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技術 画像処理方法および画像処理装置

出願人 パナソニックIPマネジメント株式会社
発明者 松本健太郎山下春生
出願日 2015年1月26日 (5年10ヶ月経過) 出願番号 2015-012814
公開日 2015年10月8日 (5年1ヶ月経過) 公開番号 2015-179500
状態 特許登録済
技術分野 画像処理 FAX画像信号回路
主要キーワード 明暗対比 色対比 視覚処理装置 ゲイン信号 視覚処理 ネットワークプレーヤ 暗部補正 低域通過フィルタ処理
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年10月8日)のものです。
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図面 (16)

課題

原画像補正するための係数の生成にかかる処理量の削減と、処理量の削減によって生じる画質劣化の抑制とを両立させることができる画像処理方法を提供する。

解決手段

画像処理方法は、予め定められた関係を用いて縮小画像に対応する複数の係数を生成する生成ステップ(S1201)と、縮小画像に対応する複数の係数を原画像に対応する複数の係数に拡張し、原画像の複数の画素値を補正する補正ステップ(S1202)とを含み、補正ステップ(S1202)では、縮小画像に対応する複数の係数に対して複数の係数を第1画像に対応する複数の係数から第2画像に対応する複数の係数に拡張する拡張処理を適用し、補正ステップ(S1202)では、さらに、拡張処理における第2画像に対応する係数と、原画像の補正後の画素値とのうち、少なくとも一方を予め定められた関係に応じた制限範囲に制限する。

概要

背景

特許文献1は、視覚処理装置を開示する。この視覚処理装置では、画像信号に対して所定のゲイン特性を有する第1ゲイン信号視覚処理部により出力され、第1ゲイン信号に基づいて、視覚処理装置に入力された画像信号が補正される。そのため、高性能補正処理簡易な構成で実現することができる。

概要

原画像を補正するための係数の生成にかかる処理量の削減と、処理量の削減によって生じる画質劣化の抑制とを両立させることができる画像処理方法を提供する。画像処理方法は、予め定められた関係を用いて縮小画像に対応する複数の係数を生成する生成ステップ(S1201)と、縮小画像に対応する複数の係数を原画像に対応する複数の係数に拡張し、原画像の複数の画素値を補正する補正ステップ(S1202)とを含み、補正ステップ(S1202)では、縮小画像に対応する複数の係数に対して複数の係数を第1画像に対応する複数の係数から第2画像に対応する複数の係数に拡張する拡張処理を適用し、補正ステップ(S1202)では、さらに、拡張処理における第2画像に対応する係数と、原画像の補正後の画素値とのうち、少なくとも一方を予め定められた関係に応じた制限範囲に制限する。

目的

特開2007−312349号公報






本開示は、原画像を補正するための係数の生成にかかる処理量の削減と、処理量の削減によって生じる画質劣化の抑制とを両立させることができる画像処理方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

それぞれが明るさに関連する画素値を有する複数の画素で構成される原画像の明るさを画素毎に補正する画像処理方法であって、処理対象画素の画素値と、前記処理対象画素の周囲の明るさに関連する明るさ状態と、前記処理対象画素の画素値を補正するための係数とに対して予め定められた関係を用いて、前記原画像の縮小画像の複数の画素に対応する複数の係数を生成する生成ステップと、前記縮小画像の複数の画素に対応する複数の係数から前記原画像の複数の画素に対応する複数の係数を生成することで前記縮小画像の複数の画素に対応する複数の係数を前記原画像の複数の画素に対応する複数の係数に拡張し、前記原画像の複数の画素に対応する複数の係数を用いて前記原画像の複数の画素の複数の画素値を補正する補正ステップとを含み、前記補正ステップでは、前記縮小画像の複数の画素に対応する複数の係数に対して複数の係数を第1画像の複数の画素に対応する複数の係数から前記第1画像よりも大きい第2画像の複数の画素に対応する複数の係数に拡張する拡張処理を1回以上適用して、前記縮小画像の複数の画素に対応する複数の係数を前記原画像の複数の画素に対応する複数の係数に拡張し、前記補正ステップでは、さらに、前記1回以上のうち少なくとも1回の拡張処理における前記第2画像の画素に対応する係数と、前記原画像の画素の補正後の画素値とのうち、少なくとも一方を前記予め定められた関係に応じた制限範囲に制限する画像処理方法。

請求項2

前記補正ステップでは、前記第2画像の画素の画素値を前記処理対象画素の画素値として用いて前記予め定められた関係に従って得られる係数の範囲である前記制限範囲に、前記第2画像の画素に対応する係数を制限する請求項1に記載の画像処理方法。

請求項3

前記補正ステップでは、前記原画像の画素の画素値を前記処理対象画素の画素値として用いて前記予め定められた関係に従って得られる係数の範囲における各係数を用いて前記原画像の画素の画素値を補正することで前記原画像の画素の補正後の画素値が得られる範囲である前記制限範囲に、前記原画像の画素の補正後の画素値を制限する請求項1に記載の画像処理方法。

請求項4

前記制限範囲は、前記処理対象画素の画素値に対応する画素値毎に、当該画素値と、前記明るさ状態にそれぞれが対応する複数の明るさ状態と、前記予め定められた関係とに従って、前記複数の明るさ状態に対応して得られる複数の係数のうち最大の係数を上限として有する請求項2に記載の画像処理方法。

請求項5

前記制限範囲は、前記処理対象画素の画素値に対応する画素値毎に、当該画素値と、前記明るさ状態にそれぞれが対応する複数の明るさ状態と、前記予め定められた関係とに従って、前記複数の明るさ状態に対応して得られる複数の係数のうち最小の係数を下限として有する請求項2または4に記載の画像処理方法。

請求項6

前記制限範囲は、前記処理対象画素の画素値に対応する画素値毎に、当該画素値と、前記明るさ状態にそれぞれが対応する複数の明るさ状態と、前記予め定められた関係とに従って、前記複数の明るさ状態に対応して得られる複数の係数のうち最大の係数で当該画素値を補正することで得られる補正後の画素値を上限として有する請求項3に記載の画像処理方法。

