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技術 キシレンの製造方法

出願人 コスモ石油株式会社
発明者 川田雄介大塩敦保
出願日 2014年3月26日 (5年10ヶ月経過) 出願番号 2014-063945
公開日 2015年10月22日 (4年3ヶ月経過) 公開番号 2015-182999
状態 特許登録済
技術分野 有機低分子化合物及びその製造 触媒を使用する低分子有機合成反応
主要キーワード 分解生成物量 シビアリティ 選択溶媒 蒸留特性 非極性炭化水素 ドライガス ppm超 脱アルキル反応
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

芳香族炭化水素含有割合が低く、不飽和炭化水素硫黄分、窒素分等を含有する接触分解ガソリン不均化反応またはトランスアルキル化反応等の転化反応原料に用いつつも、簡便かつ高い得率でキシレンを製造する方法を提供する。

解決手段

キシレンを製造する方法であって、(a)流動接触分解ガソリン蒸留処理して沸点範囲が145〜205℃の留分を分留する分留工程と、(b)前記(a)分留工程で得られた沸点範囲が145〜205℃の留分を水素化脱硫脱窒反応させることにより、硫黄含有量を0〜6質量ppm、窒素含有量を0〜6質量ppmに調整する水素化処理工程と、(c)上記(b)水素化処理工程で得られた芳香族炭化水素を含む生成油に、不均化反応またはトランスアルキル化反応を施す不均化トランスアルキル化工程とを含むことを特徴とするキシレンの製造方法である。

概要

背景

キシレンは、ポリエステル原料となるフタル酸テレフタル酸イソフタル酸オルソフタル酸)等、種々の重要な工業用化学薬品を製造する出発原料として、重要な化合物である。

キシレンを製造する方法としては、通常、ナフサ接触改質装置改質処理した後、抽出および分留する方法や、あるいはナフサの熱分解により副生する分解ガソリンを抽出および分留する方法が知られている。
また、従来より、芳香族炭化水素を原料として炭素数の異なる他の芳香族炭化水を生成する方法が試みられており(例えば、特許文献1(特開昭60−246330号公報)参照)、キシレンを製造する方法としても、芳香族炭化水素同士を反応させて炭素数の異なる芳香族炭化水素に転化させる、トランスアルキル化反応や芳香族炭化水素の不均化反応による製造方法が考えられる。

概要

芳香族炭化水素の含有割合が低く、不飽和炭化水素硫黄分、窒素分等を含有する接触分解ガソリンを不均化反応またはトランスアルキル化反応等の転化反応の原料に用いつつも、簡便かつ高い得率でキシレンを製造する方法を提供する。キシレンを製造する方法であって、(a)流動接触分解ガソリン蒸留処理して沸点範囲が145〜205℃の留分を分留する分留工程と、(b)前記(a)分留工程で得られた沸点範囲が145〜205℃の留分を水素化脱硫脱窒反応させることにより、硫黄含有量を0〜6質量ppm、窒素含有量を0〜6質量ppmに調整する水素化処理工程と、(c)上記(b)水素化処理工程で得られた芳香族炭化水素を含む生成油に、不均化反応またはトランスアルキル化反応を施す不均化トランスアルキル化工程とを含むことを特徴とするキシレンの製造方法である。なし

目的

トランスアルキル化反応は炭素数の異なる複数の芳香族炭化水素を反応させて目的とする芳香族炭化水素に転化する方法であり、また、芳香族炭化水素の不均化反応は2分子の同一の芳香族炭化水素が反応して、目的とする芳香族炭化水素に転化する方法である。
例えば、芳香族炭化水素の不均化反応を利用したキシレンの製造方法としては、トルエンの不均化反応によりベンゼンとキシレンを製造する方法を挙げることができ、さらに原料として炭素数9以上の芳香族炭化水素を加えて、トランスアルキル化反応も生じさせてキシレンの収率を高める方法が考えられる。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

キシレンを製造する方法であって、(a)流動接触分解ガソリン蒸留処理して沸点範囲が145〜205℃の留分を分留する分留工程と、(b)前記(a)分留工程で得られた沸点範囲が145〜205℃の留分を水素化脱硫脱窒反応させることにより、硫黄含有量を0〜6質量ppm、窒素含有量を0〜6質量ppmに調整する水素化処理工程と、(c)上記(b)水素化処理工程で得られた芳香族炭化水素を含む生成油に、不均化反応またはトランスアルキル化反応を施す不均化トランスアルキル化工程とを含むことを特徴とするキシレンの製造方法。

請求項2

前記(a)分留工程で得られた沸点範囲が145〜205℃の留分が、炭素数9の芳香族炭化水素を25〜45容量%、炭素数10の芳香族炭化水素を15〜25容量%含む請求項1に記載のキシレンの製造方法。

請求項3

前記(b)水素化処理工程が水素化脱硫/脱窒反応後にさらに非芳香族炭化水素を分離する工程である請求項1または請求項2に記載のキシレンの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、キシレンの製造方法に関する。

背景技術

0002

キシレンは、ポリエステル原料となるフタル酸テレフタル酸イソフタル酸オルソフタル酸)等、種々の重要な工業用化学薬品を製造する出発原料として、重要な化合物である。

0003

キシレンを製造する方法としては、通常、ナフサ接触改質装置改質処理した後、抽出および分留する方法や、あるいはナフサの熱分解により副生する分解ガソリンを抽出および分留する方法が知られている。
また、従来より、芳香族炭化水素を原料として炭素数の異なる他の芳香族炭化水を生成する方法が試みられており(例えば、特許文献1(特開昭60−246330号公報)参照)、キシレンを製造する方法としても、芳香族炭化水素同士を反応させて炭素数の異なる芳香族炭化水素に転化させる、トランスアルキル化反応や芳香族炭化水素の不均化反応による製造方法が考えられる。

先行技術

0004

特開昭60−246330号公報

発明が解決しようとする課題

0005

トランスアルキル化反応は炭素数の異なる複数の芳香族炭化水素を反応させて目的とする芳香族炭化水素に転化する方法であり、また、芳香族炭化水素の不均化反応は2分子の同一の芳香族炭化水素が反応して、目的とする芳香族炭化水素に転化する方法である。
例えば、芳香族炭化水素の不均化反応を利用したキシレンの製造方法としては、トルエンの不均化反応によりベンゼンとキシレンを製造する方法を挙げることができ、さらに原料として炭素数9以上の芳香族炭化水素を加えて、トランスアルキル化反応も生じさせてキシレンの収率を高める方法が考えられる。

