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技術 ジブチルリン酸計測方法及びジブチルリン酸計測装置

出願人 三菱重工業株式会社
発明者 中村真司林原浩文宮崎孝志方正範
出願日 2014年3月27日 (6年7ヶ月経過) 出願番号 2014-066848
公開日 2015年11月2日 (5年0ヶ月経過) 公開番号 2015-190802
状態 特許登録済
技術分野 クロマトグラフィによる材料の調査、分析 燃料及び物質の取扱い並びに実験設備
主要キーワード 機械的処理装置 液体貯留タンク 三方制御弁 清澄装置 硝酸ウラン 流通ライン トリブチルリン酸 ウラン溶液
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重要な関連分野

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図面 (7)

課題

溶液中に含まれるジブチルリン酸を高い精度で計測することができるジブチルリン酸計測方法及びジブチルリン酸計測装置を提供する。

解決手段

検査対象液体中のジブチルリン酸を計測するジブチルリン酸計測方法であって、検査対象の液体を分析し、妨害物質の有無を検出するステップS12、S14と、妨害物質を含有していない場合、第1試薬イオンペア試薬に用いて液体クロマトグラフィーで分析を実行してジブチルリン酸を計測するステップS16、妨害物質を含有している場合、第2試薬をイオンペア試薬に用いて液体クロマトグラフィーで分析を実行し、ジブチルリン酸を計測するステップS18と、を有する。

概要

背景

原子力発電発電に使用された使用済みの核燃料は、再処理を行うことで再利用することができる。軽水炉LWR:Light Water Reactor)で使用された使用済核燃料(以下、LWR使用済核燃料という)を再処理する場合は、LWR用の再処理施設で行われる。一方で、高速増殖炉(FBR:Fast Breeder Reactor)で使用された使用済核燃料(以下、FBR使用済核燃料という)を再処理する場合は、FBR用の再処理施設で行われる。

このような再処理施設では、使用済燃料再処理の際に溶媒抽出プロセスを行うものがある。この使用済燃料再処理の際の溶媒抽出プロセス等で使用される溶媒としては、トリブチルリン酸(TBP:Tributyl Phosphate)が用いられている。この溶媒を用いて、放射性物質、例えばウラン(U)や、プルトニウム(Pu)などを抽出した後のアルカリ性廃液アルカリ濃縮廃液)は、高レベル廃棄ガラス固化処理工程で、貯蔵タンクに一時的に貯蔵される。

また、トリブチルリン酸を用いて処理を行う場合、劣化生成物としてジブチルリン酸が生成されてしまう。このように、処理の状態を監視したり、廃液の状態を検出したりするために廃液中のジブチルリン酸を計測することがある。また、再処理施設で排出される廃液以外の溶液でもジブチルリン酸の計測を行う場合がある。これに対して、特許文献1には、ガスクロマトグラフィー法を用いて、ジブチルリン酸を計測している。

概要

溶液中に含まれるジブチルリン酸を高い精度で計測することができるジブチルリン酸計測方法及びジブチルリン酸計測装置を提供する。検査対象液体中のジブチルリン酸を計測するジブチルリン酸計測方法であって、検査対象の液体を分析し、妨害物質の有無を検出するステップS12、S14と、妨害物質を含有していない場合、第1試薬イオンペア試薬に用いて液体クロマトグラフィーで分析を実行してジブチルリン酸を計測するステップS16、妨害物質を含有している場合、第2試薬をイオンペア試薬に用いて液体クロマトグラフィーで分析を実行し、ジブチルリン酸を計測するステップS18と、を有する。

目的

本発明は、溶液中に含まれるジブチルリン酸を高い精度計測することができるジブチルリン酸計測方法及びジブチルリン酸計測装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

検査対象液体中のジブチルリン酸計測するジブチルリン酸計測方法であって、前記検査対象の液体を分析し、妨害物質の有無を検出するステップと、前記妨害物質を含有していない場合、第1試薬イオンペア試薬に用いて液体クロマトグラフィーで分析を実行してジブチルリン酸を計測し、前記妨害物質を含有している場合、第2試薬をイオンペア試薬に用いて液体クロマトグラフィーで分析を実行し、ジブチルリン酸を計測するステップと、を有することを特徴とするジブチルリン酸計測方法。

