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技術 シーラントフィルム、並びにそれを用いたフィルム積層体及びスタンディングパウチ

出願人 凸版印刷株式会社
発明者 廣瀬亮
出願日 2014年3月28日 (6年9ヶ月経過) 出願番号 2014-069368
公開日 2015年11月2日 (5年2ヶ月経過) 公開番号 2015-189160
状態 特許登録済
技術分野 被包材 高分子組成物 積層体(2)
主要キーワード 年代測定 底面部材 植物由来プラスチック 認定基準 裏面部材 落下回数 放射性炭素 接着型
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年11月2日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

解決手段

(a)植物由来の直鎖状低密度ポリエチレン30〜90質量%、(b)植物由来および/または石油由来高密度ポリエチレン10〜30質量%及び(c)石油由来の直鎖状低密度ポリエチレン0〜60質量%を含むラミネート層と、石油由来および/または植物由来の直鎖状低密度ポリエチレンを含むシール層とを含み、バイオマス度が25%以上である、シーラントフィルム。

概要

背景

プラスチックは、日常生活の多くの場面で利用されており、製品をつくるための材料として不可欠な存在となっている。種々あるプラスチック材料の中で、ポリエチレンフィルムは、ヒートシール性耐衝撃性、柔軟性等に優れた材料であり、食品トイレタリー製品などを包装する様々な容器幅広く用いられている。

従来、包装容器の製造に用いられるシーラントフィルムは、主に3層からなり、種々の特性を発揮させるために、各層は通常、(直鎖状低密度中密度、及び高密度ポリエチレンから選択される単一の材料から形成されている(特許文献1及び2を参照)。

ところで近年、地球温暖化防止及び枯渇資源である石油使用量低減の意識の高まりにより、従来の石油由来プラスチック材料からカーボンニュトラルな植物由来プラスチック材料への置き換えが検討されている。製品中の植物由来プラスチック質量比率が25%以上の基準を満たしている場合、日本バイオプラスチック協会よりバイオマスプラマーク認定される。

植物由来ポリエチレン樹脂については、2011年からBraskem社によって直鎖状低密度ポリエチレンLLDPE)と高密度ポリエチレン(HDPE)のグレードが製造販売されており、当該植物由来のポリエチレンを用いた検討がされている(特許文献3〜6を参照)。

概要

植物由来のポリエチレン樹脂原料を用いてバイオマスプラマークの認定基準を満たすとともに、剛性、耐衝撃性、及び低温ヒートシール性に優れたシーラントフィルム、フィルム積層体及びスタンディングパウチを提供する。(a)植物由来の直鎖状低密度ポリエチレン30〜90質量%、(b)植物由来および/または石油由来の高密度ポリエチレン10〜30質量%及び(c)石油由来の直鎖状低密度ポリエチレン0〜60質量%を含むラミネート層と、石油由来および/または植物由来の直鎖状低密度ポリエチレンを含むシール層とを含み、バイオマス度が25%以上である、シーラントフィルム。

目的

本発明の目的は、植物由来のポリエチレン樹脂原料を用いてバイオマスプラマークの認定基準を満たすとともに、剛性、耐衝撃性、及び低温ヒートシール性に優れたシーラントフィルム、フィルム積層体及びスタンディングパウチを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

この技術が所属する分野

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請求項1

(a)植物由来直鎖状低密度ポリエチレン30〜90質量%、(b)植物由来および/または石油由来高密度ポリエチレン10〜30質量%及び(c)石油由来の直鎖状低密度ポリエチレン0〜60質量%を含むラミネート層と、石油由来および/または植物由来の直鎖状低密度ポリエチレンを含むシール層と、を含み、バイオマス度が25%以上であることを特徴とする、シーラントフィルム

請求項2

前記植物由来の直鎖状低密度ポリエチレンは、密度が0.905〜0.935g/cm3であり、エチレンと、α−オレフィンとの共重合体であって、前記α−オレフィンは、炭素数4又は6の化合物若しくはこれらの混合物であり、前記植物由来および/または石油由来の高密度ポリエチレンは、密度が0.945〜0.965g/cm3であることを特徴とする、請求項1に記載のシーラントフィルム。