0006

トランスアルキル化反応や不均化反応によりキシレンを工業的に製造しようとする場合も、通常、原料としては、原油常圧蒸留することにより得られる重質ナフサをさらに接触改質装置で接触改質することにより得られる、芳香族成分富む重質接触改質ガソリンを使用する。

0007

一方、石油留分は連産品であるために、一定量の原油を精製して得られる重質ナフサ量にも限界がある。
重質ナフサは、キシレン以外の工業原料としても利用されることから、キシレンを工業的に生産するにあたっては、重質ナフサ以外の石油留分を有効活用して、原料を多様化し、製造コストの低減を図ることが求められる。

0008

芳香族成分を含む石油留分としては、流動接触分解装置から得られる流動接触分解ガソリンも挙げられるが、流動接触分解ガソリンは、重質接触改質ガソリンに比較して、芳香族炭化水素の含有割合が低い上に反応性に富む不飽和炭化水素の含有割合が高く、さらに触媒劣化させる硫黄分(硫黄化合物)、窒素分窒素化合物)等を含むことから、キシレンの工業原料として適当でない。

0009

このような状況下、本発明は、芳香族炭化水素の含有割合が低く、不飽和炭化水素や硫黄分、窒素分等を含有する接触分解ガソリンを不均化反応またはトランスアルキル化反応等の転化反応の原料に用いつつも、簡便かつ高い得率でキシレンを製造する方法を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0010

上記技術課題を解決するために、本発明者等が鋭意検討した結果、(a)流動接触分解ガソリンを蒸留処理して沸点範囲が145〜205℃の留分を分留する分留工程と、(b)前記(a)分留工程で得られた沸点範囲が145〜205℃の留分を水素化脱硫脱窒反応させることにより、硫黄含有量を0〜6質量ppm、窒素含有量を0〜6質量ppmに調整する水素化処理工程と、(c)上記(b)水素化処理工程で得られた芳香族炭化水素を含む生成油に、不均化反応またはトランスアルキル化反応を施す不均化トランスアルキル化工程とを含むキシレンの製造方法により、上記技術課題を解決し得ることを見出し、本知見に基づいて本発明を完成するに至った。

0011

すなわち、本発明は、
(1)キシレンを製造する方法であって、
(a)流動接触分解ガソリンを蒸留処理して沸点範囲が145〜205℃の留分を分留する分留工程と、
(b)前記(a)分留工程で得られた沸点範囲が145〜205℃の留分を水素化脱硫/脱窒反応させることにより、硫黄含有量を0〜6質量ppm、窒素含有量を0〜6質量ppmに調整する水素化処理工程と、
(c)上記(b)水素化処理工程で得られた芳香族炭化水素を含む生成油に、不均化反応またはトランスアルキル化反応を施す不均化/トランスアルキル化工程とを含む
ことを特徴とするキシレンの製造方法、
(2)前記(a)分留工程で得られた沸点範囲が145〜205℃の留分が、炭素数9の芳香族炭化水素を25〜45容量%、炭素数10の芳香族炭化水素を15〜25容量%含む上記(1)に記載のキシレンの製造方法、
(3)前記(b)水素化処理工程が水素化脱硫/脱窒反応後にさらに非芳香族炭化水素分離処理する工程である上記(1)または(2)に記載のキシレンの製造方法
を提供するものである。

発明の効果

0012

本発明によれば、芳香族炭化水素の含有割合が低く、不飽和炭化水素や硫黄分、窒素分等を含有する接触分解ガソリンを不均化反応またはトランスアルキル化反応等の転化反応の原料に用いつつも、簡便かつ高い得率でキシレンを製造する方法を提供することができる。

0013

本発明に係るキシレンの製造方法は、
(a)流動接触分解ガソリンを蒸留処理して沸点範囲が145〜205℃の留分を分留する分留工程と、
(b)前記(a)分留工程で得られた沸点範囲が145〜205℃の留分を水素化脱硫/脱窒反応させることにより、硫黄含有量を0〜6質量ppm、窒素含有量を0〜6質量ppmに調整する水素化処理工程と、
(c)上記(b)水素化処理工程で得られた芳香族炭化水素を含む生成油に、不均化反応またはトランスアルキル化反応を施す不均化/トランスアルキル化工程とを含む
ことを特徴とするものである。

0014

<(a)分留工程>
本発明に係るキシレンの製造方法においては、原料油として流動接触分解装置(FCC(Fluid Catalytic Cracking)装置)から留出する流動接触分解ガソリン(FCCガソリン)を使用する。

0015

流動接触分解装置は、流動接触分解プロセス(FCCプロセス)により重質な炭化水素から流動接触分解ガソリンを製造するものであり、ここで流動接触分解プロセスとは、流動している触媒と炭化水素油とを高温で接触させて、ガソリン中間留分等を得るプロセスである。

0016

流動接触分解プロセスとしては、例えば、HYDROCARBON PROCESSING/NOVEBER2000の107〜110頁において、ABB Lummus Global Inc.ya,Kellogg Brown&Roots,Inc.や、Shell Global Solutions International B.V.や、また、Stone&Webster Inc.,A Shaw Group Co./Institut Francais du Petorole.や、UOPLLC.等の様々なプロセスメーカーが提案するプロセスを挙げることができる。

0017

上記流動接触分解ガソリンを得るためには、流動接触分解プロセスにより、ガソリンの沸点以上で沸騰する比較的重質な炭化水素油(炭化水素混合物)を、ゼオライトシリカアルミナアルミナなどいわゆる固体酸性を示す触媒と高温で接触させればよい。

0018

商業的規模での流動接触分解プロセスは、通常、垂直に据え付けられたクラッキング反応器触媒再生器との2種の容器からなる流動接触分解装置に、固体酸性を有する流動接触分解触媒を連続的に循環させることで行うことができる。

0019

すなわち、クラッキング反応器中で炭化水素油(炭化水素混合物)の処理に供された結果、表面に析出したコークによって失活した流動接触分解触媒を、分解生成物(各種生成油)と分離し、ストリッピングした後、触媒再生器に移し、触媒再生器で再生された熱い再生触媒を、再度分解すべき炭化水素油と混合し、クラッキング反応器内を上向の方向に導いて循環することにより、連続的に反応を行うことができ、得られた分解生成物は、ドライガスLPGガソリン留分、LCO及びHCOまたはスラリー油のような1種以上の留分に蒸留分離される。また、上記分解生成物の一部あるいは全部をクラッキング反応器内に再循環させて分解反応をさらに進めてもよい。
本発明に係るキシレンの製造方法においては、上記分解生成物から分離された留分の内、ガソリン留分を流動接触分解ガソリンとして使用する。

