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課題

本発明の目的は、ジクロフェナク及び/又はその塩と乳酸及び/又はその塩が共存しても、ジクロフェナク及び/又はその塩が析出されず、優れた安定性を備えさせる製剤技術を提供することである。

解決手段

ジクロフェナク及び/又はその塩と0.1重量%以上の乳酸及び/又はその塩と共に、メントールを併用することによって、ジクロフェナク及び/又はその塩が析出せず、優れた安定性を備えさせ得る。

概要

背景

現代社会では、OA機器の普及による長時間の同じ姿勢過度ストレス運動不足等によって、肩こり筋肉痛関節痛等に悩む人が増えている。従来、このような、肩こり、筋肉や関節の痛み等に対しては、患部で発生している炎症を抑え、症状を改善するために、消炎鎮痛剤を塗布するという対処が行なわれている。

従来、消炎鎮痛剤として、ジクロフェナクフェルビナクデキサメタゾンインドメタシンイブプロフェン等の非ステロイド性消炎鎮痛薬が実用化されている。これらの非ステロイド性消炎鎮痛薬の中でも、ジクロフェナクは、シクロオキシゲナーゼに対する阻害活性が高く、優れた消炎鎮痛作用を発揮できることが知られている。ジクロフェナクは、経口又は直腸投与した場合、副作用として胃腸腎臓又は肝臓障害が生じる場合があり、特に胃腸については重篤な副作用を呈することもあることから、最近では外用剤としての適用が増えている。しかしながら、ジクロフェナクは、経皮吸収性が低く、経皮適用すると、本来有する消炎鎮痛作用を十分に発揮できないという欠点がある。

これまでに、ジクロフェナクの経皮吸収性を向上させたり、その薬効を向上させたりする製剤技術の検討が種々為されている。例えば、特許文献1には、ジクロフェナク又はその塩を含む外用組成物において、アルコールカルボン酸エステル及び/又はカルボン酸とを添加することにより、ジクロフェナク又はその塩の経皮吸収性が向上することが開示されている。また、特許文献2には、外用医薬組成物中で、ジクロフェナク又はその薬学的に許容される塩を0.5〜1.5重量%、清涼化剤を5〜15重量%の割合で含有させることにより、鎮痛効果が向上することが開示されている。

概要

本発明の目的は、ジクロフェナク及び/又はその塩と乳酸及び/又はその塩が共存しても、ジクロフェナク及び/又はその塩が析出されず、優れた安定性を備えさせる製剤技術を提供することである。ジクロフェナク及び/又はその塩と0.1重量%以上の乳酸及び/又はその塩と共に、メントールを併用することによって、ジクロフェナク及び/又はその塩が析出せず、優れた安定性を備えさせ得る。なし

目的

本発明の目的は、ジクロフェナク及び/又はその塩と乳酸及び/又はその塩が共存しても、ジクロフェナク及び/又はその塩の析出が抑制され、優れた安定性を備えさせる製剤技術を提供する

効果

実績

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請求項1

(A)ジクロフェナク及び/又はその薬学的に許容される塩、(B)0.1重量%以上の乳酸及び/又はその塩、並びに(C)メントールを含有することを特徴とする、外用医薬組成物

請求項2

更に、(D)水を含む、請求項1に記載の外用医薬組成物。

請求項3

更に、(E)低級アルコールを含む、請求項1又は2に記載の外用医薬組成物。

請求項4

前記(C)成分が1重量%以上含まれる、請求項1〜3のいずれかに記載の外用医薬組成物。

請求項5

前記(D)成分が、5〜50重量%含まれる、請求項1〜4のいずれかに記載の外用医薬組成物。

請求項6

前記(E)成分が、30〜90重量%含まれる、請求項1〜5のいずれかに記載の外用医薬組成物。

請求項7

液剤又はゲル剤である、請求項1〜6のいずれかに記載の外用医薬組成物。

請求項8

(A)ジクロフェナク及び/又はその薬学的に許容される塩、並びに(B)0.1重量%以上の乳酸及び/又はその塩を含む外用医薬組成物に、(C)メントールを配合することを特徴とする、ジクロフェナク及び/又はその薬学的に許容される塩の析出抑制方法

技術分野

0001

本発明は、ジクロフェナク及び/又はその塩と乳酸及び/又はその塩が共存しても、ジクロフェナク及び/又はその塩の析出が抑制され、優れた安定性を備える外用医薬組成物に関する。