請求項2

前記妨害物質は、モリブデンであることを特徴とする請求項1に記載のジブチルリン酸計測方法。

請求項3

前記第1試薬は、テトラヘキシルアンモニウムであり、前記第2試薬は、テトラブチルアンモニウムであることを特徴とする請求項2に記載のジブチルリン酸計測方法。

請求項4

前記検査対象の液体は、使用済核燃料再処理時に排出される液体であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のジブチルリン酸計測方法。

請求項5

検査対象の液体中のジブチルリン酸を計測するジブチルリン酸計測装置であって、前記検査対象の液体を分析し、妨害物質の有無を検出する妨害物質検出部と、第1試薬をイオンペア試薬に用いて液体クロマトグラフィーで分析を実行してジブチルリン酸を計測する第1計測ユニットと、第2試薬をイオンペア試薬に用いて液体クロマトグラフィーで分析を実行し、ジブチルリン酸を計測する第2計測ユニットと、前記妨害物質を含有していない場合、前記第1計測ユニットで計測を実行させ、前記妨害物質を含有している場合、前記第2計測ユニットで計測を実行させる制御装置と、を有することを特徴とするジブチルリン酸計測装置。

技術分野

0001

本発明は、溶液中に含まれるジブチルリン酸計測するジブチルリン酸計測方法及びジブチルリン酸計測装置に関するものである。

背景技術

0002

原子力発電発電に使用された使用済みの核燃料は、再処理を行うことで再利用することができる。軽水炉LWR:Light Water Reactor)で使用された使用済核燃料(以下、LWR使用済核燃料という)を再処理する場合は、LWR用の再処理施設で行われる。一方で、高速増殖炉(FBR:Fast Breeder Reactor)で使用された使用済核燃料(以下、FBR使用済核燃料という)を再処理する場合は、FBR用の再処理施設で行われる。

0003

このような再処理施設では、使用済燃料再処理の際に溶媒抽出プロセスを行うものがある。この使用済燃料再処理の際の溶媒抽出プロセス等で使用される溶媒としては、トリブチルリン酸(TBP:Tributyl Phosphate)が用いられている。この溶媒を用いて、放射性物質、例えばウラン(U)や、プルトニウム(Pu)などを抽出した後のアルカリ性廃液アルカリ濃縮廃液)は、高レベル廃棄ガラス固化処理工程で、貯蔵タンクに一時的に貯蔵される。

0004

また、トリブチルリン酸を用いて処理を行う場合、劣化生成物としてジブチルリン酸が生成されてしまう。このように、処理の状態を監視したり、廃液の状態を検出したりするために廃液中のジブチルリン酸を計測することがある。また、再処理施設で排出される廃液以外の溶液でもジブチルリン酸の計測を行う場合がある。これに対して、特許文献1には、ガスクロマトグラフィー法を用いて、ジブチルリン酸を計測している。

先行技術

0005

特開平7−146284号公報

発明が解決しようとする課題

0006

アルカリ性廃液をガスクロマトグラフィーで計測すると、試料導入部の汚染等により、分析精度の低下や、装置メンテナンス頻度の増加が生ずるため、別の分析方法としては液体状態で行うクロマトグラフィーもある。ここで、クロマトグラフィーでジブチルリン酸を計測する場合、廃液に含まれる共存物質の影響を受け、計測結果にノイズが重なり、成分の分析の精度が低下する場合がある。

0007

そこで、本発明は、溶液中に含まれるジブチルリン酸を高い精度計測することができるジブチルリン酸計測方法及びジブチルリン酸計測装置を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、検査対象液体中のジブチルリン酸を計測するジブチルリン酸計測方法であって、前記検査対象の液体を分析し、妨害物質の有無を検出するステップと、前記妨害物質を含有していない場合、第1試薬イオンペア試薬に用いて液体クロマトグラフィーで分析を実行してジブチルリン酸を計測し、前記妨害物質を含有している場合、第2試薬をイオンペア試薬に用いて液体クロマトグラフィーで分析を実行し、ジブチルリン酸を計測するステップと、を有することを特徴とする。

