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技術 自動車の残燃料表示装置

出願人 株式会社SUBARU
発明者 伊藤健吾
出願日 2014年9月25日 (6年4ヶ月経過) 出願番号 2014-195253
公開日 2015年11月5日 (5年3ヶ月経過) 公開番号 2015-193363
状態 特許登録済
技術分野 推進装置の冷却,吸排気,燃料タンクの配置 計器板
主要キーワード 給油チューブ 初回処理 燃料値 停車直後 荷重係数 給電期間 非走行状態 給油状態
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

燃料タンク内燃料の残量を、給油の際にもできる限り確からしく表示する。

解決手段

自動車1の残燃料表示装置11は、燃料タンク6内の残量を検出値として繰り返し検出する燃料センサと、自動車1が停車した場合に、停車してからの待ち時間が経過するまでの期間において検出値を用いて加重平均値演算し、停車姿勢での燃料タンク6内に残る燃料の残量を示す給油前基準値更新する基準値生成部21と、燃料センサ13の検出値を用いて燃料タンク6内の現在の燃料の残量を示す現在値を生成する現在値生成部21と、給油の有無を判定するために現在値が給油前基準値と比べて所定の当初閾値以上で大きいか否かを判断する第一給油判定部21と、現在値が給油前基準値と比べて当初閾値以上で大きい場合に現在値により燃料計22の表示を更新する表示更新部21と、を有する。

概要

背景

自動車では、燃料タンク内燃料センサを設けている(特許文献1、2)。
そして、たとえば、エンジン起動または停止する際にオンオフ操作されるイグニッションスイッチオン状態にある場合、この燃料センサの検出値から燃料タンク内の燃料の残量を演算し、燃料計に表示している。
このように、自動車では、従来から、少なくともイグニッションスイッチがオン状態である場合に燃料計が動作する。そして、ユーザは、燃料計の表示に基づいてたとえば燃料の残量を把握できる。燃料の残量が少なくなると、ユーザは、ガソリンスタンドに自動車を停車させ、エンジンを停止するためにイグニッションスイッチをオフ状態に操作し、そのエンジン停止状態燃料タンクに燃料を補給する。

概要

燃料タンク内の燃料の残量を、給油の際にもできる限り確からしく表示する。自動車1の残燃料表示装置11は、燃料タンク6内の残量を検出値として繰り返し検出する燃料センサと、自動車1が停車した場合に、停車してからの待ち時間が経過するまでの期間において検出値を用いて加重平均値を演算し、停車姿勢での燃料タンク6内に残る燃料の残量を示す給油前基準値更新する基準値生成部21と、燃料センサ13の検出値を用いて燃料タンク6内の現在の燃料の残量を示す現在値を生成する現在値生成部21と、給油の有無を判定するために現在値が給油前基準値と比べて所定の当初閾値以上で大きいか否かを判断する第一給油判定部21と、現在値が給油前基準値と比べて当初閾値以上で大きい場合に現在値により燃料計22の表示を更新する表示更新部21と、を有する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

自動車燃料タンク内燃料の残量を表示する燃料計を有する、自動車の残燃料表示装置であって、前記燃料タンク内の燃料の残量を検出値として繰り返し検出する燃料センサと、前記自動車が停車した場合に、前記自動車が停車してから所定の待ち時間が経過するまでの期間において前記燃料センサにより繰り返し検出される検出値を用いて加重平均値演算し、停車姿勢での前記燃料タンク内に残る燃料の残量を示す給油基準値更新する基準値生成部と、前記燃料センサにより繰り返し検出される現在の1乃至複数の検出値を用いて、前記燃料タンク内の現在の燃料の残量を示す現在値を生成する現在値生成部と、給油の有無を判定するために前記現在値と前記給油前基準値とを比較し、前記現在値が前記給油前基準値と比べて所定の閾値以上で大きいか否かを判断する第一給油判定部と、前記第一給油判定部により前記現在値が前記給油前基準値と比べて所定の閾値以上で大きいと判断された場合、前記現在値により前記燃料計の表示を更新する表示更新部と、を有する、自動車の残燃料表示装置。

請求項2

前記基準値生成部、前記現在値生成部、前記第一給油判定部、および前記表示更新部を実現する演算回路と、イグニッションスイッチオンオフ状態に応じて前記演算回路への給電を制御する給電回路と、を有し、前記給電回路は、停車直後に前記イグニッションスイッチがオン状態からオフ状態切り替えられたとしても、前記停車から前記待ち時間が経過するまでの期間の検出値に基づいて前記基準値生成部が前記給油前基準値を生成するまで延長して前記演算回路へ給電し、前記待ち時間の経過後に給電を停止する、請求項1記載の、自動車の残燃料表示装置。

請求項3

前記待ち時間は、少なくとも、前記自動車が停車してから前記燃料タンク内の燃料の液面が安定するまでの期間である、請求項2記載の、自動車の残燃料表示装置。

請求項4

停車中に前記イグニッションスイッチがオフ状態からオン状態へ切り替わった場合、前記表示更新部は、前記基準値生成部により前記所定の待ち時間が経過するまでの期間の検出値に基づく前記加重平均値が演算されるまで、前記燃料計の表示を前記現在値により更新せず、前記自動車が停車した際に前記燃料計の表示を継続する、請求項2または3記載の自動車の残燃料表示装置。

請求項5

停車中に前記イグニッションスイッチがオフ状態からオン状態へ切り替わり、かつ、前記基準値生成部により前記所定の待ち時間が経過するまでの期間の検出値に基づく前記加重平均値が演算された場合、前記現在値生成部は、前記燃料センサにより検出された現在の数秒間の検出値の平均値を演算し、前記燃料タンク内の現在の燃料の残量を示す前記現在値として平均現在値を生成し、前記第一給油判定部は、前記平均現在値を前記給油前基準値と比較し、前記表示更新部は、前記第一給油判定部により前記平均現在値が前記給油前基準値と比べて所定の当初閾値以上で大きいと判断された場合、前記燃料計の表示を、前記自動車が停車する際の前記燃料計の表示値から、前記平均現在値に更新する、請求項4記載の自動車の残燃料表示装置。

請求項6

前記第一給油判定部により前記平均現在値が前記給油前基準値と比べて所定の当初閾値以上で大きいと判断されなかった場合、前記当初閾値より小さい当初満給油閾値を用いて、前記燃料タンクの最大容量より低い略満タン状態での給油の有無を判断する第二給油判定部、を有し、前記表示更新部は、前記第二給油判定部により満タン状態での給油があったと判断された場合、前記燃料計の表示を、前記自動車が停車する際の前記燃料計の表示値から、前記平均現在値に更新する、請求項5記載の自動車の残燃料表示装置。

請求項7

停車中に前記イグニッションスイッチがオフ状態からオン状態へ切り替わり、かつ、前記第一給油判定部の判断に基づく前記表示更新部による前記燃料計の当初の表示更新がなされた場合、前記平均現在値より長い検出期間にわたる現在の1乃至複数の検出値を用いて加重平均値を演算し、前記燃料タンク内の現在の燃料の残量を示す現在値として加重平均現在値を生成する加重平均値生成部と、給油の有無を判定するために前記加重平均現在値と前記給油前基準値とを比較し、前記加重平均現在値が前記給油前基準値と比べて所定の停車中閾値以上で大きいか否かを判断する第三給油判定部と、を有し、前記表示更新部は、前記第三給油判定部により前記加重平均現在値が前記給油前基準値と比べて所定の停車中閾値以上で大きいと判断された場合、前記燃料計の表示を、前記初期現在値から、前記加重平均現在値に更新する、請求項5または6記載の自動車の残燃料表示装置。

請求項8

前記第三給油判定部により前記加重平均現在値が前記給油前基準値と比べて所定の停車中閾値以上で大きいと判断されなかった場合、前記停車中閾値より小さい停車中満給油閾値を用いて、前記燃料タンクの最大容量より低い略満タン状態での給油の有無を判断する第四給油判定部、を有し、前記表示更新部は、前記第四給油判定部により満タン状態での給油があったと判断された場合、前記燃料計の表示を、前記初期現在値から、前記加重平均現在値に更新する、請求項7記載の自動車の残燃料表示装置。

請求項9

前記加重平均値生成部は、前記加重平均現在値の初期値として、前記燃料計の当初の表示更新に用いられた前記平均現在値を使用する、請求項7または8記載の自動車の残燃料表示装置。

請求項10

自動車の燃料タンク内の燃料の残量を表示する燃料計を有する、自動車の残燃料表示装置であって、前記燃料タンク内の燃料の残量を検出値として繰り返し検出する燃料センサと、前記燃料センサにより繰り返し検出される検出値を用いて、前回生成した給油前残量値と新たに検出された検出値との加重平均値を演算し、給油前残量値を生成する前残量値生成部と、前記燃料センサにより繰り返し検出される検出値のうち、少なくとも直近の検出値を用いて、給油後残量値を生成する後残量値生成部と、給油の有無を判定するために前記給油後残量値と前記給油前残量値とを比較し、前記給油後残量値が前記給油前残量値と比べて所定の判定閾値以上で大きい場合には前記燃料計の表示を前記給油後残量値により更新する更新制御部と、を有し、前記更新制御部は、前記自動車が停車してから所定の待ち時間が経過するまでの期間では、前記燃料計の表示を前記給油後残量値により更新しない、自動車の残燃料表示装置。

請求項11

前記更新制御部は、前記自動車の電源オフからオンへ切り替わった場合に、給油の有無を判定するために前記給油後残量値と前記給油前残量値とを比較する、請求項10記載の、自動車の残燃料表示装置。

請求項12

前記待ち時間は、前記燃料タンク内の燃料の液面が安定するまでの期間である、請求項10または11記載の、自動車の残燃料表示装置。

請求項13

前記前残量値生成部は、前記自動車の電源がオフからオンへ切り替わった場合、前記自動車が停車する際の前記燃料計の表示値を、給油前残量値の初期値として用いる、請求項10から12のいずれか一項記載の、自動車の残燃料表示装置。

請求項14

前記後残量値生成部は、前記燃料センサで検出された直近で連続する複数の検出値の平均値を演算し、前記給油後残量値として生成する、請求項10から13のいずれか一項記載の、自動車の残燃料表示装置。