請求項3

前記石油由来の直鎖状低密度ポリエチレンは、密度が0.905〜0.935g/cm3であり、エチレンと、α−オレフィンとの共重合体であって、前記α−オレフィンは、炭素数4、6又は8の化合物若しくはこれらの混合物であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のシーラントフィルム。

請求項4

前記ラミネート層の厚みが60〜150μmであり、前記シール層の厚みが20〜50μmであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のシーラントフィルム。

請求項5

Tダイ共押出法によって形成されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシーラントフィルム。

請求項6

請求項1〜5のいずれか1項に記載のシーラントフィルムと、基材フィルムとを含み、前記シーラントフィルムのラミネート層側に前記基材フィルムを積層させたことを特徴とする、フィルム積層体

請求項7

請求項6に記載のフィルム積層体を用いて形成した、バイオマス度が25%以上であることを特徴とする、スタンディングパウチ

技術分野

0001

本発明は、シーラントフィルムに関する。より詳しくは、植物由来ポリエチレン樹脂原料を使用することで環境への負荷が軽減されるとともに、良好な剛性耐衝撃性ヒートシール性を有するシーラントフィルム、並びにそれを用いたフィルム積層体及びスタンディングパウチに関する。

背景技術

0002

プラスチックは、日常生活の多くの場面で利用されており、製品をつくるための材料として不可欠な存在となっている。種々あるプラスチック材料の中で、ポリエチレンフィルムは、ヒートシール性、耐衝撃性、柔軟性等に優れた材料であり、食品トイレタリー製品などを包装する様々な容器幅広く用いられている。

0003

従来、包装容器の製造に用いられるシーラントフィルムは、主に3層からなり、種々の特性を発揮させるために、各層は通常、(直鎖状低密度中密度、及び高密度ポリエチレンから選択される単一の材料から形成されている(特許文献1及び2を参照)。

0004

ところで近年、地球温暖化防止及び枯渇資源である石油使用量低減の意識の高まりにより、従来の石油由来プラスチック材料からカーボンニュトラルな植物由来プラスチック材料への置き換えが検討されている。製品中の植物由来プラスチック質量比率が25%以上の基準を満たしている場合、日本バイオプラスチック協会よりバイオマスプラマーク認定される。

0005

植物由来のポリエチレン樹脂については、2011年からBraskem社によって直鎖状低密度ポリエチレンLLDPE)と高密度ポリエチレン(HDPE)のグレードが製造販売されており、当該植物由来のポリエチレンを用いた検討がされている(特許文献3〜6を参照)。

先行技術

0006

特開2008−238510号公報
特開2005−162217号公報
特開2012−167172号公報
特開2013−91259号公報
特開2013−136689号公報
特開2013−151623号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、植物由来のポリエチレンを用いた既存のシーラントフィルム等は必ずしも、良好な剛性、耐衝撃性、及び低温ヒートシール性兼備するものではない。

0008

現在、植物由来のポリエチレンは、Braskem社から製造販売されているのみであり、当該製造販売されているLLDPE及びHDPEのグレードが石油由来のポリエチレンほど細分化されていない。このため、当該LLDPE及びHDPEを用いて製品の量産化を行う場合には、既存のシーラントフィルムにおいて、石油由来のポリエチレンを、密度及びメルトフローレートなどの物性が一致する植物由来のポリエチレンにそのまま置き換えることができないことがあり、所望のフィルム特性を達成することが容易ではない。

0009

したがって、現在市販されている植物由来のポリエチレンを原料として用いることも考慮して、各層が単一の石油由来のポリエチレンから形成された従来の3層構造とは相違する新たなシーラントフィルムの設計が求められる。

0010

本発明の目的は、植物由来のポリエチレン樹脂原料を用いてバイオマスプラマークの認定基準を満たすとともに、剛性、耐衝撃性、及び低温ヒートシール性に優れたシーラントフィルム、フィルム積層体及びスタンディングパウチを提供することである。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、(a)植物由来の直鎖状低密度ポリエチレン30〜90質量%、(b)植物由来および/または石油由来の高密度ポリエチレン10〜30質量%及び(c)石油由来の直鎖状低密度ポリエチレン0〜60質量%を含むラミネート層と、石油由来および/または植物由来の直鎖状低密度ポリエチレンを含むシール層とを含み、バイオマス度が25%以上である、シーラントフィルムに関する。