0020

流動接触分解プロセスにおいて接触分解反応に供される炭化水素油(炭化水素混合物)としては、ガソリンの沸点範囲以上で沸騰する比較的重質な炭化水素混合物、具体的には、原油の常圧蒸留あるいは減圧蒸留で得られる軽油留分常圧蒸留残渣油及び減圧蒸留残渣油等を挙げることができ、コーカー軽油溶剤瀝油、溶剤脱瀝アスファルトタールサンド油、シェールオイル油、石炭液化油等であってもよい。
また、流動接触分解プロセスに供される炭化水素油(炭化水素混合物)としては、当業者に周知の水素化処理、即ちNi−Mo系触媒、Co−Mo系触媒、Ni−Co−Mo系触媒、Ni−W系触媒等の水素化処理触媒の存在下、高温・高圧下で水素化脱硫した水素化処理油も挙げられる。

0021

本発明で使用する流動接触分解ガソリンを得るための上記クラッキング反応器の運転条件は、反応温度が好ましくは400〜600℃、より好ましくは450〜550℃であり、反応圧力が好ましくは常圧〜5kg/cm3、より好ましくは常圧〜3kg/cm3であり、「流動接触分解触媒/原料となる炭化水素油」で表される質量比が好ましくは2〜20、より好ましくは4〜15である。

0022

反応温度が上記範囲内にあることにより、所定量の芳香族炭化水素を含む流動接触分解ガソリンを効率的に得ることができる。上記反応温度が400℃未満である場合には、炭化水素油の分解反応の進行が遅くなり、分解生成物量が低下することから経済的な運転を行い難くなる。また、また、上記反応温度が600℃超である場合には、オレフィン分が多量に生成し易くなり、得られる流動接触分解ガソリン中の芳香族炭化水素の含有割合が低下し易くなる。
また、反応圧力が上記範囲内にあることにより、モル数が増加する分解反応を効果的に進行させることができ、反応圧力が5kg/cm3超である場合には、分解反応を進行させ難くなる。
さらに、「流動接触分解触媒/原料となる炭化水素油」で表される質量比が上記範囲内にあることにより、流動接触分解ガソリンを効率的に得ることができる。上記質量比が2未満である場合には、クラッキング反応器内の触媒濃度が低くなりすぎ、原料となる炭化水素油の分解が進行し難くなる。また、上記質量比が20超である場合には、触媒濃度の上昇による分解効果飽和してしまい、不経済となる。

0023

本発明のキシレンの製造方法において、流動接触分解ガソリンとしては、沸点範囲が145〜205℃にある留分を含むものであれば特に制限されず、沸点範囲が、30〜240℃であるものが好ましく、33〜235℃であるものがより好ましく、沸点範囲が35〜220℃であるものがさらに好ましい。

0024

本発明のキシレンの製造方法においては、(a)分留工程において、流動接触分解ガソリンを蒸留処理して沸点範囲が145〜205℃の留分を分留する。
(a)分留工程で分留される留分は、沸点範囲が、145〜205℃であるものであり、147〜202℃であるものが好ましく、150〜200℃であるものがより好ましい。
本発明のキシレンの製造方法において、(a)分留工程で得られる留分の沸点範囲が上記範囲内にあることにより、キシレンの原料となる芳香族炭化水素を所定量含むとともに、後述する水素化処理反応や、不均化反応またはトランスアルキル化反応時に、コーク生成による反応触媒の劣化を抑制することができる。

0025

本発明のキシレンの製造方法において、(a)分留工程で得られる沸点範囲が145〜205℃の留分は、炭素数9の芳香族炭化水素を、25〜45容量%含むものであることが好ましく、28〜42容量%含むものであることがより好ましく、30〜40容量%含むものであることがさらに好ましい。
また、本発明のキシレンの製造方法において、(a)分留工程で得られる沸点範囲が145〜205℃の留分は、炭素数10の芳香族炭化水素を、15〜25容量%含むものであることが好ましく、17〜23容量%含むものであることがより好ましく、19〜21容量%含むものであることがさらに好ましい。

0026

本発明のキシレンの製造方法において、(a)分留工程で得られる沸点範囲が145〜205℃の留分が、炭素数9の芳香族炭化水素および炭素数10の芳香族炭化水素を上記割合で含有するものであることにより、後述する不均化反応またはトランスアルキル化反応によるキシレンの製造を効率的に行うことができる。

0027

本出願書類において、炭素数が9の芳香族炭化水素としてはトリメチルベンゼンメチルエチルベンゼン等を挙げることができ、炭素数が10の芳香族炭化水素としてはジメチルエチルベンゼンやテトラメチルベンゼン等を挙げることができる。
なお、本出願書類において、炭素数が9の芳香族炭化水素の含有割合および炭素数が10の芳香族炭化水素の含有割合は、JIS K 2536−2に準じて測定した値を意味する。

0028

本発明のキシレンの製造方法において、(a)分留工程で得られる沸点範囲が145〜205℃の留分は、芳香族炭化水素を、総量で、48〜57容量%含むものであることが好ましく、50〜57容量%含むものであることがより好ましく、52〜57容量%含むものであることがさらに好ましい。
なお、本出願書類において、芳香族炭化水素の含有割合は、JIS K 2536−2に準じて測定した値を意味する。

0029

本発明のキシレンの製造方法において、(a)分留工程で得られる沸点範囲が145〜205℃の留分は、飽和炭化水素の含有割合が、0〜40容量%であるものが好ましく、0〜35容量%であるものがより好ましく、0〜30容量%であるものがさらに好ましい。
飽和炭化水素の含有割合が上記範囲内にあることにより、キシレンの原料となる芳香族炭化水素の含有割合を所定範囲に容易に制御することができる。
なお、本出願書類において、飽和炭化水素の含有割合は、JIS K 2536−2に準じて測定した値を意味する。

