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技術 筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置

出願人 株式会社SUBARU
発明者 南波雅治大宮慧
出願日 2014年3月25日 (5年8ヶ月経過) 出願番号 2014-061195
公開日 2015年10月22日 (4年1ヶ月経過) 公開番号 2015-183601
状態 特許登録済
技術分野 内燃機関に供給する空気・燃料の電気的制御 燃料噴射装置
主要キーワード 許可値 気筒目 O2センサ カム位置 変位角 次噴射 加圧室内 インジェクタドライバ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年10月22日)のものです。
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図面 (7)

課題

ポンプ駆動カムカム山の数がエンジン気筒数よりも少ない高圧燃料ポンプを備えた筒内噴射エンジン燃料圧力制御装置であって、エンジン始動時に、クランキング間延びすることを防止することが可能な筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置を提供する。

解決手段

筒内噴射エンジン10は、シリンダ内燃料直接噴射するインジェクタ12と、該エンジン10の気筒数よりも少ないカム山が形成されたポンプ駆動カム601を有し、該ポンプ駆動カム601の駆動により燃料圧力を昇圧してインジェクタ12に圧送する高圧燃料ポンプ60とを備えている。燃料圧力制御装置1を構成するECU50は、エンジン始動時における初回噴射時に、インジェクタ12による燃料噴射許可する噴射許可燃圧値を、2回目以降の燃料噴射時よりも高く設定する許可値設定部51を備えている。

概要

背景

近年、エンジンシリンダ内燃料直接噴射することにより、例えば、充填効率耐ノック性の向上を図ることができる筒内噴射エンジンが実用化されている。このような、筒内噴射エンジンでは、圧縮行程高圧になった燃焼室内に燃料を直接噴射する必要もあるため、通常、インジェクタにより噴射する燃料の圧力を昇圧するための高圧燃料ポンプを備えている(例えば特許文献1参照)。

ここで、特許文献1には、排気カムシャフトの回転方向に等間隔に3つのカム山が形成されたポンプ駆動カムを有する高圧燃料ポンプを備えた直列型気筒の筒内噴射エンジンが開示されている。この高圧燃料ポンプは、排気カムシャフトに取り付けられたポンプ駆動カムの回転によってシリンダ内を往復移動するプランジャを有しており、該プランジャとシリンダにより区画され、該プランジャの往復移動に伴い容積の変化する加圧室が形成されている。そして、ポンプ駆動カムの回転に伴い、プランジャが加圧室を縮小する方向に移動することにより、加圧室内の燃料が加圧されて吐出される。

概要

ポンプ駆動カムのカム山の数がエンジンの気筒数よりも少ない高圧燃料ポンプを備えた筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置であって、エンジン始動時に、クランキング間延びすることを防止することが可能な筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置を提供する。筒内噴射エンジン10は、シリンダ内に燃料を直接噴射するインジェクタ12と、該エンジン10の気筒数よりも少ないカム山が形成されたポンプ駆動カム601を有し、該ポンプ駆動カム601の駆動により燃料圧力を昇圧してインジェクタ12に圧送する高圧燃料ポンプ60とを備えている。燃料圧力制御装置1を構成するECU50は、エンジン始動時における初回噴射時に、インジェクタ12による燃料噴射許可する噴射許可燃圧値を、2回目以降の燃料噴射時よりも高く設定する許可値設定部51を備えている。

目的

本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、ポンプ駆動カムのカム山の数がエンジンの気筒数よりも少ない高圧燃料ポンプを備えた筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置であって、エンジン始動時に、クランキングが間延びすることを防止することが可能な筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

エンジンシリンダ内燃料直接噴射するインジェクタと、エンジンの気筒数よりも少ないカム山が形成されたポンプ駆動カムを有し、該ポンプ駆動カムの駆動により燃料圧力を昇圧して前記インジェクタに圧送する高圧燃料ポンプと、を備える筒内噴射エンジン燃料圧力制御装置において、エンジン始動時における初回噴射時に、前記インジェクタによる燃料噴射許可する噴射許可燃圧値を、2回目以降の燃料噴射時よりも高く設定する許可値設定手段を備えることを特徴とする筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置。

請求項2

前記許可値設定手段は、エンジン始動時における2回目以降の燃料噴射時の噴射許可燃圧値を、初回噴射時の噴射許可燃圧値から徐々に下げていくことを特徴とする請求項1に記載の筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置。

請求項3

前記許可値設定手段は、エンジン始動時における初回噴射時に、エンジンの状態に基づいて設定された燃料噴射量に応じて、前記噴射許可燃圧値を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置。