0012

また本発明は、上記シーラントフィルムと、基材フィルムとを含み、上記シーラントフィルムのラミネート層側に上記基材フィルムを積層させた、フィルム積層体に関する。

0013

さらに本発明は、上記フィルム積層体を用いて形成した、バイオマス度が25%以上である、スタンディングパウチを包含する。

発明の効果

0014

本発明によれば、バイオマスプラマークの認定基準を満たすとともに、剛性、耐衝撃性、及び低温ヒートシール性に優れたシーラントフィルム、フィルム積層体及びスタンディングパウチを提供することができる。

図面の簡単な説明

0015

本発明のシーラントフィルムを示す断面図である。
本発明のフィルム積層体を示す断面図である。
本発明のスタンディングパウチを示す正面図である。

0016

以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。以下の説明において適宜図面を参照するが、図面に記載された態様は本発明の例示であり、本発明はこれらの図面に記載された態様に制限されない。

0017

<シーラントフィルム>
本発明のシーラントフィルムは、(a)植物由来の直鎖状低密度ポリエチレン30〜90質量%、(b)植物由来および/または石油由来の高密度ポリエチレン10〜30質量%及び(c)石油由来の直鎖状低密度ポリエチレン0〜60質量%を含むラミネート層と、石油由来および/または植物由来の直鎖状低密度ポリエチレンを含むシール層とを含み、バイオマス度が25%以上である。

0018

図1は、本発明のシーラントフィルムを示す断面図である。同図に示すシーラントフィルム10は、ラミネート層12とシール層14とを備える。

0019

(ラミネート層12)
ラミネート層12は、後述するフィルム積層体の形成時に、接着剤層を介して基材フィルムと貼り合わされる層である。

0020

ラミネート層12は、(a)植物由来の直鎖状低密度ポリエチレン30〜90質量%、(b)植物由来および/または石油由来の高密度ポリエチレン10〜30質量%及び(c)石油由来の直鎖状低密度ポリエチレン0〜60質量%を含む。

0021

ラミネート層12は、剛性及び耐衝撃性の両特性を向上させるために、(a)植物由来の直鎖状低密度ポリエチレンを、(a)植物由来の直鎖状低密度ポリエチレン、(b)植物由来および/または石油由来の高密度ポリエチレン及び(c)石油由来の直鎖状低密度ポリエチレンの全質量に対して、30〜90質量%、好ましくは40〜80質量%含む。

0022

本発明において、植物由来の直鎖状低密度ポリエチレンは、植物を原料として用いて製造したエチレンと、α−オレフィンとの共重合体であり、公知の製造方法により合成したものであってよい。

0023

α−オレフィンとしては、炭素数が3〜20の化合物を用いることができ、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン1−ヘキセン、1−ヘプテン1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン等が挙げられ、これらの混合物を用いてもよい。α−オレフィンは、好ましくは、炭素数4又は6の化合物若しくはこれらの混合物であり、1−ブテン又は1−ヘキセン若しくはこれらの混合物である。

0024

植物由来の直鎖状低密度ポリエチレンは、市販品でもよく、Braskem社から製造販売されているものを用いることができる。具体的には、炭素数が4の化合物(C4)をα−オレフィンとして用いた、SLL118(MFR;1.0g/10分、密度;0.916g/cm3)、SLL118/21(MFR;1.0g/10分、密度;0.918g/cm3)、SLL218(MFR;2.3g/10分、密度;0.918g/cm3)、SLL318(MFR;2.7g/10分、密度;0.918g/cm3)、炭素数が4及び6の化合物の混合物(C4/C6)をα−オレフィンとして用いた、SLH118(MFR;1.0g/10分、密度;0.916g/cm3)、SLH218(MFR;2.3g/10分、密度;0.916g/cm3)、SLH0820/30AF(MFR;0.8g/10分、密度;0.920g/cm3)を好適に使用することができる。

0025

植物由来の直鎖状低密度ポリエチレンは、密度が、好ましくは、0.905〜0.935g/cm3、より好ましくは、0.915〜0.930g/cm3であり、MFRが好ましくは、0.5〜6.0g/10分、より好ましくは、2.0〜4.0g/10分である。本明細書において、密度は、JIS K6760に準拠して測定された値であり、メルトフローレート(MFR)は、JIS K7210に準拠した、190℃で21.18N(2.16kgf)の荷重掛けた時に10分間で吐出される樹脂重量測定値である。

