上記剥離紙巻取用モータM3の駆動制御を行うモータ駆動回路220と、上記第1ヘッド10aの圧電素子(図示省略)の通電制御を行う第1ヘッド制御回路300と、上記第2ヘッド10bの圧電素子(図示省略)の通電制御を行う第2ヘッド制御回路301と、適宜の表示を行う表示部215と、ユーザが適宜に操作入力可能な操作部216と、に接続されている。また、CPU212は、この例では、外部端末としてのPC217に接続されるが、粘着テープ印刷装置1が(いわゆるオールインワンタイプで)単独で動作する場合には、接続されなくてもよい。

0057

ROM214には、所定の制御処理を実行するための制御プログラムが記憶されている。RAM213には、例えば上記操作部216(又はPC217)での操作者の操作に対応して生成された印字データを、上記被印字層155として印字するためのドットパターンデータ展開して記憶する、イメージバッファ213aが備えられている。

0058

CPU212は、上記制御プログラムに基づき、搬送ローラ12により被印字テープ150を繰り出しつつ、イメージバッファ213aに記憶された上記ドットパターンデータに対応した1つのイメージを、印字ヘッド11によって被印字テープ150に対し繰り返して印刷する。具体的には、上記CPU212は、上記第1ヘッド制御回路300を介し、上記印字データに応じて、各第1ヘッド10aに設けられた上記圧電アクチュエータの駆動を制御し、ノズルからインクを吐出させる。このとき、公知の手法により、各種インクの種類に対応する制御パラメータに基づき、第1ヘッド10aの駆動電圧、吐出速度、吐出量等が制御される。

0059

またこのとき、CPU212は、上記制御プログラムに基づき、上記第2ヘッド制御回路301を介し、第2ヘッド10bに設けられた上記圧電アクチュエータの駆動を制御し、ノズルから、シリコーン系剥離剤、若しくは、オレフィン樹脂系剥離剤、若しくは、長鎖アルキル基を有するアクリル樹脂系剥離剤等、を吐出させる。これにより、インク層155の図2中の上側を含む印字済み粘着テープ150′全幅にわたって剥離性被覆層154が形成される。

0060

<実施形態の作用効果
次に、上記のようにして剥離性被覆層154が形成される本実施形態の作用効果を、比較例を用いて説明する。

0061

<比較例>
上述したように、上記粘着テープ印刷装置1では、印字済み粘着テープ150″(剥離性被覆層154、インク層155、基材層153、及び粘着剤層152からなる)が巻き取り機構40の巻芯41によって巻き取られ、印字済み粘着テープロールR2として生成される。ここで、例えば、比較例として、上記剥離性被覆層154が形成されず、インク層155、基材層153、及び粘着剤層152からなる印字済み粘着テープ150″Aが巻き取られて印字済み粘着テープロールR2が生成される場合を考える。

0062

この場合、印字済み粘着テープ150″Aが、インク層155、基材層153、粘着剤層152、をこの順序で含む。この結果、上記印字済み粘着テープロールR2においては、図5(a)に示すように、基材層153にインク層155となる部位が付着している部分と、粘着剤層152とが、印字済み粘着テープロールR2の径方向に接する状態となる。この場合、インク層155と基材層153との密着性が小さいと、前述のようにして印字済み粘着テープロールR2から印字済み粘着テープ150″Aが繰り出されて使用されるとき、基材層153のインク層155が、上側に重なる粘着剤層152側へと引き剥がされ、印字内容に悪影響を与える恐れがある。

0063

<使用時における印字内容への悪影響防止作用
上記を回避するために、本実施形態では、インク層155を覆うように剥離性被覆層154が形成される。この結果、前述したように、印字済み粘着テープ150″が、剥離性被覆層154、インク層155、基材層153、及び粘着剤層152、をこの順序で含む。これにより、生成された印字済み粘着テープロールR2においては、図5(b)に示すように、インク層155の上側表面を覆う剥離性被覆層154と粘着剤層152とがロールの径方向に接する(すなわちインク層155と粘着剤層152との間に剥離性被覆層154が介在する)状態となる。これにより、上記比較例のように、印字済み粘着テープロールR2から印字済み粘着テープ150″が繰り出されて使用されるときにインク層155が粘着剤層152側へと引き剥がされ印字内容に悪影響を与えるのを、防止することができる。

