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技術 投竿、及び投竿の穂先竿杆の製造方法

出願人 グローブライド株式会社
発明者 中畑美徳川村拓司渡辺崇
出願日 2014年11月28日 (5年6ヶ月経過) 出願番号 2014-241607
公開日 2015年11月5日 (4年7ヶ月経過) 公開番号 2015-192650
状態 特許登録済
技術分野 釣竿
主要キーワード 振動減衰率 比重材料 プレプレグシート ロッドホルダ 繊維強化樹脂材 キャスティング操作 高比重材 固定糸
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年11月5日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題

が掛かった際、穂先竿杆振動が長続きする投竿を提供する。

解決手段

本発明の投竿は、繊維強化樹脂材によって管状に形成された穂先竿杆10を有しており、穂先竿杆10の先端領域に、穂先竿杆10を構成する材料に対して比重が3〜6倍の高比重材20を配設したことを特徴とする。

概要

背景

通常、投竿は仕掛け遠方投擲する際に用いられ、砂浜河川などで釣りをする際に用いられる。このような釣法に用いられる投竿として、仕掛けをできるだけ遠くに投げ、魚信感度を良好にするように、釣糸挿通させるガイドの配置を工夫したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、投竿を使用する釣りでは、仕掛けを投擲した後、釣糸にテンションを与えた状態で投竿をロッドホルダ竿掛け)に立て掛けておき、が掛かった際の穂先竿杆振動目視して仕掛けを巻き取ることが行われている。

概要

魚が掛かった際、穂先竿杆の振動が長続きする投竿を提供する。本発明の投竿は、繊維強化樹脂材によって管状に形成された穂先竿杆10を有しており、穂先竿杆10の先端領域に、穂先竿杆10を構成する材料に対して比重が3〜6倍の高比重材20を配設したことを特徴とする。

目的

本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、魚が掛かった際、穂先竿杆の振動が長続きする投竿を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

繊維強化樹脂材によって管状に形成された穂先竿杆を有する投竿において、前記穂先竿杆の先端領域に、前記穂先竿杆を構成する材料に対して比重が3〜6倍の高比重材を配設したことを特徴とする投竿。

請求項2

前記高比重材は、前記穂先竿杆の先端領域に取着される金属製の管状体であり、前記管状体の長さは、穂先竿杆全長の5〜25%の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の投竿。

請求項3

前記管状体の肉厚は、前記穂先竿杆の肉厚の2倍以下に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の投竿。

請求項4

前記繊維強化樹脂材の内周面には、前記穂先竿杆の内周面に配設される前記管状体の後端に当て付いてこの管状体の軸方向の移動を規制する移動規制部が設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の投竿。

請求項5

前記移動規制部は、前記管状体の後端部を内側に受け入れ環状凹部として形成されることを特徴とする請求項4に記載の投竿。

請求項6

前記管状体の後端は先細りテーパ面として形成されており、前記移動規制部は、テーパ面を面受けすることを特徴とする請求項4に記載の投竿。

請求項7

先端に小径部が形成された断面円形マンドレルの前記小径部に金属製の管状体を嵌入する工程と、前記管状体が嵌入されたマンドレルに対し、前記管状体よりも低比重となる複数枚プリプレグシート巻回する工程と、前記プリプレグシートが巻回されたマンドレルを加熱して前記プリプレグシートの合成樹脂硬化した後、マンドレルを脱芯する工程と、を有することを特徴とする投竿の穂先竿杆の製造方法。

請求項8

前記マンドレルの小径部に管状体を嵌入した後、前記管状体の表面にガラス繊維を有するプリプレグシートを巻回し熱硬化させることを特徴とする請求項7に記載の投竿の穂先竿杆の製造方法。

請求項9

前記マンドレルの外周面は、前記小径部への移行部がテーパ状に形成され、前記プリプレグシートが巻回されたマンドレルを加熱する工程で前記プリプレグシートの合成樹脂がテーパ状の前記移行部を通じて前記管状体の後端と前記マンドレルとの間に流れ込むことにより、前記管状体の後端に当て付いてこの管状体の軸方向の移動を規制する移動規制部が前記プリプレグシートの内周面に形成されることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の投竿の穂先竿杆の製造方法。