0026

ラミネート層12は、剛性及び耐衝撃性の両特性を向上させるために、(b)植物由来および/または石油由来の高密度ポリエチレンを、(a)植物由来の直鎖状低密度ポリエチレン、(b)植物由来および/または石油由来の高密度ポリエチレン及び(c)石油由来の直鎖状低密度ポリエチレンの全質量に対して、10〜30質量%、好ましくは15〜25質量%含む。

0027

本発明において、植物由来および石油由来の高密度ポリエチレンはそれぞれ、植物を原料として用いて製造したエチレンおよび石油を原料として用いて製造したエチレンをチーグラー触媒フィリップス触媒の存在下で、中圧または低圧条件で重合合成したものであってよい。

0028

植物由来および石油由来の高密度ポリエチレンは、市販品でもよい。例えば、植物由来の高密度ポリエチレンは、Braskem社から製造販売されているものを用いることができ、具体的には、SGF4950(MFR;0.34g/10分、密度;0.956g/cm3)、SGF4960(MFR;0.34g/10分、密度;0.961g/cm3)、SHA7260(MFR;20g/10分、密度;0.955g/cm3)、SHC7260(MFR;7.2g/10分、密度;0.959g/cm3)、SHD7255LSL(MFR;4.5g/10分、密度;0.954g/cm3)、SGE7252(MFR;2.2g/10分、密度;0.953g/cm3)、SHE150(MFR;1.0g/10分、密度;0.948g/cm3)、SGM9450F(MFR;0.33g/10分(測定条件:190℃、5.0kgf)、密度;0.952g/cm3)を好適に使用することができる。

0029

ラミネート層12の材料として用いる高密度ポリエチレンは、密度が好ましくは、0.945〜0.965g/cm3、より好ましくは、0.950〜0.960g/cm3であり、MFRが好ましくは、0.3〜25g/10分、より好ましくは、4〜10g/10分である。

0030

ラミネート層12は、剛性及び耐衝撃性の両特性を向上させること、並びにコストを低減するために、(c)石油由来の直鎖状低密度ポリエチレンを、(a)植物由来の直鎖状低密度ポリエチレン、(b)植物由来および/または石油由来の高密度ポリエチレン及び(c)石油由来の直鎖状低密度ポリエチレンの全質量に対して0〜60質量%、好ましくは10〜50質量%含む。

0031

本発明において、石油由来の直鎖状低密度ポリエチレンは、石油を原料として用いて製造したエチレンと、αーオレフィンとの共重合体であり、公知の製造方法により合成したものであってよい。

0032

α−オレフィンとしては、炭素数が3〜20の化合物を用いることができ、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン等が挙げられ、これらの混合物を用いてもよい。α−オレフィンは、好ましくは、炭素数4、6又は8の化合物若しくはこれらの混合物であり、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン若しくはこれらの混合物である。

0033

石油由来の直鎖状低密度ポリエチレンは、市販品でもよく、例えば、宇部丸善ポリエチレン(株)製2040F(C6−LLDPE、MFR;4.0、密度;0.918g/cm3)を用いることができる。

0034

石油由来の直鎖状低密度ポリエチレンは、密度が好ましくは、0.905〜0.935g/cm3、より好ましくは、0.915〜0.930g/cm3であり、MFRが好ましくは、0.5〜6.0g/10分、より好ましくは、2.0〜4.0g/10分である。

0035

ラミネート層12は、本発明の効果を損なわない範囲で他の高分子材料をさらに含んでいてもよい。また、密着滑り酸化などを防止する目的で、アンチブロッキング剤スリップ剤酸化防止剤などの添加剤を本発明の効果を損なわない範囲で含んでいてもよい。

0036

ラミネート層12の厚みは、加工性等を考慮して、60〜150μmであることが好ましい。

0037

(シール層14)
シール層14は、シーラントフィルム10を包装材として用いる際、内容物を包装封止する役割を果たす層である。

0038

シール層14は、良好な低温ヒートシール性を実現するため、直鎖状低密度ポリエチレンが用いられ、該直鎖状低密度ポリエチレンとしては、石油由来もしくは植物由来、またはその両方を用いることができる。