0009

この構成によれば、妨害物質の有無に応じて、イオンペア試薬を切り換えることで、妨害物質の有無によらず、高い精度でジブチルリン酸を計測することができる。

0010

また、前記妨害物質は、モリブデンであることが好ましい。

0011

前記第1試薬は、テトラヘキシルアンモニウムであり、前記第2試薬は、テトラブチルアンモニウムであることが好ましい。

0012

また、前記検査対象の液体は、使用済核燃料の再処理時に排出される液体であることが好ましい。

0013

本発明は、検査対象の液体中のジブチルリン酸を計測するジブチルリン酸計測装置であって、前記検査対象の液体を分析し、前記妨害物質の有無を検出する妨害物質検出部と、第1試薬をイオンペア試薬に用いて液体クロマトグラフィーで分析を実行してジブチルリン酸を計測する第1計測ユニットと、第2試薬をイオンペア試薬に用いて液体クロマトグラフィーで分析を実行し、ジブチルリン酸を計測する第2計測ユニットと、前記妨害物質を含有していない場合、前記第1計測ユニットで計測を実行させ、前記妨害物質を含有している場合、前記第2計測ユニットで計測を実行させる制御装置と、を有することを特徴とする。

0014

この構成によれば、妨害物質の有無に応じて、イオンペア試薬を切り換えることで、妨害物質の有無によらず、高い精度でジブチルリン酸を計測することができる。

発明の効果

0015

本発明によれば、溶液中に含まれるジブチルリン酸を高い精度計測することができる。

図面の簡単な説明

0016

図1は、実施例1に係る使用済核燃料の再処理施設の概略構成図である。
図2は、使用済核燃料の再処理方法に関するフローチャートである。
図3は、計測装置の概略構成を示す模式図である。
図4は、計測装置の処理動作の一例を示すフローチャートである。
図5は、計測装置の比較例の計測結果の一例を示すグラフである。
図6は、計測装置の計測結果の一例を示すグラフである。

実施例

0017

以下、添付した図面を参照して、本発明について説明する。なお、以下の実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。

0018

まず、図1及び図2を用いて、本実施例の計測装置で計測する対象の一つとなる液体(廃液)が発生する使用済核燃料の再処理施設及び再処理方法について説明する。なお、本実施例の計測装置は、ジブチルリン酸が混入している液体を好適に計測できるものであり、液体を生成する施設、装置は、再処理施設に限定されない。つまり、計測装置は、再処理施設で生じる廃液以外の液体のジブチルリン酸の計測も行うことができる。

0019

本実施例に係る使用済核燃料の再処理施設は、複数種の異なる使用済核燃料に含まれるウラン(U)およびプルトニウム(Pu)等の核燃料物質を抽出して再処理することにより、新たな核燃料としてのU製品やU/Pu製品を生成するものである。

0020

図1は、実施例1に係る使用済核燃料の再処理施設の概略構成図である。再処理施設1は、複数種の異なる使用済核燃料を再処理可能な単一の施設となっている。複数種の異なる使用済核燃料としては、ウラン燃料沸騰水型原子炉BWR:Boiling Water Reactor)で使用したBWR使用済核燃料、ウラン燃料を加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)で使用したPWR使用済核燃料、MOX燃料を沸騰水型原子炉で使用したB−MOX使用済核燃料、MOX燃料を加圧水型原子炉で使用したP−MOX使用済核燃料、ウラン燃料またはMOX燃料を高速増殖炉で使用したFBR使用済核燃料等がある。

0021

複数種の使用済核燃料は、使用済核燃料に含まれる核燃料物質の核分裂性放射性同位体フィッサイル率や、核燃料物質の富化度が異なっている。ここで、核燃料物質としては、ウランおよびプルトニウム等であり、核分裂性の放射性同位体としては、ウラン233、ウラン235、プルトニウム239、プルトニウム241およびアメリシウム241等である。以下の説明では、核燃料物質として、プルトニウムに適用した場合について説明する。