技術分野

0001

本発明は、自動車残燃料表示装置に関する。

背景技術

0002

自動車では、燃料タンク内燃料センサを設けている(特許文献1、2)。
そして、たとえば、エンジン起動または停止する際にオンオフ操作されるイグニッションスイッチオン状態にある場合、この燃料センサの検出値から燃料タンク内の燃料の残量を演算し、燃料計に表示している。
このように、自動車では、従来から、少なくともイグニッションスイッチがオン状態である場合に燃料計が動作する。そして、ユーザは、燃料計の表示に基づいてたとえば燃料の残量を把握できる。燃料の残量が少なくなると、ユーザは、ガソリンスタンドに自動車を停車させ、エンジンを停止するためにイグニッションスイッチをオフ状態に操作し、そのエンジン停止状態燃料タンクに燃料を補給する。

先行技術

0003

特開2010−243368号公報
特開2000−146669号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、近年の自動車には、自動車が停車するとエンジンが自動的に停止するものや、エンジンではなく電気モータ走行可能なものがある。これらの自動車では、少なくとも自動車が停車しているとき、エンジン音がしない。その結果、ユーザは、イグニッションスイッチをオフ状態に操作することなく、燃料タンクに燃料を補給してしまう可能性がある。
そして、イグニッションスイッチがオン状態である場合には、たとえば自動車が走行している状態が含まれている。そして、走行中には、自動車の傾きに応じて燃料タンク内の燃料が大きく偏ったり、自動車の加減速に応じて燃料タンク内の燃料の油面が大きく揺れたりする。その結果、燃料タンク内の燃料の残量が変化していなくとも、燃料センサの検出値が変動し、燃料センサの検出値が燃料タンク内の実際の残量に対応しなくなる。このため、少なくともイグニッションスイッチがオン状態である場合での給油判定では、補給の有無判断または表示更新要否判断のために、大きな閾値を使用している。たとえば自動車のイグニッションスイッチがオフ状態である場合の閾値と比べて、大きな閾値を使用している。その結果、たとえば少量の給油では給油と判断できなくなったり、給油をしても給油に追従した表示をできなくなったりする。
また、燃料タンク内の燃料は、イグニッションスイッチの状態と無関係に、自動車の状態に応じて偏ったり、変動したりする。たとえば、燃料タンク内の液面は、走行中だけでなく、傾斜地に停車した場合などにおいても偏る。その結果、燃料タンク内の燃料の残量が変化していなくとも、燃料センサにより検出される検出値が変化する。そして、この検出値をそのまま表示に使用してしまうと、燃料計の表示が自動車の状態などに応じて変動してしまうことになる。表示が変動すると、ユーザが誤って故障と判断してしまう可能性がある。このため、従来の自動車では、たとえば、複数の検出値について長期間の平均値を演算し、その長期間の平均値を表示している。その結果、給油中などにおいて、給油に追従した表示ができなくなる。

0005

さらに、従来の自動車では、給油前にエンジンを停止するのが常であったため、エンジンを起動または停止する際のイグニッションスイッチの操作に基づいて、閾値による給油判定のために使用される給油前の基準値更新している。しかしながら、この場合、給油中にイグニッションスイッチがオフ状態からオン状態へ切り替えられることにより、給油前の基準値そのものが給油中の値に更新されてしまう。その結果、たとえば給油の有無を正しく判定できなくなったり、大量の燃料が補給されたにもかかわらず補給がなされていないと誤って判断したりする。

0006

このように、従来の自動車では、給油中または給油後に、燃料タンク内の燃料の残量を好適に表示することができないことがある。

0007

このように、自動車の残燃料表示装置では、燃料タンク内の燃料の残量を、給油の際にもできる限り確からしく表示することが求められている。

課題を解決するための手段

0008

本発明に係る自動車の残燃料表示装置は、自動車の燃料タンク内の燃料の残量を表示する燃料計を有する、自動車の残燃料表示装置であって、前記燃料タンク内の燃料の残量を検出値として繰り返し検出する燃料センサと、前記自動車が停車した場合に、前記自動車が停車してから所定の待ち時間が経過するまでの期間において前記燃料センサにより繰り返し検出される検出値を用いて加重平均値を演算し、停車姿勢での前記燃料タンク内に残る燃料の残量を示す給油前基準値を更新する基準値生成部と、前記燃料センサにより繰り返し検出される現在の1乃至複数の検出値を用いて、前記燃料タンク内の現在の燃料の残量を示す現在値を生成する現在値生成部と、給油の有無を判定するために前記現在値と前記給油前基準値とを比較し、前記現在値が前記給油前基準値と比べて所定の閾値以上で大きいか否かを判断する第一給油判定部と、前記第一給油判定部により前記現在値が前記給油前基準値と比べて所定の閾値以上で大きいと判断された場合、前記現在値により前記燃料計の表示を更新する表示更新部と、を有する。

0009

好適には、前記基準値生成部、前記現在値生成部、前記第一給油判定部、および前記表示更新部を実現する演算回路と、イグニッションスイッチのオンオフ状態に応じて前記演算回路への給電を制御する給電回路と、を有し、前記給電回路は、停車直後に前記イグニッションスイッチがオン状態からオフ状態へ切り替えられたとしても、前記停車から前記待ち時間が経過するまでの期間の検出値に基づいて前記基準値生成部が前記給油前基準値を生成するまで延長して前記演算回路へ給電し、前記待ち時間の経過後に給電を停止する、とよい。

0010

好適には、前記待ち時間は、少なくとも、前記自動車が停車してから前記燃料タンク内の燃料の液面が安定するまでの期間である、とよい。

0011

好適には、停車中に前記イグニッションスイッチがオフ状態からオン状態へ切り替わった場合、前記表示更新部は、前記基準値生成部により前記所定の待ち時間が経過するまでの期間の検出値に基づく前記加重平均値が演算されるまで、前記燃料計の表示を前記現在値により更新せず、前記自動車が停車した際に前記燃料計の表示を継続する、とよい。

0012

好適には、停車中に前記イグニッションスイッチがオフ状態からオン状態へ切り替わり、かつ、前記基準値生成部により前記所定の待ち時間が経過するまでの期間の検出値に基づく前記加重平均値が演算された場合、前記現在値生成部は、前記燃料センサにより検出された現在の数秒間の検出値の平均値を演算し、前記燃料タンク内の現在の燃料の残量を示す前記現在値として平均現在値を生成し、前記第一給油判定部は、前記平均現在値を前記給油前基準値と比較し、前記表示更新部は、前記第一給油判定部により前記平均現在値が前記給油前基準値と比べて所定の当初閾値以上で大きいと判断された場合、前記燃料計の表示を、前記自動車が停車する際の前記燃料計の表示値から、前記平均現在値に更新する、とよい。

0013

好適には、前記第一給油判定部により前記平均現在値が前記給油前基準値と比べて所定の当初閾値以上で大きいと判断されなかった場合、前記当初閾値より小さい当初満給油閾値を用いて、前記燃料タンクの最大容量より低い略満タン状態での給油の有無を判断する第二給油判定部、を有し、前記表示更新部は、前記第二給油判定部により満タン状態での給油があったと判断された場合、前記燃料計の表示を、前記自動車が停車する際の前記燃料計の表示値から、前記平均現在値に更新する、とよい。

0014

好適には、停車中に前記イグニッションスイッチがオフ状態からオン状態へ切り替わり、かつ、前記第一給油判定部の判断に基づく前記表示更新部による前記燃料計の当初の表示更新がなされた場合、前記平均現在値より長い検出期間にわたる現在の1乃至複数の検出値を用いて加重平均値を演算し、前記燃料タンク内の現在の燃料の残量を示す現在値として加重平均現在値を生成する加重平均値生成部と、給油の有無を判定するために前記加重平均現在値と前記給油前基準値とを比較し、前記加重平均現在値が前記給油前基準値と比べて所定の停車中閾値以上で大きいか否かを判断する第三給油判定部と、を有し、前記表示更新部は、前記第三給油判定部により前記加重平均現在値が前記給油前基準値と比べて所定の停車中閾値以上で大きいと判断された場合、前記燃料計の表示を、前記初期現在値から、前記加重平均現在値に更新する、とよい。

0015

好適には、前記第三給油判定部により前記加重平均現在値が前記給油前基準値と比べて所定の停車中閾値以上で大きいと判断されなかった場合、前記停車中閾値より小さい停車中満給油閾値を用いて、前記燃料タンクの最大容量より低い略満タン状態での給油の有無を判断する第四給油判定部、を有し、前記表示更新部は、前記第四給油判定部により満タン状態での給油があったと判断された場合、前記燃料計の表示を、前記初期現在値から、前記加重平均現在値に更新する、とよい。

0016

好適には、前記加重平均値生成部は、前記加重平均現在値の初期値として、前記燃料計の当初の表示更新に用いられた前記平均現在値を使用する、とよい。

0017

本発明に係る他の自動車の残燃料表示装置は、自動車の燃料タンク内の燃料の残量を表示する燃料計を有する、自動車の残燃料表示装置であって、前記燃料タンク内の燃料の残量を検出値として繰り返し検出する燃料センサと、前記燃料センサにより繰り返し検出される検出値を用いて、前回生成した給油前残量値と新たに検出された検出値との加重平均値を演算し、給油前残量値を生成する前残量値生成部と、前記燃料センサにより繰り返し検出される検出値のうち、少なくとも直近の検出値を用いて、給油後残量値を生成する後残量値生成部と、給油の有無を判定するために前記給油後残量値と前記給油前残量値とを比較し、前記給油後残量値が前記給油前残量値と比べて所定の判定閾値以上で大きい場合には前記燃料計の表示を前記給油後残量値により更新する更新制御部と、を有し、前記更新制御部は、前記自動車が停車してから所定の待ち時間が経過するまでの期間では、前記燃料計の表示を前記給油後残量値により更新しない。

0018

好適には、前記更新制御部は、前記自動車の電源オフからオンへ切り替わった場合に、給油の有無を判定するために前記給油後残量値と前記給油前残量値とを比較する、とよい。

0019

好適には、前記待ち時間は、前記燃料タンク内の燃料の液面が安定するまでの期間である、とよい。

0020

好適には、前記前残量値生成部は、前記自動車の電源がオフからオンへ切り替わった場合、前記自動車が停車する際の前記燃料計の表示値を、給油前残量値の初期値として用いる、とよい。