0064

<防汚性向上作用
また、被印字粘着テープ150″の上記拡大図中の最上側に剥離性被覆層154が設けられることにより、前述のようにラベルや封止材として使用されるときに表面に汚れやゴミが付着しにくくなり、防汚性を保つことができる。

0065

<実施形態の効果>
以上の結果、本実施形態によれば、貼り付けて使用されるときの防汚性を維持すると共に、印字済み粘着テープロールR2からの繰り出し時に印字内容に悪影響が生じるのを防止でき、最適な特性の印字済み粘着テープ150″を実現することができる。

0066

また、本実施形態においては特に、第2ヘッド10bによって、テープ全幅にわたって剥離性被覆層154が形成される。これにより、剥離性被覆層154によってインク層155の上側を確実に覆うことができるので、印字済み粘着テープロールR2からの繰り出し時に印字内容に悪影響が生じるのを確実に防止できる。

0067

また、本実施形態においては、特に、印字済み粘着テープ150″に形成された剥離性被覆層154に対し乾燥処理を行うために、上記乾燥処理部が設けられる。これにより、第2ヘッド10bから吐出されて付着した上記剥離剤を、印字済み粘着テープロールR2外周を一周して次の印字済み粘着テープ150″に接触するより前に、確実に乾燥させることができる。この結果、剥離性被覆層154の健全性を確実に向上することができる。

0068

なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。なお、上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。

0069

(1)剥離層のない被印字粘着テープを用いる場合
すなわち、本変形例では、上記図2に対応する図6に示すように、剥離層151のない被印字粘着テープ150が被印字テープロールR1に巻回され、用いられる。図6に示すように、被印字テープロールR1は、繰り出しにより消費される被印字粘着テープ150(基材層153及び粘着剤層152を備える。図6中拡大図参照)を、あらかじめ上記巻芯39のまわりに巻回している。被印字粘着テープ150は、基材層153及び粘着剤層152が、図6中の拡大図中の上側から下側へ向かって、この順序で積層されている。

0070

このとき、被印字粘着テープ150に剥離層151が用いられないことから、粘着剤層152が拡大図中の下側に露出している。これに対応して、本変形例では、上記実施形態の搬送ローラ12に代え、上記サブローラ12aに対応する位置に設けられた搬送ローラ12′によって、印字済み粘着テープ150′がガイドされる。また、剥離層151が含まれないことに対応し、上記実施形態において前述した、テープカートリッジTKの引き剥がし部17における剥離層151の引き剥がしは行われない。

0071

本変形例においても、上記実施形態と同様の効果を得る。すなわち、前述と同様、生成された印字済み粘着テープロールR2において、剥離性被覆層154と粘着剤層152とがロールの径方向に接することで、上記使用時にインク層155が粘着剤層152側へと引き剥がされ印字内容に悪影響を与えるのを防止することができる。また、剥離性被覆層154が設けられることで、ラベルや封止材として使用されるときに表面に汚れやゴミが付着しにくく防汚性を保つことができる。

0072

(2)その他
以上の説明において、「垂直」「平行」「平面」等の記載がある場合には、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「垂直」「平行」「平面」とは、設計上、製造上の公差誤差許容され、「実質的に垂直」「実質的に平行」「実質的に平面」という意味である。

0073

また、以上の説明において、外観上の寸法や大きさが「同一」「等しい」「異なる」等の記載がある場合は、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「同一」「等しい」「異なる」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に同一」「実質的に等しい」「実質的に異なる」という意味である。

0074

また、以上において、図4に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。

0075

また、以上既に述べた以外にも、上記各実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用してもよい。

0076

その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。

0077

1粘着テープ印刷装置
10ヘッド保持体
10a 第1ヘッド
10b 第2ヘッド
12搬送ローラ(搬送手段)
40巻き取り機構(巻き取り手段)
150 被印字粘着テープ
151剥離層(剥離材層)
152粘着剤層(粘着層)
153基材層(テープ基材層)
154剥離性被覆層
155インク層
212 CPU
R2印字済み粘着テープロール

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