請求項10

前記マンドレルの前記小径部に嵌入される管状体は、その内径が小径部の外径よりも大きく形成され、前記プリプレグシートが巻回されたマンドレルを加熱する工程で前記プリプレグシートの合成樹脂がテーパ状の前記移行部を通じて、前記管状体と小径部との間の環状隙間内に流れ込むことにより、前記移動規制部が前記管状体の後端部を内側に受け入れる環状凹部として形成されることを特徴とする請求項9に記載の投竿の穂先竿杆の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、仕掛け遠方投擲して釣りをする際に用いられる投竿、及びそのような投竿の穂先竿杆の製造方法に関する。

背景技術

0002

通常、投竿は仕掛けを遠方に投擲する際に用いられ、砂浜河川などで釣りをする際に用いられる。このような釣法に用いられる投竿として、仕掛けをできるだけ遠くに投げ、魚信感度を良好にするように、釣糸挿通させるガイドの配置を工夫したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、投竿を使用する釣りでは、仕掛けを投擲した後、釣糸にテンションを与えた状態で投竿をロッドホルダ竿掛け)に立て掛けておき、が掛かった際の穂先竿杆の振動目視して仕掛けを巻き取ることが行われている。

先行技術

0003

特開平8−294344号

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、投竿をロッドホルダに立て掛けておき、穂先竿杆を目視して魚の当たりを察知するのであれば、穂先竿杆は、できるだけ振動減衰率が小さい(長い時間振動する)構造であることが好ましい。すなわち、釣人が穂先竿杆から目を外しても、穂先竿杆が長い時間振動していれば、魚の当たりを見逃すことが少なくなり、釣果の低下を防ぐことができる。特に、複数の投竿を立てて並べた状態にする場合、全ての投竿の穂先竿杆を常時万遍なく視認しているのは難しいことから、魚が当たった際、視覚で捉え易いように、穂先竿杆は長い時間振動していることが好ましい。また、投竿を持った状態では、穂先から手元へ伝わる振動によって魚の当たりを把握することができるため、小さい当たりでも穂先竿杆は長く振動していることが好ましい。

0005

上記したような公知の投竿の穂先竿杆は、炭素繊維ガラス繊維合成樹脂含浸したプリプレグシート繊維強化樹脂材料)を巻回することで形成されており、全長に亘って同一の比重材料で構成されているため、魚が掛かった際の振動が長く続くことはない。すなわち、手持ち状態で釣りをする場合、穂先竿杆の振動を手元で感じて魚の当たりを把握することはできるものの、その振動は長く続かないため、ロッドホルダに立て掛けて穂先竿杆を視認する釣法では、魚の当たりを見逃してしまう可能性がある。また、小さい当たりがあった場合、手元で振動を上手感知できず、魚の当たりを見逃してしまう可能性もある。

0006

本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、魚が掛かった際、穂先竿杆の振動が長続きする投竿を提供することを目的とする。また、本発明は、そのような穂先竿杆を容易に製造できる穂先竿杆の製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記した目的を達成するために、本発明に係る投竿は、繊維強化樹脂材によって管状に形成された穂先竿杆を有しており、前記穂先竿杆の先端領域に、前記穂先竿杆を構成する材料に対して比重が3〜6倍の高比重材を配設したことを特徴とする。

0008

上記した構成の投竿で釣りを行なう場合、投竿をロッドホルダに立て掛けた状態(穂先竿杆が垂直に近い状態)にしておいて魚が掛かった際、その振動によって穂先竿杆は振動する。この際、穂先竿杆の先端領域には、穂先竿杆を構成する材料よりも高比重な部材(高比重材)が配設されているため、穂先竿杆としての振動減衰率は小さくなり、魚が掛かったことによる振動は暫く続くこととなる。すなわち、魚が当たったことによる振動が暫く続くことから、釣人が穂先竿杆から多少目を離していても、その当たりを視認できる可能性が高くなる。また、投竿の手持ち状態において小さい当たりがあった場合、穂先竿杆が暫く振動するため、手元でその振動を感じることができ、小さい当たりを見逃してしまうことが少なくなる。