請求項7

前記制限範囲は、前記処理対象画素の画素値に対応する画素値毎に、当該画素値と、前記明るさ状態にそれぞれが対応する複数の明るさ状態と、前記予め定められた関係とに従って、前記複数の明るさ状態に対応して得られる複数の係数のうち最小の係数で当該画素値を補正することで得られる補正後の画素値を下限として有する請求項3または6に記載の画像処理方法。

請求項8

それぞれが明るさに関連する画素値を有する複数の画素で構成される原画像の明るさを画素毎に補正する画像処理装置であって、処理対象画素の画素値と、前記処理対象画素の周囲の明るさに関連する明るさ状態と、前記処理対象画素の画素値を補正するための係数とに対して予め定められた関係を用いて、前記原画像の縮小画像の複数の画素に対応する複数の係数を生成する生成部と、前記縮小画像の複数の画素に対応する複数の係数から前記原画像の複数の画素に対応する複数の係数を生成することで前記縮小画像の複数の画素に対応する複数の係数を前記原画像の複数の画素に対応する複数の係数に拡張し、前記原画像の複数の画素に対応する複数の係数を用いて前記原画像の複数の画素の複数の画素値を補正する補正部とを備え、前記補正部は、前記縮小画像の複数の画素に対応する複数の係数に対して複数の係数を第1画像の複数の画素に対応する複数の係数から前記第1画像よりも大きい第2画像の複数の画素に対応する複数の係数に拡張する拡張処理を1回以上適用して、前記縮小画像の複数の画素に対応する複数の係数を前記原画像の複数の画素に対応する複数の係数に拡張し、前記補正部は、さらに、前記1回以上のうち少なくとも1回の拡張処理における前記第2画像の画素に対応する係数と、前記原画像の画素の補正後の画素値とのうち、少なくとも一方を前記予め定められた関係に応じた制限範囲に制限する画像処理装置。

技術分野

0001

本開示は、原画像の明るさを画素毎に補正する画像処理方法に関する。

背景技術

0002

特許文献1は、視覚処理装置を開示する。この視覚処理装置では、画像信号に対して所定のゲイン特性を有する第1ゲイン信号視覚処理部により出力され、第1ゲイン信号に基づいて、視覚処理装置に入力された画像信号が補正される。そのため、高性能補正処理簡易な構成で実現することができる。

先行技術

0003

特開2007−312349号公報

発明が解決しようとする課題

0004

本開示は、原画像を補正するための係数の生成にかかる処理量の削減と、処理量の削減によって生じる画質劣化の抑制とを両立させることができる画像処理方法を提供する。

課題を解決するための手段

0005

本開示における画像処理方法は、それぞれが明るさに関連する画素値を有する複数の画素で構成される原画像の明るさを画素毎に補正する画像処理方法であって、処理対象画素の画素値と、前記処理対象画素の周囲の明るさに関連する明るさ状態と、前記処理対象画素の画素値を補正するための係数とに対して予め定められた関係を用いて、前記原画像の縮小画像の複数の画素に対応する複数の係数を生成する生成ステップと、前記縮小画像の複数の画素に対応する複数の係数から前記原画像の複数の画素に対応する複数の係数を生成することで前記縮小画像の複数の画素に対応する複数の係数を前記原画像の複数の画素に対応する複数の係数に拡張し、前記原画像の複数の画素に対応する複数の係数を用いて前記原画像の複数の画素の複数の画素値を補正する補正ステップとを含み、前記補正ステップでは、前記縮小画像の複数の画素に対応する複数の係数に対して複数の係数を第1画像の複数の画素に対応する複数の係数から前記第1画像よりも大きい第2画像の複数の画素に対応する複数の係数に拡張する拡張処理を1回以上適用して、前記縮小画像の複数の画素に対応する複数の係数を前記原画像の複数の画素に対応する複数の係数に拡張し、前記補正ステップでは、さらに、前記1回以上のうち少なくとも1回の拡張処理における前記第2画像の画素に対応する係数と、前記原画像の画素の補正後の画素値とのうち、少なくとも一方を前記予め定められた関係に応じた制限範囲に制限する。

発明の効果

0006

本開示における画像処理方法は、原画像を補正するための係数の生成にかかる処理量の削減と、処理量の削減によって生じる画質劣化の抑制とを両立させることができる。

図面の簡単な説明

0007

図1は、実施の形態1における画像処理装置の具体例を示す構成図である。
図2は、実施の形態1における乗算係数生成部の具体例を示す構成図である。
図3は、実施の形態1における2次元UTの具体例を示す図である。
図4は、実施の形態1における制限範囲の一例を示す図である。
図5は、実施の形態1における制限範囲の一例を示す図である。
図6Aは、実施の形態1における原画像の画素値の一例を示す図である。
図6Bは、実施の形態1における縮小画像の画素値の一例を示す図である。
図7は、実施の形態1における制限された乗算係数の一例を示す図である。
図8Aは、実施の形態1における原画像の画素値の一例を示す図である。
図8Bは、実施の形態1における縮小画像の画素値の一例を示す図である。
図9は、実施の形態1における制限された乗算係数の一例を示す図である。
図10は、実施の形態2における画像処理装置の具体例を示す構成図である。
図11は、実施の形態2における制限範囲の一例を示す図である。
図12は、実施の形態1または実施の形態2における画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
図13は、実施の形態1または実施の形態2における補正部の動作を示すフローチャートである。

実施例

0008

以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。

0009

なお、発明者は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。

0010

(実施の形態1)
以下、図1〜9を用いて、本実施の形態を説明する。

0011

[1−1.構成]
図1は、本実施の形態における画像処理装置の具体例を示す構成図である。図1に示された画像処理装置100は、画像取得部101、縮小画像生成部102、乗算係数生成部103、拡大部104、制限部105、および、画像補正部106を備える。拡大部104、制限部105、および、画像補正部106は、補正部110を構成する。