0039

シール層14の材料として用いる直鎖状低密度ポリエチレンは、密度が好ましくは、0.905〜0.935g/cm3、より好ましくは、0.910〜0.920g/cm3であり、MFRが好ましくは、0.5〜6.0g/10分、より好ましくは、2.0〜4.0g/10分であり、融点が好ましくは90〜120℃であり、より好ましくは95〜115℃である。融点は、JIS K 0064に準拠して測定された値である。

0040

該石油由来および植物由来の直鎖状低密度ポリエチレンの原料および好適な市販品等は、ラミネート層12で使用するものと同様のものを用いることができる。

0041

シール層14は、本発明の効果を損なわない範囲で他の高分子材料をさらに含んでいてもよい。また、密着、滑り、酸化などを防止する目的で、アンチブロッキング剤、スリップ剤、酸化防止剤などの添加剤を本発明の効果を損なわない範囲で含んでいてもよい。

0042

シール層14の厚みは、十分な封止性を有すること、ならびにコストを低減させることを考慮して、20〜50μmであることが好ましい。

0043

(バイオマス度)
シーラントフィルム10のバイオマス度は、バイオマスプラマークの認定基準を満たす25%以上である。シーラントフィルム10を包装材として用いる場合には、最終製品(例えばスタンディングパウチ)のバイオマス度が25%以上となるようにシーラントフィルム10のバイオマス度を適宜設定することができる。

0044

本明細書において、バイオマス度は、製品の乾燥質量に対する使用した植物由来の原料の乾燥質量の百分率であり、ASTMD6866法に基づき、加速機質量分光計AMS)により放射性炭素(C14)の濃度を求めることで,放射性炭素年代測定原理に基づいて測定した値である。地球大気に含まれる炭素は、大部分が質量数12(12C)であるが、1兆分の1は質量数が14(14C)である。これは、高空窒素原子宇宙線照射されて生じた元素であり、半減期が5730年の放射壊変によってゆっくりと窒素原子に戻る。試料(製品)中の14C/12C比率を測定することで、その試料が地球大気から隔離されて閉じた系になった瞬間から経過した時間を知ることができ、製品に使用された植物由来の原料の割合が判明する。これが放射性炭素年代測定の原理である。本発明のシーラントフィルム10の製造方法としては、公知の多層フィルムの製造方法を用いることができ、例えば、共押出Tダイ法、共押出インフレーション法等を採用することができる。

0045

以上に示す本発明のシーラントフィルム10は、特定量のLLDPEとHDPEとを含むラミネート層12と、シール層14とを備えることにより、良好な剛性、耐衝撃性、及び低温ヒートシール性を兼備する。このため、シーラントフィルム10をスタンディングパウチの材料として使用した場合には、パウチ自立性および落下時の耐衝撃性、及び生産性が向上する。また、シーラントフィルム10に用いる樹脂材料は、押出製膜加工性に優れるため、例えば、樹脂のMFRにより使用が制限される共押出Tダイ法を始めとする種々の製造方法により、シーラントフィルム10を製造することができる。

0046

<フィルム積層体>
図2は、本発明のフィルム積層体を示す断面図である。同図に示すフィルム積層体20は、ラミネート層12とシール層14とを備えるシーラントフィルム10と、シーラントフィルム10のラミネート層12側に接着層18を介して積層させた基材フィルム16とを備える。

0047

(シーラントフィルム10)
シーラントフィルム10としては、上記シーラントフィルムを適用することができ、その構成及び製法については、上記<シーラントフィルム>の欄において詳述したため省略する。

0048

(基材フィルム16)
基材フィルム16は、フィルム積層体に機械的強度などを付与するための層である。

0049

基材フィルム16は、用途に応じて任意のフィルムを用いることができる。フィルム積層体をスタンディングパウチの材料として用いる場合には、延伸フィルムであることが好ましく、その材料としては、ポリエチレンテレフタレートポリエチレンナフタレートポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂ナイロン−6、ナイロン−66などのポリアミド樹脂ポリカーボネート樹脂ポリアクリロニトリル樹脂ポリイミド樹脂ポリビニルアルコール樹脂ポリ塩化ビニリデン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂などのいずれか1種若しくは複数種を選んで使用することができる。フィルムの延伸は1軸又は2軸のどちらでも構わない。