請求項4

エンジンのシリンダ内に燃料を直接噴射するインジェクタと、エンジンの気筒数よりも少ないカム山が形成されたポンプ駆動カムを有し、該ポンプ駆動カムの駆動により燃料圧力を昇圧して前記インジェクタに圧送する高圧燃料ポンプと、を備える筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置において、エンジン始動時に、前記高圧燃料ポンプのポンプ駆動カムの回転位置に基づいて、前記ポンプ駆動カムの1山分の駆動で2気筒以上の燃料噴射を賄う必要があるか否かを判定する噴射気筒数判定手段と、前記噴射気筒数判定手段により前記ポンプ駆動カムの1山分の駆動で2気筒以上の燃料噴射を賄う必要があると判定された場合に、前記インジェクタによる燃料噴射を許可する噴射許可燃圧値を、前記ポンプ駆動カムの1山分の駆動で2気筒以上の燃料噴射を賄う必要がないと判定された場合と比較して高く設定する許可値設定手段と、を備えることを特徴とする筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置。

請求項5

前記噴射気筒数判定手段は、エンジン始動時の初回噴射時において、前記ポンプ駆動カムの1山分の駆動で2気筒以上の燃料噴射を賄う必要があるか否かを判定することを特徴とする請求項4に記載の筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置。

請求項6

前記許可値設定手段は、前記ポンプ駆動カムの1山分の駆動で2気筒以上の燃料噴射を賄う必要があると判定された場合に、エンジンの状態に基づいて設定された燃料噴射量に応じて、前記噴射許可燃圧値を設定することを特徴とする請求項4又は5に記載の筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置。

技術分野

0001

本発明は、筒内噴射エンジン燃料圧力制御装置に関する。

背景技術

0002

近年、エンジンシリンダ内燃料直接噴射することにより、例えば、充填効率耐ノック性の向上を図ることができる筒内噴射エンジンが実用化されている。このような、筒内噴射エンジンでは、圧縮行程高圧になった燃焼室内に燃料を直接噴射する必要もあるため、通常、インジェクタにより噴射する燃料の圧力を昇圧するための高圧燃料ポンプを備えている(例えば特許文献1参照)。

0003

ここで、特許文献1には、排気カムシャフトの回転方向に等間隔に3つのカム山が形成されたポンプ駆動カムを有する高圧燃料ポンプを備えた直列型気筒の筒内噴射エンジンが開示されている。この高圧燃料ポンプは、排気カムシャフトに取り付けられたポンプ駆動カムの回転によってシリンダ内を往復移動するプランジャを有しており、該プランジャとシリンダにより区画され、該プランジャの往復移動に伴い容積の変化する加圧室が形成されている。そして、ポンプ駆動カムの回転に伴い、プランジャが加圧室を縮小する方向に移動することにより、加圧室内の燃料が加圧されて吐出される。

先行技術

0004

特開2011−256726号公報

発明が解決しようとする課題

0005

上述したように、特許文献1では、4気筒のエンジンに対して、3つのカム山が形成されたポンプ駆動カムを有する高圧燃料ポンプが適用されている。すなわち、ポンプ駆動カムのカム山の数が、エンジンの気筒数よりも少ない。そのため、このエンジンでは、ポンプ駆動カムの1山で2気筒分燃料噴射を賄うタイミングが生じる。

0006

このようなタイミングでは、燃料を噴射することによる燃料圧力(以下、「燃圧」ともいう)の低下幅が大きくなり、次の(2気筒目の)燃料を噴射できなくなるおそれがある。特に、エンジン始動時にはより多くの燃料が必要とされるため、燃料圧力の低下幅もより大きくなり、燃料を噴射できなくなる可能性も高くなる。そのため、エンジン始動時に、クランキング間延びし、運転者に違和感を与えるおそれがある。

0007

本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、ポンプ駆動カムのカム山の数がエンジンの気筒数よりも少ない高圧燃料ポンプを備えた筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置であって、エンジン始動時に、クランキングが間延びすることを防止することが可能な筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明に係る筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置は、エンジンのシリンダ内に燃料を直接噴射するインジェクタと、エンジンの気筒数よりも少ないカム山が形成されたポンプ駆動カムを有し、該ポンプ駆動カムの駆動により燃料圧力を昇圧してインジェクタに圧送する高圧燃料ポンプとを備える筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置において、エンジン始動時における初回噴射時に、インジェクタによる燃料噴射を許可する噴射許可燃圧値を、2回目以降の燃料噴射時よりも高く設定する許可値設定手段を備えることを特徴とする。

0009

本発明に係る筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置によれば、エンジン始動時における初回噴射時の噴射許可燃圧値が2回目以降の燃料噴射時の噴射許可燃圧値よりも高く設定される。そのため、初回噴射時の燃料圧力が2回目の噴射で必要とされる燃料圧力よりも高く昇圧される。よって、初回の燃料噴射によって燃料圧力が低下しても、次気筒(2回目)の燃料噴射を行うことが可能となる。その結果、エンジン始動時に、クランキングが間延びすることを防止することが可能となる。

0010

本発明に係る筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置では、許可値設定手段が、エンジン始動時における2回目以降の燃料噴射時の噴射許可燃圧値を、初回噴射時の噴射許可燃圧値から徐々に下げていくことが好ましい。