背景技術

0002

現代社会では、OA機器の普及による長時間の同じ姿勢過度ストレス運動不足等によって、肩こり筋肉痛関節痛等に悩む人が増えている。従来、このような、肩こり、筋肉や関節の痛み等に対しては、患部で発生している炎症を抑え、症状を改善するために、消炎鎮痛剤を塗布するという対処が行なわれている。

0003

従来、消炎鎮痛剤として、ジクロフェナク、フェルビナクデキサメタゾンインドメタシンイブプロフェン等の非ステロイド性消炎鎮痛薬が実用化されている。これらの非ステロイド性消炎鎮痛薬の中でも、ジクロフェナクは、シクロオキシゲナーゼに対する阻害活性が高く、優れた消炎鎮痛作用を発揮できることが知られている。ジクロフェナクは、経口又は直腸投与した場合、副作用として胃腸腎臓又は肝臓障害が生じる場合があり、特に胃腸については重篤な副作用を呈することもあることから、最近では外用剤としての適用が増えている。しかしながら、ジクロフェナクは、経皮吸収性が低く、経皮適用すると、本来有する消炎鎮痛作用を十分に発揮できないという欠点がある。

0004

これまでに、ジクロフェナクの経皮吸収性を向上させたり、その薬効を向上させたりする製剤技術の検討が種々為されている。例えば、特許文献1には、ジクロフェナク又はその塩を含む外用組成物において、アルコールカルボン酸エステル及び/又はカルボン酸とを添加することにより、ジクロフェナク又はその塩の経皮吸収性が向上することが開示されている。また、特許文献2には、外用医薬組成物中で、ジクロフェナク又はその薬学的に許容される塩を0.5〜1.5重量%、清涼化剤を5〜15重量%の割合で含有させることにより、鎮痛効果が向上することが開示されている。

先行技術

0005

特開平10−182450号公報
特開2011−074032号公報

発明が解決しようとする課題

0006

肩こり、筋肉痛、関節痛等に悩む人の増加に伴って、より優れた消炎鎮痛作用を発揮できる外用剤への要望が高まっており、ジクロフェナク及び/又はその塩の経皮吸収性をより一層向上させる製剤技術の開発への期待は高くなっている。そこで、本発明者は、ジクロフェナク及び/又はその塩を含む外用医薬組成物において、ジクロフェナク及び/又はその塩の経皮吸収性を向上させる製剤技術を検討したところ、後述する試験例3に示すように、乳酸及び/又はその塩は、ジクロフェナク及び/又はその塩の経皮吸収性の向上に寄与することを見出した。但し、ジクロフェナク及び/又はその塩と0.1重量%以上の乳酸及び/又はその塩を単に共存させるだけでは、ジクロフェナク及び/又はその塩が析出し易くなり、製剤の安定性が損なわれるという新たな課題に直面した。このようなジクロフェナク及び/又はその塩の析出の抑制は、高含有量低級アルコールを配合した製剤処方や、多価アルコール又は極性油を配合した製剤処方が有効になり得るが、このような製剤処方では、使用感に悪影響を及ぼしたり、製剤設計上の制約が多くなったりするという欠点がある。

0007

そこで、本発明の目的は、ジクロフェナク及び/又はその塩と乳酸及び/又はその塩が共存しても、ジクロフェナク及び/又はその塩の析出が抑制され、優れた安定性を備えさせる製剤技術を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、ジクロフェナク及び/又はその塩と0.1重量%以上の乳酸及び/又はその塩と共に、メントールを併用することによって、ジクロフェナク及び/又はその塩が析出せず、優れた安定性を備えさせ得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。

0009

即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. (A)ジクロフェナク及び/又はその薬学的に許容される塩、(B)0.1重量%以上の乳酸及び/又はその塩、並びに(C)メントールを含有することを特徴とする、外用医薬組成物。
項2. 更に、(D)水を含む、項1に記載の外用医薬組成物。
項3. 更に、(E)低級アルコールを含む、項1又は2に記載の外用医薬組成物。
項4. 前記(C)成分が1重量%以上含まれる、項1〜3のいずれかに記載の外用医薬組成物。
項5. 前記(D)成分が、5〜50重量%含まれる、項1〜4のいずれかに記載の外用医薬組成物。
項6. 前記(E)成分が、30〜90重量%含まれる、項1〜5のいずれかに記載の外用医薬組成物。
項7.液剤又はゲル剤である、項1〜6のいずれかに記載の外用医薬組成物。
項8. (A)ジクロフェナク及び/又はその薬学的に許容される塩、並びに(B)0.1重量%以上の乳酸及び/又はその塩を含む外用医薬組成物に、(C)メントールを配合することを特徴とする、ジクロフェナク及び/又はその薬学的に許容される塩の析出抑制方法