0009

また、本発明は、上記したように構成される投竿の穂先竿杆を製造する方法を提供するのであり、その製造方法は、先端に小径部が形成された断面円形マンドレルの前記小径部に金属製の管状体嵌入する工程と、前記管状体が嵌入されたマンドレルに対し、前記管状体よりも低比重となる複数枚のプリプレグシートを巻回する工程と、前記プリプレグシートが巻回されたマンドレルを加熱して前記プリプレグシートの合成樹脂を硬化した後、マンドレルを脱芯する工程と、を有することを特徴としている。

0010

本発明における穂先竿杆は、常法に従い、マンドレルにプリプレグシートを巻回し、これを熱硬化し、脱芯することで製造される。本発明では、このような製造方法を実施するに際して、マンドレルの先端に小径部を形成しておき、この部分にプリプレグシートよりも高比重となる金属製の管状体を嵌入し、その上から通常通り、プリプレグシートを巻回する。このような製造方法では、マンドレルを脱芯すると管状の穂先竿杆の先端の内周面に、高比重の管状体が被着された状態となり、上記したような先端領域に高比重材が配設された穂先竿杆を容易に製造することが可能となる。

発明の効果

0011

本発明によれば、魚が掛かった際、穂先竿杆の振動が長続きして当たりを見逃すことを少なくする投竿が得られるようになる。

図面の簡単な説明

0012

本発明に係る投竿の一実施形態を示す図。
図1に示す投竿の穂先竿杆の部分を示す図。
穂先竿杆の主要部の構成を拡大して示す図。
(a)及び(b)は、それぞれ穂先竿杆を製造する方法を説明する図。
図2および図3に示される穂先竿杆の第1の変形例をマンドレルと共に示す要部拡大断面図。
図2および図3に示される穂先竿杆の第2の変形例をマンドレルと共に示す要部拡大断面図。
図2および図3に示される穂先竿杆の第3の変形例をマンドレルと共に示す要部拡大断面図。
穂先竿杆の別の実施形態を示す図。

実施例

0013

以下、図面を参照しながら本発明に係る投竿について説明する。
図1から図3は、本発明に係る投竿の一実施形態を示す図であり、図1は全体構成を示す図、図2は穂先竿杆の部分を示す図、そして、図3は穂先竿杆の主要部の構成を拡大して示す図である。

0014

投竿1は、複数の竿杆継合することで構成されており、本実施形態では、元竿5、中竿杆7、及び穂先竿杆10の3本の竿杆を並継式で継合している。この場合、中竿杆7については無い構成であっても良いし、2本以上継合する構成であっても良い。また、並継式以外にも振出式のものであっても良い。

0015

前記元竿杆5には、魚釣用リールRを固定するリールシート6が設けられている。また、穂先竿杆10及び中竿杆7には、魚釣用リールRから繰り出される釣糸を挿通させる複数の釣糸ガイド8A〜8Fが設けられており、穂先竿杆10の先端には、トップガイド9が嵌入、固定されている。なお、各釣糸ガイドは、それぞれの固定脚部8aに固定糸8bを巻回することで竿杆の所定位置に固定される(図2図3参照)。また、釣糸ガイドの配設については一例を示しており、各竿杆に配設される釣糸ガイドの個数については任意である。このため、元竿杆5にも釣糸ガイドを配設しても良い。

0016

前記元竿杆5及び中竿杆7は、繊維強化樹脂製の管状体で形成されており、例えば、強化繊維(主に炭素繊維やガラス繊維等)に、エポキシ樹脂等の合成樹脂を含浸した繊維強化樹脂プリプレグ(プリプレグシート)を芯金に巻回し加熱工程を経た後、脱芯する等、定法に従って形成されている。