0021

好適には、前記後残量値生成部は、前記燃料センサで検出された直近で連続する複数の検出値の平均値を演算し、前記給油後残量値として生成する、とよい。

発明の効果

0022

本発明では、給油の有無を判定するために現在値と比較される給油前基準値は、自動車が停車した場合に更新される。また、給油前基準値は、自動車が停車してから所定の待ち時間が経過するまでの期間において燃料センサにより繰り返し検出される検出値を用いて、加重平均値として演算される。
よって、停車後の給油中にイグニッションスイッチがオフ状態とオン状態との間で切り替えられたとしても、給油前基準値は更新されない。給油前基準値は、停車時の給油前の値に維持される。その結果、給油中にイグニッションスイッチがオフ状態とオン状態との間で切り替えられたとしても、給油前の値の給油前基準値を用いて補給がなされたと適切に判断することができる。また、給油と判断された場合には、燃料計の表示を、給油中または給油後の現在の燃料の残量を示す現在値に更新できる。
また、現在値と比較される給油前基準値は、停車の度に更新されるので、現在値を得る時と略同じ停車姿勢での加重平均値となる。よって、たとえば給油前基準値を検出した時の自動車の傾きと、現在値を検出する現在の自動車の傾きとの間に、原則的に差が生じない。その結果、停車姿勢差に対応するマージンを当初閾値に含ませる必要がなく、当初閾値を小さくできる。イグニッションスイッチがオン状態での閾値を、たとえばイグニッションスイッチがオフ状態での閾値と同等に小さな値にできる。
これに対して、仮にたとえば、イグニッションスイッチをオン状態に切り替えることにより給油前基準値を更新する場合、イグニッションスイッチをオン状態に切り替えた時の自動車の傾きと、現在値を検出する現在の自動車の傾きとの間に、差が生じ易い。通常は、イグニッションスイッチをオン状態にした後に走行するため、走行の前後において自動車の姿勢に差が生じる。このため、この場合には、イグニッションスイッチがオン状態での閾値には、該停車姿勢差に対応するマージンを含ませる必要がある。
このように、本発明では、燃料の補給の際に、イグニッションスイッチの状態または操作にかからず、燃料タンク内の燃料の残量を確からしく表示できる。

図面の簡単な説明

0023

図1は、本発明の第一実施形態に係る自動車1の概略側面図である。
図2は、図1の自動車の燃料タンク内の燃料の残量を表示する残燃料表示装置の構成図である。
図3は、図2の燃料タンクの状態と燃料の残量の検出値との関係例の説明図である。
図4は、マイクロコンピュータが実行する燃料の残量表示更新処理を示すフローチャートである。
図5は、図4のINGオフ処理についての詳細なフローチャートである。
図6は、図4の停車中処理についての詳細なフローチャートである。
図7は、図4初回処理についての詳細なフローチャートである。
図8は、本発明の第二実施形態での残燃料表示装置の構成図である。
図9は、自動車のイグニッションスイッチがオフ状態からオン状態へ切り替えられた場合に図8のECUにより実行される残燃料表示更新処理の流れを示すフローチャートである。

実施例

0024

[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態に係る自動車1の残燃料表示装置11を、図面に基づいて説明する。

0025

図1は、本発明の第一実施形態に係る自動車1の概略側面図である。
図1の自動車1は、車両の一例である。自動車1には、ガソリンなどの燃料を燃焼して動力を生成する燃料式のもの、バッテリ18の蓄電電力を併用するハイブリッド式のものなどがある。ここでは、燃料式の自動車1を例に説明する。
図1の自動車1は、図示外のフレームによりエンジン室2、乗員室3および荷室4が画成される車体5、車体5に取り付けられる燃料タンク6、車体5の側面に形成される給油口を開閉するフューエルリッド7、給油口と燃料タンク6とを接続する給油チューブ8、を有する。
図1の車体5において、燃料タンク6は、エンジンで使用する燃料を蓄える。車体5の乗員室3の下に配置される。車体5の乗員室3の下に配置される燃料タンク6は、車体5の左右方向に長い幅広の扁平形状に形成される。
フューエルリッド7は、荷室4の側面に配置されている。給油口には、給油所に設置された給油ノズルが挿入される。給油ノズルからガソリンなどの燃料が給油される。燃料は、給油チューブ8を通じて燃料タンク6へ供給され、燃料タンク6に蓄積される。

0026

図2は、図1の自動車1の燃料タンク6内の燃料の残量を表示する残燃料表示装置11の構成図である。
図2の残燃料表示装置11は、フロート12、フロートセンサ13、ECU(Engine Control Unit)14、メータパネル15、イグニッションスイッチ16、電源コントローラ17、バッテリ18、車速センサ19、を有する。
メータパネル15は、自動車1の乗員室3のダッシュボードに設けられる。メータパネル15は、マイクロコンピュータ21、燃料計22、不揮発性メモリ23、タイマ24、を有する。

0027

フロート12は、燃料タンク6内の燃料の残量を検出する。フロート12は、たとえば中空密閉ケースであり、燃料タンク6内に給油された燃料の油面Sに浮く。
フロートセンサ13は、フロート12についての燃料タンク6内での高さ位置を検出する。たとえば、フロートセンサ13は、フロート12が一端に取り付けられたアームと、アームの他端と擦接する長尺抵抗体と、を有する。燃料タンク6内の残量に応じてフロート12が上下に移動すると、アームも上下動する。フロートセンサ13は、上下動するアームが抵抗体に接する位置に応じた抵抗値を検出値として出力する。検出値は、燃料タンク6内でのフロート12の高さ位置、すなわち燃料タンク6内の燃料の残量に対応した値となる。フロートセンサ13は、燃料タンク6内の残量に応じた検出値を、常時、繰り返し出力できる。

0028

イグニッションスイッチ16は、自動車1の電源のオンオフ状態を切り替えるスイッチである。イグニッションスイッチ16は、キー操作によるものでも、ボタン操作によるものでも、またはダイヤル操作によるものでもよい。なお、イグニッションスイッチ16のステータスとして、エンジンが動作可能なオン状態と、エンジンが停止するオフ状態との外に、たとえばアクセサリオン状態があることがある。本実施形態では、このアクセサリオン状態などを、イグニッションスイッチ16のオン状態として取り扱う。
電源コントローラ17は、自動車1の電気系統等に対するバッテリ18の蓄電電力の供給を制御する。電源コントローラ17は、バッテリ18等と、ECU14、メータパネル15といった電子回路との間に接続される。電源コントローラ17は、イグニッションスイッチ16がオン状態である場合、バッテリ18に蓄電された電力を電子回路へ供給する。イグニッションスイッチ16がオフ状態である場合、電源コントローラ17は、電子回路への給電を原則的に停止する。これにより、イグニッションスイッチ16がオフ状態である場合での消費電力を抑えることができる。

0029

車速センサ19は、自動車1の移動速度を検出する。自動車1が停止している場合、車速センサ19は、パルス波形の信号を出力しない。自動車1が走行または移動している場合、車速センサ19は、自動車1の移動速度に応じたパルス波形の信号を出力する。

0030

ECU14は、自動車1に搭載されるコンピュータ装置である。ECU14には、フロートセンサ13、イグニッションスイッチ16、車速センサ19、が接続される。ECU14は、これらの検出信号に基づいて、自動車1の図示外のエンジンなどを制御する。
マイクロコンピュータ21は、メータパネル15に搭載されるコンピュータ装置である。マイクロコンピュータ21には、ECU14、タイマ24、不揮発性メモリ23、燃料計22、が接続される。ECU14は、たとえばフロートセンサ13の検出値といったデータを、マイクロコンピュータ21へ出力する。マイクロコンピュータ21は、メータパネル15の表示を制御する。
なお、残燃料表示装置11は、ECU14のみを備えてもよい。この場合、ECU14には、さらにタイマ24、不揮発性メモリ23、燃料計22、が接続される。
ECU14またはマイクロコンピュータ21は、制御プログラムを記憶するメモリと、制御プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)を有する。メモリに記憶される制御プログラムは、自動車1の出荷時に予め記憶されたものであっても、自動車1の出荷後に記憶されたものであってもよい。出荷後に記憶される制御プログラムは、たとえばインターネットなどの通信媒体を介してダウンロードしたものであっても、CD−ROM(Compact Disc- Read Only Memory)などの記録媒体からインストールしたものであってもよい。

0031

タイマ24は、時刻、経過時間を計測する。タイマ24は、たとえばマイクロコンピュータ21から指定された待ち時間を計測する。なお、タイマ24は、マイクロコンピュータ21の一部として設けられてもよい。

0032

不揮発性メモリ23は、たとえばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)である。不揮発性メモリ23は、データが書き込またれデータを、不給電時にも保持する。不揮発性メモリ23は、イグニッションスイッチ16がオフ状態である不給電期間においても、書き込まれたデータを保持する。本実施形態の不揮発性メモリ23は、後述する給油前基準値、加重平均現在値、初回更新フラグなどを記憶する。なお、不揮発性メモリ23は、マイクロコンピュータ21の一部として設けられてもよい。

0033

燃料計22は、燃料タンク6内の燃料の残量を表示する。燃料計22は、たとえばメータパネル15に縦に配列された複数の発光素子を有する。発光素子はたとえばLED(Light Emitting Diode)でよい。メータパネル15には、縦に配列された複数の発光素子の上側に、燃料タンク6が燃料で満たされていることを示すF(Full)マーク印刷される。縦に配列された複数の発光素子の下側には、燃料タンク6内の燃料が残り少ないことを示すE(Empty)マークが印刷される。マイクロコンピュータ21は、複数の発光素子を、残量に応じた個数で、下側から順番点灯する。これにより、燃料計22は、点灯する発光素子の個数により、燃料タンク6内の燃料の残量を表示できる。
燃料を表示する発光素子の個数は、たとえば11個でよい。この場合、複数の発光素子は、燃料タンク6の容量を略11等分した量毎に個別に点滅が制御される。たとえば、燃料タンク6内の燃料の残量が空の状態から該1区分毎の量で増える度に、複数の発光素子は下側から順番に点灯される。燃料タンク6内の燃料が10区分に相当する量以上である略満タン状態では、複数の発光素子のすべてが点灯される。
なお、燃料計22は、メータパネル15に形成された縦長のスリット内を上下に移動するスライダと、スライダを上下に駆動するアクチュエータと、で構成してもよい。アクチュエータは、燃料タンク6内の燃料の残量に応じて、スライダをFマークとEマークとの間で駆動する。これにより、燃料計22は、燃料タンク6内の燃料の残量を表示できる。