0011

通常、エンジン始動時の燃料噴射量は、初回がもっとも多く、2回目以降減少していく。そこで、このようにすれば、2回目以降の燃料噴射量の減少、すなわち、一度の燃料噴射による燃料圧力の低下幅の減少に対応して、噴射許可燃圧値を下げることができる。よって、2回目以降の燃料噴射時の噴射許可燃圧値をより適切に設定することが可能となる。

0012

本発明に係る筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置では、許可値設定手段が、エンジン始動時における初回噴射時に、エンジンの状態に基づいて設定された燃料噴射量に応じて、噴射許可燃圧値を設定することが好ましい。

0013

ところで、例えば低温始動時などでは燃料噴射量が増大するため、燃料噴射による燃料圧力の低下幅も大きくなる。それに対して、この場合、燃料噴射量に応じて噴射許可燃圧値が設定されるため、例えば低温始動時などで燃料噴射量が増大したとしても、燃料圧力が噴射許可燃圧値を下回ることによって、2回目以降の燃料噴射ができなくなることを確実に防止することが可能となる。

0014

本発明に係る筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置は、エンジンのシリンダ内に燃料を直接噴射するインジェクタと、エンジンの気筒数よりも少ないカム山が形成されたポンプ駆動カムを有し、該ポンプ駆動カムの駆動により燃料圧力を昇圧してインジェクタに圧送する高圧燃料ポンプとを備える筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置において、エンジン始動時に、高圧燃料ポンプのポンプ駆動カムの回転位置に基づいて、ポンプ駆動カムの1山分の駆動で2気筒以上の燃料噴射を賄う必要があるか否かを判定する噴射気筒数判定手段と、噴射気筒数判定手段によりポンプ駆動カムの1山分の駆動で2気筒以上の燃料噴射を賄う必要があると判定された場合に、インジェクタによる燃料噴射を許可する噴射許可燃圧値を、ポンプ駆動カムの1山分の駆動で2気筒以上の燃料噴射を賄う必要がないと判定された場合と比較して高く設定する許可値設定手段とを備えることを特徴とする。

0015

ところで、高圧燃料ポンプのポンプ駆動カムの1山分の駆動(ストローク)で2気筒以上の燃料噴射を賄う必要がある状態は、2回目の燃料噴射にとって、燃料圧力的に厳しくなる。ここで、本発明に係る筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置によれば、エンジン始動時に、ポンプ駆動カムの1山分の駆動で2気筒以上の燃料噴射を賄う必要があるか否かが判定され、必要があると判定された場合に、インジェクタによる燃料噴射を許可する噴射許可燃圧値がより高く設定される。よって、初回の燃料噴射によって燃料圧力が低下しても、次気筒(2回目)の燃料噴射を行うことが可能となる。その結果、エンジン始動時に、クランキングが間延びすることを防止することが可能となる。

0016

本発明に係る筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置では、噴射気筒数判定手段が、エンジン始動時の初回噴射時において、ポンプ駆動カムの1山分の駆動で2気筒以上の燃料噴射を賄う必要があるか否かを判定することが好ましい。

0017

ところで、上述したように、通常、エンジン始動時の燃料噴射量は初回がもっとも多くなる。そのため、エンジン始動時の初回噴射時において、高圧燃料ポンプのポンプ駆動カムの1山分の駆動で2気筒以上の燃料噴射を賄う必要がある状態は、2回目の燃料噴射にとって、燃料圧力的にもっとも厳しくなる。この場合、エンジン始動時の初回噴射時において、ポンプ駆動カムの1山分の駆動で2気筒以上の燃料噴射を賄う必要があるか否かが判定され、必要があると判定された場合に、インジェクタによる燃料噴射を許可する噴射許可燃圧値がより高く設定される。そのため、初回の燃料噴射によって燃料圧力が低下しても、次気筒(2回目)の燃料噴射を行うことが可能となる。

0018

本発明に係る筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置では、許可値設定手段が、ポンプ駆動カムの1山分の駆動で2気筒以上の燃料噴射を賄う必要があると判定された場合に、エンジンの状態に基づいて設定された燃料噴射量に応じて、噴射許可燃圧値を設定することが好ましい。

0019

上述したように、例えば低温始動時などでは燃料噴射量が増大するため、燃料噴射による燃料圧力の低下幅も大きくなる。それに対して、この場合、燃料噴射量に応じて噴射許可燃圧値が設定されるため、例えば低温始動時などで燃料噴射量が増大したとしても、燃料圧力が噴射許可燃圧値を下回ることによって、2回目以降の燃料噴射ができなくなることを確実に防止することが可能となる。

発明の効果

0020

本発明によれば、ポンプ駆動カムのカム山の数がエンジンの気筒数よりも少ない高圧燃料ポンプを備えた筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置において、エンジン始動時に、クランキングが間延びすることを防止することが可能となる。