0030

本発明のキシレンの製造方法において、(a)分留工程で得られる沸点範囲が145〜205℃の留分は、不飽和炭化水素(オレフィン)の含有割合が、0〜15容量%であるものが好ましく、0〜13容量%であるものがより好ましく、0〜11容量%であるものがさらに好ましい。
不飽和炭化水素の含有割合が上記範囲内にあることにより、後述する水素化脱硫/脱窒反応において、反応のシビティ下げることができ、芳香族炭化水素の過度水素化を抑制することができる。
なお、本出願書類において、不飽和炭化水素(オレフィン)の含有割合は、JIS K 2536−2に準じて測定した値を意味する。

0031

本発明のキシレンの製造方法において、(a)分留工程で得られる沸点範囲が145〜205℃の留分は、硫黄含有量が、30質量ppm以下であるものが好ましく、20質量ppm以下であるものがより好ましく、10質量ppm以下であるものがさらに好ましい。なお、(a)分留工程で得られる沸点範囲が145〜205℃の留分において、硫黄含有量は、通常、2質量ppm以上である。
硫黄含有量が上記数値以下であることにより、後述する水素化脱硫/脱窒工程において、反応のシビアリティを下げることができ、芳香族炭化水素の過度の水素化を抑制することができる。
なお、本出願書類において、硫黄含有量は、JIS K 2541に準じて測定した値を意味する。

0032

本発明のキシレンの製造方法において、(a)分留工程で得られる沸点範囲が145〜205℃の留分は、窒素含有量が、10質量ppm以下であるものが好ましく、5質量ppm以下であるものがより好ましく、3質量ppm以下であるものがさらに好ましい。なお、(a)分留工程で得られる沸点範囲が145〜205℃の留分において、窒素含有量は、通常、2質量ppm以上である。
窒素含有量が上記数値以下であることにより、後述する水素化脱硫/脱窒工程において、反応のシビアリティを下げることができ、芳香族炭化水素の過度の水素化を抑制することができる。
なお、本出願書類において、窒素含有量は、JIS K 2609に準じて測定した値を意味する。

0033

本発明のキシレンの製造方法において、(a)分留工程の実施形態としては、沸点範囲が145〜205℃の留分を得ることができる方法であれば特に制限されず、公知の分留方法を施すことにより行うことができる。

0034

<(b)水素化処理工程>
本発明のキシレンの製造方法においては、(b)水素化処理工程において、上記(a)分留工程で得られた沸点範囲が145〜205℃の留分を水素化脱硫/脱窒反応させることにより、硫黄含有量を0〜6質量ppm、窒素含有量を0〜6質量ppmに調整する。

0035

本発明のキシレンの製造方法において、水素化脱硫/脱窒処理は、公知の技術を用いて行うことができ、例えば、石油精製に一般に用いられる水素化脱硫用触媒を用いて、上記(a)分留工程で得られた沸点範囲が145〜205℃の留分を高温、高圧の反応条件下で反応させて、脱硫脱窒素処理する方法が挙げられる。

0036

上記水素化脱硫触媒としては、無機酸化物担体上に水素化機能を有する活性金属担持した触媒を挙げることができる。
上記無機酸化物担体としては、アルミナ、シリカチタニアマグネシア、シリカ−アルミナ等の種々の多孔質無機酸化物から選ばれる一種以上を挙げることができ、シリカ又はシリカ−アルミナが好ましい。
上記活性金属としては、モリブデンタングステンなどの第VI族金属、ニッケルコバルトなどの第VIII族金属から選ばれる一種以上を挙げることができ、例えばNi−Mo又はCo−Moなどの金属の組み合わせが好ましい。

0037

水素化処理の条件は、上記(a)分留工程で得られた沸点範囲が145〜205℃の留分に含まれる硫黄分、窒素分、不飽和炭化水素(オレフィン分)の含有割合に応じて適宜最適な条件を選択すればよく、通常は、反応温度が200〜500℃、水素分圧が0.5〜10MPa、液空間速度LHSV)が1.0〜20hr−1、水素油比が100〜1000NL/L の範囲内で設定される。
本発明のキシレンの製造方法においては、(b)水素化処理工程における水素化脱硫/脱窒反応において、水素化反応条件をシビアにすると、脱硫効率ないし脱窒効率は向上するものの、芳香族炭化水素も水素化されて環状飽和炭化水素に転化されるため、比較的マイルドな条件で水素化反応を行うことが好ましい。

0038

本発明のキシレンの製造方法においては、(b)水素化処理工程において水素化脱硫/脱窒反応させることにより、得られる水素化処理油中の硫黄の含有割合、窒素分の含有割合を低減することができ、同時に、キシレン製造に不要な不飽和炭化水素(オレフィン)の含有割合を低減することができる。

0039

本発明のキシレンの製造方法は、(b)水素化処理工程において、水素化脱硫/脱窒反応させることにより、水素化処理油中の硫黄含有量を、0〜6質量ppmに調整するものであり、0〜4質量ppmに調整することが好ましく、0〜2質量ppmに調整することがさらに好ましい。
また、本発明のキシレンの製造方法においては、(b)水素化処理工程において、水素化脱硫/脱窒反応させることにより、水素化処理油中の窒素含有量を、0〜6質量ppmに調整するものであり、0〜4質量ppmになるように調整することが好ましく、0〜2質量ppmになるように調整することがより好ましい。
さらに、本発明のキシレンの製造方法においては、(b)水素化処理工程において、水素化脱硫/脱窒反応させることにより、水素化処理油中の不飽和炭化水素(オレフィン)の含有割合を、0〜5容量%になるように調整することが好ましく、0〜3容量%になるように調整することが好ましく、0〜1容量%になるように調整することがさらに好ましい。
本発明のキシレンの製造方法においては、(a)分留工程で得られた沸点範囲が145〜205℃の留分の硫黄含有量や窒素含有量が各々6質量ppm超である場合であっても、(b)水素化処理工程によって各含有量を所定量に低減することができ、(a)分留工程で得られた沸点範囲が145〜205℃の留分中の硫黄含有量が各々6質量ppm以下である場合においては、(b)水素化処理工程によって各含有量をさらに低減することができる。

0040

本発明のキシレンの製造方法においては、(b)水素化処理工程において、水素化脱硫/脱窒反応させることにより得られる水素化処理油中の硫黄含有量はJIS K 2541に準じて測定した値を意味し、水素化脱硫/脱窒反応させることにより得られる水素化処理油中の窒素含有量はJIS K 2609に準じて測定した値を意味し、水素化脱硫/脱窒反応させることにより得られる水素化処理油中の不飽和炭化水素(オレフィン)の含有割合は、JIS K 2536−2に準じて測定した値を意味する。