0022

使用済核燃料は、使用済核燃料中のプルトニウムのフィッサイル率(Puフィッサイル率)や、核燃料中のプルトニウムの富化度(Pu富化度)が異なっている。Puフィッサイル率とは、プルトニウムの全量に対する核分裂性の放射性同位体の割合を表す指標である。プルトニウムの核分裂性の放射性同位体としては、プルトニウム239(239Pu)およびプルトニウム241(241Pu)である。このため、Puフィッサイル率は、「(239P+241Pu)/Pu」で求められる。また、Pu富化度とは、ウランおよびプルトニウムの全量に対するプルトニウムの含有量の割合を表す指標である。このため、Pu富化度は、「Pu/(U+Pu)」で求められる。なお、Puフィッサイル率とPu富化度とを掛け合わせた指標がPuフィッサイル富化度であり、Puフィッサイル富化度は、「(239P+241Pu)/(U+Pu)」で求められる。

0023

ここで、再処理によって生成される新たな核燃料を用いて製造される装荷用燃料(例えば、MOX燃料)は、原子力発電施設側からの要求によって、MOX燃料のPuフィッサイル率を、目標Puフィッサイル率とする必要があり、また、MOX燃料のPu富化度を、目標Pu富化度とする必要がある。換言すれば、MOX燃料のPuフィッサイル富化度を、目標Puフィッサイル富化度とする必要がある。

0024

一方で、複数種の使用済核燃料は、Puフィッサイル率が異なっており、特に、B−MOX使用済核燃料は、Puフィッサイル率の最も低い使用済核燃料となっている。このため、例えば、B−MOX使用済核燃料を再処理して得られる新たな核燃料を用いて製造されるMOX燃料は、目標Puフィッサイル率とすると、Pu富化度が上限富化度を超え、再処理することが困難である。このため、実施例1の再処理施設1は、以下のような構成となっている。以下、図1を参照して、上記した複数種の使用済核燃料を再処理する再処理施設1について説明する。

0025

図1に示すように、再処理施設1は、機械的処理装置(例えば、せん断装置)5と、溶解装置6と、清澄装置7と、計量装置8と、分離装置9と、精製装置10と、富化度調整装置11と、脱硝装置12と、燃料製造装置13と、を備えている。

0026

機械的処理装置5に供給される使用済核燃料は、その成分が予め推定されている。推定される使用済核燃料の成分は、使用前の成分および使用中における燃焼度等のデータに基づいて算出可能となっている。

0027

機械的処理装置5は、使用済みの燃料集合体に内包する使用済核燃料を、機械的処理によって暴露させている。このとき、機械的処理装置5により使用済核燃料を機械的処理すると廃ガスが発生するため、機械的処理装置5は、発生した廃ガスを図示しない廃ガス処理装置へ向けて送り出している。そして、機械的処理装置5は、機械的処理後の使用済核燃料を溶解装置6へ向けて供給する。

0028

溶解装置6は、硝酸貯留した溶解槽に、機械的処理後の使用済核燃料を投入することで、使用済核燃料を溶解させる。硝酸に溶解した使用済核燃料は燃料溶解液となり、溶解装置6は、燃料溶解液を清澄装置7へ供給する。

0029

清澄装置7は、例えば、遠心分離機で構成されている。清澄装置7は、硝酸に溶解しない燃料溶解液に含まれる不溶解残渣を取り除き、不溶解残渣を除去した燃料溶解液を計量装置8へ供給する。取り除かれた不溶解残渣は、図示しない廃棄物貯蔵槽へ供給される。

0030

計量装置8は、燃料溶解液中の成分を計量するために燃料溶解液を受け入れている。燃料溶解液中の成分としては、例えば、硝酸濃度、ウランの量、ウラン中における同位体の割合、プルトニウムの量、プルトニウム中における同位体の割合等がある。そして、燃料溶解液中の成分から、実測値となるU富化度、Uフィッサイル率、Uフィッサイル富化度、Pu富化度、Puフィッサイル率、Puフィッサイル富化度等の指標を導出する。計量装置8は、計量後の燃料溶解液を分離装置9へ供給する。