0050

基材フィルム16の厚みは、通常、機械的強度及び加工性を考慮して10〜150μmの範囲内で適宜選択することが好ましい。

0051

基材フィルム16に水蒸気酸素などの気体に対するバリア性を付与するため、基材フィルム16の表面にアルミニウム酸化珪素酸化アルミニウム酸化マグネシウムなどから形成される蒸着層(図示せず)を設けることができる。蒸着層は、接着層18側及びその反対側のどちらに設けてよい。

0052

基材フィルム16は、複数層とすることができる。例えば、基材フィルム16と基材フィルム16の間に接着層を設けて複数層としてもよい。

0053

基材フィルム16の製造方法としては、キャスト法などの公知の製造方法を用いることができる。

0054

(接着層18)
フィルム積層体20は、シーラントフィルム10のラミネート層12と基材フィルム16とを接着するために接着層18を備えていてもよい。

0055

接着層18の材料としては、従来のものを使用することができるが、例えば、1液、あるいは2液硬化型ウレタン系接着剤使用可能である。接着強度の観点から、乾燥時の接着剤の塗布量は2〜5g/m2程度であることが望ましい。

0056

本発明のフィルム積層体20のバイオマス度は、最終製品(例えばスタンディングパウチ)のバイオマス度がバイオマスプラマークの認定基準を満たす25%以上となるように25%以上であることが好ましい。

0057

本発明のフィルム積層体20の製造方法としては、公知の製造方法を用いることができる。例えば、シーラントフィルム10と、基材フィルム16と、接着層18とをドライラミネーション法ニーラムラミネーション法などによりラミネートすることができる。

0058

<スタンディングパウチ>
本発明のシーラントフィルム及び/又はフィルム積層体を用いて包装容器を製造することできる。以下、包装容器としてスタンディングパウチを例として説明する。

0059

図3は、本発明のスタンディングパウチを示す正面図である。同図に示すスタンディングパウチ30は、フィルム積層体20を使用した表面部材31及び裏面部材32のシール層14同士が互いに対向するように配置されており、下端部にフィルム積層体20を使用した底面部材33を、シール層14がパウチの内側となるように折り曲げ線34で山折りして挿入し、ガセット部を形成し、山折りされた底面部材33の両側下端近傍には楕円状の切り欠き部35が設けられ、ガセット部が周縁部を含む船底形の底部シール部36でヒートシールされ、底部が形成され、パウチ30の胴体部は、重ね合わさった表面部材31及び裏面部材32の両端をヒートシールすることで側面シール部37a、37bを設けて形成し、上部より液体粉末等の内容物を充填した後、上部シール部38でヒートシールすることで、内容物が充填されたスタンディングパウチ30を得る。

0060

以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は、下記実施例に制限されるものではない。

0061

<シーラントフィルム、フィルム積層体及びスタンディングパウチの製造>
(シーラントフィルムの製造に用いた樹脂)
植物由来のC4/C6−LLDPEとしては、Braskem社製SLH218(MFR;2.3g/10分、密度;0.916g/cm3)を用いた。

0062

植物由来のC4−LLDPEとしては、Braskem社製SLL318(MFR;2.7g/10分、密度;0.918g/cm3)を用いた。

0063

植物由来のHDPEとしては、Braskem社製SHC7260(MFR;7.2g/10分、密度;0.959g/cm3)を用いた。

0064

石油由来LLDPEとしては、宇部丸善ポリエチレン(株)製2040F(C6−LLDPE、MFR;4.0、密度;0.918g/cm3;融点112℃)を用いた。

0065

(実施例1)
シーラントフィルムはラミネート層とシール層の2層構成とした。ラミネート層の材料として、植物由来のC4/C6−LLDPE80質量部に対し、植物由来のHDPE20質量部をブレンドしたものを用い、シール層の材料として、石油由来のLLDPE100質量部を用いた。押出機は、住友重機モダン社製押出機を用いた。ラミネート層についてはスクリュー径;115mmφ、圧縮比L/D:32のスクリューを用いて75μm、シール層についてはスクリュー径;90mmφ、圧縮比L/D:32のスクリューを用いて25μmに設定し、シーラントフィルムの総厚が100μmとなるように、240℃の温度条件でTダイ法による共押出製膜加工を行った。この時、冷却ロールの温度は50℃とした。