0041

水素化処理油中の硫黄化合物や窒素化合物は、後述する不均化反応またはトランスアルキル化反応時に反応触媒を構成する活性金属の性能を低下させる被毒物質となる場合があり、また、不飽和炭化水素(オレフィン)は、重合してコークを析出する場合があるために、いずれも不均化反応またはトランスアルキル化反応時に反応触媒の寿命を低下させる原因物質となる。
水素化脱硫/脱窒反応によって得られる水素化処理油中の硫黄含有量、窒素含有量および不飽和炭化水素(オレフィン)の含有割合が上記範囲内にあることにより、不均化反応またはトランスアルキル化反応時に反応触媒の寿命の低下を抑制しつつ、効率的にキシレンを製造することができる。

0042

本発明のキシレンの製造方法においては、(b)水素化処理工程において、水素化脱硫/脱窒反応させることにより得られる水素化処理油は、飽和炭化水素の含有割合が、39〜51容量%であることが好ましく、41〜49容量%であることがより好ましく、43〜47容量%であることがさらに好ましい。
水素化脱硫/脱窒反応させることにより得られる水素化処理油は、飽和炭化水素の含有割合が上記範囲内にあることにより、後述する不均化反応またはトランスアルキル化反応においてキシレンを効率的に得ることができる。
なお、本出願書類において、上記飽和炭化水素の含有割合は、JIS K 2536−2に準じて測定した値を意味する。

0043

本発明のキシレンの製造方法において、(b)水素化処理工程において、水素化脱硫/脱窒反応させることにより得られる水素化処理油は、芳香族炭化水素を、総量で、45〜60容量%含むものであることが好ましく、48〜58容量%含むものであることがより好ましく、51〜56容量%含むものであることがさらに好ましい。
なお、本出願書類において、芳香族炭化水素の含有割合は、JIS K 2536−2に準じて測定した値を意味する。

0044

本発明のキシレンの製造方法においては、(b)水素化処理工程において、水素化脱硫/脱窒反応させることにより得られる水素化処理油は、炭素数9の芳香族炭化水素の含有割合が、26〜40容量%であることが好ましく、28〜39容量%であることがより好ましく、30〜38容量%であることがさらに好ましい。
また、本発明のキシレンの製造方法においては、(b)水素化処理工程において、水素化脱硫/脱窒反応させることにより得られる水素化処理油は、炭素数10の芳香族炭化水素の含有割合が15〜26容量%であることが好ましく、16〜24容量%であることがより好ましく、17〜22容量%であることがさらに好ましい。
本発明のキシレンの製造方法において、水素化脱硫/脱窒反応させることにより得られる水素化処理油中の炭素数9の芳香族炭化水素の含有割合および炭素数10の芳香族炭化水素の含有割合が上記範囲内にあることにより、後述する不均化反応またはトランスアルキル化反応を効率的に行うことができる。
なお、本出願書類において、上記炭素数9の芳香族炭化水素の含有割合および炭素数10の芳香族炭化水素の含有割合は、JIS K 2536−2に準じて測定した値を意味する。

0045

本発明のキシレンの製造方法において、(b)水素化処理工程において、水素化脱硫/脱窒反応させることにより得られる水素化処理油は、炭素数9の芳香族炭化水素であるノルマルプロピルベンゼンの含有割合が、0〜5容量%であることが好ましく、0〜4容量%であることがより好ましく、0〜3容量%であることがさらに好ましい。
また、本発明のキシレンの製造方法において、(b)水素化処理工程において、水素化脱硫/脱窒反応させることにより得られる水素化処理油は、炭素数9の芳香族炭化水素であるトリメチルベンゼンの含有割合が、12〜20容量%であることが好ましく、13〜19容量%であることがより好ましく、14〜18容量%であることがさらに好ましい。

0046

水素化脱硫/脱窒反応させることにより得られる水素化処理油において、炭素数9の芳香族炭化水素であるノルマルプロピルベンゼンの含有割合が上記範囲内にあることにより、脱アルキル反応による飽和炭化水素の生成を抑えることができる。
また、水素化脱硫/脱窒反応させることにより得られる水素化処理油において、炭素数9の芳香族炭化水素であるトリメチルベンゼンの含有割合が、上記範囲内にあることにより、後述する不均化反応またはトランスアルキル化反応においてキシレンを効率的に得ることができる。
なお、本出願書類において、上記ノルマルプロピルベンゼンおよびトリメチルベンゼンの含有割合は、JIS K 2536−2に準じて測定した値を意味する。

0047

本発明のキシレンの製造方法においては、上記(a)分留工程を施す前に、別途前処理として、脱硫/脱窒反応をさらに施してもよい。
この場合、流動接触分解装置から留出する流動接触分解ガソリン全留分を直接脱硫/脱窒反応処理した後、(a)蒸留処理して沸点範囲が145〜205℃の留分を分留する態様を挙げることができる。

0048

本発明のキシレンの製造方法においては、(b)水素化処理工程で水素化脱硫/脱窒反応して得られた水素化処理油をそのまま芳香族炭化水素を含む生成油として(c)不均化/トランスアルキル化工程に供することができる。

0049

本発明のキシレンの製造方法においては、上記(b)水素化処理工程が、水素化脱硫/脱窒反応後にさらに非芳香族炭化水素(芳香族炭化水素以外の炭化水素類)を分離処理するものであってもよい。

0050

非芳香族炭化水素の分離処理は、上記水素化脱硫/脱窒反応により得られた水素化処理油を蒸留あるいは抽出することにより行うことが好ましい。
上記水素化処理油から芳香族炭化水素を分離する方法として、具体的には、液−液抽出法及び抽出蒸留法を挙げることができる。液−液抽出法において用いられる選択溶媒としては、グリセロールスルホラン誘導体等から選ばれる一種以上を挙げることができる。

0051

上記液−液抽出法は、例えば米国特許第4,058,454号明細書に記載されているように、極性炭化水素非極性炭化水素を含む炭化水素混合物から極性炭化水素を分離及び回収するための方法(溶剤抽出方法)として知られており、本発明のキシレンの製造方法においては、上記水素化脱硫/脱窒反応により得られた水素化処理油中に含まれる全ての芳香族炭化水素が極性であるという特性を利用して実施することができる。
すなわち、スルホラン(sulfolane)のように、極性物質を溶解し得る溶剤を上記水素化脱硫/脱窒反応により得られた水素化処理油に添加した場合、極性の芳香族炭化水素が選択的に溶解され、非極性の非芳香族炭化水素を分離できることから、上記水素化脱硫/脱窒反応により得られた水素化処理油から非芳香族炭化水素を分離除去して、高純度の芳香族炭化水素を含む生成油を得ることができる。