0031

分離装置9は、燃料溶解液から、溶液として、ウラン溶液およびウラン/プルトニウム溶液を分離している。具体的に、分離装置9は、燃料溶解液に抽出溶媒を投入して、ウランおよびプルトニウムを含む抽出溶媒であるウラン/プルトニウム装荷溶媒を生成する。続いて、分離装置9は、ウラン/プルトニウム装荷溶媒にPu逆抽出溶媒を投入して、ウランおよびプルトニウムを含む溶液であるウラン/プルトニウム溶液(以下、U/Pu溶液という)を抽出する。この後、分離装置9は、プルトニウム抽出後のウラン/プルトニウム装荷溶媒であるウラン装荷溶媒にU逆抽出溶媒を投入して、ウランを含む溶液であるウラン溶液(以下、U溶液という)を抽出する。

0032

精製装置10は、U溶液およびU/Pu溶液を、硝酸ウラン溶液(以下、硝酸U溶液という)および硝酸ウラン/プルトニウム溶液(以下、硝酸U/Pu溶液という)に精製する。精製装置10は、精製した硝酸U溶液および硝酸U/Pu溶液を、富化度調整装置11へ向けて供給する。

0033

富化度調整装置11は、精製した硝酸U溶液および硝酸U/Pu溶液を加熱して濃縮した後の溶液を混合してPu富化度を調整する。具体的に、富化度調整装置11は、濃縮後の硝酸U/Pu溶液に、硝酸U溶液を混合させて、硝酸U/Pu溶液のPu富化度を調整する。富化度調整装置11は、硝酸U溶液および富化度調整後の硝酸U/Pu溶液を脱硝装置12へ向けて供給する。

0034

脱硝装置12は、硝酸U溶液および富化度調整後の硝酸U/Pu溶液を脱硝して、ウラン酸化物およびウラン/プルトニウム酸化物とする。そして、得られたウラン酸化物およびウラン/プルトニウム酸化物は、燃料製造装置13へ送られる。

0035

燃料製造装置13は、ウラン酸化物(U製品)およびウラン/プルトニウム酸化物(U/Pu製品)を貯蔵すると共に、貯蔵したウラン酸化物およびウラン/プルトニウム酸化物を適宜混合して、装荷用燃料を製造している。

0036

続いて、図2を参照して、上記のように構成された使用済核燃料の再処理施設において行われる使用済核燃料の再処理方法に関する一連のフローについて説明する。図2は、使用済核燃料の再処理方法に関するフローチャートである。

0037

予め成分が推定された使用済核燃料を内包する燃料集合体が、機械的処理装置5に供給されると、機械的処理装置5は、供給された燃料集合体に内包する使用済核燃料を、機械的処理によって暴露させる機械的処理工程S1を実行し、機械的処理後の使用済核燃料を溶解装置6へ向けて供給する。使用済核燃料が溶解装置6に供給されると、溶解装置6は、硝酸を用いて、供給された使用済核燃料を溶解する溶解工程S2を実行し、溶解後の使用済核燃料を燃料溶解液として清澄装置7へ向けて供給する。燃料溶解液が清澄装置7へ供給されると、清澄装置7は、燃料溶解液中に含まれる不溶解残渣を取り除く清澄工程S3を実行し、清澄後の燃料溶解液を計量装置8へ供給する。

0038

燃料溶解液が計量装置8へ供給されると、計量装置8は、燃料溶解液を計量槽に流入させ、計量槽に溜まった燃料溶解液の成分が計量される計量工程S4を実行する。これにより、計量前に推定された燃料溶解液の成分は、計量後の燃料溶解液の成分との誤差修正される。計量後の燃料溶解液は、バッファ槽に供給される。この後、再処理する使用済核燃料の種類分だけ、S1からS4まで工程を繰り返し行う。これにより、複数のバッファ槽には、異なる種類の燃料溶解液が溜められる。

0039

異なる種類の燃料溶解液が溜められたら、混合工程S5を実行し、異なる種類の燃料溶解液を混合し、分離装置9へ送る。燃料溶解液が分離装置9へ供給されると、分離装置9は、燃料溶解液中のウランおよびプルトニウムを、U/Pu溶液およびU溶液として抽出する分離工程S6を実行する。U/Pu溶液およびU溶液を抽出すると、分離装置9は、U/Pu溶液およびU溶液を精製装置10へ向けて供給する。