図面の簡単な説明

0021

第1実施形態に係る筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置の構成を示す図である。
高圧燃料ポンプの一例を模式的に示した縦断面図である。
第1実施形態に係る筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置による、エンジン始動時の燃料圧力制御(噴射許可燃圧値設定処理)の処理手順を示すフローチャートである。
エンジン始動時における、燃料圧力等の変化の一例を示すターミングチャートである。
第2実施形態に係る筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置の構成を示す図である。
第2実施形態に係る筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置による、エンジン始動時の燃料圧力制御(噴射許可燃圧値設定処理)の処理手順を示すフローチャートである。

実施例

0022

以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。また、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。

0023

(第1実施形態)
まず、図1を用いて、第1実施形態に係る筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置1の構成について説明する。図1は、筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置1、及び、該燃料圧力制御装置1が適用された筒内噴射エンジン(以下、単に「エンジン」ともいう)10の構成の構成を示す図である。

0024

エンジン10は、例えば水平対向型の4気筒ガソリンエンジンである。また、エンジン10は、シリンダ内(筒内)に燃料を直接噴射する筒内噴射式のエンジンである。エンジン10では、エアクリーナ16から吸入された空気が、吸気管15に設けられた電子制御式スロットルバルブ(以下、単に「スロットルバルブ」ともいう)13により絞られ、インテークマニホールド11を通り、エンジン10に形成された各気筒に吸入される。ここで、エアクリーナ16から吸入された空気の量(エンジン10に吸入される空気量)は、エアクリーナ16とスロットルバルブ13との間に配置されたエアフローメータ14により検出される。また、インテークマニホールド11を構成するコレクター部(サージタンク)の内部には、インテークマニホールド11内の圧力を検出するバキュームセンサ30が配設されている。さらに、スロットルバルブ13には、該スロットルバルブ13の開度を検出するスロットル開度センサ31が配設されている。

0025

シリンダヘッドには、気筒毎に吸気ポート22と排気ポート23とが形成されている(図1では片バンクのみ示した)。各吸気ポート22、排気ポート23それぞれには、該吸気ポート22、排気ポート23を開閉する吸気バルブ24、排気バルブ25が設けられている。吸気バルブ24を駆動する吸気カムシャフト28と吸気カムプーリとの間には、吸気カムプーリと吸気カムシャフト28とを相対回動してクランク軸10aに対する吸気カムシャフト28の回転位相変位角)を連続的に変更して、吸気バルブ24のバルブタイミング開閉タイミング)を進遅角する可変バルブタイミング機構26が配設されている。この可変バルブタイミング機構26により吸気バルブ24の開閉タイミングがエンジン運転状態に応じて可変設定される。

0026

同様に、排気カムシャフト29と排気カムプーリとの間には、排気カムプーリと排気カムシャフト29とを相対回動してクランク軸10aに対する排気カムシャフト29の回転位相(変位角)を連続的に変更して、排気バルブ25のバルブタイミング(開閉タイミング)を進遅角する可変バルブタイミング機構27が配設されている。この可変バルブタイミング機構27により排気バルブ25の開閉タイミングがエンジン運転状態に応じて可変設定される。

0027

エンジン10の各気筒には、シリンダ内に燃料を噴射するインジェクタ12が取り付けられている。インジェクタ12は、高圧燃料ポンプ60により加圧された燃料を各気筒の燃焼室内へ直接噴射する。

0028

インジェクタ12は、デリバリーパイプコモンレール)61に接続されている。デリバリーパイプ61は、高圧燃料ポンプ60から燃料配管62を通じて圧送されてきた燃料を各インジェクタ12に分配するものである。高圧燃料ポンプ60は、燃料タンク(図示省略)からフィードポンプ低圧燃料ポンプ)により吸い上げられた燃料を、運転状態に応じて高圧(例えば、8〜13MPa)に昇圧してデリバリーパイプ61へ供給する。なお、本実施形態では、高圧燃料ポンプ60として、エンジン10のカムシャフト28によって駆動される形式のものを用いた。

0029

ここで、図2を用いて、高圧燃料ポンプ60の構成について説明する。高圧燃料ポンプ60は、主として、ポンプ駆動カム601、リフタ602、プランジャ603、吸入弁605を司る電磁弁606、及び、吐出弁607を有して構成されている。ポンプ駆動カム601はエンジン10のカムシャフト28の回転動力によって駆動され、リフタ602及びプランジャ603を往復運動させる。プランジャ603が下降するときに吸入弁605が開かれ、加圧室604に燃料が流入する。プランジャ603が上昇するときには、吸入弁605が閉じられ、加圧室内604の燃料が圧縮される。その圧力によって吐出弁607が開き、高圧燃料が吐出される。