0034

ところで、図2の残燃料表示装置11では、フロートセンサ13は、燃料タンク6内の残量を示す検出値をリアルタイムで常に検出する。このため、ECU14およびマイクロコンピュータ21は、その時々のフロートセンサ13の検出値に基づいて、残量を燃料計22にリアルタイムに常に表示させることが可能である。
しかしながら、自動車1は、たとえば走行して移動するものであり、その結果として、燃料タンク6内の残量がたとえば偏り、検出値をそのままリアルタイムに表示しない方が望ましい場合がある。以下、詳しく説明する。

0035

図3は、図2の燃料タンク6の状態と燃料の残量の検出値との関係例の説明図である。
図3(A)は、自動車1が傾斜面に駐車している場合または傾斜面を走行している場合の燃料タンク6の状態を示す説明図である。この場合、燃料タンク6内の燃料は、自動車1の傾斜に応じて、燃料タンク6内で偏る。燃料の油面Sは燃料タンク6内で傾斜する。その分、フロート12は上下にずれる。その結果、フロートセンサ13の検出値は、燃料タンク6内の実際の残量に対応した値ではなく、その値から増減した値になる。図3(A)では、検出値は実際の残量より小さくなり、それをそのまま表示した場合には、燃料計22の表示値も小さくなる。
図3(B)は、走行していた自動車1が停車した場合の燃料タンク6の状態を示す説明図である。この場合、燃料タンク6内の燃料は、自動車1とともに移動している状態から停車した状態へ遷移する。そして、燃料タンク6内の燃料が前後に振れ、油面Sも大きく前後に揺れる。フロート12は上下に大きく変動する。その結果として、フロートセンサ13の検出値は、実際の残量に対応した値ではなく、その値から増減した値となる。
図3(C)は、燃料タンク6への給油中の状態を示す説明図である。この場合、新たに燃料タンク6へ追加された燃料により、燃料タンク6内の油面Sは、小さく波打つ。フロート12は小さく変動する。フロートセンサ13の検出値は、実際の給油後の残量に対応した値を中心として、微妙に増減して変動する。
これら図3(A)から図3(C)に例示するように、燃料タンク6の油面Sは自動車1の走行状態などに応じて変動する。その結果、油面Sの高さ位置を検出するフロートセンサ13の検出値も、自動車1の走行状態などに応じて変動する。そして、そのように変動する検出値をそのまま燃料計22に表示すると、揺れて変動する検出値が表示されることにより、ユーザは、本来的に知りたい燃料タンク6の確からしい残量を知ることができない。または、変動する表示に基づいて、残量を誤って認識してしまう可能性もある。

0036

燃料タンク6の燃料には上述したような液面の変動要因があるため、残燃料表示装置11では、燃料タンク6内での燃料の偏りや揺れに対して残量の表示が過敏に変動しないようにするのが望ましい。このために、残燃料表示装置11では、フロートセンサ13と燃料計22との間に接続されたマイクロコンピュータ21において各種のマスク処理または補正処理を実施することが求められる。すなわち、検出された燃料値をそのまま表示しないようにしながら、燃料タンク6内の燃料の残量を、常時、給油の際を含めてできる限り確からしく表示することが求められる。なお、マイクロコンピュータ21の替わりに、ECU14が、燃料値の表示について各種のマスク処理、補正処理を実施してもよい。
以下、本実施形態での処理について説明する。

0037

図4は、マイクロコンピュータ21が実行する燃料の残量表示の更新処理を示すフローチャートである。マイクロコンピュータ21は、イグニッションスイッチ16がオン状態となって給電されている状態で、ECU14から各種の検出データを取得し、たとえば100ミリ秒毎に図4の残量表示の更新処理を繰り返し実行する。

0038

図4の燃料の残量表示の更新処理において、マイクロコンピュータ21は、まず、ECU14から各種の検出データを取得する(ステップST1)。
マイクロコンピュータ21がECU14から取得する検出データには、主に、フロートセンサ13による燃料タンク6内の残量を示す検出値、車速センサ19による車速パルスの有無を示す検出データ、イグニッションスイッチ16のオンオフ状態を示す検出データ、がある。

0039

検出データを取得した後、マイクロコンピュータ21は、燃料計22の表示について、自動車1の状態に応じた表示更新処理を実施するために、各種の判断処理を実行する。
まず、マイクロコンピュータ21は、イグニッションスイッチ16のオンオフ状態を判断する(ステップST2)。なお、本実施形態の表示更新処理では、イグニッションスイッチ16のアクセサリオン状態を、イグニッションスイッチ16のオン状態として取り扱う。よって、イグニッションスイッチ16のオフ状態のみが、オフ状態として取り扱われる。
イグニッションスイッチ16がオン状態である場合、マイクロコンピュータ21はさらに、燃料計22の初回表示処理が済んでいるか否かを判断する(ステップST3)。
燃料計22の初回表示処理が済んでいる場合、マイクロコンピュータ21はさらに、自動車1が走行中であるか否かを判断する(ステップST4)。
これらの自動車1の状態を判断することにより、マイクロコンピュータ21は、燃料計22の残量表示の更新処理を、イグニッションスイッチ16がオフ状態である場合のINGオフ処理(ステップST5)と、イグニッションスイッチ16がオン状態とされた直後の初回処理(ステップST6)と、初回表示後の走行中の走行中処理(ステップST7)と、初回表示後の停車中の停車中処理(ステップST8)と、に分けて実施することができる。
そして、その後、マイクロコンピュータ21は、各処理で更新した残量に基づいて、燃料計22の残量表示を更新する(ステップST9)。
このように燃料計22の残量表示の更新処理をこの4つの処理に分けることにより、不要な電力消費を削減しつつ、燃料タンク6内の燃料の残量を、常時、給油の際を含めてできる限り確からしく表示することが可能になる。
たとえば、イグニッションスイッチ16がオン状態のまま給油が開始されても、給油途中でイグニッションスイッチ16がオフ状態からオン状態へ切り替えられても、燃料タンク6内の燃料の残量を確からしく表示することが可能になる。

0040

以下、エンジンを起動した走行状態から停車し、停車中に給油する場合を例として、マイクロコンピュータ21によるこれら4つの燃料計22の残量表示の更新処理を詳しく説明する。この場合、ユーザは、通常であれば停車後にイグニッションスイッチ16をオフ状態に切り替えた後、給油を開始する。しかしながら、近年の自動車1には、自動車1が停車するとたとえばエンジンが停止してエンジン音がしなくなるものがある。このような自動車1のユーザは、イグニッションスイッチ16をオフ状態に切り替えることを忘れて、イグニッションスイッチ16がオン状態のままで給油を開始してしまうことがある。

0041

自動車1が走行している状態では、イグニッションスイッチ16がオン状態とされ、エンジンが起動している。そして、燃料計22の初回の更新処理も既に終了していると考えられる。よって、自動車1が走行している場合、マイクロコンピュータ21は、図4のステップST4でYESと判断し、エンジンの走行中処理を実行する(ステップST8)。エンジンの走行中処理では、マイクロコンピュータ21は、前回の図4の処理以降での燃料の消費量(以下、瞬時消費量という。)を演算し、前回の残量値から減算する。
これにより、現在の残量が、燃料計22に表示される(ステップST9)。
なお、エンジンの燃料の消費量は、エンジンの回転数などと一定の相関関係にある。よって、マイクロコンピュータ21は、たとえば前回の図4の処理以降での平均的な回転数と瞬時消費量との対応テーブルを備え、この対応テーブルに基づいて平均的な回転数から瞬時消費量を取得してよい。また、メータパネル15は、一般的に、燃料計22以外にもスピードメータ、回転数メータを備える。これらのメータを制御するために、マイクロコンピュータ21は、ECU14から走行速度や回転数の情報を取得している。これらの情報を利用して、マイクロコンピュータ21は、平均的な回転数を取得できる。

0042

走行していた自動車1が停車した後、直ちにイグニッションスイッチ16がオン状態からオフ状態へ切替操作されると、エンジンは停止する。よって、マイクロコンピュータ21は、図4のステップST4でNOと判断し、INGオフ処理を実行する(ステップST7)。
図5は、図4のINGオフ処理についての詳細なフローチャートである。
図5のINGオフ処理において、マイクロコンピュータ21は、基本的に、燃料タンク6内の燃料の残量について、給油前基準値を更新する。
給油前基準値とは、燃料タンク6へ給油する前の燃料の残量を示す値である。走行中等では油面Sが揺れるため、検出値は正確な残量を検出した値であるとは限らない。このため、自動車1が停車した状態で燃料タンク6内の残量を長時間にわたって検出し、これを給油前の残量を示す確からしい基準値として利用することが望ましい。また、自動車1が停車した状態で複数回の検出ができればよいので、イグニッションスイッチ16がオン状態からオフ状態へ切り替えられたタイミング以外でもよい。ただし、イグニッションスイッチ16がオフ状態からオン状態へ切り替えられた場合等では、その後に走行して燃料を消費したりする可能性があり、その走行後の給油の際にはその給油時点での正確な残量を示す値とはなるとは言えない。これに対し、本実施形態のようにイグニッションスイッチ16がオン状態からオフ状態へ切替操作されたタイミングをトリガとして給油前基準値を更新することにより、給油前基準値として、現時点での残量を正確に検出した正確な値を得ることができる。

0043

具体的には、INGオフ処理において、マイクロコンピュータ21は、まず、停車後の所定の待ち時間が経過したか否かを判断する(ステップST11)。
停車後の所定の待ち時間は、基本的に長い方が望ましいが、たとえば10秒でよい。自動車1が停車してから10秒程度経過すると、燃料タンク6内の燃料の液面Sは安定する。これにより、油面Sが安定した状態での検出値に基づく給油前基準値を得ることができる。
また、待ち時間は、後述するように、マイクロコンピュータ21に接続されたタイマ24により計測すればよい。

0044

そして、停車直後であって所定の待ち時間が経過していない場合、マイクロコンピュータ21は、停車時点からの経過時間が0(秒)であるか否かを判断する(ステップST12)。停車直後の最初の処理では、経過時間が0秒となる。この場合、マイクロコンピュータ21は、給油前基準値に初期値を代入し(ステップST13)、タイマ24による経過時間の計測を開始する(ステップST14)。なお、給油前基準値の初期値には、たとえば停車前または停車時の表示値を用いればよい。これにより、給油前基準値が、表示値から大きくずれないようにできる。