0040

U/Pu溶液およびU溶液が精製装置10へ供給されると、精製装置10は、U溶液およびU/Pu溶液を、硝酸U溶液および硝酸U/Pu溶液に精製する精製工程S7を実行する。この後、精製装置10は、精製した硝酸U溶液および硝酸U/Pu溶液を富化度調整装置11へ向けて供給する。硝酸U溶液および硝酸U/Pu溶液が富化度調整装置11へ供給されると、富化度調整装置11は、硝酸U溶液および硝酸U/Pu溶液を加熱して濃縮した後の溶液を混合してPu富化度を調整する富化度調整工程S8を実行する。この後、富化度調整装置11は、硝酸U溶液および富化度調整後の硝酸U/Pu溶液を脱硝装置12へ向けて供給する。

0041

硝酸U溶液および富化度調整後の硝酸U/Pu溶液が脱硝装置12へ供給されると、脱硝装置12は、硝酸U溶液および硝酸U/Pu溶液を脱硝して、ウラン酸化物およびウラン/プルトニウム酸化物を生成する脱硝工程S9を実行する。この後、脱硝装置12は、ウラン酸化物およびウラン/プルトニウム酸化物を燃料製造装置13へ向けて供給する。ウラン酸化物およびウラン/プルトニウム酸化物が燃料製造装置13へ供給されると、燃料製造装置13は、ウラン酸化物およびウラン/プルトニウム酸化物を貯蔵容器に一旦貯蔵し、貯蔵したウラン酸化物およびウラン/プルトニウム酸化物を適宜混合した後、装荷用燃料を製造する燃料製造工程S10を実行する。

0042

次に、図1に示すような再処理施設1での処理時に発生する、例えば清澄装置7での処理時に生じる廃液のジブチルリン酸を計測する計測装置(ジブチルリン酸計測装置)について説明する。図3は、計測装置の概略構成を示す模式図である。

0043

図3に示す計測装置100は、検査対象の液体(検査対象液体)を供給する検査対象液体供給部102と、検査対象液体の計測を行う第1計測ユニット104と、検査対象液体の計測を行う第2計測ユニット106と、検査を行った検査対象液体を回収する液体回収部108と、検査対象液体供給部102から第1計測ユニット104に液体を供給するか、検査対象液体供給部102から第2計測ユニット106に液体を供給するかを切り換える三方制御弁109と、各部の動作を制御する制御装置110と、検査対象液体のモリブデンを検出するモリブデン検出部112と、を有する。

0044

検査対象液体供給部102は、液体貯留タンク120と、液体供給ライン122と、を有する。液体貯留タンク120は、検査対象液体を貯留している。液体貯留タンク120は、種々の大きさとすることができ、計測用サンプルを貯留したタンクとしてもよいし、再処理施設の廃液が貯留されたタンクとしてもよい。液体供給ライン122は、液体貯留タンク120と三方制御弁109とを接続する。検査対象液体供給部102は、液体貯留タンク120に貯留された検査対象液体を三方制御弁109に供給する。検査対象液体供給部102は、三方制御弁109に向けて検査対象液体を供給できればよく、構成はこれに限定されない。例えば、液体供給ライン122を設けず、液体貯留タンク120が三方制御弁109と直接接続されていてもよい。また、検査対象液体供給部102は、三方制御弁109に対して着脱可能とすることが好ましい。これにより、検査対象液体が切り替わるごとに、三方制御弁109に検査対象液体を供給する検査対象液体供給部102を切り換えることができる。

0045

第1計測ユニット104は、第1試薬をイオンペア試薬として用い、第1試薬とジブチルリン酸とを反応させたのち、高速液体クロマトグラフィーHPLC、High Performance Liquid Chromatography)で検査対象液体中のジブチルリン酸を計測する。第1計測ユニット104は、第1流通ライン130と、送液ポンプ132と、第1試薬タンク134と、注入制御バルブ136と、分離カラム138と、検出器139と、を有する。第1試薬は、テトラヘキシルアンモニウム(THA、(C6H13)4N+)を用いる。