0017

また、前記穂先竿杆10も、元竿杆及び中竿杆と同様、プリプレグシートを巻回することで形成されている。
以下、穂先竿杆10の構成について、図2及び図3を参照して説明する。

0018

穂先竿杆10は、プリプレグシート(繊維強化樹脂材)を巻回することで、全長に亘って管状に形成されている。巻回されるプリプレグシートは、公知のように、軸長方向に亘って連続し穂先竿杆を構成する本体プリプレグシートと、本体プリプレグシートによって形成される本体層補強する補強プリプレグシートとを有している。

0019

前記本体プリプレグシートは、強化繊維を軸長方向、周方向、傾斜方向に引き揃えたもの、強化繊維を編成したもの等、様々な構成のものが用いられ、補強プリプレグシートについても、本体プリプレグシートと同様、様々な構成のものが用いられる。これらのプリプレグシートは、複数枚が重ねられた状態でマンドレルに巻回されるか、或いは、個別に巻回され、投竿として適用可能な重り負荷等に応じて、プリプレグシートの構成(巻回数、強化繊維の指向方向や種類、樹脂含浸量肉厚等)については適宜変形される。

0020

そして、上記した穂先竿杆10の先端領域には、穂先竿杆を構成する材料に対して高比重な材料で形成された重量体(高比重材)20が配設されている。高比重材20は、例えば、ニッケルチタンニッケルチタン合金、SUS等の金属材料によって構成することが可能であり、本実施形態では、管状に構成されて穂先竿杆10の内周面に配設されている。

0021

高比重材20は、投竿をロッドホルダに立て掛けた状態(穂先竿杆が立った状態)において、魚の当たりで穂先竿杆が振動した際、穂先竿杆の振動減衰率を小さくする(長い間穂先竿杆を振動させる)機能を有するものであれば良い。したがって、高比重材20は、穂先竿杆の構成材料に対して重い材料で形成し、これを穂先竿杆の先端領域に配設することで穂先竿杆の振動減衰率を小さくできるが、必要以上に重くし過ぎたり、先端領域の一点に集中するように配設すると、キャスティング操作で仕掛けを遠投する際、穂先部分が暴れてしまい、操作性の悪化、飛距離低下、及び穂先竿杆を破損する等の問題が生じる傾向となる。逆に、高比重材は、軽くし過ぎると、穂先竿杆の振動減衰率を小さく設定できなくなってしまう。

0022

このため、高比重材20の比重に関しては、穂先竿杆10を構成する材料の比重に対して3〜6倍のものが用いられる。例えば、強化繊維として炭素繊維を主体とした繊維強化樹脂材(プリプレグシート)で穂先竿杆10を形成するのであれば、その比重は1.5〜1.8であり、このような穂先竿杆に対しては、比重が6.45のニッケルチタン合金を用いることで、操作性が悪化することもなく、穂先竿杆の振動減衰率を小さくすることが可能である。

0023

また、高比重材20の配設位置については穂先竿杆の先端領域であれば良い。ただし配設のし易さや、振動のし易さを考慮すると、穂先竿杆10の先端縁10aの位置から基端側に向けて所定の長さ配設しておくことが好ましい。また、その長さL1については、長くし過ぎると、減衰振動率を効果的に小さくすることができず、短くし過ぎると、仕掛け投擲時の操作性が低下することから、穂先竿杆の全長Lの5〜25%の範囲に設定することが好ましい。この場合、高比重材20の比重が低ければ配設長さL1を短くし、比重が高ければ配設長さL1を長くすることが好ましい。なお、高比重材20の後端位置は、釣糸ガイド(図2では2番目の釣糸ガイド8Bとしている)を固定する位置にすることが好ましい。これは、釣糸ガイドは、上述したように、その固定脚部8aを竿杆の表面に固定糸8bによって糸巻固定されるため、その部分は多少、剛性が高く撓み難くなる。このため、高比重材20の後端位置の上に釣糸ガイドを固定する領域(糸巻きする領域)を配設しておくことで、実釣時において穂先竿杆が大きく湾曲しても、高比重材20と繊維強化樹脂層との間で剥離を生じ難くすることができる。