0012

画像取得部101は、画像を原画像として取得する。例えば、画像取得部101は、画像処理装置100に接続される記録媒体から原画像を取得する。この原画像は、動画ストリームに含まれるピクチャでも構わないし、静止画像でも構わない。以下、説明の便宜上、動画ストリームに含まれるピクチャを処理対象の原画像として説明する。

0013

具体的には、画像取得部101は、入力される動画ストリームに含まれる任意の時間における1枚のピクチャを原画像として取得する。なお、動画ストリームの復号化処理は、画像処理装置100において実行されても構わないし、外部の装置において実行されても構わない。後者の場合、画像取得部101は復号化処理された動画ストリームを取得する。

0014

ここで、画像は、複数の画素で構成される。画素は、画素の明るさに関連する画素値を有する。例えば、画素が明るいほど、その画素の画素値は大きく、画素が暗いほど、その画素の画素値は小さい。そのため、画素値が大きいことを画素値が明るいと表現する場合があり、また、画素値が小さいことを画素値が暗いと表現する場合がある。画素値は、輝度値でもよいし、RGB値の各成分でもよいし、YUV値の各成分でもよい。

0015

縮小画像生成部102は、画像を縮小する。例えば、縮小画像生成部102は、画像取得部101で取得した原画像の画素数を低減させ、縮小画像を生成する。

0016

具体的には、縮小画像生成部102は、低域通過フィルタ処理ローパスフィルタ処理)およびサブサンプリング処理を行うことで、折り返し歪のない縮小画像を生成する。例えば、原画像が1920×1080画素である場合、縮小画像生成部102は、この原画像を水平垂直それぞれ1/4の画素数を有する画像に縮小することにより、480×270画素を有する縮小画像を生成する。

0017

なお、縮小画像生成部102は、縮小画像を生成する際、原画像と同じアスペクト比を有する縮小画像を生成しても構わないし、それ以外のアスペクト比を有する縮小画像を生成しても構わない。つまり、縮小画像の画素数およびアスペクト比を設計者が自由に設定することができる。

0018

そして、縮小画像生成部102は、原画像を縮小して得られる縮小画像を乗算係数生成部103に出力する。

0019

上記の説明において、縮小画像を生成する方法としてフィルタ処理を説明したが、縮小画像生成部102は、縮小後の1画素に対して原画像の複数の画素値の平均値を算出(計算)し、その平均値を縮小画像の1画素の画素値として生成しても構わない。

0020

乗算係数生成部103は、乗算係数を生成する生成部である。具体的には、乗算係数生成部103は、縮小画像の画素毎に、縮小画像の画素の画素値と、その画素の周囲に位置する画素の画素値とに基づいて、乗算係数を算出することにより、縮小画像の複数の画素に対応する複数の乗算係数を生成する。より具体的には、乗算係数生成部103は、処理対象画素の周囲の明るさに関連する明るさ状態(明暗状態)によって変化する乗算係数の特性情報に基づいて、各乗算係数を生成する。

0021

例えば、特性情報は、処理対象画素の画素値と、処理対象画素の周囲の明るさに関連する明るさ状態と、処理対象画素の画素値を補正するための乗算係数との関係を示す。明るさ状態は、具体的には、処理対象画素および処理対象画素の周囲を含む複数の画素における明るさである。

0022

乗算係数生成部103によって生成される乗算係数は、原画像の複数の画素のうち縮小画像の画素に対応する画素の画素値を補正するための係数である。この乗算係数は、縮小画像の画素の画素値を補正するための係数とみなされてもよい。また、この乗算係数は、ゲインと表現される場合がある。また、それぞれが画像の画素に対応する複数の乗算係数は、画像に対応し、ゲインマップと表現される場合がある。また、このような複数の乗算係数は、係数マップ係数マトリックス係数行列または係数データとも表現され得る。

0023

また、上記の通り、この乗算係数は、縮小画像に含まれる画素毎に生成される。そして、縮小画像の画素数と同じ数の乗算係数が後の処理で拡張され、原画像の画素数と同じ数の乗算係数が生成される。

0024

図2は、図1に示された乗算係数生成部103の具体例を示す構成図であり、乗算係数生成部103に入力される縮小画像から乗算係数を生成する一具体例を説明するための図である。例えば、図2のとおり、乗算係数生成部103は、ボケ信号生成部201および乗算係数決定部202を有する。

0025

ボケ信号生成部201は、縮小画像の画素毎に、その画素の画素値、および、その画素の周囲に位置する複数の画素の画素値を合成して、ボケ信号を生成する。ボケ信号は、対象画素およびその周囲の明度(つまり、対象画素およびその周囲における平均的な明るさ)を示す情報を含む。

0026

ここで、周囲は、例えば、1画素または所定の数画素の範囲である。対象画素の周囲に位置する複数の画素は、対象画素に隣接する複数の画素でもよい。ここでは、ボケ信号の生成に対象画素の画素値が用いられているが、対象画素の周囲に位置する画素の画素値のみが用いられてもよい。また、画素の位置は、画素の中心に対応してもよいし、画素の左上の隅などに対応してもよい。

0027

ボケ信号生成部201は、具体的には、対象画素およびその周囲に位置する画素の画素値(例えば、輝度値)に対して、2次元のローパスフィルタまたは1次元のローパスフィルタ等を用いてフィルタ処理を行う。そして、ボケ信号生成部201は、フィルタ処理によって得られるボケ信号を乗算係数決定部202に出力する。

0028

乗算係数決定部202は、縮小画像の画素毎に、その画素の画素値と、その画素に対応するボケ信号とに基づいて、乗算係数を決定することにより、縮小画像の画素数と同じ数の乗算係数を生成する。例えば、縮小画像が480×270個の画素を有する場合、480×270個の乗算係数が生成される。

0029

具体的には、乗算係数決定部202は、2次元LUT(2次元ルックアップテーブル)を用いて、縮小画像の画素値およびボケ信号から乗算係数を生成する。ここで、2次元LUTは、縮小画像の画素値とボケ信号とに基づいて、乗算係数を決定するためのテーブルである。すなわち、2次元LUTでは、縮小画像の画素値とボケ信号とに対応する乗算係数が定められている。