0046

第1流通ライン130は、三方制御弁109と接続されている、第1流通ライン130は、三方制御弁109から供給される検査対象液流通させる。第1流通ライン130は、三方弁109側から送液ポンプ132、注入制御バルブ136と、分離カラム138と、検出器139の順で配置されている。送液ポンプ132は、第1流通ライン130の検査対象液体を所定の方向に流す。第1試薬タンク134は、第1試薬を貯留するタンクであり、注入制御バルブ136と接続されている。注入制御バルブ136は、第1試薬タンク134から供給される第1試薬を第1流通ラインに注入するかを切り換える弁である。分離カラム138は、高速液体クロマトグラフィーのカラムであり、第1流通ライン130に流入し第1試薬が注入された検査対象液体が通過する。分離カラム138は、通過する検査対象液体に含まれる成分(分子量等)ごとに保持能力が異なるため、排出される検査対象液体は、成分ごとに分離される。検出器139は、分離カラム138を通過した検査対象液体を検出し、高速液体クロマトグラフィーに基づいて成分を検出する。

0047

第2計測ユニット106は、第2試薬をイオンペア試薬として用い、第1試薬とジブチルリン酸とを反応させたのち、高速液体クロマトグラフィーで検査対象液体中のジブチルリン酸を計測する。第2計測ユニット106は、第2流通ライン140と、送液ポンプ142と、第2試薬タンク144と、注入制御バルブ146と、分離カラム148と、検出器149と、を有する。第2試薬は、テトラブチルアンモニウム(TBA、(C4H9)4N+)を用いる。第2計測ユニット106は、イオンペア試薬以外は第1計測ユニット104と同様の構成であるので、各部の説明を省略する。

0048

液体回収部108は、第1流通ライン130、第2流通ライン140と接続され、第1流通ライン130、第2流通ライン140を通過した検査対象液体(検査が終了した液体)が排出される。

0049

三方制御弁109は、液体供給ライン122と第1流通ライン130と第2流通ライン140とに接続されている。三方制御弁109は、3つのラインの接続を切り換える。三方制御弁109は、ラインの接続を切り換えることで、検査対象液体供給部102から第1計測ユニット104に液体を供給するか、検査対象液体供給部102から第2計測ユニット106に液体を供給するかを切り換える。

0050

制御装置110は、演算処理を行い、計測装置100の各部、例えば、三方制御弁109、送液ポンプ132、142、注入制御バルブ136、146、検出部139、149を制御する。制御装置110は、モリブデン検出部112の計測結果に基づいて処理を実行する。

0051

モリブデン検出部112は、検査対象液体に含まれるモリブデンを計測する。本実施例のモリブデン検出部112は、液体貯留タンク120に貯留されている液体に含まれるモリブデンを計測する。モリブデン検出部112は、モリブデンの有無のみを検出してもよいし、モリブデンの濃度を検出してもよい。

0052

次に、図4から図6を用いて計測装置100で実行される処理動作について説明する。図4は、計測装置の処理動作の一例を示すフローチャートである。図5は、計測装置の比較例の計測結果の一例を示すグラフである。図6は、計測装置の計測結果の一例を示すグラフである。図4に示す処理は、制御装置110が各部の動作を制御することで実行することができる。処理動作は、作業員が行ってもよい。以下、制御装置110で実行する処理として説明する。

0053

制御装置110は、検査対象の液体(検査対象液体)を分析する(ステップS12)。具体的には、モリブデン検出部112を用いて、妨害物質であるモリブデンの有無を検出する。制御装置110は、検査対象液体を分析したら、モリブデンを含有しているかを判定する(ステップS14)。なお、制御装置110は、モリブデンが少しでも検出された場合モリブデンがあると判定する設定としてもモリブデンが閾値を超えた場合モリブデンがあると判定する設置としてもよい。制御装置110は、モリブデンを有していない(ステップS14でNo)と判定した場合、第1試薬を用いて分析を実行する(ステップS16)。具体的には、三方制御弁109で液体供給ライン122と第1流通ライン130とを繋げ、第1計測ユニット104で検査対象液体中に第1試薬を投入し、高速ガスクロマトグラフィーで検出を行う。制御装置110は、検出結果に基づいて、第1試薬とイオンペアとなっているジブチルリン酸のピークを検出し、ピークからジブチルリン酸の濃度等を計測する。なお、高速ガスクロマトグラフィーでの検出結果に基づいたジブチルリン酸の濃度等の計測は、別の機器での演算等で実行してもよい。