0045

その後、マイクロコンピュータ21は、給油前基準値を更新する(ステップST15)。給油前基準値は、たとえば下記式1により演算される。下記式1は、加重平均値を演算する式である。下記式1において、F1(n)は、今回演算するn回目の給油前基準値である。F1(n−1)は、前回演算した給油前基準値である。F(det)は、今回の最新の検出値である。N1は、1以上の自然数荷重係数であり、たとえば所定の待ち時間での図4処理回数に相当する値にすればよい。これにより、所定の待ち時間での検出値についての加重平均値を演算できる。

0046

[給油前基準値]
F1(n)={F1(n−1)×(N1−1)+F(det)}/N1 ・・・式1

0047

マイクロコンピュータ21は、自動車1が停車してイグニッションスイッチ16がオフ状態に切り替えられた場合、図5のINGオフ処理を繰り返し実行する。2回目以降の処理では、マイクロコンピュータ21は、ステップST12においてNOと判断し、ステップST15において給油前基準値を更新する。これにより、マイクロコンピュータ21は、給油前基準値を、停車後の液面の揺れの影響が抑えられ、且つ最新の残量に対応した加重平均値により演算する。

0048

そして、所定の待ち時間が経過すると、マイクロコンピュータ21は、ステップST11において、待ち時間が経過したと判断する。この場合、マイクロコンピュータ21は、メータパネル15に対する給電を停止する処理を実行する(ステップST16)。
給電停止処理において、マイクロコンピュータ21は、まず、演算した最新の給油前基準値を、不揮発性メモリ23に書き込んで記憶させる。これにより、電源が供給されない状態でも、演算した給油前基準値を保持できる。なお、マイクロコンピュータ21は、給油前基準値とともに、最新の表示値に対応する加重平均現在値を併せて不揮発性メモリ23に書き込む。また、マイクロコンピュータ21は、不揮発性メモリ23に記憶されている後述する初回更新フラグを未完に更新する。
また、給電停止処理において、マイクロコンピュータ21は、燃料計22の表示を0に更新してもよい。これにより、イグニッションスイッチ16がオフ状態である場合に、燃料計22に残量を表示しないようにできる。
次に、給電停止処理において、マイクロコンピュータ21は、電源コントローラ17へ給電停止を指示する。これに基づいて、電源コントローラ17は、ECU14やメータパネル15への給電を停止する。これにより、ECU14およびマイクロコンピュータ21が停止する。また、メータパネル15の給電が停止するので、燃料計22の表示も消える。なお、給油前基準値は不揮発性メモリ23に記憶されているので、不揮発性メモリ23に対する給電が停止しても、不揮発性メモリ23は給油前基準値を保持できる。

0049

なお、走行していた自動車1が停車した後、しばらくしてからイグニッションスイッチ16がオン状態からオフ状態へ切替操作される場合、その間の期間において、マイクロコンピュータ21は、図4のステップST4でNOと判断し、停車中処理を実行する(ステップ7)。
図6は、図4の停車中処理についての詳細なフローチャートである。
図6についての詳細な説明は後述するが、停車直後では待ち時間が経過していないので、マイクロコンピュータ21は、ステップST23でNOと判断し、さらに停車時点からの経過時間が0(秒)であるか否かを判断する(ステップST24)。そして、停車直後の最初の処理では、マイクロコンピュータ21は、給油前基準値に初期値を代入し(ステップST25)、タイマ24による経過時間の計測を開始する(ステップST26)。ここで、給油前基準値の初期値には、図5と同様に停車前または停車時の表示値を用いればよい。
その後、マイクロコンピュータ21は、図5と同様に給油前基準値を更新する(ステップST27)。また、演算した瞬時消費量を用いて、燃料計22の表示値を更新する(ステップST28)。具体的には、前回演算した燃料の残量値から瞬時消費量を減算し、今回の残量値とする。

0050

このように、本実施形態では、自動車1が停車した後の所定の待ち時間において、イグニッションスイッチ16がオフ状態にされた場合には図5のIGNオフ処理により給油前基準値を更新し、イグニッションスイッチ16がオン状態のままの場合には図6の停車中処理により給油前基準値を更新する。すなわち、自動車1が停車した後の所定の待ち時間において、イグニッションスイッチ16の状態にかかわらず、給油前基準値を更新する。
これにより、停車後に油面Sが安定した状態での検出値に基づく給油前基準値を得ることができる。停車時の燃料タンク6内の燃料の残量に好適に対応した確からしい給油前基準値を得ることができる。

0051

次に、イグニッションスイッチ16がオン状態のまま自動車1が停車している場合について説明する。この場合、マイクロコンピュータ21は、図4のステップST4でNOと判断し、図6の停車中処理を実行する。
図6の停車中処理において、マイクロコンピュータ21は、基本的に、表示する残量を、給油していない場合にはエンジンの動作状態に応じた瞬時消費量により減らし、給油している場合には補給量に応じて増やす。

0052

具体的には、まず、マイクロコンピュータ21は、給油時に使用する加重平均現在値を更新する(ステップST21)。加重平均現在値は、たとえば下記式2により演算される。下記式2は、加重平均現在値を演算する式である。下記式2において、F2(n)は、今回演算する加重平均現在値である。F2(n−1)は、前回演算した加重平均現在値である。F(det)は、今回の最新の検出値である。N2は、1以上の自然数の荷重係数であり、たとえば給油前基準値を演算する式1の荷重係数と同じ値とすればよい。これにより、加重平均現在値を、給油前基準値と同じ条件で演算した値にすることができる。演算方式の違いなどによる誤差が生じ難くなる。

0053

[加重平均現在値]
F2(n)={F2(n−1)×(N2−1)+F(det)}/N2 ・・・式2

0054

次に、マイクロコンピュータ21は、瞬時消費量を演算する(ステップST22)。なお、たとえばイグニッションスイッチ16がオフ状態とされて、エンジンが停止している場合、瞬時消費量は、0となる。

0055

その後、マイクロコンピュータ21は、図5と同様に停車後の所定の待ち時間が経過したか否かを判断する(ステップST23)。そして、走行後の停止時点では所定の待ち時間が経過しているので、さらに、給油の有無を判断する(ステップST29)。
給油の有無は、たとえば加重平均現在値から給油前基準値を減算し、その値が所定の停車中閾値TH1より大きいか否かにより判断すればよい。
停車中閾値TH1は、燃料タンク6の容量や形状に応じて異なるものであるが、燃料タンク6の容量、形状等に応じて決めればよい。そして、イグニッションスイッチ16のオン状態には、イグニッションスイッチ16がオフ状態である場合と異なり、自動車1が走行したり停止したりする状態が含まれる。これらの状況では、単に油面Sが静的に傾く場合と比べて大きく揺れる。また、仮にたとえばイグニッションスイッチ16がオン状態とされたときに給油前基準値を更新した場合、イグニッションスイッチ16がオン状態とされたときの走行前の自動車1の姿勢と、走行後の給油時の自動車1の姿勢との間に姿勢差が生じる可能性が高い。
このため、本実施形態のようにたとえば扁平な形状の燃料タンク6である場合、油面Sの揺れや傾きを給油と判定しないように、イグニッションスイッチ16がオン状態での停車中閾値TH1には、大きな値にする必要がある。イグニッションスイッチ16がオフ状態での給油判定に利用可能な閾値と比べて大きな値を使用する必要がある。
しかしながら、本実施形態では、給油前基準値を停車後に更新しており、上記姿勢差は生じない。このため、本実施形態では、停車中閾値TH1に、イグニッションスイッチ16がオフ状態での給油判定に利用可能な閾値と同等の値を使用できる。

0056

ステップST29で給油ありと判断した場合、マイクロコンピュータ21は、燃料計22に表示する残量を更新する(ステップST30)。具体的には、表示する残量を、加重平均現在値で更新する。これにより、燃料計22の表示は、ゆっくりと変化して給油後の残量を表示できる。燃料計22に表示する残量は、給油中の油面Sの変動の影響を受けることなく、給油前の残量から給油後の残量へ向かって漸近的に増加するように変化し得る。

0057

ステップST29で給油無しと判断した場合、マイクロコンピュータ21は、さらに略満タン状態での給油の有無を判断する。
具体的にはたとえば、マイクロコンピュータ21は、加重平均現在値が、燃料タンク6の容量値より若干小さい満判定基準値以上であるか否かを判断する(ステップST31)。この満判定基準値は、たとえば燃料計22の複数の発光素子が最後の1つが点灯する時の残量より若干小さい値とすればよい。
また、マイクロコンピュータ21は、微量給油の有無を判断する(ステップST32)。たとえば加重平均現在値から給油前基準値を減算し、その値が所定の停車中満給油閾値TH2より大きいか否かにより判断すればよい。停車中満給油閾値TH2は、燃料タンク6の容量や形状に応じて異なるものであるが、たとえば停車中閾値TH1より小さい値とすればよい。また、燃料計22の複数の発光素子が最後の1つが点灯する時の残量と、満判定基準値との差に相当する値とすればよい。停車中満給油閾値TH2は、たとえば1から4リットル程度の値とすればよい。
そして、微量給油ありと判断した場合、マイクロコンピュータ21は、燃料計22に表示する残量を更新する(ステップST30)。具体的には、表示する残量を、加重平均現在値で更新する。これにより、燃料計22の表示は、微量給油後の残量を表示できる。略満タン状態の燃料タンク6に対して停車中閾値TH1より少ない微量の給油があった場合に、それを表示することができる。
また、微量給油なしと判断した場合、マイクロコンピュータ21は、燃料計22に表示する残量を更新する(ステップST28)。具体的には、前回演算した燃料の残量値から瞬時消費量を減算し、今回の残量値とする。なお、エンジンが停止している場合、今回の残量値は、前回の残量値と同じ値になる。燃料計22の表示は変化しない。これにより、イグニッションスイッチ16がオン状態のまま自動車1が停車している場合の残量を燃料計22に表示できる。

0058

次に、自動車1が停車し、イグニッションスイッチ16がオフ状態とされてから給油が開始され、さらに給油中または給油後にイグニッションスイッチ16がオン状態に操作された場合について説明する。この場合、マイクロコンピュータ21は、給油開始前に図4のIGNオフ処理を実施し、メータパネル15への給電が停止している。燃料計22の表示も消えている。よって、給油が開始されても、燃料計22には給油後の残量は表示されない。このため、ユーザは、たとえば車載機器を利用したり給油を確認したりするために、給油中または給油後にイグニッションスイッチ16をオフ状態からオン状態へ切替操作することがある。