0030

例えば、2次元LUTは、それぞれが複数の画素値と複数の乗算係数との対応関係を示す複数のテーブルを含む。乗算係数決定部202は、複数のテーブルの中から、ボケ信号生成部201から入力されたボケ信号を用いてテーブルを選択する。そして、乗算係数決定部202は、選択されたテーブルを参照して、縮小画像の画素値に対応する乗算係数を決定することにより、乗算係数を生成する。なお、縮小画像の画素値とボケ信号とに基づいて乗算係数を決定するための関数が2次元LUTに用いられてもよい。

0031

また、例えば、乗算係数決定部202は、暗部補正のための乗算係数を生成する。暗部補正は、暗い領域(暗部)を明るくする補正であり、人間の視覚特性に対応する補正である。このような暗部補正には、明るい領域(明部)を暗くする明部補正が組み合わされてもよい。

0032

人間は、目に入る情報を無意識に変換する視覚特性を有する。乗算係数決定部202で用いられる2次元LUTでは、特に明暗対比または色対比と呼ばれる視覚特性を真似変換特性が特性情報として簡易的に表されている。具体的には、明るさが物理的に同じでも、周りが明るい場合には同じ明るさが暗く知覚され、周りが暗い場合には同じ明るさが明るく知覚される。このような視覚特性は、明暗対比と呼ばれる。

0033

乗算係数決定部202は、主観的な画質を向上させるため、このような視覚特性に対応する乗算係数を生成する。特に、乗算係数決定部202は、コントラストが補正によって消滅することを抑制するため、周囲の画素値が反映されたボケ信号を用いて乗算係数を生成する。これにより、適切な乗算係数が生成され、コントラストの消滅が抑制される。

0034

図3は、乗算係数決定部202で使用する2次元LUTの一例を示す図である。図3において、横軸は処理対象画素の画素値であり、縦軸は乗算係数である。以降の説明では、処理対象画素の画素値、および、ボケ信号の値(ボケ信号値)の取りうる範囲を0から255として説明する。

0035

乗算係数決定部202は、ボケ信号値に応じて1次元特性テーブルを選択する。具体的にはボケ信号値が0である場合、乗算係数決定部202は、1次元特性テーブル301を選択する。

0036

同様に、ボケ信号値が64である場合、乗算係数決定部202は、1次元特性テーブル302を選択する。ボケ信号値が128である場合、乗算係数決定部202は、1次元特性テーブル303を選択する。ボケ信号値が196である場合、乗算係数決定部202は、1次元特性テーブル304を選択する。ボケ信号値が255である場合、乗算係数決定部202は、1次元特性テーブル305を選択する。

0037

図3では、便宜上、ボケ信号値が、0、64、128、196および255の場合の1次元特性テーブルが記載されているが、2次元LUTは、ボケ信号値ごとにそれぞれ違った形状の1次元特性テーブルを有する。乗算係数決定部202は、ボケ信号値に応じて1次元特性テーブルを選択する。そして、乗算係数決定部202は、選択した1次元特性テーブルにおいて、処理対象画素の画素値に対応する乗算係数を処理対象画素に対応する乗算係数として算出する。

0038

例えば、ボケ信号値が128であり、かつ、画素値が80である場合、乗算係数決定部202は、図3における1次元特性テーブル303上の点306に対応する乗算係数0.6を、処理対象画素に対応する乗算係数として算出する。

0039

なお、理想的には、2次元LUTは、(ボケ信号値の階調数)×(縮小画像の画素値の階調数)に対する全ての乗算係数を示す。しかし、2次元LUTが示す複数の乗算係数は、簡素化のため、離散化され、折れ線で表現されてもよい。その場合、乗算係数決定部202は、離散化された複数の乗算係数の間の乗算係数を参照する際、複数の乗算係数から複数の乗算係数の間の乗算係数を補間して、補間された乗算係数を参照する。

0040

拡大部104は、縮小画像の複数の画素に対応する複数の乗算係数から、原画像の複数の画素に対応する複数の乗算係数を生成することにより、縮小画像の複数の画素に対応する複数の乗算係数を原画像の複数の画素に対応する複数の乗算係数に拡大する。ここでは、複数の乗算係数の拡大は、各乗算係数を大きい係数に変更することではなく、乗算係数の数を増加させることに対応する。したがって、拡大は、拡張と表現されてもよい。

0041

また、言い換えれば、拡大部104は、縮小画像のゲインマップから原画像のゲインマップを生成することにより、縮小画像のゲインマップを原画像のゲインマップに拡大する。さらに、言い換えれば、拡大部104は、縮小画像の複数の画素に対応する複数の乗算係数を原画像の複数の画素に対応する複数の乗算係数に展開する。

0042

具体的には、例えば、拡大部104は、バイリニア補間線形補間)を用いる拡大処理により、複数の乗算係数を拡大する。また、別の方法として、拡大部104は、最近傍補間を用いる拡大処理により、複数の乗算係数を拡大する。また、別の方法として、拡大部104は、バイキュービック補間を用いる拡大処理により、複数の乗算係数を拡大する。

0043

制限部105は、原画像に含まれる画素毎に生成した乗算係数をその画素の画素値に応じた上限、下限またはその両方で制限する。制限部105の詳細は後述する。

0044

画像補正部106は、原画像を補正する。例えば、画像補正部106は、原画像に対して暗部補正または明部補正を行う。具体的には、画像補正部106は、原画像に含まれる画素毎に生成した乗算係数をその画素の画素値に乗算することにより、その画素の画素値を補正する。

0045

例えば、画像補正部106は、式1の通り、乗算係数(g)を原画像の画素値(Xin)に乗算することで得られる画素値(Xout)を生成する。そして、画像補正部106は、生成された画素値(Xout)で構成される画像を生成することにより、原画像を補正する。

0046

Xout=gXin ・・・(式1)