0066

製膜したポリエチレンフィルムのラミネート層面にコロナ処理を施し、その処理面と延伸ナイロンフィルム15μmを、ウレタン系2液接着型接着剤を介してドライラミネーションによって貼り合わせた。

0067

さらに得られた積層フィルムの延伸ナイロンフィルム面とポリエチレンテレフタレートフィルム12μmとをウレタン系2液接着型接着剤を介して、ドライラミネーションによって貼り合わせ、スタンディングパウチの胴部材用のフィルム積層体を得た。

0068

次いで、胴部材と全く同様に、ラミネート層及びシール層から構成されるポリエチレンフィルムを作成し、ラミネート層面にコロナ処理を施し、その処理面と延伸ナイロンフィルム15μmを、ウレタン系2液接着型接着剤を介してドライラミネーションによって貼り合わせを行い、スタンディングパウチの底部材用のフィルム積層体を得た。

0069

得られた胴部材用フィルム積層体及び底部材用フィルム積層体を用いて、図3に示した形状で幅160mm、高さ230mm、底部折り返し高さ30mmの寸法のスタンディングパウチを作成した。該容器の液体内容量は600mlである。

0070

(実施例2)
シーラントフィルムは、ラミネート層とシール層の2層構成とし、ラミネート層の材料として、植物由来のC4−LLDPE80質量部と、植物由来のHDPE20質量部とをブレンドしたものを用いた。それ以外は実施例1と同様に行った。

0071

(実施例3)
シーラントフィルムは、ラミネート層とシール層の2層構成とし、ラミネート層の材料として、植物由来のC4/C6−LLDPE40質量部と、植物由来のHDPE20質量部と、石油由来のLLDPE40質量部とをブレンドしたものを用いた。それ以外は実施例1と同様に行った。
(実施例4)
シーラントフィルムは、ラミネート層とシール層の2層構成とし、ラミネート層の材料として、植物由来のC4−LLDPE40質量部と、植物由来のHDPE20質量部と、石油由来のLLDPE40質量部とをブレンドしたものを用いた。それ以外は実施例1と同様に行った。

0072

(比較例1)
シーラントフィルムは、ラミネート層とシール層の2層構成とし、ラミネート層の材料として、植物由来のC4/C6−LLDPE100質量部を用いた。それ以外は実施例1と同様に行った。

0073

(比較例2)
シーラントフィルムは、ラミネート層とシール層の2層構成とし、ラミネート層の材料として、植物由来のC4/C6−LLDPE60質量部と、植物由来のHDPE40質量部とをブレンドしたものを用いた。それ以外は実施例1と同様に行った。

0074

(比較例3)
シーラントフィルムは、ラミネート層とシール層の単層構成とし、植物由来のC4/C6−LLDPE80質量部と、植物由来のHDPE20質量部としたものを用いた。押出機は、住友重機械モダン社製押出機を用いた。スクリュー径;115mmφ、圧縮比L/D:32のスクリュー並びにスクリュー径;90mmφ、圧縮比L/D:32のスクリューを用いて、シーラントフィルムの総厚が100μmとなるように、240℃の温度条件でTダイ法による押出製膜加工を行った。それ以外は実施例1と同様に行った。

0075

評価項目
実施例1〜4及び比較例1〜3について、以下の評価を行った。

0076

(押出製膜加工性)
実施例1〜4及び比較例1〜3において使用したシーラントフィルムの形成材料に対して、押出製膜加工性の評価を行った。加工速度70m/分、押出製膜有効幅900mmの条件で押出製膜加工した際の押出機内部の樹脂圧力を、押出機のダイヘッドに取り付けた樹脂圧力計(ダイニスコ社製)にて計測し、以下の基準で評価を行った。
○:樹脂圧力が40MPa未満
×:樹脂圧力が40MPa以上

0077

(バイオマス度)
ASTMD6866法に基づき、加速機質量分光計(National Electrostatics Corporation社製)により放射性炭素の濃度を求めることで、放射性炭素(C14)年代測定の原理に基づいて、実施例1〜4及び比較例1〜3で製造したシーラントフィルムのバイオマス度を測定し、以下の基準でバイオマス度の評価を行った。
○:バイオマス度が25%以上
×:バイオマス度が25%未満