発明の効果

0010

本発明の外用医薬組成物によれば、ジクロフェナク及び/又はその塩が、乳酸及び/又はその塩と共存していても、ジクロフェナク及び/又はその塩の析出を抑制して、良好な外観性状を呈し、優れた安定性を備えることができる。また、本発明の外用医薬組成物において、メントールを含有させることによってジクロフェナク及び/又はその塩の析出を抑制して安定化できるので、製剤化する上で、低級アルコール含有量の低減(例えば80重量%以下)、多価アルコールや極性油の未配合等が可能になっており、製剤設計上の制約が少なく、様々な製剤処方に適用することが可能になる。

0011

更に、本発明の外用医薬組成物は、ジクロフェナク及び/又はその塩の経皮吸収性が飛躍的に向上しているので、優れた消炎鎮痛作用を発揮でき、肩こり、筋肉痛、関節痛等を効果的に緩和又は治癒させることができる。

0012

1.外用医薬組成物
本発明の外用医薬組成物は、(A)ジクロフェナク及び/又はその薬学的に許容される塩、(B)0.1重量%以上の乳酸及び/又はその塩、並びに(C)メントールを含有することを特徴とする。以下、本発明の外用医薬組成物について詳述する。
(A)ジクロフェナク及び/又はその塩
本発明の外用医薬組成物は、消炎鎮痛成分として、ジクロフェナク及び/又はその塩(以下、「(A)成分」と表記することもある)を含有する。

0013

ジクロフェナクとは2−(2−(2,6−ジクロロフェニルアミノフェニル酢酸とも称される非ステロイド系の公知化合物である。

0014

ジクロフェナクの塩としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、ナトリウム塩カリウム塩等のアルカリ金属塩カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩アンモニアとの塩;ジメチルアミンジエチルアミントリメチルアミントリエチルアミン等の第1級、第2級若しくは第3級のアルキルアミンとの塩;モノエタノールアミンジエタノールアミンジイソプロパノールアミントリエタノールアミントリイソプロパノールアミン等の第1級、第2級若しくは第3級のアルカノールアミンとの塩等が挙げられる。これらの中でも、好ましくはアルカリ金属塩、更に好ましくはナトリウム塩が挙げられる。これらのジクロフェナクの薬学的に許容される塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0015

本発明の外用医薬組成物において、(A)成分として、ジクロフェナク及びその塩の中から1種を選択して単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。(A)成分の中でも、好ましくはジクロフェナクの塩、更に好ましくはジクロフェナクのアルカリ金属塩、特に好ましくはジクロフェナクナトリウムが挙げられる。

0016

本発明の外用医薬組成物における(A)成分の含有量については、特に制限されないが、例えば0.2〜2重量%、好ましくは0.5〜1.5重量%、更に好ましくは0.7〜1.3重量%が挙げられる。
(B)乳酸及び/又はその塩
本発明の外用医薬組成物は、乳酸及び/又はその塩(以下、「(B)成分」と表記することもある)を0.1重量%以上の含有量で含有する。

0017

乳酸の塩としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニアとの塩等が挙げられる。これらの乳酸の塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0018

本発明の外用医薬組成物において、(B)成分として、乳酸及びその塩の中から1種を選択して単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。(B)成分の中でも、ジクロフェナク及び/又はその塩の析出の抑制効果と共にその経皮吸収性もより一層向上させるという観点から、好ましくは乳酸、乳酸のアルカリ金属塩、更に好ましくは乳酸、乳酸ナトリウム、特に好ましくは乳酸が挙げられる。

0019

本発明の外用医薬組成物における(B)成分の含有量については、0.1重量%以上であればよいが、ジクロフェナク及び/又はその塩の析出の抑制効果と共にその経皮吸収性もより一層向上させるという観点から、好ましくは0.1〜5重量%、更に好ましくは0.1〜4重量%、特に好ましくは0.1〜3重量%、特に好ましくは0.1〜1重量%が挙げられる。
(C)メントール
本発明の外用医薬組成物は、メントール(以下、「(C)成分」と表記することもある)を含有する。メントールを含有させることにより、0.1重量%以上の乳酸及び/又はその塩との共存下で生じるジクロフェナク及び/又はその塩の析出を抑制することが可能になり、外用医薬組成物に優れた安定性を備えさせることが可能になる。更に、メントールを含有させることにより、0.1重量%以上の乳酸及び/又はその塩との相互作用によって、ジクロフェナク及び/又はその塩の経皮吸収性を飛躍的に向上させることもでき、更には適用した皮膚に清涼感を付与し、使用感を良好にすることも可能になる。