0059

イグニッションスイッチ16がオフ状態からオン状態へ操作されると、電源コントローラ17は、ECU14およびメータパネル15への給電を開始する。これにより、ECU14およびマイクロコンピュータ21は動作を開始する。マイクロコンピュータ21は、図4の処理を開始する。
起動直後のマイクロコンピュータ21は、図4のステップST3において初回表示が済んでいないと判断し、初回処理を実施する(ステップST6)。
図7は、図4の初回処理についての詳細なフローチャートである。
図7の初回処理において、マイクロコンピュータ21は、基本的に、確からしい給油前基準値を得てから、給油の有無を判断し、その判断結果に応じて燃料計22等の表示を更新する。

0060

具体的には、まず、マイクロコンピュータ21は、燃料タンク6内の燃料の現在の残量の検出値に基づいて、平均現在値を更新する(ステップST41)。
平均現在値は、たとえば下記式3により演算される。下記式2は、加重平均現在値を演算する式である。下記式2において、F3(n)は、今回演算する平均現在値である。F(det)は、検出値である。ここで「Σ」は、最新の検出値から過去のN3個(1以上の自然数)前の検出値までの検出値の合計を演算する。また、N3個の検出値は、加重平均現在値のNerより小さい値とする。たとえば所定の待ち時間より短い数秒程度の時間での図4の処理回数に相当する値にすればよい。これらにより、平均現在値は、燃料タンク6内の現在の残量に好適に対応した値になる。給油による油面Sの変動の影響を抑えつつ、給油による残量の変動に追従して変化する値になる。

0061

[平均現在値]
F3(n)=(1/N3)×ΣF(det) ・・・式3

0062

次に、マイクロコンピュータ21は、停車後の所定の待ち時間が経過したか否かを判断する(ステップST42)。ここでの待ち時間は、IGNオフ処理での待ち時間と同じでよい。停車直後では待ち時間が経過していないので、マイクロコンピュータ21は、さらに走行中であるか否かを判断する(ステップST43)。走行中でない場合、マイクロコンピュータ21は、給油前基準値を更新する(ステップST44)。なお、この初回表示処理が実行されるタイミングでは、自動車1は既に停車している。このため、ここでの処理では、給油前基準値の初期設定等は必要ない。
このように、自動車1が停車した後の所定の待ち時間において、イグニッションスイッチ16の状態にかかわらず、給油前基準値が更新される。これにより、停車後に油面Sが安定した状態での検出値に基づく給油前基準値を得ることができる。停車時の燃料タンク6内の燃料の残量に好適に対応した確からしい給油前基準値を得ることができる。
これに対し、走行中である場合、マイクロコンピュータ21は、給油前基準値を更新することなく、初回更新フラグを完了に設定する(ステップST45)。この場合、停車後に更新されている給油前基準値は、処理に使用されず破棄されることになる。

0063

停車後の所定の待ち時間が経過した場合、マイクロコンピュータ21は、ステップST42でYESと判断し、さらに給油中であるか否かを判断する(ステップST46)。
給油の有無は、たとえば平均現在値から給油前基準値を減算し、その値が所定の当初閾値TH3より大きいか否かにより判断すればよい。当初閾値TH3は、基本的に停車中閾値TH1と同じ値でよい。
ここで、給油前基準値は、停車後に生成され、かつ、停車後に所定の待ち時間が経過した後に更新されている。よって、停車時の影響を受けることなく、給油直前の残量に確からしく対応した値となる。その結果、停車直後に給油が開始されたとしても、その給油開始前の最新の残量に対応し、かつ、給油直前の残量に確からしく対応した値となる。停車や給油による液面の揺れの影響をうけていない給油前基準値を用いて、これら影響下で判断する場合より小さい値の当初閾値TH3を用いて、少量の給油であっても給油の有無を正確に判断することができる。
ステップST46で給油ありと判断した場合、マイクロコンピュータ21は、燃料計22に表示する残量を更新する(ステップST47)。具体的には、表示する残量を、平均現在値で更新する。これにより、燃料計22は、最新の給油状態に対応した給油後の残量を表示できる。燃料計22の表示は、給油後の残量に対応する値となる。加重平均現在値のようにゆっくりと変化することはなく、即座に給油後の値へ更新される。
また、マイクロコンピュータ21は、平均現在値を初期値として加重平均現在値に代入する(ステップST48)。これにより、その後に図4の停車中処理または走行中処理を実施する場合に、平均現在値の表示と加重平均現在値の表示との間に連続性を持たせることができる。

0064

ステップST46で給油無しと判断した場合、マイクロコンピュータ21は、さらに略満タン状態での給油の有無を判断する。
具体的にはたとえば、マイクロコンピュータ21は、平均現在値が、燃料タンク6の容量値より若干小さい満判定基準値以上であるか否かを判断する(ステップST49)。
また、マイクロコンピュータ21は、微量給油の有無を判断する(ステップST50)。たとえば加重平均現在値から給油前基準値を減算し、その値が所定の当初満給油閾値TH4より大きいか否かにより判断すればよい。当初満給油閾値TH4は、基本的に停車中満給油閾値TH2と同じ値でよい。
そして、微量給油ありと判断した場合、マイクロコンピュータ21は、燃料計22に表示する残量を更新する(ステップST47)。具体的には、表示する残量を、平均現在値で更新する。これにより、燃料計22の表示は、微量給油後の残量を即座に表示できる。略満タン状態の燃料タンク6に対して当初閾値TH3より少ない微量の給油があった場合に、それを表示することができる。
その後、マイクロコンピュータ21は、平均現在値を初期値として加重平均現在値に代入し(ステップST48)、初回更新フラグを完了に設定する(ステップST45)。

0065

また、微量給油なしと判断した場合、マイクロコンピュータ21は、燃料計22に表示する残量を更新することなく、初回更新フラグを完了に設定する(ステップST45)。

0066

図7の初回処理を終了した後、マイクロコンピュータ21は、図4のステップST3において初回表示が済んだと判断する。マイクロコンピュータ21は、イグニッションスイッチがオフ状態に制御されるまで、ステップST4の走行中であるか否かの判断に基づいて、停車中処理と、走行中処理とを切り替えて実行する。これにより、燃料計22の表示は、燃料タンク6内の燃料の残量を好適に示す表示に更新され続ける。

0067

以上のように、本実施形態では、給油の有無を判定するために現在値と比較される給油前基準値は、自動車が停車した場合に更新される。また、給油前基準値は、自動車が停車してから所定の待ち時間が経過するまでの期間においてフロートセンサ13により繰り返し検出される検出値を用いて、加重平均値として演算される。
よって、停車後の給油中にイグニッションスイッチ16がオフ状態とオン状態との間で切り替えられたとしても、給油前基準値は更新されない。給油前基準値は、停車時の給油前の値に維持される。その結果、給油中にイグニッションスイッチ16がオフ状態とオン状態との間で切り替えられたとしても、給油前の値の給油前基準値を用いて補給がなされたと適切に判断することができる。また、給油と判断された場合には、燃料計22の表示を、給油中または給油後の現在の燃料の残量を示す現在値に更新できる。
また、現在値と比較される給油前基準値は、停車の度に更新されるので、現在値を得る時と略同じ停車姿勢での加重平均値となる。よって、たとえば給油前基準値を検出した時の自動車の傾きと、現在値を検出する現在の自動車の傾きとの間に、原則的に差が生じない。その結果、停車姿勢差に対応するマージンを当初閾値TH3に含ませる必要がなく、当初閾値TH3を小さくできる。イグニッションスイッチ16がオン状態での閾値を、たとえばイグニッションスイッチ16がオフ状態での閾値と同等に小さな値にできる。
これに対して、仮にたとえば、イグニッションスイッチ16をオン状態に切り替えることにより給油前基準値を更新する場合、イグニッションスイッチ16をオン状態に切り替えた時の自動車の傾きと、現在値を検出する現在の自動車の傾きとの間に、差が生じ易い。通常は、イグニッションスイッチ16をオン状態にした後に走行するため、走行の前後において自動車の姿勢に差が生じる。このため、この場合には、イグニッションスイッチ16がオン状態での閾値には、該停車姿勢差に対応するマージンを含ませる必要がある。
このように、本実施形態では、燃料の補給の際に、イグニッションスイッチ16の状態または操作にかからず、燃料タンク6内の燃料の残量を確からしく表示できる。

0068

また、本実施形態では、停車直後にイグニッションスイッチ16がオン状態からオフ状態に切り替えられたとしても、マイクロコンピュータ21に対する給電が延長される。そして、マイクロコンピュータ21は、所定の待ち時間が経過するまでの期間においてフロートセンサ13により繰り返し検出される検出値を用いて、給油前基準値を生成できる。
よって、本実施形態では、給油前基準値として、燃料タンク6内の燃料の残量に対応した信頼性の高い値を得ることができる。たとえば油面Sが安定した状態での検出値に基づく給油前基準値を得ることができる。特に、該待ち時間を、少なくとも、自動車が停車してから燃料タンク6内の燃料の液面が安定するまでの期間とすることにより、油面Sが揺れている状態の検出値のみに基づく不安定な加重平均値を、給油前基準値として使用しないようにできる。
しかも、本発明では、当該待ち時間経過後には、演算回路への給電が停止する。演算回路に対して常に給電した場合のように、停車中の消費電力が増加してしまうことがない。

0069

また、本実施形態では、停車後の所定の待ち時間により信頼性の高い給油前の加重平均値(給油前基準値)が演算されるまで、燃料計22の表示を現在値により更新しない。よって、停車直後にイグニッションスイッチ16がオン状態からオフ状態とされ、さらにオフ状態からオン状態へ切り替えられたとしても、信頼性の高い給油前基準値が得られるまでは、表示が更新されない。また、その更新しない期間では、自動車が停車した際の燃料計22の表示が継続されるので、表示が変動することもない。
これに対し、仮にたとえば所定の待ち時間が経過する前の検出値を用いた給油前基準値および現在値により燃料計22の表示を更新する場合、給油前基準値および現在値がともに変動している可能性がある。これらの値に停車直後の液面の揺れの影響と給油による液面の揺れの影響とが混在し、表示が大きく変動する可能性がある。たとえば現在値による表示更新がなされる時となされない時とが混在して表示値が一定間隔で更新されずにユーザに違和感を与えたり、停車直後の液面の揺れにしたがって変動する現在値により表示値が増減してユーザに違和感を与えたりする可能性がある。