0047

さらに具体的には、画像補正部106は、原画像の画素値としてRGB値の各成分に対して補正処理を行う。なお、別の方法として、画像補正部106は、原画像の画素値としてYUV値の各成分に対して補正処理を行っても構わない。

0048

[1−2.制限部105の詳細]
以下、図面を参照しながら制限部105における具体的な動作について説明する。

0049

制限部105は、原画像における対象画素の画素値に応じて、乗算係数に対する制限値を算出する。具体的には、制限部105は、乗算係数生成部103で用いられた2次元LUTから対象画素の画素値に対して得られる1次元特性テーブルを用いて、制限値を算出する。そして、制限部105は、算出された制限値で乗算係数を制限する。要するに、制限部105は、原画像の画素値と、乗算係数生成部103で用いられた特性情報とによって設定される範囲内に、原画像の画素に対応する乗算係数を制限する。

0050

図4は、本実施の形態における制限範囲の一例を示す図である。図4には、上限制限用の1次元特性テーブル401と、下限制限用の1次元特性テーブル402とが示されている。

0051

制限部105は、乗算係数生成部103が用いる2次元LUTを1次元に射影することで1次元特性テーブルを作成する。例えば、上限制限用の1次元特性テーブル401は、図3に示された2次元LUTにおいて、0〜255の各画素値に対して、0〜255の複数のボケ信号値から得られる複数の乗算係数のうち最も大きい乗算係数で構成される。同様に、下限制限用の1次元特性テーブル402は、0〜255の各画素値に対して、最も小さい乗算係数で構成される。

0052

要するに、制限部105は、乗算係数の特性情報を用いて画素値毎に複数のボケ信号値に対応して算出される複数の乗算係数のうち最大の乗算係数をその画素値に対する乗算係数の上限として設定する。また、制限部105は、乗算係数の特性情報を用いて画素値毎に複数のボケ信号値に対応して算出される複数の乗算係数のうち最小の乗算係数をその画素値に対応する乗算係数の下限として設定する。

0053

そして、制限部105は、拡大部104で得られた乗算係数が上限よりも大きい場合または乗算係数が下限よりも小さい場合、上限から下限までの範囲内に乗算係数を変換する。例えば、制限部105は、拡大部104で得られた乗算係数が上限よりも大きい場合、拡大部104で得られた乗算係数を上限の乗算係数に置き換える。また、制限部105は、拡大部104で得られた乗算係数が下限よりも小さい場合、拡大部104で得られた乗算係数を下限の乗算係数に置き換える。

0054

なお、制限のための動作は、上記の動作に限定されない。制限部105は、拡大部104で得られた乗算係数が上限より大きい場合、上限から下限までの範囲内の任意の乗算係数に拡大部104で得られた乗算係数を変換しても構わない。

0055

上記の構成において、拡大部104は、乗算係数生成部103で生成された複数の乗算係数を1回拡大する。しかし、拡大回数は、1回に限定されない。拡大部104は、複数回、複数の乗算係数を拡大しても構わない。例えば、拡大部104は、縮小画像に対応する複数の乗算係数を縮小画像よりも大きく原画像よりも小さい中間画像に対応する複数の乗算係数に拡大し、その後、中間画像に対応する複数の乗算係数を原画像に対応する複数の乗算係数に拡大してもよい。

0056

この場合、制限部105は、拡大後の乗算係数を制限する。制限部105は、複数回の拡大のうち、どの拡大後の乗算係数を制限しても構わない。例えば、拡大部104が、2回拡大する場合、制限部105は、1回目の拡大後の乗算係数を制限しても構わないし、2回目の拡大後の乗算係数を制限しても構わない。

0057

[1−3.制限部105の変形例1]
次に、制限部105の変形例1を説明する。本変形例では、上限制限用の1次元特性テーブルおよび下限制限用の1次元特性テーブルのそれぞれは、2次元LUTにおいて所定のボケ信号値に対応する1次元特性テーブルである。

0058

例えば、制限部105によって設定される上限制限用の1次元特性テーブルは、図3における2次元LUTにおいて、最も暗い明るさを示す0のボケ信号値に対応する1次元特性テーブルでもよい。また、制限部105によって設定される下限制限用の1次元特性テーブルは、図3における2次元LUTにおいて、最も明るい明るさを示す255のボケ信号値に対応する1次元特性テーブルでもよい。

0059

そして、制限部105は、原画像における処理対象画素の画素値に応じて各1次元特性テーブルから制限値を算出する。

0060

[1−4.制限部105の変形例2]
次に、制限部105の変形例2を説明する。本変形例では、制限部105は、1次元特性テーブルに近似する関数(近似関数)で乗算係数を制限する。

0061

例えば、制限部105は、本実施の形態または変形例1で設定される上限制限用または下限制限用の1次元特性テーブルに近似する2次関数を算出する。制限部105は、1次元特性テーブルに近似する2次関数を算出する際、最小二乗法によって2次関数の係数を算出してもよい。

0062

その際、1次元特性テーブルの形状が2次関数の形状と大きく異なる場合、制限部105は、画素値が所定値よりも大きい範囲のみにおいて最小二乗法で2次関数の係数を算出してもよい。これは、制限の効果は画素値が大きいほど顕著であり、画素値が大きい範囲のみを用いることで十分な効果が得られるためである。

0063

図5は、本変形例における制限範囲を示す図である。図5には、上限制限用の2次関数501と、下限制限用の2次関数502とが示されている。上限制限用の2次関数501と、下限制限用の2次関数502とは、それぞれ、1次元特性テーブルに近似する関数を算出することによって得られる。

0064

[1−5.補足説明
以上のように、本実施の形態おける画像処理装置100は、原画像を取得し、取得した原画像を縮小し、縮小画像を生成する。ここで、縮小画像は、原画像よりも解像度が低い画像である。また、画像処理装置100は、処理対象画素の画素値に乗算される乗算係数の特性情報に基づき、縮小画像に含まれる各画素に対して乗算係数を算出する。なお、特性情報では、処理対象画素の画素値と、処理対象画素の周囲の明るさに関連する明るさ状態とに従って、乗算係数が規定されている。