0052

本発明のキシレンの製造方法の製造方法においては、(b)水素化処理工程で非芳香族炭化水素を分離する場合、得られる芳香族炭化水素を含む生成油は、硫黄含有量が、0〜6質量ppmであるものが好ましく、0〜4質量ppmであるものがより好ましく、0〜2質量ppmであるものがさらに好ましい。
また、本発明のキシレンの製造方法においては、(b)水素化処理工程で非芳香族炭化水素を分離する場合、得られる芳香族炭化水素を含む生成油は、窒素含有量が、0〜6質量ppmであることが好ましく、0〜4質量ppmであることがより好ましく、0〜2質量ppmであることがさらに好ましい。
なお、本出願書類において、上記硫黄含有量は、JIS K 2541に準じて測定した値を意味し、窒素含有量は、JIS K 2609に準じて測定した値を意味する。

0053

本発明のキシレンの製造方法において、(b)水素化処理工程で非芳香族炭化水素を分離する場合、得られる芳香族炭化水素を含む生成油は、芳香族炭化水素を、総量で、90〜100容量%含むものであることが好ましく、92〜100容量%含むものであることがより好ましく、94〜100容量%含むものであることがさらに好ましい。
なお、本出願書類において、芳香族炭化水素の含有割合は、JIS K 2536−2に準じて測定した値を意味する。

0054

本発明のキシレンの製造方法において、(b)水素化処理工程で非芳香族炭化水素を分離する場合、得られる芳香族炭化水素を含む生成油は、炭素数9の芳香族炭化水素の含有割合が、50〜70容量%であるものが好ましく、55〜67容量%であるものがより好ましく、60〜65容量%であるものがさらに好ましい。
また、本発明のキシレンの製造方法において、(b)水素化処理工程で非芳香族炭化水素を分離する場合、得られる生成油は、炭素数10の芳香族炭化水素の含有割合が30〜42容量%であるものが好ましく、32〜40容量%であるものがより好ましく、35〜38容量%であるものがさらに好ましい。
本発明のキシレンの製造方法において、非芳香族炭化水素を分離除去して得られる芳香族炭化水を含む生成油において、炭素数9の芳香族炭化水素の含有割合および炭素数10の芳香族炭化水素の含有割合が上記範囲内にあることにより、不均化反応またはトランスアルキル化反応を効率的に行うことができる。
なお、本出願書類において、上記炭素数9の芳香族炭化水素の含有割合および炭素数10の芳香族炭化水素の含有割合は、JIS K 2536−2に準じて測定した値を意味する。

0055

本発明のキシレンの製造方法において、(b)水素化処理工程で非芳香族炭化水素を分離する場合、得られる芳香族炭化水素を含む生成油は、炭素数9の芳香族炭化水素であるノルマルプロピルベンゼンの含有割合が、0〜9容量%であることが好ましく、0〜7容量%であることがより好ましく、0〜5容量%であることがさらに好ましい。
また、本発明のキシレンの製造方法において、(b)水素化処理工程で非芳香族炭化水素を分離する場合、得られる芳香族炭化水を含む生成油は、炭素数9の芳香族炭化水素であるトリメチルベンゼンの含有割合が、25〜36容量%であることが好ましく、26〜34容量%であることがより好ましく、27〜32容量%であることがさらに好ましい。

0056

本発明のキシレンの製造方法において、(b)水素化処理工程で非芳香族炭化水素を分離処理して得られる芳香族炭化水素を含む生成油は、ノルマルプロピルベンゼンの含有割合が上記範囲内にあることにより、脱アルキル反応による飽和炭化水素の生成を抑えることができる。
本発明のキシレンの製造方法において、(b)水素化処理工程で非芳香族炭化水素を分離処理して得られる生成油は、トリメチルベンゼンの含有割合が、上記範囲内にあることにより、後述する不均化反応またはトランスアルキル化反応においてキシレンを効率的に得ることができる。
なお、本出願書類において、上記ノルマルプロピルベンゼンおよびトリメチルベンゼンの含有割合は、JIS K 2536−2に準じて測定した値を意味する。

0057

本発明のキシレンの製造方法において、(b)水素化処理工程で非芳香族炭化水素を分離処理して得られる芳香族炭化水素を含む生成油は、飽和炭化水素の含有割合が0〜7容量%であるものが好ましく、0〜5容量%であるものがより好ましく、0〜4容量%であるものがさらに好ましい。
本発明のキシレンの製造方法において、(b)水素化処理工程で非芳香族炭化水素を分離処理して得られる生成油は、飽和炭化水素の含有割合が上記範囲内にあることにより、後述する不均化反応またはトランスアルキル化反応においてキシレンを効率的に得ることができる。
なお、本出願書類において、上記飽和炭化水素の含有割合は、JIS K 2536−2に準じて測定した値を意味する。

0058

本発明のキシレンの製造方法において、(b)水素化処理工程で非芳香族炭化水素を分離処理して得られる芳香族炭化水素を含む生成油は、不飽和炭化水素の含有割合が0〜2容量%であるものが好ましく、0〜1容量%であるものがより好ましく、0〜0.5容量%であるものがさらに好ましい。
本発明のキシレンの製造方法において、(b)水素化処理工程で非芳香族炭化水素を分離処理して得られる生成油は、不飽和炭化水素(オレフィン)の含有割合が、上記範囲内にあることにより、水素消費量を抑制し後述する不均化反応またはトランスアルキル化反応においてキシレンを効率的に得ることができる。
なお、本出願書類において、上記不飽和炭化水素の含有割合は、JIS K 2536−2に準じて測定した値を意味する。

0059

本発明のキシレンの製造方法が、上記(b)水素化処理工程において、水素化脱硫/脱窒反応後にさらに非芳香族炭化水素を分離処理することにより、(c)不均化/トランスアルキル化工程を効率的に施すことができる。