0070

また、本実施形態では、現在値として、現在の数秒間の検出値の平均値を用いる。よって、現在値は、たとえば給油中であっても、その給油中の現在の実際の残量に好適に追従した値になる。加重平均値のように過去の値の影響を受けない。その結果、燃料計22には、給油中の現在の実際の残量に好適に追従した値を表示できる。給油量に応じて表示を好適に更新できる。燃料の補給があった場合には、イグニッションスイッチ16をオフ状態からオン状態へ切り替えた略直後に、補給後の残量を確からしく表示できる。また、停車後の待ち時間の後の平均値に更新するので、少なくとも停車直後の大きな液面の揺れに影響されない確からしい値を表示できる。

0071

また、本実施形態では、当初閾値TH3より小さい当初満給油閾値TH4を用いて、燃料タンク6の最大容量より低い略満タン状態での給油の有無を判断し、実際に給油があった場合には表示を平均現在値へ更新する。よって、当初閾値TH3での判断では、給油を判断することができなかった略満タン状態での少量給油について、給油の有無を判断し、表示を更新できる。当初閾値TH3は、燃料タンク6が横長の扁平な形状になるほどその形状に応じて比較的大きな値に設定する必要があるが、当初閾値TH3より小さい当初満給油閾値TH4を用いることにより、その制限を受けることなく、略満タン状態での少量給油の有無を判断して表示を更新することができる。

0072

また、本実施形態では、現在の数秒間の検出値を平均した現在平均値による当初の表示更新がなされた場合、給油前基準値と比較する現在値を該現在平均値から加重平均現在値へ変更する。よって、該当初期間が経過した後では、給油量に対して、残量の表示が暫時的にゆっくりと追従して変化するようになる。表示の変化が安定化する。たとえば当初期間経過後においても給油が継続している場合、液面が揺れ、その結果として現在平均値が増減し続ける場合でも、燃料計22の表示はゆっくりと単調的に増加するようになり得る。給油中の残量を確からしく表示できる。
また、本実施形態において、加重平均現在値と比較される給油前基準値は、現在値を得る時と同じ姿勢での自動車における加重平均値とされている。よって、たとえば給油前基準値を検出した時の自動車の傾きと、現在値を検出する現在の自動車の傾きとの間には、原則的に差がない。その結果、停車姿勢差に対応するマージンを停車中閾値TH1に含める必要がなく、停車中閾値TH1を小さくできる。イグニッションスイッチ16がオン状態での閾値を、たとえばイグニッションスイッチ16がオフ状態での閾値と同等に小さくできる。

0073

また、本実施形態では、停車中閾値TH1より小さい停車中満給油閾値TH2を用いて、燃料タンク6の最大容量より低い略満タン状態での給油の有無を判断し、実際に給油があった場合には表示を平均現在値へ更新する。よって、停車中閾値TH1での判断では、給油を判断することができなかった略満タン状態での少量給油について、給油と判断し、表示を更新できる。停車中閾値TH1は、燃料タンク6の形状等に応じて比較的大きな値に設定する必要があるが、その制限を受けることなく、略満タン状態での少量給油を表示することができる。

0074

また、本実施形態では、加重平均現在値の初期値として、燃料計22の当初の表示更新に用いられた平均現在値を使用する。よって、平均現在値による当初の表示値と、加重平均現在値によるその後の表示値との間に連続性が得られる。これらの間での切替時に、値が大きく変動し難い。
これに対して、仮にたとえば加重平均現在値が当初の表示値と無関係にたとえばそれ自体での過去の値を初期値として用いる場合、該過去の値と表示されている平均現在値と、加重平均現在値との間に少なからずの誤差を生じる可能性がある。このため、燃料計22の表示が当初の平均現在値から加重平均現在値へ切り替わる際に、表示が瞬時に非連続的に変化してしまう可能性が残る。

0075

[第二実施形態]
本発明の第二実施形態に係る自動車1は、図1と同様である。
第二実施形態では、主に、第一実施形態の残燃料表示処理の中の停車時処理のみを行う点で第二実施形態と異なる。
以下の説明では、第一実施形態と同様の構成については同一の符号を付して、重複する説明を省略する。

0076

図8は、図1の自動車1の燃料タンク6内の燃料の残量を表示する残燃料表示装置11の構成図である。
図8の残燃料表示装置11は、フロート12、フロートセンサ13、ECU(Engine Control Unit)14、アクチュエータ31、燃料計32、イグニッションスイッチ33、タイマ34、車速センサ19、を有する。

0077

イグニッションスイッチ33は、自動車1の電源のオンオフ状態を切り替えるスイッチである。イグニッションスイッチ33は、キー操作によるものでも、ボタン操作またはダイヤル操作によるものでもよい。なお、イグニッションスイッチ33の状態として、エンジン動作可能なオン状態とオフ状態と以外にアクセサリオン状態がある場合、このアクセサリオン状態はたとえばオフ状態と同じ扱いとすればよい。

0078

タイマ34は、時刻、経過時間を計測する。タイマ34は、ECU14の一部として設けられてもよい。タイマ34は、ECU14により指定された待ち時間などの経過時間を計測する。

0079

燃料計32は、燃料タンク6内の燃料の残量を表示するものであり、自動車1の乗員室3のダッシュボードに設置される。燃料計32は、たとえば固定パネル41と、固定パネル41のスリットを上下に移動するスライダ42と、を有する。固定パネル41には、燃料タンク6が燃料で満たされていることをしめすF(Full)マークと、燃料タンク6内の燃料が残り少ないことを示すE(Empty)マークとが形成される。
アクチュエータ31は、スライダ42をFマークとEマークとの間で駆動する。これにより、燃料計32は、燃料タンク6内の燃料の残量を表示する。
なお、燃料計32は、液晶表示デバイスで構成してもよい。この場合、スライダ42を駆動するアクチュエータ31は不要である。ECU14は、直接に燃料計32と接続され、燃料計32の表示を切り替え制御する。

0080

ECU14には、フロートセンサ13、アクチュエータ31、イグニッションスイッチ33、タイマ34、車速センサ19、が接続される。

0081

ところで、図8の残燃料表示装置11では、フロート12及びフロートセンサ13は、燃料タンク6内の残量をリアルタイムで常に検出することができる。このため、ECU14は、その時々のフロートセンサ13の検出値によりアクチュエータ31を制御し、燃料計32にリアルタイムの残量を表示することが可能である。
しかしながら、自動車1は、走行して移動するものであり、その結果として、燃料タンク6内の残量をリアルタイムに表示しない方が望ましい場合がある。

0082

このため、残燃料表示装置11では、フロートセンサ13と燃料計32との間に接続されたECU14において、各種のマスク処理、補正処理を実施している。これにより、燃料タンク6内の燃料の残量を、できる限り常時、確からしく表示できるようにしている。
たとえばイグニッションスイッチ33がン状態である場合、自動車1は走行可能であるため、燃料タンク6内の燃料の油面Sが図3(A)、(B)のように大きく変動し易い。このため、走行中においても残量を確からしく表示するために、ECU14は複数の検出値の加重平均値を演算し、その演算した値を燃料計32に表示させる。これにより、走行状態に応じて油面Sが変動しても、燃料計32の表示が走行状態に応じて変動し難くなり、より確からしい残量を燃料計32に表示し続けることができる。
しかしながら、このように検出値の加重平均値を燃料計32に表示させた場合、給油により油面Sが上昇している場合であっても、燃料計32の表示が即座に変化しないことになる。給油をしたのに、給油された状態が表示されないといった違和感をユーザに与えてしまう。
そこで、次に、給油判定のために、自動車1のイグニッションスイッチ33をオフ状態にした時のフロートセンサ13の検出値を給油前残量値FBとして記憶し、イグニッションスイッチ33をオン状態にした時のフロートセンサ13の検出値を給油後残量値FAとして取得し、これらの差が所定の判定閾値以上である場合に、給油がなされたと判定する。給油と判定した場合、ECU14はたとえば直近の検出値を燃料計32に表示させる。これにより、図3(A)から(C)のような油面Sの変動については、給油がなされたと判定しないようにしつつ、現実に給油がなされた場合には、給油と判定して給油後の残量を表示させることができる。
しかしながら、この給油判定でも、少なくともイグニッションスイッチ33がオン状態である場合には、図3(A)または(B)のような大きな油面Sの変動を、給油であると誤って判定することがないようにする必要がある。このため、判定閾値は、図3(A)または(B)のような大きな油面Sの変動を給油と判定しないように、大きな値とする必要がある。自動車1が急激に加減速したり、自動車1が大きく傾斜したりする可能性があるため、自動車1のイグニッションスイッチ33がオンである状態では、自動車1のイグニッションスイッチ33がオフである状態と比べて、判定閾値を大きく設定する必要がある。
そして、判定閾値を大きくした場合、少量の給油がなされた場合については、給油であると判定できなくなってしまう。判定閾値以上の量で給油がなされないと、燃料計32に給油状態が反映されないことになる。給油結果を即座に表示することができない。

0083

以下、イグニッションスイッチ33がオン状態にされた場合での給油判定についての、本実施形態での対策を説明する。

0084

図9は、本実施形態の自動車1のイグニッションスイッチ33がオフ状態からオン状態へ切り替えられた場合に図8のECU14により実行される残燃料表示更新処理の流れを示すフローチャートである。ECU14は、図9の残燃料表示更新処理を、たとえば100ミリ秒毎に繰り返し実行する。

0085

図9の残燃料表示更新処理において、ECU14は、まず、イグニッションスイッチ33がオフ状態からオン状態へ切り替えられたか否かを判断する(ステップST61)。イグニッションスイッチ33がオフ状態のまま、オン状態のまま、またはオン状態からオフ状態へ切り替えられた場合には、ECU14は、ステップST61においてNoと判断し、図9の処理を終了する。

0086

イグニッションスイッチ33がオフ状態からオン状態へ切り替えられた場合、ECU14は、フロートセンサ13の直近の検出値を用いて、給油後残量値FAを生成する(ステップST62)。ECU14は、たとえばフロートセンサ13の最新の検出値を含む直近の1秒間で連続して検出された値の移動平均値を演算し、給油後残量値FAを生成する。これにより、燃料タンク6内の燃料についての最新の残量に対応する値が得られる。給油がなされた場合、給油後の最新の残量値が得られる。