0078

(ヒートシール性)
実施例1〜4及び比較例1〜3で製造した胴部材用フィルム積層体について、JIS Z0238に従い、90〜170℃の温度範囲で0.2MPa、1秒間の条件でヒートシールを行った。15mm幅短冊状のサンプルを作成し、テンシロン万能試験機オリエンテック社製)により、試験速度300mm/分の条件でヒートシール強度測定を行った。各サンプルについて、ヒートシール強度が発現する温度(ヒートシール開始温度)を測定し、以下の基準でヒートシール性の評価を行った。
○:ヒートシール開始温度が140℃以下
×:ヒートシール開始温度が140℃を超える

0079

(剛性)
実施例1〜4及び比較例1〜3で製造した胴部材用フィルム積層体について、ループスティフネステスター(東洋精機製作所社製)を用いて、剛性を測定した。ループ長さ110mm、サンプル幅12mmのサンプル寸法にて、サンプルの向きを加工の流れ方向(MD方向)として、押し潰し距離12mmの条件で測定し、以下の基準で剛性の評価を行った。
○:40mN以上
×:40mN未満

0080

(耐衝撃性)
実施例1〜4及び比較例1〜3で製造したスタンディングパウチについて、内容物として、600mlの水(5℃)を充填、封入し、高さ100cmからの落下試験を行った。落下試験は、包装容器の破袋が発生するまで繰り返し行い、破袋が見られるまでの落下回数を確認した。落下回数は最大20回までとし、20回目でも破袋が見られない場合は、「>20」と表記した。尚、スタンディングパウチを落下させる際には、パウチの底部を地面に向けた状態で落下させるように行った。以下の基準で耐衝撃性の評価を行った。
○:破袋までの落下回数が20回以上
×:破袋までの落下回数が20回未満
表1に実施例1〜4並びに比較例1〜3の評価結果を示す。

0081

0082

表1の結果によれば、本発明(実施例1〜4)は、目標となるバイオマス度25%以上を満たし、剛性、耐衝撃性及び低温ヒートシール性に優れていた。実施例3、4は実施例1、2の植物由来のLLDPEの一部を石油由来のLLDPEに置き換えたものであり、実施例1、2と比較してバイオマス度は下がるものの、樹脂コストの安い石油由来の樹脂を使用することで、バイオマス度25%以上を満たしながら、コストダウンを図ることができる。

0083

また、本発明に用いる樹脂材料は、押出製膜加工性に優れるため、共押出Tダイ法を始めとする種々の従来の多層フィルムの製造方法を適用することができる。

0084

一方、ラミネート層の材料として植物由来LLDPEを単独使用した比較例1では、本発明(実施例1〜4)よりも剛性に劣る結果であった。

0085

比較例2は、ラミネート層の材料として本発明(実施例1〜4)よりも植物由来のHDPEの比率を上げたものであるが、耐衝撃性に劣り、原料樹脂の押出製膜加工性も悪化した。

0086

比較例3は、シーラントフィルムを単層構成にしたものであるが、本発明(実施例1〜4)よりもヒートシール性に劣る結果となった。

実施例

0087

以上の結果により、本発明のシーラントフィルム、並びにそれを用いたフィルム積層体及びスタンディングパウチは、バイオマス度が25%以上でありながら、良好な剛性、耐衝撃性、及び低温ヒートシール性を兼備していることが分かる。また、本発明に用いる樹脂材料は、押出製膜加工性に優れるため、種々の多層フィルムの製造方法により、本発明を製造することが可能である。

0088

本発明のシーラントフィルム及びフィルム積層体は、トイレタリー製品、液体洗剤柔軟剤ハンドソープなどの詰め替え包装容器(スタンディングパウチ)に使用することができる。

0089

10シーラントフィルム
12ラミネート層
14シール層
20積層体フィルム
18接着剤層
16基材フィルム
30スタンディングパウチ
31表面部材
32裏面部材
33底面部材
34 折り曲げ線
35切り欠き部
36 底面シール
37a、37b側面シール部
38 上部シール部

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