0054

制御装置110は、モリブデンを有している(ステップS14でYes)と判定した場合、第2試薬を用いて分析を実行する(ステップS18)。具体的には、三方制御弁109で液体供給ライン122と第2流通ライン140とを繋げ、第2計測ユニット106で検査対象液体中に第2試薬を投入し、高速ガスクロマトグラフィーで検出を行う。制御装置110は、検出結果に基づいて、第2試薬とイオンペアとなっているジブチルリン酸のピークを検出し、ピークからジブチルリン酸の濃度等を計測する。

0055

計測装置100は、このようにモリブデンの有無に応じて、使用する試薬を切り換えることで、精度の高い計測を行うことができる。具体的には、モリブデンがある場合は、第1試薬を用いて計測を行うと、図5に示すように、溶媒のピーク202に対して、ジブチルリン酸の検出ピーク204をずらすことができるが、ジブチルリン酸の検出ピーク204がモリブデンのピーク206と重なってしまう。これに対して、計測装置100は、モリブデンがある場合は、第2試薬を用いて計測を行うことで、図6に示すように、ジブチルリン酸の検出ピーク204aを溶媒のピーク202a、モリブデンのピーク206aに対してずらすことができ、ジブチルリン酸の検出ピーク204aを適切に検出することができる。

0056

このように、計測装置100は、妨害物質となるモリブデンの有無に応じて、使用するイオンペア試薬を切り換えることで、モリブデンがある液体が検査対象液体となった場合でも好適にジブチルリン酸を分析できる。また、計測装置100は、モリブデンがない場合は、第2試薬より検出感度が高い第1試薬を用いることで、高い精度でジブチルリン酸を分析することができる。

0057

上記実施例では、妨害物質をモリブデンとしたが、その他の物質を妨害物質としてもよい。ジブチルリン酸と検出のピークが重なる物質を妨害物質とし、妨害物質がある場合、使用するイオンペア試薬を切り換え、ジブチルリン酸の検出のピークをずらすことで同様の効果を得ることができる。

0058

また、第1試薬、第2試薬となるイオンペア試薬は、テトラブチルアンモニウム(TBA、(C4H9)4N+)とテトラヘキシルアンモニウム(THA、(C6H13)4N+)とに限定されない。例えば、テトラエチルアンモニウム(TEA、(C2H5)4N+)を用いてもよい。

0059

本実施例では、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて分析を行ったが、他の液体クロマトグラフィーも用いることができる。

0060

また、上記実施形態では、第1計測ユニット104と第2計測ユニット106とを別系統とし、試薬ごとに計測ユニットを設けることで、試薬に対応した適切な条件ですぐに計測を行うことができる。なお、計測装置100は、試薬のみを切り換え、分離カラムや検出器を共通のものを使用するようにしてもよい。

0061

また、本実施例では、第1試薬と第2試薬の2つの場合としたが、さらに多くの試薬をイオンペア試薬として用いてもよい。試薬の数を増やすことで、妨害物質の種類が増えた場合も検査対象液体に含有される妨害物質に特性に応じて、使用する試薬を切り換えることができ、計測精度を高くすることができる。

0062

1再処理施設
5機械的処理装置
6溶解装置
7清澄装置
8計量装置
9分離装置
10精製装置
11富化度調整装置
12脱硝装置
13燃料製造装置
100計測装置
102検査対象液体供給部
104 第1計測ユニット
106 第2計測ユニット
108液体回収部
109三方制御弁
110制御装置
112モリブデン検出部
120液体貯留タンク
122液体供給ライン
130 第1流通ライン
132、142 送液ポンプ
134 第1試薬タンク
136、146注入制御バルブ
138、148分離カラム
139、149検出器
140 第2流通ライン
144 第2試薬タンク

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