0024

本実施形態の高比重材20は、ニッケルチタン合金の管状体として構成されており、穂先竿杆10の先端領域の内周面に、先端縁20aを穂先竿杆10の先端縁10aと一致させた状態で取着している。この場合、高比重材20の軸方向長さについては、上記したように穂先竿杆の全長Lの5〜25%となるように形成されていれば良い。また、このような管状体による高比重材20は、後述するように、穂先竿杆の製造時に一体化一体成形)することが可能であり、このように一体成形することで、所定の位置に容易に配設することができるようになる。

0025

穂先竿杆10の内周面に被着される管状体による高比重材20については、肉厚が厚いと穂先竿杆が硬くなってしまい(曲げ剛性が高くなる)、キャスト性能を低下させてしまうため、その肉厚はできるだけ薄くするのが好ましい。具体的には、高比重材20の肉厚T1は、穂先竿杆10の肉厚Tの2倍以下にすることが好ましい。また、曲げ剛性については、高比重材20が穂先竿杆10の本来の曲げ剛性に影響を与えない程度にするのが好ましく、穂先竿杆10の高比重材20に対する剛性差は3倍以上あることが好ましい。

0026

次に、上記した穂先竿杆の製造方法について図4(a)、及び図4(b)を参照して説明する。
上記した穂先竿杆10は、常法に従い、マンドレル50にプリプレグシートを巻回し、これを熱硬化し、マンドレルを脱芯することで製造される。本発明では、このような製造方法を実施するに際して、マンドレル50の先端に小径部51を形成しておき、この部分に穂先竿杆10を成形するプリプレグシート15よりも高比重となる金属製の管状体(高比重材20)を嵌入し、その上から管状体よりも低比重となるプリプレグシート15を巻回する。この場合、金属製の管状体は、小径部51に嵌入されると、その外周面は、マンドレル50の外周面と面一になるように形成されている。そのため、外周に、強化繊維が軸長方向に配向したプリプレグシートを巻回した際に強化繊維が折れ曲がることなく(応力集中が防止される)、安定した状態で繊維強化樹脂層を形成することができる。

0027

前記プリプレグシート15は、上述したように、竿杆全長を形成する本体層となる本体プレプレグシートと、必要な個所を補強する補強層となる補強プリプレグシートとを備えており、これらの複数のプリプレグシートを、前記管状体(高比重材20)が嵌入された状態のマンドレル50に巻回する(図4(b)参照)。そして、プリプレグシート15が巻回されたマンドレル50を加熱して、プリプレグシート15の合成樹脂を硬化した後、マンドレル50を脱芯することによって、管状の高比重材20が先端側内周面に被着された穂先竿杆が製造される。

0028

なお、上記した製造工程において、前記マンドレル50の小径部51に管状体(高比重材20)を嵌入した後、管状体の表面に、プリプレグシート15との密着性を良くする部材、例えばガラス繊維を有するプリプレグシート(比重は2.54)16を巻回して熱硬化しておくことが好ましい(図4(a)参照)。このようなプリプレグシート16を巻回しておくことで、プリプレグシート15の巻回作業が容易に行えるとともに、プリプレグシート15を巻回した状態で加熱すると、管状の高比重材20とプリプレグシート15(穂先竿杆10の内周面)との密着性が向上し、穂先竿杆としての機能が安定する。

0029

上記のような穂先竿杆10の製造方法によれば、マンドレルを脱芯すると、管状の穂先竿杆10の先端領域の内周面に高比重の管状体が被着された状態となり、先端領域に高比重材20が配設された穂先竿杆10を容易に製造することが可能となる。

0030

上記の穂先竿杆10を有する投竿1によれば、穂先竿杆10の振動減衰率が小さくなっているため、投竿を立て掛けた状態で魚が当たった際、その振動が長く維持される。したがって、穂先竿杆を目視して当たりを把握して仕掛けを巻き取る釣法では、当たりを逃してしまうことが減り、釣果を向上することが可能となる。また、高比重材として肉厚の薄い管状体を穂先竿杆10の先端領域の内周面に被着しているため、仕掛けの投擲時に穂先竿杆が暴れることが防止でき、キャスティング性能に影響を与えることもない。さらに、元竿を持った状態で魚が当たった際においても、穂先竿杆が長く振動しているため、風が強い等の状況下、或いは小さい当たりであっても、魚の当たりを把握し易くなる。