0087

給油後残量値FAを生成した後、ECU14は、自動車1が停車した後の所定の待ち時間が経過したか否かを判断する(ステップST63)。ECU14は、たとえば自動車1が停車したタイミングでタイマ34をリセットし、このステップST63においてタイマ34の計測時間を取得する。待ち時間は、たとえば後述する給油前残量値FBの加重平均を演算する期間である10秒、またはそれより長い時間であればよい。これにより、給油前残量値FBが計算される期間を待つことができる。

0088

たとえば自動車1の停車直後である場合、ECU14は、待ち時間が経過していないと判断する。この場合、ECU14は、更に、自動車1が走行中であるか否かを判断する(ステップST64)。ECU14は、車速センサ19の信号について車速パルスの有無を判断する。車速パルスが無い場合、走行中でないと判断する。車速パルスがある場合、走行中であると判断する。

0089

走行中でないと判断した場合、ECU14は、フロートセンサ13の直近の検出値を用いて、給油前残量値FBを演算する(ステップST65)。ECU14は、前回生成した給油前残量値FBと新たに検出された検出値との加重平均値を演算し、給油前残量値FBを生成する。また、イグニッションスイッチ33がオフ状態からオン状態へ切り替えられた直後の最初の図9の処理では、ECU14は、自動車1が停車する時に燃料計32に表示させていた値を、給油前残量値FBの初期値として用いる。

0090

ECU14は、停車後の待ち時間が経過するまで、このステップST61からST65の処理を繰り返し実行する。ECU14は、待ち時間が経過するまで、給油前残量値FBを繰り返し演算する。また、給油後残量値FAを、最新のものに更新する。そして、自動車1の走行が再開されることなく待ち時間が経過すると、ECU14は、ステップST64において待ち時間が経過したと判断する。

0091

待ち時間が経過すると、ECU14は、給油を判定するために、給油後残量値FAから給油前残量値FBを減算し、判定閾値と比較する(ステップST66)。イグニッションスイッチ33がオフ状態からオン状態へ切り替えられた直後では基本的に図3(A)または(B)の状態が生じる可能性があるが、ここでは停車後に所定の待ち時間の経過を待っている。そして、待ち時間が経過した状態では、これらの状態が生じている可能性は低く、油面Sは安定している。よって、本実施形態において判定閾値は、小さくできる。図3(A)または(B)の状態を給油と誤って判断することがないように、判定閾値を大きく設定する必要はない。

0092

給油後残量値FAから給油前残量値FBを減算した値が判定閾値より大きい場合、ECU14は、給油があったと判断して、給油後残量値FAを表示させる(ステップST67)。ECU14は、給油後残量値FAによりアクチュエータ31を制御し、燃料計32の表示を制御する。
その後、ECU14は、初期表示完了フラグを立てる(ステップST68)。初期表示完了フラグは、たとえば図9の残燃料表示更新処理と連携する他の残燃料表示更新処理との間での通信に用いることができる。

0093

給油後残量値FAから給油前残量値FBを減算した値が判定閾値より大きくない場合、ECU14は、給油が無かったと判断する。ECU14は、燃料計32の表示をそのままにする(ステップST69)。その後、ECU14は、初期表示完了フラグを立てる(ステップST68)。

0094

また、ステップST64の自動車1が走行中であるか否かの判断において、走行中であると判断した場合、ECU14は、燃料計32の表示をそのままにする(ステップST69)。その後、ECU14は、初期表示完了フラグを立てる(ステップST68)。

0095

以上のように、本実施形態では、自動車1のイグニッションスイッチ33がオフ状態からオン状態へ切り替えられた場合、図9の残燃料表示更新処理を繰り返し実行する。よって、たとえばユーザが、自動車1を給油所に停車させ、降車し、給油した場合、ECU14は、給油直後に、燃料計32に給油後の燃料の残量を即座に表示させることが可能である。給油したのに、給油された状態が表示されないといった違和感をユーザに与えないようにできる。
しかも、ECU14は、自動車1が停車してから所定の待ち時間が経過するまでの期間については例外的に、燃料計32の表示を給油後残量値FAにより更新しない。すなわち、ECU14が停車後の連続した待ち時間の検出値に基づく確からしい加重平均値(給油前残量値FB)を演算し終えるのを待って、給油後残量値FAと給油前残量値FBとの比較による給油判定(ステップST66)および表示更新(ステップST67)を実行する。これにより、自動車1が停車して油面Sが安定した状態での燃料タンク6内の燃料の残量に好適に対応した確からしい給油前残量値FBを用いて、給油の有無を正確に判定することができる。
また、表示更新が、所定の連続した待ち時間の検出値によりECU14が給油前残量値FBを更新するまでの待ち時間において待たされるので、表示更新に関わる給油判定をする時点では、たとえば図3(A)のように燃料タンク6内の油面Sが傾斜している状況や、図3(B)のように停止直後の油面Sが揺れている状態を考慮する必要が無い。給油判定に用いる油面Sには、これらの影響がない。給油判定に用いる判定閾値に、これらの油面Sの変動要因により給油したと誤って判断することがないようにするためのマージンを持たせる必要が無い。給油判定に用いる判定閾値を小さくすることが可能になる。その結果、給油開始直後の給油後残量値FAと給油前残量値FBとの比較において、より少ない給油量(差)において給油と判断することが可能になり、またより少ない給油量(差)による残量表示に更新することができる。燃料計32には、ユーザが給油を開始した直後から、給油後の燃料の残量を表示することができる。
このように本実施形態では、燃料タンク6内の燃料の残量を、給油の前後を通じて確からしく表示することができる。また、自動車1が走行したり自動車1が傾斜して駐停車したりしている可能性がある状況ではそれらにより表示が誤って変動することがないようにマスキングし、燃料タンク6内の燃料の残量を、走行状態によらず確からしく表示することができる。

0096

また、本実施形態では、ECU14は、自動車1のイグニッションスイッチ33がオフ状態からオン状態へ切り替わった場合に、給油の有無を判定するために給油後残量値FAと給油前残量値FBとを比較する。よって、停車後に給油した場合、その後にイグニッションスイッチ33をオフ状態からオン状態へ切り替えることにより、燃料計32に表示される燃料の残量を給油後の残量とすることができる。

0097

また、本実施形態では、燃料計32の表示を給油後残量値FAにより更新しない待ち時間が、10秒以上の期間とされている。この間に、燃料タンク6内の燃料の油面Sが安定し、落ち着く。よって、図3(A)のように自動車1の燃料タンク6内の油面Sが傾斜している状況や、図3(B)のように自動車1の停車直後に油面Sが揺れている状態の影響を受けていない状況下の検出値に基づく給油前残量値FBを、給油後残量値FAとの比較に用いることができる。その結果、給油後残量値FAと給油前残量値FBとの比較に用いる判定閾値には、これらの影響に対するマージンを持たせる必要がなく、小さい値とすることができる。たとえばイグニッションスイッチ33をオフ状態にしたときの非走行状態の給油判定に用いる判定閾値と同等に、小さい値とすることができる。そのような小さい判定閾値を用いることにより、小量の給油についても、より確からしい給油量を表示することができる。

0098

また、本実施形態では、ECU14は、イグニッションスイッチ33がオフ状態からオン状態へ切り替わった場合、自動車1が停車する際の燃料計32の表示値を給油前残量値FBの初期値として用いる。よって、今回の停車前に演算していた加重平均値の演算結果を破棄できる。今回の停車後の検出値のみを用いて、停車前の影響を受けていない確からしい給油前残量値FBを演算し、給油を判定することができる。また、停車前の表示と停車後の表示との間で、表示値の連続性を確保できる。

0099

また、本実施形態では、ECU14は、フロートセンサ13で検出された直近の短い期間において連続する複数の検出値の平均値を、給油後残量値FAとして演算する。よって、仮にたとえば単発の検出値をそのまま給油後残量値FAとして用いる場合と比べて、表示される残量が、給油中の油面Sの瞬時的な変動の影響を受け難くなる。その結果、給油中においても、より確からしい給油量を表示することができる。

0100

以上の実施形態は、本発明の好適な実施形態の例であるが、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。

0101

たとえば上記第一実施形態では、図7の初回処理は、イグニッションスイッチをオフ状態からオン状態へ切り替えた後に1回だけ実施される。
この他にもたとえば、図7の初回処理は、イグニッションスイッチをオフ状態からオン状態へ切り替えてから、複数回で実施されてもよい。

0102

上記第二実施形態では、図9の残燃料表示更新処理を、イグニッションスイッチ33がオフ状態からオン状態へ切り替えられた場合にのみ実行している。
この他にもたとえば、図9の残燃料表示更新処理は、イグニッションスイッチ33がオン状態である場合などにおいても実行してよい。これにより、イグニッションスイッチ33がオン状態である場合の給油判定を、自動車1が非走行状態となるイグニッションスイッチ33がオフ状態と同じように判定することが可能になる。

0103

上記第二実施形態では、図9の残燃料表示更新処理において、イグニッションスイッチ33のオンオフ状態を判断している。イグニッションスイッチ33は、自動車1の電源のオンオフ状態を切り替えるスイッチである。
この他にもたとえば、ハイブリッド式の自動車1などにおいては、イグニッションスイッチ33が無い場合もある。この場合には、イグニッションスイッチ33のオンオフ状態の替わりに、たとえば自動車1の電源のオンオフ状態を利用すればよい。

0104

上記第二実施形態では、ガソリンなどの燃料を燃料タンク6に入れている。自動車1では、この他にもたとえば、エタノール水素などの燃料を使用することがある。これらの燃料タンク6においても、残量を計測する場合に給油の判定閾値を用いることがある。この場合にも本発明を適用することにより、好適に燃料タンク6内の燃料の残量を、できる限り常時、確からしく表示することできる。

0105

1自動車、6燃料タンク、11残燃料表示装置、13フロートセンサ(燃料センサ)、14 ECU(前残量値生成部、後残量値生成部、更新制御部)、16イグニッションスイッチ、17電源コントローラ(給電回路)、21マイクロコンピュータ(演算回路、基準値生成部、現在値生成部、加重平均値生成部、第一給油判定部、第二給油判定部、第三給油判定部、第四給油判定部、表示更新部)、22燃料計、32 燃料計、F1(n)給油前基準値、F2(n)加重平均現在値、F3(n) 平均現在値、TH1停車中閾値(閾値)、TH2 停車中満給油閾値、TH3 当初閾値(閾値)、TH4 当初満給油閾値、FA給油後残量値、FB 給油前残量値、S 油面

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