0020

メントールは、d体、l体、dl体のいずれであってもよいが、好ましくはl体が挙げられる。

0021

また、本発明の外用医薬組成物は、(C)成分として、メントールを含む精油を使用してもよい。メントールを含む精油は、公知のものから適宜選択して使用することができるが、例えば、ハッカ油ペパーミント油スペアミント油等が挙げられる。

0022

(C)成分の中でも、ジクロフェナク及び/又はその薬学的に許容される塩の経皮吸収性をより一層向上させるという観点から、好ましくはメントール、及びこれを含む精油、更に好ましくはl−メントール及びこれを含む精油が挙げられる。

0023

本発明の外用医薬組成物における(C)成分の含有量については、ジクロフェナク及び/又はその塩の析出の抑制効果をより一層向上させるという観点から、例えば1重量%以上、好ましくは1〜15重量%、更に好ましくは3〜10重量%、特に好ましくは5〜10重量%が挙げられる。
(D)水
本発明の外用医薬組成物には、所望の製剤形態にするために、必要に応じて、水(以下、(D)成分と表記することもある)が含まれていてもよい。

0024

本発明の外用医薬組成物における(D)成分の含有量については、製剤形態に応じて適宜設定すればよいが、例えば5〜50重量%が挙げられる。通常、水含有量が15重量5以上、特に20重量%以上の条件において、ジクロフェナク及び/又はその塩と0.1重量%以上の乳酸及び/又はその塩が共存すると、析出物の生成が顕著になる傾向が現れるが、本発明の外用医薬組成物では、このように水を比較的多く含む場合であっても、ジクロフェナク及び/又はその塩の析出を抑制することができる。このような本発明の効果を鑑みれば、本発明の外用医薬組成物における(D)成分の含有量として、好ましくは10〜40重量%、更に好ましくは15〜40重量%、特に好ましくは15〜39重量%、最も好ましくは20〜38.9重量%が挙げられる。
(E)低級アルコール
本発明の外用医薬組成物には、含有成分の水への溶解性の向上等のために、必要に応じて、低級アルコール(以下、(E)成分と表記することもある)が含まれていてもよい。

0025

低級アルコールとしては、特に制限されないが、例えば、エタノールプロパノールイソプロパノールn−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール等の炭素数1〜4の1価低級アルコールが挙げられる。これらの中でも、好ましくはエタノール、プロパノール、イソプロパノールが挙げられる。これらの低級アルコールは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0026

本発明の外用医薬組成物における(E)成分の含有量については、製剤形態等に応じて適宜設定すればよいが、例えば30〜90重量%が挙げられる。本発明の外用医薬組成物では、前記(A)〜(C)成分を含有することによって、ジクロフェナク及び/又はその塩の水への溶解性が向上し、析出し難くなっているので、含有させる低級アルコール量を低減させることができる。このような本発明の効果を鑑みれば、本発明の外用医薬組成物において(E)成分を含有させる場合、その含有量として、好ましくは45〜80重量%、更に好ましくは50〜75重量%、特に好ましくは55〜70重量%が挙げられる。
その他の成分
また、本発明の外用医薬組成物には、所望の製剤形態にするために、前記(D)及び(E)成分以外の水性基剤油性基剤等の基剤を含むことができる。