0031

図5は、上述した穂先竿杆10の第1の変形例の要部を製造用のマンドレル50と共に示している。図示のように、この第1の変形例では、穂先竿杆10の内周面に、穂先竿杆10の内周面に配設される管状体(高比重材)20の後端20bに当て付いてこの管状体20の軸方向の移動を規制する移動規制部70が設けられる。

0032

図4(a)及び図4(b)を参照して説明したように、前記穂先竿杆10は、マンドレル50の先端側の小径部51に金属製の管状体20(高比重材20)を嵌入した状態でプリプレグシート15をマンドレル50に対して巻回して加熱・脱芯することにより形成されるが、前記移動規制部70は、このようなマンドレル50の形状に工夫を施すことにより、前述した製造工程によって簡単に形成することが可能である。

0033

具体的には、マンドレル50の外周面に、前記小径部51へ移行する際、先端側に向けて次第に縮径する移行部60が形成されており、移行部60の表面はテーパ状に形成されたテーパ面50aとなっている。このため、マンドレル50の小径部51に管状体20を嵌入すると、管状体20は、テーパ面50aの立ち上がり部50bに当て付いて位置決めされ、断面が略直角三角形状になった隙間60Aが規定される。したがって、前述したように、プリプレグシート15を巻回した状態でマンドレル50を加熱する工程時では、プリプレグシート15の合成樹脂がテーパ状の移行部60の領域(隙間60A)に流れ込み、この流れ込んだ合成樹脂が硬化することで、管状体20の後端20bに当て付いてこの管状体20の軸方向の移動を規制する移動規制部70が穂先竿杆10の内周面に形成されるようになる。

0034

このような移動規制部70を設けると、管状体20がプリプレグシート15から剥離しようしても、管状体20は移動規制部70によって軸方向の移動が規制された状態にあるため剥離し難くなるとともに、剥離が生じても穂先竿杆10から脱落することを防止できる。すなわち、穂先竿杆の先端に嵌入、固定されるトップガイド9(図2参照)、及び、移動規制部70によって、管状体20は軸方向の移動が規制されているため、たとえ剥離が生じても、管状体20が外れることが防止される。また、移動規制部70は、管状体20とプリプレグシート15との間の界面(接触面)をシールするため、管状体20とプリプレグシート15との間に水等が浸入することも防止でき、その浸入に伴うプリプレグシート15からの管状体20の剥離も効果的に防止することができる。

0035

図6は、前述した穂先竿杆10の第2の変形例の要部を製造用のマンドレル50と共に示している。図示のように、この第2の変形例では、図5に示した移動規制部70に、管状体20の後端部を内側に受け入れ環状凹部80が一体形成されている。このような環状凹部80は、図5と同様に、マンドレル50の外周面に同様なテーパ面50aを設けることに加えて、マンドレル50の小径部51の外径D1を、嵌入される管状体20の内径D2よりも僅かに小さく形成しておけば良い。

0036

図6は、デフォルメして示しているが、管状体20の内径D2が小径部51の外径D1よりも僅かに大きいため、管状体20の嵌入時に、管状体20の内表面と小径部51の外表面との間に僅かな隙間Gが生じており、かつ管状体20を小径部51に嵌入する際に、その端縁をテーパ50aに当て付けずに僅かな隙間(環状隙間)G1が生じるようにしてプリプレグシート15を巻回する。そして、この状態でマンドレル50を加熱すると、プリプレグシート15の合成樹脂がテーパ状の移行部60の領域に流れ込み、更に、その一部は、隙間G1を通って前記隙間Gに流れ込み、この流れ込んだ合成樹脂が硬化することで、管状体20の後端部を内側に受け入れる環状凹部80を一体形成することが可能である。