0030

なお、図2に示されるように、ポンプ駆動カム601は、カムシャフト28の回転方向に沿って等間隔に形成された3つのカム山を有している。ここで、カムシャフト28は、クランクシャフト10aが2回転する間に1回転するため、クランクシャフト10a2回転に対して、プランジャ603が3往復し、高圧燃料ポンプ60から燃料が吐出される。

0031

上記吸入弁605は電磁弁606によって閉弁動作電気的に制御できる構造となっている。プランジャ603下降時に加圧室604に流入した燃料は、プランジャ603上昇時に、吸入弁605が開弁保持されていれば吸入側へ戻され、吸入弁605が閉弁されれば、加圧室604内で加圧されて吐出される。プランジャ603上昇時に吸入弁605が閉弁されるタイミングを制御して、吸入側へ戻される燃料と加圧される燃料の割合を変えることによって、高圧吐出される流量を制御することができる。なお、電磁弁606は、後述するエンジン制御装置(以下「ECU」という)50に接続されており、該ECU50により駆動が制御される。

0032

図1戻り、各気筒のシリンダヘッドには、混合気点火する点火プラグ17、及び該点火プラグ17に高電圧印加するイグナイタ内蔵型コイル21が取り付けられている。エンジン10の各気筒では、吸入された空気とインジェクタ12によって噴射された燃料との混合気が点火プラグ17により点火されて燃焼する。燃焼後の排気ガス排気管18を通して排出される。

0033

排気管18には、排気ガス中の酸素濃度に応じた信号を出力する空燃比センサ19Aが取り付けられている。空燃比センサ19Aとしては、排気空燃比リニアに検出することのできるリニア空燃比センサLAFセンサ)が用いられる。なお、空燃比センサ19Aとして、排気空燃比をオンオフ的に検出するO2センサを用いてもよい。

0034

また、空燃比センサ19Aの下流には排気浄化触媒CAT)20が配設されている。排気浄化触媒20は三元触媒であり、排気ガス中の炭化水素(HC)及び一酸化炭素(CO)の酸化と、窒素酸化物(NOx)の還元を同時に行い、排気ガス中の有害ガス成分を無害二酸化炭素(CO2)、水蒸気(H2O)及び窒素(N2)に清浄化するものである。排気浄化触媒20の下流には、排気空燃比をオン−オフ的に検出するリヤ(CAT後)O2センサ19Bが設けられている。

0035

上述したエアフローメータ14、LAFセンサ19A、O2センサ19B、バキュームセンサ30、スロットル開度センサ31に加え、エンジン10のカムシャフト28近傍には、エンジン10の気筒判別を行うためのカム角センサ32が取り付けられている。ここで、カム角センサ32は、カムシャフト28の回転位置を表す電気信号を出力するとともに、カムシャフト28の回転に伴って回転する高圧燃料ポンプ60のポンプ駆動カム601の回転位置を表す電気信号も出力する。

0036

また、エンジン10のクランクシャフト10a近傍には、クランクシャフト10aの回転位置を検出するクランク角センサ33が取り付けられている。ここで、クランクシャフト10aの端部には、例えば、2歯欠歯した34歯の突起が10°間隔で形成されたタイミングロータ33aが取り付けられており、クランク角センサ33は、タイミングロータ33aの突起の有無を検出することにより、クランクシャフト10aの回転位置を検出する。カム角センサ32及びクランク角センサ33としては、例えば電磁ピックアップ式のものなどが用いられる。

0037

これらのセンサは、ECU50に接続されている。さらに、ECU50には、エンジン10の冷却水の温度を検出する水温センサ34、潤滑油の温度を検出する油温センサ35、アクセルペダル踏み込み量すなわちアクセルペダルの開度(操作量)を検出するアクセル開度センサ36、および吸入空気温度を検出する吸気温センサ37等の各種センサも接続されている。

0038

ECU50は、演算を行うマイクロプロセッサ、該マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM、12Vバッテリによってその記憶内容が保持されるバックアップRAM、及び入出力I/F等を有して構成されている。また、ECU50は、インジェクタ12を駆動するインジェクタドライバ点火信号を出力する出力回路、及び、電子制御式スロットルバルブ13を開閉する電動モータ13aを駆動するモータドライバ等を備えている。さらに、ECU50は、高圧燃料ポンプ60を構成する電磁弁606を駆動するドライバ等も備えている。

0039

ECU50では、カム角センサ32の出力から気筒が判別され、クランク角センサ33の出力からエンジン回転数が求められる。また、ECU50では、上述した各種センサから入力される検出信号に基づいて、吸入空気量、吸気管負圧アクセルペダル開度、混合気の空燃比、吸入空気温度、及びエンジン10の水温油温等の各種情報が取得される。そして、ECU50は、取得したこれらの各種情報に基づいて、燃料噴射量や燃料噴射時期点火時期、及び、スロットルバルブ13等の各種デバイスを制御することによりエンジン10を総合的に制御する。