0065

そして、画像処理装置100は、縮小画像に含まれる複数の画素について算出した複数の乗算係数を1回以上拡大することにより、原画像に含まれる複数の画素に対応する複数の乗算係数を算出する。また、画像処理装置100は、縮小画像に含まれる複数の画素について算出した複数の乗算係数を拡大する際、少なくとも1回の拡大後に得られる乗算係数を制限する。そして、画像処理装置100は、制限された乗算係数を原画像に含まれる複数の画素のうち対応する画素の画素値に乗算することで、原画像を補正する。

0066

上記において、画像処理装置100は、拡大後の乗算係数を制限する場合、拡大後の乗算係数が対応する画素の画素値および特性情報により設定される範囲内に、拡大後の乗算係数を制限する。

0067

[1−6.効果等]
縮小画像の複数の画素に対応する複数の乗算係数を生成し、縮小画像の複数の画素に対応する複数の乗算係数を原画像の複数の画素に対応する複数の乗算係数に拡大することで、原画像の複数の画素に対応する複数の乗算係数が効率的に生成される。

0068

一方、縮小画像で算出された複数の乗算係数を拡大することで得られる複数の乗算係数は、縮小によって絵柄が潰れた領域において、原画像を縮小せずに原画像に対する2次元LUT処理で得られる複数の乗算係数と大きく異なる場合がある。これにより、暗い領域内の小さく明るい領域は、狙った明るさよりも過度に明るくなる、または、狙った明るさよりも過度に暗くなる場合がある。

0069

この現象は、原画像の縮小画像を用いて縮小画像の複数の画素に対応する複数の乗算係数を算出し、縮小画像の複数の画素に対応する複数の乗算係数を原画像の複数の画素に対応する複数の乗算係数に拡大することに起因して発生する。より具体的には、この現象は、縮小によって絵柄が潰れることにより発生する。

0070

図6A図6Bおよび図7を用いて過度に明るくなる現象の具体例を示す。図6Aは原画像の画素値を示す図である。暗い画素値(0)を持つ大領域の中に、若干明るい画素値(80)を持つ中領域があり、更に中領域の中にかなり明るい画素値(200)を持つ小領域がある。この場合、縮小画像では、縮小処理により、図6Bのように、大領域および中領域の情報は残るが、小領域は中領域の中に潰れてしまう。

0071

この縮小画像に対して、乗算係数生成部103は、0を示すボケ信号値、80を示す画素値を用いて2次元LUTで乗算係数を算出する。その結果、図7のように、乗算係数は1.6として算出される。原画像の小領域の画素値(200)に1.6を乗算することにより得られる画素値は、画素値の最大値である255を大きく超える320になり、小領域が過剰に明るくなってしまう。

0072

一方、本実施の形態では、縮小画像に対して乗算係数が1.6として算出され、拡大部104で拡大処理が行われた後、制限部105が乗算係数を上限によって制限する。具体的には、例えば、200を示す画素値に対して0を示すボケ信号値の1次元特性テーブルを用いて規定される1.1を示す上限で乗算係数を制限する。結果として補正後の画素値は220になる。すなわち、画像処理装置100は、縮小により潰れた小領域が過剰に明るくなることを防ぐことができる。

0073

次に、図8A図8Bおよび図9を用いて過度に暗くなる現象の具体例を示す。図8Aは原画像の画素値を示す図である。最も明るい画素値(255)を持つ大領域の中に、暗めの画素値(80)を持つ中領域があり、更に中領域の中に明るい画素値(200)を持つ小領域がある。この場合、縮小画像では、縮小処理により、図8Bのように、大領域および中領域の情報は残るが、小領域は中領域の中に潰れてしまう。

0074

この縮小画像に対して、乗算係数生成部103は、255を示すボケ信号値、80を示す画素値を用いて2次元LUTで乗算係数を算出する。その結果、図9のように、乗算係数は0.3として算出される。しかし、原画像の小領域の画素値(200)に0.3を乗算することにより得られる画素値は60であり、原画像の小領域が過剰に暗くなってしまう。

0075

一方、本実施の形態では、縮小画像に対して乗算係数が0.3として算出され、拡大部104で拡大処理が行われた後、制限部105が乗算係数を下限によって制限する。具体的には、例えば、200を示す画素値に対して255を示すボケ信号値の1次元特性テーブルを用いて規定される0.9を示す下限で乗算係数を制限する。結果として補正後の画素値は180になる。すなわち、画像処理装置100は、縮小により潰れた小領域が過剰に暗くなることを防ぐことができる。

0076

したがって、画像処理装置100は、原画像を補正するための係数の生成にかかる処理量の削減と、処理量を削減することによって生じる画質劣化の抑制とを両立させることができる。

0077

(実施の形態2)
以下、図10および11を用いて、本実施の形態を説明する。

0078

[2−1.構成]
図10は、本実施の形態における画像処理装置1000の構成を示す模式図である。

0079

本実施の形態における画像処理装置1000は、画像取得部1001、縮小画像生成部1002、乗算係数生成部1003、拡大部1004、画像補正部1005、および、制限部1006を備える。拡大部1004、画像補正部1005、および、制限部1006は、補正部1010を構成する。

0080

本実施の形態における画像取得部1001、縮小画像生成部1002、乗算係数生成部1003、拡大部1004、および、画像補正部1005は、実施の形態1における画像取得部101、縮小画像生成部102、乗算係数生成部103、拡大部104、および、画像補正部106と同様の構成要素であるため、説明を省略する。

0081

制限部1006は、画像補正部1005で原画像に含まれる画素毎に補正した画素値を補正前の原画像の画素値に応じた上限、下限またはその両方で制限する。

0082

以下、図面を参照しながら制限部1006における具体的な動作について説明する。

0083

制限部1006は、補正前の原画像における対象画素の画素値に応じて補正後の画素値の範囲を算出し、算出された範囲に補正後の画素値を制限する。具体的には、制限部1006は、乗算係数生成部1003で用いられた2次元LUTから生成された1次元特性テーブルに基づいて補正後の画素値の範囲を算出する。より具体的には、制限部1006は、2次元LUTを1次元に射影した後、処理対象画素の画素値を乗算して得られる1次元特性テーブルを作成する。