0060

<不均化/トランスアルキル化工程>
本発明のキシレンの製造方法においては、(c)不均化/トランスアルキル化工程において、上記(b)水素化処理工程で得られた芳香族炭化水素を含む生成油に、不均化反応またはトランスアルキル化反応を施す。

0061

上記不均化反応またはアルキル化反応反応条件は、キシレンが得られるものであれば、特に限定されない。
上記不均化反応またはトランスアルキル化反応は、(b)水素化処理工程で得られた芳香族炭化水素を含む生成油を、液空間速度(LHSV)が、好ましくは0.01h−1以上、より好ましくは0.1h−1以上であり、好ましくは10h−1以下、より好ましくは5h−1以下で供給して、触媒と接触させることにより行うことが望ましい。

0062

上記不均化反応またはトランスアルキル化反応は、反応温度が、好ましくは200℃以上、より好ましくは230℃以上、さらに好ましくは260℃以上であり、好ましくは550℃以下、より好ましくは530℃以下、特に好ましくは510℃以下である。
反応温度が200℃未満であると、芳香族炭化水素の活性化が不充分であり、また、反応によって生成する水により活性点被毒されることから、芳香族炭化水素の転化率が低くなり易い。一方、反応温度が550℃超であると、エネルギーを多く消費してしまうことに加え、触媒寿命が短くなり易い。

0063

上記不均化反応またはトランスアルキル化反応は、反応圧力が、好ましくは大気圧以上、より好ましくは0.1MPaG以上、さらに好ましくは0.5MPaG以上、好ましくは10MPaG以下、より好ましくは5MPaG以下である。

0064

また、上記不均化反応またはトランスアルキル化反応を施す際は、窒素ガスヘリウムガスのような不活性ガスコーキングを抑制するための水素ガスを反応系に流通し、または加圧してもよい。

0065

上記不均化反応またはトランスアルキル化反応に使用する反応触媒としては、芳香族の転化用触媒であり、不均化反応またはトランスアルキル化を生じるものであれば特に制限されない。
上記反応触媒としては、メチル基は保持したまま、エチル基プロピル基を選択的に脱アルキル化し、同時にトランスアルキル化能を持つものが好ましい。
具体的には、形状選択性メタロシリケート触媒が好ましく、結晶性アルミノシリケートがより好ましく、ゼオライトがさらに好ましい。
ゼオライトとしては、モルデナイト、Y型ゼオライト、X型ゼオライト、ベータ型ゼオライト、ZSM−5等から選ばれるいずれのゼオライトも使用可能であるが、モルデナイトが好適である。

0066

本発明のキシレンの製造方法は、(c)不均化/トランスアルキル化工程において、不均化反応により、同一の芳香族炭化水素2分子を転化して、より低分子量の芳香族炭化水素1分子と、より高分子量の芳香族炭化水素(キシレン)1分子を得ることができ、具体的には、トルエン2分子を転化してベンゼン1分子とキシレン1分子を得ることができる。
また、本発明のキシレンの製造方法は、(c)不均化/トランスアルキル化工程において、トランスアルキル化反応により、炭素数の異なる芳香族炭化水素2分子を転化してキシレン2分子を得ることができ、具体的には、トルエン1分子とトリメチルベンゼン1分子を転化してキシレン2分子を得ることができる。

0067

本発明のキシレンの製造方法は、(c)不均化/トランスアルキル化工程において、芳香族炭化水素同士の不均化反応あるいはトランスアルキル化反応を施すことにより、キシレンを選択的に製造することができる。
本発明のキシレンの製造方法の製造方法においては、(c)不均化/トランスアルキル化工程で得られる生成油は、キシレンの含有割合が、28〜32容量%であるものが好ましく、29〜32容量%であるものがより好ましく、30〜32容量%であるものがさらに好ましい。
なお、本出願書類において、キシレンの含有割合は、JIS K 2536−2に準じて測定した値を意味する。

0068

本発明によれば、芳香族炭化水素の含有割合が低く、不飽和炭化水素や硫黄分、窒素分等を含有する接触分解ガソリンを不均化反応またはトランスアルキル化反応等の転化反応の原料に用いつつも、簡便かつ高い得率でキシレンを製造する方法を提供することができる。

0069

以下、本発明を実施例により説明するが、これらは例示であって、本発明はこれら実施例によりなんら制限されるものではない。

0070

(実施例1)
(a)分留工程
表1に示す組成および蒸留特性を有する流動接触分解ガソリン1を沸点範囲150〜200℃で分留して原料分解ガソリン1を得た。得られた原料分解ガソリン1の組成および蒸留性状を表2に示す。
(b)水素化処理工程
得られた原料分解ガソリン1を、Co−Mo系触媒を用いて、反応温度300℃、反応圧力3.0MPa、液空間速度(LHSV)2.0h−1、水素油比300NL/L、反応時間2.0時間の条件で脱硫、脱窒処理を行うことにより、硫黄含有量が1質量ppm、窒素含有量が1質量ppm、芳香族炭化水素含有量が53.6容量%、不飽和炭化水素(オレフィン)含有量が0.5容量%である脱硫/脱窒流動接触分解ガソリン1を得た。得られた脱硫/脱窒流動接触分解ガソリン1の組成を表3に示す。
さらに、この脱硫/脱窒流動接触分解ガソリン1をスルホラン処理して芳香族炭化水素を抽出することにより、炭素数9の芳香族炭化水素を58.5容量%、炭素数10の芳香族炭化水素を36.4容量%含む不均化/トランスアルキル化原料油1を得た。得られた不均化/トランスアルキル化原料油1の組成を表4に示す。
(c)不均化/トランスアルキル化工程
上記不均化/トランスアルキル化原料油1を、反応触媒としてMo触媒を用い、反応温度345℃、液空間速度3h−1、反応圧力2.0MPa、反応時間1.0時間の条件で不均化/トランスアルキル化反応を施すことにより、キシレンを30.9容量%含む目的とする生成油1を得た。得られた生成油1の組成を表4に示す。