0040

特に、ECU50は、エンジン始動時に、燃料圧力が噴射許可燃圧値以下に低下し、回転上昇遅れてクランキングが間延びすることを防止する機能を有している。そのため、ECU50は、許可値設定部51を機能的に備えている。ECU50では、ROMに記憶されているプログラムがマイクロプロセッサによって実行されることにより、許可値設定部51の機能が実現される。

0041

許可値設定部51は、エンジン始動時(例えば、エンジン回転数が所定回転数(例えば200〜300rpm程度)以下の場合)における初回噴射時に、インジェクタ12による燃料噴射を許可する噴射許可燃圧値を、2回目以降の燃料噴射時よりも高く設定する。すなわち、許可値設定部51は、特許請求の範囲に記載の許可値設定手段として機能する。

0042

その際に、許可値設定部51は、エンジン10の状態に基づいて設定された燃料噴射量に応じて、噴射許可燃圧値を設定(補正)するようにしてもよい。より具体的には、許可値設定部51は、例えば、燃料噴射量が多い低温始動時(コールドスタート)には、低温始動時よりも燃料噴射量が少ないホットスタート時(例えばアイドリングストップからの復帰時など)よりも噴射許可燃圧値を高めに設定(補正)するようにしてもよい。

0043

また、許可値設定部51は、エンジン始動時における2回目以降の燃料噴射時の噴射許可燃圧値を、初回噴射時の噴射許可燃圧値から徐々に下げていくことが好ましい。

0044

次に、図3を参照しつつ、筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置1の動作について説明する。図3は、筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置1による、エンジン始動時の燃料圧力制御(噴射許可燃圧値設定処理)の処理手順を示すフローチャートである。本処理は、ECU50において、所定のタイミングで繰り返して実行される。

0045

まず、ステップS100では、エンジン10の状態を示す情報、例えば、カム位置や、クランク位置(エンジン回転数)、水温等が検出されて読み込まれる。次に、ステップS102では、ステップS100で読み込まれたエンジン回転数に基づいて、エンジン始動時であるか否か(例えば、エンジン回転数が所定回転数(例えば200〜300rpm程度)以下であるか否か)についての判断が行われる。ここで、エンジン始動時でない場合には、ステップS104に処理が移行する。一方、エンジン始動時のときには、ステップS106に処理が移行する。

0046

ステップS104では、インジェクタ12による燃料噴射を許可する噴射許可燃圧値が第2所定値(<第1所定値)に設定される。その後、本処理から一旦抜ける。

0047

一方、ステップS106では、初回噴射であるか否かについての判断が行われる。ここで、初回噴射でない場合には、ステップS108に処理が移行する。一方、初回噴射のときには、ステップS110に処理が移行する。

0048

ステップS108では、噴射許可燃圧値が第3所定値(第2所定値<第3所定値<第1所定値)に設定される。その後、本処理から一旦抜ける。

0049

一方、ステップS110では、噴射許可燃圧値が第1所定値(>第3所定値>第2所定値)に設定される。すなわち、エンジン始動時における初回噴射時には、噴射許可燃圧値が、2回目以降の燃料噴射時よりも高く設定される。その後、本処理から一旦抜ける。

0050

続いて、上述したフローチャートに従って処理が実行されたときの、エンジン始動時における、燃料圧力等の変化の一例(ターミングチャート)を図4に示す。ここで、図4横軸時刻であり、縦軸は燃料圧力(kPa)、エンジン回転数(rpm)、燃料噴射量(ms.)である。図4では、燃料圧力を実線で、エンジン回転数を破線で、燃料噴射量を細い実線でそれぞれ示した。また、図4では、噴射許可燃圧値を一定とした従来技術による燃料圧力の変化を一点鎖線で併せて示した。

0051

まず、時刻t1において、スタータモータが駆動されてクランキングか開始されると、エンジン10のカムシャフト28の回転によって高圧燃料ポンプ60のポンプ駆動カム601が駆動され、プランジャ603が往復運動をする度に燃料圧力が上昇する(時刻t1、t2、t4、t6、t7参照)。そして、燃料圧力が噴射許可燃圧値を超えた後、時刻t8で初回の燃料噴射が実行される。引き続き、時刻t9で2度目の噴射、時刻t10で3度目の噴射、時刻t4で4度目の噴射がそれぞれ実行される。なお、図に示されるように燃料噴射量は、初回がもっとも多く、2回目以降は徐々に減少していく。また、燃料が噴射されて混合気が燃焼することによりエンジン回転数が上昇する。

0052

上述したように燃料が順次噴射された結果、噴射許可燃圧値が一定の従来技術では、時刻t12において、燃料圧力が噴射許可燃圧値よりも低下している。そのため、次気筒の燃料噴射が禁止される。一方、本実施形態では、初回噴射時の噴射許可燃圧値(実線)が2回目以降の噴射許可燃圧値(二点鎖線)よりも高めに設定されているため、時刻t12において、燃料圧力の低下は見られるものの、噴射許可燃圧値(二点鎖線)を下回ることが防止されることが確認された。