0084

例えば、上限制限用の1次元特性テーブルは、処理対象画素の画素値に対応する0から255までの各画素値に対して、0から255までの複数のボケ信号値に対応する複数の乗算係数のうち最大の乗算係数を画素値に乗算することで得られる画素値で構成される。同様に、下限制限用の1次元特性テーブルは、処理対象画素の画素値に対応する0から255までの各画素値に対して、0から255までの複数のボケ信号値に対応する複数の乗算係数のうち最小の乗算係数を画素値に乗算することで得られる画素値で構成される。

0085

図11は、上限制限用の1次元特性テーブル、および、下限制限用の1次元特性テーブルに基づく制限範囲の例を示す図である。

0086

図11に示された1次元特性テーブル1101は、上限制限用の1次元特性テーブルである。1次元特性テーブル1101は、処理対象画素の画素値に対応する0から255までの各画素値に対して、0から255までの複数のボケ信号値に対応する複数の乗算係数のうち最大の乗算係数を画素値に乗算することで得られる画素値で構成される。

0087

図11に示された1次元特性テーブル1102は、下限制限用の1次元特性テーブルである。1次元特性テーブル1102は、処理対象画素の画素値に対応する0から255までの各画素値に対して、0から255までの複数のボケ信号値に対応する複数の乗算係数のうち最小の乗算係数を画素値に乗算することで得られる画素値で構成される。

0088

処理対象画素の補正後の画素値が、処理対象画素の補正前の画素値から得られる上限よりも大きい場合、制限部1006は、補正後の画素値を上限に置き換える。また、処理対象画素の補正後の画素値が、処理対象画素の補正前の画素値から得られる下限よりも小さい場合、制限部1006は、補正後の画素値を下限に置き換える。

0089

[2−2.補足説明]
以上のように、本実施の形態において、画像処理装置1000は、原画像を取得し、取得した原画像を縮小し、縮小画像を生成する。ここで、縮小画像は、原画像よりも解像度が低い画像である。また、画像処理装置1000は、処理対象画素の画素値に乗算される乗算係数の特性情報に基づき、縮小画像に含まれる各画素に対して乗算係数を算出する。なお、特性情報では、処理対象画素の画素値と、処理対象画素の周囲の明るさに関連する明るさ状態とに従って、乗算係数が規定されている。

0090

そして、画像処理装置1000は、縮小画像に含まれる複数の画素について算出した複数の乗算係数を拡大することにより、原画像に含まれる複数の画素に対応する複数の乗算係数を算出する。そして、画像処理装置1000は、原画像の画素毎に、その画素に対応する乗算係数をその画素の画素値に乗算することにより、原画像を補正する。

0091

ここで、画像処理装置1000は、原画像の画素に対応する乗算係数を原画像の画素の画素値に乗算して得られる画素値を、原画像の画素の画素値と特性情報とに基づいて算出される範囲内に制限する。つまり、画像処理装置1000は、乗算で得られる画素値を、元の画素値と特性情報とに基づいて算出される範囲内に変更し、変更された画素値を出力する。

0092

[2−3.効果等]
縮小画像で算出された複数の乗算係数を拡大することで得られる複数の乗算係数は、縮小によって絵柄が潰れた領域において、原画像を縮小せずに原画像に対する2次元LUT処理で得られる複数の乗算係数と大きく異なる場合がある。これにより、暗い領域内の小さく明るい領域は、狙った明るさよりも過度に明るくなる、または、狙った明るさよりも過度に暗くなる場合がある。

0093

この現象は、原画像の縮小画像を用いて縮小画像の複数の画素に対応する複数の乗算係数を算出し、縮小画像の複数の画素に対応する複数の乗算係数を原画像の複数の画素に対応する複数の乗算係数に拡大することに起因して発生する。より具体的には、この現象は、縮小によって絵柄が潰れることにより発生する。

0094

これに対して、本実施の形態における画像処理装置1000は、補正前の画素値と、乗算係数の算出に用いられた特性情報とに応じた範囲に、補正後の画素値を制限する。これにより、画像処理装置1000は、最終的に出力される画素値を特性情報に応じた適切な範囲内に収めることができる。そして、画像処理装置1000は、縮小によって絵柄が潰れた領域が、過度に明るくなる、または、過度に暗くなる現象を防ぐことができる。

0095

したがって、画像処理装置1000は、原画像を補正するための係数の生成にかかる処理量の削減と、処理量の削減によって生じる画質劣化の抑制とを両立させることができる。

0096

(結び)
以上、本開示における画像処理装置(画像処理装置100、1000)は、それぞれが明るさに関連する画素値を有する複数の画素で構成される原画像の明るさを画素毎に補正する。具体的には、例えば、画像処理装置は、暗部補正または明部補正を行う。また、画像処理装置は、生成部(乗算係数生成部103、1003)および補正部(補正部110、1010)を備える。

0097

生成部は、予め定められた関係を用いて、原画像の縮小画像の複数の画素に対応する複数の係数を生成する。ここで、予め定められた関係は、処理対象画素の画素値と、処理対象画素の周囲の明るさに関連する明るさ状態と、処理対象画素の画素値を補正するための係数とに対して予め定められた関係である。

0098

補正部は、縮小画像の複数の画素に対応する複数の係数から原画像の複数の画素に対応する複数の係数を生成する。その際、補正部は、縮小画像の複数の画素に対応する複数の係数に対して、複数の係数を第1画像の複数の画素に対応する複数の係数から第1画像よりも大きい第2画像の複数の画素に対応する複数の係数に拡張する拡張処理を1回以上適用する。そして、補正部は、原画像の複数の画素に対応する複数の係数を用いて原画像の複数の画素の複数の画素値を補正する。