0027

前記(D)及び(E)成分以外の水性基剤としては、例えば、グリセリンプロピレングリコールジプロピレングリコールブチレングリコール等の多価アルコール等が挙げられる。

0028

油性基剤としては、非極性油、極性油等が挙げられる。非極性油として、例えば、パラフィンイソパラフィン等の炭化水素類スクワランワックス等が挙げられる。また、極性油としては、例えば、脂肪族モノカルボン酸エステルトリグリセライド脂肪族ジカルボン酸ジエステル脂肪族ジカルボン酸アルキレングリコールエステル高級脂肪酸等が挙げられる。通常、極性油は、脂溶性成分の水への溶解性の向上等のために使用されるが、本発明の外用医薬組成物では、前記(A)〜(C)成分を含有することによって、ジクロフェナク及び/又はその塩の水への溶解性が向上し、析出し難くなっているので、極性油を実質的に含まなくても製剤化することができる。このような本発明の効果を鑑みれば、本発明の外用医薬組成物の好適な一態様として、極性油を実質的に含まないものが挙げられる。ここで、「極性油を実質的に含まない」とは、極性油の含有量が、ジクロフェナク及び/又はその塩の水への溶解性に影響しない量であることを示し、具体的には5重量%以下、好ましくは3重量%以下、更に好ましくは0重量%であることを意味する
本発明の外用医薬組成物には、本発明の効果を妨げない限り、前述する成分の他に、必要に応じて、薬理成分を含んでいてもよい。本発明の外用医薬組成物に配合可能な薬理成分については、特に制限されないが、例えば、グリチルレチン酸グリチルリチン酸二カリウムグリチルリチン酸アンモニウムグリチルリチン酸ステアリル等の抗炎症剤ジフェニルイミダゾールジフェンヒドラミン及びその薬学的に許容される塩、マレイン酸クロルフェニラミン等の抗ヒスタミン剤リドカイン及びその薬学的に許容される塩、ジブカイン及びその薬学的に許容される塩、アミノ安息香酸エチル等の局所麻酔剤酢酸トコフェロールニコチン酸ベンジルエステルノナン酸バニリルアミドトウガラシチンキ等の血行促進剤アルニカチンキオウバクエキスサンシシエキスセイヨウトチノキエキスロートエキスベラドンナエキストウキエキスシコンエキスサンショウエキス等の生薬等が挙げられる。

0029

更に、本発明の外用医薬組成物は、前述する成分の他に、必要に応じて、外用医薬組成物に通常使用される他の添加剤が含まれていてもよい。このような添加剤としては、例えば、pH調節剤界面活性剤乳化剤可溶化剤防腐剤保存剤酸化防止剤安定化剤キレート剤増粘剤香料着色料等が挙げられる。本発明の外用医薬組成物に配合可能な増粘剤については、特に制限されないが、例えば、ヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロースヒドロキシエチルセルロースカルボキシビニルポリマーヒアルロン酸キサンタンガム等が挙げられる。
pH
発明の外用医薬組成物を液剤形態にする場合、そのpHとしては、例えば3.0〜9.0、好ましくは4.0〜9.0、更に好ましくは4.5〜8.5が挙げられる。
製剤形態
本発明の外用医薬組成物の製剤形態については、経皮適用可能であることを限度として特に制限されず、例えば、液剤(ローション剤スプレー剤エアゾール剤、及び乳液剤を含む)、フォーム剤軟膏剤硬膏剤クリーム剤、ゲル剤、貼付剤等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは液剤又はゲル剤、が挙げられる。これらの製剤形態への調製は、第十六改正日本薬局方製剤総則等に記載の公知の方法に従って、製剤形態に応じた添加剤を用いて製剤化することにより行うことができる。
使用態様
発明の外用医薬組成物は、鎮痛が求められる局所(皮膚)に外用投与することにより使用される。本発明の外用医薬組成物の投与量は、投与する部位、治療すべき症状の程度等に応じて適宜設定されるが、投与する局所部位1cm2当たり、ジクロフェナク及び/又はその薬学的に許容される塩の1回当たりの投与量が10〜500mg程度となる量であることが望ましい。

0030

本発明の外用医薬組成物は、外用消炎鎮痛剤として、肩こりに伴う肩の痛み、関節痛、腰痛、筋肉痛、腱鞘炎(手・手首の痛み)、の痛み(テニス肘など)、打撲痛、ねんざ痛、骨折痛、神経痛変形性関節症関節炎等に対する治療目的で使用することができる。
2.析出抑制方法
更に、本発明は、ジクロフェナク及び/又はその薬学的に許容される塩の析出を抑制する方法を提供する。具体的には、本発明の析出抑制方法は、(A)ジクロフェナク及び/又はその薬学的に許容される塩、並びに(B)0.1重量%以上の乳酸及び/又はその塩を含む外用医薬組成物に、(C)メントールを配合することを特徴とする、ジクロフェナク及び/又はその薬学的に許容される塩の析出抑制方法である。本発明の析出抑制方法において、使用される成分の種類や配合量、外用医薬組成物のpHや製剤形態等については、前記「1.外用医薬組成物」の欄に記載の通りである。