0053

以上、詳細に説明したように、本実施形態によれば、エンジン始動時における初回噴射時の噴射許可燃圧値が2回目以降の燃料噴射時の噴射許可燃圧値よりも高く設定される。そのため、初回噴射時の燃料圧力が2回目の噴射で必要とされる燃料圧力よりも高く昇圧される。よって、初回の燃料噴射によって燃料圧力が低下しても、次気筒(2回目)の燃料噴射を行うことが可能となる。その結果、ポンプ駆動カム601のカム山の数(3山)がエンジン10の気筒数(4気筒)よりも少ない高圧燃料ポンプ60を備えた筒内噴射エンジン10において、エンジン始動時に、回転上昇が遅れてクランキングが間延びすることを防止することが可能となる。

0054

通常、エンジン始動時の燃料噴射量は、初回がもっとも多く、2回目以降減少していく。ここで、本実施形態によれば、エンジン始動時における2回目以降の燃料噴射時の噴射許可燃圧値が、初回噴射時の噴射許可燃圧値から徐々に下げられていく。そのため、2回目以降の燃料噴射量の減少、すなわち、一度の燃料噴射による燃料圧力の低下幅の減少に対応して、噴射許可燃圧値を下げることができる。よって、2回目以降の燃料噴射時の噴射許可燃圧値をより適切に設定することが可能となる。

0055

なお、例えば低温始動時などでは燃料噴射量が増大するため、燃料噴射による燃料圧力の低下幅も大きくなる。それに対して、本実施形態によれば、燃料噴射量に応じて噴射許可燃圧値を設定(補正)できるため、例えば低温始動時などで燃料噴射量が増大したとしても、燃料圧力が噴射許可燃圧値を下回ることにより、2回目以降の燃料噴射ができなくなることを確実に防止することが可能となる。

0056

(第2実施形態)
上述した第1実施形態では、エンジン始動時における初回噴射時に、インジェクタ12による燃料噴射を許可する噴射許可燃圧値を、2回目以降の燃料噴射時よりも高くなるように設定した。このような設定の仕方に代えて、ポンプ駆動カム601の1山分の駆動(ストローク)で2気筒分の燃料噴射を賄う必要がある場合に、噴射許可燃圧値を高く設定する構成とすることもできる。

0057

そこで、次に、図5を用いて第2実施形態に係る筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置2の構成について説明する。図5は、筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置2、及び、該燃料圧力制御装置2が適用された筒内噴射エンジン10の構成を示すブロック図である。なお、図5において上記第1実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号が付されている。

0058

本実施形態は、ECU50に代えてECU50Bが用いられている点で上述した第1実施形態と異なっている。また、ECU50Bは、噴射気筒数判定部53をさらに有している点、および、許可値設定部51に代えて許可値設定部51Bを有している点で上述した第1実施形態と異なっている。その他の構成は、上述した第1実施形態と同一または同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。

0059

噴射気筒数判定部53は、エンジン始動時(例えば、エンジン回転数が所定回転数(例えば200〜300rpm程度)以下の場合)に、カム角センサ32により検出された高圧燃料ポンプ60のポンプ駆動カム601の回転位置に基づいて、ポンプ駆動カム601の1山分の駆動で2気筒分の燃料噴射を賄う必要があるか否かを判定する。すなわち、噴射気筒数判定部53は、特許請求の範囲に記載の噴射気筒数判定手段として機能する。

0060

なお、噴射気筒数判定部53は、特に燃料圧力が厳しくなるエンジン始動時の初回噴射時において、高圧燃料ポンプ60のポンプ駆動カム601の1山分の駆動で2気筒分の燃料噴射を賄う必要があるか否かを判定することが好ましい。噴射気筒数判定部53による判定結果は、許可値設定部51Bに出力される。

0061

許可値設定部51Bは、ポンプ駆動カム601の1山分の駆動で2気筒分の燃料噴射を賄う必要があると判定された場合に、インジェクタ12による燃料噴射を許可する噴射許可燃圧値を、ポンプ駆動カムの1山分の駆動で2気筒分の燃料噴射を賄う必要がないと判定された場合(又は定常運転時)と比較して高く設定する。すなわち、許可値設定部51Bは、特許請求の範囲に記載の許可値設定手段として機能する。

0062

その際に、許可値設定部51Bは、ポンプ駆動カム601の1山分の駆動で2気筒分の燃料噴射を賄う必要があると判定された場合に、エンジン10の状態に基づいて設定された燃料噴射量に応じて、噴射許可燃圧値を設定(補正)するようにしてもよい。より具体的には、許可値設定部51Bは、例えば、燃料噴射量が多い低温始動時(コールドスタート)には、低温始動時よりも燃料噴射量が少ないホットスタート時(例えばアイドリングストップからの復帰時など)よりも噴射許可燃圧値を高めに設定(補正)するようにしてもよい。