0071

(実施例2)
(a)分留工程
表1に示す組成および蒸留特性を有する流動接触分解ガソリン2を沸点範囲150〜200℃で分留して原料分解ガソリン2を得た。得られた原料分解ガソリン2の組成および蒸留性状を表2に示す。
(b)水素化処理工程
得られた原料分解ガソリン2を、Co−Mo系触媒を用いて反応温度300℃、反応圧力3.0MPa、液空間速度(LHSV)2.0h−1、水素油比300NL/L、反応時間2.0hの条件で脱硫、脱窒処理を行うことにより、硫黄含有量が1質量ppm、窒素含有量が1質量ppm、芳香族炭化水素の含有量が52.7容量%、不飽和炭化水素(オレフィン)の含有量が0.6容量%である脱硫/脱窒流動接触分解ガソリン2を得た。
得られた脱硫/脱窒流動接触分解ガソリン2の組成を表3に示す。さらに、この脱硫/脱窒流動接触分解ガソリン2をスルホラン処理して芳香族炭化水素を抽出することにより、炭素数9の芳香族炭化水素を58.1容量%、炭素数10の芳香族炭化水素を36.9容量%含む不均化/トランスアルキル化原料油2を得た。
(c)不均化/トランスアルキル化工程
上記不均化/トランスアルキル化原料油2を、反応触媒としてMo触媒を用い、反応温度345℃、液空間速度3h−1、反応圧力2.0MPa、反応時間1.0時間の条件で不均化/トランスアルキル化反応を施すことにより、キシレンを31.0容量%含む生成油2を得た。得られた生成油1の組成を表4に示す。

0072

(実施例3)
(a)分留工程
表1に示す組成および蒸留特性を有する流動接触分解ガソリン3を沸点範囲150〜200℃で分留して原料分解ガソリン3を得た。得られた原料分解ガソリン3の組成および蒸留性状を表2に示す。
(b)水素化処理工程
得られた原料分解ガソリン3を、Co−Mo系触媒を用いて、反応温度300℃、反応圧力3.0MPa、液空間速度(LHSV)2.0h−1、水素油比300NL/L、反応時間2.0時間の条件で脱硫、脱窒処理を行うことにより、硫黄含有量が1質量ppm、窒素含有量が1質量ppm、芳香族炭化水素の含有量が55.1容量%、不飽和炭化水素(オレフィン)の含有量が0.6容量%である脱硫/脱窒流動接触分解ガソリン3を得た。得られた脱硫/脱窒流動接触分解ガソリン3の組成を表3に示す。さらに、この脱硫/脱窒流動接触分解ガソリン3をスルホラン処理して芳香族炭化水素を抽出することにより、炭素数9の芳香族炭化水素を62.9容量%、炭素数10の芳香族炭化水素を32.2容量%含む不均化/トランスアルキル化原料油3を得た。得られた不均化/トランスアルキル化原料油3の組成を表4に示す。
(c)不均化/トランスアルキル化工程
上記不均化/トランスアルキル化原料油3を、反応触媒としてMo触媒を用い、反応温度345℃、液空間速度3h−1、反応圧力2.0MPa、反応時間1.0時間の条件で不均化/トランスアルキル化反応を施すことにより、キシレンを31.2容量%含む目的とする生成油3を得た。得られた生成油3の組成を表4に示す。

0073

(比較例1)
流動接触分解ガソリン1に対し、(a)分留工程を施すことなく、生成油を得た。
すなわち、表1に示す組成および蒸留特性を有する流動接触分解ガソリン1を、Co−Mo系触媒を用いて反応温度300℃、反応圧力3.0MPa、液空間速度(LHSV)2.0h−1、水素油比300NL/L、反応時間2.0時間の条件で脱硫、脱窒処理を行うことにより、硫黄含有量が1質量ppm、窒素含有量が1質量ppm、芳香族炭化水素の含有量が23.4容量%、不飽和炭化水素(オレフィン)の含有量が0.6容量%である脱硫/脱窒流動接触分解ガソリン4を得た。得られた脱硫/脱窒流動接触分解ガソリン4の組成を表3に示す。
さらに、この脱硫流動接触分解ガソリン4をスルホラン処理して芳香族留分を抽出することにより、炭素数9の芳香族炭化水素を25.8容量%、炭素数10の芳香族炭化水素を21.4容量%含む不均化/トランスアルキル化原料油4を得た。得られた不均化/トランスアルキル化原料油4の組成を表5に示す。
上記不均化/トランスアルキル化原料油4を、反応触媒としてMo触媒を用い、反応温度345℃、液空間速度3h−1、反応圧力2.0MPa、反応時間1.0時間の条件で不均化/トランスアルキル化を行うことにより、目的とする生成油4を得た。得られた生成油4の組成を表5に示す。

0074

(比較例2)
流動接触分解ガソリン1に対し、(b)水素化処理工程で水素化脱硫/脱窒反応を施すことなく、生成油を得た。
すなわち、表1に示す組成および蒸留特性を有する流動接触分解ガソリン1を沸点範囲150〜200℃で分留して、原料分解ガソリン1を得た。得られた原料分解ガソリン1の組成および蒸留性状を表2に示す。
得られた原料分解ガソリン1をスルホラン処理して芳香族炭化水素を抽出することにより、炭素数9の芳香族炭化水素を58.1容量%、炭素数10の芳香族炭化水素を36.1容量%含む不均化/トランスアルキル化原料油5を得た。得られた不均化/トランスアルキル化原料油5の組成を表5に示す。
この不均化/トランスアルキル化原料油5を、反応触媒としてMo触媒を用い、反応温度345℃、液空間速度3h−1、反応圧力2.0MPa、反応時間1.0時間の条件で不均化/トランスアルキル化を行うことを試みたが、反応途中で触媒が失活してしまった。

0075

0076

0077

0078

0079

0080

表1〜表4より、実施例1〜実施例3においては、(a)分留工程、(b)水素化処理工程および(c)不均化/トランスアルキル化工程による処理を順次施すことにより、芳香族炭化水素の含有割合が低く、不飽和炭化水素や硫黄分、窒素分等を含有する接触分解ガソリンを不均化反応またはトランスアルキル化反応等の転化反応の原料に用いつつも、簡便かつ高い得率でキシレンを製造できることが分かる。

実施例

0081

一方、表1〜表3および表5より、比較例1においては、(a)分留工程を施していないことから、キシレンの収率が低いことが分かり、比較例2においては、(b)水素化処理工程における水素化脱硫/脱窒反応を施していないことから、反応途中で反応触媒が失活してしまい、実用に供し得ないことが分かる。

0082

本発明によれば、芳香族炭化水素の含有割合が低く、不飽和炭化水素や硫黄分、窒素分等を含有する接触分解ガソリンを不均化反応またはトランスアルキル化反応等の転化反応の原料に用いつつも、簡便かつ高い得率でキシレンを製造する方法を提供することができる。

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