0099

補正部は、少なくとも1回の拡張処理における第2画像の画素に対応する係数と、原画像の画素の補正後の画素値とのうち、少なくとも一方を予め定められた関係に従う制限範囲に制限する。すなわち、補正部は、第2画像の画素に対応する係数、または、原画像の画素の補正後の画素値が、制限範囲に入るように、第2画像の画素に対応する係数、または、原画像の画素の補正後の画素値を制限する。

0100

これにより、画像処理装置は、原画像を補正するための係数の生成にかかる処理量の削減と、処理量の削減によって生じる画質劣化の抑制とを両立させることができる。

0101

例えば、制限範囲は、第2画像の画素の画素値を処理対象画素の画素値として用いて予め定められた関係に従って得られる係数の範囲でもよい。補正部は、少なくとも1回の拡張処理において、このような制限範囲に、第2画像の画素に対応する係数を制限してもよい。

0102

この場合の制限範囲は、処理対象画素の画素値に対応する画素値毎に、画素値と、複数の明るさ状態と、予め定められた関係とに従って、複数の明るさ状態に対応して得られる複数の係数のうち最大の係数を上限として有してもよい。また、この場合の制限範囲は、処理対象画素の画素値に対応する画素値毎に、画素値と、複数の明るさ状態と、予め定められた関係とに従って、複数の明るさ状態に対応して得られる複数の係数のうち最小の係数を下限として有してもよい。

0103

また、例えば、制限範囲は、原画像の画素の画素値を処理対象画素の画素値として用いて予め定められた関係に従って得られる係数の範囲における各係数を用いて原画像の画素の画素値を補正することで原画像の画素の補正後の画素値が得られる範囲でもよい。補正部は、このような制限範囲に、原画像の画素の補正後の画素値を制限してもよい。

0104

この場合の制限範囲は、処理対象画素の画素値に対応する画素値毎に、予め定められた関係に従って複数の明るさ状態に対応して得られる複数の係数のうち最大の係数で、画素値を補正することで得られる補正後の画素値を上限として有してもよい。また、この場合の制限範囲は、処理対象画素の画素値に対応する画素値毎に、予め定められた関係に従って複数の明るさ状態に対応して得られる複数の係数のうち最小の係数で、画素値を補正することで得られる補正後の画素値を下限として有してもよい。

0105

また、例えば、制限範囲は、上限と下限とのうち上限のみを有していてもよい。すなわち、上限と下限とのうち上限のみが規定されていてもよい。過大な乗算係数または画素値がもたらす主観的な画質劣化は、過小な乗算係数または画素値がもたらす主観的な画質劣化よりも大きい。したがって、画像処理装置は、乗算係数または画素値を適切な上限で制限することで、主観的な画質劣化を適切に抑制することができる。

0106

図12は、本開示における画像処理装置の主な動作を示すフローチャートである。まず、生成部は、予め定められた関係を用いて、縮小画像に対応する係数を生成する(S1201)。次に、補正部は、縮小画像に対応する係数から原画像に対応する係数を生成し、原画像に対応する係数を用いて原画像の画素値を補正する(S1202)。

0107

図13は、図12に示された補正処理(S1202)の具体的な動作を示すフローチャートである。まず、補正部は、縮小画像を第1画像に設定し、第1画像よりも大きい画像を第2画像に設定する(S1301)。次に、補正部は、第1画像に対応する係数から第2画像に対応する係数を生成する(S1302)。次に、補正部は、予め定められた関係に従う範囲に第2画像に対応する係数を制限する(S1303)。

0108

そして、第2画像に設定された画像が原画像でない場合(S1304でNo)、補正部は、第2画像に設定された画像を第1画像に設定し、第1画像よりも大きい画像を第2画像に設定する(S1305)。そして、補正部は、第1画像に対応する係数から第2画像に対応する係数を生成する処理(S1302)から、再度、処理を繰り返す。

0109

一方、第2画像に設定された画像が原画像である場合(S1304でYes)、補正部は、原画像に対応する係数を用いて、原画像の画素値を補正する(S1306)。次に、補正部は、予め定められた関係に従う範囲に補正後の画素値を制限する(S1307)。

0110

なお、制限処理(S1303、S1307)は、毎回行われなくてもよい。制限処理は、全体の動作において1回のみ行われてもよい。制限処理が1回のみ行われる場合でも、制限処理が行われない場合に比べて、画質劣化が抑制される。

0111

また、画像処理装置は、本開示における複数の構成要素を選択的に備えてもよいし、画像処理方法は、本開示における複数の処理を選択的に含んでもよい。

0112

また、本開示における各構成要素は、回路でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。

0113

また、本開示における各処理をコンピュータが実行してもよい。例えば、コンピュータが、プロセッサ(CPU)、メモリおよび入出力回路等のハードウェア資源を用いてプログラムを実行することによって、本開示における各処理を実行する。具体的には、プロセッサが処理対象のデータをメモリまたは入出力回路等から取得してデータを演算したり、演算結果をメモリまたは入出力回路等に出力したりすることによって、各処理を実行する。

0114

また、本開示における各処理を実行するためのプログラムが、コンピュータ読み取り可能なCD−ROM等の非一時的な記録媒体に記録されてもよい。この場合、コンピュータが、非一時的な記録媒体からプログラムを読み出して、プログラムを実行することにより、各処理を実行する。

0115

また、本開示における画像処理装置は、空間視覚処理装置と表現されてもよい。また、本開示における画像処理方法は、空間視覚処理方法と表現されてもよい。

0116

以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。

0117

したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。

0118

また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。

0119

本開示は、原画像の明るさを画素毎に補正する画像処理方法に適用可能である。具体的には、液晶ディスプレイ、BDプレーヤまたはネットワークプレーヤ等のような画像処理装置に、本開示は適用可能である。

0120

100、1000画像処理装置
101、1001画像取得部
102、1002縮小画像生成部
103、1003乗算係数生成部
104、1004拡大部
105、1006 制限部
106、1005画像補正部
110、1010補正部
201ボケ信号生成部
202 乗算係数決定部
301、302、303、304、305、401、402、1101、1102 1次元特性テーブル
306 点
501、502 2次関数

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