0063

次に、図6を参照しつつ、筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置2の動作について説明する。図6は、筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置2による、エンジン始動時の燃料圧力制御(噴射許可燃圧値設定処理)の処理手順を示すフローチャートである。本処理は、ECU50Bにおいて、所定のタイミングで繰り返して実行される。

0064

まず、ステップS200では、エンジン10の状態を示す情報、例えば、カム位置や、クランク位置(エンジン回転数)、水温等が検出されて読み込まれる。次に、ステップS202では、エンジン始動時における初回噴射であるか否かについての判断が行われる。ここで、エンジン始動時の初回噴射でない場合には、ステップS204に処理が移行する。一方、エンジン始動時の初回噴射のときには、ステップS206に処理が移行する。

0065

ステップS204では、インジェクタ12による燃料噴射を許可する噴射許可燃圧値が第2所定値(<第1所定値)に設定される。その後、本処理から一旦抜ける。

0066

一方、ステップS206では、ポンプ駆動カム601の1山分の駆動で2気筒分の燃料噴射を賄う必要があるか否かについての判断が行われる。ここで、2気筒分の燃料噴射を賄う必要がない場合には、ステップS204において、噴射許可燃圧値が第2所定値(<第1所定値)に設定された後、本処理から一旦抜ける。一方、ポンプ駆動カム601の1山分の駆動で2気筒分の燃料噴射を賄う必要があるときには、ステップS208に処理が移行する。

0067

ステップS208では、噴射許可燃圧値が第1所定値(>第2所定値)に設定される。すなわち、ポンプ駆動カム601の1山分の駆動で2気筒分の燃料噴射を賄う必要があると判定された場合には、噴射許可燃圧値が高めに設定される。その後、本処理から一旦抜ける。

0068

上述したように、高圧燃料ポンプ60のポンプ駆動カム601の1山分の駆動で2気筒分の燃料噴射を賄う必要がある状態は、2回目の燃料噴射にとって、燃料圧力的に厳しくなる。ここで、本実施形態によれば、エンジン始動時に、ポンプ駆動カム601の1山分の駆動で2気筒分の燃料噴射を賄う必要があるか否かが判定され、必要があると判定された場合に、噴射許可燃圧値がより高く設定される。よって、初回の燃料噴射によって燃料圧力が低下しても、次気筒(2回目)の燃料噴射を行うことが可能となる。その結果、エンジン始動時に、クランキングが間延びすることを防止することが可能となる。

0069

また、上述したように、通常、エンジン始動時の燃料噴射量は初回がもっとも多くなる。そのため、エンジン始動時の初回噴射時において、高圧燃料ポンプ60のポンプ駆動カム601の1山分の駆動で2気筒分の燃料噴射を賄う必要がある状態は、2回目の燃料噴射にとって、燃料圧力的にもっとも厳しくなる。ここで、本実施形態によれば、エンジン始動時の初回噴射時において、ポンプ駆動カム601の1山分の駆動で2気筒分の燃料噴射を賄う必要があるか否かが判定され、必要があると判定された場合に、インジェクタ12による燃料噴射を許可する噴射許可燃圧値がより高く設定される。そのため、初回の燃料噴射によって燃料圧力が低下しても、次気筒(2回目)の燃料噴射を行うことが可能となる。

0070

なお、例えば低温始動時などでは燃料噴射量が増大するため、燃料噴射による燃料圧力の低下幅も大きくなる。それに対して、本実施形態によれば、燃料噴射量に応じて噴射許可燃圧値を設定(補正)できるため、例えば低温始動時などで燃料噴射量が増大したとしても、燃料圧力が噴射許可燃圧値を下回ることにより、2回目以降の燃料噴射ができなくなることを確実に防止することが可能となる。

0071

以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、3つのカム山が形成されたポンプ駆動カム601を有する高圧燃料ポンプ60を備えた4気筒の筒内噴射エンジン10を例にして説明したが、エンジンの気筒数は4気筒には限られない。また、ポンプ駆動カムのカム山の数は、1山で2気筒分以上の燃料を噴射するタイミングが生じ得る数であればよく、3山には限られない。

0072

また、上記実施形態では、本発明を筒内噴射式のエンジンに適用した場合を例にして説明したが、本発明は、筒内噴射とポート噴射とを組み合わせたエンジンにも適用することができる。

0073

1,2筒内噴射エンジンの燃料圧力制御装置
10エンジン
12インジェクタ
13電子制御式スロットルバルブ
14エアフローメータ
28カムシャフト
31スロットル開度センサ
32カム角センサ
33クランク角センサ
34水温センサ
35油温センサ
36アクセル開度センサ
50,50B ECU
51,51B許可値設定部
53噴射気筒数判定部
60高圧燃料ポンプ
601 ポンプ駆動カム

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