0031

以下に実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
試験例1
表1及び2に示す組成の外用医薬組成物を調製した。具体的には、所定量のエタノール又はイソプロパノールに、ジクロフェナクナトリウム及びl−メントールを所定量添加して溶解させ、更に、乳酸を所定量添加して撹拌した。次いで、所定量の水及びヒドロキシプロピルセルロース(実施例3の場合のみ)を添加して撹拌することにより、外用医薬組成物(実施例3以外は液状、実施例3はゲル状)を得た。

0032

調製直後各外用医薬組成物の外観性状について評価し、更に各外用医薬組成物を25℃で3日間、遮光条件下で保存した後の外観性状についても評価した。外用医薬組成物の外観性状の評価は以下の判定基準に従って行った。
<外観性状の判定基準>
◎:析出物が認められず、極めて良好な可溶化状態である。
○:析出物が僅かに認められるが、実用上は問題ない程度で、良好な可溶化状態である。
△:明らかな析出物が認められ、実用できる程度の可溶化状態になっていない。
×:著しい析出が認められ、可溶化状態になっていない。

0033

得られた結果を表1及び2に示す。この結果から、ジクロフェナクナトリウムと乳酸が共存していない場合、及びジクロフェナクナトリウムと0.1重量%未満の乳酸が共存している場合では、析出物の生成は認められなかったが(参考例1及び2)、ジクロフェナクナトリウムと0.1重量%以上の乳酸が共存し、且つl−メントールを含まない場合には、調製直後又は3日間保存後に著しい析出物の生成が認められた(比較例1〜6)。一方、ジクロフェナクナトリウムと0.1重量%以上の乳酸と共に、l−メントールが含まれている場合には、調製直後及び3日間保存後に、析出物の生成が抑制できていた(実施例1〜9)。とりわけ、ジクロフェナクナトリウムと0.1重量%以上の乳酸と共に、l−メントールが5重量%以上含まれている場合には、析出物の生成抑制効果が顕著であり、極めて良好な可溶化状態を呈していた。

0034

0035

0036

試験例3
表3に示す組成の外用医薬組成物(液状)を調製した。各外用医薬組成物の経皮吸収性を評価するために、以下の試験を行った。−30℃で凍結されているYMP(Yucatan Micropig)皮膚(日本チャールズリバー社製)を室温に約30分放置し自然解凍を行った後、皮下についている脂肪及び肉片を取り除き、これを試験用皮膚とした。フランツ型拡散セル(有効透過径約25mm、ガラス製)に試験用皮膚を装着して、レセプター内を0.2MPBS緩衝液(pH7.4)で満たし、フランツ型拡散セルを37℃±3℃の温水に浸した。フランツ型拡散セル内が37℃±3℃になった後に、試験用皮膚の表皮側に外用医薬組成物1gを適用し、37℃±3℃で5時間保持した。外用医薬組成物の適用3時間後及び5時間後にレセプター内のPBS緩衝液0.5mlを採取し、液体クロマトグラフィーにて当該PBS緩衝液中のジクロフェナクの濃度を測定して、ジクロフェナクナトリウムが試験用皮膚を透過した量(ジクロフェナクナトリウムの経皮吸収量、μg)を算出した。なお、本試験では、試験用皮膚は、全て同一ロットのものを使用した。

0037

得られた結果を表3に示す。表3から明らかなように、ジクロフェナクナトリウム及びl−メントールに加えて、乳酸を含む場合(実施例10)には、乳酸を含まない場合(比較例7)に比べて、ジクロフェナクナトリウムの経皮吸収量が飛躍的に増加していた。一方、ジクロフェナクナトリウム及びl−メントールと共に、酢酸を含む場合(比較例8)は、乳酸を使用した場合のように、ジクロフェナクナトリウムの経皮吸収量を増加できなかった。更に、ジクロフェナクナトリウム及び乳酸を含んでいても、l−メントールを含んでいない場合(比較例9)には、ジクロフェナクナトリウムの経皮吸収量が増加しなかった。以上の結果から、ジクロフェナクナトリウムの経皮吸収量の飛躍的な増加は、ジクロフェナクナトリウム、l−メントール、及び乳酸を一体不可分の関係で含むことによって実現されることが明らかとなった。

0038

0039

製剤例
表4に示す組成の外用医薬組成物(製剤例1、3及び5は液状、製剤例2、4及び6はゲル状)を調製した。得られた外用医薬組成物は、いずれも、ジクロフェナクナトリウムの経皮吸収性が優れており、更には析出物の生成も抑制され、優れた安定性を備えていた。

実施例

0040

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