0037

すなわち、管状体20の後端部を内側に受け入れるとともに、管状体20の後端20bに当て付いて管状体20の軸方向の移動を規制する環状凹部80が穂先竿杆10の内周面に形成されることで、移動規制部70を強固にして、管状体20の軸方向移動を確実に規制することが可能となる。

0038

図7は、前述した穂先竿杆10の第3の変形例の要部を製造用のマンドレル50と共に示している。図示のように、この第3の変形例は、図5に示される第1の変形例を更に変形させたものであり、図5に示した構成と同様に、マンドレル50の外周面にテーパ面50aを設けることに加えて、管状体20の後端20bを先細りのテーパ面20cとして形成している。すなわち、管状体20を嵌入すると、テーパ面20cの立ち上がり部20dと、テーパ面50aの立ち上がり部50bが当て付いて、断面が略三角形状になった隙間60A´が規定される。したがって、前述したように、プリプレグシート15を巻回した状態でマンドレル50を加熱する工程時では、プリプレグシート15の合成樹脂がテーパ面20c,50a間の前記隙間60A´に流れ込み、この流れ込んだ合成樹脂が硬化することで、断面三角形状の移動規制部70Aが形成される。このような形状の移動規制部70Aは、管状体20をテーパ面20cで面受けするため応力集中を防止することができ、プリプレグシートの内面からより剥離し難くなる。

0039

以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されることは無く、種々変形することが可能である。

0040

上記した実施形態では、穂先竿杆を成形すると同時に管状の高比重材20を一体的に配設したが、高比重材については穂先竿杆10を成形した後に配設することも可能である。例えば、穂先竿杆10の先端領域の空洞に合致するように先細りする円柱状の高比重材20Aを別途作成し、その表面に接着剤を塗布して成形された穂先竿杆10の後端開口から挿入し先端領域の内周面に接着しても良い(図8参照)。このような構成では、穂先竿杆の先端が重くなり過ぎないように、比重が高い材料であれば軸方向の長さL1を短くし、比重が低い材料であれば、軸方向の長さL1を長くする等の調整をしても良い。

0041

また、高比重材については、穂先竿杆10の中間位置よりも先側に配設されているのが好ましく、上記した実施形態のように、高比重材20,20Aの先端縁20aを穂先竿杆10の先端縁10aと一致させなくても良い。さらに、高比重材については、穂先竿杆10の外周面に被着する構成であっても良い。
また、本発明に係る投竿は、仕掛けを遠投するものに限らず、仕掛けを投擲して釣糸にテンションを与えて魚の当たりを待つ各種の釣竿に適用される。

0042

1 投竿
3元竿杆
5中竿杆
8A〜8F釣糸ガイド
10穂先竿杆
20,20A高比重材
15プリプレグシート
50マンドレル
70,70A移動規制部
80環状凹部80

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  • 株式会社シマノの「 釣竿」が 公開されました。( 2020/04/09)

    【課題】リアグリップ部が一体的に形成された竿体を用いることによる軽量、高感度という特徴を維持しつつ、持ち重り感や振り重り感を軽減させる。【解決手段】中空状のメイン竿体1と、メイン竿体1の後側に位置し、... 詳細

  • グローブライド株式会社の「 釣竿」が 公開されました。( 2020/04/02)

    【課題】元竿杆に固定されるグリップとリールシートとの間にリング部材を装着した釣竿において、リールシート、リング部材及びグリップとの間で、段差や隙間が生じ難くした釣竿を提供する。【解決手段】元竿杆に圧入... 詳細

  • グローブライド株式会社の「 穂先に釣糸結索部材が設けられた釣竿」が 公開されました。( 2020/04/02)

    【課題】釣糸結索部材を穂先竿に強固に固定可能な釣竿を提供する。【解決手段】釣竿1は、中心軸Xに沿った軸方向に延びる穂先竿20と、穂先竿20の前端に設けられた釣糸結索部材10と、釣糸結索部材10を穂先竿... 詳細

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